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JP6127790B2 - 液体クロマトグラフ用制御装置および制御方法 - Google Patents
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JP6127790B2 - 液体クロマトグラフ用制御装置および制御方法 - Google Patents

液体クロマトグラフ用制御装置および制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、液体クロマトグラフ分析に使用される、分析条件のパラメータを設定する機能を含む制御装置、及び該装置において用いられる方法に関し、特に、複数の分析パラメータの組み合わせから成るメソッドファイルを作成するための装置及びその方法に関する。
液体クロマトグラフは、ポンプ、液体注入装置、カラムオーブン等の複数のユニット(部)から構成されており、制御装置からの制御信号に従って各ユニットの動作が制御される。
近年、こうした液体クロマトグラフにおいて、各分析ユニットを統括的に制御したり採取されたデータを処理するために、コンピュータに所定の制御/処理プログラムをインストールした制御装置が広く利用されている。こうした制御装置では、分析の開始に先立ってスケジュールテーブルを作成しておくことにより、多数の試料の連続分析などを自動的に行うことができるようになっている(例えば、特許文献1を参照)。
図7は、液体クロマトグラフ分析におけるスケジュールテーブルの一例である。このテーブルでは、1行が1回の分析に対応しており、1行中に、その分析を実行するのに必要な情報として、試料番号、試料の注入量、メソッドファイル名、及び分析結果を保存する際のデータファイル名などが記述される。ここで、メソッドファイルとは、液体クロマトグラフを構成する各ユニットの動作条件を指定するパラメータが格納されたファイルであり、例えば、分析時に使用する移動相やカラム、分析時におけるポンプ流量やカラムオーブンの温度といった各種の設定項目についての種類や値などの分析パラメータ(これら、1つの分析に用いられる分析パラメータを総称して分析メソッドと呼ぶ)が格納されている。
以上のようなスケジュールテーブルが作成された上で分析の開始が指示されると、そのスケジュールに従って順次試料が選択されるとともに各メソッドファイルに記述された分析メソッドに従って分析条件が設定され、多数の試料の分析が自動的に実行される。
こうした液体クロマトグラフにおいては、分析メソッドが異なれば得られる結果が異なる。図8は、分析メソッドの違いによって得られる結果の差異を示す図である。図8の(a)および(b)は共に、混合液中の溶液Bの比率を、試料が注入されてから5分間は90%に保持し、その後の2分間で5%まで下げてグラジエント送液法による分析(以下、「グラジエント分析」と呼ぶ)を行った場合のクロマトグラムである。図8(a)では、溶媒Aは10 mmol/Lのクエン酸ナトリウム(pH 3.1)、溶媒Bはメタノールであり、図8(b)では、溶媒Aは10 mmol/Lの酢酸ナトリウム(pH4.7)、溶媒Bはメタノール+アセトニトリル(50:50)である。
このように、分析メソッドの違いにより分析の結果が異なることから、ユーザは、1つの試料に対して様々な条件で予備的な分析を行い、その結果から、該試料に最適な分析メソッドを決定することが必要となる。このような予備的処理(探索)をメソッドスカウティングと呼ぶ。
こうしたメソッドスカウティングでは、まず、ユーザが、各種の設定項目の分析パラメータ、例えば、移動相の種類や、カラムの種類、分析時におけるポンプの流量の値、カラムオーブンの温度の値、2種類の溶媒から成る場合の移動相の構成比率の値やグラジエント分析の場合はその経時的変化などの範囲を具体的に設定する。その後、設定された範囲内で各種の設定項目の分析パラメータの組み合わせを変えたメソッドファイルが、ユーザによって、またはプログラムによって網羅的に作成され、これらメソッドファイルを含むスケジュールテーブルが作成される。そして、分析の開始の指示により、スケジュールテーブルの各行に記述された条件に従って分析が次々と実行される。また、分析結果であるクロマトグラムデータは分析毎にそれぞれ1つのデータファイルに格納され、ハードディスクドライブなどの記憶装置に保存される。ユーザは記憶装置に保存されたクロマトグラムデータを参照し、最適な分析結果が得られたときの分析条件を、該試料の実際の分析に用いる分析メソッドとして決定する。
特開2005ー127814号公報
上述した通り、メソッドスカウティングでは、各種の設定項目の分析パラメータの組み合わせを変えたメソッドファイルが網羅的に作成される。ところが、分析パラメータの中には組み合わせることに意味がないもの、或いは組み合わせることが適切ではないものが含まれる。例えば、pH調整試薬としてTFAを含む溶媒と酢酸を含む溶媒とを組み合わせて移動相として用いることは、各添加剤が互いの作用を妨げるため適切ではない。0.1%のギ酸を含む溶媒と、0.01%のギ酸を含む溶媒とを組み合わせて移動相として用いることは、移動相中のギ酸濃度を決定する点では意味がない。また、溶媒の種類によっては混合することにより該溶媒に含まれる添加物が析出することがあり、このような溶媒を組み合わせて移動相とすることも適切ではない。
意味のない、或いは適切ではない分析パラメータの組み合わせからなるメソッドファイルに従って予備的分析が実行されると、その分、予備的分析の時間が長くなるばかりでなく、溶媒や試料が無駄になり、前述のように析出が生じるとその後の分析を阻害するという問題があった。
本発明は、上記課題を解決するために成されたものであり、その主な目的は、メソッドスカウティングのためのメソッドファイルを作成する場合において、不適切な分析パラメータの組み合わせが含まれることを防止した、液体クロマトグラフ用の分析パラメータを設定する機能を含む制御装置及びその制御方法を提供することである。
上記課題を解決するために成された本発明に係る液体クロマトグラフ用制御装置は、液体クロマトグラフの動作条件を規定する複数の設定項目であって、該複数の設定項目のうちの少なくとも1個が複数の分析パラメータを設定可能であり、該複数の設定項目の分析パラメータを記述したメソッドファイルに従って前記液体クロマトグラフの動作を制御する液体クロマトグラフ用制御装置であって、
a) 前記複数の分析パラメータが設定可能な各設定項目について、設定可能な複数の分析パラメータを条件設定画面に表示する表示手段と、
b) ユーザの指示に基づいて、前記各設定項目の前記複数の分析パラメータの各々に、他の設定項目の分析パラメータとの組み合わせの適否を示すグループ識別記号を割り付けることで、前記各設定項目の前記複数の分析パラメータを複数のグループにグループ分けするグループ設定手段と、
c) 前記複数のグループのそれぞれについて、前記各設定項目の分析パラメータの中から同一グループに属する分析パラメータを抽出し、それらを組み合わせてメソッドファイルを作成するファイル作成手段と、
を備えることを特徴とする。
ここで、設定項目とは、クロマトグラフ分析において複数種類の溶媒から移動相を構成する場合、その複数種類の溶媒の構成比率や、グラジエント送液法の場合はその経時的変化をいう。さらに、カラムの種類が設定項目に含まれてもよい。分析パラメータとは、各設定項目の具体的な種類や値など(例えば、移動相を構成する各溶媒の種類やカラムの種類など)をいう。
表示手段は、これら設定項目のそれぞれについて、設定可能な分析パラメータを条件設定画面に表示する。グループ設定手段は、各設定項目の分析パラメータについて、それを他の設定項目の分析パラメータと組み合わせることが妥当であるか否かを勘案したグループ分けを、ユーザに実行させる。例えば、使用する2つの移動相の性質(酸とアルカリ、有機系と水系等)を勘案し、組み合わせが妥当である移動相の種類(分析パラメータ)(例えば、酢酸系、TFA系)が同一グループに属するようにグループ分けを行う。また、移動相とカラムの極性等、他の設定項目同士の分析パラメータの組み合わせについても、同様の観点からグループ分けを行う。ファイル作成手段は、こうしてグループ分けされた各設定項目の分析パラメータから、同一のグループに属するものだけを抽出し、組み合わせてメソッドファイルを作成する。これにより、無意味な、或いは、適切でない分析パラメータの組み合わせが排除され、効率の良いメソッドスカウティングを行うことができるようになる。
本発明に係る液体クロマトグラフの制御方法は、液体クロマトグラフの動作条件を規定する複数の設定項目であって、該複数の設定項目のうちの少なくとも1個が複数の分析パラメータを設定可能であり、該複数の設定項目の分析パラメータを記述したメソッドファイルに従って前記液体クロマトグラフの動作を制御する液体クロマトグラフの制御方法であって、
a) 前記複数の分析パラメータが設定可能な各設定項目について、設定可能な複数の分析パラメータを条件設定画面に表示する表示ステップと、
b) ユーザの指示に基づいて、前記各設定項目の前記複数の分析パラメータの各々に、他の設定項目の分析パラメータとの組み合わせの適否を示すグループ識別記号を割り付けることで、前記各設定項目の前記複数の分析パラメータを複数のグループにグループ分けするグループ設定ステップと、
c) 前記複数のグループのそれぞれについて、前記各設定項目の分析パラメータの中から同一グループに属する分析パラメータを抽出し、それらを組み合わせてメソッドファイルを作成するファイル作成ステップと、
を備えることを特徴とする。
本発明に係る液体クロマトグラフ用制御装置及びその制御方法によれば、ユーザの指示に基づいて、各設定項目の複数の分析パラメータの各々に、他の設定項目の分析パラメータとの組み合わせの適否を示すグループ識別記号を割り付けることで、各設定項目の複数の分析パラメータを複数のグループにグループ分けし、当該複数のグループのそれぞれについて、各設定項目の分析パラメータから、同一のグループに属するものだけを抽出し、それらを組み合わせてメソッドファイルが作成されるので、意味のない又は不適切な分析パラメータの組み合わせを含むメソッドファイルは作成されない。その結果、不要な分析が実行されることによる、時間や、溶媒、試料の無駄が防止できる。
本発明の一実施例に係る液体クロマトグラフ用制御装置を備えた液体クロマトグラフの概略構成図。 同実施例に係る液体クロマトグラフ用制御装置の動作を示すフローチャート。 グラジエントプロファイルの一例を示す図。 同実施例に係る液体クロマトグラフ用制御装置のグループ名を入力する画面の一例の概略図。 同実施例に係る液体クロマトグラフ用制御装置において入力された溶媒Aの2種類の分析パラメータと溶媒Bの2種類の分析パラメータの全ての組み合わせ(a)と各分析パラメータに割り付けたグループ名(b)を示す表。 メソッドスカウティングにおけるスケジュールファイルの一例を示す図であり、(a)は本実施例の装置によるものであり、(b)は従来の装置によるものである。 スケジュールテーブルの一例を示す図。 分析メソッドの違いによって得られる結果の差異を示す図。
本発明に係る液体クロマトグラフ用制御装置の一実施例を、図面を参照して説明する。図1は本実施例に係る液体クロマトグラフ用制御装置を備えた液体クロマトグラフの概略構成図である。本実施例に係る液体クロマトグラフは、移動相を構成する2つの溶媒(溶媒A及び溶媒B)の混合比を時間的に変化させつつクロマトグラフ分析を行うグラジエント分析を実行できるようになっている。
なお、本実施例の装置は、グラジエント分析を行うことができる構成となっているが、本発明の液体クロマトグラフ用制御装置は、2種類の溶媒から移動相を構成するが、その溶媒の構成比率は変化させない分析(アイソクラティック分析)にも適用できることは当然である。
この液体クロマトグラフは、送液部10、オートサンプラ20、カラムオーブン30、検出部40、これら各部(ユニット)をそれぞれ制御するシステムコントローラ50、システムコントローラ50を通して分析作業を管理したり検出部40で得られたデータを解析・処理したりする制御装置60、制御装置60に接続されたキーボードやマウスから成る操作部71、ディスプレイから成る表示部72などを備える。
送液部10は、送液ポンプPによって吸引された溶媒Aと、送液ポンプPによって吸引された溶媒Bとをグラジエントミキサー17によって混合した上でカラムへと送出するものであり、更に、送液ポンプP、Pにはそれぞれ溶媒切替バルブ15、16及び脱気ユニット13、14を介して4つの溶媒容器が接続されている。このうち、送液ポンプPに接続された溶媒容器11a〜11dには例えば水系の溶媒(即ち水を主成分とする溶媒)が収容されており、溶媒切替バルブ15の切り替えにより、これら4つの溶媒容器11a〜11dの内の1つが選択されて該容器内の溶媒が前記溶媒Aとして送液ポンプPにより吸引される。一方、送液ポンプPに接続された溶媒容器12a〜12dには例えば有機系の溶媒(即ち有機溶媒を主成分とする溶媒)が収容されており、溶媒切替バルブ16の切り替えにより4つの溶媒容器12a〜12dの内の1つが選択されて該容器内の溶媒が前記溶媒Bとして送液ポンプPにより吸引される。これら送液ポンプP、Pの流量は時間経過に伴ってそれぞれ変化するように制御することが可能であり、これによって溶媒A、Bの混合比率が時間的に変化するグラジエント方式の送液を行うことができる。カラムオーブン30は、6つのカラム32a〜32f、及びこれらのカラムのいずれか1つを選択的に移動相の流路に接続するための流路切替部31、33を内装している。検出部40には例えばPDA検出器などの検出器41が設けられている。
制御装置60は、記憶部61、分析条件設定部62、メソッドファイル作成部63、スケジュールテーブル作成部64、分析制御部65、データ処理部66を機能ブロックとして含んでいる。制御装置60の実体はコンピュータであり、コンピュータにインストールした専用の制御/処理ソフトウエアを実行することにより後述するような各種機能が達成される。
上記の液体クロマトグラフを用いた1回のグラジエント分析における標準的な分析動作は次の通りである。即ち、制御装置60の分析制御部65から指示を受けたシステムコントローラ50の制御の下で、溶媒切替バルブ15、16がそれぞれ1つの溶媒容器を選択し、送液ポンプP、Pが前記溶媒容器から所定の流量で以て溶媒を吸引する。送液ポンプPで吸引された溶媒Aと送液ポンプPで吸引された溶媒Bは、グラジエントミキサー17によって均一に混合され、混合後の移動相は、オートサンプラ20を介してカラムへと流入する。オートサンプラ20には1つ以上の試料瓶(バイアル)が搭載されたラックがセットされており、システムコントローラ50の制御の下に所定の試料を選択してこれを採取し、所定のタイミングで以て該試料を移動相中に注入する。この試料は移動相に乗ってカラム32a〜32fのいずれかに導入される。
このとき、図3のグラジエントプロファイルに示すように、試料の注入から所定の時間が経過するまでの間は、溶媒Bの比率が低く、溶媒Aの比率が高い状態となるように送液ポンプP、Pの流量が制御される(時刻t0〜t1:試料導入工程)。溶媒Aとしては、溶出力の弱い溶媒が用いられるため、これにより試料中の各成分が一旦カラムに吸着される。続いて、送液ポンプP、Pの流量を時間経過に従って変化させて溶媒Bの比率を上げていく(時刻t1〜t2:グラジエント工程)。溶媒Bとしては、溶出力の強い溶媒が用いられるため、これによりカラムに吸着されていた各成分がその極性に応じて順次カラムから溶出されて検出部40に導入される。
そして、検出部40に設けられた検出器41によって各成分が順次検出され、その濃度に応じた検出信号をデジタル化したデータがシステムコントローラ50を介して制御装置60へ送られる。制御装置60では受け取ったデータをハードディスク等の記憶装置上に設けられた記憶部61に格納するとともに、データ処理部66で所定の処理を行ってクロマトグラムを作成し表示部72の画面上に表示する。その後、溶媒Bを一定時間高濃度で送液することによりカラムを洗浄し(時刻t2〜t3:洗浄工程)、再び初期の移動相組成に戻してカラムを一定時間平衡化する(時刻t3〜t4:平衡化工程)。
ここで、上述の試料導入工程、グラジエント工程、洗浄工程、及び平衡化工程の実行時間、グラジエント工程の開始時における移動相の組成、グラジエント工程の終了時における移動相の組成、及び前記洗浄工程における移動相の組成をグラジエント条件という。
次に、本実施例の液体クロマトグラフ用制御装置における特徴的な動作として、複数の設定項目の分析パラメータの組み合わせから成るメソッドファイル作成時の動作について図2のフローチャートを参照しつつ説明する。前述のように、メソッドファイルとは、液体クロマトグラフを構成する各ユニットの動作条件を指定するパラメータが格納されたファイルであり、例えば、分析時に使用する移動相やカラム、分析時におけるポンプ流量やカラムオーブンの温度といった各種の設定項目についての種類や値などの分析パラメータが格納されている。
まず、ユーザが操作部71を操作して、メソッドスカウティングを行う旨を分析条件設定部62に入力する。これにより、表示部72の画面上に、設定が必要な各部における設定項目が明示された所定の設定画面(図示略)が表示される。この設定画面において、ユーザは、分析対象とする試料名とその注入量を入力すると共に、カラム32a〜32fのうち使用するカラムなど、メソッドファイルを構成する設定項目の分析パラメータを入力する(ステップS11)。各設定項目について複数の分析パラメータを入力しても良く、1つだけ入力しても良い。本実施例の装置は、2種類の溶媒A及びBを組み合わせて移動相を構成するものであるから、溶媒A、溶媒Bのそれぞれを1つの設定項目としている。また、説明を簡単にするために、溶媒Aと溶媒Bの2つの設定項目についてのみ複数の分析パラメータを入力することとする。具体的には、溶媒Aとして溶媒容器11a〜11dに収容した溶媒名、溶媒Bとして溶媒容器12a〜12dに収容した溶媒名をそれぞれ複数入力する。
続いて、ユーザはステップS11で入力した各設定項目の分析パラメータについて、その分析パラメータとは別の設定項目の分析パラメータとの組み合わせの適否を勘案してグループ分けを行う(ステップS12)。このグループ分けとは、分析パラメータの物理的性質や化学的性質に基づいて、ある設定項目の分析パラメータと別の設定項目の分析パラメータとを組み合わせることが適切か否か、又は意味があるか否かをユーザが判断し、適切な又は意味がある組み合わせの分析パラメータを同一のグループに分ける操作である。グループ分けは、同一のグループであることを表すものであればその表現方法は問わない。本実施例において、グループ分けは、物理的性質や化学的性質に基づいて、予め決められたグループ番号(またはグループ名)を入力するものとする。
なお、グループ分けは、設定可能な全ての分析パラメータについて行っても良い。この場合、全ての設定項目の分析パラメータが1つしかない場合や設定可能な分析パラメータが1つしかない場合は、その1つの分析パラメータが1つのグループとなる。
もっとも、グループ分けは、組み合わせの適否を判断する必要がある分析パラメータについてのみ行うようにすることが望ましい。「組み合わせの適否を判断する必要がある分析パラメータ」とは、複数の設定項目についてそれぞれ複数の分析パラメータが存在する場合の該複数の分析パラメータを指す。全ての設定項目の分析パラメータが1つしかない場合や設定可能な分析パラメータが1つしかない場合は、組み合わせの適否を判断するまでもなく、これら分析パラメータを組み合わせて1つのメソッドファイルが作成されることになるからである。
本実施例では、組み合わせの適否を判断する必要がある分析パラメータ、即ち、溶媒Aの分析パラメータと溶媒Bの分析パラメータについてのみ、図4に示すように、グループ番号を入力する(グループ分けを実行する)こととする。なお、図4では、ステップS11における設定項目の分析パラメータを入力する設定画面と同じ画面上で各分析パラメータのグループ番号を入力するようになっているが、この設定画面とは別の画面に設定可能な分析パラメータが表示され、その画面上でグループ番号を入力するようにしてもよい。
ここで、具体例を挙げてグループ分けについて説明する。いま、溶媒Aの分析パラメータとして、水にトリフルオロ酢酸(TFA)を添加したもの(以下、「溶媒TFA/水」と略す)と、水に酢酸アンモニウムを添加したもの(溶媒CHCOONH/水)の2種類の水系の溶媒が設定され、溶媒Bの分析パラメータとして、アセトニトリルにTFAを添加したもの(溶媒TFA/ACN)とアセトニトリルに酢酸アンモニウムを添加したもの(溶媒CHCOONH/ACN)の2種類の有機系の溶媒が設定されたとする。この場合、溶媒Aの分析パラメータ2種類と溶媒Bの分析パラメータ2種類を組み合わせて作成される移動相は、図5(a)に示すように4種類(No.1〜4)となる。
ところが、添加剤が異なる溶媒同士を組み合わせると、各添加剤が互いの作用を妨げてしまったり、添加剤同士が反応して析出物が生じたりすることがあり、このような溶媒同士の組み合わせから成る移動相を分析に用いることは好ましくない。つまり、図5(a)に示す4種類の移動相のうちNo.2とNo.3の移動相は、組み合わせることが適切でない溶媒から成る。そこで、添加剤TFAを含む溶媒のグループ番号を「1」に、添加剤CHCOONHを含む溶媒のグループ番号を「2」とし、4種類の溶媒にグループ番号を設定する(図5(b))。
グループ分けが完了すると、適宜、前記分析条件設定部62により分析に必要な他の条件設定がなされる(ステップS13)。本実施例ではグラジエント分析を行うため、図3のようなグラジエントプロファイルが作成される。
なお、このステップS13は、ステップS11でグラジエント条件が入力設定された後で、且つ後述のメソッドファイル作成前に行われればよく、ステップS12より前に行われてもよい。
その後、ユーザが操作部71で所定の操作を行うことによりメソッドファイル作成部63へメソッドファイルの作成を指示すると、各設定項目の分析パラメータの中から、同一グループに属する分析パラメータが抽出(選択)され組み合わされることによってメソッドファイルが生成され、記憶部61に保存される(ステップS14)。
本実施例では、同じグループ番号の溶媒Aの分析パラメータと溶媒Bの分析パラメータが自動的且つ網羅的に組み合わされたものがメソッドファイルの移動相として記述される。具体的には、グループ番号「1」の分析パラメータである溶媒TFA/水と溶媒TFA/ACNの中からの組み合わせ(図5(a)のNo.1)と、グループ番号「2」の分析パラメータである溶媒CHCOONH/水と溶媒CHCOONH/ACNの中からの組み合わせ(図5(a)のNo.4)のみが移動相として記述される。そして、これらの2個の移動相と、分析パラメータが1つしかない他の設定項目の該分析パラメータとの組み合わせから成る合計2個のメソッドファイルが作成される(図6(a))。
その後、ユーザが操作部71で所定の操作を行うことによりスケジュールテーブル作成部64へスケジュールテーブルの作成が指示されると、ステップS14で作成されたメソッドファイルがスケジュールテーブルに記述されスケジュールテーブルが作成される(ステップS15)。ここでは、例えば図7に示すようなスケジュールテーブルが2行作成され表示部72の画面上に表示される。その後分析の開始が指示されると、この作成されたスケジュールテーブルに従って試料の予備的分析が実行される。
一方、上記の溶媒Aの分析パラメータ2種類と溶媒Bの分析パラメータ2種類とを全て、自動的且つ網羅的に組み合わせた移動相がメソッドファイルに記述されていた従来の方法では、上記の2個のメソッドファイルの他に、添加剤が異なる溶媒同士の組み合わせからなる移動相(図5(a)のNo.2及びNo.3)もメソッドファイルに記述され、合計4個のメソッドファイルが作成される(図6(b))。この結果、これら4個のメソッドファイルからスケジュールテーブルが作成され、このスケジュールテーブルに従って予備的分析が実行されることになる。上述したように、添加剤が異なる溶媒の組み合わせからなる移動相を用いて分析を行うことは好ましくなく、これらの分析に費やされる時間や試料、溶媒は無駄となる。
これに対して、本実施例では、同一グループに属する、組み合わせることが適切なものの中から抽出された分析パラメータの組み合わせから成るメソッドファイルのみが作成されるため、無駄な予備的分析が実行されることがない。従って、分析時間を短縮したり、試料や溶媒などの無駄な消費をなくしたりすることが可能となる。
以上、本発明を実施するための形態について具体例を挙げて説明を行ったが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨の範囲で適宜変更が許容される。例えば以下に示すような変形例が可能である。
上記の実施例では、溶媒A及び溶媒Bの各分析パラメータを、添加剤の種類に基づいてグループ分けを行ったが、添加剤の濃度に基づいてグループ分けすることがあり得る。例えば、溶媒Aの分析パラメータとして、添加剤であるギ酸を0%、0.01%、0.1%含む3種類の溶媒があり、溶媒Bの分析パラメータとして、添加剤であるギ酸を0%、0.01%、0.1%含む3種類の溶媒がある場合に、ギ酸の濃度が異なる溶媒Aと溶媒Bの分析パラメータ同士を組み合わせると、移動相のギ酸濃度が変化してしまうため、好ましくない。そこで、この場合は、同じギ酸濃度の分析パラメータが同じグループに属するようグループ分けを行う。
また、移動相以外に、カラムについても、複数の分析パラメータが設定された場合に移動相との組み合わせの適否を考慮してグループ分けを行うことが考えられる。
さらに、一つの分析パラメータが複数のグループに属する場合もある。例えば、上記の実施例で説明した溶媒Aと溶媒Bの他に、カラムについても複数の分析パラメータ(カラムC1とカラムC2)が設定され、これらカラムC1及びC2が、グループ番号1の溶媒の組み合わせから成る移動相、及びグループ番号2の溶媒の組み合わせから成る移動相のいずれの分析にも用いることができる場合には、カラムC1及びC2には、それぞれグループ番号1及び2の両方を設定する。この例では、溶媒A、溶媒B、カラムの各分析パラメータの組み合わせから成るメソッドファイルは4種類作成されることになる。
また、組み合わせの適否を判断する際の基準としては、移動相では、例えば水系溶媒或いは有機系溶媒といった分析パラメータの種類や、溶媒のpH値、アルカリ性・酸性といった化学的性質などが挙げられる。
10…送液部
11a〜11d、12a〜12d…溶媒容器
、P…送液ポンプ
15、16…溶媒切替バルブ
17…グラジエントミキサー
20…オートサンプラ
30…カラムオーブン
32a〜32f…カラム
40…検出部
41…検出器
50…システムコントローラ
60…制御装置
61…記憶部
62…分析条件設定部
63…メソッドファイル作成部
64…スケジュールテーブル作成部
65…分析制御部
66…データ処理部
71…操作部
72…表示部

Claims (4)

  1. 液体クロマトグラフの動作条件を規定する複数の設定項目であって、該複数の設定項目のうちの少なくとも1個が複数の分析パラメータを設定可能であり、該複数の設定項目の分析パラメータを記述したメソッドファイルに従って前記液体クロマトグラフの動作を制御する液体クロマトグラフ用制御装置であって、
    a) 前記複数の分析パラメータが設定可能な各設定項目について、設定可能な複数の分析パラメータを条件設定画面に表示する表示手段と、
    b) ユーザの指示に基づいて、前記各設定項目の前記複数の分析パラメータの各々に、他の設定項目の分析パラメータとの組み合わせの適否を示すグループ識別記号を割り付けることで、前記各設定項目の前記複数の分析パラメータを複数のグループにグループ分けするグループ設定手段と、
    c) 前記複数のグループのそれぞれについて、前記各設定項目の分析パラメータの中から同一グループに属する分析パラメータを抽出し、それらを組み合わせてメソッドファイルを作成するファイル作成手段と、
    を備えることを特徴とする液体クロマトグラフ用制御装置。
  2. 前記設定項目が、分析における移動相を構成する複数種類の溶媒であることを特徴とする請求項1に記載の液体クロマトグラフ用制御装置。
  3. 前記設定項目が、さらにカラムを含むことを特徴とする請求項2に記載の液体クロマトグラフ用制御装置。
  4. 液体クロマトグラフの動作条件を規定する複数の設定項目であって、該複数の設定項目のうちの少なくとも1個が複数の分析パラメータを設定可能であり、該複数の設定項目の分析パラメータを記述したメソッドファイルに従って前記液体クロマトグラフの動作を制御する液体クロマトグラフの制御方法であって、
    a) 前記複数の分析パラメータが設定可能な各設定項目について、設定可能な複数の分析パラメータを条件設定画面に表示する表示ステップと、
    b) ユーザの指示に基づいて、前記各設定項目の前記複数の分析パラメータの各々に、他の設定項目の分析パラメータとの組み合わせの適否を示すグループ識別記号を割り付けることで、前記各設定項目の前記複数の分析パラメータを複数のグループにグループ分けするグループ設定ステップと、
    c) 前記複数のグループのそれぞれについて、前記各設定項目の分析パラメータの中から同一グループに属する分析パラメータを抽出し、それらを組み合わせてメソッドファイルを作成するファイル作成ステップと、
    を備えることを特徴とする液体クロマトグラフの制御方法。
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