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JP6142282B2 - 全熱交換素子用仕切部材およびその全熱交換素子用仕切部材を用いた全熱交換素子および熱交換形換気装置 - Google Patents
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JP6142282B2 - 全熱交換素子用仕切部材およびその全熱交換素子用仕切部材を用いた全熱交換素子および熱交換形換気装置 - Google Patents

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Description

本発明は、伝熱性と透湿性を有する素材を仕切板に用いて、顕熱及び潜熱を同時に回収する静止透過式の熱交換形換気装置に関するものである。
従来、冷房や暖房の効果を損なわずに換気できる装置として、換気の際に給気と排気の間で熱交換を行う熱交換形換気装置が知られている。
熱交換形換気装置には、熱交換を行うための熱交換素子が含まれており、素材には給気と排気が交じり合わないようにするガスバリア性(主として二酸化炭素バリア性)と伝熱性が求められる。特に、顕熱と同時に潜熱の熱交換も行う全熱交換素子に関しては、高い透湿性も合わせて有する必要がある。
従って、全熱交換素子用仕切部材には、緻密性の高い基材を用いることが検討されると同時に、親水性有機化合物などの各種透湿性を備えた薬剤の添加が検討されており、下記のような従来技術が開示されている。
例えば、特許文献1を挙げる。(図面は示さず)。
特許文献1では、透気度が20秒/100cc以上となるように緻密性を持たせた多孔質シートに、非水溶性の親水性有機化合物を塗工してなることを特徴とする全熱交換器用シートを用いている。
特開昭61−46899号公報
全熱交換形換気装置は前述のようにガスバリア性が必要であると同時に、潜熱交換を行なうために高い透湿性が必要である。
例えば特許文献1では、緻密性の高い基材に親水性有機化合物を塗工する手法で作製している。しかし、この手法は、緻密性の高い基材を用いるため、全熱交換器用シートとして透湿性が不十分であるという課題が存在した。
そこで本発明は、前記従来の課題を解決するものであり、透湿性能の高い全熱交換素子用仕切部材およびその素材を用いた全熱交換素子及びその素子を用いた熱交換形換気装置を提供することを目的とする。
そして、この目的を達成するために、本発明は、両面を流れる2気流間で潜熱と顕熱を交換させる全熱交換素子用仕切部材が、親水性の無機化合物と、親水性の官能基を持つ有
機化合物とを含み、前記無機化合物と前記有機化合物は水に不溶であり、前記有機化合物と前記無機化合物が共に分極し、前記全熱交換素子用仕切部材の両面に亘って水の通り道を形成することを特徴とする全熱交換素子用仕切部材とした。
これにより所期の目的を達成するものである。
本発明によれば、両面を流れる2気流間で潜熱と顕熱を交換させる全熱交換素子用仕切部材が、親水性の無機化合物と、親水性の官能基を持つ有機化合物とを含み、前記無機化合物と前記有機化合物は水に不溶であり、前記有機化合物と前記無機化合物が共に分極し、前記全熱交換素子用仕切部材の両面に亘って水の通り道を形成することを特徴とする全熱交換素子用仕切部材とした。
それにより、無機化合物が親水性であるため、無機化合物を中心として有機化合物に含まれる親水性の官能基が集まることで水の通り道を太くすることができ、全熱交換素子用仕切部材の透湿性を高めることができる。
また、無機化合物と有機化合物が水に不溶であるため、様々な湿度環境でも全熱交換素子用仕切部材からの溶出や流出による透湿性能低下を抑制することができる。
以上の理由により、透湿性能が高い全熱交換素子用仕切部材を得ることができる。
本発明の実施の形態の全熱交換素子用仕切部材を示す断面図 本発明の実施の形態における全熱熱交換素子の概略図
本発明の請求項1記載の全熱交換素子用仕切部材は、両面を流れる2気流間で潜熱と顕熱を交換させる全熱交換素子用仕切部材が、親水性の無機化合物と、親水性の官能基を持つ有機化合物とを含み、前記無機化合物と前記有機化合物は水に不溶であり、前記有機化合物と前記無機化合物が共に分極し、前記全熱交換素子用仕切部材の両面に亘って水の通り道を形成することを特徴とする全熱交換素子用仕切部材とした。
本発明によれば、無機化合物を中心として有機化合物に含まれる親水性の官能基が集まることで水の通り道を太くすることができ、透湿性を高めることができる。
また、無機化合物と有機化合物が水に不溶であるため、様々な湿度環境でも全熱交換素子用仕切部材からの溶出や流出による透湿性能低下を抑制することができる。
以上の理由により、透湿性能が高い全熱交換素子用仕切部材を得ることができる。
さらに、前記全熱交換素子用仕切部材は多孔質基材に前記有機化合物を含浸して固化し形成されることを特徴とする全熱交換素子用仕切部材とした。
この構成により、無機化合物が親水性であるため、無機化合物を中心として有機化合物に含まれる親水性の官能基が集まることで水の通り道を太くすることができ、透湿性を高めることができる。さらに、多孔質基材に前記有機化合物を固化することで、前記全熱交換素子用仕切部材の形状が湿度環境によらず安定し、様々な湿度環境で使用することができる。
また、前記全熱交換素子用仕切部材は、空隙の少なくとも一部に前記無機化合物を含んだ多孔質基材に前記有機化合物を含浸して固化することにより形成されることを特徴とする全熱交換素子用仕切部材とした。
この構成により、無機化合物と有機化合物に含まれる官能基が共に親水性なので、空隙にある無機化合物に有機化合物が引き付けられることで、多孔質基材の空隙を効率よく埋めることができる。さらに、空隙に無機化合物を中心として有機化合物に含まれる親水性の官能基が集まることで水の通り道を太くすることができ、前記全熱交換素子用仕切部材の透湿性を高めることができる。
また、前記有機化合物と前記無機化合物が共に分極している物質である全熱交換素子用仕切部材とした。
前記有機化合物と無機化合物が共に分極していることで、ファンデルワールス力によりお互いに引き付け合う。それにより、前記無機化合物と有機化合物の親水性部分が集まるので水の通り道を太くすることができ、透湿性をより高めることができる。
また、前記有機化合物は、疎水性の炭化水素鎖と、親水性の官能基として第四級アンモニウム基とを含むこと特徴とする全熱交換素子用仕切部材とした。
第四級アンモニウム基は電荷の偏りが大きな強塩基であり、水をひきつけることができる。また、第四級アンモニウム基は、水分子と水素結合せず、適度に水分子が移動しやすい構造である。このため、前記全熱交換素子用仕切部材の透湿性をより高めることができる。
また、前記構成の全熱交換素子用仕切板部材を用いた全熱交換素子とした。
透湿性能の高い全熱交換素子用仕切部材によって、全熱交換効率が高い全熱交換素子を得ることができる。
また、前記構成の全熱交換素子を用いた熱交換形換気装置とした。
この構成により、全熱交換効率が高い熱交換形換気装置を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
(実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態の全熱交換素子用仕切部材1を示す断面図である。
全熱交換素子用仕切部材1は、親水性無機化合物としての無機粒子2を含む多孔質基材3に、疎水性の炭化水素鎖と親水性の官能基として第四級アンモニウム基とを含む有機化合物として親水性樹脂4の溶液を塗布して固化したものである。
多孔質基材3は、両面を貫通した空隙5が多数存在し、無機粒子2の少なくとも一部が、空隙5から一部露出した構造となっている。そして、親水性樹脂4が空隙5を塞いでいる。
上記のように、無機粒子2が親水性であるため、無機粒子2を中心として親水性樹脂4に含まれる親水性の官能基が集まることで水の通り道を太くすることができ、透湿性を高めることができる。また、無機粒子2と親水性樹脂4が水に不溶であるため、全熱交換素子用仕切部材1からの溶出や流出などを抑制することができる。
さらに、多孔質基材3に親水性樹脂4を固化することで、全熱交換素子用仕切部材1の形状が湿度環境によらず安定し、様々な湿度環境で使用することができる。
無機粒子2と親水性樹脂4に含まれる官能基が共に親水性なので、空隙5にある無機粒子2に親水性樹脂4が引き付けられることで、空隙5を効率よく埋めることができる。
親水性樹脂4と無機粒子2が共に分極していることで、ファンデルワールス力によりお互いに引き付け合う。それにより、無機粒子2と親水性樹脂4の親水性部分が集まるので水の通り道を太くすることができ、透湿性をより高めることができる。
また、親水性樹脂4に含まれる第四級アンモニウム基は電荷の偏りが大きな強塩基であり、水をひきつけることができる。また、第四級アンモニウム基は、水分子と水素結合せず、適度に水分子が移動しやすい構造である。このため、全熱交換素子用仕切部材1の透湿性をより高めることができる。
なお、無機粒子2を構成する際に用いる無機化合物としては、親水性であり、水に不溶であればよい。例えば、シリカ、炭酸カルシウム、チタン酸バリウムなどが挙げられる。
特に、分極しているものとしてチタン酸バリウムがより好適である。
なお、無機粒子2の径の平均は、例えば0.01〜50μm、より好ましくは0.01〜5μmである。0.01μmを下回ると、無機粒子2の周辺に充分に親水性の官能基を配置することが出来ず、水の通り道が狭くなり、透湿性能が低下する可能性がある。また、無機粒子2の径の周りに水の通り道が形成されるため、無機粒子2の径が50μmを上回ると、水が多孔質基材3内部を通過する移動距離が長くなり、水の移動抵抗が増加して透湿性能が低下する可能性がある。
なお、多孔質基材3の空隙5の径の平均は例えば0.05〜100μm、より好ましくは0.05〜10μmである。空隙5の径が0.05μmを下回ると、親水性樹脂4が多孔質基材3の空隙5内に充填しにくくなり、多孔質基材3内部に微細な空間が生じて水の移動抵抗となるため、透湿性能が低下する恐れがある。空隙5の径が100μmを上回ると、多孔質基材3内部に充填した親水性樹脂4が、水の吸脱着によってその体積を変化させた場合に、多孔質基材3から抜け落ちてしまいガスバリア性が低下する可能性がある。
なお、空隙5の形状は直線的でも、曲線部を備えているもしくは分岐しているか途中で孔径に変化を生じているなどの形状でも良く、多孔質基材3の両面を貫通しているものであれば良い。
多孔質基材3の厚さは例えば0.1〜200μm、より好ましくは1〜60μmのものである。多孔質基材3の厚みが0.1μmを下回ると強度が低くなりすぎて全熱交換素子用仕切部材1として強度が不足してしまう恐れがある。多孔質基材3の厚みが200μmを上回ると、水が多孔質基材3内部を通過する移動距離が長くなり、水の移動抵抗が増加するため、透湿性能が不足してしまう恐れがある。
なお、多孔質基材3の空隙率が30〜95%、より好ましくは50〜95%であるのものがよい。空隙率が30%を下回ると、空隙5に充填される親水性樹脂4の割合が小さくなりすぎて、全熱交換素子用仕切部材1とした場合に透湿性能が不足してしまう恐れがある。また、この空隙率が95%を上回ると、親水性樹脂4の割合が大きくなりすぎて全熱交換素子用仕切部材1として強度が不足してしまう恐れがある。
なお、本発明の多孔質基材3の材質は、耐水性を備えていれば特に制限は無く、無機材料ではガラス、アルミナまたはシリカなどのセラミックスなどが挙げられる。また、有機材料では、ポリプロピレンやポリエチレン、ポリウレタン、ポリテトラフルオロエチレン、セルロースアセテート、ニトロセルロース、麻、ポリエステル、ポリケトン、ポリアミド、エチレン‐テトラフルオロエチレン共重合体、ポリテトラフルオロエチレン‐パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、ポリテトラフルオロエチレン‐六フッ化プロピレン共重合体などが挙げられる。形状はフィルム状のものや、不織布、織布など条件を満たすものであれば特に制限は無く、単一材料からなるものでも複合材料からなるものでも良い。
なお、多孔質基材3に無機粒子2を含める方法としては、例えば、上記有機材料に無機粒子2を練りこんでから延伸して多孔質化する方法や、上記無機材料に無機粒子2を塗布して焼き固める方法、多孔質化した材料に塗布して接着させる方法など、既知の手法を用いることができる。
なお、親水性樹脂4は水に不溶で、親水性の官能基を持つものであればよい。親水性の官能基は例えば、スルホン酸基、アミノ基、カルボキシル基、ヒドロキシ基、ポリオキシレン基などが挙げられ、特に、第四級アンモニウム基が好ましい。これらの官能基を末端あるいは側鎖に持つ非水溶性高分子化合物や、上記親水性の官能基を含む有機化合物を重合/架橋等によって高分子化し水に溶けにくくしたものを親水性樹脂4として使用できる。
なお、図1では多孔質基材3の両面に親水性樹脂4が固化しているが、片面や空隙5内部だけに固化した場合でも効果は同じである。
また、図2に、全熱交換素子用仕切部材1を用いた全熱交換素子ピース6を積層し、給気流7と排気流8を交互に通過させ、熱交換を行う全熱交換素子9の概略図を示した。
この構成により、透湿性能の高い全熱交換素子用仕切部材1によって、全熱交換効率が高い全熱交換素子9を得ることができる。
また、熱交換形換気装置として、全熱交換素子9を用いた構成としてもよい。
この構成により、全熱交換効率が高い熱交換形換気装置を得ることができる。
本発明にかかる全熱交換素子用仕切部材およびその素材を用いた全熱交換素子及びその素子を用いた熱交換形換気装置は、全熱交換効率が高いので、例えば室内の空気を排気する排気流と、室外の空気を室内へ給気する給気流との間で熱交換する熱交換形換気装置などとして有用である。
1 全熱交換素子用仕切部材
2 無機粒子
3 多孔質基材
4 親水性樹脂
5 空隙
6 全熱交換素子ピース
7 給気流
8 排気流
9 全熱交換素子

Claims (6)

  1. 両面を流れる2気流間で潜熱と顕熱を交換させる全熱交換素子用仕切部材が、親水性の無機化合物と、親水性の官能基を持つ有機化合物とを含み、前記無機化合物と前記有機化合物は水に不溶であり、前記有機化合物と前記無機化合物が共に分極し、前記全熱交換素子用仕切部材の両面に亘って水の通り道を形成することを特徴とする全熱交換素子用仕切部材。
  2. 前記全熱交換素子用仕切部材は多孔質基材を備え、この多孔質基材の空隙の少なくとも一部に前記無機化合物と親水性の官能基を持つ前記有機化合物とが含まれていることを特徴とする請求項1に記載の全熱交換素子用仕切部材。
  3. 前記全熱交換素子用仕切部材は多孔質基材を備え、この多孔質基材に前記無機化合物と親水性の官能基を持つ前記有機化合物とが含まれていることを特徴とする請求項1に記載の全熱交換素子用仕切部材。
  4. 前記有機化合物は、疎水性の炭化水素鎖と、親水性の官能基として第四級アンモニウム基とを含むこと特徴とする請求項1からのいずれかに記載の全熱交換素子用仕切部材。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の全熱交換素子用仕切板部材を用いた全熱交換素子。
  6. 請求項5に記載の全熱交換素子を用いた熱交換形換気装置。
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