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JP6274482B2 - ケイ素含有ポリマー微粒子の製造方法 - Google Patents
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JP6274482B2 - ケイ素含有ポリマー微粒子の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、粒子径の小さいケイ素系ポリマー複合粒子が得られるとともに、分子量及び粒子径を均一に制御することができ、中実構造、コアシェル構造、中空構造等のケイ素含有ポリマー微粒子を好適に製造することが可能なケイ素含有ポリマー微粒子の製造方法に関する。
従来、セラミック等の無機粒子は、紫外線吸収、耐摩耗、光学・電磁気特性の付与等様々な用途で単独もしくは有機高分子等と複合して利用されている。
一方、有機樹脂粒子は、ポリマーが持つ特性である柔軟性・密着性・加工性を利用して電子写真用トナーや艶消し、着色剤その他で利用されている。
これに対して、電子部品の接合材料等の分野においては、無機粒子では弾性が足りず、混合時や、圧縮時に割れてしまうのに対して、有機樹脂粒子では耐熱性が足りず、他の材料と混合時や、加熱工程で溶融変形してしまうという問題があることから、無機粒子の耐熱性や硬度と、有機樹脂粒子の弾性や親和性を兼ね備えた微粒子が求められている。
これに対して、無機材料と有機材料の優れた特性を同時に達成するため、両者の複合材料を用いることが行われているが、一般に無機材料と有機材料の相溶性は充分ではなかった。
また、有機モノマーと無機モノマーとを共重合させる方法や、シランカップリング剤を重合する方法も行われているが、有機成分と無機成分がランダムに配置された構造となり、要求される耐熱性や弾性が得られなかった。
更に、特許文献1には、多価金属アルコキシドを含む膨潤溶媒でシード粒子を膨潤させた後、該多価金属アルコキシド中の不飽和二重結合により重合させ、次いで多価金属アルコキシドのアルコキシ基を加水分解及び縮合させる製造方法が記載されている。
しかしながら、該製造方法において形成される粒子は、分子量が均一では無く、かつ、金属アルコキシドのアルコキシ基がランダムに配置されているために、加水分解重縮合が緻密に進行せず、充分な耐熱性や弾性が得られないという課題があった。
特開平07−265686号公報
本発明は、粒子径の小さいケイ素系ポリマー複合粒子が得られるとともに、分子量及び粒子径を均一に制御することができ、中実構造、コアシェル構造、中空構造等のケイ素含有ポリマー微粒子を好適に製造することが可能なケイ素含有ポリマー微粒子の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、アルコキシシリル基置換アレンモノマーを用いてリビング重合を行う工程を有し、前記リビング重合を貧溶媒中での分散重合法で行うものであり、前記アルコキシシリル基置換アレンモノマーは、下記式(1)に示す構造を有する化合物であるケイ素含有ポリマー微粒子の製造方法である。
式(1)中、R 、R 、R はアルコキシ基、R は、アルコキシ基、フェノキシ基、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、フェニル基又はベンジル基を表す。
以下に本発明を詳述する。
本発明者らは、鋭意検討の結果、アルコキシシリル基置換アレンモノマーを用いてリビング重合を行うことでケイ素含有ポリマー微粒子を作製することにより、樹脂の分子量及び粒子径を均一に制御することができ、かつ、ケイ素が粒子表面に均一に分布するケイ素含有ポリマー微粒子が作製できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明のケイ素含有ポリマー微粒子の製造方法は、アルコキシシリル基置換アレンモノマーを用いてリビング重合を行う工程を有する。
上記リビング重合とは、開始剤を起点とする重合反応が停止反応や連鎖移動反応などの副反応で妨げられることなく分子鎖が生長していく重合のことをいう。
本発明では、このようなリビング重合を用いることで、重合反応が同時に開始すれば分子量が均一な重合体を得ることができるとともに、粒子径が揃ったケイ素含有ポリマー微粒子を得ることができる。
また、上記リビング重合を用いることで、水系媒体中での重合反応が可能となり、種々の置換基を有するポリマーを得ることが可能となる。
上記リビング重合としては、特に限定されず、例えば、リビングアニオン重合、リビングラジカル重合、リビングカチオン重合、リビング配位重合等を採用することができる。なかでも、リビング配位重合が好ましい。
また、本発明では、リビング重合を分散重合法で行うことが好ましい。また、リビング重合を後工程で行う場合は、リビングブロック共重合を不均一化を伴う条件で行うことが好ましい。これにより、分子量のみならず、粒子径も均一な粒子を得やすくなる。なお、分散重合法とは、モノマーは溶解するがモノマーを重合してなるポリマーは溶解しない溶媒の中でモノマーを重合させ、析出したポリマーを界面張力や静電反発力等の作用により球状化させることを特徴とする重合法のことである。
上記リビング重合において使用する開始剤としては、例えば、π−アリルニッケル触媒をはじめとする各種遷移金属触媒が使用できる。
上記π−アリルニッケル触媒は、ハロゲン化アリル、アリルアセテート等のアリル化合物に、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル(以下Ni(COD)とする)等の有機ニッケル、トリフェニルフォスフィン、トリブチルフォスフィン、トリフェノキシフォスフィン、トリエトキシフォスフィン等のフォスフィンを添加して得られる。
上記アリル化合物としては、例えば、アリルトリフルオロアセテート、アリルメチルアセテート、アリルシアノメチルアセテート等が挙げられる。なかでも、アリルトリフルオロアセテートが特に好ましい。
また、アリル化合物は、アレンモノマー100重量部に対して、1〜30重量部とすることが好ましい。上記アリル化合物が1重量部未満であると、重合が進行しないことがあり、30重量部を超えると、重合速度が速すぎて、安定な微粒子形状を得られなくなる可能性がある。より好ましくは2〜10重量部である。
上記アリル化合物に有機ニッケルを添加する場合、有機ニッケルはアリル化合物100重量部に対して100〜5000重量部とすることが好ましい。より好ましくは400〜1000重量部である。
また、上記アリル化合物にフォスフィンを添加する場合、フォスフィンはアリル化合物100重量部に対して25〜200重量部とすることが好ましい。より好ましくは50〜150重量部である。
上記リビング重合は、微粒子形状を安定的に合成するために、アレンモノマーは溶解するが、アレンモノマーを重合してなるポリマーは溶解しない溶媒中で重合する、いわゆる分散重合法で行うことが好ましい。このような溶媒を貧溶媒という。アレンモノマーを溶解しない溶媒を用いると、アレンモノマーが開始剤との反応性が極端に遅くなり、重合が進行しなくなる可能性がある。また、アレンモノマーを重合して成るポリマーを溶解する溶媒を用いると、重合は進行するものの、微粒子形状を得ることが困難になる可能性がある。このような溶媒としては、特に限定されず、例えば、ヘキサン、シクロヘキサン、オクタン、トルエン、キシレン、塩化メチレン等の非極性溶媒のほか、水、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、N,N−ジメチルホルムアミド等の高極性溶媒を用いることができる。これらの溶媒は、1種類又は2種類以上用いてもよい。これらの中では、水およびメタノール、エタノールを適宜混合して使用するか、トルエン、塩化メチレンを使用することが好ましい。
また、溶媒の添加量は、上記アレンモノマー100重量部に対し、400〜100000重量部とすることが好ましい。400重量部未満であると、重合過程で凝集や粗大粒子が発生する可能性がある。また、100000重量部を超えると、重合によって得られるポリマーが溶媒に溶けたまま微粒子形状を形成しなくなったり、微粒子形状が得られても、溶媒に対して非常に少量であるために溶媒からの単離が困難となったりする可能性がある。より好ましくは900〜9900重量部である。更に好ましくは1150〜4900重量部である。
上記リビング重合において、微粒子形状を安定的に合成するために、分散安定剤を用いることが好ましい。分散安定剤を用いると、重合により形成された微粒子同士が合一して凝集体を形成したり、粗大な粒子を形成したりすることを防ぐことができる。このような分散安定剤としては、例えば、ポリ(N−ビニルピロリドン)、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、エチルセルロース、ポリ(メタ)アクリル酸、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、ポリエチレングリコール等が挙げられる。特にポリ(N−ビニルピロリドン)、ポリメチルメタクリレート等が好ましい。
上記分散安定剤は、アレンモノマー100重量部に対して、1〜100重量部とすることが好ましい。1重量部未満であると、重合により形成された微粒子同士が合一して凝集体を形成したり、粗大な粒子を形成したりする可能性がある。100重量部を超えると、溶媒の粘度が高くなり、攪拌が均一に行われなくなり、これまた凝集体を形成する可能性がある。より好ましくは5〜50重量部である。更に好ましくは10〜40重量部である。
上記リビング重合の具体的方法としては、例えば、窒素置換した重合容器に予め調製したπ−アリルニッケル触媒に溶媒、アルコキシシリル基置換アレンモノマーを添加し、室温で数時間攪拌する方法が挙げられる。また、重合温度は、反応速度の観点から0〜90℃が好ましい。
上記アルコキシシリル基置換アレンモノマーとは、アレン基及びアルコキシシリル基を有するモノマーである。
本発明では、リビング重合において、上記アルコキシシリル基置換アレンモノマーを用いることで、アルコキシシリル基及びその加水分解体であるシラノール基が分子内で均一に配列し、その結果、重縮合が効率よく行われ、強固なシロキサン結合ができあがる。よって、非常に高耐熱で硬いケイ素含有ポリマー微粒子が得られる。また、この状態で有機部位を焼成すればシリカ微粒子へと変換が可能である。
また、分子内での反応が優先的に行われるために、ケイ素含有ポリマー微粒子間での反応が少なく、凝集の少ない微粒子が得られる。
上記アルコキシシシリル基置換アレンモノマーとは、下記式(1)で示すような構造を有する化合物である。
式(1)中、Rはアルコキシ基である。
式(1)に示す化合物中の「CH=C=CH−」に示す構造はアレン基である。
また、「−Si−R」に示す構造がアルコキシシリル基である。
上記アルコキシシリル基としては例えば、メトキシシリル基、エトキシシリル基、2−メトキシエトキシシリル基、アセトキシメチルシリル基、プロポキシシリル基、ブトキシシリル基等が挙げられるが、反応性の高さからメトキシシリル基またはエトキシシリル基が好ましい。
「−Si−R」に示す部分は、特に限定されないが、高耐熱化、高硬度化の観点から、より反応点が多くなるように、アルコキシシリル基であることが好ましい。
また、「−Si−R」に示す部分についても特に限定されないが、高耐熱化、高硬度化の観点から、より反応点が多くなるように、アルコキシシリル基であることが好ましい。
更なる高耐熱化、高硬度化の観点から、「−Si−R」及び「−Si−R」はともにアルコキシシリル基であることがさらに好ましい。
更に、「−Si−R」、「−Si−R」、「−Si−R」はそれぞれ異なっていてもよいが、均一性の観点から、同一組成であることがより好ましい。即ち、アルコキシシリル基を3個有するものであることが好ましい。さらに好ましくは、全てがメトキシシリル基、エトキシシリル基である。
については特に限定されず、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等のアルコキシ基、フェノキシ基、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、フェニル基、ベンジル基等が挙げられる。
中でも、アレンモノマー作成の行いやすさから、メトキシ基、エトキシ基が好ましい。
上記アルコキシシリル基置換アレンモノマーとしては、例えば、1−トリエトキシシリル−1−メトキシアレン、1−トリメトキシシリル−1−メトキシアレン、1−トリエトキシシリル−1−エトキシアレン、1−トリメトキシシリル−1−エトキシアレン、1−トリエトキシシリルアレン、1−トリメトキシシリルアレン、1−トリエトキシシリル−1−メチルアレン、1−トリメトキシシリル−1−メチルアレン、1−トリエトキシシリル−1−フェノキシアレン、1−トリメトキシシリル−1−フェノキシアレン、1−トリエトキシシリル−1−フェニルアレン、1−トリメトキシシリル−1−フェニルアレン等が挙げられる。
なかでも、1−トリエトキシシリル−1−メトキシアレンが好ましい。
上記アルコキシシリル基置換アレンモノマーを作製する方法としては、例えば、アレンモノマーと、クロロシラン類を強塩基性条件で反応させる方法等が挙げられる。
本発明では、必要に応じて、炭化水素系アレンモノマーや官能基含有アレンモノマーのような他のアレンモノマーを共重合させても良い。
上記炭化水素系アレンモノマーとしては、例えば、フェノキシアレン、アレン(1,2−プロパジエン)、メチルアレン、エチルアレン、プロピルアレン、ブチルアレン、イソプロピルアレン、ヘキシルアレン、フェニルアレン、ベンジルアレン、ジメチルアレン、ジエチルアレン、ジヘキシルアレン、ジフェニルアレン、置換アルキルブタジニエルエーテル、アレン酸エステル、ポリオキシエチレンアレニルアルキルエーテル等が挙げられる。
上記フェノキシアレンとしては、例えば、フェノキシアレン、(4−tert−ブチルフェノキシ)アレン、(4−ニトロフェノキシ)アレン、(4−アセチルフェノキシ)アレン等が挙げられる。中でも反応性に優れ、粒子径の均一性の観点から、フェノキシアレンが好ましい。
上記官能基含有アレンモノマーとしては、例えば、カルボキシメチルアレン、2−カルボキシエチルアレン、ジカルボキシルメチルアレン、2,2−ジカルボキシエチルアレン、アミノメチルアレン、2−アミノエチルアレン、シアノメチルアレン、2−シアノエチルアレン、ヒドロキシエチルアレン等が挙げられる。
中でも反応性に優れ、粒子径の均一性の観点から、ヒドロキシエチルアレンが好ましい。
上記アルコキシリル基置換アレンモノマーの添加量は、上記アルコキシリル基置換アレンモノマーと他のアレンモノマーとを合わせた全アレンモノマーを100モル当量とした場合に、1〜100モル当量であることが好ましい。上記範囲内とすることで、凝集の無い均一なケイ素含有ポリマー微粒子を得ることが可能となる。より好ましくは、10〜90モル当量である。
上記アルコキシシリル基置換アレンモノマーと他のアレンモノマーを合わせたアレンモノマー全体の添加量は、開始剤1モル当量に対して好ましい下限は5モル当量、好ましい上限は1000モル当量である。上記アレンモノマー全体の添加量が5モル当量未満であるとケイ素含有ポリマー微粒子が生成しにくくなることがあり、1000モル当量を超えると、ケイ素含有ポリマー微粒子同士の凝集を招くことがある。
上記アレンモノマー全体の添加量のより好ましい下限は15モル当量、より好ましい上限は200モル当量である。
本発明のケイ素含有ポリマー微粒子の製造方法によって得られるケイ素含有ポリマー微粒子の形状としては、例えば、中実形状、中空形状、コアシェル形状、ネットワーク形状、ベシクル形状等が挙げられる。特に、本発明では、高中空度で、粒子径の小さい中空粒子を好適に製造することができる。
本発明のケイ素含有ポリマー微粒子の製造方法としては、上記アルコキシシリル基置換アレンモノマーを用いてリビング重合を行う工程を有するものであれば、特に限定されないが、
上記アルコキシシリル基置換アレンモノマーを用いてリビング重合を行う工程のみを行う方法(X)、
上記アルコキシシリル基置換アレンモノマーを用いてリビング重合を行う工程1を行った後に、他のアレンモノマーを用いて重合する工程2を行う方法(A)、
上記他のアレンモノマーを重合する工程1を行った後に、上記アルコキシシリル基置換アレンモノマーを用いてリビング重合を行う工程2を行う方法(B)
が挙げられる。
上記方法Xは、アルコキシシリル基置換アレンモノマーの重合体からなる中実構造の粒子を得るのに適した方法である。
また、上記方法Aや方法Bでは、アルコキシシリル基置換アレンモノマーによる無機成分と、他のアレンモノマーによる有機成分の量が調整できることから、粒子内の無機成分と有機成分の比率を正確に制御することができるという利点がある。
上記方法Aでは、アルコキシシリル基置換アレンモノマーが多い場合は、他のアレンモノマーの重合体がコア、アルコキシシリル基置換アレンモノマーの重合体がシェルとなったコアシェル粒子が得られ、アルコキシシリル基置換アレンモノマーが少ない場合は、内部が中空で最外層がアルコキシシリル基置換アレンモノマーの重合体、中間層が他のアレンモノマーの重合体であるベシクル粒子が得られる。
また、方法Bでは、アルコキシシリル基置換アレンモノマーが多い場合は、アルコキシシリル基置換アレンモノマーの重合体がコア、他のアレンモノマーの重合体がシェルとなったコアシェル粒子が得られ、アルコキシシリル基置換アレンモノマーが少ない場合は、内部が中空で最外層が他のアレンモノマーの重合体、中間層がアルコキシシリル基置換アレンモノマーの重合体であるベシクル粒子が得られる。
上記方法Aでは、工程1を行う際のリビング重合をリビング配位重合で行うことが好ましい。即ち、アルコキシシリル基置換アレンモノマーを用いて、リビング配位重合する工程1と、上記アルコキシシリル基置換アレンモノマーの重合体に、上記アルコキシシリル基置換アレンモノマー以外の他のアレンモノマーを共重合させる工程2を有する方法を行うことが好ましい。
本発明のケイ素含有ポリマー微粒子の製造方法によって得られるケイ素含有ポリマー微粒子は、平均粒子径の好ましい下限が0.001μm、好ましい上限が5μmである。平均粒子径が0.001μm未満であると、小さすぎてポリマーとしての硬さや弾性が得られないことがある。平均粒子径が5μmを超えると、重合中に粒子が凝集することがある。上記平均粒子径のより好ましい下限は0.002μm、より好ましい上限は3μmである。
なお、上記ケイ素含有ポリマー微粒子の平均粒子径は、光学顕微鏡、又は、電子顕微鏡を用いて無作為に選んだ50個のケイ素含有ポリマー微粒子を観察して得られた直径の平均値を意味する。
また、上記ケイ素含有ポリマー微粒子の平均粒子径は、CV値の好ましい上限が80%である。CV値が80%を超えると、粒子径分布が広くなり過ぎる。CV値のより好ましい上限は50%である。なお、CV値は、標準偏差を平均粒子径で割った値の百分率(%)で示される数値である。
本発明で得られるケイ素含有ポリマー微粒子は、電子部品の接合材料用フィラーや、屈折率制御剤、断熱材、誘電率制御剤等として好適に用いることができる。
本発明によれば、粒子径の小さいケイ素系ポリマー複合粒子が得られるとともに、分子量及び粒子径を均一に制御することができ、中実構造、コアシェル構造、中空構造等のケイ素含有ポリマー微粒子を好適に製造することが可能なケイ素含有ポリマー微粒子の製造方法を提供できる。
実施例2で得られた粒子を、透過型電子顕微鏡を用いて観察した顕微鏡写真である。 実施例3で得られた粒子を、透過型電子顕微鏡を用いて観察した顕微鏡写真である。 実施例4で得られた粒子を、透過型電子顕微鏡を用いて観察した顕微鏡写真である。 実施例5で得られた粒子を、透過型電子顕微鏡を用いて観察した顕微鏡写真である。 実施例6で得られた粒子を、透過型電子顕微鏡を用いて観察した顕微鏡写真である。 実施例7で得られた粒子を、透過型電子顕微鏡を用いて観察した顕微鏡写真である。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。なお、製法が、上述した方法X、方法A、方法Bの何れに当てはまるかを表1に示した。また、方法A、方法Bにおいて、工程1で使用するモノマーを第1モノマー、工程2で使用するモノマーを第2モノマーとした。
(実施例1)
5mLの試験管に、攪拌子を入れ、窒素置換した。その後、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル0.01mmol(0.00275g)、トリフェニルフォスフィン0.012mmol(0.00314g)、アリルトリフルオロアセテート0.012mmol(0.00185g)、エタノール1mL(1.2500g)、ポリビニルピロリドン10%エタノール溶液0.1mL(0.125g)、1−トリエトキシシリル−1−メトキシアレン0.5mmol(0.1175g)を加え、24時間重合を行い、ケイ素含有ポリマー微粒子を得た。
(実施例2)
5mLの試験管に、攪拌子を入れ、窒素置換した。その後、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル0.01mmol(0.00275g)、アリルブロミド0.012mmol(0.00145g)、トルエン1mL(1.16g)、1−トリエトキシシリル−1−メトキシアレン0.2mmol(0.0470g)を加え、24時間重合を行い、ケイ素含有ポリマーが均一に溶解した溶液を得た。
その後、トリフェニルフォスフィン0.012mmol(0.00314g)、ヒドロキシエチルアレン0.2mmol(0.0168g)を加えてさらに24時間重合を行い、ケイ素含有ポリマー微粒子を得た。
(実施例3)
ヒドロキシエチルアレンの添加量を0.3mmol(0.0252g)とした以外は実施例2と同様にしてケイ素含有ポリマー微粒子を得た。
(実施例4)
ヒドロキシエチルアレンの添加量を0.6mmol(0.0504g)とした以外は実施例2と同様にしてケイ素含有ポリマー微粒子を得た。
(実施例5)
5mLの試験管に、攪拌子を入れ、窒素置換した。その後、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル0.01mmol(0.00275g)、トリフェニルフォスフィン0.012mmol(0.00314g)、アリルブロミド0.012mmol(0.00145g)、エタノール1mL(1.25g)、ヒドロキシエチルアレン0.2mmol(0.0168g)を加え、24時間重合を行い、ポリマーが均一に溶解した溶液を得た。
その後、ヨウ化銅0.015mmol(0.00285g)、1−トリエトキシシリル−1−メトキシアレン0.2mmol(0.0470g)を加えてさらに24時間重合を行い、ケイ素含有ポリマー微粒子を得た。
(実施例6)
トルエンを塩化メチレンとした以外は実施例2と同様にしてケイ素含有ポリマー微粒子を得た。
(実施例7)
ヒドロキシエチルアレンを2−(パーフルオロオクチル)エチル−2,3−ブタジエニルエーテルとした以外は実施例2と同様にしてケイ素含有ポリマー微粒子を得た。
(実施例8)
1−トリエトキシシリル−1−メトキシアレンに代えて、1−トリメトキシシリル−1−メトキシアレン0.5mmol(0.0950g)を用いた以外は実施例1と同様にしてケイ素含有ポリマー微粒子を得た。
(実施例9)
1−トリエトキシシリル−1−メトキシアレンに代えて、1−トリエトキシシリル−1−エトキシアレン0.5mmol(0.1250g)を用いた以外は実施例1と同様にしてケイ素含有ポリマー微粒子を得た。
(実施例10)
1−トリエトキシシリル−1−メトキシアレンに代えて、1−トリエトキシシリル−1−フェノキシアレン0.5mmol(0.1485g)を用いた以外は実施例1と同様にしてケイ素含有ポリマー微粒子を得た。
(実施例11)
1−トリエトキシシリル−1−メトキシアレンの添加量を0.25mmol(0.0588g)とした以外は実施例1と同様にしてケイ素含有ポリマー微粒子を得た。
(実施例12)
1−トリエトキシシリル−1−メトキシアレンの添加量を0.75mmol(0.1763g)とした以外は実施例1と同様にしてケイ素含有ポリマー微粒子を得た。
(実施例13)
エタノールの添加量を12.5g(10mL)とした以外は実施例1と同様にしてケイ素含有ポリマー微粒子を得た。
(実施例14)
エタノール1.25g(1mL)に代えて、メタノール12.5g(10mL)を添加した以外は実施例1と同様にしてケイ素含有ポリマー微粒子を得た。
(比較例1)
5mLの試験管に、攪拌子を入れ、窒素置換した。その後、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン0.01mmol(0.0025g)、エタノール1mL(1.25g)、1Nのアンモニア水溶液0.01mL(0.01g)を加え、24時間反応を行った。その後、アゾビスイソブチロニトリル0.001mmol(0.00016g)を加え、70℃に加熱して24時間重合反応を行い、ケイ素含有ポリマー微粒子を得た。
(比較例2)
0.83mL(0.83g)の純水にシード粒子としてソープフリー重合で合成した1.3μmのポリスチレン粒子20mgを分散させ、ジブチルフタレート46.5μL(46.5μg)及びベンゾイルパーオキサイド5mgを含む0.36%水溶液ラウリル硫酸ナトリウム4.2gを加え、30℃で3時間攪拌した。さらにメタクリル酸メチル6mL(5.64g)及び3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン6mL(6.24g)を含む0.8%ポリビニルアルコール水溶液の62mL(62g)を加え、30℃で3時間攪拌し、膨潤させた。次いで、80℃で15時間、ラジカル重合させた。反応終了後、室温まで冷却し、0.01N塩酸5mL(5g)加え、70℃で3時間、上記で用いた3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン中のメトキシ基を加水分解させた後、28%アンモニア水0.5mL(0.5g)を加え、再び70℃で3時間縮合させて、ケイ素含有ポリマー微粒子を得た。
(比較例3)
1−トリエトキシシリル−1−メトキシアレンに代えて、ヒドロキシエチルアレン0.5mmol(0.042g)を用いた以外は実施例1と同様にしてケイ素を含まないポリマー微粒子を得た。
(比較例4)
三方コックをつけたすり付き試験管中に、分散安定剤としてポリ(N−ビニルピロリドン)0.30g、重合触媒としてブチルリチウム(6.4mg、0.10mmol)を加え、窒素置換を行った。
ここに重合媒体として乾燥トルエン(10.0mL、8.6g)を加え、ブチルリチウム触媒溶液を得た。
得られたブチルリチウム触媒溶液に対して、ヒドロキシエチルアレン(SP値10.4(cal/cm0.5、0.84g、10mmol)を加え23℃にて1時間、350rpmで攪拌しつつ重合を行うことにより、親水性樹脂粒子を得た。
(評価)
(1)平均粒子径の測定
透過型電子顕微鏡により、任意の50個の粒子を観察し、ノギスにより計測した値の数平均粒子径及び粒子径のCV値を測定した。また、目視による観察によって得られた粒子の構造を判定した。
なお、実施例2〜7で得られた粒子について、透過型電子顕微鏡を用いて撮影した写真を図1〜6に示す。
(2)分子量分布の測定
粒子を構成する樹脂の重量平均分子量及び分子量分布は下記の方法により測定した。カラムとしてSHOKO社製カラムLF−804を用い、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによる分析を行い、ポリスチレン換算による重量平均分子量(Mw)及び分子量分布(重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn))を測定した。
(3)耐熱性の測定
得られた粒子0.1gを計量してるつぼに入れ、マッフル炉で500℃6時間加熱した後に取り出し、再度計量を行い、加熱前の粒子重量(a)及び加熱後の粒子重量(b)から、下記式を用いて残存灰分率を測定した。
残存灰分率=b/a×100(%)
得られた残存灰分率について、以下の基準で評価した。
○○○:20%以上
○○ :5%以上20%未満
○ :1%以上5%未満
× :1%未満
本発明によれば、粒子径の小さいケイ素系ポリマー複合粒子が得られると共に、分子量及び粒子径を均一に制御することができ、さらに、中実構造やコアシェル構造、中空構造のような異形構造のケイ素含有ポリマー微粒子を製造することが可能なケイ素含有ポリマー微粒子の製造方法を提供できる。

Claims (3)

  1. アルコキシシリル基置換アレンモノマーを用いてリビング重合を行う工程を有し、
    前記リビング重合を貧溶媒中での分散重合法で行うものであり、
    前記アルコキシシリル基置換アレンモノマーは、下記式(1)に示す構造を有する化合物である
    ことを特徴とするケイ素含有ポリマー微粒子の製造方法。
    式(1)中、R 、R 、R はアルコキシ基、R は、アルコキシ基、フェノキシ基、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、フェニル基又はベンジル基を表す。
  2. アルコキシシリル基置換アレンモノマーは、1−トリエトキシシリル−1−メトキシアレン、1−トリメトキシシリル−1−メトキシアレン、1−トリエトキシシリル−1−エトキシアレン、1−トリメトキシシリル−1−エトキシアレン、1−トリエトキシシリル−1−メチルアレン、1−トリメトキシシリル−1−メチルアレン、1−トリエトキシシリル−1−フェノキシアレン、1−トリメトキシシリル−1−フェノキシアレン、1−トリエトキシシリル−1−フェニルアレン、及び、1−トリメトキシシリル−1−フェニルアレンからなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1記載のケイ素含有ポリマー微粒子の製造方法。
  3. アルコキシシリル基置換アレンモノマーを用いて、リビング配位重合する工程1と、
    前記アルコキシシリル基置換アレンモノマーの重合体に、前記アルコキシシリル基置換アレンモノマー以外の他のアレンモノマーを共重合させる工程2
    を有することを特徴とする請求項1記載のケイ素含有ポリマー微粒子の製造方法。
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