JP6149159B2 - オイルパン - Google Patents
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Description
上記目的を達成するため、本発明では、底部と、該底部の外周に立設された外周壁とからなるオイルパンであって、オイルを吸入するストレーナの開口を通る車両前後方向の軸線の両側に、前記底部から車両上下方向の上方に向けて突出することで壁部を形成する第1及び第2オイル流動抑制部を設けた。
図4は、第1及び第2規制壁部の傾きと限界減速度との関係を表す特性図である。ここで、第1及び第2規制壁部101a,102aの壁部の面が車幅方向に延在する壁部面方向をP1(図2参照)とし、車幅方向であるy軸方向との成す角をαと定義する。限界減速度とは、車両に所定減速度を発生させた際、ストレーナ2からのエア吸い現象が発生する減速度を表す。図4に示すように、αを0度(y軸方向)から徐々に大きくしていくと、徐々に限界減速度が上昇していき、略50度を頂点として下降していくことが判明した。αが大きすぎると、後方領域のオイルが減速度の発生時に前方領域に移動しやすく、後方領域でのオイルの滞留、すなわちオイルレベルの確保が困難となる。一方、αが小さすぎると、ストレーナ2の開口部21に効率よくオイルを導くことができず、やはりオイルレベルの確保が困難となる。
図5は、ストレーナ2の開口部21と後方底部10aとの隙間βと限界減速度の関係を表す特性図である。ストレーナ2の開口部21と後方底部10aとの隙間をβとする(図2参照)。図5の実線は常温時における隙間βと限界減速度の関係を表す。常温で隙間βを徐々に変更した場合、限界減速度は隙間βが小さいほど限界減速度は大きく確保でき、隙間βが大きくなると、オイルの粘性が低く流動性能が確保されているため、限界減速度は大きく減少し始める。よって、最大減速度を満たす条件は、隙間βがβ1以下である必要がある。
図6は、所定低温時にオイルを吸い込んだ際にオイルレベルに生じるエアポケット現象を表す概略図である。オイルの粘性が高く流動が抑制されているため、吸引されることで低下したオイルレベルの部分に他のオイルが流れ込みにくく、部分的にオイルレベルが低下する現象が発生する。これをエアポケット現象という。
よって、図5の点線で示す特性図のように、隙間βを小さくすると、エアポケット現象によって局所的なオイルレベルの低下が発生し、エア吸い現象が起きやすくなる。よって、最大減速度を満たす条件は、隙間βがβ0以上である必要がある。故に、両温度条件を満たすβは、β0<β<β1の領域となる。この範囲となるように隙間βを設定することで、温度条件によらず安定的にエア吸い現象を抑制できる。
(1)底部10と、該底部10の外周に立設された外周壁11とからなるオイルパン1であって、オイルを吸入するストレーナ2の開口を通る線Q3(車両前後方向の軸線)の両側に、底部10から車両上下方向の上方に向けて突出することで壁部を形成する第1及び第2オイル流動抑制部101,102を設けた。
よって、ストレーナ2の開口部21周辺のオイルの流動範囲が抑制され、ストレーナ2の開口部21近傍におけるオイルレベルを確保できる。また、オイルパン1の容積を減少させることでオイル量を削減できる。また、オイルパン1の底部10を突出させるため、第1及び第2オイル流動抑制部間によるリブ効果によりオイルパン1の剛性を向上でき、外部からの耐衝撃性を向上できる。
よって、車両による急激な加減速が生じてオイルが流動する際、前後方向で開口部21を含む流通路であるため、開口部21付近のオイルレベルを確実に確保することができる。
よって、車両による前後方向の動きにより、オイルの流動が両規制壁部により流動方向を規制して、オイルの流動による移動を適度に抑制し、かつ、ストレーナ2の開口部21に効果的にオイルを導くことができ、エア吸い現象の発生を抑制できる。
これにより、オイルパン1の前方領域に移動したオイルがストレーナ2の開口部21が位置する後方領域に回収しやすくすると共に、後方領域におけるオイルレベルを確保できる。
よって、第1規制壁部101aと第2規制壁部102aとでストレーナ2の開口部21近傍で効果的にオイル流動範囲を抑制する。加えて、第1ガイド壁部101bと第2ガイド壁部102bと流路底部103とでストレーナ2の開口部21近傍で効果的にオイルを流すための流路を形成できる。
常温時はオイルの粘性が低いためオイルの流動性が良い。よって、常温時に最大減速度であってもエア吸い現象を回避できる隙間β1以下にした。一方、所定低温時はオイルの粘性が高いため、オイルの流動性が悪いので、エアポケット現象によってエア吸い現象が発生する。よって、エアポケット現象が発生したとしてもエア吸い現象を回避できる隙間β0以上にした。これにより、温度条件によらず安定的にエア吸い現象を抑制できる。
Claims (7)
- 底部と、該底部の外周に立設された外周壁とからなるオイルパンであって、
オイルを吸入するストレーナの開口を通る車両前後方向の軸線の両側に、前記底部から車両上下方向の上方に向けて突出する第1オイル流動抑制部及び第2オイル流動抑制部を設け、
前記第1オイル流動抑制部及び前記第2オイル流動抑制部は、
車幅方向に延びる規制壁部と、
車両前後方向に延びるガイド壁部と、
をそれぞれ有し、
前記第1オイル流動抑制部のガイド壁部と前記第2オイル流動抑制部のガイド壁部との間に前記開口に向かうオイル流路が形成され、
前記ストレーナは、前記底部の車両前後方向中心よりも一方側の位置に開口し、
前記第1及び第2オイル流動抑制部の車両前後方向一方側の壁部の車両上下方向高さは、他方側の壁部よりも高い、オイルパン。 - 請求項1に記載のオイルパンにおいて、
前記ストレーナの開口を通る車両前後方向の軸線は、前記第1オイル流動抑制部のガイド壁部と前記第2オイル流動抑制部のガイド壁部との間の略中心を通る、オイルパン。 - 請求項1又は2に記載のオイルパンにおいて、
前記第1及び第2オイル流動抑制部の車両前後方向一方側の壁部の面が車幅方向に延在する壁部面は、車幅方向と略30度以上で略70度以下の角度で交差する、オイルパン。 - 請求項1ないし3のいずれか一つに記載のオイルパンにおいて、
前記底部の車両前後方向前端部の車両上下方向上端部位置が、前記外周壁の車両前後方向後端部の車両上下方向上端部位置よりも高くなるように車両に搭載される、オイルパン。 - 請求項1ないし4のいずれか一つに記載のオイルパンにおいて、
前記ストレーナの前記開口は、前記底部の車両前後方向中心よりも後方側に設けられている、オイルパン。 - 請求項1ないし5のいずれか一つに記載のオイルパンにおいて、
前記第1及び第2オイル流動抑制部は、車両前後方向において同じ位置に形成されている、オイルパン。 - 請求項1ないし6のいずれか一つに記載のオイルパンにおいて、
前記ストレーナの開口と底部との隙間の最大値は、常温時にエア吸い現象を回避可能な第1所定値以下とし、前記隙間の最小値は、所定低温時にエア吸い現象を回避可能な第2所定値以上とした、オイルパン。
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