JP6167488B2 - 反射防止膜 - Google Patents
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Description
また、反射防止膜は、表示画面の最上層に形成されるため、傷がつくことによって表示画像の視認性が損なわれる。このため、反射防止膜には、表面に硬さが要求されるものがある。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、アルカリ処理を行うことなく、ゾルゲル層とハードコート層とが十分な密着性を有する反射防止膜を提供することを目的とする。
本発明の請求項2の発明は、請求項1において、前記アンカー層がスパッタリングによって形成された層である反射防止膜である。
本発明の請求項3の発明は、請求項1または2において、前記アンカー層の厚さが3nm以上7nm以下である反射防止膜である。
本発明の請求項4の発明は、請求項1から3のいずれかにおいて、前記ハードコート層は、アクリル系の活性エネルギー線硬化型樹脂を含む反射防止膜である。
図1は、本実施形態の反射防止膜を説明するための図である。本実施形態の反射防止膜は、透明基材103と、透明基材103の面103aの側に形成されるハードコート層102と、ハードコート層102の面のうち、透明基材103と反対側の面102a上に形成される低屈折率層101と、ハードコート層102と低屈折率層101との間に、スパッタリングによって形成されたアンカー層111と、を有する反射防止膜1である。
本実施形態では、アンカー層111の厚さを、1nm以上、10nm以下とし、より望ましくは、3nm以上、7nm以下とする。
<透明基材フィルム>
透明基材フィルム103の材質は、特に限定されないが、反射防止フィルムに用いられる一般的な材料を用いることができ、例えば、セルロースアシレート、シクロオレフィンポリマー、アクリレート系ポリマー、又はポリエステルを主体とするものが好ましい。ここで、「主体とする」とは、基材構成成分の中で最も含有割合が高い成分を示すものである。
<ハードコート層>
ハードコート層102は、アクリル系の活性エネルギー線硬化型樹脂を含む膜Aで構成されている。アクリル系の活性エネルギー線硬化型樹脂としては特に限定されず、従来公知のものが使用できる。たとえば、1分子中に2個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基を含有する多官能性モノマーを主成分とする重合体を用いて形成すればよい。
低屈折率層101は、上記のハードコート層上に表面処理なしで直接形成され、有機ケイ素化合物の加水分解縮合物である酸化ケイ素膜を主として含む膜で構成される。いわゆる酸化ケイ素のゾルゲル法によって得られる熱硬化型の酸化ケイ素膜である。これにより十分な硬度が得られる。なお、本発明における酸化ケイ素とはSiOx(Xは1.8から2.0)を意味する。
アンカー層111としては、好ましくはスパッタリングで形成された、1nm以上10nm以下の酸化ケイ素(SiOx)薄膜を用いる。透明基材103への熱ダメージ、アンカー層の厚みムラ、密着性等の観点から、好ましくは反応型のスパッタリングを用いる。スパッタリング法は、EB(イオンビーム)方式やIP(イオンプレーティング)方式等の蒸着法に比べ成膜レートは落ちるものの、膜厚の安定性が良いことが知られている。そして、スパッタリングで形成された薄膜は、理由は不明であるが、低屈折率層のみならず、ハードコート層との密着にも優れる。これにより、密着性を向上できる。
<(1)スパッタリング条件>
本実施例のアンカー層111のスパッタリングの条件は、以下のとおりである。
・マグネトロンスパッタリング
・ターゲットの大きさ:40cm長×15cm幅
・ターゲットと透明基材間距離:60mm
・投入電力:1.0KW
・成膜圧力 4×10−1Pa
・ライン速度:1m/min
・膜厚:5nm
ハードコート層102を形成するためのハードコート層用インキは、以下の組成とした。
・ペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA):65重量部
・イソシアヌル酸変性ジアクリレート(M−215)(東亞合成(株)製):35重量部
・イルガキュア184(光重合開始剤):6重量部
・シリコーン(レベリング剤):0.045重量部
・チタン表面に有機成分を導入した反応性高屈折微粒子(平均粒径55nm):6.8重量部
・シリカ表面に有機成分を導入した反応性無機微粒子(平均粒径60nm):20重量部
・トルエン:64重量部
ゾルゲル層用インキとしては、テトラエトキシシラン/PVA/水/HCl=26/36/9/14を用いた。
比較例1
比較例1の反射防止膜は、アンカー層111を設けない点以外は上記した実施例の反射防止膜と同様に製造した。比較例1の反射防止膜の全光線透過率は92%、視感反射率は0.8%であった。反射色相は、a*=7、b*=−12であった。また、碁盤目試験(JIS K5400−8.5)にてハードコート層と低屈折率層との密着性を評価したところ、80/100の剥離がみられた。
比較例2
比較例2の反射防止膜は、スパッタリングにおいて、ライン速度を10m/min、膜厚を0.5nmとした点以外は上記した実施例の反射防止膜と同様に製造した。比較例2の反射防止膜の全光線透過率は92%、視感反射率は0.8%であった。反射色相は、a*=7、b*=−12であった。また、碁盤目試験(JIS K5400−8.5)にてハードコート層と低屈折率層との密着性を評価したところ、50/100の剥離がみられた。
比較例3
比較例3の反射防止膜は、スパッタリングにおいて、ライン速度を0.25m/min、膜厚を20nmとした点以外は上記した実施例の反射防止膜と同様に製造した。比較例2の反射防止膜の全光線透過率は91%、視感反射率は2%であった。反射色相は、a*=2、b*=−18であった。また、碁盤目試験(JIS K5400−8.5)にてハードコート層と低屈折率層との密着性を評価したところ、剥離はみられなかった。しかしながら、比較例3によれば、視感反射率が2%と高いため、高い密着性を有しながらも、十分低い反射率を持った反射防止膜を提供することができなかった。
102 ハードコート層
102a、103a 面
103 :透明基材
111 :アンカー層
Claims (3)
- 透明基材と、
前記透明基材の一面側に形成されるハードコート層と、
前記ハードコート層の面のうち、前記透明基材と反対側の面上に形成される、有機ケイ素化合物の加水分解縮合物である酸化ケイ素の低屈折率層と、
前記ハードコート層と前記低屈折率層との間に1nm以上10nm以下の酸化ケイ素のアンカー層と、を有し、
CIE L * a * b * 色空間における反射色相が、a * =3〜7、かつb * =−13〜−17である反射防止膜。 - 前記アンカー層の厚さが3nm以上7nm以下である請求項1に記載の反射防止膜。
- 前記ハードコート層は、アクリル系の活性エネルギー線硬化型樹脂を含む請求項1又は2に記載の反射防止膜。
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