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JP6183682B2 - 付着量算出装置、移動体機器制御システム及び付着量算出用プログラム - Google Patents
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JP6183682B2 - 付着量算出装置、移動体機器制御システム及び付着量算出用プログラム - Google Patents

付着量算出装置、移動体機器制御システム及び付着量算出用プログラム Download PDF

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本発明は、光源からの光が照射されるガラス等の光透過部材を撮像手段で撮像して得られる撮像画像に基づいて、その光透過部材に付着している付着物の量を算出可能な付着量算出装置及びこれを備えた移動体機器制御システム、並びに、付着量算出用プログラムに関するものである。
この種の付着量算出装置としては、例えば、特許文献1に記載された画像処理システムが知られている。この画像処理システムでは、車両等のウィンドウガラス(光透過部材)に光源から光を照射し、そのウィンドウガラスからの反射光を撮像手段の撮像素子で受光して撮像し、その撮像画像に基づいてウィンドウガラスに付着した雨滴などの付着物の量を算出する。この画像処理システムにおいては、まず、光源を点灯したときの画像信号を撮像素子から画像処理プロセッサに入力する。そして、入力された画像信号に対してエッジ検出処理を実行し、雨滴の画像領域と雨滴でない画像領域との境界を強調したエッジ画像を作成する。その後、このエッジ画像に対して円形状の領域を検出する円検出処理を実行し、検出した円形状領域(付着物画像領域)の個数を数え、これを雨量に変換する。
また、特許文献2には、自動車等の車外に取り付けられた撮像装置のレンズを覆うレンズカバー状導光部(光透過部材)に付着した水滴等の付着物を検出する機能を備えた撮像装置が開示されている。この撮像装置では、光源が点灯しているときに撮像手段の撮像素子で得られた画像と、光源が消灯しているときにその撮像素子で得られた画像との濃度差分画像を生成する。この濃度差分画像において所定の輝度以上である画素領域を付着物画像領域であると判断する。そして、その付着物画像領域ごとに画素数や重心座標を算出し、その算出結果から、付着物の数や大きさ、付着物の位置を特定する。
付着物の量を算出する付着量算出処理では、まず、光源から光透過部材を経由して撮像手段に入射する光(光源光)が受光され得る受光範囲に対応した光源画像領域内に存在する付着物画像領域を検出する付着物検出処理を行う。そして、この付着物検出処理の結果から付着物の量を算出する。付着物検出処理を行う対象とする画像領域(処理対象領域)内に光源画像領域外の画像領域(非光源画像領域)が含まれていると、その非光源画像領域についても付着物検出処理を行うことになる。非光源画像領域は、光源画像領域外の画像領域であるため、本来は付着物が検出されないことが想定されている。しかしながら、非光源画像領域で付着物が誤って検出される結果が生じる場合があり、その場合には、付着量算出結果に誤差を生じさせることになる。そのため、付着物検出処理の処理対象領域については、なるべく非光源画像領域を含まないように狭く設定することが望まれる。
ところが、通常、光源や撮像素子の組み付け誤差等により、撮像素子に対する光源光の入射位置が変化する。光源光の入射位置が変化すると、撮像画像中の光源画像領域の位置が変化するため、上述したように非光源画像領域をなるべく含まないように処理対象領域を狭く設定すると、組み付け誤差等によって光源画像領域が処理対象領域から外れてしまう。この場合、処理対象領域には、かえって非光源画像領域が多く含まれてしまい、逆に付着物量の算出精度を低下させることになる。そのため、組み付け誤差等があっても光源画像領域が処理対象領域から外れないように、予め非光源画像領域が多く含まれるように処理対象領域を広く設定せざるを得ず、高い付着物量算出精度を得ることが困難であった。
特に、車両、船舶、航空機等の移動体に搭載される付着量算出装置の場合、移動体の加速や減速によって光源や撮像素子に慣性力が作用して、光源と撮像素子との相対位置関係が変化したり、光源からの光照射方向が変化したりして、光源から光透過部材を経由して撮像手段に入射する光の入射位置が変化する。また、移動中の移動体に生じ得る揺れや振動等によっても、光源と撮像素子との相対位置関係が変化したり、光源からの光照射方向が変化したりして、光源から光透過部材を経由して撮像手段に入射する光の入射位置が変化することもある。そのため、移動体の加減速あるいは揺れや振動が生じても光源画像領域が処理対象領域から外れないように、予め非光源画像領域が多く含まれるように処理対象領域を広く設定せざるを得ず、高い付着物量算出精度を得ることが困難であった。
本発明は、以上の問題に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、光透過部材に付着した付着物の量を精度よく算出することができる付着量算出装置、移動体機器制御システム及び付着量算出用プログラムを提供することである。
上記目的を達成するために、本発明は、光源からの光が照射される光透過部材の付着物観測部分を撮像手段で撮像して得られる撮像画像から、該付着物観測部分に付着している付着物を映し出す付着物画像領域を検出し、その検出結果から該付着物の量を算出する付着物量算出処理を実行する付着物量算出手段を備えた付着量算出装置において、上記付着物量算出手段は、上記光源から上記付着物観測部分を経由して上記撮像手段に入射した光が受光され得る複数の受光範囲にそれぞれ対応した複数の光源画像領域の上記撮像画像中における位置情報を検出し、該各位置情報に基づいて上記付着物画像領域の検出を行う処理対象領域を特定する処理対象領域特定処理を実行し、該処理対象領域特定処理によって特定した処理対象領域に対して上記付着物量算出処理を実行することを特徴とする。
本発明においては、上記処理対象領域特定処理を実行することにより、光源から光透過部材の付着物観測部分を経由して撮像手段に入射した光が受光され得る受光範囲に対応した光源画像領域の撮像画像中における位置情報を元に、処理対象領域を特定する。これにより、付着物観測部分を経由した光源からの光の撮像手段への入射位置が変化しても、光源からの光が照射されている付着物観測部分を映し出している光源画像領域を含む適切な処理対象領域を特定することができる。更に、組み付け誤差や振動などによる光源画像領域の位置変動を考慮して処理対象領域を広く設定する必要がなくなるので、光源画像領域外の画像領域が少ない処理対象領域に対して付着物量算出処理を実行することができる。よって、光源画像領域外の画像領域による検出誤差が少なく、高い精度で付着物の量を算出することができる。
以上より、本発明によれば、光透過部材に付着した付着物の量を精度よく算出することができるという優れた効果が得られる。
実施形態における車載機器制御システムの概略構成を示す模式図である。 同車載機器制御システムにおける撮像ユニットの概略構成を示す模式図である。 (a)は、フロントガラスの外壁面上の雨滴に撮像レンズの焦点が合っているときの雨滴画像の例を示す説明図である。(b)は、無限遠又は無限遠とフロントガラスとの間に焦点が合っているときの雨滴画像の例を示す説明図である。 雨滴検出用の撮像画像データに適用可能なカットフィルタのフィルタ特性を示すグラフである。 雨滴検出用の撮像画像データに適用可能なバンドパスフィルタのフィルタ特性を示すグラフである。 同撮像部の光学フィルタに設けられる前段フィルタの正面図である。 同撮像部の撮像画像データの画像例を示す説明図である。 実施形態における雨量算出処理の流れを示すフローチャートである。 画像解析ユニットにおける雨量算出処理を実行する雨量算出処理部の機能ブロック図である。 (a)は、点灯時画像の一画像例を示す説明図である。(b)は、同(a)の画像例に対して決定される処理対象領域の一例を示す説明図である。(c)は、同(a)の画像例に対して決定される決定される処理対象領域の他の例を示す説明図である。 (a)は、図10(a)に示した画像例と比較して光源画像領域が画像上方へ変動した点灯時画像の説明図である。(b)は、同(a)の画像例に対して決定される処理対象領域の一例を示す説明図である。 (a)は、図10(a)に示した画像例と比較して光源画像領域が画像下方へ変動した点灯時画像の説明図である。(b)は、同(a)の画像例に対して決定される処理対象領域の一例を示す説明図である。 (a)は、点灯時画像の他の画像例を示す説明図である。(b)は、同(a)の画像例に対して決定される処理対象領域の一例を示す説明図である。 (a)は、図13(a)に示した画像例と比較して光源画像領域が全体的に画像上方へ変動した点灯時画像の説明図である。(b)は、同(a)の画像例に対して決定される処理対象領域の一例を示す説明図である。 (a)は、図13(a)に示した画像例と比較して光源画像領域が全体的に画像下方へ変動した点灯時画像の説明図である。(b)は、同(a)の画像例に対して決定される処理対象領域の一例を示す説明図である。 (a)は、図13(a)に示した画像例と比較して各光源画像領域の位置が個別に変動した点灯時画像の説明図である。(b)は、同(a)の画像例に対して決定される処理対象領域の一例を示す説明図である。 比較実験例1の実験結果を示すグラフである。 比較実験例2の実験結果を示すグラフである。 比較実験例3の実験結果を示すグラフである。
以下、本発明に係る付着量算出装置を移動体機器制御システムである車載機器制御システムに用いた一実施形態について説明する。
なお、本発明に係る付着量算出装置は、車載機器制御システムに限らず、他のシステムにも適用できる。
図1は、本実施形態における車載機器制御システムの概略構成を示す模式図である。
本車載機器制御システムは、移動体である自動車などの自車両100に搭載された撮像装置で撮像した自車両進行方向前方領域(撮像領域)の撮像画像データを利用して、ワイパーの駆動制御、ヘッドランプの配光制御、その他の車載機器の制御を行うものである。
本実施形態の車載機器制御システムに設けられる撮像装置は、撮像ユニット101に設けられており、走行する自車両100の進行方向前方領域を撮像領域として撮像するものであり、例えば、自車両100のフロントガラス105のルームミラー(図示せず)付近に設置される。撮像ユニット101の撮像装置で撮像された撮像画像データは、画像解析ユニット102に入力される。画像解析ユニット102は、撮像装置から送信されてくる撮像画像データを解析し、撮像画像データに自車両100の前方に存在する他車両の位置、方角、距離を算出したり、光透過部材であるフロントガラス105に付着する雨滴や異物などの付着物を検出したり、撮像領域内に存在する路面上の白線(区画線)等の検出対象物を検出したりする。他車両の検出では、他車両のテールランプを識別することで自車両100と同じ進行方向へ進行する先行車両を検出し、他車両のヘッドランプを識別することで自車両100とは反対方向へ進行する対向車両を検出する。
画像解析ユニット102の算出結果は、ランプ制御手段としてのヘッドランプ制御ユニット103に送られる。ヘッドランプ制御ユニット103は、例えば、画像解析ユニット102が算出した距離データから、自車両100の車載機器であるヘッドランプ104を制御する制御信号を生成する。具体的には、例えば、先行車両や対向車両の運転者の目に自車両100のヘッドランプの強い光が入射するのを避けて他車両の運転者の幻惑防止を行いつつ、自車両100の運転者の視界確保を実現できるように、ヘッドランプ104のハイビームおよびロービームの切り替えを制御したり、ヘッドランプ104の部分的な遮光制御を行ったりする。
画像解析ユニット102の算出結果は、ワイパー制御手段としてのワイパー制御ユニット106にも送られる。ワイパー制御ユニット106は、ワイパー107を制御して、自車両100のフロントガラス105に付着した雨滴や異物などの付着物を除去する。ワイパー制御ユニット106は、画像解析ユニット102が検出した付着物検出結果を受けて、ワイパー107を制御する制御信号を生成する。ワイパー制御ユニット106により生成された制御信号がワイパー107に送られると、自車両100の運転者の視界を確保するべく、ワイパー107を稼動させる。
また、画像解析ユニット102の算出結果は、車両走行制御手段としての車両走行制御ユニット108にも送られる。車両走行制御ユニット108は、画像解析ユニット102が検出した白線検出結果に基づいて、白線によって区画されている車線領域から自車両100が外れている場合等に、自車両100の運転者へ警告を報知したり、自車両のハンドルやブレーキを制御するなどの走行支援制御を行ったりする。
図2は、撮像ユニット101の概略構成を示す模式図である。
撮像ユニット101は、撮像部200と、光源202と、反射ミラー203とから構成されている。撮像ユニット101は自車両100のフロントガラス105の内壁面側に設置される。撮像部200及び光源202は、光源・撮像モジュール101Aに固定支持されており、反射ミラー203は、ミラーモジュール101Bに固定支持されている。本実施形態において、光源202及び反射ミラー203は、フロントガラス105の外壁面に付着した付着物(以下、付着物が雨滴である場合を例に挙げて説明する。)を検出するためのものである。
光源・撮像モジュール101Aは、撮像部200が予め決められた撮像領域(車両前方領域)を撮像できるように、フロントガラス105の傾斜角度に関係なく、撮像部200の撮像方向(撮像レンズの光軸方向)Pが特定の方向を向くように、自車両100に固定される。ミラーモジュール101Bは、光源・撮像モジュール101Aの光源202から照射される光をフロントガラス105に向けて反射させる反射ミラー203を固定支持するものであり、フロントガラス105の内壁面に固定される。したがって、ミラーモジュール101B内の反射ミラー203は、フロントガラス105の傾斜角度に応じてその反射面の方向(水平方向に対する方向)が変わることになる。光源・撮像モジュール101Aは、フロントガラス105の傾斜角度に関係なく固定配置されるものであるため、フロントガラス105の傾斜角度が異なれば、光源・撮像モジュール101Aに固定支持されている光源202から照射される光の反射ミラー203に対する入射角も変わってくる。
光源・撮像モジュール101A及びミラーモジュール101Bは、回転連結機構101Cを介して連結されている。この回転連結機構101Cは、フロントガラス105の傾斜方向に対して直交する方向(図2中紙面前後方向)に延びる回転軸を有し、この回転軸を中心にして光源・撮像モジュール101Aとミラーモジュール101Bとを相対回転させることができる。
このような構成を有する撮像ユニット101を自車両100に設置する際、まず、ミラーモジュール101Bをフロントガラス105に固定する。この固定には、例えば、フロントガラス105に対してミラーモジュール101Bを接着したり、フロントガラス105に予め固定されたフック等の機構部品にミラーモジュール101Bを係合させたりする固定方法を採用できる。次に、固定したミラーモジュール101Bに対して回転連結機構101Cの回転軸を中心に光源・撮像モジュール101Aを回転させ、光源・撮像モジュール101Aの撮像部200の撮像方向Pが上記特定の方向に一致するように、光源・撮像モジュール101Aの角度調整を行い、光源・撮像モジュール101Aを自車両100に固定する。
光源202の光照射方向は、回転連結機構101Cの回転調整範囲内で常にミラーモジュール101Bの反射ミラー203の反射面に向かうように、光源・撮像モジュール101Aに固定支持されている。本撮像ユニット101においては、フロントガラス105の傾斜角度が異なる場合でも、反射ミラー203で反射した光の方向(水平方向に対する方向)、すなわち、フロントガラス105の内壁面に入射する光の入射方向(水平方向に対する方向)は、一定方向を向くように構成されている。その結果、フロントガラス105の外壁面で反射した光がフロントガラス105の内壁面から出射するときの出射方向(水平方向に対する方向)は、フロントガラス105の傾斜角度に関係なく、一定となる。
フロントガラス105の外壁面に雨滴Rdが付着していない場合、光源202から照射されて反射ミラー203で反射した光は、上述のようにフロントガラス105の外壁面と外気との界面で反射し、その正反射光は撮像部200へ入射する。一方、フロントガラス105の外壁面に雨滴Rdが付着している場合、光源202からの光は、フロントガラス105の外壁面と雨滴Rdとの間における屈折率差により、フロントガラス105の外壁面を透過するなどして、撮像部200へは入射しない。雨滴Rdの有無によるこのような違いによって、画像解析ユニット102は、撮像部200から送信される撮像画像データから、フロントガラス105に付着する雨滴Rdを検出する。
なお、本実施形態の場合とは逆に、フロントガラス105の外壁面に雨滴Rdが付着していない場合に光源202からの光が撮像部200へ入射しないようにし、かつ、フロントガラス105の外壁面に雨滴Rdが付着している場合に光源202からの光が撮像部200へ入射するように構成することもできる。
本実施形態では、撮像レンズの焦点は、無限遠又は無限遠とフロントガラス105の外壁面との間に設定している。これにより、フロントガラス105上に付着した雨滴Rdの検出を行う場合だけでなく、先行車両や対向車両の検出や白線の検出を行う場合にも、撮像部200の撮像画像データから適切な情報を取得することができる。
例えば、フロントガラス105上に付着した雨滴Rdの検出を行う場合、撮像画像データ上の雨滴画像の形状は円形状であることが多いので、後述するように、撮像画像データ上の雨滴候補画像領域が円形状であるかどうかを判断してその雨滴候補画像領域が雨滴画像であると識別する形状認識処理を行う。このような形状認識処理を行う場合、図3(a)に示すようにフロントガラス105の外壁面上の雨滴Rdに撮像レンズの焦点が合っているよりも、上述したように無限遠又は無限遠とフロントガラス105との間に焦点が合っている方が、図3(b)に示すように多少ピンボケして、雨滴の形状認識率(円形状)が高くなり、雨滴検出性能が高い。
光源202の発光波長は、例えば可視光や赤外光を用いることができる。ただし、光源202の光で対向車両の運転者や歩行者等を眩惑するのを回避する場合には、可視光よりも波長が長くて画像センサの受光感度がおよぶ範囲の波長、例えば800nm以上1000nm以下の赤外光領域が好ましい。本実施形態の光源202は、赤外光領域の波長を有する光を照射するものである。
特に、直射日光などの外界からの光の影響を低減するためには、950nmを中心とした波長を選択することが有効である。ここで、フロントガラス105の外壁面で反射した光源202からの赤外波長光を撮像部200で撮像する際、撮像部200の画像センサでは、光源202からの赤外波長光のほか、例えば太陽光などの赤外波長光を含む大光量の外乱光も受光される。よって、光源202からの赤外波長光をこのような大光量の外乱光と区別するためには、光源202の発光量を外乱光よりも十分に大きくする必要があるが、このような大発光量の光源202を用いることは困難である場合が多い。
そこで、本実施形態においては、例えば、図4に示すように光源202の発光波長よりも短い波長の光をカットするようなカットフィルタか、もしくは、図5に示すように透過率のピークが光源202の発光波長とほぼ一致したバンドパスフィルタを介して、光源202からの光を画像センサで受光するように構成する。これにより、光源202の発光波長以外の光を除去して受光できるので、画像センサで受光される光源202からの光量は、外乱光に対して相対的に大きくなる。その結果、大発光量の光源202でなくても、光源202からの光を外乱交と区別することが可能となる。
ただし、本実施形態においては、撮像画像データから、フロントガラス105上の雨滴Rdを検出するだけでなく、先行車両や対向車両の検出や白線の検出も行う。そのため、撮像画像全体について光源202が照射する赤外波長光以外の波長帯を除去してしまうと、先行車両や対向車両の検出や白線の検出に必要な波長帯の光を画像センサで受光できず、これらの検出に支障をきたす。そこで、本実施形態では、撮像画像データの画像領域を、フロントガラス105上の雨滴Rdを検出するための雨滴検出用画像領域と、先行車両や対向車両の検出や白線の検出を行うための車両検出用画像領域とに区分し、雨滴検出用画像領域に対応する部分についてのみ光源202が照射する赤外波長光以外の波長帯を除去する光学フィルタを用いている。
図6は、光学フィルタの一例を示す正面図である。
図7は、撮像画像データの画像例を示す説明図である。
本実施形態の光学フィルタ210は、図7に示すように、車両検出用画像領域213である撮像画像上部2/3に対応する箇所に配置される赤外光カットフィルタ領域211と、雨滴検出用画像領域214である撮像画像下部1/3に対応する箇所に配置される赤外光透過フィルタ領域212とに、領域分割されている。赤外光透過フィルタ領域212には、図4に示したカットフィルタや図5に示したバンドパスフィルタを用いる。
対向車両のヘッドランプ及び先行車両のテールランプ並びに路端や白線の画像は、主に撮像画像中央部に存在することが多く、撮像画像下部には自車両前方の直近路面の画像が存在するのが通常である。よって、対向車両のヘッドランプ及び先行車両のテールランプ並びに路端や白線の識別に必要な情報は撮像画像中央部に集中しており、その識別において撮像画像下部の情報はあまり重要でない。よって、単一の撮像画像データから、対向車両や先行車両あるいは路端や白線の検出と雨滴の検出とを両立して行う場合には、図7に示すように、撮像画像下部を雨滴検出用画像領域214とし、撮像画像中央部を含む残りの撮像画像上部を車両検出用画像領域213とし、これに対応して光学フィルタ210を領域分割するのが好適である。
なお、撮像画像上部の情報は、自車両前方の上空の画像が存在するのが通常であり、撮像画像下部の情報と同様、対向車両のヘッドランプ及び先行車両のテールランプ並びに路端や白線の識別にはあまり重要でない。よって、雨滴検出用画像領域214を撮像画像上部に設けるようにしてもよいし、撮像画像上部と下部の両方に設けるようにしてもよい。
また、本実施形態においては、撮像領域内の下部に自車両のボンネットが入り込んでくる場合がある。この場合、自車両のボンネットで反射した太陽光や先行車両のテールランプなどが外乱光となり、これが撮像画像データに含まれることで雨滴検出精度を悪化させる原因となる。このような場合でも、本実施形態では、撮像画像下部に対応する箇所に図4に示したカットフィルタや図5に示したバンドパスフィルタが配置されているので、ボンネットで反射した太陽光や先行車両のテールランプなどの外乱光が雨滴検出用画像領域214に含まれずに除去され、雨滴検出精度を悪化させることはない。
また、本実施形態の光学フィルタ210における車両検出用画像領域213に対応する箇所には、赤外光カットフィルタ領域211が配置される。この箇所のフィルタ領域は、可視光を透過できればよいので、全波長帯を透過する非フィルタ領域でもよいが、光源202からの赤外波長光が入射してもこれによるノイズが軽減されるように、赤外波長をカットできるのが望ましい。
ここで、先行車両を検出する際には、撮像画像上のテールランプを識別することで先行車両の検出を行うが、テールランプは対向車両のヘッドランプと比較して光量が少なく、また街灯などの外乱光も多く存在するため、単なる輝度データのみからテールランプを高精度に検出するのは困難である。そのため、テールランプの識別には分光情報を利用し、赤色光の受光量に基づいてテールランプを識別するようにしてもよい。
撮像領域からの光は、撮像部200の撮像レンズを通り、光学フィルタ210を透過して、画像センサでその光強度に応じた電気信号に変換される。画像センサから出力される電気信号(アナログ信号)は、画像センサ上における各画素の明るさ(輝度)を示すデジタル信号に変換され、画像の水平・垂直同期信号とともに撮像画像データとして画像解析ユニット102へ出力される。
画像センサは、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)などを用いたイメージセンサであり、その受光素子にはフォトダイオードAを用いている。フォトダイオードは、画素ごとに2次元的にアレイ配置されており、フォトダイオードの集光効率を上げるために、各フォトダイオードの入射側にはマイクロレンズが設けられている。この画像センサがワイヤボンディングなどの手法によりPWB(printed wiring board)に接合されてセンサ基板が形成されている。
次に、本実施形態における付着量算出処理である雨量算出処理について説明する。
図8は、本実施形態における雨量算出処理の流れを示すフローチャートである。
図9は、画像解析ユニット102における雨量算出処理を実行する雨量算出処理部300の機能ブロック図である。
まず、所定の雨量検出タイミングが到来したら、まず、光源202を点灯させて(S1)、撮像装置により画像(点灯時画像)を撮像する(S2)。これにより、光源202からの光が照射されたフロントガラス105の部分(雨滴観測部分)が撮像画像下部の雨滴検出用画像領域214に映し出された撮像画像(点灯時画像)のデータが、水平同期信号に同期して、画像格納メモリ301に格納される。また、この点灯時画像のデータは、光分布位置計算部302にも送られる。続いて、光源202を消灯させて(S3)、撮像装置により画像(消灯時画像)を撮像する(S4)。これにより、光源202から光が照射されていない状態のフロントガラス105の雨滴観測部分が撮像画像下部の雨滴検出用画像領域214に映し出された撮像画像(消灯時画像)のデータが、水平同期信号に同期して、画像格納メモリ301に格納される。点灯時画像の撮像時点と消灯時画像の撮像時点とはより近い時点であるのが好ましい。したがって、本実施形態では、点灯時画像及び消灯時画像として、連続する2フレームで撮像したものを使用する。
一方、光分布位置計算部302では、撮像した点灯時画像のデータから、その点灯時画像中における光源からの光が映し出されている光源画像領域の位置情報を取得し(S5)、取得した位置情報から、雨滴を映し出す雨滴画像領域を検出する範囲である処理対象領域を決定する処理を行う(S6)。このステップS5及びS6の処理についての詳細は後述する。
なお、雨量算出処理部300に入力される垂直同期信号は、点灯時画像や消灯時画像の選択、画像格納メモリ301の書込許可、光分布位置計算部の計算許可などに利用される。また、点灯時画像や消灯時画像の画素数が多い場合には、適宜間引いて、画像格納メモリ301に格納するようにしてもよい。
本実施形態では、このようにして決定された処理対象領域に対し、差分画像生成部303において、点灯時画像と消灯時画像の輝度差分画像を作成する(S7)。その後、雨量算出部304において、その輝度差分画像からフロントガラス105の外壁面に付着している雨滴の量(雨量)を算出する(S8)。光源202を消灯させた状態で撮像された雨滴検出用画像領域214は、光源202からの光を含まない外乱光のみを映し出したものである。一方、光源202を点灯させた状態で撮像された雨滴検出用画像領域214は、外乱光と光源202からの光の両方を映し出したものである。したがって、これらの画像間の輝度差分を計算することで得られる輝度値(輝度差分画像の画素値)は、外乱光が除外され、光源202からの光に対応したものとなる。本実施形態では、このような輝度差分画像を用いることで、外乱光の影響を排除して、光源202からの光の受光量を高精度に検出することができる。
このようにして作成した輝度差分画像からフロントガラス105上の雨滴の量(雨量)を算出する(S8)。本実施形態においては、上述したように、光源202からの光のうち、雨滴Rdが付着しているフロントガラス部分に入射した光は撮像部200に入射せず、雨滴Rdが付着していないフロントガラス部分に入射した光は撮像部200に入射する。したがって、雨滴RDを映し出す雨滴画像は、雨滴検出用画像領域214上において低輝度な画像として映し出される。したがって、輝度差分画像中から低輝度画像領域を抽出し、抽出された低輝度画像領域を、雨滴Rdが映し出された雨滴画像領域の候補領域として特定する。具体的には、まず、輝度差分画像の画素値を所定の閾値と比較することにより2値化処理を行う。この2値化処理では、例えば、所定の閾値以上の画素値をもつ画素に「1」、そうでない画素に「0」を割り振ることで、2値化画像を作成する。次に、この2値化画像において、「0」が割り振られた画素が近接している場合には、それらを1つの低輝度画像領域として認識するラベリング処理を実施する。これによって、輝度値の低い近接した複数の画素の集合が、1つの低輝度画像領域として抽出される。
次に、このようにして特定される雨滴画像領域の候補領域に対し、形状識別処理を行って雨滴画像領域を特定する。撮像画像上の雨滴画像の形状は円形状であることが多いので、上述した低輝度画像領域抽出処理によって抽出した雨滴画像領域の候補領域が円形状であるかどうかの形状識別処理を行い、その結果から雨滴画像領域を特定する。そして、このようにして特定された雨滴画像領域の数をカウントした結果を雨量として算出する。ワイパー制御ユニット106は、例えば、この雨量の算出結果が所定の条件(例えば、連続して撮像された20セットの撮像画像(点灯時画像と消灯時画像のセット)について、いずれも雨量のカウント値が10以上であるという条件)を満たしたときに、ワイパー107の駆動制御やウォッシャー液の吐出制御を行う。
次に、雨量算出処理を行う画像範囲である処理対象領域の決定方法について詳しく説明する。
図10(a)は、点灯時画像の画像例を示す説明図である。図10(b)は、図10(a)の画像例に対して決定される処理対象領域の一例を示す説明図である。図10(c)は、図10(a)の画像例に対して決定される決定される処理対象領域の他の例を示す説明図である。なお、これらの画像例において、雨滴検出用画像領域214内に白く浮かび上がっている画像部分が、光源202からの光の分布(光源画像領域)である。なお、これらの画像例は、雨滴Rdが付着していない状況のものである。
図10(a)に示す点灯時画像の例では、点灯時画像上における光源202からの光の分布(光源画像領域)が1つの楕円形状を示すものとなっている。点灯時画像上にこのような1つの楕円形状の光源画像領域が映し出される構成においては、当該1つの光源画像領域の位置情報としては、例えば、その重心位置Gの座標(x,y)を用いることができる。重心位置Gの座標は、例えば、雨滴検出用画像領域214内で一定の閾値を超える画素値(輝度)をもった各画素(画像画素)の座標情報を用いて算出することができる。このとき、重心位置Gの算出に用いる各画素の座標にそれぞれの画素値(輝度)の大きさに応じた重み付けを行ってもよい。
このようにして光源画像領域の重心位置Gの座標(x,y)を取得したら(S5)、続いて、その座標から、予め決められたアルゴリズムに従って処理対象領域215を決定する(S6)。この決定方法としては、例えば、図10(b)に示すように、重心位置Gと同じ重心位置をもつ予め決められた1つの長方形状の領域を処理対象領域215として決定する方法を採用することができる。また、例えば、図10(c)に示すように、重心位置Gと同じ重心位置をもつ予め決められた1つの長方形状の領域を画像横方向に複数分割した各領域をそれぞれ処理対象領域215として決定してもよい。
ここで、撮像部200の画像センサや光源202の組み付け誤差によって光源画像領域の重心位置Gが一定に定まらない。また、アクセル操作やブレーキ操作によって自車両100に加速度(加速、減速)が作用すると、撮像部200や光源202に慣性力が働いて光源画像領域の重心位置Gが変動する場合がある。更には、砂利道や舗装途中の道路など、平滑でない(起伏がある)路面を自車両100が走行しているときには、自車両100に振動や揺れが発生し、これにより光源画像領域の重心位置Gが変動する場合もある。
本実施形態においては、例えば図11(a)に示すように、図10(a)に示した画像例と比較して光源画像領域が画像上方へ変動した点灯時画像が撮像された場合でも、その光源画像領域の位置情報(重心位置の座標)から、図11(b)に示すように、その点灯時画像上において光源202からの光が実際に映し出されている画像領域を、処理対象領域215として決定することができる。また、例えば図12(a)に示すように、図10(a)に示した画像例と比較して光源画像領域が画像下方へ変動した点灯時画像が撮像された場合でも、その光源画像領域の位置情報(重心位置の座標)から、図12(b)に示すように、その点灯時画像上において光源202からの光が実際に映し出されている画像領域を、処理対象領域215として決定することができる。
また、図13(a)に示すように、点灯時画像上における光源202からの光の分布(光源画像領域)が複数の円形状を示すものとなる場合もある。このような場合には、例えば、それぞれの光源画像領域の重心位置G,G,・・・,Gn−1,Gの座標を、各光源画像領域の位置情報として用いてもよい。この場合における処理対象領域の決定方法としては、例えば、図13(b)に示すように、各光源画像領域の重心位置と同じ重心位置をそれぞれ有する予め決められた円形状の領域をそれぞれ処理対象領域215−1,215−2,・・・,215−nとして決定する方法を採用することができる。
その結果、例えば図14(a)に示すように、図13(a)に示した画像例と比較して光源画像領域が全体的に画像上方へ変動した点灯時画像が撮像された場合でも、各光源画像領域の位置情報(重心位置の座標)から、図14(b)に示すように、その点灯時画像上において光源202からの光が実際に映し出されている画像領域を、処理対象領域215−1,・・・,215−nとして決定することができる。また、例えば図15(a)に示すように、図13(a)に示した画像例と比較して光源画像領域が全体的に画像下方へ変動した点灯時画像が撮像された場合でも、その光源画像領域の位置情報(重心位置の座標)から、図15(b)に示すように、その点灯時画像上において光源202からの光が実際に映し出されている画像領域を、処理対象領域215−1,・・・,215−nとして決定することができる。
また、例えば図16(a)に示すように、それぞれの光源画像領域の変動量が互いに異なるような点灯時画像が撮像された場合でも、各光源画像領域の位置情報(重心位置の座標)から、図16(b)に示すように、その点灯時画像上において光源202からの光が実際に映し出されている画像領域を、処理対象領域215−1,・・・,215−nとして決定することができる。
以上より、本実施形態によれば、組み付け誤差や自車両100に作用する加速度あるいは振動や揺れの影響で光源画像領域の重心位置Gが変動しても、これに追従して、光源202からの光が実際に映し出されている画像領域を適切に処理対象領域215とすることができる。よって、光源202からの光を映し出している光源画像領域が処理対象領域から外れたり、光源202からの光を映し出していない非光源画像領域が処理対象領域内で多くを占めるような状況になったりすることがなく、適切な処理対象領域に対して雨量の算出を行うことができ、雨量を高い精度で算出することができる。
また、本実施形態においては、雨滴検出用画像領域214内において光源202からの光が実際に映し出されている光源画像領域を処理対象領域215として適切に限定することができる。そのため、組み付け誤差や自車両100の加減速あるいは振動や揺れの影響を考慮したマージンを含める必要がないので、非光源画像領域を極力排除した狭い処理対象領域を設定することが可能となる。その結果、雨量の算出に用いられる処理対象領域に含まれる非光源画像領域の比率が小さく、非光源画像領域によるノイズ成分が少ない状態で雨量の算出を行うことができ、雨量を高い精度で算出することができる。
〔比較実験例1〕
次に、本発明者らが実際に行った比較実験(以下「比較実験例1」という。)について説明する。
本比較実験例1では、降雨状況が「大雨」の状況下において、撮像ユニット101を取り付けた自車両100で車道を実際に走行し、そのときの雨量算出結果をパーソナルコンピュータに取り込み、パーソナルコンピュータ内の解析ソフトを用いて雨量算出結果を解析した。この比較実験例1では、撮像ユニット101内における撮像部200や光源202の組み付け精度が悪いものを用い、また、撮像ユニット101の取り付け精度も悪いものを用いた。比較実験例1における実施例1は、上述した実施形態のように、光源画像領域の位置情報から決定される処理対象領域に対して雨量算出処理を実行したものであり、比較例1は、予め固定された処理対象領域に対して雨量算出処理を実行したものである。
図17は、本比較実験例1の実験結果を示すグラフである。
このグラフに示されるように、比較例1は、算出された雨滴量が大きくばらついており、算出された雨滴量は本来の雨滴量よりも多めに算出されている。これは、組み付け誤差等あるいは自車両100の加減速、振動、揺れなどによって生じる光源画像領域の位置変動により、実際の光源画像領域から処理対象領域がズレてしまい、非光源画像領域の低輝度部分が雨滴画像領域として誤検出された結果であることが推測される。
これに対し、実施例1は、比較例1よりも、算出された雨滴量のばらつきが小さく、算出された雨滴量も本来の雨滴量とほぼ一致するという算出結果が得られている。ここでいう本来の雨滴量とは、自車両100のエンジンを完全にオフし、自車両に加減速、振動、揺れなどが生じていない状態で、雨滴量を算出したときの雨滴量である。なお、実施例1でも、算出された雨滴量に多少のばらつきが発生しているが、これは、雨粒の親水性や撥水性、雨が継続的にフロントガラスに落下した際の弾み、雨滴同士の衝突等によって、フロントガラス105の外壁面上における雨滴付着面積が時間的に変化し、その結果観測される雨滴検出領域の個数が変化していることが原因であると考えられる。
〔比較実験例2〕
次に、本発明者らが実際に行った他の比較実験(以下「比較実験例2」という。)について説明する。
本比較実験例2では、降雨状況が「大雨」の状況下において、撮像ユニット101を取り付けた自車両100を停車した状態(エンジンはオンの状態)で、雨量算出結果をパーソナルコンピュータに取り込み、パーソナルコンピュータ内の解析ソフトを用いて雨量算出結果を解析した。比較実験例2における実施例2は、上記実施例1と同様、上述した実施形態のように、光源画像領域の位置情報から決定される処理対象領域に対して雨量算出処理を実行したものである。比較例2は、上記比較例1と同様、予め固定された処理対象領域に対して雨量算出処理を実行したものである。そのほかの条件は、上記比較実験例1と同様である。
図18は、本比較実験例2の実験結果を示すグラフである。
このグラフに示されるように、比較例2は、算出された雨滴量が大きくばらついており、算出された雨滴量は本来の雨滴量よりも多めに算出されている。比較例2では、自車両100を停車しているので、自車両100に働く加減速や揺れなどの影響が無く、その分、比較例1よりもばらつきが小さくなっているが、エンジンの振動によって雨滴量が大きくばらついているものと推測される。これに対し、実施例2は、比較例2よりも、算出された雨滴量のばらつきが小さく、算出された雨滴量も本来の雨滴量とほぼ一致するという算出結果が得られている。
〔比較実験例3〕
次に、本発明者らが実際に行った更に他の比較実験(以下「比較実験例3」という。)について説明する。
本比較実験例3では、降雨状況が「快晴」の状況下(雨が全く降っていない状況下)において、撮像ユニット101を取り付けた自車両100で車道を実際に走行し、そのときの雨量算出結果をパーソナルコンピュータに取り込み、パーソナルコンピュータ内の解析ソフトを用いて雨量算出結果を解析した。比較実験例3における実施例3は、上記実施例1と同様、上述した実施形態のように、光源画像領域の位置情報から決定される処理対象領域に対して雨量算出処理を実行したものである。比較例3は、上記比較例1と同様、予め固定された処理対象領域に対して雨量算出処理を実行したものである。そのほかの条件は、上記比較実験例1と同様である。
図19は、本比較実験例3の実験結果を示すグラフである。
このグラフに示されるように、比較例3は、雨が降っていないにもかかわらず、雨滴量が存在するという算出結果が得られ、雨滴の明らかな誤検出が生じている。これは、組み付け誤差等あるいは自車両100の加減速、振動、揺れなどによって生じる光源画像領域の位置変動により、実際の光源画像領域から処理対象領域がズレてしまい、非光源画像領域の低輝度部分が雨滴画像領域として誤検出された結果であることが推測される。
これに対し、実施例3は、雨滴量がゼロであるという算出結果が安定して得られており、雨滴の誤検出は生じていない。
また、比較実験例3においては、実施例3及び比較例3の雨量算出結果を上述した実施形態のようにワイパー107の駆動制御に用いたときのワイパー動作の確認も行った。その結果、比較例3では、雨が降っていないにもかかわらず、ワイパーが動作したのに対し、実施例3ではワイパーが動作しなかった。
以上に説明したものは一例であり、本発明は、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様A)
光源202からの光が照射されるフロントガラス105等の光透過部材の雨滴観測部分等の付着物観測部分を撮像部200等の撮像手段で撮像して得られる撮像画像から、該付着物観測部分に付着している雨滴Rd等の付着物を映し出す雨滴画像領域等の付着物画像領域を検出し、その検出結果から該付着物の量(雨量)を算出する雨量算出処理等の付着物量算出処理を実行する雨量算出処理部300等の付着物量算出手段を備えた付着量算出装置において、上記付着物量算出手段は、上記光源から上記付着物観測部分を経由して上記撮像手段に入射した光が受光され得る受光範囲に対応した光源画像領域の上記撮像画像中における重心位置Gの座標等の位置情報に基づいて、上記付着物画像領域の検出を行う処理対象領域215を特定する処理対象領域特定処理を実行し、該処理対象領域特定処理によって特定した処理対象領域に対して上記付着物量算出処理を実行することを特徴とする。
これによれば、付着物観測部分を経由した光源からの光の撮像手段への入射位置が変化しても、光源からの光が照射されている付着物観測部分を映し出している光源画像領域を含む適切な処理対象領域を特定することができる。更に、組み付け誤差や振動などによる光源画像領域の位置変動を考慮して処理対象領域を広く設定する必要がなくなるので、非光源画像領域が少ない処理対象領域に対して付着物量算出処理を実行することができる。よって、非光源画像領域による検出誤差が少なく、高い精度で付着物の量を算出することができる。
(態様B)
上記態様Aにおいて、上記付着物量算出手段は、上記付着物の量の算出を行う際には、毎度、上記処理対象領域特定処理を実行することを特徴とする。
これによれば、光源画像領域の位置が刻々と変化するような場合でも、付着物の量を高い精度を算出することができる。
(態様C)
上記態様A又はBにおいて、上記処理対象領域特定処理で用いる光源画像領域の位置情報は、該光源画像領域の重心位置Gを示す情報であることを特徴とする。
これによれば、光源画像領域の位置を容易に特定することができる。
(態様D)
上記態様A〜Cのいずれかの態様において、上記付着物量算出処理では、上記光源を点灯しているときの点灯時撮像画像と該光源を消灯しているときの消灯時撮像画像とを用いて上記付着物画像領域を検出することを特徴とする。
これによれば、光源からの光以外の外乱光の影響を抑えて、より高精度な付着物量の算出を実現することができる。
(態様E)
上記態様Dにおいて、上記付着物量算出処理では、上記点灯時撮像画像と上記消灯時撮像画像との間の差分画像を用いて上記付着物画像領域を検出することを特徴とする。
これによれば、簡易な処理で光源からの光以外の外乱光の影響を抑えることができる。
(態様F)
自車両100等の移動体におけるフロントガラス105等の光透過部材の付着物観測部分に付着する雨滴Rd等の付着物の量を検出する付着量算出手段と、上記付着量算出手段の検出結果に基づいて、上記移動体に搭載された所定の機器を制御する移動体機器制御手段とを備えた移動体機器制御システムにおいて、上記付着量算出手段として、上記態様A〜Eのいずれかの態様に係る付着量算出装置を用いたことを特徴とする。
これによれば、移動体の移動中の振動や揺れなどによって光源画像領域の位置が変動しても、付着物の量を高い精度で算出することができ、移動体に搭載された所定の機器を適切に制御することができる。
(態様G)
光源からの光が照射される光透過部材の付着物観測部分を撮像手段で撮像して得られる撮像画像に基づいて該付着物観測部分に付着している付着物の量を算出する付着量算出装置のコンピュータに実行させるための付着量算出用プログラムであって、上記光源から上記付着物観測部分を経由して上記撮像手段に入射した光が受光され得る受光範囲に対応した光源画像領域の上記撮像画像中における位置情報に基づいて、上記付着物観測部分に付着している雨滴Rd等の付着物を映し出す雨滴画像領域等の付着物画像領域の検出を行う処理対象領域を特定する処理対象領域特定工程と、上記処理対象領域特定工程で特定された処理対象領域から、上記付着物画像領域を検出する付着物画像領域検出工程と、上記付着物画像領域検出工程の検出結果から上記付着物の量を算出する付着物量算出工程とを、上記コンピュータに実行させることを特徴とする。
これによれば、付着物の量を高い精度で算出することができる。
なお、このプログラムは、CD−ROM等の記録媒体に記録された状態で配布したり、入手したりすることができる。また、このプログラムを乗せ、所定の送信装置により送信された信号を、公衆電話回線や専用線、その他の通信網等の伝送媒体を介して配信したり、受信したりすることでも、配布、入手が可能である。この配信の際、伝送媒体中には、コンピュータプログラムの少なくとも一部が伝送されていればよい。すなわち、コンピュータプログラムを構成するすべてのデータが、一時に伝送媒体上に存在している必要はない。このプログラムを乗せた信号とは、コンピュータプログラムを含む所定の搬送波に具現化されたコンピュータデータ信号である。また、所定の送信装置からコンピュータプログラムを送信する送信方法には、プログラムを構成するデータを連続的に送信する場合も、断続的に送信する場合も含まれる。
100 自車両
101 撮像ユニット
102 画像解析ユニット
105 フロントガラス
106 ワイパー制御ユニット
107 ワイパー
200 撮像部
202 光源
203 反射ミラー
210 光学フィルタ
213 車両検出用画像領域
214 雨滴検出用画像領域
215 処理対象領域
300 雨量算出処理部
301 画像格納メモリ
302 光分布位置計算部
303 差分画像生成部
304 雨量算出部
特開2005−195566号公報 特開2008−64630号公報

Claims (7)

  1. 光源からの光が照射される光透過部材の付着物観測部分を撮像手段で撮像して得られる撮像画像から、該付着物観測部分に付着している付着物を映し出す付着物画像領域を検出し、その検出結果から該付着物の量を算出する付着物量算出処理を実行する付着物量算出手段を備えた付着量算出装置において、
    上記付着物量算出手段は、上記光源から上記付着物観測部分を経由して上記撮像手段に入射した光が受光され得る複数の受光範囲にそれぞれ対応した複数の光源画像領域の上記撮像画像中における位置情報を検出し、該各位置情報に基づいて上記付着物画像領域の検出を行う処理対象領域を特定する処理対象領域特定処理を実行し、該処理対象領域特定処理によって特定した処理対象領域に対して上記付着物量算出処理を実行することを特徴とする付着量算出装置。
  2. 請求項1の付着量算出装置において、
    上記付着物量算出手段は、上記付着物の量の算出を行う際には、毎度、上記処理対象領域特定処理を実行することを特徴とする付着量算出装置。
  3. 請求項1又は2の付着量算出装置において、
    上記処理対象領域特定処理で用いる光源画像領域の位置情報は、該光源画像領域の重心位置を示す情報であることを特徴とする付着量算出装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の付着量算出装置において、
    上記付着物量算出処理では、上記光源を点灯しているときの点灯時撮像画像と該光源を消灯しているときの消灯時撮像画像とを用いて上記付着物画像領域を検出することを特徴とする付着量算出装置。
  5. 請求項4の付着量算出装置において、
    上記付着物量算出処理では、上記点灯時撮像画像と上記消灯時撮像画像との間の差分画像を用いて上記付着物画像領域を検出することを特徴とする付着量算出装置。
  6. 移動体における光透過部材の付着物観測部分に付着する付着物の量を検出する付着量算出手段と、
    上記付着量算出手段の検出結果に基づいて、上記移動体に搭載された所定の機器を制御する移動体機器制御手段とを備えた移動体機器制御システムにおいて、
    上記付着量算出手段として、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の付着量算出装置を用いたことを特徴とする移動体機器制御システム。
  7. 光源からの光が照射される光透過部材の付着物観測部分を撮像手段で撮像して得られる撮像画像に基づいて該付着物観測部分に付着している付着物の量を算出する付着量算出装置のコンピュータに実行させるための付着量算出用プログラムであって、
    上記光源から上記付着物観測部分を経由して上記撮像手段に入射した光が受光され得る複数の受光範囲にそれぞれ対応した複数の光源画像領域の上記撮像画像中における位置情報を検出し、該各位置情報に基づいて上記付着物観測部分に付着している付着物を映し出す付着物画像領域の検出を行う処理対象領域を特定する処理対象領域特定工程と、
    上記処理対象領域特定工程で特定された処理対象領域から、上記付着物画像領域を検出する付着物画像領域検出工程と、
    上記付着物画像領域検出工程の検出結果から上記付着物の量を算出する付着物量算出工程とを、上記コンピュータに実行させることを特徴とする付着量算出用プログラム。
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