JP6322178B2 - 加熱蒸散装置 - Google Patents
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Description
例えば、下記特許文献1および2に開示されたような加熱蒸散装置は、図2に示されるように、自己発熱装置21の形態で使用され、該自己発熱装置21は有底円筒状の外容器22を備えており、その底部から側部にかけて加水発熱剤28が収容されている。外容器22は、底部に複数の通水孔を有し、通水孔は通水性を有する部材、例えば不織布シート23によって塞がれている。また、外容器22の内部は、仕切部材24により2つの空間に区画されている。仕切部材24は、円筒状で底部が略中空半球状を呈しており、その側壁が外容器22の周壁と同心状に配置されている。
1.少なくとも1つの有効成分と有機発泡剤とを含有する加熱蒸散剤を収容する収容部を備え、前記加熱蒸散剤が加熱されることにより、前記有効成分を揮散させる加熱蒸散装置であって、
前記有効成分のうちの少なくとも1つと前記有機発泡剤が、互いに接触しないように前記収容部に隔離して収容されている加熱蒸散装置。
2.前記有効成分のうちの少なくとも1つおよび前記有機発泡剤のいずれか一方が、袋体もしくはカプセルに封入されている、または包接化合物により包接されていることにより、これらが互いに接触しないように前記収容部に収容されている、前記1に記載の加熱蒸散装置。
3.前記収容部が、少なくとも2つに分けられ、前記有効成分のうちの少なくとも1つと前記有機発泡剤が互いに接触しないように前記収容部にそれぞれ収容されている、前記1に記載の加熱蒸散装置。
図1における本発明の加熱蒸散装置は、図2で示す従来の加熱蒸散装置とほぼ同じ構造を有しており、それらの構造については説明を省略する。図1における本発明の加熱蒸散装置は、図2で示す従来の加熱蒸散装置と比べ、有効成分のうちの少なくとも1つおよび有機発泡剤のいずれか一方が、袋体もしくはカプセルBに封入されていることによって、有効成分のうちの少なくとも1つと有機発泡剤とが互いに直接接触しないようにされている点が異なっている。
さらには、例えば、有機発泡剤を収容した収容部30内において、該袋体を蓋部材25等から任意の方法で吊り下げ、該袋体と有機発泡剤とが非接触の状態を維持する形態とすることもできる。すなわち、有効成分または有機発泡剤等の種類によっては、有効成分を袋体に封入してもなお、有機発泡剤と袋体が接触することによって、有効成分と有機発泡剤同士の反応や分解等が生じることが危惧される場合に、該袋体と有機発泡剤を非接触の状態にすることは有効だからである。該袋体と有機発泡剤とを非接触の状態にする方法は、任意の方法が挙げられ、上記方法に限定されるものではない。
またこれらの形態によれば、例えば、加熱蒸散装置の使用前の保管中や運搬中に、有効成分のうちの少なくとも1つと有機発泡剤とが互いに接触することがなく、両者の間での反応や分解が抑制され、加熱蒸散剤の種類の選択の自由度が高まる。また、使用前の安定性にも優れる。
溶剤としては、例えば、水、エタノール、プロパノール、ベンジルアルコール等のアルコール類、流動パラフィン、n−パラフィン等のパラフィン類、ブチルジグリコール等のエーテル類、ミリスチン酸イソプロピル、フタル酸ジエチル、サリチル酸ベンジル等のエステル類、グリセリン、ジプロピレングリコール等の多価アルコール、N−メチルピロリドン、炭酸プロピレン等が挙げられ、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、公知の崩壊剤、防錆剤、安定化剤等を用いることもできる。
図3における本発明の加熱蒸散装置は、図2で示す従来の加熱蒸散装置と比べ、隔離部材12によって収容部30が2つの収容部に区分けされ、有効成分のうちの少なくとも1つと有機発泡剤とが互いに接触しないようにされている点が異なっている。また図3(b)に示されるように、収容部30を上方向から見て、該収容部30が該隔離部材12によって左右に、左室Lおよび右室Rの2つの収容部に区分けされ、左室Lおよび右室Rに有効成分のうちの少なくとも1つおよび有機発泡剤がそれぞれ収容される。
この形態によれば、例えば加熱蒸散装置の使用前の保管中や運搬中に、有効成分のうちの少なくとも1つと有機発泡剤とが互いに接触することがなく、両者の間での反応や抑制止され、加熱蒸散剤の種類の選択の自由度が高まる。また、使用前の安定性にも優れる。
図4における本発明の加熱蒸散装置は、図2で示す従来の加熱蒸散装置と比べ、蓋部材25aが収容部30内に湾曲しており、湾曲することにより生じた蓋部材25aの上部の窪みに少なくとも1つの有効成分31が配置され、収容部30内に有機発泡剤を収容することによって、少なくとも1つの有効成分31と有機発泡剤とが互いに直接接触しないように維持されている点が異なっている。
なお、蓋部材25bは、単に蓋部材25a上に配置された少なくとも1つの有効成分31を、加熱蒸散装置上からの落下等を防止するために設けられる蓋である。加熱蒸散装置の使用時には、効率よく有効成分を揮散させるために、蓋部材25bを人為的に取り外してもよいし、使用時に熱により消失するよう加熱により溶融する部材としてもよい。
本形態によれば、例えば加熱蒸散装置の使用前の保管中や運搬中に、有効成分のうちの少なくとも1つと有機発泡剤とが互いに接触することがなく、両者の間での反応や分解が防止され、加熱蒸散剤の種類の選択の自由度が高まる。また、使用前の安定性にも優れる。
図5の加熱蒸散装置は、収容部30を上方向から見て、収容部30が隔離部材12によって、コア部Cとシース部Sの2つの収容部に区分けされ、コア部Cおよびシース部Sに有効成分のうちの少なくとも1つおよび有機発泡剤がそれぞれ収容される。隔離部材12は、図3の隔離部材と同様に、加熱により溶融する部材または加熱により溶融しない部材であることができる。
この形態によれば、例えば加熱蒸散装置の使用前の保管中や運搬中に、有効成分のうちの少なくとも1つと有機発泡剤とが互いに接触することがなく、両者の間での反応や分解が抑制され、加熱蒸散剤の種類の選択の自由度が高まる。また、使用前の安定性にも優れる。
図6の加熱蒸散装置は、収容部30を上方向から見て、収容部30が隔離部材12によって、コア部Cとシース部Sの2つの収容部に区分けされ、コア部Cおよびシース部Sに有効成分のうちの少なくとも1つおよび有機発泡剤がそれぞれ収容される。隔離部材12は、図3の隔離部材と同様に、加熱により溶融する部材または加熱により溶融しない部材であることができる。本形態は、図5に示す形態と異なり、コア部Cの底面は仕切部材24と接触している形態である。
この形態によれば、例えば加熱蒸散装置の使用前の保管中や運搬中に、有効成分のうちの少なくとも1つと有機発泡剤とが互いに接触することがなく、両者の間での反応や分解が抑制され、加熱蒸散剤の種類の選択の自由度が高まる。また、使用前の安定性にも優れる。
図7の加熱蒸散装置は、収容部30が、2つの収容部30aおよび30bからなっている。2つの収容部30aおよび30bは、加熱により溶融しない部材であることができる。
収容部30aおよび30bに有効成分のうちの少なくとも1つおよび有機発泡剤がそれぞれ収容される。
本発明の加熱蒸散装置の使用時は、上記のように、加水発熱剤28が水Wと反応し、その反応熱によって、収容部30aおよび30bにそれぞれ収容された有効成分のうちの少なくとも1つおよび有機発泡剤の熱分解により発生するガスがそれぞれ蒸散し、熱溶融フィルム26の通気孔の部分で有機発泡剤の熱分解により発生するガスが、該有効成分のキャリアとしての役割を果たす。これにより、該有効成分は効率良く外部に放出される。
この形態によれば、例えば加熱蒸散装置の使用前の保管中や運搬中に、有効成分のうちの少なくとも1つと有機発泡剤とが互いに接触することがなく、両者の間での反応や分解が防止され、加熱蒸散剤の種類の選択の自由度が高まる。また、使用前の安定性にも優れる。
隔離部材は、加熱により溶融する部材、例えば加熱により溶融するフィルムである場合、本発明の加熱蒸散装置の使用時は、上記のように、加水発熱剤が水と反応し、その反応熱によって、加熱により溶融するフィルムが溶融し、隔離部材の層間に収容された有効成分のうちの少なくとも1つおよび有機発泡剤が互いに接触するとともに、両者が蒸散し、熱溶融フィルムの通気孔を通じて外部に放出される。有機発泡剤の熱分解により発生するガスは、該有効成分のキャリアとしての役割を果たし、該有効成分は蓋部材の開口部を通じて効率良く外部に放出される。
また、有効成分のうちの少なくとも1つを、例えば加熱により溶融する部材でコーティングすることにより、少なくとも1つの有効成分と有機発泡剤を非接触の状態とする方法も挙げられる。この場合、加熱蒸散装置の使用時に発生する熱により前記コーティングが溶融することで、少なくとも1つの有効成分と有機発泡剤とが直接接触することが可能となり、有効成分が有機発泡剤とともに蒸散する。
さらに、有効成分のうちの少なくとも1つ又は有機発泡剤は、その安定性や加熱による蒸散性を考慮して、上記した図1の加熱蒸散装置で使用できる袋体もしくはカプセルに封入した上で、収容部に収容することもできる。
表1に記載の配合成分において、各成分を混合し、造粒、乾燥し、顆粒状の有機発泡剤を作製した。有機発泡剤1粒あたりの粒径は約3mm、長さは約5mmである。
有機発泡剤:アゾジカルボンアミド(商品名:ユニフォームAZ ウルトラ♯1067−1(大塚化学株式会社製))
結合剤:α化デンプン
<参考例1>
作製した顆粒状の有機発泡剤10gを50mlビーカーに量りとった。その後、表2に記載したアルカリ性物質2gをそれぞれポリエチレン製容器(SP醤油M(魚型)容器スタイル製)に封入したものを、ビーカー内の有機発泡剤上に10分間静置した。静置開始後の有機発泡剤の様子をそれぞれ表2に示す。
次に、表2に記載のそれぞれのアルカリ性物質2gをポリエチレン製容器に封入せず、有機発泡剤上に均一に添加したことを除いて、参考例1を繰り返した。有機発泡剤の添加後の有機発泡剤の様子を表2に示す。
上記試験例1の参考例2において、アルカリ性物質として0.1%アンモニア水を使用した場合においては、該アンモニア水をポリエチレン製容器に封入せず、有機発泡剤に均一に添加した場合でも、有機発泡剤の崩壊は見られなかった。そこで、自己発熱装置を用いて、0.1%アンモニア水と接触させた有機発泡剤を発煙させることで、0.1%アンモニア水による有機発泡剤の発煙への影響を調べた。
自己発熱装置は、図2に示す直径53mm、高さ63mm、深さ40mmの有底円筒状の外容器22を備え、加水発熱物質28として酸化カルシウム65gを収容した。外容器22は、底部に複数の通水孔を有し、通水孔は通水性を有する不織布シート23によって塞いだ。また、外容器22の内部は、仕切部材24により2つの空間に区画した。仕切部材24は、円筒状で底部が略中空半球状を呈しており、その側壁を外容器22の周壁と同心状に配置した。
加水発熱物質28は、外容器22の周壁、仕切部材24及び不織布シート23とで形成される空間に充填した。また、外容器22の上部開放面には、仕切部材24の上部開放面に相当する領域に0.8cm2の開口部を7個形成した蓋部材25を被せ、更に蓋部材25の開口部は通気孔を有する熱溶融フィルム26によって塞ぎ、自己発熱装置を作製した。
<参考例3>
有機発泡剤に0.1%アンモニア水を均一に添加した後、25℃で3日間静置し風乾させた有機発泡剤を、自己発熱装置の収容部30内に収容し、該自己発熱装置を22mLの水Wを入れた容器29に浸けることにより加熱を開始した。その結果加熱開始後から発煙開始までの時間を計測したところ83秒であった。この結果を表3に示す。
<参考例4>
一方、0.1%アンモニア水2gをポリエチレン製容器に封入して行ったことを除いて、参考例3を繰り返した。加熱開始後から発煙開始までの時間を計測したところ21秒であった。この結果を表3に示す。
<実施例1>
上記で作製した有機発泡剤5gを、自己発熱装置の収容部30内に収容した。その後、香料のD−リモネン50μlを、3cm×3cmの袋状にしたPVAフィルム(ハイセロンC−200AX、日本合成化学社製)に封入して、顆粒状の有機発泡剤の上に静置した。その後、自己発熱装置を密封し、室温40度の環境下で2週間の保管を行った。2週間保管後の自己発熱装置について、浴室(2畳空間)にて、22mLの水Wを入れた容器29に浸けることにより加熱を開始した。加熱を開始してからしばらくしてPVAフィルムが溶融し、封入されていた香料が有機発泡剤と接触した。発煙が開始してから1分後の香り強度を以下のように評価した。この試験は計2回行った。
専門のパネラー6人を評価者とし、以下の基準で評価を行った。
4点:よく香った
3点:香った
2点:あまり香らなかった
1点:全く香らなかった
計2回の専門のパネラー6人の評価の平均点を下記の表4に示す。
実施例1において、香料のD−リモネンを3cm×3cmの袋状にしたPVAフィルムに封入せず、直接、顆粒状の有機発泡剤上に滴下し、3cm×3cmの袋状にした空のPVAフィルムを顆粒状の有機発泡剤上に静置したことを除いては、実施例1を繰り返した。専門のパネラー6人の評価の平均点を下記の表4に示す。
21 自己発熱装置
22 外容器
23 不織布シート
24 仕切部材
25,25a,25b 蓋部材
26 熱溶融フィルム
27 加熱蒸散剤
28 加水発熱剤
30,30a,30b 収容部
31 有効成分
B 袋体またはカプセル
L 左室
R 右室
C コア部
S シース部
W 水
Claims (3)
- 外容器と、前記外容器の内部に設けられる仕切部材により外容器の内部に形成される収容部とを備え、
前記収容部は、少なくとも1つの有効成分と有機発泡剤とを含有する加熱蒸散剤を収容し、
前記外容器は、前記収容部に収容された加熱蒸散剤を加熱可能な加熱手段を備えており、
前記加熱蒸散剤が前記加熱手段で加熱されることにより、前記有効成分を揮散させる加熱蒸散装置(但し、酸が突き刺された孔を通って発泡剤と接触し発熱する場合を除く)であって、
前記有効成分のうちの少なくとも1つおよび前記有機発泡剤のいずれか一方が、加熱により溶融する樹脂を用いた袋体もしくはカプセルに封入されている、または加熱により溶融する包接化合物により包接されていることにより、これらが互いに接触しないように前記収容部に収容されている加熱蒸散装置。 - 外容器と、前記外容器の内部に設けられる仕切部材により外容器の内部に形成される収容部とを備え、
前記収容部は、少なくとも1つの有効成分と有機発泡剤とを含有する加熱蒸散剤を収容し、
前記外容器は、前記収容部に収容された加熱蒸散剤を加熱可能な加熱手段を備えており、
前記加熱蒸散剤が前記加熱手段で加熱されることにより、前記有効成分を揮散させる加熱蒸散装置であって、
前記収容部が、少なくとも2つに分けられ、前記有効成分のうちの少なくとも1つと前記有機発泡剤が互いに接触しないように前記収容部にそれぞれ収容されている加熱蒸散装置。 - 外容器と、前記外容器の内部に設けられる仕切部材により外容器の内部に形成される収容部と、前記収容部に設けられる蓋部材とを備え、
前記収容部が有機発泡剤を収容し、前記外容器が前記収容部に収容された有機発泡剤を加熱可能な加熱手段を備え、かつ、前記蓋部材がその上部に少なくとも1つの有効成分が配置されていることによって、前記有効成分のうちの少なくとも1つと前記有機発泡剤が互いに接触しないようにそれぞれ設置されており、
前記有機発泡剤が前記加熱手段で加熱されて発生するガスにより、前記蓋部材の上部に配置された前記有効成分を揮散させる、加熱蒸散装置。
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