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JP6253916B2 - 杭頭部の接合構造 - Google Patents
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本発明は、例えば、SC杭(外殻鋼管付き遠心力コンクリート杭:鋼管で被覆した既成コンクリート杭、以下単に鋼管コンクリート杭と称することもある)、鋼管杭、場所打ち鋼管巻杭等における、基礎部に対する杭頭部の接合構造に関するものである。
従来、SC杭などの高強度杭においては、技術開発に伴い次第に径の縮小化が進行している。その結果、図7に示すように、SC杭5の杭頭部5aに溶接手段で固着される杭頭補強筋2が、周方向に密に配筋される。それにより、図8(A)に示すように、基礎梁主筋3の縦・横に配筋される位置と、前記杭頭補強筋2の周方向の配筋位置とが干渉してしまうおそれがある。このように、杭径の縮小化により杭頭補強筋と基礎梁主筋との交差部の収まりが非常に困難となる。
前記杭頭補強筋の干渉を避けるために必要数の補強筋が確保されないと、杭頭固定時に生じる曲げモーメントを杭頭補強筋だけで処理できなくなり、図8(B)に示すように、基礎部12への杭の飲み込み長さを深くして、基礎梁への応力伝達を図る必要がある。その結果、根切り底が下がるので、山留め壁などの設置、基礎フーチングの平面寸法の拡大となり、更に工事コストが嵩むことになる。
そこで、特許文献1に記載されているような、杭頭部の接合構造が提案されている。これは、杭の中心から放射状に複数の鉛直リブを杭頭部の外周面に溶接し、隣接する鉛直リブの先端部同士に鋼板を溶接し、平面視で八角形状の外鋼管を形成してその外周面に複数のアンカー筋が溶接されている。そして、前記外鋼管と杭頭部との間にコンクリートなどの充填材が充填されてなるものが知られている。
特開2006−83609号公報
しかし、従来の杭頭部の接合構造においては、この場合でも、アンカー筋と基礎梁主筋との干渉が問題となり、充填コンクリートによる接合のため、曲げ応力時の圧縮側の応力伝達が不明確であるという課題がある。本発明に係る杭頭部の接合構造は、このような課題を解決するために提案されたものである。
本発明に係る杭頭部の接合構造の上記課題を解決して目的を達成するための要旨は、外殻鋼管付き遠心力コンクリート杭を構造物の基礎に接合するための杭頭部の接合構造において、杭頭部の周囲に鉛直方向に配筋される複数の杭頭補強筋は、水平方向で縦横に格子状に配筋される基礎梁主筋に対して互いに干渉しないで配筋され、且つ、前記構造物の基礎の杭を平面視して該杭の周囲に略四角形状にして前記杭頭補強筋が均等に間隔を置いて配置されて、杭頭部における曲げ抵抗に有効な杭頭補強筋を増やすことで基礎部の曲げモーメント負担率が低下するように、前記杭頭部の鋼管外周面に、平板状の鋼製プレートの側端部が固着されるとともに、少なくとも4箇所で前記杭の半径方向に向けて前記鋼製プレートが突出され、且つ、前記1箇所の鋼製プレートの形状が一枚若しくは複数枚の鋼製プレートによって上下方向から側面視して三角形状、半円形状、半楕円形状、L字型形状のいずれか一つの形状にされてなる補強筋プレートが前記杭頭部に突設され、
前記突設されている補強筋プレートの平坦面に杭頭補強筋の下端部が固着されていること、である。
前記補強筋プレートの上下方向における上下端面のそれぞれに直交するようにフランジプレートの平坦面を当接させるとともに前記フランジプレートの基部端面を杭頭部の外周面に当接させて、前記上下のフランジプレートに発生する偶力を前記杭頭部へ確実に伝達するため、前記補強筋プレートと前記フランジプレートとが一体化されて杭頭部に固着されていることを含むものである。
本発明の杭頭部の接合構造によれば、杭頭補強筋を円形状ではなく略四角形状にして均等に間隔を置いて配置することができるようになり、基礎梁主筋との干渉が無くなり、収まりが容易となって施工性が向上する。
また、曲げ抵抗に有効な杭頭補強筋を増やすことができるので、フーチングへの杭の飲み込み長さを短くすることができる。その結果、基礎部のコストダウンを図ることができる。
更に、杭頭の曲げ応力を求める際、前記杭頭補強筋を四角形の輪郭を形成するように配置できるので、RC柱評価式で代替えでき、簡便な評価手法で外殻鋼管付き遠心力コンクリート杭の杭頭処理ができると言う優れた効果を奏するものである。
本発明に係る杭頭部の接合構造1を示す斜視図である。 同本発明の杭頭部の接合構造1の平面図である。 本発明に係る杭頭部の接合構造1による杭頭補強筋と、基礎梁主筋との配筋による干渉位置関係を示す平面図である。 同本発明の他の実施例に係る杭頭部の接合構造1aを示す斜視図である。 本発明に係る杭頭部の接合構造1と、従来例に係る杭頭部の接合構造11とにおける、杭頭補強筋の曲げ抵抗に有効な鉄筋の本数の相違を比較して示す概念図(A),(B)である。 本発明に係る杭頭部の接合構造1と従来例に係る杭頭部の接合構造11とにおける、許容曲げモーメントを比較した特性曲線図である。 従来の杭頭部の接合構造11を示す平面図である。 従来の杭頭部の接合構造11における基礎梁主筋との配筋による干渉位置関係を示す平面図(A)、同SC杭5による基礎部12への食い込み長さを示す断面図(B)である。
本発明に係る杭頭部の接合構造1は、図1乃至図3に示すように、杭頭補強筋2の配置が、基礎梁主筋3と干渉しない配置となるようにするため、補強筋プレート4をSC杭5の杭頭部5aに設けたものである。
前記杭頭部の接合構造1は、図1乃至図3に示すように、外殻鋼管付き遠心力コンクリート杭(SC杭等)5を、構造物の基礎部12(図8(B)参照)に接合するための杭頭部の接合構造において、杭頭部5aの周囲に鉛直方向に配筋される複数の杭頭補強筋2が、水平方向で縦横に格子状に配筋される基礎梁主筋3に対して互いに干渉しないで配筋されるように、鋼管の杭頭部5aにコーナー部用の補強筋プレート4を固着して設けるとともに、前記補強筋プレート4に杭頭補強筋2の下端部2aを固着して配筋する。
前記補強筋プレート4は、図2に示すように、鋼管コンクリート杭5を平面視して、少なくとも4箇所に前記鋼管コンクリート杭5の半径方向に突出して設けられる。また、この補強筋プレート4は、図2に示す例では、平板で2枚の鋼製プレート4a,4bの側端部を杭頭部5aの鋼管に隅肉溶接し、該鋼製プレート4a,4bの板先端部同士を組み合わせて三角形状にして固着している。
前記補強筋プレート4は、前述のように2枚の平板を組み合わせるだけでなく、例えば、1枚の板を曲げ加工などして、側面視して三角形状、半円形状、半楕円形状、L字型形状のいずれか一つの形状にして、杭頭部5aにプレートの両側端部を隅肉溶接して固着することができる。1枚板であれば、板先端部同士の溶接を省略することができるからである。
他の実施例に係る接合構造1aは、図4に示すように、補強筋プレート4a,4bを、当該補強筋プレートの上下方向における上下端面のそれぞれに直交するようにフランジプレートの平坦面を当接させるとともに前記フランジプレートの基部端面を杭頭部5aの外周面に当接させて、当該フランジプレート6と一体化させ、前記三角形状の補強筋プレート4a,4bと前記上下のフランジプレート6とを杭頭部5aの鋼管に固着するものである。接合構造1aは接合構造1と同様に杭頭補強筋2の下端部2aを固着して配筋する。接合構造1aは、補強筋プレート4a,4bをフランジプレート6と一体化させることで、接合構造と比較して、上下のフランジプレート6に発生する偶力を杭頭部5aへ確実に伝達することができる。
前記補強筋プレート4は、その縦・横の大きさや板厚の厚さなどに関しては、杭頭部に要求される曲げ抵抗力に対応して、鋼材の許容応力度以下となるように適宜に設計される設計事項である。この補強筋プレート4は、構造物の建築現場のサイト等において、SC杭5への固着作業が行われて取付けられるものである。
補強筋プレート4は、杭の建込前に固着させることも、また、杭設置後、周辺を掘り出した後、固着させることも可能である。杭建込前に設置する場合には、前記SC杭5に前記補強筋プレート4が取り付けられた後に、このSC杭5を現場の地盤に、例えば、打込み工法、埋込み工法、圧入工法などのいずれかの適宜な工法にて、貫入させて設置する。
そして、前記補強筋プレート4が露呈するまで掘削し、図1に示すように、この補強筋プレート4に杭頭補強筋2の下端部2aを溶接手段で隅肉溶接して固着する。その後、前記SC杭5の杭頭部5a周囲を埋め戻す。その後、図3に示すように、基礎梁主筋3の配筋と基礎梁用型枠の設置を行い、コンクリートを型枠内に打設して基礎部12を構築するものである。
前記基礎梁主筋3の配筋においては、図3に示すように、前記杭頭補強筋2が、基礎梁主筋3の間を縫うように、全体として平面視で四角形状になるように配筋されたので、干渉が無く配筋作業に支障を来すことが無い。よって、基礎梁主筋3の配筋作業がやりやすくなって作業能率が向上するものである。なお、杭頭補強筋2の配置は、四角形状だけに限るのではなく、要は、格子状に配筋される基礎梁主筋3と干渉しない位置に配筋されれば良いのである。
また、図5(A)に示すように、曲げ応力に対する四角形状配列の杭頭補強筋2の曲げモーメント負担率は大きくなる。例えば一事例として、最も曲げモーメントが大きくなるa範囲内に、曲げて抵抗に有効な鉄筋(D38)の杭頭補強筋2が9本あり、図5(B)に示すように、従来例の周方向の配筋では、b範囲内で5本である。これにより、曲げモーメント負担率が低下する基礎部12においては、その負担率低下した分だけ配筋・断面が削減できるものである。
また、図6に示すように、杭頭接合部の2例の仮想断面(1200□、1200φ)全体の許容曲げモーメントを比較すると、1200□の方が大きいのが判る。こうして、前記杭頭尾補強筋2により、杭頭に発生する曲げモーメント・せん断力が、確実に基礎部12へ伝達されるものである。
本発明に係る杭頭部の接合構造は、鋼管巻きの既成コンクリート杭に広く適用できるほかに、場所打ち鋼管巻杭にも適用できるものである。
1 杭頭部の接合構造、 1a 杭頭部の接合構造、
2 杭頭補強筋、 2a 下端部、
3 基礎梁主筋、
4 補強筋プレート、
5 外殻鋼管付き遠心力コンクリート(SC)杭、
5a 杭頭部、
6 フランジプレート、
11 従来の杭頭部の接合構造、
12 基礎部。

Claims (2)

  1. 外殻鋼管付き遠心力コンクリート杭を構造物の基礎に接合するための杭頭部の接合構造において、
    杭頭部の周囲に鉛直方向に配筋される複数の杭頭補強筋は、
    水平方向で縦横に格子状に配筋される基礎梁主筋に対して互いに干渉しないで配筋され、且つ、前記構造物の基礎の杭を平面視して該杭の周囲に略四角形状にして前記杭頭補強筋が均等に間隔を置いて配置されて、杭頭部における曲げ抵抗に有効な杭頭補強筋を増やすことで基礎部の曲げモーメント負担率が低下するように、
    前記杭頭部の鋼管外周面に、平板状の鋼製プレートの側端部が固着されるとともに、少なくとも4箇所で前記杭の半径方向に向けて前記鋼製プレートが突出され、且つ、前記1箇所の鋼製プレートの形状が一枚若しくは複数枚の鋼製プレートによって上下方向から側面視して三角形状、半円形状、半楕円形状、L字型形状のいずれか一つの形状にされてなる補強筋プレートが前記杭頭部に突設され、
    前記突設されている補強筋プレートの平坦面に杭頭補強筋の下端部が固着されていること、
    を特徴とする杭頭部の接合構造。
  2. 補強筋プレートの上下方向における上下端面のそれぞれに直交するようにフランジプレートの平坦面を当接させるとともに前記フランジプレートの基部端面を杭頭部の外周面に当接させて、前記上下のフランジプレートに発生する偶力を前記杭頭部へ確実に伝達するため、前記補強筋プレートと前記フランジプレートとが一体化されて杭頭部に固着されていること、
    を特徴とする請求項1に記載の杭頭部の接合構造。
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