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JP6310966B2 - アモルファス鉄心変圧器 - Google Patents
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JP6310966B2 - アモルファス鉄心変圧器 - Google Patents

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Description

本発明は、アモルファス鉄心変圧器を提供する技術に関し、特に電線の巻き回しを工夫したコイル構造に関するものである。
本技術分野の背景技術として、特開平10-340815号公報(特許文献1)がある。この公報には、アモルファス磁性薄帯を多層に巻回したアモルファス巻鉄心と複数のコイルを具備するアモルファス巻鉄心変圧器において、内側巻線及び外側巻線に対する座屈強度を確保して、アモルファス巻鉄心を圧迫せず、鉄損、励磁電流を悪化させない。と記載されている。また、特開2010-118384号公報(特許文献2)がある。この公報には、変圧器において内側巻線の座屈強度を確保し、鉄心を圧迫することを防止して、鉄損や励磁電流を悪化させない変圧器用のコイル巻枠、及びそれを用いた変圧器を提供する。と記載されている。
また、特開昭54-142520号公報(特許文献3)や実開昭58-129624号公報(特許文献4)といった、ボビン(絶縁枠)の内外にスペーサ(くさび)を設け、短絡時の変形を防止する構成が開示されている。
さらに、特開平10-97928号公報(特許文献5)では、鉄心と1次巻線の間、1次巻線と2次巻線の間にスペーサを設け、変圧器駆動時に巻線が振動し、摩擦を防止し騒音を防ぐ構成が開示されている。本発明は、1次巻線と2次巻線の間にスペーサを設けるものではなく、1次巻線と2次巻線の両方又は一方に複数段巻線を巻き回す際にスペーサ(ダクト)を巻き込んで、コイルの断面形状を略楕円形に近い形状とするものである。
特開平10-340815号公報 特開2010-118384号公報 特開昭54-142520号公報 実開昭58-129624号公報 特開平10-97928号公報
前記特許文献1及び2には、アモルファス鉄心変圧器のコイルに対する座屈強度に関して記載されている。しかしながら、両特許文献も巻線作業時に電線とボビン間に生じる隙間についての記載はない。
図9に従来のアモルファス鉄心変圧器のコイル断面図を示す。アモルファス鉄心902を用いた変圧器を製作する際、アモルファス薄帯は非常に薄く成形が難しいため幅が同寸法のアモルファス薄帯を積層し巻鉄心形状とすることが一般的である。そのためアモルファス鉄心902の断面形状は矩形状となり、それに合せ矩形状のボビン905を用いるため、巻線作業時に内コイル907と矩形状ボビン905間の直線部に隙間910が生じる。従来技術では、この隙間を低減させるためにプレス工程を設け、コイルの寸法出しを行っており作業工数増加の原因となっている。また、電線を強く巻回すことで隙間を低減させる方法があるが、それにより矩形状ボビンの角部で電線の絶縁被膜を破壊する可能性がある。それによりコイル寸法が設計値よりも大きくなり組立不可となる事例や、変圧器組立完成後の短絡試験において、短絡時に発生する電磁機械力によって内コイル907と外コイル908間に反発が生じ、内コイル907と矩形状ボビン905間の隙間910に電線が落ち込むことで内コイル907と外コイル908間に隙間911が発生し短絡インピーダンスが増大する。また、アモルファス鉄心を圧迫し、アモルファス鉄心に負荷がかかることで無負荷損失が悪化する。これにより規格値に入らず型式試験等で不合格となる場合がある。特に、短絡時の電磁機械力が大きくなる大容量機種において、これらの問題から製作が困難であった。尚、コイルの電磁機械力とは,短絡時に同方向の電流を流す電線は相引合い,反対方向の電流を流す電線は相反発するという法則に従い作用する力である。
特許文献3及び4には上記問題を解決する構成として、反発によって生じる間隙に予めスペーサを介在させることで、短絡前後におけるコイル寸法の変動を抑えることが可能な構成が開示されているが、コイルの巻線作業の際、鉄心の角部近傍における電線の曲率が大きいことによって、電線の絶縁被膜が破損する虞がある。
また、特許文献5の構成は、上述のような電線の絶縁被膜の破損は、そのコイルの形状から発生しにくいが、鉄心に対してコイル全体の外形が非常に大きくなり、変圧器自体のサイズが大きくなってしまうという欠点があった。
従来技術では、上記の隙間を低減させるためにプレス工程を設け、コイルの寸法出しを行っており作業工数増加の原因となっている。また、電線を強く巻回すことで隙間を低減させる方法があるが、強く巻回すことにより矩形状ボビンの角部で電線の絶縁被膜を破壊する可能性がある。そこで、本発明は、低コストによってコイルの電線とボビン間の隙間を低減したコイルを有し、省スペース化を実現したアモルファス鉄心変圧器を提供する。
本発明のアモルファス鉄心変圧器は、アモルファス鉄心の外側に矩形ボビンを設け、前
記矩形ボビンの外側に電線を巻き回して形成する内コイル及び外コイルからなるコイルを
有する変圧器において、前記コイルは、前記内コイルの巻線間に複数の冷却ダクトが挿入
された状態で巻かれ、該冷却ダクトが挿入されて巻かれた内コイルは、最内周よりも最外
周の方が円形状に近い形状であることを特徴とする。
本発明によれば、スペーサを設けることで矩形状ボビン角部の角度が緩やかになり、内コイルと外コイルの巻線間にダクトを設けることによって、電線の絶縁被膜への負荷を軽減することが可能となる。よって強く電線を巻回しても電線の絶縁破壊の恐れがなく、コイルの仕上がり寸法を更に小さくする事が出来る。
また、本発明によれば、前記アモルファス鉄心変圧器のコイルにおいて、電線と矩形状ボビン間に隙間がない構造となるため、前記コイルのプレス工程が不要となり作業効率が良好となる。
また、短絡時に発生する電磁機械力による内コイルと外コイル間に働く反発力に対しても電線とボビン間に隙間がない構造であるため、電線の落込むスペースが無く、短絡後の短絡インピーダンス変化率や無負荷損失の悪化率を低減することが出来る。
よって、アモルファス鉄心変圧器において、従来技術では製作が困難であった短絡時の電磁機械力が大きい大容量機種も製作が可能となる。
本発明のアモルファス鉄心変圧器の中身構成を示す概略説明図である。 本発明のアモルファス鉄心変圧器のスペーサの一例を示すコイル断面図である。 本発明のアモルファス鉄心変圧器のスペーサの一例を示すコイル断面図である。 本発明のアモルファス鉄心変圧器のスペーサの一例を示すコイル断面図である。 本発明のアモルファス鉄心変圧器の冷却ダクトの形状・配置の一例を示すコイル断面図である。 本発明のアモルファス鉄心変圧器の冷却ダクトの形状・配置の一例を示すコイル断面図である。 本発明のアモルファス鉄心変圧器の冷却ダクトの形状・配置の一例を示すコイル断面図である。 本発明のアモルファス鉄心変圧器の実施例のコイル断面図である。 従来のアモルファス鉄心変圧器のコイル断面図である。
本発明の実施例のアモルファス鉄心変圧器は、アモルファス鉄心の外側に断面形状が矩形状のボビンを設け、矩形状ボビンに電線を巻回したコイルを有する変圧器において、スペーサを設けることで矩形状ボビンと電線との間の隙間の大きさを低減したものである。
また、本発明の実施例のアモルファス鉄心変圧器は、アモルファス鉄心変圧器のコイルにおいて、スペーサは矩形状ボビンの直線部4辺の少なくとも1辺に設けることにより矩形状ボビン角部の角度を緩やかにし、電線の絶縁被膜への負荷を軽減した構造を有している。
更に、本発明の実施例のアモルファス鉄心変圧器は、アモルファス鉄心変圧器のコイルにおいて、スペーサは円弧状、階段状、台形又は四角形のいずれかであり、矩形ボビンと電線との間に設け、コイルの断面形状を略楕円形状とするものである。
以下、本発明の実施例をより詳細に図面を用いて説明する。
図1は、本発明の実施例のアモルファス鉄心変圧器の中身構成を示す概略説明図である。この変圧器中身101はアモルファス鉄心102とコイル103とそれらを固定する金具104で構成される。コイル103は後述する矩形ボビン上に電線を巻回して構成される。その際、電線と矩形ボビン間に生じる隙間の大きさを低減するためにスペーサを設ける図について説明する。
図2は、本発明の実施例によるアモルファス鉄心変圧器のコイル203断面図であって、アモルファス鉄心202の外側に矩形状のボビン205を設け、矩形ボビン205に内コイル207、外コイル208を巻回す。円弧状スペーサ206は、矩形ボビン205と内コイル207の間に設け、断面形状が略楕円形状のコイル203を形成する。この際、矩形状ボビンの角部はスペーサがガイドとなり、内コイル207の1段目と矩形状ボビン205の当る部分の角度が緩くなる。また、スペーサ206の形状は円弧状に限らず、矩形ボビン205と内コイル207のスペースを低減できる形状であれば、四角形、台形、階段状等でも可能である。
図3は、本発明の実施例によるアモルファス鉄心変圧器のコイル303断面図であって、アモルファス鉄心302の外側に円筒状のボビン305を設け、円筒状ボビン305に内コイル307、外コイル208を巻回す。円弧状スペーサ306は、矩形状アモルファス鉄心302と円筒状ボビン305の間に設け、断面形状が略楕円形状のコイル303を形成する。
図4は、本発明の実施例によるアモルファス鉄心変圧器のコイル403断面図であって、アモルファス鉄心402の外側に矩形状のボビン405を設け、矩形状ボビン405に内コイル407、外コイル408を巻回す。円弧状スペーサ406は、一箇所につき2枚を貼り合せし、内コイル407と外コイル408の間に設け、断面形状が略楕円形状のコイル403を形成する。
図5は、本発明の実施例によるアモルファス鉄心変圧器のコイル503断面図であって、アモルファス鉄心502の外側に矩形状のボビン505を設け、矩形状ボビン505に内コイル507、外コイル508を巻回す。通常コイル503は温度上昇を緩和するため、コイル温度上昇に応じた本数の冷却ダクト509を設けている。本実施例では、内コイル507に設けている冷却ダクト509の挿入区間を、内側に設けた冷却ダクトの区間よりも、外側に設けた冷却ダクトの区間を同等距離以下とし、断面形状が略楕円形状のコイル503を形成する。または、内コイル507に設けている冷却ダクト509’の挿入区間を、内側に設けた冷却ダクトの区間よりも、外側に設けた冷却ダクトの区間を同等距離以上とし、断面形状が略楕円形状のコイル503を形成する。図5においては、ボビン505の各4辺における冷却ダクトの配置形状が相違しているが、この図の通りが実施例というものではなく、各4辺のダクトの配置は色々な実施例を一つの図として表示しているものである。
図6は、本発明の実施例によるアモルファス鉄心変圧器のコイル603断面図であって、アモルファス鉄心602の外側に矩形状のボビン605を設け、矩形状ボビン605に内コイル607、外コイル608を巻回す。本実施例では、内コイル607に設けている冷却ダクト609の幅を、両端に設けた冷却ダクトの幅よりも、直線部中央に設けた冷却ダクトの幅の方を同等距離以上とし、断面形状が略楕円形状のコイル603を形成する。
図7は、本発明の実施例によるアモルファス鉄心変圧器のコイル703断面図であって、アモルファス鉄心702の外側に矩形状のボビン705を設け、矩形状ボビン705に内コイル707、外コイル708を巻回す。本実施例では、内コイル707に設けている冷却ダクト709を直線部中央のみに設けることにより、断面形状が略楕円形状のコイル703を形成する。以上の図面に示した実施例では、ダクトを内コイルにのみ介在させた図により実施例を説明しているが、これはダクトを内コイルにのみ配置することが発明であるという説明ではない。図の簡略化のために、内コイル内にのみ介在させた図を描いているが、内外のコイルの両方にダクトを介在させても良い。
以上の各実施例に例示したスペーサ及び冷却ダクトを組み合わせた、アモルファス鉄心の周囲にスペーサを設け、アモルファス鉄心変圧器の断面である長方形の2つの短辺方向に冷却ダクトを設けた例を図8に示す。図8に示した実施例は現実的な実施例であり、この実施例においては、アモルファス鉄心の周囲にスペーサを設け、更にコイルの図における上下方向のみに冷却ダクトを介在させることで、アモルファス鉄心の四隅周囲のコイル807は、図9のコイル907と比較しても緩やかに巻き回すことができ、絶縁被膜が破損を防止することができる。また、略楕円形状とすることで、図における横方向(アモルファス鉄心の断面形状である長方形の相対する長辺方向)の寸法が大きくなることを抑制することができ、省スペース化をも実現するものである。
ここにおいて、スペーサ806及び冷却ダクト809の形状や配置等は、先述の図2乃至図7に示す例から適宜選択して組み合わせることが可能である。
尚、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記実施例は本発明を分かりやすく詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置換ることが可能であり、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。すなわち、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
例えば、図2及び図3の構成に、図5乃至図6の構成を設けたコイル構造も可能である。
具体的に、可能な実施例を列挙すれば、スペーサは、ボビン側面の4面のうち少なくとも1面に設けることにより、ボビンの角部の角度を緩やかにし、電線の絶縁被膜への負荷を軽減した構造とすることができる。また、スペーサは円弧状、階段状、台形又は四角形のいずれかで良い。
本実施例のアモルファス鉄心変圧器においては、アモルファス鉄心の外側に円筒状のボビンを設け、円筒状ボビンに電線を巻き回したコイルを有する変圧器であり、スペーサは円弧状、階段状、台形又は四角形のいずれかであり、アモルファス鉄心と円筒状ボビンとの間に設け、コイルの断面形状を略楕円形状とする。
また、本実施例のアモルファス鉄心変圧器のコイルにおいては、スペーサは円弧状、階段状、台形又は四角形のいずれかを2枚貼り合せた形状であり、コイルの内コイルと外コイルの間に設け、コイルの断面形状を略楕円形状とすることもできる。
コイルに介在させた冷却ダクトの配置に関しては、アモルファス鉄心の断面形状が略長方形に近い形状であっても、各辺方向に配置された冷却ダクトを、外側から中央部に向けて山形となるよう、コイルの径方向の冷却ダクトの配置幅(介在の幅)を徐々に長くして円弧状に介在するように形成して、コイルの断面形状を略楕円形状とすることができる。
コイルに介在させて、アモルファス鉄心の断面形状である長方形の各辺方向に、巻回したコイルの所定の段に複数個配置された冷却ダクトにおいては、長方形の各辺の中点を基準にして配置された各段の冷却ダクトの両端の距離が等しくなるよう配置すると共に、冷却ダクトの両端の距離が長方形の各辺の長さよりも短くなるよう冷却ダクトを配置した。
本実施例のアモルファス鉄心変圧器のコイルにおいては、コイルの内コイルにおける冷却ダクト挿入区間を、内側に設けた冷却ダクトの区間よりも、外側に設けた冷却ダクトの区間を同等距離以下とし、コイルの断面形状を略楕円形状とする。
また反対に、本実施例のアモルファス鉄心変圧器のコイルにおいては、コイルの内コイルにおける冷却ダクト挿入区間を、内側に設けた冷却ダクトの区間よりも、外側に設けた冷却ダクトの区間を同等距離以上とし、コイルの断面形状を略楕円形状とする。その際は、外側のダクトの配置を円弧状に配置すると良い。
また、本実施例のアモルファス鉄心変圧器のコイルにおいては、コイルの内コイルにおける冷却ダクトの幅を、両端に設けた冷却ダクトの幅よりも、直線部中央に設けた冷却ダクトの幅を同等距離以上とし、コイルの断面形状を略楕円形状とする。また、本実施例のアモルファス鉄心変圧器のコイルにおいて、コイルの内コイルにおける冷却ダクトを、直線部中央のみに設けることにより、コイルの断面形状を略楕円形状とする。また、スペーサ及び冷却ダクトを、アモルファス鉄心の断面形状である長方形における2つの短辺側のみに配置することでも良い。
101 アモルファス鉄心変圧器中身
102、202、302、402、502、602、702、802、902 アモルファス鉄心
103、203、303、403、503、603、703、803、903 コイル
104 金具
205、305、405、505、605、705、805、905 ボビン
206、306、406、806 スペーサ
207、307、407、507、607、707、807、907 内コイル
208、308、408、508、608、708、808、908 外コイル
509、509’、609、709、809冷却ダクト
910 隙間
911 短絡後隙間

Claims (4)

  1. アモルファス鉄心の外側に矩形ボビンを設け、前記矩形ボビンの外側に電線を巻き回し
    て形成する内コイル及び外コイルからなるコイルを有する変圧器において、
    前記コイルは、前記内コイルの巻線間に複数の冷却ダクトが挿入された状態で巻かれ、
    該冷却ダクトが挿入されて巻かれた内コイルは、最内周よりも最外周の方が円形状に近
    い形状であって、
    前記冷却ダクトは、外周側の方が内周側よりも配置される冷却ダクトの数が多いこと
    を特徴とする変圧器。
  2. 請求項1に記載の変圧器において、
    前記冷却ダクトの挿入区間は、前記コイルの外側に設けた挿入区間が、前記コイルの内
    側に設けた挿入区間と同等距離以上であること
    を特徴とする変圧器。
  3. 請求項1または2に記載の変圧器において、
    前記コイルは、前記矩形ボビンの長辺または短辺の中央部領域から角部領域にかけて徐
    々に薄くなっていること
    を特徴とする変圧器。
  4. 請求項1または2に記載の変圧器において、
    前記冷却ダクトの幅は、前記矩形ボビンの長辺または短辺の中央部領域に設けた冷却ダ
    クトの幅が、前記長辺または短辺の両端側に設けた冷却ダクトの幅と同等距離以上である
    こと
    を特徴とする変圧器。
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