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JP6301286B2 - 逆止弁 - Google Patents
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Description

本発明は水道の配管の途中などに設置される逆止弁に関する。
このような逆止弁は特許文献1に記載されている。特許文献1の逆止弁は、液体流入口および液体流出口を有する弁箱と、この弁箱内に収納されて流体流入口を開閉する弁体と、弁箱から外周側に突出する環状のフランジを備える。弁箱は、液体流入口を備える環状の弁座部と、流水方向の下流側で液体流入口と対向する底部と、弁体の外周側で弁座部と底部を接続する3本のリブを備える。周方向における3本のリブの間は液体流出口となっている。弁体は、弁座部に当接して液体流入口を閉鎖する閉位置と、弁座部から流水方向の下流側に離間する開位置との間を移動する。3本のリブは閉位置と開位置の間を移動する弁体を外周側から案内する。
逆止弁は、水道管を構成する1次側配管(上流側配管)と2次側配管(下流側配管)の間にフランジを挟み、配管内に弁箱を挿入した状態で設置される。弁体は、液体流入口を介して流入する流体の圧力により閉位置から開位置に移動する。弁体が開位置に移動すると、液体流入口から流入する流体は液体流出口から流出する。流体の流入が停止すると、弁体はコイルバネの付勢力によって閉位置に戻り、液体流入口を閉鎖する。これにより流体の逆流が防止される。
特許平11−67998号公報
配管の施工時には、ごく稀に、配管からの切粉や砂などの微細な異物が配管内に入り込むことがある。ここで、弁箱が配管内に挿入されて設置される逆止弁では、液体流入口が配管の内径よりも小さいので、流体が液体流入口を通過する際にその流速が上昇する。従って、配管に入り込んだ異物が液体流入口から弁箱に流入した場合には、異物が弁体の外周面とリブの内周面の間に侵入して、これらの間に挟み込まれた状態(逆止弁が異物を噛み込んだ状態)となることがある。
逆止弁が異物を噛み込むと弁体の移動が阻害される。この結果、逆止弁では流体の逆流を防止する機能の低下や通水量の低下などの不具合が発生する。
本発明の課題は、このような点に鑑みて、異物を噛み込んでしまうことを防止あるいは抑制できる逆止弁を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の逆止弁は、液体流入口を備える環状の弁座部を備えた弁箱と、前記弁座部に当接して前記液体流入口を閉鎖する閉位置と、前記弁座部から離間する開位置との間を移動可能な弁体と、前記弁座部から外周側に突出するフランジと、を有し、前記弁箱は、前記弁体を外周側から囲む位置で前記弁座部から当該弁体の移動方向に延びて当該弁体を案内する複数本のリブと、周方向で各リブの間に設けられて各リブの径方向外側に向かって開口する液体流出口と、を有し、各リブにおいて前記弁体の外周面と対向するリブ側対向面および当該弁体の外周面において当該リブ側対向面に対向した領域である弁体側対向面の一方の対向面は、他方の対向面に接触可能な接触部と、前記弁体の移動方向と直交する方向に前記他方の対向面から離間した逃げ部と、を備え、前記接触部は、前記移動方向に延設されていることを特徴とする。
本発明によれば、弁体を案内するリブのリブ側対向面と弁体の弁体側対向面とは、一方の対向面に部分的に設けられた接触部が他方の対向面と接触するものとなる。従って、弁体側対向面の全体とリブ側対向面の全体が接触してリブが弁体を案内する場合と比較して、リブと弁体の接触面積が小さくなる。よって、リブと弁体の間に異物を挟み込んでしまうことを抑制できる。また、リブと弁体の間に異物を挟み込んでしまった場合でも、リブと弁体の接触面積が小さく、接触部が弁体の移動方向(流体の流通方向)に延設されているので、異物はリブと弁体の間で安定しない。従って、異物は、リブと弁体の間から逃げ部および液体流出口を介してリブの径方向外側に流出して、逆止弁の下流側に流れ出る。これにより、逆止弁が異物を噛み込んだままの状態となることを防止或いは抑制できる。さらに、接触部は弁体の移動方向に延設されているので、接触部により弁体を案内できる。よって、閉位置と開位置を移動する弁体の挙動が安定する。
本発明において、前記移動方向と直交する方向で前記リブおよび前記弁体を切断した断面において、前記一方の対向面の前記接触部は、前記他方の対向面と点で接触することが望ましい。このようにすれば、リブと弁体の接触面積をごく僅かなものとすることができる。従って、逆止弁が異物を噛み込んでしまうことを、より、抑制できる。また、逆止弁が異物を噛み込んだままの状態となることを、より、抑制できる。
本発明において、前記一方の対向面は、前記周方向の中央に前記移動方向に延びる突条を備え、前記接触部は、前記突条の先端であるものとすることができる。このようにすれば、周方向における接触部の両側に逃げ部を設けることが容易である。
本発明において、前記一方の対向面のそれぞれが複数の前記接触部を備えるものとすることができる。このようにすれば、弁体を複数の接触部によって案内できるので、弁体の挙動が安定しやすい。この場合に、前記一方の対向面には、前記移動方向に延在する溝が設けられ、前記接触部は、前記溝の周方向両側の端縁であるものとすることができる。あるいは、前記一方の対向面には、前記移動方向に延在する突条が設けられ、前記接触部は、前記突条の先端であるものとすることができる。
本発明において、前記接触部および前記逃げ部は、前記リブ側対向面に設けられているものとすることができる。このようにすれば、閉位置と開位置との間を移動する弁体が周方向に回転する場合でも、弁体とリブが接触する面積を小さく維持できる。
また、本発明では、前記接触部および前記逃げ部は、前記弁体側対向面に設けられていてもよい。この場合、リブに逃げ部を設けるなどの加工を施さなくてもよいので、リブの剛性を維持できる。
本発明によれば、逆止弁が配管内を流れる異物を噛み込んでしまうことを防止或いは抑制できる。
本発明の逆止弁の斜視図である。 逆止弁の斜視図の断面図である。 逆止弁の分解斜視図である。 逆止弁を軸線と直交する平面で切断した断面図である。 逆止弁の異物の噛み込みを検証する検証実験の実験設備の説明図および参考例の逆止弁の断面図である。 図5に示す検証実験の実験結果の表である。 変形例1、2の逆止弁の断面図および検証実験の実験結果の表である。 変形例3、4、5の逆止弁の断面図である。
以下に、図面を参照して、本発明の実施の形態に係る逆止弁を説明する。
図1は本発明を適用した逆止弁の斜視図である。図2は水道管の途中位置に設置した状態の逆止弁の断面図である。図2(a)は弁体が閉位置にある状態を示し、図2(b)は弁体が開位置にある状態を示す。図3は逆止弁の分解斜視図である。
本例の逆止弁は水道管の途中位置に設置されるものである。図1に示すように、逆止弁1は、弁箱2と、弁箱2の内側に収納された弁体3およびコイルバネ4を有する。また、逆止弁1は、弁箱2から外周側に突出する円環状のフランジ5と、環状のゴムパッキン8を有する。ゴムパッキン8は、内周面に半径方向に窪む環状凹部8a(図2参照)を備える。ゴムパッキン8は、環状凹部8aにフランジ5が挿入された状態とされて、外周側からフランジ5に取り付けられている。以下の説明では、逆止弁1の軸線L方向を前後方向Xとし、フランジ5が位置する側とは反対側を逆止弁1の前方X1(前側)、フランジ5が位置する側を逆止弁1の後方X2(後側)とする。
図1、図2に示すように、弁箱2は、流入口(液体流入口)11を備える環状の弁座部12と、弁座部12の前方X1で弁座部12と間隔を開けて同軸に配置された底部13と、弁座部12と底部13を接続する3本のリブ14を備える。3本のリブ14は軸線L回りに等角度間隔に設けられている。周方向における各リブ14の間は流出口(液体流出口)15である。
図2に示すように、弁座部12は、筒部17と、筒部17の内周側に固定された環状の弁座パッキン18を備える。弁座パッキン18は弁体3が当接する弁座であり、弁座部12における流入口11の前側の開口縁を規定する。3本のリブ14は筒部17の前端縁から軸線L方向に延びる。フランジ5は筒部17の後側部分から径方向を外周側に突出している。
底部13は、流入口11と対向する円形の端板部分21と、端板部分21の外周縁から後方X2に向かって外周側に延びる環状のテーパー壁部分22と、端板部分21の中心部分から突出してテーパー壁部分22と同軸に延びる支軸23を備える。支軸23の先端はテーパー壁部分22の後端縁よりも弁座部12の側に位置する。3本のリブ14はテーパー壁部分22の外周面に連続している。テーパー壁部分22の内周面の前後方向Xの途中位置には段部が設けられている。段部は環状の後向き面25を備える。
弁体3は、弁座(弁座パッキン18)に当接して流入口11を封鎖する弁部27と、弁部27から前方X1に突出する軸部28を備える。弁部27は流入口11の内径寸法よりも小さい円形板部分29と、円形板部分29の外周縁から外周側に向って前方X1に拡径する環状のテーパー板部分30と、テーパー板部分30の外周縁部分から前方X1に延びる一定幅の筒状板部31を備える。軸部28は円形板部分29の中心部分から突出して軸線L方向を前方X1に延びる。端板部分21、テーパー板部分30、筒状板部31および軸部28は同軸である。軸部28は中心孔28aを備える。中心孔28aは軸部28の前端面から軸線Lに沿って後方X2に延びている。
弁体3は、軸部28の中心孔28aに弁箱2の支軸23が挿入された状態で、弁箱2に収納されている。支軸23は弁体3を軸線L方向で移動可能に支持する。弁箱2内において、弁体3は、流入口11を封鎖する閉位置3Aと、流入口11から前方X1に離間する開位置3Bの間を軸線L方向に移動する。閉位置3Aは、図2(a)に示すように、弁部27の円形板部分29が流入口11に挿入され、テーパー板部分30が弁座部12の弁座
パッキン18に当接する位置である。開位置3Bは、図2(b)に示すように、弁部27が弁座パッキン18から離間して、その筒状板部31の前端縁が底部13のテーパー壁部分22の後端縁に当接する位置である。
ここで、弁体3が弁箱2に挿入された状態では、3本のリブ14は、弁体3の外周面3aに当接可能である。より具体的には、3本のリブ14は弁部27の筒状板部31の外周面3aに当接可能である。3本のリブ14は、閉位置3Aと開位置3Bの間を移動する弁体3を当該弁体3の外周側から案内する。
コイルバネ4は、弁体3の軸部28の外周側に位置する。コイルバネ4の後端部分は前方X1から弁部27に当接する。コイルバネ4の前端部分は後方X2から弁箱2のテーパー壁部分22の後向き面25に当接する。これにより、コイルバネ4は、弁体3を閉位置3Aに付勢する。ここで、コイルバネ4が弁体3に当接するので、弁体3が閉位置3Aと開位置3Bの間を移動する間に、弁体3が軸線L回りに回転することはない。
(逆止弁の組み立て方法)
図3に示すように、弁箱2およびフランジ5は、弁箱本体41と流入口規定部材42の2つの部材から構成されている。弁箱本体41はPOM(ポリアセタール樹脂)製である。流入口規定部材42はPOM(ポリアセタール樹脂)製または青銅合金製である。弁箱本体41は、一定幅の筒状板部43と3本のリブ14と底部13を備える。3本のリブ14は筒状板部43の前端縁から前方X1に延びる。底部13は3本のリブ14の前端部分を接続している。また、弁箱本体41は、筒状板部43の後端から径方向を外側に突出する弁箱本体側環状板部44を備える。
流入口規定部材42は、中央に流入口11が形成された流入口規定部材側環状板部46と、流入口規定部材側環状板部46における流入口11の開口縁から前方X1に突出する筒状のパッキン支持部47を備える。パッキン支持部47は、その外周側に弁座パッキン18を支持する。弁座パッキン18がパッキン支持部47に支持された状態では、図2に示すように、弁座パッキン18はパッキン支持部47の前端縁から前方X1に突出している。
逆止弁1を組み立てる際には、まず、弁箱本体41の内側に弁体3およびコイルバネ4を収納する。より具体的には、弁体3の軸部28の外周側にコイルバネ4を配置し、この状態で弁体3の軸部28の中心孔28aに支軸23を挿入する。また、これと並行して、流入口規定部材42に弁座パッキン18を支持させる。
次に、弁座パッキン18およびパッキン支持部47を弁箱本体41の後方X2から筒状板部43の内側に挿入して、流入口規定部材側環状板部46を弁箱本体側環状板部44に当接させる。これにより、図2に示すように、流入口規定部材42のパッキン支持部47と弁箱本体41の筒状板部43は弁座部12の筒部17を構成する。弁座パッキン18は流入口規定部材42のパッキン支持部47と弁箱本体41の筒状板部43により径方向の両側から挟持された状態で筒部17の内側に固定される。流入口規定部材側環状板部46と弁箱本体側環状板部44は弁座部12から外周側に突出するフランジ5を構成する。ここで、ゴムパッキン8は、フランジ5の外周側からフランジ5に嵌め込まれ、フランジ5の前側端面および後側端面を被う。
(リブ側対向面の形状)
次に、図4を参照して、各リブ14の形状を説明する。図4は、軸線Lと直交してリブ14および弁体3の筒状板部31を通過する平面で逆止弁1を切断した場合の断面図である。図4では逆止弁1を前方X1から見ている。図4に示すように、各リブ14は、弁体
3の外周面3a(弁部27の筒状板部31の外周面3a)と対向するリブ側対向面51を備える。また、弁体3は、弁部27の筒状板部31の円環状の外周面3aにおいて、リブ側対向面51に対向した領域である弁体側対向面52を備える。
リブ側対向面51は、周方向の中央部分に軸線L方向に延びる突条54を備える。突条54はリブ側対向面51における軸線L方向の全範囲に設けられている。突条54の断面は径方向の内側に向って突出する半円形状である。リブ側対向面51において、周方向における突条54の両側には、軸線Lを中心として規定される円弧面55、56が設けられている。
弁体側対向面52は、弁体3(弁部27の筒状板部31)の外周面3aにおいてリブ側対向面51と対向する領域である。弁体側対向面52は軸線Lを中心として規定される円弧面である。従って、弁体側対向面52とリブ側対向面51の円弧面55、56は一定の隙間を空けて対向する。
ここで、リブ側対向面51における突条54の先端は、弁体側対向面52に接触可能な接触部54aである。図4に示すように、軸線Lと直交する方向でリブ14および弁体3を切断した断面では、接触部54aは、弁体側対向面52と点で接触する。リブ側対向面51において接触部54aを除いた部分は、接触部54aから外周側に後退する逃げ部である。逃げ部は弁体側対向面52から離間する。すなわち、逃げ部と弁体側対向面52の間には隙間が形成されている。
(逆止弁の水道管内への設置)
図2に示すように、逆止弁1は、水道管を構成する1次側配管60(上流側配管)と2次側配管61(下流側配管)の間にフランジ5を挟み、弁箱2を配管60、61に挿入した状態で設置される。逆止弁1が配管60、61内に設置された設置姿勢では、その軸線Lは、1次側配管および2次側配管61と同軸であり、流水方向Sに沿っている。また、弁箱2は、底部13が弁座部12よりも流水方向Sの下流側に位置する。
ここで、逆止弁1の設置時には、1次側配管60と2次側配管61はこれらの接続部分の外周側に螺合する袋ナット62により締結される。袋ナット62が締められて1次側配管60と2次側配管61が接近すると、ゴムパッキン8は、弾性変形して逆止弁1と1次側配管60の間、および、逆止弁1と2次側配管61の間を液密にシールする。
逆止弁1の弁体3は、流入口11を介して流入する水の圧力により、コイルバネ4の付勢力に抗して閉位置3Aから開位置3Bに移動する。図2(b)に示すように、弁体3が開位置3Bに移動すると、流入口11から流入する水は流出口15から流出する。水の流入が停止すると、図2(a)に示すように、弁体3はコイルバネ4の付勢力によって閉位置3Aに戻り、液体流入口11を閉鎖する。従って、水の逆流が防止される。
なお、水道管内には、ごく稀に、配管からの切粉や砂などの異物が配管内に入り込んでいる場合がある。ここで、本例のように、弁箱2が配管内に挿入されて設置される逆止弁1では、流入口11が配管60、61の内径よりも小さいので、水が流入口11を通過する際にその流速が上昇する。従って、配管60内に入り込んだ異物が流入口11から弁箱2に流入した場合には、異物が弁体3の外周面3aと弁箱2の内周面(リブ14の内周面)の間に侵入して、これらの間に挟み込まれた状態(逆止弁1が異物を噛み込んだ状態)となることがある。逆止弁1が異物を噛み込むと弁体3の移動が阻害される。この結果、逆止弁1では水の逆流を防止する機能の低下や通水量の低下などの不具合が発生する。
これに対して、本例では、弁体3の弁体側対向面52と、弁体3を案内するリブ14の
リブ側対向面51は、リブ側対向面51に部分的に設けられた接触部54aが弁体側対向面52と接触する。従って、弁体側対向面52の全体とリブ側対向面51の全体が接触してリブ14が弁体3を案内する場合と比較して、弁体3とリブ14の接触面積が小さい。よって、弁体3とリブ14の間に異物を挟み込んでしまうことを抑制できる。
また、弁体3とリブ14の間に異物を挟み込んだ場合でも、弁体3とリブ14の接触面積が小さく、接触部54aが弁体3の移動方向に延設されているので、異物は弁体3とリブ14の間で安定しない。従って、異物は、弁体3とリブ14の間から逃げ部および流出口15を介して逆止弁1の下流側に流れ出る。よって、逆止弁1が異物を噛み込んだままの状態となることを防止或いは抑制できる。さらに、接触部54aは弁体3の移動方向に延設されているので、接触部54aにより弁体3を案内できる。よって、閉位置3Aと開位置3Bを移動する弁体3の挙動が安定する。
また、本例では、軸線Lと直交する方向でリブ14および弁体3を切断した断面において、リブ側対向面51の接触部54aは、弁体側対向面52と点で接触する。これにより、弁体3とリブ14の接触面積はごく僅かなものとなるので、逆止弁1が異物を噛み込んでしまうことを、より、抑制できる。また、逆止弁1が異物を噛み込んだままの状態となることを、より、抑制できる。
さらに、本例では、接触部54aおよび逃げ部は、リブ側対向面51に設けられている。従って、閉位置3Aと開位置3Bとの間を移動する弁体3が周方向に回転した場合でも、弁体3とリブ14が接触する面積を小さく維持できる。
(検証実験)
ここで、本発明者らは、逆止弁1の異物の噛み込みを検証する検証実験を行った。図5(a)は検証実験の実験装置の説明図であり、図5(b)は、本例の逆止弁1の比較対象とした参考例の逆止弁の断面図である。図6は検証実験の実験結果を示す表である。
図5(a)に示すように、実験装置100は、実験用の配管101に、流水方向Sの上流側から、圧力源102、流量計103、閉止弁104、異物投入口105、圧力計106、供試品(逆止弁1、逆止弁1’)、流量調整弁107、閉止弁108をこの順番に配置したものである。
図5(b)に示すように、参考例の逆止弁1’は、弁体側対向面52の全体とリブ側対向面51の全体が接触可能な構成のものである。より具体的には、逆止弁1’は、リブ側対向面51に突条54を備えておらず、その全面が軸線Lを中心として規定される円弧面となっている。なお、参考例の逆止弁1’は、リブ側対向面51の形状を除く他の構成は上記の例と同一なので、他の構成の説明は省略する。
検証実験では、異物投入口105から0.1gの砂を入れて2分間通水する。その間、30秒ごとに閉止弁108を開閉して、逆止弁1、1’における砂の噛み込みを確認する。検証実験では静水圧を0.2MPaとした。流量は8L/minの場合と16L/minの場合で行った。砂の粒子の大きさは、0.25mmの場合と0.5mmの場合で行った。逆止弁1と逆止弁1’は、それぞれ供試品として5個を用いた。
図6に示すように、本例の逆止弁1では、逆止弁1が砂を噛み込むことがなかった。これに対して、参考例の逆止弁1’では、40%〜100%の確率で砂を噛み込んだ。従って、本例の逆止弁1によれば、異物の噛み込みを防止できる。ここで、本例の逆止弁1を用いた場合の圧力損失は15.7kPaであり、参考例の逆止弁1’を用いた場合の圧力損失の15.7kPaと同一であった。
(変形例1)
次に、図7、図8を参照して、変形例の逆止弁を説明する。図7(a)、(b)は、それぞれリブ側対向面51の形状が上記の例とは相違する変形例1、2の逆止弁の説明図である。図7(a)、(b)における上側の図は各変形例1、2の逆止弁の断面図であり、下側の図は図5(a)に示す実験装置100による検証実験の実験結果を示す表である。なお、変形例1、2の逆止弁は、リブ側対向面51の形状を除く他の構成は上記の例と同一なので、リブ側対向面51を説明して、他の構成の説明は省略する。
図7(a)に示すように、変形例1の逆止弁1Aのリブ側対向面51は、その断面形状が内周側に突出するV字形である。具体的には、リブ側対向面51は、周方向の一方の端縁から中央に向かって内側(弁体3に接近する方向)に傾斜する第1傾斜面71と、周方向の他方の端縁から中央に向かって内側(弁体3に接近する方向)に傾斜する第2傾斜面72を備える。従って、リブ側対向面51は周方向の中心に軸線L方向に延びる稜線を備える。ここで、リブ側対向面51の稜線は、弁体側対向面52に接触可能な接触部73である。軸線Lと直交する方向でリブ14および弁体3を切断した断面において、接触部73は、弁体側対向面52と点で接触する。リブ側対向面51において接触部73を除いた部分は、接触部73から後退する逃げ部であり、弁体側対向面52から離間している。すなわち、逃げ部と弁体側対向面52の間には隙間が形成されている。
変形例1の逆止弁1Aでは、参考例の逆止弁1’と比較して、流速8L/mmで砂の粒の大きさ0.25mmの場合に、砂を噛み込む確率が低下した。また、本例の逆止弁1Aでは、上記の逆止弁1と比較して、リブ側対向面51の磨耗を抑制できる。
(変形例2)
図7(b)に示すように、変形例2の逆止弁1Bは、リブ側対向面51における周方向の中央部分に軸線L方向に延びる溝75を備える。本例では、溝75の断面形状はV字形である。より具体的には、リブ側対向面51は、周方向の一方の端縁から中央に向かって外側(弁体3から離間する方向)に傾斜する第1傾斜面76と、周方向の他方の端縁から中央に向かって外側(弁体3から離間する方向)に傾斜する第2傾斜面77とを備える。
ここで、リブ側対向面51の周方向の両側の端縁部分は、弁体側対向面52に接触可能な接触部78、79である。軸線Lと直交する方向でリブ14および弁体3を切断した断面において、これら2つの接触部78、79は、それぞれ弁体側対向面52と点で接触する。リブ側対向面51において接触部78、79を除いた部分は、接触部73から後退する逃げ部であり、弁体側対向面52から離間している。すなわち、逃げ部と弁体側対向面52の間には隙間が形成されている。
変形例2の逆止弁1Bでは、参考例の逆止弁1’と比較して、流速8L/mmで砂の粒の大きさ0.25mmの場合、および、流速16L/mmで砂の粒の大きさ0.25mmの場合に、砂を噛み込む確率が低下した。また、本例では、弁体3を複数の接触部78、79によって案内するので、閉位置3Aと開位置3Bの間を移動する弁体3の挙動が安定しやすい。
なお、上記の例では、リブ側対向面51に設けた接触部は、軸線Lと直交する方向でリブ14および弁体3を切断した断面において、いずれも弁体側対向面52と点で接触しているが、面で接触してもよい。
(変形例3)
上記の例では、リブ側対向面51に突条54や溝75を設けているが、弁体側対向面5
2の側に突条や溝を設けてもよい。図8(a)、(b)、(c)は、それぞれリブ側対向面51および弁体側対向面52の形状が上記の例と相違する変形例3、4、5の逆止弁の説明図である。図8では、各変形例3、4、5の逆止弁の断面図を示す。なお、変形例3、4、5では、リブ側対向面51の形状および弁体側対向面52の形状を除く他の構成は逆止弁1と同一なので、リブ側対向面51および弁体側対向面52を説明して、他の構成の説明は省略する。
図8(a)に示すように、変形例3の逆止弁1Cは、リブ側対向面51として軸線Lを中心に規定される円弧面を備える。弁体側対向面52は、周方向の中央部分に軸線L方向に延びる突条81を備える。突条81の断面は径方向を外周側に向って突出する半円形状である。弁体側対向面52において、周方向における突条81の両側には、軸線Lを中心として規定される円弧面82、83が設けられている。
ここで、弁体側対向面52の突条81の先端は、リブ側対向面51に接触可能な接触部81aである。接触部81aは、軸線Lと直交する平面でリブ14および弁体3を切断した断面において、リブ側対向面51と点で接触する。弁体側対向面52において接触部81aを除いた部分は、接触部81aから後退する逃げ部であり、リブ側対向面51から離間している。すなわち、逃げ部とリブ側対向面51の間には隙間が形成されている。
本例の逆止弁1Cにおいても、上記の例と同様に、弁体3とリブ14の間に異物を挟み込んでしまうことを抑制できる。また、逆止弁1が異物を噛み込んだままの状態となることを防止或いは抑制できる。さらに、接触部81aにより弁体3を案内できるので、閉位置3Aと開位置3Bを移動する弁体3の挙動が安定する。なお、接触部81aとリブ側対向面51は、軸線Lと直交する方向でリブ14および弁体3を切断した断面において、面で接触してもよい。
(変形例4)
図8(b)に示すように、変形例4の逆止弁1Dは、リブ側対向面51として軸線Lを中心に規定される円弧面を備える。弁体側対向面52は、周方向の中央部分に軸線L方向に延びる一本の溝85を備える。本例では、溝85の断面形状はV字形である。より具体的には、弁体側対向面52は、周方向の一方の端縁から中央に向かって内側(リブ14から離間する方向)に傾斜する第1傾斜面86と、周方向の他方の端縁から中央に向かって内側(リブ14から離間する方向)に傾斜する第2傾斜面87を備える。
ここで、弁体側対向面52の周方向の両側の端縁部分は、リブ側対向面51に接触可能な接触部88、89となっている。軸線Lと直交する方向でリブ14および弁体3を切断した断面において、これら2つの接触部88、89は、それぞれリブ側対向面51と点、或いは、僅かな面で接触する。弁体側対向面52において接触部88、89を除いた部分は、接触部88、89から後退する逃げ部であり、弁体側対向面52から離間している。すなわち、逃げ部とリブ側対向面51の間には隙間が形成されている。
本例の逆止弁1Dにおいても、上記の例と同様に、弁体3とリブ14の間に異物を挟み込んでしまうことを抑制できる。また、逆止弁1が異物を噛み込んだままの状態となることを防止或いは抑制できる。さらに、接触部81aにより弁体3を案内できるので、閉位置3Aと開位置3Bを移動する弁体3の挙動が安定する。また、本例では、弁体3を複数の接触部88、89により案内するので、弁体3の挙動が安定しやすい。
(変形例5)
図8(c)に示すように、変形例5の逆止弁1Eは、リブ側対向面51として軸線Lを中心に規定される円弧面を備える。弁体側対向面52は、軸線L方向に平行に延びる3本
の溝91を備える。各溝91の断面形状は半円形である。
ここで、弁体側対向面52の周方向において各溝91の間はリブ側対向面51に接触可能な接触部92、93である。軸線Lと直交する方向でリブ14および弁体3を切断した断面において、これら各溝91の間の接触部92、93は、それぞれリブ側対向面51と点で接触する。また、弁体側対向面52の周方向の両側の端縁部分は、リブ側対向面51に接触可能な接触部94、95である。接触部92、93は、それぞれリブ側対向面51と点、或いは、僅かな面で接触する。弁体側対向面52において接触部92〜95を除いた部分は、接触部92、93から後退する逃げ部であり、弁体側対向面52から離間している。すなわち、逃げ部とリブ側対向面51の間には隙間が形成されている。
本例の逆止弁1Eにおいても、上記の例と同様に、弁体3とリブ14の間に異物を挟み込んでしまうことを抑制できる。また、逆止弁1が異物を噛み込んだままの状態となることを防止或いは抑制できる。さらに、接触部92〜95により弁体3を案内できるので、閉位置3Aと開位置3Bを移動する弁体3の挙動が安定する。また、本例では、弁体3を複数の接触部92〜95により案内するので、弁体3の挙動が安定しやすい。
1・1A〜1E・・・逆止弁
3・・・弁体
3A・・・閉位置
3B・・・開位置
11・・・流入口(液体流入口)
12・・・弁座部
14・・・リブ
15・・・流出口(液体流出口)
51・・・リブ側対向面
52・・・弁体側対向面
54a・73・78・79・81a・88・89・92〜95・・・接触部
L・・・軸線方向(移動方向)

Claims (8)

  1. 液体流入口を備える環状の弁座部を備えた弁箱と、
    前記弁座部に当接して前記液体流入口を閉鎖する閉位置と、前記弁座部から離間する開位置との間を移動可能な弁体と、
    前記弁座部から外周側に突出するフランジと、を有し、
    前記弁箱は、
    前記弁体を外周側から囲む位置で前記弁座部から当該弁体の移動方向に延びて当該弁体を案内する複数本のリブと、
    周方向で各リブの間に設けられて各リブの径方向外側に向かって開口する液体流出口と、を有し、
    各リブにおいて前記弁体の外周面と対向するリブ側対向面および当該弁体の外周面において当該リブ側対向面に対向した領域である弁体側対向面の一方の対向面は、他方の対向面に接触可能な接触部と、前記弁体の移動方向と直交する方向に前記他方の対向面から離間した逃げ部と、を備え、
    前記接触部は、前記移動方向に延設されていることを特徴とする逆止弁。
  2. 請求項1において、
    前記移動方向と直交する方向で前記リブおよび前記弁体を切断した断面において、前記一方の対向面の前記接触部は、前記他方の対向面と点で接触することを特徴とする逆止弁。
  3. 請求項1または2において、
    前記一方の対向面は、前記周方向の中央に前記接触部を備えることを特徴とする逆止弁。
  4. 請求項1または2において、
    前記一方の対向面のそれぞれが複数の前記接触部を備えることを特徴とする逆止弁。
  5. 請求項において、
    前記一方の対向面には、前記移動方向に延在する溝が設けられ、
    前記接触部は、前記一方の対向面の周方向両側の端縁であることを特徴とする逆止弁。
  6. 請求項1ないしのうちのいずれかの項において、
    前記一方の対向面には、前記移動方向に延在する突条が設けられ、
    前記接触部は、前記突条の先端であることを特徴とする逆止弁。
  7. 請求項1ないし6のうちのいずれかの項において、
    前記接触部および前記逃げ部は、前記リブ側対向面に設けられていることを特徴とする逆止弁。
  8. 請求項1ないし3のうちのいずれかの項において、
    前記接触部および前記逃げ部は、前記弁体側対向面に設けられていることを特徴とする逆止弁。
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