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JP6302357B2 - 培地容器ラック - Google Patents
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本発明は、培地を収容した円筒状ないし円管状の培地容器を所望の姿勢に保持する培地容器ラックに関する。さらに詳しくは、主に例えば検体を前記容器内の培地に接種して例えば培養する際に前記培地容器の保持用ラックとして使用する培地容器ラックに関する。
従来、例えば複数本の試験管等を保持する器具として、例えば特許文献1に記載のラック(先行技術)が一般に知られている。
先行技術は、下部部材と、複数の管挿入孔を有する上部部材と、前記両部材を側方で支持する側部部材と、上部部材と合致する管挿入孔を有し、前記側部部材で支持させて前記下部部材と上部部材の中間部に配置した中間部材とを備える。
先行技術によれば、複数本の試験管等を整然と起立させて保持させることができる。
特開平11−123335号公報
上述したように、先行技術によれば複数本の試験管等を起立させて保持することが可能になる。また、先行技術は、円筒状ないし円管状に形成され、培地を収容した培地容器を起立させて保持する起立用のラックとしても適用可能である。
ところで、培地として、開閉キャップを備えた円筒状ないし円管状の容器内に所定量の液状や固形状の培地を収容してなる容器入り培地が一般に知られている。
また、近時においては、前記容器内に、培地表面を所定の角度で傾斜させて斜面状に凝固して収容してなる培地(以下、「斜面培地」ということもある)が開発され、広く採用されている。
上記斜面培地は、一般に検体を接種後、最初の1週間は培地表面が水平ないし略水平になるように斜面台に並べて培養し、その後の期間(通常7週間)は立てた状態(起立状態)で培養する方法が採用されている。
上記したように、斜面培地は容器を所定の角度傾斜させた姿勢及び起立させた姿勢を保持して培養するものである。上記形態のうち、起立保持用としては、上述した先行技術のように構成したラックを適用できる。しかし、先行技術のようなラックは傾斜保持用として使用することはできない。そのため、従来は起立用とは別に斜面台を用意して培養を実施している。このように、起立用と傾斜用の2種類の器具を使用しているため、作業に手間が掛ると共に器具の設備費用が高くなる問題を有している。また、非使用時における保管スペースが大になる問題も有している。そこで、上記両方の形態に対応できる機能を具備した技術(ラック等)の開発が要望されている。
本発明は上記のような実情に鑑みてなされたもので、構成を簡素化し、培地容器を起立及び所望の角度で傾斜させた姿勢で整然と保持できると共にコンパクト化して保管できる培地容器ラックを提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するため、本発明は、円筒状ないし円管状に形成され、培地を収容した培地容器を所望の姿勢に保持する培地容器ラックであって、
起立設置用の第1の台板部と、
前記台板部の上方部の所望の高さの部位に位置させて、前記台板部と略平行に対向させて設けた天板部と、
前記台板部の前縁部又は後縁部のいずれか一方の縁部から前記台板部に対して所望の角度を付与して斜め外側上方へ向けて延長させて設けた傾斜設置用の第2の台板部と、
前記第2の台板部の上縁部から所望の角度を付与して斜め内側上方へ向けて延長させると共に上縁部を前記天板部の前記第2の台板部に対して遠位側の縁部に連接させて設けた傾斜保持板部と、
前記天板部に、左右方向に所望の間隔で所望数開設した前記培地容器挿入用の第1の容器挿入孔と、
前記傾斜保持板部の前記各第1の容器挿入孔と略一致する部位に開設した前記培地容器挿入用の第2の容器挿入孔と、
を備えていることを特徴とする。
なお、本発明において「培地容器」とは、開閉キャップ又は開閉栓を有する円筒状又は円管状の容器内に培地を収容して密閉し、使用時に開栓して検体を培地に接種し、前記容器を培養用の容器として、そのまま使用するように構成した培地入り容器を意味する用語として使用されている。この「培地容器」は例えば試験管培地等と称されている場合もある。
前記容器は一般にプラスチック製又はガラス製の容器が採用されている。また、培地容器は一般的にディスポタイプ(使い捨て)に構成されている。
本発明において、前記第1の台板部、天板部、第2の台板部及び傾斜保持板部は、左右幅が同一寸法の略長方形状に形成されている。
また、本発明において、第1の台板部、天板部、第2の台板部及び傾斜保持板部は、平板状のステンレスその他の金属板材又はプラスチック板材で一体的に形成する構成を採用することができる。
本発明によれば、次のような作用効果を奏する。
(1)天板部及び傾斜保持板部の第1及び第2の容器挿入孔へ培地容器を底部から挿入し、その状態で前記ラックを第1の台板部で所望の設置部に設置することにより、所望本(複数本)の培地容器を起立した姿勢で整然かつ安定した状態で保持させることができる。
(2)上記(1)の状態において、前記ラックを第2の台板部で所望の設置部に設置することにより、所望本(複数本)の培地容器を所望角度に傾斜させた姿勢で整然かつ安定した状態で保持させることができる。
(3)上記(1)及び(2)のように、第1及び第2の台板部を選択して前記ラックを設置することにより培地容器の保持形態を変更できるので、作業性を向上できる。
(4)構成を簡素化してあるので、生産コストを安価にすることができる。
(5)前記ラック同士を係合して重ねることにより、コンパクト化して保管することができる。
本発明の一実施形態の培地容器ラックの構成を概略的に示す説明斜視図である。 同じく前記培地容器ラックの構成を概略的に示す図であって、同図(a)は説明平面図、同図(b)は前記ラックの一部を拡大して示す説明正面図、同図(c)は前記ラックの一部を拡大して示す説明背面図である。 同じく前記培地容器ラックの構成を概略的に示す図であって、同図(a)は説明側面図、同図(b)は説明縦断面図である。 培地容器の一例の構成を概略的に示す図であって、同図(a)は一部を切欠して示す説明側面図、同図(b)はネジキャップを取り外した状態を示す説明側面図、同図(c)はネジキャップを示す説明側面図である。 前記培地容器ラックの使用状態を示す説明図であって、同図(a)は前記培地容器を起立した姿勢で保持した状態を示す説明図、同図(b)は前記培地容器を傾斜させた姿勢で保持した状態を示す説明図である。 前記ラック同士を係合して重ねる状態を示す説明図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態の一例について説明する。
図1ないし図6は本発明の一実施形態の培地容器ラックを示す。本実施形態は図4に示すように構成した培地容器用のラックに適するように構成した培地容器ラックが開示されている。そこで、まづ、培地容器の構成等について図4を参照して説明する。
図4は培地容器の一例の構成を概略的に示す説明図である。同図に示すように、培地容器3は、開閉用のネジキャップ31を有する円筒形状の容器30内、所望量の培地32を培地表面33を所望の角度で傾斜させて斜面状に凝固して収容して構成されている。
本実施形態の容器30(容器の本体30a)はポリスチレンその他のプラスチック製容器が採用されている。前記容器30(容器の本体30a)は長さ約82mm、直径約25mmの円筒形に形成されている。キャップ31はポリプロピレンその他のプラスチック製キャップが採用されている。前記容器30は、キャップ31を螺合して閉蓋した際に、全長(容器の下端からキャップの上端までの長さ)は約85mmに構成されている。また、容器の下端からキャップの下端までの寸法は約68mmに構成されている。
前記培地32は鶏卵(液状)を基礎材とし、これに蒸留水及びリン酸二水素カリウムその他の所望の成分を添加して調製したものを採用している。
本実施形態で開示した培地容器3は、8.5mLの前記培地32を容器30内に入れ、培地表面33の面積が約9cmの斜面状に凝固して構成されている。上記により構成した培地容器3の培地32は、培地表面33が容器の中心軸線に対して約18.5度の角度で傾斜している。なお、上記培地容器3は一例として開示したもので、図示の構成に限定するものではなく、図示以外の構成に変更可能なこと勿論である。
本実施形態の培地容器ラック1は、上述したように、図4に示すように構成した培地容器用に適するように構成したもので、以下、図面を参照して説明する。
本実施形態の培地容器ラック1は、起立設置用の第1の台板部10と、天板部11と、傾斜設置用の第2の台板部12と、傾斜保持板部13と、天板部11に所望数設けた第1の容器挿入孔14…14と、傾斜保持板部13に所望数設けた第2の容器挿入孔15とを備える。
本実施形態のラック1は、所望の肉厚(例えば約0.8〜約1.2mm)の平板状のステンレスその他の金属板材で前記各構成部10、11、12及び13を一体的に形成されている。本実施形態ではステンレス製板材を採用している。
前記第1の台板部10は、前記容器3(30)を立てた姿勢で保持する際のラック設置用の台板部である。第1の台板部10は、所望の左右幅(左右の縁部間の長さ)及び前後幅(前後の縁部間の長さ)の略長方形状に形成されている。
本実施形態の第1の台板部10は、左右幅:約320mm〜約350mm、前後幅:約34mm〜約38mmに設定されている。なお、寸法は上記範囲に限定するものではなく、所望に応じて任意に変更可能である。
前記天板部11は、傾斜保持板部13と協同して前記容器3を保持するものである。天板部11は、所望の左右幅(左右の縁部間の長さ)及び前後幅(前後の縁部間の長さ)の略長方形状に形成され、第1の台板部10の上方部の所望の高さの部位に位置させて、前記台板部10と略平行に対向させて設けてある。
本実施形態の天板部は、前後幅:約35mm〜約40mm、左右幅は台板部10と同一寸法の長方形状に形成されている。なお、上記寸法は上記範囲に限定するものではなく、台板部10と同様に所望に応じて任意に変更可能である。
また、前記天板部11の高さ(第1の台板部10との間の寸法)は容器3(30)の長さ等に応じて適当に設定される。本実施形態では、台板部10との間の寸法を約68mm〜約72mm設定してある。なお、上記高さの寸法は上記範囲内に限定するものではなく、上述したように、容器の長さ等に応じて任意に変更可能である。
前記第2の台板部12は、前記容器3(30)を所望の角度で傾斜させた姿勢で保持する際のラック設置用の台板部である。第2の台板部12は、第1の台板部10の前縁部又は後縁部のいずれか一方の縁部から前記台板部10に対して所望の角度を付与して斜め外側上方へ向けて延長させて設けてある。本実施形態では、第2の台板部12を第1の台板部10の後縁部から延設した例が開示されている。
前記第2の台板部12の第1の台板部10に対する角度は、培地容器3の培地32の培地表面33に対応して設定される。即ち、培地表面33が水平ないし略水平になるように、前記容器3(30)を傾斜させて保持するように前記角度を設定する。
上述したように、本実施形態で開示した培地容器3は、培地32の培地表面33が容器30の中心軸線に対して約18.5度の角度で傾斜させて構成されている。そこで、前記培地表面33が水平ないし略水平になるように、前記角度と対応する傾斜角度を付与して容器3を保持するように構成する。
本実施形態では、図3(a)に示すように、第1の台板部10の延長線Lに対して第2の台板部12を約68〜約73度の角度θで傾斜させるように設定されている。したがって、これにより、第2の台板部12は第1の台板部10に対して約107〜約112の角度θで傾斜させるように設定されている。これにより、前記容器3(30)は約17〜約22の角度で傾斜させて保持される。
この場合において、前記容器3を保持する際の傾斜角度は、第1の台板部10に対する第2の台板部12の前記角度を変更することにより任意に調整することができる。
なお、上記角度は一例として開示したもので、上記範囲内に限定されるものではなく、培地表面33の傾斜角度に対応して設定することができる。但し、培地表面33が水平ないし略水平に近い状態になるように前記容器を傾斜させて保持するように構成することが好ましい。例えば、上記例示した培地容器3は、培地表面33が前記容器30に対して約18.5度の角度で傾斜している。したがって、第1の台板部10に対する第2の台板部12の角度θを約108.5度(この場合角度θは約71.5度)に設定することにより、前記容器3は約18.5度の角度に傾斜して保持される。これにより、前記培地表面33は略水平になる。
本実施形態の第2の台板部12は、第1の台板部10の後縁部に沿って、前記金属板材を前記した角度で折り曲げて構成されている。第2の台板部12は、所望の上下幅(上下の縁部間の長さ)及び左右幅(左右の縁部間の長さ)の略長方形状に形成されている。
本実施形態の第2の台板部12は、上下幅:約38mm〜約42mm、左右幅は第1の台板部10と同一寸法の長方形状に形成されている。なお、上記寸法は上記範囲内に限定するものではなく、第1の台板部10と同様に所望に応じて任意に変更可能である。
前記傾斜保持板部13は、上述したように天板部11と協同して前記容器3を保持するものである。傾斜保持板部13は、第2の台板部12の上縁部から所望の角度を付与して斜め内側上方へ向けて延長させると共に上縁部を天板部の前縁部と連接させて設けてある。
傾斜保持板部13の第2の台板部12に対する傾斜角度及び前後幅は、第2の台板部12の上下幅及び天板部11の高さ(第1の台板部10との間の寸法)により決定される。傾斜保持板部13は、左右幅が第1の台板部10と同一寸法の略長方形状に形成されている。
本実施形態の傾斜保持板部13は、第2の台板部12の上縁部に沿って、前記金属板材を前記した角度で折り曲げて構成されている。また、前記天板部11は、傾斜保持板部13の上縁部に沿って、前記金属板材を所定の角度、即ち、第1の台板部10と平行ないし略平行になるように折り曲げて構成されている。これにより、傾斜保持板部13の上縁部は天板部11の前縁部と連接されている。
本実施形態のラック1の前記各構成部10、11、12及び13は、所定の大きさの四角形状の金属板材(本実施形態ではステンレス製板材)の所定部をプレス機等でプレス加工することにより形成することができる。
前記第1の容器挿入孔14…14は天板部11の長手方向(左右方向)に所望の間隔で所望数開設されている。本実施形態では10個の前記挿入孔14…14を設けた例が開示されている。前記挿入孔14の個数は任意に増減可能である。前記各挿入孔14は同一大きさに形成されている。本実施形態の前記挿入孔14は直径約27mmの円形に形成されている。この場合、前記挿入孔14の直径は使用する前記容器3(30)の直径に応じて変更可能なこと勿論である。
前記第2の容器挿入孔15…15は、前記各第1の容器挿入孔14の開設部位と略一致する部位に位置させて、傾斜保持板部13に開設されている。この場合、前記保持板部13は前記した角度で傾斜しているので、前記各第2の挿入孔15は楕円形の孔で形成されている。
本実施形態の培地容器ラック1は上記構成を具備してなっている。次にその使用方法及び作用等について説明する。
図5(a)に示すように、前記ラック1を設置部2(略水平設置部)に第1の台板部10で設置する。そして、目的の各培地容器3を底部側から天板部11及び前記傾斜保持板部13の前記両挿入孔14及び15に挿入する。これにより、前記各培地容器3は起立した姿勢で整然かつ安定した状態で保持される。
上記した状態において、図5(b)に示すように、前記ラック1を第2の台板部12で前記設置部2に設置することにより、前記各培地容器3は前記した角度に傾斜させた姿勢で整然かつ安定した状態で保持される。これにより、前記容器3の培地32の培地表面33は水平ないし略水平状の姿勢に保持される。
上記のように第1及び第2の台板部10及び12を選択して前記ラックを設置することにより、培地容器の保持形態を起立した姿勢及び所定の角度に傾斜させた姿勢に変更して整然かつ安定した状態で良好に保持させることができる。
また、図6に示すように、前記ラック1同士を係合して重ねることにより、コンパクト化することができる。したがって、前記ラックの保管スペース等を小にすることができる。
なお、本実施形態の培地容器ラックは、ステンレスその他の金属板材で構成した例を開示したが、プラスチック板等で構成することも可能である。また、本実施形態では、第1の台板部10、天板部11、第2の台板部12及び傾斜保持板部13を一枚の板材で一体的に形成した例を開示したが、溶接や接着その他の手段で固着して一体的に連接する構成を採用することも可能である。
また、上記した実施形態の培地容器ラックは一例として開示したもので、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載の技術思想を越脱しない範囲内において任意に変更可能なものである。
3 培地容器
10 第1の台板部
11 天板部
12 第2の台板部
13 傾斜保持板部
14 第1の容器挿入孔
15 第2の容器挿入孔
32 培地
33 培地表面

Claims (3)

  1. 円筒状ないし円管状に形成され、培地を収容した培地容器を所望の姿勢に保持する培地容器ラックであって、
    起立設置用の第1の台板部と、
    前記台板部の上方部の所望の高さの部位に位置させて、前記台板部と略平行に対向させて設けた天板部と、
    前記台板部の前縁部又は後縁部のいずれか一方の縁部から前記台板部に対して所望の角度を付与して斜め外側上方へ向けて延長させて設けた傾斜設置用の第2の台板部と、
    前記第2の台板部の上縁部から所望の角度を付与して斜め内側上方へ向けて延長させると共に上縁部を前記天板部の前記第2の台板部に対して遠位側の縁部に連接させて設けた傾斜保持板部と、
    前記天板部に、左右方向に所望の間隔で所望数開設した前記培地容器挿入用の第1の容器挿入孔と、
    前記傾斜保持板部の前記各第1の容器挿入孔と略一致する部位に開設した前記培地容器挿入用の第2の容器挿入孔と、
    を備えていることを特徴とする培地容器ラック。
  2. 請求項1に記載の培地容器ラックにおいて、前記第1の台板部、天板部、第2の台板部及び傾斜保持板部は、左右幅が同一寸法の略長方形状に形成されていることを特徴とする培地容器ラック。
  3. 前記第1の台板部、天板部、第2の台板部及び傾斜保持板部は、平板状のステンレスその他の金属板又はプラスチック板で一体的に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の培地容器ラック。
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