JP6212979B2 - 樹脂組成物 - Google Patents
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Description
1.(a)一般式(1)で表されるアミド酸および(b)ポリイミド、ポリベンゾオキサゾール、ポリイミド前駆体またはポリベンゾオキサゾール前駆体を含有することを特徴とする樹脂組成物。
2.前記一般式(1)で表されるアミド酸のR1が、少なくとも1つの芳香環を有することを特徴とする前記1に記載の樹脂組成物。
3.前記一般式(1)で表されるアミド酸のR1が、下記構造式で表される構造のいずれかであることを特徴とする前記1に記載の樹脂組成物。
4.前記(b)ポリイミド、ポリベンゾオキサゾール、ポリイミド前駆体またはポリベンゾオキサゾール前駆体が、一般式(2)で表される構造単位を主成分とするポリイミド前駆体またはポリベンゾオキサゾール前駆体を含むことを特徴とする前記1〜3のいずれかに記載の樹脂組成物。
5.さらに(c)光酸発生剤を含有することを特徴とする前記1〜4のいずれかに記載の樹脂組成物。
6.さらに(d)光重合開始剤および(e)エチレン性不飽和結合を2個以上有する化合物を含有することを特徴とする前記1〜4のいずれかに記載の樹脂組成物。
本発明の樹脂組成物で用いられるアミド酸は一般式(1)で表されるものであり、アミド基、カルボキシル基を有するアミド酸である。
<一般式(1)で表されるアミド酸の製造方法>
一般式(1)で表されるアミド酸は、アミノ基を持つ化合物と酸無水物基を1つ持つ化合物を用いて、また必要に応じてさらにエステル化剤も用いることにより得ることができるが、その他にも公知のアミド酸またはアミド酸エステル化合物の製造方法に準じて製造することができる。
アミド酸の製造に用いられるアミノ基を持つ化合物は、少なくともアミノ基を1つ以上有している化合物であり、モノアミンやジアミン、トリアミンを用いることができる。
モノアミンの好ましい骨格構造として単環芳香族化合物としてはヘテロ環構造も含めるとベンゼン、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、トリアジン、フラン、ピロール、チオフェン、インドール、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾール、オキサゾール、チアゾールなどが挙げられる。
2−アミノピリジン、3−アミノピリジン、4−アミノピリジン、2−アミノピリジン4−カルボン酸、2−アミノ−3−ヒドロキシピリジン、2−アミノピリジン−5−スルホン酸、3−アミノチオフェン、4−アミノインドール、4−アミノ−N−メチルインドール、5−アミノインドール、6−アミノインドール、5−アミノ−8−ヒドロキシキノリン、4−アミノ−8−ヒドロキシキノリン、5−アミノ−8−メルカプトキノリン、4−アミノ−8−メルカプトキノリン、1−ヒドロキシ−8−アミノナフタレン、1−ヒドロキシ−7−アミノナフタレン、1−ヒドロキシ−6−アミノナフタレン、1−ヒドロキシ−5−アミノナフタレン、1−ヒドロキシ−4−アミノナフタレン、1−ヒドロキシ−3−アミノナフタレン、1−ヒドロキシ−2−アミノナフタレン、1−アミノ−7−ヒドロキシナフタレン、2−ヒドロキシ−7−アミノナフタレン、2−ヒドロキシ−6−アミノナフタレン、2−ヒドロキシ−5−アミノナフタレン、2−ヒドロキシ−4−アミノナフタレン、2−ヒドロキシ−3−アミノナフタレン、1−アミノ−2−ヒドロキシナフタレン、1−カルボキシ−8−アミノナフタレン、1−カルボキシ−7−アミノナフタレン、1−カルボキシ−6−アミノナフタレン、1−カルボキシ−5−アミノナフタレン、1−カルボキシ−4−アミノナフタレン、1−カルボキシ−3−アミノナフタレン、1−カルボキシ−2−アミノナフタレン、1−アミノ−7−カルボキシナフタレン、2−カルボキシ−7−アミノナフタレン、2−カルボキシ−6−アミノナフタレン、2−カルボキシ−5−アミノナフタレン、2−カルボキシ−4−アミノナフタレン、2−カルボキシ−3−アミノナフタレン、1−アミノ−2−カルボキシナフタレン、1−メルカプト−8−アミノナフタレン、1−メルカプト−7−アミノナフタレン、1−メルカプト−6−アミノナフタレン、1−メルカプト−5−アミノナフタレン、1−メルカプト−4−アミノナフタレン、1−メルカプト−3−アミノナフタレン、1−メルカプト−2−アミノナフタレン、1−アミノ−7−メルカプトナフタレン、2−メルカプト−7−アミノナフタレン、2−メルカプト−6−アミノナフタレン、2−メルカプト−5−アミノナフタレン、2−メルカプト−4−アミノナフタレン、2−メルカプト−3−アミノナフタレン、1−アミノ−2−メルカプトナフタレン、3−アミノ−4,6−ジメルカプトピリミジン、1−エチニル−2−アミノナフタレン、1−エチニル−3−アミノナフタレン、1−エチニル−4−アミノナフタレン、1−エチニル−5−アミノナフタレン、1−エチニル−6−アミノナフタレン、1−エチニル−7−アミノナフタレン、1−エチニル−8−アミノナフタレン、2−エチニル−1−アミノナフタレン、2−エチニル−3−アミノナフタレン、2−エチニル−4−アミノナフタレン、2−エチニル−5−アミノナフタレン、2−エチニル−6−アミノナフタレン、2−エチニル−7−アミノナフタレン、2−エチニル−8−アミノナフタレン、3,5−ジエチニル−1−アミノナフタレン、3,5−ジエチニル−2−アミノナフタレン、3,6−ジエチニル−1−アミノナフタレン、3,6−ジエチニル−2−アミノナフタレン、3,7−ジエチニル−1−アミノナフタレン、3,7−ジエチニル−2−アミノナフタレン、4,8−ジエチニル−1−アミノナフタレン、4,8−ジエチニル−2−アミノナフタレン、
2−アミノニコチン酸、4−アミノニコチン酸、5−アミノニコチン酸、6−アミノニコチン酸、3−アミノ−4,6−ジヒドロキシピリミジン、2−アミノイミダゾール、2−アミノフルオレン、9−アミノフルオレン、2−アミノ−9−フルオレノン、1−アミノアントラセン、2−アミノアントラセン、1−アミノピレン、2−アミノピリミジン、2−アミノ−4−ヒドロキシピリミジン、2−アミノ−5−ヒドロキシピリミジン、2−アミノピリミジン−5−カルボン酸、2−アミノ−4,6−ジヒドロキシピリミジン、4−アミノピリミジン、4−アミノ−6−ヒドロキシピリミジン、4−アミノ−2,6−ジヒドロキシピリミジン、5−アミノピリミジン、5−アミノ−4,6−ジヒドロキシピリミジン、2−アミノ1,3,5−トリアジン、2−アミノ1,3,5−トリアジン−4,6−ジチオール等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
ジアミンの好ましい骨格構造としては、以下のような構造、またはこれらの水素原子の一部を炭素数1〜20のアルキル基、フルオロアルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシル基、炭素数1〜20のエステル基、ニトロ基、シアノ基、フッ素原子もしくは塩素原子により置換した構造などが挙げられる。
トリアミンの好ましい骨格構造としては、以下のような構造、またはこれらの水素原子の一部を炭素数1〜20のアルキル基、フルオロアルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシル基、炭素数1〜20のエステル基、ニトロ基、シアノ基、フッ素原子もしくは塩素原子により置換した構造などが挙げられる。
アミド酸の製造に用いられる酸無水物基を1つ持つ化合物としては、下記一般式(1)’を満たす化合物であれば、特に限定されない。
エステル化剤としては特に限定されないが、例えばN、N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタールなどが挙げられる。
アミド酸は少なくともアミノ基を持つ化合物と酸無水物基を1つ持つ化合物とを反応させる工程を用いて得ることができる。反応は0℃〜100℃で、0.2〜20時間反応させるのが好ましい。
アミド酸を合成するために用いられる反応溶媒は当該アミド酸化合物が合成できれば特に限定されるものではないが、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシドなどの極性の非プロトン性溶媒、テトラヒドロフラン、ジオキサン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテルなどのグリコールエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン、ジイソブチルケトン、ジアセトンアルコールなどのケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸プロピル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、グリコールエーテルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテートなどのエステル類、乳酸エチル、乳酸メチル、ジアセトンアルコール、3−メチル−3−メトキシブタノールなどのアルコール類、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類などが挙げられる。これらを2種以上含有してもよい。溶媒の含有量は、アミノ基を持つ化合物と酸無水物基を持つ化合物の合計100重量部に対して、100〜2000重量部が好ましい。
反応原料の反応系への添加順序に特に限定されない。すなわち、アミノ基を持つ化合物と酸無水物基を1つ持つ化合物とを同時に反応溶媒に加える、アミノ基を持つ化合物を反応溶媒中に溶解させた後に酸無水物基を1つ持つ化合物を添加する、酸無水物基を1つ持つ化合物を反応溶媒中に溶解させた後にアミノ基を持つ化合物を添加する等、いずれの方法も用いることができる。
本発明で用いられる(b)ポリイミド、ポリベンゾオキサゾール、ポリイミド前駆体、ポリベンゾオキサゾール前駆体について説明する。ポリイミドの場合はイミド環を有するものであれば、ポリベンゾオキサゾールの場合はベンゾオキサゾール環を有するものであれば、特に限定されない。またポリイミド前駆体の場合は、上記イミド環を有するポリイミドの前駆体であれば、特に限定されず、ポリベンゾオキサゾール前駆体の場合も、上記ベンゾオキサゾール環を有するポリベンゾオキサゾールの前駆体であれば、特に限定されない。
上記一般式(2)は、水酸基を有したポリイミド前駆体、またはポリベンゾオキサゾール前駆体を表しており、この水酸基により、アルカリ水溶液に対する溶解性が水酸基を有さないポリイミド前駆体、ポリベンゾオキサゾール前駆体よりも良好になる。
ポリイミド前駆体およびポリベンゾオキサゾール前駆体の製造に用いられる酸成分としては、ジカルボン酸、トリカルボン酸、テトラカルボン酸を用いることができる。
ポリイミド前駆体およびポリベンゾオキサゾール前駆体の製造に用いられるアミン成分としては、ジアミンを用いることができる。
ポリイミド前駆体、またはポリベンゾオキサゾール前駆体の末端を、水酸基、カルボキシル基、スルホン酸基またはチオール基を有するモノアミン、酸無水物、酸クロリドまたはモノカルボン酸により封止することが好ましい。これらを2種以上用いてもよい。樹脂末端に前述の基を有することにより、樹脂のアルカリ水溶液に対する溶解速度を好ましい範囲に容易に調整することができる。
本発明の樹脂組成物に(c)光酸発生剤を含有することで、光照射部に酸が発生して光照射部のアルカリ水溶液に対する溶解性が増大し、光照射部が溶解するポジ型のレリーフパターンを得ることができる。また、(c)光酸発生剤とエポキシ化合物を含有することで、光照射部に発生した酸がエポキシ化合物の反応を促進し、光照射部が不溶化するネガ型のレリーフパターンを得ることができる。
本発明の感光性樹脂組成物に、(d)光重合開始剤および(e)エチレン性不飽和結合を2個以上有する化合物を含有することもできる。光照射部に発生した活性ラジカルがエチレン性不飽和結合のラジカル重合を進行させ、光照射部が不溶化するネガ型のレリーフパターンを得ることができる。
本発明の樹脂組成物は、さらに(f)熱架橋剤を含有してもよく、ポジ型やネガ型の感光性を付与することができる。(f)熱架橋剤を含有することで、硬化膜の耐薬品性を向上させることができる。
上記一般式(4)中、R48は水素原子または炭素数1〜6の1価の炭化水素基を示す。vは1または2、wは0または1を示す。ただし、v+wは1または2である。
本発明の樹脂組成物は、さらに(g)熱酸発生剤を含有してもよい。(g)熱酸発生剤は、後述する現像後加熱により酸を発生し、(b)成分の樹脂と(f)成分の熱架橋剤との架橋反応を促進するほか、(b)成分の樹脂のイミド環、オキサゾール環の環化を促進する。このため、硬化膜の耐薬品性が向上し、膜減りを低減することができる。(g)熱酸発生剤から発生する酸は強酸が好ましく、例えば、p−トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸などのアリールスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ブタンスルホン酸などのアルキルスルホン酸などが好ましい。本発明において、熱酸発生剤は一般式(5)または(6)で表される脂肪族スルホン酸化合物が好ましく、これらを2種以上含有してもよい。
本発明の樹脂組成物には、(h)フィラーを含有することができる。(h)フィラーを含有することにより、本発明の樹脂組成物を回路基板用のソルダーレジストとして用いる場合、スクリーン印刷により塗布、乾燥する工程において、チクソ性を発現し、パターンを所定のサイズに保持する効果がある。さらに、熱硬化の収縮を抑制する効果も期待できる。
本発明の樹脂組成物は、(i)密着改良剤を含有してもよい。(i)密着改良剤としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、エポキシシクロヘキシルエチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、p−スチリルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランなどのシランカップリング剤、チタンキレート剤、アルミキレート剤、芳香族アミン化合物とアルコキシ基含有ケイ素化合物を反応させて得られる化合物などが挙げられる。これらを2種以上含有してもよい。これらの(i)密着改良剤を含有することにより、感光性樹脂組成物被膜を現像する場合などに、シリコンウエハ、ITO、SiO2、窒化ケイ素などの下地基材との密着性を高めることができる。また、洗浄などに用いられる酸素プラズマ、UVオゾン処理に対する耐性を高めることができる。(i)密着改良剤の含有量は、(b)成分の樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量部が好ましい。
本発明の樹脂組成物は、(j)接着改良剤を含有してもよい。(j)接着改良剤としては、アルコキシシラン含有芳香族アミン化合物、芳香族アミド化合物または芳香族非含有シラン化合物などが挙げられる。これらを2種以上含有してもよい。これらの化合物を含有することにより、硬化後の基材との接着性を向上させることができる。アルコキシシラン含有芳香族アミン化合物および芳香族アミド化合物の具体例を以下に示す。この他に、芳香族アミン化合物とアルコキシ基含有ケイ素化合物を反応させて得られる化合物であってもよく、例えば、芳香族アミン化合物と、エポキシ基、クロロメチル基などのアミノ基と反応する基を有するアルコキシシラン化合物を反応させて得られる化合物などが挙げられる。
本発明の樹脂組成物は、(k)界面活性剤を含有してもよく、基板との塗れ性を向上させることができる。
本発明の樹脂組成物は、溶媒を含有することが好ましい。溶媒としては、N−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシドなどの極性の非プロトン性溶媒、テトラヒドロフラン、ジオキサン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテルなどのグリコールエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン、ジイソブチルケトン、ジアセトンアルコールなどのケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸プロピル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテートなどのエステル類、乳酸エチル、乳酸メチル、ジアセトンアルコール、3−メチル−3−メトキシブタノールなどのアルコール類、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類などが挙げられる。これらを2種以上含有してもよい。溶媒の含有量は、(a)成分の樹脂100重量部に対して、100〜2000重量部が好ましい。
次に、本発明の樹脂組成物の製造方法について説明する。例えば、前記(a)〜(b)成分と、必要により(c)〜(k)成分などを溶媒に溶解させることにより、樹脂組成物を得ることができる。溶解方法としては、撹拌や加熱が挙げられる。加熱する場合、加熱温度は樹脂組成物の性能を損なわない範囲で設定することが好ましく、通常、室温〜80℃である。また、各成分の溶解順序は特に限定されず、例えば、溶解性の低い化合物から順次溶解させる方法がある。また、界面活性剤や一部の密着改良剤など、撹拌溶解時に気泡を発生しやすい成分については、他の成分を溶解してから最後に添加することで、気泡の発生による他成分の溶解不良を防ぐことができる。
アミド酸を重水素化ジメチルスルホキシドに溶解し、濃度0.5重量%のサンプルを作製した。NMR分光光度計(日本電子データム(株)製、EX−270)を用いて、アミド酸のプロトンNMRスペクトルを測定した。
5センチ角ガラス基板上に樹脂組成物(以下ワニスという)をスピンコートし、120℃で2分間プリベークして、膜厚3.0μmのプリベーク膜を作製した。また、ワニスをキュア後膜厚が3.0μmとなるようにスピンコートし、光洋サーモシステム(株)製イナートオーブンINH−21CDを用いて、窒素気流下(酸素濃度20ppm以下)320℃で60分間キュアしてキュア膜を作製した。なお、プリベーク膜およびキュア膜の膜厚は、サーフコム1400D(東京精密(株)製)を用いて屈折率1.629で測定した。このようにして得られたプリベーク膜とキュア膜について、紫外可視分光光度計MultiSpec−1500(島津製作所(株)製)を用いて、波長300nm〜800nmの透過スペクトルを測定し、波長400nmおよび450nmの透過率を測定した。波長400nmおよび450nmそれぞれについて、キュア前(=プリベーク膜)およびキュア後(=キュア膜)の透過率から、下記の式により透過率変化を求めた。透過率変化が20%以上であれば良好、30%以上であれば極めて良好と判断できる。
透過率変化(%)=キュア前透過率(%)−キュア後透過率(%)
合成例1 ヒドロキシル基含有ジアミン化合物の合成(a)
2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン(セントラル硝子(株)製、以下、BAHFとする。)18.3g(0.05モル)をアセトン100mL、プロピレンオキシド(東京化成(株)製)17.4g(0.3モル)に溶解させ、−15℃に冷却した。ここに3−ニトロベンゾイルクロリド(東京化成(株)製)20.4g(0.11モル)をアセトン100mLに溶解させた溶液を滴下した。滴下終了後、−15℃で4時間撹拌し、その後室温に戻した。析出した白色固体をろ別し、50℃で真空乾燥した。
乾燥窒素気流下、合成例1で得られたヒドロキシル基含有ジアミン6.05g(0.01モル)をN−メチルピロリドン(以下、NMPとする。)33gに溶解させた。ここに3,4,5,6−テトラフルオロフェニルフタル酸無水物(東京化成(株)製)4.62g(0.021モル)をNMP10gとともに加えて、25℃で2時間撹拌した。水1.5Lに溶液を投入し、白色の粉体を得た。この粉体をろ過で集め、さらに水で3回洗浄を行った。洗浄後、白色粉体を50℃の真空乾燥機で24時間乾燥させ、下記式で表されるアミド酸化合物を得た(a−1)。
乾燥窒素気流下、合成例1で得られたヒドロキシル基含有ジアミン6.05g(0.01モル)をNMP43gに溶解させた。ここに3−フルオロフェニルフタル酸無水物(東京化成(株)製)3.32g(0.02モル)をNMP10gとともに加えて、25℃で2時間撹拌した。水1.5Lに溶液を投入し、白色の粉体を得た。この粉体をろ過で集め、さらに水で3回洗浄を行った。洗浄後、白色粉体を50℃の真空乾燥機で24時間乾燥させ、下記式で表されるアミド酸化合物を得た(a−2)。
乾燥窒素気流下、BAHF2.20g(0.006モル)をNMP15gに溶解させた。ここに3,4,5,6テトラフルオロフェニルフタル酸無水物(東京化成(株)製)2.77g(0.0126モル)をNMP10gとともに加えて、25℃で2時間撹拌した。水1.5Lに溶液を投入し、白色の粉体を得た。この粉体をろ過で集め、さらに水で3回洗浄を行った。洗浄後、白色粉体を50℃の真空乾燥機で24時間乾燥させ、下記式で表されるアミド酸化合物を得た(a−3)。
乾燥窒素気流下、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル2.0g(0.01モル)をNMP9.9gに溶解させた。ここに3,4,5,6テトラフルオロフェニルフタル酸無水物(東京化成(株)製)4.62g(0.021モル)をNMP10gとともに加えて、25℃で2時間撹拌した。水1.5Lに溶液を投入し、白色の粉体を得た。この粉体をろ過で集め、さらに水で3回洗浄を行った。洗浄後、白色粉体を50℃の真空乾燥機で24時間乾燥させ、下記式で表されるアミド酸化合物を得た(a−4)。
乾燥窒素気流下、アニリン0.93g(0.01モル)をNMP5gに溶解させた。ここに3,4,5,6テトラフルオロフェニルフタル酸無水物(東京化成(株)製)2.42g(0.011モル)をNMP10gとともに加えて、25℃で2時間撹拌した。水1.5Lに溶液を投入し、白色の粉体を得た。この粉体をろ過で集め、さらに水で3回洗浄を行った。洗浄後、白色粉体を50℃の真空乾燥機で24時間乾燥させ、下記式で表されるアミド酸化合物を得た(a−5)。
乾燥窒素気流下、合成例1で得られたヒドロキシル基含有ジアミン9.07g(0.015モル)をNMP45gに溶解させた。ここに無水フタル酸(東京化成(株)製)4.67g(0.0315モル)をNMP10gとともに加えて、25℃で2時間撹拌した。水1.5Lに溶液を投入し、白色の粉体を得た。この粉体をろ過で集め、さらに水で3回洗浄を行った。洗浄後、白色粉体を50℃の真空乾燥機で24時間乾燥させ、下記式で表されるアミド酸化合物を得た(a−6)。
乾燥窒素気流下、合成例1で得られたヒドロキシル基含有ジアミン9.07g(0.015モル)をNMP26gに溶解させた。ここに2,3−ナフタレン酸無水物(東京化成(株)製)6.24g(0.0315モル)をNMP10gとともに加えて、25℃で2時間撹拌した。水1.5Lに溶液を投入し、白色の粉体を得た。この粉体をろ過で集め、さらに水で3回洗浄を行った。洗浄後、白色粉体を50℃の真空乾燥機で24時間乾燥させ、下記式で表されるアミド酸化合物を得た(a−7)。
乾燥窒素気流下、合成例1で得られたヒドロキシル基含有ジアミン57.4g(0.095モル)、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン(以下、SiDAとする。)1.24g(0.005モル)をNMP200gに溶解した。ここに4,4’−オキシジフタル酸無水物(以下、ODPAとする。)31.0g(0.1モル)を加え、40℃で2時間撹拌した。その後、ジメチルホルアミドジメチルアセタール(三菱レーヨン(株)製、以下、DFAとする。)7.14g(0.06モル)をNMP5gで希釈した溶液を10分かけて滴下した。滴下後、40℃で2時間撹拌を続けた。撹拌終了後、溶液を水2Lに投入して、ポリマー固体の沈殿をろ過で集めた。さらに水2Lで3回洗浄を行い、集めたポリマー固体を50℃の真空乾燥機で72時間乾燥し、ポリアミド酸を得た。
乾燥窒素気流下、4,4’−[1−[4−[1−(4−ヒドロキシフェニル−1)−1−メチルエチル]フェニル]エチリデン]ビスフェノール(本州化学工業(株)製、以下TrisP−PAとする)、21.22g(0.05モル)と5−ナフトキノンジアジドスルホン酸クロリド(東洋合成(株)製、NAC−5)26.8g(0.1モル)を1,4−ジオキサン450gに溶解させ、室温にした。ここに、1,4−ジオキサン50gと混合したトリエチルアミン12.65gを、系内が35℃以上にならないように滴下した。滴下後40℃で2時間撹拌した。トリエチルアミン塩を濾過し、濾液を水に投入した。その後、析出した沈殿を濾過で集め、さらに1%塩酸水1Lで洗浄した。その後、さらに水2Lで2回洗浄した。この沈殿を真空乾燥機で乾燥し、下記式で表されるキノンジアジド化合物を得た。
(1)1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン(本州化学工業(株)製、TrisP−HAP)103.2g(0.4モル)を、水酸化ナトリウム80g(2.0モル)を純水800gに溶解させた溶液に溶解させた。完全に溶解させた後、20〜25℃で36〜38重量%のホルマリン水溶液686gを2時間かけて滴下した。その後20〜25℃で17時間撹拌した。これに硫酸98gと水552gを加えて中和を行い、そのまま2日間放置した。放置後に溶液に生じた針状の白色結晶をろ過で集め、水100mLで洗浄した。この白色結晶を50℃で48時間真空乾燥した。乾燥した白色結晶を島津製作所(株)製の高速液体クロマトグラフィーで、カラムにODSを、展開溶媒にアセトニトリル/水=70/30を用い、254nmで分析したところ、出発原料は完全に消失し、純度92%であることがわかった。さらに、重溶媒にDMSO−d6を用いてNMR(日本電子(株)製、GX−270)により分析したところ、ヘキサメチロール化したTrisP−HAPであることがわかった。
合成例9で得られたポリアミド酸(ポリマーB)10gを計り、アミド酸化合物(a−1)1gをγ-ブチロラクトン(以下、GBLとする。)40gに溶解させてポリイミド前駆体組成物のワニスを得た。このワニスを用いて得られたキュア前後の膜の400nmにおける透過率は、キュア前は97%、キュア後は40%であった。これより透過率変化は57%であった。また、450nmにおける透過率は、キュア前は98%、キュア後は42%であった。これより透過率変化は56%であった。またキュア前後の透過スペクトルを図2に示した。
合成例2で得られたアミド酸化合物(a−1)の代わりに、アミド酸化合物(a−2)を1g加えた以外は実施例1と同様にしてポリイミド前駆体組成物のワニスを得た。このワニスを用いて得られたキュア前後の膜の400nmにおける透過率は、キュア前は97%、キュア後は53%であった。これより透過率変化は44%であった。また、450nmにおける透過率は、キュア前は98%、キュア後は82%であった。これより透過率変化は16%であった。
合成例2で得られたアミド酸化合物(a−1)の代わりに、アミド酸化合物(a−3)を1g加えた以外は実施例1と同様にしてポリイミド前駆体組成物のワニスを得た。このワニスを用いて得られたキュア前後の膜の400nmにおける透過率は、キュア前は97%、キュア後は28%であった。これより透過率変化は69%であった。また、450nmにおける透過率は、キュア前は98%、キュア後は30%であった。これより透過率変化は68%であった。
合成例2で得られたアミド酸化合物(a−1)の代わりに、アミド酸化合物(a−4)を1g加え、GBL40gの代わりにNMP40gに溶解させた以外は実施例1と同様にしてポリイミド前駆体組成物のワニスを得た。このワニスを用いて得られたキュア前後の膜の400nmにおける透過率は、キュア前は99%、キュア後は35%であった。これより透過率変化は64%であった。また、450nmにおける透過率は、キュア前は99%、キュア後は36%であった。これより透過率変化は63%であった。
合成例2で得られたアミド酸化合物(a−1)の代わりに、アミド酸化合物(a−5)を1g加えた以外は実施例1と同様にしてポリイミド前駆体組成物のワニスを得た。このワニスを用いて得られたキュア前後の膜の400nmにおける透過率は、キュア前は97%、キュア後は22%であった。これより透過率変化は75%であった。また、450nmにおける透過率は、キュア前は98%、キュア後は21%であった。これより透過率変化は77%であった。
実施例1で作製したワニスに合成例10で得られたキノンジアジド化合物(c−1)3gを溶解させてポリイミド前駆体組成物のワニスを得た。このワニスを用いて得られたキュア前後の膜の400nmにおける透過率は、キュア前は97%、キュア後は34%であった。これより透過率変化は63%であった。また、450nmにおける透過率は、キュア前は98%、キュア後は51%であった。これより透過率変化は47%であった。
合成例10で得られたキノンジアジド化合物(c−1)の代わりに1,2−オクタンジオン−1−[4−(フェニルチオ)−2−(O−ベンゾイルオキシム)](チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)(d)0.1g、エチレンオキサイド変性ビスフェノールAジメタクリレート(新中村化学工業(株)製、NKエステルBPE−100)(e)2gを加えた以外は実施例6と同様にしてポリイミド前駆体組成物のワニスを得た。このワニスを用いて得られたキュア前後の膜の400nmにおける透過率は、キュア前は97%、キュア後は40%であった。これより透過率変化は57%であった。また、450nmにおける透過率は、キュア前は98%、キュア後は45%であった。これより透過率変化は53%であった。
合成例10で得られたキノンジアジド化合物(c−1)の代わりに合成例11で得られたアルコキシメチル基含有化合物(f−1)2g加えた以外は実施例6と同様にしてポリイミド前駆体組成物のワニスを得た。このワニスを用いて得られたキュア前後の膜の400nmにおける透過率は、キュア前は97%、キュア後は46%であった。これより透過率変化は51%であった。また、450nmにおける透過率は、キュア前は98%、キュア後は71%であった。これより透過率変化は27%であった。
合成例10で得られたキノンジアジド化合物(c−1)の代わりにフェノール性水酸基を有する化合物TrisP−HAP(本州化学工業(株)製)0.50g加えた以外は実施例6と同様にしてポリイミド前駆体組成物のワニスを得た。このワニスを用いて得られたキュア前後の膜の400nmにおける透過率は、キュア前は97%、キュア後は32%であった。これより透過率変化は65%であった。また、450nmにおける透過率は、キュア前は98%、キュア後は37%であった。これより透過率変化は61%であった。
合成例2で得られたアミド酸化合物(a−1)を加えない以外は実施例1と同様にしてポリイミド前駆体組成物のワニスを得た。このワニスを用いて得られたキュア前後の膜の400nmにおける透過率は、キュア前は99%、キュア後は82%であった。これより透過率変化は17%であった。また、450nmにおける透過率は、キュア前は99%、キュア後は96%であった。これより透過率変化は3%であった。
合成例2で得られたアミド酸化合物(a−1)の代わりに、アミド酸化合物(a−6)を1g加えた以外は実施例1と同様にしてポリイミド前駆体組成物のワニスを得た。このワニスを用いて得られたキュア前後の膜の400nmにおける透過率は、キュア前は98%、キュア後は76%であった。これより透過率変化は22%であった。450nmにおける透過率は、キュア前は99%、キュア後は95%であった。これより透過率変化は4%であった。またキュア前後の透過スペクトルを図3に示した。
合成例2で得られたアミド酸化合物(a−1)の代わりに、アミド酸化合物(a−7)を1g加えた以外は実施例1と同様にしてポリイミド前駆体組成物のワニスを得た。このワニスを用いて得られたキュア前後の膜の400nmにおける透過率は、キュア前は98%、キュア後は78%であった。これより透過率変化は20%であった。また、450nmにおける透過率は、キュア前は98%、キュア後は93%であった。これより透過率変化は5%であった。
実施例1〜9および比較例1〜3の組成を表1に、評価結果を表2に示す。
2 配線
3 絶縁膜
4 平坦化膜
5 ITO
6 基板
7 コンタクトホール
8 絶縁層
Claims (6)
- (a)一般式(1)で表されるアミド酸および(b)ポリイミド、ポリベンゾオキサゾール、ポリイミド前駆体またはポリベンゾオキサゾール前駆体を含有することを特徴とする樹脂組成物。
(一般式(1)中、R1は炭素数1〜50の1〜3価の炭化水素基、炭素数1〜50の1〜3価の炭化水素基の−CH2−が−CO−、−NH−、−NHCO−、−O−、−S−、−SO2−、−Si−もしくは−Si(CH3)2−により置換された基、炭素数1〜50の1〜3価の炭化水素基の水素原子がフルオロアルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシル基、ニトロ基、シアノ基、フッ素原子、塩素原子もしくは−COOR1’により置換された基または炭素数1〜50の1〜3価の炭化水素基の−CH2−が−NH−、−NHCO−、−O−もしくは−S−により置換された基の水素原子がフルオロアルキル基、水酸基、アルコキシル基、ニトロ基、シアノ基、フッ素原子、塩素原子もしくは−COOR1’により置換された基を示す。R1’は水素原子または炭素数1〜20のアルキル基を示す。R2は水素原子または炭素数1〜20のアルキル基を示す。nは1〜3の整数、oは1〜4の整数を示す。) - 前記一般式(1)で表されるアミド酸のR1が、少なくとも1つの芳香環を有することを特徴とする請求項1に記載の樹脂組成物。
- 前記(b)ポリイミド、ポリベンゾオキサゾール、ポリイミド前駆体またはポリベンゾオキサゾール前駆体が、一般式(2)で表される構造単位を主成分とするポリイミド前駆体またはポリベンゾオキサゾール前駆体を含むこと特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の樹脂組成物。
(R9およびR10はそれぞれ同一であっても異なるものが混在していてもよく、炭素数2以上の2〜8価の炭化水素基、炭素数2以上の2〜8価の炭化水素基の−CH2−が−CO−、−COO−、−NH−、−NHCO−、−O−、−S−、−SO2−、−Si−もしくは−Si(CH3)2−により置換された基または炭素数2以上の2〜8価の炭化水素基の水素原子がフルオロアルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシル基、ニトロ基、シアノ基、フッ素原子、塩素原子もしくは−COOR9’により置換された基を示す。R9’は水素または炭素数1〜20のアルキル基を示す。R11、R12はそれぞれ同一であっても、異なるものが混在していてもよく、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基を示す。pおよびqはそれぞれ0〜4の整数、rおよびsはそれぞれ0〜2の整数を示す。) - さらに(c)光酸発生剤を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の樹脂組成物。
- さらに(d)光重合開始剤および(e)エチレン性不飽和結合を2個以上有する化合物を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の樹脂組成物。
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