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JP6140570B2 - イブプロフェン含有錠剤及びその製造方法 - Google Patents
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JP6140570B2 - イブプロフェン含有錠剤及びその製造方法 - Google Patents

イブプロフェン含有錠剤及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、イブプロフェン含有錠剤及びその製造方法に関する。
解熱鎮痛剤等として、イブプロフェンを含有する錠剤(イブプロフェン含有錠剤)が知られている。
イブプロフェンは、水に溶解しにくいため、水溶性高分子等の賦形剤等と共に湿式造粒されて造粒粒子群とされ、この造粒粒子群が打錠されてイブプロフェン含有錠剤とされるのが一般的である。造粒粒子群を打錠したイブプロフェン含有錠剤は、崩壊性が悪化する傾向にある。解熱鎮痛作用等の即効性を高めるには、錠剤の崩壊性を高める必要があるが、単に崩壊性の向上を追求すると錠剤の硬度が低下し脆くなりかねない。このため、錠剤には、良好な崩壊性と適度な硬度を両立することが要求されている。
一方で、イブプロフェンは、胃荒れ等を引き起こす可能性がある。このため、イブプロフェン含有錠剤には、胃荒れ等の発症を抑制するために、水酸化アルミニウム等の制酸剤が配合されている。例えば、イブプロフェン、エテンザミド及び水酸化アルミニウムを配合した医薬組成物が提案されている(例えば、特許文献1)。
しかし、イブプロフェン等の酸性成分と、制酸剤等の塩基性成分とが配合された製剤は、配合変化により変色や溶出性の低下等の問題を生じやすい。
こうした問題に対し、酸性成分と塩基性成分とが直接接触しないように配合された製剤が提案されている。
例えば、イブプロフェンを主体とする層と制酸剤を主体とする層との間にそれら両者を含まない層を設けた積層製剤が提案されている(例えば、特許文献2)。
また、例えば、酸性薬物、制酸剤等の2種類以上の粒状薬効成分のうち、少なくとも1種類以上を特定の被覆剤で被覆して混合した粒状医薬品が提案されている(特許文献3)。
あるいは、例えば、解熱鎮痛成分と、制酸剤と特定の酸とを含む造粒粒子とを含有する内服固形製剤が提案されている(例えば、特許文献4)。
特開2004−231546号公報 特開平05−294829号公報 特開2006−016329号公報 特開2011−068645号公報
しかしながら、従来の技術を用いて、イブプロフェン含有錠剤を製造すると、各成分の混合物が打錠機等の製造機器に付着しやすい。打錠機の回転盤に混合物が付着すると、回転盤が回転しなくなり、製造作業が停止する場合がある。このため、打錠機を頻繁に清掃する等の対応が必要であり、イブプロフェン含有錠剤の生産性を高めにくかった。
そこで、本発明は、崩壊性に優れ、適度な硬度を有し、かつ生産性の高いイブプロフェン含有錠剤を目的とする。
本発明のイブプロフェン含有錠剤は、(A)成分:イブプロフェンを含有する造粒粒子群と、(B)成分:乾燥水酸化アルミニウムゲルの未造粒粉末と、(C)成分:二酸化ケイ素の未造粒粉末との混合物を含有することを特徴とする。
水分含量が2.0質量%以下であるのが好ましい。
本発明のイブプロフェン含有錠剤の製造方法は、(A)成分:イブプロフェンを含有する造粒粒子群と、(B)成分:乾燥水酸化アルミニウムゲルの未造粒粉末と、(C)成分:二酸化ケイ素の未造粒粉末とを混合して混合物を得る工程と、前記混合物を打錠する工程とを備えることを特徴とする。
本発明のイブプロフェン含有錠剤によれば、崩壊性に優れ、適度な硬度を有し、かつ生産性を高められる。
(イブプロフェン含有錠剤)
本発明のイブプロフェン含有錠剤は、(A)成分:イブプロフェンを含有する造粒粒子群と、(B)成分:乾燥水酸化アルミニウムゲルの未造粒粉末と、(C)成分:二酸化ケイ素の未造粒粉末との混合物を含有する。
イブプロフェン含有錠剤の水分含量は、2.0質量%以下が好ましく、1.6質量%以下が好ましい。上記上限値以下であれば、(A)成分と(B)成分との反応を抑制して、保存後においてもイブプロフェンの溶出性が良好である。イブプロフェン含有錠剤の水分含量は、水分含量の少ない原料を用いて調整されてもよいし、錠剤に成形された後、乾燥処理等が施されて調整されてもよい。
<(A)成分:イブプロフェンを含有する造粒粒子群>
(A)成分は、イブプロフェン(以下、(a)成分ということがある)を含有する造粒粒子群である。(A)成分を構成する造粒粒子は、(a)成分を含有する造粒物(イブプロフェン含有粒子)である。イブプロフェン含有粒子は、(a)成分と、賦形剤等の任意成分(造粒任意成分)とが造粒されたものである。
(a)成分が賦形剤等と共に造粒されて(A)成分とされることで、水難溶性の(a)成分の溶出性が高まり、また、(a)成分と(B)成分とが直接接触する確率が低くなって、(a)成分の溶出性が経時的に低下するのを抑制できる。
(A)成分の平均粒子径は、50〜500μmが好ましく、100〜300μmがより好ましい。上記下限値未満では、粉立ちが多くなって取り扱いが煩雑になるおそれがあり、上記上限値超では、錠剤中の有効成分の含有量が不均一になるおそれがある。
なお、平均粒子径は、篩分けにより測定される体積平均粒子径である。
イブプロフェン含有錠剤中の(A)成分の含有量は、イブプロフェン含有錠剤の服用量や(A)成分中の(a)成分の含有量等を勘案して決定される。例えば、イブプロフェン含有錠剤がOTC医薬である場合、イブプロフェン含有錠剤中の(A)成分の含有量は、200〜600mg/日の(a)成分を摂取できる量とされる。
(A)成分中の(a)成分の含有量は、特に限定されず、例えば、10〜99質量%が好ましく、30〜95質量%がより好ましい。上記下限値未満では、(A)成分中の(a)成分の含有量が少なくなりすぎて、1錠当たりの質量が増加するおそれがあり、上記上限値超では、イブプロフェン含有粒子の強度が低くなり、打錠する際に、粉化するおそれがある。
(A)成分は、任意成分として、賦形剤、結合剤、崩壊剤、(a)成分以外の薬物(任意薬物)等を含有できる。
賦形剤としては、例えば、乳糖、ショ糖等の糖、マンニトール等の糖アルコール、結晶セルロース等のセルロース、ケイ酸カルシウム等の無機賦形剤等が挙げられる。これらの賦形剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
(A)成分中の賦形剤の含有量は、例えば、0.10〜90質量%が好ましい。
結合剤としては、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。これらの結合剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
(A)成分中の結合剤の含有量は、例えば、1.0〜30質量%が好ましい。
崩壊剤としては、例えば、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(L−HPC)、カルメロース、カルメロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン等が挙げられる。これらの崩壊剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
(A)成分中の崩壊剤の含有量は、例えば、0.30〜50質量%が好ましい。
任意薬物としては、イブプロフェン含有錠剤の用途等に応じて選択され、例えば、ピロキシカム、メロキシカム、アンピロキシカム、セロコキシブ、ロフェコキシブ、チアラミド、アセトアミノフェン、エテンザミド、スルピリン、ロキソプロフェンナトリウム等の解熱鎮痛成分;アリルイソプロピルアセチル尿素、ブロムワレリル尿素等の鎮静催眠成分;塩酸ジフェンヒドラミン、マレイン酸クロルフェニラミン、フマル酸クレマスチン、マレイン酸カルビノキサミン等の抗ヒスタミン成分;臭化水素酸デキストロメトルファン、リン酸ジヒドロコディン、リン酸コディン、ヒベンズ酸チペピジン、塩酸クロペラスチン、ベンゾナテート等の鎮咳成分;塩酸ノスカピン、塩酸ブロムヘキシン、グアヤコールスルホン酸カリウム、グアイフェネシン等の去痰成分;塩酸L−システイン、塩酸L−メチルシステイン、アセチルシステイン等の粘膜溶解成分;カルボシステイン等の粘液修復成分;塩化リゾチーム等の消炎酵素成分;グリチルリチン酸等の抗炎症成分;塩酸アンブロキソール等の粘液潤滑成分;塩酸テルビナフィン等の抗真菌成分;シュードエフェドリン、塩酸エフェドリン、塩酸メチルエフェドリン、塩酸テルブタリン、イソプロテレノール、サルブタモール、テルブタリン等のβ2−アドレナリン受容体刺激薬、テオフィリン、アミノフィリン、プロキシフィリン等のキサンチン系薬剤、クロモグリク酸等の気管支拡張成分又は喘息治療成分;アミノ酸類;生薬;ビタミンA,D,E,K,U等の脂溶性ビタミン類、ビタミンB,C,P等の水溶性ビタミン類等のビタミン類等が挙げられる。これらの任意薬物は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
(A)成分中の任意薬物の含有量は、後述する錠剤任意成分の任意薬物の含有量を勘案して、適宜決定される。
(A)成分の水分含量は、例えば、5質量%以下が好ましく、3質量%以下が好ましく、0質量%であってもよい。上記上限値以下であれば、(A)成分が製造機器により付着しにくくなる。
(A)成分は、従来公知の造粒方法で製造される。造粒方法としては、攪拌造粒法、流動層造粒法等が挙げられる。中でも、(A)成分中の水分含量を少なくできる点から、流動層造粒法が好ましい。
流動層造粒法としては、例えば、(a)成分と、賦形剤、崩壊剤及び任意薬物から選択される1種以上とを混合し、これを造粒装置内(例えば、給気温度20〜70℃)で流動させつつ、結合剤の水溶液を吹き付ける方法が挙げられる。
また、別の好ましい造粒方法としては、攪拌造粒法で造粒した後、流動層造粒機で乾燥して、任意の水分量に調整する方法が挙げられる。
<(B)成分:乾燥水酸化アルミニウムゲルの未造粒粉末>
(B)成分は、乾燥水酸化アルミニウムゲルの未造粒粉末であり、他の成分(例えば、賦形剤等)と共に造粒されていないものである。
イブプロフェン含有錠剤中の(B)成分の含有量は、イブプロフェン含有錠剤中の(a)成分の含有量等を勘案して決定されるが、例えば、1〜50質量%が好ましく、3〜30質量%がより好ましい。また、服用量の点からは、1日量当たり50〜1200mgが好ましく、100〜1000mgがより好ましい。上記下限値以上であれば、(B)成分を配合したことによる効果が発揮されやすく、上記上限値以下であれば、(A)成分及び(C)成分の含有量を適切な範囲にしやすい。
イブプロフェン含有錠剤中、(B)成分/(a)成分で表される質量比(B/a比)は、例えば、0.20〜3.0が好ましく、0.30〜1.0がより好ましい。B/a比が上記下限値以上であれば、(B)成分を配合したことによる効果が発揮されやすく、後述する錠剤の製造方法において、混合物が製造機器に付着するのをより良好に防止できる。B/a比が上記上限値以下であれば、(a)成分の変色を抑制しやすい。
<(C)成分:二酸化ケイ素の未造粒粉末>
(C)成分は、二酸化ケイ素の未造粒粉末であり、他の成分(例えば、賦形剤等)と共に造粒されていないものである。(B)成分と(C)成分とを併用することで、後述する錠剤の製造方法において、混合物が製造機器に付着するのをより良好に抑制できる。
イブプロフェン含有錠剤中の(C)成分の含有量は、例えば、0.25〜10質量%が好ましく、0.5〜6.0質量%がより好ましく、1.0〜4.0質量%がさらに好ましい。上記下限値以上であれば、(C)成分を配合したことによる効果が発揮されやすく、上記上限値以下であれば、(A)成分及び(B)成分の含有量を適切な範囲にしやすい。
イブプロフェン含有錠剤中、(C)成分/(a)成分で表される質量比(C/a比)は、例えば、0.01〜0.30が好ましく、0.04〜0.25がより好ましい。上記下限値以上であれば、(C)成分を配合したことによる効果が発揮されやすく、上記上限値以下であれば、イブプロフェン含有錠剤の製剤硬度をより高め、後述する混合物の粉立ちを良好に抑制できる。
イブプロフェン含有錠剤中の(B)成分と(C)成分との合計量は、例えば、3.0〜60質量%が好ましく、5.0〜25質量%がより好ましい。上記下限値以上であれば、後述する製造方法において、混合物が製造機器に付着するのをより良好に防止でき、上記上限値以下であれば、(a)成分の含有量を適切な範囲にしやすい。
イブプロフェン含有錠剤中、[(B)成分+(C)成分]/(a)成分で表される質量比((B+C)/a比)は、0.10〜3.0が好ましく、0.30〜1.50がより好ましい。上記下限値以上であれば、後述する製造方法において、混合物が製造機器に付着するのをより良好に防止でき、上記上限値以下であれば、(a)成分の含有量を適切な範囲にしやすい。
<イブプロフェン含有錠剤の任意成分>
イブプロフェン含有錠剤は、本発明の効果を損なわない範囲で、(A)〜(C)成分以外の任意成分(錠剤任意成分)を含有することができる。錠剤任意成分としては、例えば、賦形剤、結合剤、崩壊剤、(a)成分以外の薬物(任意薬物)等が挙げられる。
錠剤任意成分の賦形剤としては、トウモロコシデンプン、乳糖、タルク、結晶セルロース(セオラス(商品名、旭化成ケミカルズ株式会社製)等)、粉糖、マンニトール等の糖アルコール等が挙げられる。これらの賦形剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
イブプロフェン含有錠剤中の賦形剤の含有量(ただし、(A)成分中の賦形剤の含有量を除く)は、例えば、0.1〜90質量%が好ましく、0.15〜80質量%がより好ましい。
錠剤任意成分の結合剤としては、例えば、澱粉、α化デンプン、ショ糖、ゼラチン、アラビアゴム末、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、プルラン、デキストリン等が挙げられる。これらの結合剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
イブプロフェン含有錠剤中の結合剤の含有量(ただし、(A)成分中の結合剤の含有量を除く)は、例えば、0〜20質量%が好ましく、0.05〜15質量%がより好ましい。
錠剤任意成分の崩壊剤としては、例えば、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(L−HPC)、カルメロース、カルメロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン等が挙げられる。これらの崩壊剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
イブプロフェン含有錠剤中の崩壊剤の含有量(ただし、(A)成分中の崩壊剤の含有量を除く)は、例えば、0〜50質量%が好ましく、0.05〜30質量%がより好ましい。
錠剤任意成分の任意薬物としては、例えば、ピロキシカム、メロキシカム、アンピロキシカム、セロコキシブ、ロフェコキシブ、チアラミド、アセトアミノフェン、エテンザミド、スルピリン、ロキソプロフェンナトリウム等の解熱鎮痛成分;アリルイソプロピルアセチル尿素、ブロムワレリル尿素等の鎮静催眠成分;塩酸ジフェンヒドラミン、マレイン酸クロルフェニラミン、フマル酸クレマスチン、マレイン酸カルビノキサミン等の抗ヒスタミン成分;臭化水素酸デキストロメトルファン、リン酸ジヒドロコディン、リン酸コディン、ヒベンズ酸チペピジン、塩酸クロペラスチン、ベンゾナテート等の鎮咳成分;塩酸ノスカピン、塩酸ブロムヘキシン、グアヤコールスルホン酸カリウム、グアイフェネシン等の去痰成分;塩酸L−システイン、塩酸L−メチルシステイン、アセチルシステイン等の粘膜溶解成分;カルボシステイン等の粘液修復成分;塩化リゾチーム等の消炎酵素成分;グリチルリチン酸等の抗炎症成分;塩酸アンブロキソール等の粘液潤滑成分;塩酸テルビナフィン等の抗真菌成分;シュードエフェドリン、塩酸エフェドリン、塩酸メチルエフェドリン、塩酸テルブタリン、イソプロテレノール、サルブタモール、テルブタリン等のβ2−アドレナリン受容体刺激薬、テオフィリン、アミノフィリン、プロキシフィリン等のキサンチン系薬剤、クロモグリク酸等の気管支拡張成分又は喘息治療成分;アミノ酸類;生薬;ビタミンA,D,E,K,U等の脂溶性ビタミン類、ビタミンB,C,P等の水溶性ビタミン類等のビタミン等が挙げられる。これらの任意薬物は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
イブプロフェン含有錠剤中の任意薬物の含有量(ただし、(A)成分中の任意薬物の含有量を除く)は、(A)成分中の任意薬物の含有量を勘案して、適宜決定される。
(イブプロフェン含有錠剤の製造方法)
本発明のイブプロフェン含有錠剤の製造方法は、(A)〜(C)成分を混合して混合物を得る工程(混合工程)と、混合物を打錠する工程(成形工程)とを備える。
混合工程は、(A)〜(C)成分を粉体混合して、粉体の混合物を得る工程である。
混合方法は、特に限定されず、例えば、従来公知の粉体混合機を用いて、各成分を混合する方法が挙げられる。
混合工程における(A)成分の配合量は、イブプロフェン含有錠剤の服用量や(A)成分中の(a)成分の含有量等を勘案して決定される。
混合工程における(B)成分の配合量は、(A)成分中の(a)成分の含有量や(A)成分の配合量等を勘案して決定され、例えば、混合物100質量%中、1〜50質量%が好ましく、3〜30質量%がより好ましい。上記下限値以上であれば、混合物が製造機器に付着するのをより良好に防止できる。上記上限値以下であれば、(A)成分及び(C)成分の含有量を適切な範囲にしやすい。
混合物中、(B)成分/(a)成分で表される質量比(B/a比)は、例えば、0.20〜3.0が好ましく、0.30〜1.0がより好ましい。B/a比が上記下限値以上であれば、(B)成分を配合したことによる効果が発揮されやすくなり、混合物が製造機器に付着するのをより良好に防止できる。B/a比が上記上限値以下であれば、(a)成分の変色を抑制しやすい。
混合工程における(C)成分の配合量は、(A)成分中の(a)成分の含有量や、(A)〜(B)成分の配合量等を勘案して決定され、例えば、混合物100質量%中、0.25〜10質量%が好ましく、0.5〜6.0質量%がより好ましく、1.0〜4.0質量%がさらに好ましい。上記下限値以上であれば、(C)成分を配合したことによる効果が発揮されやすく、混合物が製造機器に付着するのをより良好に防止できる。上記上限値以下であれば、(A)成分及び(B)成分の含有量を適切な範囲にしやすい。
混合物中、(C)成分/(a)成分で表される質量比(C/a比)は、例えば、0.01〜0.30が好ましく、0.04〜0.25がより好ましい。上記下限値以上であれば、(C)成分を配合したことによる効果が発揮されやすくなり、混合物が製造機器に付着するのをより良好に防止できる。上記上限値以下であれば、(a)成分の含有量を適切な範囲にしやすく、また、イブプロフェン含有錠剤の製剤硬度をより高め、混合物の粉立ちを良好に抑制できる。
混合工程において、混合物中の(B)成分と(C)成分との合計量は、例えば、3.0〜60質量%が好ましく、5.0〜25質量%がより好ましい。上記下限値以上であれば、混合物が製造機器に付着するのをより良好に防止でき、上記上限値以下であれば、(A)成分の含有量を適切な範囲にしやすい。
混合物中、[(B)成分+(C)成分]/(a)成分で表される質量比((B+C)/a比)は、0.10〜3.0が好ましく、0.30〜1.50がより好ましい。上記下限値以上であれば、後述する製造方法において、混合物が製造機器に付着するのをより良好に防止でき、上記上限値以下であれば、(a)成分の含有量を適切な範囲にしやすい。
混合順序は、特に限定されず、例えば、全ての成分を混合機に仕込み、これを混合してもよいし、各成分を混合機に順次投入し、混合してもよい。
混合時間は、特に限定されず、各成分をおよそ均一に分散できる時間とされる。
混合物の水分含量は、特に限定されないが、例えば、10質量%以下が好ましく、5質量%以下がより好ましい。上記上限値以下であれば、乾燥効率を高められ、(A)成分が製造機器により付着しにくくなる。
成形工程は、混合工程で得られた混合物を打錠して、任意の形状の錠剤を得る工程である。成形工程において、混合物は(A)〜(C)成分を含有するため、打錠機(特に回転盤)に付着しにくい。このため、高い生産性でイブプロフェン含有錠剤を製造できる。
打錠方法は、特に限定されず、従来公知の打錠機を用いた方法が挙げられる。
打錠条件は、特に限定されず、イブプロフェン含有錠剤に求める硬度(錠剤硬度)等を勘案して適宜決定される。
成形工程の後、必要に応じてイブプロフェン含有錠剤にコーティング処理を施してもよい(コーティング工程)。
コーティング処理としては、特に限定されず、従来公知の方法を適用でき、例えば、ポリマー、可塑剤等の水溶液等のコーティング剤を表面に塗布し、次いで乾燥する方法が挙げられる。
以上、説明した通り、本発明のイブプロフェン含有錠剤は、(A)〜(C)成分の混合物を含有するため、崩壊性及び取扱性に優れ、かつ混合物が製造機器に付着しにくいため生産性に優れる。
以下、実施例を示して本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の記載によって限定されるものではない。
(使用原料)
実施例、比較例に用いた原料は、表1に示す通りである。
Figure 0006140570
(製造例1)(A)成分の製造
イブプロフェン1500g及び低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(LH−31)600gをポリエチレン製の袋内で混合した。これを微粉砕機コロプレックス(株式会社パウレック製、160Z型)に投入し、回転数14000rpmの条件で粉砕した。得られた粉砕物1610gを予熱しておいたスパイラフローSFC−5型(フロイント産業株式会社製)に投入し、吸気温度60℃、排気風量2.7m/min、ローター回転数200rpmの条件で流動させた。排気温度が43℃以上であることを確認後、2流体ノズルATF型(穴径φ1.8mm)を用いて、結合液(ヒドロキシプロピルセルロース:精製水=389.3:6099(質量基準)の水溶液)を100mL/minの液速度で噴霧した。噴霧開始10分後に液速度を60mL/minに変更した。噴霧された結合液の合計量は、2415gであった。噴霧終了後、乾燥操作を開始した。排気温度が43℃に達した時点で乾燥操作を終了し、造粒物を得た。得られた造粒物を目開き600μmの篩を用いて全量篩過し(篩上品もへらで潰しながら篩過)、(A)成分を得た。
(実施例1〜9、比較例1〜2)
表2の組成となるように、各成分をポリエチレン製袋内で混合して混合物を得た(混合工程)。表2に記載の質量(mg)は、1錠のイブプロフェン含有錠剤の質量の合計である。
ロータリー式打錠機(株式会社菊水製作所製、LIBRA2)を用い、下記打錠条件にて、得られた混合物を連続的に打錠して、錠剤を得た(成形工程)。この際、後述する付着防止効果を評価した。
使用したロータリー式打錠機には、φ9.0mm(2段R)の杵と臼とを装着した。
なお、(B’)成分は、表中の組成に従って、乾燥水酸化アルミニウムゲル、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、及びヒドロキシプロピルセルロースを造粒した造粒粒子群である。
<打錠条件>
回転盤の回転数:30rpm。
攪拌フィードシューの回転数:100rpm。
予圧:1kN。
本圧:8kN。
アクアコーター48型を用い、得られた錠剤を以下の方法でコーティングした。
まず、コーティング剤を水に分散・溶解させて、コーティング液を調製した。給気温度60℃、給気風量2.3m/min、排気温度42±2℃の条件下で、コーティング液を錠剤に噴霧し、次いで、給気温度60℃、給気風量2.3m/minで90分間乾燥させ、各例のイブプロフェン含有錠剤を得た。
得られたイブプロフェン含有錠剤について、崩壊時間及び錠剤硬度を評価し、その結果を表中に示す。
(評価方法)
<付着防止効果>
成形工程を連続的に行い、回転盤への粉体の付着状況を目視で観察して、下記評価基準に従って付着防止効果を評価した。
≪評価基準≫
◎:60分間の成形工程では、回転盤への粉体の付着が認められなかった。
○:30〜60分間の成形工程で、回転盤への粉体の付着が認められた。
×:30分間未満の成形工程で、回転盤への粉体の付着が認められた。
<崩壊時間>
各例のイブプロフェン含有錠剤6錠について、日本薬局方(第16改)の崩壊試験法に準拠し、水を用いて崩壊時間を測定した。6錠の試験結果の平均値を求め、求めた平均値を下記評価基準に分類した。
≪評価基準≫
◎:崩壊時間が1分未満。
○:崩壊時間が1分以上5分未満。
×:崩壊時間が5分以上。
<錠剤硬度>
各例のイブプロフェン含有錠剤10錠について、硬度計(PHARMA TEST社製、Type PTB301型)で硬度を測定した。10錠の試験結果の平均値を求め、求めた平均値を下記評価基準に分類した。
≪評価基準≫
◎:硬度10.0kgf以上。
○:硬度7.0kgf以上10.0kgf未満。
×:硬度7.0kgf未満。
Figure 0006140570
表2に示すように、本発明を適用した実施例1〜9は、付着防止効果、崩壊時間及び錠剤硬度が「◎」又は「○」であった。
(C)成分を含有しない比較例1は付着防止効果が「×」であった。(B)成分に代えて(B’)成分を含有する比較例2は、付着防止効果及び錠剤硬度が「×」であった。
(実施例10)
表3の組成となるように、コーティングをしなかった以外は実施例1と同様にして、イブプロフェン含有錠剤を得た。表3に記載の質量(mg)は、1錠のイブプロフェン含有錠剤の質量の合計である。得られたイブプロフェン含有錠剤について、溶出性の維持率を求め、その結果を表中に示す。
(実施例11)
(B)成分を乾燥機(ヤマト科学株式会社製、DN−93型)に入れ、105℃で2時間の乾燥処理を施した後に混合工程に供した以外は、実施例10と同様にしてイブプロフェン含有錠剤を得た。得られたイブプロフェン含有錠剤について、溶出性の維持率を求め、その結果を表中に示す。
(実施例12)
実施例11の錠剤を恒温槽(VACUUM DRYING OVEN SVD10)に入れ、4時間30分、乾燥した。乾燥条件を圧力0.09MPa、45℃とした。得られたイブプロフェン含有錠剤について、溶出性の維持率を求め、その結果を表中に示す。
(評価方法)
<水分含量>
各例のイブプロフェン含有錠剤15錠を乳鉢で粉砕した後、電子水分計(株式会社島津製作所製、MOC−120H)で質量変化率(質量%)を測定(60℃、20分間)した。得られた質量変化率をイブプロフェン含有錠剤の水分含量とした。
<溶出性の維持率>
各例のイブプロフェン含有錠剤をビンに密閉し、50℃で6週間、保存した。製造初期品と保存後の錠剤を日本薬局方(第16改)の溶出試験法に準拠して、pH4.5(USP)の試験液900mLを用いて溶出試験を行い、30分後の(a)成分(イブプロフェン)の溶出量を測定した。溶出性の維持率は、保存後の錠剤の溶出量を製造初期品の溶出量で除し、百分率で算出した。維持率が高いほど、保存中における溶出性の劣化が少ないといえる。
Figure 0006140570
表3に示す通り、水分含量が2.0質量%以下である実施例1、10、11、12は、溶出性の維持率が高かった。

Claims (5)

  1. (A)成分:イブプロフェンを含有する造粒粒子群と、(B)成分:乾燥水酸化アルミニウムゲルの未造粒粉末と、(C)成分:二酸化ケイ素の未造粒粉末との混合物を含有するイブプロフェン含有錠剤であって、前記(B)成分の水分含量が10質量%以下であり、当該イブプロフェン含有錠剤の水分含量が1.8質量%以下であることを特徴とするイブプロフェン含有錠剤。
  2. 前記(A)成分中のイブプロフェンの含有量が10〜99質量%である、請求項1に記載のイブプロフェン含有錠剤。
  3. [前記(B)成分+前記(C)成分]/イブプロフェンで表される質量比が0.10〜3.0である、請求項1又は2に記載のイブプロフェン含有錠剤。
  4. (A)成分:イブプロフェンを含有する造粒粒子群と、(B)成分:乾燥水酸化アルミニウムゲルの未造粒粉末と、(C)成分:二酸化ケイ素の未造粒粉末とを混合して混合物を得る工程と、
    前記混合物を打錠する工程とを備えることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載のイブプロフェン含有錠剤の製造方法。
  5. 前記混合物を得る工程の前に、前記(B)成分に乾燥処理を施す工程をさらに備える、請求項4に記載のイブプロフェン含有錠剤の製造方法。
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