複数フレームX線撮像の臨床環境の典型的レイアウトを示す図1Aを、以下で参照する。
X線管100は、コリメータ104に向けた比較的大きな立体角を占めて、上方に向けてX線照射102を発生させる。コリメータ104は、照射の一部を遮断し、小さな立体角の照射が、引き続き上方に進み、通常、X線照射に対して比較的透明である材料から成るベッド108、およびベッド108上に横たわっている患者110を通り抜けることを可能とする。照射の一部は、患者によって吸収および散乱され、残りの照射は、イメージインテンシファイア114の一般に円形の入力エリア112に到達する。イメージインテンシファイアの入力エリアは、通常、300mm程度の直径であるが、しかし型および技術ごとに異なり得る。イメージインテンシファイア114により生成される画像は、カメラ116によって取り込まれて、画像プロセッサ117によって処理され、その後、モニタ118に画像120として表示される。
本発明はイメージインテンシファイア114とカメラ116の組み合わせに関連して主に説明されるが、これらの要素は両方とも、CCDまたはCMOS平面パネルのような任意の技術、または平面112に位置するシンチレータを有するアモルファスシリコンのような他の技術のデジタルX線撮影センサによって置き換え可能であることは、理解されるであろう。そのような1つの例は、Canon U.S.A.,Inc.,Lake Success,NY.から入手可能なCXDI−50RFである。「検出器」という用語は、任意のカメラを有する任意のイメージインテンシファイアと任意のタイプの平面パネルセンサまたはX線を電気信号に変換する任意の他のデバイスとの組み合わせを含む、任意のこれらの技術を含むものとして、使用される。
「エリア」および「領域」という用語は、本発明の詳細な説明の中で二者択一的に使用され、それらはいずれも、同じものを意味するか、または同義語として使用される。
「X線源」という用語は、必ずしも管の形状を持たないX線点源を有するデバイスについて、広い解釈を与えるものとして使用される。「X線管」という用語は、当技術分野における共通用語に関する約束ごとにおいて本発明の例で使用されるが、発明の例はX線管の狭い解釈に限定されることなく、任意のX線源がこれらの例で使用され得ることが、ここで示される(例えば、放射性物質でさえも、点源として機能するように構成される)。
オペレータ122は、画像120を注視しながら、医療処置を行うために患者のそばに立っている。
オペレータは、足踏みスイッチ124を有する。スイッチを押しているときに、連続的なX線照射(または、後述するように、比較的高い周波数のパルスX線)が、シネ画像120を提供するために放出される。X線照射の強度は、一般に、患者およびオペレータへの被曝を低減するために望ましい低強度と、高品質(高S/N)の画像120を可能とするために望ましい高強度の照射とのトレードオフにおいて、最適化される。低強度のX線照射、ひいてはメージインテンシファイアの入力エリアへの低照射によって、画像120が使い物にならなくなるほど、画像120のS/Nが低くなることがある。
座標系126は、基準デカルト座標系であり、そのY軸は紙面を指し、X−Yは、コリメータ104の平面およびイメージインテンシファイアの入力面112などの平面に平行な平面である。
本発明の目的は、望ましいROIにおいてイメージインテンシファイアの入力エリアで高照射を提供することであり、これにより、その部分では高いS/N画像を提供する一方、イメージインテンシファイアの他の部分では、より低い画像品質(より低いS/N)という代償を払って照射を低減する。この構成によって、オペレータは、ROIにおいて明瞭な画像を見ることができ、かつ残りの画像エリアにおける全般的な方位において、十分に良好な画像を得ることができる。画像内のセグメントのより複雑なマップを提供することもまた、本発明の目的であり、その場合、各セグメントは、特定の応用によって求められる異なるレベルのX線照射の結果として得られるものである。画像センサのデータを読み取るための様々な方法を提供することもまた、本発明の目的である。
本発明の詳細な説明を通して提供される例の文脈において、1つのエリアのS/Nが別のエリアにおけるS/Nと比較される場合、S/Nは、(患者およびオペレータの手およびツールなどの)同じ透過率の物体の画素について比較される。例えば、エリアAが、エリアBよりも低いS/Nを有するものとして説明される場合、両方のエリアにおける物体によるX線の透過率は、エリア全体にわたって均一であり、かつ同じであることが仮定される。例えば、エリアAの中心で、物体に到達する照射の1/2がイメージインテンシファイアまで透過されると、その場合、エリアBのおけるS/NはエリアAと比較されるが、そのBにおいても、物体に到達する照射の1/2だけがイメージインテンシファイアまで透過されることが仮定される。エリアAのS(信号)は、エリアAの平均読み取り値である(時間での平均、または統計的意味において十分な画素が含まれるとすれば、そのエリアでの平均)。エリアBのS(信号)は、エリアBの平均読み取り値である(時間での平均、または統計的意味において十分な画素が含まれるとすれば、そのエリアでの平均)。議論を単純化するために、散乱した照射は、本発明の詳細な説明において考慮されない。散乱した照射の効果およびそれを低減する手段は、当技術分野においてよく知られている。
下記の例では、ノイズ統計がガウス分布であると仮定されるが、これは、本発明を実施する実際のほとんどの態様を満足するものであり、本発明の詳細な説明において例を明瞭に示すのに役立つ。これは発明を限定するものではなく、必要に応じて、ガウス統計に関連して示される数学は、本発明の範囲を損なうことなく、ポアソン統計(または他の統計)によって置き換えることができる。各信号に関連付けられるノイズ値は、当技術分野においてポアソンノイズとして知られる、信号に対するポアソン統計の標準偏差によって表される。
本発明の詳細な説明を通して、1画素当たりの線量(DPP)もまた同じ意味で議論され、すなわち、画素AのDPPが画素BのDPPと比較される場合、両画素に対して同じ透過率の物体が仮定される。
本発明による複数フレームX線撮像の臨床環境のより詳細なレイアウト例を、図1Bおよび図27に示している。オペレータ122は、足踏みスイッチ124を押すことで、X線を作動させる(ステップ2724)。(SR Research Ltd.,Kanata,Ontario,Canadaから入手可能なEyelink1000などの)アイトラッカ128またはいずれかの代替入力デバイスによって、オペレータ122がどこを見ているかの指示を提供する(ステップ2728)。この情報は、一般に、モニタ118に対して相対的に提供される。この「注視点」情報は、例えば座標系126を用いて、モニタ118の平面に(X,Z)座標によって提示することができる。本例において、モニタ118の平面、ひいては画像120も同じく、座標系126の(X,Z)平面に平行であることは、理解されるであろう。モニタ118と組み合わされた座標系であって、モニタ118が座標系126に対して回転されると、モニタ118と共に回転する座標系を含めて、他の座標系が可能である。
入力128からのデータは、基本的に任意のPCコンピュータなどのコンピュータであるコントローラ127に供給される。コントローラ127は、オペレータの注視が画像120上で固定されていないと判断すると、X線管100を作動させない(ステップ2700)。そうでなければ、ステップ2710で、X線管100を作動させ、X線照射がコリメータ104(および/または150/150A)に向けて放出される。
図1Bにおけるボックス150は、本発明によるコリメータを表しており、例えば、図5、図10A〜図10C、図11A〜図11D、図12A〜12B、図13A〜図13B、図14A〜14B、図15A〜15D、図16A〜16D、図18A〜18C、図20A〜20B、図24A〜24B、および図25のコリメータである。
ボックス150は、コリメータ104の下方、参照符号150Aで示すようにコリメータ104の上方、またはコリメータ104の代わりに(図1Bに示していない)、配置することができる。ボックス150および150Aで表すコリメータは、コントローラ127で制御される。また、X線放射も、コントローラ127によって、典型的にはX線コントローラ130を介して、制御される。一例では、オペレータ122が足踏みスイッチ124を押した場合であっても、オペレータの注視点が画像120の領域内になければ、X線は停止され得る。コリメータは、特定されたオペレータの注視点に応じて、照射を部分的に遮断する(ステップ2720)。X線の一部は、患者110よって吸収され(ステップ2730)、残りの照射は、イメージインテンシファイア114に到達する(ステップ2740)。ステップ2750で、画像を増感して、カメラ116で取り込み、取り込んだ画像を、ステップ2760で画像プロセッサ117に転送し、処理された画像を、ステップ2770でモニタ120に表示する。
画像プロセッサ117は、多くの形態をとることができ、様々な方法で本発明に導入することができる。図1Bの例では、画像プロセッサ117は、2つの主要なサブユニットを有し、すなわち、117Aは、画素の不均一性(暗オフセット、感度、画素抜けの再構築など)のような基本的な画像補正を提供し、117Cは、(ノイズリダクション、アンシャープマスキング、ガンマ補正などのような)画像強調処理を提供する。一般的なシステムでは、サブユニット117Aからの画像は、さらなる処理のために、サブユニット117Cに転送される。画像プロセッサ117のそれらのサブユニットは、それぞれ専用ハードウェアによってサポートされ得るが、それらは、任意のハードウェアでサポートされる論理サブユニットとすることもできる。
図1Bの例では、カメラ116からの画像は、画像処理サブユニット117Aによって補正され、そしてコントローラ127に転送される。コントローラ127は、ボックス150で表すコリメータのいずれかを使用することで必要となる処理を画像に施し、処理後の画像を、画像強調処理のために、サブユニット117Cに返す。
コントローラ127による画像処理は、コントローラ127で行われる必要はなく、117Aと117Cとの間に配置された(図1Bに示していない)第3のサブユニット117Bで実行され得ることは、理解されるであろう。サブユニット117Bは、画像プロセッサ117のいずれかの場所で実行される単なる論理ユニットとすることもできる。
また、X線コントローラ130は、この場合、広い意味でのシステムコントローラのものとして提示されることも、理解されるであろう。従って、X線コントローラは、その動作パラメータを決定するため、ならびに情報を受信するために、通信ライン132で示すように画像プロセッサ117と通信することもでき、イメージインテンシファイア114を例えばズームパラメータについて制御することができ(通信ラインは図示していない)、カメラ116のパラメータを制御することができ(通信ラインは図示していない)、Cアームおよびベッド位置を制御することができ(通信ラインは図示していない)、X線管100およびコリメータ104の動作パラメータを制御することができる(通信ラインは図示していない)。オペレータ122または他の職員が要求または他の必要なことをX線コントローラ130に入力するためのユーザインタフェースを設けることができる(図示せず)。
物理的に、画像プロセッサ117、コントローラ127、X線発生装置(X線管100を駆動する電気ユニット)の一部または全てを、いずれもX線コントローラ130に含むことができる。X線コントローラ130は、1つ以上のコンピュータと、必要な機能をサポートするための適切なソフトウェアを含むことができる。X線コントローラを備えたそのようなシステムの一例は、GE OEC Medical Systems,Inc.,Salt Lake City,UT USAから入手可能なモバイルCアーム OEC 9900 Eliteである。このシステム例は、図1Bのシステムと同一ではなく、一般的な例として提示されるものにすぎないことは、理解されるであろう。これらの特徴の一部を図26に示している。
モニタ118に表示される画像120の例を示す図2を、以下で参照する。本例では、破線円204は、画像セグメント200と画像セグメント202との間の境界を示しており、両セグメントで画像120全体を構成している。本例では、セグメント200において良好な画像品質を得ることが求められ、それは、セグメント200に対するX線DPPがより高いことを意味し、一方、セグメント202では、より低い画像品質であることが許容可能であり、それは、セグメント202に対するDPPがより低いことを意味する。
この場合、2つのセグメント200および202は、本発明の一実施例として提示されるものにすぎないことは、理解されるであろう。本発明は、本例に限定されるものではなく、コリメータのアパーチャの形状およびコリメータの動作モードを制御することにより、画像120を任意のセグメントのセットに分割することができる。そのような例を、以下で提示する。
DPPは、画像120の1つの画素を表すセグメントに向けて送達されるX線量として解釈されるべきであり、(患者または、オペレータの手およびツールのようなシステムの一部分ではない他の要素による吸収を除く)これによって、画像120を構築するのに用いられる画素読取り値が生成されることは、理解されるであろう。
次に図3を参照する。円形アパーチャ304を有する典型的なコリメータ104をX線光路に導入すると、これにより、X線管100の焦点306から投射されてアパーチャ304を通過するX線106のみが、イメージインテンシファイア114の円形入力面112に達する一方、他のX線102はコリメータによって遮断される。この構成によれば、イメージインテンシファイアの入力エリア112全体に、略同じDPPで照射される。このような構成では、図2のセグメント200に相関するセグメント300に対しては、あるDPPとし、図2のセグメント202に相関するセグメント302に対しては、異なるDPPとする機能は提供されない。入力エリア112の直径を、図3においてBとして示している。
D1は、X線焦点306からアパーチャ104までの距離を表す。D2は、X線焦点306からイメージインテンシファイアの入力面112までの距離を表す。
本発明の一例をサポートするために、本例のイメージインテンシファイア入力面112のセグメントを定義した図4を以下で参照する。本例では、セグメント300は、イメージインテンシファイアの円形入力エリア112の中心にある半径R1の円形領域である。セグメント302は、内径R1と外径R2による環形状を有する。また、R2は、一般的には、イメージインテンシファイアの入力エリアの半径でもある。
セグメント300に対しては、あるDPPを提供し、セグメント302に対しては、異なるDPPを提供するように機能する、コリメータの一実施形態を提示する図5を以下で参照する。
コリメータ500は、r2よりも大きな半径の、(通常1〜4mm厚の鉛などの)X線吸収材の円形プレートとして基本的に構成される。コリメータ500のアパーチャ502は、コリメータの中心の半径r1の円形切り抜き部504と、半径r2および角度508の扇形切り抜き部506として構成される。「扇形」という用語は、文脈によって、円形領域のセクタ、および環状領域のセクタのどちらを示すためにも使用されることは、理解されるであろう。
本例では、アパーチャ502のr1およびr2によって、図4のR1およびR2を提供するように設計される。コリメータ500が、図3のコリメータ104の位置に配置される場合、r1およびr2は、次の式を用いて計算することができる。
r1=R1/(D2/D1)
r2=R2/(D2/D1)
本例では、角度幅508は、36度であって、円の1/10である。コリメータ500は、矢印512で示すように、その中心の回りに回転できる。コリメータ500のバランスをとるために、おもり510を追加することができ、これにより、コリメータの平面における重心座標の中心が回転中心と一致することを保証することができ、コリメータのバランスが悪いことにより生じ得るシステムの振動が回避される。一回の360度回転の完了によって、セグメント302に対するDPPは、セグメント300に対するDPPの1/10となる。
所望のDPP比を実現するように、角度508を設計可能であることは、理解されるであろう。例えば、角度508が18度であるように設計される場合、アパーチャ500の一回の完全な回転によって、セグメント302に対するDPPは、セグメント300に対するDPPの1/20となる。本例の解説は、角度508が36度である場合を参照して行う。
コリメータ500の一回転の完了に続いて、コリメータ500の一回の完全な回転時間にわたりセンサで積分されたデータの1フレームを、カメラ116で取り込み、そのようなフレームは、カメラセンサの画素セットから読み取られた値から成る。これについて、THALES ELECTRON DEVICES,Velizy Cedex,Franceから入手可能なTH8730 CCDカメラなどのCCD(電荷結合素子)センサによるカメラを例として提示して、以下でより詳細に説明する。
本例では、コリメータ500の回転とのカメラ116の同期は、OMRON Management Center of America,Inc.,Schaumburg,IL,U.S.A.から入手可能なEE−SX3070などの光センサ516を通過する、コリメータ上に構成されたタブ514を用いてなされる。
タブ514の中断信号が光センサ516から受信されると、カメラ116センサのラインがそれぞれのシフトレジスタに転送されて、画素は新しい積分サイクルを開始する。前の積分サイクルのデータが、カメラから読み出される。タブ514が光センサ516を再び遮ると、積算信号がカメラ116センサのシフトレジスタに再び転送され、次のフレームとして読み出される。
この方法により、コリメータが完全に一周するごとに、1つのフレームが生成される。各フレームについて、画像120のセグメント202におけるDPPは、画像120のセグメント200におけるDPPの1/10である。
上記についてのさらなる見解を提示するため、回転するコリメータ500の瞬間位置におけるイメージインテンシファイア入力112の照射マップを示す図6を参照する。この位置では、円形エリア600および扇形エリア602は照射を受ける一方、相補的扇形エリア604は、照射がコリメータ500により遮断されるので、照射を受けない。コリメータ500が回転すると、これにより扇形エリア602よび604は回転し、一方、円形エリア600は変わらないままである。コリメータ500の一定速度回転の一サイクルの間に、エリア600の外側の各画素には、エリア600の画素の時間の1/10の時間のX線が照射され、従って、エリア600の画素の1/10のDPPを受ける。
カメラセンサ710に投影された等価光学画像を図7に示しており、この場合、図7のエリア700は、図6のエリア600と等価であり、図7のエリア702は、図6のエリア602と等価である。センサ710上に投影されたイメージインテンシファイアの出力画像を、番号表示符号712で示している。714は、イメージインテンシファイア出力画像の範囲の外側にある典型的なセンサエリアである。
各フレームについて、画素ごとに線形応答特性を補償するための一般的な利得およびオフセット補正に加えて、画像120を生成するためには、セグメント202の画素からの信号に係数「10」を乗算することが必要となり、これにより、セグメント202の輝度およびコントラストの見た目が、セグメント200のそれと同様になる。ここで具体例を参照して説明されるこの方法は、画素の「正規化」と呼ばれる。正規化方式は、X線照射スキーム(すなわち、コリメータの形状、速度、および位置)に応じて構成される。
1秒当たりのフレーム数(fps)が10フレームのシネを生成するためには、コリメータ500は、1秒当たりの回転数(rps)が10回転(rps)の速度で回転されなければならない。16fpsのシネを生成するためには、コリメータ500は、16rpsの速度で回転されなければならない。
360度のそのような回転によって、入力エリア112の完全な照射が完了する。従って、照射サイクル(EC)は、入力エリア112の設計された最小限の完全な照射を与えるための、コリメータ500の最小限の回転量であると定義される。図5のコリメータ500の例では、ECは360度の回転を要する。図13Aのものなど、他のコリメータ設計の場合、ECは180度の回転を要し、図13Bのものでは、ECは120度の回転を要する。
なお、コリメータ、イメージインテンシファイア入力エリア112へのX線投影、カメラセンサ(または平面パネルセンサ)に投影される画像、モニタ118に表示される画像についての例は、ミラーをさらに使用した場合にレンズ結像が異なり得ることによる逆さま画像、または本説明全体を通して時計回り方向に示されているものの具体的な設計および観察者の向きによって異なり得る回転方向などの生じ得る幾何学的問題を無視して、一般的に説明されるということは、理解されるであろう。当業者であれば、当然のことながら、これらの選択肢を理解し、いずれの具体的なシステム設計も適切に解釈できる。
コリメータ500を参照して上述したカメラフレーム読み取り方式が、以下の通り、様々に異なり得ることは、理解されるであろう。
1.フレーム読み取りは、タブ514が光センサ516を遮断する瞬間である必要はない。フレーム読み取りは、それが全てのECに対して同じ位相で実施される限りにおいて、コリメータ500の任意の位相で実施することができる。
2.1回のECの間に、複数のフレームを読み取る。ただし、各ECで、整数個のフレームを読み取ることが望ましい。これにより、読み取られたそれらのフレームが、1回のECの完全なデータを含むことによって、少ない手順でモニタ118に表示され得る1つの表示フレームを構築することが容易となる。
a.図28Aを参照する。ステップ2800で、新たなECが開始する。ステップ2805で、現在のフレームからの画素を正規化し、画素和に加算する(ステップ2810)。ステップ2815で、次のフレームを確認する。ECの終わりに達した場合には、表示画像をリフレッシュし(ステップ2825)、プロセスは、新たなECの開始に戻る。このプロセスは、1回のECの全てのフレームの画素値を合算することで、1つの完全な照射画像を生成する。その後、次のECの全てのフレームの画素値を合算することで、次の完全な照射画像を生成する。このようにして、モニタ上の画像は、ECが完了するたびに、時間的に連続する画像で置き換えられる。画素値の正規化は、各フレームに対して別個に実施するか、または図28Bに示すようにフレームの和に対してのみ1回実施するか、またはフレームの他の任意の組み合わせに対して実施することができる。
b.図28Cを参照する。この方法例では、カメラは、1回のECの間に8フレームを供給すると仮定する。ステップ2830で、新たなECが開始する。本例では、1から8までの番号が付された8つの全てのフレームを、フレーム記憶に保存し(ステップ2835〜2845)、これらのフレームから、上述のように(ステップ2850でフレームを合算し、ステップ2855で画素値を正規化して)第1の表示フレームを生成する。そして、結果として得られた画像を、モニタ118に表示する。(ECの1/8の経過後に)フレーム9を取得したら、フレーム記憶のフレーム1をフレーム9で置き換えて(ステップ2870)、フレーム9、2、3、4、5、6、7、8を処理(合算、正規化)することで、第2の表示フレームを生成し、これを、このECの1/8の経過時に、モニタ118に表示することができる。ECのさらなる1/8の経過後に、ステップ2875で、次のフレーム(フレーム10)を取得して、フレーム2の位置に記憶する。そして、フレーム9、10、3、4、5、6、7、8を処理することで、第3の表示フレームを生成する。このように、FIFO(先入れ先出し)法で管理されるフレーム記憶を用いて、センサから新たなフレームを取得するごとに表示フレームを生成することで、ユーザに対してモニタ118上にシネ画像シーケンスを表示する。
c.本発明の別の実施形態では、取得されたフレームの積分時間の間に、コリメータの形状および動きに関する基準に従って、X線の照射を受けた画素についてのみ、フレームの画素の合算を実施する。上記の例bでは、これはEC時間の1/8となる。画像を生成するために合算される画素は、(1)エリア700からの画素、および(2)2×(コリメータの扇形エリア506の角度幅508)程度の角度の扇形の中にある画素である。(2倍する)2×の理由は、積分時間の1/8の間に、コリメータはECの1/8だけ回転するからである。2×(角度508)よりもやや大きな扇形角度が、精度限界を補償するために望ましい場合がある。この合算方法により、合算プロセスに関わる画素の量が大幅に削減され、ひいては計算時間および計算資源が削減される。
d.本発明の別の実施形態では、画素の処理を、上記のcで指定された画素に限定する。この処理方法により、処理に関わる画素の量が大幅に削減され、ひいては計算時間および計算資源が削減される。
e.本発明の別の実施形態では、記憶する画素を、上記のcで指定された画素に限定する。この記憶方法により、記憶に関わる画素の量が大幅に削減され、ひいては必要な記憶量が削減される。
f.本発明の別の実施形態では、本節で(a:一般概念として、b:a、c、d、eの具体例として)説明された方法のいずれかを組み合わせて、これらの方法またはその一部の任意の組み合わせを用いた実施形態とすることが可能である。
3.複数回のEC間に、1つのフレームを読み取る。さらに別の実施形態では、センサから受信する1フレーム当たり整数回のECを提供するように、コリメータを動作させることが可能である。例えば、コリメータによりECが2回実施された後に、1つのフレームをセンサから読み取る。このフレームの画素値を正規化した後に、モニタ118に表示することができる。
多くの設計では、センサから与えられるフレームレートは、センサおよび関連する電子装置とファームウェアとによって規定されることは、理解されるであろう。そのような場合、1回のEC時間が、センサから整数個のフレーム(1フレーム以上)を受信する時間と同じになるように、コリメータ500の回転速度をセンサ特性に合わせて調整することができる。また、整数回のECが、センサから1フレームを取得するための時間サイクルの間に完了するように、コリメータの回転速度を設定することも可能である。
上記のフレーム読み取りについての説明は、CCDのようなセンサに対して特に適切であり、このことは、イメージインテンシファイアに取り付けられたCCDカメラであるか、またはイメージインテンシファイアとカメラの代わりに一般に図3の平面112に配置されて用いられる平面パネルセンサであるか、にかかわらない。CCDに特有の特徴は、完全なフレームの値、すなわちセンサの全ての画素を一度に取り込むことである。これに続いて、アナログ値はアナログ/デジタル変換器(A/D)に順次転送される。CMOS撮像センサのような他のセンサは、ロールシャッター法として知られる方法で、通常、フレーム画素を1つずつ読み取る。コリメータECと同期してセンサフレームを読み取る方法は、これらのフレーム読み取り方法にかかわりなく、そのようなセンサにも同様に適用可能である。
本発明のさらに別の実施形態では、CMOSセンサのようなセンサの画素を読み取るための「ランダムアクセス」機能を備える。CCDセンサとは違って、CMOSセンサからの画素読み取り順序は、システム設計者の所望通りに、任意の順序とすることが可能である。以下の実施形態は、この機能を使用する。この文脈において、CMOSセンサとは、任意の順序での画素読み取りをサポートする任意のセンサを表す。
次に図8および29を参照する。図8の実施形態もまた、イメージインテンシファイアおよびCMOSカメラの例を用いて説明されるが、しかしこの実施形態の方法は、平面パネルセンサおよび画素読み取りのためのランダムアクセスが可能な他のセンサにも適用可能であることは、理解されるであろう。
ステップ2900で、イメージインテンシファイア114の出力画像を、センサ710のエリア712に投影する。回転するコリメータ500の瞬間位置に従って、円形エリア700および扇形エリア702は、コリメータ500の位置に応じて瞬間的に照射され、扇形エリア704およびセクタ714は照射されない。扇形エリア702および704は、矢印706で示すように、コリメータ500の回転と共に回転する。
本例の目的では、702Aまたは800Aのような放射状ラインの前の画素は、それらの中心が放射状ラインの上、または放射状ラインから時計回り方向にある画素である。放射状ラインの後にある画素は、中心が放射状ラインから反時計回り方向にある画素である。扇形エリア702は、例えば、放射状ライン702Aの後にあるとともに、放射状ライン702Bの前にある画素を含む。例えば、フレームが1回のECでセンサから一度で読み取られるような実施形態モードでは、放射状ライン702Aに隣接する画素は、イメージインテンシファイアの出力画像の照射がちょうど開始されたところであり、放射状ライン702Bに隣接する画素は、イメージインテンシファイアの出力画像の照射がちょうど完了したところである。扇形エリア702内の画素は、702Aと702Bとの間でのそれぞれの画素の場所ごとに、部分的に照射を受ける。本例では、放射状ライン702Bと800Bとの間にある扇形エリア内の画素は、イメージインテンシファイア出力の照射を受けた後であっても、まだ読み取られていない。
本実施形態の本例では、放射状ライン702Aの瞬間角度位置は、K*360度である(360のK倍、Kは回転の開始からのECの回数を示す整数である)。扇形エリア702の角度幅は、コリメータ500の例では、36度である。従って、放射状ライン702Bは、角度(K*360−36)度にある。コリメータのこの位置で、扇形エリア800の画素の読み取りサイクルが開始する(ステップ2910)。放射状ライン800Aは、この放射状ラインの後の全ての画素が完全に照射を受けたことを保証するように定義される。この角度は、図5のR1と、図5上に投影される画素サイズとを用いて、決定することができる。さらに800Aに隣接する画素が完全に照射を受けたことを保証するように、702Bと800Aとの間の理論的最小角度間隔を計算するためには、半径R1の弧であって、画素の対角長の1/2の長さの弦を有する長さの弧について考慮されるべきである。これによって、扇形エリア800内の全ての画素への完全な照射を保証するための、702Bと800Aとの間の最小角度幅が決定する。より実際的な実施形態では、エリア712は、垂直方向に約1000画素、水平方向に1000画素であって、R1はR2の1/4〜1/2程度であると仮定し(図4を参照)、さらに、そのような設計および実施形態の公差を考慮すると、半径R1の弧の有効な長さは、例えば、5画素の対角線の長さとなる。これは、702Bと800Aとの間の角度幅が、約2.5度であることを意味する。すなわち、図8の瞬間では、放射状ライン800Aの角度位置は、[K*360−(36+2.5)]度である。
本実施形態のこの具体例では、扇形エリア800の角度幅も、同じく36度であるように選択される。従って、図8の瞬間では、放射状ライン800Bの角度位置は、[K*360−(36+2.5+36)]度である。
図8では、扇形エリア800の角度幅は、扇形エリア702の角度幅よりも小さな角度であることを示すように描くことで、これらの角度は同じである必要はないことを強調しているが、本明細書において提示される例では、単なる実施形態の具体例として、それらは同じである。
扇形エリア800のジオメトリが決定されたら、次に、その扇形エリアの画素をカメラセンサから読み取る。典型的なCMOSセンサでは、各画素の読み取りの後に、その画素はリセットされ(ステップ2920)、これにより、その画素は、信号の積分を再びゼロから開始することができる。別の実施形態では、第1のフェーズで、扇形エリア800の全ての画素を読み出し、第2のフェーズで、画素をリセットする。扇形エリア800の読み取りおよびリセットのサイクルは、扇形エリア800の角度幅に等しい角度距離を扇形エリア702が回転する(ステップ2950)のにかかる時間内で、終了されなければならず、これにより、システムは、扇形エリア800と同じ角度幅の次の扇形エリアであって、ただし扇形エリア800の角度位置に対して扇形エリア800の角度幅の分だけ時計回り方向に回転した扇形エリアを読み取るのに間に合うように準備ができる。本例では、36度である。
上記の例では、10rpsで回転するコリメータ500の場合、36度幅の扇形エリア800は、1回のECによって10通りの角度方向となる。それらの角度方向は36度で離間しており、画素の読み取りおよびリセットのサイクルは、10cps(1秒当たりのサイクル数)のレートで実施される。
本実施形態を異なる具体的設計で実現できることは、理解されるであろう。
例えば、扇形エリア702の角度幅は36度のままで、コリメータ500は10rpsで回転する場合に、扇形エリア800の角度幅を18度となるように設計してもよい。
この例では、扇形エリア800は1回のECによって20通りの角度方向となる。それらの角度方向は18度で離間しており、画素の読み取りおよびリセットのサイクルは、20cps(1秒当たりのサイクル数)のレートで実施される。
さらに別の実施形態では、放射状ライン800Bの後にあり、かつ放射状ライン802Aの前にある扇形エリア704内の画素によって蓄積された暗ノイズは、扇形エリア802(放射状ライン802Aの後で、放射状ライン802Bの前)に位置する画素の別のリセットサイクルによって除去される。このリセットプロセスは、理想的には、扇形エリア702の近くまたは前に特定される扇形エリア802においてなされる。扇形エリア802の全ての画素のリセットは、回転する扇形エリア702の放射状ライン702Aが、扇形エリア802の画素に到達する前に完了されなければならない。そうでなければ、リセット扇形エリア802の角度幅および角度位置は、扇形エリア800を決定するのに用いられたのと類似の方法および考察の下で設計される。
扇形エリア800から読み取られた画素は、正規化のために処理されなければならず(ステップ2930)、そして、上記の第2節「1回のECの間に複数のフレームを読み取る」で記載したのと同様の方法で表示フレームを生成する(ステップ2940)ために用いることができる。本実施形態では、センサの完全なフレームではなく、扇形エリアの画素のみを読み取り、記憶し、処理する。
本実施形態では、読み取られた最後の扇形エリアの画素正規化の後、処理された画素は、表示フレームにおける対応画素を直接置き換えるために用いることが可能である。このように、画像の次の扇形エリアがリフレッシュされるたびに、表示フレームは、レーダービーム掃引と同様なモードでリフレッシュされる。360/(読み出し扇形エリアの角度幅)のリフレッシュに続いて、表示フレーム全体がリフレッシュされる。これは、単純な画像リフレッシュ方式を提供する。
次に図9に注目する。図8とは違って、そこでは読み取り扇形エリアは、放射状ライン800Aの後で、かつ放射状ライン800Bの前に位置する完全なセットの画素を含み、本発明においては、読み取りエリアのジオメトリは、2つの部分、すなわち、円形エリア700および扇形エリア900に分割される。図9の実施形態の扇形エリア900は、放射状ライン900Aの後であり、かつさらに放射状ライン900Bの前である画素を含み、しかもこれらの画素は、半径R−1の後で、かつさらに半径R−2の前に位置している。本例において、半径の前の画素とは、中心からの距離が半径Rよりも小さいか、または半径Rに等しい画素であり、半径Rの後の画素とは、中心からの距離がRよりも大きい画素である。エリア700の画素は、R−1の前に位置する全ての画素である。
本実施形態では、扇形エリア900の画素を読み取り、図8の実施形態に関連して記載したのと同じ方法を用いて処理する。扇形エリア802のリセットについても同様である。
エリア700の画素は、異なる方法で処理される。
本実施形態の一実現例では、エリア700内の画素は、1回のECの間に一度以上読み取られて、CMOSセンサ全体を読み取る実施形態について上述したように処理されることが可能であるか、または、エリア700は、1回以上のECで一度読み取られて、CMOSセンサ全体を読み取る実施形態について上述したように、それに従って処理されることが可能である。
それぞれの読み取り方法において、全ての画素値が照射に対して同じ感度を示す表示フレームを得るためには、画素の正規化プロセスを実行しなければならないことは、理解されるであろう。
次に図10に注目すると、この図は、コリメータ500の回転機能を提供することを目的とした動作システムと組み合わせた、本発明のコリメータの設計のための一例を提供する。
図10Aは、本例のコリメータおよび回転システムの上面図である。
図10Bは、本例のコリメータおよび回転システムの底面図である。
図10Cは、図10Aの断面a−aの図である。
図10Aは、コリメータ500およびアパーチャ502を示している(他の詳細は、明瞭にするために除去されている)。滑車1000は、コリメータに対する同心位置で、コリメータ500の頂部上に取り付けられる。滑車1002は、モータ1014上に取り付けられる(図10Bおよび図10Cにおけるモータを参照)。ベルト1004は、滑車1002の回転を滑車1000に伝達するために、滑車1000を滑車1002に接続し、これにより、コリメータ500の望ましい回転を提供する。ベルトおよび滑車システムの例、1000、1002および1004は平ベルトシステムを表すが、しかし、丸ベルト、V字ベルト、多重溝ベルト、リブドベルト、フィルムベルトおよびタイミングベルトのシステムを含めて、他の任意のベルトシステムが使用され得ることは、理解されるであろう。
図10Aの底面側を示す図10Bは、以前に示されていないより多くの構成部品を表示している。コリメータ500と同心のV字形状円形軌道1006が示される(図10Cにおける1006の断面a−aを参照)。3つの車輪1008、1010および1012は、軌道1006のV字溝に接触している。3つの車輪の回転軸は、X線管の基準枠に固定された環形状静止部品1016(図10Bに示されない)に取り付けられる。この構造は、X線管に関連して望ましい位置にコリメータ500を支持するものを提供し(例えば、図3のコリメータ104の位置)、その一方で、同時に、3つの車輪1008、1010および1012にコリメータ500が所望通りに回転するための軌道1006を備える。
モータ1014の回転は、滑車1002によって、ベルト1004および滑車1006を通してコリメータ500に伝達される。コリメータ500は、その後、車輪1008、1010および1012の上をスライドする軌道1006によって支持されながら回転する。
ここで説明される回転機構は、コリメータを回転させるための回転機構の可能な実施形態の一例にすぎないことは、理解されるであろう。回転機構は、その代りに、スプール、螺旋、斜角、ハイポイド、クラウンおよびウォーム歯車を含む任意の種類の歯車伝動装置を使用することができる。回転機構は、滑車1002に対して高摩擦表面シリンダを使用し、かつ滑車1002をコリメータ500の縁に接触させることが可能であり、その結果として、ベルト1004および滑車1000は必要とされない。別の実施形態では、モータの回りに構築された固定子を追加することで、モータの回転子としても作用するコリメータ500を構成することができる。
図5のコリメータの説明においては、タブ514および光センサ516は、コリメータ角度位置とセンサ読取りプロセス間の同期を目的として、コリメータ500の角度位置を追跡することを提供する素子として示された。これらの素子は、一実施例として示された。回転位置を追跡するための実施形態手段は、他の多くの方法で実現され得る。図10の例では、モータ1014は、Maxon Precision Motors,Inc,Fall River,MA,USA.などから入手可能な付属のエンコーダを有したものであり得る。単純なエンコーダは、コリメータ500の円周に黒と白の2進法コードの細片をテープで固定し、Newark(http://www.newark.com)から入手可能なTCRT5000反射光学センサのような光学センサを用いて細片を読み取ることによって、構築することが可能である。
コリメータ500は、コリメータの製造後は変更できない固定アパーチャを有するものとして、上記で説明された。
本発明の他の実施形態において、コリメータ組立品の機械的設計が、交換可能なコリメータを収容するようになされ得ることは、理解されるであろう。このように、特定の応用の必要性ごとに、異なるアパーチャをコリメータ組立品に取り付けることが可能である。
本発明のさらなる実現例において、コリメータは、コリメータ組立品内に可変アパーチャを有するように設計することが可能である。これは、図11に関連して実証される。
図11のコリメータは、図11Aに示された2つの重ねられたコリメータから構築される。1つのコリメータは、このコリメータの重心をこのコリメータの回転中心とするために、アパーチャ1104およびつり合いおもり510を有するコリメータ1100である。第2のコリメータは、このコリメータの重心をこのコリメータの回転中心とするために、アパーチャ1105およびつり合いおもり511を有するコリメータ1102である。両方のコリメータにおいて、アパーチャのジオメトリは、半径r1の中央円形孔と、半径r2の扇形孔と、180度の角度幅の扇形エリアとの組み合わせである。実際に、コリメータ1102はコリメータ1100と同じ一般的設計のものであり、それは上下逆さまに反転される。
コリメータ1100および1102が、図11Bに示されるように、互いの上に同心で配置されると、図5のコリメータ500におけるのと同じである、組み合わされたアパーチャが得られる。コリメータ1102に対してコリメータ1100を回転させることによって、扇形エリアの角度幅508は、増減されることが可能である。本例では、扇形エリアの角度幅508は、0〜180の範囲に設定され得る。本例では、リング1108はコリメータ1100および1102を一緒に保持するが、このことは、図11Bの断面b−bである図11Cにも示されている。
次に図11Cを参照する(おもり510および511は、この断面図に示されていない)。本発明のこの例では、リング1108は、コリメータ1100および1102を一緒に保持するように示され、これによって、コリメータ1100および1102が互いに対して回転し、扇形エリア506の角度幅508を所望通りに設定することが可能となる。コリメータ1100および1102を保持するためのロック機構に対する一例は、相対的に望ましい方位であり、これは図11Dで説明される。図11Dでは、リング1108は、明瞭にするために、コリメータ1100および1102が無い状態で示されている。リング1108のU字形状1112を露出するために、セクション1110は、図では切り抜かれており、リング1108の内側には、コリメータ1100および1102が保持される。所望の角度幅508が設定された後、コリメータ1100および1102を適切な場所でロックするために、ネジ穴1116に嵌合するネジ1114が使用される。角度幅508を変化させるには、オペレータはネジ1114を外して、コリメータ1100および/または1102の方位を再調節し、コリメータ位置を設定するために、ネジ1114を再び締める。
角度幅508の手動調節を含めて、図11の例は、本発明の一実現例として提供される。多くの他の選択肢が利用可能である。もう1つの例が、図12に関連して示される。この例では、角度幅508は、コンピュータによって制御され得る。図12の機構は、大部分は、図10のユニットと同様な2つのユニットを含む構造であるが、滑車1000を除外し、代わりにコリメータの縁を滑車として使用することを含めて若干の変化がある。つり合いおもり510および511は、図を明瞭にするために、ここでは示されていない。
図12Aでは、コリメータ500を含む底部ユニットは、本質的には図10の組立品であるが、滑車1000が除去され、かつ、代わりに、コリメータ500の縁を滑車として使用している。コリメータ1200を含む頂部ユニットでは、組立品は底部組立品と同じであり、この場合、底部組立品は、紙面に垂直な軸の回りに180度回転されるが、ただし例外として、モータ1214は別に180度回転され、その結果として、モータは滑車の下方にあり、これはモータ1014と同じである。このことは、この例を強制するものではないが、しかし、ある設計の場合には、不要な物体を除いて、図12の組立品の上方にスペースを保つのに役立つかもしれない。次に図12Bは、コリメータ500および1200が互いに近く、かつ同心であるように、これら2つの組立品が一緒になった図を示している。図12Bの組立品では、コリメータ500および1200の各々が、独立して回転され得る。各コリメータに対して、角度位置は、上で与えられた例を含めて、任意のエンコードシステムによって把握する。図12Bの組立品を使用する一例では、コリメータ500は静止しており、コリメータ1200が、所望の角度508に達するまで回転されると、角度幅508が設定される。その後、上述のように、X線照射パターン例を提供するために、両方のコリメータは同じ速度で回転する。角度508を調節するために、いずれかのコリメータを停止する必要がないことは、理解されるであろう。代わりに、両方のコリメータが回転している間、一方のコリメータの回転速度を他方に対して変化させることは可能であり、これは、所望の角度508が達成され、かつ、その後、両コリメータの回転が同じ速度で続くまで可能である。
図12Bの例のような機能を有する機構が、より精巧な照射パターンを導入するために使用され得ることは、理解されるであろう。そのような機構によって、角度508は、多数の照射パターンを生成するために、1回のECの間に変化させることが可能である。例えば、角度508を、ECの前半では増加させ、ECの後半では減少させることができる。これによって、3つの異なる照射の照射パターンが生成される(理解されるように、扇形エリア506を通して照射されるエリア間の境界は鮮明でなく、これら境界の幅は、角度508とコリメータの回転速度に対してこの角度を変化させる速度とに依存する)。
本発明の任意のコリメータが、ECを通して可変速度で回転し、照射ジオメトリに影響を及ぼし得ることもまた、理解されるであろう。例えば、図5のコリメータ500は、ECの前半の180度にわたってある速度で回転し、ECの後半の180度の間は2倍の速度で回転することが可能である。本例では、ECの前半の間に扇形エリア506を通して照射されるエリアは、ECの後半の間に扇形エリア506を通して照射されるエリアの2倍のDPPを有し、これら2つの半分の間の境界にわたってDPPは徐々に変化する。円形アパーチャ504を通して照射された中央エリアは、第3のレベルのDPPを有する。他の回転速度プロファイルによって、他の照射ジオメトリを生成することができる。例えば、ECの3つの異なる部分にわたる3つの異なる回転速度は、異なるDPPを有する4つのエリアを生成する。
上記で提示した例は、コリメータに、扇形形状の開孔と組み合わされた中央の円形開孔から成る、同様な基本形状を有するアパーチャを提供した。これらの例は、本発明の多くの態様を示すために使用されたが、しかし本発明は、これらの例に限定されない。
次に図13Aを参照すると、この図は、本発明のアパーチャの別の例を示している。本例では、コリメータ1300のアパーチャはコリメータの縁と同心である円形孔1302と、扇形形状の孔1304と、1304に対して反対方向にある扇形形状の孔1306とから構築される(2つの扇形は180度離れている)。例えば、仮に図6の環状エリア(これは扇形エリア602および604を含む)が、図6のエリア600のDPPの1/10であるDPPで照射されることが望まれるならば、その場合には、扇形エリア1304および1306の各々は、18度に設定することが可能であり、その場合、1回のECは単にコリメータ1300の180度回転で達成され、これは、図5のコリメータの場合に必要とされる360度と比較される。また、10fpsの場合は、コリメータ1300の回転速度は、5rpsとなるべきであり、図5のコリメータ500の場合におけるような10rpsではない。さらに、図5の510のようなつり合いおもりは、図13Aのコリメータ1300では必要とされず、その理由は、コリメータ1300が、自身のジオメトリによってつり合うからである。
本発明によるコリメータの別の例が、図13Bに提供されている。コリメータ1310のアパーチャは、コリメータの縁と同心の円形孔1312と、扇形形状の孔1314と、扇形形状の孔1316と、扇形形状の孔1318とから構築され、かつ3つの扇形は120度離れている。例えば、仮に図6の環状エリア(これは扇形エリア602および604を含む)が、図6のエリア600のDPPの1/10であるDPPで照射されることが望まれるならば、その場合には、扇形エリア1314、1316および1318の各々は、12度に設定することが可能であり、その場合、1回のECは単にコリメータ1310の120度回転で達成され、図5のコリメータの場合に必要とされる360度と比較される。また、10fpsの場合は、コリメータ1300の回転速度は、10/3rpsとなるべきであり、図5のコリメータ500の場合におけるような10rpsではない。さらに、図5の510のようなつり合いおもりは、図13Bのコリメータ1310では必要とされず、その理由は、コリメータ1310が、自身のジオメトリによってつりあうからである。
理解されるように、図13Aおよび図13Bのコリメータ例を回転するための関係および方法、ならびに図5のコリメータ例に関連して上述した画像センサからの画素値の読み取りは、調整することで、図13Aおよび図13Bのコリメータの例に十分に組み込み可能であるが、このことは、本技術分野の当業者にとって明らかである。例えば、図13BのコリメータおよびCMOSカメラの場合、図8の画素読み取り扇形エリア800は、追加的な2つの画素読み取り扇形エリアによって補完することが可能であり、その各々は、図13Bの2つの追加的な扇形エリアの1つと連携している。
これらの変更のいくつかと、比較を、以下の表に示しており、これは、コリメータの3つの異なる例の間での、特徴および実施における差異の一例を示している。
図11および図12は、扇形エリア506の可変角度幅508を可能とするように、図5のコリメータ500を構成し得る方法について、一例を提示している。
図14は、扇形エリア1304および1306の角度幅を所望通りに調節することができるように、図13Aのコリメータを構成し得る方法について、一例を提示している。
図14Aは、2つのコリメータ1400および1402の例を示す。灰色背景の矩形は、コリメータの中実エリアおよびアパーチャをより良く視覚化するために設けられたものであり、それらは構造の一部ではない。図14Bについても、同様である。コリメータの各々は、コリメータの縁と同心である円形孔と2つの扇形孔とから成るアパーチャを有し、各扇形は90度の角度幅を有し、扇形は180度離れている。コリメータ1400および1402が互いの上に同心で配置される場合、図14Bの結合されたコリメータが提供される。図14Bにおけるコリメータのアパーチャのサイズおよび形状は、図13Aのコリメータのアパーチャのサイズおよび形状と同じである。しかしながら、図14Bの組立品の場合、扇形アパーチャ1404および1406の角度幅は、コリメータ1400および1402を互いに対して再評価することによって、変更され得る。これは、図11および図12に関連して上述した方法のいずれかを使用することによって、実施することが可能である。
同様の設計を、図13Bのコリメータ1310の扇形アパーチャの可変角度幅、および他のアパーチャ設計の場合に提供することができることは、理解されるであろう。
上記のアパーチャ設計では、アパーチャ形状は、一定の回転速度で、2つのエリアに異なる2つのDPPを提供するように設計された。
図15Aは、そのようなコリメータおよび、さらに中心からの異なる距離rに対する2つのレベルのDPPを示す定性的な照射プロファイルを表している。
他のアパーチャは、任意の望ましい照射プロファイルを提供するように設計され得る。いくつかの例を、図15B、図15Cおよび図15Dに示している。図15の全てのコリメータは、1回のECに対して360度の回転を目的としたアパーチャ設計を有する。
図15のコリメータにおけるアパーチャの特徴は、図13のコリメータにおけるアパーチャの特徴と組み合わせることが可能である。そのような組み合わせの例は図16に示され、図16は、4つの異なるアパーチャ設計を有する4つのコリメータを示している。図16Aでは、アパーチャの左半分と右半分は対称ではなく、かつ1回のECは360度回転を要する。図16Bは、図15Cと同様な(しかし同一ではない)照射プロファイルを提供するアパーチャを有するコリメータを提案するが、しかし1回のECは、90度回転だけで構成される。図16Cは、図15Dと同様な(しかし同一ではない)照射プロファイルを提供するアパーチャを有するコリメータを提案するが、しかし1回のECは、360/8=45度回転だけで構成される。図16Dは、図15Dと同様な(しかし同一ではない)照射プロファイルを提供するアパーチャを有するコリメータを提案するが、しかしさらに、1回のECは、180度回転だけで構成される。
これらの例に従えば、本発明は、多くの設計で実施することができ、上記で一例として提示した特定の設計に限定されないことが理解される。
[画素補正]:
上述のように、コリメータ設計および用途ごとに異なるDPPを有する画素は、適切な表示フレームを提供するために正規化される。正規化方式は、X線照射スキーム(すなわち、コリメータの形状、速度、および位置)に応じて構成される。そのような正規化は、理論的パラメータに基づいて実施することができる。例えば、図7および図5に関連して、コリメータ500が一定の速度で回転することによって、扇形エリア702および704を組み込んだ環状部の画素は、円形エリア700の線量の1/10を受ける(本例では、扇形エリア506の角度幅508は36度である)。本例を単純化するため、1回のECが完了する(すなわち、コリメータ500が360度の回転を完了する)たびに、1つのフレームがセンサから読み取られることが仮定される。全てのセンサ画素はイメージインテンシファイア出力に対して同じ感度であり、イメージインテンシファイアは均一な感度を有し、X線管からのX線ビームは均一であることが、さらに仮定される。画素間の差異の、唯一内在する(すなわち、システムレベルの)源は、コリメータおよび、コリメータが動作される方法から生じる。本例では、システム設計に基づく正規化は、DPPの差異を補償する1つまたは2つの係数を画素に乗算することである。
正規化の一例では、扇形エリア702および704を組み込んだ環状部の画素からの値に10を乗算することができる。正規化の別の例では、円形エリア700の画素からの値に1/10を乗算することができる。正規化のさらに別の例では、扇形エリア702および704を組み込んだ環状部の画素からの値に5を乗算することができ、かつ円形エリア700の画素からの値に1/2を乗算することができる。
理解されるように、本発明の記載、説明および例において、乗算と除算は完全に等価であり、「1/10を乗算する」というような表現は、「10で除算する」というような表現と完全に等価であり、ある値を乗算することが述べられる場合はいつでも、それは、代わりとなる逆数で除算することも意味し、その逆も同様である。同じことは、式で使用される乗算符号および除算符号にも適用される。例えば、A/Bは、同じくC=1/BであるとしてA*Cを表す。
上記の例は比較的単純であり、その理由は、正規化方式が、2つの既知であるDPPを有する2つの既知であるエリアを導入しているからである。異なるコリメータまたはコリメータ動作方式による場合は、状況は相対的により複雑になり得る。
次の例では、コリメータ500の回転に対して、変化が導入される。一定回転速度に代えて、1回のECに対して(コリメータ500の場合、360度)以下の表に示す可変回転速度が用いられる。
この回転パターンは、特に加速セクタにおいて、画像画素による畳み込みと共に、正規化係数の評価をより難しくしている。
図15Cおよび図15Dのコリメータの例において、多くの「画素リング」(中心からある一定の距離にある画素群)には、適切な正規化係数が必要である。正規化係数の理論的評価に含まれないシステムの製造公差は、エラーに帰着し、それは、モニタ118に表示される画像中のリングパターンとして現れる。
以下の較正方法は、正規化係数の理論的評価の必要性を排除するとともに、製造公差を補償する較正を提供する。
この例では、本発明の任意のコリメータを使用することができ、また、ECごとに固定された任意の回転パターンを使用することができる。
複数フレームX線撮像システムは、撮像プロセスに関連する全ての固定要素(X線源、所望のX線動作モードすなわち電圧および電流、可能性のあるX線フィルタ、コリメータ、患者ベッド、イメージインテンシファイア、カメラ)を含む一方、可変部分(患者、オペレータの手およびツール)はいずれも含まないように、設定される。
この較正方法によれば、所望のコリメータが、所望の回転パターンで回転される。1セットの生フレームが、(上述の方法のいずれかを用いて)取得される。生フレームは、1回以上の整数回のECからのフレームであって、その全ての画素はエリア712(図7)のものであり、それらの画素には乗算はされていない。取得される生フレームの数は、取得された生フレームの平均である平均生フレームについて相対的に良好なS/Nを得るのに、十分でなければならない。生フレームのS/Nよりも10倍以上高いS/Nを有する平均生フレームであれば、一般に十分であり、これは、100の生フレームを平均化することによって達成され得る。正規化されたフレームの所望の品質に応じて、使用され得る生フレームの数が増減されることは、理解されるであろう。
1つの平均生フレームは、X線がオフの状態で、もう1つは、X線がオンの状態で、生成される。
本例では、表示のための各画素の輝度の値は、ゼロから255までの範囲であることが仮定される。さらに、5〜250の範囲にある理論的にノイズの無いフレームを表示することが選択される(最も暗いノイズの無い画素は値5で表示され、最も明るく照射されたノイズの無い画素は値250で表示される)。これによって、画素値が0〜4と251〜255の範囲となるノイズが、表示されたフレームに対してその統計的外観を与えることが可能になる。
生フレームjの各画素iに対する補正Pij(jは、本例におけるフレーム番号インデックスである)は、X線照射がオンの状態で生成された平均生フレームの画素の値Ai、およびX線照射がオフの状態で生成された平均生フレームの画素の値Biを用いて計算され、その結果として、補正された画素Dijを以下のように生成する。
Dij=(Pij−Bi)*(245/Ai)+5 式(1)
さらに、いくらか単純化したアプローチでは、補正は、暗いおよび明るいレベルでのノイズの視覚的様相を無視して、以下のように、単に表示範囲0〜255に補正することができる。
Dij=(Pij−Bi)*(255/Ai) 式(2)
上述の補正は線形であって、イメージインテンシファイアおよびカメラの感度が比較的線形的であるシステムに対して最も良好に機能することは、理解されるであろう。
非線形感度を有するシステムに対しては、双線形補正のような、より複雑な補正方式を用いることができる。本例では、画素値の範囲は、大まかに2つの範囲に分割される。X線の電流は、例えば、DPPが1/2に低減されるように、その通常動作モードの1/2に低減され得る。低減される電流レベルは非線形性の性質に依存し、最適な双線形補正は、X線電流が1/2になる以外のことを必要とするかもしれない。DPPは、コリメータのすぐ後に置かれるアルミニウム板のような他の方法で、低減することも可能である。
本例では、X線電流が1/2の状態で、別のセットの生フレームが取得される。特定の応用に対して、これらの生フレームのS/Nが通常のX線電流の生フレームのS/Nよりも低いことは、理解されるであろう。これは、1/2のX線電流の場合の平均生フレームを生成するために、より多くの生フレーム、例えば200の生フレーム、を用いることによって補償されることが可能である。Miは、1/2のX線電流の照射がオンの状態で生成された平均生フレームの画素値を表すものとする。
式(2)の補正例は、本例では、次のように実現される。
127以下の値を有するPijに対して、
Dij=(Pij−Bi)*(127/Mi) 式(3)
127超の値を有するPijに対して、
Dij=(Pij−Bi)*(255/Ai) 式(4)
Miの場合のX線電流を異なるレベル(例えば、特定の応用での標準電流の1/4)に設定することができ、式は以下の形式をとることは、理解されるであろう。
63以下の値を有するPijに対して、
Dij=(Pij−Bi)*(63/Mi) 式(5)
63超の値を有するPijに対して、
Dij=(Pij−Bi)*(255/Ai) 式(6)
画素の非線形性が、システムの動作範囲内の異なる画素間で同様である(すなわち、非線形感度における差異が比較的小さい)場合、非線形性に対する補正は、ほとんどの場合、必要とされないこともまた、理解されるであろう。仮に応用が線形感度を必要とせず、表示フレームに関して非線形性が影響を及ぼす画素感度を低減することだけが望まれるなら、その場合には、非線形性補正は省略されてもよい。
仮にこれに由来するノイズパターンが応用を妨害しない場合、全ての画素補正は省略され得る。補正は異なったレベルの精巧さでなされるか(線形、双線形、三重線形(tri−linear)、多項式補間など)、または、応用に対して適切であるとして、補正は全くなされない可能性がある。
可変ROIおよび可変回転速度プロファイル:
上記の例では、異なる回転速度を有する異なる回転プロファイルが説明された。以下の例では、可変速度の回転プロファイルが、画像におけるROIの文脈において説明される。上記のコリメータの例では、(図6の600および図7の700のような)中央円形エリアがROIとして示され、従って、中央円形エリアは、より低いDPPを受ける扇形エリア702および704の環状部よりも多くのDPPを受けるものであった。これは自明の場合であり、通常、画像の中央エリアはROIでもあるが、そこには画像のより重要な部分が位置している。DPPが高いほど、このエリアでのより高いS/Nに帰着し、従って、そのエリアではより良い画像品質が提供される(より良い識別可能な詳細のような)。普通は、例えばカテーテル挿入処置の間、カテーテルの先端をエリア700の範囲に保つためのプロセスの間に、患者のベッドは移動される。にもかかわらず、画像の中で最も関心のあるエリアは、時々、エリア700から外へ出る。例えば、図17Aに関連して、番号表示符号1700によって表されるエリアへ出る。これは、(1)カテーテル先端がエリア1700に移動したが、患者は、カテーテル先端がエリア700内となるように移動されなかった、(2)オペレータは何らかの理由でエリア1700を見ている、のような多くの理由の結果であり得る。この新しいROI情報は、多くの方法でシステムに入力として供給されるが、この多くの方法とは、カテーテル先端に対する自動追尾または、オペレータが(SR Research Ltd.,Kanata,Ontario,Canadaから入手可能なEyelink1000のような)アイトラッカ装置を用いて見るエリアの追尾を含み、これによって、ユーザの注視点と連携するか、またはコンピュータのマウスを用いることによって、あるべき望ましいROI場所を示す。
コリメータ500の扇形アパーチャ702の角度幅かつ一定の回転速度では、エリア700の外側の環状部におけるDPPは、円形エリア700の内側でのDPPの1/10であり、エリア700の外側の環状部におけるS/Nは、エリア700のS/Nの(1/10)1/2倍であり、より低い画像品質に帰着する。これを克服し、かつコリメータ500について10fpsの表示フレームのリフレッシュレート、発明の基本例におけるような1秒の1/10のECを維持するために、回転プロファイルは変更され、その結果、エリア700を含む扇形エリア1702(図17B)におけるコリメータの回転速度は、均一速度の1/10に低減され、かつECの残りの部分での回転速度は、1秒の1/10のECを維持するために、増加される。
これについて、図17Bおよび対応する図30のフローチャートを参照して、実際の数値例を用いて以下で説明する。
エリア1700をちょうど含む扇形エリア1702の角度幅は、54度であると仮定する(ステップ3000)。扇形エリア1702の第1のエッジは1702Aであって、角度位置63度に位置しており、扇形エリア1702の第2のエッジは1702Bであって、角度位置117度に位置している。すなわち、扇形エリア1700は、その中心が角度位置90度にある。
ステップ3010で、エリア1702のためのコリメータ500の減速回転速度を計算し、これにより、エリア1702は、エリア702と同様のS/Nを有することになる。
本例では、扇形エリア702のエッジ702Aが、角度63度(1702Aの位置)に近づくと、コリメータ500の回転速度は1rpsに低減される。この回転速度は、扇形エリア702のエッジ702Bが、エッジ1702Bの位置(117度)に達するまで維持される。この点から、コリメータ500の回転速度は、再び増加される。ステップ3020で、エリア704におけるコリメータ500の増速回転速度を計算し、これにより、エリア1702における速度の変化を補償することで、全体としてのrpsは変わらないままとする。簡単にするため、加速度および減速度は極めて高く、従って、加速時間および減速時間は、本例では明らかに無視することができると、仮定される。上記の説明から、この場合、コリメータ500の回転プロファイルには、1rpsの速度での54+36=90度(EC回転の1/4)が含まれる。これを補償して、平均10rpsでECを終えるために、EC回転の残り3/4でのコリメータ500の回転速度は、以下の式を満たすXrpsに増加されなければならない。
1rps*1/4+Xrps*3/4=10rps 式(7)
従って、
Xrps=(10rps−1rps*1/4)/(3/4) 式(8)
すなわち、ECの残りの270度の回転では、回転速度は13rpsとすべきである。
この回転プロファイルによって、扇形エリア1702は、エリア700と同じDPPで照射され、また、エリア1700のS/Nも、所望通りにエリア700と同じである。
扇形エリア1702の外の、コリメータの回転速度が13rpsに増加される扇形範囲では、DPPは一定回転速度のDPP未満であって、エリア700のDPPの1/13まで低減されることは、理解されるであろう。
また、この場合、エリア1700は、異なるROIジオメトリによる回転プロファイルの設計について説明する一例として提示されたものであることも、理解されるであろう。エリア1700は、形状および場所において異なるかもしれず、また、1つ以上のROIが、円形エリア700の基本ROIに追加されることも可能かもしれない。そのような変形例は、上述の同じ概念のプロファイル変形例によって処理される。
上述の加速および減速は、ECの信頼性の低い部分を占めており、考慮されなければならないことは、理解されるであろう。次の例では、加速および減速が各回転の45度を占めており、それらが一様であることを仮定する。この場合、加速は、エッジ702Aがエッジ1702Aの位置に到達する前に45度を開始しなければならず、エッジ702Bが1702Bの位置に到達する際に減速が開始されなければならない。システムの他の全てのパラメータは同じである。XがECの180度の間の回転速度を示し、Yが45度の加速減速セクタの各々の間の平均回転速度であるとすると、その場合、0.1秒のEC(または10rpsの平均回転速度)を維持するためには、以下の式を満たす必要がある。
1rps*1/4+2*Yrps*1/8+Xrps*1/2=10rps 式(9)
1rpsと10rpsの間で一定の加速度および減速度を仮定すれば、Y=(1+10)/2=5.5であり、180度の間の高回転は16.75rpsである。
上記の例によって示されたこのアプローチが、さらに他の加速プロファイル、他のコリメータおよび他の動作方式(異なるfpsレートのような)にも適用可能であることは、理解されるであろう。上述の画素補正方法が、さらに可変回転速度プロファイルにも十分適用可能であることは、理解されるであろう。
[画像の異なるエリアに対する異なるリフレッシュレート]:
(図5のコリメータ500の例、および、10rpsでのコリメータの一定回転速度および10fpsの表示フレームリフレッシュレートの動作モードに関して)上記で提示したのは、図7の円形エリア700のDPPは、扇形エリア702および704で構築された環状エリア(略して「環状部」と表す)のDPPよりも10倍高いということである。従って、エリア700でのS/Nもまた、環状エリアでのS/Nよりも101/2倍良好である。画像120(図2)全体のリフレッシュレートは、同じ10fpsである。フレーム全体の時間分解能は0.1秒である。前例では、各表示フレームは、カメラ116から取得された1フレームのデータから構築される。表示装置118上のエリア200は、センサ上のエリア700と等価である。エリア200は、エリア202のDPPの10倍で照射され、エリア200でのS/Nは、環状エリア202でのS/Nよりも101/2倍良好である。コリメータ500の各ECに関して、データはセンサ714から読み取られ、処理されて、モニタ118に表示される。完全な画像120は、その後、0.1秒ごとにリフレッシュされる。
本発明の以下の例では、環状部202のS/Nを改善することが望ましい。
第1の例では、データがセンサ714から読み取られる状態で、エリア200が0.1秒ごとにリフレッシュされるのに対して、環状部202は、1秒ごとにしかリフレッシュされない。この1秒の間、環状部202の画素についてセンサ714から受信されたデータは、以前の10フレームの和である環状部画像を生成するために使用される。単純化された形式では、j=1からj=10までのインデックスが付けられた全ての10フレームが保存される。その後、環状部202の範囲にある画素iの各々に対して、値の和が計算される、すなわち、Pni=Σpijとなる。Pniは、その後、補正されて表示されるが、ここでnは、10フレームの各セットに対するインデックス番号である。従って、j=1からj=10についてのフレーム和の画素はP1iである。j=11からj=20についてのフレーム和の画素はP2iである。j=21からj=30についてのフレーム和の画素はP3iであり、同様に続く。従って、本例により得られる画像120の表示では、環状部202はエリア200の各単位時間に1/10のDPPしか受けないが、環状部202のS/Nは、エリア200のS/Nと同様である。妥協としては、環状部202が、エリア200の0.1秒ごとと比較して、1秒ごとにリフレッシュしており、環状部202の時間分解能は、エリア200の0.1秒と比較して、1秒であることである。
第2の例では、j=1からj=10でまでのインデックスが付けられた最初の10フレームが取得されて記憶され、環状部202の画素の和として表示された後、環状部202のリフレッシュが、異なる方法で行われる。j=11からj=20までのフレームが取得されるまで、環状部202の表示を1秒間保持する代わりに、表示画像は、以下のように、0.1秒後にリフレッシュされる。フレーム1の代わりに、フレームj=11が取得されて記憶される。従って、以前に記憶されたフレーム1、2、3、4、5、6、7、8、9、10の代わりに、次のフレームである11、2、3、4、5、6、7、8、9、10が記憶される。このセットのフレームは、以前のセットと同じ方法で処理されて、環状部202はリフレッシュされる。さらなる0.1秒の後、12のインデックスが付けられたフレームが取得されて、インデックス2のフレームに代えて記憶され、すなわち、11、12、3、4、5、6、7、8、9、10が記憶される。次に、そのセットが、同じ方法で処理されて、環状部202がリフレッシュされる。このプロセスは、該プロセスを繰り返し、その結果、環状部は0.1秒ごとにリフレッシュされるが、これはエリア200と同じである。環状部202の時間分解能は、0.1秒の時間分解能を有するエリア200と比較すると、依然として1秒である。環状部202でのS/Nは、エリア200のS/Nと同様である。
第3の例では、中間的アプローチが示される。第1の例において、10フレームを合算して環状部202を1秒ごとにリフレッシュする代わりに、合算は5フレームごとに行い、環状部202のリフレッシュは、0.5秒ごとに行うことが可能である。環状部202のS/Nは、この場合、エリア200のS/Nの(1/2)1/2倍となるが、しかしコリメータ500の基本例の(1/10)1/2倍よりも依然として良好であり、かつ時間分解能は、この方法の第1の例の1秒と比較すると、わずかに0.5秒である。
さらに第2の例においても、中間的アプローチを用いることができることは、理解されるであろう。その場合、10フレームの1つを毎回置き換える代わりに、置き換えは5フレームセットの中の1フレームであり、すなわち、1、2、3、4、5の後、6、2、3、4、5となり、その後は6、6、3、4、5となり、同様に続く。この場合、0.1秒ごとの環状部202のリフレッシュが再び得られるが、ただし0.5秒の時間分解能であり、環状部202のS/Nは、この場合、エリア200のS/Nの(1/2)1/2倍であるものの、コリメータ500の基本例の(1/10)1/2倍よりも依然として良好である。
なお、この方法は、図18のもののような、回転コリメータではないコリメータの場合でも実施され得ることは、理解されるであろう。図18Aはコリメータの上面図を提供し、図18Bは、図18Aの断面c−cである。コリメータ1800は、本発明の他のコリメータと同様のX線低減機能を提供する。コリメータ1800は、全ての照射がそのエリアを通過することを可能にするアパーチャ1802と、そのエリアを通過する照射を、材料(典型的には、アルミニウム)およびその材料の厚さに依存する量で低減する環状部1806と、中心からの距離の関数として変化する厚さを有する環状部1804とを有し、その厚さは、アパーチャ1802の側の厚さゼロで始まり、環状部1806の側の環状部1806の厚さで終わる。図18Cは、中心からの距離rの関数としての、DPPの概略的なグラフを提示している。
環状部1806を越えた部分では、照射は完全に遮断されると想定される。本例を説明する目的では、コリメータ1800から散乱される照射は無視される。本例では、環状部1806を通過するDPPは、アパーチャ1802を通過するDPPの1/10であることが、さらに仮定される。フレームレートは10fpsであり、表示フレームのリフレッシュレートは10/秒である。上記の例で説明したように、環状部1806に関連付けられた画像部分のS/Nは、アパーチャ1802に関連付けられたS/Nの(1/10)1/2倍である。環状部1806に関連付けられたエリアのS/Nが、アパーチャ1802に関連付けられたエリアのS/Nと同様である画像を表示するために、上記の方法のいずれかを用いることができる。
図18Dは、コリメータ1800に関連付けられた表示フレームによるモニタ118の表示を提示している。円1822は、コリメータ1800のアパーチャ1802を通って到達する照射に関連付けられたエリアである。環状部1824は、コリメータ1800の環状部1804を通って到達する照射に関連付けられたエリアである。環状部1826は、コリメータ1800の環状部1806を通って到達する照射に関連付けられたエリアである。図18Bにおける環状部1804の例が厚さの線形変化であるのに対し、図18Cにおける1814の照射における変化の例は、非線形な厚さ変化によるものである。すなわち、図18Bの環状部1800と環状部1806との間での照射における望ましいゆるやかな変化に適合させるべく、厚さ1804における勾配を生成するために、多くの異なる関数が使用される可能性がある。
第1の例では、センサ714から読み取られるデータによって、エリア1822が0.1秒ごとにリフレッシュされる一方で、環状部1826は1秒ごとにしかリフレッシュされない。この1秒の間、環状部1826の画素についてセンサ714から受信されたデータは、以前の10フレームの和である環状部画素を生成するために使用される。単純化された形式では、j=1からj=10までのインデックスが付された全ての10フレームが記憶される。その後、環状部1826の範囲にある画素iの各々に対して、値の和が計算され、すなわち、Pni=Σpijとなる。Pniは、その後、補正されて表示されるが、ここでnは、各10フレームのセットに対するインデックス番号である。従って、j=1からj=10についてのフレーム和の画素はP1iである。j=11からj=20についてのフレーム和の画素はP2iである。j=21からj=30についてのフレーム和の画素はP3iであり、同様に続く。従って、本例で得られる画像120の表示では、環状部1826はエリア1822の各単位時間に1/10のDPPしか受けないが、環状部1826のS/Nは、エリア1822のS/Nと同様である。妥協としては、環状部1826は、エリア1822の0.1秒ごとと比較して、1秒ごとのリフレッシュであり、環状部1826の時間分解能は、エリア1822の0.1秒と比較して、1秒であることである。
環状部1824において、DPPが、環状部1820の幅にわたって、1822のDPPからこのDPP(環状部1826のDPP)の1/10に直線的に減少する例を、ここで採用する。
本例では、環状部1824は、等しい半径区切りの8つの環状部に分割することができ、その結果、最も小さい環状部#1における平均DPPは、1822の9/10であり、次の環状部#2における平均DPPは、1822の8/10であり、環状部#3は7/10であり、1822のDPPの2/10を有する最後の環状部#8まで、同様に続く。
上記セグメント(環状部#1から#8まで)に関連して記載される値はいずれも、そのセグメントにわたるコリメータの厚さ変化を考慮した、そのセグメントの平均値である。
目的が、表示される画像120全体について同じS/Nを提供し、かつ1秒までの時間分解能を保つことである場合、環状部#5(エリア1822のDPPの1/2)および環状部#8(エリア1822のDPPの1/5)に対して、目的は単純な方法で達成することが可能であるが、その理由は、エリア1822におけるDPPと環状部#5におけるDPPの比率が整数になるためである。同じことは、環状部#2に対しても当てはまる。
環状部#5の場合には、上記方法のいずれかで記載したように(上述のような適切な画素補正を用いて)時間的に連続した2つのフレームを加算することで、エリア1822と同様なS/Nが提供される。本例での時間分解能は、0.2秒である。
環状部#8の場合には、上記方法のいずれかで記載したように(上述のような適切な画素補正を用いて)時間的に連続した5つのフレームを加算することで、エリア1822と同様なS/Nが提供される。本例での時間分解能は、0.5秒である。
他の環状部(#1,#3,#4,#6,#7,#8)については、エリア1822におけるDPPとこれらの環状部のいずれかにおけるDPPの比は、整数ではない。従って、ある整数個(1秒以下の時間分解能という所望の制限を考慮して、10個まで)のフレームの画素を加算することで、所望のS/Nを超えるか、または所望のS/N未満となる。
本例の要求の下で所望のS/Nを達成するために、(図31のフローチャートに示す)以下の方法を適用することができる。
1.各々の環状部#mについて、エリア1822のS/N以上のS/Nを提供する最小限の数の時間的に連続したフレームの画素を加算する(ステップ3100〜3120)。
2.画素補正(上述のようなオフセット、正規化など)を実行する(ステップ3130)。
3.エリア1822よりも高いS/Nの場合に、これを補償するためのノイズを環状部#mの各画素に加える(ステップ3140〜3150)。
上記のステップは、環状部#1に関連して、より詳細に議論されるであろう。環状部#1におけるDPPは、エリア1822のDPPの9/10倍である。環状部#1におけるS/Nは、エリア1822におけるS/Nの(9/10)1/2倍である。従って、上のステップ1に従って、環状部#1のエリアにおいて時間的に連続した2つのフレームの画素が加算される必要があり、これによって、環状部#1における画素のS/Nが、エリア1822のS/Nと等しいか、またはそれよりも高くなる。
環状部#1のエリアにおいて時間的に連続した2つのフレームの画像を加算することによって、環状部1で結果として生じるフレームにおける実効的なDPPは、エリア1822におけるDPPの18/10倍である。環状部#1におけるS/Nは、この場合、エリア1822におけるS/Nの(18/10)1/2倍である。高すぎるS/N(従って、画像120において起こり得る視覚的な人工的効果に帰着する)を補償するために、以下の式を満足するようにガウスノイズが各画素に加えられる。
(N1822)2=(N#1)2+(Nadd)2 式(10)
ここでN1822は、特定の透過率の物体について、エリア1822内の特定の画素に関連付けられたノイズであり、N#1は、画素に関連付けられたノイズであり、この画素は、環状部#1内の時間的に連続した2つの画素の和であり(画素和)、かつ画素和が画素補正プロセスを通過した後は(最も単純な補正形式において、エリア1822におけるのと同じように、実効的なDPPを18/10から10/10にするために、画素和の値を1.8で除算することを含めて)、同じ透過率の物体で、Naddは、そのS/Nをエリア1822における等価的画素と同じレベルにするために、画素和に加えられるべきノイズである。
上記の例では、環状部#1の画素和におけるX線光子の数は、エリア1822の等価的画素(同じ透過率の物体)の1.8倍であるため、画素和のノイズは、エリア1822内の等価的画素の(1.8)1/2倍であり、また、S/Nも、エリア1822内の等価的画素の(1.8)1/2倍である。
Naddの量を計算するために、次の形式の式(11)が使用される。
Nadd=((N1822)2−(N#1)2)1/2 式(11)
画素補正により、1.8で除算する。以下の数を用いる。
Nadd=(12−((1.81/2)/1.8)2)1/2
Nadd=0.667
よって、このポアソンノイズを画素和に加えることにより、エリア1822内の等価な画素と同様のノイズが、その画素に提供される。
全ての例が、相対的に計算され、従って、エリア1822の画素が1であることは、理解される。
式(10)におけるノイズ値は、画素値に依存し、通常、画素平均レベルの平方根である。同じ補正方法は、適切な調節によって、環状部1824の全てのセグメントに適用可能である。
連続したフレームの画素の加算は、表示フレームのリフレッシュの前ごとに、または上述のようなFIFO法を用いて、新たなフレームを加算することにより実施することができることは、理解されるであろう。
環状部1824を8つのセグメント(環状部#1から環状部#8まで)に分割することは、単なる一例として提示されるにすぎないことは、理解されるであろう。セグメントの数が多くなるほど、環状部1824にわたるS/Nは、より均一となる。にもかかわらず、S/N調節の非均一性の可視性は、画像のS/Nによって不明瞭になり、従って、ある一定の数のセグメントを超えると、より多くのセグメントによる視覚的寄与が低くなり、オペレータにとっては区別できないかもしれない。従って、環状部セグメントの数は、特定の処置おける画像のS/N統計に従って、制限することができる。
コリメータ例1800の環状部1824のような、非均一なDPP領域を処理するための同じ方法は、図15C、図15Dのような本発明のコリメータについても、使用することが可能であり、図16の全てのコリメータもまた、非均一なDPP領域を生成する。これらの方法は、コリメータによって使用される方法に関わりなく、異なる照射領域が、コリメータ形状により、コリメータ動作により、または形状と動作の組み合わせにより生成されるのかに関わりなく、異なる照射領域を生成する任意のコリメータにと共に使用することが可能である。コリメータの動作の全ての場合において、同じ動作パターンのサイクルは、上述のように、画像強調を単純化するが、しかしそれは、上述の画像強調を可能にするための必要条件ではない。
上記の例で、環状部1806(図18A)に対応する画像エリア1826(図18D)を参照して、画像エリア1826の基本的処理に関する解説は、以下のとおりである。このエリアの照射は、エリア1822の照射の1/10であるので、エリア1822のS/Nと同様のS/Nを有する処理後のエリア1826を生成するために、エリア1826の最新の10個のフレームを合算することができる。
別のアプローチでは、エリア1826におけるS/N目標を犠牲にして、より少ないフレームを加算することができる。例えば、5フレームのみを合算することで、エリア1822のS/Nの0.71倍のS/Nを得るという選択が可能であり、これにより、10フレームを合算する場合と比較して、エリア1826の時間分解能を2倍に向上させることができる。
本例において結果的に1/2となる輝度を補償するために、エリア1826の各画素値を2で乗算することができる。より一般的には、エリア1822の輝度と連関した輝度を得るために、M個のフレームを合算する必要がある場合に、代わりにm個のフレーム(mは任意の正の数とすることができる)を合算したら、エリア1826の画素の画素値をM/mで乗算しなければならない。
また、合算されるフレームの数が整数である必要はないことも、理解されるであろう。例えば、4.5フレームを合算することができる。本例では、FRMnは最新のフレーム、FRMn−1はその前のフレームである、などとする。最新の4.5フレームを合算することは、(各画素について)以下の形をとることができる。
SUM=(FRMn)+(FRMn−1)+(FRMn−2)+(FRMn−3)+0.5×(FRMn−4)
そして、この場合、輝度調整では、係数10/4.5を用いる。
一部のケースでは、環状部1806(および1804)を通過する照射のスペクトル変化に起因して、そのエリアのX線は、患者を通過する際の吸収係数がより低くなることが認められる。従って、患者または他の吸収物質が存在しない場合の、エリア1826への照射は、エリア1822への照射の1/10であるにもかかわらず、吸収物体が存在する場合の、エリア1822のそれに相対的なエリア1826への有効照射は、1/10よりも高くなる。それは、例えば1/8であり得る。そのような場合、最新の8フレームを加算することで、S/Nと輝度の両方の(エリア1822と同様であるという)基準が満たされる。このことを利用して、特に暗い(高吸収係数)エリアでは、より少数のフレームを合算することが可能である。
発明のさらに別の例では、図17Aに示すようにROIがエリア1700にシフトした場合に、図17Bを参照して説明したようにコリメータ500の回転プロファイルを調節する代わりに、コリメータ全体を、コリメータ500の平面に平行な方向に直線的に変位させることができ、これにより、図5の円形アパーチャ504を通過するX線照射は、カメラセンサ710において、図19Aに示すようにエリア1700に中心が設定される。
コリメータ入力面112に到達し得る照射だけが、コリメータ500のアパーチャ(円形孔505および扇形孔506)を通過する照射であると想定される。従って、センサ内のエリア1902は、図19Aにおいて網掛けされており(イメージインテンシファイア入力112の対応エリアに、照射は全く到達しない)、境界712によって制限される700、702および704を含むエリアのみが照射される。照射されるエリアは、その場合、互いに対してシフトした中心を有する2つの円の間の重なりであり、番号表示符号1900によって図19Aに示される。
本発明のこの望ましい機能は、この場合、エリア700におけるDPPをより高くすることを可能とする円形孔504、および画像エリアの残りの部分に関連付けられて孔504のDPPの1/10とすることを可能とする扇形孔506によって、エリア1900内において提供される。
図19Bは、図19Aの例による、図2の表示バージョンを示している。
コリメータ500は、任意の一般的なX−Y機械系を用いて、X−Y平面内(図1Aの座標系126を参照)で動かすことが可能である。例えば、図10Cの環状の静止部品1016を、X線管構造に接続する代わりに、X−Y系に接続して、このX−Y系をX線管構造に接続し、これにより、図10Cのコリメータを、本例において、図19Aの例で求められるようにX−Y面内で動かすことが可能となる。
画素補正、S/N調整、いくつかのフレームの画素加算などの上記方法を、コリメータの変位の調整を伴う図19Aの例に十分に適用可能であることは、理解されるであろう。X−Yシフト方法は、本発明のコリメータのいずれにも適用可能である。
X−Yの代わりに線(例えばX軸)に沿って変位することも、同じ方法で適用することが可能であるが、その場合、ROIエリアが、画像120エリアにわたってこの方法で処理され得るという制限があることは、理解されるであろう。
X−Y機械系は、Shanghai ZhengXin Ltd,Shangjai,Chinaから入手可能な電動XYテーブルZXW050HA02のようなものを含めて、多くの設計を想定することが可能である。X−Y機械系の注文設計は、当技術分野では一般的であり、しばしば、応用の必要性に最適に適合させるために設計が行われる。注文設計されたX−Y機械系のそのような1つの供給業者は、LinTech,Monrovia,California,USAである。
コリメータ500の直径は増加されることが可能であり、その結果、扇形エリア702の長さが、図20Bに示されるように、r3まで増加されることは、理解されるであろう。図20Aは図5のコリメータであり、ここでは、図20Bのコリメータとの比較を容易にするために、図20Aとして提供されている。角度508は同じであり(本例では36度)、円形孔504の直径は同じである(r1)。R3は、図19を参照して説明したように、コリメータが横に変位した場合にも、イメージインテンシファイア入力112の完全な視野が組み込まれるほどに十分大きい。この設計によって、図19Bの完全な画像エリア120は、図19の例における1902のような影のエリアがどこにも無く、アクティブに維持される。このようなコリメータの拡大は、本発明の任意のコリメータにおいて実現することができる。
要求される最大変位が、円形孔700の縁が画像712の縁のいずれかの場所にちょうど一点接触する点(そのような点の一例は、図19Aにおける点1904である)にまで及ぶ、図19の例において、扇形孔の必要な半径r3は、図20Bを参照して、以下のように計算することができる。
r3=A−r1 式(12)
ここで、Aは、イメージインテンシファイア入力112の直径B(図3を参照)を、コリメータ平面におけるその投影にスケーリングしたものである。すなわち、
A=B*(D1/D2) 式(13)
コリメータをX−Y平面内で動かす過程では、(エリア504を通過する)フルDPPで照射されていた画素は、エリア504が動くことでそれらの画素がそのエリアに含まれなくなることにより、1/10のDPPで照射されるように、状態が変化し得る。理解されるように、本例の動作モードを考慮すると、1秒の間に、画素の状態が、エリア504に含まれるフルDPPの状態から、エリア504の外の1/10のDPPの状態へと変化し、1/10のDPPの10フレームは既に取得されており、この画素の表示のための処理は、エリア504内にあるときと同じS/Nを提供するために、最後の10フレーム(または、別の例では、0.5秒後に5フレーム)を使用する上述の方法のいずれかで実施される。1秒の遷移の間に、この画素のS/Nを、エリア504に含まれていたときと同じS/Nに維持するための別の処理が必要となる。
図32を参照する。ステップ3200で、現在のフレームからの画素を、画素和に加算し、そして次のフレームを確認する(ステップ3210)。遷移期間中にこれまで合算されたフレームを、フルDPPのデータと、加重和で組み合わせる(ステップ3220)。このとき、フルDPPのデータは、新しいフレームのより低いDPPを補償して、一貫したS/Nを維持するために、重み付けされる。例えば、ある1つのフレームが遷移期間に入ると、表示は、90%のフルDPPと、その1つ新しいフレームの加重和となる。2フレーム後には、80%のフルDPPと、2つの新しいフレームになる、などする。フルDPPの重みは、それらの画素のS/Nを、それらがエリア504に含まれていたときと同じに維持するために必要なDPPを表すように、その有効線量を軽減させる。
ステップ3230で、正規化が実行される場合にはそれを実行し、そして更新された画像を表示させる(ステップ3240)。プロセスは、ECの完了まで継続し、その場合、新しいフレームは、古いフルDPPデータと比較して、徐々に、より大きな重みを受けるようになる。10フレームが経過すると、遷移期間は終了し、図28Cに示すような方法の動作を開始させることができる(ステップ3260)。
さらに明確にするための一例を以下で提示する。本例では、0.1秒のリフレッシュレート、0.1秒から1秒まで変化する時間分解能で、以下の手順を実施し、ここで、Nは、その画素の最後のフルDPPフレームのインデックスである。
1.時間0で、フレームNの最後のフルDPPデータを100%で、その画素として表示する。時間分解能は0.1秒である。
2.時間0.1秒で、フレームNの最後のフルDPPデータを90%で、フレームN+1の新しいDPPデータの100%との加重和を、その画素として表示する。
3.時間0.2秒で、フレームNの最後のフルDPPデータを80%で、フレームN+1のDPPデータの100%と、フレームN+2のDPPデータの100%との加重和を、その画素として表示する。
4. ....
5. ....
6. ....
7. ....
8. ....
9. ....
10.時間0.9秒で、フレームNの最後のフルDPPデータを10%で、フレームN+1,N+2,....,N+9の各々の新しいDPPの100%との加重和を、その画素として表示する。
11.時間1.0秒で、フレームNの最後のフルDPPデータを0%で、フレームN+1,N+2,....,N+9,N+10の各々の新しいDPPデータの100%の加重和を、その画素として表示する。このとき、時間分解能は、1秒に変化している。
12.1/10のDPPの領域の画像改善のための上述の方法に継続する。時間分解能は1秒である。
理解されるように、わずか1fpsのレートで1/10のDPPの画素をリフレッシュする方法の場合、画素が1/10のDPPの照射へ変化した後、最後のフルDPPデータは1秒間表示され、その後は、1/10のDPPの最後の10フレームの平均が、画素をリフレッシュするために使用される。
画素が反対方向に状態を変化させる場合、すなわち、1/10のDPPのエリアからフルDPPのエリアに変化する場合、この遷移は瞬間的であり、状態変化の後の最初の0.1秒の内に、表示画像は、フルDPPの最初の0.1秒フレームでリフレッシュされる。
図1Aを参照して説明したように、上記の方法は、比較的高い周波数のパルスX線に対しても適用可能である。「比較的高い周波数」という表現は、コリメータ設計および動作モードに対して相対的なものである。36度の扇形角度幅を有し、10rpsで回転する、図5のコリメータ500の例では、パルス周波数は、少なくとも100/秒の周波数であるべきであり、これにより、1フレームの各36度のエリア当たり、少なくとも1つのX線パルスとなる。画素補正方式を単純化するためには、X線パルス周波数は、最小周波数に正の整数を乗算したものとなることがさらに求められる。本例では、200/秒、300/秒、400/秒などである。本例では、1,000/秒(最小周波数の10倍)を、比較的高い周波数と考えることができる。
いずれのコリメータも、X線に対して完全に不透明ではなく、コリメータは、不透明な領域でほとんどのX線を遮断するように構築されている。(鉛の場合と同様な)0.25mmのHVL(半値層)によって、3mm厚のコリメータは、入射X線照射の0.5(3/0.25)=1/4096を(散乱することなく)通過させる。「本質的に不透明な」という表現は、これらの実際のコリメータを説明するために使用される。上述のほとんどのコリメータは、図5の518のような本質的に不透明な領域と、図5の504および506としてのアパーチャまたは孔とから構成される。図18の例のようなコリメータは異なり、本質的に不透明なエリア1806およびアパーチャ1802に加えて、図18Aの1804のような半不透明な領域を含む。
本発明によるコリメータは、スタンドアローンとしてX線システムに取り付けることが可能であり、または別のコリメータと一緒に取り付けることが可能であり、例えば、X線をイメージインテンシファイアの入力エリア112の一部に制限するように設計される。本発明のコリメータおよび他のコリメータは、X線光路に沿って任意の順番で配置することができる。エリア112の照射部分は、X線光路において全てのコリメータの遮断するエリアを重ねた残りの部分である。このように連設する設計では、所望の機能を得るために、各コリメータの、X線源からの距離およびエリア112までの距離を、上述のようにコリメータのジオメトリと共に、考慮する必要がある。
[動的ROIおよびアイトラッカを使用した画像最適化]
別の例では、ユーザにより知覚される画像を向上させるために、コリメータの上記の例および画像処理の例(さらには上述されていない例)のいずれかを、アイトラッカと共に用いることができる。典型的な複数フレームX線撮像システムでは、一般に画像の輝度と呼ばれ得るものを決定するために、典型的には、その中心が画像の中心に設定されたエリアが定義される。場合によっては、画像のコントラストも、そのエリアに基づいて決定される。典型的には、そのエリアは、画像全体よりも小さいが、画像全体と同様のサイズのエリアとすることもできる。
そのエリアの画像内容に基づいて、ユーザに対して画像を最適化するように、以下のような画像品質に関連した各種パラメータを決定することができる。
1.(連続モードであるか、またはパルスモードであるかに関わりなく)X線管電流
2.X線管ピークキロボルト(PKV)
3.X線パルス長
4.アナログであるか、またはデジタルであるかに関わりなく、AGC(自動利得制御)
5.輝度関数、コントラスト関数、ガンマ関数、オフセット関数、利得関数、n次線形関数、非線形関数などの様々な関数で実現される画像の階調補正または階調調整
このエリアの画像内容に応じて画像を最適化する一例は、このエリアにおける10%の最も明るい画素を特定して、これらの画素の平均値を計算し、利得を調整する(各画素値を定数係数で乗算する)ことであり、これにより、表示レベル0〜255を提供する8ビット表示システムにおいて、平均値はレベル240に設定される。
規定のエリアの画像データを用いたこのようなパラメータ変更の典型的な結果は、そのエリアの画像は、ユーザの視覚に対してその画像内容が最適化される一方で、このエリア外の画像部分は、ユーザの視覚に対して最適化されないことがあるということである。
例えば、肺が、最適化エリア内にある場合がある。肺は、X線照射に対して透過性が比較的高いので、最適化は、肺が所望の輝度で表示されるようにするため、照射を低減するように作用する。その結果、近くにあるが最適化エリア外にある脊椎は、暗く表示されて、細部の可視性が失われる可能性がある。現状技術によるこの点を克服するために、脊椎が最適化エリア内となるまで患者を動かして、その脊柱について最適化を実施することで、その輝度を高める。しかしながら、この場合、肺は、輝度が高くなりすぎて、画像における肺の細部は劣化する。このコンフリクトは、X線を操作する上述のもののようなコリメータを、アイトラッカと共に使用することにより、解消することができる。
本発明によれば、ROI内ならびに周辺の強度を向上/調整する(そして適切な画像品質を得る)ことで、(ステント、ツール、または生体組織など)いくつかの特徴が表示されて明確に視認できることを保証するように、X線管の入力パラメータを、自動的に制御するか、またはユーザ主導による設定よって制御することができる。
本例では、ROIは静的ではなく、ユーザの注視座標に追従する。アイトラッカは、画面上のユーザの注視点の(x,y)のストリームを供給する。ROIを、コリメータの相補的調整を伴って、これらの座標に移行させ、ユーザが注視している場所であるROIに含まれた画像のための最適化を実施する。
その結果、この自動画像最適化機能に対する手動調整または補正を必要とすることなく、ユーザが見ている場所であってユーザが最良の画像を必要としている場所であるエリアにおいて、常に、画像は最適化される。
なお、本機能を、処置の全体を通して、または処置の所望の期間のみにおいて、用いることができることは、理解されるであろう。
画像は、ROIの内容に応じて、上述のパラメータ、または画像の画素の表示値を修正する他の任意のパラメータのいずれかを用いて最適化することができる。
また、ROIの中心を注視点に設定する必要がないことも理解されるであろう。注視点を含むようにROIが選択された場合でも、所望の最適化を実施することが可能である。
なお、コリメータの上記の例および画像処理の例のいずれかを用いることなく、上記の最適化方法を適用することもできることは、理解されるであろう。本方法は、イメージインテンシファイアの入力112の視野にわたって略均一なDPPを採用した複数フレームX線撮像システムに適用することができる。画像領域におけるオペレータの注視点を検出するために、そのような複数フレームX線撮像システムにアイトラッカが追加される。その場合、上記最適化は、上述のように、その注視点を含む画像エリアについて実施される。
[階調補正関数を用いた背景画像処理]
図18A〜図18Dを参照して記載したタイプのコリメータを使用することの影響の1つは、ROI(環状部1802)に対して背景(環状部1806)におけるX線照射スペクトルが変化することである。背景フィルタ(環状部1806)を通してX線DPPを低減した結果として、画像のそのエリアにおけるX線スペクトルは、画像のROIエリア(略してROI)と比較して変化する。その結果として、ヒト組織(または他のいずれかの物質)におけるX線の吸収特性が、背景領域とROIとで異なる。図18A〜図18Dに関連したコリメータの例では、さらに、患者またはファントム(図1Aの110)が存在しない場合に背景領域の1画素あたりの光子数がROIにおける1画素当たりの光子数の10%である例を考えると、各々の背景画素値に10を乗算することにより(または、上述のように最新の10個の背景画像を合算することにより)背景画像がROIの画像と同様になることが示唆され得る。これは典型的なケースではない。典型的には、背景画像をROI画像とより同じように見えるようにするためには、より複雑な階調再現関数が必要となる。これについて、図21A〜図21Cを参照して、より詳細に説明する。
なお、上記の10%という選択は、任意であって、一例として選択されたものにすぎないことは、理解されるであろう。1%〜90%の間の他の値を選択することができ、さらには、ゼロより大きく100%未満の任意の値を選択することができる。10%以外の値の場合の調整および説明は、当業者には明らかである。画像調査、測定、較正、および評価のためにX線照射野で使用される典型的なツールは、図21Aに示すような10段のステップウェッジである。これは、多くの材料で構成することができる。図1Aの患者110の代わりに、このようなステップウェッジをX線光路に配置することにより、ストライプ画像を取得すると、(S/Nが比較的高いと仮定して)隣接するステップの画素の間に差異があるのとは対照的に、各々の矩形ストライプの画素は、その値が比較的類似している。各々のストライプにおける平均値を測定することで、図21Bにおける11個のドット模様バー2104の値を生成することができる。横軸は、ステップの相対厚さを表しており、番号ゼロは、吸収がない(空気のストリップのみである)ことを表し、番号1は、ステップウェッジ2100の最も薄いステップを表し、番号10は、ステップウェッジ2100の最も厚いステップを表し、これは、本例では、最も薄いステップの10倍の厚さである。
縦軸は、画素値を表している。本例では、0〜4095のダイナミックレンジを提供する12ビットシステムを選択した。本例では、12ビットシステムを、それがデジタル画像処理用として当該分野で一般的なシステムであるという理由で選択したが、本発明を実現するために任意のシステムを使用できること、および、本発明を他のシステムに採用することは当業者には簡単なことであって、本発明の範囲は本例によって限定されないことは、理解されるであろう。また、本例では、画素ノイズ用に95の追加レベルを可能とするとともに、レベル4095での高いデジタルノイズカットオフを回避するために、空気での平均画素レベルを4000に設定した。このような選択は、一例としてなされたものであり、理解されるように、このようなシステムでは、ノイズはX線DPPに依存し、空気の透過率の値は、好ましいX線特性に応じた値とするべきである。
本例では、結果的に背景におけるX線照射スペクトル分布を変化させる、背景におけるX線強度のフィルタリングによって、同じステップウェッジ2100を通した吸収係数の特性を変化させる。その結果として得られる各ステップにおける背景照射についての画素値を、図21Bに11個の黒色バー2106として示している。
上述のように最新の10個の背景フレームを加算すること(または、各々の背景画素を10で乗算すること)による背景の初期処理を実施する場合には、最新の10フレームを加算した後の、背景におけるそれらのステップの平均値を表す11個の網掛けバー2108において、一番左の網掛けバーで示すように、ステップゼロにおける初期処理後の背景画素値は、ステップゼロにおけるROI画素値と同様になる。
バー2104に対してバー2108を精査すると、ステップゼロを除いて、残りの10個のバー2108はすべて、残りの10個のバー2104よりも高い値であることが明らかとなる。これは、図18Aのフィルタの環状部1806によってスペクトルが変化することに起因して背景における吸収が異なることによる結果である。例えば、ROIにおけるステップ5の平均画素値は1419であるが、初期処理後の背景では2005である。その結果、初期処理後の背景画像とROIの画像とは見た目が異なることになる。
これを解決するために、背景画像領域(略して、背景)のための追加の処理ステップが必要となる。図21BのステップのROI領域および背景領域を参照して、そのような補正関数を、図21Cの関数2112として示しており、ここでは階調補正関数と呼ぶ。階調補正関数を用いて画像を変更するプロセスを、ここでは階調補正と呼ぶ。
階調補正関数2112は、11個のストリップの各々について、背景ストリップの平均値を、ROI領域のストリップの平均画素値と同じにするように、階調補正係数を計算することによって、作成される。そのような各々の係数は、背景におけるステップの平均画素値に対する、ROIにおけるステップの平均画素値の比である。これらの計算された値の間にある画素値のための係数は、3次補間法などの任意の種類の補間、または11個の算出点に対する指数関数もしくはn次線形関数などの任意の関数のフィッティングを用いて得ることができる。本例では、背景領域における画素値が低いほど、補正係数が低いことは、明らかである。例えば、初期処理後の背景画素値が762の場合、補正係数は0.44(図21Cにおける2114)であり、初期処理後の背景画素値が2524の場合、補正係数は0.79(図21Cにおける2116)である。
本例における階調補正とは、初期処理後の背景の各画素に、図21Cの例によって関連付けられた係数で、乗算することを意味する。
図21Cの階調補正関数は、初期処理後の背景画素の各々を、階調再現関数2112によって提供される関連した係数(背景画素補正係数)で乗算することによる、初期処理後の背景のさらなる処理のために用いられる。
なお、本例では、背景を、ROIと同様になるように処理したが、同じアプローチを用いて、ROIを、背景と同様になるように処理することも可能であることは、理解されるであろう。また、背景について初期処理を実行するとともに、背景に対するROIの階調再現を実行することも可能である。そのような階調補正についての説明を得るには、上記の例において、背景という単語とROIという単語を入れ替えるだけでよい。
また、理解されるように、ROIと背景についてステップの値を同様にする結果を得る初期処理は、階調補正のための必要条件ではない。上記の初期処理なしで、または例えば背景のステップゼロをROIのステップゼロの値の半分にするように設計された初期処理とともに、階調補正を実行することができる。これは、例えば、10%の背景照射の本例では、最新の10個の画像の代わりに、最新の5つの画像を加算することにより実行することができる。階調補正プロセスは同じであり、(同じようにして計算される)階調補正関数のみが異なる。
[ステップウェッジを用いた階調補正関数の計算]
以下の例では、背景画像をROIの画像と同様に見えるようにするための階調補正関数を生成するための方法を、より詳細に提示する。本方法では、図33Aを参照する。
本方法の第1のフェーズは、データ収集である。
データを収集するために、可変吸収ファントムを使用することで、画像領域にわたって異なる吸収レベルを提供する。そのようなファントムは、(図21Aのもののような)ステップウェッジ、リニアウェッジ・ファントム、連続勾配関数の可変厚ファントム、ランダム厚ファントム、または画像のダイナミックレンジ(12ビットシステムでは0〜4095)にわたって十分な測定点を提供する他の任意の可変吸収ファントム、で構成することができ、それらの測定点は、所望の精度が得られるようにダイナミックレンジ全体に適度に分散している。なお、ダイナミックレンジに、より多くのステップがより均等に分散されているほど、階調補正関数の精度がより高くなることは、理解されるであろう。10段のステップウェッジは、妥当な精度を得るための合理的な選択である。
可変吸収ファントム(VAP)の好ましい材料は、生体組織を似た振る舞いをする材料である。水が、生体軟組織を表す合理的なものであるとするのが一般的である。Supertech,Elkhart,Indiana,USAから入手可能なプラスチックウォータのようなファントムを製造するために使用される水等価と考えられる物質がある。このような材料を使用することによって、収集データは、フィルタリングされた背景照射スペクトルとROI照射スペクトルに対する生体軟組織の反応を、より良く模したものとなる。また、そのような可変吸収ファントムにおいて、骨等価物質を使用することもできるが、当業者であれば理解できるように、それは、軟組織の解説の単なる延長にすぎず、よって、ここでさらに詳細に解説はしない。
可変吸収ファントム(VAP)は、図1Aのシステムにおいて、患者110の代わりに配置される。
所与のPKV1について、画像、または画像のセットが取得される。PKVがパラメータである理由は、X線スペクトルがPKV依存であるからであり、このため、それぞれの階調補正カーブは、所与のPKVについて計算される。取得される画像は、ステップウェッジの例では、各ステップについて、ROIと背景のX線スペクトルがそれぞれ取得されるように設計されている。すなわち、そのステップの一部分がROI内にあり、他の部分は背景内にあるか、または、ある画像ではそのステップがROI内にあり、別の画像ではそのステップが背景内にあるか、いずれかである。
ここで、本例では、背景画素値を修正すること、およびROIを基準として用いて背景をROIと同様に見えるように調整することを、選択する。なお、ROIを背景と同様に見えるようにするために、ROI画素値を調整することができる(または、上述のように他の代替案を採用することができる)ことは、理解されるであろうが、その方法は、本例と完全に類似しているので、ここでさらに詳細には説明しない。
これを実行するために、(空気のステップゼロを含む)各ステップiについて、2つの画素群の平均を算出する。
1.(ステップ3300)ROI内にあるステップiの画素:AVGri
2.(ステップ3305)背景にあるステップiの画素:AVGbi
次に、これら2つの数値を用いて(ステップ3310)、レベルAVGbiを有する背景画素について階調補正関数値F(AVGbi)を計算する。
F(AVGbi)=AVGri/AVGbi
10段のステップウェッジ+1段の空気の例では、11個の階調補正関数値からなるセット{F(AVGb0),F(AVGb1),F(AVGb2), ... ,F(AVGb10)}が得られる。
12ビット表示システムの例では、背景の画素がとり得る値の各々が階調補正関数値を有するように、4096通りの補正値が必要とされる。上記で計算された11個の値以外のそのような値は、2次線形関数もしくはn次線形関数フィッティングまたは指数関数フィッティングなどの任意の内挿法および外挿法を用いて推定することができる(ステップ3320)。そのコンセプトは同じであり、その違いは、計算された階調補正関数の精度にあり、それは一般に、補正後に背景がどの程度ROIに似ているのかによって評価される。これについて、以下の例を用いて説明する。
10段プラス空気ステップのそれぞれの関数値を測定するためにステップウェッジを使用する場合について、一例の表を提示する。
本例では、ステップゼロは、吸収のないエリアであり、VAPの外のエリアである。また、本例では、背景は、(上記で詳述したように、10%の背景照射を補償するために最新の10フレームを加算するなどの)初期処理も終えている。このため、AVGr0=AVGb0である。また、本例では、AVGr0=4000であるように、照射が設定された。これは、所与のPKVについて、例えば、複数フレーム連続X線撮像システムにおいてmA(ミリアンペア)を決定することにより、またはパルスX線システムにおいて1パルス当たりの電荷量(ミリアンペア秒:mAs)を決定することにより、行われる。以下の解説の目的では、AVGr0=4000を得るためのX線電流の設定を指して、mA−0と呼ぶことにする。
従って、0〜4095のための補正係数を取得するためには、319〜3999の範囲については内挿が必要であり、0〜317および4001〜4095の範囲については外挿が必要である。これは、例えば、MathWorks,Inc,Natick,Massachusetts,USAから入手可能なMatLabで提供される、多くのカーブフィッティング法のいずれかを用いて実行することができる。具体的なフィッティング法は、一般的にはデータに依存する。
理解されるように、階調補正関数を計算するために、必ずしもすべてのステップ(段)を用いる必要はないが、一般的には、より多くのステップを用いることで、より良好な階調補正関数がサポートされる。
なお、カーブフィッティングの目的では、そのようなカーブは、さらに点(AVGb,F(AVGb))=(0,0)を通るものであることも、常に求められることは、理解されるであろう。すなわち、吸収体の厚さが、その厚さによって照射を完全に遮断するほどに大きい場合には、その点での階調補正値はゼロである。
上記の例により、200および無限大の相対厚さを表す2つの追加の行を、表中に示すことができる。
従って、この追加点(0,0)を、より良好なカーブフィッティングのために、測定値の任意のセットに追加して使用することができる。
また、ROI(図18Aおよび図18Bのフィルタセクション1802に対応する図18Dの1822)と、背景(図18Aおよび図18Bのフィルタセクション1806に対応する図18Dの1826)のような、2つの画像エリアだけではなく、さらの多くの画像エリアが上記の階調補正に関係していることも、理解されるであろう。図18Aおよび図18Bのフィルタセクション1804に対応する図18Dの遷移エリア1824のような、他の画像エリアが関係している。本例の遷移エリア1824では、環状部1804にわたるフィルタの可変厚の変化によって、X線スペクトルが、ROIの中心からの距離の関数として徐々に変化している。なお、背景1826用に設計された階調補正カーブが、遷移エリア1824用として最適ではないことは、理解されるであろう。
そこで、遷移エリア1824をいくつかの遷移サブエリアに分割することが望ましく、各々の遷移サブエリアでは、フィルタリング後のX線スペクトルは比較的均一である。そのような各々の遷移サブエリアについて、(それぞれのPKV用の)階調補正関数を計算して、その関連付けられた遷移サブエリアの階調補正に用いる。別のアプローチでは、特定のサブエリア用の階調補正関数は、その特定の遷移サブエリアにおけるフィルタ厚さを考慮して、背景の階調補正関数から推定することができる。例えば、遷移サブエリアの厚さが背景のそれに近い場合は、階調補正関数は、背景の階調補正関数に近いものとなる。階調補正値のそのような推定の一例を、以下の表に提示している。
「背景の近く」および「ROIの近く」の値は、以下の形の指数関数的評価を用いて、背景値から推定される。
推定値=背景値E
ここで、「背景の近く」の値の推定の場合はE=0.85であり、「ROIの近く」の値の推定の場合はE=0.07である。
他の多くの推定を用いることができる。指数関数的推定は、問題のX線の指数関数的吸収特性を合理的にサポートする。
上記の方法は、ある範囲のPKV値に対して実行されて、そのようなPKV値の各々について、階調補正関数を生成する。例えば、50PKV〜150PKVの範囲で、50、75、100、125、150PKVについての、5つの階調補正関数を生成することができる。
例えば、90PKVが患者に使用される場合、その階調補正関数は、線形補間または他の任意の補間を用いて、75PKV用と100PKV用に計算された階調補正関数から補間することができる。そして、この補間された階調補正関数を、90PKV照射によって生成された背景の階調補正に用いることができる。
上記の階調補正関数の計算を実行した後に直面し得る一般的な状況は、使用する実際の画像が空気セクションを含んでいないことであり、さらにはステップ1、2、3、4と等価な物体も含んでいないかもしれないことである。例えば、検査対象(図1Aの患者110)において「X線透過性」が最も高い部分が、0〜4095のダイナミックレンジのうちレベル2000にしか到達しないことがあり得る。そのような場合、そのエリアの輝度を高めてレベル4000に達するようにDPPを増加させるために、X線電流が2倍にされることがある。
その場合、現在の4000は、階調補正関数のレベル2000と同等な吸収の後に生成されるので、元々4000用に設計された階調補正値は、もはや適切ではない。
この状況に対処するため、X線mAが2倍にされて電流mAが2×(mA−0)である場合には、図21Cの階調補正関数のx軸の単位を、同じくx軸の値に2を乗算することにより修正することで、図21Dの修正された階調補正関数を得ることができる。図21Dの階調補正関数で使用されるダイナミックレンジは、依然として0〜4095である(図21Dでは4095を破線2120で示している)。このレンジでは、実際の階調補正値は、0.00〜約0.71の範囲であって、以前のように1.00までではない。
よって、使用する際のX線電流が、階調補正関数の計算の際のX線電流に対して変更された場合には、階調補正関数のXスケール(「入力スケール」)を、上述のようにmAの変化と同じ比率で調整することができ、そして新たなX線電流で必要な階調補正を提供するために用いることができる。
なお、このスケール調整をより正確に決定するのは、X線管から検査対象に向けて放出されるX線光子数の変化であることは、理解されるであろう。それは、一般に、mAの変化に適度に比例すると考えられるので、この目的で一般にmAが用いられる。
上述のように、階調補正関数を用いることに関して、階調補正関数は、背景を初期処理することなく用いることができる。そのような場合、階調補正関数の計算は、同じ条件下で、すなわち、階調補正関数の計算に使用するデータに対して初期処理を実施することなく、行われなければならない。
[患者の身体を用いた背景画像補正関数の計算]
本発明の別の例では、階調補正関数の計算は、(上述のようなファントムの代わりに)リアルタイムの患者データに基づいて、特定の患者に合わせて最適化することができる。本例について説明するために、図22A〜図22Bを参照する。これらの図面は、表示層を示しているが、便宜上、このようにしているにすぎない。これらの図面を参照した解説では、一般に12ビットで処理される画像処理層および画像メモリデータ層についても、さらには、X線分配層および検出層(平面検出器またはイメージインテンシファイアまたは任意の理論的X線検出器のいずれか)についても言及しており、これらの層に関するジオメトリは、図22Aおよび図22Bと、対応する図33Bのフローチャートを参照して記載されるものに完全に類似している。
本例は、上記の例の説明で選択された同じパラメータを用いて提示され、すなわち、階調補正関数の計算は特定のPKVおよびmAについて実施され、図1Aの110のような患者またはファントムが存在しないときに背景照射はROI照射の10%であるように設計される、などする。本例の説明のために重要な差異については明確に提示する。以下の説明では、さらに、図18Aのコリメータの、環状部1804の幅がゼロであるとして、環状中央孔1802と環状部1806のみを考慮する上記単純化を採用する。環状部1804の場合への拡張は、上記の拡張と完全に類似している。
図22Aを以下で参照する。図22Aで表されている期間中に、オペレータは、点2202を注視している。ROI 2204は、上述のように、注視点2202の辺りに設定される(ステップ3330)。そして、高照射レベルがROI 2204に向けられる一方で、背景2206は、ROIの照射の1/10を受ける。メインフローで、上述のようにデータが処理される(典型的には、フレームを加算し、オプションで増倍係数を用いて輝度調整する初期処理と、保存された階調補正関数を用いた第2の処理。空間フィルタなどの他の画像強調処理を適用することもできる)。
バックグラウンドフローで、患者110の画像から取得したデータに基づいて、階調補正カーブの計算が行われる。
図22Aから、2種類のデータが取得される。
1.ROI 2202において、図18Aの環状部1806によってフィルタリングされないX線スペクトルについて、画像データを取得して保存する(ステップ3335)(好ましくは12ビットで、ただし8ビットなどの他の精度でも可能である)。
2.背景2206において、図18Aの環状部1806によってフィルタリングされるX線スペクトルについて、画像データを取得して保存する(ステップ3340)(好ましくは12ビットで、ただし8ビットなどの他の精度でも可能である)。
次に、いくらかの時間の後に、オペレータの注視点が、図22Bの点2208に移動する。ROIは、その注視点に追従し、その結果をROI 2210として示している(ステップ3345)。
図22Bから、2種類のデータが取得される。
3.ROI 2210において、図18Aの環状部1806によってフィルタリングされないX線スペクトルについて、画像データを取得して保存する(ステップ3350)(好ましくは12ビットで、ただし8ビットなどの他の精度でも可能である)。
4.背景2206(この場合、以前はROI 2204であったエリア2214も含む)において、図18Aの環状部1806によってフィルタリングされるX線スペクトルについて、画像データを取得して保存する(ステップ3360)(好ましくは12ビットで、ただし8ビットなどの他の精度でも可能である)。
この収集されたデータを用いて、階調補正関数を計算することができる。
1つのアプローチでは、それらのフレームの各々に対して、初期処理(フレーム合算および輝度調整)を実行する。初期処理を実行することなく階調補正関数を計算する他のアプローチについては、上記の例において既に十分に説明されているので、解説しない。
この段階で、初期処理後のデータを用いて、ROI 2204からの(一部または全ての)画素の値を、背景エリア2214からの対応する画素の値で除算する(ステップ3370)ことで、図22Bのエリア2214内の背景画素の対応する値(入力)に対する、背景画素の階調補正のための図21Cの補正係数(出力)を得る。
同じく、初期処理後のデータを用いて、ROI 2210からの(一部または全ての)画素の値を、図22Aの段階で取得されたデータの対応する背景エリア2206からの対応する画素の値で除算することで、図22Aのエリア2206内の背景画素の対応する値に対する、背景画素の階調補正のための図21Cの補正係数を得る。
これにより、計算された対応する背景画素補正係数を有する、階調補正関数の複数の入力点からなるセットを得る。一般的には、このセットは、ノイズに起因して、同じ値の入力値で、異なる出力値を有するものも含んでいる。出力値のこの統計的分布は、出力値の平均化、中央値、または他のいずれかの方法を含む任意の方法で解決することができる。本例では、平均化アプローチを採用する。このようにして、出力値が異なり得る入力値の多くが、単一の出力値を有する単一の入力値に整理される。
このような点のセットを得たことで、このセットに(好ましくは、さらに点(0,0)にも)適合させるように、カーブフィッティングを実行することができ、これにより、実際の患者データに基づいた階調補正関数を計算する(ステップ3380)。
なお、この目的で、同様に、1つのみのROI位置を用いることも、上記の例で示した2つよりも多くのROI位置を用いることもできることは、理解されるであろう。
また、多くの異なるROI位置を用いるほど、カーブフィッティングに用いるセットに含まれる点がより多く取得され得ることで、より正確な階調補正関数が得られる可能性が高くなることも、理解されるであろう。
さらに、より多くのデータを計算に用いることで、精度を向上させることができることも、理解されるであろう。例えば、10fpsによる例であって、図22AにおけるROI位置が5秒よりも長く持続するのであれば、注視点が図22Bの位置に移動する前の最後の5秒間に生成されるすべてのフレームから、ROIおよび背景のデータを収集することができる。同様に、図22BのROI位置が3秒よりも長く持続するのであれば、注視点が図22Bの位置に移動した後の最初の3秒間に生成されるすべてのフレームから、ROIおよび背景のデータを収集することができる。
そのようなデータは、いずれも時間的に平均化することで、ノイズ誤差を低減して、階調補正関数のカーブフィッティングのためのより正確な値を得ることができる。
また、そのような階調補正関数の計算は、患者の臨床処置中に計算を実行することができることも、理解されるであろう。その場合、ROIがある位置から別の位置に最初に移動した直後に最初の計算を実施し、そして、追加して蓄積されたデータを用いて、任意の時間間隔で階調補正関数を再計算することができる。
そのプロセスの開始時に、デフォルトの階調補正関数を使用し、そして最初に計算された階調補正関数で、その計算直後に置き換えることができ、さらに、それぞれの階調補正関数を、続いて計算された、追加データによって改善された階調補正関数で置き換えることができる。
なお、複数の患者から収集した階調補正計算用データを用いて、将来の患者に使用することができる「一般的な患者」用の1つ以上の階調補正関数を生成することができることは、理解されるであろう。
そのようなデータは、患者が追加されるごとに、その患者のデータが、既に保存されたデータに加えられて一緒に処理されることによって、改善されることができる。
上述のように、階調補正関数を用いることに関して、階調補正関数は、背景を初期処理することなく用いることができる。そのような場合、階調補正関数の計算は、同じ条件下で、すなわち、階調補正関数の計算に使用するデータに対して初期処理を実施することなく、行われなければならない。
一例として、上記で提示したのは、図18の環状部1824を、等しい半径刻み幅の8つの環状部に分割することができることであって、これによると、最も小さい環状部#1の平均DPPは1822の9/10であり、次の環状部#2の平均DPPは1822の8/10であり、環状部#3は7/10である、などして、最後の環状部#8は1822の2/10のDPPとなる。本例では、特定の内径と外径を有する環状部の各々では、図18Aの角度1828に依存しないDPPが提供されると仮定される。
本方法は、図23Aに示すように、X線源がアパーチャの中心の真横にある場合に、正確に機能する。図23Aでは、破線2302は、コリメータ1800の中位層(半分の厚さ)を示している。X線(X線群)2304と2306は、ライン2302が環状部1804の上面と交差するのと同じ点で、環状部1804の上面に交差する。これは、それらのX線群が、同じ半径で、ただし異なる角度で、コリメータを通過することを表している。X線源は、アパーチャ1802および環状部1804の中心の真横にあるので、対称性は、X線群2304と2306のそれぞれの経路におけるコリメータ1800の実体が同じであることを意味する。従って、減衰は同じであり、図18Aの角度1828に依存しない。
図23Bは、コリメータ1800が右に移動した状況を示している。X線群2304に類似したX線群2308と、X線群2306に類似したX線群2310は、同じ半径でコリメータ1800を通過するものの、コリメータ面における入射角は同じではない。コリメータ内部でのX線群2308と2310の経路は異なるので、それらの減衰は異なる。これを克服するために、この現象を考慮して、DPPの計算に組み込む。
1つのアプローチでは、コリメータ1800の位置をパラメータとして、DPPの補正を実施する。これは、コリメータ材料のX線吸収係数およびコリメータのジオメトリを用いて行うことができる。また、X線源306からコリメータ1800までの距離も、コリメータ位置とDPPとの関係に影響を及ぼすため、さらにこの距離も計算において考慮することで、精度をさらに向上させることができる。
DPPの計算に代えて、DPPを、コリメータ1800のいくつかの異なる位置について測定して、減衰データとして用いることができる。精度は、同じくX線源306からコリメータ1800までの距離の関数としてのDPPの測定によって、さらに向上させることができる。
図24Aに参照符号2312で示すような対称または略対称なアパーチャ縁によって、X線の入射角に対する減衰の感度を低減することができる。この設計では、X線2308とX線2310との、コリメータの実体における経路の差異は、図23Aおよび23Bのアパーチャ縁の場合よりも小さい。なお、X線の入射角に対する減衰の感度を最小限に抑えるために、アパーチャ縁の各側をライン2302に関して非対称とするように、設計を最適化できることは、理解されるであろう。そのような最適化の結果として、アパーチャ縁の2つの面(図24Aおよび24Bにおける環状部2312の上面と下面)は、ライン2302に関して非対称となる。
コリメータ1800の変形例を示す図25を以下で参照する。X線照射スペクトル分布を変化させる様々な厚さのアルミニウム(Al)層のような層を用いてX線照射をフィルタリングすることがよくある。そのようなフィルタリングでは、(限定されるものではないが)典型的には、X線スペクトルの低エネルギー部分を低減させる。ほとんどの材料による図18のコリメータは、そのようなことをする。そこで、図18のコリメータを、別のフィルタ層と共に用いる場合、X線ビーム断面を完全にカバーするように設計された別のフィルタ層は、アパーチャ1802のエリアにおいて所望の結果を提供するだけではなく、アパーチャの外側のエリア1806に対しても、この効果を、既にコリメータによって提供されているものに上乗せして加える。これは、望ましくない場合がある。これを克服するために、X線ビーム断面を完全にカバーするフィルタを用いる代わりに、より小さいフィルタ2500を、コリメータ1800の一部として、ROIエリアにのみ追加する。これにより、フィルタは、アパーチャエリア1802において所望通りに作用するが、エリア1806において追加の望ましくないフィルタリングを加えることはない。
次に、本発明を実施するための例示的なシステムを示す図26に注目する。
典型的には、X線システムにおいて、その中心が画像120内に設定されて固定位置にある(図2のROI 200のような)ROIが、画像解析のため、ならびにX線管100の駆動および画像120の修正のためのパラメータを生成するために、使用される。このエリアについて、平均値、最大値、コントラストなどのパラメータを計算することができる。このようなパラメータは、典型的には、(mA、mAs、KVpなど)X線管の動作を最適化するために用いられる。
本例では、アイトラッカ128を用いて、ユーザ122の注視座標をX線コントローラ130に供給する。従来技術のように固定位置のROIを用いる代わりに、ROIは、注視点を含むように、または注視点の近くにあるように、注視座標に応じて移動する。注視点の関数としてのROI位置のこの調整によって、X線管の駆動および画像120の修正のためのROIからの解析およびパラメータの計算は、時として注視点から離れていて注視点に関連する画像情報を表していないことがある固定ROIではなく、注視点に応じた位置にあるROIから実施される。
例えば、画像の中心は、画像の暗部を構成する(椎骨および胸骨などの)骨を主に含む場合があり、画像120の側部は、画像の明部である肺を主に含む。中心が固定されたROIの場合、X線パラメータおよび(輝度、コントラスト、階調補正などの)画像調整は、中心の画像が鮮明となるように調整される。この調整によって、ROIの外にある肺領域に対して過剰なX線が駆動されることになり、さらには、許容画像品質を超えて肺領域の輝度を増加させることもあり、その結果、肺画像は使用できなくなる。ユーザが肺を見たとき、その画像品質は、使い物にならないことがある。そのような場合に、ユーザは、中心固定位置のROIに肺が入るように、患者またはCアームシステムを新たな位置に動かすことになり得る。注視点の関数としてROIを移動させる本例では、ユーザが、画像120の側部にある肺を注視すると、ROIも肺領域へ移されて、X線パラメータおよび画像の調整は、変位されたROIに応じて、肺に必要なように実施される。これによって、さらに、本例では、注視点に応じて、典型的にはX線強度が低減されて、患者への照射は低減されることになる。
なお、注視点とROIとの関係として、様々なものを利用できることは、理解されるであろう。そのような関係として、注視点に対するROIの相対位置、注視点に対するROIサイズ、注視点に対するROI形状、を含むことができる(矩形画像では、ROIは、中央領域にある円形のもの、および画像の隅角付近にある矩形のもの、または円弧と90度の直線辺との組み合わせなどの他の任意の形状をとるもの、とすることができる)。また、ROIは、その中心を注視点の辺り設定することができるが、注視点に対する相対位置を可変とすることもできる。そのような可変位置は、注視点の位置と、注視点のダイナミクスと、ROIの固定または可変形状との任意の組み合わせに依存させることができる。ROIは、その位置を固定とし、サイズのみを注視点の関数として変化させることができる。そのような一例は、その中心が画像120に関して設定された円形ROIであって、そのROIの直径は注視点に応じて変化する。一例では、画像120の中心からの注視点の距離が増加したときに、ROIの直径を増加させることができる。
なお、理解されるべきことは、本発明におけるアイトラッカという用語は、ユーザの注視点に関連する情報を提供することができる任意のデバイスを指して使用されるということである。
図26の例において、本発明は、一般的にユーザの注視点の情報を自動的に提供するアイトラッカに限定されないことは、理解されるであろう。本発明の一例では、アイトラッカを、ROIの位置および/または形状に影響を及ぼす任意の入力デバイスで置き換えることができる。例えば、ジョイスティック、キーボード、タブレットPCもしくはスマートフォンのディスプレイなどの対話型ディスプレイ、ジェスチャ読取装置、音声解釈装置、または他の任意の適切なデバイスを用いて、画像120に対する相対座標を特定することができ、そして、そのような入力に応じて、ROIの位置および/または形状を変化させる。
階調の変更について、上記では階調補正という用語を使用して説明している。多くの例において階調補正という用語を使用しているが、これは、それらの例を「補正」の意味に限定するものではなく、それらの例はいずれも、所望の任意の画像修正を含み得るようなものなど、画像の任意の階調変更の意味に解釈することができる。階調補正という用語は、所望の任意の画像修正を含み得る階調変更と解釈されるべきである。
[複数ROIのコリメータ]
図18Aおよび18Bは、部分透過性の背景(1806)と完全透過性のROIセクション(1802)とを有するコリメータを開示しており、この場合、その直径のROIでエリア1822(図18D)に照射し、部分透過エリア1806によって図18Dのエリア1826に照射する。簡単にするため、図18Aにおける遷移エリア1804、および図18Dにおける1824を、本例では無視しているが、本例が遷移エリアを備えた変形例も含み得ることは、理解されるであろう。
例えば、図34Aでは、イメージインテンシファイアの入力面112における、X線ビーム106による照射エリア全体3402の直径は、12”とすることができる。ROI照射エリアは、例えば、番号表示符号3404で示すように、直径で、全エリア3402の1/3である4”に設計することができる。1024×1024画素の結像エリアの例では、12”の直径が、略1024画素(図18Dの1826および1824)に結像され、ROIの直径が、略(1024/3)=341画素(図18Dの1822)に結像される。
一部のケースでは、ユーザは、イメージインテンシファイア114のズーム機能を作動させることができ、これにより、入力エリア112の一部のみが、カメラ116センサ上に結像される。例えば、入力エリア112からの、12”ではなく9”の直径のみが、カメラ116センサ上に結像される。そのような例では、直径9”のエリアが、画像の1024×1024画素に結像される。ユーザは、ROIエリアが依然として、表示される画像120の直径で1/3であることを期待し得る。この場合、番号表示符号3406で示すように、入力112のうち、以前のような4”ではなく直径3”のエリアが、ROIの直径としての341画素に照射されなければならない。
一例では、ROI照射エリアの直径の4”から3”への調整は、x線焦点306からのコリメータ1800の新たな距離を生成するために、直径4”用に設計されたROIエリア1802を有するコリメータ1800を、イメージインテンシファイア114に向かって移動させることによって実施することができる。D1は、直径4”のROIの場合の、焦点306からのコリメータ1800の距離であるとすると、直径3”のROIを得るためには、焦点306からのコリメータ1800の新たな距離は、本例ではD1×3/4でなければならない。この比率の計算例は、他のROI直径の場合にも用いることができる。コリメータ1800は、任意の電動機械系を使用して、焦点306に対して離間または接近させるように移動させることができる。なお、本例では、図34Aにおいて、より一般的なコリメータ150によってコリメータ1800を表しており、(上述のように)コリメータ150で表される他のコリメータを、本例により使用することもできることは、理解されるであろう。
別の例では、コリメータ1800を焦点306に対して離間または接近させるように移動させる代わりに、コリメータ1800のようなコリメータを、コリメータ3410によって示す図34Bの例に従って設計することができる。このコリメータは、3通りの異なるサイズのROI用の3つの孔を有する。例えば、各々のROI孔の直径は、照射エリアの直径の1/3に投影するように設計される。例えば、イメージインテンシファイアの入力エリア112の直径が12”であり、9”と6”という2通りのズームオプションがある場合に、直径で、孔3414は、孔3412の9/12となり、孔3416は、孔3412の6/12となる。イメージインテンシファイア114のそれぞれのズーム用として、コリメータ3410の対応するエリアを使用することで、ROIは、直径で、画像120の直径の1/3に維持される。
図34Cのコリメータ3420は、コリメータ3410と同様に、ただし異なるジオメトリによって、イメージインテンシファイア114のズームオプションに応じたROI孔の調整を可能とする別の例である。
矩形孔3428(比較的大きな円形孔であってもよい)によって、X線を制限することなく、このようなシステムの通常の使用を可能とするコリメータ領域を提供する。
なお、入力エリア112上に可変サイズのROIを提供するように、図34Bおよび34Cのもののような複数の孔を有するコリメータを、コリメータ平面に対して垂直に動かすことも可能であることは、理解されるであろう。複数通りの孔サイズと、コリメータ領域に対して垂直な動きと、を組み合わせることにより、1つの孔と比較して、より少ない垂直移動範囲で、より多くのROIサイズを提供することができる。
より多くのROIサイズをカバーするために必要となる、コリメータ平面に対して垂直な動きの範囲は、異なる孔寸法の種類が増えるほど、より小さな範囲となる。
また、図34の例を、図23、24、25を参照して提示したような孔縁のいずれかと組み合わせることができることも、理解されるであろう。
次に、本発明のコリメータ3500の別例を提示している図35Aを参照する。図1Bで参照した方向を提示するために、図35Aに座標系126を示している。
X線焦点306を図示しており、円錐状のX線ビーム106が、入力エリア112(図35Aには示されていないので、図34Aを参照)に向かって上方に投射される。
プレート3501、3502、3503、3504は、X線に対して部分透過性を有する。本例では、このようなプレートの各々は、ビーム106の30%を透過させると仮定するが、他の透過レベルを使用できることは、理解されるであろう。プレート3501、3502、3503、3504は、透過後のX線ビームのスペクトル分布の所望の効果を考慮して、任意の適切な材料で構成することができる。例えば、銅プレートを使用することができる。
破線円106Aは、おおよそコリメータ3500の平面におけるX線コーン106の断面を表している。矩形状のX線ビーム3510を除き、ビームの残りの部分(106B)の強度は、プレート3501、3502、3503、3504によって低減される。それらのプレートのうちの一層のみである位置では、X線ビームは、その元の強度の30%に低減される。2枚のプレートが重なっている領域では、X線ビームは、その元の強度の9%(30%×30%)に低減される。本例によれば、このときのROI 3510は、矩形である。図35Bで説明されるように、モータによって、プレート3501、3502、3503、3504を動かすことができる。
なお、フィルタ材の厚さに応じたX線スペクトルの変化によって、入射X線の30%をそれぞれ通過させる2層による結果が、一般的には9%ではなく、元のx線スペクトルおよびフィルタの材料に依存することは、理解されるであろう。しかしながら、本発明の開示においては、発明の説明を簡単にするために、そのような関係(30%×30%=9%)を仮定するものとする。1層対2層の実際の吸収度は、特定の用途の要求に応じて設計することができ、それは本開示では無視される。
図35Bでは、プレート3501に関して、電動要素の構成部品を詳細に示している。その他の3つのプレートの機構は同様である。
モータ3501Aによってスクリュー3501Cを駆動し、これによりナット3501Bを動かす。ナット3501Bは、プレート3501に接続されており、従って、プレート3501を矢印3501Dの方向に動かすことを可能とする。これにより、各プレートに双方向矢印で示すように、各プレートを、他のプレートとは独立に動かすことができる。同図では、プレートを支持して移動を可能とするために使用することができるレールを示していない。なお、本明細書で記載される特定の動作機構は、本発明を説明するために提示されるものであり、本発明の範囲は、この動作機構に限定されないことは、理解されるであろう。
図35Bの例では、孔3512は、(ビーム断面106Aで示すような)ビーム106の中心にあり、特定のサイズを有する。
図35Cの例では、プレート3503および3504は、これらのプレート間の距離を変えることなく右に移動させたものである。プレート3501および3502は、これらのプレート間の距離を変えることなく上方に移動させたものである。その結果、孔3512は、X線ビーム断面106Aの右上縁に向かって移動したが、その寸法は変更されていない。
図35Dの例では、同じく、孔3512は、おおよそX線ビーム断面106Aの右上領域にあるが、ただし、プレート3501と3502との間の距離を減少させたものであり、さらにプレート3503と3504との間の距離も減少させたものである。その結果、孔3512のサイズが縮小されたものであって、この場合、得られるROIは、より小さくなっている。
図35Eでは、孔は、やはりX線ビーム断面106Aの右上領域にあるが、ただし、プレート間の距離は、大きな矩形を形成するように、さらに具体的にはX方向よりもY方向に長い矩形を形成するように、再び変更されたものである。よって、ROIは、より大きく、かつ異なる形状のものとなる。
従って、コリメータ3500の本例によれば、画像120のROIを、画像120の領域にわたって所望の位置に移動させることができるだけではなく、イメージインテンシファイア114におけるズームを補償するため、または他の理由で、ROIのサイズおよびアスペクト比を所望通りに変更することもできる。
なお、図35では、コリメータのプレート対が同一平面に配置されることを示唆しているが、これは本発明の限定事項ではなく、プレート対のプレートのそれぞれを異なる平面に配置することができることは、理解されるであろう。
次に、ROIが図35Bに示す位置にあるときの画像120の様々な領域におけるX線強度分布を示す図36を参照する。本例では、コリメータ3500と入力エリア112との間に物体(患者)はなく、従って、理想的には、コリメータ3500がなければ、X線照射は入力エリア112にわたって均一となる。本例では、コリメータ3500による結果として、画像120の領域は、3通りの強度エリアに、すなわち、元の100%の強度であるROI 3602と、ROIの30%の強度である3604(そのような4つのエリア)と、ROIの9%の強度である3606(そのような4つのエリア)とに分割される。
背景を補正するための上述の方法は、本例の背景を補正するために十分に適用可能であり、その場合、エリア3604および3606の各々で、独自の補正パラメータが必要となる。
従って、本例を上述の補正方法と共に使用することができることは、理解されるであろう。また、図18および24に関連したものなど、エッジ遷移のコンセプトを、孔3512に面しているコリメータ3500のプレートのエッジにも適用可能であることも、理解されるであろう。
上記では、イメージインテンシファイアを参照して説明したが、平面パネル検出器などの任意の検出器に適用できることは、理解されるであろう。検出器、ズームエリア、およびROIのジオメトリは、同質のものである必要はなく、混合特性(すなわち、円形または矩形または他のジオメトリ)のものとすることができる。
なお、上記の方法および技術は、本明細書において上記の例として記載された構成および方法に限定されないことは、当業者であれば理解できるであろう。これらは、例として提示されたものであり、特定の設計およびその設計の製品に実装される技術群に応じて、最終結果を最適化するために、他の構成および方法を用いることが可能である。
本明細書における上記実施形態は、例として記載されたものにすぎず、本発明の限定範囲を規定するものではない。
本発明の範囲は、以下に提示する請求項によってのみ規定される。