本発明は、(本願で定義するように)HER3に対して指向しているアミノ酸配列、また同様に、化合物又はコンストラクト、特にタンパク質及びポリペプチドであって、1以上のかかるアミノ酸配列を含むか又は実質的にこれらからなるもの(本願では、それぞれ「本発明のアミノ酸配列」、「本発明の化合物」、及び「本発明のポリペプチド」とも称される)、に関する。
いくつかの特定の、しかし、限定しない観点(より詳細には本願で説明する)において、本発明は次のものを提供する:
−(本願で定義するように)HER3に対して指向している、かつ、HRGのHER3への結合を阻害又は遮断(完全に又は部分的に、さらに本願で説明する)することができるアミノ酸配列(さらに本願で説明する)、
−(本願で定義するように)HER3に対して指向している、かつ、HER3のヘテロ二量体化を阻害又は遮断(完全に又は部分的に、さらに本願で説明する)することができるアミノ酸配列(さらに本願で説明する)、
−(本願で定義するように)HER3に対して指向している、かつ、HER3のドメインIIに結合することができるアミノ酸配列、及び/又は
−(本願で定義するように)HER3に対して指向している、かつ、HER3リン酸化を阻害又は遮断(完全に又は部分的に、さらに本願で説明する)することができるアミノ酸配列(さらに本願で説明する)。
本願でさらに説明するとおり、特定の好ましいが、限定しない観点において、(特定の観点に応じたものを含む)本願で説明するHER3に対して指向している種々のアミノ酸配列は、好ましくは免疫グロブリン単一可変ドメイン(本願で「ISV」とも称される)である。免疫グロブリン単一可変ドメインは、次のことが該当するアミノ酸配列である:
−免疫グロブリンフォールドを含むか、又は好適な条件(例えば、生理学的条件)下で、免疫グロブリンフォールドを形成することができ(すなわち、フォールディングにより)、すなわち、免疫グロブリン可変ドメイン(例えば、VH、VL又はVHHドメイン)を形成する、
かつ
−機能的抗原結合活性を含む免疫グロブリン可変ドメインを形成する(又は好適な条件下で形成することができる)(この意味では、機能的抗原結合部位を形成すべく、他の免疫グロブリン可変ドメインとの相互作用(例えばVH−VL相互作用)を必要としない)。
ISVである本発明のアミノ酸配列は、本願で「本発明のISV」とも称される。本発明における使用に好適な、免疫グロブリン単一可変ドメインのいくつかの好ましい例は、本願の更なる発明の詳細な説明から明らかになり、かつ、例えば、VHH及び/又は(他の)ナノボディ(Nanobodies)、(好ましくは)例えばヒト化VHH又はラクダ化(camelized)VH、例えばラクダ化ヒトVH、dAb及び(単一)ドメイン抗体を含む。
本願でさらに説明するとおり、(特定の観点に応じたものを含む)本願で説明するHER3に対して指向している種々のアミノ酸配列は、有利には、多価の(本願で説明するとおり、例えば二価又は三価の)、多特異性の(multispecific)(本願で説明するとおり、例えば二特異性又は三特異性の)、又は、多パラトープ性の(本願で説明するとおり、例えばビパラトープ性の(biparatopic))、本発明のポリペプチドを提供するために、構成ブロックとして使用されてよく、かかる本発明のポリペプチドはさらに好ましいが、本発明を限定する観点ではない。やはり、本発明のこれら観点においても、かかるポリペプチド中に存在する本発明のアミノ酸配列は、好ましくはISVである(より好ましくは、本願で説明するとおり、ナノボディ)。
例示的に、かつ、限定することなく、本発明の特定の一観点において、かかるポリペプチドは、(本願で定義するとおり)HER3に対して指向しており、かつ、HRGのHER3への結合を阻害又は遮断(完全に又は部分的に、さらに本願で説明する)することができる(さらに本願で説明する)、少なくとも1の(例えば1又は2の)ISV(好ましくはナノボディ)、及び、(本願で定義するとおり)HER3に対して指向しており、かつ、HER3のヘテロ二量体化を阻害又は遮断(完全に又は部分的に、さらに本願で説明する)することができる(さらに本願で説明する)、少なくとも1の(例えば1又は2の)ISV(好ましくはナノボディ)、を含んでよい。これらの及び他の本発明のアミノ酸配列及びポリペプチドは、さらに本願で説明するように、in vivoで増加した半減期を有していてもよい。
本発明の種々のアミノ酸配列及びポリペプチドのいくつかの好ましいが、限定しない例は、本願の更なる発明の詳細な説明から明らかになる。
本発明はまた、かかるアミノ酸配列及びポリペプチドをコードする核酸(本願では「本発明の核酸」又は「本発明のヌクレオチド配列」とも称される)、かかるアミノ酸配列及びポリペプチドの製造方法、かかるアミノ酸配列又はポリペプチドを発現するか又は発現することができる宿主細胞、組成物、特に医薬組成物であってかかるアミノ酸配列、ポリペプチド、核酸及び/又は宿主細胞を含む組成物、及び、特に予防、療法又は診断用の目的、例えば本願で述べる予防、療法又は診断用の目的のためのかかるアミノ酸配列又はポリペプチド、核酸、宿主細胞及び/又は組成物の使用、にも関する。
本発明の他の観点、実施態様、利点及び適用は、本願の更なる発明の詳細な説明から明らかになる。
発明の背景
HER3(ヒト上皮成長因子レセプター3)は、ポリペプチド成長因子レセプターのErbB/HERサブファミリーに属し、これは、上皮成長因子(EGF)レセプター(EGFR、ErbB1、HER1)、neu発癌遺伝子生成物(ErbB2、HER2)、及び、より最近同定されたErbB3、HER3及びErbB4、HER4レセプタータンパク質(例えば、Plowman et al. (1990), Proc. Natl. Acad. Sci. USA 87, 4905-4909; Hynes et. al. (1994) Biochim. Biophys. Acta Rev. Cancer 1198, 165-184を参照のこと)を含む。HER3は、多様なリガンド、例えばヘレグリン及びニューレグリン1及び2に結合できるが、固有のチロシンキナーゼ活性を欠くことが知られている(そして、キナーゼ不活性であるために、このレセプターは、別のHERファミリーメンバー、例えばHER1、HER2又はHER4と二量体化した場合にだけシグナルトランスダクションを開始できる)。
より具体的には、HER3は、膜結合タンパク質であり、かつ、ニューレグリン結合ドメインを有するが、活性キナーゼドメインを有しない。したがって、HER3は、このリガンドに結合できるが、タンパク質リン酸化を通じて細胞中へシグナルを伝達することができない。しかし、HER3は、キナーゼ活性を有しない他のEGFレセプターファミリーメンバーとヘテロ二量体を形成する。ヘテロ二量体化は、細胞分裂、増殖、分化、移動及び他の細胞プロセスを導く、経路の活性化を導く。複雑な多層化シグナリング作成レセプタークロストーク及び横方向シグナリング(Complex multilayered signaling generated receptor cross-talk and lateral signaling)は、EGFRファミリー及び他のレセプターチロシンキナーゼ、例えばMET内で明白になりつつある(Engelmann et. al. (2007), Science 316, 1039-1043)。活性のあるオートクラインループの突然変異、増幅及び存在により、脱制御され、異常性であるシグナリングは、癌及び他の疾病の発達に関与してよい。この遺伝子の増幅及び/又はそのタンパク質の過剰発現は、数々の癌(前立腺、膀胱及び乳房腫瘍を含む)において報告されている(例えば、WO2008100624, WO2007077028, Horst et al. (2005) Int J Cancer, 115, 519-527; Xue et al. (2006) Cancer Res. 66, 1418-1426を参照)。HER3は、LCCS2;ErbB−3;c−erbB3;erbB3−S;MDA−BF−1;MGC88033;c−erbB−3;pl80−ErbB3;p45−sErbB3;p85−sErbB3;ERBB3としても知られている。
癌におけるHER3の役割となると、正常細胞を癌細胞に形質転換するために、HER2がHER3を要する可能性がある点で、HER3は、HER2媒介した腫瘍形成に必要である可能性が示唆されている。例えば、HER3の増加した発現が、HER2のシグナリング効力を増加させるが、その一方で、減少したHER3発現が、HER2活性の損失という結果になっていることが見出されている。このことは、HER3は、HER2との二量体化を通じてHER2媒介した腫瘍形成に関与している可能性があるという仮説を導いている。
HER3が、他のHERレセプターの阻害から逃れることを可能にしてよいことも示唆されている。例えば、前臨床試験により、HER3活性の上方制御は、腫瘍細胞がHERファミリーレセプターのチロシンキナーゼ阻害から逃れることができる機構であってよいこと、及び、腫瘍細胞は、キナーゼ不活性であるHER3の発現を増加させることによって、他のHERレセプターのチロシンキナーゼ阻害を補償してよいこと、が示されている。HER2:HER3ヘテロ二量体において、HER2がHER3をトランスリン酸化することも見出されてもいる。
HER3は、いくつかの種類の癌(乳癌及び膵癌を含むが、これらに限定されない)において過剰発現していることも見出されており、かつ、HER2/HER3の発現と非浸潤ステージから浸潤ステージへのプログレッションとの間には相関があってよいことが見出されている(Baselga et al., 2009 Nature Reviews Cancer 9, 463-475)。
癌及び発癌シグナリングにおけるHER3の役割は、(以前に)示唆されているものの、抗癌治療におけるその重要性は、HER2がその成分である複雑なErbBネットワークのために、明らかでないままである。最近の免疫療法は、主として、HER2の作用の阻害に、特にHER2/HER3複合体のヘテロ二量体化に、焦点を当てている(Sliwkowski et al. (1994) J. Biol. Chem. 269(20): 14661-14665を参照のこと)。
本発明の課題は、HER3シグナリングを効率的に阻害し、かつ、種々の癌の治療及び診断に使用できる、改善された免疫療法を提供することであった。
発明の要約
本発明においては、数々の免疫グロブリン単一可変ドメイン(本願でさらに説明するとおり)であって、HER3に結合(特にHER3に特異的に結合、本願でさらに定義するとおり)、及び、(本願で定義するとおり)HER3媒介したシグナリングを調節、及び/又は、HER3の(いくつか又は全ての)生物学的作用を調節、及び/又は、HER3及び/又はHER3媒介シグナリングが関与する(いくつか又は全ての)生物学的機構/経路を調節(するために使用される)できる、免疫グロブリン単一可変ドメインが、同定及び特性決定(及び、適した場合には、ヒト化及び/又は配列最適化)されている。本発明により提供される免疫グロブリン単一可変ドメインは、かかる調節のために自体で使用されることができるだけでなく、さらに有利には、相互に(すなわち、多価性の、多特異性の及び/又はビパラトープ性のコンストラクトを提供すべく、さらに本願で説明するとおり)、及び/又は、他の残基、結合ドメイン又は結合ユニットと、かかる調節のために使用されることができるタンパク質、ポリペプチド又は(他の)化合物又はコンストラクトを提供すべく、連結/組み合わせされてよいことも見出されている。
こうして、かかるタンパク質、ポリペプチド又は(他の)化合物又はコンストラクトを提供するための、「構成ブロック」としての、本発明により提供される免疫グロブリン単一可変ドメイン(又は「ISV」)の使用は、本発明の重要な利点及び観点を形成する。
例えば、有利ではあるが、限定することなく、本発明により提供される種々の免疫グロブリン単一可変ドメイン又は「ISV」は、異なる手法でHER3に結合でき、こうして、HER3と相互作用する及び/又はHER3媒介シグナリングを調節するように、異なる作用機序を提供することが見出されている。例えば、本発明により提供されるISVのいくつかは、HER3へのHRGの結合を阻害でき、その一方で、他のものは、HER3のドメインIIへ結合できる及び/又はHER3トランスリン酸化を遮断できる。さらに他のものは、自体とHER3ファミリー(例えば、HER1、HER2又はHER3)の他のメンバーとの、HER3の二量体化を遮断できる。したがって、本発明のアミノ酸(又はISV)は、構成ブロックと考慮される。
こうして、本発明は、HER3、HER3媒介シグナリング、及び/又は、HER3に及び/又はHER3媒介シグナリングに関連した生物学的作用、に影響することができる、一連の異なるISVを提供する。
加えて、本発明により提供されるISVが、更なるタンパク質、ポリペプチド又は(他の)化合物又はコンストラクトを提供するための構成ブロックとして好適に使用又は組み合わせされる場合には、本発明は例えば、有利に、HER3との異なる相互作用及び/又は異なる作用機序を、単一の分子、化合物、コンストラクト、タンパク質又はポリペプチド中に組み合わせることを可能にする。これらの例は、本願の更なる発明の詳細な説明から明らかである。
本発明により提供される種々のISV、タンパク質、ポリペプチド、化合物及び/又はコンストラクトがHER3及びHER3媒介シグナリングに有する影響又は作用(その機序/作用機序含む)は、種々の好適なアッセイを用いてかつin vivoモデル中で、例えばHER3インターナリゼーションアッセイ(例えば、好適な細胞、例えばMCF7及びMALME−3M細胞上でのHER3表面発現の低下を測定)、リガンド遮断アッセイ(例えば、HRG競合アルファスクリーン又はFACSアッセイ)、HRG誘発HER3シグナリング遮断アッセイ(例えば、HER3リガンド刺激したMCF7、CHO−HER2−HER3、BT474及びMDA−MB468細胞中のpHER3の阻害を測定するアッセイ)、ヘテロ二量体化遮断を測定するアッセイ(例えば、TGF−アルファ−刺激したCHO−EGFR−HER3、β−セルリン刺激したMDA−MB468細胞のpHER3の遮断)、下流シグナリング阻害を測定するアッセイ(例えば、HER3リガンド刺激したMCF7、A549及びBT474細胞中のpAKT及び/又はpMAPKシグナリングを測定するアッセイ)、又は細胞移動アッセイ(例えば、A431細胞のHRG誘発した移動を測定するアッセイ)を用いて決定されることができる。例えば、実験セクション及びその中に示された結果が参照される。
こうして、本発明のISV、ポリペプチド及び組成物は、一般に、ヘレグリンへのHER3の結合及び/又はMET、EGFR又はHER2とのヘテロ二量体化(例えば、Hsieh and Moasser, 2007, British Journal of Cancerを参照)の遮断を調節、特に阻害及び/又は防止するために、そして、こうして、HER3及び/又はヘレグリンにより媒介されるシグナリングを調節、特に阻害又は防止するために、HER3及び/又はヘレグリンが関与する生物学的経路を調節するために、及び/又は、かかるシグナリング又はこれら経路に関連した生物学的機構、応答及び作用を調節するために、使用されてよい。
それ自体として、本発明のポリペプチド及び組成物は、種々の癌の診断及び治療に使用できる(本願で定義するとおり)。一般に、「種々の癌」は、必要な被験体(すなわち、疾病若しくは疾患又は少なくとも1のその症状を有する者及び/又は前記疾病又は疾患の誘引又は発達の危険がある者)に本発明のポリペプチド又は組成物のいずれかを(特に、その医薬的に活性のある量で)、及び/又は、HER3又はHER3が関与する生物学的経路又は機構に対して活性のある既知の有効成分を(特に、その医薬的に活性のある量で)、好適に投与することにより、それぞれ予防及び/又は治療できる、疾病及び疾患として定義されることができる。かかる種々の癌の例は、当業者には本願の開示に基づき明らかであり、かつ、例えば以下の疾病及び疾患を含む:
癌(Sithanandam and Anderson review (2008) Cancer Gene Therapy 15(7), 413-448; 乳癌(Lemoine et. al. (1992) Br J Cancer 66, 1116-1121; Witton et al. (2003) J Pathol 200(3):290-297; Koutras et al (2010) Crit Rev Oncol Hematol.74(2):73-78);肺癌(Muelller-Tidow (2005) Cancer Res 65(5): 1778-1782; Timotheadou et al., (2007) Anticancer Res. 27 (6C):4481-4489);卵巣癌(Tanner et. al. (2006) J Clin Oncol 24(26): 4317-4323);前立腺癌(Lozano et.al.(2005) BMC Genomics 6:109; Soler et al., 2009. Int J Cancer 125(11):2565-2575): 膀胱癌(Rajkumar et. al. (1996) J Pathol, 179(4):381-385);脳癌(Addo-Yobo et. al. (2006) J Neuropathol Exp Neurol 65(8):769-775, Andersson et. al. (2004) Acta Neuropathol, 108(2): 135-142);レチノブラストーマ(Chakraborty et. al. (2007) Genomics 90(3):344-353);メラノーマ(Segal et. al. (2003) J Clin Oncol. 2003 May 1;21(9): 1775-1781; Schaefer et. al. (2004) Cancer Res 64:3395-3405; Reschke et al., 2008 Clin Cancer Res. 14(16):5188-97);結腸直腸癌(Grivas et. al. (2007) Eur J Cancer 43(17):2602-2611; Ciardiello et al. (1991) Proc Natl Acad Sci U S A. 88(17):7792-7796);膵癌(Friess et. al. (1995) Clin Cancer Res 1(11): 1413-20); Lemoine et al, 1992 J. Pathol.168: 269-273);胃癌(Sanidas (1993), Int J Cancer 54(6):935-40, Hayashi et. al. (2008) Clin Cancer Res 14(23):7843-7849; Hayashi et al., (2008) Clin Cancer Res. 14(23):7843-9);頭頸部癌(Funayama (1998) Oncology 55(2): 161-167, Erjala (2006) Clin Cancer Res 12(13):4103-4111);子宮頸癌(Fuchs et al., 2007 Anticancer Res.27(2):959-63);食道癌(Wei et al., 2007 Int J Oncol. 31(3):493-9.);及び/又は神経再生(Lindholm et. al. (2002) Exp Brain Res) 2002 Jan;142(l):81-90。
特に、本発明のポリペプチド及び組成物は、タンパク質のErbBネットワークにより又は一般にHER3が関与する任意の経路により媒介される過剰の及び/又は不要なシグナリングにより特徴付けられる種々の癌の診断及び治療に使用されることができる。かかる種々の癌の例は、やはり、本願の開示に基づき当業者には明らかである。
こうして、限定されることなく、本発明のポリペプチドが、かかる活性成分を用いた治療が現在開発されているか、提案されているか又は将来提案又は開発されるだろう全ての疾病及び疾患の予防及び/又は治療のために使用できることも想定されてもいる。加えて、本願でさらに説明するその好ましい特性のために、本発明のポリペプチドは、これら既知の活性成分が使用されているか又は提案若しくは開発されるだろう疾病及び疾患以外の他の疾病及び疾患の予防及び治療のために使用されてよいことが、かつ/又は、本発明のポリペプチドが、本願で説明する疾病及び疾患の治療のための新規方法及びレジメンを提供してよいことが、想定されている。
本発明のアミノ酸配列及びポリペプチドの他の適用及び使用は、本願の更なる開示から当業者には明らかである。
一般に、本発明の一主題は、薬理学的に活性のある剤、また同様に、これを含有する組成物であって、本願で言及される種々の癌及び更なる疾病及び疾患の診断、予防及び/又は治療に使用されることができるものを提供すること、及び、かかる剤及び組成物の投与及び使用を伴う、かかる疾病及び疾患の診断、予防及び/又は治療の方法を提供すること、である。
特に、本発明の一課題は、当分野で現在使用及び/又は知られている、剤、組成物及び/又は方法に比較して、特定の利点を有する、かかる薬理学的に活性のある剤、組成物及び/又は方法を提供することである。これら利点は、以下の更なる発明の詳細な説明から明らかである。
より具体的には、本発明の一課題は、薬理学的に活性のある剤として使用できる治療用タンパク質、また同様に、これを含有する組成物を、本願で言及される種々の癌及び更なる疾病及び疾患の診断、予防及び/又は治療のために提供すること、及び、かかる治療用タンパク質及び組成物の投与及び使用を伴う、かかる疾病及び疾患の診断、予防及び/又は治療の方法を提供すること、である。
相応して、本発明の具体的な一課題は、(本願で定義するように)HER3に対して、特に温血動物由来のHER3に対して、より具体的には哺乳類由来のHER3に対して、特別にはヒトHER3(配列番号1)に対して指向しているアミノ酸配列を提供すること、及び、少なくとも1つのかかるアミノ酸配列を含むか又は実質的にこれらからなるタンパク質及びポリペプチドを提供すること、である。
特に、本発明の特定の一課題は、温血動物、特に哺乳類、とりわけヒトにおける、予防、療法及び/又は診断的使用において好適な、かかるアミノ酸配列及びかかるタンパク質及び/又はポリペプチドを提供すること、である。
より具体的には、本発明の具体的な一課題は、温血動物、特に哺乳類、とりわけヒトにおいて、HER3に関連する及び/又はHER3により媒介される、1又は複数の疾病、疾患又は症状(例えば、本願で言及される疾病、疾患及び症状)の予防、治療、緩和及び/又は診断のために使用できる、かかるアミノ酸配列及びかかるタンパク質及び/又はポリペプチドを提供すること、である。
温血動物、特に哺乳類、とりわけヒトにおいて、HER3に関連する及び/又はHER3により媒介される、1又は複数の疾病、疾患又は症状(例えば、本願で言及される疾病、疾患及び症状)の、予防及び/又は治療のための医薬的又は獣医学的組成物の調製において使用できる、かかるアミノ酸配列及びかかるタンパク質及び/又はポリペプチドを提供することも、本発明の具体的な一課題である。
本発明では、一般に、これら課題は、本願で説明する、アミノ酸配列、タンパク質、ポリペプチド及び組成物の使用により達成される。
本発明は、一般に、(本願で定義するとおり)HER3に対して指向している及び/又は(本願で定義するとおり)HERに特異的に結合できるアミノ酸配列、また同様に、化合物及びコンストラクト、特にタンパク質及びポリペプチドであって、少なくとも1のかかるアミノ酸配列を含むもの、を提供する。
上述のとおり、いくつかの特定の、しかし、限定しない観点(より詳細に本願で説明する)において、本発明は次のものを提供する:
(本願で定義するとおり)HER3に対して指向している、かつ、リガンド結合を阻害又は遮断(完全に又は部分的に、さらに本願で説明する)、特にHRGのHER3への結合を阻害又は遮断(完全に又は部分的に、さらに本願で説明する)することができるアミノ酸配列(さらに本願で説明する)。これらアミノ酸配列は、本願では、「HRG遮断アミノ酸配列」又は「HRG遮断構成ブロック」とも称される。好ましくは、これらHRG遮断アミノ酸配列はISVであり(本願で説明するとおり)、この場合には、これらは「HRG遮断ISV」とも称される。
好ましくは、任意のHRG遮断アミノ酸配列、HRG遮断構成ブロック又はHRG遮断ISVは、遮断活性を有するものであり、すなわち、HER3へのHRG結合を部分的に又は完全に遮断し、これは、当業者に知られている任意の好適なアッセイにより決定されることができ、例えば、アルファスクリーンアッセイにより又はFACS競合アッセイにより(例えば、本願で説明するとおり)決定されることができる。好ましくは、遮断活性は、実施例9において説明するとおりのFACS競合アッセイにより決定される。好ましくは、ISVは、遮断活性又は競合能を、600nM未満、しかし好ましくは500nM、400nM、300nM、200nM、100nM又はそれより低いIC50でもってHER3へのHRG1−β1結合の遮断又は競合をCHO細胞において有する。
−例えば、04C07様ISVは、このアッセイにおいて、100nM未満、より好ましくは75nM、50nM未満又はそれより低い、例えば20nM又は15nM、10nM、9nM、8nM、7nM又は6nM未満又はよりいっそう好ましくは5nM未満のIC50でもって遮断活性又は競合能を有する。
−例えば、17B05様ISVは、このアッセイにおいて、150nM未満、より好ましくは100nM、90nM、80nM未満又はそれより低い、例えば70nM又は60nM、50nM又は40nM又はよりいっそう好ましくは35nM未満のIC50でもって遮断活性又は競合能を有する。
−例えば、21G06様ISVは、このアッセイにおいて、100nM未満、より好ましくは80nM、70nM未満又はそれより低い、例えば60nM又は50nM、40nM、30nM、20nM、15nM又は13nM未満又はよりいっそう好ましくは11nM未満のIC50でもって遮断活性又は競合能を有する。
特定の、しかし限定しない一観点において、(いくつかの)「HRG遮断アミノ酸配列」又は「HRG遮断構成ブロック」は、(好ましくは)HER3シグナリングを阻害又は遮断できることができるものであってよく(実施例9及び10参照)、例えば、実施例10において使用されたリン酸化アッセイにおいてである。好ましくは、任意のHRG遮断アミノ酸配列、HRG遮断構成ブロック又はHRG遮断ISVは、遮断活性を有するようなものであり、すなわち、HRG媒介したHER3リン酸化を部分的に又は完全に遮断又は阻害し、これは、当業者に知られている任意の好適なアッセイにより、例えば任意の好適なリン酸化アッセイにより、例えば、HER3リン酸化アッセイ、AKTリン酸化アッセイ又はERK1/2リン酸化アッセイにより決定されることができる(本願で説明するとおり)。
好ましくは、リン酸化の遮断活性又は阻害能は、実施例10において説明するとおり、HER3リン酸化アッセイにより決定される。好ましくは、ISVは、MCF−7細胞におけるリガンド(例えばHRG−β1)誘発したpHER3リン酸化の遮断活性又は阻害能を600nM未満、しかし好ましくは500nM、400nM、300nM、200nM、100nM又はそれより低いIC50でもって有する。
−例えば、04C07様ISVは、このアッセイにおいて、100nM未満、より好ましくは75nM、50nM未満又はそれより低い、例えば20nM又は15nM、10nM、9nM、8nM、7nM又は6nM未満又はよりいっそう好ましくは5、4、3又は2nM未満のIC50でもって遮断活性又は競合能を有する。
−例えば、17B05様ISVは、このアッセイにおいて、150nM未満、より好ましくは100nM、90nM、80nM未満又はそれより低い、例えば70nM又は60nM、50nM又は40nM又はよりいっそう好ましくは35nM未満、例えば20nM又は15nM、10nM、9nM、8nM又は7nM未満又はよりいっそう好ましくは6nM未満のIC50でもって遮断活性又は競合能を有する。
−例えば、21F06様ISVは、このアッセイにおいて、150nM未満、より好ましくは100nM、90nM、80nM未満又はそれより低い、例えば70nM又は60nM、50nM又は40nM又はよりいっそう好ましくは35nM未満、例えば20nM又は15nM、10nM、9nM、8nM未満又はよりいっそう好ましくは7nm未満のIC50でもって遮断活性又は競合能を有する。
好ましくは、シグナリングの遮断活性又は阻害能は、実施例10.1に説明するとおりのAKTリン酸化アッセイにより決定される。好ましくは、ISVは、MCF−7細胞においてリガンド(例えばHRG−β1)により誘発されたAktリン酸化の遮断活性又は阻害能を600nM未満、しかし好ましくは500nM、400nM、300nM、200nM、100nM又はそれより少ないIC50でもって有する。
−例えば、04G07様ISVは、このアッセイにおいて、100nM未満、より好ましくは80nM、70nM未満又はそれより低い、例えば60nM又は50nM、45nM、40nM、35nM、30nM又はよりいっそう好ましくは20nM未満のIC50でもって遮断活性又は競合能を有する。
−例えば、17B05様ISVは、このアッセイにおいて、150nM未満、より好ましくは100nM、90nM、80nM未満又はそれより低い、例えば70nM又は60nM、50nM又は40nM又はよりいっそう好ましくは35nM未満、例えば20nM又は15nM、12nM、11nM、10nM又は9nMM未満又はよりいっそう好ましくは8nM未満のIC50でもって遮断活性又は競合能を有する。
−例えば、21F06様ISVは、このアッセイにおいて、150nM未満、より好ましくは100nM、90nM、80nM未満又はそれより低い、例えば70nM又は60nM、55nM又は50nM又はよりいっそう好ましくは45nM未満、例えば40nM又は35nM、30nM、27.5nM、25nM未満又はよりいっそう好ましくは24nm未満のIC50でもって遮断活性又は競合能を有する。
好ましくは、シグナリングの遮断活性又は阻害能は、実施例10.2に説明するとおりのERK1/2リン酸化アッセイにより決定される。好ましくは、ISVは、MCF−7細胞においてリガンド(例えばHRG1−β1)により誘発されたERK1/2リン酸化の遮断活性又は阻害能を600nM未満、しかし好ましくは500nM、400nM、300nM、200nM、150nM又はそれより少ないIC50Mでもって有する。
−例えば、04C07様ISVは、このアッセイにおいて、150nM未満、より好ましくは100nM、90nM、80nM未満又はそれより低い、例えば80nM、70nM又は60nM、55nM又は50nM又はよりいっそう好ましくは45nM未満、例えば40nM又は35nM又はよりいっそう好ましくは30nm未満のIC50でもって遮断活性又は競合能を有する。
−例えば、17B05様ISVは、このアッセイにおいて、150nM未満、より好ましくは100nM、90nM、80nM未満又はそれより低い、例えば70nM又は60nM、50nM又は40nM又はよりいっそう好ましくは35nM未満、例えば20nM又は15nM、10nM、7.5nM、5nM又は4nM未満又はよりいっそう好ましくは3nM未満のIC50でもって遮断活性又は競合能を有する。
−例えば、21F06様ISVは、このアッセイにおいて、150nM未満、例えば120nM未満のIC50でもって遮断活性又は競合能を有する。
また別の特定の、しかし限定しない観点において、HRG遮断アミノ酸配列(又はHRG遮断ISV)は、HER3への結合に関してアミノ酸配列21F06(配列番号22)及び/又はアミノ酸配列04C07(配列番号15)のいずれかと競合する及び/又はHER3への21F06及び/又は04C07の結合を交差遮断する(本願で定義するとおり)ことができるアミノ酸配列(又はISV)であり、例えば、特に、実施例2に説明するアッセイにおいてである(セクション2.9)。かかるHRG遮断ISVのいくつかの好ましいが、限定しない例は、本願でさらに説明する、「21F06様配列」及び「04C07様配列」である。21F06様配列のいくつかは、リガンド結合の遮断/阻害もシグナリングの阻害/遮断も両方できる、本発明のISVの限定しない例であってよい。同様に、本願で説明する17B05様配列は、(トランス)リン酸化もリガンド/HRG結合も遮断/阻害できる、本発明のISVの例である。
本発明は、(本願で定義するとおり)HER3に対して指向している、かつ、HER3の(ヘテロ)二量体化(本願で説明するとおり)、例えばEGFR/HER1−HER3(ヘテロ)二量体化(例えば、実施例13及び16参照のこと)、例えばHER−2/HER−3(ヘテロ)二量体化を、例えば実施例13において使用されるHER−1/HER−3(ヘテロ)二量体化アッセイにおいて、阻害又は遮断(完全に又は部分的に、さらに本願で説明する)することができる(さらに本願で説明する)アミノ酸配列を提供する。これらアミノ酸配列は、本願で、「二量体化遮断アミノ酸配列」又は「二量体化遮断構成ブロック」とも称される。好ましくは、これら二量体化遮断アミノ酸配列はISVであり(本願で説明するとおり)、この場合には、これらは「二量体化遮断ISV」とも称される。好ましくは、任意の二量体化遮断アミノ酸配列、二量体化遮断構成ブロック又は二量体化遮断ISVは、(ヘテロ)二量体化を遮断又は阻害するものであり、すなわち、HER3とMET、EGFR及び/又はHER2との二量体化を部分的に又は完全に遮断又は阻害し、これは、当業者に知られている任意の好適なアッセイにより決定されることができ、例えば、トランスリン酸化アッセイにより決定されることができる(例えば、本願で説明するとおり)。好ましくは、遮断又は阻害能は、実施例10又は13において説明するトランスリン酸化により決定され、例えば、EGFRリガンド(例えばTGF−α)により誘発されたHER3トランスリン酸化により決定され、これは、MDA MB468細胞又はCHO EGFR/HER3細胞における細胞アッセイにおいて測定されるとおりである。
−好ましくは、ISVは、CHO EGFR/HER3細胞において、HER3とEGFRとの二量体化の遮断又は阻害の600nM未満、しかし好ましくは500nM、400nM、300nM、200nM、100nM未満又はそれより低いIC50でもって(ヘテロ)二量体化の遮断又は阻害活性を有する。
−例えば、17B05様ISVは、このアッセイにおいて、100nM未満、より好ましくは75nM、50nM未満又はそれより低い、例えば20nM又は15nM、10nM、5nM、4nM、3nM又は2nM未満又はよりいっそう好ましくは1nM未満のIC50でもって遮断活性又は阻害能を有する。
特定の、しかし限定しない一観点において、(いくつか)の二量体化遮断アミノ酸配列又は二量体化遮断構成ブロックは(好ましくは)、リガンド結合を遮断又は阻害(完全に又は部分的に、本願で説明するとおり)、特にHRGのHER3への結合を阻害又は遮断(完全に又は部分的に、本願で説明するとおり)できるものであってよい。特定の、しかし、限定しない一観点において、二量体化遮断アミノ酸配列(又は二量体化遮断ISV)は、HER3への結合に関してアミノ酸配列17B05(配列番号13)と競合する及び/又はHERへの17B05の結合を交差遮断できる(本願で定義するとおり)アミノ酸配列(又はISV)であり、例えば、特に、実施例2(セクション2.9)及び実施例8に説明するアッセイにおいてである。かかる二量体化遮断ISVのいくつかの好ましいが、限定しない例は、本願でさらに説明する、「17B05様配列」である。これら17B05様配列の少なくともいくつかは、(トランス)リン酸化もリガンド/HRG結合も両方遮断/阻害できる、本発明のISVの限定しない例でもある。本発明は、(本願で定義するように)HER3に対して指向している、かつ、HER3のドメインIIに結合することができるアミノ酸配列を提供する。これらアミノ酸配列は、本願では、「ドメインII結合アミノ酸配列」又は「ドメインII結合構成ブロック」とも称される。好ましくは、これらドメインII結合アミノ酸配列はISVであり(本願で説明するとおり)、この場合には、これらは「ドメインII結合ISV」とも称される。好ましくは、任意のドメインII結合アミノ酸配列、ドメインII結合構成ブロック又はドメインII結合ISVは、HER3のドメインIIに結合するものであり、これは、当業者に知られている任意の好適なアッセイにより、例えばエピトープ競合又はドメイン交換アッセイ(例えば、本願で説明するとおり)により決定されることができる。好ましくは、ドメインIIへの結合能は、実施例8に説明するように、キメラHER3タンパク質への結合により決定され、例えば、ヒトHER3ドメインとニワトリHER3ドメインの交換により決定される。
本発明により提供される、ドメインII結合アミノ酸配列/ISV又はドメインII結合構成ブロック/ISVは、(限定/部分的であるか、又はより顕著であってよい)作用を、リガンド/HRG結合(特に、これらは、限定/部分的な程度で、リガンド/HRGのHER3への結合を阻害又は遮断できる)及び/又はHER3の(ヘテロ)二量体化のいずれかに有してもよい。
特定の、しかし限定しない一観点において、(いくつかの)「ドメインII結合アミノ酸配列」又は「ドメインII結合構成ブロック」は、(好ましくは)HER3リン酸化を阻害又は遮断できることができるものであり(実施例10参照)、例えば、実施例10において使用されたリン酸化アッセイにおいてである。好ましくは、任意のドメインII結合アミノ酸配列又はドメインII結合構成ブロック又はドメインII結合ISVは、遮断活性を有するものであり、すなわち、HRG媒介したHER3リン酸化を部分的に又は完全に遮断又は阻害し、これは、当業者に知られている任意の好適なアッセイにより、例えば任意の好適なリン酸化アッセイにより、例えば、HER3リン酸化アッセイ、AKTリン酸化アッセイ又はERK1/2リン酸化アッセイにより決定されることができる(本願で説明するとおり)。
好ましくは、リン酸化の遮断活性又は阻害能は、実施例10において説明するとおりHER3リン酸化アッセイにより決定される。好ましくは、ISVは、MCF−7細胞におけるリガンド(例えばHRG−β1)誘発したpHER3リン酸化の遮断活性又は阻害能を600nM未満、しかし好ましくは500nM、400nM、300nM、200nM、100nM又はそれより低いIC50でもって有する。
−例えば、18G11様ISVは、このアッセイにおいて、150nM未満、より好ましくは100nM、90nM、80nM未満又はそれより低い、例えば70nM又は60nM、50nM又は40nM又はよりいっそう好ましくは35nM未満、例えば20nM又は15nM、14nM、13nM、12nM未満又はよりいっそう好ましくは11nm未満のIC50でもって遮断活性又は競合能を有する。
−例えば、34C07様ISVは、このアッセイにおいて、150nM未満、より好ましくは100nM、90nM、80nM未満又はそれより低い、例えば70nM又は60nM、50nM又は40nM又はよりいっそう好ましくは35nM未満、例えば20nM又は16nM、15nM、14nM、13nM未満又はよりいっそう好ましくは12nm未満のIC50でもって遮断活性又は競合能を有する。
好ましくは、リン酸化の遮断活性又は阻害能は、実施例10.1に説明するとおりのAKTリン酸化アッセイにより決定される。好ましくは、ISVは、MCF−7細胞においてリガンド(例えば、HRG−β1)により誘発されたAktリン酸化の遮断活性又は阻害能を600nM未満、しかし好ましくは500nM、400nM、300nM、200nM、150nM又はそれより少ないIC50でもって有する。
−例えば、18G11様ISVは、このアッセイにおいて、150nM未満、例えば140nM未満のIC50でもって遮断活性又は競合能を有する。
−例えば、34C07様ISVは、このアッセイにおいて、150nM未満、より好ましくは100nM又は90nM、80nM、70nM、60nM又はよりいっそう好ましくは50nM未満のIC50でもって遮断活性又は競合能を有する。
好ましくは、リン酸化の遮断活性又は阻害能は、実施例10.2に説明するとおりのERK1/2リン酸化アッセイにより決定される。好ましくは、ISVは、MCF−7細胞においてリガンド(例えばHRG1−β1)により誘発されたERK1/2リン酸化の遮断活性又は阻害能を600nM未満、しかし好ましくは500nM、400nM、300nM、200nM、150nM又はそれより少ないIC50でもって有する。
−例えば、34C07様ISVは、このアッセイにおいて、150nM未満、例えば120nM未満のIC50でもって遮断活性又は競合能を有する。
特定の、しかし限定しない一観点において、ドメインII結合アミノ酸配列(又はドメインII結合ISV)は、HER3への結合に関してアミノ酸配列18G11(配列番号16)と及び/又はアミノ酸配列34C07(配列番号18)と競合する及び/又はHER3への18G11及び/又は34C07の結合を交差遮断する(本願で定義するとおり)ことができるアミノ酸配列(又はISV)であり、例えば、特に、実施例2に説明するアッセイにおいてである(セクション2.9)。また、特定の、しかし限定しない一観点において、ドメインII結合アミノ酸配列は、HER3リン酸化を阻害又は遮断することができ(実施例9及び10)、例えば、実施例10において使用されるリン酸化アッセイにおいて、好ましくは、リガンド結合を実質的に遮断又は実質的に阻害しない。かかるドメインII結合ISVのいくつかの好ましいが、限定しない例は、本願でさらに説明する、「18G11様配列」及び「34C07様配列」である。無論、そのうち、いくつかの34C07様配列は、ドメインIIに結合するだけでなく、限定/部分的な程度で、リガンド/HER3結合を阻害することができる本発明のISVの例である。
また、本願の発明の詳細な説明及び特許請求の範囲において、以下の用語が以下のように定義される:
A)21F06様配列:「21F06様配列」、「21F06様ISV」又は「21F06様構成ブロック」は、次のものを含むISVとして定義されている(本願で説明するとおり):
a)(i)アミノ酸配列LNAMG(配列番号67)又は(ii)アミノ酸配列LNAMGと3、2又は1つのアミノ酸相違のみを有するアミノ酸配列(本願で定義するとおり)のいずれかを含むか又は実質的にこれらからなるCDR1、及び/又は
b)(i)アミノ酸配列AIDWSDGNKDYADSVKG(配列番号97)、又は(ii)アミノ酸配列AIDWSDGNKDYADSVKGと少なくとも80%、例えば少なくとも85%、例えば少なくとも90%又は95%超の配列同一性を有するアミノ酸配列、又は(iii)アミノ酸配列AIDWSDGNKDYADSVKGと7、6、5、4、3、2又は1つのアミノ酸相違のみを有するアミノ酸配列(本願で定義するとおり)のいずれかを含むか又は実質的にこれらからなるCDR2、及び/又は
c)(i)アミノ酸配列DTPPWGPMIYIESYDS (配列番号127)、又は(ii)アミノ酸配列DTPPWGPMIYIESYDSと少なくとも80%、例えば少なくとも85%、例えば少なくとも90%又は95%超の配列同一性を有するアミノ酸配列、又は(iii)アミノ酸配列DTPPWGPMIYIESYDSと7、6、5、4、3、2又は1つのアミノ酸相違のみを有するアミノ酸配列(本願で定義するとおり)のいずれかを含むか又は実質的にこれらからなるCDR3、
その際、かかるISV中に存在するフレームワーク配列は、さらに本願で定義するとおりであり、かつ、CDR1、CDR2及びCDR3は好ましくは、21F06様ISVが遮断活性を有する、例えば、HER3へのHRG結合を部分的に又は完全に遮断する(本願で説明するとおり)、及び/又は、HER3リン酸化アッセイ及び/又はpAKTリン酸化アッセイ及び/又はERK1/2リン酸化アッセイにおいてリン酸化の活性を遮断又は能力を阻害する、ものである(これら全ては上で説明したとおりである)。
本願でも言及したとおり、(いくつかの)21F06様配列は、(好ましくは)、HER3リン酸化を、例えば、実施例10において使用されるリン酸化アッセイにおいて、阻害又は遮断できる(実施例9及び10参照)ものであってよい。好ましくは、かかる21F06様配列において、CDR1及びCDR2は、それぞれa)及びb)で定義されている;又は、CDR1及びCDR3は、それぞれa)及びc)で定義されている;又はCDR2及びCDR3は、それぞれb)及びc)で定義されている。より好ましくは、かかる21F06様配列において、CDR1、CDR2及びCDR3は全てそれぞれa)、b)及びc)で定義したとおりである。やはり、かかる21F06様配列において、CDR1、CDR2及びCDR3は好ましくは、21F06様ISVが遮断活性を有する、例えば、HER3へのHRG結合を部分的に又は完全に遮断する(上で説明したとおり)、及び/又は、HER3リン酸化アッセイ及び/又はpAKTリン酸化アッセイ及び/又はERK1/2リン酸化アッセイにおいてリン酸化の活性を遮断又は能力を阻害する、ものである(これら全ては上で説明したとおりである)。
例えば、かかる21F06様配列においては次のことが該当する:CDR1は、アミノ酸配列LNAMG(CDR2及びCDR3は、それぞれb)及びc)で定義されている)を含むか又は実質的にこれからなってよい;及び/又はCDR2は、アミノ酸配列AIDWSDGNKDYADSVKG(CDR1及びCDR3は、それぞれa)及びc)で定義されている)を含むか又は実質的にこれからなってよい;及び/又はCDR3は、アミノ酸配列DTPPWGPMIYIESYDS(CDR1及びCDR2は、それぞれa)及びb)で定義されている)を含むか又は実質的にこれからなってよい;特に、21F06様配列が、この観点に応じている場合には:CDR1は、アミノ酸配列LNAMGを含むか又は実質的にこれからなってよい、かつ、CDR2は、アミノ酸配列AIDWSDGNKDYADSVKG(CDR3は、上でc)で定義されている)を含むか又は実質的にこれからなってよい;及び/又はCDR1は、アミノ酸配列LNAMGを含むか又は実質的にこれからなってよい、かつ、CDR3は、アミノ酸配列DTPPWGPMIYIESYDS(CDR2は、上でb)で定義されている)を含むか又は実質的にこれからなってよい;及び/又はCDR2は、アミノ酸配列AIDWSDGNKDYADSVKG を含むか又は実質的にこれからなってよい、かつ、CDR3は、アミノ酸配列DTPPWGPMIYIESYDS (CDR1は、上でa)で定義されている)を含むか又は実質的にこれからなってよい。やはり、かかる21F06様配列において、CDR1、CDR2及びCDR3は好ましくは、21F06様ISVが遮断活性を有する、例えば、HER3へのHRG結合を部分的に又は完全に遮断する(上で説明したとおり)、及び/又は、HER3リン酸化アッセイ及び/又はpAKTリン酸化アッセイ及び/又はERK1/2リン酸化アッセイにおいてリン酸化の活性を遮断又は能力を阻害する、ものである(これら全ては上で説明したとおりである)。特別に好ましい一観点において、「21F06様配列」、「21F06様ISV」又は「21F06様構成ブロック」は、次のものを含有するISVである:
d)(i)アミノ酸配列LNAMG又は(ii)アミノ酸配列LNAMGと3、2又は1つのアミノ酸相違のみを有するアミノ酸配列(本願で定義するとおり)のいずれかであるCDR1、及び/又は
e)(i)アミノ酸配列AIDWSDGNKDYADSVKG、又は(ii)アミノ酸配列AIDWSDGNKDYADSVKGと少なくとも80%、例えば少なくとも85%、例えば少なくとも90%又は95%超の配列同一性を有するアミノ酸配列、又は(iii)アミノ酸配列AIDWSDGNKDYADSVKGと7、6、5、4、3、2又は1つのアミノ酸相違のみを有するアミノ酸配列(本願で定義するとおり)のいずれかであるCDR2、及び/又は
f)(i)アミノ酸配列DTPPWGPMIYIESYDS、又は(ii)アミノ酸配列DTPPWGPMIYIESYDSと少なくとも80%、例えば少なくとも85%、例えば少なくとも90%又は95%超の配列同一性を有するアミノ酸配列、又は(iii)アミノ酸配列DTPPWGPMIYIESYDSと7、6、5、4、3、2又は1つのアミノ酸相違のみを有するアミノ酸配列(本願で定義するとおり)のいずれかであるCDR3、及び/又は
その際、かかるISV中に存在するフレームワーク配列は、さらに本願で定義するとおりであり、かつ、CDR1、CDR2及びCDR3は好ましくは、21F06様ISVが遮断活性を有する、例えば、HER3へのHRG結合を部分的に又は完全に遮断する(本願で説明するとおり)、及び/又は、HER3リン酸化アッセイ及び/又はpAKTリン酸化アッセイ及び/又はERK1/2リン酸化アッセイにおいてリン酸化の活性を遮断又は能力を阻害する、ものである(これら全ては上で説明したとおりである)。好ましくは、この特別に好ましい観点に応じた21F06様配列において、CDR1及びCDR2は、それぞれd)及びe)で定義されているとおりである;又は、CDR1及びCDR3は、それぞれd)及びf)で定義されているとおりである;又はCDR2及びCDR3は、それぞれe)及びf)で定義されているとおりである。より好ましくは、かかる21F06様配列において、CDR1、CDR2及びCDR3は全てそれぞれd)、e)及びf)で定義したとおりである。やはり、かかる21F06様配列において、CDR1、CDR2及びCDR3は好ましくは、21F06様ISVが遮断活性を有する、例えば、HER3へのHRG結合を部分的に又は完全に遮断する(上で説明したとおり)、及び/又は、HER3リン酸化アッセイ及び/又はpAKTリン酸化アッセイ及び/又はERK1/2リン酸化アッセイにおいてリン酸化の活性を遮断又は能力を阻害する、ものである(これら全ては上で説明したとおりである)。
例えば、この特に好ましい観点に応じた21F06様配列においては次のことが該当する:
CDR1は、アミノ酸配列LNAMGである(CDR2及びCDR3は、それぞれe)及びf)で定義したとおりである);及び/又は、CDR2は、アミノ酸配列AIDWSDGNKDYADSVKGである(CDR1及びCDR3は、それぞれd)及びf)で定義したとおりである);及び/又は、CDR3は、アミノ酸配列DTPPWGPMIYIESYDSである(CDR1及びCDR2は、それぞれd)及びe)で定義したとおりである)。特に、21F06様配列が、この観点に応じている場合には:CDR1はアミノ酸配列LNAMGであり、CDR2はアミノ酸配列AIDWSDGNKDYADSVKGである(CDR3は、上でf)で定義されている);及び/又は、CDR1はアミノ酸配列LNAMGであり、CDR3はDTPPWGPMIYIESYDSである(CDR2は、上でe)で定義されている);及び/又は、CDR2はアミノ酸配列AIDWSDGNKDYADSVKGであり、CDR3はDTPPWGPMIYIESYDSである(CDR1は、上でd)で定義されている)。やはり、かかる21F06様配列において、CDR1、CDR2及びCDR3は好ましくは、21F06様ISVが遮断活性を有する、例えば、HER3へのHRG結合を部分的に又は完全に遮断する(上で説明したとおり)、及び/又は、HER3リン酸化アッセイ及び/又はpAKTリン酸化アッセイ及び/又はERK1/2リン酸化アッセイにおいてリン酸化の活性を遮断又は能力を阻害する、ものである(これら全ては上で説明したとおりである)。
特に好ましい21F06様配列において次のことが該当する:CDR1はアミノ酸配列LNAMGであり、CDR2はアミノ酸配列AIDWSDGNKDYADSVKGであり、CDR3はアミノ酸配列DTPPWGPMIYIESYDSである。
このパラグラフA)において説明する全ての21F06様配列において、フレームワーク配列はさらに本願で説明するとおりであってよい。好ましくは、フレームワーク配列は、少なくとも80%、例えば少なくとも85%、例えば少なくとも90%、例えば少なくとも95%の、21F06のフレームワーク配列との配列同一性を有するフレームワーク配列である(これは、例えば、計算においてCDRを無視しつつ、所定の配列と21F06の配列との全体的な配列同一性の程度を決定することにより決定されることができる)。やはり、所定の配列に存在するCDRとフレームワークの組み合わせは、好ましくは、生じる21F06様ISVが遮断活性を有する、例えば、HER3へのHRG結合を部分的に又は完全に遮断する(上で説明したとおり)、及び/又は、HER3リン酸化アッセイ及び/又はpAKTリン酸化アッセイ及び/又はERK1/2リン酸化アッセイにおいてリン酸化の活性を遮断又は能力を阻害する、ものである(これら全ては上で説明したとおりである)。特定の一観点において、21F06様配列は、少なくとも70%、例えば少なくとも80%、例えば少なくとも85%、例えば少なくとも90%、又は95%超の、アミノ酸配列21F06(配列番号22)との配列同一性を有するISVである。例えば、この観点に応じた21F06様配列において、CDRは、上述した特異的に好ましい観点に応じてよく、かつ、特に(限定することなく)、LNAMG(CDR1)、AIDWSDGNKDYADSVKG(CDR2)及びDTPPWGPMIYIESYDS(CDR3)であってよい。やはり、好ましくは、かかる21F06様ISVにおいて存在するCDRとフレームワークの組み合わせは、好ましくは、生じる21F06様ISVが遮断活性を有する、例えば、HER3へのHRG結合を部分的に又は完全に遮断する(上で説明したとおり)、及び/又は、HER3リン酸化アッセイ及び/又はpAKTリン酸化アッセイ及び/又はERK1/2リン酸化アッセイにおいてリン酸化の活性を遮断又は能力を阻害する、ものである(これら全ては上で説明したとおりである)。
特別な一観点において、任意の21F06様配列は、ヒト化及び/又は配列最適化配列であってよく、これはさらに本願で説明するとおりである。
B)04C07様配列:a)「04C07様配列」、「04C07様ISV」又は「04C07様構成ブロック」は、次のものを含むISVとして定義されている(本願で説明するとおり):
a)(i)アミノ酸配列SYPMS(配列番号60)又は(ii)アミノ酸配列SYPMSと3、2又は1つのアミノ酸相違のみを有するアミノ酸配列(本願で定義するとおり)のいずれかを含むか又は実質的にこれらからなるCDR1、及び/又は
b)(i)アミノ酸配列TVSPGGITTSYADSVKG(配列番号90)、又は(ii)アミノ酸配列TVSPGGITTSYADSVKGと少なくとも80%、例えば少なくとも85%、例えば少なくとも90%又は95%超の配列同一性を有するアミノ酸配列、又は(iii)アミノ酸配列TVSPGGITTSYADSVKGと7、6、5、4、3、2又は1つのアミノ酸相違のみを有するアミノ酸配列(本願で定義するとおり)のいずれかを含むか又は実質的にこれらからなるCDR2、及び/又は
c)(i)アミノ酸配列DLNN(配列番号120)、又は(ii)アミノ酸配列DLNNと少なくとも50%、例えば少なくとも75%の配列同一性を有するアミノ酸配列、又は(iii)アミノ酸配列DLNNと2又は1つのアミノ酸相違のみを有するアミノ酸配列(本願で定義するとおり)をのいずれか含むか又は実質的にこれらからなるCDR3、
その際、かかるISV中に存在するフレームワーク配列は、さらに本願で定義するとおりであり、かつ、CDR1、CDR2及びCDR3は好ましくは、04C07様ISVが遮断活性を有する、例えば、HER3へのHRG結合を部分的に又は完全に遮断する(本願で説明するとおり)、及び/又は、HER3リン酸化アッセイ及び/又はpAKTリン酸化アッセイ及び/又はERK1/2リン酸化アッセイにおいてリン酸化の活性を遮断又は能力を阻害する、ものである(これら全ては上で説明したとおりである)。
好ましくは、かかる04C07様配列において、CDR1及びCDR2は、それぞれa)及びb)で定義したとおりである;又は、CDR1及びCDR3は、それぞれa)及びc)で定義したとおりである;又はCDR2及びCDR3は、それぞれb)及びc)で定義したとおりである。より好ましくは、かかる04C07様配列において、CDR1、CDR2及びCDR3は全てそれぞれa)、b)及びc)で定義したとおりである。やはり、かかる04C07様配列において、CDR1、CDR2及びCDR3は好ましくは、04C07様ISVが遮断活性を有する、例えば、HER3へのHRG結合を部分的に又は完全に遮断する(上で説明したとおり)、及び/又は、HER3リン酸化アッセイ及び/又はpAKTリン酸化アッセイ及び/又はERK1/2リン酸化アッセイにおいてリン酸化の活性を遮断又は能力を阻害する、ものである(これら全ては上で説明したとおりである)。
例えば、かかる04C07様配列においては次のことが該当する:CDR1は、アミノ酸配列SYPMS(CDR2及びCDR3は、それぞれb)及びc)で定義したとおりである)を含むか又はこれから実質的になってよい;及び/又はCDR2は、アミノ酸配列TVSPGGITTSYADSVKG(CDR1及びCDR3は、それぞれa)及びc)で定義したとおりである)を含むか又はこれから実質的になってよい;及び/又はCDR3は、アミノ酸配列DLNN(CDR1及びCDR2は、それぞれa)及びb)で定義したとおりである)を含むか又はこれから実質的になってよい。特に、04C07様配列が、この観点に応じている場合には:CDR1は、アミノ酸配列SYPMSを含むか又は実質的にこれからなってよい、かつ、CDR2は、アミノ酸配列TVSPGGITTSYADSVKG(CDR3は、上でc)で定義したとおりである)を含むか又は実質的にこれからなってよい;CDR1は、アミノ酸配列SYPMSを含むか又はこれから実質的になってよい、かつ、CDR3は、アミノ酸配列DLNN(CDR2は、上でb)で定義したとおりである)を含むか又は実質的にこれからなってよい;及び/又はCDR2は、アミノ酸配列TVSPGGITTSYADSVKGを含むか又はこれから実質的になってよい、かつ、CDR3は、アミノ酸配列DLNN(CDR1は、上でa)で定義したとおりである)を含むか又は実質的にこれからなってよい。やはり、かかる04C07様配列において、CDR1、CDR2及びCDR3は好ましくは、04C07様ISVが遮断活性を有する、例えば、HER3へのHRG結合を部分的に又は完全に遮断する(上で説明したとおりである)、及び/又は、HER3リン酸化アッセイ及び/又はpAKTリン酸化アッセイ及び/又はERK1/2リン酸化アッセイにおいてリン酸化の活性を遮断又は能力を阻害する、ものである(これら全ては上で説明したとおりである)。
特別に好ましい一観点において、「04C07様配列」、「04C07様ISV」又は「04C07様構成ブロック」は、次のものを含有するISVである:
d)(i)アミノ酸配列SYPMS又は(ii)アミノ酸配列SYPMSと3、2又は1つのアミノ酸相違のみを有するアミノ酸配列(本願で定義される)であるCDR1、及び/又は
e)(i)アミノ酸配列TVSPGGITTSYADSVKG、又は(ii)アミノ酸配列TVSPGGITTSYADSVKGと少なくとも80%、例えば少なくとも85%、例えば少なくとも90%又は95%超の配列同一性を有するアミノ酸配列、又は(iii)アミノ酸配列TVSPGGITTSYADSVKGと7、6、5、4、3、2又は1つのアミノ酸相違のみを有するアミノ酸配列(本願で定義される)のいずれかであるCDR2、及び/又は
f)(i)アミノ酸配列DLNN、又は(ii)アミノ酸配列DLNNと少なくとも50%、例えば少なくとも75%の配列同一性を有するアミノ酸配列、又は(iii)アミノ酸配列DLNNと2又は1つのアミノ酸相違のみを有するアミノ酸配列(本願で定義される)のいずれかであるCDR3、
その際、かかるISV中に存在するフレームワーク配列は、さらに本願で定義するとおりであり、かつ、CDR1、CDR2及びCDR3は好ましくは、04C07様ISVが遮断活性を有する、例えば、HER3へのHRG結合を部分的に又は完全に遮断する(本願で説明するとおり)、及び/又は、HER3リン酸化アッセイ及び/又はpAKTリン酸化アッセイ及び/又はERK1/2リン酸化アッセイにおいてリン酸化の活性を遮断又は能力を阻害する、ものである(これら全ては上で説明したとおりである)。
好ましくは、この特別に好ましい観点に応じた04C07様配列において、CDR1及びCDR2は、それぞれd)及びe)で定義したとおりである;又は、CDR1及びCDR3は、それぞれd)及びf)で定義したとおりである;又はCDR2及びCDR3は、それぞれe)及びf)で定義したとおりである。より好ましくは、かかる04C07様配列において、CDR1、CDR2及びCDR3は全てそれぞれd)、e)及びf)で定義したとおりである。やはり、かかる04C07様配列において、CDR1、CDR2及びCDR3は好ましくは、04C07様ISVが遮断活性を有する、例えば、HER3へのHRG結合を部分的に又は完全に遮断する(上で説明したとおり)、及び/又は、HER3リン酸化アッセイ及び/又はpAKTリン酸化アッセイ及び/又はERK1/2リン酸化アッセイにおいてリン酸化の活性を遮断又は能力を阻害する、ものである(これら全ては上で説明したとおりである)。
例えば、この特に好ましい観点に応じた04C07様配列においては次のことが該当する:CDR1は、アミノ酸配列SYPMSである(CDR2及びCDR3は、それぞれe)及びf)で定義したとおりである);及び/又は、CDR2は、アミノ酸配列TVSPGGITTSYADSVKGである(CDR1及びCDR3は、それぞれd)及びf)で定義したとおりである);及び/又は、CDR3は、アミノ酸配列DLNNである(CDR1及びCDR2は、それぞれd)及びe)で定義したとおりである)。特に、04C07様配列が、この観点に応じている場合には:CDR1はアミノ酸配列SYPMSであり、CDR2はアミノ酸配列TVSPGGITTSYADSVKGである(CDR3は、上でf)で定義したとおりである);及び/又は、CDR1はアミノ酸配列SYPMSであり、CDR3はDLNNである(CDR2は、上でe)で定義したとおりである);及び/又は、CDR2はアミノ酸配列TVSPGGITTSYADSVKGであり、CDR3はDLNNである(CDR1は、上でd)で定義したとおりである)。やはり、かかる04C07様配列において、CDR1、CDR2及びCDR3は好ましくは、04C07様ISVが遮断活性を有する、例えば、HER3へのHRG結合を部分的に又は完全に遮断する(上で説明したとおり)、及び/又は、HER3リン酸化アッセイ及び/又はpAKTリン酸化アッセイ及び/又はERK1/2リン酸化アッセイにおいてリン酸化の活性を遮断又は能力を阻害する、ものである(これら全ては上で説明したとおりである)。
特に好ましい04C07様配列において次のことが該当する:CDR1はアミノ酸配列SYPMSであり、CDR2はアミノ酸配列TVSPGGITTSYADSVKGであり、CDR3はアミノ酸配列DLNNである。
このパラグラフB)において説明する全ての04C07様配列において、フレームワーク配列はさらに本願で説明するとおりであってよい。好ましくは、フレームワーク配列は、少なくとも80%、例えば少なくとも85%、例えば少なくとも90%、例えば少なくとも95%の、04C07のフレームワーク配列との配列同一性を有するものである(これは、例えば、計算においてCDRを無視しつつ、所定の配列と04C07の配列との全体的な配列同一性の程度を決定することにより決定されることができる)。やはり、所定の配列において存在するCDRとフレームワークの組み合わせは、好ましくは、生じる04C07様ISVが遮断活性を有する、例えば、HER3へのHRG結合を部分的に又は完全に遮断する(上で説明したとおり)、及び/又は、HER3リン酸化アッセイ及び/又はpAKTリン酸化アッセイ及び/又はERK1/2リン酸化アッセイにおいてリン酸化の活性を遮断又は能力を阻害する、ものである(これら全ては上で説明したとおりである)。
特定の一観点において、04C07様配列は、少なくとも70%、例えば少なくとも80%、例えば少なくとも85%、例えば少なくとも90%、又は95%超の、アミノ酸配列04C07(配列番号15)との配列同一性を有するISVである。例えば、この観点に応じた04C07様配列において、CDRは、上述した特異的に好ましい観点に応じてよく、かつ、特に(限定することなく)、SYPMS(CDR1)、TVSPGGITTSYADSVKG(CDR2)及びDLNN(CDR3)であってよい。やはり、好ましくは、かかる04C07様ISVにおいて存在するCDRとフレームワークの組み合わせは、好ましくは、生じる04C07様ISVが遮断活性を有する、例えば、HER3へのHRG結合を部分的に又は完全に遮断する(上で説明したとおり)、及び/又は、HER3リン酸化アッセイ及び/又はpAKTリン酸化アッセイ及び/又はERK1/2リン酸化アッセイにおいてリン酸化の活性を遮断又は能力を阻害する、ものである(これら全ては上で説明したとおりである)。
1つの特別な観点において、任意の04C07様配列は、ヒト化及び/又は配列最適化配列であってよく、これはさらに本願で説明するとおりである。
C)17B05様配列:「17B05様配列」、「17B05様ISV」又は「17B05様構成ブロック」は、次のものを含むISVとして定義されている(本願で説明する):
a)(i)アミノ酸配列LNAMA(配列番号58)又は(ii)アミノ酸配列LNAMAと3、2又は1つのアミノ酸相違のみを有するアミノ酸配列(本願で定義するとおり)のいずれかを含むか又は実質的にこれらからなるCDR1、及び/又は
b)(i)アミノ酸配列GIFGVGSTRYADSVKG(配列番号88)、又は(ii)アミノ酸配列GIFGVGSTRYADSVKGと少なくとも80%、例えば少なくとも85%、例えば少なくとも90%又は95%超の配列同一性を有するアミノ酸配列、又は(iii)アミノ酸配列GIFGVGSTRYADSVKGと7、6、5、4、3、2又は1つのアミノ酸相違のみを有するアミノ酸配列(本願で定義するとおり)のいずれかを含むか又は実質的にこれらからなるCDR2、及び/又は
c)(i)アミノ酸配列SSVTRGSSDY(配列番号118)、又は(ii)アミノ酸配列SSVTRGSSDYと少なくとも80%、例えば少なくとも85%、例えば少なくとも90%又は95%超の配列同一性を有するアミノ酸配列、又は(iii)アミノ酸配列SSVTRGSSDYと7、6、5、4、3、2又は1つのアミノ酸相違のみを有するアミノ酸配列(本願で定義するとおり)のいずれかを含むか又は実質的にこれらからなるCDR3、
その際、かかるISV中に存在するフレームワーク配列は、さらに本願で定義するとおりであり、かつ、その中でCDR1、CDR2及びCDR3は好ましくは、17B05様ISVが遮断活性を有する、例えば、HER3へのHRG結合を部分的に又は完全に遮断する(本願で説明するとおり)、及び/又は、HER3リン酸化アッセイ及び/又はpAKTリン酸化アッセイ及び/又はERK1/2リン酸化アッセイにおいて(トランス)リン酸化の活性を遮断又は能力を阻害する、及び/又は、(ヘテロ)二量体化の遮断又は阻害活性を有する(EGFRリガンド(EGF)誘発されたHER3リン酸化アッセイにより決定されるとおり)、ものである(これら全ては上で説明したとおりである)。
本願で定義するとおり、(いくつかの)17B05様配列は(好ましくは)、リガンド結合を阻害又は遮断(完全に又は部分的に、さらに本願で説明する)することができる、特にHRGのHER3への結合を阻害又は遮断(完全に又は部分的に、さらに本願で説明する)することができる、ものであってよい。
好ましくは、かかる17B05様配列において、CDR1及びCDR2は、それぞれa)及びb)で定義したとおりである;又は、CDR1及びCDR3は、それぞれa)及びc)で定義したとおりである;又はCDR2及びCDR3は、それぞれb)及びc)で定義したとおりである。より好ましくは、かかる17B05様配列において、CDR1、CDR2及びCDR3は全てそれぞれa)、b)及びc)で定義したとおりである。やはり、かかる17B05様配列において、CDR1、CDR2及びCDR3は好ましくは、17B05様ISVが遮断活性を有する、例えば、HER3へのHRG結合を部分的に又は完全に遮断する(本願で説明するとおり)、及び/又は、HER3リン酸化アッセイ及び/又はpAKTリン酸化アッセイ及び/又はERK1/2リン酸化アッセイにおいて(トランス)リン酸化の活性を遮断又は能力を阻害する、及び/又は、(ヘテロ)二量体化の遮断又は阻害活性を有する(EGFRリガンド(EGF)誘発されたHER3リン酸化アッセイにより決定されるとおり)、ものである(これら全ては上で説明したとおりである)。
例えば、かかる17B05様配列においては次のことが該当する:CDR1は、アミノ酸配列LNAMA(CDR2及びCDR3は、それぞれb)及びc)で定義したとおりである)を含むか又は実質的にこれからなってよい;及び/又はCDR2は、アミノ酸配列GIFGVGSTRYADSVKG(CDR1及びCDR3は、それぞれa)及びc)で定義したとおりである)を含むか又は実質的にこれからなってよい;及び/又はCDR3は、アミノ酸配列SSVTRGSSDY(CDR1及びCDR2は、それぞれa)及びb)で定義したとおりである)を含むか又は実質的にこれからなってよい。特に、17B05様配列は、この観点に応じている場合には:CDR1は、アミノ酸配列LNAMAを含むか又は実質的にこれからなってよい、かつ、CDR2は、アミノ酸配列GIFGVGSTRYADSVKG(CDR3は、上でc)で定義したとおりである)を含むか又は実質的にこれからなってよい;及び/又はCDR1は、アミノ酸配列LNAMAを含むか又は実質的にこれからなってよい、かつ、CDR3は、アミノ酸配列SSVTRGSSDY(CDR2は、上でb)で定義したとおりである)を含むか又は実質的にこれからなってよい;及び/又はCDR2は、アミノ酸配列GIFGVGSTRYADSVKGを含むか又は実質的にこれからなってよい、かつ、CDR3は、アミノ酸配列SSVTRGSSDY(CDR1は、上でa)で定義したとおりである)を含むか又は実質的にこれからなってよい。やはり、かかる17B05様配列において、CDR1、CDR2及びCDR3は好ましくは、17B05様ISVが遮断活性を有する、例えば、HER3へのHRG結合を部分的に又は完全に遮断する(本願で説明するとおり)、及び/又は、HER3リン酸化アッセイ及び/又はpAKTリン酸化アッセイ及び/又はERK1/2リン酸化アッセイにおいて(トランス)リン酸化の活性を遮断又は能力を阻害する、及び/又は(ヘテロ)二量体化の遮断又は阻害活性を有する(EGFRリガンド(EGF)誘発されたHER3リン酸化アッセイにより決定されるとおり)、ものである(これら全ては上で説明したとおりである)。
特別に好ましい一観点において、「17B05様配列」、「17B05様ISV」又は「17B05様構成ブロック」は、次のものを含有するISVである:
d)(i)アミノ酸配列LNAMA又は(ii)アミノ酸配列LNAMAと3、2又は1つのアミノ酸相違のみを有するアミノ酸配列(本願で定義するとおり)のいずれかであるCDR1、及び/又は
e)(i)アミノ酸配列GIFGVGSTRYADSVKG、又は(ii)アミノ酸配列GIFGVGSTRYADSVKGと少なくとも80%、例えば少なくとも85%、例えば少なくとも90%又は95%超の配列同一性を有するアミノ酸配列、又は(iii)アミノ酸配列GIFGVGSTRYADSVKGと7、6、5、4、3、2又は1つのアミノ酸相違のみを有するアミノ酸配列(本願で定義するとおり)のいずれかであるCDR2、及び/又は
f)(i)アミノ酸配列SSVTRGSSDY、又は(ii)アミノ酸配列SSVTRGSSDYと少なくとも80%、例えば少なくとも85%、例えば少なくとも90%又は95%超の配列同一性を有するアミノ酸配列、又は(iii)アミノ酸配列SSVTRGSSDYと7、6、5、4、3、2又は1つのアミノ酸相違のみを有するアミノ酸配列(本願で定義するとおり)のいずれかであるCDR3;
その際、かかるISV中に存在するフレームワーク配列は、さらに本願で説明するとおりであり、かつ、その中でCDR1、CDR2及びCDR3は好ましくは、17B05様ISVが遮断活性を有する、例えば、HER3へのHRG結合を部分的に又は完全に遮断する(上で説明したとおり)、及び/又は、HER3リン酸化アッセイ及び/又はpAKTリン酸化アッセイ及び/又はERK1/2リン酸化アッセイにおいて(トランス)リン酸化の活性を遮断又は能力を阻害する、及び/又は(ヘテロ)二量体化の遮断又は阻害活性を有する(EGFRリガンド(EGF)誘発されたHER3リン酸化アッセイにより決定されるとおり)、ものである(これら全ては上で説明したとおりである)。
好ましくは、この特別に好ましい観点に応じた17B05様配列において、CDR1及びCDR2は、それぞれd)及びe)で定義したとおりである;又は、CDR1及びCDR3は、それぞれd)及びf)で定義したとおりである;又はCDR2及びCDR3は、それぞれe)及びf)で定義したとおりである。より好ましくは、かかる17B05様配列において、CDR1、CDR2及びCDR3は全てそれぞれd)、e)及びf)で定義したとおりである。やはり、かかる17B05様配列において、CDR1、CDR2及びCDR3は好ましくは、17B05様ISVが遮断活性を有する、例えば、HER3へのHRG結合を部分的に又は完全に遮断する(上で説明したとおり)、及び/又は、HER3リン酸化アッセイ及び/又はpAKTリン酸化アッセイ及び/又はERK1/2リン酸化アッセイにおいて(トランス)リン酸化の活性を遮断又は能力を阻害する、及び/又は(ヘテロ)二量体化の遮断又は阻害活性を有する(EGFRリガンド(EGF)誘発されたHER3リン酸化アッセイにより決定されるとおり)、ものである(これら全ては上で説明したとおりである)。
例えば、この特に好ましい観点に応じた17B05様配列においては次のことが該当する:CDR1は、アミノ酸配列LNAMAである(CDR2及びCDR3は、それぞれe)及びf)で定義したとおりである);及び/又は、CDR2は、アミノ酸配列GIFGVGSTRYADSVKGである(CDR1及びCDR3は、それぞれd)及びf)で定義したとおりである);及び/又は、CDR3は、アミノ酸配列SSVTRGSSDYである(CDR1及びCDR2は、それぞれd)及びe)で定義したとおりである)。特に、17B05様配列は、この観点に応じている場合には:CDR1はアミノ酸配列LNAMAであり、CDR2はアミノ酸配列GIFGVGSTRYADSVKGである(CDR3は、上でf)で定義したとおりである);及び/又は、CDR1はアミノ酸配列LNAMAであり、CDR3はアミノ酸配列SSVTRGSSDYである(CDR2は、上でe)で定義したとおりである);及び/又は、CDR2はアミノ酸配列GIFGVGSTRYADSVKGであり、CDR3はSSVTRGSSDYである(CDR1は、上でd)で定義したとおりである)。やはり、かかる17B05様配列において、CDR1、CDR2及びCDR3は好ましくは、17B05様ISVが遮断活性を有する、例えば、HER3へのHRG結合を部分的に又は完全に遮断する(上で説明したとおり)、及び/又は、HER3リン酸化アッセイ及び/又はpAKTリン酸化アッセイ及び/又はERK1/2リン酸化アッセイにおいて(トランス)リン酸化の活性を遮断又は能力を阻害する、及び/又は(ヘテロ)二量体化の遮断又は阻害活性を有する(EGFRリガンド(EGF)誘発されたHER3リン酸化アッセイにより決定されるとおり)、ものである(これら全ては上で説明したとおりである)。
特に好ましい17B05様配列において次のことが該当する:CDR1はアミノ酸配列LNAMAであり、CDR2はアミノ酸配列GIFGVGSTRYADSVKGであり、CDR3はアミノ酸配列SSVTRGSSDYである。
このパラグラフC)において説明する全ての17B05様配列において、フレームワーク配列はさらに本願で説明するとおりであってよい。好ましくは、フレームワーク配列は、少なくとも80%、例えば少なくとも85%、例えば少なくとも90%、例えば少なくとも95%の、17B05のフレームワーク配列との配列同一性を有するものである(これは、例えば、計算においてCDRを無視しつつ、所定の配列と17B05の配列との全体的な配列同一性の程度を決定することにより決定されることができる)。やはり、所定の配列において存在するCDRとフレームワークの組み合わせは好ましくは、生じる17B05様ISVが遮断活性を有する、例えば、HER3へのHRG結合を部分的に又は完全に遮断する(上で説明したとおり)、及び/又は、HER3リン酸化アッセイ及び/又はpAKTリン酸化アッセイ及び/又はERK1/2リン酸化アッセイにおいて(トランス)リン酸化の活性を遮断又は能力を阻害する、及び/又は(ヘテロ)二量体化の遮断又は阻害活性を有する(EGFRリガンド(EGF)誘発されたHER3リン酸化アッセイにより決定されるとおり)、ものである(これら全ては上で説明したとおりである)。
特定の一観点において、17B05様配列は、少なくとも70%、例えば少なくとも80%、例えば少なくとも85%、例えば少なくとも90%、又は95%超の、アミノ酸配列17B05(配列番号13)との配列同一性を有するISVである。例えば、この観点に応じた17B05様配列において、CDRは、上述した特異的に好ましい観点に応じてよく、かつ、特に(限定することなく)、LNAMA(CDR1)、GIFGVGSTRYADSVKG(CDR2)及びSSVTRGSSDY(CDR3)であってよい。
やはり、好ましくは、かかる17B05様ISVにおいて存在する、CDRとフレームワークの組み合わせは好ましくは、生じる17B05様ISVが遮断活性を有する、例えば、HER3へのHRG結合を部分的に又は完全に遮断する(上で説明したとおり)、及び/又は、HER3リン酸化アッセイ及び/又はpAKTリン酸化アッセイ及び/又はERK1/2リン酸化アッセイにおいて(トランス)リン酸化の活性を遮断又は能力を阻害する、及び/又は(ヘテロ)二量体化の遮断又は阻害活性を有する(EGFRリガンド(EGF)誘発されたHER3リン酸化アッセイにより決定されるとおり)、ものである(これら全ては上で説明したとおりである)。
特別な一観点において、任意の17B05様配列は、ヒト化及び/又は配列最適化配列であってよく、これはさらに本願で説明するとおりである。
D)18G11様配列:「18G11様配列」、「18G11様ISV」又は「18G11様構成ブロック」は、次のものを含むISVとして定義されている(本願で説明する):
a)(i)アミノ酸配列INAMG(配列番号61)又は(ii)アミノ酸配列INAMGと3、2又は1つのアミノ酸相違のみを有するアミノ酸配列(本願で定義する)を含むか又は実質的にこれらからなるCDR1、及び/又は
b)(i)アミノ酸配列LITSSDTTDYAESVEG (配列番号91)、又は(ii)アミノ酸配列LITSSDTTDYAESVEGと少なくとも80%、例えば少なくとも85%、例えば少なくとも90%又は95%超の配列同一性を有するアミノ酸配列、又は(iii)アミノ酸配列LITSSDTTDYAESVEGと7、6、5、4、3、2又は1つのアミノ酸相違のみを有するアミノ酸配列(本願で定義する)を含むか又は実質的にこれらからなるCDR2、及び/又は
c)(i)アミノ酸配列DHYSMGVPEKRVIM(配列番号121)、又は(ii)アミノ酸配列DHYSMGVPEKRVIMと少なくとも80%、例えば少なくとも85%、例えば少なくとも90%又は95%超の配列同一性を有するアミノ酸配列、又は(iii)アミノ酸配列DHYSMGVPEKRVIMと7、6、5、4、3、2又は1つのアミノ酸相違のみを有するアミノ酸配列(本願で定義する)を含むか又は実質的にこれらからなるCDR3;
その際、かかるISV中に存在するフレームワーク配列は、さらに本願で説明するとおりであり、かつ、その中でCDR1、CDR2及びCDR3は好ましくは、18G11様ISVがドメインII結合活性、リン酸化の遮断活性又は阻害能をHER3リン酸化アッセイ及び/又はpAKTリン酸化アッセイにおいて有するものである(これら全ては上で説明したとおりである)。
本願で言及するとおり、(いくつかの)18G11様配列は、(限定/部分的であるか、又はより顕著であってよい)作用を、リガンド/HRG結合(特に、これらは限定/部分的な程度で、リガンド/HRGのHER3への結合を阻害又は遮断できてよい)及び/又はHER3の(ヘテロ)二量体化のいずれかに対して有してよい。
好ましくは、かかる18G11様配列において、CDR1及びCDR2は、それぞれa)及びb)で定義したとおりである;又は、CDR1及びCDR3は、それぞれa)及びc)で定義したとおりである;又はCDR2及びCDR3は、それぞれb)及びc)で定義したとおりである。より好ましくは、かかる18G11様配列において、CDR1、CDR2及びCDR3は全てそれぞれa)、b)及びc)で定義したとおりである。やはり、かかる18G11様配列においては、CDR1、CDR2及びCDR3は好ましくは、18G11様ISVが、ドメインII結合活性、リン酸化の遮断活性又は阻害能をHER3リン酸化アッセイ及び/又はpAKTリン酸化アッセイにおいて有するものである(これら全ては上で説明したとおりである)。
例えば、かかる18G11様配列においては次のことが該当する:CDR1は、アミノ酸配列INAMG(CDR2及びCDR3は、それぞれb)及びc)で定義したとおりである)を含むか又は実質的にこれからなってよい;及び/又はCDR2は、アミノ酸配列LITSSDTTDYAESVEG(CDR1及びCDR3は、それぞれa)及びc)で定義したとおりである)を含むか又は実質的にこれからなってよい;及び/又はCDR3は、アミノ酸配列DHYSMGVPEKRVIM(CDR1及びCDR2は、それぞれa)及びb)で定義したとおりである)を含むか又は実質的にこれからなってよい。特に、18G11様配列がこの観点に応じる場合には;CDR1は、アミノ酸配列INAMGを含むか又は実質的にこれからなってよい、かつ、CDR2は、アミノ酸配列LITSSDTTDYAESVEG(CDR3は、上でc)で定義したとおりである)を含むか又は実質的にこれからなってよい;及び/又は、CDR1は、アミノ酸配列INAMGを含むか又は実質的にこれからなってよい、かつ、CDR3は、アミノ酸配列DHYSMGVPEKRVIM(CDR2は、上でb)で定義したとおりである)を含むか又は実質的にこれからなってよい;及び/又は、CDR2は、アミノ酸配列LITSSDTTDYAESVEGを含むか又は実質的にこれからなってよい、かつ、CDR3は、アミノ酸配列DHYSMGVPEKRVIM(CDR1は、上でa)で定義したとおりである)を含むか又はこれから実質的になってよい。やはり、かかる18G11様配列においては、CDR1、CDR2及びCDR3は好ましくは、18G11様ISVが、ドメインII結合活性、リン酸化の遮断活性又は阻害能をHER3リン酸化アッセイ及び/又はpAKTリン酸化アッセイにおいて有するものである(これら全ては上で説明したとおりである)。
特別に好ましい一観点において、「18G11様配列」、「18G11様ISV」又は「18G11様構成ブロック」は、次のものを含有するISVである:
d)(i)アミノ酸配列INAMG又は(ii)アミノ酸配列INAMGと3、2又は1つのアミノ酸相違のみを有するアミノ酸配列(本願で定義したとおりである)であるCDR1、及び/又は
e)(i)アミノ酸配列LITSSDTTDYAESVEG、又は(ii)アミノ酸配列LITSSDTTDYAESVEGと少なくとも80%、例えば少なくとも85%、例えば少なくとも90%又は95%超の配列同一性を有するアミノ酸配列、又は(iii)アミノ酸配列LITSSDTTDYAESVEGと7、6、5、4、3、2又は1つのアミノ酸相違のみを有するアミノ酸配列(本願で定義する)であるCDR2、及び/又は
f)(i)アミノ酸配列DHYSMGVPEKRVIM、又は(ii)アミノ酸配列DHYSMGVPEKRVIMと少なくとも80%、例えば少なくとも85%、例えば少なくとも90%又は95%超の配列同一性を有するアミノ酸配列、又は(iii)アミノ酸配列DHYSMGVPEKRVIMと7、6、5、4、3、2又は1つのアミノ酸相違のみを有するアミノ酸配列(本願で定義する)であるCDR3;
その際、かかるISV中に存在するフレームワーク配列は、さらに本願で説明するとおりであり、かつ、その中でCDR1、CDR2及びCDR3は好ましくは、18G11様ISVがドメインII結合活性、リン酸化の遮断活性又は阻害能をHER3リン酸化アッセイ及び/又はpAKTリン酸化アッセイにおいて有するものである(これら全ては上で説明したとおりである)。
好ましくは、この特別に好ましい観点に応じた18G11様配列において、CDR1及びCDR2は、それぞれd)及びe)で定義したとおりである;又は、CDR1及びCDR3は、それぞれd)及びf)で定義したとおりである;又はCDR2及びCDR3は、それぞれe)及びf)で定義したとおりである。より好ましくは、かかる18G11様配列において、CDR1、CDR2及びCDR3は全てそれぞれd)、e)及びf)で定義したとおりである。やはり、かかる18G11様配列においては、CDR1、CDR2及びCDR3は好ましくは、18G11様ISVが、ドメインII結合活性、リン酸化の遮断活性又は阻害能をHER3リン酸化アッセイ及び/又はpAKTリン酸化アッセイにおいて有するものである(これら全ては上で説明したとおりである)。例えば、この特に好ましい観点に応じた18G11様配列においては次のことが該当する:CDR1は、アミノ酸配列INAMGである(CDR2及びCDR3は、e)及びf)でそれぞれ定義したとおりである);及び/又は、CDR2は、アミノ酸配列LITSSDTTDYAESVEGである(CDR1及びCDR3は、d)及びf)でそれぞれ定義したとおりである);及び/又は、CDR3は、アミノ酸配列DHYSMGVPEKRVIMである(CDR1及びCDR2は、d)及びe)でそれぞれ定義したとおりである)。特に、18G11様配列は、この観点に応じている場合には:CDR1はアミノ酸配列INAMGであり、CDR2はアミノ酸配列LITSSDTTDYAESVEGである(CDR3は、上でf)で定義したとおりである);及び/又は、CDR1はアミノ酸配列INAMGであり、CDR3はアミノ酸配列DHYSMGVPEKRVIMである(CDR2は、上でe)で定義したとおりである);及び/又は、CDR2はアミノ酸配列LITSSDTTDYAESVEGであり、CDR3はDHYSMGVPEKRVIMである(CDR1は、上でd)で定義したとおりである)。やはり、かかる18G11様配列においては、CDR1、CDR2及びCDR3は好ましくは、18G11様ISVが、ドメインII結合活性、リン酸化の遮断活性又は阻害能をHER3リン酸化アッセイ及び/又はpAKTリン酸化アッセイにおいて有するものである(これら全ては上で説明したとおりである)。
特に好ましい18G11様配列において次のことが該当する:CDR1はアミノ酸配列INAMGであり、CDR2はアミノ酸配列LITSSDTTDYAESVEGであり、CDR3はアミノ酸配列DHYSMGVPEKRVIMである。
このパラグラフD)において説明する全ての18G11様配列において、フレームワーク配列はさらに本願で説明するとおりであってよい。好ましくは、フレームワーク配列は、少なくとも80%、例えば少なくとも85%、例えば少なくとも90%、例えば少なくとも95%の、18G11のフレームワーク配列との配列同一性を有するものである(これは、例えば、計算においてCDRを無視しつつ、所定の配列と18G11の配列との全体的な配列同一性の程度を決定することにより決定されることができる)。やはり、所定の配列において存在する、CDRとフレームワークの組み合わせは好ましくは、生じる18G11様ISVが、ドメインII結合活性、リン酸化の遮断活性又は阻害能をHER3リン酸化アッセイ及び/又はpAKTリン酸化アッセイにおいて有するものである(これら全ては上で説明したとおりである)。特定の一観点において、18G11様配列は、少なくとも70%、例えば少なくとも80%、例えば少なくとも85%、例えば少なくとも90%、又は95%超の、アミノ酸配列18G11(配列番号16)との配列同一性を有するISVである。例えば、この観点に応じた18G11様配列において、CDRは、上述した特異的に好ましい観点に応じてよく、かつ、特に(限定されないが)、INAMG(CDR1)、LITSSDTTDYAESVEG(CDR2)及びDHYSMGVPEKRVIM(CDR3)であってよい。やはり、好ましくは、かかる18G11様ISVにおいて存在する、CDRとフレームワークの組み合わせは好ましくは、生じる18G11様ISVが、ドメインII結合活性、リン酸化の遮断活性又は阻害能をHER3リン酸化アッセイ及び/又はpAKTリン酸化アッセイにおいて有するものである(これら全ては上で説明したとおりである)。
特別な一観点において、任意の18G11様配列は、ヒト化及び/又は配列最適化配列であってよく、これはさらに本願で説明するとおりである。
E)34C07様配列:「34C07様配列」、「34C07様ISV」又は「34C07様構成ブロック」は、次のものを含むISVとして定義されている(本願で説明する):
a)(i)アミノ酸配列INAMA(配列番号63)又は(ii)アミノ酸配列INAMAと3、2又は1つのアミノ酸相違のみを有するアミノ酸配列(本願で定義する)を含むか又は実質的にこれらからなるCDR1、及び/又は
b)(i)アミノ酸配列EITAGGSTNYADSVKG(配列番号93)、又は(ii)アミノ酸配列EITAGGSTNYADSVKGと少なくとも80%、例えば少なくとも85%、例えば少なくとも90%又は95%超の配列同一性を有するアミノ酸配列、又は(iii)アミノ酸配列EITAGGSTNYADSVKGと7、6、5、4、3、2又は1つのアミノ酸相違のみを有するアミノ酸配列(本願で定義する)を含むか又は実質的にこれらからなるCDR2、及び/又は
c)(i)アミノ酸配列DHYTTWDRRSAY(配列番号123)、又は(ii)アミノ酸配列DHYTTWDRRSAYと少なくとも80%、例えば少なくとも85%、例えば少なくとも90%又は95%超の配列同一性を有するアミノ酸配列、又は(iii)アミノ酸配列DHYTTWDRRSAYと7、6、5、4、3、2又は1つのアミノ酸相違のみを有するアミノ酸配列(本願で定義する)を含むか又は実質的にこれらからなるCDR3;
その際、かかるISV中に存在するフレームワーク配列は、さらに本願で説明するとおりであり、かつ、その中でCDR1、CDR2及びCDR3は好ましくは、34C07様ISVがドメインII結合活性、リン酸化の遮断活性又は阻害能をHER3リン酸化アッセイ及び/又はpAKTリン酸化アッセイ及び/又はERK1/2リン酸化アッセイにおいて有するものである(これら全ては上で説明したとおりである)。
本願で言及するとおり、(いくつかの)34C07様配列は、(限定/部分的であるか、又はより顕著であってよい)作用を、リガンド/HRG結合(特に、これらは限定/部分的な程度で、リガンド/HRGのHER3への結合を阻害又は遮断できてよい)及び/又はHER3の(ヘテロ)二量体化のいずれかに対して有してよい。特に、これらは、限定された程度で、HER3に対するリガンド/HRG結合の阻害をすることができてよい。
好ましくは、かかる34C07様配列において、CDR1及びCDR2は、それぞれa)及びb)で定義したとおりである;又は、CDR1及びCDR3は、それぞれa)及びc)で定義したとおりである;又はCDR2及びCDR3は、それぞれb)及びc)で定義したとおりである。より好ましくは、かかる34C07様配列において、CDR1、CDR2及びCDR3は全てそれぞれa)、b)及びc)で定義したとおりである。やはり、かかる34C07様配列においては、CDR1、CDR2及びCDR3は好ましくは、34C07様ISVが、ドメインII結合活性、リン酸化の遮断活性又は阻害能をHER3リン酸化アッセイ及び/又はpAKTリン酸化アッセイ及び/又はERK1/3リン酸化アッセイにおいて有するものである(これら全ては上で説明したとおりである)。
例えば、かかる34C07様配列においては次のことが該当する:CDR1は、アミノ酸配列INAMA(CDR2及びCDR3は、それぞれb)及びc)で定義したとおりである)を含むか又は実質的にこれからなってよい;及び/又はCDR2は、アミノ酸配列EITAGGSTNYADSVKG(CDR1及びCDR3は、それぞれa)及びc)で定義したとおりである)を含むか又は実質的にこれからなってよい;及び/又はCDR3は、アミノ酸配列DHYTTWDRRSAY(CDR1及びCDR2は、それぞれa)及びb)で定義したとおりである)を含むか又は実質的にこれからなってよい。特に、34C07様配列は、この観点に応じている場合には:CDR1は、アミノ酸配列INAMAを含むか又は実質的にこれからなってよい、かつ、CDR2は、アミノ酸配列EITAGGSTNYADSVKG(CDR3は、上でc)で定義したとおりである)を含むか又は実質的にこれからなってよい;及び/又は、CDR1は、アミノ酸配列INAMAを含むか又は実質的にこれからなってよい、かつ、CDR3は、アミノ酸配列DHYTTWDRRSAY(CDR2は、上でb)で定義したとおりである)を含むか又は実質的にこれからなってよい;及び/又はCDR2は、アミノ酸配列EITAGGSTNYADSVKGを含むか又は実質的にこれからなってよい、かつ、CDR3は、アミノ酸配列DHYTTWDRRSAY(CDR1は、上でa)で定義したとおりである)を含むか又は実質的にこれからなってよい。やはり、かかる34C07様配列においては、CDR1、CDR2及びCDR3は好ましくは、34C07様ISVが、ドメインII結合活性、リン酸化の遮断活性又は阻害能をHER3リン酸化アッセイ及び/又はpAKTリン酸化アッセイ及び/又はERK1/3リン酸化アッセイにおいて有するものである(これら全ては上で説明したとおりである)。
特別に好ましい一観点において、「34C07様配列」、「34C07様ISV」又は「34C07様構成ブロック」は、次のものを含有するISVである:
d)(i)アミノ酸配列INAMA又は(ii)アミノ酸配列INAMAと3、2又は1つのアミノ酸相違のみを有するアミノ酸配列(本願で定義する)であるCDR1、及び/又は
e)(i)アミノ酸配列EITAGGSTNYADSVKG、又は(ii)アミノ酸配列EITAGGSTNYADSVKGと少なくとも80%、例えば少なくとも85%、例えば少なくとも90%又は95%超の配列同一性を有するアミノ酸配列、又は(iii)アミノ酸配列EITAGGSTNYADSVKGと7、6、5、4、3、2又は1つのアミノ酸相違のみを有するアミノ酸配列(本願で定義する)であるCDR2、及び/又は
f)(i)アミノ酸配列DHYTTWDRRSAY、又は(ii)アミノ酸配列DHYTTWDRRSAYと少なくとも80%、例えば少なくとも85%、例えば少なくとも90%又は95%超の配列同一性を有するアミノ酸配列、又は(iii)アミノ酸配列DHYTTWDRRSAYと7、6、5、4、3、2又は1つのアミノ酸相違のみを有するアミノ酸配列(本願で定義する)のいずれかであるCDR3;
その際、かかるISV中に存在するフレームワーク配列は、さらに本願で説明するとおりであり、かつ、その中でCDR1、CDR2及びCDR3は好ましくは、34C07様ISVがドメインII結合活性、リン酸化の遮断活性又は阻害能をHER3リン酸化アッセイ及び/又はpAKTリン酸化アッセイ及び/又はERK1/2リン酸化アッセイにおいて有するものである(これら全ては上で説明したとおりである)。
好ましくは、この特別に好ましい観点に応じた34C07様配列において、CDR1及びCDR2は、それぞれd)及びe)で定義したとおりである;又は、CDR1及びCDR3は、それぞれd)及びf)で定義したとおりである;又はCDR2及びCDR3は、それぞれe)及びf)で定義したとおりである。より好ましくは、かかる34C07様配列において、CDR1、CDR2及びCDR3は全てそれぞれd)、e)及びf)で定義したとおりである。やはり、かかる34C07様配列においては、CDR1、CDR2及びCDR3は好ましくは、34C07様ISVが、ドメインII結合活性、リン酸化の遮断活性又は阻害能をHER3リン酸化アッセイ及び/又はpAKTリン酸化アッセイ及び/又はERK1/3リン酸化アッセイにおいて有するものである(これら全ては上で説明したとおりである)。
例えば、この特に好ましい観点に応じた34C07様配列においては次のことが該当する:CDR1は、アミノ酸配列INAMAである(CDR2及びCDR3は、それぞれe)及びf)で定義されている);及び/又は、CDR2は、アミノ酸配列EITAGGSTNYADSVKGである(CDR1及びCDR3は、それぞれd)及びf)で定義されている);及び/又は、CDR3は、アミノ酸配列DHYTTWDRRSAYである(CDR1及びCDR2は、それぞれd)及びe)で定義されている)。特に、34C07様配列は、この観点に応じている場合には:CDR1はアミノ酸配列INAMAであり、CDR2はアミノ酸配列EITAGGSTNYADSVKGである(CDR3は、上でf)で定義したとおりである);及び/又は、CDR1はアミノ酸配列INAMAであり、CDR3はアミノ酸配列DHYTTWDRRSAYである(CDR2は、上でe)で定義したとおりである);及び/又は、CDR2はアミノ酸配列EITAGGSTNYADSVKGであり、CDR3はDHYTTWDRRSAYである(CDR1は、上でd)で定義したとおりである)。やはり、かかる34C07様配列においては、CDR1、CDR2及びCDR3は好ましくは、34C07様ISVが、ドメインII結合活性、リン酸化の遮断活性又は阻害能をHER3リン酸化アッセイ及び/又はpAKTリン酸化アッセイ及び/又はERK1/3リン酸化アッセイにおいて有するものである(これら全ては上で説明したとおりである)。
特に好ましい34C07様配列において次のことが該当する:CDR1はアミノ酸配列INAMAであり、CDR2はアミノ酸配列EITAGGSTNYADSVKGであり、CDR3はアミノ酸配列DHYTTWDRRSAYである。
このパラグラフE)において説明する全ての34C07様配列において、フレームワーク配列はさらに本願で説明するとおりであってよい。好ましくは、フレームワーク配列は、少なくとも80%、例えば少なくとも85%、例えば少なくとも90%、例えば少なくとも95%の、34C07のフレームワーク配列との配列同一性を有するものである(これは、例えば、計算においてCDRを無視しつつ、所定の配列と34C07の配列との全体的な配列同一性の程度を決定することにより決定されることができる)。やはり、所定の配列において存在する、CDRとフレームワークの組み合わせは好ましくは、生じる34C07様ISVが、ドメインII結合活性、リン酸化の遮断活性又は阻害能をHER3リン酸化アッセイ及び/又はpAKTリン酸化アッセイ及び/又はERK1/2リン酸化アッセイにおいて有するものである(これら全ては上で説明したとおりである)。
特定の一観点において、34C07様配列は、少なくとも70%、例えば少なくとも80%、例えば少なくとも85%、例えば少なくとも90%、又は95%超の、アミノ酸配列34C07(配列番号18)との配列同一性を有するISVである。例えば、この観点に応じた34C07様配列において、CDRは、上述した特異的に好ましい観点に応じてよく、かつ、特に(限定することなく)、INAMA(CDR1)、EITAGGSTNYADSVKG(CDR2)及びDHYTTWDRRSAY(CDR3)であってよい。やはり、好ましくは、かかる34C07様ISVにおいて存在する、CDRとフレームワークの組み合わせは好ましくは、生じる34C07様ISVが、ドメインII結合活性、リン酸化の遮断活性又は阻害能をHER3リン酸化アッセイ及び/又はpAKTリン酸化アッセイ及び/又はERK1/2リン酸化アッセイにおいて有するものである(これら全ては上で説明したとおりである)。
1つの特別な観点において、任意の34C07様配列は、ヒト化及び/又は配列最適化配列であってよく、これはさらに本願で説明するとおりである。
特別な一観点において、任意の34C07様配列は、ヒト化及び/又は配列最適化配列であってよく、これはさらに本願で説明するとおりである。
親和性(KD値(実際の又は見掛けの)、KA値(実際の又は見掛けの)、kon速度及び/又はkoff速度、又は代わりにIC50値として、好適に測定及び/又は表現される、本願でさらに説明する)をもってHER3に結合することができる、本願で説明する本発明のアミノ酸配列(本願で言及する特定の観点、例えば先行するパラグラフにおいて言及する観点によるものを含む)全ては、本願で定義するとおりである;また同様に化合物及びコンストラクト、特にタンパク質及びポリペプチドであって、少なくとも1のかかるアミノ酸配列を有するものである。
特に、本発明のアミノ酸配列及びポリペプチドは好ましくは次のものである:
−解離定数(KD)10-5〜10-12モル/リットル以下、好ましくは10-7〜10-12モル/リットル以下、より好ましくは10-8〜10-12モル/リットル(すなわち、会合定数(KA)105〜1012リットル/モル以上、好ましくは107〜1012リットル/モル以上、より好ましくは108〜1012リットル/モル)でHER3に結合する;
及び/又は:
−102M-1s-1〜107M-1s-1、好ましくは103M-1s-1〜107M-1s-1、より好ましくは104M-1s-1〜107M-1s-1、例えば105M-1s-1〜107M-1s-1のkon速度でHER3に結合する;
及び/又は:
−1s-1(t1/2=0.69s)〜10-6s-1(複数の日のt1/2でもってほぼ不可逆的な複合体を提供する)、好ましくは10-2s-1〜10-6s-1、より好ましくは10-3s-1〜10-6s-1、例えば10-4s-1〜10-6s-1のkoff速度でHER3に結合する。
好ましくは、本発明の一価のアミノ酸配列(又は本発明の唯一のアミノ酸配列を含むポリペプチド)は、500nM未満、好ましくは200nM未満、より好ましくは10nM未満、例えば500pM未満の親和性でHER3に結合するものである。
HER3への本発明のアミノ酸配列又はポリペプチドの結合のためのいくつかの好ましいIC50値は、本願の更なる発明の詳細な説明及び実施例から明らかになる。
HER3への結合のために、本発明のアミノ酸配列は通常は、そのアミノ酸配列内に1又は複数のアミノ酸残基又は1又は複数のアミノ酸残基伸長部を含むものであり(すなわち、各「伸長部」は、相互に隣接するか又は相互に近い近傍部にある、すなわち、アミノ酸配列の一次又は三次構造にある、2以上のアミノ酸残基を含む)、それを介して、本発明のアミノ酸配列はHER3に結合することができ、そのアミノ酸残基又はアミノ酸残基伸長部はそうしてHER3に対する結合のための「部位」を形成する(本願では「抗原結合部位」とも称される)。
本発明により提供されるアミノ酸配列は、好ましくは、実質的に単離された形にある(本願で定義する)か、又は、本発明のタンパク質又はポリペプチドの部分を形成し(本願で定義する)、これは、本発明のアミノ酸配列1以上を含むか又は実質的にこれらからなり、かつ、任意にさらに更なるアミノ酸配列1以上を含んでよい(全て、1以上の好適なリンカーにより任意に連結されている)。例示的に、かつ、限定することなく、本発明のアミノ酸配列1以上は、かかるタンパク質又はポリペプチドにおいて結合ユニットとして使用されてよく、これは、結合ユニット(すなわち、HER3以外の1以上の他の標的に対する)として機能できる1以上の更なるアミノ酸配列を任意に含有してよく、その結果、一価、多価又は多特異性の本発明のポリペプチドをそれぞれ提供する(全て本願で説明する)。かかるタンパク質又はポリペプチドは、実質的に単離された形にあってもよい(本願で説明する)。
このような本発明のアミノ酸配列及びポリペプチドは、好ましくは、任意の他のアミノ酸配列又は鎖に対してジスルフィド架橋を介して連結していない(しかし、1以上の分子内ジスルフィド架橋を有しても又は有しなくてよい。例えば、免疫グロブリン単一可変ドメイン及び/又はナノボディは、時として、−本願で説明するとおり−CDR3とCDR1又はFR2の間にジスルフィド架橋を有してよいことが知られている)単一アミノ酸鎖から実質的になる。しかし、本発明の1以上のアミノ酸配列は、本発明において有用であってもよいペプチドコンストラクト(例えば、Fab′フラグメント、F(ab′)2フラグメント、ScFvコンストラクト、「diabodies」及び他の多特異性コンストラクト、例えば、Holliger and Hudsonによる概要Nat Biotechnol. 2005 Sep;23(9): 1126-36が参照される)を提供すべく、相互に及び/又は他のアミノ酸配列に(例えばジスルフィド架橋を介して)連結してよいことに留意すべきである。
一般に、本発明のアミノ酸配列(又は、化合物、コンストラクト又はポリペプチドであって前記配列を含むもの)について、被験体への投与が意図される場合(例えば、本願で説明する療法及び/又は診断目的のために)には、好ましくは、前記被験体中で天然に発生しないアミノ酸配列であるか、又は、前記被験体中で天然に発生する場合には、実質的に単離された形にある(本願で説明する)、のいずれかである。
医薬用途のために、本発明のアミノ酸配列(また同様に化合物、コンストラクト及びポリペプチドであって前記配列を含むもの)が、好ましくはヒトHER3に対して指向していることが当業者には明らかでもある。その一方で、獣医薬目的のために、本発明のアミノ酸配列及びポリペプチドは好ましくは、治療すべき種からのHER3に対して指向しているか、又は、治療すべき種からのHER3と少なくとも交差反応性である。
さらに、本発明のアミノ酸配列は、任意に、かつ、HER3に対する結合のための少なくとも1の結合部位に加えて、1以上の更なる結合部位を、他の抗原、タンパク質又は標的に対する結合のために有してもよい。
本発明のアミノ酸配列及びポリペプチド、及び、これらを含有する組成物の効力は、任意の好適なin vitroアッセイ、細胞ベースアッセイ、in vivoアッセイ及び/又は自体既知の動物モデル、又はその任意の組み合わせを用いて、関連する特定の疾病又は疾患に応じて、試験されてよい。好適なアッセイ及び動物モデル、また同様に、以下の実験部分及び本願で引用する先行技術において使用されるアッセイ及び動物モデルは、当業者には明らかであり、かつ、例えば、[リガンド依存性HER3リン酸化(Wallasch et. Al. (1995) EMBO J 14(17): 4267-4275)及び異種移植腫瘍モデル(Schoeberl et. al. (2009) Sci. Signal. 2(77): ra 31)]を含む。
また、本発明によれば、第1の種の温血動物からのHER3に対して指向しているアミノ酸配列及びポリペプチドは、1以上の他の種の温血動物からのHER3と交差反応性を示すか又は示さなくてよい。例えば、ヒトHER3に対して指向しているアミノ酸配列及びポリペプチドは、1以上の他の種の霊長類(例えば、限定することなく、マカカ属のサル(例えば、特に、カニクイザル(Macaca fascicularis)及び/又はアカゲザル(Macaca mulatto))及びバブーン(Papio ursinus))からのHER3と、及び/又は、疾病のための動物モデル(例えば、マウス、ラット、ウサギ、ブタ又はイヌ)において、特にHER3関連疾病及び疾患のための動物モデルにおいてしばしば使用される1以上の種の動物(例えば、本願で言及される種及び動物モデル)からのHER3と、交差反応性を示してよいか又は示さなくてよい。この関連において、かかる交差反応性は、存在する場合には、薬物開発観点から利点を有してよいことが当業者には明らかであり、というのも、これによって、ヒトHER3に対するアミノ酸配列及びポリペプチドをかかる疾病モデルにおいて試験することが可能になるからである。
より一般には、複数の種の哺乳類からのHER3と交差反応性である本発明のアミノ酸配列及びポリペプチドは、通常は、獣医薬適用における用途に有利であり、というのも、これによって、同じアミノ酸配列又はポリペプチドが複数の種を超えて使用されることが可能になるからである。こうして、本発明の範囲内に、動物の1の種からのHER3に対して指向したアミノ酸配列及びポリペプチド(例えば、ヒトHER3に対するアミノ酸配列及びポリペプチド)が、アミノ酸配列及び/又はポリペプチドの使用が、治療すべき種において所望の作用を提供する限り、別の種の動物の治療において使用できることも包含される。
本発明は、その最も広い意味合いにおいては、本発明のアミノ酸配列及びポリペプチドが指向するHER3の、特定の抗原決定子、エピトープ、部分、ドメイン、サブユニット又はコンフォメーション(適用可能な場合には)によって特に限定されたり又は定義されたりもしない。例えば、アミノ酸配列及びポリペプチドは、「相互作用部位」に対して指向してよいか又はしなくてよい(本願で定義する)。しかし、本発明のアミノ酸配列及びポリペプチドが、好ましくは、(本願で定義するとおり)相互作用部位に対して、特にヘレグリン結合部位及び/又はヘテロ二量体化部位に対して指向することが一般に想定されかつ好まれている(Hsieh and Moasser(既述)を参照のこと)。こうして、本願でさらに説明するとおり、好ましいが、限定しない一観点において、本発明のアミノ酸配列及びポリペプチドは、HER3リガンド結合部位に対して及び/又はHER3二量体化に対して指向し、かつ、これらは本願でさらに定義するとおりである。他のHER3リガンドが、ヘレグリンの他に説明されていることに留意される(Sithanandam and Anderson (2008) Cancer Gene Therapy, 既述)。こうして、別の好ましいが、限定しない観点において、本発明のアミノ酸配列及びポリペプチドは、ヘレグリン(本願で「HRG」とも称される)結合部位に対して及び/又はHER3のヘテロ二量体化部位に対して指向している。上述のとおり、HRG結合部位に対して指向している本発明のアミノ酸配列は、本願で「HRG遮断アミノ酸配列」、「HRG遮断構成ブロック」とも、又はこれらがISVである場合には「HRG遮断ISV」とも称される。HEG結合部位に対して指向している(かつ、最も好ましくは、HER3ヘテロ二量体化の阻害又は遮断が可能でもある、本願でさらに説明するとおり)本発明のアミノ酸配列は、本願で「二量体化遮断アミノ酸配列」、「二量体化遮断構成ブロック」とも、又はこれらがISVである場合には「二量体化遮断ISV」とも称される。
本願でさらに説明するとおり、本発明のポリペプチドは、HER3に対して指向している、2以上の本発明のアミノ酸配列を含んでよく、好ましい一観点においては、2つの異なるアミノ酸配列、例えばHER3に対して指向している複数の免疫グロブリン単一可変ドメインを含んでよい。一般に、かかるポリペプチドは、本発明の単一アミノ酸配列に比較して増加したアビディティでHER3に結合するものである。かかるポリペプチドは、例えば、HER3の同じ抗原決定子、エピトープ、部分、ドメイン、サブユニット又はコンフォメーション(適用可能な場合には)に対して指向している本発明のアミノ酸配列2つを含んでよい(これは1つの相互作用部位であってもよいし又はそうでなくてもよい)、又は、HER3の第1の同じ抗原決定子、エピトープ、部分、ドメイン、サブユニット又はコンフォメーション(適用可能な場合には)に対して指向している少なくとも1の「第1の」本発明のアミノ酸配列(これは、例えばヘレグリン相互作用部位であってよい)、及び、第1のものとは異なる(かつ、例えば、ヘテロ二量体化部位に対して指向されていてよい)、第2の抗原決定子、エピトープ、部分、ドメイン、サブユニット又はコンフォメーション(適用可能な場合には)に対して指向している少なくとも1の「第2の」本発明のアミノ酸配列を含んでよい、好ましくは、本発明のかかる「ビパラトープ性」ポリペプチドにおいては、少なくとも1の本発明のアミノ酸配列は、相互作用部位に対して指向しており(本願で定義するとおり)、しかし、本発明はその最も広い意味合いにおいてそれに限定されない。
相応して、かつ、本願でさらに説明するように、特定の有利であるが限定しない一観点において、本発明は、HRG結合部位に対して指向し、かつまた、HER3ヘテロ二量体化の遮断又は阻害もすることができる(例えば、1以上(例えば1又は2)のHRG遮断構成ブロックと1以上(例えば1又は2)の二量体化遮断構成ブロックを本発明の単一ポリペプチド中で組み合わせることにより)、本発明のポリペプチドを提供することを可能にする(このことは、さらに本願で説明してもよい)。
また、標的(すなわち、HER3)が結合対(例えば、レセプター−リガンド結合対)の一部である場合には、このアミノ酸配列及びポリペプチドは、標的に対する結合のために同起源の結合パートナー(例えば、リガンド、レセプター又は他の結合パートナー、適用可能な場合には)と競合する、及び/又は、これらが(完全に又は部分的に)標的に対する結合パートナーの結合を中和する、ものであってよい。この観点において、やはり、上述のように、他のHER3リガンドが、ヘレグリンの他に説明されていること(Sithanandam and Anderson (2008), Cancer Gene Therapy, 既述)、そして、本発明のアミノ酸配列が、HER3に対するかかるリガンドの結合と競合及び/又はこれを(完全に又は部分的に)中和して(も)よい、に留意すべきである。
適用可能な場合には、本発明のアミノ酸配列は、2以上の、HER3の抗原決定子、エピトープ、部分、ドメイン、サブユニット又はコンフォメーションに結合できることも本発明の範囲内にある。かかる場合に、本発明のアミノ酸配列及び/又はポリペプチドが結合する、HER3の抗原決定子、エピトープ、部分、ドメイン又はサブユニットは実質的に同じであってよい(例えば、HER3が、繰り返し構造モチーフを含有するか又は多量体の形で発生する場合)か、又は、異なってよい(後者の場合には、本発明のアミノ酸配列及びポリペプチドは、かかる異なる、HER3の抗原決定子、エピトープ、部分、ドメイン又はサブユニットに、同じか又は異なってよい親和性及び/又は特異性で結合してよい)。また、例えば、HER3が、活性化したコンフォメーションにおいて及び不活性なコンフォメーションにおいて存在する場合には、本発明のアミノ酸配列及びポリペプチドは、これらコンフォメーションのいずれか1つに結合してよいか、又はこれらコンフォメーションの両者に結合してよい(すなわち、同じか又は異なってよい親和性及び/又は特異性でもって)。また、例えば、本発明のアミノ酸配列及びポリペプチドは、適切なリガンドに結合している、HER3のコンフォメーションに結合してよいか、適切なリガンドに結合していない、HER3のコンフォメーションに結合してよいか、又は、かかるコンフォメーションの両方に結合してよい(やはり、同じか又は異なってよい親和性及び/又は特異性でもって)。
本発明のアミノ酸配列及びポリペプチドが一般に、全ての天然に発生するか又は合成の、HERのアナログ、変異体、突然変異体、アレル、部分及びフラグメントに、又は、少なくとも、HERのアナログ、変異体、突然変異体、アレル、部分及びフラグメントであって1以上の抗原決定子又はエピトープを有するもの(これらは、本発明のアミノ酸配列及びポリペプチドがHER3中で(例えば、野生型HER3中で)結合する1又は複数の抗原決定子又は1又は複数のエピトープと、実質的に同じである)に、結合するものであることも予期される。やはり、かかる場合には、本発明のアミノ酸配列及びポリペプチドは、かかるアナログ、変異体、突然変異体、アレル、部分及びフラグメントに、本発明のアミノ酸配列が(野生型)HER3に結合する親和性及び特異性と同じか又は異なる(すなわち、より高いか又はより低い)親和性及び/又は特異性でもって結合してよい。本発明の範囲内には、本発明のアミノ酸配列及びポリペプチドが、HER3の、いくつかのアナログ、変異体、突然変異体、アレル、部分及びフラグメントに結合するが、他のものには結合しないことも含まれる。
HER3がモノマー形及び1以上の多量形で存在する場合には、本発明のアミノ酸配列及びポリペプチドが、モノマー形でHER3にのみ結合するか、多量形でHER3にのみ結合するか、又は、モノマー形及び多量形の両方に結合する、ことは本発明の範囲内である。やはり、かかる場合には、本発明のアミノ酸配列及びポリペプチドは、本発明のアミノ酸配列が多量形に結合する親和性及び特異性と同じか又は異なる(すなわち、より高いか又はより低い)親和性及び/又は特異性でもって前記モノマー形に結合してよい。
また、HER3が、タンパク質複合体を形成するために他のタンパク質又はポリペプチドと(例えば、MET、HER1、HER2又はHER4と)会合できる場合には、本発明のアミノ酸配列及びポリペプチドが、その会合していない状態でHER3に結合すること、その会合している状態でHER3に結合すること、又は両方に結合すること、好ましくは、その会合していない状態に対してのみ又はこれに優先的に結合し、かつ、とにかく少なくとも部分的にヘテロ二量体化を妨げること、は本発明の範囲内である。これら全ての場合において、本発明のアミノ酸配列及びポリペプチドは、本発明のアミノ酸配列及びポリペプチドが、そのモノマー状態及び非会合状態にあるHER3に結合する親和性及び特異性と同じか又は異なる(すなわち、より高いか又はより低い)親和性及び/又は特異性でもってかかる多量体又は会合したタンパク質複合体に結合してよい。
また、当業者には明らかであるように、HER3に対して指向している2以上のアミノ酸配列を含むタンパク質又はポリペプチドは、相応するモノマー状アミノ酸配列よりもより高いアビディティでHER3に結合してよい。例示的に、かつ、限定することなく、HER3の異なるエピトープに対して指向している2以上のアミノ酸配列を含むタンパク質又はポリペプチドは、それぞれの異なるモノマーよりもより高いアビディティでもって結合してよく(通常は結合するものであり)、そして、HER3に対して指向している2以上のアミノ酸配列を含むタンパク質又はポリペプチドは、HER3の多量体により高いアビディティでもって結合してもよい(通常は結合するものである)。
一般に、本発明のアミノ酸配列及びポリペプチドは、生物学的及び/又は療法的観点から最も関連のあるHER3のそれら形態(モノマー状、多量体状の及び会合した形態)を含むに少なくとも結合するものであり、このことは、当業者に明らかであり、かつ、本願で好ましい一観点において説明するとおりである。
本願で想定される使用に好適である限りは、本発明のアミノ酸配列及びポリペプチドの部分、フラグメント、アナログ、突然変異体、変異体、アレル及び/又は誘導体を使用すること、及び/又は、1以上のかかる部分、フラグメント、アナログ、突然変異体、変異体、アレル及び/又は誘導体を含むか又は実質的にこれらからなるタンパク質又はポリペプチドを使用すること、も、本発明の範囲内にある。かかる部分、フラグメント、アナログ、突然変異体、変異体、アレル及び/又は誘導体は、通常は、HER3に対する結合のための(少なくとも一部の)機能的抗原結合部位を含むものである。そして、より好ましくは、HER3に特異的に結合でき、よりいっそう好ましくはHER3に、本願で定義する親和性(KD値(実際の又は見掛けの)、KA値(実際の又は見掛けの)、kon速度及び/又はkoff速度、又は代わりにIC50値として、好適に測定及び/又は表現される、本願でさらに説明するとおり)でもって結合できるものである。かかる部分、フラグメント、アナログ、突然変異体、変異体、アレル、誘導体、タンパク質及び/又はポリペプチドのいくつかの限定しない例は、本願の更なる発明の詳細な説明から明らかである。本発明の追加的なフラグメント又はポリペプチドは、本願で説明する1以上の(より小さい)部分又はフラグメントを好適に組み合わせることによって(すなわち、例えば、連結又は遺伝子融合によって)提供されてもよい。
本発明の特定の、しかし限定しない一観点(本願でさらに説明する)において、かかるアナログ、突然変異体、変異体、アレル、誘導体は、これらが由来するアミノ酸配列に比較して、(本願でさらに説明する)増加した半減期を血清中で有する。例えば、本発明のアミノ酸配列は、本発明のアミノ酸配列の誘導体に増加した半減期を提供すべく、半減期を延長させる1以上の基又は部分(例えばPEG)に(化学的に又は他の手法で)連結されていてよい。
特定の、しかし限定しない一観点において、本発明のアミノ酸配列は、免疫グロブリンフォールドを含有するアミノ酸配列であってよいか、又は、好適な条件(例えば、生理学的条件)下で、免疫グロブリンフォールドを(すなわち、フォールディングにより)形成することができるアミノ酸配列であってよい。特に、Halaby et al., J. (1999) Protein Eng. 12, 563-71による概要が参照される。好ましくは、免疫グロブリンを形成すべく適切にフォールディングされると、かかるアミノ酸配列は、HER3への特異的結合(本願で説明する)をすることができる。そして、より好ましくは、本願で更に定義する親和性(KD値(実際の又は見掛けの)、KA値(実際の又は見掛けの)、kon速度及び/又はkoff速度、又は代わりにIC50値として、好適に測定及び/又は表現される、本願でさらに説明する)でもってHER3に結合することができる。また、かかるアミノ酸配列の部分、フラグメント、アナログ、突然変異体、変異体、アレル及び/又は誘導体は、好ましくは、免疫グロブリンフォールドを含むか、又は、好適な条件下で、免疫グロブリンフォールドを形成できるものである。
特に、しかし限定することなく、本発明のアミノ酸配列は、実質的に、4つのフレームワーク領域(それぞれ、FR1〜FR4)及び3つの相補性決定領域(それぞれ、CDR1〜CDR3)、又は、かかるアミノ酸配列の任意の好適なフラグメント(この場合に、これは通常は、少なくとも1つのCDRsを形成する少なくともいくつかのアミノ酸残基を含有する、本願で説明するとおり)からなるアミノ酸配列であってよい。
本発明のアミノ酸配列は、特に、免疫グロブリン配列又はその好適なフラグメントであってよく、より好ましくは免疫グロブリン単一可変ドメイン配列又はその好適なフラグメント、例えば、軽鎖可変ドメイン配列(例えば、VL配列)又はその好適なフラグメント、又は重鎖可変ドメイン配列(例えば、VH配列)又はその好適なフラグメントであってよい。本発明のアミノ酸配列が、重鎖可変ドメイン配列である場合には、これは、慣用の四鎖抗体に由来する重鎖可変ドメイン配列(例えば、限定することなく、ヒト抗体に由来するVH配列)、又は、ラクダ科の動物、例えばラマからのいわゆる「重鎖抗体」に由来するいわゆるVHH配列(本願で定義するとおり)であってよい。
しかし、本発明が、本発明のアミノ酸配列(又は、それを発現すべく使用される本発明のヌクレオチド配列)の起源に関して限定されたり、本発明のアミノ酸配列又はヌクレオチド配列が作成又は取得される(又は作成又は取得されている)手法に関して限定されたりしないことに留意すべきである。こうして、本発明のアミノ酸配列は、天然に発生するアミノ酸配列(任意の好適な種からの)又は合成又は半合成のアミノ酸配列であってよい。本発明の特定の、しかし限定しない一観点において、このアミノ酸配列は、天然に発生する免疫グロブリン配列(任意の好適な種からの)又は合成又は半合成の免疫グロブリン配列であり、これは、「ヒト化」(本願で定義するとおり)免疫グロブリン配列(例えば、部分的又は完全にヒト化したマウス又はウサギ免疫グロブリン配列、特に部分的又は完全にヒト化したVHH配列又はナノボディ)、「ラクダ化」(本願で定義するとおり)免疫グロブリン配列、また同様に免疫グロブリン配列であって最適発現及び/又は安定性及び/又は溶解性について配列最適化したもの、また同様に、次の技術から獲得されている免疫グロブリン配列、例えば、親和性成熟化(例えば、合成、ランダム又は天然に発生する免疫グロブリン配列から出発して)、CDRグラフティング、ベニアリング(veneering)、異なる免疫グロブリン配列に由来するフラグメント組み合わせ、重複プライマーを用いるPCRアセンブリー、及び、免疫グロブリン配列のエンジニアリングのための当業者によく知られている同様の技術、又は、前述の任意のものの任意の好適な組み合わせを含むが、これらに限定されない。例えば、標準的なハンドブック、また同様に更なる発明の詳細な説明及び本願で言及される先行技術が参照される。
同様に、本発明のヌクレオチド配列は、天然に発生するヌクレオチド配列又は合成の又は半合成の配列であってよく、かつ、例えば、好適に天然に発生するテンプレートからPCRにより単離された配列(例えば、DNA又はRNAであって細胞から単離されたもの)、ライブラリー(特に、発現ライブラリー)から単離されたヌクレオチド配列、(任意の好適な自体既知の技術、例えばミスマッチPCRを使用して)天然に発生するヌクレオチド配列中へと突然変異を導入することによって調製されたヌクレオチド配列、重複プライマーを用いてPCRにより調製されたヌクレオチド配列、又は、自体既知のDNA合成のための技術を使用して調製されたヌクレオチド配列であってよい。
本発明のアミノ酸配列は、特に、免疫グロブリン単一可変ドメイン(又は免疫グロブリン単一可変ドメインであって免疫グロブリン単一可変ドメインとしての使用に好適なもの)、ドメイン抗体(又はドメイン抗体としての使用に好適なアミノ酸配列)、単一ドメイン抗体(又は単一ドメイン抗体としての使用に好適なアミノ酸配列)、「dAb」(又はdAbとしての使用に好適なアミノ酸配列)、又はナノボディ(本願で定義するとおり、かつ、VHH配列を含むが、これに限定されない)、他の単一可変ドメイン、又はこれらのうちのいずれかの任意の好適なフラグメントであってよい。(単一)ドメイン抗体の一般的な説明に関しては、上で引用した先行技術、また同様にWO0368684も参照する。「dAb」との用語に関しては、例えば、Ward et al. (Nature, 1989 Oct 12; 341 (6242): 544-6)、Holt et al., Trends Biotechnol., 2003, 21(l l):484-490、また同様にWO06/030220、WO06/003388及びDomantis Ltd.の他の公開された特許出願を参照する。哺乳類起源でないため、本発明の文脈においてあまり好ましくはないが、単一ドメイン抗体又は単一可変ドメインは、特定の種のサメに由来してよいことにも留意すべきである(例えば、いわゆる「IgNARドメイン」、例えばWO05/18629参照のこと)。
特に、本発明のアミノ酸配列は、免疫グロブリン単一可変ドメイン又はナノボディ(本願で定義するとおり)又はその好適なフラグメントであってよい。HER3に対して指向しているかかるナノボディは、本願では「本発明のナノボディ」とも称される。
免疫グロブリン単一可変ドメイン又はナノボディの一般的な説明に関しては(注意:「免疫グロブリン単一可変ドメイン」及び「ナノボディ」との用語は本願において相互に交換可能に使用される)、以下の更なる説明、また同様に本願で引用される先行技術が参照される。特に、WO08/020079又はWO09/068627で定義される、かつその中で説明されるナノボディとの用語は、一般に、VHHドメイン(例えば、ラクダ科において発生する「重鎖のみ」抗体に由来するVHドメイン)の機能的及び/又は構造的な特徴を有する免疫グロブリン重鎖可変ドメインを指し、特に、(天然)VHH、ヒト化VHH又はラクダ化VH、例えばラクダ化ヒトVHであってよい。
この観点において、しかし、本願の発明の詳細な説明及び先行技術は、主として、いわゆる「VH3クラス」のナノボディ(すなわち、VH3クラス、例えばDP−47、DP−51又はDP−29のヒト生殖細胞系配列に対する高度の配列相同性を有するナノボディ)を説明していることに留意すべきであり、このナノボディは、本発明の好ましい一観点を形成する。しかし、本発明は、その最も広い意味合いにおいて、一般に、HER3に対して指向している任意の種類のナノボディをカバーすること、例えば、いわゆる「VH4クラス」に属するナノボディ(すなわち、VH4クラス、例えばDP−78のヒト生殖細胞系配列に対する高度の配列相同性を有するナノボディ)もカバーすることに留意すべきであり、このことは例えばWO07/118670に説明されている。
一般に、ナノボディ(特に、VHH配列及び部分的にヒト化したナノボディ)は、特に、1以上のフレームワーク配列(やはり本願でさらに説明するとおり)中の1以上の「特徴残基(Hallmark residues)」(本願で説明するとおり)の存在により特徴付けられることができる。
こうして、一般に、ナノボディは、次の(一般)構造を有するアミノ酸配列として定義されることができる
FRl−CDRl−FR2−CDR2−FR3−CDR3−FR4
[式中、FR1〜FR4は、それぞれフレームワーク領域1〜4を指し、そしてCDR1〜CDR3は、それぞれ相補性決定領域1〜3を指し、その中で、1以上の特徴残基は本願でさらに定義するとおりである]。
特に、ナノボディは、次の(一般)構造を有するアミノ酸配列であることができる
FRl−CDRl−FR2−CDR2−FR3−CDR3−FR4
[式中、FR1〜FR4は、それぞれフレームワーク領域1〜4を指し、そしてCDR1〜CDR3は、それぞれ相補性決定領域1〜3を指し、その中で、フレームワーク配列は本願でさらに定義するとおりである]。
特に、ナノボディは、次の(一般)構造を有するアミノ酸配列であることができる
FRl−CDRl−FR2−CDR2−FR3−CDR3−FR4
[式中、FR1〜FR4は、それぞれフレームワーク領域1〜4を指し、そしてCDR1〜CDR3は、それぞれ相補性決定領域1〜3を指し、その中で、それぞれ次のことが該当する:
i)好ましくは、Kabat numberingに応じた位置11、37、44、45、47、83、84、103、104及び108にある1以上のアミノ酸残基は、以下の表B−2で言及する特徴残基から選択される。これらナノボディ中で、CDR配列は一般に本願でさらに定義するとおりである。]。
本願でさらに説明するとおり、ISVがナノボディである場合に、これらは、一般に、WO09/06862の258〜297頁(参照により本願に組み込む)に説明されるとおりのフレームワーク配列を含んでよい。いくつかの特に好ましいが、限定しないフレームワーク配列(及びこの好ましい組み合わせ)は、本願の開示に基づいて当業者に明らかであり、かつ、例えば、表A−1(表B−1も参照)に列記されるナノボディ中に存在するFR1、FR2、FR3及びFR4配列(及びその組み合わせ)、又は、その変異体であって限定された数のみ(例えば、各FR1、FR2、FR3又はFR4ごとに、5未満、例えば4、3、2又は1つのみ)のアミノ酸相違(WO09/068627及びWO08/020079で定義されるとおり)を有するものを含み、前記アミノ酸相違は例えば、ヒト化置換及び/又は他のアミノ酸相違であって配列最適化の目的で導入されたものであってよい(前者及び後者の両方のいくつかの限定しない例は、本願の及びWO09/068627及びWO08/020079中の開示に基づいて当業者に明らかである)。
こうして、本発明は、HER3に結合できる(本願で定義するとおり)及び/又はHER3に対して指向しているかかるナノボディ、その好適なフラグメント、また同様にポリペプチドであって1以上のかかるナノボディ及び/又は好適なフラグメントを含むか又は実質的にこれらからなるもの、にも関する。
配列番号:12−26(表A−1、参照)は、HER3に対して産生させた数々の免疫グロブリン単一可変ドメインのアミノ酸配列を示す。
表A−1:好ましい免疫グロブリン単一可変ドメイン又はナノボディ配列(本願では特定名称又は配列番号X(Xは、関連するアミノ酸配列を指す数である)を有する配列とも称される):
特に、本発明はいくつかの特定の観点において次のものを提供する:
−(本願で定義するとおり)HER3に対して指向している、かつ、配列番号12−26のアミノ酸配列(表A1、参照)の少なくとも1つと少なくとも80%、好ましくは少なくとも85%、例えば90%又は95%、又はそれより高い配列同一性を有するアミノ酸配列。これらアミノ酸配列は、さらに、HER3への同源リガンド(cognate ligand)の結合を中和する、及び/又は、HER3への結合のための同源リガンドと競合する、及び/又は、HER3上のヘテロ二量体化部位(本願で定義するとおり)に対して指向している、ものであってよい;
−HER3への配列番号12−26(表A−1、参照)の少なくとも1のアミノ酸配列の結合を交差遮断する(本願で定義するとおり)及び/又はHER3への結合のために配列番号12−26(表A−1、参照)のアミノ酸配列少なくとも1と競合する、アミノ酸配列。やはり、これらアミノ酸配列は、さらに、HER3への同源リガンドの結合を中和する、及び/又は、HER3への結合のための同源リガンドと競合する、及び/又は、HER3上のヘテロ二量体化部位(本願で定義するとおり)に対して指向している、ものであってよい;
これらアミノ酸配列は、本願でさらに説明するとおりであってよい(かつ、例えばナノボディであってよい)、また同様に、1以上のかかるアミノ酸配列を含有する本発明のポリペプチド(これは、本願でさらに説明するとおりであってよい、かつ、例えば、本願で説明するとおり、二特異性及び/又はビパラトープ性ポリペプチドであってよい)及びかかるアミノ酸配列及びポリペプチドをコードする核酸配列であってよい。かかるアミノ酸配列及びポリペプチドは、いかなる天然に発生するリガンドをも含まない。
いくつかの別の観点において、本発明は次のものを提供する:
−HER1、HER2及び/又はHER4に比較してHER3について特異的である、本発明のアミノ酸配列;
この本発明のアミノ酸配列は、本願でさらに説明するとおりであってよい(かつ、例えばナノボディであってよい)、また同様に、1以上のかかるアミノ酸配列を含有する本発明のポリペプチド(これは、本願でさらに説明するとおりであってよい、かつ、例えば、本願で説明するとおり、二特異性及び/又はビパラトープ性であってよい)及びかかるアミノ酸配列及びポリペプチドをコードする核酸配列であってよい。かかるアミノ酸配列及びポリペプチドは、いかなる天然に発生するリガンドをも含まない。
相応して、いくつかの特定の好ましい、本発明のナノボディは、HER3へと結合できる(本願で定義するとおり)及び/又はHER3に対して指向しているナノボディであり、次のものに該当する:
i)配列番号12−26のアミノ酸配列(表A−1、参照)の少なくとも1つと少なくとも80%のアミノ酸同一性を有し、その中で、アミノ酸同一性の程度を決定する目的のために、CDR配列を形成するアミノ酸残基は無視する。この観点において、表B−1も参照され、この表は、配列番号12−26(表A−1、参照)のナノボディの、フレームワーク1配列(配列番号42−56)、フレームワーク2配列(配列番号72−88)、フレームワーク3配列(配列番号102−116)及びフレームワーク4配列(配列番号132−146)を列記する(フレームワーク1配列の位置1−4及び27−30にあるアミノ酸残基に関しては、以下のコメントも参照される。こうして、アミノ酸同一性の程度の決定のために、これら残基は好ましくは無視される);
かつ、その中で、
ii)好ましくは、Kabat numberingに応じた位置11、37、44、45、47、83、84、103、104及び108にある1以上のアミノ酸残基は、上の表B−2で言及する特徴残基から選択される。
これらナノボディ中で、CDR配列は一般に本願でさらに定義されるとおりである。
やはり、かかるナノボディは、任意の好適な様式において、かつ、任意の好適な供給源から由来してよく、かつ、例えば、天然に発生するVHH配列(すなわち、ラクダ科の好適な種由来)又は合成の又は半合成のアミノ酸配列であってよく、これは、「ヒト化」(本願で定義するとおり)ナノボディ、「ラクダ化」(本願で定義するとおり)免疫グロブリン配列(特に、ラクダ化重鎖可変ドメイン配列)、また同様に、技術、例えば、親和性成熟(例えば、合成、ランダム又は天然に発生する免疫グロブリン配列から出発する)、CDRグラフティング、ベニアリング、異なる免疫グロブリン配列に由来するフラグメント組み合わせ、重複プライマーを用いるPCRアセンブリー、及び、免疫グロブリン配列のエンジニアリングのための当業者によく知られている同様の技術、又は、前述の任意のもののいずれかの好適な組み合わせ(本願でさらに説明する)により獲得されているナノボディ、を含むがこれらに限定されない。また、ナノボディがVHH配列を含む場合には、前記ナノボディは、(部分的に又は完全に)ヒト化した本発明のナノボディ1以上を提供するために、本願でさらに説明するとおり、好適にヒト化されてよい。同様に、ナノボディが合成又は半合成の配列(例えば部分的にヒト化した配列)を含む場合には、前記ナノボディは、さらに、やはり(部分的に又は完全に)ヒト化した本発明のナノボディ1以上を提供するために、やはり本願で説明するとおり、任意に、さらに好適にヒト化されてよい。
特に、ヒト化したナノボディは、以前の段落でナノボディについて一般に定義しているとおりのアミノ酸配列であってよいが、その中に、ヒト化置換(本願で定義するとおり)である及び/又はこれに相応する、少なくとも1のアミノ酸残基が(特に、少なくとも1のフレームワーク残基中に)存在する。いくつかの好ましいが、限定しないヒト化置換(及び好適なその組み合わせ)は、本願の開示に基づいて当業者に明らかになる。加えて、又は、代わりに、他の可能性のある有用なヒト化置換は、天然に発生するVHH配列のフレームワーク領域の配列と、1以上の近接に関連するヒトVH配列の相応するフレームワーク配列との比較により確認されることができ、その後で、こうして決定された1以上の可能性のある有用なヒト化置換(又はその組み合わせ)は、前記VHH配列中へと導入されることができ(自体既知の任意の様式で、本願で説明するとおり)、かつ、この生じるヒト化VHH配列は、標的に関して、安定性に関して、発現の容易さ及びレベルに関して、及び/又は、他の所望の特性に関して、親和性に関して試験されることができる。このようにして、限定された程度の試行錯誤によって、他の好適なヒト化置換(又は好適なその組み合わせ)は、本願の開示に基づいて当業者によって決定されることができる。また、以上のことに基づいて、ナノボディ(のフレームワーク領域)は、部分的にヒト化又は完全にヒト化されてよい。
本発明の、いくつかの特に好ましい配列最適化ナノボディは、配列番号12−26(表A−1、参照)のナノボディの配列最適化変異体であり、これらはいくつかの特に好ましい例である。
こうして、本発明のいくつかの他の好ましいナノボディは、HER3に結合でき(本願でさらに説明するとおり)、かつ、次のことが該当するナノボディである:
i)配列番号12−26(表A−1、参照)の1のアミノ酸配列のヒト化変異体である、及び/又は
ii)配列番号12−26のアミノ酸配列(表A−1、参照)の少なくとも1つと少なくとも80%のアミノ酸同一性を有し、その中で、アミノ酸同一性の程度を決定する目的のために、CDR配列を形成するアミノ酸残基は無視する;
かつ、その中で、
i)好ましくは、Kabat numberingに応じた位置11、37、44、45、47、83、84、103、104及び108にある1以上のアミノ酸残基は、上の表B−2で言及する特徴残基から選択される。
本発明の別の特定の観点によれば、本発明は、HER3への結合のために特に好適であるアミノ酸残基(すなわち、小ペプチド)の数々の伸長部を提供する。これらのアミノ酸残基伸長部は、特にこれらが本発明のアミノ酸配列の抗原結合部(の一部)を形成するように、本発明のアミノ酸配列中に存在及び/又は組み込まれてよい。アミノ酸残基のこれら伸長部が重鎖抗体又はVHH配列のCDR配列であってHER3に対して産生した(又は、かかるCDR配列を基礎とする及び/又はかかるCDR配列に由来してよい、本願でさらに説明するとおり)ものとして最初に作成されたので、これらはまた一般に、本願では「CDR配列」とも称される(すなわち、それぞれ、CDR1配列、CDR2配列及びCDR3配列として)。しかし、本発明は、その最も広い意味合いにおいて、これらのアミノ酸配列伸長部が、本発明のアミノ酸をHER3に結合することを可能にする限り、本発明のアミノ酸配列においてアミノ酸残基のこれら伸長部が有してよい特定の構造的役割又は機能に限定されていないことに留意すべきである。こうして、一般に、本発明はその最も広い意味合いにおいて、HER3に結合でき、かつ、本願で説明するとおりの1以上のCDR配列、特に、2以上のかかるCDR配列の好適な組み合わせであって、全アミノ酸配列が、HER3に結合できる結合ドメイン及び/又は結合ユニットを形成するように、1以上の更なるアミノ酸配列を介して相互に好適に連結されているものを包含する、任意のアミノ酸配列を包含する。しかし、本発明のアミノ酸配列における唯一のかかるCDR配列の存在が、HER3に結合することができる本発明のアミノ酸配列を提供するのにそれ自体で既に十分であってよいことにも留意すべきである。例えば、やはり、WO03/050531又はWO2009/127691に説明されるいわゆる「促進フラグメント(Expedite fragments)」が参照される。
こうして、別の特定の、しかし限定しない観点において、本発明のアミノ酸配列は、本願で説明するとおりである、CDR1配列、CDR2配列及びCDR3配列からなる群から選択される少なくとも1のアミノ酸配列(又は、その任意の適した組み合わせ)を包含するアミノ酸配列であってよい。特に、本発明のアミノ酸配列は、少なくとも1の抗原結合部位を包含するアミノ酸配列であってよく、その際、この抗原結合部位は、本願で説明するとおりである、CDR1配列、CDR2配列及びCDR3配列からなる群から選択される少なくとも1のアミノ酸配列(又は、その任意の適した組み合わせ)を包含する。
一般に、本発明のこの観点において、本発明のアミノ酸配列は、少なくとも1のアミノ酸残基伸長部を包含する任意のアミノ酸配列(その中で、このアミノ酸残基伸長部は、本願で説明する少なくとも1のCDR配列の配列に相応するアミノ酸配列を有する)であってよい。かかるアミノ酸配列は、免疫グロブリンフォールドを包含してよいか又は包含しなくてよい。例えば、限定することなく、かかるアミノ酸配列は、少なくとも1のかかるCDR配列を包含するが、しかし(完全な)免疫グロブリンフォールドを形成するには十分大きくない免疫グロブリン配列の好適なフラグメントであってよい(例えば、やはり、WO03/050531又はWO2009/127691に説明される「促進フラグメント」が参照される)。代わりに、かかるアミノ酸配列は、かかるCDR配列に相応する少なくとも1のアミノ酸残基伸長部を包含する好適な「タンパク質足場」であってよい(すなわち、その抗原結合部位の一部として)。アミノ酸配列の提示のための好適な足場は、当業者に明らかであり、かつ、例えば、限定することなく、免疫グロブリンを基礎とするか又はこれに由来する結合足場(すなわち、本願で既に説明した免疫グロブリン配列以外)、タンパク質Aドメインに由来するタンパク質足場(例えば、AffibodiesTM)、テンダミスタット、フィブロネクチン、リポカリン、CTLA−4、T細胞レセプター、設計されたアンキリンリピート、アビマー(avimer)及びPDZドメイン(Binz et al., Nat. Biotech 2005, Vol 23: 1257)、及び、DNA又はRNAを基礎とする結合部分(DNA又はRNAアプタマーを含むが、これに限定されない)を包含する(Ulrich et al.Comb Chem High Throughput Screen 2006 9(8):619-32)。
やはり、これらCDR配列の1以上を包含する本発明の任意のアミノ酸配列は、好ましくは、HER3に特異的に結合できる(本願で説明するとおり)、特に、親和性(好適には、KD値(実際の又は見掛けの)、KA値(実際の又は見掛けの)、kon速度及び/又はkoff速度、又は代わりにIC50値として好適に測定及び/又は表現、本願でさらに説明する)でもってHER3に結合できるものであり、本願で定義するとおりである。
特には、本発明のこの観点に応じたアミノ酸配列は、少なくとも1の抗原結合部位を包含する任意のアミノ酸配列であってよく、その際、前記抗原結合部位は、(i)第1のアミノ酸配列が本願で説明するCDR1配列から選択される場合に、第2のアミノ酸配列が本願で説明するCDR2配列又は本願で説明するCDR3配列から選択される、(ii)第1のアミノ酸配列が本願で説明するCDR2配列から選択される場合に、第2のアミノ酸配列が本願で説明するCDR1配列又は本願で説明するCDR3配列から選択される、又は(iii)第1のアミノ酸配列が本願で説明するCDR3配列から選択される場合に、第2のアミノ酸配列が本願で説明するCDR1配列か又は本願で説明するCDR3配列から選択されるように、本願で説明するCDR1配列、本願で説明するCDR2配列及び本願で説明するCDR3配列からなる群から選択される、少なくとも2のアミノ酸配列を包含する。
よりいっそう特には、本発明のアミノ酸配列は、少なくとも1の抗原結合部位を包含するアミノ酸配列であってよく、その際、第1のアミノ酸配列が本願で説明するCDR1配列から選択され、第2のアミノ酸配列が本願で説明するCDR2配列から選択され、そして、第3のアミノ酸配列が本願で説明するCDR3配列から選択されるように、この抗原結合部位は、本願で説明するCDR1配列、本願で説明するCDR2配列及び本願で説明するCDR3配列からなる群から選択される少なくとも3のアミノ酸配列を包含する。CDR1、CDR2及びCDR3配列の好ましい組み合わせは、本願の更なる発明の詳細な説明から明らかになる。当業者に明らかであるとおり、かかるアミノ酸配列は好ましくは、免疫グロブリン配列(本願でさらに説明するとおり)であり、しかし、これは例えば、前記CDR配列を提示するための好適な足場を包含する任意の他のアミノ酸配列であってよい。
こうして、特定の、しかし限定しない一観点において、本発明は、次のものからなる群から選択されている、アミノ酸残基の伸長部1以上を包含する、HER3に対して指向しているアミノ酸配列に関する:
a)配列番号57−71のアミノ酸配列、
b)配列番号57−71のアミノ酸配列少なくとも1と少なくとも80%のアミノ酸同一性を有するアミノ酸配列、
c)配列番号57−71のアミノ酸配列少なくとも1と3、2又は1のアミノ酸相違を有するアミノ酸配列、
d)配列番号87−101のアミノ酸配列、
e)配列番号87−101のアミノ酸配列少なくとも1と少なくとも80%のアミノ酸同一性を有するアミノ酸配列、
f)配列番号87−101のアミノ酸配列少なくとも1と3、2又は1のアミノ酸相違を有するアミノ酸配列、
g)配列番号117−131のアミノ酸配列、
h)配列番号117−131のアミノ酸配列少なくとも1と少なくとも80%のアミノ酸同一性を有するアミノ酸配列、
i)配列番号117−131のアミノ酸配列少なくとも1と3、2又は1のアミノ酸相違を有するアミノ酸配列、
又はこれらの任意の好適な組み合わせ。
本発明のアミノ酸配列が、b)及び/又はc)に応じた1以上のアミノ酸配列を含む場合には、
i) b)及び/又はc)に応じたかかるアミノ酸配列における任意のアミノ酸置換が、好ましくは、相応する、a)に応じたアミノ酸配列に比較して、保存アミノ酸置換である(本願で説明するとおり)、
及び/又は
ii) b)及び/又はc)に応じたアミノ酸配列が、好ましくはアミノ酸置換のみを含み、かつ、アミノ酸欠失又は挿入を含まない(相応する、a)に応じたアミノ酸)に比較して)、
及び/又は
iii) b)及び/又はc)に応じたアミノ酸配列が、自体既知である親和性成熟の技術1以上を用いた親和性成熟により、a)に応じたアミノ酸配列に由来するアミノ酸配列であってよい。
同様に、本発明のアミノ酸配列が、e)及び/又はf)に応じた1以上のアミノ酸配列を含む場合には、
i) e)及び/又はf)に応じたかかるアミノ酸配列における任意のアミノ酸置換が、好ましくは、相応するd)に応じたアミノ酸配列に比較して、保存アミノ酸置換である(本願で説明するとおり)、
及び/又は
ii) e)及び/又はf)に応じたアミノ酸配列が、好ましくはアミノ酸置換のみを含み、かつ、アミノ酸欠失又は挿入を含まない(相応する、d)に応じたアミノ酸配列に比較して)、
及び/又は
iii) e)及び/又はf)に応じたアミノ酸配列が、自体既知である親和性成熟の技術1以上を用いた親和性成熟により、d)に応じたアミノ酸配列に由来するアミノ酸配列であってよい。
また同様に、本発明のアミノ酸配列が、h)及び/又はi)に応じた1以上のアミノ酸配列を含む場合には、
i) h)及び/又はi)に応じたかかるアミノ酸配列における任意のアミノ酸置換が、好ましくは、相応するg)に応じたアミノ酸配列に比較して、保存アミノ酸置換である(本願で説明するとおり)、
及び/又は
ii) h)及び/又はi)に応じたアミノ酸配列が、好ましくはアミノ酸置換のみを含み、かつ、アミノ酸欠失又は挿入を含まない(相応する、g)に応じたアミノ酸配列に比較して)、
及び/又は
iii) h)及び/又はi)に応じたアミノ酸配列が、自体既知である親和性成熟の技術1以上を用いた親和性成熟により、g)に応じたアミノ酸配列に由来するアミノ酸配列であってよい。
最後の先行する段落が、一般に、それぞれb)、c)、e)、f)、h)、又はi)に応じた1以上のアミノ酸配列を包含する、本発明の任意のアミノ酸配列にも適用されることが理解されるべきである。
この特定の観点において、アミノ酸配列は、好ましくは、次のものからなる群から選択される、1以上のアミノ酸残基伸長部を包含する:
i)配列番号57−71のアミノ酸配列、
ii)配列番号87−101のアミノ酸配列、及び
iii)配列番号117−131のアミノ酸配列、
又はこれらの任意の好適な組み合わせ。
また、好ましくは、かかるアミノ酸配列においては、アミノ酸残基の前記伸長部の少なくとも1は、HER3に対する結合のための抗原結合部位の部分を形成する。
より具体的な、しかしやはり限定しない観点において、本発明は、次のものからなる群から選択されている、アミノ酸残基の伸長部2以上を包含する、HER3に対して指向しているアミノ酸配列に関する:
a)配列番号57−71のアミノ酸配列、
b)配列番号57−71のアミノ酸配列少なくとも1と少なくとも80%のアミノ酸同一性を有するアミノ酸配列、
c)配列番号57−71のアミノ酸配列少なくとも1と3、2又は1のアミノ酸相違を有するアミノ酸配列、
d)配列番号87−101のアミノ酸配列、
e)配列番号87−101のアミノ酸配列少なくとも1と少なくとも80%のアミノ酸同一性を有するアミノ酸配列、
f)配列番号87−101のアミノ酸配列少なくとも1と3、2又は1のアミノ酸相違を有するアミノ酸配列、
g)配列番号117−131のアミノ酸配列、
h)配列番号117−131のアミノ酸配列少なくとも1と少なくとも80%のアミノ酸同一性を有するアミノ酸配列、
i)配列番号117−131のアミノ酸配列少なくとも1と3、2又は1のアミノ酸相違を有するアミノ酸配列、
その場合に、(i)アミノ酸残基の第1の伸長部が、a)、b)又はc)に応じた1のアミノ酸配列に相応する場合には、アミノ酸残基の第2の伸長部は、d)、e)、f)、g)、h)又はi)に応じたアミノ酸配列の1に相応する、(ii)アミノ酸残基の第1の伸長部が、d)、e)又はf)に応じた1のアミノ酸配列に相応する場合には、アミノ酸残基の第2の伸長部は、a)、b)、c)、g)、h)又はi)に応じたアミノ酸配列の1に相応する、又は、(iii)アミノ酸残基の第1の伸長部が、g)、h)又はi)に応じた1のアミノ酸配列に相応する場合には、アミノ酸残基の第2の伸長部は、a)、b)、c)、d)、e)又はf)に応じたアミノ酸配列の1に相応する。
この特定の観点において、アミノ酸配列は、好ましくは、次のものからなる群から選択される、2以上のアミノ酸残基伸長部を包含する:
i)配列番号57−71のアミノ酸配列、
ii)配列番号87−101のアミノ酸配列、及び
iii)配列番号117−131のアミノ酸配列、
その場合に、(i)アミノ酸残基の第1の伸長部が、配列番号57−71のアミノ酸配列の1に相応する場合には、アミノ酸残基の第2の伸長部は、配列番号87−101又は配列番号117−131のアミノ酸配列の1に相応する、(ii)アミノ酸残基の第1の伸長部が、配列番号87−101のアミノ酸配列の1に相応する場合には、アミノ酸残基の第2の伸長部は、配列番号57−71又は配列番号117−131のアミノ酸配列の1に相応する、又は、(iii)アミノ酸残基の第1の伸長部が、配列番号117−131のアミノ酸配列の1に相応する場合には、アミノ酸残基の第2の伸長部は、配列番号57−71又は配列番号87−101のアミノ酸配列の1に相応する。
また、かかるアミノ酸配列においては、アミノ酸残基伸長部の少なくとも2は、やはり好ましくは、HER3に対する結合のための抗原結合部位の部分を形成する。
よりいっそう具体的な、しかし限定しない観点において、本発明は、アミノ酸残基の伸長部3以上を包含する、HER3に対して指向しているアミノ酸配列に関し、その際、アミノ酸残基の第1の伸長部が次のものからなる群から選択されている:
a)配列番号57−71のアミノ酸配列、
b)配列番号57−71のアミノ酸配列少なくとも1と少なくとも80%のアミノ酸同一性を有するアミノ酸配列、
c)配列番号57−71のアミノ酸配列少なくとも1と3、2又は1のアミノ酸相違を有するアミノ酸配列、
アミノ酸残基の第2の伸長部が次のものからなる群から選択されている:
d)配列番号87−101のアミノ酸配列、
e)配列番号87−101のアミノ酸配列少なくとも1と少なくとも80%のアミノ酸同一性を有するアミノ酸配列、
f)配列番号87−101のアミノ酸配列少なくとも1と3、2又は1のアミノ酸相違を有するアミノ酸配列、
及び、アミノ酸残基の第3の伸長部が次のものからなる群から選択されている:
g)配列番号117−131のアミノ酸配列、
h)配列番号117−131のアミノ酸配列少なくとも1と少なくとも80%のアミノ酸同一性を有するアミノ酸配列、
i)配列番号117−131のアミノ酸配列少なくとも1と3、2又は1のアミノ酸相違を有するアミノ酸配列。
好ましくは、この特定の観点において、アミノ酸残基の第1の伸長部は、配列番号57−71のアミノ酸配列からなる群から選択され、アミノ酸残基の第2の伸長部は、配列番号87−101のアミノ酸配列からなる群から選択され、そして、アミノ酸残基の第3の伸長部は、配列番号117−131のアミノ酸配列からなる群から選択される。
やはり、好ましくは、かかるアミノ酸配列においては、アミノ酸残基の前記伸長部の少なくとも3は、HER3に対する結合のための抗原結合部位の部分を形成する。
アミノ酸配列のかかる伸長部の好ましい組み合わせは、本願の更なる開示から明らかである。
好ましくは、かかるアミノ酸配列において、CDR配列は、配列番号12−26のアミノ酸配列の少なくとも1のCDR配列と、少なくとも70%のアミノ酸同一性、好ましくは少なくとも80%のアミノ酸同一性、より好ましくは少なくとも90%のアミノ酸同一性、例えば、95%以上のアミノ酸同一性又はよりいっそう好ましくは実質的に100%のアミノ酸同一性を有する(表A−1参照)。アミノ酸同一性のこの程度は、例えば、前記アミノ酸配列と、配列番号12−26(表A−1参照)の配列1以上との間でのアミノ酸同一性の程度の決定(本願で説明するとおり)により決定されることができ、その際、フレームワーク領域を形成するアミノ酸残基は無視する。また、本発明のかかるアミノ酸配列は、本願でさらに説明することができる。
また、かかるアミノ酸配列は好ましくはHER3に特異的に結合できる(本願で説明するとおり)、特に、親和性(好適には、KD値(実際の又は見掛けの)、KA値(実際の又は見掛けの)、kon速度及び/又はkoff速度、又は代わりにIC50値として測定及び/又は表現、本願でさらに説明する)でもってHER3に結合できるものであり、本願で定義するとおりである。
本発明のアミノ酸配列が実質的に4つのフレームワーク領域(それぞれ、FR1〜FR4)及び3つの相補性決定領域(それぞれ、CDR1〜CDR3)からなる場合には、本発明のアミノ酸配列は好ましくは次のことが該当する:
−CDR1が、次のものからなる群から選択される:
a)配列番号57−71のアミノ酸配列、
b)配列番号57−71のアミノ酸配列少なくとも1と少なくとも80%のアミノ酸同一性を有するアミノ酸配列、
c)配列番号57−71のアミノ酸配列少なくとも1と3、2又は1のアミノ酸相違を有するアミノ酸配列、
及び/又は
−CDR2が、次のものからなる群から選択される:
d)配列番号87−101のアミノ酸配列、
e)配列番号87−101のアミノ酸配列少なくとも1と少なくとも80%のアミノ酸同一性を有するアミノ酸配列、
f)配列番号87−101のアミノ酸配列少なくとも1と3、2又は1のアミノ酸相違を有するアミノ酸配列、
及び/又は
−CDR3が、次のものからなる群から選択される:
g)配列番号117−131のアミノ酸配列、
h)配列番号117−131のアミノ酸配列少なくとも1と少なくとも80%のアミノ酸同一性を有するアミノ酸配列、
i)配列番号117−131のアミノ酸配列少なくとも1と3、2又は1のアミノ酸相違を有するアミノ酸配列。
特に、本発明のかかるアミノ酸配列は、CDR1が、配列番号57−71のアミノ酸配列からなる群から選択されている、及び/又は、CDR2が、配列番号87−101のアミノ酸配列からなる群から選択されている、及び/又は、CDR3が、配列番号117−131のアミノ酸配列からなる群から選択されている、ものであってよい。
特に、本発明のアミノ酸配列が実質的に4つのフレームワーク領域(それぞれ、FR1〜FR4)及び3つの相補性決定領域(それぞれ、CDR1〜CDR3)からなる場合には、本発明のアミノ酸配列は好ましくは次のことが該当する:
−CDR1が、次のものからなる群から選択される:
a)配列番号57−71のアミノ酸配列、
b)配列番号57−71のアミノ酸配列少なくとも1と少なくとも80%のアミノ酸同一性を有するアミノ酸配列、
c)配列番号57−71のアミノ酸配列少なくとも1と3、2又は1のアミノ酸相違を有するアミノ酸配列、
及び
−CDR2が、次のものからなる群から選択される:
d)配列番号87−101のアミノ酸配列、
e)配列番号87−101のアミノ酸配列少なくとも1と少なくとも80%のアミノ酸同一性を有するアミノ酸配列、
f)配列番号87−101のアミノ酸配列少なくとも1と3、2又は1のアミノ酸相違を有するアミノ酸配列、
及び
−CDR3が、次のものからなる群から選択される:
g)配列番号117−131のアミノ酸配列、
h)配列番号117−131のアミノ酸配列少なくとも1と少なくとも80%のアミノ酸同一性を有するアミノ酸配列、
i)配列番号117−131のアミノ酸配列少なくとも1と3、2又は1のアミノ酸相違を有するアミノ酸配列、又は、かかるアミノ酸配列の任意の好適なフラグメント。
特に、本発明のかかるアミノ酸配列は、CDR1が、配列番号57−71のアミノ酸配列からなる群から選択されている、及び/又は、CDR2が、配列番号87−101のアミノ酸配列からなる群から選択されている、及び、CDR3が、配列番号117−131のアミノ酸配列からなる群から選択されている、ものであってよい。
やはり、CDR配列の好ましい組み合わせは、本願の更なる発明の詳細な説明から明らかになる。
また、かかるアミノ酸配列は好ましくは、HER3に特異的に結合できる(本願で説明するとおり)、特に、親和性(KD値(実際の又は見掛けの)、KA値(実際の又は見掛けの)、kon速度及び/又はkoff速度、又は代わりにIC50値として好適には測定及び/又は表現、本願でさらに説明する)でもってHER3に結合できるものであり、本願で定義するとおりである。
好ましいが、限定しない一観点において、本発明は、実質的に4つのフレームワーク領域(それぞれ、FR1〜FR4)及び3つの相補性決定領域(それぞれ、CDR1〜CDR3)からなるアミノ酸配列に関し、その中で、前記アミノ酸配列のCDR配列は、配列番号12−26のアミノ酸配列(表A−1、参照)の少なくとも1のCDR配列と、少なくとも70%のアミノ酸同一性、好ましくは少なくとも80%のアミノ酸同一性、より好ましくは少なくとも90%のアミノ酸同一性、例えば95%以上のアミノ酸同一性又はよりいっそう好ましくは実質的に100%のアミノ酸同一性を有する。アミノ酸同一性のこの程度は、例えば、このアミノ酸配列と、配列番号12−26(表A−1参照)の配列1以上との間でのアミノ酸同一性の程度の決定(本願で説明するとおり)により決定されることができ、その際、フレームワーク領域を形成するアミノ酸残基は無視する。本発明のかかるアミノ酸配列は、本願でさらに説明されることができる。
本発明のかかるアミノ酸配列において、フレームワーク配列は、任意の好適なフレームワーク配列であってよく、かつ、好適なフレームワーク配列の例は、例えば、標準的なハンドブック及び本願で言及される更なる開示及び先行技術に基づいて、当業者に明らかである。
フレームワーク配列は、好ましくは(好適な組み合わせの)免疫グロブリンフレーム配列又は(例えば、ヒト化又はラクダ化により)免疫グロブリン配列に由来するフレームワーク配列である。例えば、フレームワーク配列は、軽鎖可変ドメイン(例えば、VL配列)及び/又は重鎖可変ドメイン(例えば、VH配列)に由来するフレームワーク配列であってよい。特定の好ましい一観点において、フレームワーク配列は、VHH配列に由来しているフレームワーク配列(この中で、前記フレームワーク配列は任意に、部分的に又は完全にヒト化していてよい)又はラクダ化している慣用のVH配列のいずれかである(本願で定義するとおり)。
フレームワーク配列は、好ましくは、本発明のアミノ酸配列がドメイン抗体(又はドメイン抗体としての使用に好適であるアミノ酸配列)である、単一ドメイン抗体(又は単一ドメイン抗体としての使用に好適であるアミノ酸配列)である、「dAb」(又はdAbとしての使用に好適であるアミノ酸配列である)である、又はナノボディ(VHH配列を含むが、これに限定されない)である、ものである。やはり、好適なフレームワーク配列は、例えば、標準的なハンドブック及び本願で言及される更なる開示及び先行技術に基づいて、当業者に明らかである。
特に、本発明のアミノ酸配列中に存在するフレームワーク配列は、本発明のアミノ酸配列がナノボディであるように、1以上の特徴残基(本願で定義するとおり)を有してよい。(好適な組み合わせの)かかるフレームワーク配列のいくつかの好ましいが、限定しない例は、本願の更なる開示から明らかになる。
特に、本発明のISVがnNnobodeis(本願で説明するとおり)である場合に、その中に存在するフレームワーク配列は、一般に、WO09/068627の258〜297頁に説明されてよい(参照により、本願に組み込む)。例えば、これらは、WO09/068627の表A5に示される特徴残基の組み合わせ1以上を含んでよく、かつ、FR1、FR2、FR3及びFR4は、それぞれ、WO09/068627の表A−6、表A−7、表A−8及び表A−9に示されるアミノ酸残基を含んでよい。また、本発明のISVがナノボディである場合には、これらはKEREグループ(WO09/068627の281〜284頁参照、このグループについてのFR1、FR2、FR3及びFR4配列のいくつかの代表物が、WO09/068627の表A−11/A−15、A−12、A−13及びA−14に示されている)、GLEWグループ(WO09/068627の285〜287頁参照、このグループについてのFR1、FR2、FR3及びFR4配列のいくつかの代表物が、WO09/068627の表A−16/A−20、A−17、A−18及びA−19に示されている)、又はP、R、S103グループ(WO09/068627の287〜291頁参照、このグループについてのFR1、FR2、FR3及びFR4配列のいくつかの代表物が、WO09/068627の表A−21/A−25、A−22、A−23及びA−24に示されている)に属してよく、これらは全てWO09/068627に説明されるとおりであり、これらグループのそれぞれについてのいくつかの代表的な配列は、WO09/068627の表A−10に示されている。
WO09/068627に説明されてもいるように、これらフレームワーク配列は、1以上の好適なヒト化置換又は(他の)置換を配列を最適化するために含んでよい(本願の更なる開示も参照のこと)。
やはり、いくつかの特に好ましいが、限定しないFR1、FR2、FR3及びFR4配列(及びこれらの組み合わせ)は、表B−1に説明するとおりのものであり、又は、それぞれ、かかるFR1、FR2、FR3及びFR4配列の好適な変異体(例えば、表B−1において言及されるフレームワーク配列に比較して、かかるFR1、FR2、FR3又はFR4における6未満、例えば1、2、3、4又は5つの好適なアミノ酸相違を有する、その際、このアミノ酸相違は、WO09/068627に説明されてよい)であって、なお実質的にナノボディの所望の特性を維持しているものである。
やはり、本発明のアミノ酸配列について本願で一般に説明するとおり、前述のものの任意の好適なフラグメント(又はフラグメントの組み合わせ)、例えば、1以上のCDR配列を含むフラグメントであって好適には1以上のフレームワーク配列を介して隣接及び/又は連結しているもの(例えば、これらCDR及びフレームワーク配列と同じ順序において、フラグメントが由来する完全長免疫グロブリン配列において発生してよい)、を使用することもできる。かかるフラグメントは、やはり、免疫グロブリンフォールドを包含するか又はこれを形成することができるもの、又は、代わりに、免疫グロブリンフォールドを包含しないか又は形成できないもの、であってもよい。
特定の一観点において、かかるフラグメントは、本願で説明するとおりの単一CDR配列(特に、CDR3配列)を包含し、これは、各側に(一部の)フレームワーク配列が隣接している(特に、一部の(1又は複数の)フレームワーク配列であって、前記フラグメントが由来する免疫グロブリン配列において、前記CDR配列に隣り合っているもの。例えば、CDR3配列は、(一部の)FR3配列によって先行されてよく、その後に(一部の)FR4配列が続いてよい)。かかるフラグメントはまた、それぞれ、ジスルフィド架橋、特にジスルフィド架橋であってCDR配列に先行しかつその後にCDR配列が続く2のフレームワーク領域を連結するものを含んでもよい(かかるジスルフィド架橋の形成の目的のために、前記フレームワーク領域中で天然に発生するシステイン残基が使用されてよく、又は、代わりに、システイン残基は前記フレームワーク領域中へと合成により付加又は導入されてよい)。
別の観点において、本発明は、化合物又はコンストラクト、特にタンパク質又はポリペプチド(本願では、それぞれ「本発明の化合物」又は「本発明のポリペプチド」とも称する)であって、1以上の本発明のアミノ酸配列(又はその好適なフラグメント)を含むか又は実質的にこれらからなり、かつ、任意にさらに1以上の他の基、残基、部分又は結合ユニットを包含するものに関する。本願の更なる開示から当業者には明らかであるとおり、かかる更なる基、残基、部分、結合ユニット又はアミノ酸配列は、本発明のアミノ酸配列(及び/又はそれが存在する化合物又はコンストラクト)に更なる官能性を提供してよいか又は提供しなくてよく、かつ、本発明のアミノ酸配列の特性を改変するか又は改変しなくてよい。
例えば、かかる更なる基、残基、部分又は結合ユニットは、この化合物又はコンストラクトが、(融合)タンパク質又は(融合)ポリペプチドであるように、1以上の追加的なアミノ酸配列であってよい。好ましいが、限定しない一観点において、前記1以上の他の基、残基、部分又は結合ユニットは、免疫グロブリン配列であり、特にISVである。よりいっそう好ましくは、前記1以上の他の基、残基、部分又は結合ユニットは、ドメイン抗体、アミノ酸配列であってドメイン抗体としての使用に好適であるもの、単一ドメイン抗体、アミノ酸配列であって単一ドメイン抗体としての使用に好適であるもの、「dAb」、アミノ酸配列であってdAbとしての使用に好適であるもの、又はナノボディ、からなる群から選択されている。
例えば、(HER3に対する1以上のISVに加えて)本発明のポリペプチド中に存在するかかる1以上の(例えば、1又は2の)更なるISVは、HER3とは異なる別の標的に対して指向されていてよく、この結果、本発明の「二特異性」タンパク質又はポリペプチドを提供する(すなわち、HER3に対して指向している少なくとも1の、例えば1又は2の免疫グロブリン単一可変ドメイン、及び、別の標的に対して指向している少なくとも1の、例えば1又は2の免疫グロブリン単一可変ドメインを含む本発明のポリペプチド)。
例えば、特定の、しかし限定しない一観点によれば、本発明のアミノ酸配列、コンストラクト、タンパク質又はポリペプチドは、例えば、好適な官能化(例えばペグ化)により、及び/又は、このコンストラクトの半減期を増加させる部分又は結合ユニットをコンストラクト中に含めることにより、増加した半減期を備えていてよい(本願で定義するとおりであり、同じコンストラクトを有するが、増加した半減期を提供するために作成された改変なし、例えば、官能化/ペグ化なし、又は、血清アルブミン結合ペプチド又は結合ドメイン/ISVなしのものに比較して)。かかる官能化、部分又は結合ユニットの例は、当業者に明らかであり、かつ、例えば、ペグ化、血清アルブミンへの融合、又は、血清タンパク質、例えば血清アルブミンへ結合できるペプチド又は結合ユニットへの融合を含んでよい。
後者のコンストラクト(すなわち、少なくとも1の、例えば1又は2の本発明のアミノ酸配列及び少なくとも1の、例えば1又は2のペプチド又は結合ユニットであって、血清タンパク質、例えば血清アルブミンに結合できるものを包含する融合コンストラクト)の場合には、この血清アルブミン結合ペプチド又は結合ドメインは、任意の好適な血清アルブミン結合ペプチド又は結合ドメインであってコンストラクトの半減期を増加できるもの(血清アルブミン結合ペプチド又は結合ドメインなしの同じコンストラクトに比較して)であってよく、かつ、特に、出願人によりWO2008/068280(及び特にWO2009/127691及び未発行のUS出願61/301,819、両者出願人による)に説明される血清アルブミン結合ペプチド、又は、血清アルブミン結合免疫グロブリン単一可変ドメイン(例えば、血清アルブミン結合ナノボディ、例えば、Alb−1又はヒト化版のAlb−1、例えばAlb−8(Alb−11又はALB11とも本願では称する)、これに関しては、例えばWO06/122787を参照する)であってよい。
半減期に関して、本発明においては、本願で説明する種々の半減期延長技術(例えば、WO2008/068280、WO2009/127691及び/又は未発行のUS出願61/301,819に応じた血清アルブミン結合ペプチドを好適に選択することにより)を使用することにより、本発明のコンストラクト又はポリペプチドの半減期が、意図された(療法的及び/又は診断的)適用のために、及び/又は、所望の療法的及び/又は薬理学的作用及び可能性のある不所望な副作用の間の最良のバランスを獲得するために、(好ましくは)好適に「調節」されることができることに留意されるべきである。
こうして、例えば、限定することなく、本発明の好ましい一観点は、本発明の二特異性ポリペプチドを提供すべく、それぞれ、ヒトHER3に対して指向している1つの免疫グロブリン単一可変ドメイン(又は、代わりに、ヒトHER3に対して指向している2つの免疫グロブリン単一可変ドメイン、これは同じか又は異なっていてよく、すなわち、これらが同じか又は異なる場合には、本発明の「二価」ポリペプチドを、又は、これらが異なる場合には、本発明の「ビパラトープ性」ポリペプチドを提供すべく)、及び、ヒト血清アルブミンに対して指向している1つの免疫グロブリン単一可変ドメイン(これは、(本願で定義するとおり)ペプチドリンカーにより連結されている)から実質的になる「二特異性」ポリペプチドを提供し、これらは全て本願で説明する。かかるタンパク質又はポリペプチドは、実質的に単離された形にあってもよい(本願で説明するとおり)。
別の特定の、しかし限定しない観点においては、本発明のアミノ酸配列(例えば、ナノボディ)又は本発明のポリペプチド(例えば、二価性、ビパラトープ性又は二特異性の、本発明のポリペプチド)は、トキシンに又は(細胞)毒性残基、部分又はペイロードに(やはり、化学的に又は1以上の好適なリンカー又はスペーサーを介して)好適に連結されていてよい。例えば細胞毒性化合物(すなわち、本発明のアミノ酸配列又はポリペプチドを基礎とする、抗体−薬物コンジュゲート又は「ADC」)を提供すべく、本発明のアミノ酸配列又はポリペプチドに連結されることができる、好適な(細胞)毒性部分、化合物、ペイロード又は残基の例は、当業者に明らかである。
例えば、Ducry and Stump, Bioconjugate Chem., 2010, 21 (1), pp 5-13による概要が参照される。かかる細胞毒性アミノ酸配列又はポリペプチドであって本発明のものは、本発明のアミノ酸配列又はポリペプチドが指向している標的を発現する細胞を殺すことが意図されているこれら適用において(例えば、癌の治療において)、又は、かかる細胞の成長及び/又は増殖を減少又は減速するために、特に有用/好適であってよい。通常は、しかし限定することなく、本発明の(細胞)毒性ポリペプチドは、半減期が延長されないか、又は、制限される及び/又は厳重に制御される半減期延長を有するに過ぎない。
代わりに、本発明のポリペプチド中に存在してよい、かかる1以上の更なる基、残基、部分又は結合ユニットは、例えば、化学基、残基、部分であってよく、これらはそれら自体で生物学的及び/又は薬理学的に活性があるか又はなくてよい。例えば、限定することなく、かかる基は、本発明のアミノ酸配列又はポリペプチドの「誘導体」を提供すべく、本発明の1以上のアミノ酸配列に連結されていてよく、これはさらに本願で説明するとおりである。
本願で説明するとおりの1以上の誘導体を含むか又は実質的にこれらからなる、及び、任意にさらに、1以上の他の基、残基、部分又は結合ユニット(任意に、1以上のリンカーを介して結合している)を含む化合物又はコンストラクトも本発明の範囲内にある。好ましくは、前記1以上の他の基、残基、部分又は結合ユニットは、アミノ酸配列である。
上で説明した化合物又はコンストラクトにおいては、本発明の1以上のアミノ酸配列及び1以上の基、残基、部分又は結合ユニットは、直接的に相互に及び/又は1以上の好適なリンカー又はスペーサーを介して結合されていてよい。例えば、1以上の基、残基、部分又は結合ユニットがアミノ酸配列である場合には、このリンカーは、生じる化合物又はコンストラクトが融合(タンパク質)又は融合(ポリペプチド)であるような、アミノ酸配列であってもよい。
上記及びここでの更なる発明の詳細な説明から明らかであるように、このことは、本発明のアミノ酸配列が、本発明のポリペプチドを形成すべく「構成ブロック」として使用できることを意味し、すなわち、これらと他の基、残基、部分又は結合ユニットを好適に組み合わせることにより、1の分子内で1以上の所望の特性又は生物学的機能を組み合わせる、本願で説明する化合物又はコンストラクト(例えば、限定することなく、本願で説明する本発明のビパラトープ性、二/多価性及び二/多特異性ポリペプチド)を形成するためである。
本発明のポリペプチドのいくつかの特定の例は、次のものを含むか又は実質的にこれらからなるポリペプチドである:
−HER3に対して指向している2つのアミノ酸配列(特にかつ好ましくはISV)、これは、同じか又は異なっていてよく、好適には、直接的に又は1以上の好適なリンカー又はスペーサーを用いて連結してよい(本願で説明するとおり);
−2つのHRG遮断アミノ酸配列(本願で定義するとおりであり、かつ、これは異なっていてよいが、しかし好ましくは同じである)、特にかつ好ましくは、2のHRG遮断ISV(本願で定義するとおりであり、これはやはり異なっていてよいが、しかし好ましくは同じである)、これは好適には、直接的に又は1以上の好適なリンカー又はスペーサーを用いて連結してよい(本願で説明するとおり);
−2つの二量体化遮断アミノ酸配列(本願で定義するとおりであり、かつ、これは異なっていてよいが、しかし好ましくは同じである)、特にかつ好ましくは、2の二量体化遮断ISV(本願で定義するとおりであり、これはやはり異なっていてよいが、しかし好ましくは同じである)、これは好適には、直接的に又は1以上の好適なリンカー又はスペーサーを用いて連結してよい(本願で説明するとおり);
−2つのドメインII結合アミノ酸配列(本願で定義するとおりであり、かつ、これは異なっていてよいが、しかし好ましくは同じである)、特にかつ好ましくは、2のドメインII結合ISV(本願で定義するとおりであり、これはやはり異なっていてよいが、しかし好ましくは同じである)、これは好適には、直接的に又は1以上の好適なリンカー又はスペーサーを用いて連結してよい(本願で説明するとおり);
−1つのHRG遮断アミノ酸配列(本願で定義するとおりであり、特にかつ好ましくは1のHRG遮断ISV、やはり本願で定義するとおり)及び1の他のアミノ酸配列(特にかつ好ましくはISV以外のもの)であってHER3に対して指向しており(本願で定義するとおり)、かつ、HRG遮断アミノ酸配列(又はISV)でないもの、これは好適には、直接的に又は1以上の好適なリンカー又はスペーサーを用いて連結してよい(本願で説明するとおり);
−1つの二量体化遮断アミノ酸配列(本願で定義するとおりであり、特にかつ好ましくは1の二量体化遮断ISV、やはり本願で定義するとおり)及び1の他のアミノ酸配列(特にかつ好ましくはISV以外のもの)であってHER3に対して指向しており(本願で定義するとおり)、かつ、二量体化遮断アミノ酸配列(又はISV)でないもの、これは好適には、直接的に又は1以上の好適なリンカー又はスペーサーを用いて連結してよい(本願で説明するとおり);
−1つのドメインII結合アミノ酸配列(本願で定義するとおりであり、特にかつ好ましくは1のドメインII結合ISV、やはり本願で定義するとおり)及び1の他のアミノ酸配列(特にかつ好ましくはISV以外のもの)であってHER3に対して指向しており(本願で定義するとおり)、かつ、ドメインII結合アミノ酸配列(又はISV)でないもの、これは好適には、直接的に又は1以上の好適なリンカー又はスペーサーを用いて連結してよい(本願で説明するとおり);
−1つのHRG遮断アミノ酸配列(本願で定義するとおり、特にかつ好ましくは1のHRG遮断ISV、やはり本願で定義するとおり)及び1の二量体化遮断アミノ酸配列(本願で定義するとおり、特にかつ好ましくは1の二量体化遮断ISV、すなわち、本願で定義するとおり)、これは好適には、直接的に又は1以上の好適なリンカー又はスペーサーを用いて連結してよい(本願で説明するとおり);
−1つのHRG遮断アミノ酸配列(本願で定義するとおり、特にかつ好ましくは1のHRG遮断ISV、やはり本願で定義するとおり)及び1のドメインII結合アミノ酸配列(本願で定義するとおり、特にかつ好ましくは1のドメインII結合ISV、すなわち、本願で定義するとおり)、これは好適には、直接的に又は1以上の好適なリンカー又はスペーサーを用いて連結してよい(本願で説明するとおり);
−1つの二量体化遮断アミノ酸配列(本願で定義するとおり、特にかつ好ましくは1の二量体化遮断ISV、やはり本願で定義するとおり)及び1のドメインII結合アミノ酸配列(本願で定義するとおり、特にかつ好ましくは1のドメインII結合ISV、すなわち、本願で定義するとおり)、これは好適には、直接的に又は1以上の好適なリンカー又はスペーサーを用いて連結してよい(本願で説明するとおり);
及び、かかるポリペプチド(このうちいくつの限定しない例は本願の開示に基づいて当業者に明らかである)は本発明の更なる観点を形成する。
また、言及したとおり、本発明のアミノ酸配列及びポリペプチド(例えば、上で説明したポリペプチド)は、例えば、好適な官能化により、及び/又は、コンストラクトの半減期を増加させる部分又は結合ユニットをコンストラクト中に含めることにより、半減期延長されてよい。アミノ酸配列又はポリペプチドの半減期が、血清タンパク質、例えば血清アルブミンに結合できるペプチド又は結合ユニットへの融合により延長される場合には、本発明の生じるコンストラクト/ペプチドは、例えば、限定することなく、次のものを含むか又は実質的にこれらからなってよい:
−HER3に対して指向している1つのアミノ酸配列(特にかつ好ましくは1のISV)及び前記アミノ酸配列の半減期を増加させる基、残基、部分又は結合ユニット(好ましくは、血清タンパク質、特に血清アルブミンに対して指向しているISV、又は、血清タンパク質、特に血清アルブミンに対して指向しているペプチド)、これは好適には、直接的に又は1以上の好適なリンカー又はスペーサーを用いて連結してよい(本願で説明するとおり);
−1つのHRG遮断アミノ酸配列(本願で定義するとおり)、特にかつ好ましくは1のHRG遮断ISV(本願で定義するとおり)及び前記アミノ酸配列の半減期を増加させる基、残基、部分又は結合ユニット(好ましくは、血清タンパク質、特に血清アルブミンに対して指向しているISV、又は、血清タンパク質、特に血清アルブミンに対して指向しているペプチド)、これは好適には、直接的に又は1以上の好適なリンカー又はスペーサーを用いて連結してよい(本願で説明するとおり);
−1つの二量体化遮断アミノ酸配列(本願で定義するとおり)、特にかつ好ましくは1の二量体化遮断ISV(本願で定義するとおり)及び前記アミノ酸配列の半減期を増加させる基、残基、部分又は結合ユニット(好ましくは、血清タンパク質、特に血清アルブミンに対して指向しているISV、又は、血清タンパク質、特に血清アルブミンに対して指向しているペプチド)、これは好適には、直接的に又は1以上の好適なリンカー又はスペーサーを用いて連結してよい(本願で説明するとおり);
−1つのドメインII結合アミノ酸配列(本願で定義するとおり)、特にかつ好ましくは1のドメインII結合ISV(本願で定義するとおり)及び前記アミノ酸配列の半減期を増加させる基、残基、部分又は結合ユニット(好ましくは、血清タンパク質、特に血清アルブミンに対して指向しているISV、又は、血清タンパク質、特に血清アルブミンに対して指向しているペプチド)、これは好適には、直接的に又は1以上の好適なリンカー又はスペーサーを用いて連結してよい(本願で説明するとおり);
−HER3に対して指向している2つのアミノ酸配列(特にかつ好ましくは1のISV)(同じか又は異なっていてよい)及び前記アミノ酸配列の半減期を増加させる基、残基、部分又は結合ユニット(好ましくは、血清タンパク質、特に血清アルブミンに対して指向しているISV、又は、血清タンパク質、特に血清アルブミンに対して指向しているペプチド)、これは好適には、直接的に又は1以上の好適なリンカー又はスペーサーを用いて連結してよい(本願で説明するとおり);
−2つのHRG遮断アミノ酸配列(本願で定義するとおり、異なっていてよいが、しかし好ましくは同じである)、特にかつ好ましくは2のHRG遮断ISV(本願で定義するとおり、やはり異なっていてよいが、しかし好ましくは同じである)及び前記アミノ酸配列の半減期を増加させる基、残基、部分又は結合ユニット(好ましくは、血清タンパク質、特に血清アルブミンに対して指向しているISV、又は、血清タンパク質、特に血清アルブミンに対して指向しているペプチド)、これは好適には、直接的に又は1以上の好適なリンカー又はスペーサーを用いて連結してよい(本願で説明するとおり);
−2つの二量体化遮断アミノ酸配列(本願で定義するとおり、異なっていてよいが、しかし好ましくは同じである)、特にかつ好ましくは2の二量体化遮断ISV(本願で定義するとおり、やはり異なっていてよいが、しかし好ましくは同じである)及び前記アミノ酸配列の半減期を増加させる基、残基、部分又は結合ユニット(好ましくは、血清タンパク質、特に血清アルブミンに対して指向しているISV、又は、血清タンパク質、特に血清アルブミンに対して指向しているペプチド)、これは好適には、直接的に又は1以上の好適なリンカー又はスペーサーを用いて連結してよい(本願で説明するとおり);
−2つのドメインII結合アミノ酸配列(本願で定義するとおり、異なっていてよいが、しかし好ましくは同じである)、特にかつ好ましくは2のドメインII結合ISV(本願で定義するとおり、やはり異なっていてよいが、しかし好ましくは同じである)及び前記アミノ酸配列の半減期を増加させる基、残基、部分又は結合ユニット(好ましくは、血清タンパク質、特に血清アルブミンに対して指向しているISV、又は、血清タンパク質、特に血清アルブミンに対して指向しているペプチド)、これは好適には、直接的に又は1以上の好適なリンカー又はスペーサーを用いて連結してよい(本願で説明するとおり);
−1つのHRG遮断アミノ酸配列(本願で定義するとおり、特にかつ好ましくは1のHRG遮断ISV、本願でも定義する)及び1の他のアミノ酸配列(特にかつ好ましくは1の他のISV)であってHER3に対して指向しており(本願で定義するとおり)、かつ、HRG遮断アミノ酸配列(又はISV)でない、及び、前記アミノ酸配列の半減期を増加させる基、残基、部分又は結合ユニット(好ましくは、血清タンパク質、特に血清アルブミンに対して指向しているISV、又は、血清タンパク質、特に血清アルブミンに対して指向しているペプチド)、これは好適には、直接的に又は1以上の好適なリンカー又はスペーサーを用いて連結してよい(本願で説明するとおり);
−1つの二量体化遮断アミノ酸配列(本願で定義するとおり、特にかつ好ましくは1の二量体化遮断ISV、本願でも定義する)及び1の他のアミノ酸配列(特にかつ好ましくは1の他のISV)であってHER3に対して指向しており(本願で定義するとおり)、かつ、二量体化遮断アミノ酸配列(又はISV)でない、及び、前記アミノ酸配列の半減期を増加させる基、残基、部分又は結合ユニット(好ましくは、血清タンパク質、特に血清アルブミンに対して指向しているISV、又は、血清タンパク質、特に血清アルブミンに対して指向しているペプチド)、これは好適には、直接的に又は1以上の好適なリンカー又はスペーサーを用いて連結してよい(本願で説明するとおり);
−1つのドメインII結合アミノ酸配列(本願で定義するとおり、特にかつ好ましくは1のドメインII結合ISV、本願でも定義する)及び1の他のアミノ酸配列(特にかつ好ましくは1の他のISV)であってHER3に対して指向しており(本願で定義するとおり)、かつ、ドメインII結合アミノ酸配列(又はISV)でない、及び、前記アミノ酸配列の半減期を増加させる基、残基、部分又は結合ユニット(好ましくは、血清タンパク質、特に血清アルブミンに対して指向しているISV、又は、血清タンパク質、特に血清アルブミンに対して指向しているペプチド)、これは好適には、直接的に又は1以上の好適なリンカー又はスペーサーを用いて連結してよい(本願で説明するとおり);
−1つのHRG遮断アミノ酸配列(本願で定義するとおり、特にかつ好ましくは1のHRG遮断ISV、本願でも定義する)及び1の二量体化遮断アミノ酸配列(本願で定義するとおり、特にかつ好ましくは1の二量体化遮断ISV、本願でも定義する)、及び、前記アミノ酸配列の半減期を増加させる基、残基、部分又は結合ユニット(好ましくは、血清タンパク質、特に血清アルブミンに対して指向しているISV、又は、血清タンパク質、特に血清アルブミンに対して指向しているペプチド)、これは好適には、直接的に又は1以上の好適なリンカー又はスペーサーを用いて連結してよい(本願で説明するとおり);
−1つのHRG遮断アミノ酸配列(本願で定義するとおり、特にかつ好ましくは1のHRG遮断ISV、本願でも定義する)及び1のドメインII結合アミノ酸配列(本願で定義するとおり、特にかつ好ましくは1のドメインII結合ISV、本願でも定義する)、及び、前記アミノ酸配列の半減期を増加させる基、残基、部分又は結合ユニット(好ましくは、血清タンパク質、特に血清アルブミンに対して指向しているISV、又は、血清タンパク質、特に血清アルブミンに対して指向しているペプチド)、これは好適には、直接的に又は1以上の好適なリンカー又はスペーサーを用いて連結してよい(本願で説明するとおり);
−1つの二量体化遮断アミノ酸配列(本願で定義するとおり、特にかつ好ましくは1の二量体化遮断ISV、本願でも定義する)及び1のドメインII結合アミノ酸配列(本願で定義するとおり、特にかつ好ましくは1のドメインII結合ISV、本願でも定義する)、及び、前記アミノ酸配列の半減期を増加させる基、残基、部分又は結合ユニット(好ましくは、血清タンパク質、特に血清アルブミンに対して指向しているISV、又は、血清タンパク質、特に血清アルブミンに対して指向しているペプチド)、これは好適には、直接的に又は1以上の好適なリンカー又はスペーサーを用いて連結してよい(本願で説明するとおり);
及び、かかるポリペプチド(このうちいくつの限定しない例は本願の開示に基づいて当業者に明らかである、例えば、いくつかは以下の表A−2に列記してある)もまた本発明の更なる観点を形成する。
このうち、特に好ましいのは、次のことのいずれかが該当する本発明のポリペプチドである:
a)1のHRG遮断アミノ酸配列(本願で定義するとおり、特にかつ好ましくは1のHRG遮断ISV、本願でも定義する)及び1の二量体化遮断アミノ酸配列(本願で定義するとおり、特にかつ好ましくは1の二量体化遮断ISV、本願でも定義する)を含むか又は実質的にこれらからなる、かつ、任意に、さらに、前記アミノ酸配列の半減期を増加させる基、残基、部分又は結合ユニット(好ましくは、血清タンパク質、特に血清アルブミン、例えばAlb−8/Alb−11に対して指向しているISV、又は、血清タンパク質、特に血清アルブミンに対して指向しているペプチド)を含む、これは好適には、直接的に又は1以上の好適なリンカー又はスペーサーを用いて連結している(本願で説明するとおり)。かかるポリペプチドは、例えば、限定することなく、1の17B05様配列、1の21F06様配列、及び、血清アルブミン結合ISV、例えばAlb−8を含んでよく、これは、任意に、相互に1以上の好適なスペーサー又はリンカーを介して好適に連結している。かかるポリペプチドの特定の好ましいが、限定しない例は、HER3MS00135(配列番号282)であるか、又は、次のことが該当する:
b)1の二量体化遮断アミノ酸配列(本願で定義するとおり、特にかつ好ましくは1の二量体化遮断ISV、本願でも定義する)及び1のドメインII結合アミノ酸配列(本願で定義するとおり、特にかつ好ましくは1のドメインII結合ISV、本願でも定義する)、及び、前記アミノ酸配列の半減期を増加させる基、残基、部分又は結合ユニット(好ましくは、血清タンパク質、特に血清アルブミン、例えばAlb−8/Alb−11に対して指向しているISV、又は、血清タンパク質、特に血清アルブミンに対して指向しているペプチド)を含むか又は実質的にこれらからなる、これは好適には、直接的に又は1以上の好適なリンカー又はスペーサーを用いて連結している(本願で説明するとおり)。かかるポリペプチドは、例えば、限定することなく、1の17B05様配列、1の18G11様配列、及び、血清アルブミン結合ISV、例えばAlb−8を含んでよく、任意に、相互に1以上の好適なスペーサー又はリンカーを介して好適に連結している。かかるポリペプチドの特定の好ましいが、限定しない2つの例は、HER3MS00212(配列番号319)及びHER3MS00215(配列番号322)である。
既に本願でも言及したように、上記ポリペプチドの1つが(i)HRG遮断アミノ酸配列を含む場合には、これは好ましくは21F06様配列(本願で定義するとおり)又は04C07様配列(やはり本願で定義するとおり)のいずれかである、及び/又は、(ii)二量体化遮断配列を含む場合には、好ましくは17B05様配列である(本願で定義するとおり)、及び/又は、(iii)ドメインII結合配列を含む場合には、これは好ましくは18G11様配列又は34C07様配列のいずれかである。本発明のかかるポリペプチドのいくつかの特定の例は、次のものを含むか又は実質的にこれらからなるポリペプチドである:
−2つの21F06様配列(本願で定義するとおり、かつ、これは同じか又は異なっていてよい)、これは好適には、直接的に又は1以上の好適なリンカー又はスペーサーを用いて連結している(本願で説明するとおり);
−2つの04C07様配列(本願で定義するとおり、かつ、これは同じか又は異なっていてよい)、これは好適には、直接的に又は1以上の好適なリンカー又はスペーサーを用いて連結している(本願で説明するとおり);
−2つの17B05様配列(本願で定義するとおり、かつ、これは同じか又は異なっていてよい)、これは好適には、直接的に又は1以上の好適なリンカー又はスペーサーを用いて連結している(本願で説明するとおり);
−2つの18G11様配列(本願で定義するとおり、かつ、これは同じか又は異なっていてよい)、これは好適には、直接的に又は1以上の好適なリンカー又はスペーサーを用いて連結している(本願で説明するとおり);
−2つの34C07様配列(本願で定義するとおり、かつ、これは同じか又は異なっていてよい)、これは好適には、直接的に又は1以上の好適なリンカー又はスペーサーを用いて連結している(本願で説明するとおり);
−1つの21F06様配列(本願で定義するとおり)及び1の04C07様配列(本願で定義するとおり)、これは好適には、直接的に又は1以上の好適なリンカー又はスペーサーを用いて連結している(本願で説明するとおり);
−1つの21F06様配列(本願で定義するとおり)及び1の17B05様配列(本願で定義するとおり)、これは好適には、直接的に又は1以上の好適なリンカー又はスペーサーを用いて連結している(本願で説明するとおり);
−1つの21F06様配列(本願で定義するとおり)及び1の18G11様配列(本願で定義するとおり)、これは好適には、直接的に又は1以上の好適なリンカー又はスペーサーを用いて連結している(本願で説明するとおり);
−1つの21F06様配列(本願で定義するとおり)及び1の34C07様配列(本願で定義するとおり)、これは好適には、直接的に又は1以上の好適なリンカー又はスペーサーを用いて連結している(本願で説明するとおり);
−1つの04C07様配列(本願で定義するとおり)及び1の17B05様配列(本願で定義するとおり)、これは好適には、直接的に又は1以上の好適なリンカー又はスペーサーを用いて連結している(本願で説明するとおり);
−1つの04C07様配列(本願で定義するとおり)及び1の18G11様配列(本願で定義するとおり)、これは好適には、直接的に又は1以上の好適なリンカー又はスペーサーを用いて連結している(本願で説明するとおり);
−1つの04C07様配列(本願で定義するとおり)及び1の34C07様配列(本願で定義するとおり)、これは好適には、直接的に又は1以上の好適なリンカー又はスペーサーを用いて連結している(本願で説明するとおり);
−1つの17B05様配列(本願で定義するとおり)及び1の18G11様配列(本願で定義するとおり)、これは好適には、直接的に又は1以上の好適なリンカー又はスペーサーを用いて連結している(本願で説明するとおり);
−1つの17B05様配列(本願で定義するとおり)及び1の34C07様配列(本願で定義するとおり)、これは好適には、直接的に又は1以上の好適なリンカー又はスペーサーを用いて連結している(本願で説明するとおり);
−1つの18G11様配列(本願で定義するとおり)及び1の34C07様配列(本願で定義するとおり)、これは好適には、直接的に又は1以上の好適なリンカー又はスペーサーを用いて連結している(本願で説明するとおり);
及び、かかるポリペプチド(このうちいくつの限定しない例は本願の開示に基づいて当業者に明らかである、例えば、いくつかは以下の表A−2に列記してある)はやはり本発明の更なる観点を形成する。
また、やはり、かかるポリペプチドは半減期延長されていてよく、すなわち、例えば、好適な官能化により、及び/又は、このコンストラクトの半減期を増加させる部分又は結合ユニットをコンストラクト中に含めることにより半減期延長されてよい。アミノ酸配列又はポリペプチドの半減期が、血清タンパク質、例えば血清アルブミンに結合できるペプチド又は結合ユニットへの融合により延長される場合には、本発明の生じるコンストラクト/ペプチドは、例えば、限定することなく、次のものを含むか又は実質的にこれらからなってよい:
−2つの21F06様配列(本願で定義するとおり、かつ、これは同じか又は異なっていてよい)、これは好適には、直接的に又は1以上の好適なリンカー又はスペーサーを用いて連結している(本願で説明するとおり);
−2つの04C07様配列(本願で定義するとおり、かつこれは同じか又は異なっていてよい)及び前記アミノ酸配列の半減期を増加させる基、残基、部分又は結合ユニット(好ましくは、血清タンパク質、特に血清アルブミンに対して指向しているISV、又は、血清タンパク質、特に血清アルブミンに対して指向しているペプチド)、これは好適には、直接的に又は1以上の好適なリンカー又はスペーサーを用いて連結している(本願で説明するとおり);
−2つの17B05様配列(本願で定義するとおり、かつこれは同じか又は異なっていてよい)及び前記アミノ酸配列の半減期を増加させる基、残基、部分又は結合ユニット(好ましくは、血清タンパク質、特に血清アルブミンに対して指向しているISV、又は、血清タンパク質、特に血清アルブミンに対して指向しているペプチド)、これは好適には、直接的に又は1以上の好適なリンカー又はスペーサーを用いて連結している(本願で説明するとおり);
−2つの18G11様配列(本願で定義するとおり、かつこれは同じか又は異なっていてよい)及び前記アミノ酸配列の半減期を増加させる基、残基、部分又は結合ユニット(好ましくは、血清タンパク質、特に血清アルブミンに対して指向しているISV、又は、血清タンパク質、特に血清アルブミンに対して指向しているペプチド)、これは好適には、直接的に又は1以上の好適なリンカー又はスペーサーを用いて連結している(本願で説明するとおり);
−2つの34C07様配列(本願で定義するとおり、かつこれは同じか又は異なっていてよい)及び前記アミノ酸配列の半減期を増加させる基、残基、部分又は結合ユニット(好ましくは、血清タンパク質、特に血清アルブミンに対して指向しているISV、又は、血清タンパク質、特に血清アルブミンに対して指向しているペプチド)、これは好適には、直接的に又は1以上の好適なリンカー又はスペーサーを用いて連結している(本願で説明するとおり);
−1つの21F06様配列(本願で定義するとおり)及び1つの04C07様配列(本願で定義するとおり)及び前記アミノ酸配列の半減期を増加させる基、残基、部分又は結合ユニット(好ましくは、血清タンパク質、特に血清アルブミンに対して指向しているISV、又は、血清タンパク質、特に血清アルブミンに対して指向しているペプチド)、これは好適には、直接的に又は1以上の好適なリンカー又はスペーサーを用いて連結している(本願で説明するとおり);
−1つの21F06様配列(本願で定義するとおり)及び1つの17B05様配列(本願で定義するとおり)及び前記アミノ酸配列の半減期を増加させる基、残基、部分又は結合ユニット(好ましくは、血清タンパク質、特に血清アルブミンに対して指向しているISV、又は、血清タンパク質、特に血清アルブミンに対して指向しているペプチド)、これは好適には、直接的に又は1以上の好適なリンカー又はスペーサーを用いて連結している(本願で説明するとおり);
−1つの21F06様配列(本願で定義するとおり)及び1つの18G11様配列(本願で定義するとおり)及び前記アミノ酸配列の半減期を増加させる基、残基、部分又は結合ユニット(好ましくは、血清タンパク質、特に血清アルブミンに対して指向しているISV、又は、血清タンパク質、特に血清アルブミンに対して指向しているペプチド)、これは好適には、直接的に又は1以上の好適なリンカー又はスペーサーを用いて連結している(本願で説明するとおり);
−1つの21F06様配列(本願で定義するとおり)及び1つの34C07様配列(本願で定義するとおり)及び前記アミノ酸配列の半減期を増加させる基、残基、部分又は結合ユニット(好ましくは、血清タンパク質、特に血清アルブミンに対して指向しているISV、又は、血清タンパク質、特に血清アルブミンに対して指向しているペプチド)、これは好適には、直接的に又は1以上の好適なリンカー又はスペーサーを用いて連結している(本願で説明するとおり);
−1つの04C07様配列(本願で定義するとおり)及び1つの17B05様配列(本願で定義するとおり)及び前記アミノ酸配列の半減期を増加させる基、残基、部分又は結合ユニット(好ましくは、血清タンパク質、特に血清アルブミンに対して指向しているISV、又は、血清タンパク質、特に血清アルブミンに対して指向しているペプチド)、これは好適には、直接的に又は1以上の好適なリンカー又はスペーサーを用いて連結している(本願で説明するとおり);
−1つの04C07様配列(本願で定義するとおり)及び1つの18G11様配列(本願で定義するとおり)及び前記アミノ酸配列の半減期を増加させる基、残基、部分又は結合ユニット(好ましくは、血清タンパク質、特に血清アルブミンに対して指向しているISV、又は、血清タンパク質、特に血清アルブミンに対して指向しているペプチド)、これは好適には、直接的に又は1以上の好適なリンカー又はスペーサーを用いて連結している(本願で説明するとおり);
−1つの04C07様配列(本願で定義するとおり)及び1つの34C07様配列(本願で定義するとおり)及び前記アミノ酸配列の半減期を増加させる基、残基、部分又は結合ユニット(好ましくは、血清タンパク質、特に血清アルブミンに対して指向しているISV、又は、血清タンパク質、特に血清アルブミンに対して指向しているペプチド)、これは好適には、直接的に又は1以上の好適なリンカー又はスペーサーを用いて連結している(本願で説明するとおり);
−1つの17B05様配列(本願で定義するとおり)及び1つの18G11様配列(本願で定義するとおり)及び前記アミノ酸配列の半減期を増加させる基、残基、部分又は結合ユニット(好ましくは、血清タンパク質、特に血清アルブミンに対して指向しているISV、又は、血清タンパク質、特に血清アルブミンに対して指向しているペプチド)、これは好適には、直接的に又は1以上の好適なリンカー又はスペーサーを用いて連結している(本願で説明するとおり);
−1つの17B05様配列(本願で定義するとおり)及び1つの34C07様配列(本願で定義するとおり)及び前記アミノ酸配列の半減期を増加させる基、残基、部分又は結合ユニット(好ましくは、血清タンパク質、特に血清アルブミンに対して指向しているISV、又は、血清タンパク質、特に血清アルブミンに対して指向しているペプチド)、これは好適には、直接的に又は1以上の好適なリンカー又はスペーサーを用いて連結している(本願で説明するとおり);
−1つの18G1様配列(本願で定義するとおり)及び1つの34C07様配列(本願で定義するとおり)及び前記アミノ酸配列の半減期を増加させる基、残基、部分又は結合ユニット(好ましくは、血清タンパク質、特に血清アルブミンに対して指向しているISV、又は、血清タンパク質、特に血清アルブミンに対して指向しているペプチド)、これは好適には、直接的に又は1以上の好適なリンカー又はスペーサーを用いて連結している(本願で説明するとおり);
及び、やはり、かかるポリペプチド(このうちいくつの限定しない例は本願の開示に基づいて当業者に明らかである、例えば、いくつかは以下の表A−2に列記してある)はやはり本発明の更なる観点を形成する。
いくつかの特定の好ましいが、限定しない本発明のポリペプチドは、次のものを含むか又は実質的にこれらからなる:
a)1つの21F06様配列(本願で定義するとおり)及び1つの17B05様配列(本願で定義するとおり)及び前記アミノ酸配列の半減期を増加させる基、残基、部分又は結合ユニット(好ましくは、血清タンパク質、特に血清アルブミン、例えばAlb−8に対して指向しているISV、又は、血清タンパク質、特に血清アルブミンに対して指向しているペプチド)、これは好適には、直接的に又は1以上の好適なリンカー又はスペーサーを用いて連結している(本願で説明するとおり)。かかるポリペプチドの特定の好ましいが、限定しない例は、HER3MS00135(配列番号282)である、又は
b)1つの17B05様配列(本願で定義するとおり)及び1つの18G11様配列(本願で定義するとおり)及び前記アミノ酸配列の半減期を増加させる基、残基、部分又は結合ユニット(好ましくは、血清タンパク質、特に血清アルブミン、例えばAlb−8に対して指向しているISV、又は、血清タンパク質、特に血清アルブミンに対して指向しているペプチド)、これは好適には、直接的に又は1以上の好適なリンカー又はスペーサーを用いて連結している(本願で説明するとおり)。かかるポリペプチドの特定の好ましいが、限定しない2つの例は、HER3MS00212(配列番号319)及びHER3MS00215(配列番号322)である。
本発明のポリペプチドのいくつかの特定の好ましいが、限定しない本発明のポリペプチドの例は、HER3MS00135(配列番号282)、HER3MS00212(配列番号319)及びHER3MS00212(配列番号322)である。こうして、本発明は次のものにも関する:
a)ポリペプチドHER3MS00135(配列番号282)、また同様に、HER3MS00135(配列番号282)との配列同一性少なくとも80%、例えば少なくとも85%、例えば少なくとも90%及び95%まで又はそれ以上(例えば98%、99%又はそれより多い)を有するポリペプチド、その際、かかるポリペプチド中に存在する21F06様配列及び17B05様配列は好ましくは本願で説明するとおりである;
a)ポリペプチドHER3MS00212(配列番号319)、また同様に、HER3MS00212(配列番号319)との配列同一性少なくとも80%、例えば少なくとも85%、例えば少なくとも90%及び95%まで又はそれ以上(例えば98%、99%又はそれより多い)を有するポリペプチド、その際、かかるポリペプチド中に存在する18G11様配列及び17B05様配列は好ましくは本願で説明するとおりである;
c)ポリペプチドHER3MS00215(配列番号322)、また同様に、HER3MS00215(配列番号322)との配列同一性少なくとも80%、例えば少なくとも85%、例えば少なくとも90%及び95%まで又はそれ以上(例えば98%、99%又はそれより多い)を有するポリペプチド、その際、かかるポリペプチド中に存在する18G11様配列及び17B05様配列は好ましくは本願で説明するとおりである。
本発明により提供されるいくつかのポリペプチドが、HER3インターナリゼーションに作用を有してよいことも見出されており、特に、HER3レセプターのインターナリゼーションを増加させてよい。このことは、例えば、細胞表面に存在するHER3レセプターの数を減少させる作用を有してよく、こうして、細胞のリガンド感受性を減少する及び/又は細胞中の/細胞によりHER3媒介されたシグナリングを減少する及び/又は前記細胞の他のHER3関連生物学的作用を調節する。例えば、以下の実施例17が参照される。本発明のポリペプチドにより示されたHER3のインターナリゼーションに対するこの作用は特に意外なものであり、というのもこれまでのところ、前記インターナリゼーション促進ポリペプチド中に存在する相応する一価構成ブロックのいずれもがHER3インターナリゼーションに対する同様の作用を有することが見出されていなかったからである。
本発明のポリペプチドのいくつかの適用にとっては、(例えば、患者又は他の被験体へのこのポリペプチドの投与後に)かかるポリペプチドに曝露又は接触されたHER3発現細胞のHER3インターナリゼーションを促進又は増加することができる本発明のポリペプチドを使用することが有利であってよいことが当業者には明らかである。こうして、一観点において、本願で説明するポリペプチド(これは、本願で説明する任意の構成ブロック/ISVを含有してよく、かつ、例えば、前頁で説明した任意のポリペプチドであってよい)は、好ましくは、例えば少なくとも5%、例えば少なくとも10%、例えば少なくとも25%、例えば50%又は90%以上(好適なアッセイ、例えば実施例17及び20のアッセイを用いて測定した場合に)、細胞のHER3インターナリゼーションを促進又は増加することができるものである。
本発明のポリペプチドの他の適用にとっては、(例えば、患者又は他の被験体へのこのポリペプチドの投与後に)かかるポリペプチドに曝露又は接触されたHER3発現細胞のHER3インターナリゼーションを実質的に改変、促進又は増加しない本発明のポリペプチドを使用することが有利であってよいことも当業者には明らかである。こうして、一観点において、本願で説明するポリペプチド(これは、本願で説明する任意の構成ブロック/ISVを含有してよく、かつ、例えば、前頁で説明した任意のポリペプチドであってよい)は、好ましくは、好適なアッセイ、例えば実施例17及び20のアッセイを使用して測定した場合に、細胞のHER3インターナリゼーションを変更又は作用しないものである。
本発明の化合物又はポリペプチドは、本発明の化合物又はポリペプチドを提供すべく、1以上の本発明のアミノ酸配列を、任意に1以上の好適なリンカーを介して、1以上の更なる基、残基、部分又は結合単位へと好適に連結させる少なくとも1の工程を含む方法により一般に製造できる。本発明のポリペプチドは、少なくとも、本発明のポリペプチドをコードする核酸を提供する工程、前記核酸を好適な様式で発現する工程及び発現した本発明のポリペプチドを回収する工程を一般に含む方法によっても製造できる。かかる方法は、例えば、本願でさらに説明する方法及び技術を基礎として、当業者に明らかである自体既知の様式で実施できる。
本発明のアミノ酸配列から出発して、本発明の化合物又はポリペプチドを設計/選択及び/又は製造する方法は、本願では本発明のアミノ酸配列の「フォーマッティング」とも称される。本発明の化合物又はポリペプチドの一部を形成する本発明のアミノ酸は、「フォーマット化されている」か又は本発明の化合物又はポリペプチドの「フォーマットにある」と言われる。本発明のアミノ酸配列がフォーマット化されることができるやり方の例及びかかるフォーマットの例は、本願の開示に基づいて当業者には明らかである。そして、かかるフォーマット化されたアミノ酸配列は、本発明の更なる一観点を形成する。
本発明の特定の一観点において、本発明の化合物又は本発明のポリペプチドは、本発明の相応するアミノ酸配列に比較して、増加した半減期を有してよい。かかる化合物及びポリペプチドのいくつかの好ましいが、限定しない例は、本願の更なる開示に基づいて当業者に明らかであり、例えば、その半減期を増加させるように化学的に修飾されている(例えば、ペグ化により)本発明のアミノ酸配列又はポリペプチド、少なくとも1の付加的な結合部位を血清タンパク質(例えば、血清アルブミン)への結合のために含む本発明のアミノ酸配列、又は、本発明のアミノ酸配列の半減期を増加させる少なくとも1の部分(特に少なくとも1のアミノ酸配列)に連結している本発明のアミノ酸配列少なくとも1を含む本発明のポリペプチドを含む。かかる半減期延長部分又はアミノ酸配列を含む本発明のポリペプチドの例は、本願の更なる開示に基づいて当業者には明らかである。そして、例えば、限定することなく、1以上の本発明のアミノ酸配列が1以上の血清タンパク質又はそのフラグメント(例えば、(ヒト)血清アルブミン又はその好適なフラグメント)に又は血清タンパク質に結合することができる1以上の結合ユニット(例えば、ドメイン抗体、アミノ酸配列であってドメイン抗体としての使用に好適なもの、単一ドメイン抗体、アミノ酸配列であって単一ドメイン抗体としての使用に好適なもの、「dAb」、アミノ酸配列であってdAbとしての使用に好適なもの、又は、ナノボディであって血清タンパク質、例えば血清アルブミン(例えば、ヒト血清アルブミン)に結合することができるもの、血清免疫グロブリン、例えばIgG、又はトランスフェリン、更なる発明の詳細な説明及び本願で言及する参考文献が参照される)に好適に連結しているポリペプチド、本発明のアミノ酸配列がFc部(例えば、ヒトFc)又はその好適な部分又はフラグメントに連結しているポリペプチド、又は、1以上の本発明のアミノ酸配列が、血清タンパク質に結合できる1以上の小タンパク質又はペプチドに好適に連結しているポリペプチド(例えば、限定することなしに、WO91/01743、WO01/45746、WO02/076489及びタイトル"Peptides capable of binding to serum proteins"と題されたAblynx N.V.のUS仮出願(2006年12月5日出願)(PCT/EP2007/063348も参照)に説明するタンパク質及びペプチド)を含む。
一般に、増加した半減期を有する本発明の化合物又はポリペプチドは、好ましくは、相応する本発明のアミノ酸自体の半減期よりも少なくとも1.5倍、好ましくは少なくとも2倍、例えば少なくとも5倍、例えば少なくとも10倍又は20倍超より長い半減期を有する。例えば、増加した半減期を有する本発明の化合物又はポリペプチドは、相応する本発明のアミノ酸配列自体に比較して、1時間より多い、好ましくは2時間より多い、より好ましくは6時間より多い、例えば12時間より多い、又は24、48又は72時間より多い増加した半減期を有してよい。好ましいが、限定しない本発明の一観点において、半減期における上記増加は、哺乳類、例えばヒトにおいて、すなわち、好ましくはヒトにおいて達成される。
好ましいが、限定しない本発明の一観点において、本発明のかかる化合物又はポリペプチドは、相応する本発明のアミノ酸配列自体に比較して、1時間より多く、好ましくは2時間より多く、より好ましくは6時間より多く、例えば12時間より多く、又は24、48又は72時間より多く増加した血清半減期を有する。好ましいが、限定しない本発明の一観点において、半減期における上記増加は、哺乳類、例えばヒトにおいて、すなわち、好ましくはヒトにおいて達成される。
別の好ましいが、限定しない本発明の一観点において、本発明のかかる化合物又はポリペプチドは、少なくとも約12時間、好ましくは少なくとも24時間、より好ましくは少なくとも48時間、よりいっそう好ましくは少なくとも72時間より多い、ヒトにおける血清半減期を示す。例えば、本発明の化合物又はポリペプチドは、少なくとも5日(例えば約5〜10日)、好ましくは少なくとも9日(例えば9〜14日)、より好ましくは少なくとも約10日(例えば、約10〜15日)、又は少なくとも約11日(例えば、約11〜16日)、より好ましくは少なくとも約12日(例えば、約12〜18日以上)、又は14日より多い(例えば、約14〜19日)の半減期を有してよい。好ましいが、限定しない本発明の一観点において、上記血清半減期は、哺乳類、例えばヒトにおいて、すなわち、好ましくはヒトにおいて達成される。
別の観点において、本発明は、本発明のアミノ酸配列又は本発明のポリペプチドをコードする核酸(又はその好適なフラグメント)に関する。かかる核酸は、本願では、「本発明の核酸」とも称され、そして、例えば、本願でさらに説明するとおり、遺伝子コンストラクトの形にあってよい。
別の観点において、本発明は、本発明のアミノ酸配列及び/又は本発明のポリペプチドを発現する(又は好適な状況下で発現できる)及び/又は本発明の核酸を含む宿主又は宿主細胞に関する。かかる宿主又は宿主細胞のいくつかの好ましいが、限定しない例は、本願の更なる開示から明らかになる。
本発明はさらに、生成物又は組成物であって、少なくとも1の本発明のアミノ酸配列、少なくとも1の本発明のポリペプチド(又はその好適なフラグメント)及び/又は少なくとも1の本発明の核酸、及び、任意に、自体既知であるかかる組成物の1以上のさらなる成分を、例えば、この組成物の意図する使用に応じて、含有するか又は含む生成物又は組成物に関する。かかる生成物又は組成物は、例えば、医薬組成物(本願で説明するとおり)、獣医薬組成物又は診断用途のための生成物又は組成物であってよい(本願でも説明するとおり)。かかる生成物又は組成物のいくつかの好ましいが、限定しない例は、本願の更なる開示から明らかになる。
本発明は、HER3の調節(調節のための方法又は組成物)において、in vitro(例えばin vitro又は細胞アッセイにおける)又はin vivo(例えば、単一細胞における又は多細胞生物における、特に哺乳類における、より好ましくはヒトにおける、例えば、種々の癌の危険にあるか又はこれを患うヒトにおける)のいずれかにおける、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ又はポリペプチド、又は、これらを含む組成物の使用にも関する。
本発明は、in vitro(例えばin vitro又は細胞アッセイにおける)又はin vivo(例えば、単一細胞における又は多細胞生物における、特に哺乳類における、より好ましくはヒトにおける、例えば、種々の癌の危険にあるか又はこれを患うヒトにおける)のいずれかにおける、HER3の調節のための方法にも関し、この方法は、少なくとも1の本発明のアミノ酸配列、ISV、ナノボディ又はポリペプチドを用いて、HER3を、少なくとも1の本発明のアミノ酸配列、ISV、ナノボディ又はポリペプチドと、又は、これらを含む組成物と、HER3を調節するのに好適な手法及び量において、接触させる工程を少なくとも含む。
本発明は、in vitro(例えばin vitro又は細胞アッセイにおける)又はin vivo(例えば、単一細胞における又は多細胞生物における、特に哺乳類における、より好ましくはヒトにおける、例えば、種々の癌の危険にあるか又はこれを患うヒトにおける)のいずれかにおける、HER3の調節のための組成物(例えば、限定することなく、本願でさらに説明するとおりの医薬組成物又は調製物)の調製における、本発明のアミノ酸配列、ISV、ナノボディ又はポリペプチドの使用にも関する。
本発明の文脈において、「調節」又は「調節する」とは、好適にin vitro、細胞又はin vivoアッセイを使用して測定した場合に(例えば、本願で言及するとおり)、HER3の活性の減少又は阻害、又は代わりに、HER3活性の増加のいずれかを一般に意味する。特に、「調節」又は「調節する」とは、好適にin vitro、細胞又はin vivoアッセイを使用して測定した場合に(例えば、本願で言及するとおり)、同じ条件下だが本発明のアミノ酸配列、ISV、ナノボディ又はポリペプチドの非存在下で同じアッセイにおけるHER3の活性に比較して、少なくとも1%、好ましくは少なくとも5%、例えば少なくとも10%又は少なくとも25%、例えば少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、又は90%以上の、HER3の活性の減少又は阻害、又は代わりに、HER3活性の増加のいずれかを意味してよい。
当業者に明らかであるとおり、「調節」は、同じ条件下だが本発明のアミノ酸配列、ISV、ナノボディ又はポリペプチドの非存在下に比較して、1以上のその標的、ヘテロ二量体化パートナー、リガンド又は基質に対するHER3の親和性、アビディティ、特異性及び/又は選択性における変化(これは、増加又は減少のいずれかであってよい)に作用すること、及び/又は、HER3が存在する媒体又は周囲中の1以上の条件(例えば、pH、イオン強度、共因子の存在、その他)に対するHER3の感受性における変化(これは、増加又は減少のいずれかであってよい)に作用すること、を伴ってもよい。当業者には明らかであるとおり、このことは、やはり、任意の好適な方式において及び/又は任意の好適なアッセイ(自体既知のもの)、例えば、本願又は本願で引用する先行技術において説明されるアッセイ、を用いて決定されてよい。
「調節」は、HER3が関与する、1以上の生物学的又は生理学的機構、作用、応答、機能、経路又は活性(又は、その1又は複数の基質、1又は複数のリガンド、又は1又は複数の経路が関与する、例えば、シグナリング経路又は代謝経路、及びそれらの関連する生物学的又は生理学的作用)に関する変化(すなわち、それぞれアゴニスト、アンタゴニストとしての活性)に作用することも意味してよい。やはり、当業者に明らかであるとおり、アゴニスト又はアンタゴニストとしてのかかる作用は、任意の好適な方式において及び/又は任意の好適な(in vitro及び通常は細胞又はin vivoアッセイ)アッセイ(自体既知のもの)、例えば、本願又は本願で引用する先行技術において説明されるアッセイ、を用いて決定されてよい。特に、アゴニスト又はアンタゴニストとしての作用は、意図される生物学的又は生理学的活性が、同じ条件下だが本発明のアミノ酸配列、ISV、ナノボディ又はポリペプチドの非存在下で同じアッセイにおける生物学的又は生理学的活性に比較して、少なくとも1%、好ましくは少なくとも5%、例えば少なくとも10%又は少なくとも25%、例えば少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、又は90%以上それぞれ増加又は減少するものであってよい。
調節は、例えば、その基質又はリガンドの1へのHER3の結合及び/又はHER3への結合のための天然のリガンド、基質との競合の減少又は阻害を伴ってよい。調節は、HER3又はHER3が関与する機構又は経路の活性化を伴ってもよい。調節は、可逆又は不可逆であってよいが、しかし、医薬及び薬理学目的のためには、通常は可逆の方式にある。
本発明は、さらに、本願で説明するアミノ酸配列、ポリペプチド、核酸、宿主細胞、生成物及び組成物の調製又は作成方法に関する。かかる方法のいくつかの好ましいが、限定しない例は、本願の更なる開示から明らかになる。
一般に、これら方法は、次の工程を含んでよい:
a)アミノ酸配列のセット、コレクション又はライブラリーの提供、及び
b)HER3に結合できる及び/又はHER3に親和性を有するアミノ酸配列について、アミノ酸配列の前記セット、コレクション又はライブラリーのスクリーニング、
及び
c)HER3に結合できる及び/又はHER3に親和性を有する1又は複数のアミノ酸配列の単離。
かかる方法においては、アミノ酸配列のセット、コレクション又はライブラリーは、アミノ酸配列の任意の好適なセット、コレクション又はライブラリーであってよい。例えば、アミノ酸配列のセット、コレクション又はライブラリーは、免疫グロブリン配列のセット、コレクション又はライブラリー(本願で説明する)、例えば、免疫グロブリン配列の天然のセット、コレクション又はライブラリー、免疫グロブリン配列の合成又は半合成のセット、コレクション又はライブラリー、及び/又は、親和性成熟に供されている免疫グロブリン配列のセット、コレクション又はライブラリーであってよい。
また、かかる方法においては、アミノ酸配列のセット、コレクション又はライブラリーは、重鎖可変ドメイン(例えば、VHドメイン又はVHHドメイン)又は軽鎖可変ドメインのセット、コレクション又はライブラリーであってよい。例えば、アミノ酸配列のセット、コレクション又はライブラリーは、ドメイン抗体又は単一ドメイン抗体のセット、コレクション又はライブラリーであってよく、又は、ドメイン抗体又は単一ドメイン抗体として機能できるアミノ酸配列のセット、コレクション又はライブラリーであってよい。
この方法の好ましい一観点においては、アミノ酸配列のセット、コレクション又はライブラリーは、免疫グロブリン配列の免疫セット、コレクション又はライブラリー、例えば、HER3を用いて又はそれに基づくか若しくはそれに由来する好適な抗原決定子、例えばその抗原部分、フラグメント、領域、ドメイン、ループ又はその他のエピトープを用いて好適に免疫化されている哺乳類に由来するものであってよい。特定の一観点において、前記抗原決定子は、細胞外部分、領域、ドメイン、ループ又は他の1又は複数の細胞外エピトープであってよい。
上述の方法においては、アミノ酸配列のセット、コレクション又はライブラリーは、スクリーニングを容易にするために、ファージ、ファージミド、リボソーム又は好適な微生物(例えば、酵母)にディスプレイされていてよい。(セット、コレクション又はライブラリーの)アミノ酸配列のディスプレイ及びスクリーニングのための好適な方法、技術及び宿主生物は、例えば、本願の更なる開示を基礎として、当業者に明らかである。Nature Biotechnology, 23, 9, 1105-1116 (2005)におけるHoogenboomによる概要も参照される。
別の観点において、アミノ酸配列の作成方法は、少なくとも次の工程を含む:
a)アミノ酸配列を発現する細胞のコレクション又はサンプルの提供、
b)HER3に結合できる及び/又はHER3に親和性を有するアミノ酸配列を発現する細胞について細胞の前記コレクション又はサンプルのスクリーニング、
及び
c)(i)前記アミノ酸配列の単離又は(ii)前記細胞から前記アミノ酸配列をコードする核酸配列の単離、その後に、前記アミノ酸配列の発現。
例えば、所望のアミノ酸配列が免疫グロブリン配列である場合には、細胞のコレクション又はサンプルは、例えば、B細胞のコレクション又はサンプルであってよい。また、この方法において、細胞のサンプルは、HER3を用いて又はそれに基づくか若しくはそれに由来する好適な抗原決定子、例えばその抗原部分、フラグメント、領域、ドメイン、ループ又はその他のエピトープを用いて好適に免疫化されている哺乳類に由来してよい。特定の一観点において、前記抗原決定子は、細胞外部分、領域、ドメイン、ループ又は他の1又は複数の細胞外エピトープであってよい。
上述の方法は、当業者に明らかになるとおり、任意の好適な方式において実施されてよい。例えば、WO0542810、WO05/19824、WO04/051268及びWO04/106377が参照される。工程b)のスクリーニングは好ましくはFACSのようなフローサイトメトリーを用いて実施される。このために、例えばLieby et al., Blood, Vol. 97, No. 12, 3820 (2001)が参照される。
別の観点において、HER3に対して指向しているアミノ酸配列の作成方法は、少なくとも次の工程を含む:
a)アミノ酸配列をコードする核酸のセット、コレクション又はライブラリーの提供、
b)HER3に結合できる及び/又はHER3に親和性を有するアミノ酸配列をコードする核酸について、核酸配列の前記セット、コレクション又はライブラリーのスクリーニング、
及び
c)前記核酸配列の単離、その後に、前記アミノ酸配列の発現。
かかる方法において、アミノ酸配列をコードする核酸配列のセット、コレクション又はライブラリーは、例えば、免疫グロブリン配列の天然のセット、コレクション又はライブラリーをコードする核酸配列のセット、コレクション又はライブラリー、免疫グロブリン配列の合成又は半合成のセット、コレクション又はライブラリーをコードする核酸配列のセット、コレクション又はライブラリー、及び/又は、親和性成熟に供されている免疫グロブリン配列のセット、コレクション又はライブラリーをコードする核酸配列のセット、コレクション又はライブラリーであってよい。
また、かかる方法においては、核酸配列のセット、コレクション又はライブラリーは、重鎖可変ドメイン(例えば、VHドメイン又はVHHドメイン)又は軽鎖可変ドメインのセット、コレクション又はライブラリーをコードしてよい。例えば、核酸配列のセット、コレクション又はライブラリーは、ドメイン抗体又は単一ドメイン抗体のセット、コレクション又はライブラリーであってよく、又は、ドメイン抗体又は単一ドメイン抗体として機能できるアミノ酸配列のセット、コレクション又はライブラリーであってよい。
この方法の好ましい一観点において、核酸配列のこのセット、コレクション又はライブラリーは、核酸配列の免疫セット、コレクション又はライブラリー、例えば、HER3を用いて又はそれに基づくか若しくはそれに由来する好適な抗原決定子、例えばその抗原部分、フラグメント、領域、ドメイン、ループ又はその他のエピトープを用いて好適に免疫化されている哺乳類に由来するものであってよい。特定の一観点において、前記抗原決定子は、細胞外部分、領域、ドメイン、ループ又は他の1又は複数の細胞外エピトープであってよい。
核酸配列の前記セット、コレクション又はライブラリーは、例えば、重鎖可変ドメイン又は軽鎖可変ドメインの免疫セット、コレクション又はライブラリーをコードしてよい。特定の一観点において、ヌクレオチド配列のセット、コレクション又はライブラリーは、VHH配列のセット、コレクション又はライブラリーをコードしてよい。
上述の方法において、ヌクレオチド配列のセット、コレクション又はライブラリーは、スクリーニングを容易にするために、ファージ、ファージミド、リボソーム又は好適な微生物(例えば、酵母)に表示されていてよい。アミノ酸配列をコードする(セット、コレクション又はライブラリーの)ヌクレオチド配列のディスプレイ及びスクリーニングのための好適な方法、技術及び宿主生物は、例えば、本願の更なる開示を基礎として、当業者に明らかである。Nature Biotechnology, 23, 9, 1105-1116 (2005)におけるHoogenboomによる概要も参照される。
別の観点において、HER3に対して指向しているアミノ酸配列の作成方法は、少なくとも次の工程を含む:
a)アミノ酸配列をコードする核酸のセット、コレクション又はライブラリーの提供、
b)HER3に結合できる及び/又はHER3に親和性を有する、及び、本発明のISV又はナノボディ(例えば、配列番号12−26)(表A−1)又は本発明のヒト化したISV又はナノボディが交差遮断されているか又は交差遮断している、アミノ酸配列をコードする核酸について、核酸配列の前記セット、コレクション又はライブラリーのスクリーニング、及び
c)前記核酸配列の単離、その後に、前記アミノ酸配列の発現。
本発明は、上述の方法により、又は代わりに、上述の方法の1及び更に少なくとも、前記免疫グロブリン配列のヌクレオチド配列又又はアミノ酸配列の決定工程、及び、自体既知の方式における、例えば、好適な宿主細胞又は宿主生物における発現により又は化学的合成により、前記アミノ酸配列の発現又は合成工程を含む方法により得られるアミノ酸配列にも関する。
また、上述の工程後に、1以上の本発明のアミノ酸配列は、本発明のポリペプチドを提供すべく、好適にヒト化(又は、代わりにラクダ化)されていてよい、及び/又は、こうして得られた1又は複数のアミノ酸配列は、相互に又は1以上の他の好適なアミノ酸配列に連結されていてよい(任意に、1以上の好適なリンカーを介して)。また、本発明のアミノ酸配列をコードする核酸配列は、好適にヒト化(又は、代わりにラクダ化)され、かつ、好適に発現されてよく、及び/又は、本発明のアミノ酸配列をコードする1以上の核酸配列は、相互に又は他の好適なアミノ酸配列をコードする1以上の核酸配列に連結されていてよく(任意に、1以上の好適なリンカーをコードするヌクレオチド配列を介して)、その後、こうして得られたヌクレオチド配列は、本発明のポリペプチドを提供すべく好適に発現されてよい。
本発明はさらに、本願で説明する、アミノ酸配列、化合物、コンストラクト、ポリペプチド、核酸、宿主細胞、生成物及び組成物の適用及び使用、また同様に、HER3に関連する疾病及び疾患の予防及び/又は治療のための方法、に関する。いくつかの好ましいが、限定しない適用及び使用は、本願の更なる開示から明らかになる。
本発明はまた、療法における使用のための、本願で説明する、アミノ酸配列、化合物、コンストラクト、ポリペプチド、核酸、宿主細胞、生成物及び組成物にも関する。
特に、本発明は、必要とする被験体に、本願で説明する、アミノ酸配列、化合物、コンストラクト又はポリペプチドの(医薬的に有効な量の)投与により予防又は治療できる疾病又は疾患の療法における使用のための、本願で説明する、アミノ酸配列、化合物、コンストラクト、ポリペプチド、核酸、宿主細胞、生成物及び組成物にも関する。
より具体的には、本発明は、種々の癌の療法における使用のための、本願で説明する、アミノ酸配列、化合物、コンストラクト、ポリペプチド、核酸、宿主細胞、生成物及び組成物にも関する。
本発明の他の観点、実施態様、利点及び適用もまた、本願の更なる発明の詳細な説明から明らかになり、その中で本発明はより詳細に、本発明のナノボディ、及び、これを含む本発明のポリペプチド(本発明の好ましい観点の幾つかを形成する)との関連で説明及び議論されるものである。
本願の更なる発明の詳細な説明から明らかであるとおり、ナノボディは一般に、「dAb」又は類似の(単一)ドメイン抗体又は免疫グロブリン配列に比較して特定の利点(本願で概略が説明される)を提供し、この利点もまた本発明のナノボディにより提供される。しかし、以下の教示のより一般的な観点が、本発明の他のアミノ酸配列に(直接的に又は類似的に)適用されてもよいことが当業者には明らかである。
発明の詳説
本説明、実施例及び特許請求の範囲においては次のことが該当する。
a)他のことが示されたり又は定義されたりしていない限り、使用される全ての用語は、この技術におけるその通常の意味合いを有し、これは、当業者には明らかである。例えば、WO08/020079の46頁のパラグラフa)において言及された標準的なハンドブックが参照される。
b)他のことが示されたりしていない限り、「免疫グロブリン単一可変ドメイン」との用語は、一般的な用語として使用され、それぞれ、抗原結合ドメイン又はフラグメント、例えばVHHドメイン又はVH又はVLドメインを含むがこれらに限定されない(本願で説明するとおり)。抗原結合分子又は抗原結合タンパク質との用語は、相互に交換可能に使用され、ナノボディとの用語をも含む。免疫グロブリン単一可変ドメインはさらに、軽鎖可変ドメイン配列(例えば、VL配列)、又は、重鎖可変ドメイン配列(例えば、VH配列)である。より具体的には、これらは、慣用の四鎖抗体(four-chain antibody)に由来する重鎖可変ドメイン配列又は重鎖抗体に由来する重鎖可変ドメイン配列であることができる。したがって、免疫グロブリン単一可変ドメインは、ドメイン抗体、又は免疫グロブリン配列であってドメイン抗体としての使用に好適であるもの、単一ドメイン抗体、又は免疫グロブリン配列であって単一ドメイン抗体としての使用に好適であるもの、「dAb」、又は免疫グロブリン配列であってdAbとしての使用に好適であるもの、又は、ナノボディ、又は、免疫グロブリン配列であってナノボディとしての使用に好適なもの、であることができ、VHH配列を含むが、これに限定されない。本発明は、マウス、ラット、ウサギ、ロバ、サメ、ヒト及びラクダ化免疫グロブリン配列を含む、異なる起源の免疫グロブリン配列を含む。免疫グロブリン単一可変ドメインは、完全なヒト、ヒト化を含むが、さもなければ、最適化配列又はキメラ免疫グロブリン配列を含む。免疫グロブリン単一可変ドメイン及び免疫グロブリン単一可変ドメインの構造は、しかし、限定されることなく、4つのフレームワーク領域又は「FRs」(これは、この分野及び本願では、それぞれ「フレームワーク領域1」又は「FR1」、「フレームワーク領域2」又は「FR2」、「フレームワーク領域3」又は「FR3」、そして、「フレームワーク領域4」又は「FR4」と称される)から構成されると考えられることができる。このフレームワーク領域は、3つの相補性決定領域又は「CDRs」(これは、この分野では、それぞれ「相補性決定領域1」又は「CDR1」、「相補性決定領域2」又は「CDR2」、そして「相補性決定領域3」又は「CDR3」と称される)により中断される。ナノボディ(単数形又は複数形)との用語は、Ablynx N.V.の登録商標であり、Nanobody(R)及び/又はNanobodies(R)とも称されてよいことに留意されたい。
c)他のことが示されていない限り、「免疫グロブリン配列」、「配列」、「ヌクレオチド配列」及び「核酸配列」との用語は、WO08/020079の46頁のパラグラフb)に説明されているとおりである。
d)他のことが示されていない限り、具体的に詳細には説明されていない全ての方法、工程、技術及び操作は、自体既知の方式で実施でき、かつ、実施されているものであり、当業者には明らかであるとおりである。例えば、やはり、標準的なハンドブック及び本願で言及される一般的な背景が、そして、本願で引用される更なる参考文献が、また同様に、例えば、以下の概要Presta, Adv. Drug Deliv. Rev. 2006, 58 (5-6): 640-56; Levin and Weiss, Mol. Biosyst. 2006, 2(1): 49-57; Irving et al., J. Immunol. Methods, 2001, 248(1-2), 31-45;Schmitz et al., Placenta, 2000, 21 Suppl. A, S 10612, Gonzales et al., Tumour Biol., 2005, 26(1), 31-43が参照され、これらは、タンパク質工学のための技術、例えば親和性成熟化、及び、タンパク質、例えば免疫グロブリンの特異性及び所望の特性を改善するための他の技術を説明する。
e)アミノ酸残基は、標準的な3文字又は1文字のアミノ酸コードに応じて示される。"Amino acid sequences directed against IL-6R and polypeptides comprising the same for the treatment of diseases and disorders associated with 11-6 mediated signalling"と題されたAblynx N.V.の国際出願WO 08/020079の48頁の表A−2が参照される。
f)2以上のヌクレオチド配列の比較の目的のために、第1のヌクレオチド配列と第2のヌクレオチド配列の間の「配列同一性」のパーセンテージを、WO08/020079の49頁のパラグラフe)(参照により本願に組み込む)に説明されているとおり、計算又は決定してよく、例えば、[第2のヌクレオチド配列中の相応する位置にあるヌクレオチドと同一の、第1のヌクレオチド配列中のヌクレオチドの数]を[第1のヌクレオチド配列中のヌクレオチドの全数]で割り、かつ、[100%]で乗じることによる(その中で、−第1のヌクレオチド配列に比較した−第2のヌクレオチド配列中のヌクレオチドの各欠失、挿入、置換又は付加は、単一ヌクレオチド(位置)での相違として考慮される)、又は、やはりWO08/020079の49頁のパラグラフe)に説明されるとおりの、好適なコンピューターアルゴリズム又は技術を用いることによる(参照により本願に組み込む)。
g)2以上のアミノ酸配列の比較の目的のために、第1のアミノ酸配列と第2のアミノ酸配列の間の「配列同一性」(本願で「アミノ酸同一性」とも称する)のパーセンテージを、WO08/020079の49及び50頁のパラグラフf)(参照により本願に組み込む)に説明されているとおり、計算又は決定してよく、例えば、[第2のアミノ酸配列中の相応する位置にあるアミノ酸残基と同一の、第1のアミノ酸配列中のアミノ酸残基の数]を[第1のアミノ酸配列中のアミノ酸残基の全数]で割り、かつ、[100%]で乗じることによる(その中で、−第1のアミノ酸配列に比較した−第2のアミノ酸配列中のアミノ酸残基の各欠失、挿入、置換又は付加は、単一アミノ酸残基(位置)での相違として、すなわち、本願で定義されるとおり「アミノ酸相違」として考慮される)、又は、やはりWO08/020079の49及び50頁のパラグラフf)(参照により本願に組み込む)に説明されるとおりの、好適なコンピューターアルゴリズム又は技術を用いることによる。
また、2つのアミノ酸配列の間の配列同一性の程度の決定においては、当業者は、いわゆる「保存」アミノ酸置換を考慮してよい(WO08/020079の50頁に説明するとおり)。
本願で説明するポリペプチドに適用される任意のアミノ酸置換もまた、Schulz et al., Principles of Protein Structure, SpringerVerlag, 1978により開発された、異なる種の相同性タンパク質間のアミノ酸変異の頻度の分析に、Chou and Fasman, Biochemistry 13:211, 1974及びAdv. Enzymol., 47: 45-149, 1978により開発された構造形成可能性の分析に、及び、Eisenberg et al., Proc. Nad. Acad Sci. USA 81: 140-144, 1984; Kyte & Doolittle; J Molec. Biol. 157: 105-132, 198 1, and Goldman et al., Ann. Rev. Biophys. Chem. 15: 321-353, 1986により開発されたタンパク質中の疎水性パターンの分析に、基づいてよい(全ては、参照により完全に本願に組み込まれる)。ナノボディの一次、二次及び三次構造に関する情報は、本願の発明の詳細な説明及び上で引用した一般的な背景技術に与えられている。また、この目的のために、ラマからのVHHドメインの結晶構造が、例えば、Desmyter et al., Nature Structural Biology, Vol. 3, 9, 803 (1996); Spinelli et al., Natural Structural Biology (1996); 3, 752-757及びDecanniere et al., Structure, Vol. 7, 4, 361 (1999)により与えられている。慣用的なVHドメインにおいてVH/VLインターフェースを形成するアミノ酸残基のいくつか及びこれら位置にある可能性のあるラクダ化置換に関する更なる情報は、上で引用した先行技術に見出すことができる。
h)アミノ酸配列及び核酸配列は、これらがその全長にわたり100%の配列同一性(本願で定義するとおり)を有する場合には、「正確に同じ」と言われる。
i)2つのアミノ酸配列を比較する場合には、「アミノ酸相違」との用語は、第2の配列に比較した、第1の配列の位置上の単一アミノ酸残基の挿入、欠失又は置換を指す。2つのアミノ酸配列が、1、2又はそれより多いかかるアミノ酸相違を有してよいことが理解される。
j)ヌクレオチド配列又はアミノ酸配列が、それぞれ別のヌクレオチド配列又はアミノ酸配列を「含む」、又は、別のヌクレオチド配列又アミノ酸配列「から実質的になる」と言う場合には、このことは、WO08/020079の51−52頁のパラグラフ(i)に与えられている意味合いを有する。
k)「実質的に単離された形にある」との用語は、WO08/020079の52及び53頁のパラグラフj)に与えられている意味合いを有する。
l)「ドメイン」及び「結合ドメイン」との用語は、WO08/020079の53頁のパラグラフk)に与えられている意味合いを有する。
m)「抗原決定子」及び「エピトープ」との用語は、本願で相互に交換可能に使用されてもよいが、WO08/020079の53頁のパラグラフl)に与えられている意味合いを有する。
n)WO08/020079の53頁のパラグラフm)にさらに説明されるとおり、(特異的に)結合できる、特異的な抗原決定子、エピトープ、抗原又はタンパク質についての(又は、その少なくとも一部、フラグメント又はエピトープについての)親和性及び/又は特異性を有するアミノ酸配列(例えば、本発明のナノボディ、抗体、ポリペプチド、又は、一般に抗原結合タンパク質又はポリペプチド又はそのフラグメント)は、前記抗原決定子、エピトープ、抗原又はタンパク質「に対する」又は「に対して指向している」と言われる。
o)「特異性」との用語は、WO08/020079の53−56頁のパラグラフn)に与えられる意味合いを有する。そして、そこに言及されるとおり、特定の抗原結合分子又は抗原結合タンパク質(例えば、本発明のナノボディ又はポリペプチド)分子が結合できる、数々の異なるタイプの抗原又は抗原決定子を指す。抗原結合タンパク質の特異性は、WO08/020079の53−56頁に説明されるとおり(参照により本願に組み込む)、親和性及び/又はアビディティに基づいて決定されることができ、前記公開物は、抗原結合分子(例えば、本発明のナノボディ又はポリペプチド)及び関連抗原の間の結合を測定するためのいくつか好ましい技術も説明する。典型的には、抗原結合タンパク質(例えば、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ及び/又はポリペプチド)は、その抗原に、解離定数(KD)10-5〜10-12モル/リットル以下、好ましくは10-7〜10-12モル/リットル以下、より好ましくは10-8〜10-12モル/リットル以下(すなわち、会合定数(KA)105〜1012リットル/モル以上、好ましくは107〜1012リットル/モル以上、より好ましくは108〜1012リットル/モル以上)で結合するものである。104モル/リットルより大きい任意のKD値(又は104M-1より低い任意のKA値)は、一般に、非特異的結合を示すと考えられる。好ましくは、本発明の一価の免疫グロブリンは、所望の抗原に、500nM未満、好ましくは200nM未満、より好ましくは10nM未満、例えば500pM未満の親和性で結合する。抗原又は抗原決定子への抗原結合タンパク質の特異的結合は、任意の好適な自体既知の方式(例えば、スキャッチャード分析及び/又は競合結合アッセイ、例えばラジオイムノアッセイ(RIA)、酵素イムノアッセイ(EIA)及びサンドウィッチ競合アッセイ、及び、この分野で自体既知の種々のその変形、また同様に、本願で言及する他の技術を含む)で決定されることができる。当業者に明らかであるとおり、かつ、WO08/020079の53−56頁に説明されるとおり、この解離定数は、実際の又は見掛けの解離定数であってよい。解離定数の決定のための方法は、当業者に明らかであり、かつ、例えばWO08/020079の53−56頁に言及される技術を含む。
p)本発明のアミノ酸配列、化合物又はポリペプチドの半減期は、一般に、WO08/020079の57頁のパラグラフo)に説明されるとおりに定義されることができ、かつ、本願で言及するとおり、in vivoで50%だけ減少するための、アミノ酸配列、化合物又はポリペプチドの血清濃度のために考慮した時間を指し、例えば、前記減少は、前記配列又は化合物の分解及び/又は天然の機構による配列又は化合物のクリアランス又はゼクエストレーションによる。本発明のアミノ酸配列、化合物又はポリペプチドのin vivo半減期は、任意の好適な自体既知の方式において、例えば、ファーマコキネティック分析により決定されることができる。好適な技術は当業者に明らかであり、かつ、例えば、一般に、WO08/020079の57頁のパラグラフo)に説明されるとおりであってよい。また、WO08/020079の57頁のパラグラフo)に言及されるとおり、半減期は、パラメーター、例えば、t1/2−アルファ、t1/2−ベータ及び曲線下面積(AUC)を用いて表現されることができる。例えば、以下の実験部分、また同様に、標準的なハンドブック、例えば、Kenneth, A et al: Chemical Stability of Pharmaceuticals: A Handbook for Pharmacists及びPeters et al, Pharmacokinete analysis: A Practical Approach (1996)が参照される。"Pharmacokinetics", M Gibaldi & D Perron(Marcel Dekker, 2nd Rev. edition (1982)により公開)も参照される。「半減期の増加」又は「増加した半減期」との用語もまたWO08/020079の57頁のパラグラフo)に定義されるとおりであり、かつ、特にt1/2−ベータにおける増加、t1/2−アルファの増加あり又はなしで、及び/又は、AUC又は両者、を参照する。
q)本発明の文脈において、「調節」又は「調節する」とは、好適にin vitro、細胞又はin vivoアッセイを使用して測定した場合に、標的又は抗原の活性の減少又は阻害、又は代わりに、その増加のいずれかを一般に意味する。特に、「調節」又は「調節する」とは、好適にin vitro、細胞又はin vivoアッセイを使用して測定した場合に(これは、通常は、関与する標的又は抗原に依存する)、同じ条件下だが本発明のコンストラクトの非存在下で同じアッセイにおける標的又は抗原の活性に比較して、少なくとも1%、好ましくは少なくとも5%、例えば少なくとも10%又は少なくとも25%、例えば少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、又は90%以上の、標的又は抗原の(関連するか又は意図される)生物学的活性の減少又は阻害、又は代わりに、その増加のいずれかを意味してよい。
当業者に明らかであるとおり、「調節」は、同じ条件下だが本発明のコンストラクトの非存在下に比較して、1以上のそのリガンド、結合パートナー、ホモ多量体又はヘテロ多量体の形への会合のためのパートナー、又は基質に対する標的又は抗原の親和性、アビディティ、特異性及び/又は選択性における変化(これは、増加又は減少のいずれかであってよい)に作用すること、及び/又は、標的又は抗原が存在する媒体又は周囲中の1以上の条件(例えば、pH、イオン強度、共因子の存在、その他)に対する標的又は抗原の感受性における変化(これは、増加又は減少のいずれかであってよい)に作用すること、を伴ってもよい。当業者には明らかであるとおり、このことは、やはり、関与する標的又は抗原に依存して、任意の好適な方式において及び/又は任意の好適なアッセイ(自体既知のもの)を用いて決定されてよい。
「調節」は、標的又は抗原が関与する、1以上の生物学的又は生理学的機構、作用、応答、機能、経路又は活性(又は、その1又は複数の基質、1又は複数のリガンド、又は1又は複数の経路が関与する、例えば、シグナリング経路又は代謝経路、及びそれらの関連する生物学的又は生理学的作用)に関する変化(すなわち、標的又は抗原及び所望の生物学的又は生理学的作用に依存して、それぞれ、アゴニストとしての、アンタゴニストとしての、又は逆アゴニストとしての活性)に作用することも意味してよい。やはり、当業者に明らかであるとおり、アゴニスト又はアンタゴニストとしてのかかる作用は、関与する標的又は抗原に依存して、任意の好適な方式において及び/又は任意の好適な(in vitro及び通常は細胞又はアッセイ)アッセイ(自体既知のもの)を用いて決定されてよい。特に、アゴニスト又はアンタゴニストとしての作用は、意図される生物学的又は生理学的活性が、同じ条件下だが本発明のコンストラクトの非存在下で同じアッセイにおける生物学的又は生理学的活性に比較して、少なくとも1%、好ましくは少なくとも5%、例えば少なくとも10%又は少なくとも25%、例えば少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、又は90%以上それぞれ増加又は減少するものであってよい。
調節は、例えば、標的又は抗原のアロステリック調節及び/又は標的又は抗原の1のその基質又はリガンドへの結合の減少又は阻害及び/又は標的又は抗原への結合のための天然のリガンド、基質との競合を伴ってもよい。調節は、標的又は抗原又はこれらが関与する機構又は経路の活性化を伴ってもよい。調節は、例えば、標的又は抗原のフォールディング又はコンフォメーション(confirmation)に関する、又は、フォールドさせる、そのコンフォメーションを変化させる(例えば、リガンドの結合のとき)、他の(サブ)ユニットと会合する、又は解離する、標的又は抗原の能力に関する、変化に作用することを伴ってもよい。
調節は、例えば、他の化合物を輸送させるための、又は、他の化合物(例えば、イオン)のためのチャネルとして働くための、標的又は抗原の能力における変化に作用することを伴ってもよい。
調節は、可逆的又は不可逆的であってよいが、医薬的及び薬理学的目的から通常は可逆な方式にある。
r)標的又は抗原に関して、標的又は抗原上の「相互作用部位」との用語は、標的又は抗原上のアミノ酸残基の一部位、エピトープ、抗原決定子、部、ドメイン又は伸長部であって、リガンド、レセプター又は他の結合パートナーへの結合のための部位、触媒作用部位、開裂部位、アロステリック相互作用のための部位、標的又は抗原の多量化(例えば、ホモメリゼーション又はヘテロ二量体化、特にヘテロ二量体化)に関与する部位、又は、標的又は抗原上のアミノ酸残基の任意の他の部位、エピトープ、抗原決定子、部、ドメイン又は伸長部であって標的又は抗原の生物学的作用又は機構に関与するものを意味する。より一般的には、「相互作用部位」は、標的又は抗原上のアミノ酸残基の任意の部位、エピトープ、抗原決定子、部、ドメイン又は伸長部であって標的又は抗原(及び/又は、標的又は抗原が関与する任意の経路、相互作用、シグナリング、生物学的機構又は生物学的作用)が調節されるように本発明のアミノ酸配列又はポリペプチドが結合できるものであってよい(本願で説明するとおり)。
s)アミノ酸配列又はポリペプチドは、前記アミノ酸配列又はポリペプチドが第2の標的又はポリペプチドに結合する親和性に比較して、少なくとも10倍、例えば少なくとも100倍、好ましくは少なくとも1000倍、10000倍以上の親和性(本願で説明するとおり、かつ、KD値、KA値、Koff速度及び/又はKon速度として好適に表現される)でより良好に第1の抗原に結合する場合に、第2の標的又は抗原に比較して、第1の標的又は抗原に対して「特異的」と言われている。例えば、第1の抗原は、前記アミノ酸配列又はポリペプチドが第2の標的又はポリペプチドに結合するKDよりも、少なくとも10倍少ない、例えば少なくとも100倍少ない、好ましくは少なくとも1000倍少ない、例えば10000倍少ないか又はそれより少ないKD値でもって標的又は抗原に結合してよい。好ましくは、アミノ酸配列又はポリペプチドが、第2の標的又は抗原に比較して、第1の標的又は抗原に「特異的」である場合には、これは、(本願で定義するとおり)前記第1の標的又は抗原に対して指向しているのであり、前記第2の標的又は抗原に対して指向しているのでない。
「交差遮断する」、「交差遮断した」及び「交差遮断」との用語は、直接的に又は間接的に、所定の標的に対する本発明の他の免疫グロブリン単一可変ドメイン又はポリペプチドのアロステリック調節を介して結合に干渉する免疫グロブリン単一可変ドメイン又はポリペプチドの能力を意味すべく、本願では相互に交換可能に使用される。本発明の免疫グロブリン単一可変ドメイン又はポリペプチドが別のものの標的への結合に干渉できる程度、そしてしたがって、これが、本発明に応じた交差遮断と言えるかどうかは、競合結合アッセイを用いて決定されることができる。特に好適な一の定量的交差遮断アッセイは、標的へのその結合の観点において、ラベル化(例えば、ヒスタグ化、ビオチン化又は放射性ラベル化)された本発明の免疫グロブリン単一可変ドメイン又はポリペプチドと、他の結合剤との間の競合を測定するために、FACS−又はアルファスクリーンベースアプローチを用いる。この実験部分は、一般に、結合分子が、本発明の免疫グロブリン単一可変ドメイン又はポリペプチドを交差遮断するか、又は、交差遮断可能であるかを決定するために好適なFACSベースアッセイを説明する。このアッセイが、本願で説明する任意の免疫グロブリン単一可変ドメイン又は他の結合剤と一緒に使用されることができることが理解される。こうして、一般に、本発明の交差遮断アミノ酸配列又は他の結合剤は、例えば、上述の交差遮断アッセイにおいて、このアッセイの間かつ本発明の第2のアミノ酸配列又は他の結合剤の存在において、本発明の免疫グロブリン単一可変ドメイン又はポリペプチドの記録された変位が、0.4mM以下の量で存在する試験すべき可能性のある交差遮断剤(交差遮断剤は、別の慣用モノクローナル抗体、例えばIgG、典型的な一価抗体フラグメント(Fab、scFv)であってよい)による、(例えば、FACSベース競合アッセイにおいて)最大理論変位(例えば、交差遮断されることが必要な、コールド(例えばラベル化してない)免疫グロブリン単一可変ドメイン又はポリペプチドによる変位)の100%までであるように標的に結合するもの及び/又は変形(野生型又は改変型ダイアボディ(diabodies)、トリアボディ、ミニボディ、VHHs、dAbs、VHs、VLsを含むが、これに限定されない)である。好ましい、限定しない一観点において、本発明の免疫グロブリン単一可変ドメイン又はポリペプチドは、10%〜100%、より好ましくは50%〜100%の(上述したとおりの)記録された変位を有する。
u)アミノ酸配列は、(本願で定義するとおり)これら両者の異なる抗原又は抗原決定子に対して特異的である場合に、2つの異なる抗原又は抗原決定子(例えば、2つの異なる哺乳類種からの血清アルブミン、例えばヒト血清アルブミン及びイヌ(cyno-)血清アルブミン)に対して「交差反応性」と言われている。
v)本願でさらに説明するとおり、ナノボディ中のアミノ酸残基の全数は、110〜130の領域にあってよい。しかし、ナノボディの部分、フラグメント、アナログ又は誘導体(本願でさらに説明するとおり)は、かかる部分、フラグメント、アナログ又は誘導体が、本願で概略した更なる要求に合致する、そして、好ましくは、本願で説明する目的に好適でもある限りは、その長さ及び/又はサイズについて特に限定されないことに留意されたい。
w)WO08/020079の58及び59頁のパラグラフq)にさらに説明されるとおり(参照により本願に組み込む)、ナノボディのアミノ酸残基は、Riechmann and Muyldermans, J. Immunol. Methods 2000 Jun 23; 240 (1-2): 185-195 (例えば、この公開物の図2参照)の文献においてラクダ科からのVHHドメインについて適用されるとおり、Kabat et al. ("Sequence of proteins of immunological interest", US Public Health Services, NIH Bethesda, MD, Publication No. 91)により与えられるVHドメインに関する一般的なナンバリングに応じてナンバー付けされ、かつ、相応して、ナノボディのFR1は、位置1−30にあるアミノ酸残基を、ナノボディのCDR1は、位置31−35にあるアミノ酸残基を、ナノボディのFR2は、位置36−49にあるアミノ酸を、ナノボディのCDR2は、位置50−65にあるアミノ酸残基を、ナノボディのFR3は、位置66−94にあるアミノ酸残基を、ナノボディのCDR3は、位置95−102にあるアミノ酸残基を、そして、ナノボディにFR4は、位置103−113にあるアミノ酸残基を含む。
x)図面、配列表及び実験部分/実施例は、本発明をさらに例証するためにだけ与えられており、本願で別のことを明示的に示さない限りは、本発明の範囲及び/又は添付した特許請求の範囲の範囲を限定するものとして判断又は解釈してはならない。
重鎖抗体及びその可変ドメインの一般的な説明に関しては、本願で引用する先行技術と、また同様に、WO08/020079の59頁で言及される先行技術及び国際出願WO06/040153の41−43頁に言及される参考文献一覧とが特に参照され、これら先行技術及び参考文献は、参照により本願に組み込む。
この分野で使用する用語法と一致して(上の参照を参考のこと)、天然に発生する重鎖抗体中に存在する可変ドメインは、これらを慣用の四鎖抗体中に存在する重鎖可変ドメイン(以下では「VHドメイン」と称される)から、そして、慣用の四鎖抗体中に存在する軽鎖可変ドメイン(以下では「VLドメイン」と称される)から区別するために、「VHHドメイン」とも称される。
上で参照した先行技術において言及されるとおり、VHHドメインは、数々のユニークな構造特徴及び機能的特性を有し、これによって、単離されたVHHドメイン(また同様に、これに基づくナノボディであってこれらの構造特徴及び機能的特性を天然に発生するVHHドメインと共有するもの)及びこれを含有するタンパク質は、機能的抗原結合ドメイン又はタンパク質としての使用のために高度に有利になる。特に、限定されることなく、VHHドメイン(軽鎖可変ドメインの存在なしに、かつ、これとのいかなる相互作用なしに、天然で抗原に機能的に結合するよう「設計」されている)及びナノボディは、単一の、比較的小さい、機能的抗原結合構造的単位、ドメイン又はタンパク質として機能することができる。このことは、VHHドメインを、慣用の四鎖抗体のVH及びVLドメインから区別し、これは自体では単一抗原結合タンパク質又はドメインとしての実際的な適用に一般に好適でないが、機能的抗原結合ユニットを提供すべく、同じか又は異なる形で組み合わせられる必要がある(例えば、慣用の抗体フラグメント、例えばFabフラグメント、ScFvフラグメント(これは、VLドメインに共有結合したVHドメインからなる)のように)。
これらのユニークな特性のために、単一抗原結合タンパク質として又は抗原結合ドメインとしての(すなわち、より大きなタンパク質又はポリペプチドの一部としての)VHH及びISV又はナノボディの使用は、慣用のVH及びVLドメイン、scFv又は慣用の抗体フラグメント(例えば、Fab−又はF(ab)2−フラグメント)の使用に対して数々の著しい利点(WO08/020079の60及び61頁に列記される利点を含む)を提供する。
特定のかつ好ましい一観点において、本発明は、HER3に対するISV又はナノボディ、特に温血動物由来のHER3に対するISV又はナノボディ、より好ましくは哺乳類由来のHER3に対するISV又はナノボディ、特別にはヒト由来のHER3に対するISV又はナノボディと、同様に、少なくとも1のかかるISV又はナノボディを含むタンパク質及び/又はポリペプチドを提供する。
特に、本発明は、HER3に対する慣用の抗体又はそのフラグメントに比較して、かかる慣用の抗体又は抗体フラグメント(例えば、Fabフラグメント、F(ab′)2フラグメント、ScFvコンストラクト、「ダイアボディ」及び他の多特異性コンストラクト(例えば、Holliger and Hudson, Nat Biotechnol. 2005 Sep;23(9): 1126-36)による概要参照))を基礎とできるコンストラクトに比較して、そしてまた、いわゆる「dAb′s」又は類似の(単一)ドメイン抗体であって慣用の抗体の可変ドメインに由来してよいものに比較して、改善された療法的及び/又は薬理学的特性及び/又は他の有利な特性(例えば、改善された調整容易性及び/又は減少された物品コスト)を有するHER3に対するISV又はナノボディ、及び、これらを含むタンパク質及び/又はポリペプチドものを提供する。これらの改善されかつ有利な特性は、更なる本願の発明の詳細な説明から明らかであり、例えば、限定することなく、次のものの1以上を含む:
−HER3に対する増加した親和性及び/又はアビディティ、その際、一価のフォーマット、多価のフォーマット(例えば、二価のフォーマット)及び/又は多特異性フォーマット(例えば、本願で以下に説明する多特異性フォーマットの1)のいずれかにある、
−多価フォーマット(例えば二価フォーマット)におけるフォーマッティングのための良好な好適性、
−多特異性フォーマット(例えば、本願で以下に説明する多特異性フォーマットの1)におけるフォーマッティングのための良好な好適性、
−「ヒト化」置換に対する改善された好適性又は感受性(本願で定義するとおり)、
−少ない免疫原性、その際、一価のフォーマット、多価のフォーマット(例えば、二価のフォーマット)及び/又は多特異性フォーマット(例えば、本願で以下に説明する多特異性フォーマットの1)のいずれかにある、
−増加した安定性、その際、一価のフォーマット、多価のフォーマット(例えば、二価のフォーマット)及び/又は多特異性フォーマット(例えば、本願で以下に説明する多特異性フォーマットの1)のいずれかにある、
−HER3に対する増加した選択性、その際、一価のフォーマット、多価のフォーマット(例えば、二価のフォーマット)及び/又は多特異性フォーマット(例えば、本願で以下に説明する多特異性フォーマットの1)のいずれかにある、
−異なる種からのHER3との、減少したか、又は所望の場合には、増加した交差反応性、
及び/又は
−一価のフォーマット、多価のフォーマット(例えば、二価のフォーマット)及び/又は多特異性フォーマット(例えば、本願で以下に説明する多特異性フォーマットの1)のいずれかにある、医薬用途(予防用途及び/又は療法用途)及び/又は診断用途(イメージング用途を含むが、これに限定されない)に所望される、1以上の他の改善された特性。
本発明のアミノ酸配列について本願で一般に説明するとおり、本発明のISV又はナノボディは、好ましくは、実質的に単離された形(本願で定義するとおり)にあるか又は本発明のタンパク質又はポリペプチドの部分を形成し(本願で定義するとおり)、これは、本発明の1以上のISV又はナノボディを含むか又はこれらから実質的になってよく、かつ、任意に、1以上の更なるアミノ酸配列をさらに含んでよい(全てのものは、任意に、1以上の好適なリンカーを介して連結される)。例示的に、かつ、限定することなく、本発明のアミノ酸配列1以上は、かかるタンパク質又はポリペプチドにおいて結合ユニットとして使用されてよく、これは、結合ユニット(すなわち、HER3以外の1以上の他のターゲットに対する)として機能できる1以上の更なるアミノ酸配列を任意に含有してよく、その結果、一価、多価又は多特異性の本発明のポリペプチドをそれぞれ提供する(全て本願で説明する)。特に、かかるタンパク質又はポリペプチドは、1以上の本発明のISV又はナノボディ及び任意に1以上の(他の)ISV又はナノボディ(すなわち、HER3以外の他の標的に対して指向している)を含むか又は実質的にこれらからなってよく、これらは、それぞれ、一価、多価又は多特異性ISV又はナノボディコンストラクトを提供すべく、全て任意に1以上の好適なリンカーを介して連結しており、これは本願でさらに説明するとおりである。かかるタンパク質又はポリペプチドは、実質的に単離された形にあってもよい(本願で説明するとおり)。
本発明のISV又はナノボディにおいては、HER3に対する結合のための結合部位は、好ましくは、CDR配列により形成される。任意に、本発明のISV又はナノボディはまた、HER3に対する結合のための少なくとも1の結合部位に加えて、1以上の更なる結合部位を、他の抗原、タンパク質又は標的に対する結合のために有してもよい。かかる第2の結合部位を導入するための方法及び位置に関しては、例えば、Keck and Huston, Biophysical Journal, 71, October 1996, 2002-2011; WO0640130及びWO06/07260が参照される。
本発明のアミノ酸配列について一般に説明するとおり、本発明のISV又はナノボディ(又は、これらを含むポリペプチド)が、(例えば、本願で説明する、療法及び/又は診断目的のために)被験体への投与が意図されている場合に、これは好ましくはヒトHER3に対して指向している。その一方で、獣医目的のためには、これは好ましくは治療すべき種由来のHER3に対して指向している。また、本発明のアミノ酸配列を用いると、本発明のISV又はナノボディは、交差反応性であってよいか又は交差反応性でなくてよい(すなわち、2以上の哺乳類種由来のHER3に対して、例えば本願で言及する少なくとも1の哺乳類種由来のヒトHER2及びHER3に対して指向している)。
また、やはり一般的に本願で本発明のアミノ酸配列について説明されているとおり、本発明のISV又はナノボディは一般に、HER3の任意の抗原決定子、エピトープ、部分、ドメイン、サブユニット又はコンフォメーション(適用可能な場合には)に対して指向されていてよい。しかし、本発明のISV又はナノボディ(及びこれを含むポリペプチド)が、ヘレグリン(又は「HRG」)結合部位及びヘテロ二量体化相互作用部位に対して指向していることが一般に推測されかつ好まれている。
既に説明したとおり、ISV又はナノボディのアミノ酸配列及び構造は、4つのフレームワーク領域又は「FRs」(これは、しばしば「FWs」とも称される)から構成されると考えられることができ(しかし、これに限定されることはない)、この分野及び本願では、これらはそれぞれ「フレームワーク領域1」又は「FR1」、「フレームワーク領域2」又は「FR2」、「フレームワーク領域3」又は「FR3」、そして、「フレームワーク領域4」又は「FR4」と称される。このフレームワーク領域は、3つの相補性決定領域又は「CDRs」(これは、この分野では、それぞれ「相補性決定領域1」又は「CDR1」、「相補性決定領域2」又は「CDR2」、そして「相補性決定領域3」又は「CDR3」と称される)により分断される。本発明のISV又はナノボディ中に存在する、いくつかの好ましいフレームワーク配列及びCDRs(及びその組み合わせ)は本願で説明するとおりである。他の好適なCDR配列は、本願で説明する方法により得ることができる。
本発明を限定しないが、好ましい一観点によれば、本発明のISV又はナノボディ(中に存在するCDR配列)は次のことが該当するものである:
−ISV又はナノボディは、HER3に解離定数(KD)10-5〜10-12モル/リットル以下、好ましくは10-7〜10-12モル/リットル以下、より好ましくは10-8〜10-12モル/リットル以下(すなわち、会合定数(KA)105〜1012リットル/モル以上、好ましくは107〜1012リットル/モル以上、より好ましくは108〜1012リットル/モル以上)でもって結合することができる;
及び/又は:
−ISV又はナノボディは、HER3にkon速度102M-1s-1〜約107M-1s-1、好ましくは103M-1s-1〜107M-1s-1、より好ましくは104M-1s-1〜107M-1s-1、例えば105M-1s-1〜107M-1s-1でもって結合することができる;
及び/又は:
−ISV又はナノボディは、HER3にkoff速度1s-1(t1/2=0.69s)〜10-6s-1(複数日数のt1/2ではほぼ不可逆な複合体を提供する)、好ましくは10-2s-1〜10-6s-1、より好ましくは10-3s-1〜10-6s-1、例えば10-4s-1〜10-6s-1でもって結合することができる。
好ましくは、本発明のISV又はナノボディ(中に存在するCDR配列)は、次のことが該当するものである:本発明の一価のISV又はナノボディ(又は、本発明の唯一のISV又はナノボディを含有するポリペプチド)は、好ましくは、500nM未満、好ましくは100nM未満、より好ましくは10nM未満、例えば5nM未満の親和性でHER3に結合するものである。
HER3に対する本発明のISV又はナノボディの親和性は、自体既知の方式において、例えば本願で言及するとおりのKD、KA、koff又はkonを測定するための一般的な技術、また同様に、本願で説明する特異的なアッセイのいくつかを用いて、決定されることができる。
HER3への本発明のISV又はナノボディ(及びこれを含むポリペプチド)の結合のためのいくつかの好ましいIC50値は、本願の更なる発明の詳細な説明及び実施例から明らかになる。
好ましいが、限定しない一観点において、本発明は、4つのフレームワーク領域(それぞれ、FR1〜FR4)及び3つの相補性決定領域(それぞれ、CDR1〜CDR3)からなる、HER3に対するISV又はナノボディ(本願で説明するとおり)に関し、その際、
−CDR1が、次のものからなる群から選択される:
a)配列番号57−71のアミノ酸配列、
b)配列番号57−71のアミノ酸配列少なくとも1と少なくとも80%のアミノ酸同一性を有するアミノ酸配列、
c)配列番号57−71のアミノ酸配列少なくとも1と3、2又は1のアミノ酸相違を有するアミノ酸配列、
及び/又は
−CDR2が、次のものからなる群から選択される:
d)配列番号87−101のアミノ酸配列、
e)配列番号87−101のアミノ酸配列少なくとも1と少なくとも80%のアミノ酸同一性を有するアミノ酸配列、
f)配列番号87−101のアミノ酸配列少なくとも1と3、2又は1のアミノ酸相違を有するアミノ酸配列、
及び/又は
−CDR3が、次のものからなる群から選択される:
g)配列番号117−131のアミノ酸配列、
h)配列番号117−131のアミノ酸配列少なくとも1と少なくとも80%のアミノ酸同一性を有するアミノ酸配列、
i)配列番号117−131のアミノ酸配列少なくとも1と3、2又は1のアミノ酸相違を有するアミノ酸配列、
又は、かかるアミノ酸配列の任意の好適なフラグメント。
特に、この好ましいが、限定しない一観点において、本発明は、4つのフレームワーク領域(それぞれ、FR1〜FR4)及び3つの相補性決定領域(それぞれ、CDR1〜CDR3)からなる、HER3に対するISV又はナノボディ(本願で説明するとおり)に関し、その際、
−CDR1が、次のものからなる群から選択される:
a)配列番号57−71のアミノ酸配列、
b)配列番号57−71のアミノ酸配列少なくとも1と少なくとも80%のアミノ酸同一性を有するアミノ酸配列、
c)配列番号57−71のアミノ酸配列少なくとも1と3、2又は1のアミノ酸相違を有するアミノ酸配列、
及び
−CDR2が、次のものからなる群から選択される:
d)配列番号87−101のアミノ酸配列、
e)配列番号87−101のアミノ酸配列少なくとも1と少なくとも80%のアミノ酸同一性を有するアミノ酸配列、
f)配列番号87−101のアミノ酸配列少なくとも1と3、2又は1のアミノ酸相違を有するアミノ酸配列、
及び
−CDR3が、次のものからなる群から選択される:
g)配列番号117−131のアミノ酸配列、
h)配列番号117−131のアミノ酸配列少なくとも1と少なくとも80%のアミノ酸同一性を有するアミノ酸配列、
i)配列番号117−131のアミノ酸配列少なくとも1と3、2又は1のアミノ酸相違を有するアミノ酸配列、
又は、かかるアミノ酸配列の任意の好適なフラグメント。
本発明のアミノ酸配列について本願で一般に言及するとおり、本発明のISV又はナノボディがb)及び/又はc)に応じた1以上のCDR1配列を含有する場合には、次のことが該当する:
i)b)及び/又はc)に応じたかかるCDRにおける任意のアミノ酸置換が、好ましくは、a)に応じた相応するCDRに比較して、保存アミノ酸置換である(本願で説明するとおり);
及び/又は
ii)b)及び/又はc)に応じたCDRが、好ましくはアミノ酸置換のみを含み、かつ、a)に応じた相応するCDRに比較してアミノ酸欠失又は挿入を含まない;
及び/又は
iii)b)及び/又はc)に応じたCDRは、自体既知である親和性成熟の技術1以上を用いた親和性成熟により、a)に応じたCDRに由来するCDRであってよい。
同様に、本発明のISV又はナノボディが、e)及び/又はf)に応じた1以上のCDR2を含む場合には、次のことが該当する:
i)e)及び/又はf)に応じたかかるCDRにおける任意のアミノ酸置換が、好ましくは、d)に応じた相応するCDRに比較して、保存アミノ酸置換である(本願で説明するとおり);
及び/又は
ii)e)及び/又はf)に応じたCDRが、好ましくはアミノ酸置換のみを含み、かつ、d)に応じた相応するCDRに比較して、アミノ酸欠失又は挿入を含まない;
及び/又は
iii)e)及び/又はf)に応じたCDRは、自体既知である親和性成熟の技術1以上を用いた親和性成熟により、d)に応じたCDRに由来するCDRであってよい。
また、同様に、本発明のISV又はナノボディが、h)及び/又はi)に応じた1以上のCDR3を含む場合には、次のことが該当する:
i)h)及び/又はi)に応じたかかるCDRにおける任意のアミノ酸置換が、好ましくは、g)に応じた相応するCDRに比較して、保存アミノ酸置換である(本願で説明するとおり);
及び/又は
ii)h)及び/又はi)に応じたCDRが、好ましくはアミノ酸置換のみを含み、かつ、g)に応じた相応するCDRに比較して、アミノ酸欠失又は挿入を含まない;
及び/又は
iii)h)及び/又はi)に応じたCDRは、自体既知である親和性成熟の技術1以上を用いた親和性成熟により、g)に応じたCDRに由来するCDRであってよい。
最後の3つの段落が、一般に、それぞれb)、c)、e)、f)、h)、又はi)に応じた1以上のCDR1配列、CDR2配列及び/又はCDR3配列を包含する、本発明の任意のISV又はナノボディに適用されることが理解されるべきである。
本発明のISV又はナノボディのうち、上で明示的に列記された1以上のCDRを含むISV又はナノボディが好ましい。上で明示的に列記された2以上のCDRを含むISV又はナノボディは、特により好ましい。そして、上で明示的に列記された3つのCDRを含むISV又はナノボディは、特に最も好ましい。
いくつかの特に好ましいが限定しないCDR配列組み合わせと、また同様に、CDR配列とフレームワーク配列の好ましい組み合わせは、以下の表B−1に言及されており、これらは、数々の好ましい(しかし、限定しない)本発明のISV又はナノボディ中に存在するCDR配列及びフレームワーク配列を列記する。当業者に明らかであるとおり、同じクローン中で発生するCDR1、CDR2及びCDR3配列(すなわち、表B−1中の同じラインで言及されるCDR1、CDR2及びCDR3)の組み合わせは、(本発明はその最も広い意味合いにおいて、これに限定されず、かつ、表B−1に言及されるCDR配列の他の好適な組み合わせをも包むとはいえ)通常は好ましい。また、同じクローン中で発生するCDR配列及びフレームワーク配列の組み合わせ(すなわち、表B−1中の同じラインで言及されるCDR配列及びフレームワーク配列)は、(本発明はその最も広い意味合いにおいて、これに限定されず、かつ、表B−1に言及されるCDR配列及びフレームワーク配列の他の好適な組み合わせ、また同様に、かかるCDR配列及び他の好適なフレームワーク配列の組み合わせ(例えば、本願で説明するとおり)をも包むとはいえ)通常は好ましい。
また、表B−1中で言及されるCDR組み合わせを含む本発明のISV又はナノボディにおいては、各CDRは、言及したCDRsとの配列同一性(本願で定義するとおり)少なくとも80%、好ましくは少なくとも90%、より好ましくは少なくとも95%、さらにより好ましくは少なくとも99%を有するアミノ酸配列からなる群から選択されるCDRにより置き換えられることができ、その際、次のことが該当する:
i)かかるCDR中の任意のアミノ酸置換が好ましくは、表B−1中で言及する相応するCDR配列に比較して、保存アミノ酸置換である(本願で説明するとおり);
及び/又は
ii)任意のかかるCDR配列が、好ましくはアミノ酸置換のみを含み、かつ、表B−1に言及する相応するCDRに比較して、アミノ酸欠失又は挿入を含まない;
及び/又は
iii)任意のかかるCDR配列は、特に、表B−1に言及する相応するCDR配列から出発して、自体既知である親和性成熟の技術を用いて取得される。
しかし、当業者に明らかであるとおり、CDR配列(の組み合わせ)、また同様に、表B−1に言及されるCDR配列及びフレームワーク配列(の組み合わせ)は、一般に好ましい。
表B−1:CDR配列の好ましい組み合わせ、フレームワーク配列の好ましい組み合わせ及びフレームワーク及びCDR配列の好ましい組み合わせ。(「ID」は、本願で使用する配列番号を指す)
こうして、本発明のナノボディにおいて、存在する少なくとも1のCDR1、CDR2及びCDR3配列が、好適には、それぞれ、表B−1に列記されるCDR1、CDR2及びCDR3配列からなる群から、又は、それぞれ、表B−1に列記されるCDR1、CDR2及びCDR3配列の少なくとも1と、それぞれ少なくとも80%、好ましくは少なくとも90%、より好ましくは少なくとも95%、よりいっそう好ましくは少なくとも99%の「配列同一性」(本願で定義するとおり)を有するCDR1、CDR2及びCDR3配列の群から、及び/又は、それぞれ、表B−1に列記されるCDR1、CDR2及びCDR3配列の少なくとも1と、それぞれ、3、2又は1のみの「(1又は複数の)アミノ酸相違」(本願で定義するとおり)を有するそれぞれCDR1、CDR2及びCDR3配列からなる群から、選択されている。
この文脈において、「好適に選択」とは、適用可能な場合には、それぞれ、CDR1配列が好適なCDR1配列(すなわち、本願で定義するとおり)から選択され、CDR2配列が好適なCDR2配列(すなわち、本願で定義するとおり)から選択され、そして、CDR3配列が好適なCDR3配列(すなわち、本願で定義するとおり)から選択されることを意味する。より具体的には、CDR配列は、好ましくは、本発明のナノボディが、本願で定義する親和性(KD値(実際の又は見掛けの)、KA値(実際の又は見掛けの)、kon速度及び/又はkoff速度、又は代わりにIC50値として好適には測定及び/又は表現、本願でさらに説明するとおり)でHER3に結合するように選択される。
特に、本発明のナノボディにおいて、存在する少なくともCDR3は、好適には、表B−1に列記されるCDR3配列からなる群、又は、表B−1に列記されるCDR3配列の少なくとも1と、少なくとも80%、好ましくは少なくとも90%、より好ましくは少なくとも95%、よりいっそう好ましくは少なくとも99%の配列同一性を有するCDR3配列からなる群、及び/又は、表B−1に列記されるCDR3配列の少なくとも1と、それぞれ3、2又は1のみの(1又は複数の)アミノ酸相違を有するCDR3配列からなる群から選択されている。
好ましくは、本発明のナノボディにおいて、存在する少なくとも2のCDR1、CDR2及びCDR配列は、好適には、それぞれ表B−1に列記されるCDR1、CDR2及びCDR3配列からなる群、又は、それぞれ表B−1に列記されるCDR1、CDR2及びCDR3配列の少なくとも1と、それぞれ少なくとも80%、好ましくは少なくとも90%、より好ましくは少なくとも95%、よりいっそう好ましくは少なくとも99%の配列同一性を有するCDR1、CDR2及びCDR3配列からなる群、及び/又は、それぞれ表B−1に列記されるCDR1、CDR2及びCDR3配列の少なくとも1と、3、2又は1のみの(1又は複数の)アミノ酸相違を有するCDR1、CDR2及びCDR3配列からなる群から選択されている。
特に、本発明のナノボディにおいて、存在する少なくとも2のCDR3配列は、好適には、表B−1に列記されるCDR3配列からなる群から、又は、それぞれ表B−1に列記されるCDR3配列の少なくとも1と、少なくとも80%、好ましくは少なくとも90%、より好ましくは少なくとも95%、よりいっそう好ましくは少なくとも99%の配列同一性を有するCDR3配列の群から選択され、及び、存在するCDR1及びCDR2配列の少なくとも1は、好適には、それぞれ表B−1に列記されるCDR1及びCDR2配列からなる群から、又は、それぞれ表B−1に列記されるCDR1及びCDR2配列の少なくとも1と、少なくとも80%、好ましくは少なくとも90%、より好ましくは少なくとも95%、よりいっそう好ましくは少なくとも99%の配列同一性を有するCDR1及びCDR2配列それぞれの群から、及び/又は、それぞれ表B−1に列記されるCDR1及びCDR2配列の少なくとも1と、それぞれ3、2又は1のみの(1又は複数の)アミノ酸相違を有するCDR1及びCDR2配列からなる群から選択される。
最も好ましくは、本発明のナノボディにおいて、存在する全部で3つのCDR1、CDR2及びCDR3配列は、好適には、それぞれ表B−1に列記されるCDR1、CDR2及びCDR3配列からなる群から、又は、それぞれ表B−1に列記されるCDR1、CDR2及びCDR3配列の少なくとも1と、それぞれ少なくとも80%、好ましくは少なくとも90%、より好ましくは少なくとも95%、よりいっそう好ましくは少なくとも99%の配列同一性を有するCDR1、CDR2及びCDR3配列の群から、及び/又は、それぞれ表B−1に列記されるCDR1、CDR2及びCDR3配列の少なくとも1と、それぞれ3、2又は1のみの(1又は複数の)アミノ酸相違を有するCDR1、CDR2及びCDR3配列からなる群から選択されている。
よりいっそう好ましくは、本発明のナノボディにおいて、存在するCDR1、CDR2及びCDR3配列の少なくとも1は、好適には、それぞれ表B−1に列記されるCDR1、CDR2及びCDR3配列、からなる群から選択される。好ましくは、この観点において、少なくとも1の又は好ましくは両者の別の2のCDR配列が存在し、これは好適には、それぞれ表B−1に列記される相応するCDR配列の少なくとも1と少なくとも80%、好ましくは少なくとも90%、より好ましくは少なくとも95%、よりいっそう好ましくは少なくとも99%の配列同一性を有するCDR配列から、及び/又は、それぞれ表B−1に列記される相応する配列の少なくとも1と、3、2又は1のみの(1又は複数の)アミノ酸相違を有するCDR配列からなる群から選択される。
特に、本発明のナノボディにおいて、存在する少なくともCDR3配列は、好適には、表B−1に列記されるCDR3からなる群から選択される。好ましくは、この観点において、存在する少なくとも1の、好ましくは両者のCDR1及びCDR2配列は好適には、それぞれ表B−1に列記されるCDR1及びCDR2配列と少なくとも80%、好ましくは少なくとも90%、より好ましくは少なくとも95%、よりいっそう好ましくは少なくとも99%の配列同一性を有するCDR1及びCDR2配列それぞれの群から、及び/又は、それぞれ表B−1に列記されるCDR1及びCDR2配列の少なくとも1と、3、2又は1のみの(1又は複数の)アミノ酸相違を有するCDR1及びCDR2配列それぞれからなる群から選択される。
よりいっそう好ましくは、本発明のナノボディにおいて、存在する少なくとも2のCDR1、CDR2及びCDR3配列は、好適には、それぞれ表B−1に列記されるCDR1、CDR2及びCDR3配列、からなる群から選択される。好ましくは、この観点において、存在する残りのCDR配列は、好適には、表B−1に列記される相応するCDR配列の少なくとも1と少なくとも80%、好ましくは少なくとも90%、より好ましくは少なくとも95%、よりいっそう好ましくは少なくとも99%の配列同一性を有するCDR配列の群から、及び/又は、表B−1に列記される相応する配列の少なくとも1と、3、2又は1のみの(1又は複数の)アミノ酸相違を有するCDR配列からなる群から選択される。
特に、本発明のナノボディにおいて、少なくともCDR3配列が好適には、表B−1に列記されるCDR3配列からなる群から、そして、CDR1又はCDR2のいずれかが、それぞれ表B−1に列記されるCDR1及びCDR2配列からなる群から好適に選択される。好ましくは、この観点において、存在する残りのCDR配列は、好適には、表B−1に列記される相応するCDR配列の少なくとも1と少なくとも80%、好ましくは少なくとも90%、より好ましくは少なくとも95%、よりいっそう好ましくは少なくとも99%の配列同一性を有するCDR配列の群から、及び/又は、表B−1に列記される相応する配列と、3、2又は1のみの(1又は複数の)アミノ酸相違を有するCDR配列からなる群から選択される。
さらにいっそう好ましくは、本発明のナノボディにおいて、存在する全部で3つのCDR1、CDR2及びCDR3配列は、好適には、それぞれ表B−1に列記されるCDR1、CDR2及びCDR3配列からなる群から選択される。
また、一般に、表B−1に列記されるCDRの組み合わせ(すなわち、表B−1において同じラインで言及されるもの)が好ましい。こうして、本発明のナノボディ中のCDRが、表B−1に言及されるCDR配列であるか、又は、好適には、表B−1に列記されるCDR配列と少なくとも80%、好ましくは少なくとも90%、より好ましくは少なくとも95%、よりいっそう好ましくは少なくとも99%の配列同一性を有するCDR配列の群から、及び/又は、表B−1に列記されるCDR配列と、3、2又は1のみの(1又は複数の)アミノ酸相違を有するCDR配列からなる群から好適に選択されていること、少なくとも1の、好ましくは両者のCDRが、好適には、表B−1中の同じ組み合わせ(すなわち、表B−1中の同じ列で言及したもの)に属するか、又は、好適には、この同じ組み合わせに属する(1又は複数の)CDR配列と少なくとも80%、好ましくは少なくとも90%、より好ましくは少なくとも95%、よりいっそう好ましくは少なくとも99%の配列同一性を有するCDR配列の群から選択されているCDR配列から、及び/又は、同じ組み合わせに属する(1又は複数の)CDR配列と、3、2又は1のみの(1又は複数の)アミノ酸相違を有するCDR配列からなる群から選択されていることが、一般に好ましい。上述の段落において示した他の好ましい態様は、表B−1に言及したCDRの組合せにも該当する。
こうして、限定しない例によって、本発明のナノボディは、例えば、表B−1に言及されるCDR1配列の1と80%より多い配列同一性を有するCDR1配列、表B−1に言及される(が、異なる組合せに属する)CDR2配列の1と3、2又は1のアミノ酸相違を有するCDR2配列、及び、CDR3配列を含むことができる。
本発明のいくつかの好ましいナノボディは、例えば次のものを含んでよい:
(1)表B−1中に言及されるCDR1配列の1と80%超の配列同一性を有するCDR1配列、表B−1に言及される(が、異なる組み合わせに属する)CDR2配列の1と3、2又は1のアミノ酸相違を有するCDR2配列、及び、表B−1中に言及される(が、異なる組み合わせに属する)CDR3配列の1と80%超の配列同一性を有するCDR3配列;又は、
(2)表B−1中に言及されるCDR1配列の1、CDR2配列、及び、表B−1中に列記されるCDR3配列の1と80%超の配列同一性を有するCDR1配列、又は、(3)CDR1配列、表B−1に列記されるCDR2配列の1と80%超の配列同一性を有するCDR2配列、及び、CDR2配列と同じ組み合わせに属する表B−1に言及されるCDR3配列と3、2又は1のアミノ酸相違を有するCDR3配列。
特に好ましい本発明のナノボディは、例えば次のものを含んでよい:(1)表B−1中に言及されるCDR1配列の1と80%超の配列同一性を有するCDR1配列、同じ組合せに属する表B−1に言及されるCDR2配列の1と3、2又は1のアミノ酸相違を有するCDR2配列、及び、同じ組合せに属する表B−1中に言及されるCDR3配列と80%超の配列同一性を有するCDR3配列。(2)CDR1配列、表B−1に列記されるCDR2配列及び表B−1に列記されるCDR3配列(その際、CDR2配列及びCDR3配列は異なる組み合わせに属してよい)。
本発明のいくつかのより好ましいナノボディは、例えば次のものを含んでよい:(1)表B−1に言及されるCDR1配列の1と80%超の配列同一性を有するCDR1配列、同じ組み合わせに属する表B−1に列記されるCDR2配列、及び、異なる組み合わせに属する表B−1に言及されるCDR3配列、又は、(2)表B−1に言及されるCDR1配列、同じ組み合わせに属する表B−1に言及されるCDR2配列と3、2又は1のアミノ酸相違を有するCDR2配列、及び、同じか又は異なる組み合わせに属する表B−1に列記されるCDR3配列と80%超の配列同一性を有するCDR3配列。
本発明の特に好ましいナノボディは、例えば、表B−1に言及されるCDR1配列、同じ組み合わせに属する表B−1に言及されるCDR2配列と80%超の配列同一性を有するCDR2配列、及び、同じ組み合わせに属する表B−1に言及されるCDR3配列を含んでよい。
本発明の最も好ましいナノボディにおいて、存在するCDR1、CDR2及びCDR3配列が、好適には、それぞれ表B−1に列記されるCDR1、CDR2及びCDR3配列の組み合わせの1から選択される。
別の好ましいが、限定しない本発明の観点によれば、(a)CDR1は、1〜12アミノ酸残基、通常は2〜9アミノ酸残基、例えば5、6又は7アミノ酸残基の長さを有する、及び/又は、(2)CDR2は、13〜24アミノ酸残基、通常は15〜21アミノ酸残基、例えば16〜17アミノ酸残基の長さを有する、及び/又は、(3)CDR3は、2〜35アミノ酸残基、通常は3〜30アミノ酸残基、例えば6〜23アミノ酸残基の長さを有する。
別の好ましいが、限定しない観点においては、本発明は、CDR配列(本願で定義するとおり)が、配列番号12−26のアミノ酸配列(表A−1参照)の少なくとも1のCDR配列と80%超、好ましくは90%超、より好ましくは95%超、例えば99%以上の配列同一性(本願で定義するとおり)を有するナノボディに関する。
一般に、上述のCDR配列を有するナノボディは、さらに本願で説明してよく、かつ、好ましくは、本願でさらに説明もするフレームワーク配列を有してよい。
例えば、既に言及したとおり、ナノボディ中に存在するフレームワーク配列は、一般に、WO09/068627の258〜297頁に説明されてよい(参照により本願に組み込む)。例えば、これらは、WO09/068627の表A−5に示される特徴残基の組み合わせ1以上を含んでよく、かつ、FR1、FR2、FR3及びFR4は、それぞれ、WO09/068627の表A−6、表A−7、表A−8及び表A−9に示されるアミノ酸残基を含んでよい。また、本発明のISVがナノボディである場合には、これらはKEREグループ(WO09/068627の281〜284頁参照、このグループについてのFR1、FR2、FR3及びFR4配列のいくつかの代表物が、WO09/068627の表A−11/A−15、A−12、A−13及びA−14に示されている)、GLEWグループ(WO09/068627の285〜287頁参照、このグループについてのFR1、FR2、FR3及びFR4配列のいくつかの代表物が、WO09/068627の表A−16/A−20、A−17、A−18及びA−19に示されている)、又はP、R、S103グループ(WO09/068627の287〜291頁参照、このグループについてのFR1、FR2、FR3及びFR4配列のいくつかの代表物が、WO09/068627の表A−21/A−25、A−22、A−23及びA−24に示されている)に属してよく、これらは全てWO09/068627に説明されるとおりであり、これらグループのそれぞれについてのいくつかの代表的な配列は、WO09/068627の表A10に示されている。また、WO09/068627に説明されるとおり、これらフレームワーク配列は、1以上の好適なヒト化置換又は(他の)置換を配列最適化のために有してよい(本願の更なる開示も参照)。
やはり、いくつかの特に好ましいが、限定しないFR1、FR2、FR3及びFR4配列(及びその組み合わせ)は、それぞれ表B−1に説明するものであるか、又はかかるFR1、FR2、FR3及びFR4配列の好適な変形(例えば、表B−1に言及されるフレームワーク配列に比較して、かかるFR1、FR2、FR3及びFR4において、5未満、例えば1、2、3、4又は5個の好適なアミノ酸相違を有する、その際、アミノ酸相違は、WO09/068627に説明されてよい)であって、なお、実質的にナノボディの所望の特性を維持するものである。
こうして、例示的にかつ本願で言及するとおり、かかるナノボディは、天然に発生するナノボディ(任意の好適な種に由来)、天然に発生するVHH配列(すなわち、ラクダ科の好適な種に由来)、又は、合成又は半合成アミノ酸配列又はナノボディであってよく、この場合に、部分的にヒト化したナノボディ又はVHH配列、完全にヒト化したナノボディ又はVHH配列、ラクダ化重鎖可変ドメイン配列、また同様に、本願で言及した技術により獲得されるナノボディを含むが、これらに限定されない。
こうして、特定の、限定しない一観点において、本発明は、4つのフレームワーク領域(FR1〜FR4、それぞれ)及び3つの相補性決定領域(CDR1〜CDR3、それぞれ)からなるヒト化したナノボディに関し、その際、CDR1〜CDR3は、本願で定義するとおりであり、かつ、前記ヒト化したナノボディは、少なくとも1のヒト化置換(本願で定義するとおり)、特に、少なくとも1のヒト化置換を少なくとも1のそのフレームワーク配列中に含む(本願で定義するとおり)。
また、本願で説明するヒト化置換に加えて、本発明のISV、特にナノボディは、1以上の他の/更なる置換を含有してよい。やはり、かかる他の/更なる置換のいくつかの好ましいが、限定しない例は、本願の更なる発明の詳細な説明から明らかになり、例えば、以下の置換の1以上を含んでよい(好ましくは、実質的にこれらからなってよい):
(a)1以上の保存アミノ酸置換、及び/又は
(b)1以上の置換、その際、特定の位置にある「ラクダ科」アミノ酸残基は、前記位置で生じる異なる「ラクダ科」アミノ酸残基により置換され、これに関して、例えば、PCT/EP2008/066365(WO09/068627として2009年6月4日公開)からの表A−6〜A−9が参照され、前記公開物は、野生型VHH中の各アミノ酸位置として発生する種々のラクダ科残基について言及する。かかる置換は、野生型VHHにおける特徴位置で発生する別のアミノ酸残基と共に特徴位置で発生するアミノ酸残基の好適な置換を含んでもよい(これに関しては、例えば、PCT/EP2008/066365からの表A−6〜A−9が参照される)、及び/又は
(c)前記タンパク質の(他の)特性を改善する1以上の置換、例えば、タンパク質の貯蔵下の長期間安定性及び/又は特性を改善する置換。これらは、例示的にかつ限定することなく、(例えばメチオニン残基の)酸化事象を防止又は減少させる、ピログルタミン酸形成を防止又は減少させる、及び/又は、アスパラギン酸又はアスパラギン(例えば、DG、DS、NG又はNSモチーフ)のイソマー化又は脱アミド化を防止又は減少させる置換であってよい。かかる置換については、例えば、国際出願WO09/095235が参照され、これは、一般に、単一免疫グロブリン可変ドメインを、かかる置換により安定化する方法に関し、また、いくつかの特定の例の好適な置換をも説明する(例えば、4〜5頁及び10〜15頁を参照のこと)。かかる置換の一例は、NNモチーフを用いて位置82a及び82bのNSモチーフを置換することであってよい。
別の好ましいが、限定しない観点において、本発明は、CDR配列が、配列番号12−26(表A−1参照)のアミノ酸配列の少なくとも1のCDR配列と少なくとも70%のアミノ酸同一性、好ましくは少なくとも80%のアミノ酸同一性、より好ましくは少なくとも90%のアミノ酸同一性、例えば、95%以上のアミノ酸同一性、又は実質的に100%すらのアミノ酸同一性を有するナノボディに関する。アミノ酸同一性のこの程度は、例えば、このナノボディと、配列番号12−26(表A−1参照)の配列1以上との間でのアミノ酸同一性の程度の決定(本願で説明するとおり)により決定されることができ、その際、フレームワーク領域を形成するアミノ酸残基は無視する。かかるナノボディは、さらに本願で説明できる。
別の好ましいが、限定しない観点において、本発明は、配列番号12−26(表A−1参照)からなる群から、又は、配列番号12−26(表A−1参照)のアミノ酸配列少なくとも1つと80%超、好ましくは90%超、より好ましくは95%超、例えば99%以上の配列同一性(本願で定義するとおり)を有するアミノ酸配列からなる群から選択されるアミノ酸配列を有するナノボディに関する。
別の好ましいが、限定しない本発明の観点は、相応する天然VHH配列に比較して、少なくとも1のヒト化置換(本願で定義するとおり)、特に少なくとも1のヒト化置換を、そのフレームワーク配列(本願で定義するとおり)の少なくとも1に含む、配列番号12−26(表A−1参照)のナノボディのヒト化した変形に関する。
本発明のポリペプチドは、本発明のナノボディ少なくとも1を含むか又は実質的にこれらからなる。いくつかの好ましいが、限定しない本発明のポリペプチドの例は、配列番号147−327、より好ましくはHER3MS00135(配列番号282)、HER3MS00212(配列番号319)又はHER3MS00215(配列番号322)(表A−2参照)に示されている。以下表に列記するいくつかの配列(配列番号224−231、241−281、318及び配列番号323−327)は、C末端タグ(例えば、6Hのヒスタグ)を含むことに留意されたい。実際には、これらポリペプチドは、(C末端)タグなしに使用されてもよく(例えば、療法目的のために好ましくは使用される)、そして、(C末端)タグは、これら配列の各々に対する配列同一性の程度の決定の目的のために無視されるべきでもある。
表A−2:好ましいポリペプチド又は化合物配列(本願で特定名又は配列番号X(Xは、関連のあるアミノ酸配列を指す数である)を有する配列とも称される):
本願で「好ましい」(又は「より好ましい」、「よりいっそう好ましい」等)と言及されるナノボディは、本願で説明するポリペプチドにおける使用のためにも好ましい(又はより好ましい、又はよりいっそう好ましい等)ことが当業者には明らかである。こうして、1以上の本発明の「好ましい」ナノボディを含むか又は実質的にこれらからなるポリペプチドは、一般に好ましく、かつ、1以上の本発明の「より好ましい」ナノボディを含むか又は実質的にこれらからなるポリペプチドは、一般により好ましい等である。
一般に、単一ナノボディ(例えば、本発明の単一ナノボディ)を含むか又は実質的にこれらからなるタンパク質又はポリペプチドは、本願では、「一価」タンパク質又はポリペプチドと、又は「一価コンストラクト」と称される。2以上のナノボディ(例えば、少なくとも2の本発明のナノボディ又は少なくとも1の本発明のナノボディ及び少なくとも1の他のナノボディ)を含むか又は実質的にこれらからなるタンパク質及びポリペプチドは、本願では、「多価」タンパク質又はポリペプチドと、又は「多価コンストラクト」と称され、かつ、これらは特定の利点を、相応する一価の本発明のナノボディに比較して提供してよい。かかる多価コンストラクトのいくつかの限定しない例は、本願の更なる説明から明らかになる。
特定の、しかし限定しない一観点によれば、本発明のポリペプチドは、少なくとも2の本発明のナノボディ、例えば2又は3の本発明のナノボディを含むか又は実質的にこれらからなる。本願で説明するとおり、かかる多価コンストラクトは、特定の利点を、例えば、HER3に関するより改善されたアビディティを、単一の本発明のナノボディを含むか又は実質的にこれらからなるタンパク質又はポリペプチドに比較して提供することができる。かかる多価コンストラクトは、本願の開示に基づいて当業者には明らかである。
いくつかの好ましいが、限定しないかかる多価ナノボディコンストラクトの例は、配列番号147−327、より好ましくはHER3MS00135 (配列番号282)、HER3MS00212 (配列番号319)又はHER3MS00215 (配列番号322)のコンストラクトである。別の特定の、しかし限定しない一観点によれば、本発明のポリペプチドは、少なくとも1の本発明のナノボディ及び少なくとも1の他の結合ユニット(すなわち、別のエピトープ、抗原、標的、タンパク質又はポリペプチドに対して指向している)を含むか又は実質的にこれらからなり、これは好ましくはナノボディでもある。かかるタンパク質又はポリペプチドは、本願で「多特異性」タンパク質又はポリペプチドと、又は「多特異性コンストラクト」とも称され、そして、これらは、相応する一価の本発明のナノボディに比較して特定の利点を提供してよい(このことは、多特異性コンストラクトの、いくつかの好ましいが、限定しない本願の更なる議論から明らかになるとおりである)。かかる多特異性コンストラクトは、本願の開示に基づき当業者に明らかである。いくつかの好ましいが、限定しないかかる多特異性ナノボディコンストラクトの例は、配列番号147−327、より好ましくはHER3MS00135 (配列番号282)、HER3MS00212 (配列番号319)又はHER3MS00215 (配列番号322)のコンストラクトである。
また別の特定の、しかし限定しない一観点によれば、本発明のポリペプチドは、少なくとも1の本発明のナノボディ、任意に1以上の更なるナノボディ、及び、少なくとも1の他のアミノ酸配列(例えば、タンパク質又はポリペプチド)であって、本発明のナノボディに及び/又は生じる融合タンパク質に少なくとも1の所望の特性を付与するものを含むか又は実質的にこれらからなる。やはり、かかる融合タンパク質は、相応する一価の本発明のナノボディに比較して特定の利点を提供してよい。かかるアミノ酸配列及びかかる融合コンストラクトのいくつかの限定しない例は、本願の更なる説明から明らかになる。
上述の観点の2以上を組み合わせることも可能であり、これは例えば、2の本発明のナノボディ及び1の他のナノボディ及び任意に1以上の他のアミノ酸配列を含む、三価二特異性コンストラクトを提供するためである。かかるコンストラクトの更に限定しない例、また同様に、本発明の文脈内で特に好ましいいくつかのコンストラクトは、本願の更なる説明から明らかである。
上述のコンストラクトにおいて、1以上のナノボディ及び/又はアミノ酸配列は、直接的に相互に連結及び/又は好適には1以上のリンカー配列を介して相互に連結していてよい。かかるリンカーのいくつかの好ましいが、限定しない例は、本願の更なる開示から明らかになる。
本発明の特定の一観点において、本発明のナノボディ又は本発明の化合物、コンストラクト又はポリペプチドであって少なくとも1の本発明のナノボディを含むものは、本発明の相応するアミノ酸配列に比較して、増加した半減期を有してよい。かかるナノボディ、化合物及びポリペプチドのいくつかの好ましいが、限定しない例は、本願の更なる開示に基づいて当業者に明らかであり、例えば、その半減期を増加させるように化学的に修飾されている(例えば、ペグ化により)本発明のナノボディ配列又はポリペプチド、少なくとも1の付加的な結合部位を血清タンパク質(例えば、血清アルブミン、例えばEP0368684 B1、4頁参照)への結合のために含む本発明のアミノ酸配列、又は、本発明のナノボディの半減期を増加させる少なくとも1の部分(特に少なくとも1のアミノ酸配列)に連結している本発明のナノボディ少なくとも1を含む本発明のポリペプチドを含む。かかる半減期延長残基又はアミノ酸配列を含む本発明のポリペプチドの例は、本願の更なる開示に基づいて当業者には明らかであり、例えば、限定することなく、1以上の本発明のナノボディが1以上の血清タンパク質又はそのフラグメント(例えば、血清アルブミン又はその好適なフラグメント)に、又は、血清タンパク質(例えば、ナノボディ又は(単一)ドメイン抗体であって血清タンパク質、例えば血清アルブミン、血清免疫グロブリン、例えばIgGに結合できるもの、又はトランスフェリン)に結合できる1以上の結合ユニットに好適に連結しているポリペプチド、本発明のナノボディがFc部分(例えば、ヒトFc)に連結しているポリペプチド又はその好適な部分又はフラグメント、又は、1以上の本発明のナノボディが1以上の小タンパク質又はペプチドであって血清タンパク質に結合できるものに好適に連結しているポリペプチドを含む。
やはり、当業者に明らかであるとおり、かかるナノボディ、化合物、コンストラクト又はポリペプチドは、1以上の付加的な基、残基、部分又は結合ユニットを含有してよく、例えば、1以上の更なるアミノ酸配列、特に1以上の付加的なナノボディ(すなわち、HER3に対して指向していない)を含有してよく、これは、三特異性又は多特異性ナノボディコンストラクトを提供するためである。
一般に、増加した半減期を有する本発明のナノボディ(又は、これを含む化合物、コンストラクト又はポリペプチド)は、好ましくは、相応する本発明のアミノ酸配列自体の半減期よりも少なくとも1.5倍、好ましくは少なくとも2倍、例えば少なくとも5倍、例えば少なくとも10倍又は20倍超より長い半減期を有する。例えば、増加した半減期を有する本発明のナノボディ、化合物、コンストラクト又はポリペプチドは、相応する本発明のアミノ酸配列自体に比較して、1時間より多く、好ましくは2時間より多く、より好ましくは6時間より多く、例えば12時間より多く、又は24、48又は72時間より多く増加している半減期を有してよい。
好ましいが、限定しない本発明の一観点において、本発明のかかるナノボディ、化合物、コンストラクト又はポリペプチドは、少なくとも約12時間、好ましくは少なくとも24時間、より好ましくは少なくとも48時間、よりいっそう好ましくは少なくとも72時間より多い、ヒトにおける血清半減期を示す。例えば、本発明の化合物又はポリペプチドは、少なくとも5日(例えば約5〜10日)、好ましくは少なくとも9日(例えば9〜14日)、より好ましくは少なくとも約10日(例えば、約10〜15日)、又は少なくとも約11日(例えば、約11〜16日)、より好ましくは少なくとも約12日(例えば、約12〜18日以上)、又は14日より多い(例えば、約14〜19日)の半減期を有してよい。かかる半減期延長されたコンストラクトは、本願の開示に基づき当業者に明らかである。いくつかの好ましいが、限定しないかかる多選択性ナノボディの例は、配列番号147−327、より好ましくはHER3MS00135 (配列番号282)、HER3MS00212 (配列番号319)又はHER3MS00215 (配列番号322)のコンストラクトである。
特に、1以上の本発明のナノボディを含むポリペプチドは、好ましくは次のことが該当する:
−解離定数(KD):10-5〜10-12モル/リットル以下、好ましくは10-7〜10-12モル/リットル以下、より好ましくは10-8〜10-12モル/リットル(すなわち、会合定数(KA)105〜1012リットル/モル以上、好ましくは107〜1012リットル/モル以上、より好ましくは108〜1012リットル/モル)でHER3に結合する、
及び/又は:
−kon速度:102M-1s-1〜約107M-1s-1、好ましくは103M-1s-1〜107M-1s-1、より好ましくは104M-1s-1〜107M-1s-1、例えば105M-1s-1〜107M-1s-1でHER3に結合する、
及び/又は:
−koff速度:1s-1(t1/2=0.69s)〜10-6s-1(複数の日のt1/2でもってほぼ不可逆的な複合体を提供する)、好ましくは10-2s-1〜10-6s-1、より好ましくは10-3s-1〜10-6s-1、例えば10-4s-1〜10-6s-1でHER3に結合する。
好ましくは、本発明のアミノ酸配列1つのみを含むポリペプチドは、好ましくは、500nM未満、好ましくは200nM未満、より好ましくは10nM未満、例えば1nM未満の親和性でHER3に結合するものである。この観点において、2以上の本発明のナノボディを含むポリペプチドが、本発明のアミノ酸配列1のみを含むポリペプチドに比較して、HER3に対して増加したアビディティでもって結合してよいことが当業者には明らかである。
HER3への本発明のアミノ酸配列又はポリペプチドの結合のためのいくつかの好ましいIC50値は、本願の更なる発明の詳細な説明及び実施例から明らかになる。
本発明のこの観点に応じた他のポリペプチドは、例えば、配列番号147−327、より好ましくはHER3MS00135 (配列番号282)、HER3MS00212 (配列番号319)又はHER3MS00215 (配列番号322)(表A−2参照)の1以上のアミノ酸配列と、80%超、好ましくは90%超、より好ましくは95%超、例えば99%以上の「配列同一性」(本願で定義するとおり)を有するアミノ酸配列からなる群から選択されてよく、その際、前記アミノ酸配列内に包含されるナノボディは、好ましくは本願でさらに定義されるとおりである。
本発明の別の観点は、本発明のアミノ酸配列(例えば、本発明のISV又はナノボディ)をコードする核酸又はこれを含む本発明のポリペプチドに関する。やはり、本願で本発明の核酸について一般に説明したとおり、かかる核酸は、本願で定義するとおり、遺伝子コンストラクトの形にあってよい。
本発明の好ましい一観点に応じた他の核酸は、例えば、配列番号27−41(図1参照)の核酸配列1以上と、80%超、好ましくは90%超、より好ましくは95%超、例えば99%以上の「配列同一性」(本願で定義するとおり)を有する核酸配列からなる群から選択されてよい。
別の観点において、本発明は、本発明のアミノ酸配列(例えば、ナノボディ)及び/又はこれを含む本発明のポリペプチドを発現する又は好適な状況下で発現できる及び/又は本発明の核酸を含む宿主又は宿主細胞に関する。かかる宿主又は宿主細胞のいくつかの好ましいが、限定しない例は、本願の更なる開示から明らかになる。
本発明の別の観点は、生成物又は組成物であって、すなわち、組成物の意図される用途に応じて、少なくとも1の本発明のアミノ酸配列、少なくとも1の本発明のポリペプチド及び/又は少なくとも1の本発明の核酸、及び、任意に、かかる組成物の、自体既知の更なる1以上の成分を含有するか又はこれらを含むものに関する。かかる生成物又は組成物は、例えば、医薬組成物(本願で説明するとおり)、獣医薬組成物又は診断用途のための生成物又は組成物であってよい(本願でも説明するとおり)。かかる生成物又は組成物のいくつかの好ましいが、限定しない例は、本願の更なる発明の詳細な説明から明らかになる。
本発明は、さらに、本願で説明するアミノ酸配列、化合物、コンストラクト、ポリペプチド、核酸、宿主細胞、生成物及び組成物の製造又は作成方法に関する。かかる方法のいくつかの好ましいが、限定しない例は、本願の更なる発明の詳細な説明から明らかになる。
本発明はさらに、本願で説明する、アミノ酸配列、化合物、コンストラクト、ポリペプチド、核酸、宿主細胞、生成物及び組成物の適用及び使用、また同様に、HER3に関連する疾病及び疾患の予防及び/又は治療のための方法、に関する。いくつかの好ましいが、限定しない適用及び使用は、本願の更なる発明の詳細な説明から明らかになる。
本発明の他の観点、実施態様、利点及び適用もまた、以下の本願の更なる発明の詳細な説明から明らかになる。
一般に、本願で使用する場合にナノボディとの用語は、その最も広い意味合いにおいて、特定の生物学的供給源又は特定の調製方法に限定されないことに留意すべきである。例えば、以下で詳細に議論するとおり、本発明のナノボディは、一般に、WO08/020079の61及び62頁に言及される技術(1)〜(8)のいずれかにより、又は自体既知の他の任意な好適な技術により得られることができる。ナノボディの1の好ましいクラスは、HER3に対して指向している天然に発生する重鎖抗体のVHHドメインに相応する。本願でさらに説明するとおり、かかるVHH配列は、一般に、HER3を用いてラクダ科の種を好適に免疫化すること(すなわち、免疫応答及び/又はHER3に対して指向している重鎖抗体を惹起すべく)により、前記ラクダ科から好適な生物学的試料(例えば、血液試料、血清試料又はB細胞の試料)を獲得することにより、及び、前記試料から出発して、自体既知の任意な好適な技術を用いて、HER3に対して指向しているVHH配列を作成することにより、作成又は取得されることができる。かかる技術は、当業者に明らかである及び/又は更に本願で説明する。
代わりに、HER3に対するかかる天然に発生するVHHドメインは、ラクダ科VHH配列の天然のライブラリーから、例えば、HER3を用いてかかるライブラリーをスクリーニングすることにより、又は、自体既知の1以上のスクリーニング技術を用いてその少なくとも1の部分、フラグメント、抗原決定子又はエピトープをスクリーニングすることにより、獲得されることができる。かかるライブラリー及び技術は、例えば、WO99/37681、WO01/90190、WO03/025020及びWO03/035694に説明されている。
代わりに、天然のVHHライブラリー由来の改善した合成又は半合成ライブラリーが使用されてよく、例えば、天然のVHHライブラリーから、ランダム突然変異作成及び/又はCDRシャッフリング(例えば、WO00/43507に説明されている)といった技術により獲得されるVHHライブラリーが使用されてよい。
こうして、別の観点において、本発明は、HER3に対して指向しているナノボディを作成するための方法に関する。一観点において、前記方法は、少なくとも次の工程を含む:
a)ナノボディ配列のセット、コレクション又はライブラリーの提供、及び
b)HER3に結合できる及び/又は親和性を有するナノボディ配列について、ナノボディ配列の前記セット、コレクション又はライブラリーのスクリーニング、
及び、
c)HER3に結合できる及び/又は親和性を有する前記1又は複数のナノボディの単離。
かかる方法において、ナノボディ配列のセット、コレクション又はライブラリーは、ナノボディ配列の天然のセット、コレクション又はライブラリー、ナノボディ配列の合成又は半合成のセット、コレクション又はライブラリー、及び/又は、親和性成熟に供されているナノボディ配列のセット、コレクション又はライブラリーであってよい。
この方法の好ましい一観点において、ナノボディ配列のセット、コレクション又はライブラリーは、ナノボディ配列の免疫セット、コレクション又はライブラリー、特に、VHH配列の免疫セット、コレクション又はライブラリーであってHER3を用いて又はそれに基づくか若しくはそれに由来する好適な抗原決定子、例えばその抗原部分、フラグメント、領域、ドメイン、ループ又はその他のエピトープを用いて好適に免疫化されているラクダ科の種に由来するものであってよい。特定の一観点において、前記抗原決定子は、細胞外部分、領域、ドメイン、ループ又は1又は複数の他の細胞外エピトープであってよい。
上述の方法においては、ナノボディ又はVHH配列のセット、コレクション又はライブラリーは、例えばスクリーニングを容易にするために、ファージ、プラスミド、リボソーム又は好適な微生物(例えば、酵母)に表示されていてよい。(セット、コレクション又はライブラリーの)ナノボディ配列のディスプレイ化及びスクリーニングのための好適な方法、技術及び宿主生物は、例えば本願の更なる発明の詳細な説明を基礎として、当業者に明らかである。Nature Biotechnology, 23, 9, 1105-1116 (2005)におけるHoogenboomによる概要も参照される。
別の観点において、ナノボディ配列の作成方法は、少なくとも次の工程を含む:
a)免疫グロブリン配列を発現するラクダ科の種由来の細胞のコレクション又はサンプルの提供、
b)HER3に結合できる及び/又は親和性を有する免疫グロブリン配列を発現する細胞(i)及び重鎖抗体を発現する細胞(ii)について細胞の前記コレクション又はサンプルのスクリーニング、その際、サブステップ(i)及び(ii)は、HER3に結合できる及び/又は親和性を有する重鎖抗体を発現する少なくとも1の細胞を提供すべく、実質的に単一スクリーニング工程として、又は、2つの別個のスクリーニング工程として任意の好適な順番で、実施されてよい、
及び
c)(i)前記細胞から前記重鎖抗体中に存在するVHH配列の単離、又は、(ii)前記細胞から前記重鎖抗体中に存在するVHH配列をコードする核酸配列の単離、その後、前記VHHドメインの発現。
この観点に応じた本方法において、細胞のコレクション又はサンプルは、例えば、B細胞のコレクション又はサンプルであってよい。また、この方法において、細胞のサンプルは、HER3を用いて又はそれに基づくか若しくはそれに由来する好適な抗原決定子、例えばその抗原部分、フラグメント、領域、ドメイン、ループ又はその他のエピトープを用いて好適に免疫化されているラクダ科に由来してよい。特定の一観点において、前記抗原決定子は、細胞外部分、領域、ドメイン、ループ又は他の1又は複数の細胞外エピトープであってよい。
上述の方法は、当業者に明らかになるとおり、任意の好適な方式において実施されてよい。例えば、EP0542810、WO05/19824、WO04/051268及びWO04/106377が参照される。工程b)のスクリーニングは好ましくはFACSのようなフローサイトメトリー技術を用いて実施される。これに関して、例えば、Lieby et al., Blood, Vol. 97, No. 12, 3820が参照される。特に、Ablynx N.V.による国際出願WO06/079372に説明されるいわゆる「Nanoclone(R)」技術が参照される。
別の観点において、HER3に対して指向しているアミノ酸配列の作成方法は、少なくとも次の工程を含んでよい:
a)重鎖抗体又はナノボディ配列をコードする核酸配列のセット、コレクション又はライブラリーの提供、
b)HER3に結合できる及び/又は親和性を有する重鎖抗体又はナノボディ配列をコードする核酸配列について、核酸配列の前記セット、コレクション又はライブラリーのスクリーニング、
及び
c)前記核酸配列の単離、その後、それぞれ前記重鎖抗体中に存在するVHH配列の発現又は前記ナノボディ配列の発現。
かかる方法において、重鎖抗体又はナノボディ配列をコードする核酸配列のセット、コレクション又はライブラリーは、例えば、重鎖抗体又はVHH配列の天然のセット、コレクション又はライブラリーをコードする核酸配列のセット、コレクション又はライブラリー、ナノボディ配列の合成又は半合成のセット、コレクション又はライブラリーをコードする核酸配列のセット、コレクション又はライブラリー、及び/又は、親和性成熟に供されているナノボディ配列のセット、コレクション又はライブラリーをコードする核酸配列のセット、コレクション又はライブラリーであってよい。
この方法の好ましい一観点において、核酸配列のセット、コレクション又はライブラリーは、核酸配列の免疫セット、コレクション又はライブラリーであって、HER3を用いて又はそれに基づくか若しくはそれに由来する好適な抗原決定子、例えばその抗原部分、フラグメント、領域、ドメイン、ループ又はその他のエピトープを用いて好適に免疫化されているラクダ科に由来する重鎖抗体又はVHH配列をコードするものであってよい。特定の一観点において、前記抗原決定子は、細胞外部分、領域、ドメイン、ループ又は他の1又は複数の細胞外エピトープであってよい。
ヌクレオチド配列の上述の方法、セット、コレクション又はライブラリーにおいては、例えばスクリーニングを容易にするために、ファージ、ファージミド、リボソーム又は好適な微生物(例えば、酵母)に表示されていてよい。アミノ酸配列をコードする(セット、コレクション又はライブラリーの)ヌクレオチド配列のディスプレイ化及びスクリーニングのための好適な方法、技術及び宿主生物は、例えば、本願の更なる開示を基礎として、当業者に明らかである。W003054016及びNature Biotechnology, 23, 9, 1105-1116 (2005)におけるHoogenboomによる概要も参照される。
当業者に明らかなとおり、本願で説明する方法のスクリーニング工程は、選択工程としても実施できる。したがって、本願明細書で使用される「スクリーニング」との用語は、選択、スクリーニング、又は、選択及び/又はスクリーニング技術の任意の好適な組み合わせを含むこともできる。また、配列のセット、コレクション又はライブラリーが使用される場合には、これは、任意の好適な数の配列、例えば、1、2、3又は約5、10、50、100、500、1000、5000、104、105、106、107、108個又はそれより多い配列を含んでよい。
また、アミノ酸配列の上述のセット、コレクション又はライブラリー中の1又は複数又は全ての配列は、合理的な、又は半経験的なアプローチ、例えば、コンピューターモデリング技術又は生物静力学又はデータマイニング技術により獲得又は定義されてよい。
さらに、かかるセット、コレクション又はライブラリーは、互いに変形である1、2又はそれより多い配列(例えば、設計された点突然変異又はランダム化された位置を有する)、天然多様化配列の多様なセットに由来する妥協複数配列(compromise multiple sequence)(例えば、免疫ライブラリー)、又は、多様配列の任意の他の供給源(例えば、Hoogenboom et al, Nat Biotechnol 23:1105, 2005及びBinz et al, Nat Biotechnol 2005, 23:1247に説明されるとおり)を含むことができる。かかる配列のセット、コレクション又はライブラリーは、ファージ粒子、リボソーム、細菌、酵母細胞、哺乳類細胞の表面にディスプレイされることができ、かつ、それら担体内でアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列に連結していることができる。これによって、かかるセット、コレクション又はライブラリーは、本発明の所望のアミノ酸配列を単離するために、選択手順に適用させることができる。より一般には、配列が、好適な宿主又は宿主細胞上にディスプレイされる場合には、まず、前記宿主又は宿主細胞から所望の配列をコードするヌクレオチド配列を単離し、次に、好適な宿主生物中に前記ヌクレオチド配列を好適に発現させることによって所望の配列を獲得することも可能に(かつ慣用的に)なる。やはり、このことは、当業者に明らかであるとおり、任意の好適な自体既知の方式で実施できる。
本発明は、上述の方法により、又は代わりに、上述の方法の1及び更に少なくとも、前記VHH配列又はナノボディ配列のヌクレオチド配列又又はアミノ酸配列の決定工程、及び、自体既知の方式における、例えば、好適な宿主細胞又は宿主生物における発現により又は化学的合成により、前記VHH配列又はナノボディ配列の発現又は合成工程を含む方法により得られるVHH配列又はナノボディ配列にも関する。
本願で言及するとおり、本発明のナノボディの特定の好ましいクラスは、天然に発生するVHHドメインのアミノ酸配列に相応するが、例えば「ヒト化」されているか又はさもなければ、より良好な製造収率又はより良好な安定性の観点において配列最適化されているアミノ酸配列を有するナノボディを含み、すなわち、これは、さらに説明するとおり、前記天然に発生するVHH配列のアミノ酸配列中の(特に、フレームワーク配列中の)1以上のアミノ酸残基を、ヒト由来の慣用の四鎖抗体(上で示すとおり)からのVHドメイン中の(複数の)相応する位置で発生する1以上のアミノ酸残基で置き換えること及びWO08/020079の63頁に言及される技術を用いることによるものである。本発明のナノボディの別の特に好ましいクラスは、天然に発生するVHドメインのアミノ酸配列に相応するが、「ラクダ化」されているアミノ酸配列を有するナノボディを含み、すなわち、これは、さらに説明するとおり、慣用の四鎖抗体からの天然に発生するVHドメインのアミノ酸配列中の1以上のアミノ酸残基を、重鎖抗体のVHHドメイン中の(複数の)相応する個位置で発生する1以上のアミノ酸残基で置き換えること及びWO08/020079の63頁に言及される技術を用いることによるものである。
本発明のナノボディ及び/又はこれをコードする核酸を獲得するための他の好適な方法及び技術は、天然に発生するVH配列又は好ましくはVHH配列から出発して、当業者には明らかであり、かつ、例えば、WO08/00279の64頁に言及される技術を含む。本願で説明するとおり、ナノボディは、特に、1以上のフレームワーク配列中の1以上の「特徴残基」(本願で説明する)の存在により特徴付けられてよい。
本発明は、その最も広い意味合いにおいて、本発明のナノボディの誘導体をも包含する。かかる誘導体は、一般に、本発明のナノボディ及び/又は本発明のナノボディを形成する1以上のアミノ酸残基の改変により、特に化学的及び/又は生物学的(例えば、酵素による)改変により獲得できる。
かかる改変の例、また同様に、(すなわち、タンパク質骨格上の、しかし好ましくは側鎖上の)かかる方式において改変できるナノボディ配列内のアミノ酸残基、かかる改変を導入することができる方法及び技術の例及びかかる改変の可能性のある使用及び利点は、当業者には明らかである。
例えば、かかる改変は、1以上の官能基、残基又は部分の、特に、本発明のナノボディに1以上の所望の特性又は官能性を付与する1以上の官能基、残基又は部分の本発明のナノボディ中への又は本発明のナノボディ上への、導入(例えば、共有結合又は他の好適な方式において)を伴ってよい。かかる官能基の例は、当業者に明らかである。
例えば、かかる改変は、1以上の官能基であって本発明のナノボディの半減期、溶解性及び/又は吸収を増加させる、本発明のナノボディの免疫原性及び/又は毒性を減少させる、本発明のナノボディの任意の不所望の副作用を消失又は減弱する、及び/又は、本発明のナノボディ及び/又はポリペプチドに他の有利な特性を付与及び/又は本発明のナノボディ及び/又はポリペプチドの不所望な特性を減少するもの、又は、前述のものの2以上の任意の組み合わせの導入(例えば、共有結合により又は任意の他の好適な方式において)を伴ってよい。
かかる官能基及びこれらを導入するための技術の例は、当業者に明らかであり、かつ、一般に、本願で上で引用される一般的な背景技術で言及される全ての官能基及び技術、また同様に、医薬タンパク質の改変、特に、抗体又は抗体フラグメント(ScFv及び単一ドメイン抗体含む)の改変のために自体既知である官能基及び技術、を含んでよく、これに関しては、例えば、Remington's Pharmaceutical Sciences, 16th ed., Mack Publishing Co., Easton, PA (1980)が参照される。かかる官能基は、例えば、本発明のナノボディへと直接的に(例えば共有により)、又は、任意に、好適なリンカー又はスペーサーを介して連結されてよく、このことはやはり当業者に明らかである。
半減期増加及び/又は医薬タンパク質の免疫原性減少のための最も広く使用されている技術の1つは、好適な薬理学的に許容可能なポリマー、例えばポリ(エチレングリコール)(PEG)又はその誘導体(例えば、メトキシポリ(エチレングリコール)又はmPEG)の取付を含む。一般に、ペグ化の任意の好適な形、例えば、抗体及び抗体フラグメントの技術において使用されるペグ化が使用できる((単一)ドメイン抗体及びScFvを含むが、これに限定されない);例えば、Chapman, Nat. BiotechnoL, 54, 531-545 (2002);Veronese and Harris, Adv. Drug Deliv. Rev. 54, 453-456 (2003), Harris and Chess, Nat. Rev. Drug. Discov., 2, (2003)及びWO 04/060965が参照される。タンパク質のペグ化のための種々の試薬は市販でも入手でき、例えば、Nektar Therapeutics, USAから入手できる。
好ましくは、部位指向したペグ化が使用され、特にこれは、システイン残基を介する(例えば、Yang et al., Protein Engineering, 16, 10, 761-770 (2003)を参照)。例えば、この目的のために、PEGは、本発明のナノボディ中で天然に発生するシステイン残基に取り付けられていてよく、本発明のナノボディは、1以上のシステイン残基をPEGの取付のために好適に導入すべく改変されていてよく、又は、PEG取付のための1以上のシステイン残基を含むアミノ酸は、本発明のナノボディのN及び/又はC末端に融合していてよく、これら全ては、当業者に自体既知であるタンパク質工学の技術を使用する。
好ましくは、本発明のナノボディ及びタンパク質に関しては、分子量5000超、例えば10000超、そして200000未満、例えば100000未満を有するPEGが使用される。例えば20000〜80000の範囲にある。
別の、通常はあまり好ましくない改変は、通常は同時翻訳及び/又は後翻訳改変の一部として、N連結又はO連結グリコシル化を含み、これは、本発明のナノボディ又はポリペプチドを発現するために使用される宿主細胞に依存する。
また別の改変は、ラベル化ナノボディの意図される使用に依存して、1以上の検出可能なラベル又は他のシグナル生成基又は部分の導入を含んでよい。この取付、使用及び検出のための好適なラベル及び技術は、当業者に明らかであり、例えば、蛍光ラベル、りん光ラベル、化学発光ラベル、生物発光ラベル、ラジオアイソトープ、金属、金属キレート、金属性カチオン、クロモフォア及び酵素(例えば、WO08/020079の109頁に言及するもの)を含むが、これらに限定されない。他の好適なラベルは、当業者に明らかであり、例えば、NMR又はESR分光法を用いて検出できる部分を含む。
本発明のかかるラベル化ナノボディ及びポリペプチドは、特異的ラベルの選択に依存して、例えば、in vitro、in vivo又はin situアッセイ(自体既知の免疫アッセイ、例えばELISA、RIA、EIA及び他の「サンドウィッチアッセイ」その他を含む)、また同様にin vivo診断及びイメージング目的のために使用されてよい。
当業者に明らかであるとおり、別の改変は、例えば、上で参照されるような金属又は金属性カチオンの1をキレートすべく、キレート基の導入を伴ってよい。好適なキレート基は、例えば、限定することなく、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)又はエチレンジアミン四酢酸(EDTA)を含む。
また別の改変は、特異的結合対の1つの対、例えばビオチン−ストレプト(アビジン)結合対である官能基の導入を含んでよい。かかる官能基は、本発明のナノボディを別のタンパク質、ポリペプチド又は化学化合物であってこの結合対の他の半分に結合しているものに連結するために、すなわち、結合対の形成を介して連結するために、使用されてよい。例えば、本発明のナノボディは、ビオチンにコンジュゲートされていてよく、かつ、他のタンパク質、ポリペプチド、化合物又はキャリアであってアビジン又はストレプトアビジンにコンジュゲートしたものに連結していてよい。例えば、かかるコンジュゲートしたナノボディは、リポーターとして使用されてよく、例えば、検出可能なシグナル生成剤が、アビジン又はストレプトアビジンにコンジュゲートしている診断システムにおいて使用されてよい。かかる結合対は、例えば、医薬目的に好適なキャリアを含むキャリアへの本発明のナノボディの結合のために使用されてもよい。限定しない一例は、Cao and Suresh, Journal of Drug Targetting, 8, 4, 257 (2000)により説明されるリポソーム処方物である。かかる結合対は、本発明のナノボディへと治療学的に活性のある剤を連結させるべく使用されてもよい。
いくつかの適用のために、特に、本発明のナノボディが指向する標的を発現する細胞を死滅する(例えば、癌治療において)こと、又は、かかる細胞の成長及び/又は増殖の減少又は減速が意図されている適用のために、本発明のナノボディは、毒素に対して又は毒性のある残基又は部分に対して連結されていてもよい。
−例えば−細胞毒性のある化合物を提供すべく、本発明のナノボディへと連結されることができる毒性部分、化合物又は残基の例は、当業者に明らかであり、かつ、例えば、上で引用した先行技術において及び/又は本願の更なる詳細な説明において見出すことができる。1つの例は、WO03/055527に説明されているいわゆるADEPT(TM) 技術である。
他の可能性のある化学的及び酵素的改変は、当業者に明らかである。かかる改変は、研究目的のために導入されてもよい(例えば、機能−活性関係を研究するために)。例えば、Lundblad and Bradshaw, Biotechnol. Appl. Biochem., 26, 143-151 (1997)が参照される。
好ましくは、誘導体は、HER3に本願で本発明のナノボディに関して定義する親和性(KD値(実際の又は見掛けの)、KA値(実際の又は見掛けの)、kon速度及び/又はkoff速度、又は代わりにIC50値として好適に測定及び/又は表現、本願でさらに説明するとおり)で結合するように選択される。
本願で説明するとおり、本発明は、本発明のナノボディ少なくとも1を含むか又は実質的にこれらからなるタンパク質又はポリペプチドにも関する。「実質的に・・・からなる」とは、本発明のポリペプチドのアミノ酸配列が、本発明のナノボディのアミノ酸配列と正確に同じであるか、又は、限定された数のアミノ酸残基、例えば、1〜20個のアミノ酸残基、例えば1〜10個のアミノ酸残基、好ましくは1〜6個のアミノ酸残基、例えば、1、2、3、4、5又は6個のアミノ酸残基を、ナノボディのアミノ酸配列のアミノ末端に、カルボキシ末端に、又はアミノ末端及びカルボキシ末端の両末端に付加して有する、本発明のナノボディのアミノ酸配列に相応するか、のいずれかを意味する。
前記アミノ酸残基は、ナノボディの(生物学的)を変化、変更又はさもなければ影響を及ぼすか、そのようにしなくてよく、かつ、ナノボディの更なる機能性を付加するか又は付加しなくてよい。例えば、かかるアミノ酸残基は次のことが該当する:
−N末端にMet残基を、例えば異種宿主細胞又は宿主生物中への発現の結果として含んでよい、
−合成の際の宿主細胞からのナノボディの分泌を指向させるシグナル配列又はリーダー配列を形成してよい。好適な分泌リーダーペプチドは、当業者に明らかであり、かつ、本願でさらに説明するとおりである。通常、かかるリーダー配列は、ナノボディのN末端に連結されるが、本発明はその最も広い意味合いにおいてそれに限定されない、
−ナノボディが、特異的な器官、組織、細胞、又は部分又は細胞コンパートメントに対して指向する及び/又は侵透するか又は侵入することを可能にする、及び/又はナノボディが、生物学的バリヤー、例えば細胞膜、細胞層、例えば、上皮細胞層、腫瘍(固形腫瘍含む)又は脳血液関門に侵入するか又は横切ることを可能にする、配列又はシグナルを形成してよい。かかるアミノ酸配列の例は、当業者に明らかであり、かつ、WO08/020079の112頁のパラグラフc)に言及されているものを含む、
−「タグ」、例えば、ナノボディの精製を可能又は容易化するアミノ酸配列又は残基を、例えば、前記配列又は残基に対して指向している親和性技術を用いて、形成してよい。その後、前記配列又は残基は、ナノボディ配列を提供すべく、(例えば、化学的又は酵素的開裂により)除去されてよい(この目的には、タグは、任意に、開裂可能なリンカー配列を介してナノボディ配列に連結しているか又は開裂可能なモチーフを有していてよい)。かかる残基のいくつかの好ましいが、限定しない例は、複数のヒスチジン残基、グルタチオン残基及びmycタグである(例えば、WO06/12282の配列番号31を参照のこと)、
−官能化している及び/又は官能基の取付のための部位として機能できる1以上のアミノ酸残基であってよい。好適なアミノ酸残基及び官能基は、当業者に明らかであり、かつ、本発明のナノボディの誘導体について本願で言及されたアミノ酸残基及び官能基を含むが、これらに限定されない。
別の観点によれば、本発明のポリペプチドは、本発明のナノボディを含み、これは、少なくとも1の更なるアミノ酸配列へとそのアミノ末端に、そのカルボキシ末端に、又はそのアミノ末端及びそのカルボキシ末端の両者に融合しており、すなわち、本発明のナノボディ及び1以上の更なるアミノ酸配列を含む融合タンパク質を提供するためである。かかる融合は、本願では「ナノボディ融合」とも称される。
1以上の更なるアミノ酸配列は、任意の好適な及び/又は所望のアミノ酸配列であってよい。更なるアミノ酸配列は、ナノボディの(生物学的)を変化、変更、又はさもなければ影響を及ぼすか又はそのようにしなくてよく、かつ、本発明のポリペプチド又はナノボディに更なる官能性を付加するか又は付加しなくてよい。好ましくは、この更なるアミノ酸配列は、1以上の所望の特性又は官能性を、本発明のナノボディ又はポリペプチドに付与するものである。
例えば、更なるアミノ酸配列は、第2の結合部位を提供してもよく、この結合部位は、任意の所望のタンパク質、ポリペプチド、抗原、抗原決定子又はエピトープ(本発明のナノボディが指向している同じタンパク質、ポリペプチド、抗原、抗原決定子又はエピトープ、又は、異なるタンパク質、ポリペプチド、抗原、抗原決定子又はエピトープを含むが、これに限定されない)に対して指向していてよい。
かかるアミノ酸配列の例は当業者に明らかであり、かつ、一般に、慣用の抗体及びそのフラグメントを基礎とするペプチド融合において使用される全てのアミノ酸配列を含んでよい(ScFv及び単一ドメイン抗体を含むが、これに限定されない)。例えば、Nature Biotechnology, 23, 9, 1126-1136 (2005)におけるHolliger and Hudsonによる概要も参照される。
例えば、かかるアミノ酸配列は、本発明のナノボディ自体に比較して、本発明のポリペプチドの半減期、溶解性又は吸収を増加させる、免疫原性又は毒性を減少させる、不所望の副作用を消失又は減弱する、及び/又は、他の有利な特性を付与及び/又は不所望な特性を減少する、アミノ酸配列であってよい。かかるアミノ酸配列のいくつかの限定しない例は、血清タンパク質、例えば、ヒト血清アルブミン(例えば、WO00/27435)又はハプテン分子(例えば、循環する抗体により認識されるハプテン、例えばWO98/22141を参照のこと)である。
特に、この分野においては、血清アルブミン又はそのフラグメントへの免疫グロブリン(例えば、VHドメイン)のフラグメントの連結は、半減期を増加させるために使用できると説明されている。WO00/27435及びWO00/077137が参照される。本発明によれば、本発明のナノボディは、好ましくは、直接的に又は好適なリンカーを介して、特に好適なペプチドであって本発明のポリペプチドが遺伝子融合(タンパク質)として発現できるように連結している好適なペプチドを介して、血清アルブミン(又はその好適なフラグメント)に連結している。特定の一観点によれば、本発明のナノボディは、血清アルブミン又はその部分のドメインIIIを少なくとも含む血清アルブミンのフラグメントに連結していてよい。例えば、Ablynx N.V.のWO07/112940が参照される。
代わりに、更なるアミノ酸配列は、血清中の増加した半減期を提供すべく、血清タンパク質(例えば、ヒト血清アルブミン又は別の血清タンパク質、例えばIgG)に対して指向している第2の結合部位又は結合ユニットを提供してよい。かかるアミノ酸配列は、例えば、以下に説明するナノボディ、また同様に、WO91/01743、WO01/45746及びWO02/076489に説明する小ペプチド及び結合タンパク質及びWO03/002609及びWO04/003019に説明するdAbを含む。Harmsen et al., Vaccine, 23 (41); 4926-42, 2005も、また同様に、EP0368684も、また同様に、WO08/028977、WO08/043821、WO08/043822、WO2008/068280及びWO2009/127691も参照される。
かかるアミノ酸配列は、特に、血清アルブミン(特にヒト血清アルブミン)及び/又はIgG(特にヒトIgG)に対して指向していてよい。例えば、かかるアミノ酸配列は、次のアミノ酸配列であってよい:(ヒト)血清アルブミンに対して指向しているアミノ酸配列及びFcRnへの血清アルブミンの結合に関与しない(ヒト)血清アルブミン上のアミノ酸残基に結合できるアミノ酸配列(例えば、WO06/0122787を参照のこと)、及び/又は、血清アルブミンのドメインIIIの部分を形成しない血清アルブミン上のアミノ酸残基に結合できるアミノ酸配列(例えば、やはりWO06/0122787を参照のこと);増加した半減期を有するか又は提供できるアミノ酸配列(例えば、Ablynx N.V.によるWO08/028977を参照のこと);少なくとも1の種の哺乳類由来の血清アルブミンと、特に少なくとも1の種の霊長類(例えば、限定することなく、マカカ属からのサル(例えば、特に、カニクイザル(Macaca fascicularis))及び/又はアカゲザル(Macaca mulatto))及びバブーン(Papio ursinus))と交差反応性であるヒト血清アルブミンに対するアミノ酸配列、再度WO08/028977を参照する;pH非依存性の方式で血清アルブミンに結合できるアミノ酸配列(例えば、Ablynx N.V.による"Amino acid sequences that bind to serum proteins in a manner that is essentially independent of the pH, compounds comprising the same, and uses thereof"と題されたWO 08/043821を参照のこと)及び/又は条件付き結合剤(conditional binder)であるアミノ酸配列(例えば、Ablynx N.V.による"Amino acid sequences that bind to a desired molecule in a conditional manner"と題されたWO08/043822を参照のこと)。
別の観点によれば、1以上の更なるアミノ酸配列は、慣用の四鎖抗体(特にヒト抗体)及び/又は重鎖抗体の1以上の部分、フラグメント又はドメインを含んでよい。例えば、通常あまり好まれないが、本発明のナノボディは、慣用の(好ましくはヒトの)VH又はVLドメインに、又は、VH又はVLドメインの天然又は合成のアナログに、やはり任意にリンカー配列(他の(単一)ドメイン抗体を含むが、これに限定されない、例えば、Ward et al.(既述)により説明されるdAb)を介して連結されていてよい。
この少なくとも1のナノボディは、任意にリンカー配列を介して、1以上の(好ましくはヒトの)CH1、CH2及び/又はCH3ドメインに連結されていてもよい。例えば、好適なCH1ドメインに連結したナノボディは、例えば、−好適な軽鎖と一緒に−慣用のFabフラグメント又はF(ab′)2フラグメントに類似する抗体フラグメント/構造を作成すべく、使用されてよいが、その場合に、1の又は(F(ab′)2フラグメントの場合には)1又は両者の慣用のVHドメインは、本発明のナノボディにより置換されている。また、2つのナノボディは、in vivoで増加した半減期を有するコンストラクトを提供すべく、CH3ドメインに(任意にリンカーを介して)結合してよい。
本発明のポリペプチドの特定の一観点によれば、1以上の本発明のナノボディは、(任意には、好適なリンカー又はヒンジ領域を介して)1以上の定常ドメイン(例えば、Fc部の部分として又はFc部を形成するために使用できる2又は3の定常ドメイン)に、Fc部に及び/又は1以上の抗体部、フラグメント又はドメインであって本発明のポリペプチドに対する1以上のエフェクター機能を付与する及び/又は1以上のFcレセプターに結合する能力を付与してよいものに、連結されてよい。例えば、この目的のために、そして、それに限定されることなく、1以上の更なるアミノ酸配列は、抗体の、例えば重鎖抗体(本願で説明する)由来の、そしてより好ましくは慣用のヒト四鎖抗体由来の、1以上のCH2及び/又はCH3ドメインを含んでよい、及び/又は、例えば、IgG(例えば、IgG1、IgG2、IgG3又はIgG4)由来の、IgE由来の、又は、別のヒトのIg由来の、例えばIgA、IgD又はIgM由来の、Fc領域(の部分)を形成してよい。例えば、WO94/04678は、ラクダ科VHHドメイン又はそのヒト化誘導体(すなわち、ナノボディ)を含む重鎖抗体を説明し、その際、ラクダ科CH2及び/又はCH3ドメインは、ナノボディ及びヒトCH2及びCH3ドメイン(しかし、CH1ドメインでない)をそれぞれ含む2つの重鎖からなる免疫グロブリンを提供するために、ヒトCH2及び/又はCH3ドメインにより置き換えられており、この免疫グロブリンは、CH2及び/又はCH3ドメインにより提供されたエフェクター機能を有し、かつ、免疫グロブリンはいかなる軽鎖の存在もなく機能できる。エフェクター機能を提供すべく、本発明のナノボディに好適に連結できる他のアミノ酸配列は、当業者に明らかであり、かつ、(複数の)所望のエフェクター機能を基礎として選択されてよい。例えばWO04/058820、WO99/42077、WO02/056910及びWO05/017148が、また同様に、Holliger and Hudson(既述)による概要、そして、"Constructs comprising single variable domains and an Fc portion derived from IgE"と題された前に公開されていないAblynx N.V.のUS仮出願(出願日2007年12月4日)が参照される。Fc部への本発明のナノボディのカップリングはまた、相応する本発明のナノボディに比較して、増加した半減期を生じてもよい。いくつかの適用に関しては、任意の生物学的に顕著なエフェクター機能なしに増加した半半減期を付与するFc部及び/又は定常ドメイン(すなわち、CH2及び/又はCH3ドメイン)の使用は、好適であってもよく又はより好ましいこともある。増加した半減期をin vivoで有する、1以上のナノボディ及び1以上の定常ドメインを含む他の好適なコンストラクトは、当業者に明らかであり、かつ、例えば、任意にリンカー配列を介して、CH3ドメインに連結している2つのナノボディを含んでよい。一般に、増加した半減期を有する任意の融合タンパク質又は誘導体は、好ましくは、50kD超の分子量(腎吸収のためのカットオフ値)を有する。
別の特定の、しかし限定しない一観点において、本発明のポリペプチドを形成すべく、1以上の本発明のアミノ酸配列は、天然に発生する、合成又は半合成の定常ドメイン(又は、そのアナログ、変異体、突然変異体、部分又はフラグメント)であって二量体へと自己会合する傾向が(すなわち、慣用の四鎖抗体中で天然に発生する定常ドメインに比較して)減少した(又は実質的にない)ものへと(任意に、好適なリンカー又はヒンジ領域を介して)連結されていてよい。かかるモノマー状(すなわち、自己会合しない)Fc鎖変異体又はそのフラグメントは、当業者に明らかである。例えば、Helm et al., J Biol Chem 1996 271 7494,は、本発明のポリペプチド鎖において使用できるモノマー状Fcε鎖変異体を説明する。
また、かかるモノマー状Fc鎖変異体は、好ましくは、相補する又は関連する(複数の)Fcレセプターになお結合することができるもの(これらの由来するFc部に依存して)、及び/又は、これらが由来するFc部のいくつか又は全てのエフェクター機能をなお有する(又は減少したレベルで意図される使用になお好適である)ものである。代わりに、本発明のかかるポリペプチド鎖において、モノマー状Fc鎖は、ポリペプチド鎖へと増加した半減期を付与するために使用されてよく、その場合に、モノマー状Fc鎖は、エフェクター機能も有しないか又は実質的に有しない。
本発明の二価/多価、二選択的/多選択的又はビパラトープ性/マルチパラトープ性の本発明のポリペプチドは、"immunoglobulin constructs"と題された前に公開されていないUS仮出願US 61/005,331(出願日2007年12月4日)において説明される種類のポリペプチドコンストラクトを提供すべく、Fc部へと連結されてもよい。
更なるアミノ酸配列は、シグナル配列又はリーダー配列であって合成の際に宿主細胞からの本発明のナノボディ又はポリペプチドの分泌を指向させるものを形成してもよい(例えば、本発明のポリペプチドを発現するために使用される宿主細胞に依存して、本発明のポリペプチドのプレ−、プロ−又はプレプロフォームを提供するため)。
更なるアミノ酸配列は、本発明のナノボディ又はポリペプチドが、特異的な器官、組織、細胞又は部分又は細胞コンパートメントに対して指向する及び/又は侵透するか又は侵入することを可能にする、及び/又は、本発明のナノボディ又はポリペプチドが、生物学的バリヤー、例えば細胞膜、細胞層、例えば、上皮細胞層、腫瘍(固形腫瘍含む)又は脳血液関門に侵入するか又は横切ることを可能にする、配列又はシグナルを形成してもよい。かかるアミノ酸配列の好適な例は、当業者に明らかであり、かつ、例えば、WO08/020079の118頁に言及されるものを含むが、これらに限定されない。いくつかの適用のために、特に、本発明のナノボディが指向する標的を発現する細胞を死滅する(例えば、癌治療において)こと、又は、かかる細胞の成長及び/又は増殖の減少又は減速が意図されている適用のために、本発明のナノボディは、(細胞)毒性タンパク質又はポリペプチドに連結されていてもよい。−例えば−本発明の細胞毒性のあるポリペプチドを提供すべく、本発明のナノボディへと連結されることができるかかる毒性タンパク質又はポリペプチドの例は、当業者に明らかであり、かつ、例えば、上で引用した先行技術において及び/又は本願の更なる詳細な説明において見出すことができる。1つの例は、WO03/055527に説明されているいわゆるADEPTTM 技術である。
好ましいが、限定しない一観点によれば、前記の1以上の更なるアミノ酸配列は、少なくとも2、例えば3、4、5又はそれより多いナノボディを含む本発明のポリペプチドを提供すべく、少なくとも1の更なるナノボディを含み、その際、前記ナノボディは、1以上のリンカー配列を介して任意に連結されてよい(本願で定義するとおり)。WO08/020079の119及び120頁に説明されるとおり、2以上のナノボディを含み、そのうち少なくとも1つが本発明のナノボディである本発明のポリペプチドは、本願では本発明の「多価」ポリペプチドとも称され、かかるポリペプチドにおいて存在するナノボディは本願では「多価フォーマット」にあるとも称される。例えば、本発明の「二価」及び「多価」ポリペプチドは、さらにWO08/020079の119及び120頁に説明されてよい。
少なくとも2のナノボディを含み、その際、少なくとも1のナノボディが第1抗原に対して(すなわち、HER3に対して)、そして、少なくとも1のナノボディが第2抗原(すなわち、HER3と異なるもの)に対して指向している本発明のポリペプチドは、本発明の「多特異性」ポリペプチドとも称され、かかるポリペプチド中に存在するナノボディは、本願で「多特異性フォーマット」とも称される。こうして、例えば、本発明の「二特異性」ポリペプチドは、第1抗原(すなわち、HER3)に対して指向している少なくとも1のナノボディ及び第2抗原(すなわち、HER3とは異なる)に対して指向している少なくとも1の更なるナノボディを含むポリペプチドであり、一方で、本発明の「三特異性」ポリペプチドは、第1抗原(すなわち、HER3)に対して指向している少なくとも1のナノボディ、第2抗原(すなわち、HER3とは異なる)に対して指向している少なくとも1の更なるナノボディ、及び、第3抗原(すなわち、HER3とも、第2抗原とも異なる)に対して指向している少なくとも1の更なるナノボディを含むポリペプチド等である。
相応して、その最も簡易な形では、本発明の二特異性ポリペプチドは、本発明の二価ポリペプチド(本願で定義する)であり、これは、HER3に対して指向している第1ナノボディ、第2抗原に対して指向している第2ナノボディを含み、その際、前記の第1及び第2ナノボディは、任意に、リンカー配列を介して連結されていてよい(本願で定義する)。その一方で、
その最も簡易な形では、本発明の三特異性ポリペプチドは、本発明の三価ポリペプチド(本願で定義する)であり、これは、HER3に対して指向している第1ナノボディ、第2抗原に対して指向している第2ナノボディ及び第3抗原に対して指向している第3ナノボディを含み、その際、前記の第1、第2及び第3ナノボディは、任意に、1以上の、特に1以上の、とりわけ2のリンカー配列を介して連結されていてよい。
しかし、本願の上の説明から明らかであるとおり、本発明は限定されることなく、ある意味、本発明の多特異性ポリペプチドは、HER3に対する少なくとも1のナノボディ、及び、任意の数のナノボディであってHER3とは異なる1以上の抗原に対して指向しているものを含んでよい
。
さらに、本発明のポリペプチド中の種々のナノボディの特異的順序又は配置が本発明の最終ポリペプチドの特性(HER3についての、又は、1以上の他の抗原に対する親和性、特異性又はアビディティを含むが、これに限定されない)に対していくばくかの影響を有してよいことが本発明の範囲内に包含されるものの、前記順序又は配置は、通常は重要でなく、かつ、好適には、任意に、本願の開示に基づくいくつかの限定されたルーチーン実験後に、当業者により選択されてよい。こうして、本発明の特異的な多価又は多特異性ポリペプチドが参照され、これが、別のことが明示的に示されない限り、関連のあるナノボディの任意の順序又は配列を包含することに留意すべきである。
最後に、本発明のポリペプチドが、2以上のナノボディ及び1以上の更なるアミノ酸配列を含むことも本発明の範囲内にある(本願で言及するとおり)。
1以上のVHHドメインを含む多価及び多特異性ポリペプチド及びその調製に関しては、Conrath et al., J. Biol. Chem., Vol. 276, 10. 7346-7350, 2001; Muyldermans, Reviews in Molecular Biotechnology 74 (2001), 277-302も、また同様に、例えば、WO96/34103及びWO99/23221も参照される。いくつかの特定の本発明の多特異性及び/又は多価ポリペプチドのいくつかの例は、本願で参照するAblynx N.V.による出願中に見出すことができる。
本発明の多特異性ポリペプチドの好ましいが、限定しない一例は、少なくとも1の本発明のナノボディ及び少なくとも1のナノボディであって増加した半減期を提供するものを含む。かかるナノボディは、例えば、血清タンパク質、特にヒト血清タンパク質、例えばヒト血清アルブミン、チロキシン結合タンパク質、(ヒト)トランスフェリン、フィブリノゲン、免疫グロブリン、例えばIgG、IgE又はIgMに対して、又は、WO04/003019に列記されている血清タンパク質の1に対して指向しているナノボディであってよい。これらのうち、血清アルブミン(特に、ヒト血清アルブミン)に又はIgG(特に、ヒトIgG、例えばMuyldermans(既述)による概要に説明されるナノボディVH−1)に結合できるナノボディは特に好ましい(例えば、マウス又は霊長類における実験に関しては、それぞれ、マウス血清アルブミン(MSA)又は前記霊長類由来の血清アルブミンに対するか又はこれと交差反応性であるナノボディが使用できるが、しかし、医薬用途のためには、ヒト血清アルブミン又はヒトIgGに対するナノボディが通常は好ましい)。増加した半減期を提供し、かつ、本発明のポリペプチドにおいて使用できるナノボディは、WO04/041865に、WO06/122787に、そして、Ablynx N.V.による更なる特許出願(例えば、上述のもの)に説明された、血清アルブミンに対するナノボディを含む。
例えば、本発明における使用のために増加した半減期を提供するいくつかの好ましいナノボディは、次のものを含む:
FcRnへの血清アルブミンの結合に関与しない(ヒト)血清アルブミン上のアミノ酸残基に結合できるナノボディ(例えば、WO06/0122787を参照のこと);
血清アルブミンのドメインIIIの部分を形成しない血清アルブミン上のアミノ酸残基に結合できるナノボディ(例えば、WO06/0122787を参照のこと);
増加した半減期を有するか又は提供できるナノボディ(例えば、Ablynx N.Vによる、本願で言及するWO08/028977を参照のこと);
少なくとも1の種の哺乳類由来の血清アルブミンと、特に少なくとも1の種の霊長類(例えば、限定することなく、マカカ属からのサル(例えば、特に、カニクイザル(Macaca fascicularis)及び/又はアカゲザル(Macaca mulatto)及びバブーン(Papio ursinus))と交差反応性であるヒト血清アルブミンに対するナノボディ(例えば、Ablynx N.VによるWO08/028977を参照のこと);
pH非依存性に血清アルブミンに結合できるナノボディ(例えば、Ablynx N.Vによる、本願で言及するWO2008/043821を参照のこと)、及び/又は、
条件付き結合剤であるナノボディ(例えば、Ablynx N.V.によるWO08/043822を参照のこと)。
増加した半減期を提供し、かつ、本発明のポリペプチドにおいて使用できるいくつかの特に好ましいナノボディは、WO06/122787(表II及びIIIを参照のこと)に開示されたナノボディALB−1〜ALB−10を含み、そのうち、ALB−8(WO06/122787中の配列番号62、本願の配列番号11も参照)が特に好ましい。
本発明の少なくとも1のナノボディ及び増加した半減期を提供する少なくとも1のナノボディを含む本発明のポリペプチドのいくつかの好ましいが、限定しない例は、配列番号147〜327に挙げられ、より好ましくは、HER3MS00135(配列番号282)、HER3MS00212(配列番号319)又はHER3MS00215(配列番号322)である。
本発明の特定の、しかし限定しない観点によれば、本発明のポリペプチドは、1以上の本発明のナノボディの他に、ヒト血清アルブミンに対する少なくとも1のナノボディを含む。
一般に、1以上の本発明のナノボディを含む増加した半減期を有する本発明の任意のポリペプチド、及び、本発明のナノボディの任意の誘導体又はかかるポリペプチドの任意の誘導体であって増加した半減期を有するものは、好ましくは、本発明の相応するナノボディ自体の半減期よりも、少なくとも1.5倍、より好ましくは少なくとも2倍、例えば少なくとも5倍、例えば少なくとも10倍又は20倍超より長い半減期を有する。例えば、増加した半減期を有するかかる誘導体又はポリペプチドは、本発明の相応するナノボディ自体に比較して、1時間より多い、好ましくは2時間より多い、より好ましくは6時間より多い、例えば12時間より多い、又は24、48又は72時間より多い増加した半減期を有してよい。
好ましいが、本発明を限定しない一観点において、かかる誘導体又はポリペプチドは、少なくとも約12時間、好ましくは少なくとも24時間、より好ましくは少なくとも48時間、よりいっそう好ましくは少なくとも72時間以上の、ヒトにおける血清半減期を示してよい。例えば、かかる誘導体又はポリペプチドは、少なくとも5日(例えば約5〜10日)、好ましくは少なくとも9日(例えば約9〜14日)、より好ましくは少なくとも約10日(例えば、約10〜15日)、又は少なくとも約11日(例えば、約11〜16日)、より好ましくは少なくとも約12日(例えば、約12〜18日以上)、又は14日より多い(例えば、約14〜19日)の半減期を有してよい。
本発明の一観点によれば、ポリペプチドは、in vivoでポリペプチドの半減期を増加できる1以上の分子に結合できる。
本発明のポリペプチドは、in vivoで安定化され、かつ、その半減期は、分解及び/又はクリアランス又はゼクエストレーションに抵抗する分子への結合により増加される。典型的には、かかる分子は、自体がin vivoで長い半減期を有する天然に発生するタンパク質である。
本発明のポリペプチドにおいては、1以上のナノボディ及び1以上のポリペプチドが、直接的に相互に連結してよく(例えば、WO99/23221に説明されるとおり)及び/又は1以上の好適なスペーサー又はリンカー、又はその任意の組み合わせを介して相互に連結してよい。
多価及び多特異性ポリペプチドにおける使用のための好適なスペーサー又はリンカーは、当業者に明らかであり、かつ、一般に、アミノ酸配列を連結させるのに当分野において使用される任意のリンカー又はスペーサーであってよい。好ましくは、前記リンカー又はスペーサーは、医薬用途において意図されるタンパク質又はポリペプチドの構築における使用において好適である。
いくつかの特に好ましいスペーサーは、抗体フラグメント又は抗体ドメインを連結させるのに当分野において使用されるスペーサー及びリンカーを含む。これらは、上で引用した一般的な背景技術において言及したリンカーも、同様に、例えば、ダイアボディ又はScFvフラグメントを構築するのに当分野で使用されるリンカーも含む(この関連において、しかし、ダイアボディ及びScFvフラグメントにおいて、使用されるリンカー配列は、該当するVH及びVLドメインが、完全な抗原結合部位を形成するために一緒にすることを可能にする長さ、柔軟度及び他の特性を有すべきである一方で、本発明のポリペプチドにおいて使用されるリンカーの長さ又は柔軟度には特段の限定がないことに留意されたい、というのも、各ナノボディはそれ自体で完全な抗原結合部位を形成するからである)。
例えば、リンカーは、好適なアミノ酸配列、特に、1〜50個、好ましくは1〜30個、例えば1〜10個のアミノ酸配列のアミノ酸配列であってよい。かかるアミノ酸配列のいくつかの好ましい例は、gly−serリンカー、例えば、タイプ(glyxsery)zgly−serリンカー、例えば(例えば(gly4ser)3又は(gly3ser2)3(WO99/42077に説明されるとおり)、及び、本願で言及する、Ablynxによる出願において説明されるGS30、GS15、GS9及びGS7リンカー(例えば、WO06/040153及びWO06/122825も参照のこと))、また同様に、ヒンジ状領域、例えば、天然に発生する重鎖抗体のヒンジ領域又は類似の配列(例えば、WO94/04678に説明されるとおり)を含む。
いくつかの他の特に好ましいリンカーは、ポリアミン(例えばAAA)、また同様にリンカーGS30(WO06/122825に説明される配列番号85)及びGS9(WO06/122825中の配列番号84)である。
他の好適なリンカーは、一般に、有機化合物又はポリマー、特に医薬用途のためのタンパク質における使用のために好適なものを含む。例えば、ポリ(エチレングリコール)部分が抗体ドメインを連結するために使用されており、例えば、WO04/081026を参照されたい。
使用される(複数の)リンカーの長さ、柔軟度及び/又は他の特性は、(ScFvフラグメントにおいて使用されるリンカーに関して通常であるとおり、決定的ではないが)、本発明の最終ポリペプチドの特性(HER3への、又は1以上の他の抗原への親和性、特異性又はアビディティを含むが、これに限定されない)にいくばくかの影響を有してよいことが本発明の範囲内に包含されている。本願の開示に基づいて、当業者は、任意に、いくつかの限定されたルーチーン実験後に、本発明の特定のポリペプチドにおける使用のための最適な(複数の)リンカーを決定することができる。
例えば、多量体抗原(例えば、多量体レセプター又は他のタンパク質)に対して指向しているナノボディを含む本発明の多価ポリペプチドにおいては、リンカーの長さ及び柔軟度は好ましくは、ポリペプチド中に存在する本発明の各ナノボディが、多量体の各サブユニット上の抗原決定子に結合することを可能にするようなものである。同様に、同じ抗原上の2以上の異なる抗原決定子に対して(例えば、多量体レセプター、チャネル又はタンパク質の抗原の異なるエピトープに対して及び/又は異なるサブユニットに対して)指向しているナノボディを含む本発明の多特異性ポリペプチドにおいては、リンカーの長さ及び柔軟度は、好ましくは、その意図される抗原決定子に各ナノボディが結合することを可能にするようなものである。やはり、本願の開示に基づいて、当業者は、任意に、いくつかの限定されたルーチーン実験後に、本発明の特定のポリペプチドにおける使用のための最適な(複数の)リンカーを決定することができる。
使用される(複数の)リンカーが1以上の他の好ましい特性又は官能性を本発明のポリペプチドに付与すること、及び/又は、誘導体の形成のための及び/又は官能基の取付のための1以上の部位を官能基の提供すること(例えば、本発明のナノボディの誘導体について本願で説明したとおり)も本発明の範囲内にある。例えば、1以上の荷電したアミノ酸残基を含むリンカー(例えば、国際出願WO08/020079の48頁の表A−2を参照のこと)は、改善された親水特性を提供できる一方で、小エピトープ又はタグを形成又は含むリンカーは、検出、同定及び/又は精製の目的で使用できる。やはり、本願の開示に基づいて、当業者は、任意に、いくつかの限定されたルーチーン実験後に、本発明の特定のポリペプチドにおける使用のための最適なリンカーを決定することができる。
最後に、2以上のリンカーが本発明のポリペプチドにおいて使用される場合には、これらリンカーは、同じか又は異なっていてよい。やはり、本願の開示に基づいて、当業者は、任意に、いくつかの限定されたルーチーン実験後に、本発明の特定のポリペプチドにおける使用のための最適なリンカーを決定することができる。
通常、発現及び生産の簡易化のためには、本発明のポリペプチドは線状ポリペプチドである。しかし、本発明はその最も広い範囲においてそれに限定されない。例えば、本発明のポリペプチドが3つのより多いナノボディを含む場合には、これらを3以上の「アーム」を有するリンカーを用いて連結させることが可能であり、各「アーム」は、「星形」コンストラクトを提供すべく、ナノボディに連結されている。通常あまり好まれないが、環形コンストラクトを使用することも可能である。
本発明は、本発明のナノボディの誘導体に本質的に類似してよい、すなわち、本願で説明するとおりである、本発明のポリペプチドの誘導体も含む。
本発明は、本発明のポリペプチド「から実質的になる」タンパク質又はポリペプチドも包含する(その際、「から実質的になる」とは、上で示したのと実質的に同じ意味合いを有する)。
本発明の一観点に応じて、本発明のポリペプチドは、本願で定義するとおり、実質的に単離された形にある。
本発明のアミノ酸、ナノボディ、ポリペプチド及び核酸は、自体既知の方式により調製されることができ、このことは、当業者には本願の更なる説明から明らかである。例えば、本発明のナノボディ及びポリペプチドは、抗体の調製のために、特に抗体フラグメント((単一)ドメイン抗体及びScFvフラグメントを含むが、これに限定されない)の調製のために自体既知である任意の方式において調製されることができる。いくつかの好ましいが、限定しない、アミノ酸配列、ISV、ナノボディ、ポリペプチド及び核酸の調製方法は、本願で説明する方法及び技術を含む。
当業者に明らかであるとおり、本発明のアミノ酸、ISV、ナノボディ及び/又はポリペプチドの特に有用な調製方法は、一般に、次の工程を含む:
i)本発明のアミノ酸配列、ISV、ナノボディ又はポリペプチドをコードする核酸(本願では、「本発明の核酸」とも称される)の、好適な宿主細胞又は宿主生物(本願では、「本発明の宿主」とも称される)における、又は、別の好適な発現システムにおける発現、その後、任意に、
ii)こうして得られた本発明のアミノ酸配列、ISV、ナノボディ又はポリペプチドの単離及び/又は精製。特に、かかる方法は、次の工程を含んでよい:
i)本発明の宿主が、本発明の少なくとも1のアミノ酸配列、ISV、ナノボディ及び/又はポリペプチドを発現及び/又は生産するような条件下で本発明の宿主の培養及び/又は維持、任意に、その後、
ii)こうして得られた本発明のアミノ酸配列、ISV、ナノボディ又はポリペプチドの単離及び/又は精製。
本発明の核酸は、一重鎖又は二重鎖DNA又はRNAの形にあってよく、かつ、好ましくは二重鎖DNAの形にある。例えば、本発明のヌクレオチド配列は、ゲノム性DNA、cDNA又は合成DNAであってよい(例えば、意図される宿主細胞又は宿主生物における発現に関して特異的に適合されているコドン利用を有するDNA)。
本発明の一観点に応じて、本発明の核酸は、本願で定義するとおり、実質的に単離された形にある。
本発明の核酸は、ベクター、例えばプラスミド、コスミド又はYACの形にあるか、その中に存在するか、かつ/又はその一部であってもよく、これらはやはり実質的に単離された形にあってよい。
本発明の核酸は、本願で与えられる本発明のポリペプチドのためのアミノ酸配列に基づく情報を基礎として、自体既知の方式で調製又は獲得されてよく、及び/又は、好適な天然の供給源から単離されてよい。アナログを提供するために、天然に発生するVHHドメインをコードする核酸は、前記アナログをコードする本発明の核酸を提供すべく、例えば、指定部位突然変異に供せられてよい。また、当業者に明らかであるとおり、本発明の核酸を調製すべく、いくつかのヌクレオチド配列、例えば、ナノボディをコードする少なくとも1のヌクレオチド配列、及び、例えば、1以上のリンカーをコードする核酸は、好適な方式で一緒に連結されることができる。
本発明の核酸を作成するための技術は、当業者に明らかであり、かつ、例えば、自動化DNA合成、指定部位突然変異、2以上の天然に発生する及び/又は合成の配列(又は2以上のその部分)の組み合わせ、短縮した発現生成物の発現を生じる突然変異の導入、1以上の制限部位の導入(例えば、好適な制限酵素を用いて容易に消化及び/又はライゲーションされてよいカセット及び/又は領域を作出するために)、及び/又は、例えば、テンプレートとしてHER3の天然に発生する形の配列を用いた、1以上の「ミスマッチ」プライマーを用いたPCR反応を用いた突然変異の導入、を含んでよいが、これらに限定されない。これらの及び他の技術は当業者に明らかであり、やはり、上で言及した標準的なハンドブック、例えば、Sambrook et al.及びAusubel et al.や、以下の実施例が参照される。
本発明の核酸は、遺伝子コンストラクトの形にあるか、その中に存在するか、かつ/又はその一部であってもよく、このことは、当分野の当業者に明らかであり、かつ、WO08/020079の131−134頁に説明されるとおりである(参照により本願に組み込まれる)。かかる遺伝子コンストラクトは、一般に、本発明の少なくとも1の核酸を含み、これは、自体既知の遺伝子コンストラクトの1以上の要素、例えば1以上の好適な調節要素(例えば、好適な(複数の)プロモーター、(複数の)エンハンサー、(複数の)ターミネーター、その他)及び本願で参照される遺伝子コンストラクトの更なる要素、に任意に連結されている。少なくとも1の本発明の核酸を含むかかる遺伝子コンストラクトは、本願では「本発明の遺伝子コンストラクト」とも称される。
本発明の遺伝子コンストラクトは、DNA又はRNAであってよく、かつ、好ましくは二重鎖DNAである。本発明の遺伝子コンストラクトは、また、意図される宿主細胞又は宿主生物のトランスフォーメーションに好適な形に、意図される宿主細胞のゲノムDNA中への組込に好適な形に、又は、意図される宿主生物中への非依存性複製、維持及び/又は遺伝に好適な形にあってもよい。例えば、本発明の遺伝子コンストラクトは、ベクター、例えばプラスミド、コスミド、YAC、ウィルスベクター又はトランスポゾンの形にあってよい。特に、ベクターは、発現ベクター、すなわち、in vitro及び/又はin vivoで(例えば、好適な宿主、宿主生物及び/又は発現システム中で)発現を提供できるベクターであってよい。
好ましいが、限定しない一観点において、本発明の遺伝子コンストラクトは、
i)少なくとも1の本発明の核酸、これは、次のものに操作可能に結合している、
ii)1以上の調節要素、例えばプロモーター及び任意に好適なターミネーター、
及び任意に
iii)自体既知の遺伝子コンストラクトの1以上の更なる要素
を含み、
その際、「操作可能に結合」及び「操作可能に連結」との用語は、WO08/020079の131−134頁に記載の意味合いを有し、「調節要素」、「プロモーター」、「ターミネーター」及び「更なる要素」とは、WO08/020079の131−134頁に説明されるとおりであり、かつ、遺伝子コンストラクトはさらにWO08/020079の131−134頁に説明されるとおりであってよい。
本発明の核酸及び/又は本発明の遺伝子コンストラクトは、宿主細胞又は宿主生物を形質転換するために、すなわち、本発明のアミノ酸配列、ISV、ナノボディ又はポリペプチドの発現及び/又は生産のために、使用されてよい。好適な宿主又は宿主細胞は当業者に明らかであり、かつ、例えば任意の好適な菌類、原核又は真核の細胞又は細胞株、又は、任意の好適な菌類、原核又は真核の生物であってよく、例えば、WO08/020079の134及び135頁に説明されるものであり、また同様に、抗体及び抗体フラグメント((単一)ドメイン抗体及びScFvフラグメントを含むが、これに限定されない)の発現及び生産に自体既知の全ての他の宿主又は宿主細胞であってよく、これは当業者には明らかである。本願で上で引用した一般的な背景技術、また同様に、例えば、WO94/29457;WO96/34103;WO99/42077;Frenken et al., (1998)(既述);Riechmann and Muyldermans, (1999)(既述);van der Linden, (2000)(既述); Thomassen et al., (2002)(既述); Joosten et al., (2003)(既述);Joosten et al., (2005)(既述)が、また、本願で引用される更なる参考文献が参照される。
本発明のアミノ酸配列、ナノボディ及びポリペプチドは、例えば予防及び/又は療法目的(例えば遺伝子療法)のために、多細胞生物の1以上の細胞、組織又は器官中へと導入及び発現されることもでき、このことは、さらにWO08/020079中の135頁及び136頁に、及び、WO08/020079に引用される更なる参考文献に説明されるとおりである。
細胞中のISV又はナノボディの発現のために、これらは、いわゆる「イントラボディ」として発現されてもよく、例えば、WO94/02610、WO95/22618及びUS−A−7004940;WO03/014960;Cattaneo, A. & Biocca, S. (1997) Intracellular Antibodies:Development and Applications. Landes and Springer-Verlag;及びKontermann, Methods 34, (2004), 163-170に説明されるとおりである。
本発明のアミノ酸配列、ISV、ナノボディ及びポリペプチドは、例えば、トランスジェニック哺乳類のミルク中で、例えばウサギ、ウシ、ヤギ又はヒツジのミルク中で(哺乳類中への導入遺伝子の導入のための一般的技術に関しては、例えば、US−A−6,741,957、US−A−6,304,489及びUS−A−6,849,992を参照のこと)、植物又は植物部分中で、例えば、限定されないが、その葉、花、果実、種、根又は塊根(turber)(例えば、タバコ、トウモロコシ、ダイズ又はアルファルファ)中で、又は、例えば蚕(Bombix mori)の蛹中で生産されてもよい。
さらに、本発明のアミノ酸配列、ISV、ナノボディ及びポリペプチドは、細胞不含発現システム中で発現及び/又は生産されてもよく、かつ、かかるシステムの好適な例は当業者に明らかである。いくつかの好ましいが、限定しない例は、小麦麦芽システム中、ウサギ網状赤血球ライセート中又は大腸菌(E. coli)Zubayシステム中の発現を含む。
上で説明したとおり、ISV又はナノボディの使用の利点の1は、それを基礎とするポリペプチドが、好適な細菌システム及び好適な細菌発現システム、ベクター、宿主細胞、調節要素その他中の発現を介して調製されることができることであり、このことは、例えば上で引用した参考文献から当業者には明らかである。しかし、本発明はその最も広い意味合いにおいて、細菌システム中の発現に限定されないことに留意されたい。
好ましくは、本発明において、(in vivo又はin vitro)発現システム、例えば細菌発現システムは、医薬用途に好適である形において本発明のポリペプチドを提供するべく使用され、かかる発現システムはやはり当業者に明らかである。当業者に明らかであるとおり、医薬用途に好適である本発明のポリペプチドは、ペプチド合成のための技術を使用して調製されることができる。
工業的規模での生産には、ISV、ナノボディ又はナノボディ含有タンパク質医薬品の(工業的)生産のための好ましい異種宿主は、大腸菌(E.coli)、ピキア・パストリス(Pichia pastoris)、S.セレビシエ(S.cerevisiae)の株であって大規模発現/生産/発酵に、特に大規模医薬品(すなわち、GMPグレード)発現/生産/発酵に好適であるものを含む。かかる株の好適な例は、当業者に明らかである。かかる株及び生産/発現システムは、例えば、Biovitrum社(Uppsala, Sweden)といった会社により入手可能でもある。
代わりに、哺乳類細胞株、特にチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞は、大規模発現/生産/発酵のために、特に大規模医薬品発現/生産/発酵のために使用できる。やはり、かかる発現/生産システムは、上で言及される会社のいくつかによって入手可能にもなる。
特異的な発現システムの選択は、部分的に、特定の後翻訳修飾、より具体的にはグリコシル化のための要求に依存する。グリコシル化が所望又は要求される、ISV−又はナノボディ含有組み換えタンパク質の生産は、発現されたタンパク質をグリコシル化するための能力を有する哺乳類発現宿主の使用を必要とする。この関連において、当業者には、得られるグリコシル化パターン(すなわち、取付られた残基の種類、数及び位置)が発現に使用される細胞又は細胞株に依存することが明らかである。好ましくは、ヒト細胞又は細胞株のいずれかが使用され(すなわち、ヒトグリコシル化パターンを実質的に有するタンパク質を生じる)、又は、別の哺乳類細胞株が使用され、これは、ヒトグリコシル化と実質的に及び/又は機能的に同じであるグリコシル化パターンを提供できるか、又は、少なくともヒトグリコシル化を模倣する。一般に、原核宿主、例えば大腸菌は、タンパク質をグリコシル化する能力を有さず、かつ、低級真核生物、例えば酵母の使用は、ヒトグリコシル化とは異なるグリコシル化パターンを通常は生じる。にもかかわらず、獲得すべき、所望のアミノ酸配列、ISV又はポリペプチドに応じて、全ての前述の宿主細胞及び発現システムが本発明において使用できることが理解されるべきである。
こうして、本発明の限定しない一観点によれば、本発明のアミノ酸配列、ISV、ナノボディ又はポリペプチドは、グリコシル化される。別の、本発明の限定しない一観点によれば、本発明のアミノ酸配列、ISV、ナノボディ又はポリペプチドは、グリコシル化されない。
好ましいが、本発明を限定しない一観点によれば、本発明のアミノ酸配列、ISV、ナノボディ又はポリペプチドは、細菌細胞、特に大規模医薬生産に好適である細菌細胞、例えば、上述の細胞株において生産される。
別の好ましいが、本発明を限定しない観点によれば、本発明のアミノ酸配列、ISV、ナノボディ又はポリペプチドは、酵母細胞、特に大規模医薬生産に好適である酵母細胞、例えば、上述の細胞種において生産される。
別の好ましいが、本発明の限定しない一観点によれば、本発明のアミノ酸配列、ISV、ナノボディ又はポリペプチドは、哺乳類細胞、特にヒト細胞、又はヒト細胞株の細胞、特にヒト細胞、又は、ヒト細胞株の細胞であって大規模医薬生産に好適であるもの、例えば上で言及した細胞株中で、生産される。
WO08/020079の138及び139頁に更に説明されるとおり、宿主細胞中の発現が、本発明のアミノ酸配列、ISV、ナノボディ及びポリペプチドを生産するために使用される場合には、本発明のアミノ酸配列、ISV、ナノボディ及びポリペプチドは、細胞内で(例えば、サイトゾル、周辺質又は封入体中で)生産され、次いで、宿主細胞から単離され、任意に、更に精製されることができるか、又は、細胞外で(例えば、宿主細胞が培養される培地中で)生産され、次いで、培養培地から単離され、任意に、更に精製されることができる。こうして、本発明の限定しない一観点に応じて、本発明のアミノ酸配列、ISV、ナノボディ又はポリペプチドは、細胞内で生産され、かつ、宿主細胞から、特に細菌細胞又は細菌細胞中の封入体から単離されているアミノ酸配列、ISV、ナノボディ又はポリペプチドである。本発明の別の限定しない一観点に応じて、本発明のアミノ酸配列、ISV、ナノボディ又はポリペプチドは、アミノ酸配列、ISV、ナノボディ又はポリペプチドであって細胞外で生産され、かつ、宿主細胞が培養されている培地から単離されているものである。
これら宿主細胞を用いた使用のためのいくつかの好ましいが、限定しないプロモーターは、WO08/020079の139及び140頁に言及されるものを含む。
これら宿主細胞を用いた使用のためのいくつかの好ましいが、限定しない分泌配列は、WO08/020079の140頁に言及されるものを含む。
本発明の宿主又は宿主細胞を形質転換するための好適な技術は、当業者に明らかであり、かつ、意図される宿主細胞/宿主生物及び使用すべき遺伝子コンストラクトに依存してよい。やはり、上で言及したハンドブック及び特許出願が参照される。
形質転換後に、本発明のヌクレオチド配列/遺伝子コンストラクトで成功して形質転換されている主細胞又は宿主生物の検出及び選択工程が実施されてよい。これは、本発明の遺伝子コンストラクト中に存在する選択可能なマーカーを基礎とする選択工程、又は、例えば特定の抗体を用いた、本発明のアミノ酸配列の検出を伴う工程であってよい。
この形質転換された宿主細胞(これは、その形又は安定な細胞株にあってよい)又は宿主生物(これは、安定な突然変異株又は細胞株の形にあってよい)は、本発明の更なる観点を形成する。
好ましくは、これら宿主細胞又は宿主生物は、本発明のアミノ酸配列、ISV、ナノボディ又はポリペプチド(宿主細胞の場合には、少なくとも1のその細胞、部分、組織又は器官中で)を(例えば好適な条件下で)発現するか、又は(少なくとも)発現できるものである。本発明は、さらに、例えば、細胞分割により又は有性又は無性生殖により獲得されてよい、本発明の宿主細胞又は宿主生物の世代、子及び/又は子孫をも含む。
本発明のアミノ酸配列の発現の生産/獲得のために、この形質転換された宿主細胞又は形質転換された宿主生物は、一般に、本発明の(所望の)アミノ酸配列、ISV、ナノボディ又はポリペプチドが発現/生産されるような条件下で保たれ、維持され及び/又は培養されてよい。好適な条件は当業者に明らかであり、通常は使用される宿主細胞/宿主生物に、また同様に、本発明の(関連のある)ヌクレオチド配列の発現を制御する調節因子に依存する。やはり、上で本発明の遺伝子コンストラクトの段落で言及したハンドブック及び特許出願が参照される。
一般に、好適な条件は、好適な培地の使用、好適な食物源及び/又は好適な栄養の存在、好適な温度の使用、及び、任意に、好適な誘導因子又は化合物の存在を含んでよい(例えば、本発明のヌクレオチド配列が、誘導可能なプロモーターの制御下にある場合)。これら全ては、当業者により選択されてよい。やはり、かかる条件下では、本発明のアミノ酸配列は、構成的に、一過的に又は好適に誘導された場合にだけ、発現されてよい。
本発明のアミノ酸配列、ISV、ナノボディ又はポリペプチドは、(上で言及したとおり)未成熟な形で(まず)作成されてよく、これは次いで、使用される宿主細胞/宿主生物に依存して、後翻訳修飾に供されてよいことが当業者には明らかでもある。また、本発明のアミノ酸配列、ISV、ナノボディ又はポリペプチドは、やはり、使用される宿主細胞/宿主生物に依存して、グリコシル化されてよい。
本発明のアミノ酸配列、ISV、ナノボディ又はポリペプチドは、次いで、宿主細胞/宿主生物から、及び/又は、前記宿主細胞又は宿主生物が培養された培地から、自体既知であるタンパク質単離及び/又は精製技術を使用して、例えば(分取)クロマトグラフィ及び/又は電気泳動技術、示差沈殿技術、親和性技術(例えば、本発明のアミノ酸配列、ISV、ナノボディ又はポリペプチドと融合した、特定の、分解可能なアミノ酸配列を用いて)及び/又は分取免疫学的技術(すなわち、単離すべきアミノ酸配列に対する抗体を用いて)単離されてよい。
一般に、医薬用途のためには、本発明のポリペプチドは、少なくとも1の本発明のポリペプチド及び少なくとも1の医薬的に許容可能な担体、希釈剤又は付形剤及び/又は助剤、及び、任意に1以上の更なる医薬的に活性のあるポリペプチド及び/又は化合物を含む医薬調製物又は組成物として処方されてよい。限定しない例として、かかる処方物は、経口投与に、非経口投与に(例えば、静脈、筋肉又は皮下注射又は静脈輸液により)、局所投与に、吸入による投与に、スキンパッチにより、インプラントにより、坐剤により、その他により、好適な形に存在してよい。このような好適な剤形−投与の仕方に依存して、固形、半固形又は液状であってよい−、また同様に、その調製における使用のための方法及び担体は、当業者には明らかであり、さらに、本願で説明する。
こうして、更なる一観点において、本発明は、少なくとも1の本発明のアミノ酸、少なくとも1の本発明のISV、少なくとも1の本発明のナノボディ又は少なくとも1の本発明のポリペプチド及び少なくとも1の好適な担体、希釈剤又は付形剤(すなわち、医薬用途に好適なもの)、及び、任意に、1以上の更なる活性のある物質を含む医薬組成物に関する。
一般に、本発明のアミノ酸配列、ISV、ナノボディ及びポリペプチドは、自体既知の任意の好適な方法により処方及び投与されることができ、例えばこの点に関して、上で引用した一般的な背景技術(特に、WO04/041862、WO04/041863、WO04/041865、WO04/041867及びWO08/020079)が、また同様に、標準的なハンドブック、例えば、Remington's Pharmaceutical Sciences, 18th Ed., Mack Publishing Company, USA (1990), Remington, the Science and Practice of Pharmacy, 21th Edition, Lippincott Williams and Wilkins (2005);又はthe Handbook of Therapeutic Antibodies (S. Dubel, Ed.), Wiley, Weinheim, 2007(例えば、252−255頁参照)が参照される。
例えば、本発明のアミノ酸配列、ISV、ナノボディ及びポリペプチドは、慣用の抗体及び抗体フラグメント(ScFv及びジアボディを含む)及び他の医薬的に活性のあるタンパク質に関して、任意の自体既知の方式で、処方及び投与されてよい。かかる処方物及びこれを調製するための方法は当業者に明らかであり、かつ、例えば、非経口投与(例えば、静脈、腹腔内、皮下、筋肉内、腔内、動脈内又は髄腔内投与)のために又は局所(すなわち、経皮又は皮内)投与のために好適な調製物を含む。
非経口投与のための調製物は、例えば、滅菌溶液、懸濁液、分散液又はエマルションであって輸液又は注射に好適なものであってよい。かかる調製物のための好適な担体又は希釈剤は、例えば、限定することなく、WO08/020079の143頁に言及されるものを含む。通常は、水性溶液又は懸濁液が好ましい。
本発明のアミノ酸配列、ISV、ナノボディ及びポリペプチドは、遺伝子療法運搬方法を用いて投与されることもできる。例えば、米国特許5,399,346号を参照されたく、この文献はその完全な範囲において参照により組み込まれる。遺伝子療法運搬方法を用いて、本発明のアミノ酸配列、ISV、ナノボディ又はポリペプチドをコードする遺伝子でトランスフェクションしたプライマリー細胞は、さらに、特異的な器官、組織、グラフト、腫瘍、又は細胞を標的とすべく組織特異的プロモーターでトランスフェクションされてよく、かつ、さらに、細胞下の局所化した発現のためのシグナル及び安定化配列でトランスフェクションされてよい。
こうして、本発明のアミノ酸配列、ISV、ナノボディ及びポリペプチドは、全身投与されてよく、例えば、医薬的に許容されるビヒクル、例えば不活性希釈剤又は同化性食用担体と組み合わせて、経口投与されてよい。これらは、ハード又はソフトなシェルゼラチンカプセル内に封入されていてよいか、タブレットに圧縮されてよいか、又は、患者の食餌療法の食餌に直接的に組み込まれてよい。経口療法的投与のためには、本発明のアミノ酸配列、ISV、ナノボディ及びポリペプチドは、1以上の付形剤と組み合わされ、かつ、消化可能なタブレット、バッカルタブレット、トローチ、カプセル、エリキシル剤、懸濁液、シロップ、オブラート剤及び類似物の形で使用されてよい。かかる組成物及び調製物は、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ又はポリペプチドを少なくとも0.1%含むべきである。組成物及び調製物中のそのパーセンテージは、無論変動してよく、かつ、都合に合わせて、所定のユニット剤形の質量の約2〜約60%であってよい。かかる療法上有用な組成物中の本発明のアミノ酸配列、ISV、ナノボディ又はポリペプチドの量は、有効な投与量レベルが得られるような量である。
タブレット、トローチ、ピル、カプセル及び類似物は、バインダー、付形剤、崩壊剤、潤滑剤及び甘味料又はフレーバー剤を含んでもよく、例えば、WO08/020079の143−144頁に言及されるものである。ユニット剤形がカプセルである場合には、これは、上述のタイプの材料に加えて、液体担体、例えば植物油又はポリエチレングリコールを含んでよい。種々の他の材料が、コーティングとして、又はさもなければ、固形のユニット剤形の物理学的形態を変更するために存在してよい。例えば、タブレット、ピル又はカプセルは、ゼラチン、ワックス、シェラック又は糖及び類似物でコーティングされてよい。シロップ又はエリキシル剤は、本発明のアミノ酸配列、ISV、ナノボディ及びポリペプチド、甘味料としてスクロース又はフルクトース、保存料としてメチル及びプロピルパラベン、染料及びフレーバー剤、例えばチェリー又はオレンジフレーバーを含んでよい。無論、任意のユニット剤形を調製するのに使用される任意の材料が、医薬的に許容可能であり、かつ、使用される量において実質的に非毒性であるべきである。加えて、本発明のアミノ酸配列、ISV、ナノボディ及びポリペプチドは、徐放性調製物及びデバイス中に組み込まれてよい。
経口投与のための調製物及び処方物は、本発明のコンストラクトが胃環境に耐え、かつ、腸を通過することを可能にする腸溶性コーティングを備えていてもよい。より一般的には、経口投与のための調製物及び処方物は、好適には、胃腸管の任意の所望の部分への運搬のために好適に処方されていてよい。加えて、好適な坐剤が、胃腸管中への運搬のために使用されてよい。
本発明のアミノ酸配列、ISV、ナノボディ及びポリペプチドは、輸液又は注射により、静脈内又は腹腔内に投与されてもよく、このことは、WO08/020079の144及び145頁に更に説明されるとおりである。
局所的投与には、本発明のアミノ酸配列、ナノボディ及びポリペプチドは、液体である場合には、純粋な形で適用されてよい。しかし、これらを、WO08/020079の145頁に更に説明されるとおり、皮膚科学的に許容可能な担体(固形又は液体であってよい)と組み合わせて、組成物又は処方物として皮膚に投与することが一般に所望される。
一般に、液体組成物、例えばローション中の、本発明のアミノ酸配列、ISV、ナノボディ及びポリペプチドの濃度は、約0.1〜25質量%、好ましくは約0.5〜10質量%である。半固形又は固形組成物、例えばゲル又はパウダー中の濃度は、約0.1〜5質量%、好ましくは0.5〜2.5質量%である。
治療における使用のために要求される本発明のアミノ酸配列、ISV、ナノボディ及びポリペプチドの量は、選択された特定のアミノ酸配列、ISV、ナノボディ又はポリペプチドによって変動するだけでなく、投与経路、治療される症状の性質及び患者の年齢及び症状によっても変動し、かつ、最終的には、指導医(attendant physician)又は臨床医の裁量による。本発明のアミノ酸配列、ISV、ナノボディ及びポリペプチドの用量もまた、標的細胞、腫瘍、組織、グラフト又は器官に依存して変動する。
所望される用量は簡易には、単一用量において示されるか、又は、適当な間隔、例えば、1日あたり2、3、4以上の部分量(subdose)で投与される分割された用量として示されてよい。部分量自体は、さらに分割されてよく、例えば、離散的に散漫に間隔をおいた投与の数に分割されてよく、例えば、吸入器からの複数の吸入、又は、眼への複数の点眼適用によって、分割されてよい。
投与レジメンは、長期の、毎日の治療を含んでよい。「長期」とは、少なくとも2週、好ましくは数週、数月又は数年の期間を意味する。用量範囲における必要な改変は、本願で教示するルーチーン実験のみを用いて通常の当業者の1人によって決定されてよい。Remington's Pharmaceutical Sciences (Martin, E.W., ed 4), Mack Publishing Co., Easton, PAを参照のこと。用量は、任意の合併症現象の場合には、個々の医師により調節されてもよい。
別の観点において、本発明は、本発明のアミノ酸配列、本発明のISV、本発明のナノボディ、本発明のポリペプチド、及び/又は、これらを含む医薬組成物、の医薬的に活性のある量を、必要とする被験体に投与することを含む、少なくとも1の種々の癌の予防及び/又は治療の方法に関する。
本発明の文脈において、「予防及び/又は治療」との用語は、疾病の予防及び/又は治療を含むだけでなく、疾病の開始の予防、疾病の進行の減速又は逆戻り、疾病と関連した1以上の症状の開始の予防又は減速、疾病と関連した1以上の症状の減少及び/又は緩和、疾病の及び/又はそれと関連した任意の症状の深刻度及び持続期間の減少、及び/又は、疾病及び/又はそれと関連した任意の症状の深刻度の更なる増加の予防、疾病により引き起こされた任意の生理学的ダメージの予防、減少又は逆戻り、及び、一般に、治療される患者にとって有益である任意の薬理学的作用をも一般に包含する。
治療すべき被験体は、任意の温血動物であってよいが、特に哺乳類、とりわけヒトである。当業者に明らかであるとおり、治療すべき被験体は特に、本願で言及する疾病及び疾患を患うか、又は、その危険を有する者である。
本発明は、HER3に、その生物学的又は薬理学的活性に、及び/又は、HER3が関与する生物学的経路又はシグナリングに関連している疾病又は疾患少なくとも1の予防及び/又は治療方法であって、本発明のアミノ酸配列、本発明のISV、本発明のナノボディ、本発明のポリペプチド、及び/又は、これらを含む医薬組成物、の医薬的に活性のある量を、必要とする被験体に投与することを含む方法に関する。特に、本発明は、HER3を、その生物学的又は薬理学的活性を、及び/又は、HER3が関与する生物学的経路又はシグナリングを調節することにより治療できる疾病又は疾患少なくとも1の予防及び/又は治療方法であって、本発明のアミノ酸配列、本発明のISV、本発明のナノボディ、本発明のポリペプチド、及び/又は、これらを含む医薬組成物、の医薬的に活性のある量を、必要とする被験体に投与することを含む方法に関する。特に、前記医薬的に有効な量は、HER3を、その生物学的又は薬理学的活性を、及び/又は、HER3が関与する生物学的経路又はシグナリングを調節するのに十分な量、及び/又は、循環中で、HER3を、その生物学的又は薬理学的活性を、及び/又は、HER3が関与する生物学的経路又はシグナリングを調節するのに十分な、本発明のアミノ酸配列、本発明のISV、本発明のナノボディ、本発明のポリペプチドのレベルを提供する量、であってよい。
本発明は、さらに、本発明のアミノ酸配列、本発明のISV、本発明のナノボディ又は本発明のポリペプチドを患者に投与することにより予防及び/又は治療されることができる少なくとも1の疾病又は疾患の予防及び/又は治療方法であって、本発明のアミノ酸配列、本発明のISV、本発明のナノボディ、本発明のポリペプチド、及び/又は、これらを含む医薬組成物の、医薬的に活性のある量を、これを必要とする被験体に投与することを含む方法に関する。
より具体的には、本発明は、本願で列記される疾病及び疾患からなる群から選択される少なくとも1の疾病又は疾患の予防及び/又は治療方法であって、本発明のアミノ酸配列、本発明のISV、本発明のナノボディ、本発明のポリペプチド、及び/又は、これらを含む医薬組成物、の医薬的に活性のある量を、必要とする被験体に投与することを含む方法に関する。
別の観点において、本発明は、本発明のアミノ酸配列、本発明のISV、本発明のナノボディ、本発明のポリペプチド、及び/又は、これらを含む医薬組成物、の医薬的に活性のある量を、本願で言及する疾病及び疾患に苦しむか又はその危険にある被験体に投与することを含む、免疫療法、特に受動免疫療法のための方法に関する。
上述の方法において、本発明のアミノ酸配列、ISV、ナノボディ及び/又はポリペプチド及び/又はこれらを含む組成物は、使用すべき特定の医薬処方物又は組成物に依存して、任意に好適な方式で投与されることができる。こうして、本発明のアミノ酸配列、ISV、ナノボディ及び/又はポリペプチド及び/又はこれらを含む組成物は、やはり使用すべき特定の医薬処方物又は組成物に依存して、例えば、経口に、腹腔内に(例えば、静脈内、皮下、筋肉内に、又は、胃腸管を回避する他の任意の投与経路により)、鼻腔内に、経皮に、局所に、坐剤の利用により、吸入により、投与されることができる。臨床医は、予防又は治療すべき疾病又は疾患及び臨床医に良く知られている他の因子に依存して、好適な投与経路及びかかる投与において使用すべき好適な医薬処方物又は組成物を選択することができる。
本発明のアミノ酸配列、ISV、ナノボディ及び/又はポリペプチド及び/又はこれらを含む組成物は、予防又は治療すべき疾病又は疾患の予防及び/又は治療に好適である治療レジメンに応じて投与される。臨床医は、一般に、因子、例えば、予防又は治療すべき疾病又は疾患、治療すべき疾病の深刻度及び/又はその症状の深刻度、使用すべき特定の本発明のアミノ酸配列、ISV、ナノボディ又はポリペプチド、使用すべき特定の投与経路及び医薬処方物又は組成物、患者の年齢、性別、体重、食餌療法、一般的な症状、及び、臨床医に良く知られている類似の因子に応じて、好適な治療レジメンを決定することができる。
一般に、治療レジメンは、本発明の1以上のアミノ酸配列、ISV、ナノボディ及び/又はポリペプチド、又は、これらを含む1以上の組成物の、1以上の医薬的に有効な量又は用量での投与を含む。投与すべき特定の量又は用量は、やはり上述の因子を基礎として、臨床医によって決定できる。
一般に、本願で言及した疾病及び疾患の予防及び/又は治療には、治療すべき特定の疾病又は疾患、使用すべき特定の本発明のアミノ酸配列、ISV、ナノボディ及びポリペプチドの効力、使用される特定の投与経路及び特定の医薬処方物又は組成物に依存して、本発明のアミノ酸配列、ISV、ナノボディ及びポリペプチドは、一般に、1日あたり体重kgあたり1グラム〜0.01ミリグラム、好ましくは1日あたり体重kgあたり0.1グラム〜0.01ミリグラム、例えば、1日当たり体重kgあたり約0.1、1、10、100又は1000ミリグラムの量で、連続的に(例えば、輸液により)に単一1日量として、又は、1日の間に複数に分割された用量として、投与される。臨床医は、一般に、本願で言及する因子に依存して、好適な1日量を決定する。特定の場合には、臨床医は、例えば上述の因子及びその専門的判断を基礎として、これらの量から逸脱することを選択してもよい。一般に、投与すべき量に関するいくばくかの指標が、実質的に同じ経路を介して投与される同じ標的に対する比較可能な慣用の抗体又は抗体フラグメントのために通常投与される量から獲得することができるが、しかし、親和性/アビディティ、効力、生体内分布、半減期及び当業者に良く知られている類似の因子の相違が考慮される。
通常、上述の方法において、単一の本発明のアミノ酸配列、ISV、ナノボディ又はポリペプチドが使用される。しかし、2以上の本発明のアミノ酸配列、ISV、ナノボディ及び/又はポリペプチドを組み合わせて使用することが、本発明の範囲内にある。
本発明のISV、ナノボディ、アミノ酸配列及びポリペプチドは、1以上の更なる医薬的に活性のある化合物又は成分と組み合わせて使用されてもよく、すなわち、組み合わされた治療レジメンとしてであってもよく、これは、相乗効果を生じるか又は生じなくてよい。やはり、臨床医は、かかる更なる化合物又は成分、また同様に好適な組み合わされた治療レジメンを、上述の因子及びその専門的判断に基づいて選択できる。
特に、本発明のアミノ酸配列、ISV、ナノボディ及びポリペプチドは、本願で引用する疾病及び疾患の予防及び/又は治療に使用されることができる他の医薬的に活性のある化合物又は成分と組み合わせて使用されてよく、その結果、相乗作用は得られてもよいし又は得られなくてもよい。かかる化合物及び成分、また同様に、これらを投与するための経路、方法及び医薬処方物又は組成物の例は、臨床医には明らかである。
2以上の物質又は成分が組み合わされた治療レジメンの一部として使用されるべき場合には、これらは、同じ投与経路を介して又は異なる投与経路を介して、実質的に同じ時間で又は異なる時間で投与されることができる(例えば、実質的に同時に、連続的に又は交代するレジメンに応じて)。物質又は成分を同じ投与経路を介して同時に投与すべき場合には、これらは異なる医薬処方物又は組成物、又は、組み合わされた医薬処方物又は組成物の一部、として投与されてよく、このことは当業者に明らかであるとおりである。
また、2以上の活性物質又は成分を組み合わされた治療レジメンの一部として使用すべき場合には、各物質又は成分は同じ量で、かつ、それ自体で化合物又は成分が使用される場合に使用される同じレジメンに応じて投与されてよく、そして、かかる組み合わされた使用は、相乗作用を導くか又は導かなくてよい。しかし、2以上の活性のある物質又は成分の組み合わされた使用が相乗作用を導く場合には、所望の治療的作用をやはり達成する一方で、1、それ以上又は全ての物質又は成分の投与すべき量を減少してもよい。これは例えば、所望の医薬的又は治療的作用をやはり達成する一方で、その通常の量で使用される場合の1以上の物質又は成分の使用に関連した任意の不所望な副作用の回避、制限又は減少に有用であってよい。
本発明により使用される治療レジメンの有効性は、関連する疾病又は疾患のために自体既知である任意の方式において決定される及び/又はこれに従うものであってよく、このことは臨床医に明らかであるとおりである。臨床医は、適切でありかつケースバイケースの基礎に基づく場合には、所望の治療効果を達成するため、不所望な副作用を回避、制限又は減少するため、及び/又は、一方で所望の治療効果を達成し、他方で不所望な副作用の回避、制限又は減少する適度なバランスを達成するために、特定の治療レジメンを変更又は改変することもできる。
一般に、治療レジメンは、所望の治療効果が達成される及び/又は所望の治療効果を維持すべき限り、続けられる。やはり、このことは臨床医により決定されることができる。
別の観点において、本発明は、少なくとも1の種々の癌の予防及び/又は治療のための医薬組成物の調製における及び/又は本願で言及した1以上の治療方法における使用のための、本発明のアミノ酸配列、ISV、ナノボディ又はポリペプチドの使用に関する。
治療すべき被験体は、任意の温血動物であってよいが、特に哺乳類、とりわけヒトである。当業者に明らかであるとおり、治療すべき被験体は特に、本願で言及する疾病及び疾患を患うか、又は、その危険を有する者である。
本発明は、患者への本発明のアミノ酸配列、ISV、ナノボディ又はポリペプチドの投与により予防及び/又は治療できる、少なくとも1の疾病又は疾患の予防及び/又は治療のための医薬組成物の調製における本発明のアミノ酸配列、ISV、ナノボディ又はポリペプチドの使用にも関する。
より具体的には、本発明は、種々の癌の予防及び/又は治療のための、特に本願で列記した1以上の疾病及び疾患の予防及び治療のための、医薬組成物の調製における本発明のアミノ酸配列、ISV、ナノボディ又はポリペプチドの使用に関する。
やはり、かかる医薬組成物においては、1以上の本発明のアミノ酸配列、ISV、ナノボディ又はポリペプチドは、1以上の他の活性成分、例えば本願で言及したものと好適に組み合わされてもよい。
最後に、本発明のISV又はナノボディの使用(本願で定義するとおり)及び本発明のポリペプチドの使用が、極めて好ましいが、本願の説明を基礎として当業者には、他のアミノ酸配列、特にHER3に対する(単一)ドメイン抗体、また同様に、かかる(単一)ドメイン抗体を含むポリペプチドを同じように設計及び/又は作成することもできることが明らかである。
例えば、当業者には、本発明のナノボディに関して言及した1以上のCDRを、かかる(単一)ドメイン抗体又は他のタンパク質足場(ヒト足場又は非免疫グロブリン足場を含むが、これに限定されない)へと「グラフト」してもよいことも明らかである。かかるCDRグラフトのための好適な足場及び技術は当業者に明らかであり、かつ、当分野において良く知られており、これに関しては例えば、WO08/020079に言及されているものを参照のこと。例えばマウス又はラットCDRをヒトのフレームワーク及び足場へとグラフトするために自体既知である技術は、同じようにして、本発明のナノボディのCDR 1以上と、ヒトのフレームワーク領域又は配列1以上を含むキメラタンパク質を提供するために使用されることができる。
本発明のナノボディが本発明で上述した好ましいCDR配列以外の1以上の他のCDR配列を含む場合には、これらCDR配列は自体既知の任意の方式で、例えば、WO08/020079に説明される1以上の技術を使用して得ることができることに留意されたい。
本発明のアミノ酸配列、ISV、ナノボディ、ポリペプチド、核酸、遺伝子コンストラクト及び宿主及び宿主細胞の更なる使用は、本願の開示を基礎として当業者には明らかである。例えば、限定することなく、本発明のアミノ酸配列は、HER3をこれを含む組成物及び調製物から精製するために自体既知である方式において使用できる媒体を提供すべく、好適な担体又は固形支持体へと連結されることができる。好適な検出可能なラベルを含む本発明のアミノ酸配列の誘導体もまた、組成物又は調製物中にHER3の存在を(定性的に又は定量的に)決定するためのマーカーとして、又は、細胞又は組織の表面上のHER3の存在を選択的に検出するためのマーカーとして、使用されることもできる(例えば、好適な細胞選別技術と組み合わせて)。
本発明を、以下の限定しない好ましい観点、実施例及び図面により、更に説明する:
好ましい観点:
観点A−1:HER3に対して指向している及び/又はHER3に特異的に結合できる免疫グロブリン単一可変ドメイン。
観点A−2:実質的に単離された形にある、観点A−1に応じた免疫グロブリン単一可変ドメイン。
観点A−3:被験体への投与のための、観点A−1又はA−2に応じた免疫グロブリン単一可変ドメイン、前記免疫グロブリン可変ドメインは、前記被験体中で自然発生しない。
観点A−4:解離定数(KD)10-5〜10-12モル/リットル以下、好ましくは10-7〜10-12モル/リットル以下、より好ましくは10-8〜10-12モル/リットルでHER3に特異的に結合できる、免疫グロブリン単一可変ドメイン。かかる免疫グロブリン単一可変ドメインは、特に、前述の観点のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメインであってよい。
観点A−5:102M-1s-1〜約107M-1s-1、好ましくは103M-1s-1〜107M-1s-1、より好ましくは104M-1s-1〜107M-1s-1、例えば105M-1s-1〜107M-1s-1の会合速度(kon速度)でHER3に特異的に結合できる免疫グロブリン単一可変ドメイン。かかる免疫グロブリン単一可変ドメインは、特に、前述の観点のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメインであってよい。
観点A−6:1s-1〜10-6s-1、好ましくは10-2s-1〜10-6s-1、より好ましくは10-3s-1〜10-6s-1、例えば10-4s-1〜10-6s-1の解離速度(koff速度)でHER3に特異的に結合できる免疫グロブリン単一可変ドメイン。かかる免疫グロブリン単一可変ドメインは、特に、前述の観点のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメインであってよい。
観点A−7:500nM未満、好ましくは200nM未満、より好ましくは10nM未満、例えば1nM未満の親和性でHER3に特異的に結合できる免疫グロブリン単一可変ドメイン。かかる免疫グロブリン単一可変ドメインは、特に、前述の観点のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメインであってよい。
観点A−8:(任意の好適な種由来の)自然発生する免疫グロブリン単一可変ドメインであるか又は合成又は半合成の免疫グロブリン単一可変ドメインである、前述の観点のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメイン。
観点A−9:免疫グロブリンフォールドを含むか又は好適な条件下で免疫グロブリンフォールドを形成できる、前述の観点のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメイン。
観点A−10:4つのフレームワーク領域(それぞれFR1〜FR4)及び3つの相補性決定領域(それぞれCDR1〜CDR3)から実質的になる、前述の観点のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメイン。
観点A−11:免疫グロブリン配列である、前述の観点のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメイン。
観点A−12:(任意の好適な種由来の)自然発生する免疫グロブリン配列であるか又は合成又は半合成の免疫グロブリン配列である、前述の観点のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメイン。
観点A−13:ヒト化した免疫グロブリン配列、ラクダ化免疫グロブリン配列又は親和性成熟のような技術により得られた免疫グロブリン配列である、前述の観点のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメイン。
観点A−14:軽鎖可変ドメイン配列(例えば、VL配列)、又は、重鎖可変ドメイン配列(例えば、VH配列)、から実質的になる、前述の観点のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメイン。
観点A−15:慣用の四鎖抗体に由来する重鎖可変ドメイン配列から実質的になるか又は重鎖抗体に由来する重鎖可変ドメイン配列から実質的になる、前述の観点のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメイン。
観点A−16:ドメイン抗体(又はドメイン抗体としての使用に好適である免疫グロブリン単一可変ドメイン)から、単一ドメイン抗体(又は単一ドメインとしての使用に好適である免疫グロブリン単一可変ドメイン)から、「dAb」(又はdAbとしての使用に好適である免疫グロブリン単一可変ドメインから)、又は、免疫グロブリン単一可変ドメイン(VHH配列を含むが、これに限定されない)から、実質的になる、前述の観点のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメイン。
観点A−17:免疫グロブリン単一可変ドメインから実質的になる、前述の観点のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメイン。
観点A−18:好ましくは1以上のアミノ酸残基を、表B−2で言及した特徴残基から選択したKabat numberingに応じた位置11、37、44、45、47、83、84、103、104及び108に有する免疫グロブリン単一可変ドメインから実質的になる、前述の観点のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメイン。
観点A−19:次のポリペプチドから実質的になる、前述の観点のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメイン:
i)配列番号12−26の免疫グロブリン単一可変ドメインの少なくとも1つと少なくとも80%のアミノ酸同一性を有し、その中で、アミノ酸同一性の程度を決定する目的のために、CDR配列を形成するアミノ酸残基は無視する、
かつ、その中で、
ii)好ましくは、Kabat numberingに応じた位置11、37、44、45、47、83、84、103、104及び108にある1以上のアミノ酸残基は、表B−2で言及する特徴残基から選択される。
観点A−20:次の免疫グロブリン単一可変ドメインから実質的になる、前述の観点のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメイン:
i)配列番号12−26の免疫グロブリン単一可変ドメインの少なくとも1つと少なくとも80%のアミノ酸同一性を有し、その中で、アミノ酸同一性の程度を決定する目的のために、CDR配列を形成するアミノ酸残基は無視する、
かつ、その中で、
ii)好ましくは、Kabat numberingに応じた位置11、37、44、45、47、83、84、103、104及び108にある1以上のアミノ酸残基は、表B−2で言及する特徴残基から選択される。
観点A−21:ヒト化又はさもなければ配列最適化した免疫グロブリン単一可変ドメインから実質的になる、前述の観点のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメイン。
観点A−22:HER3に対する/HER3への結合のための少なくとも1の結合部位に加えて、他の抗原、タンパク質又は標的に対する/これらへの結合のための1以上の更なる結合部位を含む、前述の観点のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメイン。
観点B−1:HER3に対して指向している及び/又はこれに特異的に結合でき、かつ、次のものからなる群から選択されるアミノ酸残基の1以上の伸長部を含む、免疫グロブリン単一可変ドメイン:
a)配列番号57−71のアミノ酸配列、
b)配列番号57−71のアミノ酸配列少なくとも1と少なくとも80%のアミノ酸同一性を有するアミノ酸配列、
c)配列番号57−71のアミノ酸配列少なくとも1と3、2又は1のアミノ酸相違を有するアミノ酸配列、
d)配列番号87−101のアミノ酸配列、
e)配列番号87−101のアミノ酸配列少なくとも1と少なくとも80%のアミノ酸同一性を有するアミノ酸配列、
f)配列番号87−101のアミノ酸配列少なくとも1と3、2又は1のアミノ酸相違を有するアミノ酸配列、
g)配列番号117−131のアミノ酸配列、
h)配列番号117−131のアミノ酸配列少なくとも1と少なくとも80%のアミノ酸同一性を有するアミノ酸配列、
i)配列番号117−131のアミノ酸配列少なくとも1と3、2又は1のアミノ酸相違を有するアミノ酸配列、
又はこれらの任意の好適な組み合わせ。かかる免疫グロブリン単一可変ドメインは、特に、観点A−1〜A−22のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメインであってよい。
観点B−2:少なくとも1の前記アミノ酸残基伸長部が、HER3に対する/HER3への結合のための抗原結合部位の一部を形成する、観点B−1に応じた免疫グロブリン単一可変ドメイン。
観点B−3:HER3に対して指向している及び/又はこれに特異的に結合でき、かつ、次のものからなる群から選択されるアミノ酸残基の2以上の伸長部を含む、免疫グロブリン単一可変ドメイン配列:
a)配列番号57−71のアミノ酸配列、
b)配列番号57−71のアミノ酸配列少なくとも1と少なくとも80%のアミノ酸同一性を有するアミノ酸配列、
c)配列番号57−71のアミノ酸配列少なくとも1と3、2又は1のアミノ酸相違を有するアミノ酸配列、
d)配列番号87−101のアミノ酸配列、
e)配列番号87−101のアミノ酸配列少なくとも1と少なくとも80%のアミノ酸同一性を有するアミノ酸配列、
f)配列番号87−101のアミノ酸配列少なくとも1と3、2又は1のアミノ酸相違を有するアミノ酸配列、
g)配列番号117−131のアミノ酸配列、
h)配列番号117−131のアミノ酸配列少なくとも1と少なくとも80%のアミノ酸同一性を有するアミノ酸配列、
i)配列番号117−131のアミノ酸配列少なくとも1と3、2又は1のアミノ酸相違を有するアミノ酸配列、
この場合に、(i)アミノ酸残基の第1伸長部が、a)、b)又はc)に応じたアミノ酸配列の1に相応する場合には、アミノ酸残基の第2伸長部が、d)、e)、f)、g)、h)又はi)に応じたアミノ酸配列の1に相応し、(ii)アミノ酸残基の第1伸長部が、d)、e)又はf)に応じたアミノ酸配列の1に相応する場合には、アミノ酸残基の第2伸長部が、a)、b)、c)、g)、h)又はi)に応じたアミノ酸配列の1に相応し、又は、(iii)アミノ酸残基の第1伸長部が、g)、h)又はi)に応じたアミノ酸配列の1に相応する場合には、アミノ酸残基の第2伸長部が、a)、b)、c)、d)、e)又はf)に応じたアミノ酸残基の1に相応する。かかる免疫グロブリン単一可変ドメインは、特に、観点A−1〜A−22、B−1又はB−2のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメインであってよい。
観点B−4:少なくとも2の前記アミノ酸残基伸長部が、HER3に対する結合のための抗原結合部位の一部を形成する、観点B−3に応じた免疫グロブリン単一可変ドメイン。
観点B−5:HER3に対して指向している及び/又はHER3に特異的に結合でき、かつ、アミノ酸残基の3以上の伸長部を含む、免疫グロブリン単一可変ドメイン配列、その際、アミノ酸残基の第1の伸長部は、次のものからなる群から選択されている:
a)配列番号57−71のアミノ酸配列、
b)配列番号57−71のアミノ酸配列少なくとも1と少なくとも80%のアミノ酸同一性を有するアミノ酸配列、
c)配列番号57−71のアミノ酸配列少なくとも1と3、2又は1のアミノ酸相違を有するアミノ酸配列、
アミノ酸残基の第2の伸長部が次のものからなる群から選択されている:
d)配列番号87−101のアミノ酸配列、
e)配列番号87−101のアミノ酸配列少なくとも1と少なくとも80%のアミノ酸同一性を有するアミノ酸配列、
f)配列番号87−101のアミノ酸配列少なくとも1と3、2又は1のアミノ酸相違を有するアミノ酸配列、
及び、アミノ酸残基の第3の伸長部が次のものからなる群から選択されている:
g)配列番号117−131のアミノ酸配列、
h)配列番号117−131のアミノ酸配列少なくとも1と少なくとも80%のアミノ酸同一性を有するアミノ酸配列、
i)配列番号117−131のアミノ酸配列少なくとも1と3、2又は1のアミノ酸相違を有するアミノ酸配列。かかる免疫グロブリン単一可変ドメインは、特に、観点A−1〜A−22及び/又はB−1〜B−4のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメインであってよい。
観点B−6:少なくとも3の前記アミノ酸残基伸長部が、HER3に対する及び/又はHER3への結合のための抗原結合部位の一部を形成する、観点B−5に応じた免疫グロブリン単一可変ドメイン。
観点B−7:HER3に対して指向している、及び/又は、HER3に特異的に結合できる、免疫グロブリン単一可変ドメイン、その際、前記免疫グロブリン単一可変ドメインのCDR配列が、配列番号12−26の免疫グロブリン単一可変ドメインの少なくとも1のCDR配列と少なくとも70%のアミノ酸同一性、好ましくは少なくとも80%のアミノ酸同一性、より好ましくは少なくとも90%のアミノ酸同一性、例えば、95%以上のアミノ酸同一性、又は実質的に100%すらのアミノ酸同一性を有する。かかる免疫グロブリン単一可変ドメインは、特に、観点A−1〜A−22及び/又はB−1〜B−6のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメインであってよい。
観点C−1:HER3に対して指向しており、かつ、配列番号12〜26の免疫グロブリン単一可変ドメインの少なくとも1のHER3に対する結合を交差遮断する、免疫グロブリン単一可変ドメイン。かかる免疫グロブリン単一可変ドメインは、特に観点A−1〜A−22及び/又は観点B−1〜B−7のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメインであってよい。また、好ましくは、かかる免疫グロブリン単一可変ドメインは、HER3に特異的に結合できる。
観点C−2:HER3に対して指向しており、かつ、配列番号12〜26の免疫グロブリン単一可変ドメインの少なくとも1によるHER3に対する結合から交差遮断されている、免疫グロブリン単一可変ドメイン。かかる免疫グロブリン単一可変ドメインは特に、観点A−1〜A−22及び/又は観点B−1〜B−7のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメインであってよい。また、好ましくは、かかる免疫グロブリン単一可変ドメインは特異的にHER3に結合できる。
観点C−3:観点C−1又はC−2のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメイン、その際、前記免疫グロブリン単一可変ドメインの交差遮断する能力又は交差遮断される能力は、例えば実験部分に説明するようなFACS競合アッセイにおいて検出される。
観点C−4:観点C−1〜C−3のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメイン、その際、前記免疫グロブリン単一可変ドメインの交差遮断する能力又は交差遮断される能力は、ELISAアッセイにおいて検出される。
観点D−1:実質的に単離された形にある、観点B−1〜B−7又はC−1〜C−4のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメイン。
観点D−2:被験体への投与のための、観点B−1〜B−7、C−1〜C−4及び/又はD−1のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメイン、前記免疫グロブリン単一可変ドメインは、前記被験体中で自然発生しない。
観点D−3:解離定数(KD)10-5〜10-12モル/リットル以下、好ましくは10-7〜10-12モル/リットル以下、より好ましくは10-8〜10-12モル/リットルでHER3に特異的に結合できる、観点B−1〜B−7、C−1〜C−4及び/又はD−1〜D−2のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメイン。
観点D−4:102M-1s-1〜約107M-1s-1、好ましくは103M-1s-1〜107M-1s-1、より好ましくは104M-1s-1〜107M-1s-1、例えば105M-1s-1〜107M-1s-1の会合速度(kon速度)でHER3に特異的に結合できる、観点B−1〜B−7、C−1〜C−4及び/又はD−1〜D−3のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメイン。
観点D−5:1s-1〜10-6s-1、好ましくは10-2s-1〜10-6s-1、より好ましくは10-3s-1〜10-6s-1、例えば10-4s-1〜10-6s-1の解離速度(koff速度)でHER3に特異的に結合できる、観点B−1〜B−7、C−1〜C−4及び/又はD−1〜D−4のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメイン。
観点D−6:500nM未満、好ましくは100nM未満、より好ましくは10nM未満、例えば1nM未満の親和性でHER3に特異的に結合できる、観点B−1〜B−7、C−1〜C−4及び/又はD−1〜D−5のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメイン。観点D−1〜D−6に応じた免疫グロブリン単一可変ドメインは、特に観点A−1〜A−22のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメインであってよい。
観点E−1:(任意の好適な種由来の)自然発生する免疫グロブリン単一可変ドメインであるか又は合成又は半合成の免疫グロブリン単一可変ドメインである、観点B−1〜B−7、C−1〜C−4及び/又はD−1〜D−6のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメイン。
観点E−2:免疫グロブリンフォールドを含むか又は好適な条件下で免疫グロブリンフォールドを形成できる、観点B−1〜B−7、C−1〜C−4、D−1〜D−6及び/又はE−1のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメイン。
観点E−3:免疫グロブリン配列である、観点B−1〜B−7、C−1〜C−4、D−1〜D−6及び/又はD−1又はD−2のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメイン。
観点E−4:(任意の好適な種由来の)自然発生する免疫グロブリン単一可変ドメインであるか又は合成又は半合成の免疫グロブリン配列である、観点B−1〜B−7、C−1〜C−4、D−1〜D−6及び/又はE−1〜E−3のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメイン。
観点E−5:ヒト化した免疫グロブリン配列、ラクダ化免疫グロブリン配列又は親和性成熟のような技術により得られた免疫グロブリン配列である、観点B−1〜B−7、C−1〜C−4、D−1〜D−6及び/又はE−1〜E−4のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメイン。
観点E−6:軽鎖可変ドメイン配列(例えば、VL配列)、又は、重鎖可変ドメイン配列(例えば、VH配列)、から実質的になる、観点B−1〜B−7、C−1〜C−4、D−1〜D−6及び/又はE−1〜E−5のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメイン。
観点E−7:慣用の四鎖抗体に由来する重鎖可変ドメイン配列から実質的になるか又は重鎖抗体に由来する重鎖可変ドメイン配列から実質的になる、観点B−1〜B−7、C−1〜C−4、D−1〜D−6及び/又はE−1〜E−6のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメイン。
観点E−8:ドメイン抗体(又はドメイン抗体としての使用に好適である免疫グロブリン単一可変ドメイン)から、単一ドメイン抗体(又は単一ドメインとしての使用に好適である免疫グロブリン単一可変ドメイン)から、「dAb」(又はdAbとしての使用に好適である免疫グロブリン単一可変ドメイン)から、又は、免疫グロブリン単一可変ドメイン(VHH配列を含むが、これに限定されない)から、実質的になる、観点B−1〜B−7、C−1〜C−4、D−1〜D−6及び/又はE−1〜E−7のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメイン。
観点E−9:VHH又は改変したVHHから実質的になる、観点B−1〜B−7、C−1〜C−4、D−1〜D−6及び/又はE−1〜E−8のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメイン。
観点E−10:表B−2で言及した特徴残基から選択したKabat numberingに応じた位置11、37、44、45、47、83、84、103、104及び108に好ましくは1以上のアミノ酸残基を有するVHH又は改変したVHHから実質的になる、観点B−1〜B−7、C−1〜C−4、D−1〜D−6及び/又はE−1〜E−9のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメイン。
観点E−11:次のことが該当する、VHH又は改変したVHHから実質的になる、観点B−1〜B−7、C−1〜C−4、D−1〜D−6及び/又はE−1〜E−10のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメイン:
i)配列番号12−26の免疫グロブリン単一可変ドメインの少なくとも1つと少なくとも80%のアミノ酸同一性を有し、その中で、アミノ酸同一性の程度を決定する目的のために、CDR配列を形成するアミノ酸残基は無視する、
かつ、その中で、
ii)好ましくは、Kabat numberingに応じた位置11、37、44、45、47、83、84、103、104及び108にある1以上のアミノ酸残基は、表B−2で言及する特徴残基から選択される。
観点E−12:VHH又は改変したVHHから実質的になる、観点B−1〜B−7、C−1〜C−4D−1〜D−6及び/又はE−1〜E−11のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメイン。
観点E−13:少なくとも1のアミノ酸残基伸長部又はCDR配列により形成される結合のための結合部位に加えて、他の抗原、タンパク質又は標的に対する結合のための1以上の更なる結合部位を含む、観点B−1〜B−7、C−1〜C−4、D−1〜D−6及び/又はE−1〜E−11のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメイン。観点E−1〜E−13に応じた免疫グロブリン単一可変ドメインは、特に観点A−1〜A−22のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメインであってよい。
観点F−1:次のことが該当する、4つのフレームワーク領域(それぞれ、FR1〜FR4)及び3つの相補性決定領域(それぞれ、CDR1〜CDR3)から実質的になる、免疫グロブリン単一可変ドメイン:
−CDR1が、次のものからなる群から選択される:
a)配列番号57〜71の免疫グロブリン単一可変ドメイン、
b)配列番号57〜71の免疫グロブリン単一可変ドメイン少なくとも1と少なくとも80%のアミノ酸同一性を有する免疫グロブリン単一可変ドメイン、
c)配列番号57〜71の免疫グロブリン単一可変ドメイン少なくとも1と3、2又は1のアミノ酸相違を有する免疫グロブリン単一可変ドメイン、
及び/又は
−CDR2が、次のものからなる群から選択される:
d)配列番号87〜101の免疫グロブリン単一可変ドメイン、
e)配列番号87〜101の免疫グロブリン単一可変ドメイン少なくとも1と少なくとも80%のアミノ酸同一性を有する免疫グロブリン単一可変ドメイン、
f)配列番号87〜101の免疫グロブリン単一可変ドメイン少なくとも1と3、2又は1のアミノ酸相違を有する免疫グロブリン単一可変ドメイン、
及び/又は
−CDR3が、次のものからなる群から選択される:
g)配列番号117〜131の免疫グロブリン単一可変ドメイン、
h)配列番号117〜131の免疫グロブリン単一可変ドメイン少なくとも1と少なくとも80%のアミノ酸同一性を有する免疫グロブリン単一可変ドメイン、
i)配列番号117〜131の免疫グロブリン単一可変ドメイン少なくとも1と3、2又は1のアミノ酸相違を有する免疫グロブリン単一可変ドメイン。
かかる免疫グロブリン単一可変ドメインは、好ましくはHER3に対して指向しており、及び/又は、HER3に特異的に結合できる免疫グロブリン単一可変ドメインである。また、かかる免疫グロブリン単一可変ドメインは、好ましくは、観点A−1〜A−22、C−1〜C−4、D−1〜D−6及び/又はE−1〜E−13のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメインである。
観点F−2:次のことが該当する、4つのフレームワーク領域(それぞれ、FR1〜FR4)及び3つの相補性決定領域(それぞれ、CDR1〜CDR3)から実質的になる、免疫グロブリン単一可変ドメイン:
−CDR1が、次のものからなる群から選択される:
a)配列番号57〜71の免疫グロブリン単一可変ドメイン、
b)配列番号57〜71の免疫グロブリン単一可変ドメイン少なくとも1の少なくとも80%のアミノ酸同一性を有する免疫グロブリン単一可変ドメイン、
c)配列番号57〜71の免疫グロブリン単一可変ドメインの少なくとも1と3、2又は1のアミノ酸相違を有する免疫グロブリン単一可変ドメイン、
及び
−CDR2が、次のものからなる群から選択される:
d)配列番号87〜101の免疫グロブリン単一可変ドメイン、
e)配列番号87〜101の免疫グロブリン単一可変ドメイン少なくとも1と少なくとも80%のアミノ酸同一性を有する免疫グロブリン単一可変ドメイン、
f)配列番号87〜101の免疫グロブリン単一可変ドメインの少なくとも1と3、2又は1のアミノ酸相違を有する免疫グロブリン単一可変ドメイン、
及び
−CDR3が、次のものからなる群から選択される:
g)配列番号117〜131の免疫グロブリン単一可変ドメイン、
b)配列番号117〜131の免疫グロブリン単一可変ドメイン少なくとも1と少なくとも80%のアミノ酸同一性を有する免疫グロブリン単一可変ドメイン、
i)配列番号117〜131の免疫グロブリン単一可変ドメイン少なくとも1と3、2又は1のアミノ酸相違を有する免疫グロブリン単一可変ドメイン。かかる免疫グロブリン単一可変ドメインは、好ましくはHER3に対して指向しており、及び/又は、HER3に特異的に結合できる免疫グロブリン単一可変ドメインである。また、かかる免疫グロブリン単一可変ドメインは、好ましくは、観点A−1〜A−22、C−1〜C−4、D−1〜D−6及び/又はE−1〜E−13のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメインである。
観点F−3:観点F−1及びF−2のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメイン、その際、前記免疫グロブリン単一可変ドメインのCDR配列が、配列番号12−26の免疫グロブリン単一可変ドメインの少なくとも1のCDR配列と少なくとも70%のアミノ酸同一性、好ましくは少なくとも80%のアミノ酸同一性、より好ましくは少なくとも90%のアミノ酸同一性、例えば、95%以上のアミノ酸同一性、又は実質的に100%すらのアミノ酸同一性を有する。かかる免疫グロブリン単一可変ドメインは、好ましくはHER3に対して指向しており、及び/又は、HER3に特異的に結合できる免疫グロブリン単一可変ドメインである。また、かかる免疫グロブリン単一可変ドメインは、好ましくは、観点A−1〜A−22、C−1〜C−4、D−1〜D−6及び/又はE−1〜E−13のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメインである。
観点F−4:HER3に対して指向しており、かつ、配列番号12〜26の免疫グロブリン単一可変ドメインのいずれかの観点に応じた免疫グロブリン単一可変ドメインの少なくとも1の結合を交差遮断する、観点F−1〜F−3のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメイン。
観点F−5:HER3に対して指向しており、かつ、配列番号12〜26の免疫グロブリン単一可変ドメインの少なくとも1によるHER3に対する結合から交差遮断されている、観点F−1〜F−3のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメイン。
観点F−6:観点F−4又はF−5のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメイン、その際、前記免疫グロブリン単一可変ドメインの交差遮断する能力又は交差遮断される能力は、例えば実験部分に説明するようなFACS競合アッセイにおいて検出される。
観点F−7:観点F−4又はF−5のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメイン、その際、前記免疫グロブリン単一可変ドメインの交差遮断する能力又は交差遮断される能力は、ELISAアッセイにおいて検出される。
観点F−8:実質的に単離された形にある、観点F−1〜F−7のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメイン。
観点F−9:被験体への投与のための、観点F−1〜F−8のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメイン、前記免疫グロブリン可変ドメインは、前記被験体中で自然発生しない。
観点F−10:解離定数(KD)10-5〜10-12モル/リットル以下、好ましくは10-7〜10-12モル/リットル以下、より好ましくは10-8〜10-12モル/リットルでHER3に特異的に結合できる、観点F−1〜F−9のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメイン。
観点F−11:102M-1s-1〜約107M-1s-1、好ましくは103M-1s-1〜107M-1s-1、より好ましくは104M-1s-1〜107M-1s-1、例えば105M-1s-1〜107M-1s-1の会合速度(kon速度)でHER3に特異的に結合できる、観点F−1〜F−10のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメイン。
観点F−12:1s-1〜10-6s-1、好ましくは10-2s-1〜10-6s-1、より好ましくは10-3s-1〜10-6s-1、例えば10-4s-1〜10-6s-1の解離速度(koff速度)でHER3に特異的に結合できる、観点F−1〜F−11のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメイン。
観点F−13:500nM未満、好ましくは200nM未満、より好ましくは10nM未満、例えば1nM未満の親和性でHER3に特異的に結合できる、観点F−1〜F−12のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメイン。
観点F−14:(任意の好適な種由来の)自然発生する免疫グロブリン単一可変ドメインであるか又は合成又は半合成の免疫グロブリン単一可変ドメインである、観点F−1〜F−13のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメイン。
観点F−15:免疫グロブリンフォールドを含むか又は好適な条件下で免疫グロブリンフォールドを形成できる、観点F−1〜F−14のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメイン。
観点F−16:免疫グロブリン配列である、観点F−1〜F−15のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメイン。
観点F−17:(任意の好適な種由来の)自然発生する免疫グロブリン配列であるか又は合成又は半合成の免疫グロブリン配列である、観点F−1〜F−16のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメイン。
観点F−18:ヒト化した免疫グロブリン配列、ラクダ化免疫グロブリン配列又は親和性成熟のような技術により得られた免疫グロブリン配列である、観点F−1〜F−17のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメイン。
観点F−19:軽鎖可変ドメイン配列(例えば、VL配列)、又は、重鎖可変ドメイン配列(例えば、VH配列)、から実質的になる、観点F−1〜F−19のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメイン。
観点F−20:慣用の四鎖抗体に由来する重鎖可変ドメイン配列から実質的になるか又は重鎖抗体に由来する重鎖可変ドメイン配列から実質的になる、観点F−1〜F−19のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメイン。
観点F−21:ドメイン抗体(又はドメイン抗体としての使用に好適である免疫グロブリン単一可変ドメイン)から、単一ドメイン抗体(又は単一ドメインとしての使用に好適である免疫グロブリン単一可変ドメイン)から、「dAb」(又はdAbとしての使用に好適である免疫グロブリン単一可変ドメイン)から、又は、VHH又は改変したVHHから、実質的になる、観点F−1〜F−20のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメイン。
観点F−22:VHH又は改変したVHHから実質的になる、観点F−1〜F−21のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメイン。
観点F−23:表B−2で言及した特徴残基から選択したKabat numberingに応じた位置11、37、44、45、47、83、84、103、104及び108に好ましくは1以上のアミノ酸残基を有するVHH又は改変したVHHから実質的になる、観点F−1〜F−22のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメイン。
観点F−24:次のことが該当する、免疫グロブリン単一可変ドメインから実質的になる、観点F−1〜F−23のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメイン:
i)配列番号12−26の免疫グロブリン単一可変ドメインの少なくとも1つと少なくとも80%のアミノ酸同一性を有し、その中で、アミノ酸同一性の程度を決定する目的のために、CDR配列を形成するアミノ酸残基は無視する、
かつ、その中で、
ii)好ましくは、Kabat numberingに応じた位置11、37、44、45、47、83、84、103、104及び108にある1以上のアミノ酸残基は、表B−2で言及する特徴残基から選択される。
観点F−25:配列最適化したVHHから実質的になる、観点F−1〜F−24のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメイン。
観点G−1:CDR配列により形成される結合のための少なくとも1の結合部位に加えて、他の抗原、タンパク質又は標的に対する結合のための1以上の更なる結合部位を含む、前述の観点のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメイン。
観点H−1:HER3に対して指向している、及び/又は、特異的に結合できるVHH。
観点H−2:実質的に単離された形にある、観点H−1に応じたVHH。
観点H−3:解離定数(KD)10-5〜10-12モル/リットル以下、好ましくは10-7〜10-12モル/リットル以下、より好ましくは10-8〜10-12モル/リットルでHER3に特異的に結合できる、観点H−1〜H−2のいずれかに応じたVHH。
観点H−4:102M-1s-1〜約107M-1s-1、好ましくは103M-1s-1〜107M-1s-1、より好ましくは104M-1s-1〜107M-1s-1、例えば105M-1s-1〜107M-1s-1の会合速度(kon速度)でHER3に特異的に結合できる、観点H−1〜H−3のいずれかに応じたVHH。
観点H−5:1s-1〜10-6s-1、好ましくは10-2s-1〜10-6s-1、より好ましくは10-3s-1〜10-6s-1、例えば10-4s-1〜10-6s-1の解離速度(koff速度)でHER3に特異的に結合できる、観点H−1〜H−4のいずれかに応じたVHH。
観点H−6:500nM未満、好ましくは200nM未満、より好ましくは10nM未満、例えば500pM未満の親和性でHER3に特異的に結合できる、観点H−1〜H−5のいずれかに応じたVHH。
観点H−7:(例えばラマから)自然発生するVHH又は合成又は半合成VHHである、観点H−1〜H−6のいずれかに応じたVHH。
観点H−8:VHH配列、部分的にヒト化したVHH配列、完全にヒト化したVHH配列、ラクダ化重鎖可変ドメイン又は親和性成熟のような技術により得られたVHHである、観点H−1〜H−7のいずれかに応じたVHH。
観点H−9:表B−2で言及する特徴残基から選択される、Kabat numberingに応じた位置11、37、44、45、47、83、84、103、104及び108にある1以上のアミノ酸残基を好ましくは有する観点H−1〜H−8のいずれかに応じたVHH。
観点H−10:次のことが該当する、観点H−1〜H−9のいずれかに応じたVHH:
i)配列番号12−26の免疫グロブリン単一可変ドメインの少なくとも1つと少なくとも80%のアミノ酸同一性を有し、その中で、アミノ酸同一性の程度を決定する目的のために、CDR配列を形成するアミノ酸残基は無視する、
かつ、その中で、
ii)好ましくは、Kabat numberingに応じた位置11、37、44、45、47、83、84、103、104及び108にある1以上のアミノ酸残基は、表B−2で言及する特徴残基から選択される。
観点H−11:次のことが該当する、H−1〜H−10のいずれかに応じたVHH:
−CDR1が、次のものからなる群から選択される:
a)配列番号57〜71の免疫グロブリン単一可変ドメイン、
b)配列番号57〜71の免疫グロブリン単一可変ドメイン少なくとも1と少なくとも80%のアミノ酸同一性を有する免疫グロブリン単一可変ドメイン、
c)配列番号57〜71の免疫グロブリン単一可変ドメインの少なくとも1と3、2又は1のアミノ酸相違を有する免疫グロブリン単一可変ドメイン、
及び/又は
−CDR2が、次のものからなる群から選択される:
d)配列番号87〜101の免疫グロブリン単一可変ドメイン、
e)配列番号87〜101の免疫グロブリン単一可変ドメイン少なくとも1と少なくとも80%のアミノ酸同一性を有する免疫グロブリン単一可変ドメイン、
f)配列番号87〜101の免疫グロブリン単一可変ドメイン少なくとも1と3、2又は1のアミノ酸相違を有する免疫グロブリン単一可変ドメイン、
及び/又は
−CDR3が、次のものからなる群から選択される:
g)配列番号117〜131の免疫グロブリン単一可変ドメイン、
h)配列番号117〜131の免疫グロブリン単一可変ドメイン少なくとも1と少なくとも80%のアミノ酸同一性を有する免疫グロブリン単一可変ドメイン、
i)配列番号117〜131の免疫グロブリン単一可変ドメイン少なくとも1と3、2又は1のアミノ酸相違を有する免疫グロブリン単一可変ドメイン。
観点H−12:次のことが該当する、観点H−1〜H−11のいずれかに応じたVHH:
−CDR1が、次のものからなる群から選択される:
a)配列番号57〜71の免疫グロブリン単一可変ドメイン、
b)配列番号57〜71の免疫グロブリン単一可変ドメイン少なくとも1と少なくとも80%のアミノ酸同一性を有する免疫グロブリン単一可変ドメイン、
c)配列番号57〜71の免疫グロブリン単一可変ドメインの少なくとも1と3、2又は1のアミノ酸相違を有する免疫グロブリン単一可変ドメイン、
及び
−CDR2が、次のものからなる群から選択される:
d)配列番号87〜101の免疫グロブリン単一可変ドメイン、
e)配列番号87〜101の免疫グロブリン単一可変ドメイン少なくとも1と少なくとも80%のアミノ酸同一性を有する免疫グロブリン単一可変ドメイン、
f)配列番号87〜101の免疫グロブリン単一可変ドメイン少なくとも1と3、2又は1のアミノ酸相違を有する免疫グロブリン単一可変ドメイン、
及び
−CDR3が、次のものからなる群から選択される:
g)配列番号117〜131の免疫グロブリン単一可変ドメイン、
h)配列番号117〜131の免疫グロブリン単一可変ドメイン少なくとも1と少なくとも80%のアミノ酸同一性を有する免疫グロブリン単一可変ドメイン、
i)配列番号117〜131の免疫グロブリン単一可変ドメインの少なくとも1と3、2又は1のアミノ酸相違を有する免疫グロブリン単一可変ドメイン。
観点H−13:観点H−1及びH−12のいずれかに応じたVHH、その際、このCDR配列が、配列番号12−26の免疫グロブリン単一可変ドメイン少なくとも1のCDR配列と少なくとも70%のアミノ酸同一性、好ましくは少なくとも80%のアミノ酸同一性、より好ましくは少なくとも90%のアミノ酸同一性、例えば、95%以上のアミノ酸同一性、又は実質的に100%すらのアミノ酸同一性を有する。
観点H−14:部分的にヒト化したVHHである、観点H−1〜H−13のいずれかに応じたVHH。
観点H−15:完全にヒト化したVHHである、観点H−1〜H−14のいずれかに応じたVHH。
観点H−16:配列番号12−26からなる群から、又は、配列番号12−26の免疫グロブリン単一可変ドメイン少なくとも1と80%超、好ましくは90%超、より好ましくは95%超、例えば99%以上の配列同一性(本願で定義するとおり)を有する免疫グロブリン単一可変ドメインからなる群から、選択される、観点H−1〜H−15のいずれかに応じたVHH。
観点H−17:ヒト化したVHHである、観点H−1〜H−16のいずれかに応じたVHH。
観点H−18:配列番号12−26からなる群から選択される、観点H−1〜H−17のいずれかに応じたVHH。
観点H−19:配列番号12〜26の免疫グロブリン単一可変ドメイン少なくとも1のHER3に対する結合を交差遮断するHER3に対して指向しているVHH。
観点H−20:配列番号12〜26の免疫グロブリン単一可変ドメイン少なくとも1によりHER3に対する結合が交差遮断されているHER3に対して指向しているVHH。
観点H−21:観点H−19又はH−20のいずれかに応じたVHH、その際、VHHの交差遮断する能力又は交差遮断される能力は、例えば実験部分に説明するようなFACS競合アッセイにおいて検出される。
観点H−22:観点H−19〜H−21のいずれかに応じたVHH、その際、VHHの交差遮断する能力又は交差遮断される能力は、ELISAアッセイにおいて検出される。
観点K−1:観点A−1〜A22、B−1〜B−7、C−1〜C−4、D−1〜D−6、E−1〜E−13、F−1〜F−25、G−1のいずれかに応じた1以上の免疫グロブリン単一可変ドメイン及び/又は観点H−1〜H−22のいずれかに応じた1以上のVHHを含むか又は実質的にこれらからなる(さらに、任意に、1以上のペプチドリンカー及び/又は以上の他の基、残基、部分又は結合ユニットを含む)ポリペプチド。
観点K−2:観点K−1に応じたポリペプチド、その際、前記の1以上の結合ユニットは、免疫グロブリン配列、特にISVである。
観点K−3:観点K−1又はK−2のいずれかに応じたポリペプチド、その際、前記の1以上の他の基、残基、部分又は結合ユニットは、ドメイン抗体、免疫グロブリン単一可変ドメインであってドメイン抗体としての使用に好適なもの、単一ドメイン抗体、免疫グロブリン単一可変ドメインであって単一ドメイン抗体としての使用に好適なもの、「dAb」、免疫グロブリン単一可変ドメインであってdAbとしての使用に好適なもの、又はVHHからなる群から選択される。
観点K−4:観点K−1〜K−3のいずれかに応じたポリペプチド、その際、前記の1以上の本発明の免疫グロブリン単一可変ドメインは、免疫グロブリン配列である。
観点K−5:観点K−1〜Kー4のいずれかに応じたポリペプチド、その際、前記の1以上の本発明の免疫グロブリン単一可変ドメインは、ドメイン抗体、免疫グロブリン単一可変ドメインであってドメイン抗体としての使用に好適なもの、単一ドメイン抗体、免疫グロブリン単一可変ドメインであって単一ドメイン抗体としての使用に好適なもの、「dAb」、免疫グロブリン単一可変ドメインであってdAbとしての使用に好適なもの、又はVHHからなる群からなる群から選択される。
観点K−6:観点H−1〜H−22のいずれかに応じた1以上のナノボディを含むか又はこれから実質的になり、その際、前記1以上の他の結合ユニットはナノボディである、観点K−1〜K−5のいずれかに応じたポリペプチド。
観点K−7:観点K−1〜K−6のいずれかに応じたポリペプチド、その際、少なくとも1の結合ユニットは多価コンストラクトである。
観点K−8:観点K−1〜K−7のいずれかに応じたポリペプチド、その際、少なくとも1の結合ユニットはマルチパラトープ性コンストラクトである。
観点K−9:観点K−1〜K−8のいずれかに応じたポリペプチド、その際、少なくとも1の結合ユニットは多特異性コンストラクトである。
観点K−10:それぞれ、観点A−1〜A22、B−1〜B−7、C−1〜C−4、D−1〜D−6、E−1〜E−13、F−1〜F−25、又はG−1自体のいずれかに応じた相応する免疫グロブリン単一可変ドメイン又は観点H−1〜H−22自体のいずれかに応じたVHHに比較して、増加した半減期を有する、観点K−1〜K−9のいずれかに応じたポリペプチド。
観点K−11:前記の1以上の他の結合ユニットが、それぞれ、観点A−1〜A22、B−1〜B−7、C−1〜C−4、D−1〜D−6、E−1〜E−13、F−1〜F−25、又はG−1自体のいずれかに応じた相応する免疫グロブリン単一可変ドメイン又は観点H−1〜H−22自体のいずれかに応じたVHHに比較して、増加した半減期をポリペプチドに提供する、観点K−10に応じたポリペプチド。
観点K−12:ポリペプチドに増加した半減期を提供する前記の1以上の他の結合ユニットが、血清タンパク質又はそのフラグメント、血清タンパク質に結合できる結合ユニット、Fc部、及び、血清タンパク質に結合できる小タンパク質又はペプチド、からなる群から選択されている、観点K−10又はK−11に応じたポリペプチド。
観点K−13:ポリペプチドに増加した半減期を提供する前記の1以上の他の結合ユニットが、ヒト血清アルブミン又はそのフラグメントからなる群から選択されている、観点K−10〜K−12のいずれかに応じたポリペプチド。
観点K−14:ポリペプチドに増加した半減期を提供する前記の1以上の他の結合ユニットが、血清アルブミン(例えば、ヒト血清アルブミン)又は血清免疫グロブリン(例えばIgG)に結合できる結合ユニットからなる群から選択されている、観点K−10〜K−13のいずれかに応じたポリペプチド。
観点K−15:観点K−10〜K−14のいずれかに応じたポリペプチド、その際、ポリペプチドに増加した半減期を提供する前記の1以上の他の結合ユニットは、ドメイン抗体、免疫グロブリン単一可変ドメインであってドメイン抗体としての使用に好適なもの、単一ドメイン抗体、免疫グロブリン単一可変ドメインであって単一ドメイン抗体としての使用に好適なもの、「dAb」、免疫グロブリン単一可変ドメインであってdAbとしての使用に好適なもの、又はVHHであって血清アルブミン(例えばヒト血清アルブミン)又は血清免疫グロブリン(例えばIgG)に結合できるものからなる群から選択される。
観点K−16:ポリペプチドに増加した半減期を提供する前記の1以上の他の結合ユニットが、血清アルブミン(例えば、ヒト血清アルブミン)又は血清免疫グロブリン(例えばIgG)に結合できるVHHである、観点K−10〜K−15のいずれかに応じたポリペプチド。
観点K−17:それぞれ、観点A−1〜A22、B−1〜B−7、C−1〜C−4、D−1〜D−6、E−1〜E−13、F−1〜F−25、G−1自体のいずれかに応じた相応する免疫グロブリン単一可変ドメイン又は観点H−1〜H−22自体のいずれかに応じたVHHの半減期に比較して、少なくとも1.5倍、好ましくは少なくとも2倍、例えば少なくとも5倍、例えば少なくとも10倍又は20倍超より長い、血清半減期を有する観点K−10〜K−16のいずれかに応じたポリペプチド。
観点K−18:それぞれ、観点A−1〜A22、B−1〜B−7、C−1〜C−4、D−1〜D−6、E−1〜E−13、F−1〜F−25、G−1自体のいずれかに応じた相応する免疫グロブリン単一可変ドメイン又は観点H−1〜H−22自体のいずれかに応じたVHHに比較して、1時間超、より好ましくは2時間超、よりいっそう好ましくは6時間超、例えば12時間超、好ましくは24、48又は72時間超増加した血清半減期を有する、観点K−10〜K−17のいずれかに応じたポリペプチド。
観点K−19:少なくとも約12時間、好ましくは少なくとも24時間、より好ましくは少なくとも48時間、よりいっそう好ましくは少なくとも72時間以上の、例えば、少なくとも5日(例えば約5〜10日)、好ましくは少なくとも9日(例えば約9〜14日)、より好ましくは少なくとも約10日(例えば、約10〜15日)、又は少なくとも約11日(例えば、約11〜16日)、より好ましくは少なくとも約12日(例えば、約12〜18日以上)、又は14日より多い(例えば、約14〜19日)のヒト中血清半減期を有する、観点K−1〜K−18のいずれかに応じたポリペプチド。
観点L−1:観点A−1〜A22、B−1〜B−7、C−1〜C−4、D−1〜D−6、E−1〜E−13、F−1〜F−25又はG−1のいずれかに応じた1以上の免疫グロブリン単一可変ドメイン及び/又は観点H−1〜H−22のいずれかに応じた1以上のVHHを含むか又は実質的にこれらからなる(さらに、任意に、1以上のリンカーを介して連結した、1以上の他の基、残基、部分又は結合ユニットを含む)化合物又はコンストラクト。
観点L−2:前記の1以上の他の基、残基、部分又は結合ユニットが、免疫グロブリン単一可変ドメインである、観点L−1に応じた化合物又はコンストラクト。
観点L−3:前記の1以上のリンカーが、存在する場合には、1以上の免疫グロブリン単一可変ドメインである、観点L−1又はL−2に応じた化合物又はコンストラクト。
観点L−4:前記の1以上の他の基、残基、部分又は結合ユニットが、免疫グロブリン配列である、観点L−1〜L−3のいずれかに応じた化合物又はコンストラクト。
観点L−5:観点L−1〜L−4のいずれかに応じた化合物又はコンストラクト、その際、前記の1以上の他の基、残基、部分又は結合ユニットは、ドメイン抗体、免疫グロブリン単一可変ドメインであってドメイン抗体としての使用に好適なもの、単一ドメイン抗体、免疫グロブリン単一可変ドメインであって単一ドメイン抗体としての使用に好適なもの、「dAb」、免疫グロブリン単一可変ドメインであってdAbとしての使用に好適なもの、又はVHHからなる群から選択される。
観点L−6:観点L−1〜L−5のいずれかに応じた化合物又はコンストラクト、その際、前記の1以上の本発明の免疫グロブリン単一可変ドメインは、免疫グロブリン配列である。
観点L−7:観点L−1〜Lー6のいずれかに応じた化合物又はコンストラクト、その際、前記の1以上の本発明の免疫グロブリン単一可変ドメインは、ドメイン抗体、免疫グロブリン単一可変ドメインであってドメイン抗体としての使用に好適なもの、単一ドメイン抗体、免疫グロブリン単一可変ドメインであって単一ドメイン抗体としての使用に好適なもの、「dAb」、免疫グロブリン単一可変ドメインであってdAbとしての使用に好適なもの、又はVHHからなる群からなる群から選択される。
観点L−8:観点H−1〜H−22のいずれかに応じた1以上のVHH又はナノボディを含むか又は実質的にこれらからなり、その際、前記の1以上の他の基、残基、部分又は結合ユニットがVHHである、化合物又はコンストラクト。
観点L−9:多価コンストラクトである、観点L−1〜L−8のいずれかに応じた化合物又はコンストラクト。
観点L−10:多特異性コンストラクトである、観点L−1〜L−9のいずれかに応じた化合物又はコンストラクト。
観点L−11:それぞれ、観点A−1〜A22、B−1〜B−7、C−1〜C−4、D−1〜D−6、E−1〜E−13、F−1〜F−25、又はG−1自体のいずれかに応じた相応する免疫グロブリン単一可変ドメイン又は観点H−1〜H−22自体のいずれかに応じたVHHに比較して、増加した半減期を有する、観点L−1〜L−10のいずれかに応じた化合物又はコンストラクト。
観点L−12:前記の1以上の他の基、残基、部分又は結合ユニットが、それぞれ、観点A−1〜A22、B−1〜B−7、C−1〜C−4、D−1〜D−6、E−1〜E−13、F−1〜F−25、又はG−1自体のいずれかに応じた相応する免疫グロブリン単一可変ドメイン又は観点H−1〜H−22自体のいずれかに応じたVHHに比較して、増加した半減期を化合物又はコンストラクトに提供する、観点L1〜L11のいずれかに応じた化合物又はコンストラクト。
観点L−13:化合物又はコンストラクトに増加した半減期を提供する1以上の他の基、残基、部分又は結合ユニットが、血清タンパク質又はそのフラグメント、血清タンパク質に結合できる結合ユニット、Fc部、及び、血清タンパク質に結合できる小タンパク質又はペプチド、からなる群から選択されている、観点L−12に応じた化合物又はコンストラクト。
観点L−14:化合物又はコンストラクトに増加した半減期を提供する前記の1以上の前記他の基、残基、部分又は結合ユニットが、ヒト血清アルブミン又はそのフラグメントからなる群から選択されている、L−12又はL−13に応じた化合物又はコンストラクト。
観点L−15:化合物又はコンストラクトに増加した半減期を提供する前記の1以上の他の基、残基、部分又は結合ユニットが、血清アルブミン(例えば、ヒト血清アルブミン)又は血清免疫グロブリン(例えばIgG)に結合できる結合ユニットからなる群から選択されている、観点L−12〜L−14のいずれかに応じた化合物又はコンストラクト。
観点L−16:観点L−12〜L−14のいずれかに応じた化合物又はコンストラクト、その際、化合物又はコンストラクトに増加した半減期を提供する前記の1以上の他の基、残基、部分又は結合ユニットは、ドメイン抗体、免疫グロブリン単一可変ドメインであってドメイン抗体としての使用に好適なもの、単一ドメイン抗体、免疫グロブリン単一可変ドメインであって単一ドメイン抗体としての使用に好適なもの、「dAb」、免疫グロブリン単一可変ドメインであってdAbとしての使用に好適なもの、又はVHHであって血清アルブミン(例えばヒト血清アルブミン)又は血清免疫グロブリン(例えばIgG)に結合できるものからなる群から選択される。
観点L−17:化合物又はコンストラクトに増加した半減期を提供する前記の1以上の他の基、残基、部分又は結合ユニットが、血清アルブミン(例えば、ヒト血清アルブミン)又は血清免疫グロブリン(例えばIgG)に結合できるVHHである、観点L−12〜L−14のいずれかに応じた化合物又はコンストラクト。
観点L−18:それぞれ、観点A−1〜A−22、B−1〜B−7、C−1〜C−4、D−1〜D−6、E−1〜E−13、F−1〜F−25又はG−1自体のいずれかに応じた相応する免疫グロブリン単一可変ドメイン又は観点H−1〜H−22自体のいずれかに応じたVHHの半減期に比較して、少なくとも1.5倍、好ましくは少なくとも2倍、例えば少なくとも5倍、例えば少なくとも10倍又は20倍超より長い、血清半減期を有する観点L−12〜L−17のいずれかに応じた化合物又はコンストラクト。
観点L−19:それぞれ、観点A−1〜A−22、B−1〜B−7、C−1〜C−4、D−1〜D−6、E−1〜E−13、F−1〜F−25又はG−1自体のいずれかに応じた相応する免疫グロブリン単一可変ドメイン又は観点H−1〜H−22自体のいずれかに応じたVHHに比較して、1時間超、より好ましくは2時間超、よりいっそう好ましくは6時間超、例えば12時間超、好ましくは24、48又は72時間超増加した血清半減期を有する、観点L−12〜L−18のいずれかに応じた化合物又はコンストラクト。
観点L−20:少なくとも約12時間、好ましくは少なくとも24時間、より好ましくは少なくとも48時間、よりいっそう好ましくは少なくとも72時間以上又はそれより多い、例えば、少なくとも5日(例えば約5〜10日)、好ましくは少なくとも9日(例えば約9〜14日)、より好ましくは少なくとも約10日(例えば、約10〜15日)、又は少なくとも約11日(例えば、約11〜16日)、より好ましくは少なくとも約12日(例えば、約12〜18日又はそれより多い)、又は14日より多い(例えば、約14〜19日)のヒト中血清半減期を有する、観点L−12〜L−19のいずれかに応じた化合物又はコンストラクト。
観点L−21:観点A−1〜A−22、B−1〜B−7、C−1〜C−4、D−1〜D−6、E−1〜E−13、F−1〜F−25又はG−1のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメイン及び/又は観点H−1〜H−22のいずれかに応じたVHHを含むか又は実質的にこれらからなる、一価コンストラクト。
観点L−22:観点L−21に応じた一価コンストラクト、その際、本発明の免疫グロブリン単一可変ドメインは、ドメイン抗体、免疫グロブリン単一可変ドメインであってドメイン抗体としての使用に好適なもの、単一ドメイン抗体、免疫グロブリン単一可変ドメインであって単一ドメイン抗体としての使用に好適なもの、「dAb」、免疫グロブリン単一可変ドメインであってdAbとしての使用に好適なもの、又はVHHからなる群から選択される。
観点L−23:観点H−1〜H−22のいずれかに応じた1のVHHを含むか又は実質的にこれらからなる、一価コンストラクト。
観点M−1:核酸又はヌクレオチド配列であって観点A−1〜A−22、B−1〜B−7、C−1〜C−4、D−1〜D−6、E−1〜E−13、F−1〜F−25又はG−1のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメインをコードするもの、VHHであって観点H−1〜H−22のいずれかに応じたもの、いずれかの観点に応じた化合物又はコンストラクトであってこれをコードする核酸又はヌクレオチド配列、例えば配列番号27−41の核酸又はヌクレオチド配列の少なくとも1の配列と少なくとも70%の配列同一性、好ましくは少なくとも80%の配列同一性、より好ましくは少なくとも90%の配列同一性、例えば95%以上の配列同一性、又は実質的に100%すらの配列同一性を有する核酸又はヌクレオチド配列の発現により得られることができるもの。
観点M−2:遺伝子コンストラクトの形にある、観点M−1に応じた核酸又はヌクレオチド。
観点N−1:宿主又は宿主細胞であって、観点A−1〜A−22、B−1〜B−7、C−1〜C−4、D−1〜D−6、E−1〜E−13、F−1〜F−25又はG−1のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメイン、観点H−1〜H−22のいずれかに応じたVHH、観点K−1〜K−19のいずれかに応じたポリペプチド、観点L−1〜L−21のいずれかに応じた化合物又はコンストラクトであってこれをコードする核酸又はヌクレオチド配列の発現により得られることができるもの、又は観点L−22又はL−23のいずれかに応じた一価コンストラクト、を発現するか又は好適な環境下で発現することができ、かつ/又は、観点M−1に応じた核酸又はヌクレオチド配列又は観点M−2に応じた遺伝子コンストラクトを含む、宿主又は宿主細胞。
観点O−1:少なくとも1の、観点A−1〜A−22、B−1〜B−7、C−1〜C−4、D−1〜D−6、E−1〜E−13、F−1〜F−25又はG−1のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメイン、観点H−1〜H−22のいずれかに応じたVHH、観点K−1〜K−19のいずれかに応じたポリペプチド、観点L−1〜L−21のいずれかに応じた化合物又はコンストラクト、観点L−22又はL−23のいずれかに応じた一価コンストラクト、又は、観点M−1又はM−2に応じた核酸又はヌクレオチド配列、を含む組成物。
観点O−2:医薬組成物である、観点O−1に応じた組成物。
観点O−3:少なくとも1の医薬的に許容可能な担体、希釈剤又は付形剤及び/又は助剤、及び、任意に1以上の更なる医薬的に活性のあるポリペプチド及び/又は化合物をさらに含む医薬組成物である、観点O−2に応じた組成物。
観点P−1:観点A−1〜A−22、B−1〜B−7、C−1〜C−4、D−1〜D−6、E−1〜E−13、F−1〜F−25又はG−1のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメイン、観点H−1〜H−22のいずれかに応じたVHH、観点K−1〜K−19のいずれかに応じたポリペプチド、観点L−1〜L−21のいずれかに応じた化合物又はコンストラクトであってこれをコードする核酸又はヌクレオチド配列の発現により得ることができるもの、又は、観点L−22又はL−23のいずれかに応じた一価コンストラクト、の製造方法であって、少なくとも次の工程を含む製造方法:
a)好適な宿主細胞又は宿主生物中に又は別の好適な発現システム中に、観点M−1に応じた核酸又はヌクレオチド配列、又は、観点M−2に応じた遺伝子コンストラクトを発現させる工程、
任意にその後、
b)こうして得られた、観点A−1〜A−22、B−1〜B−7、C−1〜C−4、D−1〜D−6、E−1〜E−13、F−1〜F−25又はG−1のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメイン、観点H−1〜H−22のいずれかに応じたVHH、観点K−1〜K−19のいずれかに応じたポリペプチド、観点L−1〜L−21のいずれかに応じた化合物又はコンストラクト、又は、観点L−22又はL−23のいずれかに応じた一価コンストラクトを単離及び/又は精製する工程。
観点P−2:観点A−1〜A−22、B−1〜B−7、C−1〜C−4、D−1〜D−6、E−1〜E−13、F−1〜F−25又はG−1のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメイン、観点H−1〜H−22のいずれかに応じたVHH、観点K−1〜K−19のいずれかに応じたポリペプチド、観点L−1〜L−21のいずれかに応じた化合物又はコンストラクトであってこれをコードする核酸又はヌクレオチド配列の発現により得ることができるもの、又は、観点L−22又はL−23のいずれかに応じた多価コンストラクト、の製造方法であって、少なくとも次の工程を含む製造方法:
a)観点A−1〜A−22、B−1〜B−7、C−1〜C−4、D−1〜D−6、E−1〜E−13、F−1〜F−25又はG−1のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメイン、観点H−1〜H−22のいずれかに応じたVHH、観点K−1〜K−19のいずれかに応じたポリペプチド、観点L−1〜L−21のいずれかに応じた化合物又はコンストラクト、又は、観点L−22又はL−23のいずれかに応じた一価コンストラクトを宿主又は宿主細胞が発現及び/又は生産する条件下で、観点N−1に応じた宿主又は宿主細胞を培養及び/又は維持する工程、
任意にその後、
b)こうして得られた、観点A−1〜A−22、B−1〜B−7、C−1〜C−4、D−1〜D−6、E−1〜E−13、F−1〜F−25又はG−1のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメイン、観点H−1〜H−22のいずれかに応じたVHH、観点K−1〜K−19のいずれかに応じたポリペプチド、観点L−1〜L−21のいずれかに応じた化合物又はコンストラクト、又は、観点L−22又はL−23のいずれかに応じた一価コンストラクトを単離及び/又は精製する工程。
観点Q−1:少なくとも次の工程を含む、HER3に対して指向している免疫グロブリン単一可変ドメインをスクリーニングする方法:
a)免疫グロブリン単一可変ドメインをコードする核酸のセット、コレクション又はライブラリーの提供、
b)HER3に結合できる及び/又はHER3に親和性を有する、かつ、本発明の免疫グロブリン単一可変ドメイン(例えば配列番号12−26)(表A−1)又は本発明のヒト化した免疫グロブリン単一可変ドメインが交差遮断されているか又は交差遮断している免疫グロブリン単一可変ドメイン、又は、本発明のヒト化免疫グロブリン単一可変ドメイン、又は、本発明のポリペプチド又はコンストラクト、例えば配列番号147−327、より好ましくはHER3MS00135(配列番号282)、HER3MS00212(配列番号319)又はHER3MS00215(配列番号322)(表A−2参照)をコードする核酸配列について核酸配列の前記セット、コレクション又はライブラリーのスクリーニングをする工程、
c)前記核酸配列の単離、その後に、前記免疫グロブリン単一可変ドメインの発現をする工程。
観点R−1:少なくとも1の、観点A−1〜A−22、B−1〜B−7、C−1〜C−4、D−1〜D−6、E−1〜E−13、F−1〜F−25又はG−1のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメイン、観点H−1〜H−22のいずれかに応じたVHH、観点K−1〜K−19のいずれかに応じたポリペプチド、観点L−1〜L−21のいずれかに応じた化合物又はコンストラクト、観点L−22又はL−23のいずれかに応じた一価コンストラクト、又は、観点O−2又はO−3に応じた組成物、の医薬的に活性のある量を、必要とする被験体に投与することを含む、少なくとも1の種々の癌の予防及び/又は治療のための方法。
観点R−2:少なくとも1の、観点A−1〜A−22、B−1〜B−7、C−1〜C−4、D−1〜D−6、E−1〜E−13、F−1〜F−25又はG−1のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメイン、観点H−1〜H−22のいずれかに応じたVHH、観点K−1〜K−19のいずれかに応じたポリペプチド、観点L−1〜L−21のいずれかに応じた化合物又はコンストラクト、観点L−22又はL−23のいずれかに応じた一価コンストラクト、又は、観点O−2又はO−3に応じた組成物の医薬的に活性のある量を、必要とする被験体に投与することを含む、HER3に、その生物学的又は薬理学的活性に、及び/又は、HER3が関与する生物学的経路又はシグナリングに関連している少なくとも1の疾病又は疾患の予防及び/又は治療のための方法。
観点R−3:少なくとも1の、観点A−1〜A−22、B−1〜B−7、C−1〜C−4、D−1〜D−6、E−1〜E−13、F−1〜F−25又はG−1のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメイン、観点H−1〜H−22のいずれかに応じたVHH、観点K−1〜K−19のいずれかに応じたポリペプチド、観点L−1〜L−21のいずれかに応じた化合物又はコンストラクト、観点L−22又はL−23のいずれかに応じた一価コンストラクト、又は、観点O−2又はO−3に応じた組成物の医薬的に活性のある量を、必要とする被験体に投与することを含む、少なくとも1の、観点A−1〜A−22、B−1〜B−7、C−1〜C−4、D−1〜D−6、E−1〜E−13、F−1〜F−25又はG−1のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメイン、観点H−1〜H−22のいずれかに応じたVHH、観点K−1〜K−19のいずれかに応じたポリペプチド、観点L−1〜L−21のいずれかに応じた化合物又はコンストラクト、観点L−22又はL−23のいずれかに応じた一価コンストラクト、又は、観点O−2又はO−3に応じた組成物を、これを必要とする被験体に投与することにより予防及び/又は治療できる少なくとも1の疾病又は疾患の予防及び/又は治療のための方法。
観点R−4:少なくとも1の、観点A−1〜A−22、B−1〜B−7、C−1〜C−4、D−1〜D−6、E−1〜E−13、F−1〜F−25又はG−1のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメイン、観点H−1〜H−22のいずれかに応じたVHH、観点K−1〜K−19のいずれかに応じたポリペプチド、観点L−1〜L−21のいずれかに応じた化合物又はコンストラクト、観点L−22又はL−23のいずれかに応じた一価コンストラクト、又は、観点O−2又はO−3に応じた組成物の医薬的に活性のある量を必要とする被験体に投与することを含む、免疫療法のための方法。
観点R−5:少なくとも1の種々の癌の予防及び/又は治療のための医薬組成物の製造における、及び/又は、観点R−1〜R−3に応じた1以上の方法における使用のための、観点A−1〜A−22、B−1〜B−7、C−1〜C−4、D−1〜D−6、E−1〜E−13、F−1〜F−25又はG−1のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメイン、観点H−1〜H−22のいずれかに応じたVHH、観点K−1〜K−19のいずれかに応じたポリペプチド、観点L−1〜L−21のいずれかに応じた化合物又はコンストラクト、又は、観点L−22又はL−23のいずれかに応じた一価コンストラクト、の使用。
観点R−6:少なくとも1の種々の癌の予防及び/又は治療のための、観点A−1〜A−22、B−1〜B−7、C−1〜C−4、D−1〜D−6、E−1〜E−13、F−1〜F−25又はG−1のいずれかに応じた免疫グロブリン単一可変ドメイン、観点H−1〜H−22のいずれかに応じたVHH、観点K−1〜K−19のいずれかに応じたポリペプチド、観点L−1〜L−21のいずれかに応じた化合物又はコンストラクト、観点L−22又はL−23のいずれかに応じた一価コンストラクト、又は、観点O−2又はO−3に応じた組成物。