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JP6133664B2 - 電子機器の製造方法 - Google Patents
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Description

本発明は、電子機器およびその製造方法に関し、特に、高周波の電気信号を扱う電子機器同士を電気的に接続する際に利用される同軸コネクタを備える電子機器およびその製造方法に関する。
無線通信機器や放送機器、ネットワーク機器、電子計測器のような高周波の電気信号を扱う高周波機器は、高周波用半導体デバイスなどに代表される電子部品が回路基板上に実装されることにより電子回路が構成されている。
このような回路基板は、保護がされていない状態で長時間使用し続けると、汚損、水分などの環境の変化の影響を受けやすい。この場合、該電子回路の適切な作動が損なわれる可能性がある。このため回路基板は、一般に外部環境から保護する目的の筐体に収納された状態で使用される。
一方で、高周波機器の筐体には、特有の問題として、外部から侵入してくる電磁気的なノイズの遮断や、内部の電子回路が発するノイズの外部への漏洩防止という役割、いわゆる電磁シールド機能も求められる。このため、高周波機器の筐体は主として金属で構成される。
また、高周波機器はそれ単独で使用されるケースは少なく、通常は他の高周波機器と電気的に接続され、システム化することによって機能を発揮するよう構成されている。高周波機器間の電気信号の伝送には、同軸ケーブルと呼ばれる高周波の電気信号を伝送するための専用の被覆電線が用いられている。
同軸ケーブルは同軸円筒状をした構造体で、中心に位置する金属導体(以下中心導体という)とそれを同心円状に取り囲む金属導体から形成され、両導体間は通常は低誘電体損失の固体の誘電体で満たされている。同軸ケーブルのインピーダンス(特性インピーダンス)は、両導体の内外径比と両者間に介在する誘電体の誘電率で決定され、一般的な同軸ケーブルは75Ωまたは50Ωのものが用いられる。
高周波機器同士を接続する役割を担う同軸ケーブルであるが、実使用にあたっては自由に着脱できる機能が求められる。このため、同軸ケーブルの両端ならびに高周波機器の筐体には同軸コネクタが取り付けられている。同軸コネクタは、同軸ケーブルの寸法およびインピーダンスに適合するように作られた専用のコネクタであり、使用する目的に合致するように多数の種類が作られている。
同軸コネクタと筐体内部の回路基板との接続は、インピーダンス整合の観点から、できるだけ回路的な不連続性が生じないように、はんだ付けやリボンボンディング(リボンボンド)などにより行われる。
一般的にワイヤーボンディング(ワイヤボンド)と呼ばれるボールボンディング(ボールボンド)方式は、その工法上、金属ワイヤがループを描くような形で接続される。金属ワイヤがループを描くような接続形態は、高周波回路的に見ると、ループの面積に応じて生じるインダクタンス成分により不連続性を有する。そのため高周波回路をワイヤボンドにより接続する場合にはループの高さや距離を見込んだ設計が必要となる。
一方、扁平な金属リボンを接続導体とするリボンボンド方式は、金属リボンを位置決めした場所でリボンの端部を上面から専用ツールで押さえつけて、加圧熱圧着接続または超音波振動により接合する形態を取るため、ワイヤボンドのような操作を経ることがなく有害なループや不連続性が生じない。このためインピーダンス不整合を原因とする反射損を低く抑えることができる。また、断面積が大きいため表皮効果が低く抑えられ、かつ接続部の配線長を短くすることができるので配線のインダクタンスの増加を低く抑えることができる。また、高周波機器の多くが電力を扱う機器であるが、このような回路にあっては、接続部の電気抵抗が低く、より多くの電流容量が確保できる大断面積構造であることは望ましいことである。
このようにリボンボンド方式は数多くの利点を有しているため、高周波機器に好んで用いられる。金属リボンによる接続は、接合時にリボンに荷重と高温環境を与えるボンディングツールを用いる加圧熱圧着リボンボンドまたはツールに超音波を印加する超音波ボンディング、さらに両者を組み合わせた超音波併用熱圧着等により行われる。金属リボンは、接合対象の金属導体と接合される際、1箇所または近接した複数の部位で接合される。複数の接合箇所を得るためには複数回のツール接合を繰り返す。
従来より、高周波機器の筐体入出力部のインピーダンス整合や反射特性改善のため、あるいは信頼性向上のため、筐体に固定された同軸コネクタと回路基板との接続方法については様々な取組みが行なわれている。(特開2009−99283号公報、実開昭61−77567号公報、特開2007−37010号公報等参照)
特開2009−99283号公報 実開昭61−77567号公報 特開2007−37010号公報
しかしながら、特開2009−99283号公報に記載の方法では、同軸コネクタの中心導体と回路基板のストリップ線路とが直接はんだで接合されているため、信頼性面での課題がある。すなわち環境温度の変化、高周波機器や電子回路自体の発熱等に起因する熱応力のため、同軸コネクタの中心導体と回路基板間のはんだ接合部が破断するトラブルが生じる場合がある。
また、実開昭61−77567号公報に記載の方法では、高周波機器で扱われる周波数が高くなっていくと、物理的に不連続な部位を持つためインピーダンスの不整合が生じやすい。また同軸ケーブルと回路基板との接続方法が複雑になるため自動化などには不向きである。
また、特開2007−37010号公報に記載の方法は、金属リボンに僅かなたるみを与えながらリボンボンドまたははんだ付けする方法であり、金属リボンのたるみがストレスレリーフに有効であり、シンプルな接続構成がインピーダンスの整合面からも好ましい方法である。しかし、金属リボンをはんだで接合する方法は非常に微細な部位の作業を必要とし、溶融したはんだが冷却固化するまで把持する必要や、接続後に誘電体損の大きなフラックスを除いてやる必要があるなど、工作方法が複雑になるため実装コストが高くなるという問題があり、また自動化などには不向きである。
また、金属リボンを熱圧着または超音波接合する方式、あるいは超音波併用熱圧着方式で接合する場合は、同軸コネクタの中心導体の表面汚損やめっきの品質や仕上がり精度の問題などに左右されて接合強度が一定しない場合がある。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものである。本発明の主たる目的は、同軸コネクタの中心導体と回路基板との接続信頼性の高い電子機器およびその製造方法を提供することにある。
本発明の電子機器の製造方法は、表面にストリップ線路が形成されている回路基板と、中心導体を有する同軸コネクタとを準備する工程と、ストリップ線路と金属リボンの一方端とを接続する工程と、同軸コネクタの中心導体上に金属スタッドバンプを形成する工程と、金属スタッドバンプを介して、中心導体と金属リボンの他方端とを接続する工程とを備える。
本発明によれば、同軸コネクタの中心導体と回路基板との接続信頼性の高い電子機器を得ることができる。
実施の形態1に係る電子機器における同軸コネクタと回路基板との接続領域を示す図である。 実施の形態1に係る電子機器の製造方法のフローチャートである。 実施の形態1に係る電子機器の製造方法の工程(S20)を説明するための図である。 実施の形態1に係る電子機器の製造方法の工程(S30)を説明するための図である。 (A)図4を上面から見た図である。(B)図4を側面から見た図である。 実施の形態1に係る電子機器の製造方法の工程(S40)を説明するための図である。 実施の形態1に係る電子機器の製造方法の工程(S40)を説明するための図である。 実施の形態1に係る電子機器の製造方法の工程(S40)を説明するための図である。 実施の形態1に係る電子機器の製造方法の工程(S40)を説明するための図である。 実施の形態2に係る電子機器の製造方法の工程(S40)を説明するための図である。 実施の形態2に係る電子機器の製造方法の工程(S40)を説明するための図である。 実施の形態2に係る電子機器の製造方法の工程(S40)を説明するための図である。 実施の形態3に係る電子機器の製造方法の工程(S30)を説明するための図である。 実施の形態3に係る電子機器の製造方法の工程(S40)を説明するための図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について、説明する。なお、以下の図面において、同一または相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明は繰り返さない。
(実施の形態1)
はじめに、図1を参照して、実施の形態1に係る同軸コネクタの接続構造について説明する。本実施の形態に係る電子機器は、同軸コネクタ10と、回路基板20と、同軸コネクタ10と回路基板20とが固定された筐体30とを備える。
同軸コネクタ10は、同軸ケーブル(図示しない)の芯線に電気的に接続される中心導体11と、中心導体11と筐体30との間に介在して絶縁する絶縁体12と、筐体30の外周表面と接続するフランジ14とを含んでいる。中心導体11の形状は、たとえば直径が0.38mmの円柱状である。中心導体11を構成する材料は、たとえばベリリウム銅であり、その表面にNi(5μm厚)/Au(2.5μm厚)のめっき層が形成されている。該めっき層におけるAuめっきは、たとえば、純度98.5%〜99.5%の硬質Auめっきである。絶縁体12を構成する材料は、たとえば、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)樹脂などの誘電体損失の少ない絶縁材である。同軸コネクタ10には金属製のフランジ14に2穴または4穴のねじ穴16が設けられている。
回路基板20は、高周波機器に用いられる低損失のプリント基板21と、プリント基板21上に形成されたストリップ線路22とを含む。プリント基板21を構成する材料は、たとえばPTFE樹脂である。ストリップ線路22は、たとえば、プリント基板21上に形成されたCu箔(18μm厚)上に、Ni(5μm厚)/Au(0.1μm厚)のめっき層が形成された層構造を有している。
同軸コネクタ10および回路基板20は、筐体30に接続固定されている。筐体30を構成する材料は、例えばアルミニウム、真ちゅう、銅などの金属、またはそれらを主成分とする合金である。筐体30の側面には同軸コネクタ10が取り付けねじ15によりねじ止め固定される開口部が設けられており、その内部にはストリップ線路22を有する回路基板20が取り付けられる構造になっている。
同軸コネクタ10の中心導体11と、回路基板20の表面に形成されたストリップ線路22とは、金属リボン1により電気的に接続されている。
金属リボン1を構成する材料はAuであり、たとえば純度99.7%以上のAu材料からなる市販品を用いればよい。金属リボン1の寸法は、たとえば、金属リボンが延びる方向(中心導体11からストリップ線路22まで延びる方向)に対して幅が0.2mm以上1mm以下程度であり、厚さが25μm程度である。
金属リボン1の一方端1aとストリップ線路22とは、熱圧着、超音波、または超音波併用熱圧着等により接続されている。金属リボン1の他方端1bと中心導体11とは、金属スタッドバンプ2を介して、熱圧着、超音波、または超音波併用熱圧着等により接続されている。金属リボン1は、一方端1aと他方端1bとの間に、屈曲部が設けられていても良い。また、金属リボン1は、一方端1aと他方端1bとの間に、高周波回路の損失にならない程度にたるみを有するように設けられていても良い。このようにすれば、金属リボン1の熱変形等によって、金属スタッドバンプ2を介した同軸コネクタ10の中心導体11との接合部や、回路基板20のストリップ線路22との接合部に応力が加えられて、接合不良等が発生することを抑制することができる。
金属スタッドバンプ2はAu製ワイヤが引きちぎられて形成されており、金属スタッドバンプ2の形状は下部が上部よりも横に広がっている擬宝珠状の形状を有している。中心導体11と金属リボン1とを接続している状態での金属スタッドバンプ2の寸法は、たとえば最大直径が65μmから70μmで、高さが20μm以上40μm以下程度である。金属スタッドバンプ2の材料となるAu製ワイヤは、たとえば市販されている線径(直径)が15μm以上38μm以下のスタッドバンプ形成用専用Auワイヤ(純度99.9%、たとえば田中電子工業製 GBEタイプ)を用いればよい。金属スタッドバンプ2は、中心導体11が延びる方向に間隔を空けて複数形成されている。当該間隔は、0.2mm程度とすればよい。
なお、金属スタッドバンプ2を形成し、これを介して同軸コネクタ10と金属リボン1とを接続することに関して、電子機器の高周波特性に与える影響は無視できる程度である。これは、中心導体11と金属リボン1とを接続している状態での金属スタッドバンプ2の高さは20μm以上40μm以下程度であるため、これによるインピーダンスの不整合は実用上問題となる大きさではない。
次に、図2を参照して、本実施の形態に係る電子機器の製造方法について説明する。本実施の形態に係る電子機器の製造方法は、中心導体11を有する同軸コネクタ10と表面にストリップ線路22が形成されている回路基板20とを準備する工程(S10)と、ストリップ線路22と金属リボン1の一方端1aとを接続する工程(S20)と、同軸コネクタ10の中心導体11上に金属スタッドバンプ2を形成する工程(S30)と、金属スタッドバンプ2を介して中心導体11と金属リボン1の他方端1bとを接続する工程(S40)とを備える。
まず、工程(S10)において、中心導体11を有する同軸コネクタ10と、表面にストリップ線路22が形成されている回路基板20とを準備する。回路基板20は筐体30内部にねじや接着剤等により取り付けられている。
次に、図3を参照して、工程(S20)において、ストリップ線路22と金属リボン1の一方端1aとを接続する。金属リボン1はストリップ線路22において同軸コネクタ10側に位置する端部(同軸コネクタとの接続端)に加熱圧着法により接続される。該接続は、たとえば、パルスヒート方式の熱圧着リボンボンディング装置を用いて、ボンディングツール50の温度を450℃とし、荷重10Nで加圧時間が1秒という条件でボンディングツール50を打ちおろすことにより行う。該接続は間隔を空けて複数箇所行い、たとえば、0.2mm間隔に3〜5箇所接続する。
次に、図4および図5を参照して、工程(S30)において、同軸コネクタ10の中心導体11上に金属スタッドバンプ2を形成する。本工程(S30)においては、まず、同軸コネクタ10は筐体30に固定される。具体的には、同軸コネクタ10に形成されているフランジ14が、取り付けねじ15によって筐体30にねじ止めされることにより固定される。
次に、熱圧着方式、超音波方式、または超音波併用熱圧着方式のいずれかのボールボンド法を用いて、先端形状がボール状になったAuワイヤを同軸コネクタ10の中心導体11上に接合する。具体的には、放電で形成したAuボールを有するボンディングキャピラリの先端を、中心導体11上において金属スタッドバンプ2を形成する所定の場所に垂直に打ち下ろして接触させ、金属ボールに超音波振動を印加してファーストボンドを行う。次に、ワイヤクランプを閉じた後ボンディングキャピラリを上昇させて、Auボールから延びるAuワイヤを垂直方向上方に引っ張り上げる。Auワイヤに加えられる引張力がAuワイヤの引張り強度を超えた時点でAuワイヤは引きちぎられる。その結果、同軸コネクタ10の中心導体11上に擬宝珠状の金属スタッドバンプ2(Auスタッドバンプ)が形成できる。これを連続して3回実施することにより、図5(A)および(B)を参照して、中心導体11上に、中心導体11の延びる方向に間隔を空けて金属スタッドバンプ2を3個形成する。この方法で形成した金属スタッドバンプ2の寸法は、たとえば最大直径が65μmから70μmで、高さが90μm程度である。
ここで、本工程(S30)における中心導体11と金属スタッドバンプ2との接合強度は、接合界面にボイドや不純物が存在しなければ、接合部の面積の大きさにより決まる。これは、ボールボンドの接合界面は、金属原子(Au原子)が固相拡散したことによる金属間結合によって接続されているためである。
本願発明者らは実験により、工程(S30)において、ワイヤボンド方式によって同軸コネクタ10の中心導体11上に金属スタッドバンプ2を形成する工程が、中心導体11と金属スタッドバンプ2との接合強度を評価する引張り試験と同等の効果を有することを確認した。すなわち、中心導体11上に表面汚損等の異常がある場合には、本工程(S30)においてAuワイヤが破断するまでAuワイヤを引っ張り上げることができず、金属スタッドバンプ2を中心導体11上に形成することができないことを確認した。つまり、中心導体11の表面に、金属スタッドバンプ2との接合強度をAuワイヤの引きちぎり時の強度以下に低下させる要因となり得る異常が発生している場合には、本工程(S30)において、中心導体11上に金属スタッドバンプ2を形成することができないという異常として検出される。このように、同軸コネクタ10の中心導体11と金属スタッドバンプ2との接合不良を本工程(S30)において知ることができるため、電子機器の製造不良を低減することができ、電子機器における高周波回路の接続信頼性を向上することができる。これは金属リボン1を同軸コネクタ10の中心導体に直接接合する従来の方法においては困難である。なお、実験の詳細は後述する実施例に示す。
次に、図6および図7を参照して、工程(S40)において、金属スタッドバンプ2を介して、中心導体11と金属リボン1の他方端1bとを接続する。具体的には、まず、同軸コネクタ10の中心導体11上に形成した金属スタッドバンプ2上に金属リボン1をかぶせる形で対向させる。ボンディングツール50を金属リボン1および金属スタッドバンプ2に対して位置あわせした後に、金属リボン1の上面にボンディングツール50を押し当て、金属リボン1と金属スタッドバンプ2とを熱圧着、超音波接合、または超音波併用熱圧着等を用いて接合する。たとえば、熱圧着により接合する場合には、まず、擬宝珠状の外観をした金属スタッドバンプ2にボンディングツール50を押し当てて擬宝珠上端の突起部分をつぶした状態とし、次いで荷重とパルスヒートによる加熱とにより、金属リボン1および金属スタッドバンプ2に含まれる金属原子(Au原子)を互いに固相拡散させて接合する。接合は、たとえばボンディングツール温度が405℃以上495℃以下程度、荷重が0.5N以上1N以下程度、加圧時間は1秒程度という条件で行う。該接合において、中心導体11が変形したり、金属スタッドバンプ2が部分的に過剰に圧されて接合部がゆがまないように、高い荷重(たとえば10N)を加えないほうが好ましい。接合は複数の金属スタッドバンプ2に対し1つずつ行い、3回実施することにより、中心導体11上に間隔を空けて形成されている3個の金属スタッドバンプ2を介して中心導体11と金属リボン1の他方端1bとが接続される。このようにして、本実施の形態に係る電子機器を得ることができる。
このとき、図7および図8を参照して、一般にボンディングツール50の先端形状は、一方方向に長手方向を有する長方形状を有しており接合部3の形状は長方形状に形成されるが、工程(S40)においては、接合部3の長手方向が中心導体11の延びる方向に対して垂直な方向に向くように形成されるのが好ましい。これにより、円柱状の中心導体11の周方向において接合面積を広げることができる。
以上のように、本実施の形態に係る電子機器およびその製造方法によれば、金属スタッドバンプ2は、工程(S30)において、中心導体11上に接合させたAuワイヤに対し垂直方向上方へ引っ張ることにより、引きちぎられて形成される。このとき、同軸コネクタ10の中心導体11上に金属スタッドバンプ2を形成する際に、中心導体11と金属スタッドバンプ2との接合強度が、Auワイヤの引きちぎり強度以下であれば、金属スタッドバンプ2は中心導体11から剥がれる。そのため、たとえば、同軸コネクタ10の中心導体11のめっき表面に何らかの異常もしくは不純物などが存在することにより、Auワイヤの引きちぎり強度以下の接合強度で金属スタッドバンプ2と中心導体11との接合している場合には、これを中心導体11上に金属スタッドバンプ2を形成した時点(工程(S30))において検出することができる。この結果、金属スタッドバンプ2を介した同軸コネクタ10と金属リボン1との接続信頼性を高めることができる。また、工程(S40)の前に、工程(S30)において上記不良を検出すことができるため、同軸コネクタ10の異常に起因した同軸コネクタ10と金属リボン1との接続不良を生じさせることなく、同軸コネクタ10の不良品のスクリーニングすることができる。
本実施の形態において、金属スタッドバンプ2は、中心導体11上に3個設けられているが、これに限られるものではない。たとえば、中心導体11上に1個だけ設けられていても良いし、3個以上の複数個形成されていてもよい。
本実施の形態1において、金属スタッドバンプ2の材料である金属ワイヤは、スタッドバンプ専用に開発された直径25μmのAuワイヤを用いているが、これに限られるものではない。たとえば、アルミニウム(Al)または銅(Cu)などの単一の金属ワイヤであっても良いし、これらの特性を改善するために添加される微量元素を含有した合金ワイヤであっても良い。
本実施の形態では、工程(S20)において、回路基板20が筐体30内部にねじや接着剤等により取り付けられた状態で、ストリップ線路22と金属リボン1の一方端1aとの接続が実施されるが、これに限られるものではない。たとえば、工程(S20)においてストリップ線路22と金属リボン1の一方端1aとを接続した後、回路基板20を筐体30に取り付けてもよい。
また、工程(S30)において、筐体30に固定された同軸コネクタ10に対して金属スタッドバンプ2を形成したが、これに限られるものではない。工程(S30)において、図9に示すように同軸コネクタ10に金属スタッドバンプ2を形成させた後に、該金属スタッドバンプ2が形成された同軸コネクタ10を筐体30に固定してもよい。このようにすれば、金属リボン1による同軸コネクタ10と回路基板20との接続工程を短時間に効率よく実施することができる。また、たとえば、工程(S30)において、何らかの不良(たとえば、接合不良や接合に伴う変形等の不良)が生じても、同軸コネクタ10の部品交換を行えばよく、部品交換などのリワーク作業の負荷を軽減することができる。
また、同軸コネクタ10を筐体30に取り付けた状態で工程(S30)を実施する場合、これを不活性ガス雰囲気中で行うには、筐体30も含めて不活性ガス雰囲気中に収納させる必要がある。この場合、容積の大きいチャンバ等が必要となり、不活性ガス雰囲気中で金属スタッドバンプ2を形成することは困難である。しかし、工程(S30)を筐体30に固定されていない同軸コネクタ10に対して行うことにより、工程(S30)を不活性ガス雰囲気中において容易に実施することができる。不活性ガス雰囲気中において同軸コネクタ10の中心導体11上に金属スタッドバンプ2を形成することにより、中心導体11と金属スタッドバンプ2との接合不良を引き起こす要因となる中心導体11の酸化を抑制することができる。さらに、温度200℃以上300℃以下程度の高温環境下においても中心導体11の酸化を抑制することができるため、中心導体11を上記温度領域に保持しながら金属スタッドバンプ2を形成することができるため、中心導体11との接合強度をより高めた金属スタッドバンプ2を形成することができる。
(実施の形態2)
次に、図10〜図12を参照して、本発明の実施の形態2について説明する。本実施の形態に係る電子機器および電子機器の製造方法は、基本的には、実施の形態1に係る電子機器および電子機器の製造方法と同様の構成を備えるが、金属リボン1の他方端1bが、金属スタッドバンプ2を介して中心導体11と接合されている状態で、高い平坦性を有している点で異なる。なお、図10〜図12において、中心導体11および絶縁体12は側面図として図示しているが、金属リボン1およびこれを把持する平坦化ツール60、ならびに金属スタッドバンプ2は断面図として図示している。
具体的には、図10を参照して工程(S40)において、まず、金属リボン1の他方端1bを平坦化ツール60で把持する。これにより、金属リボン1の他方端1bを平坦化した状態(あるいは平坦性を維持した状態)とすることができる。平坦化ツール60は、その底面が高精度に平坦化されているセラミック材や金属材から成る。平坦化ツール60の底面には1個または複数個の真空吸着孔61が設けられており、金属リボン1の他方端1bを真空吸着することにより把持する。このとき、中心導体11の変形を防ぐために、必要に応じて中心導体11の底面に接するように、セラミック材や金属材から成るスペーサ62を配置してもよい。
次に、図11を参照して、真空吸着孔61に吸着固定された金属リボン1の他方端1bを金属スタッドバンプ2に接触させた後、金属スタッドバンプ2の上方から垂直に(図11中の矢印の方向に)圧縮荷重を加えて、金属スタッドバンプ2を押しつぶす。これにより、中心導体11上に形成された複数の金属スタッドバンプ2に対し、一括して金属リボン1の他方端1bを圧入させることができる。このとき、平坦化ツール60による荷重、または平坦化ツール60の温度、あるいはその双方を調整することにより、金属リボン1と金属スタッドバンプ2との接触領域において局所的に金属原子(Au原子)の固相拡散現象を生じさせることができる。この結果、金属リボン1と中心導体11とを仮止めすることができる。
次に、図12を参照して、金属リボン1と中心導体11とを仮止めした状態で、実施の形態1と同様に、金属リボン1の上面にボンディングツールを押し当て、金属リボン1と金属スタッドバンプ2とを熱圧着、超音波接合、または超音波併用熱圧着等を用いて接合する。このとき、金属リボン1と中心導体11とが仮止めされているため、接合時に位置ずれが生じることを防ぐことができる、また、図7に示すような接合時における金属リボン1の反り返りを抑制することができるため、作業性を向上することができる。
また、本実施の形態に係る電子機器の製造方法によれば、工程(S20)において形成された複数の金属スタッドバンプ2の間で形状や寸法にばらつきが生じた場合にも、中心導体11と金属リボン1との接続を介する金属スタッドバンプ2の高さ(中心導体11と金属リボン1との距離)を、上述した仮止めする際に均一化することができる。たとえば、工程(S20)において、金属スタッドバンプ形成用Auワイヤを用いて形成した金属スタッドバンプ2の高さが80μm以上100μm程度でばらつきがある(平坦化されていない)場合には、金属スタッドバンプ2の1個当たりに0.5N程度の荷重で圧入することにより、高さが20μm以上25μm以下程度に平坦化した金属スタッドバンプ2を形成することができる。このとき、金属スタッドバンプ2の最大直径は、圧入前が65μm以上70μm以下程度であれば、圧入後には85μm以上95μm以下程度となる。
また、同軸コネクタ10の中心導体11が変形していることにより、工程(S20)において形成された複数の金属スタッドバンプ2の間で高さにばらつきが生じた場合にも、上記仮止めする際に、複数の金属スタッドバンプ2の変形量が異なることによって吸収されるので、金属リボン1を高精度に平坦化することができる。
これにより、同軸コネクタ10の中心導体11上において、それぞれの高さが平坦化されていない複数の金属スタッドバンプ2が形成されている場合にも、高精度に平坦化された金属リボン1を形成することができるため、中心導体11と金属リボン1との接続部における高周波信号の損失を低減し、電子機器の高周波特性への影響を抑制することができる。
なお、平坦化ツール60に加熱機構を設けておき、金属リボン1を加熱しながら金属スタッドバンプ2に圧入させても良い。このようにすれば、加熱温度に比例して金属リボン1が軟化し、Au原子の固相拡散現象の効果を増大させることができるため、金属リボン1と中心導体11とを仮止めしたときの、金属リボン1と金属スタッドバンプ2との接合強度をより向上させることができる。また、この場合、平坦化ツール60の加熱温度を300℃程度にまで上昇させて、平坦化ツール60により金属リボン1を金属スタッドバンプ2に対して加熱しながら圧入することにより、中心導体11と金属リボン1の他方端1bとを熱圧着しても良い。
本実施の形態において、工程(S20)において金属リボン1の一方端1aとストリップ線路22とを接続後に、工程(S40)を行ったが、これに限られるものではない。たとえば、金属リボン1の他方端1bと中心導体11とを仮止めした後に、金属リボン1の一方端1aとストリップ線路22とを接続しても良い。また、金属リボン1の他方端1bと中心導体11とを仮止めおよび接続させた後、金属リボン1の一方端1aとストリップ線路22とを接続しても良い。つまり工程(S40)の後に、工程(S20)を実施してもよい。このようにしても、工程(S40)における作業性を向上させながら、金属リボン1を高精度に平坦化することができるため、中心導体11と金属リボン1との接続部における高周波信号の損失を低減することができる。
(実施の形態3)
次に、図13および図14を参照して、本発明の実施の形態3について説明する。本実施の形態に係る電子機器および電子機器の製造方法は、基本的には、実施の形態1に係る電子機器および電子機器の製造方法と同様の構成を備えるが、工程(S40)において金属リボン1と中心導体11とを接続する前に、金属スタッドバンプ2と中心導体11との接合を破壊試験により評価する点で異なる。
具体的には、図13を参照して、まず工程(S30)において、同軸コネクタ10の中心導体11上に工程(S40)において金属リボン1の一方端1bと接続されない金属スタッドバンプ4を少なくとも1つ形成しておく。つまり、本実施の形態においては、工程(S30)において複数の金属スタッドバンプ2,4が形成されるが、複数の金属スタッドバンプ2,4は同一条件で中心導体11上に形成される。
次に、工程(S40)において、金属リボン1の一方端1bと接続されない金属スタッドバンプ4に対して、破壊試験を実施する。破壊試験は金属スタッドバンプ4と中心導体11との接合強度を評価することを目的とし、たとえば、引っ張り試験やシェア試験等である。
引っ張り試験では、たとえば、金属スタッドバンプ4をつかむことができる専用のつかみ冶具を準備しておき、該つかみ冶具により金属スタッドバンプ4を一定の速度で引っ張り上げて、金属スタッドバンプ4が破断もしくは中心導体11から剥離したときの引っ張り強度を測定する。金属スタッドバンプ4を引っ張り上げる方向は、工程(S30)において金属スタッドバンプ4を形成する際に、Auワイヤを引っ張った方向と同一の方向とすればよい。
シェア試験では、図14を参照して、たとえば、金属スタッドバンプ4に対して側面からシェア試験ツール70を押し当てて荷重を付加し、金属スタッドバンプ4の破断強度(せん断強度)を測定する。
これらの破壊試験を実施して金属スタッドバンプ4と中心導体11との接合強度を評価し、基準値以上であるものだけを次の工程へと回すことにより、次工程へ接合不良品が流出することを抑制することができる。
本実施の形態における破壊試験は、工程(S30)において同軸コネクタ10を筐体30に取り付ける前に中心導体11上に金属スタッドバンプ2,4を形成する場合には、簡便であるシェア試験が好適である。また、工程(S30)において同軸コネクタ10が筐体30に取り付けられた状態で中心導体11上に金属スタッドバンプ2,4を形成する場合には、筐体30による空間的な制限のため、引っ張り試験が好適である。
以下、本発明の実施例について説明する。
本実施例では、ワイヤボンド方式によって同軸コネクタの中心導体上に金属スタッドバンプを形成する際に、引張り試験を兼ねることの有効性を確認した。具体的には、同軸コネクタの中心導体の表面汚損によって生じると考えられる、中心導体と金属スタッドバンプとの接合不良が、本実施の形態に係る電子機器の製造方法の工程(S30)における金属スタッドバンプの形成時に検出可能であるか確認した。
(試料)
まず、同軸コネクタとして、絶縁体がPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)樹脂からなり、中心導体がベリリウム銅上にNi(5μm)/Au(2.5μm)のめっき層が形成されたものを10個準備した。Auめっきは純度98.5%〜99.5%の硬質Auめっきである。金属スタッドバンプの材料として、線径25μmのAuワイヤを準備した。なお、線径25μmのAuワイヤ(スタッドバンプ形成用Auワイヤ)の引張り強さの平均値は、およそ0.15Nである。
次に、準備した10個の同軸コネクタの中心導体上に、いずれも表面汚損を意図的に形成させた。具体的には、素手で同軸コネクタの中心導体をハンドリングすることにより、素手の油脂成分を同軸コネクタの中心導体部分に転写させ、汚損物質となって付着させた。
次に、表面汚損を意図的に付着させた同軸コネクタを5個ずつ2つのグループに分け、それぞれ以下に示す異なる処理を行った。
一方のグループには、表面汚損を付着させた後、何の処理も施さず、そのまま金属スタッドバンプを形成する工程を実施した。
他方のグループには、表面汚損を付着させた後、中心導体部分を清浄な綿棒にてIPA(2−プロパノール)洗浄し、乾燥後Arイオンプラズマ洗浄を行った。その後、金属スタッドバンプを形成する工程を実施した。
(評価方法1)
まず、上記の2つのグループに対し、中心導体上に金属スタッドバンプを形成できるかどうかを確認した。
(結果1)
表面汚損を付着させた後、何の処理も施さず、そのまま金属スタッドバンプを形成する工程を実施した一方のグループでは、金属スタッドバンプを形成する際の引きちぎり工程で金属スタッドバンプが形成されることなく、いずれも同軸コネクタの中心導体からAuワイヤが剥がれてしまった。つまり、本実施例では、金属スタッドバンプを形成する工程において、Auワイヤの引張り強さ0.15Nの力で金属スタッドバンプの引張り試験を実施していることに相当するが、このようにすれば表面汚損による接合不良のスクリーニングが行えることが確認できた。
(評価方法2)
洗浄工程を実施したグループは、中心導体上に金属スタッドバンプを形成することができたが、これに対しては、さらに引っ張り試験を行って、金属スタッドバンプの破断強度を測定した。試験には、引っ張り試験機(Dage Precision Industries社製、DAGE4000)と、金属スタッドバンプ2の側面の両端から挟持できるように作製された専用のツイーザー(ピンセット状つかみ冶具)を用いた。該ツイーザーで金属スタッドバンプを垂直方向上方に、50μm/秒の一定速度で引っ張り上げたときの金属スタッドバンプ2が破断もしくは中心導体11から剥離したときの引っ張り強度を測定した。
(結果2)
洗浄工程を実施した中心導体に対して形成した金属スタッドバンプの引っ張り強度は、0.4N以上0.52N以下であった。つまり、金属スタッドバンプが中心導体上に正常に形成されたときの引張り強度の平均値はおよそ0.48Nであり、これを応力に換算すると平均値で304MPaであった。なお、本実施例において、直径25μmのAuワイヤを用いてボールボンドによって形成された接合部(中心導体11と金属スタッドバンプ2との接合部)の直径(接合径)の平均値は、およそ45μmであった。一方、直径25μmの金属スタッドバンプ形成用Auワイヤの引張り強度の平均値は0.15N、破断応力の平均値は300MPaであった。応力の観点からみると、ボールボンドによって作製される中心導体11と金属スタッドバンプ2との正常接合部の接合強度は、金属スタッドバンプ形成用Auワイヤの引張り破断強度とほぼ同一の値であった。言い換えると、中心導体11と金属スタッドバンプ2との接合部の接合強度はおよそ0.48N、Auワイヤの引きちぎり時の強度はおよそ0.15Nであるが、応力で表すと両者はほぼ同じ300MPaであった。つまり工程(S30)において、Auワイヤを引きちぎることにより金属スタッドバンプを形成することは、中心導体と金属スタッドバンプとが正常に接合しているときの接合強度のおよそ1/3の力で金属スタッドバンプ(Auワイヤ)と中心導体との接合強度評価試験を実施したことに相当すると言える。よって、本実施例のように、中心導体上に表面汚損が存在する場合には、工程(S30)において中心導体上に金属スタッドバンプを形成することができないという異常として検出されることが確認できた。なお、本実施例では油脂や有機高分子などによる表面汚損の異常についての評価結果を示したが他にも、中心導体の異常(たとえば、Auめっき層にピンホールが形成されているときの下地Niめっき層の表面拡散や、それに伴うめっき腐食等)が存在する場合についても、同様に異常として検出可能である。また、同軸コネクタの仕上がり精度のばらつき等に起因する金属スタッドバンプと中心導体との接合強度低下も異常として検出可能である。
ここで、上述した実施の形態と一部重複する部分もあるが、本発明の特徴的な構成を列挙する。
本発明に従った電子機器は、中心導体11を有する同軸コネクタ10と、表面にストリップ線路22が形成されている回路基板20と、中心導体11とストリップ線路22とを電気的に接続する金属リボン1とを備える。金属リボン1は、中心導体11上に形成された金属スタッドバンプ2を介して中心導体11と接続している。
このようにすれば、金属スタッドバンプ2は、中心導体11上に接合させたAuワイヤに対し垂直方向上方へ引っ張ることにより、引きちぎられて形成される。このとき、同軸コネクタ10の中心導体11上に金属スタッドバンプ2を形成する際に、中心導体11と金属スタッドバンプ2との接合強度が、Auワイヤの引きちぎり強度以下であれば、金属スタッドバンプ2は中心導体11から剥がれる。そのため、たとえば、同軸コネクタ10の中心導体11のめっき表面に何らかの異常もしくは不純物などが存在することにより、Auワイヤの引きちぎり強度以下の接合強度で金属スタッドバンプ2と中心導体11との接合している場合には、これを中心導体11上に金属スタッドバンプ2を形成する時点で検出することができる。この結果、金属スタッドバンプ2を介した同軸コネクタ10と金属リボン1との接続信頼性を高めることができる。また、同軸コネクタ10の異常に起因した同軸コネクタ10と金属リボン1との接続不良を生じさせることなく、同軸コネクタ10の不良品のスクリーニングすることができる。
上記金属スタッドバンプ2は、中心導体11上に、中心導体11が延びる方向に間隔を空けて複数形成されていてもよい。
これにより、同軸コネクタ10と金属リボン1との接合面積を増やすことができ、これらの間の接合強度を高めることができる。
本発明に従った電子機器の製造方法は、中心導体11を有する同軸コネクタ10と表面にストリップ線路22が形成されている回路基板20とを準備する工程(S10)と、ストリップ線路22と金属リボン1の一方端1aとを接続する工程(S20)と、同軸コネクタ10の中心導体11上に金属スタッドバンプ2を形成する工程(S30)と、金属スタッドバンプ2を介して、中心導体11と金属リボン1の他方端1bとを接続する工程(S40)とを備える。
このようにすれば、金属スタッドバンプ2は、工程(S30)において、中心導体11上に接合させたAuワイヤに対し垂直方向上方へ引っ張ることにより、引きちぎられて形成される。このとき、同軸コネクタ10の中心導体11上に金属スタッドバンプ2を形成する際に、中心導体11と金属スタッドバンプ2との接合強度が、Auワイヤの引きちぎり強度以下であれば、金属スタッドバンプ2は中心導体11から剥がれる。そのため、たとえば、同軸コネクタ10の中心導体11のめっき表面に何らかの異常もしくは不純物などが存在することにより、Auワイヤの引きちぎり強度以下の接合強度で金属スタッドバンプ2と中心導体11との接合している場合には、これを中心導体11上に金属スタッドバンプ2を形成した時点(工程(S30))において検出することができる。この結果、金属スタッドバンプ2を介した同軸コネクタ10と金属リボン1との接続信頼性を高めることができる。また、工程(S40)の前に、工程(S30)において上記不良を検出すことができるため、同軸コネクタ10の異常に起因した同軸コネクタ10と金属リボン1との接続不良を生じさせることなく、同軸コネクタ10の不良品のスクリーニングすることができる。
上記形成する工程(S30)は、回路基板20と同軸コネクタ10とが実装される筐体30に、同軸コネクタ10を取り付ける前に実施されてもよい。
これにより、不活性ガス雰囲気中において、同軸コネクタ10の中心導体11上に金属スタッドバンプ2を形成することができる。この結果、中心導体11と金属スタッドバンプ2との接合不良を引き起こす要因となる、中心導体11の酸化を抑制することができる。また、温度200℃以上300℃以下程度の高温環境下においても中心導体11の酸化を抑制することができるため、中心導体11を上記温度領域に保持しながら金属スタッドバンプ2を形成することができるため、中心導体11との接合強度をより高めた金属スタッドバンプ2を形成することができる。なお、同軸コネクタ10が筐体30に取り付けられた状態で金属スタッドバンプ2を形成する場合には、筐体30も含めて不活性ガス雰囲気中に収納させる必要があるが、容積の大きいチャンバ等が必要となるため不活性ガス雰囲気中で金属スタッドバンプ2を形成することは困難であった。
上記形成する工程(S30)において、金属スタッドバンプ2は中心導体11上に、中心導体11が延びる方向に間隔を空けて複数形成されていてもよい。
これにより、同軸コネクタ10と金属リボン1との接合面積を増やすことができ、これらの間の接合強度を高めることができる。
上記接続する工程(S40)において、複数の金属スタッドバンプ2と金属リボン1の他方端1bとを、金属リボン1の他方端1bの全体を平坦化した状態を保ちながら、金属原子の仮接合した後、複数の金属スタッドバンプ2を介して、平坦な他方端1bと中心導体11とを接続してもよい。
これにより、中心導体11と金属リボン1の他方端1bとは、たとえば、金属原子(Au原子)の固相拡散現象の仮接合された後に接続されるため、接続時の位置ずれを抑制することができる。また、中心導体11と金属リボン1の他方端1bとの接続時に、金属リボン1の反り返りを抑制することができる。そのため、個々の金属スタッドバンプ2を介して行われる接続作業において、2回目以降の接続作業を容易に実施することができる。また、たとえば、同軸コネクタ10の中心導体11上に形成された複数の金属スタッドバンプ2の高さが不均一な場合、または、同軸コネクタ10の中心導体11が変形していたり、寸法ばらつきがあった場合にあっても、同軸コネクタ10と金属リボン1とを容易に接続することができる。また、金属リボン1の他方端1bを平坦化することができるため、高周波信号の損失を低減し、高周波で動作する機器の性能の劣化を抑制することができる。
上記形成する工程(S30)の後であって、中心導体11と金属リボン1の他方端1bとを接続する工程(S40)の前に、中心導体11上に形成された複数の金属スタッドンプ2,4のうち、少なくとも1つの前記金属スタッドバンプ4に対して、前記中心導体11と前記金属スタッドバンプ4との接合強度を評価する工程(31)を含んでもよい。評価する工程(S31)において、前記中心導体11と前記金属スタッドバンプ4との接合強度が基準値以上であることを確認した後に、形成する工程(S40)を実施してもよい。
これにより、たとえば、中心導体11と金属スタッドバンプ4との接合強度が、Auワイヤの引きちぎり強度以上よりも高い基準値以上であることを保証する必要がある場合において、バンプ形成後に破壊試験を実施して接合強度を確認できる、当該基準値に満たない不良サンプルが次工程に流出することを抑制することができる。
上記評価する工程(S31)は、前記金属スタッドバンプ4をつかんで、中心導体11から離れる方向に引っ張り上げて行う引っ張り試験、または前記金属スタッドバンプ4を中心導体11の表面に沿った方向である横方向から荷重を付加するシェア試験によって、前記中心導体11と前記金属スタッドバンプ4との接合強度を評価してもよい。
これにより、中心導体11と金属スタッドバンプ4との接合強度を容易に評価することができる。
以上のように本発明の実施の形態および実施例について説明を行なったが、上述の実施の形態および実施例を様々に変形することも可能である。また、本発明の範囲は上述の実施の形態および実施例に限定されるものではない。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むことが意図される。
1 金属リボン、1a 一方端、1b 他方端、2,4 金属スタッドバンプ、3 接合部、10 同軸コネクタ、11 中心導体、12 絶縁体、14 フランジ、15 取り付けねじ、16 ねじ穴、20 回路基板、21 プリント基板、22 ストリップ線路、30 筐体、50 ボンディングツール、60 平坦化ツール、61 真空吸着孔、62 スペーサ、70 シェア試験ツール。

Claims (6)

  1. 表面にストリップ線路が形成されている回路基板と、中心導体を有する同軸コネクタとを準備する工程と、
    前記ストリップ線路と金属リボンの一方端とを接続する工程と、
    前記同軸コネクタの中心導体上に金属スタッドバンプを形成する工程と、
    前記金属スタッドバンプを介して、前記中心導体と前記金属リボンの他方端とを接続する工程とを備える、電子機器の製造方法。
  2. 前記形成する工程は、前記回路基板と前記同軸コネクタとが実装される筐体に、前記同軸コネクタを取り付ける前に実施される、請求項に記載の電子機器の製造方法。
  3. 前記形成する工程において、前記金属スタッドバンプは前記中心導体上に、前記中心導体が延びる方向に間隔を空けて複数形成される、請求項またはに記載の電子機器の製造方法。
  4. 前記接続する工程において、
    複数の前記金属スタッドバンプと前記金属リボンの前記他方端とを、前記金属リボンの前記他方端の全体を平坦化した状態を保ちながら仮接合した後、複数の前記金属スタッドバンプを介して、平坦である前記他方端と前記中心導体とを接続する、請求項に記載の
    電子機器の製造方法。
  5. 前記形成する工程の後であって、前記中心導体と前記金属リボンの他方端とを接続する工程の前に、前記中心導体上に形成された複数の前記金属スタッドバンプのうち、少なくとも1つの前記金属スタッドバンプに対して、前記中心導体と前記金属スタッドバンプとの接合強度を評価する工程を含み、
    前記評価する工程において、前記中心導体と前記金属スタッドバンプとの接合強度が基準値以上であることを確認した後に、前記形成する工程を実施する、請求項またはに記載の電子機器の製造方法。
  6. 前記評価する工程では、前記金属スタッドバンプをつかんで、前記中心導体から離れる方向に引っ張り上げて行う引っ張り試験、または前記金属スタッドバンプに対して前記中心導体の表面に沿った方向である横方向から荷重を付加するシェア試験によって、前記中心導体と前記金属スタッドバンプとの接合強度を評価する、請求項に記載の電子機器の製造方法。
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