JP6131153B2 - 光学用粘着剤組成物、画像表示装置および入出力装置 - Google Patents
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Description
本発明の一実施形態に係る光学用粘着剤組成物(以下、単に「粘着剤組成物」と記載する場合もある。)は、(A)水添ブロック共重合体(以下、単に「(A)成分」と記載する場合もある。)と、(B)第1の相溶剤(以下、単に「(B)成分」と記載する場合もある。)と、(C)第2の相溶剤(以下、単に「(C)成分」と記載する場合もある。)と、を含む。本実施形態に係る光学用粘着剤組成物から得られる粘着剤層の比誘電率は1〜3.5である。
(A)成分である水添ブロック共重合体は、芳香族ビニル単量体の重合体成分から構成されるハードセグメントと、共役ジエン単量体の重合体成分から構成されるソフトセグメントとを有する熱可塑性エラストマーである。ここで、より具体的には、芳香族ビニル化合物はスチレン、α−メチルスチレンであることが好ましく(より好ましくはスチレン)、共役ジエン化合物はブタジエン、イソプレンであることが好ましい。
(B)成分である第1の相溶剤は、(A)成分を構成するハードセグメントに相溶する性質を有し、かつ、軟化点が50℃以下である。
(C)成分である第2の相溶剤は、(A)成分を構成するソフトセグメントに相溶する性質を有し、かつ、軟化点が50℃以上140℃未満である。
本実施形態に係る光学用粘着剤組成物から得られる粘着剤層の比誘電率は、周波数が1.0×102〜1.0×106Hzにおいて測定された比誘電率の値である。本実施形態に係る光学用粘着剤組成物から得られる粘着剤層の比誘電率は1〜3.5であり、1〜3.0であることが好ましく、1〜2.5であることがさらに好ましい、1〜2.3であることが特に好ましい。本実施形態に係る光学用粘着剤組成物から得られる粘着剤層は、周波数1.0×106Hzでの比誘電率が、周波数1.0×102Hzでの比誘電率の90%以上であることができ、95%以上であることが好ましく、97%以上であることが更に好ましい。
(D)成分は、上記(A)〜(C)成分の他に、本願の粘着剤組成物に添加し得る任意成分である。(D)成分は、少なくとも(A)成分を構成するソフトセグメントに相溶する性質を有する、第3の相溶剤であることとしてもよい。また(D)成分は、常温(23℃)において液体であることとしてもよい。
本実施形態に係る光学用粘着剤組成物は、画像表示装置や入出力装置を構成する部材の貼り合わせに用いることができる。本実施形態に係る光学用粘着剤組成物を用いた貼り合わせの対象となる部材は、光学部材(例えば、偏光フィルム、位相差フィルム、楕円偏光フィルム、反射防止フィルム、輝度向上フィルム、光拡散フィルムおよびハードコートフィルムからなる群から選択される光学フィルム)、ITO層等の金属層、または、ガラスまたはプラスチックからなる基材であってもよい。より具体的には、本実施形態に係る光学用粘着剤組成物は、タッチパネル式入出力装置を構成する部材の貼り合わせに好適に用いることができる。
本実施形態に係る光学用粘着剤組成物は、(A)成分、(B)成分および(C)成分を含むことにより、該光学用粘着剤組成物から得られる粘着剤層の比誘電率が1〜3.5である、低比誘電率の粘着剤層を得ることができるため、表示装置に含まれる内部回路で生じるノイズによる誤作動を抑制することとなる。
本実施形態に係る光学用粘着剤組成物の作用効果をより具体的に説明するにあたり、公知の出入力装置の構成について説明する。図3は、公知の出入力装置(タッチパネル式入出力装置200)の構成を模式的に示す断面図である。タッチパネル式入出力装置200は、液晶表示装置(LCD)110と、タッチパネル部120とを含む。LCD110とタッチパネル部120との間の端部にギャップ剤層130が設けられているため、両端のギャップ剤層130の間には空気層140が生じている。
これに対して、本実施形態に係る光学用粘着剤組成物によれば、該光学用粘着剤組成物を用いて、幅広い周波数帯域において比誘電率が低い(比誘電率の周波数依存性が低い)粘着剤層を得ることができるため、粘着剤層の高い比誘電率に起因するタッチセンサーの誤作動を防止することができる。すなわち、本実施形態に係る光学用粘着剤組成物を用いて図3の空気層140を充填して、比誘電率が1〜3.5である粘着剤層を空気層140の代わりに設けることにより、アクリル系粘着剤を用いて形成された粘着剤層が空気層140の代わりに設けられた場合と比較して、タッチセンサーの誤作動を抑制することとなる。
本実施形態に係る粘着シートは、本実施形態に係る光学用粘着剤組成物をセパレータの表面に塗布し、乾燥して得られる。より具体的には、基材上に、本実施形態に係る粘着剤組成物をグラビアコーター、メイヤーバーコーター、エアナイフコーター、ロールコーター等により塗布し、塗布された該粘着剤組成物を常温または加熱により乾燥させて、本実施形態に係る粘着シートを作製してもよい。また、粘着シートの厚みは、通常は10〜500μm、好ましくは20〜300μm程度である。
本発明の別の実施形態に係る画像表示装置は、本実施形態に係る光学用粘着剤組成物を用いて形成された粘着剤層を含む。本実施形態に係る画像表示装置としては、例えば、液晶表示装置が挙げられる。
以下、本発明を下記実施例に基づいて説明するが、本発明は実施例に限定されない。
4.1.1.粘着剤組成物の調製
図5Aは、実施例1〜20の粘着剤組成物と、該粘着剤組成物から得られる粘着シートそれぞれの評価結果を示す図である。また、図5Bは、比較例1〜11の粘着剤組成物と、該粘着剤組成物から得られる粘着シートそれぞれの評価結果を示す図である。
図5A中の化合物Aと示されるものは、粘着付与樹脂(タッキファイヤー)であり、(C)成分の一態様である。
4.2.1.比誘電率
厚さ100μmの銅箔に、厚さ50μmの粘着シートを貼り付け、更に厚さ100μmの銅箔へ貼り付けて測定サンプルとした。東陽テクニカ製LCRメータ6440Bを用いて銅箔へ接続して、23℃65%RHの条件下で比誘電率を算出した。
上記4.1.1にて説明した調整方法によって得られた厚さ50μmの粘着シートを、厚さ100μmのPETフィルムに転写して評価試験体を得た。
○:粘着層厚み50μmの50%の段差(すなわち25μmの段差)を埋めることができ、該段差周辺に空隙や気泡が視認されない。
△:粘着層厚み50μmの25%の第一の段差(すなわち12.5μmの段差)を埋めることができ、第一の段差周辺に空隙や気泡が視認されないが、粘着層厚み50μmの50%の第二の段差(すなわち25μmの段差)を埋めることができず、第二の段差周辺に空隙や気泡が視認された。
×:粘着層厚み50μmの25%の段差(すなわち25μmの段差)を埋めることができず、該段差周辺に空隙や気泡が視認された。
粘着層厚50μmの粘着シートを幅20mmの短冊状に切り出し、セパレータを剥離してガラス基板に張り合わせ2kgのローラーで3往復圧着した。20分後、剥離速度0.3m/分、剥離角度180°で剥離し、その際の粘着力を測定した(単位:N/20mm)。なお、剥離時にジッピング現象が生じた場合、図5A、5Bにおいて、粘着力数値の傍らに“z”と記載している。
キセノンウエザーメーターを用いてブラックパネル温度63±3℃にて明暗サイクル連続点灯で試験前後の色相を比較測定した。
○:色差ΔE*が6.5以下
×:色差ΔE*が6.5超
SEPS1:スチレン/エチレン−プロピレン/スチレン型ブロック共重合体(スチレン−イソプレン−スチレン型ブロックポリマーの水素添加物;スチレン含有率13%)
SEPS2:スチレン/エチレン−プロピレン/スチレン型ブロック共重合体(スチレン−イソプレン−スチレン型ブロックポリマーの水素添加物;スチレン含有率20%)
SEPS3:スチレン/エチレン−プロピレン/スチレン型ブロック共重合体(スチレン−イソプレン−スチレン型ブロックポリマーの水素添加物;スチレン含有率65%)
SEBS:スチレン/エチレン−ブチレン/スチレン型ブロックポリマー(スチレン含有率30%)
(なお、上記SEPS1〜3およびSEBSは、いずれも水添率90%以上である)
SIS:スチレン−イソプレン−スチレン型ブロックポリマー
SBS:スチレン−ブタジエン−スチレン型ブロックポリマー
HV−300:日石ポリブテンHV−300(JX日鉱日石エネルギー社製)
TH130:YSポリスターTH130(テルペンフェノール型粘着付与樹脂、ヤスハラケミカル社製)
P−100:アルコンP−100(水添脂環族飽和炭化水素樹脂、荒川化学社製)
P−140:アルコンP−140(水添脂環族飽和炭化水素樹脂、荒川化学社製)
ピコラスチックA5:(軟化点5℃、芳香族系粘着付与樹脂、イーストマンケミカル社製)
ピコタック7050:(軟化点50℃、芳香族系粘着付与樹脂、イーストマンケミカル社製)
クリスタレックス3100:(軟化点100℃、芳香族系粘着付与樹脂、イーストマンケミカル社製)
図5Aにて示される評価結果から、本願実施例1ないし20の粘着剤組成物は、(A)成分、(B)成分および(C)成分を含むことにより、該粘着剤組成物から得られる粘着剤層の比誘電率を1〜3.5とすることができ、かつ、段差追従性に優れた粘着剤層を得ることができる。
Claims (15)
- (A)水添ブロック共重合体と、
(B)第1の相溶剤と、
(C)第2の相溶剤と、
を含む、光学用粘着剤組成物であって、
前記(A)水添ブロック共重合体は、芳香族ビニル単量体の重合体成分から構成されるハードセグメントと、共役ジエン単量体の重合体成分から構成されるソフトセグメントとを有し、
前記(B)第1の相溶剤は、前記ハードセグメントに相溶する性質を有し、かつ、軟化点が50℃以下であり、
前記(C)第2の相溶剤は、前記ソフトセグメントに相溶する性質を有し、かつ、軟化点が50℃以上140℃未満であり、前記(A)水添ブロック共重合体100質量部に対し、2〜50質量部含有され、
前記光学用粘着剤組成物から得られる粘着剤層の比誘電率が1〜3.5である、光学用粘着剤組成物。 - 前記(A)水添ブロック共重合体における前記ハードセグメントの含有量が5〜70質量%である、請求項1に記載の光学用粘着剤組成物。
- 前記(A)水添ブロック共重合体を構成する共役ジエン単量体の重合体成分に含まれる二重結合の水添率が90%以上である、請求項1または2に記載の光学用粘着剤組成物。
- 前記(B)第1の相溶剤は、芳香族系粘着付与樹脂である、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の光学用粘着剤組成物。
- 前記芳香族系粘着付与樹脂が、芳香族石油樹脂、スチレン系重合体、α−メチルスチレン系重合体、スチレン−(α−メチルスチレン)系共重合体、スチレン−脂肪族炭化水素系共重合体、スチレン−(α−メチルスチレン)−脂肪族炭化水素系共重合体およびスチレン−芳香族炭化水素系共重合体からなる群より選択される少なくとも1種である、請求項4に記載の光学用粘着材組成物。
- 前記(C)第2の相溶剤が、脂環族飽和炭化水素化合物、及びテルペンフェノール化合物からなる群より選択される少なくとも1種である、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の光学用粘着剤組成物。
- 前記光学用粘着剤組成物の酸価が1以下である、請求項1ないし6のいずれか1項に記載の光学用粘着剤組成物。
- 前記(B)第1の相溶剤の配合量が、前記(A)水添ブロック共重合体100質量部に対して30〜100質量部である、請求項1ないし7のいずれか1項に記載の光学用粘着剤組成物。
- 前記(B)第1の相溶剤の配合量30〜80質量部に対して、前記(C)第2の相溶剤が5〜55質量部配合される、請求項1ないし8のいずれか1項に記載の光学用粘着剤組成物。
- 前記ソフトセグメントに相溶し、かつ、常温(23℃)において液体である(D)第3の相溶剤をさらに含み、
前記(D)第3の相溶剤は、ポリブテン系化合物、ポリイソブチレン系化合物、及びポリイソプレン系化合物からなる群から選択される少なくとも一種である、請求項1ないし9のいずれか1項に記載の光学用粘着剤組成物。 - 前記粘着剤層は、周波数1.0×106Hzでの比誘電率が、周波数1.0×102Hzでの比誘電率の90%以上である、請求項1ないし10のいずれか1項に記載の光学用粘着剤組成物。
- タッチパネル式入出力装置を構成する部材の貼り合わせに用いられる、請求項1ないし11のいずれか1項に記載の光学用粘着剤組成物。
- 請求項1ないし12のいずれか1項に記載の光学用粘着剤組成物をセパレータの表面に塗布し、乾燥して得られる、光学用粘着シート。
- 請求項1ないし12のいずれか1項に記載の光学用粘着剤組成物を用いて形成された粘着剤層を含む、画像表示装置。
- 請求項1ないし12のいずれか1項に記載の光学用粘着剤組成物を用いて形成された粘着剤層を含む、入出力装置。
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