JP6210200B2 - 車両用変速機のオイル供給装置 - Google Patents
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Description
このため、モータ冷却構造のひとつとして油冷構造があり、ギヤによる掻き上げやオイルポンプによって汲み上げられたオイルを電動機より高い場所に溜め、オイルを自然落下によって電動機に滴下する構造が知られている。
このとき、流路を広く設定すると、オイルを持ち上げる量が増加するため、ギヤ回転数が低く、掻き上げたオイルの勢いが小さい低車速状態においては、オイル溜まり通路部(「キャッチタンク」とも換言できる。)にオイルが到達しないという不都合がある。
また、それに加えて、出力ギヤとカウンタギヤとが回転し、互いに噛み合うことで、出力ギヤとカウンタギヤとが接する接線方向にオイルが掻き上げられる。
そして、この掻き上げられたオイルは、オイル供給ガイド部の導入口へと流入し、その後、ガイド部内を流れて、勢い良く蓋部へと到達する。
その際、蓋部でオイル溜まり通路部の上方側を覆っているため、蓋部に到達したオイルは、蓋部に勢い良く衝突して、オイル溜まり通路部内へと落下する。
これによって、ファイナルギヤで掻き上げられたオイルと、出力ギヤとカウンタギヤとの噛み合いによって掻き上げられたオイルとをオイル溜まり通路部へ流し込むことができ、オイル溜まり通路部を介して被潤滑部へと供給するオイル量を増加させることができる。
また、ギヤの回転数が低くなることで、ファイナルギヤによって掻き上げられて、オイル溜まり通路部へと達するオイル量が少ない場合、出力ギヤとカウンタギヤとの噛み合いによって掻き上げられたオイルをオイル溜まり通路部へと導くことができ、オイル量を補充でき、被潤滑部へのオイル不足を解消できる。
この結果、少しでも多くのオイル量を被潤滑部に供給でき、被潤滑部の冷却を高めることができる。
図1において、1は車両(図示せず)に搭載される車両用変速機である。
まず、前記車両は、例えば、ハイブリッド車等からなる。
そして、車両には、駆動源としての図示しないエンジン(「ENG」とも記載する。)と、このエンジンに連結する前記変速機1とが搭載される。
この変速機1には、図示しない車軸を介して左右の車輪(図示せず)が連結している。
また、前記変速機1は、図1に示す如く、下部にオイル貯留部2が形成された変速機ケース3を備えている。
追記すれば、前記変速機1は、変速機ケース3内に、駆動源である前記エンジンにより回転する前記インプットシャフト4上に配置された動力伝達機構(図示せず)(「遊星歯車機構」または「変速ギヤ」とも換言できる。)と、この動力伝達機構に連結する差動機構(図示せず)とを備えている。
このとき、動力伝達機構は、前記エンジン側に配置された第1遊星歯車機構(図示せず)(「PG1」とも記載する。)と、この第1遊星歯車機構に連結してエンジンから離れた側に配置された第2遊星歯車機構(図示せず)(「PG2」とも記載する。)とを備えている。
また、前記変速機1は、前記インプットシャフト4の軸方向(車両左右方向)で動力伝達機構の左右両側に配置される被潤滑部である第1電動機(「第1モ一夕ジェネレータ」または「MG1」とも換言できる。)10と第2電動機(「第2モータジェネレータ」または「MG2」とも換言できる。)11とを備えている。
そして、前記変速機ケース3内に、前記ファイナルギヤ8の回転によって掻き上げられたオイルを被潤滑部である前記第1電動機10及び前記第2電動機11へと導くオイルガター12を取り付け、前記車両用変速機1のオイル供給装置を構成している。
このとき、前記ファイナルギヤ8は、前記出力ギヤ5の車両後方側で、下部がオイル貯留部2内のオイルに浸漬されるように配置されている。
従って、前記ファイナルギヤ8が回転すると、前記変速機ケース3のオイル貯留部2内のオイルがファイナルギヤ8によって掻き揚げられる。
このとき、前記変速機ケース3のオイル貯留部2内のオイルの油面高さHは、車両前進時及び車両後進時に、ファイナルギヤ8がオイルを掻き揚げることによって低下する。
そして、オイルガター12は、前記ファイナルギヤ8によって掻き揚げられたオイルを被潤滑部である前記第1電動機10及び前記第2電動機11へ供給し、第1電動機10及び第2電動機11を冷却させている。
このとき、前記オイルガター12は、ガター底部13と、このガター底部13に対して前記第1電動機10側に配置されるガータ一側部(図示せず)と、このガータ一側部に対峙し、かつ、前記ガター底部13に対して前記第2電動機11側に配置されるガータ他側部(図示せず)とで、断面U字形状に形成される。
つまり、前記オイルガター12は、図1に示す如く、前記ガター底部13とガータ一側部とガータ他側部とで断面U字形状に形成されており、内部空間において前記ファイナルギヤ8側から前記変速機ケース3の天井面側に向かう部分を前記オイル導入通路部14とする一方、このオイル導入通路部14の上端から水平方向被潤滑部側へ延びる部分を前記オイル溜まり通路部15としている。
このため、前記ファイナルギヤ8によって掻き上げられたオイルは、図1に白抜き矢印F1で示す如く、前記オイルガター12の前記オイル導入通路部14を経て、前記オイル溜まり通路部15へと流れる。
更に、前記変速機ケース3内の前記出力ギヤ5と前記カウンタギヤ6とが接触する接触部16よりも上方で、かつ、前記出力ギヤ5と前記カウンタギヤ6とに接する接線L上に、前記接触部16に向けて開口する導入口17と、この導入口17から前記接線L方向上側に向かって延びるガイド部18と、このガイド部18の上端から前記オイル溜まり通路部15の上方側へ突出する蓋部19とを有するオイル供給ガイド部20とを配置する構成とする。
詳述すれば、このオイル供給ガイド部20は、図1及び図3、図4に示す如く、前記接線L上において、前記接触部16の上方からこの接触部16に向かって開口する前記導入口17を備えている。
また、前記オイル供給ガイド部20は、図1に示す如く、前記導入口17から前記接線L方向上側に向かい、途中部位から指向方向を変えて上方向に延びる前記ガイド部18を備える一方、図3及び図4に示す如く、このガイド部18の上端から前記オイル溜まり通路部15の上方側へ突出し、このオイル溜まり通路部15の上方を覆う前記蓋部19を備えている。
また、それに加えて、前記出力ギヤ5と前記カウンタギヤ6とが回転し、互いに噛み合うことで、図1に白抜き矢印F2で示す如く、出力ギヤ5とカウンタギヤ6とが接する接線L方向にオイルが掻き上げられる。
そして、この掻き上げられたオイルは、図1に白抜き矢印F2で示す如く、前記オイル供給ガイド部20の前記導入口17へと流入し、その後、前記ガイド部18内を流れて、勢い良く前記蓋部19へと到達する。
その際、この蓋部19で前記オイル溜まり通路部15の上方側を覆っているため、蓋部19に到達したオイルは、蓋部19に勢い良く衝突して、オイル溜まり通路部15内へと落下する。
これによって、前記ファイナルギヤ8で掻き上げられたオイルと、前記出力ギヤ5と前記カウンタギヤ6との噛み合いによって掻き上げられたオイルとをオイル溜まり通路部15へ流し込むことができ、オイル溜まり通路部15を介して前記第1電動機10及び前記第2電動機11へと供給するオイル量を増加させることができる。
また、ギヤの回転数が低くなることで、前記ファイナルギヤ8によって掻き上げられて、前記オイル溜まり通路部15へと達するオイル量が少ない場合、前記出力ギヤ5と前記カウンタギヤ6との噛み合いによって掻き上げられたオイルをオイル溜まり通路部15へと導くことができ、オイル量を補充でき、前記第1電動機10及び前記第2電動機11へのオイル不足を解消できる。
この結果、少しでも多くのオイル量を前記第1電動機10及び前記第2電動機11に供給でき、第1電動機10及び第2電動機11の冷却を高めることができる。
追記すれば、前記出力ギヤ5と前記カウンタギヤ6との噛み合いによって掻き上げられるオイルには、前記変速機ケース3のオイル貯留部2内に滞留するオイルのみでなく、前記ファイナルギヤ8によって掻き上げられた後に前記オイル溜まり通路部15に入らず、ファイナルギヤ8の回転によって案内されるオイルも含まれる。
このため、前記ファイナルギヤ8によって掻き上げられたオイルの全てを、最終的にはオイル溜まり通路部15へと導くことができ、効率の良いオイル経路を確保できる。
そして、この仕切板25を、前記オイル供給ガイド部20の縦壁23側から前記オイル溜まり通路部15の縦壁22側に向かって弾性部材26の弾性力によって付勢している。
このとき、前記仕切板25を、この仕切板25と前記オイル溜まり通路部15の縦壁22との間の空間部27内に流入するオイル量の増減に応じて前記回転軸21を中心に揺動させて、前記空間部27の流路断面積を増減させている。
これによって、ギヤ回転数が低い場合、前記出力ギヤ5と前記カウンタギヤ6との噛み合いによって掻き上げられるオイル量が少なくなる。
その際、前記仕切板25は、図3に示す如く、前記弾性部材26の弾性力によって前記オイル溜まり通路部15の縦壁22側に押されて、前記空間部27の容積が減少して、少ないオイル量であっても空間部27の上方側へと持ち上げることができ、少しでも多くのオイルをオイル溜まり通路部15内へと流入させることができる。
また、その反面、ギヤ回転数が高い場合、前記出力ギヤ5と前記カウンタギヤ6との噛み合いによって掻き上げられるオイル量が多くなる。
その際、多くのオイル量が前記仕切板25に衝突することで、図4に示す如く、仕切板25が前記弾性部材26の弾性力が付勢する方向と反対側に押されて、前記空間部27の容積が増加し、出力ギヤ5とカウンタギヤ6との噛み合いによって掻き上げられる多くのオイルを空間部27を経由して、前記オイル溜まり通路部15へと流し込むことができる。
これによって、ギヤ回転数の高低に関わらず、前記出力ギヤ5と前記カウンタギヤ6との噛み合いによって掻き上げられるオイルを確実に前記オイル溜まり通路部15内へと案内でき、被潤滑部である前記第1電動機10及び前記第2電動機11に供給するオイル量を増加させることができ、第1電動機10及び第2電動機11の冷却性を高めることができる。
つまり、前記仕切板25を、図3及び図4に示す如く、前記オイル供給ガイド部20の縦壁23と前記オイル溜まり通路部15の縦壁22との間に配設した際に、仕切板25の上端部をオイル溜まり通路部15の上方側に向けて屈曲させて前記屈曲部28を形成し、この屈曲部28をオイル溜まり通路部15と前記オイル供給ガイド部20の前記蓋部19との間に位置させるものである。
これにより、上記構造とすることで、前記仕切板25と前記オイル溜まり通路部15との間の前記空間部27に流れ込んだのち、上方へと向かうオイルを前記屈曲部28に当てて、前記オイル溜まり通路部15内へと案内することができる。
これによって、前記出力ギヤ5と前記カウンタギヤ6との噛み合いによって掻き上げられたオイルを前記オイル溜まり通路部15に確実に流し込むことができ、被潤滑部である前記第1電動機10及び前記第2電動機11に供給するオイル量を増加させることができる。
このとき、この管状体29は、図2〜図4に示す如く、前記変速機1の車両の左右方向である車両幅方向に延び、前記オイル溜まり通路部15から前記第1電動機10及び前記第2電動機11に届く長さ寸法を備えている。
また、前記管状体29の外周面部位には、潤滑の必要な箇所に、かつ、必要なオイル量となるように、複数個の排出孔30を形成する。
これにより、上記構造とすることで、前記オイル溜まり通路部15に流し込まれたオイルは、図3及び図4に白抜き矢印F3で示す如く、前記管状体29内に流れ込む。
そして、この管状体29内に流れ込んだオイルは、管状体29の外周面部位に形成した複数個の排出孔30、あるいは、管状体29の両端部位から下方の前記第1電動機10及び前記第2電動機11に向かって自然落下する。
これによって、第1電動機10及び第2電動機11に自然落下したオイルによって、第1電動機10及び第2電動機11を効率良く冷却することができる。
2 オイル貯留部
3 変速機ケース
4 インプットシャフト
5 出力ギヤ
6 カウンタギヤ
7 カウンタシャフト
8 ファイナルギヤ
9 ドライブシャフト
10 第1電動機(「第1モ一夕ジェネレータ」または「MG1」とも換言できる。)
11 第2電動機(「第2モータジェネレータ」または「MG2」とも換言できる。)
12 オイルガター
13 ガター底部
14 オイル導入通路部
15 オイル溜まり通路部
16 接触部
17 導入口
18 ガイド部
19 蓋部
20 オイル供給ガイド部
21 回転軸
22 オイル溜まり通路部の縦壁
23 オイル供給ガイド部の縦壁
24 空間
25 仕切板
26 弾性部材
27 空間部
28 屈曲部
29 管状体
30 排出孔
Claims (3)
- 変速機ケース内に、駆動源により回転するインプットシャフトと、このインプットシャフト上に配置される出力ギヤと、この出力ギヤの回転が伝達されるカウンタギヤを備えるカウンタシャフトと、このカウンタシャフトの回転が伝達されるファイナルギヤを備えるドライブシャフトとを配置し、前記変速ケース内に、前記ファイナルギヤの回転によって掻き上げられたオイルを被潤滑部へと導くオイルガターを取り付けた車両用変速機のオイル供給装置において、前記オイルガターに、前記ファイナルギヤ側から前記変速機ケースの天井面側に向けて延びるオイル導入通路部と、このオイル導入通路部の上端から水平方向潤滑部側へ延びるオイル溜まり通路部とを備え、前記変速機ケース内の前記出力ギヤと前記カウンタギヤとが接触する接触部よりも上方で、かつ、前記出力ギヤと前記カウンタギヤとに接する接線上に、前記接触部に向けて開口する導入口と、この導入口から前記接線方向上側に向かって延びて、前記オイル溜まり通路部の縦壁から離間するように配置されるガイド部と、このガイド部の上端から前記オイル溜まり通路部の上方側へ突出し、前記オイル溜まり通路部の上方を覆う蓋部とを有するオイル供給ガイド部とを配置したことを特徴とする車両用変速機のオイル供給装置。
- 前記オイル供給ガイド部内に、前記オイル溜まり通路部よりも下方側で、かつ、前記オイル溜まり通路部の延長方向に延びる回転軸と、この回転軸に取り付けられ、かつ、前記オイル溜まり通路部の縦壁と前記オイル供給ガイド部の縦壁との間の空間を二分割する仕切板とを配置し、この仕切板に、前記オイル供給ガイド部の縦壁側から前記オイル溜まり通路部の縦壁側に向かって弾性部材の弾性力を付勢し、前記仕切板を、この仕切板と前記オイル溜まり通路部との間の空間部内に流入するオイル量の増減に応じて前記回転軸を中心に揺動させて、前記空間部の流路断面積を増減させたことを特徴とする請求項1に記載の車両用変速機のオイル供給装置。
- 前記仕切板の上端部に、前記オイル溜まり通路部の上方側に向けて屈曲する屈曲部を形成したことを特徴とする請求項2に記載の車両用変速機のオイル供給装置。
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