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JP6166566B2 - 鋼製扉及び鋼製扉の製造方法 - Google Patents
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JP6166566B2 - 鋼製扉及び鋼製扉の製造方法 - Google Patents

鋼製扉及び鋼製扉の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、鋼製扉及び鋼製扉の製造方法に関するものである。
鋼製扉は、扉フレームに対して第1表面材及び第2表面材を固定することで形成される。第1表面材及び第2表面材を扉フレームに固定する際には、扉フレームに対して固定される表面材同士の位置調整を行う必要がある。通常、扉フレームは扉体の高さ方向に延びる複数本の中骨を備えており、中骨と表面材との固定には熱溶融性の接着剤を用いる手法、中骨と表面材を両面テープで接着する手法(特許文献1)がある。
前者の場合には、鋼製扉は、いわゆるホットプレス工法によって製造される。扉フレームを挟むように第1表面材及び第2表面材を設けた状態で、ホットプレスの熱で接着剤が溶融することで流動性を呈し、第1表面材及び第2表面材の位置調整が可能である。
後者の場合には、鋼製扉は、いわゆる溶接工法によって製造される。先ず、第1表面材に扉フレームを位置決め固定し、扉フレームが固定された第1表面材に対して第2表面材を被せて位置決めし、第2表面材を位置決めした状態で、第2表面材が第1表面材に対して回動可能なように、第2表面材を第1表面材に対して部分的(戸尻側、戸先側のいずれか一辺)に仮溶接して、仮固定する。なお、扉フレームの一部が予め第2表面材に溶接されているような場合もある。仮固定された第2表面材を第1表面材に対して回動させて、扉フレームを露出させ、中骨の両面テープの保護フィルムを剥がして、第2表面材を扉フレームに再び被せるように回動させて、第2表面材と扉フレームを接着し、第1表面材と第2表面材を戸先側、戸尻側、上部において溶接する。
ここで、引戸用の鋼製扉においては、第1表面材の面部の下端及び第2表面材の面部の下端には、折り返し状の掛止片が形成されており、扉フレームの下側フレームを下向きコ字状に形成し、下側フレームの下端を前記掛止片に対向させて、第1表面材、第2表面材の下端側の熱変形による開きを防止している(特許文献2の図5参照)。このような引戸用の鋼製扉を上記溶接工法で製造しようとすると、表面材の下端の掛止片が下側フレームの下端に引っ掛かってしまうため、溶接工法を採用することができない。
特許第3845821号 特開2012−92650号
本発明は、いわゆる溶接工法を用いて製造可能な構造を備えた鋼製扉を提供することを目的とする。
本発明が採用した第1の技術手段は、
扉フレームと、当該扉フレームに固定された第1表面材及び第2表面材と、を備えた鋼製扉の端部構造において、
前記端部は、扉上部、扉下部、戸先側部、戸尻側部の少なくとも1つであり、
前記端部は、前記扉フレームを構成する1つの端部フレームを備えており、前記端部フレームは、当該端部に応じて扉幅方向あるいは扉高方向に延びる長尺要素であって、扉厚方向に延びる面部と、当該面部に対して垂直状の第1片及び第2片から内方向きコ字状に形成され、前記第1片、前記第2片は、それぞれ前記第1表面材の面部、前記第2表面材の面部に固定されており、
前記第1表面材の面部及び前記第2表面材の面部は、前記端部フレームの面部を越えて扉端部に向かって延びる周縁部位を備えており、前記周縁部位間にはスペースが形成されており、
各周縁部位の先端には前記スペース側に折り返してなる掛止片が形成されており、
前記スペースには、扉厚方向に延びる面部と、当該面部に対して垂直状の第1片及び第2片から外向きコ字状に形成され、前記端部フレームの長さ方向に延びる表面材開き防止部材が設けてあり、当該表面材開き防止部材の面部が前記端部フレームの面部に固定されており、第1片、第2片は各周縁部位の内面に近接ないし接触しており、第1片、第2片の先端側は前記掛止片に対向している、
前記端部構造を備えた鋼製扉、である。
後述する実施形態では、当該端部構造は扉下部のみに採用されているが、当該端部構造を扉上部、扉下部、戸先側部、戸尻側部のいずれか2つに採用してもよい。
1つの態様では、前記鋼製扉は引戸用扉であり、
前記端部構造は、扉下部構造であり、
前記端部フレームは、下面部と立ち上がり状の第1片及び第2片から上向きコ字状に形成された下側フレームであり、
前記周縁部位は、前記下側フレームの下面部を越えて下方に延びる下端部位であり、当該下端部位の下端に前記掛止片が形成されており、
前記表面材開き防止部材は、上面部と第1垂下片及び第2垂下片から下向きコ字状に形成されており、当該表面材開き防止部材の上面部が前記下側フレームの下面部に固定されており、第1垂下片、第2垂下片は各下端部位の内面に近接ないし接触しており、第1垂下片、第2垂下片の下端側は前記掛止片に対向している。
1つの態様では、前記第1表面材と前記第2表面材は、扉体の戸先側及び戸尻側に位置して高さ方向延びる戸先側当接部、戸尻側当接部を備えており、
戸先側当接部、戸尻側当接部のいずれか一方が仮溶接された仮固定状態では、前記第1表面材と前記第2表面材は、当該溶接部位を回動支点として回動可能であり、
戸先側当接部、戸尻側当接部の両方が溶接された状態において、前記表面材開き防止部材は、前記スペースに対して前記下側フレームの長さ方向から挿入されて、当該下側フレームに固定されている。
本明細書において、「仮溶接」は、溶接された2つの要素が当該溶接部位において回動を許容するような溶接を意味し、具体的な態様例では、2つの要素の当接部を溶接する場合に、当該当接部の長さ方向の数か所(例えば、3点)を溶接することを意味する。
本発明が採用した第2の技術手段は、扉フレームと、第1表面材及び第2表面材と、表面材開き防止部材と、を用いた鋼製扉の製造方法であって、
前記第1表面材の面部の少なくとも1つの端部及び前記第2表面材の面部の前記第1表面材の少なくとも1つの端部に対向する端部には、折り返し状の掛止片がそれぞれ形成されており、
前記第1表面材と前記第2表面材は、前記掛止片が形成された端部を除く端部同士の複数の当接部を備え、当該当接部は扉幅方向あるいは扉高方向に延びており、
前記扉フレームは、前記掛止片が形成された端部において、当該端部に応じて扉幅方向あるいは扉高方向に延びる端部フレームを備え、前記端部フレームは扉厚方向に延びる面部と、当該面部に対して垂直状の第1片及び第2片から内向きコ字状に形成されており、
前記表面材開き防止部材は、扉厚方向に延びる面部と、当該面部に対して垂直状の第1片及び第2片から外向きコ字状に形成され、前記端部フレームの長さ方向に延びており、
前記第1表面材の面部に前記扉フレームを位置決め固定するステップと、
前記第1表面材及び当該第1表面材の面部に固定された扉フレームに対して、前記第2表面材を被せて位置決めし、前記複数の当接部のいずれか一つを仮溶接するステップと、
前記第2表面材を、前記仮溶接部位を回動支点として前記第1表面材に対して回動させ、前記第1表面材の面部に固定された扉フレームの少なくとも一部に接着手段を施すステップと、
少なくとも一部に前記接着手段を用いて前記第1表面材の面部に固定された扉フレームに前記第2表面材の面部を固定するステップと、
前記複数の当接部を溶接するステップと、
前記第1表面材の面部及び前記第2表面材の面部の前記端部フレームの面部を越えて端部に向かって延びる周縁部位間に形成されたスペースに、前記表面材開き防止部材を前記端部フレームの長さ方向から挿入し、当該表面材開き防止部材の第1片、第2片を、先端側が前記掛止片に対向するように各周縁部位の内面に近接ないし接触させ、当該表面材開き防止部材の面部を前記端部フレームの面部に固定するステップと、
を備えている。
1つの態様では、第1表面材の面部に扉フレームを位置決め固定するステップでは、扉フレームの全部が第1表面材の面部に固定される。
1つの態様では、扉フレームの一部(前記端部フレームを除く)が、第2表面材の面部に予め固定されていてもよく、この場合、第1表面材の面部に扉フレームを位置決め固定するステップでは、扉フレームの残りの部位が第1表面材の面部に固定される。
本発明では、鋼製扉の骨組を形成する扉フレーム(端部フレーム)と別部材から表面材開き防止部材を構成したことで、鋼製扉の溶接工法とは独立して表面材開き防止部材を設けることができ、いわゆる溶接工法によって鋼製扉を製造する場合において、表面材の先端の掛止片が端部フレームの端に引っ掛かってしまうようなことがない。
表面材開き防止部材は、その面部を端部フレームの面部に固定することで設けられるので(表面材開き防止部材の第1片、第2片は各周縁部位の内面に近接ないし接触しているだけであり、固定されていない)、表面材開き防止部材の固定手段が扉体の表面から見えることがなく、外観が良好である。
引戸装置の全体正面図である。 引戸装置の縦断面図である。 引戸装置の横断面図である。 扉体の正面図である。 上から順に、扉体の一部省略横断面図、上面図、正面図、下面図である。 図5の正面図を戸尻側から見た側面図である。 扉体の下方部位の縦断面図である。 表面材開き防止部材装着前の扉体の下方部位を戸尻側から見た側面図である。 表面材開き防止部材装着後の扉体の下方部位の戸尻側から見た側面図である。
本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は引戸装置の全体正面図、図2は引戸装置の縦断面図、図3は引戸装置の横断面図であり、引戸装置は、扉体1と、上枠11内に設けた吊持レール12と、を有し、扉体1の上面に設けた吊持ローラ13が吊持レール12に案内されて移動することで、扉体1が、上枠11、戸先側縦枠14、床面15、戸袋部16で形成される開口部を開閉する。床面15には、戸袋部16の戸先側に位置して振れ止めローラ17が設けてあり、扉体1の開閉移動時には、扉体1の下端のガイドレール10が振れ止めローラ17に摺接して当該振れ止めローラ17にガイドされることで、扉体1の下端部位の振れが規制される。なお、引戸装置が下枠を備えているような場合には、下枠に振れ止めローラを設けてもよい。
図4に示すように、引戸装置の扉体1は、上側フレーム2と、下側フレーム3と、戸先側縦フレーム4と、扉体1の幅方向に間隔を存して平行状に配置された複数本の中間縦フレーム5と、中間縦フレーム5を横方向に接続する中間横フレーム6と、四周枠状の窓フレームW1〜W4と、を備えている。図示の態様では、扉体1は窓部Wを備えており、中間縦フレーム5は、戸先側及び戸尻側に位置する左右の中間縦フレーム5を除いて扉体1の高さ寸法に比べて短尺となっている。窓部が無い扉体において、典型的な例では、扉体の全高と略同じ長さの中間縦フレームが扉体の幅方向に間隔を存して配置される。図示の態様では、扉体1の戸尻側端部に位置して縦フレームは設けていないが、扉体1は戸尻側端部に位置して縦フレームを備えていてもよい。図示の態様では、戸先側縦フレーム4の下端と下側フレーム3の戸先側端部は離間しているが(図5参照)、これら端部同士を接続してもよい。なお、図示の態様では、中間縦フレーム5、中間横フレーム6、窓部フレームW1〜W4から予め中間骨組が組立てられている。
扉体1は、扉体1の面部(上面、戸先側見込面、戸尻側見込面、一側の見付面、他側の見付面)を形成する第1表面材7及び第2表面材8を備えており、上側フレーム2、下側フレーム3、戸先側縦フレーム4、中間縦フレーム5、中間横フレーム6、窓部フレームW1〜W4、からなる扉フレーム(骨組)に対して第1表面材7、第2表面材8を貼り合わせることで扉体1が形成されている。扉体1は鋼製ドアであり、第1表面材7、第2表面材8は所定形状の薄肉の鋼板を折り曲げて形成されており、各フレーム2〜6、W1〜W4は、所定厚みの鋼材を折り曲げて形成されている。
図4、5、6に示すように、上側フレーム2は、扉体1の幅方向に水平状に延びる長尺部材であって、扉体1の上面に沿って延びる上面部20と、扉体1の一方の見付面に沿って上面部20から垂下する第1片21と、他方の見付面に沿って上面部20から垂下する第2片22と、から断面視コ字状に形成されている。
図4、5、6、7に示すように、下側フレーム3は、扉体1の幅方向に水平状に延びる長尺部材であって、下面部30と、扉体1の一方の見付面に沿って下面部30から垂直状に立ち上がる第1片31と、他方の見付面に沿って下面部30から垂直状に立ち上がる第2立片32と、から断面視コ字状に形成されている。
図3、4に示すように、戸先側縦フレーム4は、扉体1の高さ方向に垂直状に延びる長尺部材であって、扉体1の戸先側の見込面に沿って延びる側面部40と、扉体1の一方の見付面に沿って側面部40に対して垂直状に戸尻側に向かって延びる第1片41と、他方の見付面に沿って側面部40に対して垂直状に戸尻側に向かって延びる第2片42と、から断面視コ字状に形成されている。
図4、5に示すように、中間縦フレーム5は、扉体1の高さ方向に垂直状に延びる長尺部材であって、扉体1の見込方向(厚さ方向)に延びる側面部50と、扉体1の一方の見付面に沿って側面部50に対して垂直状に延びる第1片51と、他方の見付面に沿って側面部50に対して垂直状に延びる第2片52と、から断面視コ字状に形成されている。図示の態様では、扉体1の上半部には窓部Wが形成されているため、窓部Wの下側に配置される中間縦フレーム5は短尺となっている。
図2、3、5、6に示すように、第1表面材7は、扉体1の一方の見付面を形成する面部70と、面部70の上端側を面部70に対して直角状に折り曲げなる上側折り曲げ片71と、面部70の戸先側を折り返し密着させてなる折り返し片72と、面部70の戸尻側を直角に折り曲げてなる戸尻側折り曲げ片73と、戸尻側折り曲げ片73の先端をさらに面部70に対向するように直角に折り曲げてなる折り曲げ片730と、面部70の下端側を面部70に対して直角状に折り曲げてなる下側折り曲げ片74と、下側折り曲げ片74の先端側を面部70に対向するように直角状に折り曲げてなる立ち上がり片(掛止片)75と、を備えている。
第2表面材8は、扉体1の他方の見付面を形成する面部80と、面部80の上端側を面部80に対して直角状に折り曲げなる上側折り曲げ片81と、面部80の戸先側を面部80に対して直角に折り曲げてなる戸先側折り曲げ片82と、面部80の戸尻側を直角に折り曲げてなる戸尻側折り曲げ片83と、面部80の下端側を面部80に対して直角状に折り曲げてなる下側折り曲げ片84と、下側折り曲げ片84の先端側を面部80に対して対向するように直角状に折り曲げてなる立ち上がり片(掛止片)85と、を備えている。
図3、図5に示すように、第2表面材8の戸先側折り曲げ片82の先端は第1表面材7の折り返し片72に当接しており、戸先側折り曲げ片82は扉体1の戸先側の見込面を形成している。第1表面材7の戸尻側折り曲げ片73は扉体1の戸尻側の見込面を形成するが、戸尻側折り曲げ片73は扉体1の厚さ寸法よりは短く形成されており、第2表面材8の戸尻側折り曲げ片83は第1表面材7の折り曲げ片730の側面に当接している。図6に示すように、第1表面材7の上側折り曲げ片71は、第2表面材8の上側折り曲げ片81に上から重なっており、上側折り曲げ片71、81が扉体1の上面を形成している。なお、図5の上面図に示すように、扉体1の上面には吊持ローラ13を取り付けるための切り欠き(斜線で示す)が形成されている。
本実施形態では、上側フレーム2の上面部20、下側フレーム3の下面部30、戸先側縦フレーム4の側面部40、中間縦フレーム5の側面部50の幅寸法(扉体1の厚さ方向の寸法)は略同じである。第1表面材7の面部70は、下側フレーム3の第1片31、中間縦フレーム5の第1片61に当接している。第2表面材8の面部80は、上側フレーム2の第2片22、下側フレーム3の第2片32、戸先側縦フレーム4の第2片42、中間縦フレーム5の第2片62に当接している。
本実施形態では、下側フレーム3の第1片31、第2片32、中間縦フレーム5の第1片51、第2片52には両面粘着テープTが設けてあり、第1表面材7の面部70と下側フレーム3の第1片31及び中間縦フレーム5の第1片51、第2表面材8の面部80と下側フレーム3の第2片32及び中間縦フレーム5の第2片52は粘着テープTによって連結されている。戸先側フレーム4、上側フレーム2は第2表面材8の面部80に固定(溶接)されている。
第1表面材7、第2表面材8は、互いに被せた時に、扉体1の上面に位置して幅方向に延びる上側当接部C1、扉体1の戸先側及び戸尻側に位置して高さ方向に延びる戸先側当接部C2、戸尻側当接部C3を備えており、上側当接部、戸先側当接部、戸尻側当接部が溶接部位を形成している。より具体的には、第1表面材7と第2表面材8は、上側折り曲げ片71、81を重ね合わせると共に上側折り曲げ片71の端部と上側折り曲げ片81の面部との上側当接部C1をYAGレーザ溶接してなり、戸先側折り曲げ片82の先端を折り返し片72に当接させて当接部位C2をYAGレーザ溶接してなり、戸尻側折り曲げ片83の先端を折り曲げ片730の側面に当接させて当接部位C3をYAGレーザ溶接してなる。なお、本発明において、要素の溶接手段はYAGレーザ溶接に限定されない。
図6、7に示すように、第1表面材7の面部70の下端側、第2表面材8の面部80の下端側は、下側フレーム3の下面部30を越えて下方に延びており、本明細書において、かかる部位を「下側部位」という。第1表面材7の面部70の下側部位700の下端には、上述した下側折り曲げ片74及び立ち上がり片75が形成されている。第2表面材8の面部80の下側部位800の下端には、上述した下側折り曲げ片84及び立ち上がり片85が形成されている。
下側フレーム3の下面部30には、下側部位700、800間に位置して表面材開き防止用部材9が取り付けられている。表面材開き防止用部材9は、扉体1の幅方向に水平状に延びる長尺部材であって、下側フレーム3の下面部30に沿って延びる上面部90と、扉体1の一方の見付面に沿って上面部90から垂下する第1垂下片91と、他方の見付面に沿って上面部90から垂下する第2垂下片92と、から断面視コ字状に形成されている。
表面材開き防止用部材9の上面部90は、下側フレーム3の下面部30に当接しており、第1垂下片91は下側部位700に近接ないし接触しており、第2垂下片92は下側部位800に近接ないし接触している。図7に示すように、第1垂下片91の下端は、立ち上がり片75の上端よりも下方の高さ位置にあり、第1垂下片91の下端側と立ち上がり片75の上端側は対向している。第2垂下片92の下端は、立ち上がり片85の上端よりも下方の高さ位置にあり、第2垂下片92の下端側と立ち上がり片85の上端側は対向している。こうすることで、第1表面材7ないし第2表面材8の下端側が熱等により変形した場合、立ち上がり片75、85が、表面材開き防止用部材9の第1垂下片91、第垂下片92の下端部位に係止することで、第1表面材7ないし第2表面材8の下端側が開くことを防止する。
扉体1の下端部には、さらに、下側部位700、800(表面材開き用防止部材9の第1垂下片91と第2垂下片92)間に位置して、ガイドレール10が取り付けられている。ガイドレール10は、扉体1の幅方向に水平状に延びる長尺部材であって、下側フレーム3の下面部30(表面材開き防止部材9の上面部90)に沿って延びる上面部100と、扉体1の一方の見付面に沿って上面部100から垂下する第1垂下片101と、他方の見付面に沿って上面部100から垂下する第2垂下片102と、から断面視コ字状に形成されている。なお、振れ止めローラ17の径によっては、表面材開き防止部材9がガイドレールとして機能するように設計してもよい。
表面材開き防止部材9、ガイドレール10は、上面部90、100において、下側フレーム3の下面部30に対して、扉体1の幅方向の複数個所で螺子Sで固定されている。螺子Sは扉体1の外部から見えないので意匠を損ねることがない。また、表面材開き防止部材9の第1垂下片91、第2垂下片92は、非固定状態で下端部位700、800の内面に近接ないし接触しているだけであり、下端部位700、800に如何なる固定手段も設けていないので、下端部位700、800の外観を損ねることがない。
図6に示すように、第1表面材7の戸尻側折り曲げ片73及び第2表面材8の戸尻側折り曲げ片83の下端は、下側フレーム3の下面部30の直ぐ上の高さに位置しており、第1表面材7の面部70の下端部位700、第2表面材8の面部80の下端部位800までは達していない。よって、扉体1の戸尻側端面の下方には、下側部位700、800間のスペースに連通する開口が形成されている。この開口は、後述するように、表面材開き防止部材9、ガイドレール10の取り付け時に必要となる。扉体1の戸尻側が戸袋部16内に引き込まれるタイプの引戸装置では、この開口を必ずしも隠蔽する必要はないが、扉体1の戸尻側が外部に露出するようなタイプの引戸装置では、この開口を閉塞することが望ましい。なお、本実施形態では、第2表面材8の戸先側折り曲げ片82の下端は下側部位700、800に対応して第1表面材7、第2表面材8の下端まで延びているが、第2表面材8の戸先側折り曲げ片82の下方部位を切り欠いて下側部位700、800間のスペースに連通する開口を形成してもよい。
扉体1の製造方法について説明する。先ず、一方の表面材、例えば第1表面材7の面部70に対して、扉フレーム(下側フレーム3、中間縦フレーム5、中間横フレーム6、窓フレームW1〜W4を含む)の第1面を位置決めして固定する。より具体的には、第1表面材7を水平に載置し、第1表面材7の面部70の所定位置に、下側フレーム3の第1片31、中間縦フレーム5の第1片51を固定する。固定手段としては、粘着テープ、接着剤の塗布、溶接、あるいはこれらの任意の組み合わせが例示される。本実施形態では、上側フレーム2の第2片22、戸先側縦フレーム4の第2片42は第2表面材8の面部80に予め固定(溶接)されている。本実施形態では、扉フレームの一部が予め第2表面材8に固定されている例を示しているが、第2表面材8に予め扉フレームのいかなる部位も固定することなく、第1表面材7の面部70に対して扉フレーム全体を位置決め固定してもよい。
次いで、水平に載置した第1表面材7、及び、第1表面材7に対して位置決め固定された下側フレーム3、中間骨組(中間縦フレーム5、中間横フレーム6、窓フレームW1〜W4を含む)に対して、上側フレーム2、戸先側縦フレーム4が予め固定(溶接)された第2表面材8を被せて位置決めし、位置決めした第2表面材8を、第1表面材7の折り曲げ片730の側面と第2表面材8の戸尻側折り曲げ片83の先端との戸尻側当接部C3をYAGレーザ溶接によって仮溶接することで、第2表面材8を位置決め仮固定する。より具体的には、戸尻側当接部C3を高さ方向に複数点(例えば3点)において溶接することで、当該溶接部位における第1表面材7と第2表面材8の回動が許容される。なお、戸尻側に代えて戸先側部位、具体的には、第2表面材8の戸先側折り曲げ片82の先端と第1表面材7の折り返し片72との戸先側当接部C2を溶接してもよい。
位置決め仮固定した状態では、第2表面材8の面部80と、第1表面材7の面部70に固定された扉フレームの第2面(下側フレーム3の第2片32、中間縦フレーム5の第2片52)とは固定されていない。また、第2表面材8を戸尻側の一辺(戸尻側当接部C3)において仮溶接した状態では、第1表面材7に対する第2表面材8の位置は規定されている一方、第2表面材8は仮溶接された辺(戸尻側当接部C3)を支点として回動可能である。この段階では、表面材開き用防止部材9、ガイドレール10は取り付けられておらず、第2表面材8の下端の立ち上がり片85が表面材開き防止用部材9と干渉して、第2表面材8の回動を妨げることはない。
位置決め仮固定した第2表面材8を仮溶接部位である戸尻側当接部C3を回動支点として上側に回動させ、面部80を下側フレーム3の第2片32、中間縦フレーム5の第2片52から離間させることで、必要に応じて、下側フレーム3の第2片32、中間縦フレーム5の第2片52の少なくとも一部に接着手段(粘着テープや接着剤塗布)を施すことが可能となる。
本実施形態では、下側フレーム3の第2片32、中間縦フレーム5の第2片52には両面粘着テープTが予め貼り付けてある。仮固定された第2表面材8を開いて両面粘着テープTの保護フィルムを剥がして粘着層を露出させ、再び第2表面材8を閉じることで、第2表面材8の面部80の所定部位が下側フレーム3の第2片32、中間縦フレーム5の第2片52に接着する。そして、第1表面材7と第2表面材とを、上側当接部C1、戸先側当接部C2、戸尻側当接部C3においてYAGレーザ溶接する。前工程における戸尻側当接部C3の溶接を仮溶接とすると、ここでの溶接は本溶接である。この段階の組立て途中の扉体1の下端部位は、図8の通りである。
最後に、第1表面材7の面部70の下側部位700、第2表面材8の面部80の下側部位800間の空間に扉体1の幅方向の一側(本実施形態では、戸尻側)の下方部位の開口から表面材開き防止用部材9、ガイドレール10を差し入れ、下側フレーム3の下面部30、表面材開き防止用部材9の上面部90、ガイドレール10の上面部100を重ね合わせ、扉体1の幅方向(表面材開き防止用部材9、ガイドレール10の長さ方向)に間隔を存した複数個所で螺子Sで固定する。
1 扉体
2 上側フレーム
3 下側フレーム
4 戸先側フレーム
5 中間縦フレーム
7 第1表面材
70 面部
700 下端部位
8 第2表面材
80 面部
800 下端部位
9 表面材開き用防止部材

Claims (4)

  1. 扉フレームと、当該扉フレームに固定された第1表面材及び第2表面材と、を備えた鋼製扉の扉下部構造において、
    前記鋼製扉は扉下部にガイドレールを備えた引戸用扉であり、
    前記扉下部は、前記扉フレームを構成する下側フレームを備えており、前記下側フレームは、扉幅方向に延びる長尺要素であって、扉厚方向に延びる面部と、当該面部に対して垂直状の第1片及び第2片から向きコ字状に形成され、前記第1片、前記第2片は、それぞれ前記第1表面材の面部、前記第2表面材の面部に固定されており、
    前記第1表面材の面部及び前記第2表面材の面部は、前記下側フレームの前記下面部を越えて下方に延びる下端部位を備えており、前記下端部位間にはスペースが形成されており、
    下端部位の端には前記スペース側に折り返してなる第1下側折り曲げ片及び立ち上がり状の第1掛止片、第2下側折り曲げ片及び立ち上がり状の第2掛止片が形成されており、
    前記スペースには、扉厚方向に延びる面部と第1垂下片及び第2垂下片から向きコ字状に形成され、前記下側フレームの長さ方向に延びる表面材開き防止部材が設けてあり、
    前記表面材開き防止部材の前記上面部が前記下側フレームの前記下面部に固定されており、前記第1垂下片、前記第2垂下片は各下端部位の内面に近接ないし接触しており、前記第1垂下片、前記第2垂下片の端側部位それぞれ前記第1掛止片、前記第2掛止片に対向しており、前記第1垂下片、前記第2垂下片の下端はそれぞれ前記第1下側折り曲げ片、前記第2下側折り曲げ片から離間している、
    前記扉下部構造を備えた鋼製扉。
  2. 前記ガイドレールは、上面部と、第1垂下片と、第2垂下片とからなり、
    前記ガイドレールの前記第1垂下片は、前記第1掛止片を挟んで前記表面材開き防止部材の前記第1垂下片と反対側に位置しており、
    前記ガイドレールの前記第2垂下片は、前記第2掛止片を挟んで前記表面材開き防止部材の前記第2垂下片と反対側に位置しており、
    前記ガイドレールの前記上面部は、前記表面材開き防止部材の前記上面部に重ね合せて固定されている、
    請求項1に記載の鋼製扉。
  3. 扉フレームと、第1表面材及び第2表面材と、表面材開き防止部材と、を用いた鋼製扉の製造方法であって、
    前記鋼製扉は、第1見付面、第2見付面、扉上部、扉下部、戸先側部、戸尻側部を備えており、
    前記第1表面材を前記扉フレームに被せた時に当該第1表面材の面部が前記第1見付面を形成し、四方の端部がそれぞれ前記扉上部、前記扉下部、前記戸先側部、前記戸尻側部に位置し、
    前記第2表面材を前記扉フレームに被せた時に当該第2表面材の面部が前記第2見付面を形成し、四方の端部がそれぞれ前記扉上部、前記扉下部、前記戸先側部、前記戸尻側部に位置し、
    前記第1表面材の前記四方の端部の1つの端部及び前記第2表面材の前記四方の端部のうち前記第1表面材の1つの端部に対向する端部には、折り返し状の掛止片がそれぞれ形成されており、
    前記第1表面材と前記第2表面材は、前記扉フレームに被せた時に、前記四方の端部のうち前記掛止片が形成された端部を除く3つの端部同士が、前記扉上部、前記扉下部、前記戸先側部、前記戸尻側部のうちの3箇所において当接することで3つの当接部が形成されており、当該当接部は扉幅方向あるいは扉高方向に延びており、
    前記扉フレームは、前記掛止片が形成された端部において、当該端部に応じて扉幅方向あるいは扉高方向に延びる端部フレームを備え、前記端部フレームは扉厚方向に延びる面部と、当該面部に対して垂直状の第1片及び第2片から内向きコ字状に形成されており、
    前記表面材開き防止部材は、扉厚方向に延びる面部と、当該面部に対して垂直状の第1片及び第2片から外向きコ字状に形成され、前記端部フレームの長さ方向に延びており、
    前記第1表面材の面部に前記扉フレームを位置決め固定するステップと、
    前記第1表面材及び当該第1表面材の面部に固定された扉フレームに対して、前記第2表面材を被せて位置決めし、前記3つの当接部のいずれか一つを仮溶接するステップと、
    前記第2表面材を、前記仮溶接部位を回動支点として前記第1表面材に対して回動させ、前記第1表面材の面部に固定された扉フレームの少なくとも一部に接着手段を施すステップと、
    少なくとも一部に前記接着手段を用いて前記第1表面材の面部に固定された扉フレームに前記第2表面材の面部を固定するステップと、
    前記3つの当接部を溶接するステップと、
    前記第1表面材の面部及び前記第2表面材の面部の前記端部フレームの面部を越えて端部に向かって延びる周縁部位間に形成されたスペースに、前記表面材開き防止部材を前記端部フレームの長さ方向から挿入し、当該表面材開き防止部材の第1片、第2片を、先端側が前記掛止片に対向するように各周縁部位の内面に近接ないし接触させ、当該表面材開き防止部材の面部を前記端部フレームの面部に固定するステップと、
    を備えた鋼製扉の製造方法。
  4. 前記鋼製扉は引戸用扉であり、
    前記端部フレームは、下面部と立ち上がり状の第1片及び第2片から上向きコ字状に形成された下側フレームであり、
    前記周縁部位は、前記下側フレームの下面部を越えて下方に延びる下端部位であり、当該下端部位の下端に前記掛止片が形成されており、
    前記表面材開き防止部材は、上面部と第1垂下片及び第2垂下片から下向きコ字状に形成されており、
    前記3つの当接部は、扉上部に位置して扉幅方向に延びる上側当接部と、扉体の戸先側部及び戸尻側部に位置して扉高方向に延びる戸先側当接部及び戸尻側当接部であり、
    前記戸先側当接部、前記戸尻側当接部のいずれか一方が仮溶接された仮固定状態では、前記第1表面材と前記第2表面材は、当該溶接部位を回動支点として回動可能であり、
    前記3つの当接部が溶接された状態において、前記表面材開き防止部材は、前記スペースに対して前記下側フレームの長さ方向から挿入されて、当該下側フレームに固定される、
    請求項3に記載の鋼製扉の製造方法。
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