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JP6285281B2 - インクジェット用インクセット、インクジェットプリント方法、及びインクジェットプリント物 - Google Patents
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インクジェット用インクセット、インクジェットプリント方法、及びインクジェットプリント物 Download PDF

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Description

本発明は、インクジェット用インクセット、インクジェットプリント方法、及びインクジェットプリント物に関し、特に、幕・旗・幟などの広告媒体に使用されるのに適したインクジェット用インクセット、インクジェットプリント方法、及びインクジェットプリント物に関する。
店頭や催事場などでは広告媒体として幕・旗・幟がよく利用されている。繊維からなる布帛に各種印刷手法を用いて文字や画像といった柄・模様が形成されたものである。従来、広告媒体は耐久性が要求されるためポリエステル繊維が広く利用され、その柄・模様を形成させるために分散染料が使用されている。
また、模様や文字が付されたプリント布帛の製造には、インクジェットプリント装置を用いた画像印刷に関する技術が利用されている。インクジェットプリントは、版を作製する必要のある従来の捺染方法とは異なり、インクの微小液滴をインクジェットヘッドより吐出して布帛上に画像を形成するため、様々な画像の付与が可能であり、また階調性に優れた画像を形成することが可能である。(例えば特許文献1、特許文献2)。
このようなプリント布帛、とりわけ広告媒体の分野にもコストダウンやリードタイム短縮の要求が高まっており、従来は分散染料の発色工程にスチーミングなどの湿熱処理が多く用いられていたが、湿熱処理には多くの時間が必要なことから、湿熱処理を含まない発色工程への転換が求められている。
この課題の対応方法として、セッターなどの乾熱装置を使用した乾熱発色が考えられるが、湿熱発色に比べて乾熱発色は発色性が低く視認性が要求される広告媒体の分野では不向きであった。さらに、乾熱装置を使用するときに問題となるのが染料による昇華汚れであるが、この問題への対応も必要であった。
また、未固着の分散染料を洗い流すソーピングなどの洗浄工程もコスト高やリードタイムの増大を招くため、洗浄を行わない加工が求められている。しかし、洗浄を行わないと降雨等により分散染料が滲みだし耐水性に劣るため特に屋外での使用に問題があった。
特開平2−68372号公報 特開平9−279490号公報
本発明者らはポリエステル繊維等のように分散染料を使用するインクジェットプリントにおいて、発色性低下や耐水性の低下、あるいは昇華汚れといった上記の問題点の原因を追及した結果、分散染料をある特定の染料とすることで上記の問題点が解消することを見い出した。
本発明の目的は、セッターなどの乾熱装置での発色が良好で、ソーピングなどの洗浄工程が不要のインクジェット用インクセット、インクジェットプリント方法、及びインクジェットプリント物を提供することにある。
上記課題に対し、以下の構成により本発明の目的を達成することができた。すなわち本発明は、下記のインクジェット用インクセット、インクジェットプリント方法、および該方法によりプリントされたインクジェットプリント物である。
(1)少なくとも、イエロー、マゼンタ、シアンの3つの異なる色のインクからなるインクジェット用インクセットであって、該イエローインクがC.I. Disperse Yellow 65からなる分散染料を含み、該マゼンタインクがC.I. Disperse Red 146からなる分散染料を含み、該シアンインクがC.I. Disperse Blue 60からなる分散染料を含むことを特徴とするインクジェット用インクセット。
(2)C.I. Disperse Violet 57からなる分散染料を含むバイオレットインクをさらに含むことを特徴とする(1)に記載のインクジェット用インクセット。
(3)分散染料を含むブラックインクをさらに含むことを特徴とする(1)〜(2)に記載のインクジェット用インクセット。
(4)分散染料がC.I. Disperse Orange 25と C.I. Disperse Red 146とC.I. Disperse Blue 77であることを特徴とする(3)に記載のインクジェット用インクセット。
(5)(1)〜(4)のインクをインクジェットプリント方式で布帛に付与し、さらに熱処理して、画像を形成することを特徴とするインクジェットプリント方法。
(6)布帛がポリエステル布帛であることを特徴とする(5)に記載のインクジェットプリント方法。
(7)(5)〜(6)記載のインクジェットプリント方法で得られたインクジェットプリント物。
本発明によって選択された分散染料からなるインクジェット用インクセットを用いれば、湿熱での発色やソーピング等の洗浄が不要で、かつ高い発色性や耐水性を有し、しかも昇華汚れを克服することのできるインクジェットプリント物を得ることが可能である。
本発明のインクジェット用インクセットに用いるイエロー、マゼンタ、およびシアンの3原色インクに含まれる分散染料は、それぞれC.I. Disperse Yellow 65、C.I. Disperse Red 146、C.I. Disperse Blue 60である。前記の分散染料であることにより、湿熱での発色やソーピング等の洗浄が不要で、かつ高い発色性を有するため表現可能な色域が広く、さらに高い耐水性を有し、しかも昇華汚れを克服することができる。
本発明のインクセットは、イエロー、マゼンタ、およびシアンの3原色インク以外に、バイオレット等の中間色インクを含んでもよい。バイオレットインクに含まれる分散染料としては、C.I. Disperse Violet 57が好ましい。前記の分散染料であることにより、湿熱での発色やソーピング等の洗浄が不要で、かつ高い発色性を有するため表現可能な色域が広く、さらに高い耐水性を有し、しかも昇華汚れを克服することができる。
本発明のインクセットは、イエロー、マゼンタ、およびシアンの3原色インク以外に、ブラックインク等のダーク色インクを含んでもよい。ブラックインクに含まれる分散染料としては、C.I. Disperse Orange 25と C.I. Disperse Red 146とC.I. Disperse Blue 77であることが好ましい。前記の分散染料であることにより、湿熱での発色やソーピング等の洗浄が不要で、かつ乾熱での良好な発色性を示すことから高い色濃度を有するとともに、高い耐水性を有し、しかも昇華汚れを克服することができる。
本発明のインクセットに使用するインク中の分散染料の含有量は、インク全体量に対し、0.05〜20重量%であることが好ましい。含有量が0.05重量%未満であると充分な着色が得られず、20重量%を超えると過剰となり、コスト高となる。
本発明に使用するインク中の分散染料の平均粒子径としては、0.01〜0.35μmであるのが好ましく、0.02〜0.3μmであるのがより好ましい。平均粒子径が0.01〜0.35μmであれば、インクジェットノズルからのインクの吐出が安定して可能となるためである。
本発明に使用するインクは、少なくとも分散染料、分散染料の分散剤および水性溶媒を含有する。
前記色材の分散剤としては、アニオン系界面活性剤を含むアニオン系化合物、ノニオン系界面活性剤を含むノニオン系化合物のいずれも使用できるが、たとえば、アニオン系化合物としては脂肪酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、リグニンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、アルキルリン酸エステル塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩およびこれらの置換誘導体等;ノニオン系化合物としてはポリオキシエチレンアルキルエ−テル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエ−テル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、スチレン−アクリルポリマー、グリセリン脂肪酸エステル、オキシエチレンオキシプロピレンブロックポリマ−およびこれらの置換誘導体等があげられる。
本発明に使用するインク中の前記分散剤の含有量は、インク全体量に対し、0.1〜15重量%であることが好ましく、0.5〜10重量%であることがより好ましい。分散剤の含有量が0.1重量%未満であると、分散剤がインク中に存在する分散染料粒子全体に吸着されないため、分散染料粒子同士が凝集する。その結果、沈降性の粗大化粒子が生じ、インクジェットノズルからのインクの吐出を妨げるおそれがある。一方、分散剤の含有量が15重量%を超えると、分散染料粒子に吸着されないままに存在する分散剤がインク中に析出し、凝集することによってインクの安定性が低下するおそれがある。
前記水性溶媒には、水のほかに補助溶媒を含有させることができる。該補助溶媒としては、水と相溶性の有る有機溶媒があげられ、該有機溶媒としては、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、ジエチレングリコール、グリセリン等のアルコール類があげられる。
本発明に使用するインクには、さらに、防腐剤および消泡剤等を含有させることができる。
前記防腐剤としては、2−(4−チアゾリル)ベンツイミダゾール、2−ベンツイミダゾールカルバミン酸メチル等のイミダゾール系化合物、1,2−ベンツチアゾリン−3−オン、2−n−オクチル−イソチアゾリン−3−オン等のチアゾール系化合物、また、ヨード系、ニトリル系、フェノール系、ハロアルキルチオ系、ピリジン系、トリアジン系、ブロム系等の各化合物があげられる。
前記消泡剤としては、低級アルコール、オレイン酸、ポリプロピレングリコール等の有機極性化合物、およびシリコーン樹脂があげられる。
本発明に使用する分散染料をインク化する際に使用する分散機には、従来公知のボールミル、サンドミル、ロールミル、ラインミル、サンドグラインダー等の各種分散機を使用することができる。
本発明に使用する分散染料により染色可能な繊維種には、カチオン可染ポリエステル(CDP)繊維、ポリエチレンテレフタレート(PET)繊維、ポリブチレンテレフタレート(PBT)繊維、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)繊維、全芳香族ポリエステル繊維、ポリ乳酸繊維等のポリエステル系繊維、アセテート繊維、トリアセテート繊維、ポリウレタン繊維、ナイロン繊維等があげられるが、耐久性の点でポリエステル系繊維が好ましい。
これらの繊維種の組み合わせとしては、たとえば、カチオン可染ポリエステル(CDP)繊維とポリウレタン繊維、ポリエチレンテレフタレート(PET)繊維とナイロン繊維、ポリエチレンテレフタレート(PET)繊維とポリブチレンテレフタレート(PBT)繊維、ポリエチレンテレフタレート(PET)繊維とポリトリメチレンテレフタレート(PTT)繊維、ポリエチレンテレフタレート(PET)繊維とトリアセテート繊維があげられる。
本発明によりインクジェットプリントする対象となる布帛の形態は、織物、編物、不織布等いずれの形態でもよいが、耐久性の点で織物が好ましい。
分散染料により染色可能な繊維を含む布帛を、本発明によりインクジェットプリントする前には、該布帛を前処理することが好ましい。かかる前処理に用いる前処理剤としては、水溶性ポリマー、非水溶性不活性有機化合物、難燃剤、紫外線吸収剤、還元防止剤、酸化防止剤、pH調整剤、ヒドロトロープ剤、消泡剤、浸透剤、耐水化剤、ミクロポーラス形成剤等を例示することができる。
前記水溶性ポリマーとしては、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ソーダ、グアーガム、ローカストビーンガム、アラビアガム、クリスタルビアガム、メチルセルロース、ポリアクリルアミド、デンプン、ポリアクリル酸ソーダ、ポリスチレンスルホン酸ソーダ、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルアルコール等の水溶性高分子があげられる。
非水溶性不活性有機化合物で繊維布帛表面を前処理すると、布帛の表面が平滑となり、繊維の表面を均一に疎水性化することができるため、インクを布帛表面に均一に付与することができる。このため、非水溶性不活性有機化合物はより好ましく用いることができる。
前記非水溶性不活性有機化合物としては、融点が40〜150℃である有機モノマー、オリゴマーまたは低分子量ポリマーが用いられる。これらの数平均分子量は、通常10000以下、好ましくは5000以下、さらに好ましくは100〜2000である。
かかる非水溶性不活性有機化合物としては、低分子量合成樹脂類、炭化水素系ワックス化合物、天然系ワックス化合物、高級脂肪酸アミド系化合物、高級アルコール系化合物、多価アルコール高級脂肪酸エステル系化合物等が例示され、好ましくは、ポリエチレン、パラフィンワックス、ポリエチレンワックス等の低級アルキレンポリマー系化合物、マイクロクリスタリンワックス、ペトロラタム、フィッシャー・トロプシュワックスなどの石油化学系合成ワックス類等の炭化水素系ワックス化合物、エチレンビスステアリンアミド、ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、メチロールステアリンアミド、12−ヒドロキシステアリン酸アミド等の高級脂肪酸アミド系化合物、および、グリセリンオレイン酸エステル、グリセリンステアリン酸エステル、プロピレングリコールステアリン酸エステル、エチレングリコールステアリン酸エステル、12−ヒドロキシステアリン酸エステル等の多価アルコ−ル高級脂肪酸エステル系化合物が例示される。これらのなかでは、炭化水素系ワックスとそのほかの1種類の混合物が、乳化分散性に優れる点等により特に好ましい。
前記難燃剤としては、ハロゲン系難燃剤、リン系難燃剤、無機系難燃剤等があげられる。
前記紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール、ベンゾフェノン等があげられる。
前記還元防止剤としては、ニトロベンゼンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸誘導体等があげられる。
前記酸化防止剤としては、ヒンダードアミン、ヒンダードフェノール等があげられる。
前記pH調整剤としては、リンゴ酸、クエン酸、酢酸、クエン酸アンモニウム、リン酸二水素カリウム等の酸性調整剤や、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、酢酸ナトリウム等のアルカリ性調整剤があげられる。pH調整剤の添加量を変えることでpHを微調整することにより、布帛を構成するそれぞれの繊維の染着性を細かくコントロールすることができるため好ましい。
前記ヒドロトロープ剤としては、尿素、ポリエチレングリコール、チオ尿素等があげられる。
前記消泡剤としては、低級アルコール、オレイン酸、ポリプロピレングリコール等の有機極性化合物およびシリコーン樹脂があげられる。
前記浸透剤としては、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸エステルナトリウム、オレイン酸ブチルエステル等のアニオン性界面活性剤、およびノニルフェノールエチレンオキシド付加物、ラウリルアルコールエチレンオキシド付加物等のノニオン性界面活性剤があげられる。
前記耐水化剤としては、ポリアミン、ポリアリルアミン等のカチオンポリマー、シリカ、などがあげられる。
前記ミクロポーラス形成剤としては、水不溶性または難溶性であって沸点が105〜200℃の低沸点液体を、微粒子状態で水中に均一に乳化分散させたものが好ましく用いられる。かかる低沸点液体としては、炭化水素系のトルエン、キシレン、ハロゲン化炭化水素系のパークロルエチレン、モノクロルベンゼン、ジクロルペンタン、酢酸ブチル、アクリル酸ブチル等があげられる。
上記の成分を含む前処理剤を前記布帛に付与する方法としては、パディング法、スプレー法、浸漬法、コーティング法、ラミネート法、グラビア法、インクジェット法などがあげられ、いずれの方法も採用することができる。
本発明のインクジェット用インクセットを用いることのできるインクジェットプリント方式は、とくに限定されない。たとえば、荷電変調方式、マイクロドット方式、帯電噴射制御方式およびインクミスト方式などの連続方式、ステムメ方式、パルスジェット方式、バブルジェット(登録商標)方式および静電吸引方式などのオン・デマンド方式などを用いることができる。
さらに本発明のインクジェットプリント方法においては、布帛に広告等の画像をインクジェットプリントした後、分散染料の染着および発色を目的として、該布帛を150〜190℃で熱処理する。150℃より低いと染料が発色不良となるおそれがあり、また190℃より高いと布帛の黄変や劣化のおそれがある。
本発明のインクセットは乾熱での発色に適したインクセットである。
乾熱処理の場合の熱処理温度としては170〜190℃である。熱処理時間は0.5〜5分である。0.5分より短いと発色むらとなるおそれがあり、また5分を超えると染料が退色するおそれがある。1〜2分間加熱することがより好ましい。
本発明のインクセットは湿熱処理でも使用可能である。熱処理温度としては160〜180℃である。熱処理時間は1〜60分である。1分より短いと発色むらとなるおそれがあり、また60分を超えると染料が退色するおそれがある。5〜30分間加熱することがより好ましい。
前記熱処理を行うことで、本発明のインクジェットプリント物を得ることができる。
以下、本発明の実施例を比較例とともにあげ、本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の実施例によって限定されるものではない。
〔分散染料分散体の調製〕
下記表1に記載の分散染料を15重量%、分散剤(ジョンクリル70J BASF社 製)を15重量%、防腐剤(サンアイバックIT20、三愛石油(株)製)を0.1重量%、消泡剤(信越シリコーンKM−70、日信化学工業(株)製)を0.05重量%、および純水69.85重量%を混合し、ガラスビーズの存在下、サンドミルで10時間湿式粉砕し微粒子化した後、吸引濾過によりガラスビーズを取り除き、分散体(c1〜2、m1〜3、y1〜4、v1、b1〜2、r1、o1)を調製した。
〔分散染料インクの調製〕
上記で調整した分散体(c1〜2、m1〜3、y1〜4、v1、b1〜4、r1、o1)を用いて下記処方にて調整し、インク(C1〜2、M1〜3、Y1〜3、V1、K1〜2)を得た。各インクに使用する分散体は下記表1の通りである。

分散体 40重量%
エチレングリコール 20重量%
グリセリン 10重量%
イオン交換水 30重量%
次いで、3μmメンブランフィルターでろ過、脱気処理を行った。脱気処理は、気体透過性のある中空糸膜(三菱レイヨン社製)内に調製した各インクを通液し、中空糸膜の外表面側を水流アスピレータで減圧することにより、インク中の溶存気体を除去した。また、脱気後は真空パックに充填して、空気の混入を防いだ。
Figure 0006285281
〔布帛の前処理〕
インクジェットプリントする前のポリエステル繊維布帛(単糸繊度2.3デシテックスで総繊度84デシテックスのポリエステル100%糸を用いて、経糸密度:91本/インチ、緯糸密度100本/インチにて織成した織物)に対して、下記処方により調製した前処理剤をディップニップ法により付与した。ディップニップ処理後、ポリエステル繊維布帛をテンター方式の乾燥機により、130℃で90秒間乾燥した。
〔前処理剤の調製〕
シリカ(耐水化剤、スノーテックス50、日産化学工業(株)製)を1重量%、リンゴ酸(pH調整剤、扶桑化学工業(株)製)を3重量%、および純水96重量%を混合し、前処理剤を調製した。
〔インクジェットプリント〕
本実施例におけるインクジェットプリントは、表2に記載のインクセットを用いて、下記条件にてJISの高精細カラーデジタル標準画像である、『JIS X 9204:2004 S6 カラーチャート』を印刷した。

インクジェットプリント装置:オンデマンド方式ライン型
ノズル径:50μm
駆動電圧:100V
周波数:10kHz
解像度:720dpi
プリント速度:19m/min
〔乾燥・発色処理〕
インクジェットプリント後の布帛をインクジェットプリント装置の後部に併設され、プリンタと同速度で連動するテンター方式の温風乾燥機にて、180℃で1分間乾熱処理し、実施例1〜3、比較例1〜6のプリント物を得た。
Figure 0006285281
本実施例における評価は、次のように行った。
〔評価I:発色性評価〕
実施例及び比較例にて得られたプリント物を、10人の被験者に実施例の画像と比較例の画像ではどちらが鮮明かつ濃く見えるかのアンケートを行い、下記の判定をつけて、発色性の良さの評価を行った。
なお、インクセットの色数の条件をそろえる為に、実施例1は比較例1及び4〜6と、実施例2は比較例2と、実施例3は比較例3との比較を行った。

〇:比較対象より鮮明で濃いと答えた人数が6人以上であった。
△:比較対象より鮮明で濃いと答えた人数が5人であった。
×:比較対象より鮮明で濃いと答えた人数が4人以下であった。

〔評価II:昇華汚れ評価〕
実施例及び比較例にて得られたプリント物において、画像周辺の白場への昇華汚れの度合いを下記基準にて評価した。

〇:昇華汚れなし
△:昇華汚れがぼんやりと見える
×:昇華汚れがはっきりと見える
〔評価III:耐水性評価〕
実施例及び比較例にて得られたプリント物の耐水性の評価として水堅牢度(JIS L 0846)の測定を行った。
〔評価結果〕
各実施例および比較例の評価結果を表3に示す。
Figure 0006285281

Claims (7)

  1. 少なくとも、イエロー、マゼンタ、シアンの3つの異なる色のインクからなるインクジェット用インクセットであって、該イエローインクがC.I. Disperse Yellow 65からなる分散染料を含み、該マゼンタインクがC.I. Disperse Red 146からなる分散染料を含み、該シアンインクがC.I. Disperse Blue 60からなる分散染料を含むことを特徴とするインクジェット用インクセット。
  2. C.I. Disperse Violet 57からなる分散染料を含むバイオレットインクをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット用インクセット。
  3. 分散染料を含むブラックインクをさらに含むことを特徴とする請求項1〜2に記載のインクジェット用インクセット。
  4. 分散染料がC.I. Disperse Orange 25と C.I. Disperse Red 146とC.I. Disperse Blue 77であることを特徴とする請求項3に記載のインクジェット用インクセット。
  5. 請求項1〜4のインクをインクジェットプリント方式で布帛に付与し、さらに熱処理して、画像を形成することを特徴とするインクジェットプリント方法。
  6. 布帛がポリエステル布帛であることを特徴とする請求項5に記載のインクジェットプリント方法。
  7. 請求項5〜6に記載のインクジェットプリント方法で得られたインクジェットプリント物。
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