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JP6312385B2 - コンタクトレンズのための追従的な動的並進ゾーン - Google Patents
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JP6312385B2 - コンタクトレンズのための追従的な動的並進ゾーン - Google Patents

コンタクトレンズのための追従的な動的並進ゾーン Download PDF

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Description

本発明は、目の上のでの回転安定性及び直線的な動きを必要とするコンタクトレンズ、例えば、トーリックコンタクトレンズなどのための、安定化ゾーン及び/又は並進ゾーンに関し、より詳細には、回転安定性及び直線並進を必要とし、かつ異なる物理的特性を有する1つ又は2つ以上の動的安定化ゾーン及び/又は並進ゾーンを組み込むコンタクトレンズに関する。
近眼又は近視は、目の覚欠陥又は屈折欠陥であり、画像からの光線は、それらが網膜に到達る前に一点に集中する。近視して、眼球又は眼球体が長すぎるため、又は角膜のドームの傾斜が急すぎるために生じる。マイナス度数を有する球面レンズを利用して、近視を矯正することができる。遠眼又は遠視は、目の視覚欠陥又は屈折欠陥であり、画像からの光線は、それらが網膜に到達するか、又は網膜の後ろに入った後に一点に集中する。遠視は、概して、眼球又は眼球体が短すぎるか、又は角膜のドームが平らすぎるために生じる。プラス度数を有する球面レンズを利用して、遠視を矯正することができる。乱視は、視覚欠陥又は屈折欠陥であり、目が点物体に焦点を合わせて、網膜上で焦点が合った画像にすることができないため、個人の視覚はぼやけている。近視及び/又は遠視とは異なり、乱視は、眼球の大きさ又は角膜の傾斜とは無関係であるが、むしろ、角膜の異常な湾曲によって引き起こされる。完璧な角膜は球面であるが、乱視の人では角膜は球面ではない。言い換えると、角膜は、実際には、他方向よりも一方向で更に湾曲しているか、又は傾斜が急であり、それによって、画像を一点に集中させずに広がらせる。乱視を解消するためには、球面レンズではなく円柱レンズを用いることができる。
トーリックレンズは、相互に垂直な2つの配向で、2つの異なる屈折力を有する光学素子である。本質的には、トーリックレンズは、1つには、近視又は遠視を矯正するための球面屈折力、もう1つには、単一のレンズに組み込まれる乱視を矯正するための円柱屈折力を有する。これらの屈折力は、好ましくは、目に対して維持される異なる角度で湾曲に作成される。トーリックレンズを、眼鏡、眼内レンズ、及びコンタクトレンズにおいて利用してもよい。眼鏡及び眼内レンズにおいて使用されるトーリックレンズは、目に対して固定保持され、それによって、最適な視覚矯正を常に提供する。しかしながら、トーリックコンタクトレンズは、目の上で回転する傾向がある場合もあり、それによって、準最適な視覚矯正を一時的に提供する。結果的に、トーリックコンタクトレンズは、着用者が瞬きするか、又はきょろきょろするときに、コンタクトレンズを目の上で比較的安定的に保つ機構も含む。
光学ゾーンの非回転対称の補正特性、波面補正特性、又は分散を、円柱レンズ、二焦点レンズ、多焦点レンズ等のコンタクトレンズの1つ又は2つ以上の表面に与えることによって、ある特定の視覚欠陥の矯正を達成することができることが知られている。印刷パターン、マーキング等のある特定の表面的特性が、着用者の目に対して特定の配向で配置されるよう要求されることも知られている。コンタクトレンズの使用は、一対のコンタクトレンズのそれぞれが目の上にあるときに効果的であるように、特定の配向で維持されなければならない場合に厄介である。コンタクトレンズが最初に目の上に配置されると、自らを自動的に位置付けするか、又は自動位置付けし、その後、その位置を長期にわたって維持しなければならない。しかしながら、いったんコンタクトレンズが位置付けられると、瞬き中の眼瞼によって、並びに眼瞼及び涙液膜の動きによって、力がコンタクトレンズ上に加えられるため、目の上で回転する傾向がある。
目の上でのコンタクトレンズの配向の維持は、典型的には、コンタクトレンズの機械的特性を変更することによって達成される。例えば、コンタクトレンズの裏面に対する前面の偏心、劣性のコンタクトレンズ周辺部の肥厚化、コンタクトレンズの表面上にくぼみ又は隆起の形成、及びコンタクトレンズの縁の切断を含むプリズム安定化は、全て利用されている方法である。
更に、厚いゾーン及び薄いゾーン、又は場合によっては、コンタクトレンズの周辺部の厚さが増加若しくは減少する領域の使用によってコンタクトレンズが安定化される際に、静的安定化が使用されている。典型的には、厚いゾーン及び薄いゾーンは、垂直軸及び/又は水平軸の周囲で対称性を有するコンタクトレンズの周辺部に位置する。例えば、2つの厚いゾーンのぞれぞれを、光学ゾーンの両側に位置付けてもよく、コンタクトレンズの0〜180度軸に沿って中心に配置してもよい。別の実施例では、プリズム安定化の重量効果と同様の重量効果を提供するが、コンタクトレンズを安定化する上眼瞼の力を利用するために、上から下まで厚さが増加する領域も組み込む、コンタクトレンズの下部に位置付けられる単一の厚いゾーンを設計することができる。
静的安定化ゾーンの課題は、コンタクトレンズの安定性と快適性との間のトレードオフ、及び増加する厚さに関連した物理的な制限である。静的安定化ゾーンを用いて、安定化ゾーンの勾配は、コンタクトレンズ内に固定される。安定化ゾーンの表面勾配を増加させるといった、回転速度を改善するために設計を変更することは、コンタクトレンズの厚さも増加させ、かつ快適性に悪影響を与える場合もある。更に、コンタクトレンズの設計は、2つの事項、即ち、挿入時に適切な配向に回転させること、及び装着期間を通してその配向を維持することを達成しなければならない。静的設計は、性能上、これらの2つの様式の間のトレードオフを必要とする。
コンタクトレンズを着用して、老眼に対処することもできる。そのようなレンズの1つの種類において、遠見視力領域及び近見視力領域は、レンズの幾何学的中心周囲に同心円状に配置される。レンズの光学ゾーンを通過する光は集結し、目の複数の点で集中する。これらのレンズは、概して、同時視力モードで使用される。同時視力において、遠く及び近くに集中するレンズの光学ゾーンの部分が同時に利用可能であり、両方の物体距離からの光に同時に焦点を合わせる。これは、画像の質及び画像のコントラストが低下する場合があるため、不利である。
老視に対処するように作られている別の種類のコンタクトレンズでは、レンズは、遠見と近見との間、又は遠見と近見と中間との間で屈折力を交互にする。交代視型レンズの1つの種類は、外的刺激に起因して屈折力を変化させる視覚部を含む。
別の種類の交互屈折力コンタクトレンズ、即ち、セグメント化されたレンズにおいて、近見視力領域及び遠見視力領域は、レンズの幾何学的中心周囲で同心ではない。セグメント化されたレンズの着用者は、レンズが着用者の目の瞳孔に対して垂直に平行移動又は移動することを可能にするように構築されるため、レンズの近見視力領域にアクセスすることができる。この平行移動するレンズは、レンズ着用者が、例えば、読むために視線を下向きに切り替えるときに垂直に移動する。これは、着用者の視線の中心に近見視力部分を上向きに位置付ける。光学ゾーンを通過する実質的に全ての光は、視線に基づいて目の単一の点で集中し得る。
1つのタイプの並進型レンズは切頭された形状である。即ち、実質的に連続的に円形又は楕円形の大半のレンズとは異なり、切頭されたコンタクトレンズの下方部分は、レンズのその部分を切り取る、即ち短くすることによって平坦にされている。これにより、レンズの底部は実質的に平坦で厚い縁部となる。必要とされる並進を達成するために下眼瞼と相互に作用するのは、この厚い縁部である。かかるレンズの代表的な記述は、米国特許第7,543,935号、米国特許第7,434,930号、米国特許第7,052,132号、及び米国特許第4,549,794号などの多くの特許に記載されている。しかしながら、これらのようなコンタクトレンズ上の比較的平坦で厚い縁部は、快適さを低下させる傾向があり得る。
結果的に、コンタクトレンズを素早く自動位置付けし、かつ最適な視力のために、目の動き、瞬き、及び涙液にかかわらず、所望の位置を保持及び/又は維持する動的安定化ゾーンを有するコンタクトレンズの設計は有益であろう。更に、適切な直線的な動きを確実にするために、追従的な動的並進ゾーンを有するコンタクトレンズの設計もまた有益であろう。眼瞼との快適な相互作用のために、動的安定化ゾーン及び並進ゾーンの両方を設計することもまた有益であろう。
本発明の動的安定化ゾーン及び追従的な動的並進ゾーンを有するコンタクトレンズは、装着者の目の上でのコンタクトレンズの配向の指向及び維持に伴う多くの不都合を克服し、目の上のレンズの円滑で正確な直線並進を確実にすると同時に、高度な快適性も提供する。並進とは、本明細書で用いるとき、コンタクトレンズ、具体的にはコンタクトレンズの光学ゾーンの、自然瞳孔と逆の方への及び自然瞳孔に対する相対運動を意味するものとする。
一態様によると、本発明は、ユーザーの目に合わせて成形及び寸法設定される眼科用装置を目的とする。眼科用装置は、遠距離補正光学素子を含む上領域、及び近距離補正光学素子を含む下領域を有する光学ゾーンと、光学ゾーンを取り囲む周縁ゾーンと、前面と、裏面とを有する矯正レンズ、並びに、コンタクトレンズの周縁ゾーン内の前面と裏面との間に組み込まれる少なくとも1つの追従的な動的並進ゾーンを有する矯正レンズを含み、該少なくとも1つの追従的な並進ゾーンは、変形可能な材料から形成され、かつ、ユーザーの眼瞼と相互作用するように構成されかつ位置付けられるユーザーの目が下方向を見ているとき、少なくとも1つの追従的な並進ゾーンが眼瞼と相互に作用して近距離補正光学素子が目の瞳孔と整列するのが確実となり、ユーザーの目が真っ直ぐ又は上方向の少なくとも一方を見ているとき、遠距離補正光学素子が目の瞳孔と整列するようなる。
別の態様によると、本発明は眼科用装置を作製するための方法に関する。前記方法は、距離補正光学素子と近距離補正光学素子とを有する光学ゾーンを含む、老視を治療するためのコンタクトレンズを形成する工程と、最適な視力が得られるように、目の瞳孔に対するコンタクトレンズの光学ゾーンの動きを容易にする少なくとも1つの追従的な動的並進ゾーンをコンタクトレンズに組み込む工程と、を含み、該少なくとも1つの追従的な動的並進ゾーンは、ユーザーの眼瞼と相互作用するように構成されかつ位置付けられており、ユーザーの目が下方向を見ているとき、少なくとも1つの追従的な動的並進ゾーンが眼瞼と相互に作用して近距離補正光学素子が目の瞳孔と整列するのが確実となり、ユーザーの目が真っ直ぐ又は上方向の少なくとも一方を見ているとき、遠距離補正光学素子が目の瞳孔と整列するようになっている。
最適な視力を維持するために回転安定化を必要とするコンタクトレンズ、例えば、トーリックコンタクトレンズは、現在、目の上の正しい位置でコンタクトレンズを維持する重量圧及び/又は眼瞼圧に依存している。更に、特定の種類のレンズ、例えば、老視用のセグメント化されたレンズは、切頭形状を用いて達成することができる、目の上での直線並進を必要とする。本発明は、1つ又は2つ以上の静的安定化ゾーン及び/又は切頭形状ではなく、1つ又は2つ以上の動的安定化ゾーン及び1つ又は2つ以上の追従的な動的安定化ゾーンを含むコンタクトレンズを目的とする。1つ又は2つ以上の動的安定化ゾーン及び/又は1つ又は2つ以上の追従的な動的並進ゾーンは、異なる物理的特性を有する材料で充填されてもよく、又は該材料から製造されてもよい。より詳細には、1つ又は2つ以上の動的安定化ゾーン及び/又は1つ又は2つ以上の追従的な動的並進ゾーンは、眼瞼運動の圧力を受けて容易に変形可能である材料から製造され得る。本発明に従う1つ又は2つ以上の安定化ゾーンを用いて、眼瞼が動くと、眼瞼と安定化ゾーンとの間の接触域の勾配が変化し、それによって、目の上のコンタクトレンズのより迅速な回転調整を提供する。加えて、眼瞼が一点に集中して、完全に瞬きした位置になると、1つ又は2つ以上の動的安定化ゾーンを形成する材料が再分配され、全ての動的安定化ゾーンが平らになり、それによって、更なる快適性を提供する。1つ又は2つ以上の追従的な動的並進ゾーンを用いると、切断部分によって引き起こされる効果と等しい並進効果を達成することができるが、該ゾーンの材料は変形し、眼球圧及び眼瞼圧を受けてよりぴったりと合うので、快適さは向上する。
本発明に従うコンタクトレンズは、1つ又は2つ以上の追従的な動的並進ゾーンを含む。これらの1つ又は2つ以上の動的安定化ゾーン及び/又は並進ゾーンは、任意の好適な構成を含んでもよく、任意の数の設計要件を満たすために、コンタクトレンズ上の任意の好適な位置に位置付けられてもよい。1つ又は2つ以上の動的安定化ゾーン及び/又は追従的な動的並進ゾーンを組み込むコンタクトレンズは、眼瞼の動きによって加えられる力を利用して、1つ又は2つ以上の動的安定化ゾーン及び/又は追従的な動的並進ゾーンの形状を変化させ、よって、回転速度及びコンタクトレンズの回転安定性、並びに必要とされる直線的な動きを改善するための別の設計パラメーターを提供する。
本発明に従う1つ又は2つ以上の追従的な動的安定化ゾーン及び/又は並進ゾーンを組み込むコンタクトレンズは、改善された自動位置決め、改善された回転速度、改善されたコンタクトレンズの回転安定性、改善された直線並進、及び改善された快適性を提供する。1つ又は2つ以上の動的安定化ゾーン及び/又は並進ゾーンを組み込むコンタクトレンズは、設計及び製造が比較的容易である。1つ又は2つ以上の追従的な動的安定化ゾーン及び/又は並進ゾーンを組み込むコンタクトレンズはまた、現在製造されているコンタクトレンズと比較して、比較的安価で製造できる。言い換えると、動的安定化ゾーン及び/又は並進ゾーンの組み込みは、製造費用の著しい増加を必要としない。
本発明の前述の特徴及び利点、並びに他の特徴及び利点は、以下の付属の図面に示される本発明の好ましい実施態様のより詳細な説明から明らかとなるであろう。
平面及び断面図における、眼瞼安定化設計特性を有する先行技術のコンタクトレンズの図表示。 上眼瞼と図1のコンタクトレンズとの間の相互作用ゾーンの詳細な図表示。 本発明に従って、眼瞼の動きに応じた、動的安定化ゾーンの形状の漸進的な変化の図表示。 本発明に従って、眼瞼の動きに応じた、動的安定化ゾーンの形状の漸進的な変化の図表示。 本発明に従って、眼瞼の動きに応じた、動的安定化ゾーンの形状の漸進的な変化の図表示。 本発明に従って、上眼瞼及び下眼瞼が完全に瞬きした位置にある、動的安定化ゾーンの図表示。 本発明に従う第1の例示的なコンタクトレンズの図表示。 本発明に従う第2の例示的なコンタクトレンズの図表示。 本発明に従う第3の例示的なコンタクトレンズの図表示。 本発明に従う単一の動的並進ゾーンを含むコンタクトレンズの図表示。 本発明に従うコンタクトレンズの例示的な動的ゾーンカプセルの図表示。 本発明に従う1つ又は2つ以上の動的安定化ゾーンを組み込むコンタクトレンズを作製するための例示的なプロセスの図表示。 切断部分を有する従来技術のコンタクトレンズの正面斜視図。 図11の従来技術のコンタクトレンズの切断線A−Aに沿った断面図。 本発明に従う、目の上にある単一の動的並進ゾーンを有するコンタクトレンズの図表示。 本発明に従う、目の上にある単一の動的並進ゾーンを有するコンタクトレンズの図表示。
コンタクトレンズ又はコンタクトは、単に、眼上に設置されるレンズである。コンタクトレンズを医療装置と見なし、視力を矯正するために、及び/又は美容上若しくは他の治療上の理由から装着してもよい。コンタクトレンズは、視力を向上させるために、1950年以降商業的に利用されている。初期のコンタクトレンズは、硬質材料から作製又は製造され、比較的高価で脆弱であった。加えて、これらの初期のコンタクトレンズは、コンタクトレンズを通して結膜及び角膜に十分な酸素を透過しない材料から作製され、このことは、いくつかの臨床的副作用を引き起こす可能性があった。これらのコンタクトレンズは依然として利用されているが、初期快適性が低いため、全ての患者に適していない。当分野における最近の開発によって、ヒドロゲル系のソフトコンタクトレンズが生み出され、これは現在非常に好評であり、広く利用されている。具体的には、現在利用可能なシリコーンヒドロゲルのコンタクトレンズは、非常に高い酸素透過率を有するシリコーンの利点を、ヒドロゲルの実証された快適性及び臨床成績と組み合わせている。本質的には、これらのシリコーンヒドロゲルベースのコンタクトレンズは、以前の硬質材料で作製されたコンタクトレンズよりも高い酸素透過率を有し、概して着け心地がよい。コンタクトレンズの設計及びシリコーンヒドロゲルの材料の選定により、レンズと装着者の眼瞼との相互作用が非常に快適となる。
現在利用可能なコンタクトレンズは、依然として、視力矯正のための費用効果的な手段である。薄いプラスチックレンズは、近視又は近眼、遠視又は遠眼、乱視、即ち、角膜における非球面性、及び老眼、即ち、遠近調節をする水晶体の能力の喪失を含む、視力欠陥を矯正するために、目の角膜に適合する。コンタクトレンズには、様々な形態のものがあり、様々な材料で作製されて、異なる機能性を提供する。終日装用ソフトコンタクトレンズは、典型的には、酸素透過性を目的として水と合わせられた軟質ポリマー材料から作製される。終日装用ソフトコンタクトレンズは、1日使い捨て又は長期装用使い捨てであってもよい。終日装用使い捨てコンタクトレンズが、通常、1日間装着されて捨てられる一方で、長期装用使い捨てコンタクトレンズは、通常、最大30日間装着される。カラーソフトコンタクトレンズは、異なる材料を使用して、異なる機能性を提供する。例えば、視認性カラーコンタクトレンズは明るい色合いを用いることで装用者が落としたコンタクトレンズを探す助けとなり、強調カラーコンタクトレンズは、装用者の自然の眼の色を強調することを目的とした半透明の色合いを有し、着色カラーコンタクトレンズは、装用者の眼の色を変えることを目的としたより濃く、不透明な色合いを含み、光濾過カラーコンタクトレンズは、所定の色を強調する一方で他の色を弱めるように機能する。硬質ガス透過性ハードコンタクトレンズは、シロキサン含有ポリマーから作製されるが、ソフトコンタクトレンズよりも硬く、したがって、それらの形状を保持し、より耐久性がある。二重焦点コンタクトレンズは、老眼を有する患者用に設計され、ソフトとハードの両方がある。トーリックコンタクトレンズは、乱視を有する患者用に設計され、同様に、ソフトとハードの両方がある。上の異なる態様を合わせたコンビネーションレンズもあり、例えば、ハイブリッドコンタクトレンズが挙げられる。
現在、最適な視力を維持するために回転安定化を必要とするコンタクトレンズ、例えば、トーリックコンタクトレンズは、配向されたコンタクトレンズを目の上で維持するために、重量圧又は眼瞼圧のいずれかに依存する。図1を参照して、平面図及び断面図の両方で、眼瞼圧安定化設計が図示され、コンタクトレンズ120は、安定化ゾーン又は領域122内でより厚い。コンタクトレンズ120は、目の瞳孔102、虹彩104、及び強膜106の一部分を被覆し、かつそれぞれ、上眼瞼108及び下眼瞼110の両方の下に位置するように、目100の上に位置付けられる。本設計におけるより厚い安定化ゾーン122は、角膜112上に位置付けられる。いったん安定化されると、安定化ゾーン122は、上眼瞼108と下眼瞼110との間に維持される。
図2は、より厚い安定化ゾーン222がどのように上眼瞼108と相互作用して、コンタクトレンズ220を回転させる傾向のある力を誘発するかをより詳細に説明する。この回転力を駆動する臨界パラメーターは、上眼瞼208とコンタクトレンズ220の安定化ゾーン222との間の接触域の角度である。図示されるように、上眼瞼208とより厚い安定化ゾーン222の周辺部との間の接触点のベクトル230で表される垂直力を、ベクトル232で表される回転力に分解することができる。安定化ゾーン222の角度が急であるほど、コンタクトレンズ220に作用する垂直力の回転分力が大きい。逆に、安定化ゾーン222の角度が小さいか、又は平らであるほど、コンタクトレンズ220に作用する垂直力の回転分力が小さい。
本発明に従って、動的安定化ゾーン又は複数のゾーンを、好ましくは、圧力が適用されるときに再分配することができる物質で充填することができる。本質的には、本発明は、異なる物理的特性を有する1つ又は2つ以上の動的安定化ゾーンを生成する材料を含む1つ又は2つ以上の動的安定化ゾーンを組み込むコンタクトレンズを対象とする。1つの例示的な実施形態において、後により詳細に記載されるように、コンタクトレンズは、動的安定化ゾーンを形成する1つ又は2つ以上の流体又はゲルで充填した空洞を含む。眼瞼からの力又は圧力が、1つ又は2つ以上の動的安定化ゾーンの縁を圧迫するとき、流体又はゲルは、好ましくは、1つの空洞又は複数の空洞とともに再分配され、それによって、1つ又は2つ以上の動的安定化ゾーンの形状を変化させる。より具体的には、眼瞼からの増加した圧力は、眼瞼の接触点での1つ又は2つ以上の安定化ゾーンの局所的形状を増大させ、それによって、固定された形状安定化ゾーン又は複数のゾーンを用いるよりも大きい回転力を引き起こす。眼瞼の動きが続くとき、例えば、瞬きをする間、この形状の変化は、接触角の急勾配をもたらし、それによって、より大きい回転力をコンタクトレンズに供給する。言い換えると、眼瞼が1つ又は2つ以上の動的安定化ゾーンの上を通り続けるとき、流体又はゲルは再分配され続け、表面勾配は変化し続ける。高度のモデリング技法を用いて、挿入時の回転速度(自動位置付け)の改善と、それが適所にあるときのコンタクトレンズの安定性の増加の両方を提供する動的安定化ゾーン(複数を含む)を設計することが可能であり得る。
図3A、3B、及び3Cを参照して、コンタクトレンズ上での眼瞼の動きに応じた、単一の動的安定化ゾーンの形状の変化が図示される。1つ又は2つ以上の動的安定化ゾーンを単一のコンタクトレンズにおいて利用することができるが、説明の簡略化のみを目的として、単一の動的安定化ゾーンが説明される。図3Aは、瞬きするか又は眼瞼が動く前のコンタクトレンズ320の動的安定化ゾーン322の位置を説明する。図示されるように、眼瞼308及び310は、コンタクトレンズ320上に位置付けられるが、動的安定化ゾーン322と接触せず、したがって、動的安定化ゾーン322を画定する空洞内で、流体又はゲル324のいかなる再分配も引き起こしていない。図3Bは、瞬き中に変化した動的安定化ゾーン322の位置(より急な角度)を説明する。眼瞼308及び310が一点に集中すると、そこからの圧力は、動的安定化ゾーン322を画定する空洞内の流体又はゲル324を再分配させ、それによって、動的安定化ゾーン322の角度を増加させる。図3Cは、瞬き中に、眼瞼308及び310が一点に集中し続けるときに更に変化した動的安定化ゾーン322の位置を図示する。図3Cから容易に認識できるように、動的安定化ゾーン322の角度が急であるほど、ベクトル332で表される回転力がベクトル330で表される垂直力に近づき、次いで、垂直力のより大きな割合が、コンタクトレンズ320に作用する回転力に変換又は分解されることを示す。
眼瞼によって付与された増加した回転力に起因したコンタクトレンズのより良好な回転安定性に加えて、本発明の動的安定化ゾーンの設計は、好ましくは、着用者の快適性を増加させる。図4を参照して、完全な瞬きが達成され、かつ眼瞼408及び410が実質的に全ての動的安定化ゾーン422の上を通ると、動的安定化ゾーン422を画定する空洞内の流体又はゲル424は、再び、眼瞼408及び410によって加えられる圧力によって再分配され、より平らな構成になる。このより平らな構成は、最大の厚さが再分配によって縮小されたため、目にかかる下向きに指向される力が小さくなり、眼瞼408及び410がコンタクトレンズ420の上を通ることを可能にする。固定された安定化ゾーンは薄くならず、したがって、コンタクトレンズの上を通る眼瞼との相互作用が増加するため、快適性がより低くなる場合もある。
本明細書に示されるように、本発明のコンタクトレンズは、1つ又は2つ以上の動的安定化ゾーンを含んでもよい。これらの1つ又は2つ以上の動的安定化ゾーンは、任意の好適な構成を含んでもよく、任意の数の設計要件を満たすために、コンタクトレンズ上の任意の好適な位置に位置付けられてもよい。しかしながら、任意の設計を構成するとき、上眼瞼及び下眼瞼が、瞬き中に上下に動作しても、厳密には垂直方向に動かないことに留意しなければならない。上眼瞼は、瞬きする間、小さい鼻成分を用いて実質的に垂直に動き、下眼瞼は、実質的に水平に動き、瞬きする間、わずか又は小さな垂直運動のみを伴って鼻方向に動く。更に、上眼瞼及び下眼瞼は、垂直子午線を通る平面切断に対して対称的ではない。言い換えると、個人は、開いた上眼瞼と下眼瞼との間に引かれた水平軸に対して対称的に瞬きしない。また、ビューワーが視線を下に向けるとき、目が一点に集中することは既知である。上眼瞼及び下眼瞼の両方の動きを考慮し、動的安定化ゾーンの構成及び位置を最適化することができる。
図5は、2つの動的安定化ゾーン502及び504を含むコンタクトレンズ500の例示的な実施形態を説明する。この例示的な実施形態において、動的安定化ゾーン502及び504を形成する流体又はゲルで充填された空洞は、コンタクトレンズ500の水平軸周囲で、相互から約180度離れて対称的に位置付けられる。図6は、同様に2つの動的安定化ゾーン602及び604を含むコンタクトレンズ600の別の例示的な実施形態を図示する。この例示的な実施形態において、動的安定化ゾーン602及び604を形成する流体又はゲルで充填された空洞は、水平軸の下方で測定されるように、コンタクトレンズ600の水平軸から下向きに、相互から180度未満離れて移動する。この構成は、眼瞼圧と組み合わせた重力を利用して、目の上のコンタクトレンズ600を配向し、その配向を維持する。図7は、単一の動的安定化ゾーン702を含むコンタクトレンズ700の更に別の例示的な実施形態を説明する。この例示的な実施形態において、単一の動的安定化ゾーン702を形成する流体又はゲルで充填された空洞は、重力、並びに眼瞼圧及び/又は眼瞼の動きが、プリズムバラスト型コンタクトレンズと同様にコンタクトレンズ700上で作用するように、コンタクトレンズ700の下方周辺領域内に形成される。
更に別の代替の例示的な実施形態によると、本発明は、視覚領域と、視覚領域を取り囲む周囲領域と、前面及び裏面と、コンタクトレンズの周囲領域内の前面と裏面との間に組み込まれた少なくとも1つの追従的な動的並進ゾーンとを有するコンタクトレンズを目的とする。少なくとも1つの追従的な動的並進ゾーンは、変形可能な材料から形成され、かつ、コンタクトレンズが目とともに動くのを防止して、下方視の際にコンタクトレンズが目の瞳孔に対して垂直方向に相対運動するように眼瞼と相互作用するように構成される。並進は、本明細書では、自然瞳孔と逆の方への及び自然瞳孔に対するコンタクトレンズ(具体的にはコンタクトレンズの光学ゾーン)の相対運動と定義される。1つ又は2つ以上の動的安定化ゾーンを組み込むコンタクトレンズと同様に、上眼瞼及び下眼瞼の両方の動きを考慮して、追従的な動的並進ゾーンの構成及び位置を最適化することができる。
米国特許第7,216,978号は、上眼瞼及び下眼瞼は、瞬き中に上下に動作しても厳密に垂直方向に動かないことを説明している。上眼瞼は、瞬きする間、小さい鼻成分を用いて実質的に垂直に動き、下眼瞼は、瞬きする間鼻方向に動きながら実質的に水平に動く。更に、上眼瞼及び下眼瞼は、垂直子午線を通る平面切断に対して対称的ではない。言い換えると、個人は、開いた上眼瞼と下眼瞼との間に引かれた水平軸に対して対称的に瞬きしない。更に、ビューワーが読むために視線を下に向けるとき、目が一点に集中することは既知である。その結果、まばたき自体は、コンタクトレンズの理想的な並進をもたらすことができない。したがって、適切に位置付けられかつ構成された追従的な動的並進ゾーンを有することにより、適切な動きの下で改善された又は更なる快適性をもたらすよやり方で、これらの動きを提供することができる。
本発明のこの例示的な実施形態は、コンタクトレンズの前面と裏面との間に位置付けられた動的流体又はゲル並進ゾーンを利用する。上眼瞼又は下眼瞼のいずれか、又は場合によっては上眼瞼及び下眼瞼の両方と相互に作用する際、コンタクトレンズのこれら1つ又は2つ以上の流体により並進運動するゾーン又は並進ゾーンは、結果として生じた変形がコンタクトレンズと眼瞼との快適な相互作用をもたらし、しかも目の上のコンタクトレンズの適切な並進をもたらすように変形する。一態様によると、装着者が読むために下を向くと、下眼瞼と動的並進ゾーンとの第1の相互作用により、コンタクトレンズを上方移行させ、したがって、コンタクトレンズを目の瞳孔に対して上方に並進させる力がコンタクトレンズにもたらされる。これは容易に適合する流体又はゲルを含む動的並進ゾーンであるので、眼瞼と動的並進ゾーンとの相互作用は、もっと伝統的な又は従来技術の変形設計の、より剛性で適合性の少ない形状に比べて、より快適である。動的並進ゾーンの適合する性質と、適切であるが快適で動的な抵抗をもたらすこととのバランスをとることにより、コンタクトレンズの必要な並進を、従来の設計で達成可能でない快適なやり方で達成することができる。
図8を参照すると、眼科用装置、例えば、ユーザーの目に合わせて成形及び寸法設定され、かつ少なくとも1つの動的並進ゾーン802を含むコンタクトレンズ800が示されている。動的並進ゾーン802は、切断部分と実質的に同様の細長い線状の形状を含むが、眼瞼の動きに適合させた任意の好適な形状を用いることができる。コンタクトレンズ800は、遠視力矯正ゾーンを含む上部又は領域804と、近視力矯正ゾーンを含む下部又は領域806と、遠視力及び近視力矯正ゾーンを取り囲む周囲領域808と、前面と、裏面とを含む。動的並進ゾーン802は、コンタクトレンズ800の周囲領域808内の前面と裏面との間に組み込まれる。少なくとも1つの動的並進ゾーン802は、本明細書に記載される変形可能な材料から形成され、ユーザーの眼瞼と相互作用するように構成されかつ位置付けられる。より詳細には、動的並進ゾーン802は、装着者の目が下を見るか又は下方向を見ているとき、動的並進ゾーン802が眼瞼と相互に作用してコンタクトレンズ800の下領域806内の近視力矯正ゾーンが目の瞳孔と位置合わせされるのが確実となり、装着者の目が真っ直ぐ前を見ている及び/又は上方向を見ているとき、動的並進ゾーンが眼瞼と相互に作用してコンタクトレンズの上部804の距離補正ゾーンが目の瞳孔と位置合わせされるのが確実となるように、構成されかつ位置付けられる。コンタクトレンズ800は、多焦点コンタクトレンズ又はトーリック多焦点ソフトコンタクトレンズなどの任意の好適なレンズを包含し得る。
本質的に、追従的な動的に並進するゾーン又は並進ゾーン802は、眼瞼の幾何学的形状に合わせられているだけでなく上述の動的安定化ゾーンと同様に適合し得る特定形状寸法のより厚い領域により、切断部分としての機能を果たす。個人の目及び蓋の形状に適合させることによって、静的並進ゾーンと比較して、レンズにかかる並進力を維持しつつも、限局性の圧力が低減する。換言すれば、追従的な動的並進ゾーン802は、一定量の圧力を受けてたわみ、それによって、動きと快適さとの間のバランスをもたらす切断部分である。しかしながら、適応する動的並進ゾーン802は、任意の好適な形状及び/又は幾何学的形状を含むんでもよく、該ゾーンの位置は所望の設計に応じて様々であってもよいことに留意されたい。好ましくは、追従的な動的並進ゾーン802は、周囲領域808の下部に位置付けられる。図11及び図12は、厚い切頭された縁部を有する単一の従来技術のコンタクトレンズを2つの図面で示す。この従来技術のレンズは、本発明の追従的な動的並進ゾーンで置き換えられることができる。
図11及び図12を参照すると、前面1112と後面1114とを有するコンタクトレンズ1110が図示されている。図に示されるように、前面1112は、遠見視力前側セグメント1116と近距離視力前側セグメント1118とに細分されている。遠見視力前側セグメント1116は、球面形状、非球面形状、又はトロイダル形状に合致する曲率を有するのが好ましい。前側セグメント1116に非球面形状を用いることにより、レンズ1110を比較的薄くできることが見出されている。同様に、近距離視力前側セグメント1118は、球面形状、非球面形状、又はトロイダル形状に合致する曲率を有するのが好ましい。非球面形状を用いることにより、漸進的に変化する近距離読書領域が可能となることが見出されている。セグメント1116及び1118は、セグメント1116及び1118のそれぞれの曲率に応じて、図11に示されている側方に延びる線1120に沿って交わってもよい。あるいは、セグメント1116及び1118は一点で交わっていてもよい。セグメント1118は、図12から分かるように、セグメント1116に比べて比較的厚くてもよく、プリズムの形態であってもよい。プリズムはコンタクトレンズ1110を目の上で安定させ、また、プリズムの量は、レンズの度に依存するが、回転することなく及び患者にとって不快なことなく、レンズを目の上の定位置に保持するのに十分であるのが好ましい。
コンタクトレンズ1110は、可撓性でありかつ柔軟でもある材料で形成される。例えば、コンタクトレンズ1110は、柔らかいヒドロゲル、シリコーン、若しくは柔らかいヒドロゲル及びシリコーンから形成されるハイブリッド材料、又は他の可撓性の軟質材料で形成され得る。更に、レンズ1110は比較的大きく、例えば、角膜レンズよりも大きい。
コンタクトレンズ1110は下端部1122と上端部1124とを有する。プリズムは下端部1122に隣接して位置決めされる。下端部1122に隣接してプリズムが存在することにより、端部1122に隣接した比較的嵩高で重い部分を有するコンタクトレンズ1110が得られる。図12に最もよく見られるように、端部1122は、切頭されていない端部と比べて図12に示されるような比較的深い端面を残すように切頭される。端部1122の切断部分は、コンタクトレンズ1110を定位置に係合及び保持するためにコンタクトレンズ1110が患者の下眼瞼の上に休止するのを可能にする。
更に、レンズ1110の後面1114は、球面形状若しくは非球面形状であってもよい、又は患者の非点収差を矯正するためにトロイダル形状であってもよい曲面形状に形成される。更に、後面1114は、端部1122及び端部1124に隣接する二次曲面部分1126又は1128をそれぞれ有して形成されるのが好ましい。二次曲面部分1126及び1128は、転位を容易にするために目の上のレンズフィッティングを修正するように、後面1114の曲率よりも顕著でない曲率を有する。これら二次曲面はそれぞれ、単一曲線、一連の曲線、又はこれら曲線の組み合わせであってもよい。
二次曲面部分1126及び1128は、レンズ1110の主後面1114の曲率よりも著しくない(即ち、より平坦である)。種々の例において、二次曲面部分1126及び1128は、より平坦な曲面、変化する幅、変化する曲面、一連のより平坦な曲面の組み合わせ、非球面、又は周縁部の二次曲面部分1126及び1128が後面1114の曲率よりも徐々に小さい曲率に(より平坦に)なるようにする他の何らかの設計の1つ又は2つ以上を含むことができる。より平坦な周縁部の曲面は、目が下を向き、以下に記載されるようにレンズが目の上で並進するときに、目の平坦な強膜部分の上をレンズ1110がより容易に移動又は並進できるようにする。
上述した従来技術のコンタクトレンズ1110に関して重要なことは、厚い切断部分1122である。この厚い切断部分1122は、コンタクトレンズの残りの部分ほどには可撓性ではなく、したがって、本発明の並進ゾーンのように適合しない。加えて、このより厚い領域はコンタクトレンズ1110の縁部に位置する。結果的に、この要素の組み合わせは、従来技術のレンズ1110を本発明のレンズほど快適でなくしている。
図13A及び図13Bは、本発明の背景となる概念を示している。図13Aにおいて、目1300は真っ直ぐ前を見ており、遠くの対象物(図示せず)に焦点が当てられているので、コンタクトレンズ1304の文字「D」で表されている遠視力矯正ゾーン1302が目の瞳孔1300と位置合わせされている。この位置では、下眼瞼1306は追従的な動的並進ゾーン1308と相互作用していないが、追従的な動的並進ゾーン1308と接触してもよい。図13Bでは、目1300は下方を見ており、近くの対象物(図示せず)に焦点が当てられているので、文字「N」で表されている近視力矯正ゾーン1310が目の瞳孔1300と位置合わせされている。個人が下方を見ると、目1300の注視方向軸1312に対する近視力矯正ゾーン1310の位置及び文字「N」によって示されるように、追従的な動的並進ゾーン1308は、目1300の上でコンタクトレンズ1304を上方に動かす又は移行させるやり方で、眼瞼1306と相互に作用する。これは相対運動であり、コンタクトレンズ1304及び目自体のいずれか又は両方が動くことができることに留意することが重要である。図11及び図12の切断部分1122と異なり、並進ゾーン1308は追従的であり、したがってより快適である。上記動的安定化ゾーンと同様に、並進ゾーン1308は、眼瞼によって加えられる力と、コンタクトレンズ1304に作用する他の力とのバランスをとる任意の好適な材料1314を含むことができる。
これらの例示的な実施形態のそれぞれを、本発明に従って利用することができる一方で、動的安定化/並進ゾーンが、眼瞼が動的安定化/並進ゾーンの上を通るときに形状が変化する移動可能若しくは流動可能な材料を含有するか、又はそれから作製される限り、任意の数の動的安定化/並進ゾーン構成を利用することができ、それらの形状及び配置が、上で簡潔に説明されるように、眼瞼の動きを考慮することによって決定されることに留意することが重要である。非対称設計、左目及び右目用の異なる設計、又は所定の目のための特注の安定化/変形設計が、本発明の動的安定化/並進ゾーンを用いて可能である。加えて、特注のコンタクトレンズ、例えば、目の測定結果から直接作製されるコンタクトレンズは、本発明に従う動的安定化/並進ゾーンを組み込むことができる。本構成から独立して、コンタクトレンズ上の動的安定化/並進ゾーンの形状及び配置は、これらを形成するか、又はこれらの動的安定化/並進ゾーン内にある材料が、本発明を機能させる眼瞼運動による圧力を受けて自ら再分配させる能力である。更に、変形の程度又は範囲も変化させることが可能である。
動的安定化/並進ゾーンを形成するために利用される材料又は複数の材料は、所望の機械的特性を提供する任意の好適な生体適合性材料又は複数の材料を含んでもよい。該材料又は複数の材料は、好ましくは、コンタクトレンズ上の1つ又は2つ以上の動的安定化/並進ゾーンが、目が必要とする酸素の受容を妨害しないように、眼瞼運動による圧力受けて容易に変形可能であり、かつ酸素浸透性又は透過性であるべきである。1つ又は2つ以上の動的安定化/並進ゾーンを形成する材料又は複数の材料が、コンタクトレンズを形成する材料又は複数の材料と化学的及び物理的の両方で適合性がある限り、本発明に従う1つ又は2つ以上の動的安定化/並進ゾーンを、シリコーンヒドロゲルから形成されるコンタクトレンズを含む任意の数のコンタクトレンズに組み込むことができる。物理的適合性に関して、コンタクトレンズを形成する材料又は複数の材料は、好ましくは、動的安定化/並進ゾーンを形成する材料又は複数の材料、例えば、流体又はゲルが、コンタクトレンズ内に形成された空洞に浸透し、かつ/又はさもなければそこから拡散若しくは漏出して、動的安定化/並進ゾーンを固定することを許容しない。化学的適合性に関して、動的安定化/並進ゾーンを形成する材料又は複数の材料は、好ましくは、いかなる方法によっても、コンタクトレンズを形成する材料若しくは複数の材料及び/又は目と反応しない。動的安定化/並進ゾーンを形成する材料又は複数の材料を、後により詳細に議論されるように、任意の好適な方法で、コンタクトレンズの正しい領域内に形成される空洞及び/又は空隙内に位置付けるか、又は固定することができる。
動的安定化/並進ゾーンを形成する材料又は複数の材料は、摂氏約34度未満のガラス転移温度を有する任意の好適な生体適合性材料及び変形可能な材料を含んでもよい。
1つ又は2つ以上の動的安定化/並進ゾーンを形成するためのシリコーン系材料は、シリコーン油を含むシリコーン系材料が、本発明を可能にするために、所望の機械的特性を有するか、又は所望の機械的特性を有するように容易に適合される得る際に好ましくあり得る。シリコーン油を含むシリコーン系材料はまた、高度に酸素浸透性である。加えて、多くのソフトコンタクトレンズは、シリコーン系材料から形成され、そのようなコンタクトレンズは適合性がある。フルオロシリコーン系材料を利用することもできる。
代替の例示的な実施形態において、1つ又は2つ以上の動的安定化/並進ゾーンを形成するための材料又は複数の材料は、コンタクトレンズを形成する同一の材料又は複数の材料を含んでもよい。別の代替の例示的な実施形態では、1つ又は2つ以上の動的安定化/並進ゾーンを形成するための材料又は複数の材料は、固体、液体、又は気体状態であってもよい。更に別の代替の例示的な実施形態では、1つ又は2つ以上の動的安定化/並進ゾーンを形成するための材料又は複数の材料は、製造プロセス中にある形態又は状態であってもよく、目に配置されるときに別の形態又は状態であってもよい。例えば、1つ又は2つ以上の動的安定化/並進ゾーンを形成するための材料又は複数の材料は、製造プロセス中に固体であるか、又は凍結していてもよく、その後、液体形態であってもよい。更に別の代替の例示的な実施形態では、1つ又は2つ以上の動的安定化/並進ゾーンを形成する材料又は複数の材料は、コンタクトレンズの空洞に直接組み込むことができる自己充足型材料又は複数の材料の組み合わせであってもよく、あるいは好ましくは、コンタクトレンズの空洞に組み込まれる前にカプセル化されるか、又はさもなければ保護されなければならない材料又は複数の材料の組み合わせであってもよい。
上に示されるように、本発明の1つ又は2つ以上の動的安定化/並進ゾーンを含むコンタクトレンズを、任意の数のプロセスを用いて製造することができる。1つの例示的な実施形態において、1つ又は2つ以上の動的安定化/並進ゾーンを、可撓性の外側材料を用いてカプセルに形成し、コンタクトレンズ内に位置付けられる前に流体又はゲルで予充填してもよい。カプセルを製造するいくつかの可能な方法には、上部及び下部を形成するための、例えば、熱又は超音波による、膜の2つの部分の溶接、及び縁周囲の密閉の完了前の流体又はゲルの注入が含まれる。膜は、上述の材料を含む任意の好適な材料を含んでもよい。図9は、流体又はゲル900がその中に含有された、カプセル902の例示的な実施形態を説明する。例示的なカプセル900の形状は、恣意的であり、1つの可能な設計のみを表す。上に示される同様のプロセスは、凍結中にコンタクトレンズ内に位置付けることができるが、目の温度では液体になる、1つ又は2つ以上の安定化ゾーンのための材料を使用することである。これらの事前に作製された流体領域は、好ましくは、コンタクトレンズの原材料を有するコンタクトレンズの鋳型に配置され、コンタクトレンズが硬化すると、コンタクトレンズ内に結合又はカプセル化される。
動的安定化/並進ゾーンの形成のために、空隙及び/又は空洞がコンタクトレンズ内に生成される例示的な実施形態において、空隙及び/又は空洞を、ハイブリッドコンタクトレンズの製造方法と同様の方法で生成してもよい。例えば、この例示的なプロセスにおいて、液体モノマープレドーズが表側の曲面に適用され、次に、所望の形態の変形可能な材料がそれに適用される。変形可能な材料が所望の位置に正確に位置付けられると、モノマーは、規定の量に予硬化され、位置精度を維持しながら、機械的固定デバイスの開放を促進する。最終的に、モノマーの残りが添加され、裏側の曲面が位置付けられ、全体のアセンブリが硬化される。
別の例示的な実施形態に従って、コンタクトレンズを、既知のプロセスを利用して作製し、次いで、針又は同様のデバイスを利用して、流体又はゲルを直接注入することができる。本質的には、1つ又は2つ以上の動的安定化/並進ゾーンの空洞は、所望の位置(複数を含む)で材料をコンタクトレンズに直接注入することによって形成される。図10は、動的安定化/並進ゾーン1022を生成するために、コンタクトレンズ1020に挿入される針1050を図示しており、流体又はゲル1024は、針1050を介して注入される。材料が注入されて、針が除去されると、挿入部位の穴を密閉してもよい。1つの例示的な実施形態において、硬化プロセスの一環として、注入穴を密閉してもよい。例えば、コンタクトレンズが完全に硬化される前に、材料の注入を行ってもよく、針の除去後に最終的な硬化が起こり、硬化されていない材料が穴を閉鎖することを可能にし、その後、穴を閉鎖して硬化する。
更に別の例示的な実施形態に従って、コンタクトレンズ材料を外側から硬化することができるプロセス、及び両側上での制御された硬化によるプロセスを利用して、硬化されていないか、又は硬化不足の材料の厚い領域を生成することができ、即ち、異なる架橋密度をこのように捕捉し、それによって、1つ又は2つ以上の動的安定化/並進ゾーンを形成することができる。
更に別の例示的な実施形態に従って、硬化時に水を吸収する能力、弾性係数、及びモノマー組成物の点で異なる複数の硬化性製剤を利用する一方で、回転対称コンタクトレンズの鋳型を利用して、球体製品を製造するかのようにコンタクトレンズを製造することができる。例えば、より高度の水親和性を有するより高濃度のモノマー、例えば、メタクリル酸の組み込みを介して、硬化性コンタクトレンズ製剤の親水性を増加させることができることは、当業者には周知である。更に、架橋剤、例えば、ジメタクリル酸エチレングリコールの量及び/又は種類を変化させることによって、硬化性コンタクトレンズ製剤を調整して、所望の水和係数を得ることができる。
更に別の例示的な実施形態に従って、1つ又は2つ以上の動的安定化/並進ゾーンを、コンタクトレンズ製造プロセス中に表側の曲面上にある特定のパターンをパッド印刷することによって実現することができる。1つの例示的な実施形態において、印刷可能な動的安定化/並進ゾーン組成物を製剤化して、例えば、65パーセントを超える比較的高い平衡含水率、及び/又は例えば、70psi未満の比較的低い弾性率を達成することができる。液体硬化性モノマー混合物の膨張率(そのように硬化したレンズ体積で割ったそのようにプロセスされたレンズ体積によって本明細書で定義される)を、非反応性希釈剤を添加するか、又は非反応性希釈剤を差し引くことによって調整することができることも、当業者には既知である。具体的には、希釈剤のレベルを低減させると、膨張率が増加する。希釈剤のレベルを増加させると、膨張率が低減する。動的安定化/並進ゾーンを印刷するのに有用な硬化性組成物は、比較的低い希釈剤レベルを有する硬化性モノマー混合物を利用することができ、それによって、より多くの水を吸収し、かつコンタクトレンズの前面から隆起する局部的ゾーンをもたらす。比較的高い平衡含水率を得るために、希釈剤含有量の少ない液体硬化性モノマー混合物の適切な製剤を用いて、比較的低い弾性係数、並びに好適なパッド印刷粘度及び揮発度、動的安定化/並進ゾーンターンを、本発明に従う有用性を有するコンタクトレンズの鋳型の前面に印刷することができる。完全に加工されると、そのような特徴を有するコンタクトレンズは、少なくとも2つのはっきりと異なる硬化性モノマー製剤から成る。更に、結果として生じるコンタクトレンズは、コンタクトレンズの大半とは、組成物、例えば、水含有量、モノマー含有量、及び/又は架橋密度の点で異なるヒドロゲル材料を含む、誇るに足る動的安定化/並進ゾーンを有する。結果的に、そのような例示的な実施形態において、1つ又は2つ以上の動的安定化/並進ゾーンは、流体を充填した液嚢ではなく、むしろ、化学的及び物理的特性を適合させた分離した粘弾性ゾーンである。
適合させた硬化性液体モノマー混合物を用いて、安定化/並進ゾーンが表側の曲面にパッド印刷される場合、その混合物の組成物は、コンタクトレンズの大半において使用される材料と共重合するはずである。このように、印刷された動的安定化/並進ゾーンは、コンタクトレンズの大半に化学的に結合され、そのようなゾーンは、同様の方法でコンタクトレンズのバルク材に加工可能である。
本明細書に図示及び説明した実施形態は、最も実用的かつ好ましい実施形態であると考えられるが、当業者であれば、本明細書に説明及び図示した特定の設計及び方法からの変更はそれ自体当業者にとって自明であり、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく使用できることは明らかであろう。本発明は、本発明は、記載及び図示された特定の構成に限定されず、添付の特許請求の範囲内に含まれ得る全ての変更物と一致すると解釈されるべきである。
〔実施の態様〕
(1) ユーザーの目に合わせて成形及び寸法設定される眼科用装置であって、
遠距離補正光学素子を含む上領域、及び近距離補正光学素子を含む下領域を有する光学ゾーンと、前記光学ゾーンを取り囲む周縁ゾーンと、前面と、裏面とを有する矯正レンズ、並びに
前記コンタクトレンズの前記周縁ゾーン内の前記前面と裏面との間に組み込まれる少なくとも1つの追従的な動的並進ゾーンであって、該少なくとも1つの追従的な並進ゾーンは、変形可能な材料から形成され、かつ、ユーザーの眼瞼と相互作用するように構成されかつ位置付けられており、前記ユーザーの目が下方向を見ているとき、前記少なくとも1つの追従的な並進ゾーンが前記眼瞼と相互に作用して前記近距離補正光学素子が前記目の瞳孔と整列するのが確実となり、前記ユーザーの目が真っ直ぐ又は上方向の少なくとも一方を見ているとき、前記遠距離補正光学素子が前記目の瞳孔と整列するようになっている、少なくとも1つの追従的な動的並進ゾーン、を含む、眼科用装置。
(2) 前記矯正レンズがコンタクトレンズを含む、実施態様1に記載の眼科用装置。
(3) 前記コンタクトレンズが、ソフトコンタクトレンズを含む、実施態様2に記載の眼科用装置。
(4) 前記コンタクトレンズが、多焦点コンタクトレンズを含む、実施態様2に記載の眼科用装置。
(5) 前記コンタクトレンズが、トーリックコンタクトレンズを含む、実施態様2に記載の眼科用装置。
(6) 前記コンタクトレンズが、トーリック多焦点ソフトコンタクトレンズを含む、実施態様2に記載の眼科用装置。
(7) 前記少なくとも1つの追従的な動的並進ゾーンが、前記眼瞼と相互作用するように配置されかつ位置付けられる突出部として構成される、実施態様1に記載の眼科用装置。
(8) 前記変形可能な材料が、瞬き中に眼瞼圧下で形状が変化する、実施態様1に記載の眼科用装置。
(9) 前記変形可能な材料が、目の温度の生体適合性の液体を含む、実施態様8に記載の眼科用装置。
(10) 前記変形可能な材料が、目の温度の生体適合性のゲルを含む、実施態様8に記載の眼科用装置。
(11) 前記変形可能な材料が、目の温度の生体適合性の気体を含む、実施態様8に記載の眼科用装置。
(12) 前記変形可能な材料が、前記コンタクトレンズを形成するレンズ材料を含む、実施態様8に記載の眼科用装置。
(13) 前記変形可能な材料が、前記コンタクトレンズを形成する前記レンズ材料の架橋密度と異なる架橋密度を有する、実施態様8に記載の眼科用装置。
(14) 前記変形可能な材料が、摂氏約34度未満のガラス転移温度を有する、実施態様8に記載の眼科用装置。
(15) 前記変形可能な材料が、シリコーン系材料を含む、実施態様8に記載の眼科用装置。
(16) 前記変形可能な材料が、フルオロシリコーン系材料を含む、実施態様8に記載の眼科用装置。
(17) 前記変形可能な材料が、前記コンタクトレンズ内の空洞の中に位置付けられる、実施態様8に記載の眼科用装置。
(18) 前記変形可能な材料が、保護コーティング中に含有される、実施態様8に記載の眼科用装置。
(19) 前記保護コーティング中の前記変形可能な材料が、前記コンタクトレンズの空洞の中に位置付けられる、実施態様18に記載の眼科用装置。
(20) 前記変形可能な材料が、前記コンタクトレンズを形成する前記レンズ材料に共有結合される、実施態様8に記載の眼科用装置。
(21) 前記少なくとも1つの追従的な動的並進ゾーンが、前記周縁ゾーンの下部に位置付けられる、実施態様1に記載の眼科用装置。
(22) 眼科用装置を作製するための方法であって、
距離補正光学素子と近距離補正光学素子とを有する光学ゾーンを含む、老視を治療するためのコンタクトレンズを形成することと、
最適な視力が得られるように、目の瞳孔に対する前記コンタクトレンズの前記光学ゾーンの動きを容易にする少なくとも1つの追従的な動的並進ゾーンを前記コンタクトレンズに組み込むことと、を含み、前記少なくとも1つの追従的な動的並進ゾーンが、ユーザーの眼瞼と相互作用するように構成されかつ位置付けられており、前記ユーザーの目が下方向を見ているとき、前記少なくとも1つの追従的な動的並進ゾーンが前記眼瞼と相互に作用して前記近距離補正光学素子が前記目の瞳孔と整列するのが確実となり、前記ユーザーの目が真っ直ぐ又は上方向の少なくとも一方を見ているとき、前記遠距離補正光学素子が前記目の瞳孔と整列するようになっている、眼科用装置を作製するための方法。
(23) コンタクトレンズを形成する前記工程が、前記少なくとも1つの追従的な動的並進ゾーンのために、所定の位置に少なくとも1つの空隙を形成することを含む、実施態様22に記載の眼科用装置を作製するための方法。
(24) コンタクトレンズを形成する前記工程が、変形可能な材料を前記少なくとも1つの空洞に挿入することと、その後、前記少なくとも1つの空洞を密閉することと、を更に含み、前記変形可能な材料が、瞬き中に前記眼瞼によって加えられる圧力下で変形可能である、実施態様22に記載の眼科用装置を作製するための方法。
(25) 少なくとも1つの追従的な動的並進ゾーンを前記コンタクトレンズに組み込む前記工程が、前記少なくとも1つの追従的な動的並進ゾーンのために、所定の位置で変形可能な材料を前記コンタクトレンズに直接注入することと、前記注入部位を密閉することと、を含む、実施態様22に記載の眼科用装置を作製するための方法。
(26) 少なくとも1つの追従的な動的並進ゾーンを前記コンタクトレンズに組み込む前記工程が、1つ又は2つ以上の追従的な動的並進ゾーンの前記位置に異なる物理的粘弾性特性及び/又は化学的特性のうちの少なくとも1つを有するコンタクトレンズを作製することを含む、実施態様22に記載の眼科用装置を作製するための方法。
(27) 老視を治療するための方法であって、コンタクトレンズを提供することを含み、前記コンタクトレンズが、遠距離補正光学素子を含む上領域、及び近距離補正光学素子を含む下領域を有する光学ゾーンと、前記光学ゾーンを取り囲み、少なくとも1つの追従的な動的並進ゾーンを含む周縁ゾーンとを有し、前記少なくとも1つの追従的な動的並進ゾーンがユーザーの眼瞼と相互に作用し、前記ユーザーの目が下方向を見ているとき、前記少なくとも1つの追従的な動的並進ゾーンが前記眼瞼と相互に作用して前記近距離補正光学素子が前記目の瞳孔と確実に整列し、前記ユーザーの目が真っ直ぐ又は上方向の少なくとも一方を見ているとき、前記遠距離補正光学素子が前記目の瞳孔と整列するようになっている、老視を治療するための方法。

Claims (24)

  1. ユーザーの目に合わせて成形及び寸法設定される眼科用装置であって、
    遠距離補正光学素子を含む上領域、及び近距離補正光学素子を含む下領域を有する光学ゾーンと、前記光学ゾーンを取り囲む周縁ゾーンと、前面と、裏面とを有する矯正レンズ、並びに
    前記矯正レンズの前記周縁ゾーン内の前記前面と裏面との間に組み込まれる少なくとも1つの追従的な動的並進ゾーンを備え
    該少なくとも1つの追従的な動的並進ゾーンは、変形可能な材料から形成され、かつ、ユーザーの眼瞼と相互作用するように配置されかつ位置付けられる突出部として構成されており、
    前記少なくとも1つの追従的な動的並進ゾーンは、瞬き又は前記ユーザーの視線方向の変化による前記ユーザーの眼瞼の動きのうち、少なくともいずれか1つにおける、眼瞼圧下で形状が変化し、
    前記ユーザーの目が下方向を見る場合は、前記少なくとも1つの追従的な動的並進ゾーンが前記眼瞼と相互に作用し、前記少なくとも1つの追従的な並進ゾーンの形状が変化し、前記少なくとも1つの追従的な並進ゾーンと前記眼瞼との間の接触角が増大し、前記眼瞼から受ける圧力が増大することにより、前記近距離補正光学素子が前記目の瞳孔と整列するように構成され
    前記ユーザーの目が真っ直ぐ又は上方向の少なくとも一方を見る場合は、前記遠距離補正光学素子が前記目の瞳孔と整列するように構成され
    前記ユーザーが前記眼瞼を閉じた場合は、前記少なくとも1つの追従的な動的並進ゾーンの形状が平坦な形状に変形するように構成される、眼科用装置。
  2. 前記矯正レンズがコンタクトレンズを含む、請求項1に記載の眼科用装置。
  3. 前記コンタクトレンズが、ソフトコンタクトレンズを含む、請求項2に記載の眼科用装置。
  4. 前記コンタクトレンズが、多焦点コンタクトレンズを含む、請求項2に記載の眼科用装置。
  5. 前記コンタクトレンズが、トーリックコンタクトレンズを含む、請求項2に記載の眼科用装置。
  6. 前記コンタクトレンズが、トーリック多焦点ソフトコンタクトレンズを含む、請求項2に記載の眼科用装置。
  7. 前記変形可能な材料が、目の温度の生体適合性の液体を含む、請求項1に記載の眼科用装置。
  8. 前記変形可能な材料が、目の温度の生体適合性のゲルを含む、請求項1に記載の眼科用装置。
  9. 前記変形可能な材料が、目の温度の生体適合性の気体を含む、請求項1に記載の眼科用装置。
  10. 前記変形可能な材料が、前記コンタクトレンズを形成するレンズ材料を含む、請求項2に記載の眼科用装置。
  11. 前記変形可能な材料が、前記コンタクトレンズを形成するレンズ材料の架橋密度と異なる架橋密度を有する、請求項2に記載の眼科用装置。
  12. 前記変形可能な材料が、摂氏34度未満のガラス転移温度を有する、請求項2に記載の眼科用装置。
  13. 前記変形可能な材料が、シリコーン系材料を含む、請求項2に記載の眼科用装置。
  14. 前記変形可能な材料が、フルオロシリコーン系材料を含む、請求項2に記載の眼科用装置。
  15. 前記変形可能な材料が、前記コンタクトレンズ内の空洞の中に位置付けられる、請求項2に記載の眼科用装置。
  16. 前記変形可能な材料が、保護コーティング中に含有される、請求項2に記載の眼科用装置。
  17. 前記保護コーティング中の前記変形可能な材料が、前記コンタクトレンズの空洞の中に位置付けられる、請求項16に記載の眼科用装置。
  18. 前記変形可能な材料が、前記コンタクトレンズを形成するレンズ材料に共有結合される、請求項2に記載の眼科用装置。
  19. 前記少なくとも1つの追従的な動的並進ゾーンが、前記周縁ゾーンの下部に位置付けられる、請求項1に記載の眼科用装置。
  20. 眼科用装置を作製するための方法であって、
    遠距離補正光学素子と近距離補正光学素子とを有する光学ゾーンを含む、老視を治療するためのコンタクトレンズを形成する工程と、
    最適な視力が得られるように、目の瞳孔に対する前記コンタクトレンズの前記光学ゾーンの動きを容易にする少なくとも1つの追従的な動的並進ゾーンを前記コンタクトレンズに組み込む工程と、を含み、前記少なくとも1つの追従的な動的並進ゾーンが、変形可能な材料から形成され、ユーザーの眼瞼と相互作用するように配置されかつ位置付けられる突出部として構成されており、
    前記少なくとも1つの追従的な動的並進ゾーンは、瞬き又は前記ユーザーの視線方向の変化による前記ユーザーの眼瞼の動きのうち、少なくともいずれか1つにおける、眼瞼圧下で形状が変化し、
    前記ユーザーの目が下方向を見る場合は、前記少なくとも1つの追従的な動的並進ゾーンが前記眼瞼と相互に作用し、前記少なくとも1つの追従的な並進ゾーンの形状が変化し、前記少なくとも1つの追従的な並進ゾーンと前記眼瞼との間の接触角が増大し、前記眼瞼から受ける圧力が増大することにより、前記近距離補正光学素子が前記目の瞳孔と整列
    前記ユーザーの目が真っ直ぐ又は上方向の少なくとも一方を見る場合は、前記遠距離補正光学素子が前記目の瞳孔と整列
    前記ユーザーが前記眼瞼を閉じた場合は、前記少なくとも1つの追従的な動的並進ゾーンの形状が平坦な形状に変形する、眼科用装置を作製するための方法。
  21. コンタクトレンズを形成する前記工程が、前記少なくとも1つの追従的な動的並進ゾーンのために、所定の位置に少なくとも1つの空洞を形成することを含む、請求項20に記載の眼科用装置を作製するための方法。
  22. コンタクトレンズを形成する前記工程が、変形可能な材料を前記少なくとも1つの空洞に挿入することと、その後、前記少なくとも1つの空洞を密閉することと、を更に含み、前記変形可能な材料が、瞬き中に前記眼瞼によって加えられる圧力下で変形可能である、請求項20に記載の眼科用装置を作製するための方法。
  23. 少なくとも1つの追従的な動的並進ゾーンを前記コンタクトレンズに組み込む前記工程が、前記少なくとも1つの追従的な動的並進ゾーンのために、所定の位置で変形可能な材料を前記コンタクトレンズに直接注入することと、前記変形可能な材料が注入された部位を密閉することと、を含む、請求項20に記載の眼科用装置を作製するための方法。
  24. 少なくとも1つの追従的な動的並進ゾーンを前記コンタクトレンズに組み込む前記工程が、1つ又は2つ以上の追従的な動的並進ゾーンの前記位置に異なる物理的粘弾性特性及び/又は化学的特性のうちの少なくとも1つを有するコンタクトレンズを作製することを含む、請求項20に記載の眼科用装置を作製するための方法。
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