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JP6284196B2 - 衝撃吸収装置 - Google Patents
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Description

本発明は、衝撃吸収装置に関する。
従来、鉄塔や高層ビルの高所で作業を行う作業者は、作業現場の鉄骨と作業者とを繋ぐロープ及び安全ベルトを装着し、高所から誤って落下した場合であっても、ロープ及び安全ベルトによって作業者が過度に落下することを防止し、安全を確保する様にしている。また、天井に吊り下げられた機器や設備が、地震等によって地面に落下することを防止したロープも存在する。このようなロープは、ロープが作業者又は機器を吊った際に、作業者又は機器に過度な衝撃が加わらない様、衝撃吸収装置が組み込まれており、種々の衝撃吸収装置が開発されてきた。
例えば、特許文献1には、索条の途中を折りたたみ、この折りたたんだ部分を樹脂材で一体に被包し、さらに、隣接する策条の折りたたまれた部分を相互に結合し、衝撃の吸収率を高めた衝撃緩和用索条体が記載されている。
また、特許文献2には、長手方向に複数のスリットが設けられた板バネを有する衝撃吸収手段を備えた落下防止部材が記載されている。
特開昭59−197263号公報 特開2010−9984号公報
しかしながら、引用文献1に記載されている衝撃緩和用索条体は、折りたたまれた索条部分が相互に結合され、さらに、折りたたまれた索条部分が樹脂によって単純に被覆されている構成の為、徐々に引っ張られる様な負荷に対しては、索条体が伸長するものの、落下時のような瞬時に負荷された衝撃に対しては、索条体が瞬時に伸長出来ないことから、作業者又は機器に過度の衝撃を与えてしまう虞を有していた。
また、引用文献2に記載されている落下防止部材の衝撃吸収手段は、板バネ自身が金属製である為、引用文献1と同様に、落下時のような瞬時に負荷された衝撃に対しては、衝撃吸収手段が瞬時に伸長出来ないことから、作業者又は機器に過度の衝撃を与えてしまう虞を有していた。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、落下時のような瞬時に負荷される衝撃であっても、速やかに伸長することによって、衝撃を吸収することのできる衝撃吸収装置を提供することを目的とする。
<1>本願請求項1に係る発明は、波型形状に形成された線状体と、前記線状体の外周を覆う樹脂層と、を備え、前記樹脂層は、前記線状体の前記波型形状に対応して溝が形成されている、衝撃吸収装置を特徴とする。
<2>請求項2に係る発明は、請求項1に記載の衝撃吸収装置において、前記溝の深さは、前記樹脂層の両端部から中央部分に向かって減少している、衝撃吸収装置を特徴とする。
<3>請求項3に係る発明は、請求項1又は請求項2に記載の衝撃吸収装置において、前記樹脂層の両端部に設けられた前記溝は、V字状に形成されている、衝撃吸収装置を特徴とする。
<4>請求項4に係る発明は、請求項1〜請求項3のいずれか一つに記載の衝撃吸収装置において、前記樹脂層の中央部分に設けられた前記溝は、U字状に形成されている、衝撃吸収装置を特徴とする。
<5>請求項5に係る発明は、請求項4に記載の衝撃吸収装置において、前記樹脂層の前記溝の形状は、前記樹脂層の両端部のV字状から中央部分のU字状に遷移している、衝撃吸収装置を特徴とする。
<1>請求項1に記載の衝撃吸収装置は、波型形状に形成された線状体と、前記線状体の外周を覆う樹脂層と、を備え、前記樹脂層は、前記線状体の前記波型形状に対応して溝が形成されていることから、瞬間的な衝撃(引張方向への力)が衝撃吸収装置に加えられると、樹脂層の溝を起点に亀裂が次々に伸展して衝撃吸収装置が伸長するので、瞬間的な衝撃を吸収することができる。
<2>請求項2に記載の衝撃吸収装置は、前記溝の深さが、前記樹脂層の両端部から中央部分に向かって減少していることから、衝撃が付与された際に衝撃吸収装置の両端が伸長し易くなるので初期の衝撃をさらに吸収し易く、且つ、衝撃吸収装置の中央部では伸長し難くなるので、衝撃吸収装置に付与された衝撃を減衰させるように吸収することができる。
<3>請求項3に記載の衝撃吸収装置は、前記樹脂層の両端部に設けられた前記溝は、V字状に形成されていることから、衝撃が付与された際に衝撃吸収装置の両端がさらに伸長し易くなるので初期の衝撃をさらに効率よく吸収することができる。
<4>請求項4に記載の衝撃吸収装置は、前記樹脂層の中央部分に設けられた前記溝は、U字状に形成されていることから、衝撃が付与された際に、衝撃吸収装置の中央部分では衝撃吸収装置が伸長する速度を緩めることができるので、衝撃吸収装置に付与された衝撃をさらに減衰させるように吸収することができる。
<5>請求項5に記載の衝撃吸収装置は、前記樹脂層の前記溝の形状は、前記樹脂層の両端部のV字状から中央部分のU字状に遷移していることから、衝撃が付与された際に衝撃吸収装置の両端が伸長し易くなるので初期衝撃をさらに効率よく吸収し、且つ、衝撃吸収装置の中央部では衝撃吸収装置が伸長する速度を緩めることができるので、衝撃吸収装置に付与された衝撃をさらに減衰させるように吸収することができる。
本発明の第1実施形態を示す衝撃吸収装置の説明図であり、(a)は衝撃吸収装置の全体図であり、(b)は(a)の線状体の配置を説明する為の衝撃吸収装置の縦断面を記載した図であり、(c)は(a)の衝撃吸収装置が衝撃を吸収し終えた後の動作を説明する図である。 本発明の第2実施形態を示す衝撃吸収装置の説明図である。 本発明の第3実施形態及び第3実施形態の変形例を説明する為の衝撃吸収装置の説明図であり、(a)は第3実施形態の衝撃吸収装置の縦断面の図であり、(b)は第3実施形態の変形例における衝撃吸収装置の縦断面の図であり、(c)は第3実施形態の別の変形例における衝撃吸収装置の縦断面の図である。 本発明の第4実施形態を説明する為の衝撃吸収装置の説明図であり、(a)は第4実施形態の衝撃吸収装置の縦断面の図であり、(b)は第4実施形態の変形例における衝撃吸収装置の縦断面の図である。 本発明の第5実施形態を示す衝撃吸収装置の説明図である。 本発明の第6実施形態を示す衝撃吸収装置の説明図である。 本発明の第7実施形態を説明する為の衝撃吸収装置の説明図であり、(a)は第7実施形態を示す衝撃吸収装置の線状体の配置を説明する為の衝撃吸収装置の縦断面を記載した図であり、(b)は第7実施形態を示す衝撃吸収装置の全体図である。 本発明の第8実施形態を示す衝撃吸収装置の説明図である。
以下、本発明の衝撃吸収装置を図面に示す好適実施形態に基づいて説明する。
<第1実施形態>
図1は本発明の第1実施形態を示す衝撃吸収装置の説明図であり、(a)は衝撃吸収装置の全体図であり、(b)は(a)の線状体の配置を説明する為の衝撃吸収装置の縦断面を記載した図であり、(c)は(a)の衝撃吸収装置が衝撃を吸収し終えた後の動作を説明する図である。
また、図1では、理解を容易にするため、衝撃吸収装置を模式的に図示しているため、寸法比は実際とは異なる。
図1(a)及び(b)において、衝撃吸収装置1は、折り畳み部200を有する波型形状に形成された線状体2と、線状体2の波型形状部を覆う樹脂層3と、を備えており、樹脂層3は、線状体2の波型形状に対応した複数の溝5(501、502、503、504、505、506、507及び508)を有している。より詳細には、樹脂層3の複数の溝5は、波型形状の折り畳み部200の反対側に当たる樹脂層3の縁部に設けられている。
ここで、衝撃吸収装置1が、引張方向(矢印Aの方向)に衝撃を受けると、上端側の溝501及び下端の溝508に引張の応力が集中し、樹脂層3に点線矢印Bの方向への亀裂が進展していく。これにより、衝撃吸収装置1の一部が破壊されることによって衝撃吸収装置1は伸長する。ある程度、溝501及び溝508に起因する亀裂に伴って衝撃吸収装置が進展していくと、次に、溝502及び溝507に引張の応力が集中し、樹脂層3に新たな亀裂が発生する。これを繰り返すことによって、最終的には樹脂層3の中央部に配置されている溝504及び溝505からも亀裂が進展して、衝撃吸収装置は、図1(c)に記載した様に伸長する。
このように、本実施形態の衝撃吸収装置1は、波型形状に形成された線状体2と、線状体2の外周を覆う樹脂層3と、を備え、樹脂層3は、線状体2の波型形状に対応して溝5が形成されていることから、瞬間的な衝撃(引張方向への力)が衝撃吸収装置1に加えられると、樹脂層3の溝5を起点に亀裂が進展して衝撃吸収装置1が伸長するので、衝撃吸収装置1に負荷された瞬間的な衝撃を吸収することができる。
衝撃吸収装置1の線状体2は、単線で構成することもできるが、複数本の素線を撚り合わせた撚線(ロープ)で構成することが好ましい。線状体2を撚線で構成することによって、柔軟性及び機械的な強度に優れる為、線状体2の機械的強度を保ったまま容易に折り畳み部200を形成することができる。
また、線状体2の材料は、特に限定されるものではないが、ポリアミドやポリプロピレン、ポリエーテルエーテルケトン等の樹脂、アラミド系やポリアリレート系等の合成繊維でも良く、ステンレス等の金属でも良い。また、ステンレスの金属に樹脂を被覆したものや金属の外周を合成繊維で覆ったものであっても良い。
また、線状体2の外周を覆う樹脂層3の材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリウレタン、ポリアセタール、ポリカーボネート、エラストマー系、ポリブタジエン系やニトリル系等のゴム等で形成することができる。ただし、線状体2を樹脂材料や合成繊維を用いる場合には、樹脂層3を形成する樹脂は、線状体2を形成する樹脂よりも融点の低い樹脂を用いる必要がある。
また、本実施形態の樹脂層3は、直方体の形態を有しているが、これに限定されることなく、樹脂層3が線状体2を覆っていれば、樹脂層3の形態は、円筒形の形態や直方体の角部を削った形態としても良く、その他の形態を有していても良い。
本実施形態の衝撃吸収装置1は、以下の方法によって作製することができる。
まず、波型形状を有した金型内に線状体2をセットし、次に、金型に樹脂層3を形成する樹脂を流し込む。次に、樹脂層3の樹脂が冷却した後、金型から線状体2に覆われた樹脂層3を取り出して、線状体2の波型形状200に対応した位置に存在する樹脂層3の樹脂を切削する等して溝5を形成することによって、衝撃吸収装置1を作製することができる。
溝5は、樹脂層3の樹脂を切削する等して形成したが、これに限定されることなく、線状体2の波型形状200に対応した位置に樹脂層3の樹脂が流れこまない部分を金型内に設けておき、線状体2を金型内に配置した後、樹脂層3を形成する樹脂を金型内に流し込むことによって、溝5を形成しても良い。また、ここに記載した以外の公知の方法を採用して、衝撃吸収装置1を作製しても良い。
また、本実施形態では、樹脂層3に覆われている線状体2の上端及び下端は、衝撃吸収装置1の中央を通るように配置しているが、上端側の溝501及び下端の溝508からの亀裂を生じ易くする為、樹脂層3に覆われる線状体2の上端を衝撃吸収装置1の中央部分よりも溝501側(図1(b)の左側)に向かって配置し、樹脂層3に覆われる線状体2の下端を衝撃吸収装置1の中央部分よりも溝508側(図1(b)の右側)に向かって配置しても良い。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態の衝撃吸収装置について、図2を用いて、第1実施形態とは異なる点を中心に説明する。第1実施形態と共通する部分については、図中では同じ符号を付すこととする。
なお、図2は、理解を容易にするため、衝撃吸収装置を模式的に図示しているため、全体の寸法は実際とは異なる。
図2は、本発明の第2実施形態を示す衝撃吸収装置の説明図である。
図2において、衝撃吸収装置11は、溝15の深さ(長さ)が樹脂層13の両端部(上端及び下端)から中央部分に向かって減少している点で第1実施形態とは異なる。
より詳細には、溝511及び溝518の深さ(長さ)が最も深く(長く)、次いで、溝512及び溝517、溝513及び溝516の深さ(長さ)が順に減少しており、中央部分の溝514及び溝515の深さ(長さ)が最も浅く(短く)なるように、溝15が樹脂層13に形成されている。
このように、溝15の深さ(長さ)が、樹脂層13の両端部(上端及び下端)から中央部分に向かって減少していることから、衝撃が衝撃吸収装置11に付与された際に衝撃吸収装置11の両端(上端及び下端)は、溝511及び溝518の深さ(長さ)が深い(長い)ことから、樹脂層13に発生する亀裂は、矢印Cの長さだけとなり、衝撃吸収装置11が容易に伸長し易くなるので初期の衝撃をさらに吸収し易く、且つ、衝撃吸収装置11の中央部では溝514及び溝515の深さ(長さ)が浅い(短い)為、樹脂層13に発生する亀裂は、矢印Dの長さ分となり、衝撃吸収装置11が伸長し難くなるので、衝撃吸収装置11に付与された衝撃を減衰させるように吸収することができる。
<第3実施形態>
次に、第3実施形態の衝撃吸収装置について、図3を用いて、第1実施形態及び第2実施形態とは異なる点を中心に説明する。第1実施形態及びその他の実施形態と共通する部分については、図中では同じ符号を付すこととする。
図3は、本発明の第3実施形態及び第3実施形態の変形例を説明する為の衝撃吸収装置の説明図であり、(a)は第3実施形態の衝撃吸収装置の縦断面の図であり、(b)は第3実施形態の変形例における衝撃吸収装置の縦断面の図であり、(c)は第3実施形態の別の変形例における衝撃吸収装置の縦断面の図である。なお、図3は、理解を容易にするため、衝撃吸収装置を模式的に図示しているため、全体の寸法は実際とは異なる。
図3(a)において、衝撃吸収装置21は、両端部(上端及び下端)の溝25の形態が、他の溝25とは異なり、樹脂層23の側端部(左端又は右端)から樹脂層23の中央に向かってV字形態を有している点で第1実施形態及び第2実施形態とは異なる。
より詳細には、図3(a)において、樹脂層23の両端部(上端及び下端)の溝521及び溝528は、樹脂層23の側端部(左端又は右端)から樹脂層23の中央に向かって、溝の幅が徐々に狭くなり、溝の底(閉塞部分)はエッジ7a及び7bを有するように鋭く形成されており、溝の全体形態がV字形態となっている。また、溝521及び溝528を除くその他の溝25(522、523、524、525、526及び527)の形態は矩形形状であり、溝25の深さ(長さ)は、樹脂層23の両端部(上端及び下端)から中央に向うに従って減少している。
このように、樹脂層23の両端部(上端及び下端)に設けられた溝521及び溝528は、樹脂層23の側端部(左端又は右端)から樹脂層23の中央に向かってV字形態に形成されていることから、衝撃が付与された際に、溝521及び溝528に起因する亀裂が、矢印Eの方向に伸展し易くなり、衝撃吸収装置21の両端がさらに伸長し易くなるので初期の衝撃をさらに効率よく吸収することができる。
また、本実施形態では、衝撃吸収装置21に加えられた衝撃を減衰させるように吸収させる為に、第2実施形態と同様に、溝25の深さ(長さ)が樹脂層23の両端部(上端及び下端)から中央部分に向かって減少している形態を有しており、衝撃吸収の観点からこのような形態が好ましいが、第1実施形態のように溝の深さ(長さ)を一定としても良い。
次に、本実施形態の変形例を示した衝撃吸収装置210について説明を行う。図3(b)において、樹脂層33に設けられた溝35の内、樹脂層33の両端部(上端及び下端)に設けられた溝531及び溝538は、樹脂層33の側端部(左端又は右端)から樹脂層33の中央に向かって幅が一定となっており、境界部8a及び8bを境にして、樹脂層33の中央に向かって、溝531及び溝538の幅が狭くなり、溝の底(閉塞部分)はエッジ17a及び17bを有するように形成されており、溝531及び溝538の端部のみがV字形態となっている。また、その他の溝35(532、533、534、535、536及び537)の形態は、第3実施形態と同様に、矩形形状であり、溝35の深さ(長さ)は、樹脂層33の両端部(上端及び下端)から中央に向うに従って減少している。
このような溝の形態であっても、溝531及び溝538に起因する亀裂が、矢印Fの方向に伸展し易くなり、衝撃吸収装置210の両端は伸長し易くなる。
さらに、本実施形態の変形例を示した衝撃吸収装置211について説明を行う。図3(c)に記載している通り、衝撃吸収装置211の樹脂層43に設けられた溝45の内、両端部(上端及び下端)に位置する溝541及び溝548の形態は、図3(a)の溝521及び溝528と同様に、溝全体がV字となる様に形成され、溝541及び溝548から衝撃吸収装置211の中央部分の方向に位置する溝542及び溝547の形態が、図3(b)の溝531及び溝538と同様に、溝の端部のみがV字形態となる様に形成されている。また、この他の溝45(543、544、545及び546)の形態は矩形形状であり、溝45の深さ(長さ)は、樹脂層43の両端部(上端及び下端)から中央に向うに従って減少している。
このような形態の衝撃吸収装置211であれば、溝541及び溝548に起因する亀裂が、矢印Gの方向に伸展し易くなり、さらに、溝542及び溝547に起因する亀裂が、矢印Hの方向に伸展し易くなる為、衝撃吸収装置211の両端が衝撃吸収装置21よりもさらに伸長し易くなるので初期の衝撃をさらに効率よく吸収することができる。
<第4実施形態>
次に、第4実施形態の衝撃吸収装置について、図4を用いて、第1実施形態〜第3実施形態とは異なる点を中心に説明する。第1実施形態及びその他の実施形態と共通する部分については、図中では同じ符号を付すこととする。
図4は、第4実施形態を説明する為の衝撃吸収装置の説明図であり、(a)は第4実施形態の衝撃吸収装置の縦断面の図であり、(b)は第4実施形態の変形例における衝撃吸収装置の縦断面の図である。
図4(a)において、衝撃吸収装置31は、樹脂層53に設けられた溝55の内、樹脂層53の中央部分に設けられた溝554及び溝555の形態がこの他の溝55(551、552、553、556、557及び558)とは異なり、樹脂層53の側端部(左端又は右端)から衝撃吸収装置31の中央に向かってU字形態を有しており、この他の溝55(551、552、553、556、557及び558)の形態が矩形形状を有している点で第1実施形態〜第3実施形態とは異なる。
より詳細には、図4(a)において、樹脂層53の中央部分に設けられた溝554及び溝555は、樹脂層53の側端部(左端又は右端)から中央に向かって、溝の幅が緩やかに狭くなり、溝の底(閉塞部分)が湾曲部9a及び9bを有する様に、溝の全体形態がU字形態となっている。なお、溝55の深さ(長さ)は、樹脂層53の両端部(上端及び下端)から中央に向うに従って減少している。
溝の底(閉塞部分)の形態がU字形態の場合、溝の形態が矩形状(四角形)又は溝の底(閉塞部分)の形態がV字形態の場合と比べて、溝に付与される応力は、溝の底(閉塞部分)において分散され易くなる。
この為、樹脂層53の中央部分に設けられた溝554及び溝555は、樹脂層53の側端部(左端又は右端)から樹脂層53の中央に向かってU字形態に形成されていることから、衝撃が付与された際に、溝554及び溝555のU字形態によって応力が分散されて、溝554及び溝555に起因する亀裂が矢印Mの方向に緩やかに伸展し、衝撃吸収装置31の中央部分において、衝撃吸収装置31が伸長する速度を緩めることになるので、衝撃吸収装置31に付与された衝撃をさらに減衰させるように吸収することができる。
次に、本実施形態の変形例を示した衝撃吸収装置310について説明を行う。図4(b)において、樹脂層63に設けられた溝65の内、樹脂層63の中央部分に設けられた溝564及び溝565は、樹脂層63の側端部(左端又は右端)から樹脂層63の中央に向かってU字形態に形成され、これらの溝から樹脂層63の上端又は下端に向かって隣接する溝563及び溝566は、樹脂層63の側端部(左端又は右端)から樹脂層63の中央に向かって幅が一定となっており、境界部18a及び18bを境にして、樹脂層63の中央に向かって、溝の幅が緩やかに狭くなり、溝の底(閉塞部分)が湾曲部19a及び19bを有する様に形成されており、溝563及び溝566の端部のみがU字形態となっている。なお、この他の溝65(561、562、567及び568)の形態は矩形形状であり、溝65の深さ(長さ)は、樹脂層63の両端部(上端及び下端)から中央に向うに従って減少している。
このように溝563及び溝566についても、その端部がU字形態に形成されていることから、衝撃が付与された際に、溝563及び溝566のU字形態によって応力が分散される為、溝563及び溝566に起因する亀裂が矢印Jの方向に緩やかに伸展し、衝撃吸収装置310が伸長する速度を緩めることになるので、衝撃吸収装置310に付与された衝撃をさらに減衰させるように吸収することができる。
また、溝563及び溝566の深さ(長さ)は、溝564及び溝565の深さ(長さ)よりも、深い(長い)為、溝563及び溝566に起因する亀裂は、矢印Jの方向に伸展するものの、伸展する亀裂の長さは、溝564及び溝565に起因して矢印Kの方向に伸展する亀裂の長さよりも短い為、溝564及び溝565に起因する衝撃吸収装置310の伸長速度は、溝563及び溝566に起因する衝撃吸収装置310の伸長速度よりも緩やかとなり、衝撃吸収装置310に付与された衝撃をさらに減衰させるように吸収することができる。
<第5実施形態>
次に、第5実施形態の衝撃吸収装置について、図5を用いて、第1実施形態〜第4実施形態とは異なる点を中心に説明する。第1実施形態及びその他の実施形態と共通する部分については、図中では同じ符号を付すこととする。
図5は、第5実施形態を示す衝撃吸収装置の説明図である。なお、図5は、理解を容易にするため、衝撃吸収装置を模式的に図示しているため、全体の寸法は実際とは異なる。
図5において、衝撃吸収装置41は、樹脂層73に設けられた溝75の形態が他の実施形態とは異なっており、両端部(上端及び下端)の溝571及び578の形態が、側端部(左端又は右端)から樹脂層73の中央に向かってV字形態を有しており、また、樹脂層73の中央部分に設けられた溝574及び溝575の形態が、側端部(左端又は右端)から樹脂層73の中央に向かってU字形態を有している点で第1実施形態〜第4実施形態とは異なる。なお、この他の溝75(572、573、576及び577)の形態は矩形形状となっている。
溝75がこのような形態を有していることから、第3の実施形態の衝撃吸収装置21と第4の実施形態の衝撃吸収装置31とを合わせた効果を得ることができる。即ち、本実施形態である衝撃吸収装置41の樹脂層73の両端部(上端及び下端)に設けられた溝571及び溝578は、樹脂層73の側端部(左端又は右端)から樹脂層73の中央に向かってV字形態に形成されていることから、衝撃が付与された際に、溝571及び溝578に起因する亀裂が伸展し易くなり、且つ、溝574及び溝575に起因する亀裂が緩やかに伸展し、衝撃吸収装置41の中央部分において、衝撃吸収装置41が伸長する速度を緩めることができる。
これにより、衝撃吸収装置41は、付与された初期の衝撃を吸収しやすく、且つ、その衝撃を減衰させるように吸収することになり、作業者又は機器を安全に保護することが出来る。
また、本実施形態においては、溝75の内、矩形(四角形)の形態を有している溝(572、573、576及び577)は、同じ深さ(長さ)で記載しているが、これに限定されることなく、第2実施形態の衝撃吸収装置11の様に、衝撃吸収装置41の両端部(上端及び下端)から中央部分に向かって、溝75の深さを減少させる様にしても良い。
<第6実施形態>
次に、第6実施形態の衝撃吸収装置について、図6を用いて、第1実施形態〜第5実施形態とは異なる点を中心に説明する。第1実施形態及びその他の実施形態と共通する部分については、図中では同じ符号を付すこととする。
図6は、第6実施形態を説明する為の衝撃吸収装置の説明図である。なお、図6は、理解を容易にするため、衝撃吸収装置を模式的に図示しているため、全体の寸法は実際とは異なる。
図6において、衝撃吸収装置51は、樹脂層83に設けられた溝85の形態が他の実施形態とは異なっている。詳細には、両端部(上端及び下端)の溝581及び588の形態は、側端部(左端又は右端)から樹脂層83の中央に向かって、溝の底(閉塞部分)が鋭いエッジ27a及び27bを有する様なV字形態となっており、また、溝581及び溝588から向かって樹脂層83の中央方向に隣接する溝582及び溝587の形態は、樹脂層83の側端部(左端又は右端)から樹脂層83の中央に向かって幅が一定となっており、境界部28a及び28bを境にして、樹脂層83の中央に向かって、溝582及び溝587の幅が狭くなり、溝の底(閉塞部分)はエッジ27a及び27bよりは角度の大きな(緩やかな)エッジ37a及び37bを有する様に、溝582及び溝587の端部のみがV字形態となっており、また、溝582及び溝587から向かって樹脂層83の中央方向に隣接する溝583及び溝586の形態は、樹脂層83の側端部(左端又は右端)から樹脂層83の中央に向かって、溝の底(閉塞部分)が湾曲部29a及び29bを有するU字形態となっており、また、溝583及び溝586から向かって樹脂層83の中央方向に隣接する溝584及び溝585の形態は、樹脂層83の側端部(左端又は右端)から樹脂層83の中央に向かって、溝の底(閉塞部分)が湾曲部39a及び39bを有するU字形態となっている点で第1実施形態〜第5実施形態とは異なる。
溝583及び溝586のU字形態の湾曲部29a及び29bは、溝584及び溝585のU字形態の湾曲部39a及び39bよりも溝の底(閉塞部分)での曲率が大きいU字形態であり、また、溝583及び溝586の深さは(長さ)は、溝584及び溝585の深さ(長さ)よりも深く(長く)なっている。
このように、溝581及び溝588の形態は急峻なV字形態を有し、溝582及び溝587の形態は、溝581及び溝588よりも緩やかなV字形態を有し、溝583及び溝586の形態は、曲率の大きな(V字形態により近い)U字形態を有し、最後に溝584及び溝585の形態は、溝583及び溝586よりも緩やかなU字形態を有しているので、樹脂層83の両端部(上端及び下端)から樹脂層83の中央部分に向かったV字形態からU字形態へと遷移していることから、衝撃が付与された際に衝撃吸収装置51の両端部(上端及び下端)が伸長し易くなるので初期衝撃をさらに効率よく吸収し、且つ、衝撃吸収装置51の中央部分では衝撃吸収装置51が伸長する速度をさらに緩めることができるので、衝撃吸収装置51に付与された衝撃をさらに減衰させるように吸収し、延いては、作業者又は機器をより安全に保護することが出来る。
<第7実施形態>
次に、第7実施形態の衝撃吸収装置について、図7を用いて、第1実施形態〜第6実施形態とは異なる点を中心に説明する。第1実施形態及びその他の実施形態と共通する部分については、図中では同じ符号を付すこととする。
図7は、第7実施形態を説明する為の衝撃吸収装置の説明図であり、(a)は第7実施形態を示す衝撃吸収装置の線状体の配置を説明する為の衝撃吸収装置の縦断面を記載した図であり、(b)は第7実施形態を示す衝撃吸収装置の全体図である。なお、図7は、理解を容易にするため、衝撃吸収装置を模式的に図示しているため、全体の寸法は実際とは異なる。
図7(a)において、衝撃吸収装置61の線状体20は、断面部分を示すハッチング部分と、断面部分から図面手前側に位置する2点鎖線部分(想像線)と、断面部分から図面奥側に位置する破線部分(隠し線)によって記載している。図7(a)及び(b)において、線状体20は、螺旋端部201を複数有した波型形状を有する様に線状体20が3次元の螺旋状に配置され、樹脂層93がこの螺旋状の線状体20を全体的に覆う様に被覆されており、さらに、樹脂層93は、線状体20の波型形状(螺旋端部201)に対応した螺旋状の連続した溝60(601〜616)を有している点、また、本実施形態の溝60は、衝撃吸収装置61に亀裂を生じさせ易くする為、溝601は樹脂層93の上端部から形成され、溝616は樹脂層93の下端部から形成されている点において、第1実施形態〜第6実施形態とは異なる。
このように衝撃吸収装置61の樹脂層93が、3次元の螺旋状の溝60を有しており、衝撃吸収装置61が上端部から矢印L方向に、さらに、下端部から矢印Nの方向に伸長する為、線状体を2次元で折り返していた衝撃吸収装置よりも長く伸長させることができる。
また、本実施形態の溝60(601〜616)の断面形態は、略矩形形態となっているが、これに限定されることなく、上述してきた他の実施形態の溝の形状を採用することができる。例えば、溝60の両端部(上端部及び下端部)の溝601や溝616の形態はV字形態とし、樹脂層93の中央部分に向かうに従って徐々にU字状に遷移させて、樹脂層93の中央部分に相当する溝60(607、608、609及び610)の形態がU字形態となるようにしても良く、また、溝60の深さ(長さ)を樹脂層93の両端部(上端部及び下端部)から樹脂層93の中央部分に向かって徐々に減少(浅く)させても良い。なお、本実施形態では、前述した通り、溝60は、衝撃吸収装置61に亀裂を生じさせ易くする為、溝601は樹脂層93の上端部から形成され、溝616は樹脂層93の下端部から形成されており、亀裂の生じ易さの観点から見て本実施形態が好ましいものの、溝601及び溝616は樹脂層93の上端部又は下端部から形成されていなくても良い。
<第8実施形態>
次に、第8実施形態の衝撃吸収装置について、図8を用いて、第1実施形態〜第7実施形態とは異なる点を中心に説明する。第1実施形態及びその他の実施形態と共通する部分については、図中では同じ符号を付すこととする。
図8は、第8実施形態を説明する為の衝撃吸収装置の説明図である。なお、図8は、理解を容易にするため、衝撃吸収装置を模式的に図示しているため、全体の寸法は実際とは異なる。
図8において、衝撃吸収装置71は、樹脂層103に設けられた溝95の内、溝95(591、592、593、596、597及び598)が、ミシン目のように不連続に配置されている点で他の実施形態とは異なる。
より詳細には、溝95の内、樹脂層103の両端部(上端部及び下端部)に位置する溝591及び溝598は、不連続の4つの独立した小さな溝から形成されており、樹脂層103の中央部分に向かうに従って、溝95の長さ(独立した小さな溝の数)が減少している。即ち、溝592及び溝597では不連続の溝が3つとなり、溝593及び溝596では不連続の溝が2つとなり、樹脂層103の中央部分の溝594及び溝595では溝は1つとなっている。
このように、衝撃吸収装置71の溝95は、樹脂層103の両端部(上端及び下端)では、小さな溝が多く形成されている為、溝591及び溝598に起因する亀裂が伸展し易くなり、初期の衝撃を効率よく吸収することができ、さらに、樹脂層103の中央部分のでは、1つの小さな溝から形成されている為、溝594及び溝595に起因する亀裂の伸展は、他の溝と比較して遅くなる為、衝撃吸収装置71が伸長し難くなり、衝撃吸収装置71に付与された衝撃を減衰させる様に効率よく吸収することができる。
さらに、溝95の小さな溝は、溝に起因する亀裂の伸展のし易さを制御する為、例えば、溝591及び溝598の形態を樹脂層103の側端部(左端又は右端)から中央部分に向かって凸となるような三角形状(V字形態)とし、溝594及び溝595の溝の形態を上述した他の実施形態の様にU字形態としても良い。
また、溝591及び溝598においては、溝の数を増やして、溝全体の長さを長く設定しても良く、また、溝591及び溝598を構成する独立した小さな溝の長さを他の溝を構成する独立した小さな溝よりも長くして、衝撃吸収装置71をさらに伸長させる様にしても良い。
また、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術思想内において、当業者による種々の変更が可能である。
例えば、樹脂層の形態をひし形とし、ひし形の上端部(頂部)と下端部(頂部)から線状体を配置する様な構成を取ることもできる。樹脂層がひし形の場合、折り返される線状体の長さを樹脂層の両端部近傍(上端部及び下端部)で短くし、樹脂層の中央部分では、折り返される線状体の長さを長くすることによって、初期の衝撃にでは、衝撃吸収装置が伸長し易くし、中央部分に向かうに従って、伸長する速度を落とした形態を採用することができる。
1、11、21、31、41、51、61、71 衝撃吸収装置
2、20 線状体
3、13、23、33、43、53、63、
73、83、93、103 樹脂層
5、15、25、35、45、55、65、
75、85、95、60 溝
7、17、27、37 エッジ
8、18、28 境界部
9、19、29、39 湾曲部

Claims (1)

  1. 波型形状に形成された線状体と、
    前記線状体の外周を覆う直方体の樹脂層と、を備え、
    前記樹脂層は、前記線状体の前記波型形状の折り畳み部の反対側に当たる樹脂層の縁部に溝が形成されている、衝撃吸収装置。
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