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JP6287765B2 - 電動圧縮機 - Google Patents
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JP6287765B2 - 電動圧縮機 - Google Patents

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Description

本発明は、電動圧縮機に関する。
従来から、冷媒が吸入されるハウジングと、ハウジング内に収容され、冷媒を圧縮する圧縮部と、ハウジング内に収容され、圧縮部を駆動する電動モータと、電動モータを駆動する駆動回路と、を備えた電動圧縮機が知られている(例えば特許文献1参照)。また、特許文献1には、ハウジングの外面に駆動回路が取り付けられており、ハウジングを介して、冷媒と駆動回路との間で熱交換が行われることによって、駆動回路が冷却されることが記載されている。さらに、例えば特許文献2には、電動車両に搭載された電動モータを駆動させる駆動回路の駆動モードとして三相変調モードと二相変調モードとがある点、及び、電動モータの回転数などに応じて、駆動回路の駆動モードを切り替える点が記載されている。
特開2003−324900号公報 特開2007−110780号公報
ここで、電動圧縮機の周囲の雰囲気温度や、ハウジング内に吸入される冷媒の温度である吸入冷媒温度が低い条件下で電動圧縮機が運転する場合、駆動回路の温度が過度に低くなる場合がある。この場合、例えば駆動回路の温度が当該駆動回路の動作保証範囲の下限値よりも低くなり、駆動回路に異常が発生する場合がある。
特に、駆動モータを駆動させるために駆動回路が動作している場合には、当該駆動回路にて電力損失に係る熱が発生している。しかしながら、駆動回路の動作が停止すると、駆動回路にて電力損失に係る熱が発生しなくなる。このため、駆動回路の動作が停止する際には、停止直前に吸入された冷媒によって駆動回路が冷却されて、駆動回路の温度が過度に低くなる場合がある。
本発明は、上述した事情を鑑みてなされたものであり、その目的は駆動回路の温度が過度に低くなることを抑制できる電動圧縮機を提供することである。
上記目的を達成する電動圧縮機は、冷媒が吸入されるハウジングと、前記ハウジング内に収容され、前記冷媒を圧縮して吐出する圧縮部と、前記ハウジング内に収容され、前記圧縮部を駆動させる電動モータと、前記ハウジングと熱的に結合され、前記電動モータを駆動させる駆動回路と、前記駆動回路の温度を測定する温度測定部と、前記駆動回路を制御することにより前記電動モータを制御する制御部と、を備え、前記駆動回路を駆動させる駆動モードには、二相変調モードと三相変調モードとがあり、前記制御部は、前記駆動回路の温度が当該駆動回路の動作保証範囲の下限値よりも低くならないように、前記駆動回路の駆動モードが前記二相変調モードである状況において前記温度測定部によって測定された前記駆動回路の温度が予め定められた切替契機温度以下となった時に、前記駆動回路の駆動モードを、前記二相変調モードから前記三相変調モードに切り替える低温時駆動モード制御部を備えていることを特徴とする。
かかる構成によれば、駆動回路の駆動モードとして、二相変調モードと三相変調モードとが存在する。当該三相変調モードは、二相変調モードと比較して、駆動回路の発熱量が大きくなり易い駆動回路の駆動モードである。このため、駆動回路の温度が当該駆動回路の動作保証範囲の下限値よりも低くならないように、駆動回路の駆動モードが二相変調モードである状況において駆動回路の温度が切替契機温度以下となった時には、駆動回路の駆動モードが二相変調モードから三相変調モードに切り替わる。これにより、駆動回路にて生じ得る発熱量を大きくすることができるため、駆動回路の温度が過度に低くなることを抑制できる。また、駆動回路の温度を、ある程度高く維持することができる場合があるため、電動モータの停止に伴い駆動回路の発熱が停止した場合であっても、駆動回路の温度が過度に低くなることを抑制できる。
上記電動圧縮機について、前記低温時駆動モード制御部は、当該低温時駆動モード制御部によって前記駆動回路の駆動モードが前記二相変調モードから前記三相変調モードに切り替わってから、前記温度測定部によって測定された前記駆動回路の温度が前記切替契機温度よりも高い温度である切替解除温度以上となった時に、前記駆動回路の駆動モードを、前記三相変調モードから前記二相変調モードに切り替えるとよい。かかる構成によれば、低温時駆動モード制御部によって駆動回路の駆動モードが二相変調モードから三相変調モードに切り替わってから、駆動回路の温度が切替解除温度以上となった時には、駆動回路の駆動モードが、三相変調モードから二相変調モードに切り替わる。これにより、駆動回路の温度をある程度高く維持しつつ、駆動回路における電力損失を低減できる。
上記電動圧縮機について、前記制御部は、前記電動モータの回転数を含む変調パラメータに基づいて、前記駆動回路の駆動モードを前記二相変調モード又は前記三相変調モードに設定する通常時駆動モード制御部を備え、前記制御部は、前記低温時駆動モード制御部によって前記駆動回路の駆動モードが前記二相変調モードから前記三相変調モードに切り替わった場合には、前記通常時駆動モード制御部によって前記駆動回路の駆動モードが前記三相変調モードから前記二相変調モードに変更されないようにするとよい。かかる構成によれば、電動モータの回転数を含む変調パラメータに基づいて、駆動回路の駆動モードを二相変調モード又は三相変調モードに設定する通常時駆動モード制御部を備えていることにより、電力損失の低減を図りつつ、電動モータを安定して回転させることができる。
かかる構成において、低温時駆動モード制御部による二相変調モードから三相変調モードへの駆動モードの切り替えが行われた場合には、通常時駆動モード制御部による三相変調モードから二相変調モードへの駆動回路の駆動モードの変更が行われないようになっている。これにより、低温時駆動モード制御部によって駆動回路の駆動モードが二相変調モードから三相変調モードに切り替わった後に、通常時駆動モード制御部によって駆動回路の駆動モードが二相変調モードに戻されるといった不都合を回避できる。
上記電動圧縮機について、前記制御部は、前記低温時駆動モード制御部によって前記駆動回路の駆動モードが前記二相変調モードから前記三相変調モードに切り替わった時、前記駆動回路のキャリア周波数を高くするキャリア周波数可変部を備えているとよい。かかる構成によれば、低温時駆動モード制御部による二相変調モードから三相変調モードへの駆動モードの切り替えが行われた時には、駆動回路のキャリア周波数を高くすることにより、駆動回路の電力損失を更に大きくできる。これにより、駆動回路の発熱量を更に大きくでき、それを通じて駆動回路の温度が過度に低くなることを、より好適に抑制できる。
上記電動圧縮機について、前記駆動回路は、前記動作保証範囲の下限値以上の温度である場合に正常に動作するスイッチング素子を有し、当該スイッチング素子が周期的にON/OFFすることにより前記電動モータを駆動させるものであり、前記切替契機温度は、前記動作保証範囲の下限値よりも高く設定されているとよい。かかる構成によれば、駆動回路の駆動モードが二相変調モードである場合には、駆動回路の温度が動作保証範囲の下限値となる前に、低温時駆動モード制御部によって、駆動回路の駆動モードが、二相変調モードから、当該二相変調モードよりも発熱量が大きくなる三相変調モードに切り替わる。これにより、駆動回路の温度が動作保証範囲の下限値に近づくことを抑制できる。よって、スイッチング素子の温度が動作保証範囲の下限値よりも低くなることを抑制できる。
この発明によれば、駆動回路の温度が過度に低くなることを抑制できる。
ヒートポンプの概要を示す模式図。 インバータの回路図。 低温時対応処理を示すフローチャート。 (a)はインバータ温度の時間変化を示すグラフであり、(b)はインバータの駆動モードを示すタイムチャートであり、(c)は通常時駆動モード制御のON/OFF態様を示すタイムチャート。
以下、電動圧縮機の一実施形態について説明する。本実施形態の電動圧縮機は例えばヒートポンプに用いられる。また、本実施形態のヒートポンプは例えば車両に搭載されており、カーエアコンとして用いられる。
図1に示すように、ヒートポンプ100は、電動圧縮機10と、電動圧縮機10に対して冷媒を供給する外部冷媒回路101とを備えている。外部冷媒回路101は、例えば熱交換器及び膨張弁などを有している。ヒートポンプ100は、電動圧縮機10によって冷媒が圧縮され、且つ、外部冷媒回路101によって冷媒の熱交換及び膨張が行われることによって、車両の室内の冷暖房を行う。
なお、ヒートポンプ100は、当該ヒートポンプ100の全体を制御する空調ECU102を備えている。空調ECU102は、車内温度やカーエアコンの設定温度等を把握可能に構成されており、これらのパラメータに基づいて、電動圧縮機10に対してON/OFF指令や回転数rを指示する指令等といった各種指令を送信する。
電動圧縮機10は、外部冷媒回路101から冷媒が吸入される吸入口11aが形成されたハウジング11と、ハウジング11に収容された圧縮部12及び電動モータ13とを備えている。
ハウジング11は、全体として略円筒形状であって、伝熱性を有する材料(例えばアルミニウム等の金属)で形成されている。ハウジング11には、冷媒が吐出される吐出口11bが形成されている。
圧縮部12は、吸入口11aからハウジング11内に吸入された冷媒を圧縮し、その圧縮された冷媒を吐出口11bから吐出させるものである。なお、圧縮部12の具体的な構成は、スクロールタイプ、ピストンタイプ、ベーンタイプ等任意である。
電動モータ13は、圧縮部12を駆動させるものである。電動モータ13は、例えばハウジング11に対して回転可能に支持された円柱状の回転軸21と、当該回転軸21に対して固定された円筒形状のロータ22と、ハウジング11に固定されたステータ23とを有する。回転軸21の軸線方向と、円筒形状のハウジング11の軸線方向とは一致している。ステータ23は、円筒形状のステータコア24と、当該ステータコア24に形成されたティースに捲回されたコイル25とを有している。ロータ22及びステータ23は、回転軸21の径方向に対向している。
図1に示すように、電動圧縮機10は、電動モータ13を駆動させる駆動回路としてのインバータ31と、当該インバータ31が収容されたケース32とを有するインバータユニット30を備えている。電動モータ13のコイル25とインバータ31とは図示しないコネクタ等によって接続されている。
ケース32は、伝熱性を有する材料(例えばアルミニウム等の金属)で形成されており、板状のベース部材41と、当該ベース部材41に対して組み付けられた有底筒状のカバー部材42とを有する。ベース部材41は、ハウジング11、詳細にはハウジング11の軸線方向の両壁部のうち吐出口11bとは反対側の壁部11cに対して接触しており、その状態で固定具(例えばボルト43)によってハウジング11に固定されている。これにより、インバータ31が収容されたケース32がハウジング11に取り付けられている。すなわち、本実施形態の電動圧縮機10には、インバータ31が一体化されている。
インバータ31は、例えばベース部材41に固定された回路基板51と、当該回路基板51と電気的に接続されたパワーモジュール52とを備えている。回路基板51には、各種電子部品及び配線パターンが実装されており、例えばケース32内の雰囲気温度を測定する温度測定部としての温度センサ53が実装されている。ケース32におけるカバー部材42の外面にはコネクタ54が設けられており、回路基板51とコネクタ54とが電気的に接続されている。コネクタ54を介して、外部電源としてのDC電源Eからインバータ31に電力供給が行われるとともに、空調ECU102とインバータ31とが電気的に接続されている。
ここで、インバータ31は、ハウジング11と熱的に結合する位置に配置されている。詳細には、インバータ31のパワーモジュール52はベース部材41に対して接触している。そして、既に説明した通り、ベース部材41は、ハウジング11の壁部11cに対して接触している。このため、インバータ31(詳細にはパワーモジュール52)とハウジング11とは、ベース部材41を介して熱的に結合している。
図2に示すように、電動モータ13のコイル25は、例えばu相コイル25u、v相コイル25v及びw相コイル25wを有する三相構造となっている。すなわち、電動モータ13は三相モータである。各コイル25u〜25wは例えばY結線されている。
パワーモジュール52は、u相コイル25uに対応するu相パワースイッチング素子Qu1,Qu2と、v相コイル25vに対応するv相パワースイッチング素子Qv1,Qv2と、w相コイル25wに対応するw相パワースイッチング素子Qw1,Qw2と、を備えている。つまり、インバータ31は、所謂三相インバータである。
各パワースイッチング素子Qu1,Qu2,Qv1,Qv2,Qw1,Qw2(以降単に各パワースイッチング素子Qu1〜Qw2と示す)は例えばIGBTで構成されている。各パワースイッチング素子Qu1〜Qw2は、当該各パワースイッチング素子Qu1〜Qw2の温度が予め定められた動作下限温度Tmin以上であって予め定められた動作上限温度以下である場合に正常に動作する。すなわち、動作下限温度Tminとは、各パワースイッチング素子Qu1〜Qw2の動作保証範囲の下限値であり、換言すればインバータ31(パワーモジュール52)の動作保証範囲の下限値である。すなわち、インバータ31(パワーモジュール52)は、その温度が動作下限温度Tmin以上であって動作上限温度以下である場合に正常に動作する。
各u相パワースイッチング素子Qu1,Qu2は接続線を介して互いに直列に接続されており、その接続線は、u相コイル25uに接続されている。そして、各u相パワースイッチング素子Qu1,Qu2の直列接続体に対してDC電源Eからの直流電力が入力されている。なお、他のパワースイッチング素子Qv1,Qv2,Qw1,Qw2については、対応するコイルが異なる点を除いて、u相パワースイッチング素子Qu1,Qu2と同様の接続態様であるため、詳細な説明を省略する。なお、インバータ31は、DC電源Eに対して並列に接続された平滑コンデンサC1を有している。
パワーモジュール52は、インバータ31(詳細には各パワースイッチング素子Qu1〜Qw2のスイッチング動作)を制御する制御部55を備えている。制御部55は、各パワースイッチング素子Qu1〜Qw2を周期的にON/OFFさせることにより、電動モータ13を駆動、つまり回転させる。
制御部55は、インバータ31をPWM制御するものである。詳細には、制御部55は、キャリア信号(搬送波信号)と指令電圧値信号(比較対象信号)とを用いて、制御信号を生成する。そして、制御部55は、生成された制御信号を用いて各パワースイッチング素子Qu1〜Qw2のON/OFFのデューティ比を可変制御することにより、電動モータ13の回転数rを制御することができる。制御部55は、空調ECU102と電気的に接続されており、空調ECU102から回転数rの指令値等を受信した場合には、当該指令値に対応する回転数rで電動モータ13を回転させる。
なお、インバータ31のキャリア周波数とは、キャリア信号の周波数である。本実施形態において、通常時に用いられるキャリア周波数を初期周波数とする。初期周波数は例えば20kHzである。なお、キャリア信号の具体的な波形は、例えば三角波やノコギリ波等任意である。
図2に示すように、インバータ31は、電動モータ13に流れる電流値Iを測定し、その測定結果を制御部55に送信する電流値測定部61を備えている。また、電動圧縮機10は、電動モータ13の回転数rを検出し、その検出結果を制御部55に送信する回転数検出器62を備えている。これにより、制御部55は電流値I及び回転数rを把握可能となっている。なお、電流値測定部61は、例えば回路基板51に実装されている(図1参照)。
ここで、インバータ31の駆動モードには、三相変調モードと二相変調モードとが存在する。三相変調モードとは、全相のパワースイッチング素子Qu1〜Qw2の周期的なON/OFF(スイッチング動作)が常時行われる駆動モードである。本実施形態において、二相変調モードとは、全相のパワースイッチング素子Qu1〜Qw2のうちいずれかの相のパワースイッチング素子の周期的なON/OFFが所定の期間(位相角)ごとに順次停止する駆動モードである。すなわち、二相変調モードとは、三相のうちのいずれか一相のパワースイッチング素子の周期的なON/OFFが順番に停止する一方、他の二相のパワースイッチング素子の周期的なON/OFFが行われる駆動モードである。なお、パワースイッチング素子の周期的なON/OFFが停止している状態とは、パワースイッチング素子がON状態又はOFF状態で固定されている状態である。
二相変調モードは、三相変調モードと比較して、各パワースイッチング素子Qu1〜Qw2のON/OFFの頻度が低い駆動モードである。このため、インバータ31の電力損失及び発熱量は、二相変調モードよりも三相変調モードの方が大きくなり易い。
一方、三相変調モードは、二相変調モードよりも、各コイル25u〜25wに流れる電圧波形を精度よく制御でき、且つ、電流リプルが小さくなり易い駆動モードである。このため、三相変調モードは、例えば電動モータ13に付与されている負荷が比較的大きい場合等に用いられると好ましい。
図2に示すように、制御部55は、電動モータ13の回転数rを含む変調パラメータに基づいて、インバータ31の駆動モードを二相変調モード又は三相変調モードに設定する通常時駆動モード制御を行う通常時駆動モード制御部71を備えている。通常時駆動モード制御は、後述する低温時制御部72によって禁止されているといった特別な状況を除いて、電動モータ13の運転中、定期的又は電動モータ13の回転数r等が変化した場合を契機として行われる。詳細には、通常時駆動モード制御部71は、電動モータ13の回転数rと電流値Iとを把握し、把握された電動モータ13の回転数rが、電動モータ13の電流値Iに対応させて設定される閾値回転数rth以上であるか否かを判定する。そして、通常時駆動モード制御部71は、電動モータ13の回転数rが閾値回転数rth以上である場合には、インバータ31の駆動モードを二相変調モードに設定する一方、電動モータ13の回転数rが閾値回転数rth未満である場合には、インバータ31の駆動モードを三相変調モードに設定する。すなわち、本実施形態では、変調パラメータとして、電動モータ13の電流値Iと回転数rとが採用されている。
温度センサ53は、その測定結果を制御部55に送信する。制御部55は、温度センサ53の測定結果に基づいて、インバータ31の温度であるインバータ温度Tを把握する。
ここで、インバータ温度Tとは、例えばパワーモジュール52の温度である。この場合、制御部55は、温度センサ53の測定温度とパワーモジュール52の温度との相関関係に関するデータを予め記憶しておき、当該データを参照することにより、温度センサ53の測定結果に対応するパワーモジュール52の温度を導出し、その導出された温度をインバータ温度Tとする。つまり、温度センサ53は、インバータ温度Tを測定するのに用いられるものである。
なお、インバータ温度Tについては、上記に限られず、インバータ31に関する温度であれば任意であり、例えば温度センサ53によって測定された測定値そのもの、すなわちケース32内の雰囲気温度等であってもよい。
ここで、ヒートポンプ100が低温条件下(例えば雰囲気温度が−30℃以下であって、吸入冷媒温度が−45℃以下等)で動作する場合、ハウジング11及びベース部材41が冷媒によって過度に冷却され、その結果インバータ温度Tが過度に低くなるおそれがある。例えば、吸入冷媒温度が動作下限温度Tminよりも低い場合には、電動モータ13の回転中にインバータ温度Tが動作下限温度Tminに近づく又は動作下限温度Tminよりも低くなる場合が生じ得る。すると、パワーモジュール52に異常が発生し得る。
特に、電動モータ13の回転が停止することに基づいて、インバータ温度Tが過度に低くなる場合がある。詳述すると、電動モータ13の回転中は、各パワースイッチング素子Qu1〜Qw2は周期的にON/OFFしているため、各パワースイッチング素子Qu1〜Qw2にてスイッチング損失に係る熱が発生している。一方、電動モータ13の回転が停止すると、各パワースイッチング素子Qu1〜Qw2の周期的なON/OFFは停止するため、各パワースイッチング素子Qu1〜Qw2にてスイッチング損失に係る熱が発生しない。このため、各パワースイッチング素子Qu1〜Qw2は、回転中の電動モータ13が停止する際に、停止直前に吸入された冷媒によって過度に冷却されるおそれがある。よって、例えば、吸入冷媒温度が動作下限温度Tminよりも低い場合には、電動モータ13の停止によって、インバータ温度Tが動作下限温度Tminよりも低くなる場合が生じ得る。
これに対して、図2に示すように、本実施形態の制御部55は、インバータ温度Tが過度に低くなることを抑制するための低温時対応処理を行う低温時制御部72を備えている。当該低温時対応処理について図3を用いて説明する。なお、低温時対応処理は、電動モータ13の回転中、定期的に行われる。また、以下の説明においては、ヒートポンプ100は暖房運転中とする。
図3に示すように、低温時制御部72は、まずステップS101にて、インバータ温度Tを把握する。続くステップS102では、低温時制御部72は、ステップS101にて把握されたインバータ温度Tが予め定められた低温停止温度Tstop以下であるか否かを判定する。低温停止温度Tstopは、動作下限温度Tminよりも高い温度である。
低温時制御部72は、インバータ温度Tが低温停止温度Tstop以下である場合には、ステップS103に進み、電動モータ13を停止して、本低温時対応処理を終了する。なお、制御部55は、電動モータ13を停止させる場合には、その旨の通知を空調ECU102に送信し、空調ECU102は、上記通知を受信した場合には、所定の報知部(例えば表示灯など)を用いて、その旨の報知(警報)を行ってもよい。
一方、低温時制御部72は、インバータ温度Tが低温停止温度Tstopよりも高い場合には、ステップS104〜ステップS114にて、低温時のインバータ31の駆動モードの制御を行う。なお、本実施形態では、「低温時駆動モード制御部」は制御部55(詳細には低温時制御部72)に含まれており、当該制御部55がステップS104〜ステップS114の処理を実行する機能が「低温時駆動モード制御部」の機能に対応する。
詳細には、低温時制御部72は、まずステップS104にて、現状のインバータ31の駆動モードが二相変調モードであるか否かを判定する。低温時制御部72は、現状のインバータ31の駆動モードが二相変調モードである場合には、ステップS105に進み、インバータ温度Tが予め定められた切替契機温度Tth1以下であるか否かを判定する。切替契機温度Tth1は、動作下限温度Tmin及び低温停止温度Tstopよりも高い温度であり、例えば−20℃である。
低温時制御部72は、インバータ温度Tが切替契機温度Tth1よりも高い場合には、インバータ31の駆動モードを切り替えることなく、そのまま本低温時対応処理を終了する。一方、低温時制御部72は、インバータ温度Tが切替契機温度Tth1以下である場合には、ステップS106に進み、インバータ31の駆動モードを二相変調モードから三相変調モードに切り替える。
なお、通常時駆動モード制御部71によるインバータ31の駆動モードの切替制御(通常時駆動モード制御)と区別するべく、以降の説明において、低温時制御部72によるインバータ31の駆動モードの切替制御を低温時駆動モード制御という。
その後、低温時制御部72は、ステップS107にて、通常時駆動モード制御を禁止する。詳細には、低温時制御部72は、通常時駆動モード制御部71によってインバータ31の駆動モードが三相変調モードから二相変調モードに変更されないようにする。
続くステップS108では、低温時制御部72は、インバータ31のキャリア周波数を初期周波数よりも高くする。詳細には、低温時制御部72は、インバータ31のキャリア周波数を、初期周波数から、初期周波数よりも高い周波数である低温時周波数に変更する。なお、本実施形態では、「キャリア周波数可変部」は制御部55(詳細には低温時制御部72)に含まれており、当該制御部55がステップS108の処理を実行する機能が「キャリア周波数可変部」の機能に対応する。
その後、低温時制御部72は、ステップS109では、ステップS106にて駆動モードの切り替えが行われたこと、詳細には低温時駆動モード制御によってインバータ31の駆動モードが二相変調モードから三相変調モードに切り替わったことを特定するための低温時切替フラグを、低温時制御部72に設けられた所定の記憶領域にセットする。そして、低温時制御部72は、本低温時対応処理を終了する。
一方、ステップS104において、インバータ31の駆動モードが二相変調モードでない場合、インバータ31の駆動モードが三相変調モードであることを意味する。この場合、低温時制御部72は、ステップS104を否定判定し、ステップS110に進む。
低温時制御部72は、ステップS110では、低温時駆動モード制御によってインバータ31の駆動モードが二相変調モードから三相変調モードに切り替わってから、インバータ温度Tが切替契機温度Tth1よりも高い温度である切替解除温度Tth2以上となったか否かを判定する。詳細には、低温時制御部72は、低温時切替フラグがあり、且つ、インバータ温度Tが切替解除温度Tth2以上であるか否かを判定する。
既に説明した通り、低温時切替フラグは、ステップS106における駆動モードの切り替えが行われた場合にセットされるものである。このため、低温時切替フラグがあることは、通常時駆動モード制御によって三相変調モードに設定されているのではなく、低温時駆動モード制御によって三相変調モードに設定されていることを意味する。このため、低温時制御部72は、低温時切替フラグの有無を判断することによって、電動モータ13の回転数rの関係で三相変調モードとなっているのか、低温時駆動モード制御によって三相変調モードとなっているのかを区別することができる。
低温時制御部72は、低温時切替フラグがない場合、又は、低温時切替フラグがあるがインバータ温度Tが切替解除温度Tth2よりも低い場合、インバータ31の駆動モードを変更することなく、そのまま本低温時対応処理を終了する。この場合、インバータ31の駆動モードは三相変調モードに維持される。
一方、低温時制御部72は、低温時切替フラグがあり、且つ、インバータ温度Tが切替解除温度Tth2以上である場合、ステップS111に進み、インバータ31の駆動モードを、三相変調モードから二相変調モードに切り替える。
更に、ステップS112では、低温時制御部72は、通常時駆動モード制御の禁止を解除する。詳細には、低温時制御部72は、通常時駆動モード制御部71によるインバータ31の駆動モードの変更を許可する。続くステップS113では、低温時制御部72は、インバータ31のキャリア周波数を低温時周波数から初期周波数に変更する。そして、低温時制御部72は、ステップS114にて低温時切替フラグを消去して、本低温時対応処理を終了する。
次に、図4を用いて本実施形態の作用について説明する。なお、図4(a)は、電動モータ13の回転数rが閾値回転数rth以上であって吸入冷媒温度が動作下限温度Tminよりも低い条件下での、インバータ温度Tの時間変化の一例を示す。図4(b)は、インバータ31の駆動モードを示し、図4(c)は通常時駆動モード制御のON/OFF態様を示す。図4(c)では、通常時駆動モード制御が禁止されている状態をOFFとし、通常時駆動モード制御が禁止されていない状態をONとする。また、図4(a)では、駆動モードの切り替えが行われない場合のインバータ温度Tの時間変化を二点鎖線で示す。
図4(a)及び図4(b)に示すように、インバータ31の駆動モードが二相変調モードである状況において、t1のタイミングにて、インバータ温度Tが切替契機温度Tth1となると、低温時駆動モード制御によってインバータ31の駆動モードが二相変調モードから三相変調モードに切り替わる。これにより、インバータ31の発熱量が大きくなるため、インバータ温度Tが上昇する。
また、図4(c)に示すように、t1のタイミングでは、通常時駆動モード制御が禁止される(ON→OFF)。つまり、通常時駆動モード制御部71による三相変調モードから二相変調モードへのインバータ31の駆動モードの変更が禁止される。これにより、仮に回転数rが閾値回転数rth以上であっても、インバータ31の駆動モードは二相変調モードとならない。
その後、図4(a)に示すように、t2のタイミングにて、インバータ温度Tが切替解除温度Tth2に到達すると、低温時駆動モード制御によるインバータ31の駆動モードの切り替えが行われる。詳細には、図4(b)に示すように、インバータ31の駆動モードが三相変調モードから二相変調モードに切り替わる。これにより、インバータ31の電力損失が小さくなるため、インバータ31の効率は高くなる。一方、インバータ31の発熱量が小さくなるため、インバータ温度Tは低下する。また、図4(c)に示すように、t2のタイミングでは、通常時駆動モード制御の禁止が解除される。
その後、t3のタイミングにて、再度インバータ温度Tが切替契機温度Tth1となると、低温時駆動モード制御によってインバータ31の駆動モードが二相変調モードから三相変調モードに切り替わり、通常時駆動モード制御が禁止される。そして、t4のタイミングにて、インバータ温度Tが切替解除温度Tth2となると、インバータ31の駆動モードが三相変調モードから二相変調モードに切り替わり、通常時駆動モード制御の禁止が解除される。
以上のことから、電動圧縮機10は、インバータ温度Tが所定の範囲(詳細には切替契機温度Tth1から切替解除温度Tth2までの範囲よりも若干広い範囲)内に収まった状態で運転を継続する。このため、駆動モードの切り替えが行われない場合(図4(a)の二点鎖線参照)と比較して、電動圧縮機10の運転が継続され易い。
そして、t5のタイミングにて、電動モータ13が停止すると、停止直前に吸入された冷媒によってインバータ31が冷却され、インバータ温度Tが急激に低下する。しかしながら、電動モータ13の停止直前のインバータ温度Tが、動作下限温度Tmin及び低温停止温度Tstopよりも高く設定された切替契機温度Tth1以上の範囲内に収まっているため、電動モータ13の停止後のインバータ温度Tが動作下限温度Tminよりも低くなりにくい。
以上詳述した本実施形態によれば以下の効果を奏する。
(1)圧縮部12及び電動モータ13が収容され、且つ、冷媒が吸入されるハウジング11と、当該ハウジング11と熱的に結合する位置に配置されたインバータ31とを有する電動圧縮機10は、インバータ温度Tを測定するのに用いられる温度センサ53と、インバータ31を制御することにより電動モータ13を制御する制御部55とを備えている。インバータ31を駆動させる駆動モードには、二相変調モードと三相変調モードとがある。制御部55の低温時制御部72は、インバータ温度Tがインバータ31の動作保証範囲の下限値である動作下限温度Tminよりも低くならないように、インバータ31の駆動モードが二相変調モードである状況においてインバータ温度Tが切替契機温度Tth1以下となったことに基づいて、インバータ31の駆動モードを、二相変調モードから三相変調モードに切り替える低温時駆動モード制御を行う機能を有している。これにより、インバータ31の駆動モードを、二相変調モードから三相変調モードに切り替えることにより、インバータ31にて生じる発熱量を大きくすることができる。よって、インバータ温度Tの低下を抑制できる。
特に、電動モータ13が停止すると、インバータ31にて熱が発生しなくなる。すると、例えばインバータ温度Tが動作下限温度Tminよりも低くなり得る。これに対して、本実施形態では、低温時駆動モード制御によってインバータ温度Tをある程度高い温度(例えば切替契機温度Tth1以上)に維持することができる場合がある。これにより、仮に電動モータ13が停止した場合であっても、例えばインバータ温度Tが動作下限温度Tminよりも低くなるような事態を抑制することができる。よって、電動モータ13の停止に伴うインバータ温度Tの低下に好適に対応できる。
(2)制御部55の低温時制御部72は、低温時駆動モード制御によってインバータ31の駆動モードが二相変調モードから三相変調モードに切り替わってから、インバータ温度Tが切替契機温度Tth1よりも高い温度である切替解除温度Tth2以上となった時に、インバータ31の駆動モードを、三相変調モードから二相変調モードに切り替える。これにより、インバータ温度Tをある程度高く維持しつつ、インバータ31の電力損失を低減することができる。
(3)制御部55は、電動モータ13の回転数rを含む変調パラメータに基づいて、インバータ31の駆動モードを二相変調モード又は三相変調モードに設定する通常時駆動モード制御部71を備えている。これにより、例えば回転数rが比較的低い場合にはインバータ31の駆動モードを三相変調モードに設定することにより、電動モータ13の安定動作を実現することができる一方、回転数rが比較的高い場合には、インバータ31の駆動モードを二相変調モードに設定することにより、インバータ31の電力損失の低減を図ることができる。
かかる構成において、低温時制御部72は、低温時駆動モード制御による二相変調モードから三相変調モードへの駆動モードの切り替えが行われた場合には、通常時駆動モード制御を禁止する。詳細には、低温時制御部72は、通常時駆動モード制御部71によってインバータ31の駆動モードが三相変調モードから二相変調モードに変更されないようにする。これにより、低温時駆動モード制御によってインバータ31の駆動モードが二相変調モードから三相変調モードに切り替わった後、インバータ温度Tが切替解除温度Tth2となる前に、通常時駆動モード制御部71によってインバータ31の駆動モードが二相変調モードに戻されるといった不都合を回避できる。
(4)低温時制御部72は、低温時駆動モード制御によってインバータ31の駆動モードが二相変調モードから三相変調モードに切り替わった時、インバータ31のキャリア周波数を高くする(ステップS108)。これにより、インバータ31の発熱量の更なる向上を図ることができるため、インバータ温度Tの低下を、より好適に抑制できる。
(5)インバータ31は、予め定められた動作下限温度Tmin以上である場合に正常に動作する各パワースイッチング素子Qu1〜Qw2を有し、該各パワースイッチング素子Qu1〜Qw2が周期的にON/OFFすることにより電動モータ13を駆動させるものである。そして、切替契機温度Tth1は動作下限温度Tminよりも高く設定されている。これにより、インバータ温度Tが動作下限温度Tminとなる前にインバータ温度Tが切替契機温度Tth1となり、低温時駆動モード制御によってインバータ31の駆動モードが二相変調モードから三相変調モードに切り替わる。よって、各パワースイッチング素子Qu1〜Qw2の温度が動作下限温度Tminよりも低くなることを抑制できる。
(6)電動モータ13は、インバータ温度Tが動作下限温度Tminよりも高い温度である低温停止温度Tstop以下となることに基づいて停止するように構成されている。これにより、インバータ温度Tが動作下限温度Tminといった過度に低い温度となる前に電動モータ13を停止させることができる一方、電動モータ13が停止すると例えば車両の室内の快適性が低下する。
これに対して、本実施形態では、切替契機温度Tth1は、低温停止温度Tstopよりも高く設定されている。これにより、インバータ温度Tが低温停止温度Tstopとなる前段階にて、低温時駆動モード制御によってインバータ31の駆動モードが二相変調モードから三相変調モードに切り替わる。これにより、インバータ温度Tが低温停止温度Tstopとなることを回避したり、インバータ温度Tが低温停止温度Tstopとなるまでの時間を長くしたりすることが可能となる。よって、例えば快適性の向上を図ることができる。
(7)電動圧縮機10は、ハウジング11とインバータ31(詳細にはパワーモジュール52)との双方に対して熱的に結合する伝熱部材としてのベース部材41を備えている。これにより、ハウジング11及びベース部材41を介して、冷媒とインバータ31との間で熱交換が行われるため、冷媒を用いたインバータ31の温度調整が可能となる。
特に、ベース部材41は、インバータ31が収容されているケース32を構成しているものであって、ハウジング11に当該ケース32を取り付けるのに用いられている。換言すれば、インバータ31をハウジング11に取り付けるのに用いられるベース部材41を用いて、インバータ31の温度調整を行うことができるため、ベース部材41の多機能化を図ることができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
○ インバータ31のパワーモジュール52とベース部材41とは接触しておらず離間して配置されていてもよい。この場合であっても、ケース32内の雰囲気温度が冷媒によって調整されるため、それを通じてパワーモジュール52の温度が調整される。
○ ベース部材41を省略して、カバー部材42をハウジング11の壁部11cに固定してもよい。この場合、カバー部材42とハウジング11の壁部11cとによって区画される空間にインバータ31が収容される。かかる構成であっても、インバータ31とハウジング11とは熱的に結合している。要は、インバータ31は、ハウジング11と熱的に結合する位置に配置されていればよい。この場合、インバータ31は、ベース部材41又はハウジング11の壁部11cに対して離間していてもよいし、接触していてもよい。
○ 切替契機温度Tth1及び切替解除温度Tth2等の具体的な数値は、電動モータ13の停止時にインバータ温度Tが動作下限温度Tminを下回ることを抑制可能であれば任意である。
○ 低温時駆動モード制御によってインバータ31の駆動モードを三相変調モードから二相変調モードに切り替える切替条件は、任意であり、例えば低温時駆動モード制御による二相変調モードから三相変調モードへの駆動モードの切り替えが行われてから予め定められた期間が経過したことであってもよい。
○ 閾値回転数rthは、電流値Iに関わらず変動しない固定値でもよい。
○ 実施形態では、キャリア周波数は、低温時駆動モード制御によってインバータ31の駆動モードが二相変調モードから三相変調モードに切り替わった時に高く設定される可変値であったが、これに限られず、固定値(初期周波数)であってもよい。
○ 実施形態では、変調パラメータとして、電動モータ13の電流値Iと回転数rとが採用されていたが、これに限られない。例えば電流値Iに代えて又は加えて、圧縮部12における圧力等を採用してもよい。また、変調パラメータは、電動モータ13の回転数rのみでもよい。
○ 実施形態では、三相変調モードが通常時駆動モード制御によるものなのか低温時駆動モード制御によるものなのかを判断する判断材料として、低温時切替フラグの有無を採用したが、上記判断材料としては、これに限られず、任意である。例えば、通常時駆動モード制御が禁止されているか否かを判断材料としてもよい。
○ 二相変調モードは、三相のうち予め定められた1つの固定相のパワースイッチング素子の周期的なON/OFFが常時停止する一方、他の二相のパワースイッチング素子の周期的なON/OFFが常時行われる駆動モードであってもよい。
○ 実施形態では、低温時制御部72は、低温時切替フラグがあり、且つ、インバータ温度Tが切替解除温度Tth2以上である場合には、電動モータ13の回転数rに関わらず、インバータ31の駆動モードを三相変調モードから二相変調モードに切り替える処理を実行したが、これに限られない。例えば、低温時制御部72は、ステップS110を肯定判定した場合には、現状の電動モータ13の回転数r及び電流値Iを把握し、把握された回転数rが把握された電流値Iに対応する閾値回転数rth以上か否かを判定してもよい。そして、低温時制御部72は、回転数rが閾値回転数rth以上である場合には、インバータ31の駆動モードを三相変調モードから二相変調モードに切り替える一方、回転数rが閾値回転数rth未満である場合には、インバータ31の駆動モードを三相変調モードに維持してもよい。これにより、無駄なインバータ31の駆動モードの切り替えが行われることを回避できる。
○ ヒートポンプ100は、車両に限られず、他の機器に搭載されてもよい。また、電動圧縮機10は、ヒートポンプ100以外の用途に用いられてもよい。
○ ハウジング11に対するインバータユニット30の取付位置は、任意であり、例えばハウジング11におけるステータ23の外周面と対向する部分の外面等でもよい。
○ 温度センサ53は、ベース部材41の温度を測定してもよい。この場合、制御部55は、ベース部材41の温度からパワーモジュール52の温度を推定し、その推定された温度をインバータ温度Tとしてもよい。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる好適な一例について以下に記載する。
(イ)前記電動モータは三相モータであり、前記駆動回路は三相インバータである請求項1〜5のうちいずれか一項に記載の電動圧縮機。
10…電動圧縮機、11…ハウジング、12…圧縮部、13…電動モータ、31…インバータ(駆動回路)、41…ベース部材(伝熱部材)、52…パワーモジュール、55…制御部、71…通常時駆動モード制御部、72…低温時制御部、100…ヒートポンプ、r…電動モータの回転数、T…インバータ温度、Tth1…切替契機温度、Tth2…切替解除温度、Tmin…動作下限温度。

Claims (4)

  1. 冷媒が吸入されるハウジングと、
    前記ハウジング内に収容され、前記冷媒を圧縮して吐出する圧縮部と、
    前記ハウジング内に収容され、前記圧縮部を駆動させる電動モータと、
    前記ハウジングと熱的に結合され、前記電動モータを駆動させる駆動回路と、
    前記駆動回路の温度を測定する温度測定部と、
    前記駆動回路を制御することにより前記電動モータを制御する制御部と、
    を備え、
    前記駆動回路を駆動させる駆動モードには、二相変調モードと三相変調モードとがあり、
    前記制御部は、前記駆動回路の温度が当該駆動回路の動作保証範囲の下限値よりも低くならないように、前記駆動回路の駆動モードが前記二相変調モードである状況において前記温度測定部によって測定された前記駆動回路の温度が予め定められた切替契機温度以下となった時に、前記駆動回路の駆動モードを、前記二相変調モードから前記三相変調モードに切り替える低温時駆動モード制御部を備え
    前記駆動回路は、前記動作保証範囲の下限値以上の温度である場合に正常に動作するスイッチング素子を有し、当該スイッチング素子が周期的にON/OFFすることにより前記電動モータを駆動させるものであり、
    前記切替契機温度は、前記動作保証範囲の下限値よりも高く設定されていることを特徴とする電動圧縮機。
  2. 前記低温時駆動モード制御部は、当該低温時駆動モード制御部によって前記駆動回路の駆動モードが前記二相変調モードから前記三相変調モードに切り替わってから、前記温度測定部によって測定された前記駆動回路の温度が前記切替契機温度よりも高い温度である切替解除温度以上となった時に、前記駆動回路の駆動モードを、前記三相変調モードから前記二相変調モードに切り替える請求項1に記載の電動圧縮機。
  3. 前記制御部は、前記電動モータの回転数を含む変調パラメータに基づいて、前記駆動回路の駆動モードを前記二相変調モード又は前記三相変調モードに設定する通常時駆動モード制御部を備え、
    前記制御部は、前記低温時駆動モード制御部によって前記駆動回路の駆動モードが前記二相変調モードから前記三相変調モードに切り替わった場合には、前記通常時駆動モード制御部によって前記駆動回路の駆動モードが前記三相変調モードから前記二相変調モードに変更されないようにする請求項1又は請求項2に記載の電動圧縮機。
  4. 前記制御部は、前記低温時駆動モード制御部によって前記駆動回路の駆動モードが前記二相変調モードから前記三相変調モードに切り替わった時、前記駆動回路のキャリア周波数を高くするキャリア周波数可変部を備えている請求項1〜3のうちいずれか一項に記載の電動圧縮機。
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