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JP6313630B2 - ウェットシート - Google Patents
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本発明は、ウェットシートに関する。
トイレの清掃に用いられる使い捨てのトイレクリーナー等のウェットシートは、拭き取り性の良さ、濡れても破れない強度、トイレに流せる水解性又は水溶性、が必要とされている。
濡れても破れない強度のウェットシートを得るために、従来、紙力増強剤としてのPVA(ポリビニルアルコール)やCMC(カルボキシメチルセルロース)を紙に抄き込んだり(内添)、スプレー等で原紙に塗布・塗工したりし、薬液を含浸させるときに対応する架橋剤を添加することが行われている(例えば、特許文献1、2参照)。
特許第4301996号公報 特許第4052991号公報
しかしながら、従来の技術においては、PVAやCMCが原紙に均一に塗布されず、十分な強度が得られないという問題があった。
本発明の課題は、より強度が高いウェットシートを提供することである。
前記課題を解決するために、請求項1に記載の発明のウェットシートは、
複数枚の水解性又は水溶性のシートの間に水解性フィルムが挟み込まれ、前記水解性フィルムと架橋する所定の薬液が含浸され
前記水解性フィルムは、
一の方向に延在するフィルムと、これと直交する他の方向に延在するフィルムとを有するメッシュ状であり、
厚みが100μm〜500μmであり、
前記一の方向に25mm、前記他の方向に25mmの正方形の範囲内に、前記一の方向に延在するフィルムと、前記他の方向に延在するフィルムとの交差部分が、少なくとも一つ以上存在している
請求項に記載の発明は、請求項に記載の発明において、
前記水解性フィルムは、ポリビニルアルコール又はカルボキシメチルセルロースからなる。
本発明によれば、複数枚の水解性又は水溶性シートの間に水解性フィルムが挟み込まれているため、従来よりも強度が高いウェットシートを提供することができる。また、水解性フィルムをメッシュ状とすることで、エンボス加工をしなくともエンボス加工と同様の凹凸を表面に形成することができ、エンボス加工が不要なウェットシートを提供することができる。
本実施形態におけるトイレクリーナーの平面図である。 図1のII−II線における断面図である。 トイレクリーナーの製造の様子を模式的に示す図である。 水解性フィルムの形状パターンの例を示す図である。 水解性フィルムのクロス部分の配置例を示す図である。
以下、図を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。ただし、発明の範囲は、図示例に限定されない。
なお、本発明に係るウェットシートは、その用途が特に限定されるものではなく、例えば、人間の肌を洗浄するために使用するものをも含むが、以下の実施形態においては、ウェットシートがトイレクリーナーである場合を例にとり説明する。
[トイレクリーナー1の構成]
まず、本発明の実施形態におけるトイレクリーナー1の構成について説明する。
図1は、トイレクリーナー1の平面図、図2は、トイレクリーナー1のII-II断面を示す図である。図3は、トイレクリーナー1の製造の様子を模式的に示す図である。
トイレクリーナー1は、図2、3に示すように、2枚のシート2、2の間の全面に亘って水解性フィルム3が挟み込まれてプライ加工(積層)されたものであって、水解性フィルム3と架橋する所定の薬液が含浸されたものである。
シート2は、トイレを掃除した後、そのまま便器の水溜りに廃棄できるように、水解性又は水溶性の繊維集合体から構成されている。繊維集合体としては、天然繊維、合成繊維又はこれらを混合した繊維等を使用することができ、水解性又は水溶性を有する繊維集合体であれば特に限定されることはない。好適な原料繊維としては、木材パルプ、非木材パルプ、レーヨン、コットン等のセルロース系繊維、ポリ乳酸などからなる生分解性繊維等が挙げられる。
水解性フィルム3は、バインダーとなる成分であるPVA、CMC等の水解性のフィルムをメッシュ状に成形したものである。この水解性フィルム3を挟むことで、水解性フィルム3と薬液(ホウ酸、金属イオン等)との架橋によるトイレクリーナー1の強度向上を図ることができる。また、挟み込んだ水解性フィルム3がメッシュ状であるため、エンボス加工を施さなくても表面に凹凸を付与することができ、拭き取り性の良いトイレクリーナー1を提供することができる。
水解性フィルム3の厚みとしては、100μm〜500μmであることが好ましい。100μm以下である場合、プライ後にシート2の表面にエンボス加工と同様の拭き取り性を発揮できるような凹凸が形成することができず、500μm以上である場合、エンボス加工と同様の効果を得ることはできるがプライができず、加工適正が悪いからである。
なお、凹凸を際立たせるため、シート2の間に水解性フィルム3を挟んだ後、弾性ローラで圧着することが好ましい。
水解性フィルム3をメッシュ状に成形する方法としては、例えば、PVA、CMC等の水解性のフィルムを細い紐状にしたものを複数組み合わせて成形する方法、シート状の水解性フィルムにパンチングにより穴をあけて成形する方法等が挙げられる。
図4(a)、(b)に、水解性フィルム3の例を示す。なお、図3、図4においては、水解性フィルム3の形状をわかりやすく表現するために水解性フィルム3にドット模様を付しているが、水解性フィルム3は透明であってもよいし、色や模様を付したものであってもよい。
水解性フィルム3のメッシュ形状は、図5に示すように、例えば、25mm×25mmの正方形内に少なくとも1つ以上のクロス部分(2方向のフィルムが交わる部分。図5の点線で囲んだ部分)を有することが好ましい。例えば、25mm×25mmの正方形内にクロスしている部分がなく、CD(Cross Direction)のみにフィルムがある場合、CD方向への引張り強度は向上できるが、MD(Machine Direction)方向に力を加えると破れやすくなる。しかし、クロス部分が1つ以上あれば、CD(Cross Direction)方向及びMD(Machine Direction)方向のどちらに引っ張っても破れにくく強い引張り強度を得ることができるからである。
水解性フィルム3の硬さによって、トイレクリーナー1の拭き取り性を変えることができる。水解性フィルム3が柔らかい場合、拭き取り対象物の形状に沿って拭き取りやすくすることができ、硬い場合、CD及びMD方向への強度が強くなるため、破れにくくすることができる。
トイレクリーナー1に含浸される薬液としては、水解性フィルム3と架橋する薬液、例えば、紙力増強剤としてのホウ酸、金属イオン等、水溶性溶剤としてのエタノール、メタノール、プロパノール、ブタノール、グリセリン、ソルビトール等のアルコール類、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール等のグリコール類等から1種または数種を適宜選択して使用することができる。また、その他に、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、両性界面活性剤等の界面活性剤や、殺菌剤、除菌剤、消臭剤、防腐剤等の補助剤を適宜含有させることもできる。
[トイレクリーナー1の作用]
上述のように、トイレクリーナー1は、水解性の繊維集合体である2枚のシート2の間の全面に、PVA、CMC等の水解性フィルム3が挟み込まれ、水解性フィルム3と架橋する所定の薬液が含浸された構造となっている。従って、シート2間に全面にプライされている水解性フィルム3がバインダー(接着剤)となり、補強剤としての効果を有するため、製造中に発生するシートの破れを防止することができる。また、拭き掃除時の上下左右の動きに対して破れにくい。更に、プライ剥がれも防止することができる。
また、挟み込んだ水解性フィルム3がメッシュ状であるため、エンボス加工を施さなくても表面に凹凸を付与することができ、拭き取り性の良いトイレクリーナー1を提供することができる。
また、従来のトイレクリーナーは原紙(シート)を製造する際、紙力増強剤としてのPVA又はCMC等を内添するか又は塗布・塗工しなければならなかったが、トイレクリーナー1では、原紙(シート2)に水解性フィルム3を挟み込めばよいので、専用の原紙でなくても(例えば、トイレットペーパー原紙等であっても)使用することができる。また、トイレクリーナー1の製造にはエンボス加工が不要であるため、エンボスロール等の新規な設備導入が不要であり、既存の設備で加工することが可能となる。更に、商品毎にエンボスロールを交換しなくても水解性フィルム3を変えるだけで製造をすることが可能である。
以上説明したように、トイレクリーナー1は、複数枚の水解性のシート2の間に、水解性フィルム3が挟み込まれ、水解性フィルム3と架橋する所定の薬液が含浸されて構成されている。従って、複数枚のシート2の間にフィルムが挟み込まれているため、従来よりも強度が高いトイレクリーナーを提供することができる。また、水解性フィルム3はメッシュ状であるため、エンボス加工をしなくともエンボス加工と同様の凹凸を表面に形成することができ、エンボス加工が不要なトイレクリーナーを提供することができる。
なお、本発明は、上記した実施形態のものに限るものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、上記実施形態においては、2枚のシート2の間に水解性フィルム3を挟みこんだ場合を例にとり説明したが、複数のシート2の間に水解性フィルム3が挟み込まれていればよく、シート2の枚数は2枚に限定されない。
また、上記実施形態においては、水解性フィルム3がメッシュ状である場合を例にとり説明したが、水解性フィルム3はメッシュ状でなくても、従来よりも強度の優れたウェットシートを提供することができる。
また、上記実施形態においては、本発明に係るウェットシートをトイレクリーナーに適用した場合を例にとり説明したが、その用途が特に限定されるものではなく、例えば、人間の肌を洗浄するために使用するウェットシートやキッチンクリーナー等に適用してもよい。
その他、トイレクリーナー1の細部構成に関しても、本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。
1 ウェットシート
2 シート
3 水解性フィルム

Claims (2)

  1. 複数枚の水解性又は水溶性のシートの間に水解性フィルムが挟み込まれ、前記水解性フィルムと架橋する所定の薬液が含浸され
    前記水解性フィルムは、
    一の方向に延在するフィルムと、これと直交する他の方向に延在するフィルムとを有するメッシュ状であり、
    厚みが100μm〜500μmであり、
    前記一の方向に25mm、前記他の方向に25mmの正方形の範囲内に、前記一の方向に延在するフィルムと、前記他の方向に延在するフィルムとの交差部分が、少なくとも一つ以上存在しているウェットシート。
  2. 前記水解性フィルムは、ポリビニルアルコール又はカルボキシメチルセルロースからなる請求項に記載のウェットシート。
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