JP6163985B2 - 熱転写シート、及び熱転写シートの製造方法 - Google Patents
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Description
以下、本発明の熱転写シートの製造方法について、第1実施形態の熱転写シートの製造方法、及び第2実施形態の熱転写シートの製造方法を中心に具体的に説明する。以下、単に第1実施形態の製造方法、第2実施形態の製造方法という場合がある。
以下、第1実施形態の製造方法によって製造される熱転写シートの優位性について、図3〜図5を参照して説明する。図3、図4は、本実施形態の製造方法の発明特定事項を充足しない比較の製造方法によって製造された熱転写シートの概略断面図である。具体的には、図3は、基材1の一方の面上に、色材層2Aが設けられた熱転写シート100Aの概略断面図であり、色材層2Aは、所定の溶媒に溶解可能な昇華性染料10xを、当該所定の溶媒に溶解した塗工液を用いて形成されている。図4は、基材の一方の面上に、色材層2Bが設けられた熱転写シート100Bの概略断面図であり、色材層2Bは、所定の溶媒に分散可能な色材10yを、当該所定の溶媒中に分散させた塗工液を用いて形成されている。
塗工液中に含有せしめるための目的とする色材が所定の溶媒に溶解可能である否かは、以下の方法により判断することができる。所定の溶媒に、目的とする色材を2w/v%の量となるように添加し、50℃にて1時間加熱撹拌する。次いで、得られた液を25℃にて60時間放置した後に、目的とする色材の析出の有無を目視で確認する。このときに、目的とする色材の析出を目視で確認できなかった場合には、目的とする色材は、所定の溶媒に溶解可能な色材であると判断することができる。一方、目的とする色材の析出を目視で確認できた場合には、目的とする色材は、所定の溶媒に溶解不能、換言すれば分散可能な色材であると判断することができる。昇華性染料についても同様の方法により、判断することができる。
基材1は、ある程度の耐熱性と強度を有するものであれば特に限定されることはなく、従来公知の材料を適宜選択して用いることができる。このような基材1として、例えば、0.5μm〜50μm、好ましくは1μm〜10μm程度の厚さのポリエチレンテレフタレートフィルム、1,4−ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリフェニレンサルフィドフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリサルホンフィルム、アラミドフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、セロハン、酢酸セルロース等のセルロース誘導体、ポリエチレンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ナイロンフィルム、ポリイミドフィルム、アイオノマーフィルム等が挙げられる。更に、これらの材料はそれぞれ単独でも使用できるが、他の材料と組み合わせた積層体として使用してもよい。
色材層用塗工液中には、バインダー樹脂、所定の溶媒、当該所定の溶媒に溶解可能な昇華性染料、及び当該所定の溶媒に分散可能な色材が含まれる。つまり、色材層用塗工液中において、昇華性染料10xは溶解された状態で存在しており、色材10yは分散された状態で存在している。
色材層用塗工液中に含まれるバインダー樹脂としては、例えば、エチルセルロース樹脂、ヒドロキシエチルセルロース樹脂、エチルヒドロキシセルロース樹脂、メチルセルロース樹脂、酢酸セルロース樹脂、ニトロセルロース樹脂等のセルロース系樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルピロリドン等のビニル系樹脂、ポリ(メタ)アクリレート、ポリ(メタ)アクリルアミド等のアクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂等が挙げられる。これらの中でも、セルロース系、ビニル系、アクリル系、ポリウレタン系、ポリエステル系等の樹脂が、耐熱性、色材の熱移行性等の点において好ましい。バインダー樹脂は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いることもできる。
色材層用塗工液中に含まれる所定の溶媒とは、後述する昇華性染料を溶解させることができ、かつ色材を分散させることができる溶媒を意味する。つまり、所定の溶媒について特に限定はなく、昇華性染料と、色材との関係に応じて適宜選択することができる。溶媒の一例としては、メチルエチルケトン、トルエン、キシレン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、イソプロピルアルコール、エタノール等の有機溶剤や、水等を挙げることができる。
所定の溶媒に溶解可能な昇華性染料について特に限定はなく、色材層を形成するための塗工液中に含まれる上記所定の溶媒の種別に応じて適宜選択することができる。具体的には、塗工液中に含まれる溶媒に溶解可能な昇華性染料であれば、いかなる昇華性染料であってもよい。
所定の溶媒に分散可能な色材についても特に限定はなく、色材層を形成するための塗工液中に含まれる上記所定の溶媒の種別に応じて適宜選択することができる。具体的には、塗工液中に含まれる溶媒に分散可能な色材であれば、いかなる色材であってもよい。なお、ここで言う分散可能な色材とは、所定の溶媒に溶解不能な色材を意味し、色材の分散性能について特に限定はない。例えば、分散剤を用いて、色材の分散性能を向上させることもできる。つまり、結果として、色材層用塗工液中に色材が分散されていればよい。
メチルエチルケトン/トルエンの混合溶媒に溶解可能な昇華性染料としては、例えば、ディスパースイエロー201等を使用することができる。また、メチルエチルケトン/トルエンの混合溶媒に分散可能な色材としては、例えば、上記で例示した顔料や、上記で例示した昇華染料、例えば、ディスパースイエロー54等を使用することができる。
次に、第2実施形態の熱転写シートの製造方法によって製造される熱転写シートについて図6を用いて説明する。図6は、第2実施形態の熱転写シートの製造方法によって製造された熱転写シートの概略断面図である。
第1塗工液には、バインダー樹脂と、第1の溶媒と、第1の溶媒に溶解可能な昇華性染料が含まれている。つまり、昇華性染料は、第1塗工液中に溶解された状態で存在している。
第1塗工液に溶解される昇華性染料について特に限定はなく、当該第1塗工液に含まれる第1の溶媒に応じて適宜選択することができる。昇華性染料としては、例えば、第1実施形態の製造方法で説明した昇華性染料を挙げることができる。第1塗工液中には、2種以上の昇華性染料が含まれていてもよい。
第1の溶媒は、上記昇華性染料を溶解することができるものであれば特に限定はなく、従来公知の溶媒の中から適宜選択して用いることができる。第1塗工液中には、2種以上の溶媒が含まれていてもよいが、少なくとも1種の溶媒が、第1塗工液中に含まれる少なくとも1種の昇華性染料を溶解可能な溶媒であることを条件とする。
第2塗工液には、バインダー樹脂と、第2の溶媒と、第2の溶媒に分散可能な色材が含まれている。つまり、色材は、第2塗工液中に分散された状態で存在している。
第2塗工液に溶解される色材について特に限定はなく、当該第2塗工液に含まれる第2の溶媒に応じて適宜選択することができる。色材は、昇華性染料であってもよく、顔料であってもよく、第1実施形態の製造方法で説明した色材等を使用可能である。また、第2塗工液中には2種以上の色材が含まれていてもよい。
第2の溶媒は、上記色材を分散することができるものであれば特に限定はなく、従来公知の溶媒の中から適宜選択して用いることができる。第2塗工液中には、2種以上の溶媒が含まれていてもよいが、第2塗工液中に含まれる少なくとも1種の色材は、2種以上の全ての溶媒に溶解不能であることを条件とする。
第1実施形態の熱転写シート100は、図1に示すように基材1上に、色材層2が設けられた構成をとる。ここで、第1実施形態の熱転写シート100は、色材層2が、所定の溶媒と、昇華性染料と、色材とを含有しており、当該昇華性染料が、所定の溶媒に溶解可能な昇華性染料であり、当該色材が、所定の溶媒に分散可能な色材であることを特徴とする。
対象とする熱転写シート(以下、対象熱転写シートという)が、本実施形態の熱転写シートの発明特定事項を充足するものであるか否かは、例えば、以下の方法により判別可能である。まず、対象熱転写シートの色材層を分析して当該色材層に含まれている色材成分を特定する。色材成分の特定方法としては、核磁気共鳴分光法、IRスペクトル法等の従来公知の分析方法を用いて特定することができる。
色材層2には、バインダー樹脂、昇華性染料、色材、所定の溶媒が含まれている。それぞれの成分については、上記第1実施形態の製造方法で説明したものを適宜選択して用いることができる。なお、本実施形態で言う昇華性染料とは、所定の溶媒に溶解可能な昇華性染料を意味し、色材とは、所定の溶媒に分散可能な色材を意味する。
また、基材1と色材層2との間に染料プライマー層(図示しない)が設けられていてもよい。染料プライマー層を設けることで基材1と色材層2との密着性を向上させ、画像形成時に色材層2が異常転写されることを防止することができる。また、染料染着性の低い材料を染料プライマー層として使用することにより、染料プライマー層がないときと比べて印画濃度を向上させることができる。
図1に示すように基材1の他方の面上には、耐熱滑性層5が設けられていてもよい。耐熱滑性層5を構成するバインダー樹脂について特に限定はなく、従来公知の熱可塑性樹脂等を適宜選択して形成することができる。熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリアクリル酸エステル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、スチレンアクリレート系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂等のポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、ポリビニルクロリド樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルアセトアセタール樹脂等のポリビニルアセタール樹脂等の熱可塑性樹脂、これらのシリコーン変性物等が挙げられる。
また、基材1と耐熱滑性層5との間に耐熱滑性層用プライマー層(図示しない)が設けられていてもよい。耐熱滑性層用プライマー層は、基材1と、耐熱滑性層5との密着性を向上させるために設けられる層であり、任意の層である。耐熱滑性層用プライマー層として、例えばポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂等が挙げられる。また、適宜導電性を付与するための導電材を含有させてもよい。例えば、スルホン化ポリアニリン、カーボン粒子、銀粒子、金粒子等が挙げられる。
第2実施形態の熱転写シート100は、図2に示すように基材1上に、色材層2が設けられた熱転写シートであって、当該色材層2は、基材側から、第1の色材層2C、第2の色材層Dがこの順で積層された積層構造を呈し、第1の色材層2Cは、第1の溶媒と、当該第1の溶媒に溶解可能な昇華性染料を含有しており、第2の色材層2Dは、第2の溶媒と、当該第2の溶媒に分散可能な色材を含有していることを特徴とする。
第1の色材層2Cには、バインダー樹脂、第1の溶媒、及び当該第1の溶媒に溶解可能な昇華性染料が含まれている。それぞれの成分については、上記第2実施形態の製造方法の第1塗工液で説明したものを適宜選択して用いることができる。
第2の色材層2Dには、バインダー樹脂、第2の溶媒、及び当該第2の溶媒に分散可能な色材が含まれている。それぞれの成分については、上記第2実施形態の製造方法の第2塗工液で説明したものを適宜選択して用いることができる。
基材として、厚さ4.5μmの易接着処理済みポリエチレンテレフタレートフィルムを用い、当該基材の一方の面に、下記組成の耐熱滑性層用塗工液を、塗工量が固形分換算で0.5g/m2となるように塗工し、乾燥させることで耐熱滑性層を形成した。次いで、基材の他方の面上に、下記組成の染料プライマー層用塗工液を、塗工量が固形分換算で0.1g/m2となるように塗工し、乾燥させることで染料プライマー層を形成した。次いで、染料プライマー層上に、下記の方法で作製した色材層用塗工液1を、塗工量が固形分換算で1.0g/m2となるように塗工し、乾燥させることで色材層を形成することで実施例1の熱転写シートを得た。
トルエン/メチルエチルケトン=1/1混合溶媒を用い、昇華性染料、或いは色材の濃度が2w/v%の量となるように添加し、50℃にて1時間加熱撹拌した。次いで、得られた液を25℃にて60時間放置した後に、昇華性染料、或いは色材の析出の有無を目視で確認した。確認の結果、昇華性染料、或いは色材の析出がない場合は、溶解可能な昇華性染料、或いは色材と判断し、析出が見られた場合は分散可能な昇華性染料、或いは色材と判断した。
・ポリビニルアセタール樹脂 60.8部
(エスレックKS−1 積水化学工業(株))
・ポリイソシアネート 4.2部
(バーノックD750 大日本インキ化学工業(株))
・ステアリルリン酸亜鉛 10部
(LBT−1830精製 堺化学工業(株))
・ステアリン酸亜鉛 10部
(SZ−PF 堺化学工業(株))
・タルク 5部
(ミクロエースP−3 日本タルク工業(株))
・ポリエチレンワックス 10部
(ポリエチレンワックス3000 東洋アドレ(株))
・トルエン 200部
・メチルエチルケトン 100部
・アルミナゾル(平均1次粒子径10×100nm、固形分10%) 30部
(アルミナゾル200 日産化学工業(株))
・ポリビニルピロリドン樹脂 3部
(K−90 ISP社)
・水 50部
・イソプロピルアルコール 17部
下記色材層用塗工液1の組成のとおり、色材、分散剤、バインダー樹脂、ポリエチレンワックス、溶剤、及び粒径2.0mmジルコニアビーズ250質量部をガラス瓶に入れ密閉し、予備解砕としてペイントシェーカー(浅田鉄工社製)にて1時間振とうし、次いで前記ジルコニアビーズを取り除いてから、粒径0.1mmのジルコニアビーズ250質量部をガラス瓶に入れ、同様に本解砕としてペイントシェーカーにて24時間分散を行い、色材層用塗工液1を作製した。
・ディスパースイエロー201 2.3部
・ディスパースイエロー54 2.3部
・下記一般式(3)で示される顔料 0.42部
(C.I.ピグメントイエロー138のスルホン化誘導体)
・アクリル系ブロック型ポリマー分散剤 1.7部
(BYK−LPN21116 重量平均分子量8000 ビックケミー社製)
・ポリビニルアセトアセタール樹脂 2.05部
(KS−5 積水化学工業(株))
・ポリエチレンワックス(粒径 5μm ) 0.09部
・トルエン 33部
・メチルエチルケトン 33部
実施例1の色材層用塗工液1にかえて、下記の方法で作製した色材層用塗工液2を、塗工量が固形分換算で0.5g/m2となるように基材上に塗工し、乾燥させることで第1の色材層を形成し、当該第1の色材層上に、下記組成の色材層用塗工液3を、塗工量が固形分換算で0.5g/m2となるように塗工し、乾燥させることで第2の色材層を形成した以外は、全て実施例1と同様にして、第1の色材層と第2の色材層とが積層されてなる色材層が設けられた実施例2の熱転写シートを得た。なお、色材層用塗工液3は、上記色材層用塗工液1と同様の作製方法により作製した。
下記色材層用塗工液2の組成のとおり、色材、バインダー樹脂、ポリエチレンワックス及び溶剤をガラス瓶に入れ密閉し、50℃で1時間加熱後、ペイントシェーカー(浅田鉄工社製)にて30分振とうし、色材層用塗工液2を作製した。
・ディスパースイエロー201 3.51部
・ポリビニルアセトアセタール樹脂 2.63部
(KS−5 積水化学工業(株))
・ポリエチレンワックス 0.06部
(粒径 5μm )
・トルエン 33部
・メチルエチルケトン 33部
・ディスパースイエロー54 3.31部
・上記一般式(3)で示される顔料 0.20部
(C.I.ピグメントイエロー138のスルホン化誘導体)
・アクリル系ブロック型ポリマー分散剤 1.19部
(BYK−LPN21116 重量平均分子量8000 ビックケミー社製)
・ポリビニルアセタール樹脂 1.44部
(KS−5 積水化学工業(株))
・トルエン 33部
・メチルエチルケトン 33部
色材層用塗工液1のディスパースイエロー201(2.3部)を、下記一般式(4)で示される昇華性染料(2.3部)に変更した色材層用塗工液4を用いた以外は全て実施例1と同様にして、実施例3の熱転写シートを得た。
色材層用塗工液1を、上記組成の色材層用塗工液2に変更し、当該色材層用塗工液2を、塗工量が固形分換算で1.0g/m2となるように塗工し、乾燥させることで色材層を形成した以外は、全て実施例1と同様にして比較例1の熱転写シートを得た。
色材層用塗工液1を、上記組成の色材層用塗工液3に変更し、当該色材層用塗工液3を、塗工量が固形分換算で1.0g/m2となるように塗工し、乾燥させることで色材層を形成した以外は、全て実施例1と同様にして比較例2の熱転写シートを得た。
色材層用塗工液2のディスパースイエロー201(3.51部)を、上記一般式(4)の色材(3.51部)に変更した色材層用塗工液Aを作製し、当該色材層用塗工液Aを塗工量が固形分換算で1.0g/m2となるように塗工し、乾燥させることで色材層を形成した以外は、全て実施例1と同様にして比較例3の熱転写シートを得た。
テストプリンターを用いて、各実施例、及び比較例の各熱転写シートと、下記条件で作製した熱転写受像シートを組み合わせて、下記印画条件で、階調パターンを印画して、濃度特性を調べた。濃度特性の評価は、最大エネルギーをかけたときの最高濃度で評価し、以下の評価基準に基づいて印画濃度の評価を行った。反射濃度は、分光測定器(グレタグマクベス社製、spectrolino)により測定した。評価結果を表1に示す。
・サーマルヘッド:F3598(東芝ホクト電子株式会社製)
・発熱体平均抵抗値:5176(Ω)
・主走査方向印字密度:300dpi
・副走査方向印字密度:300dpi
・印画電力:0.12(W/dot)
・1ライン周期:2(msec.)
・パルスDuty:85%
・印画開始温度:35.5(℃)
◎:濃度が2.1以上である。
○:濃度が2.0以上2.1未満である。
△:濃度が2.0未満である。
多孔質ポリエチレンフィルム(トヨパール−SS P4255 東洋紡績(株)製 厚さ35μm)からなる多孔質フィルム層上に、下記組成の中間層用塗工液、受容層用塗工液をグラビアリバースコート方式で、順次塗布、乾燥して、中間層、受容層を形成した。その中間層、受容層の設けられた面と反対面の多孔質ポリエチレンフィルムに、下記組成の接着層用塗工液を用いて、グラビアリバースロールコート方式で塗布、乾燥して、接着層を形成し、RC原紙(155g/m2、厚さ151μm)(三菱製紙(株))と貼り合わせ熱転写受像シートを作製した。上記の各々の塗工量は、全て固形分で、中間層は1.5g/m2、受容層は5.0g/m2、接着層は5g/m2であった。
・ポリエステル樹脂 50部
(ポリエスターWR−905 日本合成化学工業(株))
・酸化チタン 20部
(TCA888 (株)トーケムプロダクツ)
・蛍光増白剤 1.2部
(ユビテックスBAC チバ・スペシャリティーケミカルズ(株))
・水/イソプロピルアルコール=1/1 28.8部
・塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 60部
(ソルバインC 日信化学工業(株))
・エポキシ変性シリコーン 1.2部
(X−22−3000T 信越化学工業(株))
・メチルスチル変性シリコーン 0.6部
(X−24−510,信越化学工業(株))
・メチルエチルケトン/トルエン(質量比1/1) 5部
・ウレタン樹脂 30部
(タケラックA−969V 三井武田ケミカル(株))
・イソシアネート 10部
(タケネートA−5 三井武田ケミカル(株))
・酢酸エチル 100部
熱転写シートの保存性を判断するために耐熱滑性層への汚染性を評価した。汚染性の評価は、各実施例、及び比較例の熱転写シートの色材層面と、耐熱滑性層面とを重ね合わせて20kg/cm2の荷重を加え40℃90%RHの環境に98時間保存し、耐熱滑性層面への色材の移行性を評価した。移行性の評価は、保存前後の耐熱滑性層面を、分光測定器(グレタグマクベス社製、spectrolino)により測定し、下記式で色差(ΔE*ab)を求めることにより行ない、下記の評価基準に基づいて汚染性の評価を行った。評価結果を表1に併せて示す。なお、各実施例、及び比較例の熱転写シートの色材層と重ね合わせる耐熱滑性層は、上記各実施例、及び比較例の熱転写シートで作製した耐熱滑性層と同じものを使用した。
色差ΔE*ab=((Δa*)2+(Δb*)2)1/2
CIE1976 La*b*表色系(JIS Z8729(1980))参照
Δa*=a*(保存後)−a*(保存前)
Δb*=b*(保存後)−b*(保存前)
なお、a*及びb*は、CIE1976L*a*b*表色系に基づくものであり、a*及びb*は、知覚明度指数を表す。
また、ΔE*abの値が小さいほど、汚染性が少ない、換言すれば、キックの度合が少ないことを示す。
○・・・ΔE*abが10未満である。
△・・・ΔE*abが10以上である。
熱転写シートの保存性を判断するために印画物の地汚れを評価した。評価は、各実施例、及び比較例の熱転写シートを50℃80%RHの環境に60時間保存したものと、保存していないものを準備し、所定の受像紙で印画し、それぞれの印画物のエネルギーをかけていない白地の部分について、分光測定器(グレタグマクベス社製、spectrolino)により測定し、下記式で色差(ΔE*ab)を求めることにより行ない、下記の評価基準に基づいて地汚れの評価を行った。評価結果を表1に併せて示す。
色差ΔE*ab=((Δa*)2+(Δb*)2)1/2
CIE1976 La*b*表色系(JIS Z8729(1980))参照
Δa*=a*(保存後)−a*(保存前)
Δb*=b*(保存後)−b*(保存前)
なお、a*及びb*は、CIE1976L*a*b*表色系に基づくものであり、a*及びb*は、知覚明度指数を表す。
また、ΔE*abの値が小さいほど、高温・高湿環境下における染料析出が少なく、保存性が高いことを示す。
◎・・・ΔE*abが0.2未満である。
○・・・ΔE*abが0.2以上0.3未満である。
△・・・ΔE*abが0.3以上である。
2・・・色材層
5・・・耐熱滑性層
10x・・・所定の溶媒に溶解可能な昇華性染料
10y・・・所定の溶媒に分散可能な色材
100・・・熱転写シート
Claims (5)
- 基材の一方の面に色材層が設けられた熱転写シートであって、
前記色材層は、所定の溶媒と、下記の特定方法により、当該所定の溶媒に溶解可能であると特定される昇華性染料と、下記の特定方法により、当該所定の溶媒に分散可能であると特定される色材を含有しており、
前記所定の溶媒には、1つ、又は複数の溶媒が含まれ、前記所定の溶媒が複数である場合、前記昇華性染料は、当該複数の溶媒の少なくとも1つに対し溶解可能であると特定される昇華性染料であり、前記色材は、当該複数の溶媒の全てに対し分散可能であると特定される色材であり、
前記色材が、下記一般式(2)で示される色材である、
ことを特徴とする熱転写シート。
(特定方法)
所定の溶媒に、目的とする色材を2w/v%の量となるように添加し、50℃にて1時間加熱撹拌する。次いで、得られた液を25℃にて60時間放置した後に、目的とする色材の析出の有無を目視で確認する。このときに、目的とする色材の析出を目視で確認できなかった場合には、目的とする色材は、所定の溶媒に溶解可能な色材であると特定する。一方、目的とする色材の析出を目視で確認できた場合には、目的とする色材は、所定の溶媒に分散可能な色材であると特定する。昇華性染料の特定方法についても同様である。所定の溶媒が複数である場合、それぞれについて行う。
(一般式(2)におけるR 1 〜R 5 は水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、若しくはその誘導体又はスルホン酸基(−SO 3 H)、又はスルホンアミド基で置換させたスルホン化誘導基を表す。) - 基材の一方の面に、色材層が設けられた熱転写シートであって、
前記色材層は、基材側から、第1の色材層、第2の色材層がこの順で積層された積層構造を呈し、
前記第1の色材層は、第1の溶媒と、下記の特定方法により、当該第1の溶媒に溶解可能であると特定される昇華性染料を含有しており、
前記第1の溶媒には、1つ、又は複数の溶媒が含まれ、前記第1の溶媒に前記複数の溶媒が含まれる場合、前記昇華性染料は、当該複数の溶媒の少なくとも1つに対し溶解可能であると特定される昇華性染料であり、
前記第2の色材層は、第2の溶媒と、下記の特定方法により、当該第2の溶媒に分散可能であると特定される色材を含有しており、
前記第2の溶媒には、1つ、又は複数の溶媒が含まれ、前記第2の溶媒に前記複数の溶媒が含まれる場合、前記色材は、当該複数の溶媒の全てに対し分散可能であると特定される色材であり、
前記色材が、下記一般式(2)で示される色材である、
ことを特徴とする熱転写シート。
(特定方法)
第1の溶媒に、目的とする昇華性染料を2w/v%の量となるように添加し、50℃にて1時間加熱撹拌する。次いで、得られた液を25℃にて60時間放置した後に、目的とする昇華性染料の析出の有無を目視で確認する。このときに、目的とする昇華性染料の析出を目視で確認できなかった場合には、目的とする昇華性染料は、第1の溶媒に溶解可能な昇華性染料であると特定する。一方、目的とする昇華性染料の析出を目視で確認できた場合には、目的とする昇華性染料は、第1の溶媒に分散可能な昇華性染料であると特定する。第1の溶媒が複数である場合、それぞれについて行う。
第2の溶媒に、目的とする色材を2w/v%の量となるように添加し、50℃にて1時間加熱撹拌する。次いで、得られた液を25℃にて60時間放置した後に、目的とする色材の析出の有無を目視で確認する。このときに、目的とする色材の析出を目視で確認できなかった場合には、目的とする色材は、第2の溶媒に溶解可能な色材であると特定する。一方、目的とする色材の析出を目視で確認できた場合には、目的とする色材は、第2の溶媒に分散可能な色材であると特定する。第2の溶媒が複数である場合、それぞれについて行う。
(一般式(2)におけるR 1 〜R 5 は水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、若しくはその誘導体又はスルホン酸基(−SO 3 H)、又はスルホンアミド基で置換させたスルホン化誘導基を表す。) - 熱転写シートの製造方法であって、
基材上に、色材層用塗工液を塗工して色材層を形成する工程を含み、
前記色材層用塗工液として、所定の溶媒と、下記の特定方法により、当該所定の溶媒に溶解可能であると特定される昇華性染料と、下記の特定方法により、当該所定の溶媒に分散可能であると特定される色材を含む塗工液が用いられ、
前記所定の溶媒には、1つ、又は複数の溶媒が含まれ、前記所定の溶媒が複数である場合、前記昇華性染料は、当該複数の溶媒の少なくとも1つに対し溶解可能であると特定される昇華性染料であり、前記色材は、当該複数の溶媒の全てに対し分散可能であると特定される色材であり、
前記色材が、下記一般式(2)で示される色材である、
ことを特徴とする熱転写シートの製造方法。
(特定方法)
所定の溶媒に、目的とする色材を2w/v%の量となるように添加し、50℃にて1時間加熱撹拌する。次いで、得られた液を25℃にて60時間放置した後に、目的とする色材の析出の有無を目視で確認する。このときに、目的とする色材の析出を目視で確認できなかった場合には、目的とする色材は、所定の溶媒に溶解可能な色材であると特定する。一方、目的とする色材の析出を目視で確認できた場合には、目的とする色材は、所定の溶媒に分散可能な色材であると特定する。昇華性染料の特定方法についても同様である。所定の溶媒が複数である場合、それぞれについて行う。
(一般式(2)におけるR 1 〜R 5 は水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、若しくはその誘導体又はスルホン酸基(−SO 3 H)、又はスルホンアミド基で置換させたスルホン化誘導基を表す。) - 前記塗工液中に、さらに分散剤が含まれることを特徴とする請求項3に記載の熱転写シートの製造方法。
- 熱転写シートの製造方法であって、
基材上に、第1の溶媒と、下記の特定方法により、当該第1の溶媒に溶解可能であると特定される昇華性染料を含む塗工液を塗工して、第1の色材層を形成する工程と、
前記第1の色材層上に、第2の溶媒と、下記の特定方法により、当該第2の溶媒に分散可能であると特定される色材を含む塗工液を塗工して、第2の色材層を形成する工程と、
を含み、
前記第1の溶媒には、1つ、又は複数の溶媒が含まれ、前記第1の溶媒に前記複数の溶媒が含まれる場合、前記昇華性染料は、当該複数の溶媒の少なくとも1つに対し溶解可能であると特定される昇華性染料であり、
前記第2の溶媒には、1つ、又は複数の溶媒が含まれ、前記第2の溶媒に前記複数の溶媒が含まれる場合、前記色材は、当該複数の溶媒の全てに対し分散可能であると特定される色材であり、
前記色材が、下記一般式(2)で示される色材である、
ことを特徴とする熱転写シートの製造方法。
(特定方法)
第1の溶媒に、目的とする昇華性染料を2w/v%の量となるように添加し、50℃にて1時間加熱撹拌する。次いで、得られた液を25℃にて60時間放置した後に、目的とする昇華性染料の析出の有無を目視で確認する。このときに、目的とする昇華性染料の析出を目視で確認できなかった場合には、目的とする昇華性染料は、第1の溶媒に溶解可能な昇華性染料であると特定する。一方、目的とする昇華性染料の析出を目視で確認できた場合には、目的とする昇華性染料は、第1の溶媒に分散可能な昇華性染料であると特定する。第1の溶媒が複数である場合、それぞれについて行う。
第2の溶媒に、目的とする色材を2w/v%の量となるように添加し、50℃にて1時間加熱撹拌する。次いで、得られた液を25℃にて60時間放置した後に、目的とする色材の析出の有無を目視で確認する。このときに、目的とする色材の析出を目視で確認できなかった場合には、目的とする色材は、第2の溶媒に溶解可能な色材であると特定する。一方、目的とする色材の析出を目視で確認できた場合には、目的とする色材は、第2の溶媒に分散可能な色材であると特定する。第2の溶媒が複数である場合、それぞれについて行う。
(一般式(2)におけるR 1 〜R 5 は水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、若しくはその誘導体又はスルホン酸基(−SO 3 H)、又はスルホンアミド基で置換させたスルホン化誘導基を表す。)
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