JP6285641B2 - 磁気センサ及び磁場成分演算方法 - Google Patents
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Description
固定層2の磁気モーメントは、反強磁性層1との磁気結合により方向が固定されている。漏れ磁場により磁化自由回転層4の磁気モーメントの方向が変化すると、Cu層3を流れる電流が変化し、漏れ磁場の変化が読み取れる。
また、例えば、特許文献2に記載のものは、方位検出に関して高い感度を有し、小型で量産性にも優れた3軸磁気センサに関するもので、基板表面に平行で互いに直交するように設定した2軸(X、Y軸)方向で地磁気成分を検知する2軸磁気センサ部と、2軸磁気センサ部上に配置され前記2軸を含む面に対して垂直方向(Z軸)の磁界を集める磁性部材とを備えており、磁気感知軸の異なる磁気抵抗素子でブリッジを形成することにより従来よりも少ない素子数で3軸検知センサが実現可能であると提案している。
さらに、例えば、特許文献4に記載のものは、検出対象方向に対する前方側からの磁場変化と後方側からの磁場変化とを識別でき、特定方向からの磁場の印加を正確に検出できる磁気検出装置に関するもので、特定方向からの磁場に対して距離の異なる二つの磁気抵抗素子を有している。
また、上述した特許文献3に記載の磁気センサは、GMRチップ上に対して磁気遮蔽されている素子と磁場に対して応答する素子それぞれを有している単軸センサであるが、磁気遮蔽のため磁気収束板を有しているため、磁気収束板の温度特性に応じて出力信号が外部の温度に対して敏感に変動してしまうという問題がある。
さらに、特許文献4に記載の磁気センサは、弾球遊技機における不正を防止するため、特定方向から磁性体(磁石)が近づけられたことを検知することを目的としたものであり、出力差から磁性体の距離を定量するために、それぞれの感磁部の感度は一致していることを前提にしていると考えられる。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記第1及び第2の感磁部の出力は、前記第1及び第2の感磁部を定電圧駆動した場合は電流であり、前記第1及び第2の感磁部を定電流駆動した場合は電圧であることを特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、基板の平面に対して任意の軸方向の磁場を検知できるようにした磁気センサにおいて、前記基板に設けられた第1の感磁部と、該第1の感磁部に併設された第2の感磁部と、前記第1及び第2の感磁部の出力の差分に基づいて前記感磁軸方向の磁場成分に応じた信号を出力する差分演算部とを備え、前記第1及び第2の感磁部は、無磁場下での電気抵抗が等しく、かつ感磁軸方向が反平行であることを特徴とする。
また、請求項9に記載の発明は、基板の平面に対して任意の軸方向の磁場を検知できるようにした磁気センサにおける磁場成分演算方法において、前記基板に設けられた第1の感磁部と、該第1の感磁部に併設された第2の感磁部と、前記第1及び第2の感磁部の出力の差分に基づいて前記感磁軸方向の磁場成分に応じた信号を出力する差分演算部とを備え、無磁場下での電気抵抗が等しく、かつ感磁軸方向が反平行であることを特徴とする。
図4は、本発明に係る磁気センサの実施形態を説明するための構成図で、図中符号20は感磁部、21は第1の感磁部、22は第2の感磁部、23が差動演算部を示している。
本発明の磁気センサは、基板の平面に対して任意の軸方向の磁場を検知できるようにした磁気センサである。この磁気センサの感磁部20は、基板に設けられた第1の感磁部21と、この第1の感磁部21に併設された第2の感磁部22とを備えている。つまり、第1の感磁部21と第2の感磁部22とは、基板平面上又は基板内部に設けられている。
材料に依存する抵抗Rは、一般的に外部温度に対して敏感であり、例えば、Cuを材料とするGMR素子であれば、室温から100℃までの温度領域で約0.5%程度抵抗Rが変化し得る。それに比べ、外部磁場に対して変化する抵抗変化量ΔRは、外部温度に対して鈍感であり、例えば、GMR素子では、一定磁場下において室温から100℃までの温度領域で約0.01%程度しか抵抗変化量ΔRが変化しない。
第1及び第2の感磁部21,22の無磁場下での電気抵抗を等しくする方法は特に制限されないが、例えば、それぞれの感磁部の形状を適当な値に設計することで実現可能である。
なお、本発明の磁気センサにおける感磁部20は、特定の方向に感磁軸を有し、感磁部20に入力される外部磁場の大きさに応じて出力信号が変化するものであれば特に制限されない。感磁部20の具体例としては、GMR(巨大磁気抵抗)、TMR(トンネル磁気抵抗)、AMR(異方性磁気抵抗),CMR(超巨大磁気抵抗)、ホール素子が挙げられるがこの限りではない。温度特性の観点からGMRやTMRが好ましく、GMRがより好ましい。
例えば、第1及び第2の感磁部の厚みが等しく、磁気センサを平面視した時に、第1及び第2の感磁部が矩形である場合、この第1及び第2の感磁部の長手方向(電流方向)の長さLと、短手方向(電流方向に垂直方向)の幅Wの比が等しければ、無磁場下での抵抗Rを容易に等しくすることができる。
第1及び第2の感磁部51,52の厚みTが等しく、第1及び第2の感磁部51,52を平面視した時の第1の感磁部51が円形で、第2の感磁部52が矩形であったとき、図6に示すように、第2の感磁部52の長手方向(電流方向)の長さLと、短手方向(電流方向に垂直方向)の幅Wの比であるL対W(L/W)がπ対2と等しくなるように第1及び第2の感磁部51,52を設計することにより、無磁場下での抵抗Rを容易に等しくすることができる。
また、第1及び第2の感磁部の感磁軸方向を一致させる方法も特に制限されないが、例えば、感磁部の構成を同じ構成にすることで実現可能である。感磁部がGMRの場合、ピンド層の固定磁化の方向をそれぞれ同一方向にする方法が挙げられる。なお、本実施形態の磁気センサにおいて、第1及び第2の感磁部の感磁軸方向が一致している状態とは、平行の他に、本発明の効果を害さない程度に異なっている状態を含んでいる。
図7(a),(b)に示すように、ハードバイアス磁石の設置形態としては、例えば、図7(a)のように、第1及び第2の感磁部31,32のどちらか一方にハードバイアス磁石33,34を備える設置形態や、図7(b)のように、第1及び第2の感磁部31,32のハードバイアス磁石33a乃至33c,34a乃至34cの個数及び/又は強度が異なるようにする設置形態が挙げられる。
また、第1及び第2の感磁部の外部磁場に対する磁気抵抗感度を異なるものにする方法は、感磁部としてTMRを用いる場合、第1及び第2の感磁部の厚みを変えることで実現できる。また、磁気抵抗感度は完全一致していなければ特に制限されないが、第1及び第2の感磁部の出力の差分値を大きくし、外部磁場の変化に対する感度を向上させる観点から、第1及び第2の感磁部の外部磁場に対する磁気抵抗感度は大きく異なっていることが好ましい。
また、本発明の他の磁気センサは、基板の平面に対して任意の軸方向の磁場を検知できるようにした磁気センサであって、基板に設けられた第1の感磁部と、この第1の感磁部に併設された第2の感磁部とを備え、第1及び第2の感磁部は、無磁場下で電気抵抗が等しく、かつ感磁軸方向は反平行であり、第1及び第2の感磁部からの出力信号の差分により、感磁軸方向の磁場成分に応じた信号を出力する磁気センサである。
また、本発明の磁気センサにおいて、第1及び第2の感磁部の出力の差分に基づく信号を出力する差分演算部を備えていることが好ましい。この構成によれば、感磁軸方向の磁場成分に応じた信号を容易に出力することが可能になる。
以下に、本発明の磁気センサのさらに具体的な実施例について説明する。
これらの第1及び第2の感磁部41,42は、無磁場下での電気抵抗が等しく、かつ感磁軸方向が一致しており、外部磁場に対する磁気抵抗感度が異なっている。そして、第1及び第2の感磁部41,42からの出力信号の差分により、差動演算部を介して感磁軸方向の磁場成分に応じた信号を出力するように構成されている。また、本実施例1においては、それぞれ形状が異なる第1の感磁部41と第2の感磁部42を備えている。
また、第1及び第2の感磁部41,42が矩形で、平面視したときに、第1及び第2の感磁部41,42の感磁軸方向の長さW1,W2が異なるように構成されている。
また、感磁部は、特定の方向に感磁軸を持つ素子であれば特に制限されず、例えば、巨大磁気抵抗素子(GMR)又はトンネル磁気抵抗素子(TMR)、異方性磁気抵抗素子(AMR)などを用いる。また、感磁部の感度軸方向の幅は、0.1〜20ミクロンであることが好ましい。
S1−S2∝(a−b)Bx
を出力する。これにより、第1及び第2の感磁部41,42の感磁軸方向の磁場を検出することができる。
S1−S2=(a−b)Bx×I
を出力する。これによって、第1及び第2の感磁部41,42の感磁軸方向の磁場を検出することができる。
本実施例2の磁気センサは、基板の平面に対して任意の軸方向の磁場を検知できるようにした磁気センサである。この磁気センサの感磁部は、基板に設けられた第1の感磁部61と、この第1の感磁部61に併設された第2の感磁部62とを備えている。つまり、第1の感磁部61と第2の感磁部62とは、基板平面上又は基板内部に設けられている。
また、本実施例2においては、それぞれ形状が異なる第1の感磁部61と第2の感磁部62を備えている。つまり、第1及び第2の感磁部61,62が矩形で、平面視したときに、第1及び第2の感磁部61,62の感磁軸方向の長さW1,W2が異なるように構成されている。
本発明の磁気センサを用いた磁場成分演算方法は、無磁場での電気抵抗が等しく、感磁軸方向が一致しており、かつ外部磁場に対する磁気抵抗感度が異なる2つの感磁部の出力の差分に基づいて、感磁軸方向の磁場成分を演算する。また、無磁場での電気抵抗が等しく、感磁軸方向が反平行である2つの感磁部の出力の差分に基づいて、感磁軸方向の磁場成分を演算する。
無磁場下での電気抵抗が等しく、かつ感磁軸方向が一致で、外部磁場に対する磁気抵抗感度が異なる第1及び第2の感磁部の出力の差分に基づいて、感磁軸方向の磁場成分を演算する。なお、磁気センサの構成については、上述した各実施例と同様である。
以上のように、本発明によれば、第1及び第2の感磁部からの出力信号の差分により、感磁部の感磁軸方向の磁場成分に応じた信号を出力することができるので、周囲の温度の影響を最小限に抑え、かつ、感磁軸方向の磁場を検知できる単軸の磁気センサ及び磁場成分演算方法を実現することができる。
2 ピンド層(固定層)
3 Cu層(スペーサ層)
4 フリー層(自由回転層)
11,16 絶縁膜
12 フリー層(自由回転層)
13 導電層(伝導層)
14 ピンド層(固定層)
15 反強磁性層
20 感磁部
21,31,41,51,61 第1の感磁部
22,32,42,52,62 第2の感磁部
23 差動演算部
33,33a乃至33c,34,34a乃至34c ハードバイアス磁石
50,70 基板
111,121,131,141 ピンド層
112,122,132,142 伝導層
113,123,133,143 フリー層
Claims (9)
- 基板の平面に対して任意の軸方向の磁場を検知できるようにした磁気センサにおいて、
前記基板に設けられた第1の感磁部と、該第1の感磁部に併設された第2の感磁部と、
前記第1及び第2の感磁部の出力の差分に基づいて前記感磁軸方向の磁場成分に応じた信号を出力する差分演算部とを備え、
前記第1及び第2の感磁部は、無磁場下での電気抵抗が等しく、かつ感磁軸方向が一致で、外部磁場に対する磁気抵抗感度が異なり、
前記第1及び第2の感磁部の厚みが等しく、
平面視したときに、前記第1及び第2の感磁部が矩形で、かつ該第1及び第2の感磁部の長手方向の長さと短手方向の幅の比が等しく、感磁軸方向の長さが異なることを特徴とする磁気センサ。 - 前記第1及び第2の感磁部の出力は、
前記第1及び第2の感磁部を定電圧駆動した場合は電流であり、
前記第1及び第2の感磁部を定電流駆動した場合は電圧である
ことを特徴とする請求項1に記載の磁気センサ。 - 前記第1及び第2の感磁部のどちらか一方にバイアス磁石を備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の磁気センサ。
- 前記第1及び第2の感磁部のそれぞれにバイアス磁石を備え、かつ前記第1及び第2の感磁部の前記バイアス磁石の個数及び/又は強度が異なることを特徴とする請求項1又は2に記載の磁気センサ。
- 基板の平面に対して任意の軸方向の磁場を検知できるようにした磁気センサにおいて、
前記基板に設けられた第1の感磁部と、該第1の感磁部に併設された第2の感磁部と、
前記第1及び第2の感磁部の出力の差分に基づいて前記感磁軸方向の磁場成分に応じた信号を出力する差分演算部とを備え、
前記第1及び第2の感磁部は、無磁場下での電気抵抗が等しく、かつ感磁軸方向が反平行であることを特徴とする磁気センサ。 - 基板の平面に対して任意の軸方向の磁場を検知できるようにした磁気センサにおける磁場成分演算方法において、
前記基板に設けられた第1の感磁部と、該第1の感磁部に併設された第2の感磁部と、
前記第1及び第2の感磁部の出力の差分に基づいて前記感磁軸方向の磁場成分に応じた信号を出力する差分演算部とを備え、
前記第1及び第2の感磁部は、無磁場下での電気抵抗が等しく、かつ感磁軸方向が一致で、外部磁場に対する磁気抵抗感度が異なり、
前記第1及び第2の感磁部の厚みが等しく、平面視したときに、前記第1及び第2の感磁部が矩形で、かつ該第1及び第2の感磁部の長手方向の長さと短手方向の幅の比が等しく、感磁軸方向の長さが異なることを特徴とする磁場成分演算方法。 - 前記第1及び第2の感磁部のどちらか一方にバイアス磁石を備えていることを特徴とする請求項6に記載の磁場成分演算方法。
- 前記第1及び第2の感磁部のそれぞれにバイアス磁石を備え、かつ前記第1及び第2の感磁部の前記バイアス磁石の個数及び/又は強度が異なることを特徴とする請求項6に記載の磁場成分演算方法。
- 基板の平面に対して任意の軸方向の磁場を検知できるようにした磁気センサにおける磁場成分演算方法において、
前記基板に設けられた第1の感磁部と、該第1の感磁部に併設された第2の感磁部と、
前記第1及び第2の感磁部の出力の差分に基づいて前記感磁軸方向の磁場成分に応じた信号を出力する差分演算部とを備え、
無磁場下での電気抵抗が等しく、かつ感磁軸方向が反平行であることを特徴とする磁場成分演算方法。
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