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JP6314099B2 - 電力変換装置 - Google Patents
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Description

本発明は、電力変換装置に関する。
近年、電力変換装置の大容量化に伴い、電力変換装置を構成する変換回路モジュールの大容量化を図るだけでなく、複数の変換回路モジュールを並列に使用することにより大容量化に対応しようとする動きがある。
図9は、複数の変換回路モジュールを用いた電力変換装置の構成を示す回路図である。
本例では、電力変換装置は変換回路モジュールを3個ずつ用いて、順変換装置および逆変換装置で構成しており、変換回路モジュール21ないし23は、直流電圧を交流電圧に変換する逆変換装置として機能し、変換回路モジュール24ないし26は交流電圧を直流電圧に変換する順変換装置として機能している。変換回路モジュール1a〜1fは、負極側直流配線19および正極側直流配線20に接続されている。すなわち、各変換器回路モジュールの負極端子と負極側直流配線とは、ヒューズ18a、18c、18e、18g、18i、18kを介して電気接続されており、正極端子と正極側直流配線とは、ヒューズ18b、18d、18f、18h、18j、18lを介して電気接続されている。変換回路モジュール1aは逆変換器のU相、変換回路モジュール1bは逆変換器のV相、変換回路モジュール1cは逆変換器のW相であり、変換回路モジュール1dは順変換器のR相、変換回路モジュール1eは順変換器のS相、変換回路モジュール1fは順変換器のT相となる。なお、端子21ないし26は、変換回路モジュール1aないし1fの出力端子である。
複数の変換回路モジュールを並列接続することにより電力変換装置を構成する場合、大容量化のため、必要容量まで並列する変換回路モジュールの数を増やすことができ、各変換回路モジュールの出力端子を纏めた回路を、一相分の電力変換装置として実現することができる。
ここで、変換回路モジュールの構成について、図10を用いて簡単に説明する。
図10は、変換回路モジュールの構成を示す回路図である。
変換回路モジュール1は、半導体スイッチであるIGBT14a、14b、ダイオード15a、15b、正極端子11、負極端子12および出力端子13によって構成されたハーフブリッジ回路が構成されている。さらに、直流配線間に接続したコンデンサ16を接続し、IGBT14a、14bをオンオフさせるゲート駆動回路17及びこれらの部品を接続する配線で構成されている。尚、上位の制御装置によってゲート駆動回路は制御されるが、図10では上位制御装置からの信号配線および電力供給配線は省略している。また、図10の変換回路モジュールではIGBT及びダイオードは1つの変換回路モジュールの出力容量に応じて並列素子数を増やしてもよい。尚、変換回路モジュール内の半導体スイッチの電流はバランスされているとして、本発明では変換回路モジュール内の構造を論じない。
上述のように、電力変換器の大容量化には、変換回路モジュール1を必要な個数だけ並列接続し、ハーフブリッジ回路の出力端子をまとめた回路を電力変換装置とすることができる。しかしながら、変換回路モジュール1を並列化した場合、半導体スイッチを繋ぐ配線のインピーダンスの大きさに差や、半導体スイッチを駆動するゲート信号波形に差が生じると、オンオフを同期させた半導体スイッチに流れる電流が非平衡になる。この電流非平衡が大きくなると、一部の半導体スイッチに過大な電流が流れることになり、素子破壊に到る可能性がある。
従来、大きな電流非平衡がある場合、最も多くの電流が流れる素子の電流値を安全に動作することが出来る値まで電流値を下げていた。この場合、電力変換装置の容量を確保するために、変換回路モジュールの並列数を増やす等の設計が行われており、コスト増大や装置のスペースが増加することが課題となる。
この電流非平衡を解決しようとした技術として、特許文献4には、複数の変換回路モジュールの出力端子にリアクタンスを接続させることが記載されている。この技術では、出力端子側で磁気結合により、電流差を少なくする方向に起電力を発生させ、それぞれの変換回路モジュールの出力端子の電流を均一化させる。
特開2010−193582号公報
しかしながら、特許文献1では、例えば50Hz等の低周波電流を用いる場合には、出力電流の周波数に合わせてリアクタンスを設計すると、リアクタンス部品は大きくなり、電力変換装置のサイズ増大につながってしまう。
そこで、本発明の課題は、複数の変換回路モジュールを並列接続した電力変換装置において、各変換回路モジュールの電流非平衡を軽減することである。
本発明は、並列接続した複数の変換回路モジュールから構成される電力変換装置であって、変換回路モジュールのうち、第1の変換回路モジュールにおける正極端子と、第1の変換回路モジュールに直流電流を供給する直流配線の正極側とを接続する第1の配線と、変換回路モジュールのうち第1の変換回路モジュールとは異なる第2の変換器における負極端子と、第2の変換回路モジュールに直流電流を供給する直流配線の負極側とを接続する第2の配線と、を有し、電力変換装置に直流電流を流した場合に、第1の配線と第2の配線との間で磁気結合が生じるように、第1の配線および第2の配線が設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、複数の変換回路モジュールを並列接続した電力変換装置において、各変換回路モジュールの電流非平衡を軽減することができる。
本実施例における複数の変換回路モジュールの配線構造を示す回路図である。 変換回路モジュール形状を示す図である。 本実施例において、複数の変換回路モジュールを並列接続して構成した電力変換装置を表す図である。 本実施例において、導体板5の構造を示した図である。 本実施例において、導体板6の構造を示した図である。 本実施例において、導体板5および導体板6を図3のように重ねるようにして組み立てた場合を示した図である。 本発明の第1の実施形態を用いた電力変換装置の構成図である。 ヒューズが不要の製品での本発明の第1の実施形態を用いた電力変換装置の構成図である。 複数の変換回路モジュールを用いた電力変換装置の構成を示す回路図である。 変換回路モジュールの構成を示す回路図である。
以下、実施例を図面を用いて説明する。
図1は、本実施例における複数の変換回路モジュールの配線構造を示す回路図である。
この図に示すように、複数の変換回路モジュール1a〜1dを並列接続する直流配線において、変換回路モジュールの正極端子と正極9とを接続する配線と、異なる変換回路モジュールの負極端子と負極10とを接続する配線とを、磁気結合するように近接対向配置している点が特徴となっている。例えば、変換回路モジュール1aの正極端子と正極9との間に接続される配線31aと、変換回路モジュール1bの負極端子と負極10との間に接続される配線32bとが隣り合うように配線されている。
ここで、磁気結合とは、Faradayの電磁誘導の法則に従って生じる現象であって、一方の配線に流れる電流が時間変化すると、配線に流れる電流が発生させる磁場の変化が小さくなるように、当該配線の周囲にある導体に電流が流れる現象である。図1の例では、配線32bに電流が正極9から変換回路モジュール1bに向かって流れると、配線32bの周りに磁場が生じる。この時、この磁場の変化が小さくなるように配線31aに電流が流れる。すなわち、変換回路モジュール1aから負極10に向かって、配線32bに流れる電流値と同じ大きさの電流を流そうとする起電力が生じる。本実施例では、この原理を用い、スイッチング時に各々の変換回路モジュールの正極端子に接続する配線に流れる電流と、異なる変換回路モジュールの負極端子に接続する配線一方の配線に流れる電流とが、自己無撞着的に半導体スイッチに流れる電流をバランスする方法である。すなわち、直流電流回路と変換回路モジュールの間に、複数の変換回路モジュールのうち一の変換回路モジュールの正極端子と直流配線の正極側とを接続する配線と、当該一の変換回路モジュールの負極端子と直流配線の負極側とを接続する配線とが、磁気結合を生じるように近接対向配置した構成を有する。この磁気結合により、変換回路モジュールのスイッチング時の電流差を少なくする方向に起電力を発生させることができる。本構成を採用することにより、直流配線に流れるスイッチング時の高周波電流をバランスさせる方法であるため、出力側にリアクタンスを設ける場合と比較して、大きなインダクタンスは不要である。なお、この図では、隣り合う変換回路モジュールの配線によって磁気結合を生じさせているが、隣り合うモジュール同士である必要はなく、自身と異なるモジュールの配線と磁気結合させることで、本発明の効果を奏することができる。
ここで、変換回路モジュールの構造について、図2を用いて簡単に説明する。
図2は、変換回路モジュール形状を示す図である。図2に示すように、変換回路モジュール本体の一端側には正極端子11および負極端子12が設けられ、その他端側には出力端子13が設けられている。この正極端子11および負極端子12が、それぞれ上記の図1の貫通孔3a〜3dおよび2a〜2dに接続されている。
なお、磁気結合させるための配線形態として、図1のようなコイルによって構成する以外にも、複数枚の導体板によって構成することも可能である。以下、導体板を用いた場合について、説明する。
図3は、本実施例において、複数の変換回路モジュールを並列接続して構成した電力変換装置を表す図である。
装置0は、変換回路モジュール1a、1b、1c、1dの4個を並列接続して、電力変換装置の一相分を構成している。各変換回路モジュール1a、1b、1c、1dの正極端子は、導体板5に設けられている貫通孔2a、2b、2c、2dに、不図示のねじ等を介して接続されている。同様に、各変換回路モジュール1a、1b、1c、1dの負極端子は、導体板6に設けられている貫通孔3a、3b、3c、3dに、不図示のねじ等を介して接続されている。導体板5および導体板6は、それぞれ直流配線の正極側9および負極側10に接続されている。
以下、導体板5および導体板6の構造について、図4および図5を用いながら説明する。
図4は、本実施例において、導体板5の構造を示した図である。
導体板5は、各変換モジュールの正極端子と接続するための貫通孔2a、2b、2c、2dが設けられているとともに、後述する導体板6を組み付けるための穴2e、2f、2g、2hを有している。また正極と接続するための穴2nも設けられている。そして、導体板5には、スリット2h、2i、2j、2kが設けられている。このスリットによって、正極から貫通孔2a、2b、2c、2dに電流が流れるように電流回路が形成される。電流の流れを、模式的に破線矢印で示す。
図5は、本実施例において、導体板6の構造を示した図である。
導体板6は、各変換モジュールの負極端子と接続するための貫通孔3e、3f、3g、3hが設けられているとともに、導体板5と組み付けるための穴3a、3b、3c、3dを有している。また負極と接続するための穴3jも設けられている。そして、導体板5には、スリット3iが設けられている。このスリットによって、貫通孔3e、3f、3g、3hから負極に電流が流れるように電流回路が形成される。電流の流れを、模式的に一点破線矢印で示す。
図6は、本実施例において、導体板5および導体板6を図3のように重ねるようにして組み立てた場合を示した図である。説明のため、導体板5および導体板6は少しずらして記載しているが、実際は貫通穴や穴が重なるようにして組み付ける。また、導体板5と導体板6の間に絶縁板を挟む等をして、電気的な絶縁が取られているが、絶縁板の記載は省略した。
この図に示すように、それぞれの導体板に形成された電流流路が、重なる領域Aが形成されるので、この領域において、導体板5に流れる破線矢印で示す電流の流れと、導体板6に流れる一点破線矢印で示す電流の流れとによって磁気結合が可能となる。よって、この領域Aにおける磁気結合によって、電流差を少なくする方向に起電力を発生させることができ、変換回路モジュール1aおよび1bとにおいて、自己無撞着的に半導体スイッチに流れる電流をバランスすることができる。他の変換回路モジュールにおいても同様である。結果として、図4の導体板5と図5の導体板6を図3に示す構成で実装した電力変換回路では、各々の変換回路モジュールの正極端子に接続する配線と磁気結合を強くした異なる変換回路モジュールの負極端子に接続する配線で流れる電流に差がある場合、磁気結合により、同量の電流を流す方向に起電力が生じ、自己無撞着的に電流差が小さくなる。よって、スイッチング同期させる半導体スイッチの電流非平衡を軽減することができ、半導体スイッチへの電流値を下げることなく、半導体デバイスの性能限界近くまで活用できる効果もある。
以上のような導体板を用いた配線構成にすれば、特に、3個以上の変換回路モジュールの並列化において、並列接続する導体板を、自変換回路モジュールの正極或いは負極端子に接続する導体板を隣の変換回路モジュールの負極或いは正極端子に接続する導体板との磁気結合を強めるようにする形状を、同じルールに従って決めことで、簡易な構成で本発明の効果を達成することができる。
なお、図4および図5で示したスリットを形成した導体板5と導体板6のような構造では、スリットの形成の仕方によっては、自変換回路モジュールの正極端子或いは負極端子に接続する電流経路が、重なり合う部分が出来る。よって、変換回路モジュールの端子を起点とした電流経路は、磁気結合を強める電流経路と形状を同じにすることが望ましい。このことで、所望の変換回路モジュール同士で磁気結合を適切に生じさせることが可能となる。或いは、重なり合う部分が出来たとしても、所望の変換回路モジュールの電流回路が重なり合う面積が、当該重なり合う部分よりも大きくすることで、適切な磁気結合を生じさせることができる。
尚、スイッチング時の電流時間変化に差が発生したことによる現象であるため、同期スイッチングする複数の半導体デバイスの特性の違いは電流差の原因になるが、本発明の効果を妨げるものではない。
また、上述の説明では、導体板にスリットを設けることによって電流経路を形成したが、スリットを設ける以外にも、導体板に絶縁物を設けることによって電流経路を設けてもよい。
図7は、本発明の第1の実施形態を用いた電力変換装置の構成図である。
図7は、図1の4個の変換回路モジュールを並列化して1相分の電力変換回路を用いた施形態を示したものである。図8において逆変換器のU相出力端子21、V相出力端子22、W相出力端子23、順変換器のR相出力端子21、S相出力端子22、T相出力端子23に4並列接続した変換回路モジュールの出力端子が接続されている。図7では図1のヒューズ18a、18bを経由して他相の変換回路と接続している。三相交流出力の場合、例えばU相から流入した電流がV相とW相から流出するため、損失や電位変動を低減するために相間のインピーダンスを低くすることが望ましい。そのため、相間を接続する導体板33、34を幅広積層にする構成としている。この構成により、電力変換装置の容量を増やす際には、並列化による課題を解決した変換回路モジュール数を増やすことで実現できる。
また、ヒューズが不要な製品では図8に示すように、本発明の第1の実施形態の導体板5、6を多相の導体板5、6と一体化させると、ヒューズを介したことによるインダクタンスの増加や正極端子と負極端子間の絶縁処理が軽減できる。
1、1a、1b、1c、1d、1e、1f、1g、1h、1i、1j…変換回路モジュール
2a、2b、2c、2d…端子と導体板の接続部位
3a、3b、3c、3d…端子と導体板の接続部位
5…導体板 6…導体板
19…直流配線 20…直流配線

Claims (4)

  1. 並列接続した複数の変換回路モジュールから構成される電力変換装置であって、
    前記複数の変換回路モジュールのうち、第1の変換回路モジュールにおける正極端子と、前記第1の変換回路モジュールに直流電流を供給する直流配線の正極側とを接続する第1の配線と、
    前記複数の変換回路モジュールのうち前記第1の変換回路モジュールとは異なる第2の変換回路モジュールにおける負極端子と、前記第2の変換回路モジュールに直流電流を供給する直流配線の負極側とを接続する第2の配線と、を有し、
    前記電力変換装置に直流電流を流した場合に、前記第1の配線と前記第2の配線との間で磁気結合が生じるように、前記第1の配線および前記第2の配線が設けられており、
    前記複数の変換回路モジュールの各正極端子は、第1の導体板に接続されるとともに、前記複数の変換回路モジュールの各負極端子は、第2の導体板に接続されており、
    前記第1の配線および前記第2の配線は、それぞれ前記第1の導体板および前記第2の導体板に電流流路を設けることによって形成され、
    前記電流流路は、前記第1の導体板および前記第2の導体板にスリットを形成することによって形成される電力変換装置。
  2. 記第1の配線および前記第2の配線は、対向する位置に設けられている請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 記第1の導体板および前記第2の導体板が絶縁板を挟む積層構造を形成する請求項1に記載の電力変換装置。
  4. 記複数の変換回路モジュールは、3個以上である請求項1に記載の電力変換装置。
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