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JP6318161B2 - 光ファイバユニット、光ファイバ分岐方法、及び、光ファイバケーブル - Google Patents
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JP6318161B2 - 光ファイバユニット、光ファイバ分岐方法、及び、光ファイバケーブル - Google Patents

光ファイバユニット、光ファイバ分岐方法、及び、光ファイバケーブル Download PDF

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Description

本発明は、光ファイバユニット、光ファイバ分岐方法、及び、光ファイバケーブルに関する。
複数本の光ファイバ心線を束ねた光ファイバの集合体を光ファイバユニットとして、光ファイバケーブルを構成する技術が知られている。その際、光ファイバ心線の束に粗巻き糸(バンドル材)を巻きつけることにより、光ファイバ心線の束がばらばらになることを抑制しつつ、バンドル材の色によって光ファイバユニットを識別する方法が一般的である。
このようなバンドル材に関連して、特許文献1には、光ファイバ心線の束に対して複数のバンドル材を螺旋状に巻きつけて、バンドル材同士を互いに接合することにより光ファイバ心線の束を結束する技術が開示されている。また、特許文献2(特に特許文献2の図7)には、複数本の光ファイバ心線の束の周囲を2本のバンドル材で束ねるとともに、2本のバンドル材をSZ状に巻き付けて、巻き付け方向の反転箇所において2本のバンドル材を接着固定する技術が開示されている。
特開2011−169939号公報 特開2012−88454号公報
しかし、従来の方法では、光ファイバユニットから所望の光ファイバ心線を取り出す際の作業性が低くなる場合があった。例えば、特許文献1では、光ファイバ心線の束の周上に複数のバンドル材を螺旋状に巻き付け、バンドル材同士の交差点で互いに接合しているため、特定の光ファイバ心線を取り出す中間分岐作業においてバンドル材同士の接合箇所を解く必要が生じる。その場合、バンドル材を螺旋状に手繰る必要があるため、光ファイバ心線取り出しの作業に手間がかかり、また、手繰る作業において光ファイバ心線に指が引っかかるなどにより光ファイバ心線の断線を生じさせるおそれがあった。
また、光ファイバ心線の束の周上にバンドル材を螺旋状に巻き付けた場合や、特許文献2のように2本のバンドル材を複数の光ファイバ心線の束の周囲にSZ状に巻き付けた場合、バンドル材に張力がかかると、光ファイバ心線が蛇行し、伝送損失が増加するおそれがあった。
本発明は、光ファイバ心線の束をバンドル材で束ねた光ファイバユニットにおいて、光ファイバ心線を取り出す際の作業性を向上させるとともに、バンドル材に張力がかかっても伝送損失の増加を抑制することを目的とする。
上記目的を達成するための主たる発明は、複数の光ファイバ心線と、前記複数の光ファイバ心線を束ねる3本以上のバンドル材とを備え、前記3本以上のバンドル材のうちの第1のバンドル材は、前記光ファイバ心線の束の外周上に巻きつくようにして前記光ファイバ心線の束の長手方向に沿って配置されており、第2のバンドル材と接触する接触点において前記第2のバンドル材と接合されるとともに、前記第2のバンドル材とは別の第3のバンドル材と接触する接触点において前記第3のバンドル材と接合されており、前記第2のバンドル材との前記接触点及び前記第3のバンドル材との前記接触点において前記光ファイバ心線の束に対する巻きつき方向が反転しており、前記第1のバンドル材、前記第2のバンドル材及び前記第3のバンドル材を含む前記複数のバンドル材によって前記3本以上の光ファイバ心線が束ねられていることを特徴とする光ファイバユニットである。
本発明の他の特徴については、後述する明細書及び図面の記載により明らかにする。
本発明によれば、光ファイバ心線の束をバンドル材で束ねた光ファイバユニットにおいて、光ファイバ心線を取り出す際の作業性を向上させることができるとともに、バンドル材に張力がかかっても伝送損失の増加を抑制することができる。
第1参考例における光ファイバケーブル1の断面図である。 第1参考例の光ファイバユニット10の概略図である。 間欠固定テープ心線11の概略図である。 バンドル材12の断面構造について説明する図である。 第1参考例のバンドル材12の巻き方について説明する断面図である。 比較例1の光ファイバユニットについて説明する図である。 図7Aは端末作業の作業性について、第1参考例と比較例1とを比較した結果を表す図である。図7Bは中間分岐作業の作業性について、第1参考例と比較例1とを比較した結果を表す図である。 第1参考例の変形例における光ファイバケーブルの断面図である。 第2参考例の光ファイバユニット10の概略図である。 第2参考例のバンドル材12の巻き方について説明する断面図である。 第1実施形態の光ファイバユニット10の概略図である。 第1実施形態のバンドル材12の巻き方について説明する断面図である。 図13A〜図13Cは、1本のバンドル材12を間欠固定テープ心線11の束の周上に螺旋状に巻き付けた場合の比較例の説明図である。 図14A〜図14Cは、第1参考例のように2本のバンドル材12を間欠固定テープ心線11の束の周上にSZ状に巻き付けた場合の比較例の説明図である。 図15は、第1実施形態のそれぞれのバンドル材12に引っ張り力がかかった場合の説明図である。 図16は、伝送損失の評価結果の表である。
後述する明細書及び図面の記載から、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
複数の光ファイバ心線と、前記複数の光ファイバ心線を束ねる3本以上のバンドル材とを備え、前記複数のバンドル材のうちの第1のバンドル材は、前記光ファイバ心線の束の外周上に巻きつくようにして前記光ファイバ心線の束の長手方向に沿って配置されており、第2のバンドル材と接触する接触点において前記第2のバンドル材と接合されるとともに、前記第2のバンドル材とは別の第3のバンドル材と接触する接触点において前記第3のバンドル材と接合されており、前記第2のバンドル材との前記接触点及び前記第3のバンドル材との前記接触点において前記光ファイバ心線の束に対する巻きつき方向が反転する、ことを特徴とする光ファイバユニットが明らかとなる。
このような光ファイバユニットによれば、光ファイバ心線を取り出す際の作業性を向上させることができるとともに、バンドル材に張力がかかっても伝送損失の増加を抑制することができる。
かかる光ファイバユニットであって、前記複数の光ファイバ心線は、4本のバンドル材によって束ねられていることが望ましい。このような光ファイバユニットによれば、バンドル材に張力がかかっても伝送損失の増加を抑制することができる。
かかる光ファイバユニットであって、各前記バンドル材が前記光ファイバ心線の束の長手方向に沿ってそれぞれ1/4周分の円弧を描くように均等配置さていることが望ましい。このような光ファイバユニットによれば、バンドル材に張力がかかっても伝送損失の増加を抑制することができる。
かかる光ファイバユニットであって、或る前記接触点から見て前記束の反対側に、別の前記接触点が存在することが望ましい。このような光ファイバユニットによれば、光ファイバ心線に加わる力が相殺されて、光ファイバ心線の蛇行を抑制できる。
かかる光ファイバユニットであって、前記光ファイバ心線の束の長手方向から断面を見たときに、各前記バンドル材の2つの接触点を結ぶ線によって多角形が形成されることが望ましい。このような光ファイバユニットによれば、光ファイバ心線が多角形の内側まで屈曲するような変形が起こりにくいため、光ファイバ心線は蛇行しにくくなり、この結果、伝送損失の増加を抑制することができる。
かかる光ファイバユニットであって、前記光ファイバ心線の束に対して前記バンドル材が巻き付く範囲は、前記光ファイバ心線の束の外周の半周以下であることが望ましい。このような光ファイバユニットによれば、光ファイバ心線の変形を更に小さく抑制できる。
かかる光ファイバユニットであって、並列に並んだ複数の前記光ファイバ心線によって光ファイバテープ心線が形成され、前記光ファイバテープ心線の長手方向及び幅方向には、隣接する2つの前記光ファイバ心線を連結する連結部が間欠的に配置されている、ことが望ましい。
このような光ファイバユニットによれば、複数の光ファイバ心線をまとめてテープ状にすることにより、光ファイバ心線が取り扱いやすくなり、また、管理しやすくなる。
また、かかる光ファイバユニットから、前記第1のバンドル材を引き剥がすことによって、前記光ファイバ心線の束から所定の光ファイバ心線を取り出すことが可能になる、光ファイバ分岐方法が明らかとなる。
また、かかる光ファイバユニットを、内部に複数収納していることを特徴とする、光ファイバケーブルが明らかとなる。
また、後述する明細書及び図面の記載から、少なくとも以下の事項も明らかとなる。
複数の光ファイバ心線と、前記複数の光ファイバ心線を束ねる複数のバンドル材とを備え、前記複数のバンドル材のうちの第1のバンドル材は、前記光ファイバ心線の束の外周上に巻きつくようにして前記光ファイバ心線の束の長手方向に沿って配置されており、第2のバンドル材と接触する接触点において、前記第2のバンドル材と接合されており、前記接触点において前記光ファイバ心線の束に対する巻きつき方向が反転する、ことを特徴とする光ファイバユニットが明らかとなる。
このような光ファイバユニットによれば、光ファイバ心線を取り出す際の作業性を向上させることができる。
かかる光ファイバユニットであって、前記光ファイバ心線の束に対して前記バンドル材が巻き付く範囲は、前記光ファイバ心線の束の外周の1周未満である、ことが望ましい。
このような光ファイバユニットによれば、バンドル材を螺旋状に手繰る等の必要が無く、バンドル材を所定の方向に引っ張るだけで簡単に引き剥がすことができるため、光ファイバケーブルの中間分岐作業等を行ないやすくなる。
かかる光ファイバユニットであって、前記第1のバンドル材が前記光ファイバ心線の束の外周に対して巻きつく方向と、前記第2のバンドル材が前記光ファイバ心線の束の外周に対して巻きつく方向とが逆方向である、ことが望ましい。
このような光ファイバユニットによれば、2つのバンドル材を互いに逆方向に引っ張ることで、光ファイバ心線の束から容易にバンドル材を引き剥がすことができる。
かかる光ファイバユニットであって、前記第2のバンドル材は、前記光ファイバ心線の束の長手方向に沿って直線状に配置されている、ことが望ましい。
このような光ファイバユニットによれば、2つのバンドル材のうち、一方のバンドル材を引っ張ることで、光ファイバ心線の束から容易にバンドル材を引き剥がすことができる。
かかる光ファイバユニットであって、前記光ファイバ心線の束の長手方向において、前記第1のバンドル材と前記第2のバンドル材との隣り合う2箇所の接合点の間の距離は、30mm以上200mm以下である、ことが望ましい。
このような光ファイバユニットによれば、中間分岐作業等において光ファイバ心線を取り出す際の作業性を向上させることができる。
===第1参考例===
<光ファイバユニットの構成>
第1参考例では、複数の光ファイバ心線によって構成される光ファイバユニット、及び、当該光ファイバユニットを有する光ファイバケーブルについて説明する。図1は、第1参考例における光ファイバケーブル1の断面図である。
光ファイバケーブル1は、光ファイバユニット10(10A〜10C)と、シース30と、テンションメンバ40とを備える。光ファイバユニット10は、複数の光ファイバ心線111をバンドル材12で束ねて結束することにより、各光ファイバ心線111がばらけないようにした構造となっている。図1では、光ファイバユニット10A、10B、10Cの3つの光ファイバユニット10によって光ファイバケーブル1が構成されているが、光ファイバケーブル1に含まれる光ファイバユニット10の数量は、ケーブルの用途等に応じて適宜変更される。光ファイバユニット10A〜10Cの周囲は不織布等によって形成される押さえ巻き15によって覆われ、その外周部は光ファイバケーブル1の外被であるシース30によって被覆されている。また、シース30内にはテンションメンバ40が設けられる。
(光ファイバユニット10)
図2は、光ファイバユニット10の概略図である。図3は、間欠固定テープ心線11の概略図である。
第1参考例の光ファイバユニット10は、複数の光ファイバ心線111によって構成される間欠固定テープ心線11を束状に密集させ、その周囲にバンドル材12を巻きつけることによって結束させたものである。
間欠固定テープ心線11は、複数の光ファイバ心線111を並列に並べ、隣接する2つの光ファイバ心線111を連結部115で連結してまとめることにより、光ファイバ心線111をテープ状とした、所謂光ファイバテープ心線である。図3では4心の光ファイバ心線111によって間欠固定テープ心線11が形成されているが、間欠固定テープ心線11を形成する光ファイバ心線111の心数はこの限りではない。
光ファイバ心線111は、光を伝える伝送路であるベアファイバの外周に2層の被覆層(ソフト/ハード)を被覆したものである。ベアファイバは、例えば、直径125μmのガラス材等材によって形成される。被覆層は、例えば、紫外線硬化樹脂や熱硬化樹脂によって形成される。そして、被覆層の上には着色層が形成されており、当該着色層の色によって複数の光ファイバ心線111を色毎に識別することが可能になる。第1参考例で、着色層を含めた光ファイバ心線111の直径は、およそ250μmである。なお、着色層を形成せずに被覆層のハード層自体に色味を付けても良い。
連結部115は、幅方向に隣接する2つの光ファイバ心線111を連結する部材である。図3に示されるように、間欠固定テープ心線11では複数の連結部115が光ファイバ心線111の長手方向及び幅方向に間欠的に配置されている。また、隣接する2つの光ファイバ心線111の間には幅方向に所定の離間距離が設けられている。間欠固定テープ心線11は、連結部115の部分で幅方向に折り曲げ可能であり、図2に示されるような束状にすることができる。
なお、光ファイバ心線111をテープ状にするのではなく、複数の光ファイバ心線111を単心で束状にまとめてバンドル材12によって結束させたものも第1参考例の光ファイバユニット10に含まれるものとする。
バンドル材12は、間欠固定テープ心線11(複数の光ファイバ心線111)を束ねるための部材であり、1つの光ファイバユニット10に対して複数のバンドル材12が設けられる。第1参考例の光ファイバユニット10では、図2に示されるように、バンドル材12A及び12Bの2本のバンドル材が設けられている。
図4は、バンドル材12の断面構造について説明する図である。バンドル材12は、光ファイバユニット10の長手方向に伸びる複数本のコア部121と、コア部121の外周を被覆し、コア部121の融点より低い融点を有する被覆部122とを有する。そして、バンドル材12A及び12Bは、被覆部122が融点以上に加熱されることにより発現する接着性により、両者の接触点において熱融着することができる。コア部121の融点と被覆部122の融点の差は20℃以上あることが好ましい。コア部121の融点は160℃程度が好ましく、被覆部122の融点は90℃〜130℃程度が好ましい。また、被覆部122には、加熱して溶けても光ファイバ心線111と接着しないか或いは接着してもその接着力が低く、しかも光ファイバ心線111の被覆層を劣化させないことが要求される。
コア部121及び被覆部122のそれぞれには、例えばポリプロピレン(PP)、ポリアミド(PA)、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の高融点樹脂、またはポリプロピレン繊維、ポリアミド繊維(登録商標であるナイロン等)、ポリエステル繊維(PET繊維等)等の高融点繊維、またはPET、PP等の高融点テープ或いはフィルムに対して加熱・冷却により軟化・固化を可逆的に繰り返すことが可能な熱可塑性樹脂、例えばポリエチレン(PE)、エチレン酢酸ビニルコポリマー(EVA)、エチレンエチルアクリレートコポリマー(EEA)のような低融点のもの、または熱可塑性樹脂やゴムをベースとし、加熱・冷却により軟化・固化を可逆的に繰り返すことが可能な、いわゆる加熱融解型(ホットメルト)の接着剤で覆ったもの等が使用できる。
なお、バンドル材12A及び12Bは、図4で示されるような高融点材料(コア部121)と低融点材料(被覆部122)との複合材ではなく、単一材料によって構成されるのであってもよい。例えば、高融点材料もしくは低融点材料のいずれかによって構成されていてもよいし、バンドル材12Aと12Bとで材質が異なるのであってもよい。
また、バンドル材12Aとバンドル材12Bとの接合は、熱融着によるのではなく、接着剤を用いて行なわれてもよい。バンドル材同士の接着を行う際に用いられる接着剤としては、例えば、紫外線硬化樹脂や溶剤を用いた変性オレフィン系等の接着剤、エポキシ系接着剤等の反応型接着剤を使用することができる。
2本のバンドル材12A及び12Bには、複数の光ファイバユニット10をそれぞれ識別可能にするために固有の色が付されている。例えば、図1において光ファイバケーブル1の内部には、光ファイバユニット10A〜10Cの3つの光ファイバユニットが収納されている。この場合、光ファイバユニット10A〜10Cに巻きつけられるバンドル材12をそれぞれ所定の色で着色しておくことで、光ファイバユニット10A〜10Cを容易に識別することができるようになる。
図5は、第1参考例のバンドル材12の巻き方について説明する断面図である。第1参考例で、バンドル材12Aは、間欠固定テープ心線11(複数の光ファイバ心線111)の束の外周上に巻きつくようにして、光ファイバ心線111の束の長手方向に沿って半周分の円弧を描くように(図2参照)配置されている。一方、バンドル材12Bは、バンドル材12Aと反対方向に半周分の円弧を描くように配置されている。そして、バンドル材12Aとバンドル材12Bとが接触する接触点において、バンドル材12Aとバンドル材12Bとが接合される。当該接触点において接合された後、光ファイバ心線111の束に対するバンドル材12A及びバンドル材12Bの巻きつき方向が反転する。
図5の場合、バンドル材12Aは間欠固定テープ心線11の束の外周上側を時計回り方向に巻き付き、バンドル材12Bは間欠固定テープ心線11の束の外周下側を反時計回り方向に巻き付いている。そして、接触点J11において両者が接合された後、巻き付き方向が反転し、バンドル材12Aが間欠固定テープ心線11の束の外周上側を反時計回り方向に巻き付き、バンドル材12Bが間欠固定テープ心線11の束の外周下側を時計回り方向に巻き付き、間欠固定テープ心線11の束に対して接触点J11と反対側に位置する接触点J12で再び両者が接合される。これを繰り返すことにより、図2に示されるような状態となる。
バンドル材12A及び12Bの接合箇所の強度は、当該接合箇所が不意に解けず、外したいときには人の手で容易に外せる程度であることが好ましい。こうすることで、光ファイバケーブルに含まれる光ファイバ心線111の束の中から特定の光ファイバ心線111を取り出すような中間分岐作業において、バンドル材12A及び12Bを切断することなく接着部を手で外して取り出し部位を広げることが可能となる。さらに、接合強度が各バンドル材の破断強度以下であって、望ましくは降伏点強度以下であれば、バンドル材12が伸び切れることなく引き剥がすことが可能となる。
なお、2本のバンドル材12A及び12Bは、中間分岐作業で光ファイバ心線111を取り出した後に、ヒーターで熱を加えたり、接着剤を塗布したりすることによって再度接合することが可能である。
(シース30)
シース30は、押さえ巻き15によって包まれた状態の光ファイバユニット10の外周部を被覆し、内部の光ファイバユニット10を保護する(図1)。シース30は例えばポリエチレン樹脂等の樹脂によって形成される。
(テンションメンバ40)
テンションメンバ40は、光ファイバケーブル1に負荷される張力が光ファイバ心線111に直接伝わらないようにするための抗張力体である(図1)。テンションメンバ40は、例えば、鋼線によって構成される。
<中間分岐作業等の作業性について>
光ファイバケーブル1の長手方向の途中からシース30を剥ぎ取って特定の光ファイバ心線111を取り出す中間分岐作業の作業性と、光ファイバケーブル1の長手方向の端末部から特定の光ファイバ心線111を取り出すケーブル端末作業の作業性とについて、比較例を用いて検証を行なった。
図6は、比較例1の光ファイバユニットについて説明する図である。比較例1の光ファイバユニットでは、バンドル材12の巻き方が、第1参考例の光ファイバユニット10(図2)と異なる。それ以外の構成は光ファイバユニット10とほぼ同様である。図6に示されるように、比較例1ではバンドル材12Cと12Dとの2つのバンドル材を有する。バンドル材12C及び12Dは、間欠固定テープ心線11(複数の光ファイバ心線111)の束に互いに逆向きに螺旋状に巻き付けられている。そして、バンドル材12C及び12Dが互いに交差する箇所(接触点)において熱融着することにより接合されている。
このような光ファイバユニットを有する比較例1の光ファイバケーブルと、第1参考例における光ファイバケーブル1について、それぞれバンドル材12の巻き付けピッチを変化させた場合の各作業の作業性について実験を行なった。なお、巻き付けピッチとは、光ファイバユニットの長手方向におけるバンドル材12同士の隣り合う2箇所の接合点間の距離のことを言う。
図7A及び図7Bに、各作業の検証結果を示す。図7Aは端末作業の作業性について、第1参考例と比較例1とを比較した評価結果を表す図である。図7Bは中間分岐作業の作業性について、第1参考例と比較例1とを比較した評価結果を表す図である。いずれの場合も、容易に作業が可能である場合を○、作業が困難である場合を×、作業可能であるが○よりも作業性が劣る場合を△として評価している。
図7Aの端末作業において、バンドル材12の巻き付けピッチが250mm以上の場合、第1参考例、及び、比較例1の場合とも、作業性は△となる。これは、巻き付けピッチが広くなることにより、バンドル材12の視認性が悪くなり、光ファイバユニットを識別することが困難になることから作業性が劣るためである。それ以外の場合(巻き付けピッチが200mm以下の場合)は、第1参考例、比較例1の場合とも作業性は○となり、良好な作業性を有することがわかる。端末作業では、ケーブル端末部のシース30を剥ぎ取ってバンドル材12を端末から反対側へ手繰り寄せた場合でもバンドル材12が間欠固定テープ心線11(複数の光ファイバ心線111)の束から解けにくい。そのため、バンドル材12の巻き方が異なっていても、第1参考例と比較例1との間で作業性に大きな差は生じなかった。
次に、図7Bの中間分岐作業において、バンドル材12の巻き付けピッチが250mm以上の場合、第1参考例、比較例1の場合とも、端末作業のときと同様に作業性は△となる。上述のように、巻き付けピッチが広くなることによってバンドル材12の視認性が悪くなるためである。一方、巻き付けピッチが60mm以下の場合に、第1参考例と比較例1との間で大きな差が表れた。
比較例1では、巻き付けピッチが60mm以下の場合の作業性が×となった。バンドル材12の巻き付けピッチの間隔が60mm以下の場合、中間分岐作業において作業空間が狭すぎることにより、バンドル材12を巻きつけたままの状態でバンドル材同士の接合箇所の間から特定の光ファイバ心線111を抜き出すことは困難である。このような場合、作業箇所においてバンドル材12を引き剥がして、間欠固定テープ心線11(複数の光ファイバ心線111)の束を露出させる必要が生じる。比較例1の場合、バンドル材12C及び12Dがそれぞれ螺旋状に巻き付けられていることから(図6)、光ファイバ心線111を露出させる為には、バンドル材12C及び12Dの接合箇所を引き剥がした後に各バンドル材をそれぞれ螺旋状に手繰る必要が生じる。そのため、光ファイバケーブル1の長手方向中間部における光ファイバ心線111の取り出し作業に手間がかかり、また、手繰る作業において光ファイバ心線111に指が引っかかるなどにより光ファイバ心線の断線を生じさせるおそれが生じる。
これに対して、第1参考例の光ファイバケーブル1では、巻き付けピッチが60mm以下の場合でも作業性が○となった。これは、第1参考例におけるバンドル材12の巻き方が、比較例1におけるバンドル材12の巻き方よりも引き剥がしやすく、光ファイバ心線111を露出させやすいからである。図2及び図5で説明したように、光ファイバケーブル1のバンドル材12A及び12Bは、それぞれ半周の円弧を描くように巻き付けられている。したがって、バンドル材12A及び12Bを互いに逆方向に引っ張ることで、接合箇所を引き剥がしつつ、簡単に間欠固定テープ心線11(複数の光ファイバ心線111)の束を露出させることができる。例えば、図5においてバンドル材12Aを上側に、バンドル材12Bを下側に引っ張ることにより、簡単にバンドル材を引き剥がすことが可能である。すなわち、間欠固定テープ心線11の束に対してバンドル材12が巻き付く範囲が、間欠固定テープ心線11の束の外周の1周未満であるため、バンドル材を螺旋状に手繰る必要が無く、バンドル材(例えばバンドル材12A)を当該バンドル材が接合されている他のバンドル材(例えばバンドル材12B)から引き剥がす方向に引っ張るだけで簡単に取り除くことができる。これにより、巻き付けピッチが短い場合であっても中間分岐作業の作業効率は良好なものとなる。
なお、第1参考例の光ファイバケーブル1でも、巻き付けピッチが20mm以下の範囲では、作業性の評価が△若しくは×となる。これは、作業者の指の太さによっては、20mm程度の間隔ではバンドル材12を摘まみ上げることが困難な場合があるからである。
以上の結果から、バンドル材12の巻き付けピッチが30mm〜200mmの範囲であれば、中間分岐作業等を効率よく行なえることが分かる。
このように、第1参考例の光ファイバユニット10によれば、光ファイバ心線111を取り出す際の作業性を向上させることができる。
<変形例>
変形例の光ファイバケーブルでは、光ファイバユニット10の収納方法が異なる。光ファイバユニット10やバンドル材12自体の構成は第1参考例とほぼ同様である。
図8は、第1参考例の変形例における光ファイバケーブルの断面図である。変形例の光ファイバケーブルは、所謂、スロット型の光ファイバケーブルである。スロット型の光ファイバケーブルとは、光ファイバケーブル内に、光ファイバ心線の単心や光ファイバテープ心線を収納する溝部であるスロットを有する構造の光ファイバケーブルである。
変形例の光ファイバケーブルは、光ファイバユニット10と、スロットコア20と、シース30と、テンションメンバ40とを備える。スロットコア20以外の各部材の機能は図1で説明したとおりである。
スロットコア20は、変形例の光ファイバケーブルの基部に相当する部材であり、外周に所定間隔毎に複数のスロット21が設けられている。図8に示す光ファイバケーブルでは、スロットコア20の外周部に5つのスロット21が等間隔で設けられる。スロット21は、スロットコア20の半径方向外側(外周側)に向かって開口した溝部であり、該スロット21の両端部にはリブ22が形成されている。各スロット21には束状にまとめられた光ファイバユニット10がそれぞれ収納される。図8では、スロット21の形状が略U字型であり、束状にまとめられた光ファイバユニット10を収納しやすい形状となっている。なお、スロットコア20に設けられるスロット21の数や形状は、光ファイバケーブルの太さや収納される光ファイバ心線111の心数等によって適宜変更される。
変形例において、スロット21は、スロットコア20の軸方向(光ファイバケーブルの長手方向)に対して1方向に螺旋を描くように設けられていている。また、スロット21は、周期的にS巻きZ巻きを交互に繰り返し連なるように設けられた、所謂、SZ型の螺旋形状を描くのであっても良い。この場合、光ファイバケーブルはSZスロット型の光ファイバケーブルとも呼ばれる。
スロットコア20とシース30との間には、スロット用押さえ巻き25が設けられる。スロット用押さえ巻き25は、スロットコア20の外周部を包み込むようにして覆うシート状の部材であり、当該スロット用押さえ巻き25を備えることにより、シース30が外側からスロット21の開口部に落ち込むのを抑制することができる。
このような構造の光ファイバケーブルであっても、内部に収納された光ファイバユニット10について第1参考例と同様にしてバンドル材12を巻き付けることにより、中間分岐作業の作業性を向上させることができる。
===第2参考例===
第2参考例では、光ファイバユニットのバンドル材の巻き方を変更した例について説明する。光ファイバケーブルの基本的な構成は第1参考例と同様である。
図9は、第2参考例の光ファイバユニット10の概略図である。図10は、第2参考例のバンドル材12の巻き方について説明する断面図である。第2参考例の光ファイバユニット10は、バンドル材12E及び、バンドル材12Fの2つのバンドル材を有する。
バンドル材12Eは、間欠固定テープ心線11(複数の光ファイバ心線111)の束の外周上に巻きつくようにして、光ファイバ心線111の束の長手方向に沿って1周分の円弧を描くように(図9参照)配置されている。バンドル材12F(図9において斜線で表される)は、光ファイバ心線111の束の長手方向に沿って、直線状に配置されている。そして、バンドル材12Eとバンドル材12Fとが接触する接触点において、バンドル材12Eとバンドル材12Fとが接合される。当該接触点において接合された後、光ファイバ心線111の束に対するバンドル材12Eの巻きつき方向が反転する。
図10の場合、バンドル材12Eは間欠固定テープ心線11の束の外周を時計回り方向に巻き付き、当該束の下側に配置されているバンドル材12Fと接触点J21で接触する。そして、接触点J21において両者が接合された後、バンドル材12Eの巻き付き方向が反転し、間欠固定テープ心線11の束の外周を反時計回り方向に巻き付き、バンドル材12Fと接触点J22で再び接触し、接合される。これを繰り返すことにより、図9に示されるような状態となる。
第2参考例の光ファイバユニット10でも、中間分岐作業や端末作業において良好な作業性を有する。例えば、中間分岐作業を行なう際に間欠固定テープ心線11の束からバンドル材12を引き剥がしたい場合、図10においてバンドル材12Eを上方向に引っ張る、もしくはバンドル材12Fを下方向に引っ張ればよい。こうすることで、バンドル材12Eとバンドル材12Fとの接合箇所が剥がれて、間欠固定テープ心線11の束からバンドル材12を簡単に引き剥がすことが可能である。つまり、第2参考例の場合も、間欠固定テープ心線11の束に対するバンドル材の巻き付きが1周未満であるため、バンドル材を螺旋状に手繰る等の必要が無く、所定の方向に引っ張るだけで簡単に引き剥がすことができる。これにより、中間分岐作業等の作業効率が良好なものとなる。
===第1実施形態===
第1実施形態では、光ファイバユニットのバンドル材の数を増やした例について説明する。光ファイバケーブルの基本的な構成は第1参考例と同様である。
図11は、第1実施形態の光ファイバユニット10の概略図である。図12は、第1実施形態のバンドル材12の巻き方について説明する断面図である。第1実施形態の光ファイバユニット10は、バンドル材12G及び、バンドル材12H、バンドル材12I、及びバンドル材12Jの4つのバンドル材を有する。
バンドル材12Gは、間欠固定テープ心線11(複数の光ファイバ心線111)の束の外周上に巻きつくようにして、光ファイバ心線111の束の長手方向に沿って1/4周分の円弧を描くように(図9参照)配置されている。バンドル材12H〜12Jについても同様に、間欠固定テープ心線11(複数の光ファイバ心線111)の束の外周上に巻きつくようにして、光ファイバ心線111の束の長手方向に沿って1/4周分の円弧を描くように配置されている。そして、バンドル材12Gとバンドル材12Hとが接触する接触点において、バンドル材12Gとバンドル材12Hとが接合され、当該接合点において光ファイバ心線111の束に対するバンドル材12G及びバンドル材12Hの巻きつき方向がそれぞれ反転する。また、バンドル材12Gとバンドル材12Jとが接触する接触点において、バンドル材12Gとバンドル材12Jとが接合され、当該接合点において光ファイバ心線111の束に対するバンドル材12G及びバンドル材12Jの巻きつき方向がそれぞれ反転する。このように、バンドル材12Gに着目すると、バンドル材12G(第1のバンドル材に相当)は、バンドル材12H(第2のバンドル材に相当)と接触する接触点J31においてバンドル材12Hと接合されるとともに、バンドル材12J(第3のバンドル材に相当)と接触する接触点J32と接触する接触点J32においてバンドル材12Jと接合されており、接触点J31及び接触点J32において間欠固定テープ心線11(複数の光ファイバ心線111)の束に対する巻きつき方向が反転する。同様に、他のバンドル材(例えばバンドル材12H)も、隣接するバンドル材12(例えばバンドル材12G)と接触する接触点においてそのバンドル材と接合されるとともに、別の隣接するバンドル材(例えばバンドル材12I)と接触する接触点においてそのバンドル材と接合されており、2つの接触点(例えば接触点J31、J33)において間欠固定テープ心線11(複数の光ファイバ心線111)の束に対する巻きつき方向が反転する。
図12の場合、バンドル材12Gは間欠固定テープ心線11の束の外周を時計回り方向に巻き付きついている。一方、バンドル材12Hは間欠固定テープ心線11の束の外周を反時計回り方向に巻き付いている。そして、接触点J31において両者が接合された後、バンドル材12G、バンドル材12Hともに巻き付き方向が反転する。バンドル材12Gは間欠固定テープ心線11の束の外周を反時計回り方向に巻き付き、バンドル材12Jとの接触点である接触点J32においてバンドル材12Jと接合され、再び巻き付き方向が反転する。一方、バンドル材12Hは、接触点J31において巻き付き方向が反転し、間欠固定テープ心線11の束の外周を時計回り方向に巻き付き、バンドル材Iとの接触点である接触点J33においてバンドル材Iと接合され、再び巻き付き方向が反転する。同様に、バンドル材12Iとバンドル材12Jとは、接触点J34において接合された後、それぞれ巻き付き方向が反転する。これを繰り返すことにより、図11に示されるような状態となる。
第1実施形態の光ファイバユニット10でも、中間分岐作業や端末作業において良好な作業性を有する。例えば、中間分岐作業を行なう際に間欠固定テープ心線11の束からバンドル材12を引き剥がしたい場合、図12においてバンドル材12G〜12Jのいずれかのバンドル材を光ファイバユニット10の半径方向外側に引っ張ることにより、各バンドル材を簡単に引き剥がすことが可能である。本実施形態の場合も、間欠固定テープ心線11の束に対するそれぞれのバンドル材の巻き付きが1周未満であるため、バンドル材を螺旋状に手繰る等の必要が無く、所定の方向に引っ張るだけで簡単に引き剥がすことができる。また、本実施形態では、4つのバンドル材12G〜12Jのうち、所望のバンドル材を選択して引き剥がすことができるため、剥がす必要の無い位置のバンドル材はそのままの状態で作業を行なうことが可能であり、間欠固定テープ心線11の束がばらけにくく、より効率的に作業を行なうことができる。
<バンドル材12を3本以上にした場合の利点>
第1実施形態のようにバンドル材12を3本以上にした場合には、光ファイバ心線111を取り出す際の作業性を向上させることができるだけでなく、バンドル材12に張力がかかっても伝送損失の増加を抑制することができるという利点がある。そこで、まずバンドル材12が1本又は2本の比較例について説明した後、バンドル材12を3本以上にした場合の利点について説明する。
図13A〜図13Cは、1本のバンドル材12を間欠固定テープ心線11の束の周上に螺旋状に巻き付けた場合の比較例の説明図である。図13Aは、螺旋状に巻き付けられた1本のバンドル材12に長手方向の引っ張り力を加えるときの状態の説明図である。図13Bは、バンドル材12から光ファイバ心線111に加わる力の説明図である。図13Cは、光ファイバが蛇行する様子の説明図である。
バンドル材12に長手方向の引っ張り力が加わった場合(図13A参照)、バンドル材12が最短距離を通過するように変形しようとし、バンドル材12が直線に近づくように変形しようとする。つまり、図13Bに示すように長手方向から断面を見たときに、円形状の軌跡を描くバンドル材12は、円形状の軌跡の中心(若しくは、長手方向から断面を見たときのバンドル材12の重心位置)に向かって変形しようとする。これにより、光ファイバ心線111は、図13Bに示すように長手方向から断面を見たときに、バンドル材12の円形状の軌跡の中心に向かう力をバンドル材12から受けることになる。この結果、図13Cに示すように、光ファイバ心線111は、長手方向において蛇行し、光信号の伝送損失の増加が発生する。特に、後述するように温度変化によって光ファイバケーブルが長手方向に収縮する際には、伝送損失の増加が特に顕著になる。
図14A〜図14Cは、第1参考例のように2本のバンドル材12を間欠固定テープ心線11の束の周上にSZ状に巻き付けた場合の比較例の説明図である。図14Aは、2本のバンドル材12に長手方向の引っ張り力を加えるときの状態の説明図である。図14Bは、バンドル材12から光ファイバ心線111に加わる力の説明図である。図14Cは、光ファイバが蛇行する様子の説明図である。
2本のバンドル材12にそれぞれ長手方向の引っ張り力が加わった場合(図14A)においても、各バンドル材12は、最短距離を通過するように変形しようとし、バンドル材12が直線に近づくように変形しようとする。バンドル材12は、他方のバンドル材12との接触点Jにおいて巻き付き方向が反転しているため、図14Bに示すように長手方向から断面を見たときに、バンドル材12は、半円弧状の軌跡と2つの接触点Jを結ぶ線とで囲まれた領域の内側に向かって変形しようとし、2つの接触点Jを結ぶ線に向かって変形しようとする。これにより、光ファイバ心線111は、図14Bに示すように長手方向から断面を見たときに、半円弧状の軌跡を描くバンドル材12から、2つの接触点Jを結ぶ線に向かう力をバンドル材12から受けることになる。
第1参考例のようにバンドル材12が2本の場合、図14Bに示すように長手方向から断面を見たときに、一方のバンドル材12の2つの接触点Jを結ぶ線は、他方のバンドル材12の2つの接触点Jを結ぶ線と同じ線になる。このため、2本のバンドル材12に引っ張り力が加わった場合、図14Bに示すように長手方向から断面を見たときに、2本のバンドル材12は同じ線に向かって変形しようとする。また、図14Bに示すように長手方向から断面を見たときに、一方の接触点Jが他方の接触点Jに向かうように、バンドル材12が変形しようとする。この結果、図14Cに示すように、光ファイバ心線111は、長手方向において蛇行し、光信号の伝送損失の増加が発生する。特に、後述するように温度変化によって光ファイバケーブルが長手方向に収縮する際には、伝送損失の増加が特に顕著になる。
また、第1参考例のように2本のバンドル材12の場合、図14Aに示すように、バンドル材12の接触点Jから見て間欠固定テープ心線11の束の反対側には接触点Jが存在しない(反対側の接触点は、長手方向の位置が異なっている)。このため、一方の接触点Jが間欠固定テープ心線11の束の中心に向かって変位すると、光ファイバ心線111は、長手方向において蛇行することになる。
図15は、第1実施形態のそれぞれのバンドル材12に引っ張り力がかかった場合の説明図である。
第1実施形態のバンドル材12にそれぞれ長手方向の引っ張り力がかかった場合においても、各バンドル材12は、最短距離を通過するように変形しようとし、バンドル材12が直線に近づくように変形しようとする。そして、バンドル材12は、接触点Jにおいて巻き付き方向が反転しているため、図15に示すように長手方向から断面を見たときに、円弧状の軌跡と2つの接触点Jを結ぶ線とで囲まれた領域の内側に向かって変形しようとし、2つの接触点Jを結ぶ線に向かって変形しようとする。これにより、光ファイバ心線111は、図15に示すように長手方向から断面を見たときに、円弧状の軌跡を描くバンドル材12から、2つの接触点Jを結ぶ線(図中の点線)に向かう力をバンドル材12から受けることになる。
第1実施形態のようにバンドル材12が3本以上の場合、或るバンドル材12(例えばバンドル材12G)は、隣接するバンドル材(例えばバンドル材12H)との接触点と、別に隣接するバンドル材(例えばバンドル材12J)との接触点において、複数の光ファイバ心線111の束に対する巻きつき方向が反転するように配置できる。このようにバンドル材12を配置すると、図15に示すように長手方向から断面を見たときに、或るバンドル材12の2つの接触点Jを結ぶ線は、他のバンドル材12の2つの接触点Jを結ぶ線とは一致しておらず、各バンドル材12の2つの接触点Jを結ぶ線によって多角形(ここでは四角形)が形成される。これにより、バンドル材12が、円弧状の軌跡と2つの接触点Jを結ぶ線とで囲まれた領域の内側に向かって変形しようとするとき、バンドル材12は、この多角形の内側には変形しにくい状態になる。また、図15に示すように長手方向から断面を見たときに、或るバンドル材12の2つの接触点Jのうちの一方の接触点Jが他方の接触点Jに向かうようにバンドル材12が変形しようとするときも、バンドル材12は、この多角形よりも内側の空間には変形しにくい状態になる。
なお、各バンドル材12の2つの接触点Jを結ぶ線によって多角形(ここでは四角形)が形成される場合には、光ファイバ心線111の束に対してバンドル材12が巻き付く範囲は、光ファイバ心線111の束の外周の半周以下であることが望ましい。言い換えると、長手方向から見たときのバンドル材12の軌跡の最大角度は、180度以下であることが望ましい。これにより、多角形で囲まれた領域の内側に光ファイバ心線111の束の中心が位置することになり、多角形で囲まれた領域の断面積が大きくなるため、光ファイバ心線111の変形を更に小さく抑制できる。
したがって、第1実施形態のようにバンドル材12を3本以上にした場合には、バンドル材12に張力がかかっても、光ファイバ心線111は、図15に示す多角形(図15に示すように長手方向から断面を見たときに、各バンドル材12の2つの接触点Jを結ぶ線によって形成される多角形)の内側まで屈曲するような変形は起こりにくい。このため、第1実施形態では、光ファイバ心線111は蛇行しにくくなり、この結果、伝送損失の増加を抑制することができる。また、後述するように、温度変化によって光ファイバケーブルが長手方向に収縮する際にも、伝送損失の増加を抑制することができる。
また、第1実施形態のようにバンドル材12が4本の場合には、図11に示すように、或る接触点Jから見て間欠固定テープ心線11の束の反対側に別の接触点Jが存在する。このため、一方の接触点Jが間欠固定テープ心線11の束の中心に向かって変位しようとするとき、その接触点Jとは間欠固定テープ心線11の束の反対側の別の接触点Jも間欠固定テープ心線11の束の中心に向かって変位しようとすることになる。この結果、光ファイバ心線111に加わる力が相殺されて、光ファイバ心線111の蛇行を抑制できる。なお、バンドル材12が4本の場合、図11に示すように、各バンドル材12が光ファイバ心線111の束の長手方向に沿ってそれぞれ1/4周分の円弧を描くように均等配置されれば、バンドル材12の接触点Jから見て光ファイバ心線111の束の反対側に別の接触点Jが存在することになり、光ファイバ心線111の蛇行を抑制できる。
図15では、バンドル材12の数が4本の例について説明したが、バンドル材12の数は3本以上であれば良い。バンドル材12の数が3本以上であれば、長手方向から断面を見たときに、各バンドル材12の2つの接触点Jを結ぶ線によって多角形(例えば三角形)を形成でき、この結果、光ファイバ心線111は蛇行しにくくなり、伝送損失の増加を抑制することができる。
次に、図1に示す構成の光ファイバケーブルを作成して伝送損失を検証した。
バンドル材12を螺旋状に巻き付けた光ファイバケーブルとして、1本のバンドル材12を一方向に螺旋状に巻き付けたシングル巻きの光ファイバケーブル(図13A参照)と、2本のバンドル材12を互いに逆方向に螺旋状に巻き付けたクロス巻きの光ファイバケーブル(図6参照)とを作成した。なお、これらの光ファイバケーブルでは、長手方向から断面を見たときのバンドル材12の軌跡の角度は360度である。
2本のバンドル材12をSZ状に巻き付けた光ファイバケーブルとして、長手方向から断面を見たときのバンドル材12の軌跡の角度が異なる3種類の光ファイバケーブルを作成した。長手方向から断面を見たときのバンドル材12の軌跡の最大角度は、それぞれ270度、225度及び180度とした(他方のバンドル材12の軌跡の角度は、それぞれ90度、135度、180度となる)。
3本のバンドル材12をSZ状に巻き付けた光ファイバケーブルとして、長手方向から断面を見たときのバンドル材12の軌跡の角度が異なる3種類の光ファイバケーブルを作成した。長手方向から断面を見たときのバンドル材12の軌跡の最大角度は、それぞれ240度、180度及び120度とした。同様に、4本のバンドル材12をSZ状に巻き付けた光ファイバケーブルとして、長手方向から断面を見たときのバンドル材12の軌跡の角度が異なる3種類の光ファイバケーブルを作成した。長手方向から断面を見たときのバンドル材12の軌跡の最大角度は、それぞれ180度、120度及び90度とした。
なお、光ファイバケーブル内の光ファイバ心線111の密度は、いずれの光ファイバケーブルも10心/mm2とした。また、バンドル材12の巻き付けピッチは、いずれの光ファイバケーブルも100mmとした。
伝送損失は、初期値を+20℃、低高温をそれぞれ−30℃、+70℃としてIEC60794−1−2 Temperature cyclingに準拠して測定した。測定結果は、図16に示す。なお、表中の低温又は高温での伝送損失は、3サイクルの実施中における最も伝送損失の大きい光ファイバ心番及びサイクルの抜粋である。
表中の評価結果は、初期状態に対する損失増加量が0.07dB以上のものを×(不良)と評価し、損失増加量が0.07dBより小さいものを○(良)と評価した。表中の評価結果から、3本以上のバンドル材12をSZ状に巻き付けた光ファイバケーブルにおいて、良好な結果が得られることが確認できる。
===その他の実施形態===
上述の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更・改良され得ると共に、本発明には、その等価物が含まれることは言うまでもない。
<間欠固定テープ心線について>
上述の実施形態では、間欠固定テープ心線11として、4心の光ファイバ心線111が連結された例について説明されていた。しかし、間欠固定テープ心線11を構成する光ファイバ心線の心数はこの限りではなく、心数を増やしても良いし減らしても良い。また、隣接する2つの光ファイバ心線111を連結する連結部115の連結位置や連結数は間欠固定テープ心線11の用途に応じて変更することができる。
<バンドル材の数について>
上述の実施形態では、光ファイバ心線の束に巻き付けられるバンドル材の数が4本の例について説明されていた。しかし、1つの光ファイバユニットに設けられるバンドル材の数はこの限りではない。たとえば、3本であったり、5本以上であったりしてもよい。上述したように、バンドル材によって供給される吸水性物質の量や光ファイバケーブルの中間分岐作業における作業性を考慮すると、1つの光ファイバユニットに対して複数のバンドル材が設けられ、それぞれ簡単に引き剥がせるようにしておくことが望ましい。
1 光ファイバケーブル、
10 光ファイバユニット、10A、10B、10C 光ファイバユニット、
11 間欠固定テープ心線、111 光ファイバ心線、115 連結部、
12 バンドル材、12A〜12J バンドル材、
15 押さえ巻き、
20 スロットコア、
21 スロット、22 リブ、25 スロット用押さえ巻き、
30 シース、
40 テンションメンバ

Claims (9)

  1. 複数の光ファイバ心線と、前記複数の光ファイバ心線を束ねる3本以上のバンドル材とを備え、
    前記3本以上のバンドル材のうちの第1のバンドル材は、
    前記光ファイバ心線の束の外周上に巻きつくようにして前記光ファイバ心線の束の長手方向に沿って配置されており、
    第2のバンドル材と接触する接触点において前記第2のバンドル材と接合されるとともに、前記第2のバンドル材とは別の第3のバンドル材と接触する接触点において前記第3のバンドル材と接合されており、
    前記第2のバンドル材との前記接触点及び前記第3のバンドル材との前記接触点において前記光ファイバ心線の束に対する巻きつき方向が反転しており、
    前記第1のバンドル材、前記第2のバンドル材及び前記第3のバンドル材を含む前記3本以上のバンドル材によって前記複数の光ファイバ心線が束ねられている
    ことを特徴とする光ファイバユニット。
  2. 請求項1に記載の光ファイバユニットであって、
    前記複数の光ファイバ心線は、4本のバンドル材によって束ねられている
    ことを特徴とする光ファイバユニット。
  3. 請求項2に記載の光ファイバユニットであって、
    各前記バンドル材が前記光ファイバ心線の束の長手方向に沿ってそれぞれ1/4周分の円弧を描くように均等配置さている
    ことを特徴とする光ファイバユニット。
  4. 請求項2又は3に記載の光ファイバユニットであって、
    或る前記接触点から見て前記束の反対側に、別の前記接触点が存在する
    ことを特徴とする光ファイバユニット。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の光ファイバユニットであって、
    前記光ファイバ心線の束の長手方向から断面を見たときに、各前記バンドル材の2つの接触点を結ぶ線によって多角形が形成される
    ことを特徴とする光ファイバユニット。
  6. 請求項5に記載の光ファイバユニットであって、
    前記光ファイバ心線の束に対して前記バンドル材が巻き付く範囲は、前記光ファイバ心線の束の外周の半周以下である、ことを特徴とする光ファイバユニット。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の光ファイバユニットであって、
    並列に並んだ複数の前記光ファイバ心線によって光ファイバテープ心線が形成され、
    前記光ファイバテープ心線の長手方向及び幅方向には、隣接する2つの前記光ファイバ心線を連結する連結部が間欠的に配置されている、ことを特徴とする光ファイバユニット。
  8. (1)複数の光ファイバ心線と、前記複数の光ファイバ心線を束ねる3本以上のバンドル材とを備えた光ファイバユニットであって、
    前記3本以上のバンドル材のうちの第1のバンドル材は、
    前記光ファイバ心線の束の外周上に巻きつくようにして前記光ファイバ心線の束の長手方向に沿って配置されており、
    第2のバンドル材と接触する接触点において前記第2のバンドル材と接合されるとともに、前記第2のバンドル材とは別の第3のバンドル材と接触する接触点において前記第3のバンドル材と接合されており、
    前記第2のバンドル材との前記接触点及び前記第3のバンドル材との前記接触点において前記光ファイバ心線の束に対する巻きつき方向が反転しており、
    前記第1のバンドル材、前記第2のバンドル材及び前記第3のバンドル材を含む前記3本以上のバンドル材によって前記複数の光ファイバ心線が束ねられている前記光ファイバユニットの前記第1のバンドル材の前記接触点を引き剥がすこと、及び
    (2)前記光ファイバ心線の束から所定の光ファイバ心線を取り出すこと
    を行う光ファイバ分岐方法。
  9. 光ファイバユニットを内部に複数収納している光ファイバケーブルであって、
    前記光ファイバユニットは、複数の光ファイバ心線と、前記複数の光ファイバ心線を束ねる3本以上のバンドル材とを備え、
    前記3本以上のバンドル材のうちの第1のバンドル材は、
    前記光ファイバ心線の束の外周上に巻きつくようにして前記光ファイバ心線の束の長手方向に沿って配置されており、
    第2のバンドル材と接触する接触点において前記第2のバンドル材と接合されるとともに、前記第2のバンドル材とは別の第3のバンドル材と接触する接触点において前記第3のバンドル材と接合されており、
    前記第2のバンドル材との前記接触点及び前記第3のバンドル材との前記接触点において前記光ファイバ心線の束に対する巻きつき方向が反転しており、
    前記第1のバンドル材、前記第2のバンドル材及び前記第3のバンドル材を含む前記3本以上のバンドル材によって前記複数の光ファイバ心線が束ねられている
    ことを特徴とする光ファイバケーブル。
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