以下、図面を参照して、本発明を実施するための形態を詳細に説明する。なお、ここでは、本発明を、ATMネットワークにおけるユーザ機器が接続される回線終端装置に適用した場合について説明する。
まず、図1を参照して、本実施の形態に係る通信システム10の構成を説明する。
図1に示すように、本実施の形態に係る通信システム10は、複数(本実施の形態では、2つ)の回線終端装置12A、12Bを備えている。なお、以下では、回線終端装置12A、12Bを区別して説明する必要がない場合は、符号末尾のアルファベットを省略する。
本実施の形態に係る回線終端装置12Aは、回線終端装置12Aに対して着脱可能な、本発明の接続装置の一例であるATM終端カード14A〜14Dを備えている。また、本実施の形態に係る回線終端装置12Bも、回線終端装置12Bに対して着脱可能な、ATM終端カード14E〜14Hを備えている。また、回線終端装置12AのATM終端カード14A〜14Dには、ユーザ機器16A〜16Dが各々1対1で接続され、回線終端装置12BのATM終端カード14E〜14Hには、ユーザ機器16E〜16Hが各々1対1で接続されている。なお、以下では、ATM終端カード14A〜14Hを区別して説明する必要がない場合は、符号末尾のアルファベットを省略する。また、以下では、ユーザ機器16A〜16Hを区別して説明する必要がない場合は、符号末尾のアルファベットを省略する。
なお、ユーザ機器16の具体例としては、ATMによる通信が可能な、サーバー・コンピュータ等の端末およびルータ等のネットワーク機器等が挙げられる。
一方、本実施の形態に係る回線終端装置12は、ATMネットワーク18にも接続されている。以上の構成により、各ユーザ機器16は、接続された回線終端装置12を介してATMによる通信が可能となる。
なお、図1では、1台の回線終端装置12に4台のユーザ機器16が接続されている場合について示しているが、これに限定されるものではない。1台の回線終端装置12に接続されるユーザ機器16の台数は、要求される通信速度等に応じて適宜設定すればよい。
また、図1では、1つのATM終端カード14に、1台のユーザ機器16が接続されている場合について示しているが、これに限定されるものではない。例えば、1つのATM終端カード14に、複数の接続箇所(ポート)を設け、1つのATM終端カード14に、複数のユーザ機器16が接続されてもよい。
次に、図2および図3を参照して、本実施の形態に係る回線終端装置12の機能的な構成を説明する。
図2に示すように、本実施の形態に係る回線終端装置12は、ATMポート20A〜20D、多重部28、故障通知セル検出部30、第2生成部32、接続テーブル34、および出力部36を備えている。なお、図2におけるATMポート20A〜20Dの括弧内の数字は、当該数字が記載されているATMポートのポート番号を示している。また、ATMポート20B〜20Dの構成はATMポート20Aと同様であるため、図2では図示を省略している。また、以下では、ATMポート20A〜20Dを区別して説明する必要がない場合は、符号末尾のアルファベットを省略する。
ATMポート20A〜20Dは、ATM終端カード14A〜14Dに各々1対1で設けられ、対応するATM終端カード14から出力されたATMセル(以下、単に「セル」という。)が各々入力される。
本実施の形態に係るATM終端カード14は、接続されたユーザ機器16からの入力信号が正常な状態の場合、ユーザ機器16から入力されたセルを第1の通信速度(本実施の形態では、一例として25.6Mbps(Megabits per second))で出力する。一方、ATM終端カード14は、接続されたユーザ機器16からの入力信号が断状態(以下、「LOS」(Loss Of Signal)と言う。)となった場合、本発明の故障管理情報の一例であるVP−AISセル(本実施の形態では、エンド・エンドF4フローOAMセル)を上記第1の通信速度より速い第2の通信速度(本実施の形態では、一例として155.52Mbps)で生成して出力する。
具体的には、本実施の形態に係るATM終端カード14は、LOS時には、VP−AISセルを、すべての宛先に対して、すなわち、VPIが0〜255のVPC(Virtual Path Connection)宛に各々生成して出力する。従って、この場合、ATM終端カード14は、256個のVP−AISセルを生成して出力する。
本実施の形態に係るATM終端カード14は、この256個のVP−AISセルを、毎秒1セットずつ生成して出力する。また、ATM終端カード14は、図4に示すように、セルを出力する通信速度を調整するために、空のセル(以下、「空セル」という。)も生成して出力する。図4は、ATM終端カード14によるセルの出力処理の説明に供するタイミングチャートであり、1秒間にATM終端カード14から出力されるセルを示している。図4の上側のセル列が正常時のセルを示し、図4の下側のセル列がLOS時のセルを示している。また、図4の点線のセルは空セルを示し、実線のセルはセル内に記載されたVPIの値が宛先とされたセルを示している。
一例として図4に示すように、正常時は、ユーザ機器16から25.6MbpsでVPIが0(零)のVPC宛のセルが順次入力され、ATM終端カード14から25.6Mbpsで当該セルが出力される。一方、LOS時は、前述したように、ATM終端カード14からVPIが0〜255のVPC宛のVP−AISセルが155.52Mbpsで毎秒1セット出力される。
すなわち、正常時は、ATM終端カード14は、当該ATM終端カード14と回線終端装置12(より具体的には、ATMポート20)との間の通信速度である155.52Mbpsに通信速度を調整するため、図4に示す例では、ユーザ機器16から入力された1セルに対して5セルの空セルを出力する。一方、LOS時は、ATM終端カード14は、VPIが0〜255のVPC宛のVP−AISセルを順次出力した後、1秒間の残りの間は空セルを出力する。これにより、ユーザ機器16から入力されたセルがATM終端カード14から25.6Mbpsで出力され、ATM終端カード14と回線終端装置12との間の通信速度は155.52Mbpsとなる。なお、上記空セルのセルフォーマットは、特に限定されるものではなく、空セルとして予め定められたセルフォーマットを用いればよい。
一方、図2に示すように、本実施の形態に係るATMポート20は、フィルタ部22、第1生成部24、およびセレクタ26を備えている。
図3に示すように、本実施の形態に係るフィルタ部22は、FIFO(First In First Out)部22A、AISセル検出部22B、ウィンドウ部22C、判定部22D、およびタイマ部22Eを備えている。
ATM終端カード14から出力されたセルは、FIFO部22AおよびAISセル検出部22Bへ入力される。
本実施の形態に係るFIFO部22Aは、入力されたセルを遅延させるためのFIFOメモリであり、本実施の形態では、一例として4セル分の容量、すなわち、53バイト×4=212バイト分の容量を有している。なお、本実施の形態では、1バイト=8ビットとして説明する。
本実施の形態に係るAISセル検出部22Bは、入力されたセルがVP−AISセルであることを検出する。
ここで、AISセル検出部22BによるVP−AISセルの検出方法について説明する。まず、図5に示すように、OAMセルは、ITU−T勧告I.610でセルフォーマットが規定されている。なお、OAMセルについては、ITU−T勧告I.610で規定されているので、ここでの説明は省略する。
VP−AISセルは、図5に示すセルフォーマットのヘッダのVCI(Virtual Channel Identifier)フィールドの値(以下、「VCI値」という。)が「4」で、かつOAMセル種別フィールドの値(以下、「OAMセル種別値」という。)が故障管理を示す「0001」で、さらに機能種別フィールドの値(以下、「機能種別値」という。)がAISを示す「0000」であるとITU−T勧告I.610で規定されている。
従って、AISセル検出部22Bは、入力されたセルのヘッダのVCI値、OAMセル種別値、および機能種別値を参照することにより、当該セルがVP−AISセルであることを検出する。
そして、AISセル検出部22Bは、入力されたセルがVP−AISセルであると検出した場合、「1」を出力し、当該セルがVP−AISセル以外のセルであると検出した場合、「0」を出力する。
本実施の形態に係るウィンドウ部22Cは、FIFO部22Aに格納されるセル数と同じビット数(本実施の形態では、一例として4ビット)のFIFOメモリであり、AISセル検出部22Bから出力された「0」または「1」が入力される。従って、例えば、FIFO部22Aに格納されている4セルがすべてVP−AISセルの場合は、ウィンドウ部22Cの内容は、「1111」となる。
本実施の形態に係る判定部22Dは、ATM終端カード14から所定期間内に所定数以上のVP−AISセルが入力された否かを判定することにより、LOSとなったか否かを判定する。
具体的には、本実施の形態に係る判定部22Dは、ウィンドウ部22Cに「1」が2つ以上あるか否かを判定することにより、直近の4セル内に、VP−AISセルが2つ以上あるか否かを判定することによって、LOSとなったか否かを判定する。そして、判定部22Dは、LOSとなったと判定した場合は、LOS検出の有効を第1生成部24およびセレクタ26へ通知する。一方、判定部22Dは、LOSとなっていないと判定した場合は、LOS検出の無効を第1生成部24およびセレクタ26へ通知する。
前述したように、VP−AISセルには、送信元を識別する情報が含まれていない。そして、ATM終端カード14は、正常時は、25.6Mbpsでユーザ機器16から入力されたセル(VP−AISセルも含む)を出力し、LOS時は、155.52MbpsでVP−AISセルを生成して出力する。
そこで、本実施の形態のように、判定部22Dは、直近の4セル内に、VP−AISセルが2つ以上あるか否かを判定する。これにより、VP−AISセルがユーザ機器16からATM終端カード14を介して入力されたものであるか、LOSとなったことによりATM終端カード14によって生成されたものであるかを判定することができる。
なお、判定部22Dによる判定対象のセル数、すなわちFIFO部22Aおよびウィンドウ部22Cのサイズ、および判定部22Dによる判定に用いられる閾値は、上記の値に限定されるものではない。これらの値は、上記第1の通信速度と上記第2の通信速度との比等に応じて適宜設定すればよく、少なくとも判定部22Dによる判定対象のセル数が複数であればよい。
さらに具体的には、本実施の形態に係る判定部22Dは、内部回路を有しており、その状態が、図6に示す正常状態、故障状態、および回復保護状態の何れかの状態となる。なお、以下では、判定部22Dの初期状態は、正常状態であるものとして説明する。
図6に示すように、判定部22Dは、正常状態において、ウィンドウ部22C内に「1」が1つ以下の場合、正常状態が継続する。判定部22Dは、正常状態において、ウィンドウ部22C内に「1」が2つ以上の場合、故障状態へ遷移する。判定部22Dは、故障状態において、ウィンドウ部22C内に「1」が2つ以上の場合、故障状態が継続する。判定部22Dは、故障状態において、ウィンドウ部22C内に「1」が1つ以下の場合、回復保護状態に遷移する。
判定部22Dは、回復保護状態において、ウィンドウ部22C内に「1」が2つ以上の場合、故障状態へ遷移する。判定部22Dは、回復保護状態において、ウィンドウ部22C内に「1」が1つ以下の場合、回復保護状態が継続する。判定部22Dは、回復保護状態において、1.5秒のタイマが満了した場合、正常状態へ遷移する。
次に、このタイマについて説明する。本実施の形態に係るタイマ部22Eは、初期値が0であるタイマを有しており、判定部22Dによりタイマの有効が通知されると有効状態となる。タイマ部22Eは、有効状態である間はタイマをカウントアップし、タイマの値が予め設定された設定値(本実施の形態では、1.5秒)に達した場合、判定部22Dにタイマの満了を通知し、タイマを0に戻す。一方、タイマ部22Eは、判定部22Dによりタイマの無効が通知されると無効状態となる。タイマ部22Eは、無効状態である間はタイマを0とし、タイマのカウントアップを行わない。
以上の判定部22Dからタイマ部22E、第1生成部24、およびセレクタ26への通知は、次に示す表1の通りとなる。
表1に示すように、判定部22Dは、正常状態では、タイマ部22Eへタイマの無効を通知し、第1生成部24およびセレクタ26へLOS検出の無効を通知する。一方、判定部22Dは、故障状態では、タイマ部22Eへタイマの無効を通知し、第1生成部24およびセレクタ26へLOS検出の有効を通知する。さらに、判定部22Dは、回復保護状態では、タイマ部22Eへタイマの有効を通知し、第1生成部24およびセレクタ26へLOS検出の有効を通知する。なお、これらの通知は、空セルも含む各セルを判定部22Dが処理する毎に行われる。
以上の構成による判定部22Dの状態遷移について詳細に説明する。正常時は、判定部22Dは常に正常状態となる。
一方、LOS時は、判定部22Dは、前述したように、まず、ATM終端カード14から毎秒1セット入力されるVPIが0〜255のVPC宛のVP−AISセルに対して前述した判定処理を行うため、故障状態へ遷移する。次に、判定部22Dは、1秒間の残りの間は、空セルに対して判定処理を行うため、回復保護状態へ遷移し、タイマ部22Eへタイマの有効を通知する。これにより、タイマ部22Eによるタイマのカウントアップが開始される。
LOSが継続する場合は、約1秒(遅くとも1秒以上1.5秒未満)後に再度VPIが0〜255のVPC宛のVP−AISセルが入力されるため、判定部22Dは、故障状態へ遷移し、タイマ部22Eへタイマの無効を通知する。一方、LOSが回復した場合は、直近の4セル内にVP−AISセルが複数入力されなくなるため、回復保護状態が継続し、1.5秒経過後にタイマ部22Eからタイマの満了が通知され、判定部22Dは正常状態へ遷移する。
第1生成部24は、判定部22DによりLOSとなったと判定された場合、LOSとなったユーザ機器16の接続箇所を特定するポート番号に応じた値を含む故障通知セルを生成する。なお、上記ポート番号に応じた値が本発明の特定情報の一例であり、上記故障通知セルが本発明の故障通知情報の一例である。
図7を参照して故障通知セルについて説明する。図7に示すように、故障通知セルには、4ビットのCLID(Cell Identification)フィールド、2ビットのPORTフィールド、および1ビットのLA(Line Alarm)フィールドが含まれる。
CLIDはセル種別を示し、本実施の形態では、CLIDフィールドには、セルが故障通知セルであることを示す値として「1000」が格納される。PORTは、LOSとなった接続箇所を示し、LOSとなったATMポート20に応じた値が格納される。本実施の形態では、PORTフィールドには、ATMポート20Aに応じた値として「00」が、ATMポート20Bに応じた値として「01」が、ATMポート20Cに応じた値として「10」が、ATMポート20Dに応じた値として「11」が格納される。
LAは、伝送路の故障が発生したか否か、すなわちLOSとなったか否かを示すフラグ(以下、「伝送路故障フラグ」という。)を示し、本実施の形態では、LAフィールドには、LOS時には、「1」が格納され、正常時には、「0」が格納される。
なお、以上の故障通知セルのセルフォーマットおよび各フィールドに格納される値は、一例であり、これに限定されるものではない。故障通知セルのセルフォーマットおよび各フィールドに格納される値は、セルが故障通知セルであること、LOSとなった接続箇所、および伝送路の故障が発生したか否かを識別できるものであればよい。
具体的には、第1生成部24は、内部回路を有し、その状態が、有効状態および無効状態の何れかの状態となる。すなわち、第1生成部24は、判定部22DからLOS検出の有効が通知されると有効状態となり、判定部22DからLOS検出の無効が通知されると無効状態となる。
そして、第1生成部24は、有効状態では、CLIDフィールドの値(以下、「CLID値」という。)を「1000」、PORTフィールドの値(以下、「PORT値」という。)を自身が設けられているATMポート20に応じた値、LAフィールドの値(以下、「LA値」という。)を「1」とした故障通知セルを155.52Mbpsで生成して出力する。また、第1生成部24は、有効状態から無効状態に変化したタイミングでは、CLID値を「1000」、PORT値を自身が設けられているATMポート20に応じた値、LA値を「0」とした故障通知セルを1セルだけ生成して出力する。さらに、第1生成部24は、無効状態が継続している間は、故障通知セルを生成しない。
図2および図3に示すように、本実施の形態に係るセレクタ26は、FIFO部22Aから出力されたセルが入力される。また、セレクタ26は、LOSとなった場合は第1生成部24から出力された故障通知セルが入力される。さらに、セレクタ26は、判定部22Dから、LOS検出の有効または無効が通知される。セレクタ26も、第1生成部24と同様に内部回路を有し、その状態が、有効状態および無効状態の何れかの状態となる。すなわち、セレクタ26は、判定部22DからLOS検出の有効が通知されると有効状態となり、判定部22DからLOS検出の無効が通知されると無効状態となる。
そして、セレクタ26は、有効状態では、第1生成部24から入力された伝送路故障フラグ(LA値)を「1」とした故障通知セルを出力する。また、セレクタ26は、有効状態から無効状態に変化したタイミングでは、第1生成部24から入力された伝送路故障フラグを「0」とした故障通知セルを出力する。さらに、セレクタ26は、無効状態が継続している間は、FIFO部22Aから入力されたセルを出力する。
図8を参照してATMポート20の動作について説明する。なお、図8Aおよび図8Bの上部にはウィンドウ部22Cの内容を示し、図8Aおよび図8Bの下部にはフィルタ部22に入力されるセルおよびセレクタ26から出力されるセルを示している。また、図8Aの「VPI=0」のセルは、ユーザ機器16からATM終端カード14を介して入力されたVP−AISセルを示している。また、図8Aおよび図8Bの点線の矩形は空セルを示している。
図8Aに示すように、正常時は、ユーザ機器16からATM終端カード14に入力されたVP−AISセルが、ATM終端カード14から25.6Mbpsで出力されてフィルタ部22に入力される。前述したように、本実施の形態では、ATM終端カード14とATMポート20との間の通信速度が155.52Mbpsであるため、正常時は、各VP−AISセルの間に空セルが挿入される。
図8Aに示すように、正常時は、ウィンドウ部22Cに「1」が複数格納されず、判定部22Dは、正常状態が継続され、LOS検出の無効を通知する。従って、セレクタ26は、フィルタ部22から入力されたVP−AISセルおよび空セルを出力する。
一方、図8Bに示すように、LOS時は、ATM終端カード14からフィルタ部22に、VPIが0〜255のVPC宛のVP−AISセルが155.52Mbpsで毎秒1セット入力される。
図8Bに示すように、LOS時は、ウィンドウ部22Cに「1」が複数格納され、判定部22Dは、故障状態となり、LOS検出の有効を通知する。従って、セレクタ26は、第1生成部24で生成された伝送路故障フラグが「1」とされた故障通知セルを出力する。
LOSが回復した場合、判定部22Dは、まず回復保護状態へと遷移し、1.5秒後に正常状態へと遷移する。この際、判定部22DからのLOS検出の通知が有効から無効に変化する。従って、セレクタ26は、第1生成部24で生成された伝送路故障フラグが「0」とされた故障通知セルを1セル出力する。
なお、前述したように、ATM終端カード14は、LOS時には、256個のVP−AISセルを155.52Mbpsで順次生成して出力するため、各VP−AISセルの間に空セルが挿入される可能性は低い。しかしながら、図8Bに示すように、各VP−AISセルの間の何れかに空セルが挿入されてフィルタ部22に入力された場合でも、判定部22DによりLOSとなったことが判定される。
図2に示すように、各ATMポート20のセレクタ26から出力されたセルは、多重部28に入力される。
図9に示すように、多重部28は、各ATMポート20のセレクタ26から入力されたセルを時分割多重により多重化して出力する。図9に示すように、多重部28による多重化により、各ATMポート20から出力されたセルは、それぞれ4セル毎に多重部28から出力される。
図2に示すように、多重部28から出力されたセルは、故障通知セル検出部30および出力部36に入力される。
本実施の形態に係る故障通知セル検出部30は、入力されたセルのCLID値が「1000」であるか否かを判定することにより、故障通知セルを検出する。故障通知セル検出部30は、故障通知セルを検出した場合、さらに、LA値を参照し、LA値が「1」の場合は、伝送路の故障の有効を通知すると共に、PORT値を通知する。また、故障通知セル検出部30は、故障通知セルを検出した場合で、LA値が「0」の場合、伝送路の故障の無効を通知すると共に、PORT値を通知する。さらに、故障通知セル検出部30は、故障通知セルを検出しなかった場合、伝送路の故障の無効を通知する。これらの通知は、第2生成部32および出力部36に入力される。
本実施の形態に係る第2生成部32は、第1生成部24により故障通知セルが生成された場合、故障通知セルに含まれるPORT値に基づいて、当該PORT値に対応する接続箇所がLOSとなったことにより通信に影響がある宛先に対するVP−AISセルおよびVC−AISセル(本実施の形態では、エンド・エンドF5フローOAMセル)を生成する。
具体的には、第2生成部32も、第1生成部24と同様に内部回路を有し、その状態が、有効状態および無効状態の何れかの状態となる。すなわち、第2生成部32は、故障通知セル検出部30から伝送路の故障の有効が通知されると有効状態となり、故障通知セル検出部30から伝送路の故障の無効が通知されると無効状態となる。
そして、第2生成部32は、有効状態では、接続テーブル34を参照し、故障通知セル検出部30から通知されたPORT値に基づいて、通信に影響がある宛先のVPI値およびVCI値を取得する。
図10を参照して接続テーブル34について説明する。本実施の形態に係る接続テーブル34は、各ATMポート20に対応する各ATM終端カード14がLOSとなった場合に影響がある宛先のVPI値およびVCI値が予め登録されているテーブルである。なお、図10におけるポート番号列は、各ATMポート20に対応するPORT値を示す。また、図10におけるVPI列およびVCI列は、各々、ポート番号列の値に対応する各ATM終端カード14がLOSとなった場合に、通信に影響がある宛先のVPI値およびVCI値を示す。
なお、図10に示す接続テーブル34の構成は、一例であり、これに限定されるものではなく、LOSとなった接続箇所により通信に影響がある宛先を特定できるものであればよい。
そして、第2生成部32は、有効状態では、取得したVPI値のVPCに対するVP−AISセル、および取得したVCI値のVCC(Virtual Channel Connection)に対するVC−AISセルを生成して出力する。本実施の形態では、第2生成部32は、有効状態では、このVP−AISセルおよびVC−AISセルを、各々毎秒1セル生成して出力する。第2生成部32により出力されたセルは、出力部36に入力される。また、第2生成部32は、無効状態では、VP−AISセルおよびVC−AISセルを生成しない。
本実施の形態に係る出力部36は、伝送路の故障の有効または無効の通知に応じて出力するセルを選択する。具体的には、出力部36は、PORT値毎に内部回路を有し、その状態が、PORT値毎に有効状態および無効状態の何れかの状態となる。すなわち、出力部36は、故障通知セル検出部30から伝送路の故障の有効およびPORT値が通知されると、当該PORT値が有効状態となり、故障通知セル検出部30から伝送路の故障の無効およびPORT値が通知されると当該PORT値が無効状態となる。
そして、出力部36は、有効状態では、多重部28から入力されたセルにおける、有効状態となっているPORT値に対応するセルを破棄する。さらに、出力部36は、有効状態では、破棄したセルの代わりに第2生成部32から入力されたVP−AISセルおよびVC−AISセルを多重化して、ATMネットワーク18に出力する。また、出力部36は、無効状態では、多重部28から入力されたセルをATMネットワーク18に出力する。
なお、前述したように、第2生成部32は、有効状態では、毎秒1セルずつVP−AISセルおよびVC−AISセルを出力する。そこで、出力部36は、有効状態において、第2生成部32によりVP−AISセルおよびVC−AISセルが出力されていないタイミングでは、多重部28から入力されたセルを出力してもよいし、当該セルを破棄して代わりに空セルを多重化してもよい。
ところで、以上のように構成された回線終端装置12の各構成要素による処理は、プログラムを実行することにより、コンピュータを利用してソフトウェア構成により実現してもよい。但し、ソフトウェア構成による実現に限られるものではなく、ハードウェア構成や、ハードウェア構成とソフトウェア構成の組み合わせによって実現してもよいことは言うまでもない。なお、上記各構成要素をハードウェア構成により実現する場合の形態例としては、当該各構成要素と同様の処理を実行する機能素子を作成して適用する形態が例示される。
次に、図11を参照して、本実施の形態に係る回線終端装置12の作用を説明する。なお、図11は、ATM終端カード14により出力されたセルがフィルタ部22に入力されてから、出力部36によりATMネットワーク18にセルが出力されるまでのセル出力処理の流れを示すフローチャートである。
図11のステップS100では、AISセル検出部22Bは、前述したように、入力されたセルがVP−AISセルであるか否かを判定する。AISセル検出部22Bは、この判定が肯定判定となった場合はステップS102の処理に移行する一方、否定判定となった場合はステップS104の処理に移行する。
ステップS102では、AISセル検出部22Bは、ウィンドウ部22Cに「1」を出力する。一方、ステップS104では、AISセル検出部22Bは、ウィンドウ部22Cに「0」を出力する。
ステップS106では、判定部22Dは、ウィンドウ部22Cに「1」が2つ以上あるか否かを判定することにより、LOSとなったか否かを判定する。この判定およびタイマ部22Eからのタイマの満了の通知の有無により、図6に示すように判定部22Dの状態が正常状態、回復保護状態、および故障状態の何れかの状態に遷移する。そして、判定部22Dは、表1に示すように、その状態に応じて、タイマ部22Eへタイマの有効または無効を通知し、かつ第1生成部24およびセレクタ26へLOS検出の有効または無効を通知する。
次のステップS108では、第1生成部24は、判定部22DからのLOS検出の有効または無効の通知に応じて、有効状態または無効状態となる。前述したように、第1生成部24は、有効状態では、伝送路故障フラグを「1」とした故障通知セルを生成して出力する。また、第1生成部24は、有効状態から無効状態に変化したタイミングでは、伝送路故障フラグを「0」とした故障通知セルを1セルだけ生成して出力する。さらに、第1生成部24は、無効状態が継続している間は、故障通知セルを生成しない。
次のステップS110では、セレクタ26は、判定部22DからのLOS検出の有効または無効の通知に応じて、有効状態または無効状態となる。前述したように、セレクタ26は、有効状態では、第1生成部24から入力された伝送路故障フラグを「1」とした故障通知セルを出力する。また、セレクタ26は、有効状態から無効状態に変化したタイミングでは、第1生成部24から入力された伝送路故障フラグを「0」とした故障通知セルを出力する。さらに、セレクタ26は、無効状態が継続している間は、FIFO部22Aから入力されたセルを出力する。以上のステップS100〜ステップS110の処理は、ATMポート20毎に並行して実行される。
次のステップS112では、多重部28は、各ATMポート20のセレクタ26から入力されたセルを時分割多重により多重化して出力する。
次のステップS114では、故障通知セル検出部30は、前述したように、多重部28から入力されたセルが故障通知セルであるか否かを判定する。故障通知セル検出部30は、この判定が肯定判定となった場合はステップS116の処理に移行する。ステップS116では、故障通知セル検出部30は、故障通知セルのLA値が「1」であるか否かを判定する。故障通知セル検出部30は、この判定が肯定判定となった場合はステップS118の処理に移行する一方、否定判定となった場合はステップS120の処理に移行する。
ステップS118では、故障通知セル検出部30は、伝送路の故障の有効、およびPORT値を通知する。一方、ステップS120では、故障通知セル検出部30は、伝送路の故障の無効、およびPORT値を通知する。一方、上記ステップS114の判定が、否定判定となった場合は、故障通知セル検出部30は、ステップS122の処理に移行する。ステップS122では、故障通知セル検出部30は、伝送路の故障の無効を通知する。
ステップS124では、第2生成部32は、故障通知セル検出部30からの伝送路の故障の有効または無効の通知に応じて、有効状態または無効状態となる。前述したように、第2生成部32は、有効状態では、接続テーブル34からPORT値に対応するVPI値およびVCI値を取得する。そして、第2生成部32は、取得したVPI値のVPCに対するVP−AISセル、および取得したVCI値のVCCに対するVC−AISセルを各々毎秒1セル生成して出力する。また、第2生成部32は、無効状態では、VP−AISセルおよびVC−AISセルを生成しない。
次のステップS126では、出力部36は、故障通知セル検出部30からの伝送路の故障の有効または無効の通知、およびPORT値の通知に応じて、PORT値毎に有効状態または無効状態となる。前述したように、出力部36は、有効状態では、多重部28から出力されたセルにおける、有効状態となっているPORT値に対応するセルの代わりに第2生成部32から入力されたVP−AISセルおよびVC−AISセルを多重化して出力する。また、出力部36は、無効状態では、多重部28から出力されたセルにおける、無効状態となっているPORT値に対応するセルを出力する。このステップS126の処理により、出力部36からセルがATMネットワーク18に出力され、本セル出力処理が終了される。
以上説明したように、本実施の形態では、判定部22Dが、ATM終端カード14から直近の4セル内に2つ以上のVP−AISセルが入力されたか否かを判定することにより、LOSとなったか否かを判定する。これにより、ユーザ機器16からの入力信号が断状態となったことを精度良く検出することができる。
また、本実施の形態では、第1生成部24が、判定部22DによりLOSとなったと判定された場合、LOSとなったユーザ機器16の接続箇所を特定するPORT値を含む故障通知セルを生成している。これにより、入力信号が断状態となったユーザ機器16の接続箇所を特定することができる。
さらに、本実施の形態では、第2生成部32が、第1生成部24により故障通知セルが生成された場合、故障通知セルに含まれるPORT値に基づいて、接続箇所がLOSとなったことにより通信に影響がある宛先に対するVP−AISセルおよびVC−AISセルを生成する。そして、本実施の形態では、出力部36が、第2生成部32により生成されたVP−AISセルおよびVC−AISセルを出力する。これにより、ユーザ機器16からの入力信号が断状態となったことを、効率的に報知することができる。また、ATM終端カード14が、LOS時にVC−AISセルを生成する機能を有していない場合でも、VCCに対してユーザ機器16からの入力信号が断状態となったことを報知することができる。
以上、実施の形態を説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。発明の要旨を逸脱しない範囲で上記実施の形態に多様な変更または改良を加えることができ、当該変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
また、上記実施の形態は、クレーム(請求項)にかかる発明を限定するものではなく、また実施の形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。前述した実施の形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件の組み合わせにより種々の発明が抽出される。実施の形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、効果が得られる限りにおいて、この幾つかの構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
例えば、上記実施の形態では、AISセル検出部22BによりVP−AISセルを検出する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
前述したように、ATM終端カード14は、正常時は、ユーザ機器から入力されたセルを上記第1の通信速度(25.6Mbps)で出力し、ATM終端カード14と回線終端装置12との間の通信速度が上記第2の通信速度(155.52Mbps)となるように、空セルを出力する。従って、直近の4セル内の空セルの数をカウントすることにより、ユーザ機器16からATM終端カード14を介してATMポート20に入力されたセル、およびATM終端カード14により生成されてATMポート20に入力されたVP−AISセルの通信速度が上記第1の通信速度より速い所定の速度以上であるか否かを判定することができる。例えば、直近の4セルのうち空セルが2つ以下であれば、当該通信速度が上記第1の通信速度より速い速度であると判定することができる。
そこで、例えば、AISセル検出部22Bは、入力されたセルが空セルか否かを検出し、当該セルが空セルである場合は、「1」をウィンドウ部22Cに出力し、当該セルが空セルでない場合は、「0」をウィンドウ部22Cに出力する。そして、判定部22Dは、ウィンドウ部22Cの「1」の数が所定数(一例として2つ)以下であるか否かを判定することにより、LOSとなったか否かを判定する形態としてもよい。これにより、フィルタ部22は、ATM終端カード14から入力されたセルがVP−AISセルであるか否かを検出することなく、LOSとなったか否かを判定することができる。
また、上記実施の形態では、LOS時に、ATM終端カード14が、VPIが0〜255のVPC宛のVP−AISセルを毎秒1セット生成して出力する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、LOS時に、ATM終端カード14が、当該VP−AISセルを毎秒複数セット生成して出力する形態としてもよい。
また、上記実施の形態では、第2生成部32が、有効状態では、VP−AISセルおよびVC−AISセルを各々毎秒1セル生成して出力する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、第2生成部32が、有効状態では、VP−AISセルおよびVC−AISセルを各々毎秒複数セル生成して出力する形態としてもよい。
また、上記実施の形態では、LOS時に、最終的に出力部36からVP−AISセルおよびVC−AISセルを出力する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、回線終端装置12にLEDランプや液晶ディスプレイ等の表示部を設け、当該表示部にLOSを検出したことを示す情報を出力する形態としてもよい。さらに、この場合、LOSが発生したポート番号を示す情報も上記表示部に出力する形態としてもよい。
また、上記実施の形態では、LOS時に、出力部36が出力するセルとして、VP−AISセルおよびVC−AISセルの双方を適用する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。出力部36が出力するセルとして、VP−AISセルまたはVC−AISセルを適用する形態としてもよい。
また、上記実施の形態では、判定部22Dがウィンドウ部22Cを参照することにより、LOSとなったか否かを判定する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、判定部22Dは、FIFO部22Aの各セルに、AISセル検出部22Bと同様のVP−AISセルを検出する処理を行う。そして、判定部22Dは、VP−AISセルの数が所定数(一例として2つ)以上であるか否かによって、LOSとなったか否かを判定する形態としてもよい。この場合、判定部22Dが、セルが入力される毎にFIFO部22Aの各セルに対して、VP−AISセルであるか否かを検出する処理を行うことになるが、フィルタ部22にAISセル検出部22Bおよびウィンドウ部22Cを設けなくてもよいこととなる。
また、上記実施の形態では、回線終端装置12が接続するバックボーンのネットワークとして、ATMネットワーク18を適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、当該バックボーンのネットワークとして、イーサネット(登録商標)等の別の通信方式のネットワークを適用する形態としてもよい。この場合、回線終端装置12に、ATMと当該ネットワークの通信方式とを相互に変換する変換部を設ける形態が例示される。
また、上記実施の形態では、ATM終端カード14とユーザ機器16との間の通信方式としてATMを適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、当該通信方式として、ユーザ機器からの入力信号が正常な状態の場合、第1の通信速度でユーザ機器から入力されたセルを出力し、ユーザ機器からの入力信号が断状態となった場合、故障管理情報を上記第1の通信速度より速い第2の通信速度で生成して出力する接続装置により通信可能な他の通信方式を適用する形態としてもよい。
その他、上記実施の形態で説明した回線終端装置の構成(図1〜図3参照。)は一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において不要な部分を削除したり、新たな部分を追加したりしてもよいことは言うまでもない。
また、上記実施の形態で説明したセル出力処理の流れ(図11参照。)も一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において不要なステップを削除したり、新たなステップを追加したり、処理順序を入れ替えたりしてもよいことは言うまでもない。