JP6218982B2 - リサイクルパルプ、吸収体、ティッシュ、不織布および衛生用品 - Google Patents
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Description
本発明は、使用済み衛生用品から、衛生用品に再利用可能な、衛生用品基準に適合した灰分と抗菌性を有するリサイクルパルプを効率よく製造することを課題とする。
本発明は、また、前記方法によって得られた灰分が0.65質量%以下のリサイクルパルプである。
好ましくは、オゾン処理工程の後に、使用済み衛生用品を、消毒薬を含む水溶液または水の中で攪拌することにより、使用済み衛生用品を洗浄するとともに使用済み衛生用品を構成要素に分解する工程を含む。
好ましくは、多価金属イオンを含む水溶液またはpHが2.5以下の酸性水溶液がカチオン性抗菌剤を含有する。
好ましくは、消毒薬を含む水溶液または水がカチオン性抗菌剤を含有する。
好ましくは、オゾン含有水溶液がカチオン性抗菌剤を含有する。
好ましくは、カチオン性抗菌剤が第四級アンモニウム塩である。
好ましくは、オゾン含有水溶液が有機酸を含み、オゾン含有水溶液のpHが2.5以下である。
好ましくは、オゾン含有水溶液中のオゾンの濃度が1〜50質量ppmである。
好ましくは、多価金属イオンがアルカリ土類金属イオンである。
前記リサイクルパルプは、好ましくは、2.0以上の抗菌活性値を有する。
この工程において、高吸水性ポリマーは分解し、低分子量化し、可溶化する。ここで、高吸水性ポリマーが分解し、低分子量化し、可溶化した状態とは、2mmのスクリーンメッシュを通過する状態をいうものとする。すなわち、この工程において、高吸水性ポリマーを、2mmのスクリーンメッシュを通過する程度にまで分解する。
この工程において用いるオゾン含有水溶液とは、オゾンが溶解した水溶液をいう。オゾン含有水溶液は、たとえば、オゾン水発生装置(三菱電機株式会社製オゾン発生装置OS−25V、エコデザイン株式会社製オゾン水曝露試験機ED−OWX−2など)を用いて調製することができる。
オゾン含有水溶液のオゾン濃度(ppm)とオゾン含有水溶液に浸漬する時間(分)の積(以下「CT値」ともいう。)は、好ましくは100〜6000ppm・分であり、より好ましくは200〜4800ppm・分であり、さらに好ましくは300〜3600ppm・分である。CT値が小さすぎると、高吸水性ポリマーを完全に可溶化することができず、回収したパルプ繊維に高吸水性ポリマーが残存する虞がある。逆に、CT値が大きすぎると、パルプ繊維の損傷、安全性の低下、製造原価の増加につながる虞がある。
オゾン含有水溶液に浸漬する時間は、オゾン含有水溶液のオゾン濃度に依存することは、上述のとおりであるが、好ましくは5〜120分であり、より好ましくは10〜100分であり、さらに好ましくは20〜80分である。
酸としては、特に限定されるものではなく、無機酸および有機酸を用いることができるが、好ましくは有機酸である。有機酸は弱酸域で機能しかつ環境に優しいので、安全性と環境負荷の観点から有機酸の方が好ましい。有機酸としては、特に限定するものではないが、酒石酸、グリコール酸、リンゴ酸、クエン酸、コハク酸、酢酸、アスコルビン酸等を挙げることができ、なかでもクエン酸が好ましい。
酸性のオゾン含有水溶液のpHは、酸の種類および酸の添加量により、調製することができる。酸性のオゾン含有水溶液中の有機酸の濃度は、pHが所定の範囲内にある限り、限定されないが、好ましくは0.1〜5.0質量%であり、より好ましくは0.2〜3.0質量%であり、さらに好ましくは0.5〜2.0質量%である。
また、有機酸によりpH2.5以下とすることにより、特にオゾンガスが直接触れ難い、紙おむつ内部の消毒効果を高めることができる。
pHの調整は、たとえば、処理槽にパルプ繊維とオゾン含有水溶液を入れ、攪拌しながら、そこに酸を添加していき、処理槽内の溶液のpHが所定のpHになったところで酸の添加を止める。
分解工程においてカルシウムイオンを含む水溶液を用いたときは、分離されたパルプ繊維の表面にはカルシウムイオンや種々のカルシウム化合物が付着している。パルプ繊維に付着しているカルシウム化合物は必ずしも水溶性のものとは限らず不溶性や難溶性のものも含まれており、水洗だけでは除去できない。クエン酸はカルシウムとキレートを形成し、水溶性のクエン酸カルシウムとなるので、パルプ繊維の表面に付着している不溶性または難溶性のカルシウム化合物を効果的に溶解除去することができる。クエン酸はカルシウム以外の金属ともキレートを形成することができるので、パルプ繊維の表面にカルシウム化合物以外の不溶性または難溶性の金属化合物が付着している場合には、カルシウム化合物のみならず、カルシウム化合物以外の不溶性または難溶性の金属化合物をも溶解除去することができる。その結果、得られるリサイクルパルプの灰分を低減することができる。
[R(CH3)3N+]lX ・・・・式(1)
[R(CH3)N+(CH2CH2O)mH[(CH2CH2O)nH]]lX
・・・・式(2)
[R(CH3)2N+CH2C6H5]lX ・・・・式(3)
[RPy+]lX ・・・・式(4)
(式中、Rは、それぞれ独立して、アルキル基を表し、Xは、それぞれ独立して、1価または2価の陰イオンを表す。lは、それぞれ独立して、1または2の整数を表し、mおよびnは、それぞれ独立して、2〜40の整数を表し、Pyはピリジン環を表す。)
第四級アンモニウム塩において、アルキル基としては、長鎖アルキル基であることにより著しい殺菌力を示すため、炭素数8〜18の飽和炭化水素基であることが好ましく、オクチル基、ラウリル基、ミリスチル基、及びセチル基であることがより好ましく、ラウリル基であることがさらに好ましい。
第四級アンモニウム塩は、F−、Cl−、Br−、I−等のハロゲン化物イオン、NO−、およびSO4 2−などとの塩であり、電気陰性度が高いCl−などとの塩であることが好ましい。
第四級アンモニウム塩の好ましい具体例としては、塩化ベンザルコニウム、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化デカリニウムなどが挙げられる。
これらの第四級アンモニウム塩は1種単独でまたは2種類以上を組み合わせて用いることができる。
カチオン性抗菌剤として、塩化ベンザルコニウムや塩化セチルピリジニウムを用いた場合、処理溶液中に遊離している抗菌剤量が、処理の前後で50〜90%低下し、大部分がアニオン性であるパルプ繊維に吸着し、パルプに抗菌性を付与する。
また、後述の比較例1では石灰と次亜塩素酸ナトリウムによる殺菌効果、比較例2では、クエン酸とオゾンによる殺菌効果がパルプ繊維に付与され、抗菌効果有りとの結果となっており、抗菌性は付与されているが、湿潤状態で保管した際に短期間でカビの発生が確認され、防カビ効果が低く、完全密封し冷蔵保管または他の防カビ剤を添加しなければ、湿潤状態での保管できない。それに対し、カチオン抗菌剤を付与した、本発明では1か月保管においてカビの発生が見られず、湿潤状態で保管することが可能である。よって、ティッシュ等の湿式抄紙原料として得られたパルプ繊維を使用する場合、乾燥する必要がないため、乾燥設備が不要でコンパクトかつエネルギー、コスト、生産時間、環境影響に優れた処理方法である。
カチオン性抗菌剤を溶解した水溶液中のカチオン性抗菌剤の濃度は、0.002質量%以上が好ましく、より好ましくは0.003質量%以上である。0.002質量%未満の場合、30℃で保管した際に30日未満でカビが発生する可能性がある。ただし、最適濃度は投入する使用済み衛生用品やパルプ繊維の量によって変化するため、処理後の処理液中に遊離している抗菌剤量が処理前の10%以上残る(パルプへの吸着量が90%以下)ようにパルプの吸着可能量より過剰になるように濃度設定する必要がある。対パルプ繊維量としては、0.5質量%以上であることが好ましい。カチオン性抗菌剤の濃度を高くすると、処理液中の殺菌性は高まるが、パルプ繊維が吸着可能な抗菌剤量に限界があり、過剰分は処理排水中に遊離残渣として残り、その濃度が高ければ排水処理に微生物処理を行う場合、微生物が死滅する等の影響が出る虞がある。よって、処理液濃度としては0.03質量%以下であり、対パルプ繊維量では10質量%以下であることが好ましい。ちなみに、対パルプ繊維量は次式により算出される。
対パルプ繊維量(%)=抗菌剤添加量/パルプ繊維処理量×100
式中、パルプ繊維処理量は乾燥基準である。
この工程では、使用済み衛生用品に物理的な力を作用させることによって、使用済み衛生用品をパルプ繊維とその他の素材に分解する。
衛生用品は、通常、パルプ繊維、高吸水性ポリマー、不織布、プラスチックフィルム、ゴム等の各素材から構成されている。この分解工程では、使用済み衛生用品を上記各素材に分解する。分解の程度は、パルプ繊維の少なくとも一部が回収できる程度に分解されればよく、必ずしも完全でなくてもよく、部分的であってもよい。
ここで、使用済み衛生用品に物理的な力を作用させる方法としては、限定するものではないが、攪拌、叩き、突き、振動、引き裂き、切断、破砕等を例示することができる。なかでも、攪拌が好ましい。攪拌は、洗濯機のような攪拌機付きの処理槽内で行なうことができる。
高吸水性ポリマーは、親水性基(たとえば−COO−)を有し、その親水性基に水分子が水素結合により結合することにより、大量の水を吸収することができるものであるが、水を吸収した高吸水性ポリマーを、カルシウムイオン等の多価金属イオンを含む水溶液中に入れると、親水性基(たとえば−COO−)に多価金属イオンが結合し(たとえば−COO−Ca−OCO−)、親水性基と水分子の水素結合が切れ、水分子が放出され、高吸水性ポリマーが脱水される、また、水を吸収した高吸水性ポリマーを、pH2.5以下の酸性水溶液中に入れると、マイナスに帯電した親水性基(たとえば−COO−)がプラスに帯電した水素イオン(H+)によって中和される(たとえば−COOH)ため、親水性基のイオン反発力が弱まり、吸水力が低下し、高吸水性ポリマーが脱水される、と考えられている。
高吸水性ポリマーを脱水することによって、パルプ繊維と高吸水性ポリマーの分離が容易になる。使用済み衛生用品を、通常の水中で分解しようとすると、高吸水性ポリマーが吸水し膨潤して、槽内の固形分濃度が高まり、機械的な分解操作の処理効率が低下するが、多価金属イオンを含む水溶液またはpH2.5以下の酸性水溶液中で行うことによってそれを避けることができる。
アルカリ土類金属イオンとしては、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウムおよびバリウムのイオンが挙げられる。好ましいアルカリ土類金属イオンを含む水溶液としては、塩化カルシウム、硝酸カルシウム、水酸化カルシウム、酸化カルシウム、塩化マグネシウム、硝酸マグネシウム等の水溶液が挙げられ、なかでも塩化カルシウム水溶液が好ましい。
多価金属イオンを含む水溶液として塩化カルシウム水溶液を用いるときは、塩化カルシウムの濃度は、1質量%以上であることが好ましいが、10質量%以上に高くしても、効果が変わらなくなるため、1〜10質量%が好ましく、より好ましくは3〜6質量%である。
分離工程では、使用済み衛生用品の分解によって生成したパルプ繊維とその他の素材(高吸水性ポリマー、不織布、プラスチックフィルム、ゴム等)の混合物からパルプ繊維を分離する。この工程では、パルプ繊維の少なくとも一部を分離回収する。パルプ繊維の全部が回収されなくてもよい。また、パルプ繊維と一緒にその他の素材が分離回収されてもよい。分離方法にもよるが、通常、高吸水性ポリマーの少なくとも一部は、分離されたパルプ繊維に混入してくる。たとえば、篩分けにより分離する方法において、パルプ繊維を篩下として回収する場合は、高吸水性ポリマーの大部分が分離回収されたパルプ繊維に混入してくる。この工程では、好ましくは、分解された構成素材を、パルプ繊維および高吸水性ポリマーを含む画分と、不織布、プラスチックフィルムおよびゴムを含む画分に分離する。ただし、パルプ繊維および高吸水性ポリマーを含む画分に若干の不織布、プラスチックフィルム、ゴムが含まれてもよいし、不織布、プラスチックフィルムおよびゴムを含む画分に若干のパルプ繊維、高吸水性ポリマーが含まれてもよい。
パルプ繊維を分離する方法は、限定するものではないが、たとえば、分解された構成素材の比重差を利用して水中で沈殿分離する方法、分解されたサイズの異なる構成素材を所定の網目を有するスクリーンを通して分離する方法、サイクロン式遠心分離機で分離する方法を例示することができる。
分離されたパルプ繊維には少なからず高吸水性ポリマーが混入している。分離工程の後のオゾン処理工程では、分離されたパルプ繊維に残留している高吸水性ポリマーを、分解し、低分子量化し、可溶化することにより、除去する。
消毒薬を含む水溶液を使用する場合、消毒薬を含む水溶液中の消毒薬の濃度は、消毒の効果が発揮される限り、特に限定されないが、好ましくは10〜300質量ppmであり、より好ましくは30〜280質量ppmであり、さらに好ましくは50〜250質量ppmである。濃度が低すぎると、十分な消毒の効果が得られず、回収されたパルプ繊維に細菌等が残存する虞がある。逆に、濃度が高すぎると、消毒薬の浪費につながるばかりでなく、パルプ繊維を傷めたり、安全性の問題を生じたりする虞がある。
パルプ繊維を分離する方法は、限定するものではないが、たとえば、分解された構成素材の比重差を利用して水中で沈殿分離する方法、分解されたサイズの異なる構成素材を所定の網目を有するスクリーンを通して分離する方法、サイクロン式遠心分離機で分離する方法を例示することができる。
分離したパルプ繊維を洗浄する方法は、限定するものではないが、たとえば、分離したパルプ繊維をメッシュ袋に入れ、水ですすぎ洗いをすることにより行うことができる。
洗浄したパルプ繊維を脱水する方法は、限定するものではないが、たとえば、メッシュ袋に入った洗浄したパルプ繊維を、脱水機で脱水することにより行うことができる。
パルプ繊維洗浄工程とパルプ繊維脱水工程は、1回ずつでもよいが、交互に複数回繰り返してもよい。
(1)使用済み衛生用品を、カチオン性抗菌剤を含有する多価金属イオンを含む水溶液またはpHが2.5以下の酸性水溶液中で、使用済み衛生用品に物理的な力を作用させることによって、使用済み衛生用品をパルプ繊維とその他の素材に分解する分解工程
(2)パルプ繊維をオゾン含有水溶液に浸漬して、パルプ繊維に付着した高吸水性ポリマーを分解するオゾン処理工程
(3)パルプ繊維を洗浄し回収する工程
(1)使用済み衛生用品を、多価金属イオンを含む水溶液またはpHが2.5以下の酸性水溶液中で、使用済み衛生用品に物理的な力を作用させることによって、使用済み衛生用品をパルプ繊維とその他の素材に分解する分解工程
(2)カチオン性抗菌剤を含有するオゾン含有水溶液にパルプ繊維を浸漬して、パルプ繊維に付着した高吸水性ポリマーを分解するオゾン処理工程
(3)パルプ繊維を洗浄し回収する工程
(1)使用済み衛生用品を、カチオン性抗菌剤を含有するオゾン含有水溶液に浸漬して、使用済み衛生用品中の高吸水性ポリマーを分解するオゾン処理工程
(2)使用済み衛生用品を、消毒薬を含む水溶液または水の中で攪拌することにより、使用済み衛生用品を洗浄するとともに使用済み衛生用品を構成要素に分解する工程
(3)パルプ繊維を分離回収する工程
(1)使用済み衛生用品を、オゾン含有水溶液に浸漬して、使用済み衛生用品中の高吸水性ポリマーを分解するオゾン処理工程
(2)使用済み衛生用品を、カチオン性抗菌剤を含有する消毒薬を含む水溶液または水の中で攪拌することにより、使用済み衛生用品を洗浄するとともに使用済み衛生用品を構成要素に分解する工程
(3)パルプ繊維を分離回収する工程
(1)使用済み紙おむつを計量する(計量工程)。
(2)洗浄機に使用済みおむつと、クエン酸を1質量%および塩化ベンザルコニウムを0.003質量%含む水溶液(pH2.2)を投入し(一次殺菌および抗菌剤のパルプ繊維への吸着)、縦型洗濯機の要領で洗浄しながら攪拌衝撃でおむつを分解する(分解工程)。
(3)パルプ繊維および高吸水性ポリマーを含む画分と、不織布、プラスチックフィルムおよびゴムを含む画分に分離する(分離工程)。
(4)回収されたパルプ繊維および高吸水性ポリマーを脱水する(脱水工程)。
(5)脱水後のパルプ繊維および高吸水性ポリマーをpHが2.5以下の有機酸(たとえばクエン酸)水溶液に浸漬(カルシウム除去および酸性化)し、オゾンが失活し難い酸性でオゾン処理(高吸水性ポリマー溶解、二次殺菌、漂白および消臭)する(オゾン処理工程)。
(6)脱水、水洗浄、pH調整
(7)パルプ繊維回収
(8)脱水工程
(9)乾燥工程(三次消毒)
三次消毒は無くても抗菌性を有するパルプ繊維のため、湿潤状態で保管可能である。
なお、灰分の測定方法は、次のとおりである。
灰分とは、有機質が灰化されてあとに残った無機質または不燃性残留物の量をいう。灰分は、生理処理用品材料規格の「2.一般試験法」の「5.灰分試験法」に従って測定する。すなわち、灰分は、次のようにして測定する。
あらかじめ白金製、石英製または磁製のるつぼを500〜550℃で1時間強熱し、放冷後、その質量を精密に量る。試料2〜4gを採取し、るつぼに入れ、その質量を精密に量り、必要ならばるつぼのふたをとるか、またはずらし、初めは弱く加熱し、徐々に温度を上げて500〜550℃で4時間以上強熱して、炭化物が残らなくなるまで灰化する。放冷後、その質量を精密に量る。再び残留物を恒量になるまで灰化し、放冷後、その質量を精密に量り、灰分の量(%)とする。
[オゾン水発生装置]
製造元: 三菱電機株式会社
名称: オゾン発生装置
型番: OS−25V
オゾン水濃度可変範囲: 1〜80mg/m3
オゾン水曝露槽容積: 30L
[生理用食塩水]
濃度0.9%の食塩水。
市販の紙おむつ(ユニ・チャーム株式会社製「ムーニー」(登録商標)Mサイズ)を、生理用食塩水3Lに10分間浸漬吸水させた後、クエン酸を1質量%および塩化ベンザルコニウムを0.003質量%溶解した水溶液(pH2.2)3Lに10分間浸漬し、紙おむつ中の高吸水性ポリマーが膨潤阻害され、パルプ繊維に塩化ベンザルコニウムが吸着した状態とした。紙おむつを取り出し、メッシュ袋(30cm四方、株式会社NBCメッシュテック製N−No.250HD)に入れ、2槽式小型洗濯機(アルミス社製「晴晴」AST−01)の脱水槽で5分間脱水することにより、パルプが保水している余剰水分が除去されるとともに、紙おむつが破壊され、吸収体部分が分離された状態とした後、1質量%クエン酸水溶液(pH2.2)20L中に入れて、80mg/m3のオゾンガスを30分間吹き込み処理を行った。30分後の処理水の溶存オゾン量は30質量ppmで、pHは2.4であった。目開き2mm×2mmのメッシュにて、処理水を漉しとった結果、高吸水性ポリマーはなくなり、パルプとその他プラ素材等を回収することができた。この回収されたパルプを、メッシュ袋(30cm四方、株式会社NBCメッシュテック製N−No.250HD)に入れて15分間水道水で流水すすぎ後、脱水槽で5分間脱水し、リサイクルパルプを得た。
このリサイクルパルプの灰分を、生理処理用品材料規格の「2.一般試験法」の「5.灰分試験法」により分析した結果、0.12%にまで低減することができていた。なお、実施例および比較例に用いた市販の紙おむつにもともと含まれていたパルプ(以下「未使用パルプ」ともいう。)の灰分は0.18質量%であった。この処理により、未使用パルプがもともと含んでいた微小な残留異物までも除去することが可能で、未使用パルプよりも灰分の少ないリサイクルパルプを得ることができた。
得られたリサイクルパルプの抗菌性をJIS Z 2801に従って評価した結果、大腸菌NBRC3972抗菌活性値は6.08以上、黄色ブドウ球菌抗菌NBRC12732抗菌活性値は5.74以上であった(抗菌活性値2.0以上で抗菌効果があるとされる。)。また、上記脱水後のリサイクルパルプをタッパー容器(ナカヤ化学産業株式会社製「しっかりパックR」)に入れ30℃の恒温槽で30日間保管した結果、目視でのカビの発生は確認されなかった。
市販の紙おむつ(ユニ・チャーム株式会社製「ムーニー」(登録商標)Mサイズ)を、生理用食塩水3Lに10分間浸漬吸水させた後、クエン酸を1質量%およびで塩化セチルピリジニウムを0.003質量%溶解した水溶液(pH2.2)3Lに10分間浸漬し、紙おむつ中の高吸水性ポリマーが膨潤阻害され、パルプ繊維に塩化セチルピリジニウムが吸着した状態とした。紙おむつを取り出し、メッシュ袋(30cm四方、株式会社NBCメッシュテック社製N−No.250HD)に入れ、2槽式小型洗濯機(アルミス社製「晴晴」AST−01)の脱水槽で5分間脱水することにより、パルプが保水している余剰水分が除去されるとともに、紙おむつが破壊され、吸収体部分が分離された状態とした後、1質量%クエン酸水溶液(pH2.2)20L中に入れて、80mg/m3のオゾンガスを30分間吹き込み処理を行った。30分後の処理水の溶存オゾン量は30質量ppmで、pHは2.4であった。目開き2mm×2mmのメッシュにて、処理水を漉しとった結果、高吸水性ポリマーはなくなり、パルプとその他プラ素材等を回収することができた。この回収されたパルプを、メッシュ袋(30cm四方、株式会社NBCメッシュテック製N−No.250HD)に入れて15分間水道水で流水すすぎ後、脱水槽で5分間脱水し、リサイクルパルプを得た。
このリサイクルパルプの灰分を、生理処理用品材料規格の「2.一般試験法」の「5.灰分試験法」により分析した結果、0.11%にまで低減することができていた。この処理により、未使用パルプもともと含んでいた微小な残留異物までも除去することが可能で、未使用パルプよりも灰分の少ないリサイクルパルプを得ることができた。
得られたパルプ繊維の抗菌性をJIS Z 2801に従って評価した結果、大腸菌NBRC3972抗菌活性値は6.08以上、黄色ブドウ球菌抗菌NBRC12732抗菌活性値は5.74以上であった。また、上記脱水後のリサイクルパルプをタッパー容器(ナカヤ化学産業株式会社製「しっかりパックR」)に入れ30℃の恒温槽で30日間保管した結果、目視でのカビの発生は確認されなかった。
市販の紙おむつ(ユニ・チャーム株式会社製「ムーニー」Mサイズ)に生理用食塩水200mLを吸水させた後、紙おむつを2槽式小型洗濯機(アルミス社製「晴晴」AST−01)の洗濯層に8個投入し、続けて酸化カルシウム(CaO)(和光純薬工業株式会社製)を80gを投入し、その後、濃度250質量ppmの次亜塩素酸ナトリウム水溶液(和光純薬工業株式会社製次亜塩素酸ナトリウムを水道水で希釈したもの)6.5Lを加えた。15分間洗濯後に洗濯槽内の液を排水し、濃度250質量ppmの次亜塩素酸ナトリウム水溶液(和光純薬工業株式会社製次亜塩素酸ナトリウムを水道水で希釈したもの)6.5Lを新たに投入した。15分間洗濯後、水洗濯層内の液中に浮遊するパルプのみをすくい取り、メッシュ袋(25cm四方、株式会社NBCメッシュテック製N−No.250HD)に入れ、脱水槽で5分間脱水した。回収したパルプはメッシュ袋ごと水道水で15分間すすぎ洗いを行い、再び脱水槽で5分間脱水した。回収したパルプは105℃の熱風乾燥機で24時間乾燥させた。
得られたリサイクルパルプの抗菌性をJIS Z 2801に従って評価した結果、大腸菌NBRC3972抗菌活性値は4.05、黄色ブドウ球菌抗菌NBRC12732抗菌活性値は3.02であった。また、上記脱水後のリサイクルパルプをタッパー容器(ナカヤ化学産業株式会社製「しっかりパックR」)に入れ30℃の恒温槽で30日間保管した結果、目視で3日後にカビの発生が確認され、30日後にはカビの大量発生が確認された。比較例1でも、安全性(衛生性)は担保可能であるが、湿潤状態で保管すると直ぐにカビが発生してしまうことが問題である。
市販の紙おむつ(ユニ・チャーム株式会社製「ムーニー」Mサイズ)を生理用食塩水3Lに10分間浸漬吸水させた後、濃度1質量%のクエン酸水溶液(pH2.2)3Lに10分間浸漬し、紙おむつ中の高吸水性ポリマーが膨潤阻害された状態とした。紙おむつを取り出し、メッシュ袋(30cm四方、株式会社NBCメッシュテック製N−No.250HD)に入れ、2槽式小型洗濯機(アルミス社製「晴晴」AST−01)の脱水槽で5分間脱水することにより、パルプが保水している余剰水分が除去されるとともに、紙おむつが破壊され、吸収体部分が分離された状態とした後、1質量%クエン酸水溶液(pH2.2)20L中に入れて、80mg/m3のオゾンガスを30分間吹き込み処理を行った。30分後の処理水の溶存オゾン量は30質量ppmで、pHは2.4であった。目開き2mm×2mmのメッシュにて、処理水を漉しとった結果、高吸水性ポリマーはなくなり、パルプとその他プラ素材等を回収することができた。この回収されたパルプを、メッシュ袋(30cm四方、株式会社NBCメッシュテック製N−No.250HD)に入れて15分間水道水で流水すすぎ後、脱水槽で5分間脱水し、リサイクルパルプを得た。このリサイクルパルプの灰分を、生理処理用品材料規格の「2.一般試験法」の「5.灰分試験法」により分析した結果、0.13%にまで低減することができていた。得られたパルプ繊維の抗菌性をJIS Z 2801に従って評価した結果、大腸菌NBRC3972抗菌活性値は4.25、黄色ブドウ球菌抗菌NBRC12732抗菌活性値は3.74であった。また、上記脱水後のリサイクルパルプをタッパー容器(ナカヤ化学産業株式会社製「しっかりパックR」)に入れ30℃の恒温槽で30日間保管した結果、目視で7日後にカビの発生が確認され、30日後にはカビの大量発生が確認された。比較例2でも、安全性(衛生性)は担保可能であるが、湿潤状態で保管するとカビが発生してしまうことが問題である。
Claims (14)
- 2.0以上の抗菌活性値を有し、酸を含む、使用済み衛生用品由来のリサイクルパルプ。
- 2.0以上の抗菌活性値を有し、灰分が0.65質量%以下である、使用済み衛生用品由来のリサイクルパルプ。
- 酸を含む、請求項2に記載のリサイクルパルプ。
- 前記酸がクエン酸である、請求項1又は3に記載のリサイクルパルプ。
- カチオン性抗菌剤を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載のリサイクルパルプ。
- 前記カチオン性抗菌剤が、第四級アンモニウム塩である、請求項5に記載のリサイクルパルプ。
- 前記カチオン性抗菌剤が、塩化ベンザルコニウム又は塩化セチルピリジニウムである、請求項5又は6に記載のリサイクルパルプ。
- 前記カチオン性抗菌剤の少なくとも一部が吸着している、請求項5〜7のいずれか一項に記載のリサイクルパルプ。
- 湿潤状態にある、請求項1〜8のいずれか一項に記載のリサイクルパルプ。
- 請求項1〜9のいずれか一項に記載のリサイクルパルプを含む吸収体。
- 請求項1〜9のいずれか一項に記載のリサイクルパルプを含むティッシュ。
- 請求項1〜9のいずれか一項に記載のリサイクルパルプを含む不織布。
- 吸収体を含む衛生用品であって、
前記吸収体が、請求項1〜9のいずれか一項に記載のリサイクルパルプを含む、
前記衛生用品。 - ティッシュ及び/又は不織布を構成素材として含む衛生用品であって、
前記ティッシュ及び/又は不織布が、請求項1〜9のいずれか一項に記載のリサイクルパルプを含む、
前記衛生用品。
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