JP6183082B2 - 金属被覆用樹脂組成物 - Google Patents
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Description
金属部品にモールドする時は、その形状に追随できる方法が求められており、例えば金属部品を射出成形用金型にインサートし、溶融樹脂を射出する方法が取られている。家電・自動車用途では、その部品の使用環境下にもよるが高い耐熱性が必要であり、それ故に高結晶性樹脂が使用されている。しかしながら高結晶性樹脂では、迅速な結晶化とその直後の熱収縮や、徐々に起こるエンタルピー緩和で生じる残留応力による接着性低下への影響を考慮する必要がある。接着性低下の問題を解決する為に、一般的には金属部品にプライマー剤塗布、コロナ放電処理といった成形前処理を経た後に成形されている(特許文献1、特許文献2参照)。しかしながらプライマー剤塗布では、溶媒の蒸発時に気泡が残存する、溶媒として有機溶剤を使用すれば作業環境が劣悪になる、さらには工程数が増加することによる製造コスト高等、問題点が多い。コロナ放電処理では、設備投資によるコスト高や金属表面への均一な処理が困難であり、短時間にて表面処理の効果がなくなるという問題もある。
金属に対する接着性(密着性)の評価に関し、通常はT型剥離強度で評価することが多いが、特に高い材料強度が要求されず、また強い応力があまり加わらないような場合、180度ピーリング剥離強度による評価の方が適切な場合がある。例えば、金属と被覆材との間に水分が侵入することを防止しようとする場合、180度ピーリング剥離試験において、被覆材が界面剥離せずに被覆材の材料破壊が生じるほどに高い界面の密着性が重要であると考えられる。また、加熱による二次収縮の抑制も重要であると考えられる。そこで本発明者等は、この密着性の向上と二次収縮性の抑制に着目したのである。
[1] (A)数平均分子量500以上4000以下のポリエーテルジオールを共重合し、該ポリエーテルジオールの含有量が50〜65質量%であるポリエステルエラストマ、(B)低結晶性樹脂、(C)ポリオレフィンエラストマ、(D)エポキシ化合物及び(E)粘着性付与剤を、質量比で(A)+(B)/(C)/(D)/(E)=100/20〜50/10〜30/10〜30の割合で含有し(A)/(B)=92〜80/8〜20の割合であることを特徴とする金属被覆用樹脂組成物。
[3] 前記(B)低結晶性ポリエステル樹脂が、イソフタル酸共重合ポリブチレンテレフタレートであることを特徴とする[1]または[2]に記載の金属被覆用樹脂組成物。
[4] 前記(D)エポキシ化合物が、ビスフェノール型エポキシ樹脂、またはノボラック型エポキシ樹脂であることを特徴とする[1]〜[3]のいずれかに記載の金属被覆用樹脂組成物。
[5] 前記(E)粘着性付与剤が、ロジン化合物であることを特徴とする[1]から[4]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[6] [1]〜[5]のいずれかの金属被覆用樹脂組成物を用いてSUS鋼板をインサート成形して得られたSUS鋼板被覆体において、該樹脂組成物のSUS鋼板からの180度ピーリング強度(N/インチ)が、5(N/インチ)以上である金属被覆用樹脂組成物。
本発明に用いる(A)ポリエステルエラストマは、ジカルボン酸成分とグリコール成分からなり、グリコール成分の一成分として、数平均分子量500以上4000以下のポリエーテルジオールを共重合し、該ポリエーテルジオールの含有量が50〜65質量%である共重合ポリエステルである。ポリエーテルジオールの含有量は、ポリエステルエラストマの質量に対し、共重合されているポリエーテルジオールの質量の割合を指す。
(A)ポリエステルエラストマに使用するジカルボン酸成分としては、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸が好ましく、これらの少なくとも一種が全ジカルボン酸成分中40モル%以上であることが、経済性・耐熱性の観点から好ましく、70モル%以上であることが、より好ましく、80モル%以上であることが、さらに好ましく、90モル%以上であることが特に好ましい。ジカルボン酸成分としては、テレフタル酸が特に好ましい。その他のジカルボン酸成分としては、イソフタル酸等が挙げられる。
(A)ポリエステルエラストマに使用するポリエーテルジオール以外のグリコール成分としては、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール等の脂肪族グリコールが挙げられる。これらの中でも、耐熱性を付与する上でエチレングリコール、1,4−ブタンジオールのいずれかであることが好ましい。ポリエーテルジオール以外のグリコール成分は、全グリコール成分に対して、ポリエーテルジオールの含有量が50〜65質量%であることを満たして共重合される。
(A)ポリエステルエラストマにポリエーテルジオールを共重合する理由は、超低密度の後記する(C)ポリオレフィンエラストマ成分との容易な微分散・混合を達成するためである。
ポリエーテルジオールの数平均分子量が500未満であると、ポリオレフィンエラストマとの容易な微分散・混合が達成しづらくなることがある。一方、数平均分子量が4000を超えると、(A)のポリエーテルジオール部分以外のポリエステル部分との相溶性が低下し、ブロック状に共重合することが難しくなる場合がある。ポリエーテルジオールの数平均分子量は、800以上であることがより好ましく、1000以上であることがさらに好ましい。ポリエーテルジオールの数平均分子量は、3000以下であることがより好ましく、2000以下であることがさらに好ましい。
また、ポリエステルエラストマ中のポリエーテルジオールの含有量が、65質量%を超えると、(A)のポリエーテルジオール部分以外のポリエステル部分の凝集力が低下し、低結晶性樹脂のブレンドでは目標とする硬度を達成できない。50質量%未満では成形時の収縮率が大きく密着性を妨げることが懸念される。ポリエーテルジオールの含有量は、53質量%以上63質量%以下がより好ましく、55質量%以上60質量%以下がさらに好ましい。
また、ポリエーテルジオール以外に、例えばダイマー酸、ダイマージオール等の長鎖のジカルボン酸成分および/またはグリコール成分を含んでも良いが、低温での接着性を付与する目的でグリコール成分としてポリエーテルジオールを用いることが、特に好ましい。
本発明に用いる(C)ポリオレフィンエラストマは、比重が0.95g/cm3以下の超低密度のポリオレフィンエラストマが好ましい。このような超低密度のポリオレフィンを使用することによって、元来非相溶のポリエステルエラストマと、容易に微分散・混合でき、特別な混練設備を必要とせず、良好な接着剤を得ることができる。また、低密度で結晶性も低いことで、ポリエステルに生じた射出成形時の残存応力の経時的な緩和にも適切に作用する。
このような特性を有するポリオレフィンエラストマは、超低密度ポリエチレン、エチレン共重合体が、入手容易、安価、金属やフィルムへの接着性に悪影響しない点で、特に好ましい。具体的には、超低密度ポリエチレン、エチレンプロピレンエラストマー、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−酢酸ビニル−無水マレイン酸三元共重合体、エチレン−アクリル酸エチル−無水マレイン酸三元共重合体、エチレン−メタクリル酸グリシジル共重合体、エチレン−酢酸ビニル−メタクリル酸グリシジル三元共重合体、エチレン−アクリル酸メチル−メタクリル酸グリシジル三元共重合体が挙げられる。これらの中でも、超低密度ポリエチレンやエチレンと他αオレフィン共重合体が好ましい。
初期密着性並びに、水分を伴う時の耐ヒートショック性を考慮した密着性を満足した上で、離型性、成形性(被着体との剥離なし)を満足させるためには、前記質量比は、(A)+(B)/(C)=100/20〜40であることが好ましい。
本発明に用いる(D)エポキシ化合物とは、分子中にグリシジル基を有するエポキシ樹脂のことである。分子中にグリシジル基は平均1.1個以上であることが好ましい。これらの中でも、ビスフェノール型エポキシ樹脂または、ノボラック型エポキシ樹脂であることが好ましい。
具体的には、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールSジグリシジルエーテル、ノボラックグリシジルエーテル、ブロム化ビスフェノールAジグリシジルエーテル等のグリシジルエーテルタイプ等などが挙げられる。これらのエポキシ化合物は、(A)ポリエステルエラストマを可塑化することで、(A)ポリエステルエラストマの結晶化を制限し、またはエンタルピー緩和を抑制することで、経時的な接着界面での応力発生を防ぐ。また、金属表面との密着性を向上させる。従って、特に、接着力を大幅に向上させるためには、(A)ポリエステルエラストマに対して相溶性の良いものが好ましい。ここでエポキシ化合物の数平均分子量は、得られる組成物の機械的物性や(A)ポリエステルエラストマとの相溶性の観点から、450〜40000が好ましい。
初期密着性並びに、水分を伴う時の耐ヒートショック性を考慮した密着性を満足した上で、離型性、成形性(被着体との剥離なし)を満足させるためには、前記質量比は、(A)+(B)/(D)=100/15〜30であることが好ましい。
具体的には、ロジン及びロジン誘導体、テルペンフェノール、純粋なフェノール樹脂等を使用できる。より詳細な具体例は、例えば(あ)天然及び改質ロジン、例えばガムロジン、木材ロジン、タル油ロジン、蒸留したロジン、水素化ロジン、二量化ロジン、及び重合したロジン、(い)天然及び改質ロジンのグリセロール及びペンタエリトリトールエステル、例えば木材ロジンのグリセロールエステル、水素化ロジンのグリセロールエステル、重合したロジンのグリセロールエステル、水素化ロジンのペンタエリトリトールエステル、及びロジンのフェノール改質ペンタエリトリトールエステル、(う)フェノール改質テルペン樹脂及びその水素化誘導体、例えば二環テルペンとフェノールの酸性媒体中での縮合により得られる樹脂生成物、(え)熱可塑性アルキルフェノール樹脂である。上記粘着付与樹脂の2種以上の混合物、並びに上記樹脂と少量(例えば10質量%未満)の相溶性樹脂のブレンドを用いてもよい。
初期接着性並びに、水分を伴う時の耐ヒートショック性を考慮した密着性を満足した上で、離型性、成形性(被着体との剥離なし)を満足させるためには、前記質量比は、(A)+(B)/(D)=100/15〜25であることが好ましい。
低結晶性共重合ポリエステル樹脂としては、イソフタル酸共重合PBTが相溶性の点で好ましい。テレフタル酸/イソフタル酸のモル比率は、90/10〜30/70が好ましく、より好ましくは80/20〜50/50である。
アクリル系樹脂としては、ABS(アクリルニトリル/ブタジエンゴム/スチレン共重合体)、AES(アクリルニトリル−スチレン/エチレン−プロピレンゴムグラフト共重合体)、ASA(アクリルニトリル−スチレン/アクリル酸エステルグラフト共重合体)、スチレン−アクリル共重合体、MBS(メチル(メタ)アクリレート/ブタジエンゴム/スチレン共重合体)、メタクリル酸エステル−アクリルニトリル/アクリル酸エステルゴムグラフト共重合体、メタクリル酸エステル/アクリル酸エステルゴムグラフト共重合体などが挙げられるが、相溶性、成形性の点でABS樹脂が好ましい。
ポリエステルエラストマの重合時に、ジカルボン酸成分及びポリエーテルジオールは反応系外に出ることはほとんど無いので、これらの配合量から、ポリエステルエラストマ中のポリエーテルジオールの含有量は算出可能である。
本発明の樹脂組成物は、(A)ポリエステルエラストマ、(B)低結晶性樹脂、(C)ポリオレフィンエラストマ、(D)エポキシ化合物、及び(E)粘着性付与剤の合計で、60質量%以上を占めることが好ましい。(A)〜(E)の合計で、70質量%以上がより好ましく、80質量%以上がさらに好ましく、90質量%以上がいっそう好ましい。
本発明の金属被覆用樹脂組成物を用いてSUS鋼板をインサート成形して得られたSUS鋼板被覆体において、下記実施例の項に記載の方法で、該樹脂組成物のSUS鋼板からの180度ピーリング強度(N/インチ)を測定したとき、該ピーリング強度は5(N/インチ)以上である。該ピーリング強度は10(N/インチ)以上が好ましく、12.5(N/インチ)以上がより好ましい。
セイコー電子工業株式会社製の示差走査熱量分析計「DSC220型」にて、測定試料5mgをアルミパンに入れ、蓋を押さえて密封し、一度250℃で5分ホールドして試料を完全に溶融させた後、液体窒素で急冷して、その後−150℃から250℃まで、20℃/minの昇温速度で測定した。得られた曲線の吸熱ピークを融点とした。また、融解熱量(J/g)は融解ピーク面積からを求めた。
充分乾燥したポリエステル系樹脂0.10gをフェノール/テトラクロロエタン(質量比6/4)の混合溶媒25mlに溶解し、ウベローゼ粘度計にて30℃で測定した。
ASTM D2240にしたがって測定した。
(測定用成形サンプルの成形)
本発明の実施例及び比較例の樹脂組成物の各ペレットを用い、電動射出成形機EC−100N(東芝成形機械社製)を用いて幅100mm、長さ100mm、厚さ2.0mmの測定用サンプルを作成した。この際の成形温度はホッパー下からノズル先まで170〜210℃で、金型温度は40℃にて行った。
(測定方法)
得られた成形サンプルについて、70℃の環境下に1時間静置した後取り出し、成形サンプルのサイズをノギスを用いて測定を行った。
(測定用インサート成形サンプルの作成)
本発明の実施例及び比較例の樹脂組成物の各ペレットを用い、インサート金属板として幅25mm、長さ100mm、厚さ2.0mmのSUS鋼板を用い、以下の方法で射出成形機を用いて測定用インサート成形サンプルを作成した。すなわち、射出成形機には電動射出成形機EC−100N(東芝成形機械社製)を使用し、幅25mm、長さ100mm、厚さ4mmの金型に前記の金属板をインサートし、射出成形した。この際の成形温度はホッパー下からノズル先まで170〜210℃で、金型温度は40℃にて行った。
(測定方法)
得られたインサート成形サンプルについて、東洋ボールドウイン社製RTM100を用いて、25℃雰囲気下で、50mm/minの引張速度でピーリング強度を測定した。
ピーリング剥離強度(初期)は、下記の基準にて評価を行った。
◎ :12.5N/インチ以上
○ :10N/インチ以上12.5N/インチ未満
△ :5N/インチ以上10N/インチ未満
× :5N/インチ未満
(ピーリング試験後の剥離状況の観察)
剥離状況を以下の基準で評価した。
◎ :全面にわたって被覆材の材料破壊が認められる。
○ :部分的に被覆材の材料破壊が認められる。
× :被覆材の材料破壊が認められない(層間剥離)。
インサート成形サンプルを「0℃の水槽に30分間浸漬後、70℃の温水槽に30分間浸漬する」を1サイクルとし、50サイクル後に、上記と同様のピーリング強度を測定した。
ピーリング剥離強度は、以下の基準で評価した。
◎ :10N/インチ以上
○ :6N/インチ以上10N/インチ未満
△ :4N/インチ以上6N/インチ未満
× :4N/インチ未満
(ポリエステルエラストマA1)
撹拌機、温度計、溜出用冷却器を装備した反応缶内にテレフタル酸35質量部、1,4−ブタンジオール40質量部、テトラブチルチタネート0.4質量部を加え、170〜220℃で2時間エステル化反応を行った。エステル化反応終了後、数平均分子量1000のポリテトラメチレンエーテルグリコール「PTMG1000」(三菱化学社製、密度0.98g/cm3)を60質量部とヒンダードフェノール系酸化防止剤「イルガノックス1330」(チバスペシャリティケミカルズ(株)社製)を0.8質量部投入し、255℃まで昇温する一方、系内をゆっくり減圧にしてゆき、60分かけて255℃で重縮合反応を行い、ポリエステルエラストマ(A1)を得た。このポリエステルエラストマ(A1)の全グリコール成分に対するポリテトラメチレンエーテルグリコール割合は28mol%、ポリエステルエラストマ中のポリエーテルジオールの含有量は59質量%、融点は172℃、ガラス転移温度は−50℃で、還元粘度は1.7dl/g、酸価は20eq/tであった。
テレフタル酸44質量部、1,4−ブタンジオール50質量部、テトラブチルチタネート0.4質量部を加え200〜250℃で2時間エステル化反応を行った。エステル化反応終了後、数平均分子量1000のポリテトラメチレンエーテルグリコール「PTMG1000」(三菱化学社製、密度0.98g/cm3)を50質量部とヒンダートフェノール系酸化防止剤「イルガノックス1330」(チバスペシャリティケミカルズ(株)社製)を0.8質量部投入し255℃まで昇温する一方、系内をゆっくり減圧にしてゆき、60分かけて255℃で重縮合反応を行い、ポリエステルエラストマ(A2)を得た。このポリエステルエラストマ(A2)の全グリコール成分に対するポリテトラメチレンエーテルグリコール割合は19mol%、ポリエステルエラストマ中のポリエーテルジオールの含有量は48質量%、融点は182℃、ガラス転移温度は−45℃で、還元粘度は1.7dl/g、酸価は20eq/tであった。
テレフタル酸47質量部、1,4−ブタンジオール55質量部、テトラブチルチタネート0.4質量部を加え200〜250℃で2時間エステル化反応を行った。エステル化反応終了後、数平均分子量1000のポリテトラメチレンエーテルグリコール「PTMG1000」(三菱化学社製、密度0.98g/cm3)を45質量部とヒンダートフェノール系酸化防止剤「イルガノックス1330」(チバスペシャリティケミカルズ(株)社製)を0.8質量部投入し255℃まで昇温する一方、系内をゆっくり減圧にしてゆき、60分かけて255℃で重縮合反応を行い、ポリエステルエラストマエラストマ(A3)を得た。このポリエステルエラストマ(A3)の全グリコール成分に対するポリテトラメチレンエーテルグリコール割合は16mol%、ポリエステルエラストマ中のポリエーテルジオールの含有量は44質量%、融点は200℃、ガラス転移温度は−35℃で、還元粘度は1.7dl/g、酸価は20eq/tであった。
テレフタル酸36質量部、1,4−ブタンジオール40質量部、テトラブチルチタネート0.4質量部を加え200〜250℃で2時間エステル化反応を行った。エステル化反応終了後、数平均分子量2000のポリテトラメチレンエーテルグリコール「PTMG2000」(三菱化学社製、密度0.98g/cm3)を60質量部とヒンダートフェノール系酸化防止剤「イルガノックス1330」(チバスペシャリティケミカルズ(株)社製)を0.8質量部投入し255℃まで昇温する一方、系内をゆっくり減圧にしてゆき、60分かけて255℃で重縮合反応を行い、ポリエステルエラストマエラストマ(A4)を得た。このポリエステルエラストマ(A4)の全グリコール成分に対するポリテトラメチレンエーテルグリコール割合は14mol%、ポリエステルエラストマ中のポリエーテルジオールの含有量は57質量%、融点は203℃、ガラス転移温度は−30℃で、還元粘度は1.7dl/g、酸価は20eq/tであった。
常法により、テレフタル酸/イソフタル酸//テトラメチレングリコール=71/29//100(モル比)の共重合ポリブチレンテレフタレートを得た。
この樹脂の融点は、179℃、Tgは27℃、融解熱量は28.8J/gの樹脂であった。
上記ポリエステルエラストマの製造例で得られたポリエステルエラストマA1、ポリオレフィンエラストマとして、超低密度ポリエチレン(住友化学(株)製 エクセレン EUL731 密度0.90g/cm3)、エポキシ化合物として、JER1007K(ジャパンエポキシ化学(株)社製、ノボラック型エポキシ樹脂)、粘着性付与剤として、KE604(荒川化学工業(株)社製 高酸価型ロジン)及びイソフタル酸共重合ポリブチレンテレフタレートを、200℃にて、ニーディングゾーンを3ヶ所有する二軸スクリュー式押出し機にて、混練・ペレット化した。このペレットを用いて、前記の評価を行った。結果を表1に示す。
実施例2〜4、比較例1〜7
表1記載の組成で、同様に実施した。ポリエステルエラストマA3、A4を用いた場合は、220℃で実施した。結果を表1に示す。
一方、比較例1では、組成物の相溶性が悪く、押出機からのストランドの引取が困難で成形用に適したペレットを得ることができなかった。比較例2〜6の本発明外の樹脂組成物は、押出性は問題なかったが、180ピーリング試験で、比較例3、6で部分的に材料破壊が認められるだけで比較例2、4、5は層間剥離しており、初期ピーリング強度及び冷温浴サイクル処理後のピーリング強度が、満足できるレベルでない。また低結晶性樹脂を用いない比較例7では表面硬度が満足できるレベルではない。
Claims (4)
- (A)数平均分子量500以上4000以下のポリエーテルジオールを共重合し、該ポリエーテルジオールの含有量が50〜65質量%であるポリエステルエラストマ、(B)低結晶性樹脂、(C)ポリオレフィンエラストマ、(D)エポキシ化合物及び(E)粘着性付与剤を、質量比で(A)+(B)/(C)/(D)/(E)=100/20〜50/10〜30/10〜30の割合で含有し(A)/(B)=92〜80/8〜20の割合であり、前記(B)低結晶性樹脂が、イソフタル酸共重合ポリブチレンテレフタレートであることを特徴とする金属被覆用樹脂組成物。
- 前記(D)エポキシ化合物が、ビスフェノール型エポキシ樹脂、またはノボラック型エポキシ樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の金属被覆用樹脂組成物。
- 前記(E)粘着性付与剤が、ロジン化合物であることを特徴とする請求項1または2に記載の金属被覆用樹脂組成物。
- 請求項1〜3のいずれかの金属被覆用樹脂組成物を用いてSUS鋼板をインサート成形して得られたSUS鋼板被覆体において、該樹脂組成物のSUS鋼板からの180度ピーリング強度(N/インチ)が、5(N/インチ)以上である金属被覆用樹脂組成物。
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