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JP6143712B2 - 複数の床下機器を備えた鉄道車両 - Google Patents
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JP6143712B2 - 複数の床下機器を備えた鉄道車両 - Google Patents

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Description

本発明は、床下に複数の床下機器が設置された鉄道車両、特に床下機器の遮熱構造に関するものである。
鉄道車両の床下には、駆動用電動機に供給する電力を制御するための電力変換装置や、空調等の電気設備へ供給する電力を制御するための補助電源装置などの床下機器が設置されている。
こうした床下機器のうち、特に熱源となる発熱機器を搭載した床下機器は、冷却排風などにより、周辺に熱的負荷を与えるため、こうした床下機器からの熱の影響を防ぐ構造として、特許文献1に示すようなものが知られている。
特開2012−35796号公報
特許文献1に記載の鉄道車両の遮熱構造では、発熱機器の上部に遮熱板を設けることで、床下機器から上部へ排出される熱を遮断し、床下機器の上部にある各種電気配線ならびに客室への熱の影響を防ぐことが示されている。しかしながら、近年、鉄道車両の高速化や、省エネ化、さらには、客室スペース確保の観点から、様々な床下機器を近接配置せざるを得ず、特許文献1に記載の構造では、車両の床下に隣接して設置される他の床下機器への熱の影響を防ぐことができないという課題がある。
本発明は上述した課題を解決するためのものであり、床下に設置される複数の床下機器間で、高温の排気を伴う床下機器からの排熱による熱の影響を防ぐ遮熱構造を有した鉄道車両を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。
本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、本発明における鉄道車両は、高温の排気を伴う床下機器を含め、複数の床下機器を床下に備えた鉄道車両であって、前記高温の排気を伴う床下機器からの排熱による温度上昇を抑制するため、少なくとも他の床下機器の底面に遮熱部材を設けたことを特徴とする。
鉄道車両の床下に、底面方向に高温の排気を伴う床下機器が設置された場合、排気の影響により放熱機器周辺に設置される床下機器の底面側の空気温度が高くなる。しかし、本発明によれば、こうした床下機器の少なくとも底面に遮熱部材を設けることで、底面から床下機器内への入熱を防ぎ、床下機器の温度上昇を抑制することができる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
図1は、本発明の実施例1に関わる鉄道車両用床下機器が、車体の床下に設置されている状態を表す斜視図である。 図2は、図1を車体側面方向から見た図である。 図3は、実施例1に関わる鉄道車両用床下機器のうち、電力変換装置を車体側面方向から見た図である。 図4は、図3のA−A断面図である。 図5は、図4のB矢視図である。 図6は、実施例1に関わる鉄道車両用床下機器のうち、電力変換装置に設置される遮熱部材の詳細構造を表す、図3のC部拡大断面図である。 図7は、実施例2に関わる鉄道車両用床下機器のうち、電力変換装置に設置される遮熱部材の詳細構造を表す、図3のC部拡大断面図である。 図8は、実施例3に関わる鉄道車両用床下機器を車体側面方向から見た図である。 図9は、実施例3に関わる鉄道車両用床下機器のうち、電力変換装置を車体側面方向から見た図である。 図10は、実施例4に関わる鉄道車両用床下機器が、車体の床下に設置されている状態を進行方向から見た図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施例について説明する。
[実施例1]
図1は、実施例1に関わる鉄道車両用床下機器が車体の床下に設置されている状態を斜視図で示すものであり、図2は、図1を車体側面方向から見た図を示す。なお、図1、2は本実施例に関連する複数の床下機器が設置される領域のみを抜き出しており、本来、鉄道車両床下に設置される台車等は省略している。
車体100の床下には、非電化区間走行時に床下機器に供給する電力を発電するための発電ユニット210、駆動用電動機に供給する電力を制御するための電力変換装置220、その他の床下機器240が設置される。発電ユニット210は、ディーゼル発電機211と、ディーゼル発電機211を冷却するための発電機用放熱器212で構成される。
なお、図示はしていないが、発電機用放熱器212は、床下空間において、発電ユニット210の車体長手方向両側面側に各1台ずつ、計2台設置され、各発電機用放熱器212の車体幅方向内側には送風機が、それぞれ床下空間の中央に向かって風が流れるように設置されている。中央付近で衝突したラジエータ排気213は、上方が鉄道車両の床面で遮られているため、下方の線路との空間に排出される。
発電機用放熱器212の周囲は、車体長手方向前後については、ディーゼル発電機211とその他の床下機器240により、そして、上方は車体100の床面により囲まれているため、発電機用放熱器212でディーゼル発電機211から発生する熱を受け取った高温のラジエータ排気213は、中央付近で衝突した後、図2に示すように、底面側を介して線路面に向けて放出される。このように、ラジエータ排気213は地面と衝突することで、ディーゼル発電機211、電力変換装置220、その他の床下機器240の底面に向けて拡散することになる。
こうしたラジエータ排気213による排熱の影響を抑止するため、特に遮熱構造を施した床下機器として、図2に示すように、電力変換装置220の底面に遮熱構造221を設置した例について詳細に説明する。
図3は本実施例の鉄道車両用床下機器のうち、電力変換装置220を車体側面方向から見た図、図4は図3のA−A断面図であり、電力変換装置220の内部構造を示している。
図5は図4のB矢視図であり、図3とは反対側から電力変換装置220を見た図である。
電力変換装置220の底面には、複数の遮熱部材221が、振動発生の要因となることなく、また、着脱時に支障をきたすことがなく、さらに、内部の機器や他の機器等と干渉しない範囲で、全面にわたって隙間なく設置される。また、電力変換装置220の内部において、発電ユニット210から離れた位置に設けられた送風機室222(図2参照)には、図3に示されるように、羽根車を左右に2台備える送風機223が設置される。送風機室222の外気取込口224は、車体側壁と平行に形成されており、防塵フィルタ225を介して外気を取り込む。
なお、図1〜図3では、防塵フィルタ225の図示を省略している。
一方、図4に示すように、電力変換装置220内に設置した通風ダクト226内には、電力変換用の半導体素子を冷却するための冷却器227が設置され、送風機223の吹出口にそれぞれ連通する通風ダクト226により、冷却器227に冷却風を供給する。
通風ダクト226は排気口228に連通し、冷却後の排気は電力変換装置220の外に放出される。
電力変換装置220内における送風機室222、通風ダクト226以外の空間、すなわち図3〜5において点線で囲った領域は、外気とは連通しない密閉室229であり、内部に半導体素子による電力変換を制御する電子部品などが設置される。
次に、遮熱部材221の形状及び設置について説明する。図6は、実施例1の鉄道車両用床下機器のうち、電力変換装置220に設置される遮熱部材221の詳細構造を表す断面図であり、図3で図示する一点鎖線で囲ったC部を拡大したものである。
遮熱部材221は、電力変換装置220の筐体底壁面231との間に空間232を設けて平行に設置されている。この空間232は、断熱空間層として作用するもので、厚さは10〜50mm程度が望ましい。また、遮熱部材221は、車体長手方向の両端部(図6において符号230で図示している箇所)では車体幅方向に沿うよう、そして、紙面手前側、奥行き側の両端では車体長手方向に沿うよう垂直に折り曲げられている。
遮熱部材221には貫通穴233が複数個所に設けられており、この貫通穴233には、筐体底壁面231との間に間隙を形成する凹形状の連結部材234が挿入され、リベット235により遮熱部材221に接続される。また、電力変換装置220の密閉室229内にはタップ236が設けられ、連結部材234とタップ236をボルト237で締結することで、遮熱部材221は電力変換装置220の筐体壁面231に固定される。
次に、本実施例の効果について説明する。前述のとおり、発電機用放熱器212でディーゼル発電機211からの熱を受け取ったラジエータ排気213は、床下機器の底面側に放出され、地面と衝突することで周囲に拡散するため、電力変換装置220等の底面は高温のラジエータ排気213にさらされる。
ここで、鉄道車両走行中に、電力変換装置220の底壁面、そして、車体長手方向の両側壁に流れる空気の温度を測定したところ、車体長手方向両側壁に流れる空気の温度が外気温+10℃前後であったのに対し、底面に流れる空気は、ラジエータ排気213の影響がきわめて強く、外気温+40℃前後に上る。
そこで、電力変換装置220の底面に、複数の遮熱部材221を隙間無く設置することで、底面から密閉室229内への入熱を防ぎ、しかも車体長手方向両側壁を流れる空気は外気温より若干高温高いものの、密閉室229内の電子部品の温度上昇を抑制できる温度である。さらに、外気取込口224から取り込まれる外気温度の上昇は、わずかであるため、冷却器227による冷却効果も維持することが可能となる。
なお、本実施例の場合、電力変換装置220の底面に設置される遮熱部材221を、その他の床下機器240(図2参照)の底面に向けて延長し、両者間の隙間を封止することで、この隙間を介して電力変換装置220の車体幅方向垂直壁面に流入しようとするラジエータ排気213をも遮断することができる。
また、遮熱部材221を、電力変換装置220の筐体底壁面231との間に空間232を設けて平行に設置し、さらに、遮熱部材221の端を垂直に折り曲げることで、筐体底壁面231と遮熱部材221との間の空間232に高温のラジエータ排気213が流入するのを防止し、断熱性能をさらに高めることで、密閉室229内の電子部品の温度上昇を抑制することができる。なお、折り曲げ部の上端と筐体底壁面231底面との間には、最小限の隙間が設けられており、遮熱部材221が振動した際にも、折り曲げ部の上端が筐体底壁面231と接触しないようにすることで騒音発生を防止するものである。これに代え、折り曲げ部の上端に沿ってゴムなどのストリップを取り付け、筐体底壁面231との間を封止するようにしてもよい。
このように、電力変換装置220の筐体壁面231に設けたタップ236と連結部材234を締結して、遮熱部材221を筐体底壁面231に固定することで、遮熱部材221から筐体壁面231への熱伝導による伝熱経路は連結部材234のみとなる。したがって、伝熱経路の断面積を小さくできるため、断熱性能が維持され、密閉室229内の温度上昇を抑制することができる。なお、連結部材234の上面と遮熱部材221の底面の間に、断熱性を有するとともに弾力性を有する発泡樹脂などからなるOリングを介装するとさらに振動発生を抑止し、断熱性を向上させる観点でさらに好適である。
また、ボルト237の頭部が凹形状の連結部材234の内側に隠れ、遮熱部材221から底面側に突き出ない構成となっているため、バラストの飛散によるボルト237の頭部の破損、及びボルト237の締結力の低下を防止することができる。
なお、本実施例では、床下機器として発電ユニット210及び電力変換装置220の組み合わせを例に挙げた。本実施例により、大量の高温排気を伴う床下機器として、ディーゼル発電機を備えた発電ユニットが設けられている場合でも、その周辺に設置された電力変換装置の温度上昇を効果的に抑制することができる。
しかし、床下機器の組み合わせはこれに限定されない。例えば、変圧器、ブレーキ抵抗器などの床下機器も、発電ユニット210と同様に、その高温排気が他の床下機器の温度上昇の要因となるので、これらを含む床下装置の組み合わせにも有効である。
また、遮熱部材221の設置枚数は、電力変換装置220の内部構成や、遮熱部材221の製作性に応じて任意に変更してもよい。さらに、タップ236と連結部材234の連結箇所の数も任意に変更してもよい。
しかし、連結箇所の数を少なくすると遮熱部材221や連結箇所の強度が小さくなり、逆に連結箇所の数を多くすると底面から密閉室229内への入熱経路が増えるために断熱性能が低下してしまう。そのため、鉄道車両の床下機器として要求される強度が保たれる範囲で、連結箇所の数を必要最小限にすることが好ましい。
[実施例2]
図7は、本発明の実施例2に関わる鉄道車両用床下機器のうち、電力変換装置220に設置される遮熱部材221の詳細構造を表す断面図であり、図3で図示する一点鎖線で囲ったC部を拡大したものである。実施例1では、遮熱部材221は、車体長手方向両端(図6において符号230で図示している箇所)を垂直に折り曲げているのに対し、本実施例では、図7に示すように、遮熱部材221の車体長手方向両端部を車体幅方向に沿い、車体長手方向(図7における左右方向)に向けて、斜め方向に折り曲げている。なお、遮熱部材221の車体幅方向両端部については、実施例1と同様である。
車両走行時の遮熱部材221の空気抵抗を考慮する必要がある場合は、このように遮熱部材221の端部を、車体長手方向に対し斜め方向に折り曲げることで、空気抵抗を低減しつつ、実施例1と同様に底面から密閉室229内への入熱を防ぎ、密閉室229内の電子部品の温度上昇を抑制することができる。
[実施例3]
図8に実施例3の関わる鉄道車両用床下機器を車体側面方向から見た図を、図9に電力変換装置を車体側面方向から見た図を示す。
図8に示すように、本実施例では、電力変換装置220と発電機用放熱器212の間に他の床下機器は設置されず、両者を隣接配置せざるを得ない場合を想定している。
このような場合、高温のラジエータ排気213は、電力変換装置220の底面だけでなく、発電ユニットに近い方の筐体壁面周囲にも拡散することが想定される。
そこで、図9に示すように、発電ユニットに面する筐体壁面にも遮熱部材221を設置することで、筐体側壁の断熱性能を高め、密閉室229内の電子部品の温度上昇を抑制することができる。なお、電力変換装置220と発電機用放熱器212が距離をおいて設置され、両者の間に他の床下機器が設置されない場合においても、同様の効果を得ることができる。
[実施例4]
図10は、実施例4に関わる鉄道車両用床下機器が、車体の床下に設置されている状態を表す、進行方向から見た図である。実施例1〜3では、遮熱部材221を電力変換装置220の筐体壁面231に固定する構造を示しているが、本実施例のように、遮熱部材221を車体100に固定し、電力変換装置220を覆うように設置してもよい。このような構成とすることで、実施例1〜3と同様に、底面から密閉室229内への入熱を防ぎ、密閉室229(図4参照)内の電子部品の温度上昇を抑制することができる。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明したすべての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。さらに、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることも可能である。
100;車体 210;発電ユニット 211;ディーゼル発電機
212;発電機用放熱器 213;ラジエータ排気 220;電力変換装置
221;遮熱部材 222;送風機室 223;送風機
224;外気取込口 225;防塵フィルタ 226;通風ダクト
227;冷却器 228;排気口 229;密閉室
230;折り曲げ部 231;筐体底壁面 232;空間
233;貫通穴 234;連結部材 235;リベット
236;タップ 237;ボルト 240;その他の床下機器

Claims (5)

  1. ディーゼル発電機を有する発電ユニットを含め、複数の床下機器を床下に備えた鉄道車両であって、
    前記発電ユニットからの排熱による温度上昇を抑制するため、前記複数の床下機器に含まれる少なくとも電力変換装置の底面に遮熱部材を設けたことを特徴とする鉄道車両。
  2. 前記遮熱部材は、前記電力変換装置の筐体底壁面との間に空間を設けて平行に設置され、前記空間を断熱層空間層としたことを特徴とする請求項に記載の鉄道車両。
  3. 前記遮熱部材を、前記電力変換装置の筐体底壁面に向けて折り曲げることにより、前記電力変換装置の筐体底壁面との間に前記空間を形成したことを特徴とする請求項に記載の鉄道車両。
  4. 前記遮熱部材には貫通穴が複数個所設けられ、前記貫通穴には、前記電力変換装置の筐体底壁面との間に空隙を形成する連結部材が各々挿入され、前記連結部材のそれぞれを、前記筐体底壁面の上面に設けたタップに接続することで、前記筐体底壁面に前記遮熱部材を固定することを特徴とする請求項に記載の鉄道車両。
  5. 前記遮熱部材は、前記鉄道車両の下面に固定され、前記電力変換装置の少なくとも底面を覆うように設置されることを特徴とする請求項に記載の鉄道車両。
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