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JP6312478B2 - 電源装置及び画像形成装置 - Google Patents
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JP6312478B2 - 電源装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電源装置及びこれを備えた画像形成装置に関する。
電子写真方式を採用する画像形成装置には高電圧を生成する高圧電源装置(以下、高圧電源ともいう)が備えられており、記録材などに対する画像形成プロセスには欠かせない存在となっている。この高圧電源装置には、用途に応じて、例えば、帯電高圧電源、現像高圧電源、転写高圧電源、定着高圧電源等、各種モジュール化された電源が存在する。これらモジュール化された高圧電源は、画像形成装置の構成に応じて異なる仕様を有しており、例えば帯電高圧電源などには、交流電圧に直流電圧を重畳させた直流重畳交流高圧電源が用いられる。直流重畳交流高圧電源は、画像形成プロセスにおいて良好な画像形成を行うために、負荷条件(例えば、帯電ローラの負荷容量など)に応じて、交流電圧値や直流電圧値を制御している。
直流重畳交流高圧電源の一般的な構成としては、交流電圧生成用トランスと直流電圧生成用トランスをそれぞれ備え、2つのトランスを用いて直流電圧が重畳された交流電圧を生成する構成がある。安価で省スペースの高圧電源の構成として、上述した構成からトランスの数を減らし、1つのトランスとトランジスタから構成された高圧電源がある。図6(a)は、負電位の直流電圧を重畳した正弦波交流電圧を出力する高圧電源の回路図である。図6(a)の高圧電源は、トランス103、駆動回路104、106、交流電流検知回路105、直流電圧検知回路107、半波整流回路150、トランジスタ162から構成されている。駆動回路106はトランジスタ162の駆動を制御する回路であり、直流電圧検知回路107における検知結果と目標の直流電圧値を示す直流電圧制御信号102を比較し、出力端108に生成される直流電圧値が所定の電圧値となるように制御を行う。半波整流回路150の出力電圧である平滑コンデンサ142の高位側の電圧がGND電位よりも高い電圧である場合には、トランジスタ162に電流が流れる。すなわち、出力電圧Vout171のピーク電圧がGND電位よりも高い電圧であれば、トランジスタ162に電流が流れる。出力電圧Vout171のピーク電圧がGND電位よりも高い場合は、トランジスタ162に電流が流れるため、駆動回路106は、トランジスタ162を駆動して、直流電圧の制御をすることができる。なお、図6(a)の回路構成、動作については後述する。
特開2009−133997号公報
例えば、高圧電源の負荷である帯電ローラ等の小型化や材料変更に伴い、帯電高圧電源の交流電圧の振幅範囲は小さくなってきている。図6(a)に示す従来の直流重畳交流高圧電源では、直流電圧の絶対値より交流電圧の振幅が小さくなると、出力電圧Vout171のピーク電圧がGND電位よりも低くなり、その結果、平滑コンデンサ142に正電位の電圧を発生させることができない。そのため、トランジスタ162に電流が流れないので、駆動回路106はトランジスタ162を駆動して、直流電圧の制御をすることができなくなり、上述した1つのトランスとトランジスタを用いた構成を使用することができない。一方、トランスを2つ使用する構成にすると、トランスが増えることによるコストアップや、トランス設置のためのスペースの増加が生じることになる。
本発明はこのような状況のもとでなされたもので、交流電圧の振幅が小さくなっても直流電圧の出力を可能とし、装置の小型化及び低コスト化を実現することを目的とする。
前述した課題を解決するため、本発明では次の通りに構成する。
(1)交流電圧と負電位の直流電圧とを重畳させた電圧を出力する電源装置であって、一次側と二次側が絶縁されたトランスと、記トランスの二次側接続され、前記交流電圧を複数回、整流及び平滑して正電位の直流電圧を生成する倍電圧生成手段と、前記倍電圧生成手段からグランドの間に接続されたスイッチ手段と、前記トランスの二次側から前記交流電圧を出力した際に流れる交流電流を検知する電流検知手段と、前記トランスの一次側に接続され、前記電流検知手段の検知結果に基づき、前記トランスの二次側から出力される前記交流電圧が所定値になるように前記トランスの一次側を駆動する第一の駆動手段と、前記直流電圧を検知する直流電圧検知手段と、前記直流電圧検知手段の検知結果に基づき、前記スイッチ手段を駆動する第二の駆動手段と、を備え、前記負電位の直流電圧に前記倍電圧生成手段で生成した前記正電位の直流電圧を加えた電圧は正電位の電圧であることを特徴とする電源装置。
(2)静電潜像が形成される像担持体と、前記像担持体を所定の電位で帯電する帯電手段と、前記像担持体の静電潜像をトナーにより現像し、トナー像を形成する現像手段と、前記像担持体のトナー像をシートに転写する転写手段と、前記シートに転写されたトナー像を前記シートに定着させる定着手段と、前記(1)に記載の電源装置と、を備えたことを特徴とする画像形成装置。
(3)静電潜像が形成される像担持体と、前記像担持体を所定の電位で帯電する帯電手段と、前記像担持体の静電潜像をトナーにより現像し、トナー像を形成する現像手段と、トナー像を担持する中間転写体と、前記像担持体に形成されたトナー像を前記中間転写体に一次転写するための一次転写手段と、前記中間転写体に一次転写されたトナー像をシートに二次転写するための二次転写手段と、前記シートに転写されたトナー像を前記シートに定着させる定着手段と、前記(1)に記載の電源装置と、を備えたことを特徴とする画像形成装置。
本発明によれば、交流電圧の振幅が小さくなっても直流電圧の出力を可能とし、装置の小型化及び低コスト化を実現することができる。
実施例1の高圧電源装置の回路図 実施例1の高圧電源装置の電圧波形を示す図 実施例2の高圧電源装置の回路図、及び電圧波形を示す図 実施例3の高圧電源装置の回路図、及び電圧波形を示す図 実施例4の画像形成装置の模式図 従来例の高圧電源装置の回路図、及び電圧波形を示す図
以下に、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。
[従来の高圧電源装置の回路構成]
まず、後述する実施例との比較のために、従来の一般的な高圧電源装置について、図6を用いて説明する。図6(a)は、負電位の直流電圧を重畳した正弦波交流電圧を出力する高圧電源装置の回路図である。図6(a)の高圧電源装置は、トランス103、駆動回路104、106、交流電流検知回路105、直流電圧検知回路107、半波整流回路150、トランジスタ162から構成されている。トランス103はトランス103の一次側の一次巻線に接続された駆動回路104により駆動される。トランス103の二次側に生成された出力電圧Vout171は、出力端108から出力されて負荷に供給される。負荷に流れる交流電流(負荷電流)は、カップリングコンデンサ121、整流ダイオード122、123、電流検知抵抗124、コンデンサ125から構成される交流電流検知回路105で検知され、検知結果は駆動回路104にフィードバックされる。駆動回路104は、負荷電流の目標電流値を示す交流電流制御信号101と交流電流検知回路105における検知結果を比較し、負荷に流れる交流電流が交流電流制御信号101により示される所定値となるように、トランス103の駆動を制御する。
直流電圧検知回路107は、検出抵抗131、コンデンサ132、分圧抵抗133、134、定電圧源RGV1から構成され、検出抵抗131の両端に発生する電圧を検知する。駆動回路106はトランジスタ162のベース端子に接続され、トランジスタ162を駆動する回路である。駆動回路106は、直流電圧検知回路107における検知結果と目標とする直流電圧値を示す直流電圧制御信号102を比較し、出力端108に生成される直流電圧値が直流電圧制御信号102で示される所定の電圧値となるように制御を行う。トランス103の出力電圧は、ダイオード141、平滑コンデンサ142から構成される半波整流回路150により直流電圧に変換され、その直流電圧はトランジスタ162のコレクタ端子に入力される。図中、破線の矢印112、113はそれぞれ直流電流が流れる経路(方向)を示している。トランジスタ162に流れる電流値を変化させると、直流電圧検知回路107の検出抵抗131に流れる電流値も変化し、検出抵抗131で発生する電圧降下量も変化する。この検出抵抗131による電圧降下量が出力の直流電圧として現れ、トランス103の二次側に生成される交流電圧に重畳される。トランジスタ162に電流が流れるためには、半波整流回路150後段の電圧である平滑コンデンサ142の高位側の電圧がGND電位よりも高い電圧である必要がある。平滑コンデンサ142に電荷が充電されるためには、ダイオード141が導通状態になる必要があり、そのためには、出力端108から出力される出力電圧Vout171のピーク電圧はGND電位よりも高い電圧でなければならない。すなわち、トランジスタ162に電流が流れるためには、出力電圧Vout171のピーク電圧がGND電位よりも高い電圧でなければならない。出力電圧Vout171のピーク電圧がGND電位よりも低い場合は、トランジスタ162に電流が流れないため、駆動回路106は、トランジスタ162を駆動して、直流電圧の制御をすることができない。出力可能な交流電圧範囲と直流電圧範囲に制限があり、具体的には、トランス103の二次側に生成される交流電圧の振幅が、検出抵抗131による電圧降下により生じる直流電圧の絶対値より大きくなければならない。
次に、図を参照して実施例1の直流重畳交流高圧電源装置について説明する。本実施例では、上述した従来の高圧電源装置の半波整流回路が半波倍電圧整流回路となっている点が異なる。
[高圧電源装置の回路構成]
図1は、本実施例の負電位の直流電圧を重畳した正弦波交流電圧を出力する高圧電源装置の回路図である。図1の高圧電源装置は、トランス203、駆動回路204、206、交流電流検知回路205、直流電圧検知回路207、半波倍電圧整流回路250、トランジスタ262から構成されている。第一の検知手段である交流電流検知回路205は、カップリングコンデンサ221、整流ダイオード222、223、電流検知抵抗224、コンデンサ225から構成され、上述した従来の交流電流検知回路105と同様である。また、第一の制御信号である交流電流制御信号201及び交流電流検知回路205からの検知結果が入力され、トランス203の一次側を駆動する駆動手段である駆動回路204の構成も、上述した従来の駆動回路104と同様である。第二の検知手段である直流電圧検知回路207は、生成手段である検出抵抗231、コンデンサ232、分圧抵抗233、234、定電圧源RGV2から構成され、上述した従来の直流電圧検知回路107と同様である。また、第二の制御信号である直流電圧制御信号202及び直流電圧検知回路207からの検知結果が入力され、トランジスタ262の駆動を制御する制御手段である駆動回路206の構成も、上述した従来の駆動回路106と同様である。更に、トランス203、トランジスタ262も従来のトランス103、トランジスタ162と同様である。破線の矢印212と213は、従来と同様、それぞれ直流電圧検知回路207、トランジスタ262を流れる直流電流の経路を示している。
本実施例では、トランス203の出力は、従来の半波整流回路150とは異なり、コンデンサ241、整流ダイオード242、243、平滑コンデンサ244で構成される、整流平滑手段である半波倍電圧整流回路250で正電位の直流電圧に変換される。そして、半波倍電圧整流回路250で生成された直流電圧は、電流制限抵抗261を介して、トランジスタ262のコレクタ端子に入力される。駆動回路206は、トランジスタ262に流れる直流電流213の電流値を変化させることにより、直流電圧検知回路207の検出抵抗231に流れる直流電流212の電流値を変化させる。そして、直流電流212の電流値が変化することにより、検出抵抗231の電圧降下量が変化し、交流電圧に重畳される直流電圧が制御される。
[高圧電源装置の電源波形]
図2は、本実施例の高圧電源装置の電圧波形を示した図である。図2において、横軸は時間を示し、縦軸は電圧を示し、図中の「+」は正(プラス)電位、「−」は負(マイナス)電位、GNDは接地電位(0ボルト)を示す。図2に示された電圧波形Vout、Vdc、Vbは、それぞれ図1に記載の回路箇所Vout、Vdc、Vbにおける電圧波形を示している。すなわち、電圧波形Voutは、出力端208における出力電圧Voutの電圧波形、電圧波形Vdcは、トランス203の二次側に生成される交流電圧に重畳される直流電圧Vdcの電圧波形を示している。また、電圧波形Vbは、平滑コンデンサ244の高電位側である半波倍電圧整流回路250の出力電圧の電圧波形を示している。出力端208の電圧波形Voutは、直流電圧Vdcを中心電圧とした正弦波であり、図中のVpp1は、トランス203の二次側に生成された交流電圧のピーク−ピーク間電圧である。半波倍電圧整流回路250では、トランス203の二次側に生成された交流電圧が入力され、入力された交流電圧の2倍の電圧振幅の直流電圧、すなわち(Vpp1/2)×2倍の直流電圧が生成される。従って、図2に示すように、電圧Vbは、電圧Vdcから電圧Vpp1(=(Vpp1/2)×2)だけ上昇した電圧となる。
ここで、トランジスタ262に電流が流れるためには、電圧VbがGND電位よりも高い電圧でなければならない。すなわち、以下に示す式(1)が成立すれば、トランジスタ262に電流を流すことができ、駆動回路206は直流電圧の制御を行うことができる。
Vb=Vdc+Vpp1>0 (1)
前述した図6(a)に示す従来の高圧電源装置における電圧波形を図6(b)に示す。図6(a)において、横軸は時間を示し、縦軸は電圧を示し、図中の「+」は正(プラス)電位、「−」は負(マイナス)電位、GNDは接地電位(0ボルト)を示す。図6(b)に示された電圧波形Vout171、Vdc172、Va173は、それぞれ図6(a)に記載の回路箇所Vout171、Vdc172、Va173における電圧波形を示している。すなわち、電圧波形Vout171は、出力端108における出力電圧Vout171の電圧波形、電圧波形Vdc172は、トランス103の二次側に生成される交流電圧に重畳される直流電圧Vdc172の電圧波形を示している。また、電圧波形Va173は、平滑コンデンサ142の高電位側の電圧である半波整流回路150の出力電圧の電圧波形を示している。また、図中のVpp174は、トランス103の二次側に生成された交流電圧のピーク−ピーク間電圧である。
ここで、トランジスタ162に電流が流れるためには、電圧Va173がGND電位よりも高い電圧でなくてはいけない。すなわち、以下に示す式(2)が成立すれば、トランジスタ162に電流を流すことができ、駆動回路106は直流電圧の制御を行うことができる。
Va173=Vdc172+(Vpp174/2)>0 (2)
式(1)、(2)より、ピーク−ピーク間電圧が同じ場合には、式(1)で示す本実施例の高圧電源装置は、式(2)で示す従来の高圧電源装置よりも、広い電圧範囲の直流電圧を出力することができる。式(1)より、本実施例の高圧電源装置における直流電圧Vbと直流電圧Vdcの電圧差はVpp1である。一方、式(2)より、従来の高圧電源装置における直流電圧Va173と直流電圧Vdc172の電圧差は(Vpp174/2)である。式(1)、(2)におけるピーク−ピーク間電圧Vpp1、Vpp174は同じ電圧値なので、本実施例の高圧電源装置では、従来の高圧電源装置に比べて、直流電圧の出力範囲が2倍になっていることがわかる。
以上のような構成にすることにより、トランス203の二次側に生成される交流電圧の振幅電圧に依存することなく、直流電圧の出力電圧の範囲を大きくすることができる。更に、必要なトランスを1つにすることにより、設置スペースを削減することができるので、高圧電源装置の小型化やコストダウンを実現することができる。以上説明したように、本実施例によれば、交流電圧の振幅が小さくなっても直流電圧の出力を可能とし、装置の小型化及び低コスト化を実現することができる。
図を参照して実施例2の直流重畳交流高圧電源装置について説明する。実施例1では、半波倍電圧整流回路を用いた高圧電源装置について説明したが、本実施例では、半波倍電圧整流回路が半波4倍電圧整流回路となっている点が異なる。
[高圧電源装置の回路構成]
図3(a)は、本実施例の負電位の直流電圧を重畳した正弦波交流電圧を出力する高圧電源装置の回路図である。図3(a)の高圧電源装置は、トランス303、駆動回路304、306、交流電流検知回路305、直流電圧検知回路307、半波4倍電圧整流回路350、トランジスタ362から構成されている。交流電流検知回路305は、カップリングコンデンサ321、整流ダイオード322、323、電流検知抵抗324、コンデンサ325から構成され、上述した実施例1の交流電流検知回路205と同様である。また、交流電流制御信号301及び交流電流検知回路305からの検知結果が入力され、トランス303の駆動を制御する駆動回路304の構成も、実施例1の駆動回路204と同様である。直流電圧検知回路307は、検出抵抗331、コンデンサ332、分圧抵抗333、334、定電圧源RGV3から構成され、実施例1の直流電圧検知回路207と同様である。また、直流電圧制御信号302及び直流電圧検知回路307からの検知結果が入力され、トランジスタ362のベース端子に接続され、トランジスタ362の駆動を制御する駆動回路306の構成も、実施例1の駆動回路206と同様である。更に、トランス303、トランジスタ362も実施例1のトランス203、トランジスタ262と同様である。破線の矢印312と313は、実施例1と同様、それぞれ直流電圧検知回路307、トランジスタ362を流れる直流電流の経路を示している。
本実施例では、トランス303の出力は、実施例1の半波倍電圧整流回路250とは異なり、コンデンサ341、343、345、347とダイオード342、344、346、348から構成される半波4倍電圧整流回路350で直流電圧に変換される。そして、半波4倍電圧整流回路350で生成された直流電圧は、電流制限抵抗361を介して、トランジスタ362のコレクタ端子に入力される。駆動回路306は、トランジスタ362に流れる直流電流313の電流値を変化させることにより、直流電圧検知回路307の検出抵抗331に流れる直流電流312の電流値を変化させる。そして、直流電流312の電流値が変化することにより、検出抵抗331の電圧降下量も変化し、交流電圧に重畳される直流電圧が制御される。
[高圧電源装置の電源波形]
図3(b)は、本実施例の高圧電源装置の電圧波形を示した図である。図3(b)において、横軸は時間を示し、縦軸は電圧を示し、図中の「+」は正(プラス)電位、「−」は負(マイナス)電位、GNDは接地電位(0ボルト)を示す。図3(b)に示された電圧波形Vout3、Vdc3、Vb3、Vd3は、それぞれ図3(a)に記載の回路箇所Vout3、Vdc3、Vb3、Vd3における電圧波形を示している。すなわち、電圧波形Vout3は、出力端308における出力電圧Vout3の電圧波形、電圧波形Vdc3は、トランス303の二次側に生成される交流電圧に重畳される直流電圧Vdc3の電圧波形を示す。また、電圧波形Vb3はコンデンサ343の高電位側の電圧波形である半波倍電圧部の出力電圧の電圧波形、電圧波形Vd3はコンデンサ347の高電位側である半波4倍電圧整流回路350の出力電圧の電圧波形をそれぞれ示している。出力端308の電圧波形Vout3は、直流電圧Vdc3を中心電圧とした正弦波であり、図中のVout3ppは、トランス303の二次側に生成された交流電圧のピーク−ピーク間電圧である。半波4倍電圧整流回路350では、トランス303の二次側に生成された交流電圧が入力され、入力された交流電圧の4倍の電圧振幅の直流電圧、すなわち(Vout3pp/2)×4倍の直流電圧が生成される。従って、図3(b)に示すように、電圧Vb3は、電圧Vdc3から電圧Vout3pp(=(Vout3pp/2)×2)だけ上昇した電圧となる。同様に、電圧Vd3は、電圧Vb3から電圧Vout3pp(=(Vout3pp/2)×2)だけ上昇した電圧となり、電圧Vdc3からは電圧Vout3pp×2(=(Vout3pp/2)×2×2)だけ上昇した電圧となる。
ここで、トランジスタ362に電流が流れるためには、電圧Vd3がGND電位よりも高い電圧でなければならない。すなわち、以下に示す式(3)が成立すれば、トランジスタ362に電流を流すことができ、駆動回路306は直流電圧の制御を行うことができる。
Vd3=Vdc3+(Vout3pp×2)>0 (3)
式(1)、(2)、(3)より、ピーク−ピーク間電圧が同じ場合には、式(3)で示す本実施例の高圧電源装置の方が、式(1)、(2)で示す実施例1、従来例よりも、広い電圧範囲の直流電圧を出力することができる。前述した式(1)より、実施例1の高圧電源装置における直流電圧Vbと直流電圧Vdcの電圧差はVpp1である。また、前述した式(2)より、従来の高圧電源装置における直流電圧Va173と直流電圧Vdc172の電圧差は(Vpp174/2)である。そして、式(3)より、本実施例の高圧電源装置における直流電圧Vd3と直流電圧Vdc3の電圧差は(Vout3pp×2)である。式(1)、(2)、(3)におけるピーク−ピーク間電圧Vpp1、Vpp174、Vout3ppは同じ電圧値なので、本実施例の高圧電源装置では、実施例1の高圧電源装置に比べて、直流電圧の出力範囲が2倍になっていることがわかる。更に、本実施例の高圧電源装置では、従来の高圧電源装置に比べて、直流電圧の出力範囲が4倍になっていることがわかる。
以上のような構成にすることにより、トランス303の二次側に生成される交流電圧の振幅電圧に依存することなく、直流電圧の出力電圧の範囲を大きくすることができる。更に、必要なトランスを1つにすることにより、設置スペースを削減することができるので、高圧電源装置の小型化やコストダウンを実現することができる。なお、半波4倍電圧整流回路350の部分を、倍数を増やした多段倍電圧整流回路にすることにより、更に広い直流電圧が出力できる直流重畳交流高圧電源とすることが可能となる。以上説明したように、本実施例によれば、交流電圧の振幅が小さくなっても直流電圧の出力を可能とし、装置の小型化及び低コスト化を実現することができる。
図を参照して実施例3の直流重畳交流高圧電源装置について説明する。実施例1では、半波倍電圧整流回路を用いた高圧電源装置について説明したが、本実施例では、ツェナーダイオードを追加した構成にしている点が異なる。
[高圧電源装置の回路構成]
図4(a)は、本実施例の負電位の直流電圧を重畳した正弦波交流電圧を出力する高圧電源装置の回路図である。図4(a)の高圧電源装置は、トランス403、駆動回路404、406、交流電流検知回路405、直流電圧検知回路407、半波倍電圧整流回路450、トランジスタ462、ツェナーダイオード463から構成されている。交流電流検知回路405は、カップリングコンデンサ421、整流ダイオード422、423、電流検知抵抗424、コンデンサ425から構成され、実施例1の交流電流検知回路205と同様である。また、交流電流制御信号401及び交流電流検知回路405からの検知結果が入力され、トランス403の駆動を制御する駆動回路404の構成も、実施例1の駆動回路204と同様である。直流電圧検知回路407は、検出抵抗431、コンデンサ432、分圧抵抗433、434、定電圧源RGV4から構成され、実施例1の直流電圧検知回路207と同様である。また、直流電圧制御信号402及び直流電圧検知回路407からの検知結果が入力され、トランジスタ462のベース端子に接続され、トランジスタ462の駆動を制御する駆動回路406の構成も、実施例1の駆動回路206と同様である。更に、トランス403、トランジスタ462も実施例1のトランス203、トランジスタ262と同様である。破線の矢印412と413は、実施例1と同様、それぞれ直流電圧検知回路407、トランジスタ462を流れる直流電流の経路を示している。
また、トランス403の出力は、実施例1の半波倍電圧整流回路250と同様に、コンデンサ441、整流ダイオード442、443、平滑コンデンサ444で構成される半波倍電圧整流回路450で直流電圧に変換される。そして、半波倍電圧整流回路450で生成された直流電圧は、電流制限抵抗461を介して、トランジスタ462のコレクタ端子に入力される。なお、トランジスタ462のコレクタ端子に入力される電圧は、後述するツェナーダイオード463により電圧の上限が制限される。駆動回路406は、トランジスタ462に流れる直流電流413の電流値を変化させることにより、直流電圧検知回路407の検出抵抗431に流れる直流電流412の電流値を変化させる。そして、直流電流413の電流値が変化することにより、検出抵抗431による電圧降下量も変化し、交流電圧に重畳される直流電圧が制御される。
更に、本実施例では、定電圧素子であるツェナーダイオード463が追加されている。ツェナーダイオード463の一端であるアノード端子はトランス403の低電位側に、他端であるカソード端子は、半波倍電圧整流回路450との接続点であるトランジスタ462のコレクタ端子に接続されている。ツェナーダイオード463のツェナー電圧をVzdとする。そうすると、ツェナーダイオード463のカソード端子の電圧である電圧Vb4は、負電位の直流電圧Vdc4にツェナー電圧Vzd分を加えた電圧となり(Vb4=Vdc4+Vzd)、これよりも高い電圧にはならない。
[高圧電源装置の電源波形]
図4(b)は、本実施例の高圧電源装置の電圧波形を示した図である。図4(b)において、横軸は時間を示し、縦軸は電圧を示し、図中の「+」は正(プラス)電位、「−」は負(マイナス)電位、GNDは接地電位(0ボルト)を示す。図4(b)に示された電圧波形Vout4、Vdc4、Vb4は、それぞれ図4(a)に記載の回路箇所Vout4、Vdc4、Vb4における電圧波形を示している。すなわち、電圧波形Vout4は出力端408における出力電圧Vout4の電圧波形、電圧波形Vdc4はトランス403の二次側に生成される交流電圧に重畳される直流電圧Vdc4の電圧波形である。また、電圧波形Vb4はツェナーダイオード463のカソード端子における電圧波形を示している。出力端408の電圧波形Vout4は、直流電圧Vdc4を中心電圧とした正弦波である。また、前述したように、電圧Vb4は、電圧Vdc4からツェナー電圧Vzdだけ上昇した電圧であり、それ以上の電圧にはならない。ここで、電流制限抵抗461に発生する電圧は十分小さいため、無視できる。ツェナーダイオード463を設けることにより、トランジスタ462のエミッタ端子−コレクタ端子間にかかる電圧を一定電圧以下にクランプすることができるため、耐圧の低いトランジスタを用いることが可能となる。トランジスタは耐圧が高くなると価格も上昇するため、ツェナーダイオードと耐圧の低いトランジスタを使用することにより、実施例1と比べて安価な回路構成とすることができる。なお、本実施例では、実施例1の半波倍電圧整流回路を用いた高圧電源装置にツェナーダイオードを追加した構成について説明したが、例えば実施例2の半波4倍電圧整流回路についても同様にツェナーダイオードを追加した構成とすることが可能である。以上説明したように、本実施例によれば、交流電圧の振幅が小さくなっても直流電圧の出力を可能とし、装置の小型化及び低コスト化を実現することができる。
次に、実施例1〜3の電源装置が適用される画像形成装置の構成を説明する。
[画像形成装置の構成]
画像形成装置の一例として、レーザビームプリンタを例にあげて説明する。図5に電子写真方式のプリンタの一例であるレーザビームプリンタの概略構成を示す。レーザビームプリンタ500は、静電潜像が形成される像担持体としての感光ドラム511、感光ドラム511を一様に帯電する帯電部517(帯電手段)、感光ドラム511に形成された静電潜像をトナーで現像する現像部512(現像手段)を備えている。そして、感光ドラム511に現像されたトナー像をカセット516から供給された記録材としてのシート(不図示)に転写部518(転写手段)によって転写して、シートに転写したトナー像を定着器514(定着手段)で定着してトレイ515に排出する。この感光ドラム511、帯電部517、現像部512、転写部518が画像形成部である。また、レーザビームプリンタ500は、実施例1〜3で説明した電源装置550を備え、画像形成部による画像形成動作や、シートの搬送動作を制御するコントローラ520を備えている。なお、実施例1〜3の電源装置550を適用可能な画像形成装置は、図5に例示したものに限定されず、例えば、複数の画像形成部を備える画像形成装置であってもよい。更に、感光ドラム511上のトナー像を中間転写体である中間転写ベルトに転写する一次転写部と、中間転写ベルト上のトナー像をシートに転写する二次転写部を備える画像形成装置であってもよい。
実施例1〜3に記載の電源装置550は、負電位の直流電圧に交流電圧を重畳させた高電圧を帯電時、現像時、転写時、定着時に、帯電部517、現像部512、転写部518、定着器514に供給する。図5では、高圧電源装置は電源装置550だけであるが、例えば、帯電部517、現像部512、転写部518、定着器514それぞれに専用の高圧電源装置を設けてもよい。また、カラー画像形成装置の構成であれば、感光ドラム511から中間転写ベルトにトナー像を一次転写する際に、一次転写部としての一次転写ローラに電源装置550から高電圧を印加する。また、中間転写ベルトからシート(不図示)にトナー像を二次転写する際に、二次転写部としての二次転写ローラに電源装置550から高電圧を印加する。以上説明したように、本実施例によれば、交流電圧の振幅が小さくなっても直流電圧の出力を可能とし、装置の小型化及び低コスト化を実現することができる。
203 トランス
204 駆動回路
206 駆動回路
231 検出抵抗
250 半波倍電圧整流回路

Claims (7)

  1. 交流電圧と負電位の直流電圧とを重畳させた電圧を出力する電源装置であって、
    一次側と二次側が絶縁されたトランスと、
    記トランスの二次側接続され、前記交流電圧を複数回、整流及び平滑して正電位の直流電圧を生成する倍電圧生成手段と、
    前記倍電圧生成手段からグランドの間に接続されたスイッチ手段と、
    前記トランスの二次側から前記交流電圧を出力した際に流れる交流電流を検知する電流検知手段と、
    前記トランスの一次側に接続され、前記電流検知手段の検知結果に基づき、前記トランスの二次側から出力される前記交流電圧が所定値になるように前記トランスの一次側を駆動する第一の駆動手段と、
    前記直流電圧を検知する直流電圧検知手段と、
    前記直流電圧検知手段の検知結果に基づき、前記スイッチ手段を駆動する第二の駆動手段と、を備え、
    前記負電位の直流電圧に前記倍電圧生成手段で生成した前記正電位の直流電圧を加えた電圧は正電位の電圧であることを特徴とする電源装置。
  2. 前記倍電圧生成手段は、複数のコンデンサとダイオードを有し、前記交流電圧の2倍又は4倍の電圧値の直流電圧を生成する回路であることを特徴とする請求項1に記載の電源装置。
  3. 記トランスの二次側において、前記倍電圧生成手段と前記スイッチ手段の間と前記直流電圧検知手段との間に接続された定電圧素子を有することを特徴とする請求項2に記載の電源装置。
  4. 前記第二の駆動手段は、前記スイッチ手段の導通時間を制御することにより、前記負電位の直流電圧に前記倍電圧生成手段で生成した前記正電位の直流電圧を加えた電圧を制御することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の電源装置。
  5. 静電潜像が形成される像担持体と、
    前記像担持体を所定の電位で帯電する帯電手段と、
    前記像担持体の静電潜像をトナーにより現像し、トナー像を形成する現像手段と、
    前記像担持体のトナー像をシートに転写する転写手段と、
    前記シートに転写されたトナー像を前記シートに定着させる定着手段と、
    請求項1乃至のいずれか1項に記載の電源装置と、
    を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  6. 前記電源装置は、前記帯電手段、前記現像手段、前記転写手段、前記定着手段のうちの少なくとも1つに電圧を出力することを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
  7. 静電潜像が形成される像担持体と、
    前記像担持体を所定の電位で帯電する帯電手段と、
    前記像担持体の静電潜像をトナーにより現像し、トナー像を形成する現像手段と、
    トナー像を担持する中間転写体と、
    前記像担持体に形成されたトナー像を前記中間転写体に一次転写するための一次転写手段と、
    前記中間転写体に一次転写されたトナー像をシートに二次転写するための二次転写手段と、
    前記シートに転写されたトナー像を前記シートに定着させる定着手段と、
    請求項1乃至のいずれか1項に記載の電源装置と、
    を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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