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JP6188376B2 - 汚泥脱水機 - Google Patents
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本発明は汚泥脱水機に関し、脱水効率の向上に係る技術である。
従来、この種の技術において汚泥脱水機として使用されるスクリュープレス型脱水機では、脱水行程の前半のろ過ゾーンで汚泥中の液相である自由水をろ過し、脱水行程の後半の脱水ゾーンでは脱水のための圧密力を高めて固相に含まれた内包水を排出する。
このため、例えば特許文献1に記載するものがあり、図4に示すような構成を備えている。図4において、スクリュープレス型脱水機は、本体51によりスクリーン52を支持しており、スクリーン52の内部には軸心方向に挿通してスクリュー軸およびスクリュー軸の軸心廻りにスクリュー羽根を形成し、本体51の汚泥排出側にはスクリーン52の開口に対向して背圧板を配置している。
スクリーン52は軸心方向で複数に分割し、かつ各上下に分割した複数のセグメントからなり、汚泥供給側領域のろ室上部に対応するスクリーン上部領域のスクリーン(A1)52Aと、ろ室下部に対応するスクリーン下部領域のスクリーン(A2)52Bと、中央領域のろ室上部に対応するスクリーン上部領域のスクリーン(B1)52Cと、ろ室下部に対応するスクリーン下部領域のスクリーン(B2)52Dと、汚泥排出側領域のろ室上部に対応するスクリーン上部領域のスクリーン(C1)52Eと、ろ室下部に対応するスクリーン下部領域のスクリーン(C2)52Fとからなる。
スクリーン52にパンチングメタルを適用した場合に、スクリーン52のろ過性の調整は、孔の大きさ、開口率を要素として実現している。例えば、スクリーン(A1)52Aは孔径φ1.5mm×ピッチP2.25mm、開口率40.3%であり、スクリーン(B1)52Cは孔径φ1.0mm×ピッチP1.5mm、開口率40.3%であり、スクリーン(C1)52Eは孔径φ0.5mm×ピッチP1.0mm、開口率22.7%であり、スクリーン(A2)52Bは孔径φ1.5mm×ピッチP3.0mm、開口率22.7%であり、スクリーン(B2)52Dは孔径φ1.0mm×ピッチP2.0mm、開口率22.7%であり、スクリーン(C2)52Fは孔径φ0.5mm×ピッチP1.0mm、開口率22.7%である。
特開2010−137114号公報
上述したように、特許文献1では、脱水行程の前半のろ過ゾーンでは、汚泥中の液相である自由水をろ過するために孔径をφ1.5mmとし、脱水行程の後半の脱水ゾーンでは圧密力を高めて固相に含まれた内包水を脱水するために孔径をφ0.5mmとして、脱水効率の向上を図っている。
しかしながら、凝集汚泥の種類、性状によっては、脱水行程の前半のろ過ゾーンで最適な脱水状態を実現するための孔径が1mm以下となる場合があり、φ1.5mmの孔径ではスクリーンから固相が漏れ出る量が多くなり、内部への充填量が確保できないので内部圧力が高まらず、ろ過が促進されない問題がある。
このため、対象となる凝集汚泥の種類、性状にとって最適な脱水状態を実現するためには、孔径を任意の大きさに設定することが求められる。しかし、パンチングの孔を小さくすることには技術的に限界があり、かえって開口率が減少してろ過ゾーンでの水抜けが不十分となる。また、パンチングの孔が小さくなるほどに汚泥中の繊維分などが孔を塞ぎ易くなり、著しく脱水性が悪化する恐れがある。また、パンチングメタルは規格品であり、孔径、ピッチ等がメーカー毎に定まっており、最適な脱水状態を実現するために必要な孔径のパンチングメタルを得ることは容易ではなく、必要な開口率を得るために選択可能な孔径は限られている。
本発明は上記課題を解決するものであり、脱水行程の前半において凝集汚泥の種類、性状に応じた任意の開口率を実現して適切な内部圧力でろ過を促進し、かつ脱水行程の後半において圧密力を高めることで最適な脱水状態を実現することができる汚泥脱水機を提供することを目的とする。
本発明の汚泥脱水機は、スクリュー羽根の周囲にスクリーンを配置してスクリーン内にスクリュー羽根の軸心方向に沿ったろ室を形成し、ろ室前半側のスクリーンがろ過作用を担い、ろ室後半側のスクリーンが脱水作用を担う汚泥脱水機であって、ろ室前半側のスクリーンは、上部側がスリット状に目開きし、下部側が孔状に目開きしてなり、ろ室後半側のスクリーンは孔状に目開きしてなることを特徴とする。
本発明の汚泥脱水機において、ろ室前半側のスクリーンは、上部側が複数のウェッジワイヤーからなってウェッジワイヤーの相互間にスリット状に目開きしたスクリーン目201を有し、下部側がパンチングメタルからなって孔状に目開きした網目を有し、ろ室後半側のスクリーンは、パンチングメタルからなって孔状に目開きした網目を有することを特徴とする。
本発明の汚泥脱水機において、軸心廻りにスクリュー羽根を設けたスクリューを上下に配置し、ろ室前半側のスクリーンは、上部側が上部のスクリューに対応し、下部側が下部のスクリューに対応することを特徴とする。
以上のように本発明によれば、ろ過作用を担うろ室前半側のスクリーンがスリット状に目開きすることで、凝集汚泥の種類、性状に応じた任意の開口率を実現して適切な内部圧力でろ過を促進できる。
すなわち、孔状に開口する場合には丸孔や角孔の孔の周囲に必ずスクリーンを構成する部材が存在するが、スリット状に目開きすることで、スリット方向にはスクリーンを構成する部材が存在せず、スリット目が線状となるので、孔の孔径とスリットの目開きとを同等にする場合にあっては、スリット状に目開きすることで孔に比べて抵抗が少なくなって自由水が抜け易くなる。また、必要な開口率を確保しつつ、凝集汚泥の固相の塊の大きさに対して目開きの大きさを十分に小さく設定することが可能となり、適切な内部圧力でろ過を促進することが可能となる。
複数のウェッジワイヤーでスクリーンを形成するので、ウェッジワイヤーの相互間に形成するスリット状の目開きの大きさを任意に設定することができ、しかも、ろ室後半側のスクリーンはパンチングメタルからなって孔状に目開きした網目を有するので、脱水行程の後半において圧密力を高めることができる。よって、スリット状に目開きしたろ室前半側のスクリーンと、孔状に目開きしたろ室後半側のスクリーンを組み合わせることで、最適な脱水状態を実現できる。
本発明の実施の形態におけるスクリュープレス型脱水機を示す模式図 ウェッジワイヤーのスクリーンの断面を示す図 本発明の他の実施の形態におけるスクリュープレス型脱水機を示す模式図 従来のスクリュープレス型脱水機を示す模式図
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1において、本実施の形態に係るスクリュープレス型脱水機の基本的な構成は公知の技術によるものであり、概略的に以下のものである。
汚泥脱水機としてのスクリュープレス型脱水機は、本体1によりスクリーン2を支持しており、スクリーン2の内部には軸心方向に挿通してスクリュー軸(図示省略)およびスクリュー軸の軸心廻りにスクリュー羽根(図示省略)を形成し、スクリーン2の内部にスクリュー羽根の軸心方向に沿ったろ室を有し、本体1の汚泥排出側にはスクリーン2の開口に対向して背圧板を配置している。
本実施の形態において、スクリーン2は軸心方向で複数に分割したセグメントからなり、ろ室前半側のスクリーンセグメント21、22がろ過作用を担い、ろ室後半側のスクリーンセグメント23、24が脱水作用を担っている。
ろ室前半側のスクリーンセグメント21、22は、ともに複数のウェッジワイヤーからなる。図2に示すように、ウェッジワイヤー200の相互間にはスリット状に目開きしたスクリーン目201が形成されており、ウェッジワイヤー200には、例えば太さが1−2mmのものを使用し、スクリーン目201のスリット幅は0.2−0.6mmに設定しており、開口率は従来と同様である。
ウェッジワイヤー200は、断面が二等辺三角形をなし、その頂角の部分がウェッジワイヤー200と直交する方向に配置した棒材203で支持されてウェッジワイヤー200の相互間のスクリーン目201が一定間隔に保持されている。
この構成により、スクリーン目201から出る水は大きな水滴となる前に棒材202を伝うことで迅速に流れ出るので、排水性が向上する。
ろ室後半側のスクリーンセグメント23、24はパンチングメタルからなって孔状に目開きした網目を有している。本実施の形態では、スクリーンセグメント23は、例えば孔径φ0.5mm×ピッチP1.0mmであり、スクリーンセグメント24はスクリーンセグメント23に比べてピッチが小さく、開口率を同等にしている。スクリーンセグメント23、24は、複数のウェッジワイヤー200で形成するので、ウェッジワイヤー200の相互間に形成するスリット状の目開きの大きさを任意に設定することができる。
パンチングメタルは、一定孔径であればピッチを狭くして孔数を増やすほどに開口率が大きくなり、ピッチを固定であれば孔径が大きくなるほどに開口率が大きくなる。しかし、パンチグメタルは、孔の周囲に必ずスクリーン2を構成する部材が存在する。一方、スリット状に目開きすることで、スリット方向にはスクリーン2を構成する部材が存在せず、スクリーン目201が線状となるので、孔に比べて抵抗が少なくなって自由水が抜け易くなる。
また、孔の孔径とスリットの目開きとを同等にする場合にあっては、スリット状に開口することで開口率が大きくなるので、ろ室前半側のスクリーンセグメント21、22は、必要な開口率を確保しつつ、凝集汚泥の固相の塊の大きさに対して目開きの大きさを十分に小さく設定することが可能となり、適切な内部圧力でろ過を促進することが可能となる。
上記した構成により、スクリーン2の内部に投入した脱水対象汚泥は、スクリーン2でろ過されながらスクリュー軸およびスクリュー羽根の回転によって汚泥排出側へ搬送される。汚泥はろ室容積の減少による圧密力および背圧板による背圧の作用により脱水され、汚泥排出側の開口からスクリーン2の外部へ排出される。
この間に、ろ過作用を担うろ室前半側のスクリーンセグメント21、22がスリット状に目開きすることで、必要な開口率を確保しつつ、凝集汚泥の固相の塊の大きさに対して目開きの大きさを十分に小さく設定することが可能となり、凝集汚泥の種類、性状に応じた任意の開口率を実現して適切な内部圧力でろ過を促進できる。
ろ室後半側のスクリーンセグメント23、24はパンチングメタルからなって孔状に目開きした網目を有するので、脱水行程の後半において圧密力を高めることができる。
このように、スリット状に目開きしたろ室前半側のスクリーンセグメント21、22と、孔状に目開きしたろ室後半側のスクリーンセグメント23、24を組み合わせることで、汚泥中の水分が非常に多い性状となるろ室前半部においてろ過を促進させることができ、脱水を担うろ室後半部においては汚泥の漏れを抑制してその圧密力で効率的に脱水することができ、スクリュープレス型脱水機として最適な脱水状態を実現できる。
また、汚泥を供給する圧力を意図的に従来よりも高めに設定した運転方法を実施することで、汚泥中の水分が非常に多い性状となるろ室前半部でのろ過をさらに促進することができ、その内部圧力を保持したままに、脱水を担うろ室後半部に汚泥が連続的に供給されるので、ろ室後半部での圧密力がさらに増大し、結果として脱水効果が増す。
処理施設毎に異なる汚泥の種類、性状、濃度等に応じてスクリーン2の全面積に対するウェッジワイヤー200からなるスクリーンセグメント21、22の面積の割合は、1/12から1/2の範囲で可変させることができ、水分の多い汚泥に対しては、ウェッジワイヤー200からなるスクリーンセグメント21、22の割合を大きくし、水分の少ない汚泥に対しては、ウェッジワイヤー200からなるスクリーンセグメント21、22の割合を小さくすることで、効率のよい脱水を実現できる。
図3に示すように、ろ室前半側にウェッジワイヤー200からなるスクリーンセグメント21、22、25を配置し、スクリーンセグメント25のスクリーン目201の目開きを、スクリーンセグメント21、22のスクリーン目201の目開きより小さくすることも可能であり、ろ室後半側にはパンチングメタルからなるスクリーンセグメント24を配置する。
また、特に大型の機種では、液相が機内の上部に集中し、固相が下部に集中するので、図1に示す構成において、ろ室前半側のスクリーンセグメント21、22を、上部側が複数のウェッジワイヤー200からなってウェッジワイヤー200の相互間にスリット状に目開きしたスクリーン目201を有し、下部側がパンチングメタルからなって孔状に目開きした網目を有したものとすることで、上部側の水抜けを促進して内部の汚泥が均等な濃度となり、脱水が安定する。
他の実施の形態として、本体1にスクリューを上下に配置することも可能であり、この場合に、ろ室前半側のスクリーンセグメント21、22は、上部側のスクリーンセグメント21が上部のスクリューに対応し、下部側のスクリーンセグメント22が下部のスクリューに対応する。
1 本体
2 スクリーン
21、22、25 ウェッジワイヤーからなるスクリーンセグメント
23、24 パンチングメタルからなるスクリーンセグメント
200 ウェッジワイヤー
201 スクリーン目
202 棒材

Claims (3)

  1. スクリュー羽根の周囲にスクリーンを配置してスクリーン内にスクリュー羽根の軸心方向に沿ったろ室を形成し、ろ室前半側のスクリーンがろ過作用を担い、ろ室後半側のスクリーンが脱水作用を担う汚泥脱水機であって、
    ろ室前半側のスクリーンは、上部側がスリット状に目開きし、下部側が孔状に目開きしてなり、ろ室後半側のスクリーンは孔状に目開きしてなることを特徴とする汚泥脱水機。
  2. ろ室前半側のスクリーンは、上部側が複数のウェッジワイヤーからなってウェッジワイヤーの相互間にスリット状に目開きしたスクリーン目を有し、下部側がパンチグメタルからなって孔状に目開きした網目を有し、ろ室後半側のスクリーンは、パンチグメタルからなって孔状に目開きした網目を有することを特徴とする請求項1に記載の汚泥脱水機。
  3. 軸心廻りにスクリュー羽根を設けたスクリューを上下に配置し、ろ室前半側のスクリーンは、上部側が上部のスクリューに対応し、下部側が下部のスクリューに対応することを特徴とする請求項1または2に記載の脱水機。
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