以下、洗濯機に係る複数の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、各実施形態で実質的に同一の要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
(第1実施形態)
例えば図1に示す洗濯機1は、外郭を形成する外箱2と、その上面を覆うトップカバー3と、下面に装着された台板4とから構成されている。トップカバー3のほぼ中央部には、衣類などの洗濯物を出し入れするための投入口、および、その投入口を開閉する二つ折りの蓋5が設けられている。また、トップカバー3の前部には、運転コース選択キー、スタートキー、表示部などを備えた操作部6が設けられている。洗濯機1内の上方前部には、マイクロコンピュータを主体とした回路構成からなる制御装置7が設けられている。また、洗濯機1内の上方後部には、洗濯水供給用の給水弁8が設けられている。制御装置7は、操作部6からの操作信号などの各種信号や予め記憶された制御プログラムに基づいて、洗い行程から脱水行程までの自動運転を制御するほか、洗濯機1の動作全般を制御する。
外箱2内には、洗濯水を収容する水槽9が弾性支持機構10により弾性的に支持されている。この水槽9の内部には、脱水槽としても兼用される回転槽11が回転可能に配設されている。この回転槽11の周壁には、通水および通気が可能な多数の透孔11aが形成されている。回転槽11の上端部には、液体封入型の回転バランサ12が装着されている。回転槽11の内底部には、該底面の大部分を占める径大な円盤状の撹拌体13が回転可能に配設されている。この撹拌体13の周囲には、全体として環状のカバー部材14が固着されている。
また、このカバー部材14の一部は、撹拌体13の裏面側に連通する通路15を形成している。この通路15には、回転槽11の内面に沿うように上方に延びた揚水管16が連通接続されている。この揚水管16の上部開口には、メッシュ状のリントフィルタ17が取り付けられている。撹拌体13の裏面には、放射状の裏羽根13aが一体的に形成されている。この撹拌体13が回転駆動されると、該裏羽根13aにより回転槽11内の洗濯水が通路15から揚水管16へ圧送され、該揚水管16を上昇した洗濯水がリントフィルタ17を経て回転槽11内に循環される。このように、回転槽11内の洗濯水を通路15および揚水管16を介して循環させることで洗濯水中のリント(糸屑)などがリントフィルタ17にて捕獲される。回転槽11の底部において、リントフィルタ17と対角となる位置には、除菌剤供給部18が設けられている。この除菌剤供給部18の詳細については後述する。
水槽9の外底面側には駆動機構19が配設されている。この駆動機構19は、アウターロータ形でダイレクトドライブ方式のモータ19aを駆動源として有する。また、この駆動機構19は、図示しないクラッチ機構などを有しており、洗い行程やすすぎ行程では撹拌体13を正逆回転駆動し、脱水行程では回転槽11を一方向に高速回転駆動する。
また、水槽9の底部には排水口20が形成されている。この排水口20には、排水弁21を介在した排水ホース22が接続されている。この排水ホース22は、排水経路の一例である。この排水口20に隣接する部分にはエアトラップ23が形成されている。このエアトラップ23にはエアチューブ23aを介して図示しない圧力式の水位センサが接続されている。制御装置7は、この水位センサからの出力信号に基づいて、回転槽11を含む水槽9内の水位を検知する。
排水ホース22において排水弁21よりも下流の部分には、トラップ機構24が設置されている。このトラップ機構24は、上流側に1mm角程度のメッシュからなる排水用リントフィルタ25を備え、下流側に銀イオン吸着剤26を備えており、ダウンフロー型のカラム構造となっている。排水用リントフィルタ25は、排水中のリントなどを捕獲することにより、銀イオン吸着剤26の目詰まりなどを防止する。この排水用リントフィルタ25は、トラップ機構24に対して着脱可能となっており、該排水用リントフィルタ25の洗浄などが可能となっている。銀イオン吸着剤26は、例えば粒径1〜3mmほどの粒状の陽イオン交換樹脂からなり、排水に含まれる銀イオンを回収する。
次に、除菌剤供給部18の構成について説明する。例えば図2に示すように、除菌剤供給部18は、撹拌体13の近傍において、最低使用水位よりも低い位置に設けられている。従って、除菌剤供給部18は、洗い行程やすすぎ行程では、洗濯する衣類の量に関係なく常に洗濯水に浸漬される位置に設置されている。なお、最低使用水位とは、例えば、制御装置7が、周知の重量センシング機能により特定した回転槽11内の衣類の量に基づいて決定する水位のうち最も低い水位である。
除菌剤供給部18は、縦長容器状の除菌剤ケース27を備えている。この除菌剤ケース27内には、固形状の除菌剤28Aが、ポリエステル樹脂やナイロン樹脂などからなるフィルタ状の除菌剤袋29内に包まれた状態で収納されている。この除菌剤ケース27は、例えばポリプロピレン樹脂などのポリオレフィン系樹脂から構成されている。また、このポリオレフィン系樹脂には、例えば炭酸カルシウム、ガラス繊維、タルクなどといった添加剤であるフィラーが含まれておらず、非極性合成樹脂となっている。
例えば図5に示すように、除菌剤ケース27は、裏面を開放した矩形容器状の表ケース部27aと、この表ケース部27aの裏面を閉鎖する板状の裏ケース部27bとから構成されている。表ケース部27aの下端部と裏ケース部27bの下端部は、薄肉状のセルフヒンジ部27cにより縦長方向に連接されている。表ケース部27aおよび裏ケース部27bは、このセルフヒンジ部27cを支点として、例えば矢印Aで示すように、上下方向に屈曲可能に一体的に形成されている。
表ケース部27aには、複数の通水孔30が形成されており、この通水孔30を介して除菌剤ケース27の内外を通水可能としている。また、表ケース部27aの左右両側面には、下方に開口するほぼ逆U字状のフック受け31が上下2箇所に形成されている。また、表ケース部27aの左右両側面には、細溝状の係止孔32が上下2箇所に形成されている。また、表ケース部27aの下端中央には締結部33が突設されている。この締結部33には、ねじ34を挿通可能な通し穴33aが設けられている。
裏ケース部27bには、セルフヒンジ部27cの近傍に位置して、複数の小孔からなる排出口35が形成されている。また、裏ケース部27bの左右両端部には、弾性変形可能な係止爪36が上下2箇所に形成されている。これら係止爪36は、裏ケース部27bが表ケース部27aの裏面を閉鎖する位置に折り重ねられたとき、係止孔32と対応する位置に設けられている。
除菌剤袋29は、メッシュ状をなし、そのメッシュサイズは、通水孔30よりも小さく、且つ、除菌剤28Aが寿命相当に消耗したり欠けて小さくなったりしても漏出しない程度の大きさとなっている。また、除菌剤袋29は、遠心作用や振動により除菌剤28Aに加えられる衝撃を緩衝して、除菌剤28Aの摩耗、欠け、割れなどを抑止する作用を有する。また、除菌剤袋29は、除菌剤28Aから高濃度の除菌成分(後述する銀イオン)が除菌剤袋29および通水孔30を経て容易に溶出することを抑える作用を有する。
カバー部材14は、撹拌体13の外周囲に沿う環状部14aを有しており、この環状部14aの両端部から下方に突設した係合片14bにより回転槽11の底部に固定されている。カバー部材14の下部中央には、締結部33を嵌め込み可能な溝部37が設けられている。この溝部37には、ねじ穴37aが形成されている。
また、カバー部材14には、上方に突出するほぼ矩形状の取付部38が一体的に成形されている。この取付部38には、除菌剤ケース27を嵌合できる大きさと形状をなす矩形溝状の凹状部38aが設けられている。この凹状部38aの左右両側面において表ケース部27aのフック受け31と対応する位置には、該フック受け31に係合するほぼL字状のフック39が一体成形されている。また、このフック39に対応して、凹状部38aには型抜き用の開口40が形成されている。また、凹状部38aの左右の両下端部には開口部41が形成されている。
取付部38は、回転槽11の底部側壁に形成された矩形凹状の凹所11b(図2参照)に嵌め込まれて、その外周囲が取り囲まれるようになっている。これにより、取付部38に装着された除菌剤ケース27が回転槽11の内方に大きく突出しないようになっている。また、取付部38の上端部に設けられた突片38bにより、取付部38の位置がずれにくくなっている。
取付部38に除菌剤ケース27を取り付けて固定するには、まず、除菌剤袋29に包んだ除菌剤28Aを表ケース部27a内に収納し、裏ケース部27bを表ケース部27a側に折り曲げ、各係止爪36をそれぞれ係止孔32に係止させる。これにより、中空箱状の除菌剤ケース27が構成される。そして、この除菌剤ケース27を、取付部38の凹状部38a内に嵌め込む。
この嵌め込みの際には、除菌剤ケース27の下端部から突出した状態にあるセルフヒンジ部27cを開口部41に挿入しながら、除菌剤ケース27側のフック受け31を、取付部38側のフック39に係合させつつ嵌め込む。そして、ねじ34を通し穴33aから挿入してねじ穴37aに締め付ける。これにより、除菌剤ケース27が取付部38に取り付けられ固定される。なお、取り付け後においては、使用者が除菌剤28Aに直接触れるおそれがないように、撹拌体13を外した後でなければ除菌剤ケース27の取り外し、即ち、ねじ34の着脱ができないようになっている。
除菌剤ケース27を取付部38に取り付けると、例えば図3に示すように、除菌剤ケース27の下端部が環状部14aとともに撹拌体13の外周囲に沿う状態となる。また、例えば図2および図4に示すように、取付部38の開口部41には、除菌剤ケース27の排出口35が臨んだ状態となる。従って、除菌剤ケース27内の水は、排出口35から開口部41を経て水槽9側に流出し、排水ホース22から機外に排出される。
次に、除菌剤28Aの構成や機能について説明する。例えば図6に示すように、この除菌剤28Aは、酸化マグネシウムが約9%、リン酸成分(P2O5)が約61%(60.8%)、酸化カリウムが約7%、酸化カルシウムが約2%、酸化コバルトが約0.2%、酸化亜鉛が約11%、酸化アルミニウムが約4%、酸化銀が約6%で構成されている。
酸化マグネシウムは、従来の除菌剤(例えば除菌剤28B)の主成分であるカルシウム成分(例えば酸化カルシウム)に代わる組成成分であり、主として、除菌剤28Aの機械的強度を維持する機能を発揮する。また、酸化マグネシウムは、水に対して徐々に溶出する性質、即ち、水に対する徐溶性を有していて、この性質により、除菌剤28Aを、徐々に小さくする機能を担う。また、酸化マグネシウムは、除菌剤28Aに機械的な強度を付与する機能も担う。
酸化アルミニウムは、除菌剤28Aの耐水性を向上する機能を有し、これにより、除菌剤28Aの溶解速度を下げる。この酸化アルミニウムの含有量を適宜調整することにより、除菌剤28Aの溶解速度を調整することができる。なお、酸化アルミニウムの含有量が極端に多いと、除菌剤にガラス化しない範囲が生じ得る。よって、酸化アルミニウムの含有量は概ね3〜4%程度であることが好ましい。
酸化銀は、除菌性を有する銀イオンを除菌成分として洗濯水中に溶出して、除菌効果を発揮するものである。この酸化銀の含有量が0.1重量%以下であると実質的な除菌作用が得られなくなる。そのため、酸化銀の含有量は、少なくとも0.1重量%以上であることが好ましい。
また、この場合、除菌剤28Aは、酸化マグネシウムの含有量、酸化亜鉛の含有量を従来の除菌剤よりも多くしたことにより、酸化銀の含有量が約8%に増加された組成となっている。また、除菌剤28Aは、少なくとも、酸化マグネシウムを酸化銀よりも多く含んでいる。また、除菌剤28Aは、少なくとも、酸化亜鉛を酸化銀よりも多く含んでいる。また、除菌剤28Aは、少なくとも、酸化亜鉛を酸化マグネシウムよりも多く含んでいる。即ち、除菌剤28Aは、酸化マグネシウムの含有量C[Mg]、酸化亜鉛の含有量C[Zn]、酸化銀の含有量C[Ag]の大小関係が、少なくとも以下の3つの式(1)〜(3)を満たす組成となっている。
C[Mg]>C[Ag]・・・・・・・・・・・式(1)
C[Zn]>C[Ag]・・・・・・・・・・・式(2)
C[Zn]>C[Mg]>C[Ag]・・・・・式(3)
また、除菌剤28Aは、酸化カルシウムの含有量C[Ca]が、少なくとも以下の式(4)〜(6)を満たす組成となっている。即ち、除菌剤28Aは、少なくとも、酸化マグネシウムを酸化カルシウムよりも多く含んでいる。また、除菌剤28Aは、少なくとも、酸化亜鉛を酸化カルシウムよりも多く含んでいる。また、除菌剤28Aは、少なくとも、酸化銀を酸化カルシウムよりも多く含んでいる。
C[Mg]>C[Ca]・・・・・・・・・・・式(4)
C[Zn]>C[Ca]・・・・・・・・・・・式(5)
C[Ag]>C[Ca]・・・・・・・・・・・式(6)
酸化亜鉛は、主には酸化銀の褐色化を防止する機能を担うものである。また、この酸化亜鉛から溶出される亜鉛イオンにも、銀イオンほどではないが除菌作用が認められることから、除菌成分としての機能をも担う。しかし、酸化亜鉛も若干ではあるが変色するので、その含有量は、例えば50重量%以下とすることが好ましい。
酸化コバルトは、除菌剤28Aを青色に着色するための金属酸化物として添加されているものである。この酸化コバルトは、例えば0.01%程度の極めて少ない含有量でも除菌剤28Aを鮮やかな青色に着色することができ、除菌剤ケース27の外部から除菌剤28Aの有無を確認しやすくする点で有効である。
溶解性ガラスとしては、一般的にSiO2およびB2O3を主成分とする硼酸系ガラスと、P2O5を主成分とするリン酸系ガラスが知られている。本実施形態では、溶解性ガラスとしてリン酸系ガラスを用いている。リン酸系ガラスのリン酸成分(P2O5)は、除菌剤28Aの洗濯水への溶解性を有するためのものであるとともに、ガラスの透明性を維持したり、銀イオンを洗濯水中に徐溶させる効果を出したりするものである。この含有量が10重量%を下回ると除菌剤の機械的強度を維持できなくなるおそれがあり、80重量%を超えても除菌剤の機械的強度の低下を招くおそれがある。そこで、リン酸成分の含有量は、除菌剤28A全体の10〜80重量%が好ましく、最適には30〜70重量%とすることが好ましい。
しかも、このリン酸成分は水に溶解すると、洗濯水(水道水)中のカルシウムやマグネシウムに対してキレート構造(Ca2P6O18 2-、Mg2P6O18 2-)を取り、カルシウムやマグネシウムの水溶解性を高め、界面活性剤としての効果を上げて洗浄性能の向上を図ることができる。また、このリン酸成分により銀イオンの衣類への浸透力が増し、除菌性能の向上を図ることができる。
また、従来の方法では、銀イオンが水道水中の陰イオン(特に塩素イオン、硫化物イオンなど)と結合すると、溶解度積が小さい塩を生成して溶解度が減少して洗濯水中に溶存しにくくなり、有効とするほどの除菌効果を得られないことがあった。これに対し、本実施形態では陰イオンとしてリン酸成分を有する。そのため、上記のような難溶解性の塩を生成することなく、溶出した銀イオンを有効な除菌効果がある状態に安定的に保つことができ、除菌作用を持続させることができる。従って、比較的低濃度でも有効な除菌効果を発揮することができ、除菌剤28Aの低コスト化が可能である。
これに対して、従来の除菌剤28Bは、酸化マグネシウムが約3%、リン酸成分(P2O5)が約67%(66.8%)、酸化カリウムが約0%、酸化カルシウムが約26%、酸化コバルトが約0.1%、酸化亜鉛が約0%、酸化銀が約4%(4.1%)で構成されている。なお、酸化カリウムおよび酸化亜鉛の含有量が「約0%」とは、その成分が全く含まれていない、あるいは、その成分が不純物程度で含まれていることを示す。
この場合、除菌剤28Bは、酸化マグネシウムの含有量、酸化亜鉛の含有量が少ないことから、酸化銀の含有量が約4%程度にとどまっている組成となっている。即ち、除菌剤に含まれる酸化マグネシウム、酸化亜鉛の含有量が少ないと、換言すれば、酸化カルシウムの含有量が多いと、酸化銀が分散してしまい、結果として、除菌剤に含まれる酸化銀の含有量を増やすことができない。一方、除菌剤に含まれる酸化マグネシウム、酸化亜鉛の含有量を増やすことにより、換言すれば、除菌剤に含まれる酸化カルシウムの含有量を減らすことにより、例えば除菌剤28Aのように酸化銀の含有量を増加させることができる。
次に、本実施形態に係る洗濯機1の動作の一例について説明する。なお、標準的な洗濯運転コースでは洗い行程,すすぎ行程,脱水行程が順に実行されるが、これらの行程のうち、洗い行程およびすすぎ行程における作用は共通するので、洗い行程およびすすぎ行程の説明は一括して行う。
洗い行程(すすぎ行程)では、制御装置7は、給水動作,洗い動作(すすぎ動作),排水動作を制御プログラムに基づいて適宜繰り返して実行する。給水動作では、制御装置7は、給水弁8を開放動作させて回転槽11に給水を開始する。このとき、除菌剤供給部18が回転槽11の底部に備えられていることから、回転槽11内の水位が低い状態(最大使用水位に達していない状態)であっても、除菌剤28Aが洗濯水に接触するようになり、銀イオンが溶出し始める。また、除菌剤28Aは、除菌剤ケース27内に収納され回転槽11内に対して通水孔30を通して連通状態にあるので、該除菌剤ケース27内に溶出した銀イオンが回転槽11内に放出(拡散)しにくくなっている。
そして、制御装置7は、水位センサを介して回転槽11内の洗濯水の水位が最大使用水位に達したことを検知すると、給水動作を停止し洗い動作(すすぎ動作)を実行する。洗い動作(すすぎ動作)では、制御装置7は、駆動機構19を駆動して撹拌体13を回転させて回転槽11内の衣類の洗濯(すすぎ)を実行する。このとき、回転槽11内と除菌剤ケース27内との間で洗濯水の出入りが促進され、これにより、除菌剤ケース27内に溶出した銀イオンが回転槽11内に放出され、洗濯水の銀イオン濃度が例えば30ppb程度に達する。そして、回転槽11内の衣類が洗濯水とともに撹拌されることにより、銀イオンが衣類に付着する。
制御装置7は、洗い動作(すすぎ動作)を終了すると、排水動作を実行する。排水動作では、制御装置7は、排水弁21を開放動作させることにより排水ホース22を介して洗濯水を排水する。このとき、排水中の銀イオンは、トラップ機構24の銀イオン吸着剤26により回収され、銀イオンが除去された排水が排水ホース22を通じて洗濯機1外部に排出される。
制御装置7は、上記の給水動作,洗い動作(すすぎ動作),排水動作を適宜繰り返し実行すると、洗い行程を終了して脱水行程に移行する。脱水行程では、制御装置7は、回転槽11を高速回転駆動して衣類に含まれる水分を遠心脱水する。このとき、除菌剤28Aや除菌剤袋29に付着残存した水滴や除菌剤ケース27の底部に残存した水滴なども遠心作用を受けて排出されるので、除菌剤28Aの溶解が進んで高濃度の銀イオンが溶出されてしまうことが防止される。
次に、本実施形態に係る除菌剤28Aによる除菌性能と従来の除菌剤28Bによる除菌性能の比較結果の一例を、図7を参照しながら説明する。なお、ここでは、除菌剤ケース27に約36gの除菌剤28Aを収納した場合と、除菌剤ケース27に約36gの除菌剤28Bを収納した場合とを比較する。また、かび抵抗性は、この場合、JISで規格されている「かび抵抗性試験」(JIS Z 2911)による試験結果を示すものである。概略的には、寒天培地上にサンプルピースを設置し、これに各種のかびの胞子を散布し、所定期間(例えば28日ほど)におけるかびの生長度を観察する手法により得られた試験結果である。そして、その試験結果は、例えば次の表示「0」〜表示「3」のレベルで示される。
表示「0」:かびの生育は認められない。
表示「1」:かびの生育は肉眼では認められないが顕微鏡下では認められる。
表示「2」:かびの生育は肉眼で認められるが、その発育領域は試料全体の25%を超えない。
表示「3」:かびの生育は肉眼で認められ、その発育領域は試料全体の25%を超える。
本実施形態に係る除菌剤28Aによれば、初期における約36gの除菌剤28Aからは約8.0ppbの銀イオンが溶出し、そのかび抵抗性は表示「1」のレベルである。1年後には、除菌剤28Aの重量は約34.5gに減少した。しかし、除菌剤28Aの減少量が少ないことから、銀イオンの濃度は約7.8ppbまでの減少で抑えられ、かび抵抗性は表示「1」のレベルで維持されている。また、2年後には、除菌剤28Aの重量は約33.5gに減少した。しかし、2年後においても除菌剤28Aの減少量が少ないことから、銀イオンの濃度は約7.6ppbまでの減少で抑えられ、かび抵抗性は表示「1」のレベルで維持されている。また、10年後には、除菌剤28Aの重量は約28.0gに減少した。しかし、10年後においても除菌剤28Aの残存量が十分に多いことから、銀イオンの濃度は約7.0ppbまでの減少で抑えられ、かび抵抗性は表示「1」のレベルで維持されている。
これに対して、従来の除菌剤28Bによれば、初期における約36gの除菌剤28Bからは約270.0ppbもの銀イオンが溶出し、従って、そのかび抵抗性も表示「1」のレベルを示している。しかし、1年後には、除菌剤28Bの重量は約3.0gにまで大幅に減少した。そのため、銀イオンの濃度は約18.6ppbにまで減少し、かび抵抗性も表示「2」のレベルに悪化した。さらに、2年後以降においては、除菌剤28Bが全て消失してしまい、従って、溶出される銀イオンも消失し、かび抵抗性も表示「2」のレベルで悪化したままとなっている。
即ち、本実施形態に係る除菌剤28Aは、使用開始から長期間にわたり徐々に溶けるものとなっており、銀イオンが長期間にわたって徐々に溶出する特性を有している。従って、除菌剤28Aによれば、使用開始から長期間にわたり銀イオンによる除菌性能を維持し続けることができる。
一方、従来の除菌剤28Bは、使用開始直後から急激に溶けるものとなっており、銀イオンが使用開始直後から急激に溶出する特性を有している。従って、従来の除菌剤28Bによれば、初期においては高い除菌性能を発揮できるものの、使用開始から1年もしないうちに、その除菌性能が著しく低下してしまうものとなっている。
本実施形態に係る洗濯機1によれば、除菌作用を奏する酸化銀を含む除菌剤28Aを、水が接触する水接触部の一例である水槽9の内部、この場合、水槽9内の回転槽11の内底部に備えた。そして、この除菌剤28Aは、従来の除菌剤の主成分であったカルシウム成分に代えて、酸化マグネシウム、酸化亜鉛を多く含む。従って、洗濯機1で使用する水に含まれるカルシウムイオンの濃度の影響を受けることなく、除菌成分である銀イオンを安定して溶出させることができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について説明する。例えば図8に示す洗濯機51は、その外郭を構成する外箱52が側板53,54、基台55、天板56、前カバー57および底部カバー58を備えて構成され、全体としてほぼ矩形箱状をなしている。側板53,54は、鉄板により形成され洗濯機51の左右の横側面を構成する。基台55は、外箱52の下部に配置され、洗濯機51全体を支える土台としての機能を有する。天板56は、樹脂により形成され、洗濯機51の上面を構成する。また、天板56には、化粧板59が埋め込まれているとともに、水道水給水口60および風呂水給水口61が設けられている。化粧板59は、例えば洗濯機51の上部に洗濯物や洗剤などを置いた場合に、洗濯機51に傷が付いてしまうことを防止するためのものである。水道水給水口60および風呂水給水口61は後述する給水装置70を構成し、水道水および風呂水の給水口となるものである。
前カバー57の中央部には、円形の開口部57aが設けられているとともに、この開口部57aを開閉するための扉62が図示しないヒンジ部に枢支された状態で設けられている。また、扉62の側部には、扉62を開くためのボタン63が設けられている。前カバー57の上部には、操作パネル64および洗濯用剤投入ケース65が設けられている。操作パネル64は、前カバー57の裏側に設けられた制御装置66に接続されている。また、操作パネル64には、運転コースを選択したり運転を開始させたりするための各種のスイッチが設けられていて、ユーザは、この操作パネル64を操作することにより、洗濯運転コースなどの運転コースを選択して実行させることができる。なお、制御装置66は、マイクロコンピュータを中心としてROM,RAMなどを備えて構成されていて、上記した運転コースの制御のほか、後述する循環ポンプ83の駆動制御や洗濯水の温度制御など、洗濯機51の動作全般を制御するものである。洗濯用剤投入ケース65内部には複数の部屋が形成されていて、部屋ごとに洗剤,柔軟剤,漂白剤など各種の洗濯用剤を収容可能となっている。そして、各部屋に収容された洗濯用剤を洗濯運転中に自動的に投入できるようになっている。
底部カバー58は洗濯機51の下部に着脱可能に設けられていて、例えば洗濯機51の真下に排水管を設置する場合に、この底部カバー58を取り外すことにより洗濯機51の底部を容易に操作することができるようになっている。また、底部カバー58には後述するタンク部84を開閉するフィルタ蓋67が設けられている。
次に、洗濯機51の内部構成について説明する。例えば図9に示すように、洗濯機51の内部には、水槽68、ドラム69、給水装置70、フィルタケース71、温風装置72、熱交換器73などが備えられている。水槽68は、正面側が開口した有底円筒状をなしている。そして、水槽68は、その正面側、つまり、開口した側を若干上方に向け扉62に対向させた態様で、サスペンション74により基台55に弾性的に支持されている。また、水槽68の正面側には、水槽68の開口径よりも若干径小となる開口部75aを有する水槽カバー75が備えられている。この開口部75aは、ベロー76を介して前カバー57の開口部57aに連結されている。
ドラム69は、回転槽の一例であり、正面側が開口した有底円筒状をなしている。そして、ドラム69は、その正面側、つまり、開口した側を若干上方に向け扉62に対向させた態様で、水槽68の内部に配置されている。ドラム69の内周壁には、多数の貫通した透孔69aが形成されているとともに、洗濯物を掻き揚げるためのバッフル77(図10参照)が設けられている。また、ドラム69は、水槽68の背面側に配置されたモータ78の回転軸に連結されていて、このモータ78が回転駆動されることにより水槽68に対して回転可能となっている。
給水装置70は、例えば図10に示すように、水槽68の最上部から正面視左側に若干下がった位置に配置されている。この給水装置70の注水ケース79は、図示しない給水弁を介して水道水給水口60および風呂水給水口61に接続されている。また、注水ケース79は、図示しない給水管を介して水槽68に接続されている。また、注水ケース79には、洗濯用剤投入ケース65が収容されるようになっていて、洗濯コースの行程ごとに適当な洗濯用剤が注水ケース79内に導入されるようになっている。このような構成により、水槽68内には、水道水給水口60または風呂水給水口61から注水ケース79に流入した水が適当な洗濯用剤とともに供給されるようになっている。
温風装置72は、水槽68の最上部から正面視右側に若干下がった位置に配置されている。この温風装置72は、熱源としてのヒータ80、送風ファン81および循環風路82から構成されている。循環風路82の吹出口82aは、水槽68の正面視右斜め上方から水槽68内部に臨んでいる。そして、ヒータ80で発生した熱が送風ファン81で送風されることにより、水槽68内には、吹出口82aから温風が供給されるようになっている。
熱交換器73は、水槽68の背面側に配置されていて、上記した温風装置72により水槽68内に供給された温風が送り込まれるようになっている。熱交換器73に送り込まれる温風中にはドラム69内の洗濯物の水分が含まれる。熱交換器73内では、この温風に対して図示しない散水管から散水可能となっていて、この散水により温風中の水分を冷却し、温風の除湿を行う。
フィルタケース71は、後述するリントフィルタ97を収容するためのものである。例えば図10に示すように、このフィルタケース71は、洗濯機51内において正面側底部の正面視左側の部分、換言すれば、洗濯機51内において温風装置72に対して対角となる部分に位置して配置されている。また、このフィルタケース71には循環ポンプ83が併設されている。
ここで、このフィルタケース71および循環ポンプ83の構成について説明する。例えば図11に示すように、フィルタケース71には、リントフィルタ97を収容するとともに洗濯水を溜めるためのタンク部84が設けられている。このタンク部84は、一端が開口したほぼ円筒形状をなしていて、その開口側が洗濯機51の底部においてフィルタ蓋67に対向するように配置されている。また、開口側の内壁には、雌ねじ部84aが設けられている。タンク部84の上部には流入口85が設けられていて、その一端側がタンク部84の開口側に連通されている。また、タンク部84の下部には排水口84bが設けられている。例えば図12に示すように、タンク部84の側部には凹部84cが形成されている。この凹部84cは、接続口84dを介してタンク部84内部と連通されている。また、詳しくは説明しないが、凹部84cには流出口86が連通されている。
循環ポンプ83は、例えば図12に示すように、ポンプモータ87とこのポンプモータ87に連結されたインペラ88から構成されている。そして、循環ポンプ83は、インペラ88を接続口84dに対向させるような態様で、フィルタケース71に併設されている。このとき、フィルタケース71側の凹部84cと循環ポンプ83側の凹部83aとにより中空状のインペラケース89が形成される。インペラ88は、このインペラケース89内で回転可能となっている。
そして、例えば図9および図10に示すように、フィルタケース71の流入口85は、第1連結ホース90を介して水槽68の下部に設けられた排水口68aに連結されている。一方、流出口86は、第2連結ホース91を介して水槽カバー75の正面視左斜め上方に設けられた噴出口92に連結されている。このような構成により、水槽68の下部から上部近傍に亘って水槽68の内部と連通する循環経路93が設けられている。そして、循環経路93の途中のフィルタケース71内では、例えば図11に矢印Aで示すように洗濯水が流入口85からタンク部84に流入され、例えば図11に矢印Bで示すように接続口84dおよびインペラケース89を介して流出口86から流出されるようになっている。なお、第1連結ホース90および第2連結ホース91はゴムなどの弾性材で構成され、その一部は蛇腹状に形成されている。そして、この蛇腹状に形成された部分により、水槽68から発生する振動や衝撃などが吸収されるようになっている。
また、フィルタケース71の排水口84bには、図示しない排水管を介して排水弁94が接続されている。また、この排水弁94には、排水ホース95を介して洗濯機51外部に設けられた図示しない下水口が連結されている。そして、排水弁94は、排水弁モータ96が駆動されることにより開放あるいは閉鎖される。排水弁94が開放されると、水槽68内の洗濯水がフィルタケース71(タンク部84)を介して洗濯機51外部へ排水されるようになっている。
また、例えば図10に示すように、水槽カバー75には、噴出口92よりも低い位置に溢水口115が設けられている。この溢水口115には、溢水ホース116の一端部が接続されている。そして、溢水ホース116の他端部は、排水ホース95のうち排水弁94よりも下流の部分に接続されている。水槽68内の水位が所定水位、即ち、溢水口115の高さ位置を超えた場合には、その所定水位以上の水が溢水ホース116を介して機外に排出されるようになっている。
次に、上記したフィルタケース71のタンク部84に収納するリントフィルタ97の構成ついて説明する。例えば図13に示すように、リントフィルタ97は、フィルタ本体98、キャップ部99を備えて構成されている。フィルタ本体98は、上面が開放した容器状をなしている。また、その側壁部および底部には、複数のスリットが形成されている。キャップ部99は、ほぼ円筒状をなしていて、その外周壁には、タンク部84の雌ねじ部84aにねじ込み可能な雄ねじ部99aが形成されている。また、キャップ部99の先端部には、操作ノブ99bが形成されている。
次に、上記したリントフィルタ97のフィルタケース71に対する配設の態様(取り付け態様)について説明する。即ち、上記したフィルタ蓋67を開けると、フィルタケース71のタンク部84に対してリントフィルタ97を挿入可能な状態となる。そして、タンク部84にリントフィルタ97のフィルタ本体98を挿入させながら操作ノブ99bを回転させて雄ねじ部99aを雌ねじ部84aにねじ込む。これにより、循環経路93の途中部分を構成するタンク部84にリントフィルタ97を取り付けることができる。このとき、タンク部84内部は、キャップ部99に備えられたシール材105により水密な状態となる。また、フィルタケース71が排水弁94よりも高い位置に設けられていることから、リントフィルタ97は、洗濯機51内において排水弁94よりも高い位置に配置されることになる。
このフィルタケース71には、さらに除菌剤28Aが備えられる。次に、この除菌剤28Aを配置するための構成について説明する。即ち、例えば図14に示すように、リントフィルタ97のタンク部84の奥部には、例えば樹脂などで形成される除菌剤ケース125が着脱可能に取り付けられる。この除菌剤ケース125は、一端が開口した有底円筒状の本体部125aと、この本体部125aの開口端部を塞ぐ蓋部125bとからなり、そのほぼ中央部に貫通孔125cを有する。除菌剤ケース125は、この貫通孔125cを介して、ねじ126によりタンク部84の奥部に固定される。
また、除菌剤ケース125には多数の通水孔が設けられており、これら通水孔を介して、当該ケースの内部と外部との間で通水可能となっている。この除菌剤ケース125の内部には、例えば、上述した除菌剤28Aが収納される。なお、この場合も、除菌剤28Aは、ポリエステル樹脂やナイロン樹脂などからなるフィルタ状の除菌剤袋に収容された状態で使用するとよい。
本実施形態に係る洗濯機51によれば、除菌作用を奏する酸化銀を含む除菌剤28Aを、水が接触する水接触部の一例である循環経路93の途中部分(フィルタケース71の内部)に備えた。そして、この除菌剤28Aは、従来の除菌剤の主成分であったカルシウム成分に代えて、酸化マグネシウム、酸化亜鉛を多く含む。従って、洗濯機51で使用する水に含まれるカルシウムイオンの濃度の影響を受けることなく、除菌成分である銀イオンを安定して溶出させることができる。
(その他の実施形態)
本実施形態は、上述した各実施形態にのみ限定されるものではなく、例えば、次のような変形または拡張が可能である。
例えば図15に示すように、水槽200内に水を供給する給水経路201の一部に複数のサブ給水経路を並列的に設け、各サブ給水経路に、それぞれ除菌剤ユニットを設ける構成としてもよい。この場合、給水経路201には、2つのサブ給水経路201a,201bが設けられており、サブ給水経路201aには除菌剤28Aを備える除菌剤ユニット202aが設けられ、サブ給水経路201bには除菌剤28Bを備える除菌剤ユニット202bが設けられている。サブ給水経路201aおよびサブ給水経路201bへの給水は、切換弁203により切り換えられるようになっている。
この構成によれば、除菌性能が異なる複数の除菌剤28A,28Bを適宜切り換えて使用することができ、溶出する除菌成分の濃度や溶出の態様(溶出速度や溶出量など)を適宜調整して効率良く除菌を行うことができる。
また、除菌剤28Aは、洗濯機において水が接触する部分(水接触部)であれば、その設置位置を適宜変更して実施することができる。例えば図16に示すように、除菌剤28Aは、水槽300の内部、水槽300内に水を供給する給水経路301、水槽300内の水を排出する排水経路302のうち少なくとも何れか1つに備えることができる。この場合、除菌剤28Aは、水槽300の内部においては、例えば第1実施形態に示したように底部に設置してもよいし、その他の部分、例えば、水槽200の内周部などに設置してもよい。また、除菌剤28Aは、給水経路301においては、例えば、給水弁301aよりも上流側に設置してもよいし、下流側に設置してもよい。また、除菌剤28Aは、排水経路302においては、例えば、排水弁302aよりも上流側に設置してもよいし、下流側に設置してもよい。
また、例えば図17に示すように、水槽300の外部に当該水槽300内の水を循環させる循環経路303を備える洗濯機においては、除菌剤28Aは、その循環経路303に備えることができる。この場合、除菌剤28Aは、循環経路303においては、例えば第2実施形態に示したようにフィルタケース内に設置してもよいし、フィルタケースよりも上流側に設置してもよいし、下流側に設置してもよい。なお、図示はしないが、水槽300の内部に循環経路(例えば第1実施形態に示した通路15および揚水管16からなる経路)を備える洗濯機においては、除菌剤28Aは、その循環経路に備えることができる。
また、例えば図18に示すように、水槽300内の所定水位以上の水を排出する溢水経路304を備える洗濯機においては、除菌剤28Aは、その溢水経路304に備えることができる。なお、以上に例示した洗濯機の各水接触部に従来の除菌剤(例えば除菌剤28B)を設置してもよい。
また、除菌剤28Aは、除菌性を有する酸化亜鉛や酸化セリウム、酸化アルミニウム、酸化ケイ素などを0〜50重量%程度含有するようにしてもよい。このような物質は、除菌剤28Aの褐色化や潮解性の防止に役立とともに、銀イオンほどではないものの、接触した微生物や菌類を除去したり繁殖を抑制したりする効果も期待できる。ただし、その含有量が50重量%を超えると褐色化する可能性があるため、50重量%以下にすることが好ましい。
除菌剤の使用量は、例えば洗濯機の製品寿命などに応じて適宜変更することができる。また、除菌剤ケース27,125やその他の合成樹脂部品は、ポリプロピレン樹脂からなるものに限られず、例えばポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリスチレン樹脂、シリコンチューブなどを適宜用いて構成することができる。
以上に説明した各実施形態に係る洗濯機は、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化銀を含む除菌剤を、水が接触する水接触部に備える。この構成によれば、カルシウム成分を主成分とする従来の除菌剤に代えて、酸化マグネシウムあるいは酸化亜鉛を主成分とする除菌剤を備えているので、使用する水に含まれるカルシウムイオンの濃度の影響を受けることなく、除菌成分である銀イオンを安定して溶出させることができる。
また、本実施形態に係る洗濯機は、例えば、水槽の内部、水槽内に水を供給する給水経路、水槽内の水を排出する排水経路、水槽内の水を循環させる循環経路、水槽内の所定水位以上の水を排出する溢水経路のうち少なくとも何れか1つを、除菌剤が備えられる水接触部として構成することができる。
なお、本実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。本実施形態およびその変形は、発明の範囲および要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。