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JP6305360B2 - パッチアンテナ及びアレーアンテナ - Google Patents
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JP6305360B2 - パッチアンテナ及びアレーアンテナ - Google Patents

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Description

この発明は、例えば、信号を送受信する通信装置やレーダ装置などに搭載されるパッチアンテナ及びアレーアンテナに関するものである。
例えば、10GHz以下程度の周波数の信号を送受信するアンテナの場合、例えば、樹脂基板上の導体パターンや、金属加工等を用いて製造される。
上記の周波数よりも高いミリ波帯等の周波数の信号を送受信するアンテナの場合、波長が短いため、小形化を図ることができる。そのため、集積回路であるICやICのパッケージに形成されることがある。
以下の特許文献1には、小片化されたICであるICパッケージにアンテナを形成する方法が開示されている。
この方法では、アンテナがICパッケージに形成されるため、立体的な構造にすることができる。そのため、設計の自由度があり、インピーダンス整合も容易である。
以下の非特許文献1には、IC自体にアンテナの給電部を形成し、その給電部の上部に設けられている誘電体にアンテナの放射部を形成する方法が開示されている。
特許文献1及び非特許文献1に記載されている方法を用いれば、別途、アンテナを製造することなく、ICあるいはICパッケージの製造プロセス内でアンテナを製造することができる。
特開2009−278005号公報(図1)
A 108-114 GHz 44 Wafer-Scale Phased Array Transmitter With High-Efficiency On-Chip Antennas, IEEE Journal of solid-state circuits, vol. 48, no. 9, Sept 2013
従来のパッチアンテナは以上のように構成されているので、特許文献1の場合、アンテナがICパッケージに形成される。このため、多数のICパッケージを配列すれば、大規模なアレーアンテナを製造することが可能であるが、アレーアンテナの小型化を図るには、各ICパッケージの間隔を狭める必要がある。その間隔によってはICパッケージの配列が困難になり、アレーアンテナを製造することができなくなるという課題があった。
また、非特許文献1の場合、ICのウェハの面積が許す限り、多数のアンテナを形成することができるが、ICの薄膜上にアンテナや伝送線路が形成されるため、厚さ方向の設計の自由度がほとんどない。したがって、厚さ方向を調整することができないため、損失の増加を招いたり、アンテナと伝送線路との間のインピーダンス整合が困難になってしまったりすることがあるという課題があった。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、大規模なアレーアンテナを容易に製造することができるとともに、インピーダンス整合を容易に図ることができる低損失なパッチアンテナを得ることを目的とする。
また、この発明は、インピーダンス整合を容易に図ることができる低損失なアレーアンテナを得ることを目的とする。
この発明に係るパッチアンテナは、表面に無線周波数の信号を送受信するための高周波回路と、高周波回路に対する無線周波数の信号を入出力する入出力端子が形成されている半導体ウェハと、半導体ウェハの上部に設けられる第1の誘電体層と、第1の誘電体層の上部に設けられ、グランドが形成されている導体層と、導体層の上部に設けられており、表面に、無線周波数の信号を空間に放射するための導体からなる励振パッチが形成され、かつ、その励振パッチと一端が電気的に接続されている伝送線路が形成されている第2の誘電体層と、第2の誘電体層の上部に設けられ、導体からなる非励振パッチが励振パッチと対向して表面に形成されている第3の誘電体層と、第1の誘電体層をグランドと電気的に非接続状態にて貫通して伝送線路の他端と入出力端子を電気的に接続する第1の層間接続導体とを備え、第1の誘電体層、第2の誘電体層により半導体ウェハの表面上に設けられる再配線層を構成し、励振パッチとグランドと非励振パッチとで2重パッチアンテナを構成したものである。
この発明によれば、表面に無線周波数の信号を送受信するための高周波回路と、高周波回路に対する無線周波数の信号を入出力する入出力端子が形成されている半導体ウェハと、半導体ウェハの上部に設けられる第1の誘電体層と、第1の誘電体層の上部に設けられ、グランドが形成されている導体層と、導体層の上部に設けられており、表面に、無線周波数の信号を空間に放射するための導体からなる励振パッチが形成され、かつ、その励振パッチと一端が電気的に接続されている伝送線路が形成されている第2の誘電体層と、第2の誘電体層の上部に設けられ、導体からなる非励振パッチが励振パッチと対向して表面に形成されている第3の誘電体層と、第1の誘電体層をグランドと電気的に非接続状態にて貫通して伝送線路の他端と入出力端子を電気的に接続する第1の層間接続導体とを備え、第1の誘電体層、第2の誘電体層により半導体ウェハの表面上に設けられる再配線層を構成し、励振パッチとグランドと非励振パッチとで2重パッチアンテナを構成したので、大規模なアレーアンテナを容易に製造することができるとともに、インピーダンス整合を容易に図ることができる低損失なパッチアンテナが得られる効果がある。
この発明の実施の形態1によるパッチアンテナを示す分解斜視図である。 この発明の実施の形態2によるパッチアンテナを示す分解斜視図である。 この発明の実施の形態2による他のパッチアンテナを示す分解斜視図である。 この発明の実施の形態3によるパッチアンテナを示す分解斜視図である。 この発明の実施の形態3による他のパッチアンテナを示す分解斜視図である。 この発明の実施の形態3による他のパッチアンテナを示す分解斜視図である。 この発明の実施の形態4によるアレーアンテナを示す分解斜視図である。 この発明の実施の形態5によるアレーアンテナを示す分解斜視図である。
以下、この発明をより詳細に説明するために、この発明を実施するための形態について、添付の図面にしたがって説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1によるパッチアンテナを示す分解斜視図である。
図1において、半導体ウェハ1には、無線周波数の信号を送受信するための高周波回路が形成されており、また、半導体ウェハ1には、その高周波回路が無線周波数の信号を入出力するための入出力端子2が形成されている。
誘電体層11は半導体ウェハ1の上部に設けられる第1の誘電体層である。
導体層12は誘電体層11の上部に設けられ、グランド12aが形成されている。また、導体層12には層間接続導体31との短絡を避けるための小孔12bが設けられている。
誘電体層13は導体層12の上部に設けられている第2の誘電体層であり、誘電体層13の表面には、導体からなる励振パッチであるリングパッチ14が形成され、かつ、リングパッチ14と接続されている伝送線路15が形成されている。
なお、誘電体層11、導体層12及び誘電体層13から再配線層(RDL:Redistribution layers)が構成されている。
誘電体基板である誘電体層21は誘電体層13の上部に設けられている第3の誘電体層であり、誘電体層21の表面には、導体からなる非励振パッチ22が形成されている。
なお、誘電体層21は、誘電正接が低い低損失な材料からなる誘電体であればよく、また、誘電体層21の厚さには自由度がある。
層間接続導体31は伝送線路15と入出力端子2を電気的に接続する第1の層間接続導体である。
層間接続導体31は導体層12に形成されているグランド12aと短絡しないように、導体層12に設けられている小孔12bを通されている。
次に動作について説明する。
例えば、半導体ウェハ1に形成されている高周波回路が、無線周波数の信号を入出力端子2に出力すると、入出力端子2は、層間接続導体31を介して、伝送線路15と電気的に接続されており、伝送線路15は、リングパッチ14と電気的に接続されているため、その無線周波数の信号が励振パッチであるリングパッチ14に給電される。
これにより、リングパッチ14が励振することで、無線周波数の信号が空間に放射される。
この実施の形態1では、誘電体層21の表面に形成されている非励振パッチ22が、リングパッチ14の上方に配置されているため、リングパッチ14及び非励振パッチ22と、導体層12に形成されているグランド12aとによって、2重パッチアンテナが形成されている。
仮に非励振パッチ22が配置されていない構成では、アンテナの入力インピーダンスが低くなるため、例えば、50Ω程度のインピーダンスを有する伝送線路15とリングパッチ14との接続が困難になることがある。あるいは、伝送線路15とリングパッチ14を接続するために、インピーダンスの大きな変換比を有するインピーダンス変換器を伝送線路15に接続する必要を生じることがある。
また、導体層12に形成されているグランド12aとリングパッチ14との間隔が狭いことに起因して、使用可能な周波数帯域が狭くなることがある。
以上より、非励振パッチ22が配置されていない構成では、実用的なアンテナを製造することが困難になることがある。
この実施の形態1では、非励振パッチ22が配置されているため、アンテナの入力インピーダンスが高くなり、導体層12に形成されているグランド12aとリングパッチ14との間隔が狭い場合でも、リングパッチ14の内径及び外径を調整するのみで、容易に伝送線路15とリングパッチ14との間の整合を図ることができるようになる。したがって、伝送線路15とリングパッチ14を接続するために、インピーダンスの大きな変換比を有するインピーダンス変換器を伝送線路15に接続する必要がない。
一般的に、2重パッチアンテナは、単純なパッチアンテナと比較して広帯域であり、使用可能な周波数帯域を広げることができる。
この実施の形態1では、2重パッチアンテナが形成されているため、使用可能な周波数帯域を広げることができる。
また、一般的に、パッチアンテナは、パッチとグランドとの間の厚さが厚いほど損失を低減することができる。
この実施の形態1では、再配線層の誘電体である誘電体層11,13は、半導体ウェハ1内の層間よりも厚いため、半導体ウェハ1にアンテナを形成する場合と比較して、信号の損失を低減することができる。
半導体ウェハ1には、無線周波数の信号を送受信するための高周波回路が形成されるが、半導体ウェハ1にアンテナが形成される場合、アンテナの形成に必要な面積の分だけ、高周波回路を形成することが可能な面積が減少し、高周波回路のレイアウトが難しくなる。
この実施の形態1では、上述したように、半導体ウェハ1にはアンテナが形成されていないため、半導体ウェハ1の全面に高周波回路を形成することができ、高周波回路のレイアウトが容易になる。したがって、大規模なアレーアンテナを容易に製造することができる。
以上で明らかなように、この実施の形態1によれば、リングパッチ14及び非励振パッチ22と、導体層12に形成されているグランド12aとによって、2重パッチアンテナが形成されるように構成したので、大規模なアレーアンテナを容易に製造することができるとともに、インピーダンス整合を容易に図ることができる低損失なパッチアンテナが得られる効果がある。
この実施の形態1では、誘電体層13の表面には、励振パッチとして、内部に空孔を有するリングパッチ14が形成されているものを示したが、リングパッチ14の内径を調整することなく、リングパッチ14の外径を調整するのみで、伝送線路15とリングパッチ14との間の整合を図ることができる場合、リングパッチ14の内側の開口を廃し、円形又は矩形のパッチを励振パッチとして、誘電体層13の表面に形成するようにしてもよい。
なお、誘電体層21は、誘電体であればよく、例えば、ガラス基板や樹脂基板などであってもよい。
この実施の形態1では、グランド12aが導体層12に形成されているものを示したが、このグランド12aはメッシュグランドであってもよい。メッシュグランドは、例えば、誘電体の表面、側面及び裏面に対して、網目状に導体を配線することで形成することができる。
グランド12aがメッシュグランドである場合、伝送線路15のインピーダンスが上昇して、アンテナとの整合を図ることが困難になることがあるが、この実施の形態1では、リングパッチ14の内径及び外径を調整するのみで、容易に伝送線路15とリングパッチ14との間の整合を図ることができる。
実施の形態2.
図2はこの発明の実施の形態2によるパッチアンテナを示す分解斜視図であり、図2において、図1と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
ただし、この実施の形態2では、導体層12は第1の導体層を構成し、誘電体層21は第4の誘電体層を構成している。
誘電体層41は導体層12の上部に設けられている第2の誘電体層であり、誘電体層41の表面には、伝送線路42が形成されている。
なお、誘電体層41のうち、導体層12に形成されているグランド12aと導体層44に形成されているグランド44aに挟まれており、かつ、伝送線路42が形成されていない部分には、例えば、半導体ウェハ1に形成されている高周波回路を駆動するための電源線や制御線などが形成されているようにしてもよい。その電源線や制御線などは、例えば、図示せぬ層間接続導体によって半導体ウェハ1に形成されている高周波回路と接続されることが想定される。
誘電体層43は誘電体層41の上部に設けられている第3の誘電体層である。
導体層44は誘電体層43の上部に設けられている第2の導体層であり、導体層44には、グランド44aが形成されるとともに、グランド44aに施されている開口部44bに、導体からなる励振パッチであるリングパッチ45が形成されている。
なお、誘電体層11、導体層12、誘電体層41,43及び導体層44から再配線層が構成されている。
層間接続導体51は伝送線路42と入出力端子2を電気的に接続する第1の層間接続導体である。
層間接続導体51は導体層12に形成されているグランド12aと短絡しないように、導体層12に設けられている小孔12bを通されている。
層間接続導体52はリングパッチ45と伝送線路42を電気的に接続する第2の層間接続導体である。
層間接続導体53は導体層12に形成されているグランド12aと導体層44に形成されているグランド44aを電気的に接続する第3の層間接続導体である。
図2では、図面を見易くするために、数本の層間接続導体53を配置している例を示しているが、例えば、グランド44aに施されている開口部44bに沿うように、開口部44bの全周に亘って層間接続導体53が配置されているようにしてもよい。
次に動作について説明する。
例えば、半導体ウェハ1に形成されている高周波回路が、無線周波数の信号を入出力端子2に出力すると、入出力端子2は、層間接続導体51を介して、伝送線路42と電気的に接続されており、伝送線路42は、層間接続導体52を介して、リングパッチ45と電気的に接続されているため、その無線周波数の信号が励振パッチであるリングパッチ45に給電される。
これにより、リングパッチ45が励振することで、無線周波数の信号が空間に放射される。
この実施の形態2では、誘電体層21の表面に形成されている非励振パッチ22が、リングパッチ45の上方に配置されているため、リングパッチ45及び非励振パッチ22と、導体層12,44に形成されているグランド12a,44aとによって、2重パッチアンテナが形成されている。
この実施の形態2でも、2重パッチアンテナが形成されているため、上記実施の形態1と同様の理由により、伝送線路42とアンテナとの間のインピーダンス整合を容易に図ることができる。
この実施の形態2では、リングパッチ45が形成されている導体層44と、グランド12aが形成されている導体層12との間に、2つの誘電体層41,43が設けられているため、上記実施の形態1と比べて、リングパッチ45とグランド12aとの間隔が拡大する。このため、上記実施の形態1よりも更に信号の損失を低減することができる。
また、この実施の形態2では、導体層12に形成されているグランド12aだけでなく、導体層44に形成されているグランド44aも2重パッチアンテナのグランドの役割を担っている。
即ち、伝送線路42の下面にはグランド12aが配置され、伝送線路42の上面にはグランド44aが配置されているため、トリプレート線路が形成されている。伝送線路がトリプレート線路となることで、上記実施の形態1よりも更に伝送線路42での信号の損失を低減することができる。
この実施の形態2では、グランド12a,44aが導体層12,44に形成されているものを示したが、グランド12a,44aのうち、少なくとも一方がメッシュグランドであってもよい。
グランド12a,44aがメッシュグランドである場合、伝送線路42のインピーダンスが上昇して、アンテナとの整合を図ることが困難になることがあるが、この実施の形態2では、リングパッチ45の内径及び外径を調整するのみで、容易に伝送線路42とリングパッチ45との間の整合を図ることができる。
この実施の形態2では、半導体ウェハ1に形成されている入出力端子2が1個で、リングパッチ45及び入出力端子2と電気的に接続されている伝送線路42が1本である例を示したが、図3に示すように、半導体ウェハ1に形成されている入出力端子2が2個で、リングパッチ45及び入出力端子2と電気的に接続されている伝送線路42が2本であってもよい。
図3の構成によれば、例えば、2つの入出力端子2での信号の振幅を同じとし、2本の伝送線路42の線路長を調整することで、リングパッチ45における2つの給電点での信号の位相を調整すれば、円偏波などの特定の偏波を送受信することが可能になる。また、2つの入出力端子2での信号の振幅及び位相を調整することで、リングパッチ45における2つの給電点での信号の位相を調整すれば、円偏波などの特定の偏波を送受信することが可能になる。
この実施の形態2では、グランド44aに施されている開口部44bに、励振パッチとして、内部に空孔を有するリングパッチ45が形成されているものを示したが、リングパッチ45の内径を調整することなく、リングパッチ45の外径を調整するのみで、伝送線路42とリングパッチ45との間の整合を図ることができる場合、リングパッチ45の内側の開口を廃し、円形又は矩形のパッチを励振パッチとして、グランド44aに施されている開口部44bに形成するようにしてもよい。
実施の形態3.
上記実施の形態1,2では、入出力端子2が半導体ウェハ1に形成されているものを示したが、入出力端子2のほかに、グランドが半導体ウェハ1に形成されているようにしてもよい。
図4はこの発明の実施の形態3によるパッチアンテナを示す分解斜視図であり、図4において、図2と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
導体層12には導体層44の開口部44bと同一形状の開口部12cが施されている。
半導体ウェハ1の表面には、導体層44の開口部44bと同一形状のグランド1aが形成されている。
図4では、開口部44bと開口部12cとグランド1aが同一形状の例を示しているが、開口部12c及びグランド1aは、リングパッチ45より大きければよく、必ずしも開口部44bと同一形状である必要はない。
層間接続導体61は半導体ウェハ1に形成されているグランド1aと導体層12に形成されているグランド12aと導体層44に形成されているグランド44aとを電気的に接続している。図4では、層間接続導体61が縦に直線である例を示しているが、途中で折れ曲がっていてもよいし、斜めに直線であってもよい。なお、層間接続導体61は第3の層間接続導体及び第4の層間接続導体を構成している。
図4では、図面を見易くするために、数本の層間接続導体61を配置している例を示しているが、例えば、グランド44aに施されている開口部44bに沿うように、開口部44bの全周に亘って層間接続導体61が配置されているようにしてもよい。
次に動作について説明する。
例えば、半導体ウェハ1に形成されている高周波回路が、無線周波数の信号を入出力端子2に出力すると、入出力端子2は、層間接続導体51を介して、伝送線路42と電気的に接続されており、伝送線路42は、層間接続導体52を介して、リングパッチ45と電気的に接続されているため、上記実施の形態2と同様に、その無線周波数の信号が励振パッチであるリングパッチ45に給電される。
これにより、リングパッチ45が励振することで、無線周波数の信号が空間に放射される。
図4のパッチアンテナの構成は、基本的には図2のパッチアンテナの構成と同様であり、図2のパッチアンテナと同様の効果が得られる。
ただし、図2のパッチアンテナでは、導体層44に形成されているグランド44aと、導体層12に形成されているグランド12aとが2重パッチアンテナのグランドの役割を担っているのに対して、図4のパッチアンテナでは、導体層44に形成されているグランド44aと、半導体ウェハ1に形成されているグランド1aとが2重パッチアンテナのグランドの役割を担っている点で相違している。
この実施の形態3では、上記の相違点によって、2重パッチアンテナのグランドのうち、リングパッチ45の下方側のグランドとして、グランド1aが用いられるため、上記実施の形態2よりも、リングパッチ45の上方側のグランドであるグランド44aと、下方側のグランドとの間隔が拡大する。したがって、上記実施の形態2よりも更に伝送線路42での信号の損失を低減することができる。
この実施の形態3では、半導体ウェハ1の表面にグランド1aが形成されるため、上記実施の形態2よりも、半導体ウェハ1の表面に対して高周波回路を形成することが可能な面積が減少するが、半導体ウェハ1において、グランド1aが形成される層よりも下層側に導体層が存在する場合には、その導体層に高周波回路を形成するようにしてもよい。
図5はこの発明の実施の形態3による他のパッチアンテナを示す分解斜視図である。
図5のパッチアンテナは、導体層44に形成されるグランドがメッシュグランド44cになっており、また、導体層12に形成されるグランドがメッシュグランド12dになり、かつ、導体層12に開口部12cが施されていない点で、図4のパッチアンテナと相違している。
これにより、2重パッチアンテナのグランドのうち、リングパッチ45の下方側のグランドが、メッシュグランド12dとグランド1aの2重構造となる。この場合も、図4のパッチアンテナと同様に、伝送線路42での信号の損失を低減することができる。
この実施の形態3では、図2のパッチアンテナにおける半導体ウェハ1の表面にグランド1aが形成されているものを示したが、図1のパッチアンテナにおける半導体ウェハ1の表面にグランド1aが形成されているものであってもよい。
図6はこの発明の実施の形態3による他のパッチアンテナを示す分解斜視図である。
図6の例では、第2の層間接続導体である層間接続導体62が、半導体ウェハ1に形成されているグランド1aと導体層12に形成されているグランド12aとを電気的に接続している。
この場合、半導体ウェハ1に形成されているグランド1aが、2重パッチアンテナのグランドの役割を担うため、上記実施の形態1よりも、リングパッチ14とグランドとの間隔が拡大する。このため、上記実施の形態1よりも更に伝送線路15での信号の損失を低減することができる。
実施の形態4.
上記実施の形態1〜3では、1個のパッチアンテナを示したが、図1〜図6のパッチアンテナのうち、いずれかのパッチアンテナを一体的に複数個形成することで、アレーアンテナを構成するようにしてもよい。
図7はこの発明の実施の形態4によるアレーアンテナを示す分解斜視図である。
図7の例では、導体層44に形成されているグランド44aに4個の開口部44bが施されて、4個の開口部44bにリングパッチ45がそれぞれ形成されている。また、誘電体層21の表面に4個の非励振パッチ22が形成されている。
リングパッチ45及び非励振パッチ22が4個形成されている点以外は、図2のパッチアンテナとほぼ同様の構成である。ただし、4個のリングパッチ45が形成されているため、図面上は一部隠れているが、4個の入出力端子2と、4本の伝送線路42と、4本の層間接続導体51と、4個の小孔12bとが設けられている。
アレーアンテナを構成している4個のパッチアンテナの動作は、図2のパッチアンテナの動作と同様であり、上記実施の形態2と同様の効果が得られる。
一般的に、複数のパッチアンテナを配列することで、アレーアンテナを構成する場合、製造条件等によっては、隣り合っているパッチアンテナの間のグランドが切断されることがある。
パッチアンテナの間のグランドが切断されている場合、その切断部分から漏れ出る回折波によってアレーアンテナの性能が劣化することがある。
この実施の形態4では、導体層44に形成されているグランド44aに対して、4個の開口部44bを設けた上で、4個の開口部44bにリングパッチ45をそれぞれ形成するものであり、4個のリングパッチ45のグランド44aが一体化されているものであるため、隣り合っているリングパッチ45の間のグランド44aが切断されることはない。
このため、この実施の形態4によれば、グランドの切断に起因する放射パターンの劣化等は生じない。
ここでは、一例として、図2のパッチアンテナが複数個形成されているアレーアンテナを示したが、図1又は図3〜6のパッチアンテナが複数個形成されているアレーアンテナであってもよく、同様の理由で、図7のアレーアンテナと同様の効果が得られる。
図7のアレーアンテナでは、4個のパッチアンテナが形成されているものを示したが、再配線層は、半導体ウェハ1の面積と同一あるいはそれに近い面積で形成されるため、再配線層の面積が許す限り、多数のパッチアンテナを形成するようにしてもよい。
なお、この実施の形態4のアレーアンテナは、半導体ウェハ1に形成される高周波回路が、各パッチアンテナでの信号の位相を固定にすることで、特定の方向にアンテナが指向するものであってもよいし、各パッチアンテナでの信号の位相を可変することで、アンテナの指向性を電気的に制御可能なフェーズドアレーアンテナ装置であってもよい。
実施の形態5.
上記実施の形態4では、1個の誘電体層21の表面に4個の非励振パッチ22が形成されているものを示したが、誘電体層21が、非励振パッチ22毎に分割されているものであってもよい。
図8はこの発明の実施の形態5によるアレーアンテナを示す分解斜視図である。
誘電体層21に用いる材料が半導体ウェハ1よりも小さい場合がある。
また、誘電体層21に用いる材料が半導体ウェハ1と同一寸法であっても、半導体ウェハ1及び誘電体層21が大き過ぎるために、半導体ウェハ1又は誘電体層21に反り等があると、半導体ウェハ1と誘電体層21を接着する際、均一な仕上がりが得られない場合がある。
上記のような場合、誘電体層21を小片化して、1個の誘電体層21に1個の非励振パッチ22が形成されるようにして、複数の誘電体層21が配列されるようにしてもよい。
誘電体層21を小片化しても、上記実施の形態4と同様に、4個のリングパッチ45のグランド44aが一体化されているものであるため、グランドの切断に起因する放射パターンの劣化等は生じない。
ここでは、誘電体層21を小片化して、1個の誘電体層21に1個の非励振パッチ22が形成されるものを示しているが、均一な仕上がりが得られない等の問題が生じない範囲で、小片化した1個の誘電体層21に2個以上の非励振パッチ22が形成されるようにしてもよい。
なお、本願発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
1 半導体ウェハ、1a グランド、2 入出力端子、11 誘電体層(第1の誘電体層)、12 導体層(第1の導体層)、12a グランド、12b 小孔、12c 開口部、12d メッシュグランド、13 誘電体層(第2の誘電体層)、14 リングパッチ(励振パッチ)、15 伝送線路、21 誘電体層(第3の誘電体層、第4の誘電体層)、22 非励振パッチ、31 層間接続導体(第1の層間接続導体)、41 誘電体層(第2の誘電体層)、42 伝送線路、43 誘電体層(第3の誘電体層)、44 導体層(第2の導体層)、44a グランド、44b 開口部、44c メッシュグランド、45 リングパッチ(励振パッチ)、51 層間接続導体(第1の層間接続導体)、52 層間接続導体(第2の層間接続導体)、53 層間接続導体、61 層間接続導体(第3の層間接続導体、第4の層間接続導体)、62 層間接続導体(第2の層間接続導体)。

Claims (12)

  1. 表面に無線周波数の信号を送受信するための高周波回路と、前記高周波回路に対する無線周波数の信号を入出力する入出力端子が形成されている半導体ウェハと、
    前記半導体ウェハの上部に設けられる第1の誘電体層と、
    前記第1の誘電体層の上部に設けられ、グランドが形成されている導体層と、
    前記導体層の上部に設けられており、表面に、前記無線周波数の信号を空間に放射するための導体からなる励振パッチが形成され、かつ、前記励振パッチと一端が電気的に接続されている伝送線路が形成されている第2の誘電体層と、
    前記第2の誘電体層の上部に設けられ、導体からなる非励振パッチが前記励振パッチと対向して表面に形成されている第3の誘電体層と、
    前記第1の誘電体層を前記グランドと電気的に非接続状態にて貫通して前記伝送線路の他端と前記入出力端子を電気的に接続する第1の層間接続導体と
    を備え
    前記第1の誘電体層、前記第2の誘電体層により前記半導体ウェハの表面上に設けられる再配線層を構成し、前記励振パッチとグランドと前記非励振パッチとで2重パッチアンテナを構成するパッチアンテナ。
  2. 表面に無線周波数の信号を送受信するための高周波回路と、前記高周波回路に対する無線周波数の信号を入出力する入出力端子が形成されている半導体ウェハと、
    前記半導体ウェハの上部に設けられる第1の誘電体層と、
    前記第1の誘電体層の上部に設けられ、グランドが形成されている第1の導体層と、
    前記第1の導体層の上部に設けられ、伝送線路が形成されている第2の誘電体層と、
    前記第2の誘電体層の上部に設けられる第3の誘電体層と、
    前記第3の誘電体層の上部に設けられており、グランドが形成されるとともに、当該グランドに施された開口部に、前記無線周波数の信号を空間に放射するための導体からなる励振パッチが形成されている第2の導体層と、
    前記第2の導体層の上部に設けられ、導体からなる非励振パッチが前記励振パッチと対向して表面に形成されている第4の誘電体層と、
    前記第1の誘電体層を前記第1の導体層によるグランドと電気的に非接続状態にて貫通して前記伝送線路の一端と前記入出力端子を電気的に接続する第1の層間接続導体と、
    前記第3の誘電体層を貫通して前記励振パッチと前記伝送線路の他端を電気的に接続する第2の層間接続導体と、
    前記第3の誘電体層及び前記第2の誘電体層を貫通して前記第1の導体層に形成されているグランドと前記第2の導体層に形成されているグランドを電気的に接続する第3の層間接続導体と
    を備え
    前記第1の誘電体層、前記第2の誘電体層、前記第3の誘電体層により前記半導体ウェハの表面上に設けられる再配線層を構成し、前記励振パッチと前記第1の導体層に形成されているグランドと前記第2の導体層に形成されているグランドと前記非励振パッチとで2重パッチアンテナを構成するパッチアンテナ。
  3. 前記励振パッチは、内部に空孔を有するリングパッチであることを特徴とする請求項1または請求項2記載のパッチアンテナ。
  4. 前記励振パッチは、円形又は矩形のパッチであることを特徴とする請求項1または請求項2記載のパッチアンテナ。
  5. 前記導体層に形成されているグランドに開口部が施されるとともに、当該開口部と同一形状のグランドが前記半導体ウェハに形成され、
    前記半導体ウェハに形成されているグランドと前記導体層に形成されているグランドを電気的に接続する第2の層間接続導体を備えたことを特徴とする請求項1記載のパッチアンテナ。
  6. 前記導体層に形成されているグランドが、導体が網目状に配線されているメッシュグランドであることを特徴とする請求項1または請求項5記載のパッチアンテナ。
  7. 前記第2の導体層に形成されているグランドに施されている開口部と同一形状の開口部が前記第1の導体層に形成されているグランドに施されるとともに、当該開口部と同一形状のグランドが前記半導体ウェハに形成され、
    前記半導体ウェハに形成されているグランドと前記第1の導体層に形成されているグランドを電気的に接続する第4の層間接続導体を備えたことを特徴とする請求項2記載のパッチアンテナ。
  8. 前記第1の導体層に形成されているグランド及び前記第2の導体層に形成されているグランドのうち、少なくとも一方のグランドが、導体が網目状に配線されているメッシュグランドであることを特徴とする請求項2または請求項7記載のパッチアンテナ。
  9. 表面に無線周波数の信号を送受信するための高周波回路と、前記高周波回路に対する無線周波数の信号を入出力する入出力端子が形成されている半導体ウェハと、
    前記半導体ウェハの上部に設けられる第1の誘電体層と、
    前記第1の誘電体層の上部に設けられ、グランドが形成されている導体層と、
    前記導体層の上部に設けられており、表面に、前記無線周波数の信号を空間に放射するための導体からなる励振パッチが形成され、かつ、前記励振パッチと一端が電気的に接続されている伝送線路が形成されている第2の誘電体層と、
    前記第2の誘電体層の上部に設けられ、導体からなる非励振パッチが前記励振パッチと対向して表面に形成されている第3の誘電体層と、
    前記第1の誘電体層を前記グランドと電気的に非接続状態にて貫通して前記伝送線路の他端と前記入出力端子を電気的に接続する第1の層間接続導体と
    を備え
    前記第1の誘電体層、前記第2の誘電体層により前記半導体ウェハの表面上に設けられる再配線層を構成し、前記励振パッチとグランドと前記非励振パッチとで2重パッチアンテナを構成するパッチアンテナが一体的に複数個形成されているアレーアンテナ。
  10. 前記複数のパッチアンテナにおける第3の誘電体層が分割されており、分割されている前記第3の誘電体層に前記非励振パッチが形成されていることを特徴とする請求項9記載のアレーアンテナ。
  11. 表面に無線周波数の信号を送受信するための高周波回路と、前記高周波回路に対する無線周波数の信号を入出力する入出力端子が形成されている半導体ウェハと、
    前記半導体ウェハの上部に設けられる第1の誘電体層と、
    前記第1の誘電体層の上部に設けられ、グランドが形成されている第1の導体層と、
    前記第1の導体層の上部に設けられ、伝送線路が形成されている第2の誘電体層と、
    前記第2の誘電体層の上部に設けられる第3の誘電体層と、
    前記第3の誘電体層の上部に設けられており、グランドが形成されるとともに、当該グランドに施された開口部に、前記無線周波数の信号を空間に放射するための導体からなる励振パッチが形成されている第2の導体層と、
    前記第2の導体層の上部に設けられ、導体からなる非励振パッチが前記励振パッチと対向して表面に形成されている第4の誘電体層と、
    前記第1の誘電体層を前記第1の導体層によるグランドと電気的に非接続状態にて貫通して前記伝送線路の一端と前記入出力端子を電気的に接続する第1の層間接続導体と、
    前記第3の誘電体層を貫通して前記励振パッチと前記伝送線路の他端を電気的に接続する第2の層間接続導体と、
    前記第3の誘電体層及び前記第2の誘電体層を貫通して前記第1の導体層に形成されているグランドと前記第2の導体層に形成されているグランドを電気的に接続する第3の層間接続導体と
    を備え、
    前記第1の誘電体層、前記第2の誘電体層、前記第3の誘電体層により前記半導体ウェハの表面上に設けられる再配線層を構成し、前記励振パッチと前記第1の導体層に形成されているグランドと前記第2の導体層に形成されているグランドグランドと前記非励振パッチとで2重パッチアンテナを構成するパッチアンテナが一体的に複数個形成されているアレーアンテナ。
  12. 前記複数のパッチアンテナにおける第4の誘電体層が分割されており、分割されている前記第4の誘電体層に前記非励振パッチが形成されていることを特徴とする請求項11記載のアレーアンテナ。
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