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JP6312895B2 - 重荷重用空気入りタイヤ - Google Patents
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JP6312895B2 - 重荷重用空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、優れた氷上性能及び耐摩耗性能を発揮しうる重荷重用空気入りタイヤに関する。
下記特許文献1は、トレッド部に、複数のブロック片に区分されたブロックが設けられた重荷重用空気入りタイヤを提案している。特許文献1の空気入りタイヤのブロックは、タイヤ軸方向にのびる2本の分割サイプにより、中央ブロック片と、そのタイヤ周方向の両側の一対の外側ブロック片とに区分されている。各ブロック片は、路面に接地したときに柔軟に変形し、かつ、各ブロック片の縁が路面を引っ掻くため、氷上での摩擦力を高める。
しかしながら、特許文献1の空気入りタイヤは、各外側ブロック片に、少なくとも一端がブロックの縁で開口するオープンサイプが設けられている。このようなオープンサイプは、比較的大きな接地圧が作用しがちなミドルブロックの外側ブロック片に設けられた場合、ブロックの偏摩耗を引き起こす傾向があった。
特開2009−190677号公報
本発明は、以上のような実状に鑑み案出されたもので、優れた氷上性能及び耐摩耗性能を発揮し得る重荷重用空気入りタイヤを提供することを主たる目的としている。
本発明は、トレッド部に、トレッド接地端側をタイヤ周方向に連続してジグザグ状にのびるショルダー主溝と、前記ショルダー主溝のタイヤ軸方向内側でタイヤ周方向に連続してジグザグ状にのびるセンター主溝とが設けられることにより、前記ショルダー主溝のタイヤ軸方向外側のショルダー陸部と、前記ショルダー主溝と前記センター主溝との間のミドル陸部とが区分された重荷重用空気入りタイヤであって、前記ショルダー陸部は、前記ショルダー主溝よりも小さい溝幅でタイヤ周方向に連続してのびるショルダー副溝と、タイヤ軸方向にのびる複数のショルダー横溝とで区分された複数のショルダーブロックを含み、前記ミドル陸部は、前記ショルダー主溝よりも小さい溝幅でタイヤ周方向に連続してのびるミドル副溝と、タイヤ軸方向にのびる複数のミドル横溝とで区分された複数のミドルブロックを含み、前記ショルダーブロックの少なくとも一つ、及び、前記ミドルブロックの少なくとも一つは、それぞれ、ブロックをタイヤ軸方向に横切る2本の分割サイプにより、中央ブロック片と、そのタイヤ周方向の両側の一対の外側ブロック片とに区分され、前記ミドルブロックの前記各外側ブロック片には、両端が前記外側ブロック片内で終端するクローズドサイプが設けられ、前記ショルダーブロックの前記各外側ブロック片には、少なくとも一端が前記ショルダー主溝又は前記ショルダー副溝に連通するオープンサイプが設けられていることを特徴としている。
本発明の重荷重用空気入りタイヤにおいて、前記分割サイプは、その長さ方向と直行する横断面において、底部を除いてタイヤ半径方向に一定の幅でのびる本体部と、前記本体部のタイヤ半径方向外側でステップ状に幅が拡大した開口部とを含んでいるのが望ましい。
本発明の空気入りタイヤにおいて、前記ショルダー副溝は、ジグザグ状にのび、前記ミドル副溝は、直線状にのびるのが望ましい。
本発明の重荷重用空気入りタイヤにおいて、前記ショルダーブロックは、前記ショルダー主溝と前記ショルダー副溝との間で区分された第1ショルダーブロックと、前記ショルダー副溝のタイヤ軸方向外側で区分された第2ショルダーブロックとを含み、前記オープンサイプは、前記第1ショルダーブロックに設けられかつ前記ショルダー副溝に連通する第1オープンサイプと、前記第2ショルダーブロックに設けられかつ前記ショルダー副溝に連通する第2オープンサイプとを含み、前記第2オープンサイプは、前記ショルダー副溝を介して前記第1オープンサイプに滑らかに連なっているのが望ましい。
本発明の重荷重用空気入りタイヤにおいて、前記第1オープンサイプ及び前記第2オープンサイプは、それぞれ、タイヤ周方向に複数隔設され、前記各第1オープンサイプ及び前記各第2オープンサイプは、それぞれ、タイヤ軸方向に対して傾斜した傾斜部を含み、前記第1オープンサイプの前記傾斜部は、タイヤ周方向で隣り合う前記第1オープンサイプの前記傾斜部に対して逆向きに傾斜し、前記第2オープンサイプの前記傾斜部は、タイヤ周方向で隣り合う前記第2オープンサイプの前記傾斜部と同じ向きで傾斜しているのが望ましい。
本発明の重荷重用空気入りタイヤにおいて、ショルダー陸部は、ショルダー主溝よりも小さい溝幅でタイヤ周方向に連続してのびるショルダー副溝と、タイヤ軸方向にのびる複数のショルダー横溝とで区分された複数のショルダーブロックを含んでいる。ミドル陸部は、ショルダー主溝よりも小さい溝幅でタイヤ周方向に連続してのびるミドル副溝と、タイヤ軸方向にのびる複数のミドル横溝とで区分された複数のミドルブロックを含んでいる。
ショルダーブロックの少なくとも一つ、及び、ミドルブロックの少なくとも一つは、それぞれ、ブロックをタイヤ軸方向に横切る2本の分割サイプにより、中央ブロック片と、そのタイヤ周方向の両側の一対の外側ブロック片とに区分されている。氷上走行時、各ブロック片は、柔軟に変形し、かつ、各ブロック片の縁が効果的に路面を引っ掻く。従って、優れた氷上性能が発揮される。
ミドルブロックの各外側ブロック片には、両端が前記外側ブロック片内で終端するクローズドサイプが設けられる。このようなクローズドサイプは、比較的大きな接地圧が作用しがちなミドルブロックの偏摩耗を抑制するのに役立つ。
ショルダーブロックの各外側ブロック片には、少なくとも一端がショルダー主溝又はショルダー副溝に連通するオープンサイプが設けられている。このようなオープンサイプは、氷上性能を高めるのに役立つ。しかも、このような外側ブロック片を有するショルダーブロックは、上述のミドルブロックと共に均一に摩耗が進行する。このため、トレッド部の偏摩耗が効果的に抑制される。
以上のように、本発明の重荷重用空気入りタイヤは、優れた氷上性能及び耐摩耗性能を発揮することができる。
本発明の一実施形態の重荷重用空気入りタイヤのトレッド部の展開図である。 図1のミドル陸部の拡大図である。 図2の第1ミドルブロックの拡大図である。 図3の分割サイプのA−A線断面図である。 図1のショルダー陸部の拡大図である。 図5の第1ショルダーブロックの拡大図である。 図5の第2ショルダーブロックの拡大図である。 図7の分割サイプのB−B線断面図である。 比較例のトレッド部の展開図である。
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
図1には、本実施形態の重荷重用空気入りタイヤ(以下、単に「タイヤ」ということがある。)1のトレッド部2の展開図が示されている。本実施形態の重荷重用空気入りタイヤ1は、例えば、冬用のものとして好適に使用される。
図1に示されるように、タイヤ1のトレッド部2には、一対のショルダー主溝3、3と、センター主溝4とが設けられている。
各ショルダー主溝3は、トレッド接地端Te側でタイヤ周方向に連続してジグザグ状にのびている。ショルダー主溝3は、例えば、タイヤ周方向に波状又は直線状にのびるものでも良い。
「トレッド接地端Te」は、正規リム(図示せず)にリム組みされかつ正規内圧が充填され、しかも無負荷である正規状態のタイヤ1に、正規荷重を負荷してキャンバー角0°で平面に接地させたときの最もタイヤ軸方向外側の接地位置である。
「正規リム」は、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めているリムであり、例えばJATMAであれば "標準リム" 、TRAであれば "Design Rim" 、ETRTOであれば "Measuring Rim" である。
「正規内圧」は、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば "最高空気圧" 、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "INFLATION PRESSURE" である。
「正規荷重」は、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている荷重であり、JATMAであれば "最大負荷能力" 、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "LOAD CAPACITY" である。
センター主溝4は、ショルダー主溝3のタイヤ軸方向内側に設けられている。センター主溝4は、例えば、一対のショルダー主溝3、3の間に設けられている。本実施形態のセンター主溝4は、例えば、タイヤ赤道C上に1本設けられている。センター主溝4は、例えば、タイヤ赤道Cの両側に一対設けられるものでも良い。
センター主溝4は、タイヤ周方向に連続してジグザグ状にのびている。センター主溝4は、例えば、タイヤ周方向に波状又は直線状にのびるものでも良い。
ショルダー主溝3の溝幅W1及びセンター主溝4の溝幅W2は、例えば、トレッド接地幅TWの3.0〜5.0%が望ましい。トレッド接地幅TWは、前記正規状態のタイヤ1のトレッド接地端Te、Te間のタイヤ軸方向の距離である。
ショルダー主溝3及びセンター主溝4の溝深さは、それぞれ、重荷重用空気入りタイヤの場合、例えば、8〜15mmが望ましい。
トレッド部2には、上述のショルダー主溝3及びセンター主溝4が設けられることにより、ショルダー主溝3とセンター主溝4との間のミドル陸部10と、ショルダー主溝3のタイヤ軸方向外側のショルダー陸部11とが区分されている。
図2には、図1のミドル陸部10の拡大図が示されている。図2に示されるように、ミドル陸部10は、タイヤ周方向にのびるミドル副溝14とタイヤ軸方向にのびる複数のミドル横溝15とで区分されたミドルブロック16を含んでいる。
ミドル副溝14は、ショルダー主溝3とセンター主溝4との間でタイヤ周方向に連続してのびている。ミドル副溝14は、ショルダー主溝3及びセンター主溝4よりも小さい溝幅W3を有している。ミドル副溝14の溝幅W3は、例えば、ショルダー主溝3の溝幅W1(図1に示され、以下、同様である。)の0.2〜0.35倍である。
ミドル副溝14は、例えば、タイヤ周方向に直線状にのびている。ミドル副溝14は、例えば、ジグザグ状又は波状にのびるものでも良い。
ミドル横溝15は、例えば、センター主溝4とミドル副溝14との間を連通する第1ミドル横溝18と、ミドル副溝14とショルダー主溝3との間を連通する第2ミドル横溝19とを含んでいる。第1ミドル横溝18及び第2ミドル横溝19は、それぞれ、タイヤ周方向に複数隔設されている。
第1ミドル横溝18と第2ミドル横溝19とは、例えば、タイヤ周方向に互いに位置ずれしているのが望ましい。望ましい態様として、第1ミドル横溝18及び第2ミドル横溝19は、互いに同じピッチでタイヤ周方向に隔設されており、かつ、各第2ミドル横溝19は、第1ミドル横溝18に対してタイヤ周方向に半ピッチ位置ずれしている。このような第1ミドル横溝18及び第2ミドル横溝19は、各ブロックのヒールアンドトゥ摩耗を抑制するのに役立つ。
第1ミドル横溝18と第2ミドル横溝19とは、タイヤ軸方向に対して互いに逆向きに傾斜しているのが望ましい。このような第1ミドル横溝18及び第2ミドル横溝19は、多方向に摩擦力を発揮し、とりわけ、走行時にタイヤに作用するタイヤ軸方向の力(以下、「コニシティ」ということがある。)を低減するのに役立つ。
第1ミドル横溝18の溝幅W4及び第2ミドル横溝19の溝幅W5は、例えば、ショルダー主溝3の溝幅W1の好ましくは0.60〜0.75倍である。このような第1ミドル横溝18及び第2ミドル横溝19は、ドライ路面での操縦安定性とウェット性能とをバランス良く高める。
ミドルブロック16は、例えば、第1ミドルブロック21及び第2ミドルブロック22を含んでいる。第1ミドルブロック21は、例えば、センター主溝4、ミドル副溝14、及び、第1ミドル横溝18、18で区分されている。第2ミドルブロック22は、例えば、ミドル副溝14、ショルダー主溝3、及び、第2ミドル横溝19、19で区分されている。第1ミドルブロック21及び第2ミドルブロック22は、それぞれ、タイヤ周方向に複数隔設されている。
図3には、ミドルブロック16の構成を説明するための図として、第1ミドルブロック21の拡大図が示されている。図3に示されるように、ミドルブロック16には、ブロックをタイヤ軸方向に横切る2本の分割サイプ25が設けられている。本明細書において、「サイプ」とは、幅が2mm以下の切り込みを意味する。
図4には、図3の分割サイプ25のA−A線断面図が示されている。図4に示されるように、分割サイプ25は、例えば、5〜10mmの溝深さd1を有している。
分割サイプ25は、例えば、底部を除いてタイヤ半径方向に一定の幅でのびる本体部27と、本体部27のタイヤ半径方向外側でステップ状に幅が拡大した開口部28とを含んでいる。
本体部27の幅W7は、例えば、0.3〜1.0mmである。本体部27の深さd2は、例えば、4.0〜9.5mmである。
開口部28の幅W8は、例えば、0.5〜1.5mmである。開口部28の深さd3は、例えば、0.5〜1.5mmである。本実施形態の開口部28は、例えば、一方のサイプ壁23のみがサイプの幅を拡大させることにより形成されている。
このような本体部27及び開口部28を有する分割サイプ25は、氷上走行時、路面上の水分を効果的に吸収し、優れた氷上性能を発揮する。
図3に示されるように、分割サイプ25は、例えば、タイヤ軸方向に対して傾斜した中央部29を有している。このような分割サイプ25は、タイヤ軸方向にもエッジによる摩擦力を発揮する。
ミドルブロック16は、上述の2本の分割サイプ25により、中央ブロック片30と、一対の外側ブロック片31とに区分されている。中央ブロック片30は、分割サイプ25、25の間に設けられている。外側ブロック片31は、中央ブロック片30のタイヤ周方向の両側に設けられている。
ミドルブロック16の中央ブロック片30は、例えば、サイプ等の切り込みが配されていないプレーンブロック片として形成されている。
ミドルブロック16の外側ブロック片31には、両端が外側ブロック片31内で終端するクローズドサイプ33が設けられている。このようなクローズドサイプ33は、比較的大きな接地圧が作用しがちなミドルブロック16の偏摩耗を抑制するのに役立つ。
クローズドサイプ33は、タイヤ軸方向に対して傾斜した傾斜部34と、傾斜部34のタイヤ軸方向両側に連なる一対の外側部36、36とを有している。
クローズドサイプ33の傾斜部34は、例えば、分割サイプ25の中央部29と同じ向きに傾斜している。傾斜部34のタイヤ軸方向に対する角度θ3は、好ましくは15°以上、より好ましくは18°以上であり、好ましくは25°以下、より好ましくは22°以下である。このような傾斜部34は、タイヤ軸方向にも摩擦力を発揮し、氷上での旋回性能を高めるのに役立つ。
外側部36は、例えば、タイヤ軸方向に対して傾斜部34よりも小さい角度で配されている。外側部36は、例えば、タイヤ軸方向に沿ってのびるものでも良い。
望ましい態様として、傾斜部34及び一対の外側部36、36は、分割サイプ25に沿ってのびている。このような傾斜部34及び外側部36は、ブロックの剛性分布を均一にし、ブロックの欠けを抑制するのに役立つ。
クローズドサイプ33のタイヤ軸方向の長さL1は、好ましくはミドルブロック16のタイヤ軸方向の幅W9の0.30倍以上、より好ましくは0.45倍以上であり、好ましくは0.70倍以下、より好ましくは0.55倍以下である。このようなクローズドサイプ33は、ブロックの剛性を維持しつつ、優れたエッジ効果を発揮する。このため、ドライ路面での操縦安定性と氷上性能とがバランス良く高められる。
図5には、図1のショルダー陸部11の拡大図が示されている。図5に示されるように、ショルダー陸部11は、タイヤ周方向にのびるショルダー副溝37及びタイヤ軸方向にのびる複数のショルダー横溝35とで区分されたショルダーブロック40を含んでいる。
ショルダー副溝37は、ショルダー主溝3とトレッド接地端Teとの間でタイヤ周方向に連続してのびている。ショルダー副溝37は、ショルダー主溝3及びセンター主溝4(図1に示す)よりも小さい溝幅W10を有している。ショルダー副溝37の溝幅W10は、例えば、ショルダー主溝3の溝幅W1の0.08〜0.15倍である。
ショルダー副溝37は、例えば、タイヤ周方向にジグザグ状にのびている。ショルダー副溝37は、例えば、波状又は直線状にのびるものでも良い。
ショルダー横溝35は、例えば、ショルダー主溝3とショルダー副溝37との間を連通する第1ショルダー横溝38と、ショルダー副溝37からトレッド接地端Teまでのびる第2ショルダー横溝39とを含んでいる。第1ショルダー横溝38及び第2ショルダー横溝39は、それぞれ、タイヤ周方向に複数隔設されている。
第1ショルダー横溝38と第2ショルダー横溝39とは、タイヤ周方向に互いに位置ずれしているのが望ましい。望ましい態様として、第1ショルダー横溝38及び第2ショルダー横溝39は、互いに同じピッチでタイヤ周方向に隔設されており、かつ、各第2ショルダー横溝39は、第1ショルダー横溝38に対してタイヤ周方向に半ピッチ位置ずれしている。このような第1ショルダー横溝38及び第2ショルダー横溝39は、各ブロックのヒールアンドトゥ摩耗を抑制するのに役立つ。
第1ショルダー横溝38と第2ショルダー横溝39とは、タイヤ軸方向に対して同じ向きに例えば2〜5°の角度で傾斜している。望ましい態様として、第2ショルダー横溝39のタイヤ軸方向に対する角度θ2は、第1ショルダー横溝38のタイヤ軸方向に対する角度θ1よりも大きい。このような第1ショルダー横溝38及び第2ショルダー横溝39は、ウェット走行時、ショルダー陸部11が押し退けた水をトレッド接地端Te側に案内するのに役立つ。
第1ショルダー横溝38の溝幅W11及び第2ショルダー横溝39の溝幅W12は、例えば、ショルダー陸部11のタイヤ軸方向の幅W13の好ましくは0.1〜0.2倍である。
望ましい態様として、第2ショルダー横溝39の溝幅W12は、第1ショルダー横溝38の溝幅W11よりも大きいのが望ましい。第2ショルダー横溝39の溝幅W12と第1ショルダー横溝38の溝幅W11との比W12/W11は、例えば、1.60〜1.75である。このような第1ショルダー横溝38及び第2ショルダー横溝39は、優れたウェット性能及びワンダリング性能を発揮する。
ショルダーブロック40は、例えば、第1ショルダーブロック41及び第2ショルダーブロック42を含んでいる。第1ショルダーブロック41は、例えば、ショルダー主溝3、ショルダー副溝37、及び、第1ショルダー横溝38、38で区分されている。第2ショルダーブロック42は、例えば、ショルダー副溝37、及び、第2ショルダー横溝39、39で区分されている。第1ショルダーブロック41及び第2ショルダーブロック42は、それぞれ、タイヤ周方向に複数隔設されている。
図6には、ショルダーブロック40の構成を説明するための図として、第1ショルダーブロック41の拡大図が示されている。図6に示されるように、第1ショルダーブロック41には、ミドルブロック同様、ブロックをタイヤ軸方向に横切る2本の分割サイプ25が設けられている。第1ショルダーブロック41に設けられた分割サイプ25は、例えば、ミドルブロック16に設けられた分割サイプ25(図4に示す)と同様の断面形状を有している。
第1ショルダーブロック41に設けられた分割サイプ25は、例えば、タイヤ軸方向に沿って直線状にのびている。
第1ショルダーブロック41は、2本の分割サイプ25により、中央ブロック片30と、一対の外側ブロック片31とに区分されている。中央ブロック片30は、分割サイプ25、25の間に設けられている。外側ブロック片31は、中央ブロック片30のタイヤ周方向の両側に設けられている。
第1ショルダーブロック41の中央ブロック片30は、例えば、サイプ等の切り込みが配されていないプレーンブロック片として形成されている。
第1ショルダーブロック41の外側ブロック片31には、少なくとも一端がショルダー主溝3又はショルダー副溝37(図5に示され、以下、同様である。)に連通するオープンサイプ45が設けられている。
このようなオープンサイプ45は、氷上性能を高めるのに役立つ。しかも、このような外側ブロック片31を有するショルダーブロック40は、上述のミドルブロック16(図2に示す。)と共に均一に摩耗が進行する。このため、トレッド部2の偏摩耗が効果的に抑制される。
本実施形態において、第1ショルダーブロック41の外側ブロック片31に設けられた第1オープンサイプ53は、ショルダー主溝3及びショルダー副溝37両方に連通している。
第1オープンサイプ53は、例えば、タイヤ軸方向に対して傾斜した傾斜部46aと、傾斜部46aのタイヤ軸方向両側に連なりかつタイヤ軸方向に沿ってのびる一対の外側部47a、47aとを含んでいる。これにより、サイプのエッジによってタイヤ軸方向の摩擦力も高められる。
傾斜部46aのタイヤ軸方向に対する角度θ4は、好ましくは15°以上、より好ましくは18°以上であり、好ましくは25°以下、より好ましくは22°以下である。このような傾斜部46aは、タイヤ周方向及びタイヤ軸方向にバランス良く摩擦力を発揮する。
図5に示されるように、第1オープンサイプ53の傾斜部46aは、タイヤ周方向で隣り合う第1オープンサイプ53の傾斜部46aに対して逆向きに傾斜している。これにより、エッジによる摩擦力が多方向に発揮され、コニシティが小さくなり、直進安定性が高められる。
図7には、第2ショルダーブロック42の拡大図が示されている。図7に示されるように第2ショルダーブロック42は、1本の分割サイプ25が設けられている。
図8には、第2ショルダーブロック42に設けられた分割サイプ25のB−B線断面図が示されている。図8に示されるように、第2ショルダーブロック42に設けられた分割サイプ25の開口部28は、例えば、両側のサイプ壁49、49が、ステップ状にサイプの幅を拡大させている。このような分割サイプ25は、優れた吸水性を有し、氷上走行時、路面上の水を効果的に吸収する。
図7に示されるように、第2ショルダーブロック42は、上述した1本の分割サイプ25が設けられることにより、タイヤ周方向の一方側の第1ブロック片51と、タイヤ周方向の他方側の第2ブロック片52とに区分されている。
第1ブロック片51及び第2ブロック片52には、それぞれ、少なくとも一端がショルダー副溝37に連通する第2オープンサイプ54が設けられている。本実施形態の第2オープンサイプ54は、例えば、トレッド接地端Teにも連通している。第2オープンサイプ54は、例えば、第1ショルダーブロック41に設けられた第1オープンサイプ53(図6に示す)と同様の形状を有している。
図5に示されるように、第2オープンサイプ54は、例えば、ショルダー副溝37を介して前記第1オープンサイプ53に滑らかに連なっているのが望ましい。このような第1オープンサイプ53及び第2オープンサイプ54は、接地したときの開口幅が大きくなるため、さらにウェット性能及び氷上性能を高めることができる。
第2オープンサイプ54の傾斜部46bは、タイヤ周方向で隣り合う第2オープンサイプ54の傾斜部46bと同じ向きで傾斜している。これにより、タイヤ周方向に隔設された各第2ショルダーブロック42のタイヤ軸方向の剛性が均一となり、トレッド接地端Te付近でのブロックの欠けが抑制される。
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施されうる。
図1の基本パターンを有するサイズ11R22.5の重荷重用空気入りタイヤが試作された。比較例1として、図9に示されるように、ミドルブロックに、一端がミドル横溝に連通するオープンサイプが設けられたタイヤが試作された。各テストタイヤの氷上性能及び耐摩耗性能がテストされた。各テストタイヤの共通仕様やテスト方法は、以下の通りである。
装着リム:8.25×22.5
タイヤ内圧:900kPa
テスト車両:10tトラック、荷台中央に標準積載量の50%の荷重を積載
タイヤ装着位置:全輪
<氷上性能>
上記テスト車両の氷上での走行性能が、運転者の官能により評価された。結果は、実施例1を100とする評点であり、数値が大きい程、氷上性能が優れていることを示す。
<耐摩耗性能>
乾燥路面を一定距離走行した後のショルダーブロックの摩耗量が測定された。結果は、前記摩耗量の逆数であり、比較例1の値を100とする指数で表示されている。数値が大きい程、耐摩耗性能が優れていることを示す。
テスト結果が表1に示される。
Figure 0006312895
Figure 0006312895
表1から明らかなように、実施例の重荷重用空気入りタイヤは、優れた氷上性能及び耐摩耗性能を発揮していることが確認できた。
2 トレッド部
3 ショルダー主溝
4 センター主溝
10 ミドル陸部
11 ショルダー陸部
14 ミドル副溝
15 ミドル横溝
16 ミドルブロック
25 分割サイプ
30 中央ブロック片
31 外側ブロック片
33 クローズドサイプ
35 ショルダー横溝
37 ショルダー副溝
40 ショルダーブロック
45 オープンサイプ

Claims (6)

  1. トレッド部に、トレッド接地端側をタイヤ周方向に連続してジグザグ状にのびるショルダー主溝と、前記ショルダー主溝のタイヤ軸方向内側でタイヤ周方向に連続してジグザグ状にのびるセンター主溝とが設けられることにより、前記ショルダー主溝のタイヤ軸方向外側のショルダー陸部と、前記ショルダー主溝と前記センター主溝との間のミドル陸部とが区分された重荷重用空気入りタイヤであって、
    前記ショルダー陸部は、前記ショルダー主溝よりも小さい溝幅でタイヤ周方向に連続してのびるショルダー副溝と、タイヤ軸方向にのびる複数のショルダー横溝とで区分された複数のショルダーブロックを含み、
    前記ショルダーブロックは、前記ショルダー主溝と前記ショルダー副溝との間で区分された第1ショルダーブロックと、前記ショルダー副溝のタイヤ軸方向外側で区分された第2ショルダーブロックとを含み、
    前記第1ショルダーブロックは、ブロックをタイヤ軸方向に横切る2本の分割サイプにより、中央ブロック片と、そのタイヤ周方向の両側の一対の外側ブロック片とに区分され、
    前記第2ショルダーブロックは、ブロックをタイヤ軸方向に横切る1本の分割サイプにより、タイヤ周方向の一方側の第1ブロック片と、タイヤ周方向の他方側の第2ブロック片とに区分され、
    前記第1ショルダーブロックの前記外側ブロック片には、前記ショルダー副溝に連通する第1オープンサイプが設けられており、
    前記第2ショルダーブロックの前記第1ブロック片及び前記第2ブロック片には、前記ショルダー副溝に連通する第2オープンサイプが設けられており、
    前記第1オープンサイプ及び前記第2オープンサイプは、それぞれ、タイヤ周方向に複数隔設され、
    前記各第1オープンサイプ及び前記各第2オープンサイプは、それぞれ、タイヤ軸方向に対して傾斜した傾斜部を含み、
    前記第1オープンサイプの前記傾斜部は、タイヤ周方向で隣り合う前記第1オープンサイプの前記傾斜部に対して逆向きに傾斜していることを特徴とする重荷重用空気入りタイヤ。
  2. 前記各第1オープンサイプ及び前記各第2オープンサイプは、それぞれ、前記傾斜部のタイヤ軸方向両側に連なりかつタイヤ軸方向にのびる一対の外側部を含んでいる請求項1記載の重荷重用空気入りタイヤ。
  3. 前記第2オープンサイプは、前記ショルダー副溝を介して前記第1オープンサイプに滑らかに連なっている請求項1又は2記載の重荷重用空気入りタイヤ。
  4. 記第2オープンサイプの前記傾斜部は、タイヤ周方向で隣り合う前記第2オープンサイプの前記傾斜部と同じ向きで傾斜している請求項1乃至3のいずれかに記載の重荷重用空気入りタイヤ。
  5. 前記ミドル陸部は、前記ショルダー主溝よりも小さい溝幅でタイヤ周方向に連続してのびるミドル副溝と、タイヤ軸方向にのびる複数のミドル横溝とで区分された複数のミドルブロックを含んでいる請求項1乃至4のいずれかに記載の重荷重用空気入りタイヤ。
  6. 前記ショルダー副溝は、ジグザグ状にのび、
    前記ミドル副溝は、直線状にのびる請求項5記載の重荷重用空気入りタイヤ。
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