JP6179935B2 - 頭部形状測定装置 - Google Patents
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Description
例えば、複数台のカメラを被測定者の周囲に配置し、これら複数台のカメラによって被測定者の頭部を撮影し、取得した頭部のパターン画像にもとづいて、頭部の三次元形状を算出する装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
ここで、それら多数台のカメラの配置位置を具体的に挙げると、一台のカメラが、被測定者の頭上に位置し、他の一台が、被測定者の前方斜め下方向に位置し、他の複数台が、被測定者の胸囲の高さで当該胸囲を前後左右から取り囲むような位置に配置されていた。
つまり、同装置においては、多数のカメラが、被測定者の上方向、下方向、前方向、後方向、左方向、右方向のそれぞれに位置しており、被測定者の身体を取り囲んでいた。
しかも、このように、圧迫感等を受けた被測定者は、カメラによる撮影が行われている間中、精神的に緊張した状態で、同装置内で同じ姿勢を維持することを余儀なくされる。
このように被測定者に対して圧迫感等を与えてしまうようなカメラの配置については、圧迫感等を与えないような配置に変更することが望ましい。
同装置は、撮影した頭部の画像にもとづいて当該頭部の三次元画像データを生成する装置である。ところが、この生成された三次元画像データは、頭部に装着するかつらを製作する際に用いる三次元画像データとしての利用に適さないものであった。その理由として、以下の理由を挙げることができる。
例えば、頭部において頭髪が生えている部分を被髪部位とした場合、かつらの製作に際しては、その被髪部位の三次元形状を表した三次元画像データが必要となる。また、製作したかつらが頭部にフィットするようにするためには、その被髪部位の生え際付近の三次元形状をより正確に表した三次元画像データが必要となる。特に、額の上方の生え際は、顔の上方に位置することから人目につきやすい位置にあり、また、後頭部の襟足付近は、一般に窪んでいることから、かつらがフィットしにくい。このため、これら額の上方の生え際付近の三次元形状や、後頭部の襟足付近の三次元形状をより正確に表した三次元画像データが必要となる。
例えば、カメラが球状の物体を被写体として撮影する場合において、比較的近い距離からその球状体を撮影するとき、この球状体の中心にピントを合わせると、球状体の周縁部ではピントがずれてしまい、この周縁部の画像が不鮮明となる。特に、カメラと球状体との距離が近いほど、被写界深度が浅くなるため、球状体の周縁部ではピントがずれやすくなる。
また、同装置に設けられた各カメラは、上述したように、被測定者の頭部の全周、頭頂、あるいは顎下を撮影対象としている。このため、各カメラは、それら撮影対象としている頭部の全周、頭頂、あるいは顎下にピントを合わせることになる。
そうすると、頭部における被髪部位の生え際や襟足は、カメラが撮影した頭部の画像においてこの頭部の周縁部付近に位置するようになり、この周縁部ではピントがずれて画像が不鮮明となる。これにより、それら生え際や襟足付近の三次元形状をより正確に表した三次元画像データを取得することが難しいものとなり、頭部に装着するかつらを製作する際に用いる三次元画像データとしての利用に適さないものとなっていた。
このため、被測定者の身体の上方や下方さらには前後左右にまでカメラを配置した特許文献1に記載の装置と比較した場合、カメラの台数が少ないことや、被測定者の視界の上方にしかカメラが存在しないことから、被測定者が受ける圧迫感や威圧感が少ないものとなっている。
しかも、このように、既存の装置では、撮影に要する時間が長くかかることから、一度位置決めした頭部が撮影時間内に動かないようにするために、被測定者の身体を固定する固定バーが設けられていた。ところが、固定バーは、身体の動きを拘束するものであるため、被測定者に対して、圧迫感や威圧感、さらには不快感を与える要因となっていた。
まず、本発明の頭部形状測定装置の第一実施形態について、図1、図2を参照して説明する。
図1は、本実施形態の頭部形状測定装置を斜め前方から見たときの当該頭部形状測定装置の外観構成を示す外観斜視図である。図2は、本実施形態の頭部形状測定装置を斜め後方から見たときの当該頭部形状測定装置の外観構成を示す外観斜視図である。
ここで、スキャナ部10は、円板状(図1等においては、半球状ドーム型)に形成された筐体14の下部に、ライト11と、プロジェクタ12と、カメラ13が配置された構造となっている。
ライト11は、例えばLEDなどの発光素子を使用した小型の照明手段であって、被測定者Mの頭部Hに対して光を照射することで、その頭部Hを照明する。
なお、三次元計測法として、例えば、光切断法や空間コード化法などの計測法を用いる場合には、スリット光を出射可能な構成を有したプロジェクタ12を備えることができる。
なお、カメラ13の種類としては、例えば、CCDカメラ、CMOSカメラ、赤外線サーマルカメラ、X線カメラなど、頭部Hを撮影するカメラ13として任意好適な種類を選択できる。また、カメラ13のインタフェースには、例えば、USB、IEEE1394、カメラリンクなど、任意好適なインタフェースを用いることができる。
下部材142の中央部分には、上方向に向かって窪んだ凹部143が形成されており、この凹部143における環状の側面が傾斜面144として形成され、この傾斜面144にライト11とプロジェクタ12とカメラ13が配置されている。
なお、これらライト11等の配置については、後記の(スキャナ部及びカメラの構成)にて詳述する。
通信部21は、カメラ13から出力された画像データを、データ用ケーブル40を介して受信する。なお、本実施形態においては、画像処理手段20とカメラ13との間の通信を、データ用ケーブル40を介した有線通信としているが、有線通信に限るものではなく、無線通信とすることもできる。
記憶部22は、所定の記憶領域を有する記憶手段であって、画像処理手段20の有する機能を実行するためのプログラムやデータを記憶する。また、記憶部22は、通信部21で受信された画像データを記憶する。
頭部Hの三次元形状を算出するための画像処理としては、次のような内容の画像処理を採用することができる。例えば、各カメラ13から出力された画像データにもとづいて、これら画像データごとに、三次元座標系における三次元画像データを生成する。そして、これら生成した三次元画像データを基準の三次元座標系において合成して、頭部Hの全体の三次元形状を表した三次元画像データを算出する。
また、表示部24は、複数台のカメラ13がそれぞれ撮影した頭部Hの画像を一画面上に分割表示することもできる。
制御部26は、CPUなどで構成されており、画像処理手段20の有する機能を実行するために画像処理手段20の構成各部を制御する制御手段である。
支柱31は、直径の異なる複数本の管体が同軸状に組み込まれた伸縮可能な管状部材である。この支柱31は、伸縮方向である軸方向が垂直方向となるように立設されている。また、最も直径の小さい管体の上部が屈曲しており、この屈曲部の端部にスキャナ部10が取り付けられている。
キャスター33は、脚部32の下面に取り付けられている。このキャスター33を設けることにより、頭部形状測定装置1を任意の場所へ容易に移動させることができる。
なお、支柱31や脚部32の前方であってスキャナ部10の下方には、被測定者Mが着座するための椅子35が設置されている。椅子35は、支柱31等とは、別体となっている。ただし、椅子35と支柱31等とを連結した構造とすることもできる。
支柱31を伸縮するための機構としては、例えば、スライド軸受に通されたボールねじをモーターで回転させることによりスライド軸受に接続された管体を伸縮する機構などが挙げられる。モーターは、電源ケーブル50を介して商用電源を受電することによって回転軸が回転する。また、電源ケーブル50を介して受電した電力は、ライト11、プロジェクタ12、カメラ13、画像処理手段20の駆動電力としても用いられる。
具体的には、次の手順で行われる。被測定者Mが椅子35に着座すると、複数台のカメラ13がその被測定者Mの頭部Hを撮影し、画像処理手段20の表示部24がその撮影された被測定者Mの頭部Hの画像をリアルタイムで表示する。ユーザは、その表示された画像を視認し、この表示部24における所定の範囲内に頭部Hが納まっているかどうかを確認する。その頭部Hが表示部24における所定の範囲内に納まっていないとき、ユーザは、操作部25を操作して、昇降制御部34の伸縮機構を駆動させて、支持手段30の支柱31を短縮又は伸長させる。そして、表示部24における所定の範囲内に頭部Hが納まった時点で、支柱31の短縮又は伸長を停止する。これにより、カメラ13の撮影範囲に頭部Hを納めることができる。
次に、これら複数台のカメラ13が配置されたスキャナ部10とカメラ13の構成について、詳細に説明する。
図1、図2に示すように、スキャナ部10は、椅子35に着座した被測定者Mの頭部Hの上方に位置している。
また、スキャナ部10には、ライト11とプロジェクタ12とカメラ13が集中して配置されており、これ以外の箇所に、ライト11等は、配置されていない。
特に、カメラ13は、スキャナ部10の筐体14の下部材142に配置されており、ハイアングルで被測定者Mの頭部Hを撮影するようになっている。
このため、被測定者Mにとっては、自身の視界の上方にしかカメラ13等が存在せず、開放された空間の中で頭部Hの形状の測定を受けることになるので、圧迫感や威圧感を感じることなく、精神的にリラックスした状態で、その測定を受けることができる。
このスキャナ部10の傾斜面144におけるライト11等の配置位置を図4に示す。
同図に示すように、ライト11は、複数配置されており、被測定者Mの頭部Hの全体を照明可能な位置に配置されている。
具体例として、ライト11は、例えば、四つ配置することができ、頭部Hを中心として、その頭部Hの上方の周囲に、等間隔で、90度ごとに配置することができる。図4においては、被測定者Mの正面方向の角度を0度としたときに、四つのライト11が、10度、100度、190度、280度の位置にそれぞれ配置されている。これにより、四つのライト11が、頭部Hの正面、左側面、背面、右側面を、それぞれ照明するようになっている。なお、ライト11の数及び配置位置は、図4に示す数及び位置に限るものではなく、任意の数で、好適な位置に配置することができる。
図4においては、プロジェクタ12が四台配置されている。また、同図においては、被測定者Mの正面方向の角度を0度としたときに、四つのプロジェクタ12が、65度、150度、210度、295度の位置に、それぞれ配置されている。
これら三台のカメラ13の配置位置としては、例えば、これら三台のカメラ13から出力された画像データにもとづいて頭部Hの全体の三次元画像データを生成可能な位置とすることができる。
図4においては、被測定者Mの頭部Hを中心としてその周囲に三台のカメラ13a〜13cが配置されている。また、同図においては、当該頭部Hの正面方向の角度を0度としたときに、0度、120度、240度の各位置に、それら三台のカメラ13a〜13cが配置されている。
このような配置とした場合、それら三台のカメラ13a〜13cにより撮影された頭部Hの画像に重複部分があるので、これら三台のカメラ13a〜13cから出力された画像データを用いて頭部Hの全体の三次元画像データを生成することができる。
なお、カメラ13の配置位置は、図4に示す位置に限るものではなく、任意好適な位置に配置することができる。
特に、スキャナ部10の内部には、板状部材15(例えば、厚みの厚いアルミ板)が配置されており、この板状部材15の下面にカメラ13が取り付けられ、かつ固定されている(図5参照)。これにより、カメラ13は、その取付位置からずれないようになっている。なお、ライト11及びプロジェクタ12も、板状部材15に固定することができる。
さらに、画像データの取得が瞬時に終了するため、被測定者Mは、長時間同じ姿勢を維持させる必要がなくなる。これにより、被測定者Mの受ける負担を軽減できる。
しかも、画像データの取得が瞬時に終了するため、被測定者Mの身体を固定するための固定バーを設ける必要がない。このことからも、被測定者Mへの負担を軽減できる。
具体的には、図5に示すように、頭部Hの前方斜め上方向の位置に配置されたカメラ13aを前方撮像手段とし、頭部Hの後方斜め上方向の位置に配置されたカメラ13b、13cを後方撮像手段としたときに、前方撮像手段が、頭部Hにおける額上方の生え際が撮影範囲の中心部分に位置するような角度で、傾斜面144に配置されており、後方撮像手段が、頭部Hの襟足が撮影範囲の中心部分に位置するような角度で、傾斜面144に配置されている。
なお、前方撮像手段の俯角は、この前方撮像手段における撮影範囲の中心部分に頭部Hの額上方の生え際を位置させることが可能な角度とする。具体的には、例えば、水平に対して下方へ50度±5度の範囲内の角度とするのが望ましい。
また、後方撮像手段の俯角は、この後方撮像手段における撮影範囲の中心部分に頭部Hの襟足を位置させることが可能な角度とする。具体的には、例えば、水平に対して下方へ35度±5度の範囲内の角度とするのが望ましい。
この仮想配置面Pの具体的な傾斜方向は、次のような方向となっている。
仮想配置面Pは、椅子35に着座した被測定者Mの頭部Hの上方に位置している。
複数のカメラ13a〜13cのうちの一部のカメラ13aが、その仮想配置面Pにおいて、被測定者Mの頭部Hの前方斜め上方向の位置に配置されている。また、他の一部のカメラ13b、13cが、仮想配置面Pにおいて、被測定者Mの頭部Hの後方斜め上方向の位置に配置されている。
ここで、頭部Hの前方斜め上方向の位置に配置されたカメラ13aを前述したように前方撮像手段とし、頭部Hの後方斜め上方向の位置に配置されたカメラ13b、13cを前述したように後方撮像手段としたときに、仮想配置面Pのうち、前方撮像手段の配置された部分が、後方撮像手段の配置された部分よりも上方に位置するように、仮想配置面Pが傾斜している。
特に、頭部Hの襟足部分は、一般に窪んでおり、頭部Hを頭頂部の上方から見たときには、後頭部によってその襟足部分が隠れてしまう。そして、カメラ13を頭部Hの上方に配置すると、後頭部に隠蔽されて襟足部分が死角となるので、この襟足部分を撮影することができない。そこで、本実施形態の頭部形状測定装置1では、襟足部分を撮影する後方撮像手段を前方撮像手段よりも低い位置に設けるように仮想配置面Pを傾斜させた構成としてある。これにより、後方撮像手段は、頭部Hの後方の斜め上方に位置するようになるため、襟足部分を撮影範囲に納めることができ、この襟足部分の画像データを取得することができる。
なお、仮想配置面Pの傾斜角度は、例えば、水平に対して15度±5度の範囲内の角度とするのが望ましい。
次に、本発明の頭部形状測定装置の第二の実施形態について、図6を参照して説明する。
同図は、本実施形態の頭部形状測定装置に備えられたスキャナ部におけるライト等の配置位置を示す上面図である。
本実施形態は、第一実施形態と比較して、カメラの台数と配置位置が相違する。すなわち、第一実施形態では、カメラの台数が三台であり、これら三台のカメラがスキャナ部の傾斜面における所定の位置に配置されていたのに対し、本実施形態では、カメラの台数が四台であり、これら四台のカメラがスキャナ部の傾斜面における所定の位置に配置されている。他の構成要素は第一実施形態と同様である。
したがって、図6において、図1と同様の構成部分については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
ここで、スキャナ部10における筐体14の傾斜面144には、ライト11と、プロジェクタ12と、カメラ13が配置されている。
このスキャナ部10の傾斜面144におけるライト11等の配置位置を図6に示す。
これら四台のカメラ13の配置位置としては、例えば、これら四台のカメラ13から出力された画像データにもとづいて頭部Hの全体の三次元画像データを生成可能な位置とすることができる。
まず、カメラ13を三台配置した場合について説明する。なお、本実施形態においては、カメラ13の台数を四台とするが、このようにカメラ13の台数を四台とした場合に得られる効果が、カメラ13の台数を三台とした場合と比較して有用な効果であるため、これらを対比する観点から、ここでは、まず、カメラ13の台数を三台とした場合について説明する。
この場合は、それら三台のカメラ13により、頭部Hの全周を撮影することができる。また、それら三台のカメラ13により撮影された頭部Hの画像に重複部分があるので、これら三台のカメラ13から出力された画像データを用いて頭部Hの全体の三次元画像データを生成することができる。
同図(i)〜(iv)に示す頭部Hの三次元画像においては、頭部Hの下部、特に、耳の前方に欠損が確認される。
これは、頭部Hの後方から当該頭部Hを撮影するカメラ13(図4において、120度と240度の位置にそれぞれ配置されたカメラ13b、13c)が当該頭部Hを撮影した場合に、耳により隠された部分を撮影することができず、この部分をデジタルの画像データに変換することができないために欠損が生じたものと考えられる。また、頭部Hの前方から当該頭部Hを撮影するカメラ13(図4において、0度の位置に配置されたカメラ13a)が当該頭部Hを撮影した場合に、頭部Hの頬やエラの窪んだ部分を撮影することができず、この部分をデジタルの画像データに変換することができないために欠損が生じたものと考えられる。
そして、スキャナ部10の傾斜面144における四台のカメラ13の配置位置については、上記の欠損が生じないような配置位置とした。
具体的には、図6に示すように、被測定者Mの頭部Hを中心としてその周囲に四台のカメラ13を配置するとともに、被測定者Mの正面方向の角度を0度としたときに、それら四台のカメラ13を、45度、130度、230度、315度の位置に、それぞれ配置した。
四台のカメラ13をこのような配置とすることにより、図8(i)〜(iv)に示すように、画像処理手段20において生成される頭部Hの三次元画像データに欠損が生じるのを防止できる。その理由として、次の二つの理由が挙げられる。
欠損が生じる部分は、上述したように、頭部Hにおける耳の前方であって、頬やエラの窪んでいる部分である。この部分は、三台のカメラ13を図4に示した位置に配置したときの各カメラ13の撮影範囲において、死角となっている部分である。
そこで、このような死角がなくなるような位置に、四台のカメラ13を配置する。
これにより、例えば、頭部Hの右斜め後方に配置されたカメラ13bが当該頭部Hを撮影したときに死角となる部分、すなわち、右耳の前方や右の頬及びエラの窪んでいる部分が、右斜め前方に配置されたカメラ13aによって撮影される。また、例えば、頭部Hの左斜め後方に配置されたカメラ13cが当該頭部Hを撮影したときに死角となる部分、すなわち、左耳の前方や左の頬及びエラの窪んでいる部分が、左斜め前方に配置されたカメラ13dによって撮影される。
これにより、頭部Hの後方に配置されたカメラ13b、13cの撮影範囲において死角となっている部分が、頭部Hの前方に配置されたカメラ13a、13dによって撮影可能となるため、これら四台のカメラ13a〜13dの撮影範囲から死角をなくすことができる。これにより、図8(i)〜(iv)に示すように、画像処理手段20において生成される頭部Hの三次元画像データにおいて欠損が生じるのを防止できる。
さらに、後方撮像手段は、図5に示すように、前方撮像手段よりも低い位置に配置されるとともに、頭部Hの後頭部や側頭部に比較的近づいた位置に配置されている。
これらにより、後方撮像手段は、頭部Hの耳の後方斜め上方向ではなく、耳の側方よりの斜め上方向から耳及びこの周囲を撮影することとなるため、耳により隠蔽される当該耳の前方部分の死角の範囲を狭くすることができる。
具体的に、四台のカメラ13a〜13dの好ましい配置位置を、頭部Hを中心とする角度をもって例示すると、例えば、スキャナ部10を上方から見たときの頭部Hの前方方向を0度としたときに、カメラ13aを配置する角度を310度〜320度の範囲内の角度とし、カメラ13bを配置する角度を225度〜235度の範囲内の角度とし、カメラ13cを配置する角度を125度〜135度の範囲内の角度とし、カメラ13dを配置する角度を40度〜50度の範囲内の角度とすることができる。
四台のカメラ13を配置することで頭部Hの三次元画像データにおける欠損の発生を防止できる理由として、各カメラ13が頭部Hを撮影するときの撮影範囲に重複範囲を設けるように四台のカメラ13を配置したことが挙げられる。この点について、詳述する。
また、画像処理手段20においては、各カメラ13から送信されてきた画像データを受信して頭部Hの三次元形状を算出するための画像処理を実行する。このとき、画像処理手段20の画像処理部23は、カメラ13ごとに画像データを三次元座標系における三次元画像データに変換する。また、画像処理部23は、この三次元画像データのうち頭部Hの形状を示す三次元画像データを特定し、さらに、この特定した三次元画像データのうちの一定範囲内にある三次元画像データを指定する。そして、これら三次元座標系ごとに指定した三次元画像データを、基準の三次元座標系において合成して頭部Hの全体の三次元画像データを生成する。このように、頭部Hの全体の三次元画像データを生成する場合には、各カメラ13ごとに指定された一定範囲内の三次元画像データが使用される。
例えば、頭部Hの右前方に配置されたカメラ13aについての使用データ範囲は、図9において斜線で示すように、前頭部の右半分の範囲となっている。
また、頭部Hの右後方に配置されたカメラ13bについての使用データ範囲は、図10において斜線で示すように、後頭部の右半分の範囲となっている。
さらに、頭部Hの左前方に配置されたカメラ13dについての使用データ範囲は、図11において斜線で示すように、前頭部の左半分の範囲となっている。
そして、頭部Hの左後方に配置されたカメラ13cについての使用データ範囲は、図12において斜線で示すように、後頭部の左半分の範囲となっている。
例えば、図9〜図12においては、頭部Hを、前頭部の右半分と、前頭部の左半分と、後頭部の右半分と、後頭部の左半分に、四等分するように、点線が付されている。そして、四台のカメラ13についてのそれぞれの使用データ範囲は、四等分された点線の範囲内だけでなく、隣接する範囲の一部にまで広げられている。
このため、それら四台のカメラ13についてのそれぞれの使用データ範囲は、図13において斜線で示すように、点線及びこの近傍で重複するようになっている。
かつらには、頭部Hの一部に装着する部分かつら、頭部Hの上部から側部にかけて装着するハーフウィッグ(半かつら)、頭部Hの上部から側部、さらには耳の近傍及び襟足に亘って装着するフルキャップ(全頭かつら)などの種類がある。
ここで、フルキャップやハーフウィッグのかつらを製作する場合には、頭部Hのうちフルキャップやハーフウィッグのかつらによって覆われる部分の形状を測定する必要がある。
そこで、四台のカメラ13についてのそれぞれの使用データ範囲の重複部分が、耳の周りを通るイヤートゥイヤーラインL1、又は、後頭部及び襟足を通るセンターバックラインL2を含むようにする。これにより、耳周りや後頭部、襟足などの三次元形状を精緻に測定できるとともに、当該部分の形状を示す三次元データのブレを補正することが可能となるので、実際の頭部Hの形状により近い形状のかつらを製作できる。
具体的には、前方撮像手段であるカメラ13a、13dが、撮影範囲の中心部分に頭部Hにおける額上方の生え際が位置するような角度で、傾斜面144に配置されている。また、後方撮像手段であるカメラ13b、13cが、撮影範囲の中心部分に頭部Hの襟足が位置するような角度で、傾斜面144に配置されている。
このため、各カメラ13が撮影した画像において、額上方の生え際や後頭部の襟足の画像部分が鮮明となり、それら生え際や襟足付近の三次元形状をより正確に表した三次元画像データを生成することができる。これにより、この生成した三次元画像データを、頭部Hに装着するかつらを製作する際に用いる三次元画像データとして利用することができる。
しかも、四台のカメラ13がスキャナ部10に固定されているため、各カメラ13の取付角度の微調整が不要となる。
加えて、カメラ13等が環状の傾斜面144に配置されているため、被測定者Mの頭部Hの位置決めが容易である。
さらに、画像データの取得が瞬時に終了するため、被測定者Mに長時間同じ姿勢を維持させる必要がなくなる。これにより、被測定者Mへの負担を軽減でき、被測定者Mの身体を固定するための固定バーも不要となる。
しかも、四台のカメラ13のすべてを通る仮想の面を仮想配置面Pが、水平ではなく、水平面に対して傾斜している。このため、各カメラ13が頭部Hの額上方の生え際や襟足部分を的確に捉えた画像を撮影することができる。なお、仮想配置面Pの傾斜方向は、第一実施形態における仮想配置面Pの傾斜方向と同様である。
例えば、上述した実施形態では、スキャナ部の筐体の形状を円板状としたが、スキャナ部の形状は、円板状に限るものではなく、矩形状や多角形状、楕円形状など、任意の形状とすることができる。
また、上述した実施形態では、カメラの台数を三台又は四台としたが、これらの台数に限るものではなく、五台以上とすることができる。
10 スキャナ部
13(13a〜13d) カメラ(撮像手段)
13a、13d 前方撮像手段
13b、13c 後方撮像手段
14 筐体(被配置部材)
20 画像処理手段
M 被測定者
H 頭部
P 仮想配置面
L1 イヤートゥイヤーライン
L2 センターバックライン
Claims (3)
- 人間の頭部の形状を測定する頭部形状測定装置であって、
前記頭部を撮影して画像データを出力する複数の撮像手段と、
前記画像データにもとづいて前記頭部の三次元形状を算出する画像処理手段とを備え、
前記複数の撮像手段が四台以上備えられ、
前記複数の撮像手段が、前記頭部の上方に位置する筐体に取り付けられるとともに、前記頭部における頭髪の生え際を撮影範囲の中心部分に合わせた角度で前記筐体に取り付けられ、この取り付けられた位置を固定位置として前記頭部を撮影し、
前記複数の撮像手段のすべてを通る仮想配置面が、水平面に対して傾斜し、
前記複数の撮像手段のうちの一部を前方撮像手段とし、この前方撮像手段を、前記仮想配置面における前記頭部の前方斜め上方向の位置に配置し、前記複数の撮像手段のうちの他の一部を後方撮像手段とし、この後方撮像手段を、前記仮想配置面における前記頭部の後方斜め上方向の位置に配置したときに、
前記仮想配置面のうち、前記前方撮像手段の配置された部分が、前記後方撮像手段の配置された部分よりも上方に位置するように、当該仮想配置面が傾斜しており、
さらに、前記筐体を支持する支持手段が、前記頭部の前方側に開放された空間が形成されるように備えられ、前記支持手段は支柱、昇降制御部、及び脚部を有する
ことを特徴とする頭部形状測定装置。 - 前記前方撮像手段が、前記頭部における額上方の生え際を撮影範囲の中心部分に合わせた角度で配置され、
前記後方撮像手段が、前記頭部の襟足を撮影範囲の中心部分に合わせた角度で配置された
ことを特徴とする請求項1記載の頭部形状測定装置。 - 一の前記撮像手段が撮影する前記頭部の範囲と、この一の撮像手段の隣に位置する前記撮像手段が撮影する前記頭部の範囲とが重複するように、前記複数の撮像手段が前記仮想配置面に配置され、
前記重複した撮影範囲が、前記頭部の頭頂部と両耳とを結んだ線であるイヤートゥイヤーライン、又は、前記頭部の頭頂部と襟足の中央部分とを結んだ線であるセンターバックラインを含む
ことを特徴とする請求項1又は2記載の頭部形状測定装置。
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