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JP6164082B2 - バッテリの満充電容量の算出方法 - Google Patents
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JP6164082B2 - バッテリの満充電容量の算出方法 - Google Patents

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本発明はバッテリの満充電容量の算出方法に関し、特に複数のバッテリを備えた倒立型移動体におけるバッテリの満充電容量の算出方法に関する。
ユーザが搭乗して操作することが可能な倒立型移動体(特に倒立二輪車のことをいう。以下、単に移動体とも記載する)が提案されている。この移動体は、バッテリから供給される電気により駆動する。
例えば、特許文献1では、非常停止時でも搭乗者の安全が確保できる同軸二輪車が開示されている。この特許文献1では、非常停止スイッチが、モータドライバとパワー系電源とを接続するパワー系電源ラインのみを遮断することにより、非常停止時でも制御系電源の供給を継続させて、同軸二輪車を制御可能にしている。
特開2010−247741号公報
移動体の使用に伴い、バッテリは、様々な要因により劣化する。一般的なリチウムイオンバッテリの劣化要因として、高温環境や、満充電状態の保持、過放電状態の保持、過充電状態の保持、トリクル充電(電圧を印加し続けること)、ハイレート充電やハイレート放電などが挙げられる。例えば移動体に用いられるバッテリでは、夏場や日中の外での走行や、空調の無い屋内での走行、空調の無い部屋での保管、満充電状態の保持として充電し終わってからの放置、走行後の充電の忘れ、上り坂走行や、重量のあるドライバの搭乗などにより、容量の劣化が進行する。
バッテリの劣化速度は、放電電流の大きさや、放電時間によって変化する。例えばバッテリは、繰り返し充放電のサイクルを行って使用する場合に1回ごとの放電時の電流が大きいほど、劣化速度が速くなり、満充電時の最大容量が小さくなる。またバッテリは、充放電回数が増加するたびにセルが劣化するため、満充電時の最大容量が小さくなり、放電時間が短くなる。
以上のように、バッテリは使用により劣化する。そのため、バッテリのFCC(Full Charge Capacity;満充電容量)の値は未使用時よりも劣化する。使用に伴い、現在のバッテリのFCCを把握することは、移動体の効率的なモータ出力にとって重要である。
特許文献1に記載の移動体は、バッテリのFCCの把握について何ら記載されておらず、上述の課題を解決することはできない。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、満充電容量を正確に算出することが可能なバッテリの満充電容量の算出方法を提供することを目的とする。
本発明にかかる満充電容量の算出方法は、制御に応じて駆動電力を出力する第1のバッテリ及び第2のバッテリを備えた倒立型移動体が実行するバッテリの満充電容量の算出方法である。算出方法は、前記第1のバッテリ又は前記第2のバッテリのいずれかを、所定の範囲内の電流を出力するように制御するステップと、制御した前記第1のバッテリ又は前記第2のバッテリから出力される前記所定の範囲内の電流の電流値を計測するステップと、計測した前記電流値を用いて、制御した前記第1のバッテリ又は前記第2のバッテリの満充電容量を算出するステップと、を備える。
本発明により、満充電容量を正確に算出することが可能なバッテリの満充電容量の算出方法を提供することができる。
実施の形態1にかかる倒立型移動体の構成例を示したブロック図である。 実施の形態1にかかるバッテリの出力電圧と残量との関係を表すバッテリの放電曲線のグラフの一例である。 実施の形態1にかかる移動体における0系の制御系の構成例を示したブロック図である。 実施の形態1にかかる移動体がバッテリのFCCを算出する算出フローの一例を示したフローチャートである。 実施の形態1において、各時間でバッテリが出力する電流値の一例を示したグラフである。
実施の形態1
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。なお、本発明にかかる倒立型移動体の説明においては、特徴となる構成要素について重点的に説明し、その他の周知の構成要素については適宜説明を省略している。
図1は、実施の形態1にかかる倒立型移動体の構成例を示したブロック図である。図1において、移動体1は、バッテリ11a、11b、制御部12a、12b、モータ13a、13b、14a、14b、タイヤ15a、15b(車輪)、算出部16、判定部17、監視部18及び記憶部19を備える。また、図1には図示されていないが、移動体1は、キャパシタ及び放電回路(回生抵抗)をさらに備える。なお、「a」は右方向、「b」は左方向を示す。つまり、モータ13a、14a、タイヤ15aは移動体1の右側に設けられており、モータ13b、14b、タイヤ15bは移動体1の左側に設けられている。
バッテリ11aは移動体1の制御部12a、モータ13a、14bに電力を供給する。バッテリ11bは移動体1の制御部12b、モータ13b、14aに電力を供給する。バッテリ11a、11bは、例えば複数のセル(電池)から構成されている。バッテリ11aは0系のバッテリであり、バッテリ11bは1系のバッテリである。なお「0系」とは、バッテリ11a、制御部12a、モータ13a、14b、タイヤ15aの駆動系をいう。「1系」とは、バッテリ11b、制御部12b、モータ13b、14a、タイヤ15bの駆動系をいう。
ここで、バッテリ11a、11bには、出力電流の制御装置(例えばCPU(Central Processing Unit))が取り付けられている。バッテリ11a、11bの各制御装置は、制御部12a、12bから所定の電流を出力するよう制御信号が出力された場合に、その電流を出力するように各バッテリを制御する。このようにして、バッテリ11a、11bは、所定の電流を出力することができる。
制御部12aは、モータ13a、14bの動作状態を制御するとともに、バッテリ11aからモータ13a、14bに与えられる電力を制御する0系の制御部である。制御部12bは、モータ13b、14aの動作状態を制御するとともに、バッテリ11bからモータ13b、14aに与えられる電力を制御する1系の制御部である。制御部12a、12bは、典型的にはECU(Engine Control Unit)である。
制御部12aは、例えばユーザ(搭乗者)の重心移動等の操作に応じてタイヤ15a、15bの速度を制御する。換言すれば、制御部12aは、ユーザの重心移動に応じたタイヤ15a、15bの速度となるような電力を出力させる制御信号を生成し、バッテリ11aに出力する。また制御部12aは、モータ13a、14bの動作状態を制御する制御信号を生成し、モータ13a、14bに出力する。同様に、制御部12bは、ユーザの重心移動に応じたタイヤ15a、15bの速度となるような電力を出力させる制御信号を生成し、バッテリ11bに出力する。また制御部12bは、モータ13b、14aの動作状態を制御する制御信号を生成し、モータ13b、14aに出力する。なお制御部12a、12bは、互いに情報の送受信を行うことで協調して動作し、0系又は1系のいずれかがダウンした場合であっても、一方の系の動作で移動体1が走行を続行するように制御することが望ましい。
モータ13a及び14aは、出力トルクによりタイヤ15aを駆動させる。モータ13b及び14bは、出力トルクによりタイヤ15bを駆動させる。
算出部16は、バッテリ11a及び11bのFCCの算出を行い、判定部17は、バッテリ11a及び11bの容量の判定を行う。具体的には、算出部16は、バッテリが電流を出力した時間を計測するタイマーを備える。また、算出部16は、バッテリが出力する電流及び電圧を計測する計測器も備える。
判定部17は、バッテリ11a及び11bの残量を判定する。判定部17は、例えばバッテリの残量を測定可能なテスターである。
図2は、バッテリの出力電圧と残量との関係を表すバッテリの放電曲線のグラフの一例である。図2の横軸はバッテリの残量[%]であり、縦軸はバッテリの出力電圧[V]である。なお、図2の左から右に行くに従って、バッテリの残量は100%から0%に減少する。以下、図2を用いて、算出部16及び判定部17が行うFCC(満充電容量)の更新方法について説明する。
図2の左端において、バッテリの残量は100%(満充電状態)である。このとき、算出部16の計測器は、バッテリの出力電圧を検出する。この段階を、図2では電圧検出ポイント1として記載している。
なお、バッテリは自身の容量値を読み込むことはできない。つまり、バッテリは自身のFCCを認識することはできない。従って、バッテリを使用することにより、FCCを算出する必要がある。
次に、制御部はバッテリを放電させる。これにより、バッテリの容量は減少する。このとき、バッテリの残量と電圧は略線形の関係で低下する。
バッテリの残量がX%(図2ではX=8)になったとき、算出部16の計測器は、このときのバッテリの出力電圧を検出する。この段階を、図2では電圧検出ポイント2として記載している。このX%は、バッテリの急激な(略線形ではない)電圧降下が起こる直前の値である。
さらにバッテリを使用し、バッテリの残量がY%(図2ではY=4)になったとき、算出部16の計測器は、このときのバッテリの出力電圧を検出する。この段階を、図2では電圧検出ポイント3として記載している。このX%は、バッテリの急激な電圧降下が起きた直後の閾値である。
バッテリの残量がX%及びY%になったか否かは、判定部17により判定される。
電圧検出ポイント1〜電圧検出ポイント3までに経過した時間(即ち、算出部16のタイマーが計測した時間)をt1とすると、算出部16は、電圧検出ポイント1〜電圧検出ポイント3までの充放電における電流積算値Aを次の通り計算する。
Figure 0006164082
なお、t1までの電流値I(t)は算出部16の計測器により計測される。算出部16は、算出した電流積算値Aに基づいて、例えば次の通りFCCA’を算出することができる。
A’=A×100/(100−Y)・・・(式2)
図1に戻り、移動体1の構成の説明を続ける。監視部18は、バッテリ11a及び11bについて、FCCの更新時期であるか否かを判定する。また、監視部18は、FCCの更新時期である場合に、FCCの更新頻度を監視し、更新が必要か否かを判定する。この詳細については後述する。
記憶部19は、各バッテリにおいて更新されたFCCを記憶し、例えばテーブルにより構成されている。また、記憶部19は、各バッテリのFCCがいつ更新されたかを記憶してもよい。さらに、記憶部19は、各バッテリで測定された出力電流を記憶してもよい。
図3は、移動体1における0系の制御系の構成例を示したブロック図である。移動体1は、その電力の制御系において、バッテリ11a、制御部12a、モータ13a、14b、キャパシタ20a及び放電回路21a(回生抵抗)を備える。キャパシタ20aは電気を蓄え電力出力が可能なキャパシタ(例えばリチウムイオンキャパシタ)であり、放電回路21aはモータ13a、14bの減速時に生ずる電気エネルギーを熱に変換する回路である。図3において、制御部12aは、モータ13a、14bからのトルク出力に応じて、バッテリ11a及びキャパシタ20aの電力出力を制御するともに、放電回路21aの放電を制御する。バッテリ11a、キャパシタ20aは制御に応じてモータ13a、14bに電力を出力する。1系の制御系も、図3と同様の構成を有する。即ち、移動体1は、1系の制御系において、キャパシタ20a及び放電回路21aと同様の働きをするキャパシタ20b及び放電回路21bを有する。
図4は、移動体1がバッテリ11aのFCCを算出する算出フローの一例を示したフローチャートである。なお、バッテリ11bについても同様にFCCを算出することができる。以下、算出フローについて説明する。
まず、バッテリ11aには充電がなされる(ステップS1)。充電は、例えば、ユーザが所定の充電器にバッテリ11aを接続することによりなされる。
バッテリ11aが充電完了後、監視部18は、バッテリ11aのFCCが更新される時期か否かを判定する(ステップS2)。監視部18は、充放電回数、ロボット利用回数(移動体1の利用回数)等に基づいてFCCの更新時期を定める。例えば、監視部18は、前回FCCを算出した時から所定の回数以上バッテリ11aの充放電が行われたか否か、あるいは所定の回数以上ユーザが移動体1を利用したか否か(即ち、移動体1で所定の回数以上走行を行ったか否か)を判定することにより、ステップS2の判定処理を行ってもよい。
他にも、監視部18は、前回バッテリ11aのFCCを算出した時期を記憶しておき、その時期から所定の時間が経過したか否かを判定することにより、ステップS2の判定処理を行ってもよい。
バッテリ11aのFCCが更新される時期ではないと判定された場合(ステップS2のNo)、移動体1は、バッテリ11aのFCCの算出を行わない。バッテリ11aは、制御部12aの制御に応じて、移動体1のトルク出力のために電力を出力する。そして、バッテリ11aは、再度充電がなされる(ステップS1)。
バッテリ11aのFCCが更新される時期であると判定された場合(ステップS2のYes)、制御部12aは、他系(1系)でバッテリ11bのFCCの更新が実行中であるか否かを判定する(ステップS3)。制御部12aは、制御部12bにアクセスすることにより、バッテリ11bのFCCの更新を実行中であるか否かを判定する。
ここで、もしバッテリ11bのFCCの更新が実行中である場合には、バッテリ11bはFCCの更新のための電流を出力中のため、移動体1のトルク出力に必要な電流を供給することができない。そして、両系のバッテリにおいて同時にFCCの更新が実行されると、モータに対し十分なトルクを出力できない可能性がある。従って、移動体1のトルク出力に必要な電流を確実に供給するため、バッテリ11aは、所定の電流を出力することが必要なFCCの更新を行わない。
バッテリ11bのFCCの更新が実行中である場合(ステップS3のYes)、移動体1は、バッテリ11aのFCCの算出を行わない。バッテリ11aは、制御部12aの制御に応じて、移動体1のトルク出力のために電力を出力する。そして、バッテリ11aは、再度充電がなされる(ステップS1)。
バッテリ11bのFCCの更新が実行中ではない場合(ステップS3のNo)、判定部17は、バッテリ11aが満充電状態(バッテリの残量が100%)であるか否かを判定する(ステップS4)。
バッテリ11aが満充電状態ではないと判定された場合(ステップS4のNo)、制御部12aはバッテリ11aを通常の方法で放電させる(ステップS5)。例えば、制御部12aは、バッテリ11aの電力をモータ13a及び14bに供給することにより、バッテリ11aを放電させる。その後、バッテリ11aは、再度充電がなされる(ステップS1)。
バッテリ11aが満充電状態であると判定された場合(ステップS4のYes)、監視部18は、バッテリ11aのFCCの更新が必要か否かを判定する(ステップS6)。監視部18は、バッテリ11aのFCCの更新頻度を監視することにより、更新が必要か否かを判定する。具体的には、監視部18は記憶部19を参照し、FCCの更新に関する情報(例えば最後の更新時についての情報)を取得することにより、所定の時間内に対象バッテリのFCCが更新された頻度を監視する。例えば監視部18は、所定の期間内にFCCが更新された頻度が所定の頻度未満であればFCCの更新を許可し、所定の頻度以上であればFCCの更新を不許可とする。
なお、判定部17はステップS4において、バッテリ11aに接続されているキャパシタ20aが満充電されているか否かを判定してもよい。キャパシタ20aは、移動体1において一時的に大容量の放電を行う場合に用いる。そのため、キャパシタ20aが満充電されていない場合には、移動体1の急な運動(例えば坂道走行等)に使用するトルクが足りない可能性がある。換言すれば、キャパシタ20aが満充電されていないと、バッテリ11aに対してFCCの更新のための電流を出力させることで、移動体1の運動に支障をきたす場合がある。従って、判定部17がキャパシタ20aの満充電がされていないと判定した場合には、バッテリ11aが満充電状態であると判定した場合でも、移動体1はバッテリ11aのFCCの更新を行わず、ステップS5のフローに移行してもよい。判定部17が、キャパシタ20aの満充電がされており、かつバッテリ11aが満充電状態であると判定した場合に、制御フローはステップS6に移行する。
FCCの更新が不要であると判定された場合(ステップS6のNo)、制御部12aはバッテリ11aを通常の方法で放電させる(ステップS5)。例えば、所定の期間内にFCCが更新された頻度が所定の頻度以上である場合、制御部12aはバッテリ11aを通常の方法で放電させる。その後、バッテリ11aは、再度充電がなされる(ステップS1)。
FCCの更新が必要であると判定された場合(ステップS6のYes)、制御部12aはバッテリ11a(片系のバッテリ)に対しFCC更新のための電流を出力させる(ステップS7)。例えば所定の期間内にFCCが更新された頻度が所定の頻度未満である場合、バッテリ11aはFCC更新のための電流を出力する。
制御部12aは、バッテリ11aに対し、FCC更新のために理想的な電流を出力させる。ここで「理想的な電流」とは、FCCを正確に測定するための安定した電流であり、所定の範囲内の電流である。換言すれば、FCCの更新時には、バッテリ11aに無理な負荷をかけない放電がなされるよう制御される。放電された電流は、バッテリ11aに接続されたモータ13aや14bに出力されてもよいし、放電回路21aに出力されてもよい。
ここで、バッテリ11aが理想的な電流を出力しているときに、バッテリ11bは制御部12bの制御に応じて、電力を移動体1の各部(例えばモータ13b、14a)に供給する。
図5は、各時間においてバッテリ11aが出力する電流値の一例を示したグラフである。実線は、FCC更新のための理想的な電流の一例である。ここでバッテリ11aは、電流値0以上〜閾値Th以下(第1の閾値以上第2の閾値以下)までの所定の範囲内の電流を出力している。
点線は、理想的ではない電流の一例である。ここでバッテリ11aは、電流値0〜閾値Thまでの所定の範囲内の電流ではなく、高い割合で閾値Thを超えた範囲の電流(大電流)を出力している。
途中でバッテリ11aに無理な負荷をかけてしまう(即ち、大電流がバッテリ11aから流れてしまう)と、FCC更新が正確に行えなくなる。即ち、算出部16は、バッテリ11aの実際のFCCよりも少ない、又は多い値をFCCと誤って算出してしまう。制御部12aは、その誤って算出したFCCに基づいてバッテリ11aの電流出力の制御を行う。算出部16がバッテリ11aのFCCを実際のFCCよりも少なく算出した場合には、制御部12は移動体1の稼働可能な時間を実際よりも少なく見積もるため、移動体1の航続距離が短くなってしまう。また、算出部16がバッテリ11aのFCCを実際のFCCよりも多く算出した場合には、制御部12は移動体1の稼働可能な時間を実際よりも多く見積もるため、移動体1の走行途中でトルク不足が発生してしまう。
なお、理想的な電流とみなされる「所定の範囲内の電流」は、実際にある閾値〜別の閾値までの範囲内に電流が常に収まっているのみならず、所定の範囲内の電流と実質的にみなされる電流であってもよい。例えば、バッテリ11aの電流値が、わずかな時間、所定の閾値を微小な電流量だけ超えた場合には、「所定の範囲内の電流」とみなすことができる。このように、所定の閾値を超えた電流量や時間、回数に基づいて、測定した電流値のうち閾値を超える割合が少量であると判定されれば「所定の範囲内の電流」であるとみなすことができる。
なお、一例として、バッテリ11aの容量は、2000[mAh](=2.0[Ah])程度である。ここで、一般的にFCCの算出(学習)に理想とされている電流は1C[A]とされており、バッテリの容量が2000[mAh]であれば、1C[A]=2.0[A]である。これは、移動体1に通常の想定体重のユーザが巡航運転している際の電流値程度である。なお、バッテリの容量が1.5[Ah]の場合は1C[A]=1.5[A]である。この場合、1C[A]の電流を、図5に示された閾値Thとして用いることができる。例えば制御部12aは、バッテリ11aの出力する電流を、常に1C[A]の電流以下にするように制御する。
以下、図4に戻って説明を続ける。算出部16はバッテリ11aの電流を測定し、算出部16及び判定部17は、測定された電流値に基づいて、FCCを更新する(ステップS8)。この更新の詳細は図2で説明した通りであるため、説明を省略する。FCCを更新した後、バッテリ11aは再度充電がなされる(ステップS1)。
FCCの算出処理を、別の観点から示すと以下の通りになる。まず制御部12aは、バッテリ11aを、所定の範囲内の電流を出力するように制御する。「所定の範囲内の電流」の意味については上述の通りである。次に算出部16の計測器は、バッテリ11aから出力される電流値を計測する。そして、算出部16は、計測した電流値を用いて、バッテリ11aのFCCを算出する。以上の処理により、バッテリのFCCを正確に算出することができる。
移動体の小型化・軽量化を図った場合に、十分な数のセル(電池装置)を搭載できない状態がある。また、移動体がバッテリの回生充電機能を有しない場合も存在する。その場合、出力トルクが移動体の仕様に対して十分ではない場面が存在することがある。例えば、低温時、段差・坂道時(瞬発性)といった出力トルクが多く必要となる場合や、片系システムになったような場合である。この課題を解決し、小型・軽量でかつ十分なトルクの出力量を確保する移動体を提供するには、移動体がバッテリの状態に応じて制御方法を柔軟に切り替える必要がある。この柔軟な制御方法の切り替えには、バッテリのFCCを正確に算出することが必要である。
実施の形態1にかかる移動体では、FCCの更新対象のバッテリに対して所定の範囲内の電流を出力させることにより、対象バッテリのFCCを正確に算出することができる。そのため、移動体1の制御方法を柔軟に切り替えることが可能となり、十分なトルクの出力が可能となる。また、対象ではないバッテリの電力は移動体1の各部の制御のために用いられるので、FCCを算出中、移動体1の制御に支障を生じないようにすることができる。
また、FCCの更新頻度が高くなってしまうと、1回のFCCの更新毎に発生する誤差が累積する可能性がある。そこで監視部18は、FCCの更新頻度を監視し、FCCの更新頻度を所定の頻度以下の更新頻度とすることで、累積する更新の誤差を低減することができる。これにより、バッテリのFCCをより正確に算出することができる。
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。例えば、実施の形態1にかかる移動体1は、キャパシタ、放電回路といった構成要素については、必ずしも備えていなくともよい。また、移動体1は、算出部16〜記憶部19を制御部とは別の構成として記載したが、制御部が設けられたCUの基板内に算出部16〜記憶部19のいずれかが設けられていてもよい。
図4のフローにおいて、ステップS2〜S6の判定処理については、順番を適当に入れ替えてもよい。
実施の形態1では、2つのバッテリを搭載する移動体についてFCCの更新を行っていたが、3つ以上のバッテリを搭載する移動体についても、同様にFCCの更新を行ってもよい。
1 移動体
11a、11b バッテリ
12a、12b 制御部
13a、13b、14a、14b モータ
15a、15b タイヤ
16 算出部
17 判定部
18 監視部
19 記憶部
20a、20b キャパシタ
21a、21b 放電回路

Claims (1)

  1. 制御に応じて駆動電力を出力する第1のバッテリ及び第2のバッテリと、前記第1のバッテリから電源の供給を受ける第1、第2のモータと、前記第2のバッテリから電源の供給を受ける第3、第4のモータと、を備えた倒立型移動体が実行するバッテリの満充電容量の算出方法であって、
    前記第1のモータ及び前記第3のモータにより、一方の車輪を駆動し、
    前記第2のモータ及び前記第4のモータにより、他方の車輪を駆動し、
    前記第1のバッテリ又は前記第2のバッテリの一方を所定の範囲内の電流を出力するように制御し、かつ、他方のバッテリにより前記倒立型移動体の両輪により生じるトルク出力が所定のトルクとなるようにモータへの電流出力を行わせるように制御するステップと、
    制御した前記第1のバッテリ又は前記第2のバッテリの一方から出力される前記所定の範囲内の電流の電流値を計測するステップと、
    計測した前記電流値を用いて、制御した前記第1のバッテリ又は前記第2のバッテリの満充電時の前記バッテリの容量を算出するステップと、
    を備える満充電容量の算出方法。
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