本発明は、冷却手段で用紙温度を下げることにより、空気中の水分を用紙に吸収させて用紙の乾燥を防止し、絞り圧着綴じの綴じ力を安定させ、綴じ不良を防止することを特徴とする。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の実施形態に係る画像形成システムの2つの態様を示す図である。本実施形態に係る画像形成システム100は、画像形成装置101とシート処理装置としてのシート後処理装置(フィニッシャ)201とからなる。シート後処理装置201は、綴じ装置が画像形成装置101からシートを排出するシート搬送路内に設けられた所謂搬送路綴じ装置である。図1(a)は、画像形成装置101の搬送路内に設置された態様を、図1(b)は搬送路外に設置された態様をそれぞれ示す。このシート後処理装置201は、搬送路内でシートを重ね合わせ整合する整合機能と、整合されたシート束を搬送路内で綴じる綴じ機能とを備えている。図1(a)の態様は画像形成装置101の胴内で後処理することから胴内処理装置とも呼ばれている。このように本実施形態に係るシート後処理装置201は小型で、画像形成装置101の形態に応じて胴内でも側面でも簡単に取り付け、あるいは配置することが可能である。
画像形成装置101は、画像処理部及び給紙部を含む画像形成エンジン部102と、画像読み取って画像データに変換する読み取りエンジン部103と、読み取りエンジン部103に読み取る原稿を自動的に送り込む自動原稿給送装置(ADF)104とを備えている。図1(a)の態様では、画像形成後のシートの排出が画像形成装置101の胴内に設けられた排紙部により行われ、図1(b)の態様では、画像形成後のシートは画像形成装置101の外部に排出する排紙部により行われる。
図2は図1におけるシート後処理装置201の平面図、図3は正面図である。図2及び図3において、シート後処理装置201は、シート搬送路240に沿って入口側から入口センサ202、入口ローラ203、分岐爪204、綴じ具210及び排紙ローラ205を備えている。入口センサ202は、画像形成装置101の排紙ローラ102から排紙され、シート後処理装置201に搬入されたシートの先端、後端及びシートの有無を検知する。入口センサ202としては、例えば反射型の光センサが使用される。なお、反射型の光センサに代えて透過型の光センサを使用することもできる。入口ローラ203は、シート後処理装置201の入口に位置し、画像形成装置101の排紙ローラ102によって排紙されるシートを受け取り、綴じ具(ステープル装置)210内に搬入する機能を有する。また、後述するが、停止、回転、搬送量を制御可能な駆動源(駆動モータ)と、この駆動源を制御するCPU201−1も備えている。入口ローラ203は対となるローラとのニップに画像形成装置101側から搬送されてきたシートの先端部を突き当て、スキュー補正も行う。
入口ローラ203の後段には分岐爪204が配置されている。分岐爪204はシート後端を分岐搬送路241に導くために設けられている。この場合には、シート後端が分岐爪204を越えた後、分岐爪204は図3において時計回り方向に回転し、シートを搬入方向と逆の方向に搬送する。これにより、シート後端側は分岐搬送路241側に導かれる。分岐爪204は後述するが、ソレノイドによって駆動され、揺動動作を行う。なお、ソレノイドに代えてモータとすることもできる。分岐爪204は図3において反時計回り方向に駆動され、回転したとき、分岐搬送路241の搬送面にシートあるいはシート束を押圧することが可能である。これにより分岐爪204はシートあるいはシート束を分岐搬送路241で固定することができる。
排紙ローラ205はシート後処理装置201のシート搬送路240の最後段の出口直前に位置し、シートの搬送、シフト、排出を行う機能を有する。また、入口ローラ203と同様に排紙ローラ205の停止、回転、搬送量を制御可能な駆動源(駆動モータ)を備え、この駆動源は前記CPU201−1によって制御される。排紙ローラ205のシフトはシフト機構205Mによって行われる。シフト機構205Mは、シフトリンク206、シフトカム207、シフトカムスタッド208及びシフトホームポジションセンサ209からなる。
シフトリンク206は排紙ローラ205の軸端205aに設けられ、シフトの移動力を受ける。シフトカム207はシフトカムスタッド208を有し、回転をする円盤状の部品であり、この部品の回転によってシフトカムスタッド208を介しシフトリンク長穴部207aに移動可能に挿入された排紙ローラ205をシート搬送方向と直交する方向に移動させる。この移動が所謂シフトである。シフトカムスタッド208はシフトリンク長穴部207aと連動し、シフトカム207の回転運動を排紙ローラ205の軸方向の直動運動に変換する機能を有する。シフトホームポジションセンサ209はシフトリンク206の位置を検出し、シフトホームポジションセンサ209で検出した位置をホームポジションとし、このホームポジションを基準にシフトカム207の回転制御を実行する。この制御は前記CPU201−1によって実行される。
綴じ具210は、シート端検知センサ220、綴じ具ホームポジションセンサ221及び綴じ具移動のためのガイドレール230を備えている。綴じ具210は、シート束PB(後述の実施例におけるシート束PBに同じ)を綴じる機構で、所謂ステープラと称されるものである。本実施形態では一対の歯型261で挟み込み、加圧することによってシートを変形させ、シートの繊維を絡めて綴じる機能を備えたものである。この綴じ方式の他に、半抜き加工、切曲げ、切り曲げてさらに穴に通すなどの綴じ方の綴じ具を使用するハンドステープラも知られている。いずれにしてもサプライ消費を抑制し、あるいはリサイクルし易くし、そのままシュレッダにかけられるなどのことから省資源に大きく貢献する。そのため、このような綴じ具210を使用すると、シート後処理装置、所謂フィニッシャにおいても、金属針を使わず、絞り圧着綴じのようにシート単体で綴じ処理が可能となる。
なお、絞り圧着綴じを行うハンドステープラとしては、例えば実公昭36−13206号公報に開示された綴じ具が公知であり、切り曲げてさらに穴に通して綴じるハンドステープラとしては、例えば実公昭37−7208号公報に開示された綴じ具が公知である。
シート端検知センサ220はシートの側端を検出するセンサで、シートを揃えるときに、このセンサ検知位置を基準に揃える。綴じ具ホームポジションセンサ221はシート幅方向に移動可能な綴じ具210の位置を検出するセンサで、最大サイズのシートが搬送されても邪魔にならない位置に綴じ具210が位置するポジションをホームポジションとし、その位置を検出する。ガイドレール230は綴じ具210がシート幅方向に安定して移動可能なように、その綴じ具210の移動をガイドするレールである。ガイドレール230は、綴じ具210がホームポジションから最小シートサイズのシートを綴じることができる位置までシート後処理装置201の搬送路240のシート搬送方向に直交する方向に移動可能なように設置されている。なお、綴じ具210は図示しない駆動モータを含む移動機構によってガイドレール230に沿って移動する。
搬送路240は受け入れたシートを搬送し、排出する搬送経路であって、シート後処理装置201の入口側から出口側まで貫通している。分岐搬送路241はシートを反転搬送して(スイッチバックさせて)後端側から搬入される搬送路であり、シート搬送路240から分岐している。分岐搬送路241はシートを重ね合わせて整合するために設けられ、集積手段として機能する。突き当て面242は、分岐搬送路241の末端に設けられ、シート後端を突き当て整合する基準面である。歯型261は、本実施形態では一対の凹部と凸部が噛み合うような形状の加圧挟持材であり、後述するが上側の第1の歯型部261aと下側の第2の歯型部261bとからなり、シート束PBを対向する両者の歯型面の間に挟み込んで加圧し、絞り圧着綴じを行う機能を有する。
図4及び図5は分岐爪204を中心とするシート後処理装置201の要部を示す図である。図4は分岐爪204がシート搬送にあるときの、図5はシートをスイッチバックさせるときの関連機構の詳細をそれぞれ示す。分岐爪204は、シートの搬送経路を搬送路240と分岐搬送路241のいずれかに切り換えるために支軸204bに関して予め設定された角度範囲で揺動可能に設けられている。分岐爪204は図中の右側より受け入れたシートが抵抗なく下流側に搬送できる位置、すなわち図4の位置がホームポジションとなっており、スプリング251により常時図示反時計回り方向に弾性的に加圧されている。
スプリング251は分岐爪可動レバー部204aに掛けられ、分岐爪可動レバー部204aには分岐ソレノイド250のプランジャが連結されている。なお、分岐搬送路241と分岐爪204は図5の状態でシートが分岐搬送路241に搬送された後、図4の状態になると、分岐搬送路241内にあるシートを挟持状態で保持することができる。搬送経路の切り換えは、分岐ソレノイド250のON/OFFによって行われる。すなわち、分岐ソレノイド250をONすると、分岐爪204は図5において矢印R1方向に回転し、搬送路240を閉鎖し分岐搬送路241を開放することにより、分岐搬送路241にシートを導くことができる。
図6及び図7は本実施形態に係る綴じ具210の詳細を示す図である。綴じ具210は、歯型261、加圧レバー262、リンク群263、駆動モータ265、偏心カム266及びカムホームポジションセンサ267を構成要素として含んでいる。歯型261は上下対となり噛み合う形状の加圧部材(第1及び第2の歯型部261a,161b:図17,図18参照)である。この歯型261は複数に組み合わせたリンク群263の作動端に位置し、動作端である加圧レバー262の加圧及び加圧解除動作によって接離する。
加圧レバー262は、回転する偏心カム266によって回動する。この偏心カム266は駆動モータ265より駆動力を与えられて回転し、カムホームポジションセンサ267の検知情報に基づいてカムの回転位置が制御される。回転位置は偏心カム266の回転軸266aとカム表面との距離を規定し、この距離に基づいて加圧レバー262の押圧量が決まる。カムホームポジションセンサ267が偏心カム266の被検知対象であるフィラー266bを検知した位置がホームポジションである。図6に示すように、偏心カム266の回転位置がホームポジションにあるとき、歯型261は開いた状態となっている。この状態では、綴じ処理は不能であり、シート束の受け入れが可能な状態である。
シート束を綴じる場合には、図6に示した歯型261が開いた状態で、歯型261間にシート束を挿入し、駆動モータ265を回転させる。駆動モータ265が回転を開始すると、偏心カム266は図7中矢印R2方向へ回転する。この回転に応じて、偏心カム266のカム面が変位し、加圧レバー262は図中矢印R3方向に回転する。その回転力は、てこを利用したリンク群を介して力を増し、その作動端の歯型261に伝達される。
偏心カム266が一定量回転した時点で、上下の歯型261は噛み合い、シート束を挟み込み、加圧する。この加圧によってシート束は変形し、隣接したシート同士の繊維が絡み合い、綴じられる。その後、駆動モータ265が逆回転し、カムホームポジションセンサ267の検知情報で停止する。これにより、上下の歯型261は図6の状態に戻り、シート束を移動させることが可能な状態となる。また、加圧レバー262はバネ性を有しており、過負荷が加わったときは撓んで、その過負荷を逃がすようになっている。
図8ないし図16はシート後処理装置201の綴じ具210によるオンライン綴じの綴じ動作を示す動作説明図である。なお、各図において(a)は平面図、(b)は正面図である。また、本実施形態でオンライン綴じとは、図1に示すように画像形成装置101の排紙口にシート後処理装置201を設置し、画像形成装置101で画像形成されたシートをシート後処理装置201に連続的に受け入れて整合し、綴じ処理を行うことを言う。これに対して後述のマニュアル綴じとは、画像形成装置101から印字出力されたシート若しくは別途印字出力されたシートをシート後処理装置201の綴じ具210で綴じるものである。マニュアル綴じは画像形成装置101の排紙から一連の動作で綴じるものでないので、オフライン綴じに含まれる。
図8はオンライン綴じ動作のイニシャル動作完了時の状態を示す図である。画像形成装置101から画像形成されたシートの出力が開始されると、各部はホームポジションに移動し、イニシャル処理(動作)を完了する。図8はこのときの状態を示す。
図9は画像形成装置101から1枚目のシートP1が排紙され、シート後処理装置201に搬入された直後の状態を示す図である。画像形成装置101から1枚目のシートP1がシート後処理装置201に搬入される前に、シート後処理装置201のCPU201−1は画像形成装置101のCPU(不図示)からシート処理の制御モードに関するモード情報とシート情報を受け取り、その情報に基づき、受け入れ待機状態になる。
制御モードには、ストレートモード、シフトモード及び綴じモードの3つのモードが設定されている。ストレートモードにおいては、受け入れ待機状態で入口ローラ203及び排紙ローラ205はシート搬送方向に回転を開始し、シートP1,・・・Pnが順次搬送され、排出されて最終紙Pnが排出された後、入口ローラ203及び排紙ローラ205は停止する。なお、nは2以上の正の整数である。
シフトモードにおいては、受け入れ待機状態で入口ローラ203及び排紙ローラ205は搬送方向に回転を開始する。シフト排紙動作は、1枚目のシートP1を受け入れて搬送し、1枚目のシートP1の後端が入口ローラ203を抜けたところで、シフトカム207が一定量回転し排紙ローラ205が軸方向に移動する。このとき1枚目のシートP1も排紙ローラ205の移動と共に移動する。また、1枚目のシートP1が排出されると、シフトカム207が回転してホームポジションに復帰し、次の2枚目のシートP2の搬入に備える。この排紙ローラ205のシフト動作を同じ部のn枚目(最終)のシートPnの排出が完了するまで繰り返す。これにより、1部(1冊)分のシート束PBが一方にシフトした状態で排紙され、積層される。次の部の1枚目のシートP1が搬入された場合、シフトカム207は前の部とは逆方向に回転し、シートP1は前の部とは逆側に移動し、排出される。
綴じモードにおいては、受け入れ待機状態で入口ローラ203は停止しており、排紙ローラ205が搬送方向に回転を開始する。また、綴じ具210はシート幅より一定量退避した待機位置に移動して待機する。この場合、入口ローラ203はレジストローラとしても機能する。すなわち、1枚目のシートP1がシート後処理装置201に搬入され、シート先端は入口センサ202により検知され、さらに入口ローラ203のニップに突き当たる。そして、1枚目のシートP1は、突き当たった位置からさらに一定量の撓みを生じさせる距離だけ画像形成装置101の排紙ローラ102によって搬送される。前記距離搬送された後、入口ローラ203の回転が開始される。これにより1枚目のシートP1のスキュー補正が行われる。図9(a)及び(b)はこのときの状態を示す。
図10はシート後端が入口ローラ203のニップから離脱して分岐搬送路241を超えたときの状態を示す図である。1枚目のシートP1の搬送量は、シート後端の入口センサ202による検知情報に基づいてカウントされ、シート搬送位置の位置情報はシート後処理装置201のCPU201−1によって把握されている。シート後端が入口ローラ203のニップを通過したら、入口ローラ203は次の2枚目のシートP2の受け入れのために回転を停止する。それと同じタイミングでシフトカム207が図10の矢印R4方向(図示時計回り方向)に回転し、1枚目のシートP1をニップした状態で排紙ローラ205は軸方向に移動を開始する。これにより1枚目のシートP1は図10において矢印D1方向に斜行しながら搬送される。その後、綴じ具210に併設又は組み込まれたシート端検知センサ220がシートPの側端部を検知すると、シフトカム207は停止し、次いで逆転し、シート端検知センサ220がシートPの非検知状態でシフトカム207は停止する。そして、前記動作が完了し、シート後端が分岐爪204先端を通過した所定の位置で排紙ローラ205は停止する。
図11はシートP1をスイッチバックしてシートP1の搬送方向を整合するときの状態を示す図である。図10の状態から分岐爪204を図示矢印R5方向に回転させ、搬送経路を分岐搬送路241に切り換えた後、排紙ローラ205を逆回転させる。これにより1枚目のシートP1は矢印D2方向にスイッチバックされ、シート後端が分岐搬送路241に搬入され、さらに、突き当て面242に突き当てられる。このシート後端の突き当てによりシート後端は突き当て面242を基準に揃えられる。1枚目のシートP1が揃えられると、排紙ローラ205は停止する。このとき、排紙ローラ205は1枚目のシートP1が突き当て面242に突き当たるとスリップし、搬送力が付与されないようになっている。すなわち、1枚目のシートP1がスイッチバックして突き当て面242に突き当たり、シート後端が突き当て面242を基準に揃えられると、それ以上、搬送されてシートが座屈しないように設定されている。
図12は分岐搬送路241に1枚目のシートP1を待機させ、次の2枚目のシートP2を搬入するときの状態を示す図である。先行の1枚目のシートP1が突き当て面242を基準に揃えられた後、分岐爪204を図示矢印R6方向に回転させる。これにより分岐搬送路241に位置しているシート後端を、分岐爪204の下面である接触面204cが分岐搬送路241の表面に強力に押さえ付け、動かない状態にして待機する。後行の2枚目のシートP2が画像形成装置101から搬入されてくると、先行の1枚目のシートP1と同様に入口ローラ203でスキュー補正を行う。次いで、入口ローラ203の回転が開始するのと同時に排紙ローラ205も搬送方向に回転を開始する。
図13は2枚目のシートP2が搬入されてきたときの状態を示す図である。図12の状態から2枚目のシートP2、さらに3枚目以降のシートP3,・・・,Pnが搬送されてきたときも、図10及び図11に示した動作を実行し、順次、画像形成装置101から搬送されてくるシートを予め設定した位置に移動させて重ね合わせ、整合状態のシート束PBを搬送路240内にスタック(集積)する。
図14は最終紙Pnを整合してシート束PBを形成したときの状態を示す図である。最終紙Pnを整合状態のシート束PBとして動作完了したら、排紙ローラ205を一定量搬送方向に回転させ停止する。この動作でシート後端を突き当て面242に突き当てたときに発生した撓みを解消させる。その後、分岐爪204を図示矢印R5方向に回転させ、接触面204cを分岐搬送路241から離間させることによりシート束PBへの加圧力を開放する。これによりシート束PBは分岐爪204による拘束力が解除され、排紙ローラ205による搬送が可能となる。
図15は綴じ動作時の状態を示す図である。図14の状態から排紙ローラ205を搬送方向に回転させ、綴じ具210の歯型261の位置とシート束PBの綴じ位置が一致する距離分シート束PBを搬送し、その位置で停止させる。これによりシート束PBの搬送方向の加工位置が歯型261の搬送方向の位置と合致する。そして、綴じ具210を綴じ具210の歯型261の位置とシートの加工位置が一致する距離分だけ図示矢印D3方向に移動させ、停止する。これによりシート束PBの幅方向の加工位置が歯型261の位置と搬送方向及び幅方向で合致することになる。このとき、分岐爪204は図示矢印R6方向に回転し、シート受け入れ状態に復帰する。その後、駆動モータ265をONし、歯型261によってシート束PBを加圧し、絞ることによって圧着綴じを行う。なお、本実施形態では、絞り圧着綴じを行う綴じ具210を使用した例を例示しているが、半抜き加工、切曲げ、切り曲げてさらに穴に通すなどの綴じ方の綴じ具を使用しても良いことは言うまでもない。
図16はシート束PBを排紙するときの状態を示す図である。図15に示したようにして綴じられたシート束PBは、排紙ローラ205の回転により排出される。シート束PBが排出され後、シフトカム207を矢印R7方向に回転させ、ホームポジション(図8の位置)に復帰させる。これと並行して綴じ具210を図示矢印D4方向に移動させ、ホームポジション(図8の位置)に復帰させる。これにより、1部(1冊)のシート束PBの整合動作を綴じ動作が完了する。次の部がある場合には、図8から図16の動作を繰り返し、同様にして絞り圧着綴じされた1部のシート束PBを作成する。
図17は、本実施形態における画像形成システム100のシステム構成を示すブロック図である。
画像形成システム100は図1にも示したように画像形成装置101及びシート後処理装置201と、を備え、画像形成装置101には、操作部110が設けられている。画像形成装置101はCPU101a及びシート後処理装置201と通信を行うための通信ポート101bを備えている。シート後処理装置201も同様にCPU201a及び画像形成装置101と通信を行うための通信ポート201bを備えている。これにより、画像形成装置101とシート後処理装置201は通信ポート101b,201bを介して接続された通信線101cによって相互の通信が可能となっている。また、制御部110はI/Oインターフェース101dによって接続されている。
画像形成装置101及びシート後処理装置201はそれぞれCPU101a,201aによって制御されている。CPU101a,201aは、それぞれ制御部と演算部を含み、制御部が命令の解釈とプログラムの制御の流れを制御し、演算部が演算を実行する。また、プログラムは図示しないメモリに格納され、実行すべき命令(ある数値又は数値の並び)を前記プログラムの置かれたメモリから取り出し、前記プログラムを実行する。
図18は、冷却装置として冷却ファンを備えた本実施形態に係るシート後処理装置201を示す図で、同図(a)は平面図、同図(b)は正面図である。2点鎖線で示す冷却ファン250は、綴じ210と分岐爪204の間のシート搬送路240の上部であって、搬送されるシートP1,・・・Pnの綴じ部の上側に配置されている。これにより、順次搬送されるシートP1,・・・Pn及び綴じ処理のために集積されるシート束SBの綴じ部に対して上面側から冷却用の風(冷却風)Wを当てることができる。これにより、シートP1,・・・Pn若しくはシート束SBは、冷却ファン250からの風Wによって冷却される。そのため、集積されている時間が長いほど冷却ファン250によって冷却される時間が長くなる。
図19は、冷却ファンによる送風を伴う綴じモード時の搬送制御の制御手順を示すフローチャートである。この制御はシート後処理装置201のCPU201aによって実行される。
図19において、画像形成装置101からシートP1が搬送されてくる際、シートP1の搬送が開始される前に冷却ファン250の駆動を開始する(ステップS101)。シートP1の搬送が開始され、シート後処理装置201において画像形成装置101から綴じ処理の指示が来るまで、搬入されてくるシートP1,・・・Pnをスタックし続ける(ステップS103,S104)。この間、スタックされたシートP1,・・・Pnは冷却ファン250により冷却され続けている。
画像形成装置101から綴じ処理の指示が来た場合(ステップS104:YES)、シートP1,・・・Pnのスタック完了後、予め規定された時間(以下、「規定時間」と称す)を空けた後(待機した後)に(ステップS105:YES)綴じ処理を実行する(ステップS106)。次いで、綴じ処理が施されたシート束PBを排紙トレイ245へ排出し(ステップS107)、次の用紙が搬送されてくる場合(ステップS108:YES)は、ステップS102に戻って以降の処理を繰り返し、次のシートP1がない場合(ステップS108:NO)は冷却ファン250を停止させて動作を完了する(ステップS109)。
なお、ステップS105の規定時間(若しくは待機時間)は、シートの画像形成される面数、画像形成装置101の定着温度、あるいはユーザの操作入力に基づいて設定される。
用紙の画像形成される面数で規定時間を設定する場合、例えば、片面印刷の場合はT1(ms)、両面印刷の場合はT2(ms)を規定時間(待機時間)とする。ただし、T1<T2とする。また、画像形成される面数の情報は画像形成装置101から通信ポート201b(I/F)を介して受信する。
画像形成装置101の定着温度によって規定時間(待機時間)を設定する場合、例えば、定着温度が180℃の場合はT3(ms)、定着温度が200℃の場合はT4(ms)を規定時間(待機時間)とする。ただし、T3<T4とする。また、定着温度の情報は画像形成装置101より通信ポート201b(I/F)を介して受信する。
ユーザが時間を入力し、その入力された時間を規定時間(待機時間)とする場合、画像形成装置101の操作部110から規定時間を入力すると、シート後処理装置201はその情報を画像形成装置101から通信ポート201b(I/F)を介して受信し、受信した規定時間に基づいてステップS105の判定処理を実行する。
図20は操作部110の操作パネル120を示す正面図である。同図において、操作パネル120の前面上部には表示モニタ121が、前面下部中央にはテンキー122が、前面下部右下にはスタートキー124が、その直ぐ上にはストップキー123が、また、前面上部右側には電源キー125が設けられている。表示モニタ121はタッチパネルとなっており、表示モニタ121上でのユーザのタッチ操作により画像形成の各種設定を行うことができる。また、テンキー122、スタートキー124、ストップキー123及び電源キー125はハードキーである。この表示パネル120において、画像形成の各種設定が完了した後、スタートキー124を押下すると、その設定内容に対応した画像形成が開始される。
図21は、本実施形態における表示モニタ121の綴じ処理及び規定時間を設定する設定画面を示す図である。
表示モニタ121は、設定するための各種キーが表示されている。綴じ処理を設定する場合は、図21は「綴じ」キー130を押下したときの表示画面の例である。この例では、綴じキー130を押下すると、この綴じキー130の表示部と繋がる1つの画面に「針無し綴じ」131と「綴じ強度調整」132の選択キーが表示される。
この画面で「針無し綴じ」131を押下すると、「針無し綴じ」の背景が黒になり、針無し綴じ処理が設定されたことを明示する。この状態でスタートキー124を押下すると針無し綴じ処理を実施する画像形成が開始される。
図21の画面で「綴じ強度調整」132を押下すると、図22に示す綴じ強度設定画面140に切り替わり、規定間表示欄141が表示される。そこで、テンキー122からキー入力を行うことにより規定時間T5を入力することができる。入力された時間は、規定時間表示欄141に表示される。綴じ強度を強くしたい場合は規定時間を長くし、綴じ強度を弱くしたい場合は規定時間を短く設定する。
図22では、図21の画面で「綴じ強度調整」132を押下したときの表示モニタ121の表示例であり、図22では綴じ強度設定画面140が表示され、ユーザが直接規定時間を入力するようになっている。これに対し、
・規定時間を段階的に表示し、その中から選択できるような選択式
・綴じ強度を段階的に表示し、その中から選択できるような選択式
の表示を行い、ユーザがその選択表示の中から希望する規定時間あるいは綴じ強度を選択するように構成することもできる。
一方、綴じ処理を実施する場合、ステップS105で規定時間が経過した後にステップS106で綴じ処理を実行する。その際、画像形成装置101は規定時間を含めた時間で前ジョブの最終のシートPnと次ジョブの最初のシートP1の間の紙間時間を決定する必要がある。
図23は、画像形成装置101が綴じ処理を実施するシート束PBの前ジョブの最終のシートPnと次ジョブの最初のシートの紙間時間の決定処理手順を示すフローチャートである。
図23では例として、以下の3条件で規定時間を決定する場合を示している。
1.用紙の画像形成される面数で規定する。
2.画像形成装置の定着温度によって規定する。
3.規定時間の入力を行い、入力された時間を規定時間とする。
そこで、図23の処理手順では、画像形成装置101の定着装置の定着温度チェック(ステップS201)、画像形成面数のチェック(ステップS202)及び綴じ強度設定時間のチェック(ステップS203)を順次実行し、綴じ強度を設定するための時間を取得する。
このステップS201からステップS203のチェックで前記T3,T4、T1,T2、あるいは操作入力された規定時間T5を取得した後、ステップS204で規定時間を含めた時間で紙間時間を計算し、ステップS205で紙間時間を決定する。
このようにして、冷却ファン250からの風Wで冷却されたシート束PBに対して綴じ具210により所望の綴じ強度を確保した状態で絞り圧着綴じを行うことができる。その際、綴じ強度はステップS201ないしS203の処理で設定され、紙間時間はステップS204,S205の処理で決定されるので、効率よく綴じ処理を行うことが可能となる。
また、本実施形態では、冷却ファン250によって装置外の空気を冷却風WとしてシートP1,・・・Pnあるいはシート束PBに吹き付け手冷却しているが、熱交換器を備えた小型の空調装置を使用して冷却風Wを送るようにすることもできる。
以上のように、本実施形態によれば、以下のような効果を奏する。
1)シートP1,・・・Pnを搬送する入口ローラ203、排紙ローラ205(搬送手段)と、前記搬送されたシートを集積するシート搬送路240及び分岐搬送路241(集積手段)と、前記集積されたシート束PB(シート群)に対して上側の第1の歯型部261aと下側の第2の歯型部261b(一対の歯型部:凹部と凸部)が噛み合うようにして厚み方向から押圧力を加えて綴る綴じ具210(綴じ手段)と、を有するシート後処理装置201(シート処理装置)であって、前記綴じ具210(綴じ手段)によって綴じる前に前記シートP1,・・・Pn又はシート束PB(シート群)を冷却する冷却ファン250(冷却手段)を備えたので、画像形成装置101で加熱されたシート(乾燥したシート)を冷却ファン250で風Wを送って冷却することによりシートの温度を下げることができる。その結果、空気中の水分がシートに吸収され、シートの乾燥が緩和され、あるいはシートの乾燥が防止され、絞り圧着綴じで必要な綴じ強度を得ることが可能となる。これにより、画像形成装置101から搬送されてきた乾燥したシートであっても、絞り圧着綴じで安定した綴じ力を保持することができる。
2)前記シート束PB(シート群)に対する綴じ強度に応じて前記冷却ファン250(冷却手段)からの風Wによる冷却時間をCPU201a(制御部)で設定するので、冷却時間の設定により、必要とされる綴じ強度を得ることができる。
3)前記冷却時間が、前記綴じ強度を強くする場合には長く、弱くする場合には短く設定されるので、綴じ強度を冷却時間の長短により容易に設定することができる。
4)前記綴じ強度が、綴じ処理を施す前記シート束PB(シート群)の最後のシートPnが前記シート搬送路240及び分岐搬送路241(集積手段)に集積されてから綴じ処理されるまでの待機時間の変更により設定されるので、容易に綴じ強度を設定することができる。
5)前記待機時間(規定時間)T1,T2(ms)が片面印刷か両面印刷かという画像形成が施されるシートの面数に応じて設定されるので、容易に待機時間を設定することができる。
6)前記待機時間(規定時間)T3,T4(ms)が定着手段の加熱温度(例えば180℃あるいは200℃)に応じて設定されるので、容易に待機時間を設定することができる。
7)前記待機時間(規定時間)T5(ms)が操作部110の操作パネル120のテンキー122からの操作入力によって設定されるので、ユーザライクの綴じ強度をユーザ自身で容易に設定することができる。
8)冷却ファン250によって前記冷却手段が構成されるので、簡単な構成と制御でシートP1,・・・Pnあるいはシート束PB(シート群)を冷却し、綴じ強度に必要な水分を吸収させることができる。
なお、前記実施形態における効果の説明では、本実施形態の各部について、特許請求の範囲における各構成要素をかっこ書きで示し、若しくは参照符号を付し、両者の対応関係を明確にした。
さらに、本発明は前述した実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であり、特許請求の範囲に記載された技術思想に含まれる技術的事項の全てが本発明の対象となる。前記実施例は、好適な例を示したものであるが、当業者ならば、本明細書に開示の内容から、各種の代替例、修正例、変形例あるいは改良例を実現することができ、これらは添付の特許請求の範囲に記載された技術的範囲に含まれる。