本発明に係る債務管理装置は、債務の履行を遅滞した債務者が複数いる場合に、当該複数の債務者に対して、それぞれメッセージを送信することができる装置である。債務管理装置は、所定の基準にしたがって、メッセージを送信するタイミングを割り当てる割当部と、メッセージを、割当部が割り当てたタイミングに送信する送信部とを備える。
ここで、「債務管理装置」とは、債務者が債務の履行を遅滞した場合に、債務者に、メッセージを送信するものである。債務管理装置は、債権者と債務者との間で交わされた債務契約を管理する業務を支援する装置でもある。ここで、債務契約の管理に係る業務には、例えば、債務が実際に履行されているかの管理や、債務者が債務を履行していない場合の債務者への履行の請求などが含まれてよい。債務管理装置は、例えば、上述の各種業務を管理するコンピュータシステムであるが、これに限定されるものではない。下記においては、債務管理装置100が該当する。
また、「債務者」とは、債権者との間で債務契約を締結した人(法人を含む)または団体のことをいう。債務者は、例えば、物件を賃貸借する賃借人であるが、これに限定されるものではない。下記においては、債務者は、賃借人210が該当する。また、債権者は、下記における賃貸人310が該当する。
ここで、債務管理装置において、「割当部」は、メッセージを送信するタイミングを、そのメッセージに割り当てるものであり、例えば、プロセッサや、専用回路であるが、これに限定されるものではない。下記においては、割当部は、制御部104が該当する。割当部は、所定の期限までに送信すべきメッセージの総数を、メッセージを送信する時間帯の数に応じて、その時間帯各々に送信すべきメッセージを分配することを所定の基準としてメッセージにタイミングを割り当てるものであってよい。また、あるいは、メッセージが電話の発呼を依頼する内容を含む場合に、割当部は、所定の基準として複数の時間帯毎に発呼に対応することができる人物の人数に応じて、メッセージを送信するタイミングを割り当てるものであってよい。また、債務管理装置は、債務者に関する情報を記憶する記憶部を備える場合に、割当部は、所定の基準として債務者に関する情報に基づいて、メッセージにタイミングを割り当てるものであってもよい。
ここで、「所定の基準」とは、どの債務者に対するメッセージをどのタイミングにおいて送信するのかを決めるための条件のことである。ここでいう条件は、メッセージを送信する時間帯や時間帯の数、送信すべきメッセージの数、送信先の債務者の属性等の様々な条件に応じて定められる。例えば、メッセージを送信する時間帯がX個あり、送信すべきメッセージの数がY通ある場合に、そのY通のメッセージをどの時間帯で送信するのかを定めた基準のことであるが、所定の基準はこれに限定されるものではない。下記においては、実施の形態において、Y通のメッセージをなるべく均等にX個の時間帯に分配して送信する例を示すとともに、補足(1)において様々な具体例を示している。
また、「メッセージ」とは、債務管理装置から債務者の保持する端末に送信する債務に係る内容を伝達するための通信文のことをいう。メッセージは、例えば、電子メールやSMS(Short Message Service)、twitter(登録商標)などの情報を交換する手段である。ここでは、「メッセージの内容」は、例えば、債務者に電話の発呼依頼をする内容を伝える通信文であるが、メッセージの内容はこれに限定されるものではない。例えば、ウェブサイトのURLもメッセージの内容に含まれる。メッセージは、下記実施の形態においては督促メールが該当する。
また、「メッセージを送信するタイミング」とは、債務管理装置から債務者の保持する端末にあてて、メッセージを送信する時間のことである。この時間は、一時(いっとき)の時間であってもよいし、時間幅のある時間であってもよい。時間幅のある時間の場合には、メッセージを送信するタイミングは、その時間幅の中のいずれかの時間が該当する。下記においては、メッセージを送信するタイミングの一例として、10時から11時の時間帯、11時から12時の時間帯、12時から13時の時間帯、13時から14時の時間帯、14時から15時の時間帯を示しているが、メッセージを送信するタイミングはこの例に限定されるものではない。また、「時間帯の数」とは、メッセージを分けて送信すると定めた場合の、メッセージを送信する時間あるいは時間帯の個数のことをいう。上述の例でいえば、時間帯の数は、5となるが、メッセージを送信する時間帯の数は、5に限定されるものではない。また、時間帯の単位は、1時間単位である必要はなく、予め定めた時間幅の単位であれば、例えば、2時間単位としてもよいし、1日を単位としてもよい。
また、「所定の期限」とは、債務者に対して送信するメッセージを送信すべき期限のことであり、その日時のことである。この所定の期限は、予め債務管理装置を管理する管理者によって定められるものである。所定の期限は、例えば、月単位で債務者の債務の履行を管理するのであれば月末であったり、週単位で管理するのであれば、週末、つまり、金曜日の18時までであったりする。また、所定の期限は、ある期間内に複数設けられてもよく、例えば、一週間のうち、月曜の18時、水曜の18時、金曜の18時というように定めてもよい。なお、所定の期限は、これらの例に限定されるものではない。
また、メッセージを時間帯に「分配する」とは、所定の期限までに送信すべき複数のメッセージについて、各メッセージを、メッセージを送信すると定めている時間帯のいずれかに振り分けることをいう。より具体的には、メッセージに対して、そのメッセージを送信する時間帯または時間の情報を対応付けることをいう。例えば、300通のメッセージを送信する場合であって、メッセージを送信する時間帯が第1時間帯から第3時間帯までの3つがあったときに、300通のうちの100通を第1時間帯に割り当て、他の100通を第2時間帯に割り当て、残りの100通を第3時間帯に割り当てることをいうが、この事例に限定されるものではない。
また、「電話の発呼を依頼する内容」とは、直接または間接に電話の発呼を依頼する情報のことであり、例えば、「電話をしてください」といった文章や、電話番号を示して間接的に発呼を依頼するようなものであってもよい。なお、でんわの発呼を依頼する内容は、この事例に限定されるものではない。
また、「メッセージの総数」とは、所定の期限までに送信すべきメッセージの合計数のことである。メッセージの総数は、基本的に、債務の履行を果たしていない債務者の数に一致するものであり、例えば、債務の期限が過ぎても債務の履行を果たしていない債務者が100人いた場合には、メッセージの総数は100となるが、メッセージの総数の例はこれに限定されるものではない。
また、「発呼に対応することができる人物の人数」とは、債務者が行う発呼に対して、電話応答することができる人物、例えば、債務管理装置側の電話オペレータの数であって、一時(一時間帯)に電話応答が可能な最大人数のことをいうが、この事例に限定されるものではない。
また、債務管理装置において、「送信部」は、メッセージを、そのメッセージに対して割当部割り当てたタイミングで、債務者の保持する端末に送信するものであって、例えば、通信インターフェースであるが、これに限定されるものではない。下記においては、送信部は、通信部101が該当する。
また、債務管理装置は、さらに、債務者が不払を行ったことを示す支払遅延情報を、記憶する管理部を備える場合に、送信部は、支払遅延情報に応じて、メッセージの内容を変更したメッセージを送信するものであってもよい。
ここで、「支払遅延情報」とは、少なくとも債務者が債務に係る期限までに債務の一部または全部の履行を果たしていないことを示す情報であり、例えば、債務者Aが債務の履行を果たしていないこと記載した書面データのことであるが、これに限定されるものではない。支払遅延情報は、下記において、不払情報が該当する。
また、「メッセージの内容」とは、メッセージの本文の内容のことであり、例えば、「電話してください」とか「賃料を支払って下さい」といった内容になるが、これに限定されるものではない。また、メッセージの内容を変更するとは、債務者に対して伝達する事項、即ちの内容、あるいは、その表現、語調を変更することをいう。
また、管理部は、さらに、債務者に関する情報を記憶し、送信部は、債務者に関する情報に基づいて、メッセージの内容を変更したメッセージを送信するものであってもよい。
ここで、「債務者に関する情報」とは、債務者を特徴づける属性情報のことであり、例えば、債務者の名前、年齢、職業、性別、性格、嗜好などの情報のことであるが、これに限定されるものではない。
以下、本発明の一態様に係る債務管理装置として、賃貸借契約を保証する保証業務において用いる場合の債務管理装置を一具体例として図面を参照しながら説明する。
<実施の形態>
<構成>
図1は、債務管理装置100に係る保証業務のシステム形態を概念的に示す概念図である。本実施の形態における債務管理装置100は、賃貸人310と、賃借人210との間で取り交わされた賃貸借契約を保証する。具体的には、賃借人210は、賃貸人310との間で、賃貸人310が保有する(若しくは賃貸する権利を有する)物件500を賃貸する契約を結ぶ。当該賃貸借契約として、例えば、定期的(例えば1ヶ月単位)に、一定の賃料(例えば、10万円)を支払うことにより、物件500を使用する権利を賃借人210が得るという契約であるとする。ここで、債務管理装置100は、賃借人210が契約において定めている通りに定期的に賃料を支払うことを、賃貸人310に保証するものである。したがって、債務管理装置100に係る保証管理業務者は、賃借人210が支払いを滞らせた場合に賃借人210に代わって賃料を賃貸人310に支払うこと、若しくは、賃借人210に支払いを行わせることを、賃貸人310に保証するものである。また、債務管理装置100は、賃借人210に代わって賃料を賃貸人310に支払った場合には、立て替えた賃料を賃借人210に請求する。
そのために、債務管理装置100は、保証業務の一環として、(1)賃借人210が契約で定められている期間内において賃料の支払いを怠った場合に、賃貸人310に対して電話をすることを督促するメールを賃貸人310の端末300に送信したり、(2)賃借人210が支払いを滞らせて所定の条件を満たした場合に、債務管理装置100が賃借人210に対して法的措置をとるための許可を得るための委任状を賃貸人310の端末300に送信したり、(3)実際に法的措置をとるための依頼状を法的業務従事者(弁護士)410の端末400に送信したりする。
ここで、本実施の形態に係る債務管理装置100が実行する処理のうち、上記(1)について詳細に説明する。図2は、債務管理装置100が事項する保証業務のうち、賃借人に電話を催促(依頼)するための督促メールを送信するに至るまでの経緯を示す概念図である。
図2においては、T0〜T1、T1〜T2、T2〜T3がそれぞれ所定期間A、B、Cとして設定されている。当該所定期間A、B、Cは、例えば、賃借人210が賃貸人310との間で賃貸借契約を交わした日を起点日として、そこから1ヶ月単位の期間とする。なお、当該所定期間は、1月のうちの1日を起点日としてもよいし、予め定められた所定の日を起点日としてもよい。また、所定期間の長さは、1ヶ月に限らず、一週間、2ヶ月、半年、1年といった単位であってもよい。
そして、賃貸借契約の内容として、所定期間内においてその所定期間の間物件500を賃貸するための賃料を支払うことが定められているとする。なお、賃貸借契約において、賃借人210と賃貸人310との間での合意が成されれば、所定期間の賃料を翌所定期間において支払うことを定めてもよいし、翌々所定期間の終日までに支払うこととしてもよい。
図2において、賃借人210は、所定期間A分の賃料をt1において賃貸人310に支払っている。また、賃借人210は、所定期間B分の賃料をt2において賃貸人310に支払っている。しかし、所定期間C分の賃料が所定期間C中において賃借人210から賃貸人310に支払われなかったとする。
すると、賃貸人310から債務管理装置100に対して賃借人210による賃料の支払いがなかったことを示す不払情報が、債務管理装置100に対して送信される。なお、ここで不払情報は、賃貸人310が賃料の管理を委託した委託者が、送信するように構成されていてもよい。
不払情報を受け付けると、債務管理装置100は、不払情報で示される賃借人210に対して、電話の発呼を依頼する督促メールを送信する。電話の発呼を依頼する督促メールには、メール本文に「電話をしてください」と記載され、直接的に電話の発呼を依頼する内容のメールが含まれる他、例えば、メール本文に「賃料を支払って下さい」と記載し、電話番号を記載するメールのように、間接的に電話の発呼を依頼する内容のメールも含まれる。これにより、賃借人210からの発呼があった場合に、事情の問い合わせを行うことができる。本実施の形態に係る債務管理装置100は、督促メールの送信を自動で行うものであり、保証業務に係る処理負担を軽減するとともに、督促メールに応じて成される賃借人からの発呼がなるべく集中しないようにする。以下、債務管理装置100の詳細について説明する。
図3は、債務管理装置100の機能構成の一例を示すブロック図である。図3に示すように、債務管理装置100は、通信部101と、記憶部102と、入力受付部103と、制御部104とを含んで構成される。
通信部101は、外部の装置(賃借人210の端末200、賃貸人310の端末300、弁護士410の端末400等)と通信を実行する機能を有する。通信部101は、制御部104からの指示に従って定められた時間帯において電話依頼をするためのメールを送信する送信部及び賃借人が対価(賃料)の支払いを行っていないことを示す不払情報を受信する受信部として機能する。通信部101は、外部の装置と通信を実行できれば、その通信形態は、有線、無線を問うものではない。また、通信に用いる通信プロトコルとしても、外部の装置との通信ができるものあれば、規格を問うものではない。
通信部101は、制御部104からの指示に従って、賃借人210の端末200に、電話を督促する内容のメールを送信する。また、通信部101は、賃貸人310の端末300あるいは賃貸人310からの依頼を受けて賃料を管理する業者の端末(図示せず)から、賃借人210が賃料の支払いを怠ったことを示す不払情報を受信して、当該不払情報を制御部104に伝達する。ここで、不払情報は、少なくとも賃借人210を特定する賃借人IDと、不払を行った期間を特定する期間情報とを含むものとし、不払を行った一期間ごとに送信されてくるものとする。また、通信部101は、賃貸人310の端末300あるいは賃貸人310からの依頼を受けて賃料を管理する業者の端末から、賃借人210が不払を行っていた期間に対する賃料の支払いを行ったことを示す支払情報を受信して、当該支払情報を制御部104に伝達する。ここで、支払情報は、少なくとも、賃借人210を特定する賃借人IDを含むものとし、支払いを行った一期間ごとに送信されてくるものとする。例えば、賃借人が4ヶ月分の家賃を滞納して、3ヶ月分を収めた場合には、3通の支払情報が送信されてくる。
記憶部102は、債務管理装置100が動作上必要とする各種プログラム及びデータを記憶する機能を有する記憶媒体である。記憶部102は、例えば、HDD(Hard Disc Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等の記憶デバイスにより実現できる。記憶部102は、契約データベース110と、賃借人データベース120と、賃貸人データベース130と、メッセージデータベース140と、不払情報データベース150とを記憶する。契約データベース110は、賃借人を示す情報と賃貸人を示す情5831とを対応付けて賃貸借契約が交わされていることを示す情報である。賃借人データベース120は、賃借人の属性に関する情報である。ここでいう属性は賃借人の特徴を示すものであり、例えば、名前、性別、年齢、性格等様々なものが含まれる。賃貸人データベース130は、賃貸人の属性に関する情報である。ここでいう賃貸人の属性は賃貸人の特徴を示すものであり、例えば、名前、性別、住所等様々なものが含まれる。メッセージデータベース140は、債務管理装置100から賃借人210に対して電話依頼の督促を行うメールの本文の文面を示すデータベースである。不払情報データベース150は、賃借人のうち、不払を行っている賃借人を管理するための情報である。契約データベース110と、賃借人データベース120と、賃貸人データベース130と、メッセージデータベース140と、不払情報データベース150との詳細については、後述する。
入力受付部103は、債務管理装置100のオペレータからの入力を受け付ける機能を有する。入力受付部103は、例えば、キーボード等の文字入力デバイスや、マウス等のポインティングデバイス等により実現できる。入力受付部103は、オペレータから受け付けた入力内容を制御部104に伝達する機能を有する。
制御部104は、債務管理装置100の各部を制御する機能を有するプロセッサである。制御部104は、記憶部102に記憶されている制御プログラムを実行することにより、債務管理装置100の各部を制御する。制御部104は、賃借人に対して電話依頼を催促するためのメッセージを生成する生成部、生成したメッセージを送信する時間帯を、予め定めた複数の時間帯のうちのいずれかに割り当てる割当部、及び、通信部101から不払情報を受け付けて賃借人データベース120や不払情報データベースを更新する管理部として機能する。
制御部104は、通信部101から不払情報が伝達されると、不払情報で示される賃借人IDを特定し、当該賃借人に対する未払い回数122eと総遅延回数122fとをそれぞれ1加算して、賃借人データベース120を更新する。また、制御部104は、不払情報で示される賃借人IDを、不払情報の受信日時とともに、不払情報データベース150に登録して更新する。
制御部104は、通信部101から支払情報が伝達されると、支払情報で示される賃借人IDを特定し、当該賃借人ID及び対応期間に対応する情報を不払情報データベース150から検出する。そして、制御部104は、検出した賃借人IDと対応期間とに対応する支払日時156に支払情報の受信日時を不払情報データベース150に登録して更新する。
制御部104は、督促メールの送信に係る所定期間の開始タイミングが到来すると、督促メールを送信するタイミング(時間帯)を決定する割り当て処理と、そのタイミング(時間帯)が到来したときに督促メールを送信する送信処理とを実行する。ここで督促メールの送信に係る所定期間とは、例えば、1日のうちの10時〜15時の間であるものとし、督促メールを送信する時間帯として、10時から11時、11時から12時、12時から13時、13時から14時、14時から15時の5つの時間帯が設定されているものとする。なお、この時間帯の設定は一例であり、その数も一例に過ぎない。
制御部104は、督促メールを送信する相手を、不払情報データベース150を参照して特定する。制御部104は、不払情報データベース150において支払日時に日時情報が登録されていないデータに対応する賃借人IDを、督促メールを送信する相手として特定する。そして、制御部104は、当該賃借人IDに対応するメールアドレスを、賃借人データベース120を参照して特定する。また、制御部104は、賃借人IDに対応する未払い回数122eと総遅延回数122fとを賃借人データベースを参照して特定する。そして、特定した未払い回数122eと総遅延回数122fとに基づいて、制御部104は、メッセージデータベース140を参照して、対応するメッセージ内容142を特定する。そして、制御部104は、特定したメッセージ内容を本文とし、宛先を特定したメールアドレスとする督促メールを各賃借人毎に生成する。
制御部104は、不払情報データベース150から特定した督促メールを送るべき賃借人の総数を計数する。そして、制御部104は、計数した総数を、督促メールを送信する時間帯の総数(ここでは、5)で割る。なお、制御部104は、計数した総数が時間帯の数で割り切れない場合には、余りを各時間帯のいずれかに分散するようにして各時間帯において送信すべきメール数を決定する。例えば、計数した総数が「107」であった場合には、債務管理装置100は、各時間帯(10時から11時、11時から12時、12時から13時、13時から14時、14時から15時の各時間帯)には最低21通の督促メールを送信し、余りとなる2通は、各時間帯の早いものから1つずつ追加して送信する。したがって、この例であれば、債務管理装置100は、10時から11時に22通、11時から12時に22通、12時から13時に21通、13時から14時に21通、14から15時に21通の督促メールを送信する。なお、10時から11時に送信する22通については、10時から11時の間の時間帯においてどのように送信することとしてもよく、例えば、10時にまとめて22通を送信することとしてもよい。あるいは、10時に22通のうちの半分を送信し、10時半に残りの半分を送信することとしてもよい。また、あるいは、60分を送信すべきメール数で割った数を、メールを送信する送信間隔として逐次送信することとしてもよく、この時に、督促メールのメール数が多い場合に、1度に何通かまとめて送信することとしてもよい。例えば、60分間に、2400通を送信することとした場合、40通を毎分送信する構成としてもよい。そして、制御部104は、各時間帯において送信すべきメール数になるように、生成した各督促メールを各時間帯に割り当てる。本実施の形態においては、どの督促メールをどの時間帯に割り当てるかについては、ランダムに決定することとする。これにより、1つの時間帯で送るべき督促メールの数が抑制できるので、送った督促メールに応じて賃借人の端末から成される発呼の個数も抑制できるので、債務管理装置100に係る保証業者が電話に応対できないという可能性を低減することができる。
以上が、債務管理装置100の構成である。
<データ>
ここから、債務管理装置100に係る各種データについて説明する。
図4は、契約データベース110のデータ構成例を示すデータ概念図である。図4に示すように、契約データベース110は、賃借人ID111と、賃貸人ID112と、物件情報113とが対応付けられた情報である。契約データベース110は、賃借人ID111で示される賃借人と、賃貸人ID112で示される賃貸人との間で、対応する物件情報113で示される物件についての賃貸借契約が結ばれていることを示す情報である。
賃借人ID111は、債務管理装置100が、物件を賃借する人物(あるいは何らかの団体)を一意に特定するための識別情報である。
賃貸人ID112は、物件を保有する人物(あるいは何らかの団体)であって、対応する賃借人ID111に物件を賃借する人物を一意に特定するための識別情報である。
物件情報113は、対応する賃借人ID111で示される賃借人と、賃貸人ID112で示される賃貸人との間で賃貸される物件に関する情報である。物件情報113は、物件名113aと、家賃113bと、住所113cとを含む。
物件名113aは、賃借人と賃貸人との間で賃貸する物件の名称である。
家賃113bは、対応する物件名113aを賃借人が賃貸人から借りるために支払う対価(賃料)を示す情報である。
住所113cは、物件名113aで示される物件の住所であって、所在地を示す情報である。
図4の例で言えば、賃借人ID111が「AAA」である人物は、賃貸人ID112が「aaa」である人物から、「東京都渋谷区…」にある物件「Aハイツ」を家賃「4万5千円」で賃借していることが理解できる。契約データベース110は、債務管理装置100に係る保証業者が新たな賃貸借契約についての保証を受け付けるごとに新たなデータが追加され、賃貸借契約が当事者間で解約された場合に削除される。契約データベース110があることにより、債務管理装置100は、賃借人と賃貸人との間の契約を認識することができる。
図5は、賃借人データベース120のデータ構成例を示すデータ概念図である。図5に示すように、賃借人データベース120は、賃借人ID121と、賃借人属性情報122とが対応付けられた情報である。賃借人データベース120は、賃借人に係る情報(属性)を定めた情報である。
賃借人ID121は、債務管理装置100が、物件を賃借する人物(あるいは何らかの団体)を一意に特定するための識別情報である。賃借人ID121と、図4に示す賃借人ID111とは、同一人物(あるいは団体)を示す場合には、同じ識別情報を用いる。
賃借人属性情報122は、賃借人ID121で示される賃借人に関する属性を示す情報であり、名前122aと、性別122bと、年齢122cと、年収122dと、未払い回数122eと、総遅延回数122fと、メールアドレス122gと、電話番号122hとを含む。
名前122aは、賃借人の名前を示す情報である。
性別122bは、賃借人の性別を示す情報である。
年齢122cは、賃借人の年齢を示す情報である。
年収122dは、賃借人の年収を示す情報である。
未払い回数122eは、賃借人が所定期間ごとに支払うべき対価を所定期間内に支払わなかった期間であって債務の履行を未だ果たしていない回数を示す情報である。未払い回数122eは、支払いを滞らせていた賃借人からの支払いがあった場合に、制御部104によって、支払った金額に応じた債務の回数ぶんだけ減算される。具体的には、制御部104は、支払いを行ったことを示す支払情報を受け付けるごとに、対応する未払い回数122eを「1」減算する。
総遅延回数122fは、賃借人が所定期間ごとに支払うべき対価を所定期間内に支払わなかった総回数を示す情報である。総遅延回数122fは、対応する賃借人についての不払情報を受け付けるたびに、制御部104によって、「1」加算される。
メールアドレス122gは、賃借人が保有する端末に設定された電子メールのアドレスを示す情報である。
電話番号122hは、賃借人が保有する電話機に設定された電話番号を示す情報である。
図5の例で言えば、賃借人ID121が「AAA」となっている賃借人は、名前122aが「Andrew」であり、性別122bは「男(M)」であり、年齢122cは「23」才である。また、「Andrew」の年収122dは「350万円」であり、現在、未払い回数122eが「4回」であることから4ヶ月分の家賃を滞納していることになる。また、総遅延回数122fは「32回」であり、「Andrew」の端末のメールアドレス122gは、「AAA@docono.com」であり、電話番号122hは、「090-0598-AAAA」であることが理解できる。賃借人データベース120は、新たな賃貸借契約が契約データベース110に登録された際に、対応する賃借人が賃借人データベース120に登録されていない場合に、追加される。賃借人に係る情報の追加は、債務管理装置100のオペレータが入力受付部103を介して行う。
図6は、賃貸人データベース130のデータ構成例を示すデータ概念図である。図6に示すように、賃貸人ID131と、賃貸人属性情報132とが対応付けられた情報である。賃貸人データベース130は、賃貸人に係る情報(属性)を定めた情報である。
賃貸人ID131は、債務管理装置100が、物件を賃貸する人物(あるいは何らかの団体)を一意に特定するための識別情報である。賃貸人ID131と、図4に示す賃貸人ID112とは、同一人物(あるいは団体)を示す場合には、同じ識別情報を用いる。
賃貸人属性情報132は、賃貸人ID131で示される賃貸人に関する属性を示す情報であり、名前132aと、メールアドレス132bと、電話番号132cと、住所132dとを含む。
名前132aは、賃貸人の名前を示す情報である。
メールアドレス132bは、賃貸人が保有する電話機に設定された電子メールのアドレスを示す情報である。
電話番号132cは、賃貸人が保有する電話機に設定された電話番号を示す情報である。
住所132dは、賃貸人の住所を示す情報である。
図6の例で言えば、賃貸人ID131が「aaa」となっている賃貸人は、名前132aが「Alex」となっている。また、「Alex」の端末のメールアドレス132bは、「aaa@bzweb.ne.jp」であり、電話番号は、「090−2342−aaaa」であり、住所が「東京都港区…」となっていることが理解できる。賃貸人データベース130は、新たな賃貸借契約が契約データベース110に登録された際に、対応する賃貸人が賃貸人データベース130に登録されていない場合に、追加される。賃貸人に係る情報の追加は、債務管理装置100のオペレータが入力受付部103を介して行う。
図7は、メッセージデータベース140のデータ構成例を示すデータ概念図である。図7に示すようにメッセージデータベース140は、遅延条件141と、メッセージ内容142とが対応付けられた情報である。メッセージデータベース140は、督促メールの本文内容を定めた情報である。
遅延条件141は、賃借人が家賃(対価)の支払いを滞らせている条件を示す情報であり、ここでは、総遅延回数と未払い回数との少なくともいずれか一方の回数に基づく条件が示される。条件が複数ある場合には、各条件がandで結ばれる場合には、全ての条件を満たした場合を示し、各条件がorで結ばれる場合には、複数の条件のうちのいずれかを満たした場合を示す。
メッセージ内容142は、遅延条件141で示される条件に応じて、債務管理装置100が送信する督促メールのメッセージ内容、即ち、メール本文の内容を示す情報である。
図7の例で言えば、賃借人が家賃(対価)の支払いを滞らせた回数、即ち、総遅延回数が「5回」、未払い回数が「1回」であれば、当該賃借人に対して送付されるメールの本文の内容は、「賃借人様 お世話になっております、XX保証会社です。090−XXX−XXXXまで、一度お電話いただけますでしょうか?よろしくお願い致します。 以上」となっている。ここで、「賃借人様」には、賃借人の名前が挿入される。メッセージデータベース140は、賃借人が対価の支払いを滞らせれば滞らせるほど、メッセージ内容が賃借人にとって厳しくなるように設定されている。
図8は、不払情報データベース150のデータ構成例を示すデータ概念図である。図8に示すように、不払情報データベース150は、賃借人ID151と、受信日時152と、督促メール送信日時153と、不払期間154と、電話受付日時155と、支払日時156とが対応付けられた情報である。不払情報データベース150は、賃借人が行った不払に関する実績についての情報である。
賃借人ID151は、対価の支払いを滞らせた賃借人を示す識別情報である。賃借人ID151は、同一人物であれば、図4や図5における賃借人IDと同じ識別情報を用いる。
受信日時152は、不払情報を受信した日時を示す情報である。
督促メール送信日時153は、電話の督促をするための督促メールを送信した日時を示す情報である。まだ、督促メールを送信していない場合には、空データになる。図8においては、空データの場合、「−」で示している。督促メール送信日時153は、督促メールを最後に送信した日時を示す情報である。
不払期間154は、賃借人が不払を行った期間を示す情報である。
電話受付日時155は、督促メールの送信後に賃借人から電話を受けた日時を示す情報である。電話受付日時155は、債務管理装置100のオペレータが入力受付部103を介して入力する情報である。電話受付日時155は、賃借人からの電話があるごとに入力される。
支払日時156は、対応する賃借人から対価の支払いがあった日時を示す情報である。支払日時156に日時情報が入っていない限り、債務管理装置100は、一定時間ごとに督促メールを送信する。
図8の例でいえば、賃借人ID151が「AAA」で示される賃借人は、「2016年5月」分の家賃を当該期間中に支払えなかったため、債務管理装置100は、「2016年6月1日10時」に、不払情報を受信することになった。当該不払い情報に応じて、債務管理装置100は、督促メールを「2016年6月2日10時」に送信している。当該督促メールを受けて賃借人は、債務管理装置100に係る業者に「2016年6月2日」に電話を発呼しており、「2016年6月2日19時38分」に家賃の支払いを行っていることが理解できる。
以上が、債務管理装置100に係るデータの説明である。
<動作>
ここから、本実施の形態に係る債務管理装置100の動作について、図9及び図10のフローチャートを用いて説明する。図9は、債務管理装置100の不払情報や支払情報を受信したときの動作を示すフローチャートである。
図9に示すように、債務管理装置100の通信部101は、外部の装置から信号を受信する。通信部101は、受信した信号が何かをその信号のヘッダを確認することで特定する。通信部101は、受信した信号が不払情報であった場合に(ステップS901のYES)、通信部101は、当該不払情報を制御部104に伝達する。
制御部104は、伝達された不払情報から賃借人IDを抽出する。そして、制御部104は、不払情報から抽出した賃借人IDに基づいて賃借人データベース120を検索する。そして、検索されたデータ、即ち、不払情報の賃借人IDに対応するデータの未払い回数122eと、総遅延回数122fとのそれぞれの回数に1加算して賃借人データベース120を更新する(ステップS902)。
次に、制御部104は、伝達された不払情報から賃借人IDと不払期間とを抽出する。制御部104は、抽出した賃借人IDを、不払情報データベース150の賃借人ID151に新たに登録する。制御部104は、登録した賃借人IDに対応付けて、不払情報から抽出した不払期間を不払情報データベース150の不払期間154に登録する。そして、制御部104は、不払情報を受信した日時を登録した賃借人IDに対応付けて受信日時152に登録して(ステップS903)、ステップS901に戻る。
ステップS901において、通信部101は、受信した信号が不払情報ではなく(ステップS901のNO)、支払情報であった場合に(ステップS902のYES)、受信した支払情報を制御部104に伝達する。支払情報でなかった場合に(ステップS902のNO)、ステップS901に戻って次の信号を受信するまで待機する。
制御部104は、伝達された支払情報から賃借人IDを抽出する。そして、制御部104は、支払情報から抽出した賃借人IDに基づいて賃借人データベース120を検索する。そして、検索されたデータ、即ち、支払情報の賃借人IDに対応するデータの未払い回数122eを、「1」減算して賃借人データベース120を更新する(ステップS905)。
制御部104は、伝達された支払情報から賃借人IDと不払期間とを抽出する。制御部104は、抽出した賃借人IDと不払期間とに対応するデータを不払情報データベース150から検出する。そして、検索したデータの支払日時156に、支払情報を受信した日時を追加して、不払情報データベース150を更新して(ステップS903)、ステップS901に戻る。
以上が、不払情報や支払情報を受信したときの債務管理装置100の動作である。
次に、債務管理装置100が電話の督促メールを送信する場合の動作について説明する。図10は、債務管理装置100の対価を支払っていない賃借人に対して電話督促メールを送信する際の動作を示すフローチャートである。
図10に示すように、債務管理装置100の制御部104は、督促メールの送信タイミングが到来したか否かをスケジュールに基づいて判定する(ステップS1001)。当該スケジュールは予め所定期間ごと(例えば、毎日)の定められた時間(例えば、10時)に開始するように定められているものとし、制御部104は、債務管理装置100に備えられている時計により、送信タイミングが到来したか否かを判定する。制御部104は、送信タイミングが到来するまでは(ステップS1001のNO)、待機する。
督促メールの送信タイミングが到来すると(ステップS1001のYES)、制御部104は、不払情報データベース150を参照して、支払日時156が空欄(図8の例で言えば「−」となっている箇所)になっているデータの個数を計数する(ステップS1002)。
制御部104は、計数した個数を督促メールを送信すべき総数として、督促メールを送信する時間帯の数(本実施の形態でいえば、5)で除する。これにより、各時間帯で送信すべき督促メールの数が特定できる(ステップS1003)。
制御部104は、不払情報データベース150から、支払日時156が空欄となっているデータの賃借人ID151を取得する。そして、取得した賃借人ID151から、賃借人データベース120を検索して、対応するメールアドレス122gを取得する(ステップS1004)。
制御部104は、取得したメールアドレスを送信先とするメールを各賃借人ID毎に生成する。具体的には、制御部104は、ステップS1004において取得した賃借人ID151各々について、賃借人データベース120の未払い回数122eと総遅延回数122fとを取得する。そして、取得した未払い回数122eと総遅延回数122f各々について、メッセージデータベース140の遅延条件141のいずれを満たすかを特定する。そして、満たすと特定された遅延条件に対応するメッセージ内容142をメールの本文とするメールを生成する(ステップS1005)。
制御部104は、生成した各メールを、ステップS1003において特定した各時間帯で送信すべき督促メールの数になるように、各時間帯に割り当てる(ステップS1006)。すなわち、生成した各督促メールに割り当てた時間帯の時刻を送信時刻として割り当てる。
そして、制御部104は、割り当てた時刻になると、その督促メールを、通信部101を介して、適宜送信先の賃借人の端末に通信部101を介して送信する(ステップS1007)。
以上が、債務管理装置100の督促メールの送信に係る動作である。
<表示例>
図11は、賃借人210の保有する端末200における督促メールの表示例を示している。
図11(a)は、賃借人が「Andrew」の場合であって、「Andrew」の総遅延回数が「10回未満」である場合の、督促メールの表示例を示している。
図11(b)は、賃借人が「Andrew」の場合であって、「Andrew」の未払い回数が「3回以上」、又は、総遅延回数が「50回以上」のいずれかを満たした場合の、督促メールの表示例を示している。
図11(a)、(b)に示すようなメールを見て、賃借人は、発呼を行う。
<まとめ>
上記実施の形態に示したように、債務管理装置100は、対価の支払いを怠った賃借人に対して、電話の発呼を依頼するメールを自動的に送信することができるので、保証業務に係るオペレータの処理負担を軽減することができる。また、債務管理装置100は、督促メールを送信すべき相手を特定し、自動的に各時間帯に割り当てて送信するように構成されているので、その督促メールに応じて賃借人からの発呼を受ける時間をなるべく分散するようにすることができる。したがって、督促メールに応じて賃借人が発呼を行ったのに、電話が集中して、一部の電話に応答することができないという事態を極力回避することができる。
<補足>
上記実施の形態に従って、債務管理装置100について説明したが、債務管理装置100は、他の手法により実現されてもよいことはいうまでもない。以下、債務管理装置が取り得る他の態様について説明する。
(1)上記実施の形態においては、債務管理装置100は、単純に送信すべき督促メールの総数を、送信時間帯の数で割って、その数になるように、ランダムに督促メールを抽出して割り当てることとしたが、より発呼を受けるタイミングが集中しないように督促メールを送信する相手に応じて、割り当てる時間帯を決定することとしてもよい。これにより、更なる効率化を図ることができる。以下、そのための手法として債務管理装置100が採り得る構成について説明する。
(1−1)過去の電話実績に応じて、賃借人が電話をしやすいと想定されるタイミングにあうように督促メールを送信する時間帯を決定する。
不払情報データベース150には、家賃を滞納した各賃借人について督促メールに応じて電話の発呼を行った日時情報が記憶されている。したがって、賃借人毎に、その日時情報から、賃借人が電話をかけてきた時間が含まれる時間帯を賃借人が電話をかけやすい時間帯であると推定できる。そこで、制御部104は、賃借人IDが同じ賃借人の発呼を行った日時情報の平均をとり、その平均日時に最も近い時間帯で督促メールを送信する構成をとることとしてもよい。例えば、電話レスポンスがあった多くあった時間帯が17時から18時の間であった場合には、その賃借人に対する督促メールは、14時から15時の時間帯に送信することとする。
(1−2)過去の電話実績に応じて、督促メールの送信からのレスポンスの速さに応じて督促メールを送信する時間帯を決定する。
不払情報データベース150には、家賃を滞納した各賃借人について督促メールに応じて電話の発呼を行った日時情報が記憶されている。また、不払情報データベース150には、督促メールを送信した送信日時も記憶されている。制御部104は、これらの時間の差分から、各賃借人の督促メールに対するレスポンスの速さを特定することができる。レスポンスの早い賃借人は、いずれの時間帯で督促メールを送信するにせよ、督促メールを送った時間帯内での発呼を期待することができる。したがって、そのような賃借人は、なるべく各時間帯に分散するようにして督促メールを送信した方が、発呼を受ける時間帯がなるべく集中しないようにすることができると推測できる。そこで、制御部104は、家賃を滞納したことがある賃借人について、督促メールに対するレスポンス時間を算出する。同じ賃借人について複数のデータが登録されている場合には、レスポンス時間の平均値を算出する。そして、算出したレスポンス時間(又はその平均値)が所定の閾値以下(例えば、1時間)である賃借人を特定する。そして、制御部104は、レスポンス時間(又はその平均値)が所定の閾値以下である賃借人をなるべく各時間帯に分散するように、督促メールを送信する時間帯を決定する。
(1−3)賃借人の属性情報に応じて督促メールを送信する時間帯を決定する。
上記実施の形態の図5に示す賃借人データベース120には示していないが、賃借人データベース120は、その他の属性情報を含んでもよい。例えば、一例として賃借人の職業情報が含まれてもよい。そのような場合に、賃借人の職業という属性情報から、督促メールを送信する時間帯を決定することとしてもよい。
制御部104は、例えば、賃借人の職業が会社員であれば、通常職務に就いていると推定される時間帯を避け、就業前、昼休み、就業後といった時間帯に督促メールを送信するように構成されていてもよい。また、あるいは、賃借人の職業が専業主婦であれば、基本的にどのような時間帯であっても電話しやすいと推測できることから、送信すべき時間帯を決定する際に、最後に時間帯を決定するようにしてもよい。また、あるいは、賃借人の職業が飲食業であれば、食事時の時間帯を避けて督促メールを送信する時間帯を決定することとしてもよい。また、より大雑把に昼に就業する職業の賃借人には昼に督促メールを送信し、夜に就業する職業の賃借人には夜に督促メールを送信する構成としてもよい。
(1−4)その他の手法
その他の督促メールを送信する時間帯を決定する手法としては、例えば、初めて、対価の支払いを怠った賃借人については、各時間帯に分散するように各時間帯に割り当てることとしてもよい。初めて対価の支払いを行った賃借人は、往々にして電話のレスポンスが早い傾向にある。そのため、督促メールを送った場合に、近い時間にその賃借人からの発呼が入る可能性が高いことを意味する。そこで、対価の支払いを怠った賃借人がばらけるようにすべく、当該賃借人への督促メールを送信する時間帯が分散するように、督促メールを送信する時間帯を決定する。
(2)上記実施の形態においては、督促メールの本文内容を、賃借人の未払い回数122eと総遅延回数122fとから、メッセージデータベース140を参照して決定することとしたが、督促メールの本文内容を決定する条件は、未払い回数122eや総遅延回数122f以外の内容を条件として決定することとしてもよい。
例えば、賃借人データベース120に、各賃借人について、賃借人の性格情報を対応付けて記憶しておいてもよい。そして、この場合、メッセージデータベース140は、性格情報と、メッセージ内容とが対応付けられた情報であるとよい。例えば、まじめな性格の賃借人に対しては、丁寧な内容のメッセージ内容にして電話をする可能性を向上させてもよいし、気弱な性格の賃借人に対しては、多少威圧的なメールにして電話をする可能性を向上させてもよいし、怒りやすい性格の賃借人に対しては、なるべく温和な表現のメールにして電話をする可能性を向上させてもよい。また、賃借人の性格に限られず、賃借人の性別、年齢、職業、年収、滞納履歴(総遅延回数や未払い回数)など賃借人の情報に応じて、督促メールの内容を変更することとしてもよい。そのために、メッセージデータベース140は、本文内容に対応付けて、どのような賃借人に対して送信する督促メールであるかを示すための賃借人の情報を対応付けた情報であってもよい。
また、督促メールの本文内容によっても、電話の受電数を調整し得る。例えば、メールの本文内容として、「単に振り込んでください」と記載した場合と、「電話をしてください」と記載した場合とでは、「電話をください」という内容にした方が受電数を増加する傾向がある。そのために、メッセージデータベース140は、滞納履歴に応じて、異なる本文内容を対応付けた構成としてもよい。例えば、「総遅延回数が30回以上」の人には、本文内容に「電話をしてください」の一文を入れ、「総遅延回数が30回未満」の人には、本文内容に「単に振り込んでください」との記載を入れる構成としてもよい。この構成により、督促メールの本文内容によっても賃借人からの受電数を調整し得る。
このような構成をとって、賃借人の正確に合わせた督促メールを送信することで、賃借人が電話をする可能性を向上させてもよい。
(3)上記実施の形態においては記載していないが、債務管理装置100は、督促メールを一度送信した後、一定時間後(例えば、2時間後)に不払情報データベース150の電話受付日時155に日時情報が入っていない場合には、再度督促メールを送信するように構成されてもよい。これにより、賃借人が発呼を行う可能性を高めることができる。
(4)上記実施の形態においては、契約データベース110や、賃借人データベース120、賃貸人データベース130は、債務管理装置100のオペレータにより更新されることしたが、これはその限りではない。通信部101から必要な情報を賃貸人310の端末300から受け付けて制御部104が更新することとしてもよい。例えば、端末300は、契約データベース110を更新するために必要となる、賃貸人と賃借人と物件情報とを含む契約情報を債務管理装置100に送信し、債務管理装置100は、受け付けた契約情報を契約データベース110に登録する構成としてもよい。賃借人データベース120、賃貸人データベース130についても同様に、制御部104が必要な情報を受け付けて更新する構成としてもよい。
(5)上記実施の形態においては、債務管理装置100は、賃借人が所定期間における対価の支払いを怠ると送信される不払情報を受けて、すぐに次の所定期間における送信タイミングにおいて電話督促メールを送信することとしたがこれは、その限りではない。どのタイミングで電話督促メールを送るかは、債務管理装置100のオペレータが適宜定めてよく、例えば、1ヶ月目の家賃の滞納段階では、電話督促メールを送らず、2ヶ月連続で家賃を滞納したタイミングで初めて電話督促メールを送ることとしてもよい。
(6)上記実施の形態においては、不払情報と、対価の支払いを怠っていた賃借人が対価を支払った場合の支払情報と、を受信して賃借人データベース120や、不払情報データベース150の更新を行う例を説明したが、これは、その限りではない。各賃借人について、対価の支払いを行ったことを示す支払情報のみを受けつけるだけでも同様の構成を実現することができる、即ち、対価を支払うべき所定期間内に支払情報を受信しなかった賃借人について、総遅延回数、未払い回数を1加算するとともに、不払情報データベースに登録する構成でも、上記実施の形態と同様の構成を実現できる。
(7)上記実施の形態においては、債務管理装置100は、賃料の支払いの総遅延回数や連続して遅延した回数に応じて、電話督促のメールの文面を変える例を示した。しかし、メールの文面を変更するトリガは、総遅延回数や未払い回数に限定されるものではないことはいうまでもない。
(8)上記実施の形態においては、支払情報は、1期間ごとに送信されてくるものとしたが、これはその限りではなく、賃借人が複数期間分をまとめて対価を支払った場合には、支払情報は、対価を支払った期間分の情報を含んで、1回で送信されてくることとしてもよい。この場合には、制御部104は、支払情報に含まれる期間分の情報を抽出し、それに対応する複数期間の支払日時156に支払情報を受信した日時を登録して不払情報データベース150を更新することとしてもよい。
(9)上記保証業務は、賃貸借契約に関する保証契約に係る一態様を示したものであり、契約内容は保証契約に限るものではない。債務管理装置100が管理する契約は、少なくとも2者間で取り交わされる契約であって、一方から他方に対して、定期的に又は複数回対価を支払うことを定めた契約であればよく、上記実施の形態に示したような賃貸借契約に関する保証契約に限るものではない。また、ここでいう2者は、個人であってもよいし、なんらかの団体、例えば企業であってもよい。ここでいう契約内容の具体例としては、例えば、(i)賃貸借契約において、賃貸人が賃借人への債権を管理する場合や、(ii)賃貸借契約において、賃貸人から委託を受けた債権管理会社が賃借人への債権を管理する場合や、(iii)継続的な売買契約に基づき発生する売買代金に対して発生する債権を管理する場合や、(iv)病院の診療報酬契約に基づいて発生する債権を管理する場合など、様々な場合が含まれる。また、契約内容に応じて、具体的実施態様は適宜変更されることはいうまでもない。例えば、保証契約における保証会社が債務管理装置を用いる場合、不払情報は、賃貸人又は賃貸人の賃料を管理する業者の端末から債務管理装置に送信されることになる。しかし、賃貸借契約の賃料の管理会社が債務管理装置を用いる場合、不払情報は、賃借人が賃貸人に対して賃料を支払う振込先の口座を取り扱う銀行から債務管理装置に送信されることになる。
(10)上記実施の形態においては、督促メールを送信する時間帯の例として、10時〜11時、11時〜12時、12時〜13時、13時〜14時、14時〜15時の時間帯を設ける例を説明した。これは、15時(期限)までに送信すべき督促メールを送信する時間帯を分配する例である。即ち、送信すべき督促メールを各時間帯に振り分ける例を示している。しかしながら、督促メールを送信する時間帯を分配することがこれに限定されるものではないことはいうまでもない。例えば、以下のように時間帯(期間帯)を設定することとしてもよい。
例えば、一か月間のある時点で、その月中(期限)に送信すべき督促メールがX件あったとし(未回収債権の数がX件あるとも言える)、その月の残りの平日がY日あったとする。この場合、Y日の確実においては、X/Y件の督促メールを1日に送信することとし、1日に送信すべきX/Y件の督促メールは、上記実施の形態に示したように、各時間帯に分配して送信することとしてよい。
このとき、上記実施の形態においては、督促メールを送信する各時間帯において送信する督促メール数がなるべく均一になるように決定していたが、これはその限りではない。以下のような条件のもとで、各時間帯に送信する督促メール数を不均等にして送信することとしてもよい。
例えば、債務管理側における督促メールに対して賃借人がする発呼を受けるテレフォンオペレーターのシフトに基づいて、配分することとしてもよい。例えば、10時〜11時にはa人のオペレータが、11時〜12時にはb人のオペレータが、12〜13時にはc人のオペレータが、13時〜14時にはd人のオペレータが、14時〜15時には、e人のオペレータが待機していたとする。まあ、送信すべき督促メール数は、X件あったとする。この場合、10時〜11時の間に送信する督促メールは、(a×X)/(a+b+c+d+e)件としてもよい。即ち、各時間帯に待機しているオペレータ数の合計人数で送信すべき総督促メール数を除した値に、その時間帯に待機しているオペレータ数を乗じた値を、その時間帯で送信すべき督促メール数としてもよい。
また、あるいは、上記補足(1)にも示したように、賃借人に関する情報に基づいて、送信時間を割り振ることとしてもよく、その割り振った結果として、各時間帯で送信する督促メール数が不均等になってもよい。
(11)上記実施の形態に示してはいないが、賃借人は、期限までに支払うべき対価の一部しか支払えない場合がある。このような場合には、総遅延回数や未払い回数には、支払った割合に相当する分だけの数値(例えば、3割分を払っていた場合には、残りの7割分に相当する遅延量として0.7)を加算することとしてもよいし、一部だけ支払ったとしても全額を支払っていないことには変わりないとして、1加算することとしてもよい。
(12)上記実施の形態において、債務管理装置100の各部は、集積回路(IC(Integrated Circuit)チップ、LSI(Large Scale Integration))等に形成された論理回路(ハードウェア)や専用回路によって実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)およびメモリを用いてソフトウェアによって実現してもよい。また、各機能部は、1または複数の集積回路により実現されてよく、複数の機能部の機能を1つの集積回路により実現されることとしてもよい。LSIは、集積度の違いにより、VLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIなどと呼称されることもある。また、当該回路は、再構築可能な回路(例えば、FPGA:Field Programmable Gate Away)により実現されてもよい。債務管理装置100を回路により構成する場合、例えば、図12に示すように、通信回路101aと、記憶回路102aと、入力受付回路103aと、制御回路104aとから構成されてよく、各回路は、上記実施の形態に示した各機能部と同様の機能を実現する。
債務管理装置100の各機能部をソフトウェアにより実現する場合、債務管理装置100は、各機能を実現するソフトウェアである債務管理プログラムの命令を実行するCPU、上記債務管理プログラムおよび各種データがコンピュータ(またはCPU)で読み取り可能に記録されたROM(Read Only Memory)または記憶装置(これらを「記録媒体」と称する)、上記債務管理プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などを備えている。そして、コンピュータ(またはCPU)が上記債務管理プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記債務管理プログラムは、当該債務管理プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。本発明は、上記債務管理プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
なお、上記債務管理プログラムは、例えば、ActionScript、JavaScript(登録商標)などのスクリプト言語、Objective-C、Java(登録商標)などのオブジェクト指向プログラミング言語、HTML5などのマークアップ言語などを用いて実装できる。
(13)本発明を諸図面や実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形や修正は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各手段、各ステップ等に含まれる機能等は論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の手段やステップ等を1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。
(14)上記実施の形態に示した構成並びに参考例に示した構成は適宜組み合わせることとしてもよい。