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JP6132714B2 - 内軌用の踏面摩擦制御レール、外軌用の踏面摩擦制御レール、及び軌道 - Google Patents
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内軌用の踏面摩擦制御レール、外軌用の踏面摩擦制御レール、及び軌道 Download PDF

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Description

本発明は、車両が走行する軌道に設けられた内軌用の踏面摩擦制御レール、外軌用の踏面摩擦制御レール、及びこれらを備えた軌道に関するものである。
鉄道車両が軌道の曲線区間を走行する際には、内軌レールを転動する車輪(内輪)と外軌レールを転動する車輪(外輪)とが同じ回転数で回転していること、及び、内軌レールと外軌レールとの間の回転半径の差異から、内輪と外輪の周速差が生じる。そして、このような周速差や遠心力の影響によって、内軌レールと内輪との間には軌道の線形に直交する方向に摩擦力が作用する。さらに、外輪は外軌レールとの間でスリップしなら転動することになり、外軌レールと外輪との間には軌道の線形に沿う方向に摩擦力が作用する。
従って、このような内輪、外輪における摩擦力によってカーブ区間でのスムーズな走行が妨げられ、きしり音が発生したり、著大な横圧が作用してレールや車輪が摩耗してしまうといった問題がある。具体的には図5に示すように、内軌レール100の上面には波状摩耗101が生じて内輪が転動する際に転動音が生じる。また、外軌レール110における内軌レール100側の側面には外輪のフランジが接触してこの側摩耗111が生じ、接触音が発生する。
このような問題を解決するため、車輪とレールとの間に、散水、塗油、潤滑剤の噴射等を行うことで車輪とレールとの間の摩擦力を低減する手法が従来から知られている。また、特許文献1には、車両の走行時に発生する騒音を低減するため、上面に走行方向に対して斜めに溝を形成したレールが開示されている。
ところで、上述したレールと車輪との間で生じる摩擦力を低減するには、これら車輪とレールとが接触する面積を低減することで達成可能である。この点で、特許文献1に記載のレールには溝が形成されていることで、レールと車輪との接触面積を低減することは可能である。
特開2005−139605号公報
しかしながら、特許文献1の発明では、車輪とレールとの間に生じる摩擦力の方向とは異なる方向に溝が形成されており、十分な摩擦力低減を図ることができないといった問題がある。さらに、車両はレールの延在方向の両方向に走行する可能性があり、特許文献1に記載された溝では、このように車両の走行方向が転換された場合には溝の形成パターンが変化することになる。よって、車両の走行方向の違いによって、摩擦力低減効果に差異が生じ、安定的に摩擦低減効果を得ることができない可能性がある。
本発明はこのような事情を考慮してなされたものであり、簡易な構造で、レールと車輪の間の摩擦力を低減可能な内軌用の踏面摩擦制御レール、外軌用の踏面摩擦制御レール、及び軌道を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は以下の手段を採用している。
即ち、本発明に係る内軌用の踏面摩擦制御レールは、車両が走行する軌道の線形に沿って湾曲して設けられて、該車両の内輪が接触して転動する内輪接触面を備え、前記内輪接触面には、前記線形に沿う方向に間隔をあけて該線形に直交する方向に延びる複数の溝が形成されていることを特徴とする。
このような内軌用の踏面摩擦制御レール(以下、単に内軌レールとする)によれば、軌道線形に沿って内軌レールが湾曲している区間、即ち、軌道の曲線区間を車両が走行すると、曲線の内側に位置する車輪である内輪が内輪接触面上を転動する。ここで、内輪接触面には溝が形成されているため、内輪接触面と内輪との接触面積を低減することができる。またこの溝は、軌道の線形に直交して形成されているため、車両が曲線区間を走行している際には、軌道の線形に沿う方向に直交する方向へ生じる摩擦力を低減することができる。さらにこのように線形に沿う方向に直交するように溝を形成することで、車両の走行方向が転換された場合であっても、溝の形成パターンが変化することがない。このため、車両の走行方向に関わらず、安定的に摩擦力低減効果を得ることができる。
さらに、前記溝は、前記内輪接触面のみに形成されていてもよい。
曲線区間を車両が走行する際には、内輪と外輪との間の周速差、及び遠心力によって、内輪は回転半径方向の外側に寄った状態で車両が走行する。従って、内輪は、内軌レールの上面全体に接触せず、内輪接触面のみに接触することになる。よって、内輪接触面のみに溝を形成することで、効率的に内輪と内輪接触面との間の摩擦力低減を図ることができる。
また、本発明に係る外軌用の踏面摩擦制御レールは、車両が走行する軌道の線形に沿って湾曲して設けられて、該車両の外輪が接触して転動する外輪接触面を備え、前記外輪接触面には、前記線形に直交する方向に間隔をあけて該線形に沿う方向に延びる複数の溝が形成されていることを特徴とする。
軌道線形に沿って外軌用の踏面摩擦制御レールが湾曲している区間、即ち、軌道の曲線区間を車両が走行すると曲線の外側に位置する車輪である外輪が外輪接触面上を転動する。ここで、外輪接触面には溝が形成されているため、外輪接触面と外輪との接触面積を低減することができる。またこの溝は、軌道の線形に沿って形成されているため、車両が曲線区間を走行中は、軌道の線形に沿う方向へ生じる摩擦力を低減することができる。さらにこのような線形に沿うように溝を形成することで、車両の走行方向が転換された場合であっても、溝の形成パターンが変化することがない。このため、車両の向に関わらず、安定的に摩擦力低減効果を得ることができる。
さらに、本発明に係る軌道は、上記の内軌用の踏面摩擦制御レールと、上記の外軌用の踏面摩擦制御レールとを備えることを特徴とする。
このような軌道によれば、内軌用の踏面摩擦制御レールにおける内輪接触面と内輪との間で、軌道の線形に直交する方向への摩擦力を低減できるとともに、外軌用の踏面摩擦制御レールにおける外輪接触面と外輪との間では、軌道の線形に沿う方向への摩擦力を低減できる。従って、より効果的に摩擦力低減を図ることができる。
本発明の内軌用の踏面摩擦制御レール、外軌用の踏面摩擦制御レール、及び軌道によると、溝を軌道の線形に応じた方向に形成することで、簡易な構造で車輪とレールとの間の摩擦力を低減可能である。
本発明の実施形態に係る軌道及び、軌道上を転動する車輪を示す上面図である。 本発明の実施形態に係る軌道を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る軌道及び、軌道上を転動する車輪を示す正面図である。 本発明の実施形態の変形例に係る軌道を示す斜視図である。 仮に、内軌レール及び外軌レールに溝が形成されていない場合の、内軌レール及び外軌レールの摩耗の様子を示す斜視図である。
以下、本発明の実施形態に係る軌道1について説明する。
図1に示すように、軌道1は、鉄道車両(以下、車両とする)の下部に設けられた台車における車輪20が転動することで、この車両を走行可能にしている。
軌道1は、直線区間2と曲線区間3とを有している。この曲線区間3では、軌道1は、一対のレール10として、曲線の内側に位置する内軌レール11(内軌用の踏面摩擦制御レール)と曲線の外側に位置する外軌レール15(外軌用の踏面摩擦制御レール)とを備え、これら内軌レール11及び外軌レール15は、軌道1の線形に沿って湾曲して設けられている。
なお、これら内軌レール11及び外軌レール15は、図示しないが、バラスト及び枕木や、軌道スラブによって下方から支持されている。
図2に示すように、内軌レール11は、曲線の内側に位置する車輪20である内輪21の踏面21a(図1及び図3参照)が接触する上面12を有し、内軌レール11の延在方向に直交する断面がI字型をなす鋼製の部材である。この上面12は、内輪21が転動可能となるように平坦に形成されている。
ここで、図3に示すように、曲線区間3を車両が走行する際には、内輪21は、内輪21と外輪22との間の周速差、及び遠心力によって、内輪21は回転半径方向の外側に寄った状態で内軌レール11の上面12を転動することになる。
このように、内軌レール11の上面12うち、車両の走行時に内輪21の踏面21aが接触する部分を内輪接触面13とする。
そして、図2に示すように、内輪接触面13には、軌道1の延在方向である軌道1の線形に沿う線形方向に間隔をあけて、線形方向に直交する幅方向に、互いに平行延びる複数の溝14が形成されている。本実施形態では、内輪接触面13のみでなく内軌レール11の上面12全体に、即ち、直交方向の一端側から他端側まで全域にわたって各溝14が形成されている。また、これら溝14同士は線形方向に等間隔に規則的に形成されている。
外軌レール15は、曲線の外側に位置する車輪20、即ち外輪22の踏面22aが接触する上面16を有し、内軌レール11同様に、外軌レール15の延在方向に垂直な断面がI字型をなす鋼製の部材である。この上面16は、外輪22が転動可能となるように平坦に形成されている。以下、この上面16を外輪接触面17とする。
また、この外軌レール15における外輪接触面17には、上記幅方向に間隔をあけて、軌道1の線形に沿う方向に互いに平行に延びる複数の溝18が形成されている。この溝18は外軌レール15の上面16である外輪接触面17全体に形成されている。また、これら溝18同士は幅方向に等間隔に規則的に設けられている。
このような軌道1によると、軌道1の曲線区間3を車両が走行すると、内輪21が内輪接触面13上を転動する。ここで、内軌レール11の上面12全体には溝14が形成されているため、この内輪接触面13と内輪21との接触面積を低減することができる。
ここで、内軌レール11の内輪接触面13の摩耗量をR(mm)、比摩耗量をK(mm/Nm)、内軌レール11の内輪接触面13に内輪21から作用する面圧をP(MPa)、内輪21と内軌レール11との間の相対速度であるすべり速度をV(m/min)、内軌レール11を内輪21が転動する時間をT(min)とする。そして、内軌レール11の摩耗量は、以下の式(1)で表すことができる。
R=K×P×V×T・・・・・(1)
比摩耗量Kとは、一般に、材料に1(N)の力が働いた状態で1(m)摩耗させた場合の、材料の摩耗体積(mm)を示すものである。
従って、内軌レール11の内輪接触面13と内輪21との接触面積を低減することで、この比摩耗量Kを低減することができ、結果として内軌レール11の摩耗量Rの低減が可能となる。
さらに、車両が曲線区間3を走行中は、内軌レール11と内輪21との間には幅方向へ摩擦力が生じる。そして、内軌レール11における溝14は幅方向に形成されているため、この幅方向への摩擦力を効果的に低減することができる。
そして、外軌レール15の外輪接触面17には溝18が形成されているため、外輪接触面17と外輪22との接触面積を低減することができる。そして上記の比摩耗量Kを低減することができ、結果として、上述した式(1)によって外軌レール15の摩耗量Rの低減が可能となる。
また、車両が曲線区間3を走行中は、外軌レール15と外輪22との間には線形方向へ摩擦力が生じる。そして、外軌レール15における溝18は線形方向に形成されているため、この線形方向への摩擦力を効果的に低減することができる。
また、内軌レール11では幅方向に溝14を形成し、外軌レール15では線形方向に溝18を形成することで、車両の走行方向が転換された場合であっても、これら溝14、18の形成パターンが変化することがない。このため、車両の走行方向に関わらず、安定的に摩擦力低減効果を得ることができる。
本実施形態の軌道1によると、溝14、18を軌道1の線形に応じた方向に形成することで、簡易な構造で車輪20とレール10との間の摩擦力を低減可能である。
ここで、図4に示すように、内軌レール11の溝14は、内軌レール11の上面12のうち、内輪接触面13のみに形成されていてもよい。即ち、回転半径方向の外側となる外軌レール15側の端部から、内軌レール11の上面12の中途位置まで、溝14が直交方向に形成されている。
上述したように、曲線区間3を車両が走行する際には、内輪21は回転半径の径方向外側に寄った状態で内軌レール11上を転動することになる。このため、内輪21の踏面21aは内輪接触面13のみに接触する。
従って、この内輪接触面13のみに溝14を形成することで、効率的に内輪21と内輪接触面13との間の摩擦力低減を図ることができる。
以上、本発明の実施形態について詳細を説明したが、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内において、多少の設計変更も可能である。
例えば、内軌レール11の溝14、及び外軌レール15の溝18は、必ずしも等間隔で規則的に形成されていなくともよい。しかしながら、溝14、18同士の間隔の不規則性の度合いが大きくなると、車輪20がレール10を転動する際の振動発生を助長し、レール10、車輪20の摩耗が大きくなる可能性がある。このため、溝14、18同士は等間隔に規則的に形成されていることが好ましい。
また、必ずしも内軌レール11及び外軌レール15の両方に溝14、18を形成する必要はなく、いずれか一方のみに形成してもよい。
1…軌道 2…直線区間 3…曲線区間 10…レール 11…内軌レール(内軌用の踏面摩擦制御レール) 12…上面 13…内輪接触面 14…溝 15…外軌レール(外軌用の踏面摩擦制御レール) 16…上面 17…外輪接触面 18…溝 20…車輪 21…内輪 22…外輪 100…内軌レール 101…外軌レール 110…波状摩耗 111…側摩耗

Claims (4)

  1. 車両が走行する軌道の線形に沿って湾曲して設けられて、該車両の内輪が接触して転動する内輪接触面を備え、
    前記内輪接触面には、前記線形に沿う方向に間隔をあけて該線形に直交する方向に延びる複数の溝が形成されていることを特徴とする内軌用の踏面摩擦制御レール。
  2. 前記溝は、前記内輪接触面のみに形成されていることを特徴とする請求項1に記載の内軌用の踏面摩擦制御レール。
  3. 車両が走行する軌道の線形に沿って湾曲して設けられて、該車両の外輪が接触して転動する外輪接触面を備え、
    前記外輪接触面には、前記線形に直交する方向に間隔をあけて該線形に沿う方向に延びる複数の溝が形成されていることを特徴とする外軌用の踏面摩擦制御レール。
  4. 請求項1又は2に記載の内軌用の踏面摩擦制御レールと、
    請求項3に記載の外軌用の踏面摩擦制御レールと、
    を備えることを特徴とする軌道。
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