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JP6186949B2 - 架橋性接着剤組成物、架橋性接着剤及び架橋接着方法 - Google Patents
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架橋性接着剤組成物、架橋性接着剤及び架橋接着方法 Download PDF

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本発明は架橋接着剤組成物、架橋接着剤及び架橋接着方法に関し、詳しくは、被着体に対する汎用性を改善できる架橋接着剤組成物、架橋接着剤及び架橋接着方法に関する。
従来、種々のシリコーンゴム用の架橋接着剤が市販されているが、これらの架橋接着剤は、特に、オイルブリード性シリコーンゴムと、金属またはプラスチックとの架橋接着に用いた場合には、ゴムに含まれるシリコーンオイルが接着の妨げとなるため、改善の余地があった。
これに対して、特許文献1には、オイルブリード性シリコーンゴム自体に接着成分を配合し、接着剤を使用せずに、ゴム架橋成形によって基板材料へ接着する手法が開示されている。
特開2010−215719号公報
しかし、特許文献1の手法では、例えば金属基板には接着効果がないという問題があり、被着体の汎用性の観点で更なる改善の余地があった。
そこで、本発明の課題は、被着体に対する汎用性を改善でき、例えば、被着体として、オイルブリード性シリコーンゴムと、金属またはプラスチックとを接着するような場合に
おいても、好適に接着できる架橋接着剤組成物、架橋接着剤及び架橋接着方法を提供することにある。
本発明の他の課題は、以下の記載により明らかとなる。
上記課題は以下の各発明によって解決される。
1.ビニルトリアルコキシシラン100重量部と、有機チタン化合物50〜150重量部と、溶媒とからなり
前記溶媒として、前記ビニルトリアルコキシシラン100重量部に対して、アルコール系有機溶剤500〜1000重量部及び水1〜10重量部を含むことを特徴とする架橋性接着剤組成物。
2.ビニルトリアルコキシシラン100重量部と、有機チタン化合物50〜150重量部と、3−アミノプロピルトリエトキシシラン1重量部以上10重量部未満と、溶媒とからなり
前記溶媒として、前記ビニルトリアルコキシシラン100重量部に対して、アルコール系有機溶剤500〜1000重量部及び水1〜10重量部を含むことを特徴とする架橋性接着剤組成物。
.請求項1または2記載の架橋接着剤組成物からなる架橋接着剤。
.請求項記載の架橋接着剤を、金属又はプラスチック上に塗布し、乾燥させた後、この上に未架橋のオイルブリード性シリコーンゴムを接合させ、架橋することにより、前記金属又はプラスチックと、前記オイルブリード性シリコーンゴムとを架橋接着することを特徴とする架橋接着方法。
.請求項記載の架橋接着剤を、金属又はプラスチックと、オイルブリード性シリコーンゴムとを架橋接着するために用いる架橋接着剤の使用。
本発明によれば、被着体に対する汎用性を改善でき、例えば、被着体として、オイルブリード性シリコーンゴムと、金属またはプラスチックとを接着するような場合においても好適に接着できる架橋接着剤組成物、架橋接着剤及び架橋接着方法を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
本発明の第1の架橋接着剤組成物は、ビニルトリアルコキシシラン100重量部と、有機金属化合物50〜150重量部と、溶媒とを含むことである。第1の架橋接着剤組成物を用いることで、被着体に対する汎用性を改善でき、例えば、オイルブリード性シリコーンゴムと、金属またはプラスチックとを接着するような場合においても好適に接着できる効果が得られる。
かかる効果が奏される理由は、必ずしも明らかではないが、ビニルトリアルコキシシランと有機金属化合物からなる組成を有することにより、オイルブリード性シリコーンゴムのような被着体に対しても容易に拡散層を形成して、密着性を増大でき、更にはこの密着により、接着面が、ブリードアウトしてくるシリコーンオイルの影響などを受けにくくなったことなどが推定される。
また本発明の第2の架橋接着剤組成物は、ビニルトリアルコキシシラン100重量部と、有機金属化合物50〜150重量部と、3−アミノプロピルトリエトキシシラン1重量部以上10重量部未満と、溶媒とを含むことである。
第2の架橋接着剤組成物を用いることで、特に、3−アミノプロピルトリエトキシシランを特定量用いることにより、第1の架橋接着剤組成物と同様の効果を発揮するのみならず、基板材質の種類によらず、接着剤との濡れ性を更に改善でき、液溜りの発生を更に防止してより均一に塗布でき、レベリング性を向上できる効果が奏され得る。
以下の説明では、第1及び第2の架橋接着剤組成物を含めて、本発明の架橋接着剤組成物と称することがある。
本発明の架橋接着剤組成物は、単独で、例えば金属、樹脂等の何れの基材に対しても有効な接着性を得ることができる。
また、オイルブリード性シリコーンゴム用として市販されている従来の接着剤は、未架橋ゴムを主成分とするため、接着剤塗膜が柔らかく、ゴム架橋成型の際に金型を汚染したり、はみ出した接着剤が製品自身を汚染したりするといった問題があったが、本発明によれば、形成される接着剤塗膜を高強度でタックフリーとすることができるため、ゴム架橋成形時の金型汚染、製品汚染といった不具合を好適に防止可能である。
本発明の架橋接着剤組成物に用いられるビニルトリアルコキシシランとしては、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリイソプロポキシシラン、ビニルトリブトキシシラン、ビニルトリス(β-メトキシエトキシ)シラン等を好ましく例示でき、特に、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシランが好適である。これらの化合物は、単独で、あるいは複数種を組み合わせて用いてもよい。
また本発明の架橋接着剤組成物に用いられる有機金属化合物としては、有機チタン化合物、有機ジルコニウム化合物、有機アルミニウム化合物等が用いられる。これらの化合物は、単独で、あるいは複数種を組み合わせて用いてもよい。
有機チタン化合物としては、例えば、テトラn−ブチルチタネート、テトラn−ブチルチタネートダイマー、テトライソプロピルチタネート、テトラ(2−エチルヘキシル)チタネート、チタンアセチルアセトネート化合物等を好ましく例示でき、特に、テトラn−ブチルチタネート、テトラn−ブチルチタネートダイマーが好適である。
有機ジルコニウム化合物としては、これらのチタン化合物に対応するジルコニウム化合物が用いられる。
有機アルミニウム化合物としては、例えば、エチルアセトアセテートアルミニウムジイソプロポキシド、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)、アルミニウムモノアセチルアセトネートビス(エチルアセトアセテート)等が用いられる。
有機金属化合物の含有量は、ビニルトリアルコキシシラン100重量部に対して、50〜150重量部の範囲であり、好ましくは80〜120重量部の範囲である。
有機金属化合物の配合量が50重量部未満では、接着性に劣り、また150重量部を超えると、例えば、エージングに伴う高分子量化が著しいものとなり、配合成分の析出・沈降が顕著となるため、接着剤として用いることが困難となる。
本発明の架橋接着剤組成物は、溶媒として、アルコール系有機溶剤及び水を含むことが好ましい。
アルコール系有機溶剤は、1又は2以上の水酸基を含む有機溶剤であれば格別限定されないが、例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール(別名イソプロパノール)、ノルマルプロピルアルコール(別名ノルマルプロパノール)、nブチルアルコール(別名nブタノール)、イソブタノール、ターシャリーブタノール、ブタンジオール、エチルヘキサノール、ベンジルアルコール等を好ましく例示できる。
アルコール系有機溶剤の含有量は、ビニルトリアルコキシシラン100重量部に対して、500〜1000重量部であることが好ましい。
水の含有量は、ビニルトリアルコキシシラン100重量部に対して1〜10重量部の範囲が好ましい。水として、純水を用いることも好ましいことである。
また、本発明の架橋接着剤組成物は、溶媒として、芳香族炭化水素系溶剤等を含んでもよい。
第2の架橋接着剤組成物は、3−アミノプロピルトリエトキシシランを含み、3−アミノプロピルトリエトキシシランを用いることにより、前述のように、基板材質の種類によらず、接着剤との濡れ性を更に改善でき、液溜りの発生を更に防止してより均一に塗布でき、レベリング性を向上できる効果が奏され得るが、この効果を奏するためには、含有量をビニルトリアルコキシシラン100重量部に対して1重量部以上10重量部未満、好ましくは1〜5重量部とすることである。
本発明の架橋接着剤組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、以上に説明した成分以外の成分も適宜含有することができる。
本発明の架橋接着剤は、上述した架橋接着剤組成物からなる。すなわち、以上説明した架橋接着剤組成物をそのまま架橋接着剤として用いてもよいし、あるいは、あらかじめ撹拌することにより均一な溶液とし、好ましくは25〜40℃で24時間以上熟成(エージングともいう)させて、架橋接着剤として用いることもできる。
本発明の架橋接着方法は、得られた架橋接着剤を、金属又はプラスチック上に塗布し、乾燥させた後、この上に未架橋のオイルブリード性シリコーンゴムを接合させ、架橋することにより、前記金属又はプラスチックと、前記オイルブリード性シリコーンゴムとを架橋接着することを特徴とする。
金属又はプラスチック上に、架橋接着剤を塗布した後、室温で乾燥させ、その後、100〜180℃で5〜20分間乾燥を行うことが好ましい。
かかる乾燥後に、未架橋のオイルブリード性シリコーンゴムを接合させた状態で、加圧架橋することにより、前記金属又はプラスチックと、前記オイルブリード性シリコーンゴムとを架橋接着する。
架橋接着剤により接着される部材(被着体)は、格別限定されるものではないが、上述したように、金属又はプラスチックと、未架橋のオイルブリード性シリコーンゴムであり、本発明は、これらの接着に対して、特に好適である。
金属としては、格別限定されるものではないが、例えば、軟鋼、ステンレス鋼、アルミニウム等を好ましく例示できる。
プラスチックとしては、格別限定されるものではないが、例えば、ポリアミド(ナイロン:登録商標)、ポリアセタール(POM)、ポリカーボネート、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリフェニレンスルファイド(PPS)等を好ましく例示できる。
オイルブリード性シリコーンゴムとしては、格別限定されるものではないが、例えば、XE20−531U、XE20−532U、XE20−533U、XE20−B8591、BY−LSR3385/40、BY−LSR3485/50(いずれもモメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製)等を好ましく例示できる。
本発明は、上述の架橋接着剤を、金属又はプラスチックと、オイルブリード性シリコーンゴムとを架橋接着するために用いる架橋接着剤の使用としても特徴がある。
本発明により2以上の部材を接着してなる接合体の用途は、格別限定されるものではない。例えば、金属又はプラスチックと、オイルブリード性シリコーンゴムとを接着してなる接合体の用途としては、格別限定されるものではないが、例えば、ガスケットやパッキンなどのようなシール部材、特に、スチレンやPBT、PPS等をはじめとするエンジニアリングプラスチックと接触する部位で使用される自動車用ワイヤーコネクターシールなどが好適である。
本発明の実施例について説明する。かかる実施例によって本発明が限定されるものではない。
(実施例1)
<第1の架橋接着剤組成物の配合成分とその配合量>
ビニルトリメトキシシラン 100重量部
テトラn−ブチルチタネート 100重量部
n−ブチルアルコール 790重量部
純水 8重量部
ビニルトリメトキシシランとテトラn−ブチルチタネートを、n−ブチルアルコールと純水の混合溶液で溶解し、これを40℃下で48時間エージングして第1の架橋接着剤を得た。
<接着性評価1>
金属への接着性を評価した。
得られた架橋接着剤を、架橋接着剤:2−ブタノン=100重量部:180重量部の割合で混合して接着剤塗布液を作製した。
作成した接着剤塗布液を、有機溶剤にて脱脂した板状のステンレス鋼(SUS304)に塗布し、室温に10分間放置し、乾燥させた後、120℃で10分間乾燥処理を行なって、架橋接着剤塗布板を形成した。
これらの架橋接着剤塗布板に未架橋のオイルブリード性シリコーンゴムコンパウンドを接合させ、180℃で4分間の加圧架橋を行なった後、200℃で2時間二次架橋を行い、架橋接着剤塗布板とシリコーンゴムとの接着物を得た。
得られた接着物についてJIS K6256−2:2006に従って、90°剥離試験を実施し、剥離強度(N/mm)及びゴム残り面積(%)を測定した。結果を表1に示す。
<接着性評価2>
プラスチックへの接着性を評価した。
接着性評価1において、ステンレス鋼(SUS304)をポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT)に変更した以外は同様に評価を行なった。その結果を表1に示した。
<接着性評価3>
接着性評価1において、ステンレス鋼(SUS304)を濡れ性が悪く、接着剤の均一な塗布が困難な基板材料であるガラス−エポキシ樹脂製プリプレグ(表面研磨処理無し)と変更した以外は、同様に評価を行なった。その結果を表1に示した。
(実施例2)
実施例1において、ビニルトリメトキシシランをビニルトリエトキシシランに代え、テトラn−ブチルチタネートをテトラn−ブチルチタネートダイマーに代え、n−ブチルアルコールをイソプロピルアルコールに代えた以外は同様にして、接着剤を得、同様に評価し、その結果を表1に示した。
(比較例1)
実施例1において、テトラn−ブチルチタネート100重量部を40重量部に代えた以外は同様に接着剤を得、同様に評価し、その結果を表1に示した。
(比較例2)
実施例1において、テトラn−ブチルチタネート100重量部を200重量部に代えた以外は同様に接着剤を得、同様に評価し、その結果を表1に示した。
Figure 0006186949
<評価>
比較例2は、高分子量化が進みすぎた結果、配合成分が析出、沈降し、接着剤として成立しなかった。
第1の架橋接着剤は、接着困難なオイルブリード性シリコーンゴムを強固に架橋接着することができ、樹脂、金属等基板の材質を問わず安定した性能を発揮することが確認できた。
(実施例3)
<第2の架橋接着剤組成物の配合成分とその配合量>
ビニルトリメトキシシラン 100重量部
テトラn−ブチルチタネート 100重量部
3−アミノプロピルトリエトキシシラン 2重量部
n−ブチルアルコール 790重量部
純水 8重量部
ビニルトリメトキシシランとテトラn−ブチルチタネートと3−アミノプロピルトリエトキシシランを、n−ブチルアルコールと純水の混合溶液で溶解し、これを40℃下で48時間エージングして第2の架橋接着剤を得、同様に評価し、その結果を表2に示した。
Figure 0006186949
<評価>
第2の架橋接着剤は、接着困難なオイルブリード性シリコーンゴムを強固に架橋接着することができ、樹脂、金属等基板の材質を問わず安定した性能を発揮することができ、また基板材質の種類によらず、接着剤との濡れ性を更に改善でき、液溜りの発生を更に防止してより均一に塗布でき、レベリング性を向上できる効果が奏されることが確認された。

Claims (5)

  1. ビニルトリアルコキシシラン100重量部と、有機チタン化合物50〜150重量部と、溶媒とからなり
    前記溶媒として、前記ビニルトリアルコキシシラン100重量部に対して、アルコール系有機溶剤500〜1000重量部及び水1〜10重量部を含むことを特徴とする架橋性接着剤組成物。
  2. ビニルトリアルコキシシラン100重量部と、有機チタン化合物50〜150重量部と、3−アミノプロピルトリエトキシシラン1重量部以上10重量部未満と、溶媒とからなり
    前記溶媒として、前記ビニルトリアルコキシシラン100重量部に対して、アルコール系有機溶剤500〜1000重量部及び水1〜10重量部を含むことを特徴とする架橋性接着剤組成物。
  3. 請求項1または2記載の架橋性接着剤組成物からなる架橋性接着剤。
  4. 請求項3記載の架橋性接着剤を、金属又はプラスチック上に塗布し、乾燥させた後、この上に未架橋のオイルブリード性シリコーンゴムを接合させ、架橋することにより、前記金属又はプラスチックと、前記オイルブリード性シリコーンゴムとを架橋接着することを特徴とする架橋接着方法。
  5. 請求項3記載の架橋性接着剤を、金属又はプラスチックと、オイルブリード性シリコーンゴムとを架橋接着するために用いる架橋性接着剤の使用。
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