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JP6235400B2 - 燃料噴射弁 - Google Patents
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JP6235400B2 - 燃料噴射弁 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンの燃焼室に燃料を噴射供給する燃料噴射弁に関する。
従来、エンジンのシリンダヘッドに設けられ、シリンダ内に形成される燃焼室に燃料を直接噴射供給する燃料噴射弁が知られている。
特許文献1に記載の燃料噴射弁は、燃焼室を縦方向に旋回するタンブル流に沿って、吸気行程の終期から圧縮行程の初期に燃料を噴射している。この燃料噴射弁は、燃料の貫徹力により燃焼室内のタンブル流を強め、触媒暖機を目的とした遅角点火での燃料の着火性を高めている。
特開2008−25399号公報
しかしながら、特許文献1に記載の燃料噴射弁は、タンブル流を強めるために吸気行程の終期から圧縮行程に燃料を噴射するので、燃料との混合時間が不十分となりエミッションが悪化することが懸念される。
また、この燃料噴射弁は、タンブル流を強めるために燃料の貫徹力を利用しているので、燃料がシリンダの内壁又はピストンの上面に付着するおそれがある。この場合、シリンダ内の温度が低いと、その付着した燃料は蒸発することなく燃焼が悪化し、排ガスに含まれるエミッションが増加することが懸念される。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、燃料噴射量を低減すると共に、安定した燃焼によりエミッションを低減することが可能な燃料噴射弁を提供することを目的とする。
本発明は、エンジンの上部に設けられる燃料噴射弁において、第1噴孔が点火プラグの電極からの放電が到達する範囲に向けて燃料を噴射し、複数の第2噴孔が点火プラグの電極を含むシリンダの軸に平行な軸を中心とした仮想円に向けて燃料を噴射することを特徴とする。
これにより、第1噴孔から噴射された噴霧が点火プラグの放電によって着火し、その火炎が複数の第2噴孔から噴射された燃料噴霧に伝播する。上記の仮想円は、点火プラグの電極からの距離が同一であるので、複数の第2噴孔から噴射された全ての燃料噴霧がほぼ同時に燃焼する。そのため、燃料噴射弁は、圧縮行程の噴射量を少量にしつつ、全ての噴孔から噴射された燃料噴霧を安定して燃焼させることが可能である。したがって、燃料噴射弁は、遅角点火においても安定な燃焼とエミッション低減を両立することができる。
また、本発明では、燃料噴射弁は、中心軸がシリンダの軸に対し平行となるようシリンダヘッドに取り付けられる。
本発明の第1実施形態による燃料噴射弁を備えたエンジンの構成図である。 図1のII―II線の断面図である。 第1実施形態による燃料噴射弁を備えたエンジンの模式図である。 第1実施形態による燃料噴射弁の要部断面図である。 図4のV方向の矢視図である。 第2噴孔の噴霧のなす角とPM粒子数との関係を示すグラフである。 第1実施形態の変形例1による燃料噴射弁を備えたエンジンの模式図である。 第1実施形態の変形例2による燃料噴射弁を備えたエンジンの模式図である。 第1実施形態の変形例3による燃料噴射弁を備えたエンジンの模式図である。 第1実施形態による燃料噴射弁の燃料噴射時期のタイムチャートである。 第2実施形態による燃料噴射弁を備えたエンジンの断面図である。 第3実施形態による燃料噴射弁を備えたエンジンの断面図である。 第4実施形態による燃料噴射弁を備えたエンジンの断面図である。
以下、本発明による複数の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下に説明する複数の実施形態において、実質的に同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態を図1から図10に示す。第1実施形態の燃料噴射弁10は、エンジン1のシリンダヘッド2に取り付けられ、シリンダ3の内側に形成された燃焼室4に燃料を直接噴射するものである。
図1に示すように、燃料噴射弁10は、シリンダヘッド2に設けられた吸気弁5及び排気弁6よりも径内側に点火プラグ7と並べて取り付けられる。吸気通路8から燃焼室4に吸入された空気は、燃料噴射弁10から噴射された燃料と混合され、点火プラグ7の放電により燃焼及び膨張した後、排気通路9から触媒装置20を通り外気へ排出される。
図1では、エンジン1の膨張行程の初期に、ピストン21が上死点付近に位置した状態を示している。エンジン1の冷始動時に触媒装置20等を暖める暖機運転時では、この膨張行程の初期に燃料噴射弁10から燃料を噴射した後、点火プラグ7により着火放電を行う。
図4及び図5に示すように、燃料噴射弁10は、ノズル先端部100に複数の噴孔を有している。その複数の噴孔のうち、点火プラグ7の近傍に向けて燃料を噴射する噴孔を第1噴孔11と称する。また、その複数の噴孔のうち、第1噴孔11を除く噴孔を第2噴孔12と称する。第1実施形態の燃料噴射弁10は、2個の第1噴孔11と、4個の第2噴孔12を有している。なお、第1噴孔11及び第2噴孔12の個数はそれぞれ、エンジンの体格又は使用条件などにより適宜設定することが可能である。
図1から図3では、第1噴孔11から噴射された燃料噴霧を符号110で示し、第2噴孔12から噴射された燃料噴霧を符号120で示している。また、第1噴孔11の中心軸符号111で示し、第2噴孔12の中心軸を符号121で示している。
第1噴孔11は、点火プラグ7の電極71からの放電が到達する範囲に向けて燃料を噴射する。第1実施形態では、2個の第1噴孔11から噴射された燃料噴霧110は、点火プラグ7の電極71を挟むように配置される。これにより、燃料噴射弁10は、点火プラグ7の電極71の周りに安定した燃料混合気を形成することが可能である。
複数の第2噴孔12は、第1噴孔11から噴射された燃料噴霧110よりも、ピストン側に燃料を噴射する。複数の第2噴孔12から噴射された燃料噴霧120は、点火プラグ7の電極71を含むシリンダ3の軸と平行な仮想線O1の周りにほぼ等間隔に配置される。これにより、燃料噴射弁10は、燃焼室4に燃料リッチの領域が形成されることを抑制することが可能である。
なお、第1噴孔11から噴射される燃料噴霧110と、第2噴孔12から噴射される燃料噴霧120は、いずれも、開弁した状態の吸気弁5を回避可能である。
ここで、図3では、ピストン21が上死点にあるときのピストン上端面の位置を実線210で示している。
また、図3では、点火プラグ7の電極71を含みシリンダ3の軸に平行な軸O1を中心とした仮想円を一点鎖線Qで示している。
図3において、仮想円Qは、ピストン21が上死点にあるときのピストン上端面と一致しているか、又はその近傍に位置する。この仮想円Qは、シリンダ3の内壁よりも径内側に位置するものとする。
なお、図3に示したものに限らず、仮想円Qは、点火プラグ7の電極直下からピストン下死点の間に位置するものとしてもよい。
第2噴孔12は、上述した仮想円Qに向けて燃料を噴射する。即ち、第2噴孔12は、その中心軸121が、仮想円Qに交差するように形成される。図2及び図3では、第2噴孔12の中心軸121と、仮想円Qとの交点を符号Rで示している。
この構成により、複数の第2噴孔12のうち、ある1個の第2噴孔12から噴射された燃料噴霧120と点火プラグ7の電極71との距離と、他の第2噴孔12から噴射された燃料噴霧120と点火プラグ7の電極71との距離とが、ほぼ同じになる。ここで、点火プラグ7の電極71と仮想円Qとの距離は、第1噴孔11から噴射された噴霧の燃焼が、第2噴孔12から噴射された燃料噴霧120に伝播可能な距離である。そのため、第1噴孔11から噴射された燃料噴霧110が点火プラグ7の放電により着火すると、その火炎は複数の第2噴孔12から噴射された燃料噴霧120に同時に伝播する。したがって、複数の第2噴孔12から噴射された全ての燃料噴霧120がほぼ同時に燃焼する。
図4では、燃料噴射弁10のノズル先端部100の断面の一例を示している。第2噴孔12が形成されている個所のノズルの肉厚は、第1噴孔11が形成されている個所のノズルの肉厚よりも薄い。これにより、第2噴孔12の長さL2は第1噴孔11の長さL1よりも短くなる。そのため、第2噴孔12から噴射される燃料噴霧120は、第1噴孔11から噴射される燃料噴霧110よりも、貫徹力が弱く、広拡散なものとなる。したがって、燃料噴射弁10は、燃焼室4に燃料リッチの領域が形成されることを抑制可能である。
図5に示すように、燃料噴射弁10のノズル先端部100を軸方向の燃焼室側から見たとき、第2噴孔12は、その中心軸121を燃料噴射弁10の中心軸Oに対して周方向に傾斜させてもよい。これにより、燃料噴射弁10の内側の燃料溜まり13(図4参照)から第2噴孔12を通る燃料に旋回流が発生する。そのため、燃料噴射弁10は、第2噴孔12から噴射される燃料噴霧120を貫徹力が弱く広拡散にすることが可能である。
なお、第2噴孔12は、図5に示すような形状に限らず、燃料噴射弁10の中心軸から放射状に延びる形状としてもよい。
また、燃料噴射弁10は、第1噴孔11の内径D1を第2噴孔12の内径D2よりも大きくすることも可能である。これにより、第1噴孔11から噴射される燃料の噴射量は、第2噴孔12から噴射される燃料の噴射量よりも多くなる。したがって、燃料噴射弁10は、第1噴孔11から噴射される燃料噴霧110の着火性を高めることができる。
図2及び図3に示すように、複数の第2噴孔12は、隣り合う2個の第2噴孔12の中心軸121と中心軸121とのなす角α(以下、これを「噴霧のなす角α」という)が、30°以上になるように形成される。
図6に示すように、噴霧のなす角αは、30°以上、所定角度S以下とするのが好ましい。なお、所定角度Sとは、(360/噴孔の数)°よりも小さい角度である。
仮に噴霧のなす角αが、30°よりも小さいと、第2噴孔12から噴射された燃料噴霧120が互いに近づき、纏まることがある。これにより、燃料噴霧120と空気との混合が悪化することが懸念される。また、燃料噴霧120が纏まると、燃料噴霧120の貫徹力が強くなるので、ピストン21が上死点付近にあるときに燃料噴射を行う際、ピストン21の上端面に燃料噴霧120が衝突するおそれがある。これにより、PM(粒子状物質)粒子数の増加が懸念される。
一方、噴霧のなす角αが、上述した所定角度Sよりも大きいと、第2噴孔12から噴射された燃料噴霧120がシリンダ3の内壁、吸気弁5又は排気弁6に衝突することがある。これにより、PM粒子数の増加、又は、燃料によるエンジンオイルの希釈化が懸念される。
したがって、噴霧のなす角αを、30°以上、且つ、所定角度S以下とすることにより、エンジン1の排ガスに含まれるPM粒子数を低減し、エンジンオイルの希釈化を防ぐことができる。
このことを考慮して、第1実施形態の変形例1−3では、図7、図8及び図9に示すように、第2噴孔12は、その中心軸121が、ピストンの上死点から下死点までの範囲でシリンダ3の内壁に交差するように設定される。
なお、図7、図8及び図9では、第1噴孔11から噴射される燃料噴霧は省略し、第2噴孔12から噴射される燃料噴霧120のみを記載している。また、図7、図8及び図9では、点火プラグ7の電極71を含む軸O1とシリンダ3の中心軸とが一致しているものとする。
図7に示すように、ピストン21が上死点にあるときのピストン上端面210の外周に位置するシリンダ3の内壁に、第2噴孔12の中心軸121が交差するとき、噴霧のなす角αは、所定角度S以下の条件のもとで、比較的大きくなる。
一方、図9に示すように、ピストン21が下死点にあるときのピストン上端面210の外周に位置するシリンダ3の内壁に、第2噴孔12の中心軸121が交差するとき、噴霧のなす角αは、30°以上の条件のもとで、比較的小さくなる。
したがって、図7、図8及び図9に示した変形例1−3の範囲であれば、比較的少量、且つ、広拡散の燃料噴霧120は、シリンダ内壁又はピストン上端面210に衝突することなく、空気と良好に混合し、安定して燃焼する。そのため、排ガスに含まれるPM排出量を低減することができる。
次に、第1実施形態の燃料噴射弁10による燃料噴射時期について図10を参照して説明する。
図10(A)、(B)、(C)はそれぞれ、エンジン1の冷始動時に触媒装置20等を暖める暖機運転を行う際の燃料噴射時期の例を示したものである。
図10(A)では、吸気行程において、時刻t1から時刻t3の間、吸気行程噴射が行われる。このとき、ピストン21の下降と共に、燃料噴射弁10から燃料噴射を行うことにより、均質な混合気を燃焼室4に形成することができる。
また、膨張行程において、時刻t7から時刻t8の間、膨張行程噴射が行われる。このとき、第1噴孔11から噴射される燃料噴霧110が点火プラグ7に届く程度の必要最低限の噴射量を噴射することにより、遅角点火時の着火源を作ることができる。
図10(B)では、圧縮行程の初期において、時刻t4から時刻t6の間、圧縮行程噴射が行われる。このとき、ピストン21が下死点近傍に位置するときに燃料噴射弁10から燃料噴射を行うことにより、均質な混合気を燃焼室4に形成することができる。
また、膨張行程において、時刻t7から時刻t8の間、膨張行程噴射が行われる。これにより、図10(A)と同様に、遅角点火時の着火源を作ることができる。
図10(C)では、吸気行程において、時刻t1から時刻t2の間、吸気行程噴射が行われる。また、圧縮行程の初期において、時刻t4から時刻t5の間、圧縮行程噴射が行われる。
ここで、図10(C)の吸気行程噴射の時間(t1−t2)は、図10(A)の吸気行程噴射の時間(t1−t3)よりも短い。また、図10(C)の圧縮行程噴射の時間(t4−t5)は、図10(B)の圧縮行程噴射の時間(t4−t6)よりも短い。そのため、図10(C)では、吸気行程噴射と圧縮行程噴射を行うことで、燃料噴射量を調整し、均質な混合気を燃焼室4に形成することができる。
図10(C)においても、膨張行程において、時刻t7から時刻t8の間、膨張行程噴射が行われる。これにより、図10(A)及び(B)と同様に、遅角点火時の着火源を作ることができる。
第1実施形態の燃料噴射弁10は、触媒暖機運転時の燃料噴射量を少なくすることで、混合気のリッチ領域を抑制し、排ガスに含まれるPM排出量を低減することができる。
また、第1実施形態の燃料噴射弁10は、第2噴孔12から噴射される燃料噴霧120の貫徹力を弱くすることで、混合気への点火を安定して行うことが可能になる。さらに、ピストン21等への燃料の付着が抑制されるので、排ガスに含まれるHC(炭化水素)の排出量を低減することができる。
上述した第1実施形態の燃料噴射弁10は、次の作用効果を奏する。
(1)第1実施形態の燃料噴射弁10は、第1噴孔11が点火プラグ7の電極71からの放電が到達する範囲に向けて燃料を噴射し、複数の第2噴孔12が点火プラグ7の電極71を含みシリンダ3の軸に平行な軸O1を中心とした仮想円Qに向けて燃料を噴射する。
これにより、第1噴孔11から噴射された燃料噴霧110によって作られた着火源は、第2噴孔12から噴射された燃料噴霧120に円滑に火炎伝播する。このとき、上述した仮想円Qは、点火プラグ7の電極71からの距離が同一であるので、複数の第2噴孔12から噴射された全ての燃料噴霧120がほぼ同時に燃焼する。そのため、燃料噴射弁10は、少量の噴射量で、全ての燃料噴霧110,120を安定して燃焼させることが可能である。したがって、燃料噴射弁10は、燃費を低減すると共に、排ガスの悪化を防ぐことができる。
(2)第1実施形態では、上述した仮想円Qと点火プラグ7の電極71との距離は、第1噴孔11から噴射された噴霧110の燃焼が、第2噴孔12から噴射されて仮想円Qを通過する噴霧120に伝播可能な距離である。
これにより、燃料噴射弁10は、第1噴孔11及び第2噴孔12から噴射された全ての燃料噴霧110,120を燃焼させることができる。
(3)第1実施形態では、第1噴孔11から噴射される燃料噴霧110よりも、第2噴孔12から噴射される燃料噴霧120は広拡散である。
これにより、第2噴孔12から噴射された燃料噴霧120が蒸発しやすくなるので、シリンダ3の内壁またはピストン21への燃料の付着が抑制される。したがって、未燃焼燃料によるエミッションの排出を抑制することができる。
(4)第1実施形態では、第2噴孔12ひとつあたりから噴射される燃料の噴射量よりも、第1噴孔11ひとつあたりから噴射される燃料の噴射量が多い。
これにより、第1噴孔11から噴射される燃料噴霧110の着火性を高めることができる。
(5)第1実施形態では、上述した仮想円Qと第2噴孔12の中心軸121とが交差する箇所は、シリンダ3の内壁よりも径内側に位置する。
これにより、シリンダ3の内壁に燃料が付着することが抑制されるので、エミッションを低減することができる。
(6)第1実施形態では、上述した仮想円Qは、点火プラグ7の電極71の直下からピストン21の上死点までの間に位置する。
これにより、燃料噴射弁10は、ピストン21が上死点付近に位置するときに、少量の噴射量で安定した燃焼が得られるので、触媒暖機運転を行う際、エンジン1の圧縮工程の終期から膨張行程の初期に行うリタード噴射に好適である。
また、燃料噴射弁10から噴射された噴霧110,120が燃焼する位置と点火プラグ7との距離が近いので、この燃料噴射弁10は、タンブル流などを必要とすることなく、少量の噴射量で安定した燃焼を得ることができる。
(7)第1実施形態では、隣り合う2個の第2噴孔12から噴射された噴霧120の中心軸同士のなす角αは、30°以上である。
この噴霧のなす角αが30°よりも小さいと、噴霧同士が互いに近づくことがある。この場合、その互いに近づく方向に移動した噴霧から見て外側に位置する噴霧との距離が遠くなるので、火炎伝播がしにくくなる。また、互いに近づいた噴霧同士が纏まることで、燃料噴霧120と空気との混合が悪化することが懸念される。さらに、噴霧同士が纏まると、燃料噴霧120の貫徹力が強くなり、ピストン21の上端面に燃料噴霧120が衝突するおそれがある。したがって、隣り合う2個の第2噴孔12の中心軸121と中心軸121とのなす角αを30°以上にすることで、火炎伝播を良好に行うと共に、排ガスの悪化を抑制することができる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態を図11に示す。第2実施形態の燃料噴射弁10は、第1噴孔11から噴射された燃料噴霧110と、第2噴孔12から噴射された燃料噴霧120がいずれも、開弁した状態の吸気弁5にかからない位置に第1噴孔11と第2噴孔12が設けられる。
なお、図11において、第1噴孔11及び第2噴孔12から噴射された燃料噴霧110、120と吸気弁5とが重なって見える箇所は、燃料噴霧110、120の噴射方向を下向き(ピストン21向き)にすることにより、燃料噴霧110、120と吸気弁5とが干渉しないようにすることが可能である。
第2実施形態では、第1噴孔11及び第2噴孔12から噴射される燃料噴霧110,120は、開弁した状態の吸気弁5を回避可能である。
これにより、燃料噴射弁10が吸気行程で燃料を噴射した際にも吸気弁5に燃料が付着しないので、排ガスの悪化を抑制することができる。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態を図12に示す。第3実施形態の燃料噴射弁10は、第1噴孔11から噴射された燃料噴霧110が、開弁した状態の吸気弁5にかからない位置に第1噴孔11が設けられる。そのため、第3実施形態においても、第1噴孔11及び第2噴孔12から噴射される燃料噴霧110,120は、開弁した状態の吸気弁5を回避可能である。したがって、第3実施形態は、第2実施形態と同一の作用効果を奏することができる。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態を図13に示す。第4実施形態の燃料噴射弁10は、1個の第1噴孔11を有している。この1個の第1噴孔11から噴射された燃料噴霧110は、点火プラグ7の電極71からの放電アークが到達する範囲に向けて燃料を噴射する。これにより、点火プラグ7の電極71の周りに安定した燃料混合気が形成される。したがって、第4実施形態は、第1−第3実施形態と同一の作用効果を奏することができる。
以上、本発明の複数の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施可能である。
1 ・・・エンジン
2 ・・・シリンダヘッド
3 ・・・シリンダ
5 ・・・吸気弁
6 ・・・排気弁
7 ・・・点火プラグ
10・・・燃料噴射弁
11・・・第1噴孔
12・・・第2噴孔
71・・・電極

Claims (10)

  1. エンジン(1)のシリンダヘッド(2)に配置された吸気弁(5)及び排気弁(6)よりも径内側に点火プラグ(7)と並べて設けられる燃料噴射弁(10)であって、
    前記点火プラグの電極(71)からの放電が到達する範囲に向けて燃料を噴射する第1噴孔(11)と、
    前記点火プラグの前記電極を含みシリンダ(3)の軸に平行な軸(O1)を中心とした仮想円(Q)に向けて燃料を噴射する複数の第2噴孔(12)と、を備え
    前記燃料噴射弁は、中心軸(O)が前記シリンダの軸に対し平行となるよう前記シリンダヘッドに取り付けられることを特徴とする燃料噴射弁。
  2. 前記点火プラグの前記電極と前記仮想円との距離は、前記第1噴孔から噴射された燃料噴霧(110)の燃焼が、前記第2噴孔から噴射されて前記仮想円を通過する燃料噴霧(120)に伝播可能な距離であることを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射弁。
  3. 前記第1噴孔から噴射される燃料噴霧よりも、前記第2噴孔から噴射される燃料噴霧は広拡散であることを特徴とする請求項1または2に記載の燃料噴射弁。
  4. 前記第2噴孔ひとつあたりから噴射される燃料の噴射量よりも、前記第1噴孔ひとつあたりから噴射される燃料の噴射量が多いことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の燃料噴射弁。
  5. 前記第2噴孔の中心軸(121)と前記仮想円とが交差する箇所(R)は、前記シリンダの内壁よりも径内側に位置することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の燃料噴射弁。
  6. 前記仮想円は、前記点火プラグの前記電極の直下からピストン(21)の上死点までの間に位置することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の燃料噴射弁。
  7. 前記仮想円は、前記点火プラグの前記電極の直下からピストンの下死点までの間に位置することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の燃料噴射弁。
  8. 前記第2噴孔の中心軸は、前記ピストンの上死点から下死点までの範囲で前記シリンダの内壁に交差することを特徴とする請求項6または7に記載の燃料噴射弁。
  9. 隣り合う2個の前記第2噴孔の中心軸と中心軸とのなす角(α)は、30°以上であることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の燃料噴射弁。
  10. 前記第2噴孔から噴射される燃料噴霧は、開弁した状態の前記吸気弁を回避可能であることを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の燃料噴射弁。
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