JP6289945B2 - 即席乾燥味付肉及びその製造方法 - Google Patents
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Description
本実施形態に係る原料肉については、牛肉、豚肉、鶏肉、羊肉などの畜肉を使用することができる。即席乾燥味付肉が乾燥チャーシューの場合は、豚肉を用いる。使用する部位については、特に限定されず、バラ、ヒレ、ロース、かた、かたロース、もも、そともも等を使用できる。
原料肉の前処理として、始めに脂身や、筋膜、筋、骨等をトリミングする。次にトリミングした原料肉に対してジャガードやミートハンマー等を用いてテンダライズを行う。テンダライズすることで後述するインジェクション工程においてピックル液が肉全体に行渡り易くなる。
前処理した原料肉にピックル液をインジェクションする。ピックル液の原料としては、調味材料として、食塩、醤油、みりん、グルタミン酸ナトリウム等の他、単糖、二糖、オリゴ糖、糖アルコール、水あめなどの糖類、胡椒、シナモン、グローブ、フィンネル、スターアニス、ナットメグなどの香辛料、しょうが、にんにく、ねぎ、たまねぎ等の摩り下ろしや絞り汁や、結着材料として、食塩、ピロリン酸ナトリウムやポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウムなどのリン酸塩、大豆蛋白や卵白、乳蛋白などの動植物性タンパク質、小麦粉、澱粉、加工澱粉、デキストリン、増粘多糖類、食物繊維、トランスグルタミナーゼなどの酵素、その他の材料として、酢酸、ワイン等の醸造酒、パパインなどの蛋白分解酵素、重曹などの炭酸塩、アスコルビン酸ナトリウムやトコフェロールなどの保存料、亜硝酸ナトリウムや硝酸カリウムなどの発色剤、香料等が挙げられる。ピックル液のインジェクション量としては、原料肉の重量に対して20〜80重量%となるように添加することができる。
ピックル液を添加した原料肉を低温・減圧下にて数時間回転させながらピックル液を原料肉に浸透させるタンブリング処理を行う。タンブリング処理後、原料肉を10℃以下で12〜24時間冷置し、ピックル液を原料肉全体に浸透させる。
ピックル液を浸透させた原料肉をケーシングの折径に合わせて層状となるように張り合わせる。このとき、必要に応じて原料肉をカットして形状を整えてから張り合わせることができる。また、大豆蛋白や乳タンパクなどのタンパク質成分や澱粉、食塩、アルカリ土類の塩、リン酸塩、トランスグルタミナーゼ等を単独または組み合わせて、粉末または液体の状態で原料肉の張り合わせる面に付着させることで原料肉同士の結着を強固にすることもできる。
成形した原料肉を加熱する。加熱方法は特に限定しないが、ボイル、蒸気、熱風等により中心温が70℃以上となるように加熱すればよい。加熱時間長くしたり、中心温を高くし、原料肉のタンパクを変性させることで、即席乾燥味付肉を熱湯等により復元した際には、肉の湾曲が少なくなるが、本実施形態のように原料肉を層状に張り合わせて一体化した後成形することにより、加熱時間が短い場合や中心温が低い場合でも湾曲を抑えることができ、加熱にかかるエネルギーを低く抑えることができる。
加熱工程にて加熱処理した原料肉を冷却し、凍結する。凍結した原料肉を−5℃前後まで半解凍した後、スライサーやギロチンカッターにて目的の形状にカットする。カット形状は、特に限定なく、ダイス状や平板状など当業者が適宜設定できる。
カット工程においてカットされた原料肉を調味液に浸漬して味付けを行う。ピックル液添加工程において、原料肉に対して下味を付与しているため、ここでは主に全体的な味を調え、保存性、柔軟性を保つための糖類の付与を目的とする。調味液に浸漬した原料肉を液切りし、原料肉に付着した余分な調味液を落とす。調味液工程を行わずにピックル液に調味液材料を混合し、味付け工程を1回に簡略化する場合は、この工程を省略することができる。
カットされた原料肉または、カット後調味液に浸漬した原料肉を水分が14%以下になるように乾燥する。乾燥方法は、熱風乾燥、マイクロウェーブ乾燥、真空凍結乾燥を行うことができる。熱風乾燥やマイクロウェーブ乾燥と比較して、真空凍結乾燥は、乾燥時の原料肉の収縮が少ないため、乾燥時の湾曲も少なく、また、お湯等による復元時の復元性もよく好ましい。
乾燥した即席乾燥味付肉は、異物検査、微生物検査等の検査を経て、バルク状にケース梱包されるか、個食用にパックされてケースに梱包され、インスタント食品の製造工場に輸送され、インスタント食品に使用される。
図4は、一般的な充填方法で製造した即席乾燥味付肉の復元前後の状態を説明した図である。図4で示すように一般的な成形方法である、原料肉を丸めたり、折り曲げたりした後、外周から中心方向に向けて圧力をかけて成形する方法で製造した即席乾燥味付肉は、原料肉が屈曲した状態で成形されている。脂身部分は、赤身部分よりも復元性が悪く、復元速度が遅い。このため赤身部分が復元する際に即席乾燥味付肉の外周方向に伸張しようとするが、赤身部分を覆うように脂身部分が存在するため、伸張が妨害され、逆に内部方向に伸張が進む。その結果、即席乾燥味付肉の中央部付近が即席乾燥味付肉の平面に対して垂直方向に移動することで湾曲する。それに対し、図3で示すように本実施形態で製造した即席乾燥味付肉は、原料肉を層状に配置することで極度に原料肉が屈曲することなく成形されており、脂身部分が連続して半周以上外周部分を覆わない。その結果、復元時に赤身部分が伸張しても脂身部分が赤身部分の伸張を妨害しないため、即席乾燥味付肉の湾曲を防止できる。
豚バラ肉ブロックをトリミングし、ジャガードで筋を切断した後、注射針を用いて表1で示したピックル液を豚バラ肉の重量に対して50重量%となるようにインジェクションした。
蒸気による加熱条件を98℃で72分、中心温が90℃になるまで加熱処理を行う以外は、実施例1の方法に従って即席乾燥味付肉(乾燥チャーシュー)を製造した。
蒸気による加熱条件を98℃で110分、中心温が100℃になるまで加熱処理を行う以外は、実施例1の方法に従って即席乾燥味付肉(乾燥チャーシュー)を製造した。
ピックル液をインジェクションし、静地した豚バラ肉ブロックを長手方向に約450mm、短手方向に85±10mmとなるように切断した後、脂身側を下にして、接着液を赤身側の面に塗布し、接着液を付着させた豚バラ肉の赤身部分のカット片を赤身側の面の上に載せ、カット片を巻き込むように豚バラ肉を丸めたものを2本用意し、充填機に入れ、折径93mm、7mm千鳥穿孔のファイブラ素材のケーシングに長手方向に35g/cmとなるように充填する以外は、実施例1の方法に従って即席乾燥味付肉(乾燥チャーシュー)を製造した。
蒸気による加熱条件を98℃で72分、中心温が90℃になるまで加熱処理を行う以外は、比較例1の方法に従って即席乾燥味付肉(乾燥チャーシュー)を製造した。
蒸気による加熱条件を98℃で110分、中心温が100℃になるまで加熱処理を行う以外は、比較例1の方法に従って即席乾燥味付肉(乾燥チャーシュー)を製造した。
て3分放置して復元した。各サンプル20枚復元し、目視にて即席乾燥味付肉(乾燥チャーシュー)の湾曲を評価した。湾曲の基準としては、中心部と外周部との高さの差が3mmあるものを湾曲とみなし、3mm以上の湾曲が認められないものを○、3mm以上の湾曲が1部認められるものを△、外周約1/2以上の範囲が少なくとも3mm以上湾曲しているもの×とし評価した。また、湾曲防止としての総合評価として○を3点、△を1点、×を0点とし、20枚の総合得点が50点以上を◎、40〜49点を○、30〜39点を△、30点未満を×とした。
逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。さらに、前記実施形態には種々の段
階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより
種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要
件が削除されたり、幾つかの構成要件が異なる形態にして組み合わされても、発明が解決
しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が
得られる場合には、この構成要件が削除されたり組み合わされた構成が発明として抽出さ
れ得るものである。
Claims (6)
- 原料肉を成形する成形工程と、
成形した原料肉を加熱する加熱工程と、
加熱した原料肉を乾燥する乾燥工程と、を含む即席乾燥味付肉の製造方法であって、
前記成形工程は、
複数の原料肉を層状に張り合わせ一体化した後、
一体化した原料肉の外周から中心方向に向けて圧力をかけることで成形する工程であり、
脂身部分が連続して半周以上外周部分を覆わないことを特徴とする即席乾燥味付肉の製造方法。 - 前記成形工程における成形方法が糸巻き、ミットネット充填またはケーシング充填の何れかであることを特徴とする請求項1記載の即席乾燥味付肉の製造方法。
- 前記成形工程において、原料肉の脂身部分が層状に張り合わせた原料肉の最外面となるように原料肉を張り合わせることを特徴とする請求項1または2何れか一項記載の即席乾燥味付肉の製造方法。
- 前記成形工程において、原料肉を張り合わせる面同士が赤身部分であることを特徴とする特請求項1〜3何れか一項記載の即席乾燥味付肉の製造方法。
- 前記成形工程において、ケーシング充填により成形し、
層状に張り合わせた原料肉のケーシングに充填する方向に対して垂直の横断面の底辺の長さがケーシングの折径に対し、40〜80%であり、
前記横断面の高さが30〜60%の範囲に入るように原料肉を層状に張り合わせることを特徴とする請求項1〜4何れか一項記載の即席乾燥味付肉の製造方法。 - 前記乾燥工程が真空凍結乾燥であることを特徴とする請求項1〜5何れか一項記載の即席乾燥味付肉の製造方法。
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