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JP6149326B2 - 加齢臭吸着材及びその製造方法。 - Google Patents
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加齢臭吸着材及びその製造方法。 Download PDF

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Description

発明の詳細な説明
本発明は加齢臭の主成分であるノネナールやオクテナール臭を除去する繊維及びその製造方法に関するものである。また、その材料を利用した加齢臭除去技術に関するものである。近年、生活の質の向上や清潔志向に伴い従来問題ではなかった臭いに対する嫌悪感が増している。特に、加齢臭は最近の若者が問題視している。したがって、効果的な加齢臭除去材出現への期待が大きい。
加齢臭の主成分はアンモニア、酢酸、イソ吉草酸の他、ノネナールやオクテナールなどの不飽和アルデヒドと言われている。アンモニアは酸性官能基、例えばカルボキシル基やスルホン酸基で容易に除去できる。また、酢酸やイソ吉草酸の有機酸は塩基性官能基、例えば第4級アンモニウム基や第3級以下の低級アミンで比較的容易に除去できる。
しかしながら、不飽和アルデヒドの代表例であるノネナールは図1の化学構造が示すように2重結合とアルデヒド基を有しており、酸性官能基や塩基性官能基単独では除去しづらい。
ノネナールを除去するために、ジエタノールアミンを主体とする成分を練りこんだり、スプレーしたものが利用されている(特開2001−97838)。しかしながら、この方法はジエタノールアミンが低分子であることや担持させる基材との相互作用が小さいため、基材から脱落するなど効果が持続的ではなかった。
また、メタクリル酸グラフト重合綿とアルキルポリアミン誘導体の乳化物とアミノ変性ジメチルポリシロキサンを混合した溶液を、織物、編地に付着させた素材などが提案されている(特開2012−140731)。この方法もノネナールと反応する薬剤を織物や編地に付着させる方法であり、脱落等のため効果の持続性に問題があった。
特開2001−97838 特開2012−140731
本発明は加齢臭の除去効果が高く、また効果が持続する繊維素材とその製造方法を提供することを目的とする。特にノネナールやオクテナール等の不飽和アルデヒドの除去効果が高い繊維素材とその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは放射線グラフト重合法を用いて、アンモニア、有機酸などの悪臭や水中の有害金属を除去できる材料を開発してきた。その研究開発の過程で加齢臭の中でも特に除去しづらいノネナールなど不飽和アルデヒドに対して非常に効果的に除去できる材料を見出し本発明に到達した。
本発明は以下の構成より成る。
(1)側鎖にアミノ基及び炭素数2〜20のアルキル基又はアルカノール基を有する繊維を含む加齢臭対策用繊維集合体
(2)前記側鎖は有機高分子繊維に放射線グラフト重合法により導入されたものである(1)記載の加齢臭対策用繊維集合体
(3)有機高分子繊維が合成高分子又は天然高分子よりなり、その形状が単繊維、その集合体である織布、不織布、撚糸、それらの切断品より成る(1)又は(2)記載の加齢臭対策用繊維集合体
(4)有機高分子繊維に放射線を照射した後、下記いずれかの放射線グラフト重合法によりアミノ基と炭素数2〜20のアルキル基又はアルカノール基を導入する加齢臭対策用繊維の製造方法
1. アミノ基と炭素数2〜20のアルキル基又はアルカノール基を有するモノマーを個別にグラフト重合するか又はアミノ基と炭素数2〜20のアルキル基又はアルカノール基を有するモノマーを混合液でグラフト重合する
2. アミノ基と炭素数2〜20のアルキル基か又はアルカノール基が導入可能なモノマーをグラフト重合した後、アミノ基とアルキル基又はアルカノール基を導入する
(5)ガンマ線又は電子線を天然セルロース系、再生セルロース系、ポリオレフィン系、ポリアミド系、ポリエステル系、ポリウレタン系及びポリアクリロニトリル系より選択された繊維材質を基材に照射した後、グリシジル系のモノマーをグラフト重合し、次に炭素数2〜20のアルキル基又はアルカノール基を導入する加齢臭対策用繊維の製造方法
(6) (1)〜(5)記載の加齢臭対策用繊維とカチオン交換基を有する繊維を併用した(1)〜(5)記載の加齢臭対策用繊維集合体
(7) (6)記載のカチオン交換基は放射線グラフト重合法を利用して導入されたものである(6)記載の加齢臭対策用繊維集合体
(8) (1)〜(7)記載の加齢臭対策用繊維集合体を加齢臭除去のために使用する使用方法
アミノ基、特に1級や2級アミンはアルデヒド基と反応するために、アルデヒド臭除去のためによく利用される。しかし、ノネナールは図1に示すように、炭素数9の疎水性の炭素鎖を有しているため、アミノ基とアルデヒド基のような親水性官能基の反応のみに期待したノネナール臭の除去は効果的でない。
本発明では、側鎖にアミノ基及び炭素数2〜20のアルキル基又はアルカノール基を有する官能基を導入する。これにより、アミノ基とアルデヒド基との相互作用とアルキルの疎水性相互作用の両方の相互作用をノネナール臭除去に機能させることができる。
また、特に放射線グラフト重合により得られるグラフト側鎖は鎖長が分子量で数万以上(エチレンユニットとして数百以上)と長い。グラフトは「接ぎ木」と訳されているように、高分子鎖の一端が主鎖に結合し、他端は自由端であるため、ノネナール臭等の臭い成分がグラフト鎖間に拡散固定されやすく本発明の機能化手段として好適である。
ここで、アミノ基は1級アミン〜3級アミン、又は第4級アンモニウム基までのいずれも利用することができる。3級アミンや4級アンモニウム基は塩基性が強くより親水性が大であるが、その場合は酢酸やイソ吉草酸など加齢臭の他の成分である有機酸を効果的に利用できる。
アミノ基を有する薬剤としてはエチルアミン、ブチルアミン、ペンチルアミン、ドデシルアミン、オクタデシルアミンなど直鎖アルキルアミンの他、ジメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミンなども利用できる。また、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなどのようにアミノ基を複数有するアミンも利用できる。ピペラジン、1,4ジアザビシクロ[2.2.2]オクタンなども利用できる。さらに、ジエチレントリアミン、トリエチレントリテトラミン、ポリエチレンイミンなどのアミンを利用することができる。
この中で、炭素数が20より大きくなると、疎水性が大きくなるため、グラフト鎖同士が相互に引き合い、吸着に必要な空間が保持できなくなる結果、吸着性能を十分に発揮できない。また炭素数1では、疎水部が小さいため疎水性相互作用が小さくなるのに加え、アミン臭が強く作業環境上問題である。
アルカノールアミン類もアミンの場合と同様に利用することができる。モノエタノールアミンやジエタノールアミンは好適に利用できる。水酸基を有しているため、親水性が大きくなるが、沸点が非常に高く、アミン臭の問題が軽減される。アミンの種類は加齢臭の発生場所、目的や製造方法などにより決めることができる。
放射線グラフト重合法とは、γ線や電子線等の電離性放射線を基材に照射し、基材表面あるいは基材内部に生成したラジカルを利用して重合性単量体(以下、「モノマー」と称する。)を重合させ、基材からグラフト鎖を成長させる方法である。グラフト側鎖の長さはグラフト率にもよるが、通常エチレンユニットとして数個から数百個以上にもなる。したがって、加齢臭成分がグラフト側鎖間を拡散吸着するのに都合が良い。
特にグラフト鎖中にアミノ基のような固定電荷が存在すると、固定電荷同士が静電的に反発するため、グラフト鎖が延び、グラフト鎖同士も反発しあう。このため、グラフト鎖間に広いスペースが形成される。そのため、加齢臭の成分が拡散しやすくなる。
本発明の基材繊維として、合成繊維の他、綿などのセルロース系繊維、動物性繊維、鉱物系繊維、若しくは再生繊維、またはそれらの混合繊維が挙げられる。合成繊維にはポリエステル系、ポリアミド系、アクリル系、ポリ塩化ビニル系、ポリ塩化ビニリデン系、ポリエチレン系、ポリプロピレン系、ポリウレタン系、ポリビニルアルコール系、フッ素系等が含まれる。セルロース系繊維には、綿、麻等の天然セルロース系繊維、ビスコースレーヨン、銅アンモニア法レーヨン、ポリノジック等の再生セルロース繊維、テンセル等の精製セルロース繊維、アセテート、ジアセテート等の半合成繊維が含まれる。鉱物系繊維には、石綿、玄武岩繊維等が含まれる。動物性繊維には、羊毛等の獣毛繊維、絹等が含まれる。再生繊維には、キチン・キトサン繊維、コラーゲン繊維などが含まれる。これら繊維素材の混紡を用いることもまた可能である。
放射線グラフト重合法は既存の高分子にその形状を保持しながら、機能を導入できる材料開発の手段であるため、いかなる形状のものにも適用できる。加齢臭の吸着速度が速く、衣料品や住環境にも利用しやすい有機高分子繊維が本発明の用途には適しており、その形状が単繊維、その集合体である織布、不織布、撚糸、それらの切断品より選択されたものが好適に利用できる。
放射線グラフト重合法に用いる電離性放射線としては、アルファ線、ベータ線、ガンマ線、電子線、紫外線などを用いることができるが、工業的に利用できるガンマ線や電子線が本発明に適している。
基材に放射線照射を行うタイミングにより、前照射グラフト重合法と同時照射グラフト重合法があるがどちらも利用できる。前者は基材に放射線を照射した後、モノマーと接触させてグラフト重合を行う。後者は基材とモノマーが同時に存在する状態で放射線照射を行う。いずれの方法も採用できる。
また、グラフト重合をモノマー液中で行う液相グラフト重合法、モノマー蒸気中で行う気相グラフト重合法、グラフト重合させたい量のモノマーを付与した後、不活性ガス中で反応させる含浸気相グラフト重合法などいずれのグラフト重合法も利用できる。
グラフト重合モノマーとしては、下記のものを利用できる。
アミノ基を有するモノマーと炭素数2〜20のアルキル基を有するモノマーの組合せか又はアミノ基を有するモノマーと炭素数2〜20のアルカノール基を有するモノマーを個別に又は混合してグラフト重合する。これによって、アミノ基と炭素数2〜20のアルキル基またはアルカノール基が所定の配合比率で重合させることができる。
(1)アミノ基と炭素数2〜20のアルキル基か又はアミノ基と炭素数2〜20のアルカノール基が導入可能なモノマーをグラフト重合した後、アミノ基と炭素数2〜20のアルキル基又は炭素数2〜20のアルカノール基を導入する
(1)のアミノ基を有するモノマーと炭素数2〜20のアルキル基を有するモノマーの組合せの場合は、モノマーの反応性、作業性、入手性の問題があるため同時照射法を採用するなど工夫が必要である。
(2)の方法においては、炭素数2〜20のアルキル基またはアルカノール基を有するアミンを導入できるモノマーとして、エポキシ基を有するメタクリル酸グリシジルやアクリル酸グリシジルなどがある。また、ハロゲン化アルキル基を有するクロロメチルスチレンなどのモノマーも利用できる。これらモノマーをグラフト重合した後、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ペンチルアミンや炭素数12のドデシルアミン、20のオクタデシルアミンなどのアルキルアミンと接触させ導入する反応は容易に進行する。また、エタノールアミンやプロパノールアミン、ブタノールアミンなどのアルカノールアミンも容易に反応できる。
特に好ましくは、合成または天然高分子繊維にガンマ線又は電子線を照射した後、メタクリル酸グリシジルに代表されるグリシジル系のモノマーをグラフト重合し、次に炭素数2〜20のアルキル基、特に好ましくは炭素数10〜20程度のアルキル基を有するアミンでアミノ化したものである。炭素数10以下では悪臭が強く作業性が悪い。炭素数20以上では融点が高く、常温で固体であるため取り扱いが難しい。アルカノールアミンの場合、水酸基の水素結合が働くため、炭素数が2前後のもので臭いが少なく好適に利用できる。
加齢臭の主成分はノネナールのような不飽和アルデヒド以外にイソ吉草酸、ギ酸や酢酸などに代表される有機酸、アンモニアに代表される塩基性ガス成分がある。
有機酸はアミノ基のような塩基性官能基で吸着される。ノネナール類を除去するために導入したアミノ基が有機酸吸着に利用できる。特に、エポキシ基を有するメタクリル酸グリシジルのようなモノマーからなる側鎖には、アミノ基を導入しやすい。例えば炭素数12のドデシルアミンのようなアルキルアミンを容易に導入できる。このようにして、グラフト側鎖にアミノ基を介してアルキル基が外に向かう形のペンダントが形成される。
ここで、アミンはエポキシ基と反応することによって、より高級アミンとなり、塩基性が強くなる。例えば、1級アミンを反応させる2級アミンが形成される。2級アミンを反応させると3級アミンが形成される。しかも、アミン部は正に帯電しているため隣接する側鎖同士が荷電反発しあい、グラフト鎖間の間隔が広げられる。加齢臭成分が拡散し反応吸着に有効な空間が形成される。アミンが存在せずアルキル鎖同士が隣接していると、疎水性相互作用によってアルキル鎖同士が吸着し、グラフト鎖が収縮系となって加齢臭成分の拡散が十分ではなく、消臭効果が小さくなる。
アミノ基は加齢臭成分の有機酸類を効果的に吸着する。グラフト鎖間は荷電反発により、広がっているため、有機酸が容易に侵入し吸着される。基材の表面をコーティングしたような素材と異なり、吸着速度や吸着容量が大きくなるだけでなく、基材と側鎖及びペンダント部分は共有結合でしっかりと固定されているため、何度洗濯しても脱落するようなことがない。
加齢臭のもう一つの成分であるアンモニアに代表される塩基性ガスを吸着除去するには、(1)〜(5)記載の加齢臭対策用繊維とカチオン交換基を有する繊維を併用した繊維集合体が特に有用である。そして、このカチオン交換基は放射線グラフト重合法を利用して導入されたものが好ましい。
アンモニアは酸性の官能基によって吸着される。カルボキシル基やスルホン酸基、リン酸基は効果的である。アクリル酸に代表される酸性官能基を有するモノマーをグラフト重合した繊維を好適に利用できる。
メタクリル酸グリシジルは都合の良いモノマーであるため、上記酸性官能基を容易に導入できる。例えば、メタクリル酸グリシジルグラフト物をリン酸溶液に浸漬し所定時間加温するとリン酸基の導入されたカチオン交換体ができる。また、10〜15%の亜硫酸ナトリウム及び10〜20%のイソプロパノール水溶液に浸漬し、所定時間加温処理するとスルホン酸基が導入され強酸性カチオン交換体ができる。基材として繊維を選択することにより、カチオン交換繊維が製造できる。
このようにして製造したカチオン交換繊維は、グラフト側鎖にカチオン交換基を有し、負に帯電する。先に述べたアミノ基の場合と正負は逆になるがグラフト鎖間が荷電反発により広がるためアンモニア等の塩基性ガスを効率よく吸着する。しかし、必ずしもグラフト側鎖を有するものでなくともよい。
アルキルアミン基又はアルカノールアミン基を有する繊維とカチオン交換繊維の組み合わせにより、加齢臭の主成分である、不飽和アルデヒドのノネナール、有機酸、アンモニアは効果的に除去できる。
以上記載した加齢臭対策用繊維集合体を加齢臭除去のために応用する適用方法も本発明の範囲内に含まれる。
放射線グラフト重合法を利用して基材に機能性モノマーからなるグラフト鎖を導入することが可能である。そのため、アンモニア、有機酸臭及びアルデヒド臭など複雑な複合臭である加齢臭に対して、除去に必要な官能基を制御して導入できる。
また、繊維状など様々な形状の基材に機能を導入できるため、一般生活雑貨、衛生用品から空気清浄用フィルター、車両など産業分野にも応用展開が可能となった。放射線グラフト重合法によって、導入された機能は基材に共有結合で結合しているため、洗浄後の繰り返し使用も可能である。
ノネナールの化学構造
以下、本発明の実施の形態を実施例に基づいて説明する。
ノネナール臭除去繊維の製造(1)
直径約35μmのナイロン繊維にガンマ線を40kGy照射した。次に予め窒素バブリングにより脱酸素したメタクリル酸グリシジル/メタノール(=1/9)のモノマー溶液に浸漬し、45℃で6時間反応した。反応終了後の繊維をジメチルホルムアミド溶液に浸漬し、さらにメタノールに浸漬して洗浄した。乾燥後の重量を測定することにより、重量増加率128%、即グラフト率128%が得られた。次にドデシルアミン10%イソプロパノール溶液に浸漬し、70℃で6時間反応させた。この繊維をメタノール洗浄後、乾燥重量を測定し、重量増加率から1.5mmol/gのドデシルアミンが導入されたノネナール臭除去材が得られた。
ノネナール臭除去試験
10Lテドラバッグに(1)で製造した繊維2gを入れ、ポリシーラで封入した。次にノネナールを入れたアンプルのヘッドスペース部をマイクロシリンジで採取し、テドラバッグに注入した。テドラバッグ内のノネナール濃度の経時変化をガス検知管を用いて測定した。初期濃度0.6ppmが5分後0.1ppm、15分後には検出されず、ノネナール臭除去効果が高かった。
酢酸臭除去試験
実施例1記載のノネナール臭除去繊維を用いて、酢酸臭除去試験を行った。試験方法はノネナール臭除去試験と同様の方法、即ち10Lテドラバッグに繊維2gと酢酸ガスを注入し、酢酸濃度の経時変化をガス検知管で測定した。初期濃度4.1ppmが5分後0.4ppm、15分後には検出されず、酢酸臭除去効果が高かった。
ノネナール臭除去繊維の製造(2)
実施例1で製造したメタクリル酸グリシジルグラフト済み繊維をオクタデシルアミンの80℃溶液に浸漬し、12時間反応させオクタデシルアミン導入繊維を製造した。この繊維の重量増加率から1.6mmol/gのオクタデシルアミンが導入されたノネナール臭除去材が得られた。
ノネナール臭除去試験
実施例1と同様の方法によりノネナール臭除去試験を行った。結果は初期濃度0.6ppmが5分後0.2ppm、15分後には検出されず、ノネナール臭除去効果が高かった。
酢酸臭除去試験
実施例1と同様の方法により酢酸臭除去試験を行った。結果は初期濃度3.8ppmが5分後0.5ppm、15分後には検出されず、酢酸臭除去効果が高かった。
以上の結果より、実施例1及び2の繊維はノネナールのような不飽和アルデヒドと酢酸などの有機酸臭を同時に除去できる材料であることがわかる。
アンモニア臭除去繊維の製造
実施例1で製造したメタクリル酸グリシジルグラフト物を亜硫酸ナトリウム/イソプロピルアルコール/水=10/10/80(重量比)水溶液に浸漬し、80℃で10時間反応し、スルホン酸基を導入した。この繊維は中性塩分解容量1.7meq/gを有する強酸性カチオン交換繊維であった。
アンモニア臭除去試験
実施例1と同様の方法によりアンモニア臭の除去試験を行った。結果は初期濃度5ppmが5分後1ppm、15分後には検出されず、アンモニア臭除去効果が高かった。
実施例1及び実施例3で製造した繊維を重量比1/1で混ぜて綿状の繊維塊を作製した。この混合繊維を利用して、実施例1で述べたアルデヒド及び酢酸臭の除去試験、そして実施例3で述べたアンモニア臭除去試験を同様の方法で行った。30分後の濃度はいずれも検出されなかった。
実施例4より、例えば寝具、肌着などの生活用品、カーテン、壁紙などの住宅建材、車両など使用条件に応じて、各種繊維の形状や量を変えることができる。
本発明の加齢臭対策用繊維集合体は側鎖に加齢臭除去のためのアミノ基やアルキル基などの官能基をグラフト重合により共有結合で繊維基材に導入している。したがって、洗濯等によって洗い流されることはないため、定期的に洗濯を行う寝具、衣服、タオルやハンカチなどに適用できる。
また、基材形状が繊維であることやグラフト側鎖に官能基を有しているため、吸着速度が大きい。空気と空気清浄機やエアコン等のフィルタの構成部材としても利用できる。
さらに、基材が繊維状であるため、住宅の壁材などの建材、カーテン、じゅうたん、ソファなどのインテリア、おむつなどの衛生用品、自動車などの車室における座席シート、自動車用エアコンのフィルタ、据置型の消臭製品などに適用できる。

Claims (8)

  1. 側鎖にアミノ基及び炭素数2〜20の直鎖アルキル基を有する繊維を含む加齢臭対策用繊維集合体。
  2. 前記側鎖は有機高分子繊維に放射線グラフト重合法により導入されたものである請求項1記載の加齢臭対策用繊維集合体。
  3. 有機高分子繊維が合成高分子又は天然高分子よりなり、その形状が単繊維、その集合体である織布、不織布、撚糸、又は、それらの切断品より成る請求項2記載の加齢臭対策用繊維集合体。
  4. 有機高分子繊維に放射線を照射した後、下記いずれかの放射線グラフト重合法によりアミノ基と炭素数2〜20の直鎖アルキル基を導入する加齢臭対策用繊維の製造方法。
    1.アミノ基と炭素数2〜20の直鎖アルキル基を有するモノマーを個別にグラフト重合するか又はアミノ基と炭素数2〜20の直鎖アルキル基を有するモノマーを混合液でグラフト重合する
    2.アミノ基と炭素数2〜20の直鎖アルキル基が導入可能なモノマーをグラフト重合した後、アミノ基と炭素数2〜20の直鎖アルキル基を導入する
  5. ガンマ線又は電子線を天然セルロース系、再生セルロース系、ポリオレフィン系、ポリアミド系、ポリエステル系、ポリウレタン系及びポリアクリロニトリル系より選択された繊維材質を基材に照射した後、グリシジル系のモノマーをグラフト重合し、次に炭素数2〜20の直鎖アルキル基を導入する加齢臭対策用繊維の製造方法。
  6. 請求項1乃至3のいずれかに記載の加齢臭対策用繊維とカチオン交換基を有する繊維を併用した加齢臭対策用繊維集合体。
  7. 前記カチオン交換基は放射線グラフト重合法を利用して導入されたものである請求項6記載の加齢臭対策用繊維集合体。
  8. 請求項1乃至3及び6乃至7のいずれかに記載の加齢臭対策用繊維集合体を加齢臭除去のために使用する使用方法。
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