JP6282841B2 - 多剤式毛髪処理剤 - Google Patents
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Description
第1剤は、ヒドロキシプロピルデンプンリン酸、油剤及びカチオン界面活性剤が配合されたものである。第1剤は、カオリン、アミノ変性シリコーンが配合されていてもよく、本発明の効果を損なわない範囲で、その他の任意成分を含んでいてもよい。以下、これらの成分について詳説する。
ヒドロキシプロピルデンプンリン酸は、油剤を分散させるものである。なお、ヒドロキシプロピルデンプンリン酸という場合には、塩の形態のものを含む。塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属塩;アンモニウム塩;トリエタノールアミン塩、トリエチルアミン塩等の有機アミン塩類;リジン塩、アルギニン塩等の塩基性アミノ酸塩などが挙げられる。
油剤とは、単独で水に配合したときに水と分離するものであって、炭化水素、油脂、ロウ、エステル油、及び高級アルコールが該当する。これらの油剤は、単独で配合してもよいし、複数を配合してもよい。第1剤における油剤の配合量としては、2質量%以上13質量%以下であると良く、3質量%以上11質量%以下が好ましく、4質量%以上8質量%以下がより好ましい。また、ヒドロキシプロピルデンプンリン酸を配合せずに油剤の配合量を増やしたとしても、厚み感の向上には適さない。
炭化水素としては、例えばイソドデカン、流動パラフィン、スクワラン、ワセリンが挙げられる。
油脂は、脂肪酸とグリセリンとのトリエステルを主成分とするものである。油脂としては、例えばアボガド油、アーモンド油、オリーブ油、ククイナッツ油、コメヌカ油、コーン油、サフラワー油、パーシック油、パーム核油、ヒマワリ油、ブドウ種子油、ヘーゼルナッツ油、マカデミアナッツ油、メドウフォーム油、ローズヒップ油等の25℃で液体の植物油が挙げられる。
ロウは、高級脂肪酸と高級アルコールとのエステルを主成分とするものである。ロウとしては、例えばラノリン、オレンジラフィー油、ホホバ油が挙げられる。
エステル油としては、例えばミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ブチル、パルミチン酸イソプロピル、オレイン酸エチル、リノール酸エチル、リノール酸イソプロピル等の直鎖脂肪酸と低級アルコールとのエステル;カプリル酸セチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸デシル、オレイン酸デシル、オレイン酸オレイル等の直鎖脂肪酸と直鎖高級アルコールとのエステル;ラウリン酸イソステアリル、ミリスチン酸イソトリデシル、ミリスチン酸イソセチル、ミリスチン酸イソステアリル、ミリスチン酸2−オクチルドデシル、パルミチン酸オクチル、パルミチン酸イソセチル、パルミチン酸イソステアリル、ステアリン酸オクチル、ステアリン酸イソセチル、オレイン酸イソデシル、オレイン酸2−オクチルドデシル等の直鎖脂肪酸と分枝アルコールとのエステル;イソステアリン酸エチル、イソステアリン酸イソプロピルなどの分枝脂肪酸と低級アルコールとのエステル;オクタン酸セチル、イソステアリン酸ヘキシル等の分枝脂肪酸と直鎖高級アルコールとのエステル;ジオクタン酸エチレングリコール、ジオレイン酸エチレングリコール、ジカプリル酸プロピレングリコール、ジ(カプリル・カプリン酸)プロピレングリコール、ジカプリン酸プロピレングリコール、ジオレイン酸プロピレングリコール、ジジヘプタン酸ネオペンチルグリコール、カプリン酸ネオペンチルグリコール、ジ2−エチレンヘキサン酸ネオペンチルグリコール、トリカプリル酸グリセリル、トリオクタン酸グリセリル、トリイソパルミチン酸グリセリル、トリイソステアリン酸グリセリル、トリオクタン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラオクタン酸ペンタエリスチル等の脂肪酸と多価アルコールとのエステル;ネオペンタン酸2−オクチルドデシル、オクタン酸イソセチル、オクタン酸イソセチル、オクタン酸イソステアリル、イソノナン酸イソノニル、ジメチルオクタン酸2−ヘキシルデシル、ジメチルオクタン酸2−オクチルドデシル、イソパルミチン酸オクチル、イソステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソステアリル等の分枝脂肪酸と分枝アルコールとのエステル;メドウフォーム−δ−ラクトン等の環状エステル;ダイマージリノール酸ダイマージリノレイル等のダイマー酸エステルなどが挙げられる。
高級アルコールは、カチオン界面活性剤と共に配合されることで、第1剤の剤型をクリーム状、又はそれに近い剤型とすることができる。高級アルコールとしては、例えばミリスチルアルコール、セタノール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等の直鎖状飽和アルコール;オレイルアルコール等の直鎖状不飽和アルコール;オクチルドデカノール、イソステアリルアルコール、ヘキシルデカノール等の分岐状飽和アルコールなどが挙げられる。これらの高級アルコールは、単独で配合してもよいし、二種以上を配合してもよい。第1剤における高級アルコールの配合量としては、例えば0.5質量%以上5質量%以下である。
カチオン界面活性剤は、ヒドロキシプロピルデンプンリン酸と同様に、油剤を分散させるものである。また、カチオン界面活性剤は、油剤としての高級アルコールと共に配合されることで、第1剤の剤型をクリーム状、又はそれに近い剤型とするものである。このようなカチオン界面活性剤としては、下記式(I)で表される第4級アンモニウム塩が挙げられる。
(カオリン)
カオリンは、紛体原料であり、処理後の毛髪の厚み感(内部に詰まっているような厚みがある感触)を向上させるものである。
アミノ変性シリコーンは、主に毛髪にコンディショニング効果を付与するために配合される。ここで、アミノ変性シリコーンとは、直接又は置換基を介してシリコーン骨格にアミノ基が結合したシリコーンである。
任意成分としては、例えばノニオン界面活性剤、両性界面活性剤、低級アルコール、多価アルコール、糖類、アミノ変性シリコーン以外のシリコーン、高分子化合物、アミノ酸、動植物抽出物、微生物由来物、無機化合物、香料、防腐剤、金属イオン封鎖剤、紫外線吸収剤等が挙げられる。
第1剤の25℃でのpHは、3以上7以下であると良い。第1剤のpHが7を超えると、第1剤を毛髪に塗布したときに毛髪が膨潤するために好ましくない。
第1剤の剤型としては、クリーム状が好ましく、外相が水相のクリーム状がより好ましい。このように第1剤の剤型をクリーム状とすることで、第1剤を毛髪に塗布するときのハンドリング性に優れると共に第1剤を毛髪に馴染ませやすくなる。なお、「外相が水相」とは、最外相が水相である形態を意味し、例えばW/O、W/O/W等のエマルジョンを意味する。また、クリーム状とする場合の第1剤における水の配合量は、例えば70質量%以上95質量%以下とされる。
第2剤は、アミノ変性シリコーンが配合されたものである。第2剤は、カチオン化セルロース、カチオン界面活性剤、高級アルコールが配合されていてもよく、本発明の効果を損なわない範囲で、その他の任意成分が配合されていてもよい。以下、これらの成分について詳説する。
アミノ変性シリコーンは、主に毛髪にコンディショニング効果を付与するために配合される。ここで、アミノ変性シリコーンとは、上述のように直接又は置換基を介してシリコーン骨格にアミノ基が結合したシリコーンである。このアミノ変性シリコーンとしては、例えば下記式(1)及び下記式(2)で表される化合物が挙げられる。
(カチオン化セルロース)
カチオン化セルロースは、当該多剤式毛髪処理剤の塗布後の水洗時において、アミノ変性シリコーンによる油っぽい指通りの悪さを改善し、流し感を向上させるものである。このようなカチオン化セルロースとしては、例えばヒドロキシエチルセルロースに塩化グリシジルトリメチルアンモニウムを付加して得られる第4級アンモニウム塩の重合体である塩化O−[2−ヒドロキシ−3−(トリメチルアンモニオ)プロピル]ヒドロキシエチルセルロースが挙げられる。このカチオン化セルロースの市販品としては、例えばダウ・ケミカル日本社の「UCARE Polymer JR−30M」、東邦化学工業社の「カチナールHC−200」、東邦化学工業社の「カチナールLC−200」、東邦化学工業社の「カチナールLC−100」、KCI社の「POLYQUTA 3000KC」、花王社の「ポイズC−80M」が挙げられる。
カチオン界面活性剤は、高級アルコールと配合することで、第2剤の剤型をクリーム状、又はクリーム状に近いものとするものである。第1剤に配合できるカチオン界面活性剤を、第2剤に配合するカチオン界面活性剤にできる。第2剤におけるカチオン界面活性剤の配合量は、適宜設定されるものであるが、例えば1質量%以上7質量%以下である。
第1剤に配合できる高級アルコールを、第2剤に配合する高級アルコールにできる。第2剤における高級アルコールの配合量は、適宜設定されるものであるが、例えば5質量%以上15質量%以下である。
第2剤の任意成分としては、例えばノニオン界面活性剤、両性界面活性剤、低級アルコール、多価アルコール、糖類、エステル油、油脂、炭化水素、ロウ、アミノ変性シリコーン以外のシリコーン、高分子化合物、アミノ酸、動植物抽出物、微生物由来物、無機化合物、香料、防腐剤、金属イオン封鎖剤、紫外線吸収剤等が挙げられる。
第2剤の25℃でのpHは、3以上7以下であると良い。第2剤のpHが7を超えると、第2剤を毛髪に塗布したときに毛髪が膨潤するために好ましくない。
第2剤の剤型としては、クリーム状が好ましく、外相が水相のクリーム状がより好ましい。このように第2剤の剤型がクリーム状であることで、第2剤を毛髪に塗布するときのハンドリング性に優れると共に第2剤を毛髪に馴染ませやすくなる。また、第1剤と第2剤とを共にクリーム状の剤型とする場合、第1剤と第2剤とが馴染みやすくなる。なお、クリーム状とする場合の第2剤における水の配合量は、例えば50質量%以上90質量%以下とされる。
当該多剤式毛髪処理剤は、ヘアケア剤などとして使用可能なものである。「ヘアケア剤」とは、毛髪の手入れ、手当て等を行うために用いられる毛髪処理剤である。ヘアケア剤としては、例えばコンディショナー、トリートメントが挙げられる。トリートメントとしては、例えばシャンプー後に使用するトリートメント、パーマの前処理のためのトリートメント、パーマの後処理のためのトリートメント、カラーリングの前処理のためのトリートメント、カラーリングの後処理のためのトリートメント、ブリーチの前処理のためのトリートメント、ブリーチの後処理のためのトリートメントが挙げられる。
当該多剤式毛髪処理剤は、第1剤を塗布した後に、この第1剤を洗い流した後に、又は第1剤を洗い流さずに第2剤を塗布して使用する。第2剤は、塗布後に洗い流してもよいし、洗い流さなくてもよい。
処方例1a〜1dの多剤式毛髪処理剤は、第1剤及び第2剤からなる2剤式として調製した。
処方例1a〜1dの第1剤は、下記表1に示す原料を水に配合し、クリーム状の剤型に調製した。
処方例1a〜1dの第2剤は、水に対し、セタノール7質量%、ベヘニルアルコール1質量%、オクチルドデカノール3質量%、臭化ステアリルトリメチルアンモニウム3質量%、自己乳化型モノステアリン酸グリセリン1質量%、ポリオキシエチレンオレイルエーテル(2E.O.)4質量%、テトラオレイン酸POE(60)ソルビット2質量%、1,3−ブチレングリコール4質量%、ラウロイルリシン0.2質量%、トレハロース0.9質量%、塩化O−(2−ヒドロキシ−3−(トリメチルアンモニオ)プロピル]ヒドロキシエチルセルロース0.7質量%、デカメチルシクロペンタシロキサン2質量%、アミノエチルアミノプロピルメチルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体(アミノ変性シリコーン)5質量%、(加水分解シルク/PG−プロピルメチルシランジオール)クロスポリマー0.2質量%、高重合メチルポリシロキサン0.3質量%、メチルポリシロキサン0.3質量%、乳酸0.4質量%、フェノキシエタノール0.5質量%及び香料0.4質量%を配合し、クリーム状の剤型に調製した。
処方例1a〜1dの2剤式毛髪処理剤について、厚み感及びなめらかさの評価を以下に説明する方法で行った。
評価対象の毛髪としては、酸化染毛剤による染毛処理履歴があり、かつ肩よりも下まで伸びた頭髪を採用した。
まず、濡れた頭髪に第1剤及び第2剤をこの順序で頭髪に塗布した後に水洗を行った。具体的には、頭髪の半分に処方例1aの2剤式毛髪処理剤の塗布を行い、残りの半分の頭髪に処方例1b〜1dのいずれかの2剤式毛髪処理剤の塗布を行った後に水洗を行った。次いで、頭髪全体をシャンプーした後に再度水洗を行い、さらに頭髪の全体にトリートメントを行った後に水洗を行ってから頭髪を乾燥させた。
厚み感及びなめらかさの評価は、上述の方法により処理した頭髪を触診するにより行った。各評価は、評価者の人数を5名とし、処方例1aの2剤式毛髪処理剤(基準)との比較として下記基準に従って行った。評価結果は、表1に示した。なお、厚み感は内部に詰まっているような厚みがある感触として、なめらかさは毛髪表面が平滑で整っている感触として評価した。
―:基準よりも良いとの評価が半数未満、又は基準よりも悪いとの評価が半数未満
(どちらともいえないとの評価者が存在)
〇:基準よりも良いとの評価が半数以上
処方例2a,2bの多剤式毛髪処理剤は、第1剤及び第2剤からなる2剤式として調製し、上述と同様に厚み感及びなめらかさの評価を行った。ただし、比較の基準は、処方例2bの2剤式毛髪処理剤を採用した。評価結果は表1に示した。
処方例2a,2bの第1剤は、下記表1に示す原料を水に配合し、クリーム状の剤型に調製した。
処方例2a,2bの第2剤としては、処方例1a〜1dの第2剤と同様のものを使用した。
処方例3a〜3b、4a〜4b、5a〜5dの多剤式毛髪処理剤は、第1剤及び第2剤からなる2剤式として調製し、上述と同様に厚み感及びなめらかさの評価を行った。ただし、比較の基準は、処方例3a〜3bでは処方例3aの2剤式毛髪処理剤を採用し、処方例4a〜4bでは処方例4aの2剤式毛髪処理剤を採用し、処方例5a〜5dでは処方例5b〜5dを採用(処方例5b〜5dのそれぞれと処方例5aを比較)した。評価結果は表2に示した。
処方例3a〜3b、4a〜4b、5a〜5dの第1剤は、下記表2に示す原料を水に配合し、クリーム状の剤型に調製した。
処方例3a〜3b、4a〜4b、5a〜5dの第2剤としては、処方例1a〜1dの第2剤と同様のものを使用した。
Claims (9)
- 第1剤と、この第1剤の後に使用する第2剤とを備える多剤式毛髪処理剤であって、
上記第1剤にヒドロキシプロピルデンプンリン酸、並びに、炭化水素、油脂、ロウ、エステル油、及び高級アルコールから選ばれる1種又は2種以上の油剤、並びにカチオン界面活性剤が配合され、
上記第2剤にアミノ変性シリコーンが配合され、
上記第1剤におけるヒドロキシプロピルデンプンリン酸の配合量が3質量%以上8質量%以下であり、
上記第1剤におけるヒドロキシプロピルデンプンリン酸に対する炭化水素、油脂、ロウ、エステル油、及び高級アルコールから選ばれる1種又は2種以上の油剤の配合比が0.5以上2.0以下であることを特徴とする多剤式毛髪処理剤。 - 上記第1剤におけるアミノ変性シリコーンの配合量が、1質量%以下かつ上記第2剤におけるアミノ変性シリコーンの配合量よりも少ない請求項1に記載の多剤式毛髪処理剤。
- 上記第1剤にカオリンが配合された請求項1又は請求項2に記載の多剤式毛髪処理剤。
- 上記第2剤のアミノ変性シリコーンの配合量が3質量%以上である請求項1、請求項2又は請求項3に記載の多剤式毛髪処理剤。
- 上記第2剤にカチオン化セルロースが配合された請求項4に記載の多剤式毛髪処理剤。
- 上記第2剤におけるカチオン化セルロースの配合量が、上記第2剤のアミノ変性シリコーン100質量部に対して2質量部以上40質量部以下である請求項5に記載の多剤式毛髪処理剤。
- 上記第1剤及び上記第2剤の剤型がクリーム状である請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の多剤式毛髪処理剤。
- 第1剤と、この第1剤の後に使用され、アミノ変性シリコーンが配合された第2剤とを備える多剤式毛髪処理剤の第1剤であって、
ヒドロキシプロピルデンプンリン酸、並びに、炭化水素、油脂、ロウ、エステル油、及び高級アルコールから選ばれる1種又は2種以上の油剤、並びにカチオン界面活性剤が配合され、
上記ヒドロキシプロピルデンプンリン酸の配合量が3質量%以上8質量%以下であり、
上記ヒドロキシプロピルデンプンリン酸に対する炭化水素、油脂、ロウ、エステル油、及び高級アルコールから選ばれる1種以上の油剤の配合比が、0.5以上2.0以下であることを特徴とする多剤式毛髪処理剤の第1剤。 - ヒドロキシプロピルデンプンリン酸、並びに、炭化水素、油脂、ロウ、エステル油、及び高級アルコールから選ばれる1種又は2種以上の油剤、並びにカチオン界面活性剤が配合され、上記ヒドロキシプロピルデンプンリン酸の配合量が3質量%以上8質量%以下、上記ヒドロキシプロピルデンプンリン酸に対する炭化水素、油脂、ロウ、エステル油、及び高級アルコールから選ばれる1種又は2種以上の油剤の配合比が0.5以上2.0以下の第1剤と、
この第1剤の後に使用する第2剤とを備える多剤式毛髪処理剤の第2剤であって、
アミノ変性シリコーンが配合されたことを特徴とする多剤式毛髪処理剤の第2剤。
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