JP6205981B2 - リチウム二次電池の電極形成用組成物、電極及びリチウム二次電池 - Google Patents
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Description
前記第一の活物質粒子が、下記一般式(1)で示されるリチウムリン酸金属複合粒子の一次粒子の表面を導電性炭素で被覆した、被覆一次粒子から形成される、焼成後の粉砕工程を経ずに得られた二次粒子であり、前記被覆一次粒子の平均粒子径が50〜300nmであり、前記二次粒子の平均粒子径が300nm〜5μmであり、
前記第二の活物質粒子が、下記(1)〜(3)のいずれかの方法により製造される、下記一般式(1)で示されるリチウムリン酸金属複合粒子の一次粒子の表面を導電性炭素で被覆した造粒粒子であり、前記被覆一次粒子の平均粒子径が50〜300nmであり、前記造粒粒子の平均粒子径が5〜30μmであることを特徴とする、リチウム二次電池電極形成用組成物の製造方法。
(式中、Mは、Mn、Co、Ni及びVからなる群から選ばれる少なくとも1種の金属元素を示す。)
(1)一般式(1)で示されるリチウムリン酸金属複合粒子を、導電性炭素の前駆体となる有機物とともに造粒し、さらに焼成する方法。
(2)一般式(1)で示されるリチウムリン酸金属複合粒子を、導電性炭素材料とともに造粒する方法。
(3)含リチウム化合物と、Fe、Mn、Co、Ni及びVから選ばれる少なくとも1種の金属元素を含む化合物と、含リン化合物と、導電性炭素材料または導電性炭素の前駆体となる有機物とを造粒し、さらに焼成する方法。
<2>上記第二の活物質粒子が、前記リチウムリン酸金属複合粒子を、導電性炭素の前駆体となる有機物とともに溶媒中に分散させてスラリーとし、該スラリーから溶媒を除去して造粒し、さらに焼成した粒子であることを特徴とする、上記<1>記載のリチウム二次電池電極形成用組成物の製造方法。
<I>リチウム二次電池電極形成用の組成物
本発明の第1の態様は、リチウム二次電池電極形成用の組成物に関する。上記組成物は、第一及び第二の活物質と、分散剤と、バインダーと、溶媒とを含む。以下、各構成成分について具体的に説明する。
<第一及び第二の活物質>
本発明の組成物では、活物質として、下記一般式(1)で示されるリチウムリン酸金属複合粒子を使用する。
(式中、Mは、Mn、Co、Ni及びVからなる群から選ばれる少なくとも1種の金属元素を示す。)
上記一般式(1)で示されるリチウムリン酸金属複合粒子の具体例として、LiFePO4、LiMnPO4、LiFe0.5Mn0.5PO4が挙げられる。しかし、本発明の組成物における活物質は、上記具体例に限定されることなく、上記一般式(1)で示される、いかなる化合物であってもよい。
の物質や、樹木に寄生するラックカイガラムシが分泌する樹脂状物質が挙げられる。具体
的な天然樹脂としては、ロジン、ダンマル、コパール、シェラック等が挙げられる。
ールCH、スーパーエステルL、スーパーエステルA−18、スーパーエステルA−75、スーパーエステルA−100、スーパーエステルA−115、スーパーエステルA−125、スーパーエステルT−125、ペンセルA、ペンセルAZ、ペンセルC、ペンセルD−125、ペンセルD−135、ペンセル160、ペンセルKK、エステルガムAAG、エステルガムAAL、エステルガムA、エステルガムAAV、エステルガム105、エステルガムAT、エステルガムH、エステルガムHP、エステルガムHD、パインクリスタルKR−85、パインクリスタルKR−612、パインクリスタルKR−614、パイ
ンクリスタルKE−100、パインクリスタルKE−311、パインクリスタルKE−359、パインクリスタルKE−604、パインクリスタルD−6011、パインクリスタルKE−615−3、パインクリスタルD−6250、パインクリスタルKM−1500、パインクリスタルKR−50M、スーパーエステルE−720、スーパーエステルE−730−55、スーパーエステルE−650、スーパーエステルE−865、マルキードNo1、マルキードNo2、マルキードNo5、マルキードNo6、マルキードNo8、マルキードNo31、マルキードNo32、マルキードNo33、マルキードNo34、マルキード32−30WS、マルキード3002、タマノル135、タマノル340、タマノル350、タマノル352、タマノル354、タマノル361、タマノル366、タマノル380、タマノル386、タマノル392、タマノル396、タマノル406、タマノル409、タマノル410、タマノル412、タマノル414、タマノル417、タマノル418、タマノル420、タマノル423、タマノルE−100、タマノルE−200NT、タマノル803L、タマノル901等の荒川化学社製の変性天然樹脂;ハリマックM−130A、ハリマック135GN、ハリマック145P、ハリマックR−120AH、ハリマックAS−5、ハリマックR−80、ハリマックT−80、ハリマックR−100、ハリマックM−453、ハリフェノール512、ハリフェノール532、ハリフェノール561、ハリフェノール573、ハリフェノール582、ハリフェノー
ル504、ハリフェノール565、ハリフェノールP−102U、ハリフェノールP−130、ハリフェノールP−160、ハリフェノールP−292、ハリフェノールPN−717、ハリフェノールS−420、ハリフェノールP−600、ハリフェノールT3120、ハリフェノールP−216、ハリフェノールP−637、ハリフェノールP−222、ハリフェノールP−622、ハリエスターNL、ハリエスターP、ハリエスターKT−2、ハリエスターKW、ハリエスターTF、ハリエスターS、ハリエスターC、ハリエスターDS−70L、ハリエスターDS−90、ハリエスターDS−130、ハリエスターAD−130、ハリエスターMSR−4、ハリエスターDS−70E、ハリエスターSK−70D、ハリエスターSK−90D−55、ハリエスターSK−508H、ハリエスターSK−816E、ハリエスターSK−822E、ハリエスターSK−218NS、ハリエスターSK−323NS、ハリエスターSK−370N、ハリエスターSK−501NS、ハリエスターSK−385NS、ネオトールG2、ネオトール101N、ネオトールNT−15、ネオトール125HK、バンビームUV−22A、バンビームUV−22C、ハリタックF−75、ハリタックFG−90、ハリタックAQ−90A、ハーサイズNES−500、ハーサイズNES−680、ハーサイズNES−745、ハーサイズNE
S−748、ニューサイズ738、REO−15、REO−30、バンディスT−100H、G−100F、DG−100等のハリマ化成社製の変性天然樹脂が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
挙げられる。
く、不活性ガス雰囲気下、または還元性ガス雰囲気下での加熱分解により残存する元素が
ほとんど炭素のみであり、効率的に電子伝導性をもった炭素を生成しやすい特性を持つ。
また、他の化合物と変性させることで、融点、軟化点、分解温度などの物理的性質を容易
に変えることができるため、加熱分解により導電性炭素を生成する炭素含有物質としてよ
り好ましい化合物に改良することもできる。
ト、焼成工程後の炭素残存率、炭素被覆性等の観点から、ビチューメン類、天然ワックス
、天然樹脂、付加重合により合成される熱可塑性樹脂、炭素数10以上のアルコール及びカルボン酸、炭素数15以上の炭化水素等が好ましい。
<分散剤>
本発明の組成物における分散剤は、分散溶媒中で活物質を良好に分散できるものであれば特に限定されない。しかし、本発明では、適切な分散剤を使用して、上記第一の活物質粒子および上記第二の活物質粒子を分散することによって、粒子径の異なる活物質を良好に分散した組成物を容易に得ることができる。さらに、そのような組成物を使用することによって、活物質が高充填され、密着性、柔軟性、電池特性に優れる合材層を提供することが可能となる。
(樹脂型分散剤)
本発明の組成物において、分散剤の好ましい一実施形態は、樹脂型分散剤である。上記樹脂型分散剤の具体例として、アニオン性分散剤、カチオン性分散剤、両性分散剤、水酸基を有する分散剤などを挙げることができる。これら樹脂型分散剤は、酸性官能基、塩基性官能基および水酸基からなる群から選ばれる少なくとも一種の官能基を有する重合体、または上記重合体の中和物の形態であってよい。
(両性分散剤)
上記両性分散剤の一例として、芳香環を有するエチレン性不飽和単量体(a1)と、カルボキシル基を有するエチレン性不飽和単量体(a2)と、アミノ基を有するエチレン性不飽和単量体(a3)と、(a1)及び(a2)及び(a3)以外のエチレン性不飽和単量体(a4)との共重合体、および上記共重合体の中和物が挙げられる。両性分散剤中の共重合体を構成する単量体の比率は、単量体(a1)〜(a4)の合計重量を基準として、(a1)が5〜70重量%、(a2)が15〜60重量%、(a3)が1〜80重量%、(a4)が0〜79重量%である。好ましくは、(a1):20〜70重量%、(a2):15〜45重量%、(a3):1〜70重量%、(a4):0〜50重量%である。より好ましくは、(a1):30〜70重量%、(a2):15〜35重量%、(a3):1〜40重量%、(a4):0〜40重量%である。
(a1)芳香環を有するエチレン性不飽和単量体:
上記(a1)は、芳香環を有するエチレン性不飽和単量体であれば、特に限定されない。例えば、スチレン、α−メチルスチレン、及びベンジル(メタ)アクリレートが挙げられる。
(a2)カルボキシル基を有するエチレン性不飽和単量体:
上記(a2)は、カルボキシル基を有するエチレン性不飽和単量体であれば、特に限定されない。例えば、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、及びシトラコン酸;これらのアルキル又はアルケニルモノエステル、フタル酸β−(メタ)アクリロキシエチルモノエステル、イソフタル酸β−(メタ)アクリロキシエチルモノエステル、テレフタル酸β−(メタ)アクリロキシエチルモノエステル、及びコハク酸β−(メタ)アクリロキシエチルモノエステル;アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、及びけい皮酸が挙げられる。特に、メタクリル酸、アクリル酸が好ましい。
(a3)アミノ基を有するエチレン性不飽和単量体:
上記(a3)は、脂肪族アミノ基又は芳香族アミノ基を有するエチレン性不飽和単量体であれば、特に限定されない。脂肪族アミノ基を有する単量体に関し、1分子中に1つのエチレン性不飽和基を有する単量体の一例として、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、メチルエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、及びアリルアミンが挙げられる。また、1分子中に2つのエチレン性不飽和基を有する上記単量体の一例として、ジアリルアミン、及びジアリルメチルアミンが挙げられる。芳香族アミノ基を有する単量体の一例として、アミノスチレン、ジメチルアミノスチレン、及びジエチルアミノスチレンが挙げられる。
(a4)上記(a1)〜(a3)以外のエチレン性不飽和単量体:
上記(a4)の一例として、(メタ)アクリレート系化合物が挙げられる。より具体的な例として、アルキル系(メタ)アクリレート、アルキレングリコール系(メタ)アクリレートが挙げられる。
(アニオン性分散剤)
上記アニオン性分散剤の一例として、アニオン性部位として、カルボン酸及びスルホン酸の少なくとも一方の官能基を有する樹脂が挙げられる。上記アニオン性分散剤は、酸価が100〜600mgKOH/gであり、水酸基価が0〜400mgKOH/gであり、重量平均分子量が5000以上であることが好ましい。
(カチオン性分散剤)
カチオン性分散剤の一例として、カチオン性部位としてアミノ基を有する樹脂が挙げられる。上記樹脂は、アミン価が110〜1000mgKOH/gであり、水酸基価が0〜400mgKOH/gであり、重量平均分子量が5000以上である、ことが好ましい。上記アミノ基は、脂肪族アミン又は芳香族アミンであってもよい。
(水酸基を有する分散剤)
上記水酸基を有する分散剤は、水酸基を有するエチレン性不飽和単量体を、重合又は縮合することによって製造することができる。また、ビニルアルコールの誘導体であるビニルエステルを共重合し、得られた共重合体を鹸化することによっても製造することもできる。水酸基を有する分散剤の一例として、水酸基を含むエチレン性不飽和単量体と、その他のエチレン性不飽和単量体とを共重合して得られる共重合体が挙げられる。上記共重合体を構成する上記その他のエチレン性不飽和単量体は任意成分であり、分散剤は共重合体に限らず、単重合体であってもよい。
(各種誘導体)
本発明の組成物において、分散剤の好ましい別の実施形態は、有機色素誘導体、アントラキノン誘導体、アクリドン誘導体、又はトリアジン誘導体(以下、各種誘導体と略記することがある)である。上記各種誘導体は、酸性官能基、塩基性官能基および水酸基からなる群から選ばれる少なくとも一種の官能基を有する化合物である。上記各種誘導体は、特開2010−061934号公報及び特開2010−061934号公報にも記載されている。特に、酸性官能基を有する誘導体の合成法については、例えば、特公昭39−28884号公報、特公昭45−11026号公報、特公昭45−29755号公報、特公昭64−5070号公報、特開2004−217842号公報を参照することができる。また、塩基性官能基を有する各種誘導体の合成法については、例えば、特開昭54−62227号公報、特開昭56−118462号公報、特開昭56−166266号公報、特開昭60−88185号公報、特開昭63−305173号公報、特開平3−2676号公報、特開平11−199796号公報を参照することができる。本発明では、それらを参照することによって、本明細書の一部として組み込むものとする。
(酸性官能基を有する各種誘導体)
本発明で使用できる酸性官能基を有する各種誘導体の好ましい一例として、下記一般式(11)で示されるトリアジン誘導体、または一般式(14)で示される有機色素誘導体が挙げられる。
一般式(11)
X1は、−NH−、−O−、−CONH−、−SO2NH−、−CH2NH−、−CH2NHCOCH2NH−または−X3−Y−X4−を表す。X2及びX4は、それぞれ独立に−NH−または−O−を表す。X3は、−CONH−、−SO2NH−、−CH2NH−、−NHCO−または−NHSO2−を表す。
Yは、炭素数1〜20で構成される、アルキレン基、アルケニレン基、またはアリーレン基を表し、それらは、各々置換基を有してもよい。
Zは、−SO3Mまたは−COOM、または−P(O)(−OM)2を表す。
Mは、1〜3価のカチオンの一当量を表す。
R1は、有機色素残基、置換基を有していてもよい複素環残基、置換基を有していてもよい芳香族環残基、または下記一般式(12)で表される基を表す。
Qは、−O−R2、−NH−R2、ハロゲン基、−X1−R1または−X2−Y−Zを表す。R2は、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、または置換基を有してもよいアルケニル基を表す。
nは、1〜4の整数を表す。
一般式(12)
X5は、−NH−または−O−を表す。X6及びX7は、それぞれ独立に、−NH−、−O−、−CONH−、−SO2NH−、−CH2NH−または−CH2NHCOCH2NH−を表す。
R3及びR4は、それぞれ独立に、有機色素残基、置換基を有していてもよい複素環残基、置換基を有していてもよい芳香族環残基、または−Y−Zを表す。Y及びZは、一般式(11)と同義である。
一般式(13)
R5、R6、R7、R8は、水素であるか、各々置換基を有してもよい、アルキル基、アルケニル基、またはアリール基のいずれかを表す。
一般式(14)
X8は、直接結合、−NH−、−O−、−CONH−、−SO2NH−、−CH2NH−、−CH2NHCOCH2NH−または−X9−Y−または−X9−Y−X10−を表す。
X9は、−CONH−、−SO2NH−、−CH2NH−、−NHCO−または−NHSO2−を表す。X10は、−NH−または−O−を表す。Yは、炭素数1〜20で構成される、アルキレン基、アルケニレン基またはアリーレン基を表し、それらは各々置換基を有してもよい。
Zは、−SO3Mまたは−COOM、または−P(O)(−OM)2を表す。Mは1〜3価のカチオンの一当量を表す。
R9は、有機色素残基を表し、nは1〜4の整数を表す。
(塩基性官能基を有する各種誘導体)
塩基性官能基を有する各種誘導体としては、下記一般式(21)で示されるトリアジン誘導体、または一般式(26)で示される有機色素誘導体の使用が好ましい。
一般式(21)
X1は、−NH−、−O−、−CONH−、−SO2NH−、−CH2NH−、−CH2NHCOCH2NH−または−X2−Y−X3−を表す。X2は、−NH−、−O−、−CONH−、−SO2NH−、−CH2NH−、−NHCO−または−NHSO2−を表す。X3は、それぞれ独立に−NH−または、−O−を表す。Yは炭素数1〜20で構成される、アルキレン基、アルケニレン基または、アリーレン基を表し、それらは各々置換基を有してもよい。
Pは、一般式(22)、(23)または、一般式(24)のいずれかで示される置換基を表す。
Qは、−O−R2、−NH−R2、ハロゲン基、−X1−R1または、一般式(22)、(23)、又は(24)のいずれかで示される置換基を表す。
R2は、水素原子であるか、アルキル基、アルケニル基、又はアリール基を表し、それらは各々置換基を有してもよい。
一般式(22)
X4は、直接結合、−SO2−、−CO−、−CH2NHCOCH2−、−CH2NHCONHCH2−、−CH2−または、−X5−Y−X6−を表す。
X5は、−NH−または、−O−を表し、X6は、直接結合、−SO2−、−CO−、−CH2NHCOCH2−、−CH2NHCONHCH2−または、−CH2−を表す。
Yは炭素数1〜20で構成された、置換基を有してもよいアルキレン基、置換基を有してもよいアルケニレン基または、置換基を有してもよいアリーレン基を表す。
vは、1〜10の整数を表す。
R3、R4はそれぞれ独立に、水素原子、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、置換されていてもよいアリール基、またはR3、R4とで一体となって更なる窒素、酸素または硫黄原子を含む置換されていてもよい複素環残基を表す。とりわけ、水素原子であることが、電池内での金属析出を抑える効果が高いと思われ好ましい。
R5、R6、R7、R8は、それぞれ独立に、水素原子であるか、アルキル基、アルケニル基またはアリール基を表し、それらは各々置換されていてもよい。
R9は、アルキル基、アルケニル基またはアリール基を表し、それらは各々置換されていてもよい。
nは、1〜4の整数を表す。
R1は有機色素残基、置換基を有していてもよい複素環残基、置換基を有していてもよい芳香族環残基または下記一般式(25)で示される基を表す。
一般式(25)
Tは、−X8−R10または、W1を表し、Uは、−X9−R11または、W2を表す。
W1およびW2は、それぞれ独立に−O−R2、−NH−R2、ハロゲン基または、一般式(22)、(23)、又は(24)のいずれかで示される置換基を表す。
R2は、水素原子であるか、アルキル基、アルケニル基、又はアリール基を表し、それらは各々置換基を有してもよい。
X7は、−NH−または−O−を表し、X8およびX9は、それぞれ独立に−NH−、−O−、−CONH−、−SO2NH−、−CH2NH−または−CH2NHCOCH2NH−を表す。
Yは、炭素数1〜20で構成される、アルキレン基、アルケニレン基、又はアリーレン基を表し、それらは各々置換基を有してもよい。
R10およびR11は、それぞれ独立に、有機色素残基、置換基を有していてもよい複素環残基、置換基を有していてもよい芳香族環残基を表す。
一般式(26)
一般式(27)
X4は、直接結合、−SO2−、−CO−、−CH2NHCOCH2−、−CH2NHCONHCH2−、−CH2−または、−X5−Y−X6−を表す。X5は、−NH−または、−O−を表し、X6は、直接結合、−SO2−、−CO−、−CH2NHCOCH2−、−CH2NHCONHCH2−または、−CH2−を表す。Yは、炭素数1〜20で構成された、アルキレン基、アルケニレン基、またはアリーレン基を表し、それらは各々置換基を有してもよい。
vは、1〜10の整数を表す。
R3、R4は、それぞれ独立に、水素原子であるか、アルキル基、アルケニル基、又はフェニル基を表し、それらは各々置換されていてもよい。または、R3、R4とで一体となって更なる窒素、酸素または硫黄原子を含む置換されていてもよい複素環残基を表す。とりわけ、水素原子であることが、電池内での金属析出を抑える効果が高いと思われ好ましい。
R5、R6、R7、R8は、それぞれ独立に、水素原子、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基または置換されていてもよいアリール基を表す。
R9は、アルキル基、アルケニル基、又はアリール基を表し、それらは各々置換されていてもよい。
R12は有機色素残基、置換基を有していてもよい複素環残基、置換基を有していてもよい芳香族環残基を表す。
<バインダー>
本発明の組成物におけるバインダーは、後述する導電性炭素材料や、活物質などのその他の粒子を結着させるために使用される。通常、バインダーによる溶媒中への粒子の分散効果は小さい。上記バインダーは、特に限定されず、当技術分野で周知の様々な樹脂を使用することができる。例えば、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキッド樹脂、ホルムアルデヒド樹脂、シリコン樹脂、フッ素樹脂、カルボキシメチルセルロース等のセルロース樹脂が挙げられる。その他、スチレン−ブタジエンゴムやフッ素ゴム等の合成ゴム、ポリアニリンやポリアセチレン等の導電性樹脂等、及びポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、及びテトラフルオロエチレン等のフッ素原子を含む高分子化合物が挙げられる。又、バインダーは、上述の樹脂の変性物、混合物、又は共重合体であっても良い。上記バインダーは、1種または複数を組み合わせて使用することも出来る。
<溶媒>
本発明の組成物における溶媒について説明する。本発明で使用できる溶媒としては、特に限定されない。例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、メチルホルムアミドなどのアミド類;N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、ジメチルアミンなどのアミン類;メチルエチルケトン、アセトン、シクロヘキサノンなどのケトン類;アルコール類;グリコール類;セロソルブ類;アミノアルコール類;スルホキシド類;カルボン酸エステル類;リン酸エステル類;エーテル類;ニトリル類;水等が挙げられる。
<導電性炭素材料>
本発明の組成物の好ましい一実施形態として、組成物は上記構成成分に、さらに導電性炭素材料を含んでもよい。上記導電性炭素材料は、導電助剤として機能する(以下、導電助剤と略記する場合がある)。本発明における導電性炭素材料としては、導電性を有する炭素材料であれば特に限定されるものではない。例えば、グラファイト、カーボンブラック、導電性炭素繊維(カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー、カーボンファイバー)、フラーレン等を単独で、又は2種類以上併せて使用することができる。導電性、入手の容易さ、およびコスト面から、カーボンブラックが好ましい。
<添加剤>
本発明の一実施形態において、リチウム二次電池電極形成用の組成物は、上述の構成成分に加えて、必要に応じて、さらに、成膜助剤、消泡剤、レベリング剤、防腐剤、pH調整剤、粘性調整剤といった各種添加剤を含んでもよい。本発明の組成物の好ましい実施形態において、組成物は、セルロース系等の増粘剤を含む。セルロース系増粘剤としては、特に限定はされないが、例えば、カルボキシメチルセルロース(CMC)、カルボキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、エチルヒドロキシエチルセルロース(EHEC)、ヒドロキシメチルエチルセルロース、ヒドロキシヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース(MC)、ヒドロキシアルキルメチルセルロース等が挙げられる。
(1)活物質と分散剤と溶媒とを含有する活物質分散体を調製し、次いで、該分散体に導電助剤とバインダーとを加えることによって、合材インキを得ることができる。導電助剤とバインダーは、同時に加えることもできるし、導電助剤を加えた後、バインダーを加えてもよいし、その逆であってもよい。
(2)導電助剤と分散剤と溶媒とを含有する導電助剤分散体を調製し、次いで該分散体に活物質とバインダーとを加えることによって、合材インキを得ることができる。活物質とバインダーは、同時に加えることもできるし、活物質を加えた後、バインダーを加えてもよいし、その逆であってもよい。
(3)活物質と分散剤とバインダーと溶媒とを含有する活物質分散体を調製し、次いで、該分散体に導電助剤を加えることによって、合材インキを得ることができる。
(4)導電助剤と分散剤とバインダーと溶媒とを含有する導電助剤分散体を調製し、次いで、該分散体に活物質を加えることによって、合材インキを得ることができる。
(5)活物質と導電助剤と分散剤とバインダーと溶媒とをほとんど同時に混合することによって、合材インキを得ることができる。
<II>リチウム二次電池用の電極
本発明の第2の態様は、リチウム二次電池の電極に関する。上記電極は、集電体と、該集電体の表面に形成された合材層とを有し、上記合材層が、本発明の第1の態様の組成物を用いて形成された乾燥塗膜であることを特徴とする。本発明によれば、集電体の表面に上記組成物を塗布し、乾燥させることによって、活物質が高充填され、厚い塗膜を形成した場合であっても、ひび割れのない合材層を形成することができる。
<III>リチウム二次電池
本発明の第3の態様は、正極と負極と電解液とを有するリチウム二次電池に関し、上記正極が、本発明の第2の態様の電極から構成されることを特徴とする。すなわち、本発明の一実施形態では、本発明の組成物を正極の合材層を形成するために使用することが好ましい。
<分散剤の合成>
実施例及び比較例で使用する分散剤(1)〜(21)は、以下のようにして調製した。
(合成例1)分散剤(1)
ガス導入管、温度計、コンデンサー、攪拌機を備えた反応容器に、n−ブタノール200.0部を仕込み、窒素ガスで置換した。反応容器内を110℃に加熱し、次いでスチレン100.0部、アクリル酸60.0部、ジメチルアミノエチルメタクリレート40.0部、および重合開始剤としてV−601(和光純薬工業社製)12.0部の混合物を2時間かけて滴下し、重合反応を行った。滴下終了後、さらに110℃で3時間反応させた後、V−601(和光純薬工業社製)0.6部を添加した。上記添加後、さらに110℃で1時間反応を続けて、共重合体(1)の溶液を得た。共重合体(1)の酸価は219.1(mgKOH/g)であった。また、共重合体(1)の重量平均分子量(Mw)は、6800であった。上記分子量は、乾燥させたサンプルをテトラヒドロフラン(THF)に溶解させ、装置としてHLC−8320GPC(東ソー社製)、カラムとしてTSKgel G−2000(東ソー社製)、溶離液としてTHFを用いて測定したポリスチレン換算値である。
(合成例2〜21)分散剤(2)〜(21)
表1に示す単量体と配合組成に変更した以外は、合成例1と同様の方法に従い、各々の分散剤を得た。合成例2〜21のそれぞれに対応して、得られた分散剤を分散剤(2)〜(21)とした。
St:スチレン
BzMA:ベンジルメタクリレート
AA:アクリル酸
MAA:メタクリル酸
DM:ジメチルアミノエチルメタクリレート
BMA:ブチルメタクリレート
HEMA:ヒドロキシエチルメタクリレート
DMAE:ジメチルアミノエタノール
(*):使用した重合開始剤は、全て和光純薬工業社製の「V−601」である。表1に記載した開始剤の量は、単量体の合計重量を基準とした重量%である。
また、実施例及び比較例において使用する分散剤(22)〜(26)は、以下のとおりである。
分散剤(22):エポミンP−1000(日本触媒社製、ポリエチレンイミン化合物)
分散剤(23):ゴーセノールNL-05(日本合成化学社製、ポリビニルアルコール化合物)
分散剤(24):特許4240157号公報の表1の分散剤Aとして記載の酸性官能基を有する下記トリアジン誘導体
<活物質の調製>
実施例及び比較例で使用する活物質は、以下のようにして調製した。なお、以降の記載では、特に言及しない限り、「平均一次粒子径」とは、被覆一次粒子の平均粒子径を意味するものとする。
(調製例1)第一の活物質粒子(A−1)の作製
水熱処理法によって合成したLiFePO4の乾燥粉末に、導電性炭素の前駆体となる有機物として1重量%のポリエチレングリコール水溶液を添加し、次いでそれらを混合し、70℃にて真空乾燥することにより、生成物を得た。上記ポリエチレングリコール水溶液の添加量は、焼成後の炭素量が2重量%となるように調製した。上記生成物を乳鉢で解砕した後、窒素雰囲気下、700℃で5時間焼成した。解砕後の生成物を室温まで冷却した後、スクリーンを用いて凝集物の除去を行い、炭素前駆体の炭化によって一次粒子の表層が導電性炭素層で被覆されたLiFePO4微粒子(ニ次粒子)を得た。上記微粒子の平均一次粒子径は200nmであり、平均二次粒子径は2μmであった。
(調製例2)第一の活物質粒子(A−2)の作製
含リチウム化合物としてLi2CO3、Fe含有リン化合物としてα-FePO4とを、リチウムと鉄の元素比率(モル比)が1:1となるように秤量し、導電性炭素の前駆体となる有機物として1重量%のポリエチレングリコール水溶液を添加し、乾式ボールミルによってそれぞれ粉砕及び混合し、次いで窒素雰囲気下、700℃で8時間焼成することによって生成物を得た。上記ポリエチレングリコール水溶液の添加量は、焼成後の炭素量が2重量%となるように調製した。得られた生成物を室温まで冷却した後、スクリーンを用いて凝集物の除去を行い、一次粒子の表層が導電性炭素層で被覆されたLiFePO4の微粒子(ニ次粒子)を得た。得られた上記微粒子の平均一次粒子径は90nmであり、平均二次粒子径は1μmであった。
(調製例3)第二の活物質粒子(B−1)の作製
水熱処理法によって合成したLiFePO4の乾燥粉末に、導電性炭素の前駆体となる有機物として5重量%のスクロース水溶液を添加し、さらに固形分20重量%となるまで水で希釈し、これらをディスパーで予備混合することにより混合物を得た。上記スクロース水溶液の添加量は、焼成後の炭素量が5重量%となるように調製した。次いで、上記混合物を、ギンセン社の超音波分散機GSD300RCVPを使用し、滞留時間10分で分散処理することによってスラリーを得た。続いて、日本ビュッヒ社の噴霧乾燥器ミニスプレードライヤーB−290を使用し、上記スラリーを125℃で噴霧乾燥し、溶媒を除去して造粒粒子の粉末を得た。その後、得られた粉末を、窒素雰囲気下、700℃で5時間焼成することによって、一次粒子の表層が導電性炭素層で被覆された、LiFePO4微粒子の造粒粒子を得た。上記造粒粒子は、平均一次粒子径200nmの一次粒子から形成され、平均二次粒子径が15μmであった。
(調製例4)第一の活物質粒子(A−3)の作製
上記調製例3で得た第二の活物質粒子(B−1)を、直径5mmのジルコニアボールを用い、乾式ボールミルにて5時間粉砕処理を行った。このようにして得たLiFePO4微粒子は、平均一次粒子径が200nmであり、平均二次粒子径が2μmであった。
(調製例5)第一の活物質粒子(A−4)の作製
水熱処理法によって合成したLiFePO4の乾燥粉末に、導電性炭素の前駆体となる有機物として1重量%のポリエチレングリコール水溶液を添加し、次いでそれらを混合し、70℃にて真空乾燥することにより、生成物を得た。上記ポリエチレングリコール水溶液の添加量は、焼成後の炭素量が2重量%となるように調製した。上記生成物を乳鉢で解砕した後、窒素雰囲気下、700℃で10時間焼成した。解砕後の生成物を室温まで冷却した後、炭素前駆体の炭化によって一次粒子の表層が導電性炭素層で被覆されたLiFePO4微粒子(ニ次粒子)を得た。上記微粒子の平均一次粒子径は500nmであり、平均二次粒子径は10μmであった。
(調製例6)第一の活物質粒子(A−5)の作製
水熱処理法によって合成したLiFe0.5Mn0.5O4の乾燥粉末に、導電性炭素の前駆体となる有機物として1重量%のポリエチレングリコール水溶液を添加し、次いでそれらを混合し、70℃にて真空乾燥することにより、生成物を得た。上記ポリエチレングリコール水溶液の添加量は、焼成後の炭素量が2重量%となるように調製した。上記生成物を乳鉢で解砕した後、窒素雰囲気下、700℃で5時間焼成した。解砕後の生成物を室温まで冷却した後、スクリーンを用いて凝集物の除去を行い、炭素前駆体の炭化によって一次粒子の表層が導電性炭素層で被覆されたLiFePO4微粒子(ニ次粒子)を得た。上記微粒子の平均一次粒子径は200nmであり、平均二次粒子径は2μmであった。
(調製例7)第二の活物質粒子(B−2)の作製
含リチウム化合物としてLi2CO3、Fe含有リン化合物としてα-FePO4とを、リチウムと鉄の元素比率(モル比)が1:1となるように秤量し、導電性炭素の前駆体となる有機物として5重量%のスクロース水溶液を添加し、固形分20重量%となるまで水で希釈した後、直径1.25mmのジルコニアボールを用い、ボールミルによって分散処理し、スラリーを得た。続いて、日本ビュッヒ社の噴霧乾燥器ミニスプレードライヤーB−290を使用し、上記スラリーを125℃で噴霧乾燥し、溶媒を除去して造粒粒子の粉末を得た。上記スクロース水溶液の添加量は、焼成後の炭素量が5重量%となるように調製した。その後、得られた粉末を、窒素雰囲気下、700℃で5時間焼成することによって、一次粒子の表層が導電性炭素層で被覆された、LiFePO4微粒子の造粒粒子を得た。上記造粒粒子は、平均一次粒子径が200nmの一次粒子から形成され、平均二次粒子径が15μmであった。
(調製例8)第二の活物質粒子(B−3)の作製
水熱処理法によって合成したLiFePO4の乾燥粉末に、LiFePO4に対して導電性炭素材料として2重量%のアセチレンブラックと、水を添加し、固形分20重量%となるよう調製した。次いで直径1.25mmのジルコニアボールを用い、ボールミルによって分散処理し、スラリーを得た。続いて、日本ビュッヒ社の噴霧乾燥器ミニスプレードライヤーB−290を使用し、上記スラリーを125℃で噴霧乾燥し、一次粒子の表層が導電性炭素層で被覆された、LiFePO4微粒子の造粒粒子を得た。上記造粒粒子は、平均一次粒子径が300nmの一次粒子から形成され、平均二次粒子径が15μmであった。
(調製例9)第二の活物質粒子(B−4)の作製
水熱処理法によって合成したLiFePO4の乾燥粉末に、導電性炭素の前駆体となる有機物として5重量%のスクロース水溶液を添加し、さらに固形分20重量%となるまで水で希釈し、これらをディスパーで予備混合することにより混合物を得た。上記スクロース水溶液の添加量は、焼成後の炭素量が5重量%となるように調製した。次いで、上記混合物を、ギンセン社の超音波分散機GSD300RCVPを使用し、滞留時間10分で分散処理することによってスラリーを得た。続いて、日本ビュッヒ社の噴霧乾燥器ミニスプレードライヤーB−290を使用し、上記スラリーを125℃で噴霧乾燥し、溶媒を除去して造粒粒子の粉末を得た。その後、得られた粉末を、窒素雰囲気下、800℃で10時間焼成することによって、一次粒子の表層が導電性炭素層で被覆された、LiFePO4微粒子の造粒粒子を得た。上記造粒粒子は、平均一次粒子径500nmの一次粒子から形成され、平均二次粒子径が50μmであった。
(調製例10)第二の活物質粒子(B−5)の作製
水熱処理法によって合成したLiFe0.5Mn0.5O4の乾燥粉末に、導電性炭素の前駆体となる有機物として5重量%のスクロース水溶液を添加し、さらに固形分20重量%となるまで水で希釈し、これらをディスパーで予備混合することにより混合物を得た。上記スクロース水溶液の添加量は、焼成後の炭素量が5重量%となるように調製した。次いで、上記混合物を、ギンセン社の超音波分散機GSD300RCVPを使用し、滞留時間10分で分散処理することによってスラリーを得た。続いて、日本ビュッヒ社の噴霧乾燥器ミニスプレードライヤーB−290を使用し、上記スラリーを125℃で噴霧乾燥し、溶媒を除去して造粒粒子の粉末を得た。その後、得られた粉末を、窒素雰囲気下、700℃で5時間焼成することによって、一次粒子の表層が導電性炭素層で被覆された、LiFePO4微粒子の造粒粒子を得た。上記造粒粒子は、平均一次粒子径200nmの一次粒子から形成され、平均二次粒子径が15μmであった。
<導電性炭素材料>
・デンカブラックHS−100(電気化学工業社製、アセチレンブラック、以下「HS−100」と略記する。)
<バインダー>
・KFポリマーW#7200(クレハ社製、フッ化ビニリデン単独重合体、以下「W#7200」と略記する。)
・ファインパウダー30−J(三井・デュポンフロロケミカル社製、ポリテトラフルオロエチレン60%水系分散体、以下「30−J」と略記する。)
<増粘剤>
・#1120(ダイセルファインケム社製、カルボキシメチルセルロース、以下「CMC」と略記する。)
<リチウム二次電池電極形成用組成物、電極及びリチウム二次電池>
(実施例1)
1.リチウム二次電池電極形成用組成物の調製
導電性炭素材料としてHS−100を5.6部と、合成例(1)で得た分散剤10部(固形分換算で2部)と、溶媒として水85部とをミキサーに入れて混合した。その混合物に、第一の活物質粒子(A−1)50部と、第二の活物質粒子(B−1)50部と、バインダーとして、30−J6部とを加え、それらを混合することによって、リチウム二次電池電極形成用組成物を調製した。なお、上記組成物において、上記第一の活物質粒子(A−1)は、平均一次粒子径が200nmであり、平均二次粒子径が2μmのLiFePO4である。また、上記第二の活物質粒子(B−1)は、平均一次粒子径が200nmであり、平均二次粒子径が15μmの造粒されたLiFePO4である。
2.リチウム二次電池の電極の作製
上述のようにして得たリチウム二次電池電極形成用組成物を、集電体の上にドクターブレードを用いて塗布し、塗膜を形成した。上記集電体は厚さ20μmのアルミ箔とした。その後、上記塗膜を減圧加熱乾燥して、乾燥塗膜からなる合材層を形成することにより、電極サンプルを作製した。上記組成物の塗布量は、膜厚計(Nikon社製DIGMICROMH−15M)を用いて合材層の厚みが60μmとなるように調整した。
二次電池電極形成用組成物の塗布量を変えた以外は、上記方法と同様にして、合材層の厚みが90μmおよび120μmの電極サンプルをそれぞれ作製した。さらに、各電極サンプルについて、ロールプレスによる圧延処理を行い、合材層の密度が2.0g/ccとなるように調整した。
3.リチウム二次電池の作製
上述のようにして作製した電極を、直径16mmに打ち抜き作用極として使用し、コイン型電池を作製した。具体的には、上記作用極と、金属リチウム箔の対極と、上記作用極及び対極の間に挿入されるセパレーター(多孔質ポリプロピレンフィルム)と、電解液とからなるコイン型電池を作製した。上記電解液としては、エチレンカーボネートとジエチルカーボネートを1:1(体積比)の割合で混合した混合溶媒にLiPF6を1Mの濃度で溶解させた非水系電解液を使用した。上述のコイン型電池の作製は、アルゴンガスで置換したグロ−ブボックス内で行った。
(実施例2)
1.リチウム二次電池電極形成用組成物の調製
導電性炭素材料としてHS−100を5.6部と、合成例(1)で得た分散剤5部(固形分換算で1部)と、溶媒として水55.7部とをミキサーに入れて混合した。一方、#1120をディスパーを用いて水に溶かし、CMC3重量%水溶液を作製した。そして、上記混合溶液に、第一の活物質粒子(A−1)50部と、第二の活物質粒子(B−1)50部と、増粘剤としてCMC水溶液(固形分換算で1部)33.3部と、バインダーとして、30−J6部とを加え、それらを混合することによって、リチウム二次電池電極形成用組成物を調製した。なお、上記組成物において、第一の活物質粒子(A−1)は、平均一次粒子径が200nmであり、平均二次粒子径が2μmのLiFePO4である。また、上記第二の活物質粒子(B−1)は、平均一次粒子径が200nmであり、平均二次粒子径が15μmの造粒されたLiFePO4である。また、上述のようにして得た組成物を使用し、実施例1と同様にして、電極サンプルと、コイン型電池を作製した。
(実施例3〜41、比較例1〜9)
表2−1〜表2−3に示す材料および条件を適用したこと以外、全て実施例1と同様にしてリチウム二次電池電極形成用組成物を調製した。また、それぞれ調製した組成物を使用し、実施例1と同様にして、電極サンプルと、コイン型電池を作製した。
比較例8及び9における第一の活物質(A−3*)は、粉砕工程を経て調製された粒子である。
<各種評価>
上述の実施例及び比較例で作製した組成物、電極、コイン型電池について、以下に記載する方法に従い、各特性を評価した。それぞれの評価結果を表3−1及び表3−2に示す。
(組成物の安定性)
上記実施例及び比較例で調製した各リチウム二次電池電極形成用組成物を40℃で保管し、固形物の凝集、沈降、及び溶媒との分離といった現象について観察した。判定は、目視によって行い、以下の基準に従い、評価した。通常、C以上の評価であれば、実用上問題のないレベルである。
(評価基準)
A:三週間以上、固形物の凝集、沈降、及び溶媒との分離といった現象が見られなかった。
B:二週間から三週間の間に、固形物の凝集、沈降、及び溶媒との分離といった現象が見られた。
C:一週間から二週間の間に、固形物の凝集、沈降、及び溶媒との分離といった現象が見られた。
D:一週間以内で固形物の凝集、沈降、及び溶媒との分離といった現象が見られた。
(電極の柔軟性)
上記実施例及び比較例で作製した各電極サンプルを短冊状にして集電体側を直径2mmの金属棒に接するように巻きつけた。巻きつけ時に起こる電極表面のひび割れの状態について、目視観察によって判定した。ひび割れが起こらないものほど、柔軟性が良いことを意味する。評価基準は以下のとおりである。通常、C以上の評価であれば、実用上問題のないレベルである。
(評価基準)
A:ひび割れなし。
B:極一部ひび割れが見られる。
C:部分的にひび割れが見られる。
D:全体的にひび割れが見られる。
(剥離強度、密着性)
上記実施例及び比較例で作製した、合材層の膜厚が90μmの電極サンプルに対して、ナイフを用いて電極表面から集電体に達する深さまでの切込みを入れた。上記切込みは、1mm間隔で縦横それぞれ10本形成し、これらによって碁盤目の切込みが形成された。この切込みに対して粘着テープを貼り付けて直ちに引き剥がし、活物質の脱落の程度を目視判定によって評価した。評価基準は以下のとおりである。通常、C以上の評価であれば、実用上問題のないレベルである。
(評価基準)
A:剥離なし。
B:極一部剥離が見られる。
C:部分的に剥離が見られる。
D:半分以上の部分で剥離が見られる。
(電池特性)
上記実施例及び比較例で作製した各コイン型電池について、充放電装置(北斗電工社製SM−8)を用い、充放電測定を行った。使用する活物質がLiFePO4の場合は、充電電流1.2mAにて充電終止電圧4.2Vまで定電流充電を続けた。電池の電圧が4.2Vに達した後、放電電流1.2mAで放電終止電圧2.0Vに達するまで定電流放電を行った。これらの充電・放電サイクルを1サイクルとして5サイクルの充電・放電を繰り返し、5サイクル目の放電容量を初回放電容量とした。
(評価基準)
A:変化率が95%以上。特に優れている。
B:変化率が90%以上、95%未満である。実用上問題のないレベルである。
C:変化率が80%以上、90%未満である。使用可能なレベルである。
D:変化率が80%未満である。実用上問題あり、使用不可なレベルである。
Claims (11)
- 第一の活物質粒子と、第二の活物質粒子と、分散剤と、バインダーと、溶媒とを含むリチウム二次電池電極形成用組成物の製造方法であって、
前記第一の活物質粒子が、下記一般式(1)で示されるリチウムリン酸金属複合粒子の一次粒子の表面を導電性炭素で被覆した、被覆一次粒子から形成される、焼成後の粉砕工程を経ずに得られた二次粒子であり、前記被覆一次粒子の平均粒子径が50〜300nmであり、前記二次粒子の平均粒子径が300nm〜5μmであり、
前記第二の活物質粒子が、下記(1)〜(3)のいずれかの方法により製造される、下記一般式(1)で示されるリチウムリン酸金属複合粒子の一次粒子の表面を導電性炭素で被覆した造粒粒子であり、前記被覆一次粒子の平均粒子径が50〜300nmであり、前記造粒粒子の平均粒子径が5〜30μmであることを特徴とする、リチウム二次電池電極形成用組成物の製造方法。
一般式(1):LiFe1-xMxPO4(0≦x≦1)
(式中、Mは、Mn、Co、Ni及びVからなる群から選ばれる少なくとも1種の金属元素を示す。)
(1)一般式(1)で示されるリチウムリン酸金属複合粒子を、導電性炭素の前駆体となる有機物とともに造粒し、さらに焼成する方法。
(2)一般式(1)で示されるリチウムリン酸金属複合粒子を、導電性炭素材料とともに造粒する方法。
(3)含リチウム化合物と、Fe、Mn、Co、Ni及びVから選ばれる少なくとも1種の金属元素を含む化合物と、含リン化合物と、導電性炭素材料または導電性炭素の前駆体となる有機物とを造粒し、さらに焼成する方法。 - 第二の活物質粒子が、前記リチウムリン酸金属複合粒子を、導電性炭素の前駆体となる有機物とともに溶媒中に分散させてスラリーとし、該スラリーから溶媒を除去して造粒し、さらに焼成した粒子であることを特徴とする、請求項1記載のリチウム二次電池電極形成用組成物の製造方法。
- 第二の活物質粒子が、前記リチウムリン酸金属複合粒子を、導電性炭素材料とともに溶媒中に分散させてスラリーとし、該スラリーから溶媒を除去して造粒した粒子であることを特徴とする、請求項1記載のリチウム二次電池電極形成用組成物の製造方法。
- 第二の活物質粒子が、含リチウム化合物と、Fe、Mn、Co、Ni及びVから選ばれる少なくとも1種の金属元素を含む化合物と、含リン化合物と、炭素または導電性炭素の前駆体となる有機物を、溶媒中にて混合・分散させてスラリーとし、該スラリーから溶媒を除去して造粒し、さらに焼成した粒子であることを特徴とする、請求項1記載のリチウム二次電池電極形成用組成物の製造方法。
- 前記分散剤が、酸性官能基、塩基性官能基および水酸基からなる群から選ばれる1種以上の官能基を有することを特徴とする、請求項1〜4いずれか記載のリチウム二次電池電極形成用組成物の製造方法。
- 第一の活物質粒子と第二の活物質粒子の合計量に対する、第一の活物質粒子の含有量が10〜90重量%である、請求項1〜5いずれか記載のリチウム二次電池電極形成用組成物の製造方法。
- さらに、導電助剤として導電性炭素材料を含有してなる請求項1〜6いずれか記載のリチウム二次電池電極形成用組成物の製造方法。
- 導電性炭素材料が、カーボンブラック、黒鉛、繊維状炭素およびグラフェンからなる群から選ばれる1種以上の導電性炭素材料である、請求項1〜7いずれか記載のリチウム二次電池電極形成用組成物の製造方法。
- 集電体と、該集電体上に、請求項1〜8いずれか記載の方法により製造されたリチウム二次電池電極形成用組成物が塗布、乾燥されてなる合材層とを備えたリチウム二次電池電極の製造方法。
- 前記合材層の乾燥膜厚が90μm以上であることを特徴とする請求項9に記載のリチウム二次電池電極の製造方法。
- 正極と負極と電解液とを備えた二次電池の製造方法であって、前記正極が、請求項10記載の方法により製造されたリチウム二次電池電極である、二次電池の製造方法。
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