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JP6325385B2 - 液体中の異質液体領域形成方法及び装置 - Google Patents
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JP6325385B2 - 液体中の異質液体領域形成方法及び装置 - Google Patents

液体中の異質液体領域形成方法及び装置 Download PDF

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Description

本発明は液体中の異質液体領域形成方法及び装置に関し,とくに第1液体中に異質の第2液体の領域を形成する方法及び装置に関する。
水中構造物の建築・保守・更新その他の潜水作業を必要とする工事(検査,調査,環境保全等を含む)において,特定の性質の第1液体(例えば濁水等)中に異なる性質の第2液体(例えば清水等)の領域を作ることが求められることがある。例えば,ダム(堰堤)の老朽化に伴う放水設備の更新や性能向上等のリニューアル工事では潜水作業が必要となるが,ダム湖内に堰き止められた水の濁り(濁水)によって潜水作業に必要な視界が得られないことがあり,作業の進捗を図るために濁水中に視界を確保するための清水域(濁度の異なる液体領域)を形成することが求められる。また,立坑等の先端部では出来形等の確認のために水中カメラを用いて検査・調査を行っているが,その先端部の水が濁っていると出来型の確認に時間がかかることがあり,水中カメラの撮影に必要な視界を確保するために濁水中に清水域を形成することが求められる。
従来から,ダム湖のリニューアル工事等において濁水中の視界を確保する場合は,潜水士の作業域周囲に囲いを設け,その中に凝集剤を投入して濁り成分を沈殿させることにより作業域の透明度をあげる方法(凝集沈殿法)が採用されている。また,水中作業用のバックホウ,ブルドーザー等を用いて防波堤・護岸等を構築する水中工事等では,水中作業機の操縦席付近から作業用アッタッチメント(アーム先端)に向けて清澄水を吐出する水流発生装置を水中作業機に取り付け,その水流発生装置から吐出される清澄水によって水中作業機の操縦席から作業用アタッチメントまでの間に存在する濁水を除去して視界を確保する方法(清澄水吐出法)が提案されている(特許文献1参照)。
特開平8−311920号公報
しかし,上述した凝集沈殿法は,透明度を高めた後に潜水士が動くと沈殿物がまきあげられて水が再懸濁してしまい,濁水中に形成した透明度の高い清水領域を安定的に維持することが難しい問題点がある。また,透明度を高める領域(作業域)の周囲に囲いを設ける必要があるため,作業域の移動又は拡張に応じて周囲の囲いも併せて移動又は拡張しなければならず,作業域を移動又は拡張することが難しい問題点もある。予め作業域を広めに設定しておくことも考えられるが,作業域が大きくなると凝集剤が多量に必要となるためコストが嵩む原因となり,多量の凝集剤が水中生物等に影響を与えることも懸念されるため現場によっては適用できない場合もある。
他方,上述した清澄水吐出法も,単に清澄水を吐出するだけでは清澄水が周囲に拡散してしまい,それに応じて周囲の濁水が水中作業機の操縦席付近に引き込まれるため,やはり視界の高い領域を安定的に維持することが難しい問題点がある。特許文献1は,このような周囲の濁水による清澄水の汚濁を防止するため,水中作業機の操縦席と作業用アッタッチメントとの間の水域を汚濁防止用遮蔽装置で囲むことを提案している。しかし,そのような遮蔽装置を使用すると,上述した凝集沈殿法の場合と同様に,作業域を移動又は拡張することが難しくなるので,潜水作業の効率低下を招きうる。潜水作業の効率向上・環境改善等を図るため,濁水のような液体(第1液体)中に清水のような異なる性質の液体(第2液体)の領域を簡単に形成することでき,しかも安定的に維持することができる技術の開発が求められている。
そこで本発明の目的は,特定の第1液体中に安定的に維持された異質の第2液体の領域を簡単に形成することができる方法及び装置を提供することにある。
図1の実施例を参照するに,本発明による液体中の異質液体領域形成方法は,潜水作業を必要とする第1液体M中に所定口径X1の頂面開口11を整流板12で覆った中空箱体10を設置し,箱体10の頂面又は側面に底面16へ向けて設けた注入口14から箱体10内に第1液体Mと濁度,温度,色,又は密度が異なる第2液体Fを所要流量Frで継続的に注入して充溢させ,箱体頂面11の整流板12を注入口14から離れた範囲の流れ抵抗が注入口14の周辺範囲の流れ抵抗よりも大きいものとし,箱体10内の底面16で流れの向きを変えた第2液体Fを箱体頂面11の整流板12全体から均等な流速Sで放流して第1液体M中に箱体頂面11から整流板12の法線方向へ柱状に延びる第2液体Fの領域Cを潜水作業域として形成してなるものである。
また図1の実施例を参照するに,本発明による液体中の異質液体領域形成装置は,潜水作業を必要とする第1液体M中に所定口径X1の頂面開口11を整流板12で覆って設置する中空箱体10,箱体10の頂面又は側面に底面16へ向けて設けた注入口14,及び注入口14から箱体10内に第1液体Mと濁度,温度,色,又は密度が異なる第2液体Fを所要流量Frで継続的に注入して充溢させる供給装置2を備え,箱体頂面11の整流板12を注入口14から離れた範囲の流れ抵抗が注入口14の周辺範囲の流れ抵抗よりも大きいものとし,箱体10内の底面16で流れの向きを変えた第2液体Fを頂面11の整流板12全体から均等な流速Sで放流して第1液体M中に箱体頂面11から整流板12の法線方向へ柱状に延びる第2液体Fの領域Cを潜水作業域として形成してなるものである。
好ましく実施例では,図1(C)に示すように,箱体頂面11の整流板12を注入口14から離れた範囲の流れ抵抗が注入口14の周辺範囲の流れ抵抗よりも大きいものとすることにより,箱体底面16で流れの向きを変えた第2液体Fの廻り込みやすい範囲15bの流れ抵抗が廻り込みにくい範囲15aの流れ抵抗よりも大きいものとすることができる。望ましくは,図4に示すように,箱体頂面11の整流板12を,流れ抵抗の異なる複数の整流板12a,12b,12c,12dを積層したものとする。更に望ましくは,箱体10内に注入する第2液体Fの所要流量Frを,所定口径X1を代表長さとしたときの整流板12からの放流のレイノルズ数(=流速×代表長さ/動粘性係数)が6000〜14000の範囲内となるように調整する。
更に好ましくは,図9に示すように,箱体頂面11から整流板12の法線方向へ柱状に放流される第2液体F中に設置する箱体頂面12と対向する開口付きの液体回収装置20と,液体回収装置20の開口から回収した第2液体Fを供給装置2へ戻す返戻管22a,22bとを含める。望ましくは,返戻管22a,22b上に第2液体Fを浄化する浄化装置23を含める。他の好ましい実施例では,図7に示めすように,第1液体M中に所要大きさの閉鎖エリアZを画成する溢流口26付き遮液膜25を含め,その閉鎖エリアZの内側に上述した箱体10を設置して箱体頂面11から放流する第2液体Fにより閉鎖エリアZの内側を満たして第2液体Fの領域Cとする。例えば,第1液体Mを濁水とし,第2液体を清水又は凝集剤が添加された清水とすることができる。
本発明による液体中の異質液体領域形成方法及び装置は,潜水作業を必要とする第1液体M中に所定口径X1の頂面開口11を整流板12で覆った中空箱体10を設置し,箱体10の頂面又は側面に底面16へ向けて設けた注入口14から箱体10内に第1液体Mと濁度,温度,色,又は密度が異なる第2液体Fを所要流量Frで継続的に注入して充溢させ,箱体頂面11の整流板12を注入口14から離れた範囲の流れ抵抗が注入口14の周辺範囲の流れ抵抗よりも大きいものとし,箱体10内の底面16で流れの向きを変えた第2液体Fを箱体頂面11の整流板12全体から均等な流速Sで放流することにより第1液体M中に箱体頂面11から整流板12の法線方向へ柱状に延びる第2液体Fの領域Cを潜水作業域として形成するので,次の効果を奏する。
(イ)中空箱体10の比較的小口径の注入口14から注入した第2流体Fを底面16に衝突させて向きを変えることにより,箱体10の比較的大口径X1の頂面開口11全体に行き渡らせることができる。
(ロ)箱体10の頂面開口11の全体を整流板12で覆うことにより,開口11全体に分散した第2流体Fを均等な速度Sで放流することができる。
(ハ)所定口径X1の箱体頂面11の整流板12全体から均等な流速Sで第2流体Fを放流することにより,周囲の第1液体Mとの混合を小さく抑え,頂面11の法線方向に長く延びて安定的に維持された第2液体Fの領域Cを形成することができる。
(ニ)第2液体Fの領域Cの周囲に囲いを設けてもよいが,囲いがなくても周囲の第1液体Mとの混ざりにくい安定的な第2液体Fの領域Cを形成することができる。
(ホ)中空箱体10の設置位置や整流板12の向きを調整することにより,第1液体M中に形成する第2液体Fの領域Cの形状や位置を簡単に調整することができる。
(ヘ)また,必要に応じて中空箱体10の頂面開口11の口径X1を拡大・縮小し,又は複数の中空箱体10を組み合わせることにより,第1液体M中に形成する第2液体Fの領域Cの形状や大きさを簡単に拡張することも可能である。
(ト)潜水作業を必要とする濁水又は冷水中に,第2液体Fとして清水又は温水を放流して清水領域又は温水領域Cを形成することにより,潜水作業の効率化及び環境改善に貢献することができる。
以下,添付図面を参照して本発明を実施するための形態及び実施例を説明する。
は,本発明による異質液体領域形成装置の一実施例の説明図である。 は,本発明による異質液体領域形成装置の他の実施例の説明図である。 は,本発明による異質液体領域形成装置の更に他の実施例の説明図である。 は,流れ抵抗の異なる複数の整流板を用いた異質液体領域形成装置の一例の説明図である。 は,図4の異質液体領域形成装置の整流板から放流される第2液体Fの放流のレイノルズ数と第2液体Fの領域Cの安定性との関係を計測した実験の説明図である。 は,図4の異質液体領域形成装置の整流板から放流される第2液体Fの流速Sを計測した実験の説明図である。 は,溢流口付き遮液膜を用いた本発明の異質液体領域形成装置の一例の説明図である。 は,撮像装置を組み合わせた本発明の異質液体領域形成装置の一例の説明図である。 は,液体回収装置を用いた本発明の異質液体領域形成装置の一例の説明図である。
図1は,潜水作業を必要とするダム(堰堤)のリニューアル工事に本発明の異質液体領域形成装置を適用した実施例を示す。例えば,水中構造物1であるダム(堰堤)の接水面のリニューアル工事を潜水作業で行う場合に,ダム堤体で堰き止められたダム湖の濁水(第1液体)M中に清水(第2液体)Fを注入して接水面に沿って濁度の異なる清水領域(第2液体領域)Cを形成し,その領域C内で潜水作業を行うことにより必要な視野を確保する。以下,この場合濁水である第1液体M中に,この場合清水である異質の第2液体Fの領域Cを形成する同図の実施例を参照して本発明を説明する。
ただし,本発明の適用範囲は濁水M中に清水Fの領域Cを形成する場合に限定されるわけではなく,例えば冷水中で潜水作業を行う際に, 冷水M中に温水(又は暖水)Fの領域Cを形成して作業環境を改善する場合や,特定の色水M中に異なる色水Fの領域Cを形成してマーキングする場合,淡水M中に塩水又は砂糖水Fを注入する場合等,特定の性質の第1液体M中に異なる性質の第2液体Fの領域Cを作る場合に広く適用可能である。また,第1液体M及び第2液体Fも水に限定されるわけではなく,例えば第1液体M及び第2液体Fの一方又は双方を適当な化学物質,例えば液体状の油(灯油,シリコンオイル等)その他の非親水性液体として本発明を実施することも可能である。
図示例の異質液体領域形成装置は,所定口径X1の頂面開口11を整流板12で覆って濁水M中に設置した中空箱体10と,箱体10の頂面に底面16へ向けて設けた注入口14から箱体10内に清水Fを継続的に注入する供給装置2とを有している。中空箱体10は頂面全体が開放されており,その頂面開口の全体を整流板12で覆ったものである。その箱体10に供給装置2から注入する清水Fは,例えば付近の地下水等の湧水を適宜調達して利用できるが,図示例のように水面上に浄化装置6を搭載した給水船2を浮かべ,取水管4経由で取り入れた濁水Mを浄化装置6により浄化したうえで清水Fとして利用することも可能である。図示例では,給水船2上に搭載した供給装置2と濁水M中に設置した中空箱体10の注入口14とを送水管5で接続し,供給装置2から清水Fを箱体10内に注入している。或いは,図9を参照して後述するように,頂面開口11から放流される清水F中に液体回収装置20を設置し,液体回収装置20で回収した第2液体Fを浄化装置23経由で供給装置2へ戻して再利用することも可能である。
図1(B)に示すように,中空箱体10の比較的小口径の注入口14から継続的に注入した清水Fを箱体10内の底面16に衝突させて流れの向きを変えながら分散させることにより,清水Fを比較的大口径X1の頂面開口11全体に行き渡らせることができる。また,頂面開口11の全体を整流板12で覆うことにより,頂面開口11全体に分散した清水Fに圧力をかけて均等に行き渡らせ,清水Fを整流板12全体から法線方向に均等な速度Sで放流することができる。なお,中空箱体10の注入口14は,清水Fを底面16に衝突させて開口11全体に分散させることができる適当な部位に設けることができ,中空箱体10の頂面に代えて側面に設けることも可能である(図8(B)の実施例を参照)。
図1(A)に示すように,所定口径X1の整流板12全体から均等な流速Sで清水Fを放流することにより,整流板12から放流された清水流と周囲の濁水Mとの混合を小さく抑え,整流板12から法線方向に長く延びて安定的に維持された清水領域Cを形成することができる。整流板12から放流される清水Fの流速は,必ずしも全面において同一である必要はなく,後述するように放流速度に多少のバラツキがあっても,そのバラツキが均等と認められる範囲内(例えば整流板12内の最小流速が最大流速に対して50%程度の範囲内)にあれば,周囲の濁水Mとの混合を抑えることができる。このように本発明において中空箱体10は,比較的小口径の注入口14から供給された清水Fを,均等と認められる速度Sで流れる比較的大口径X1の清水流(所定口径X1の第2液体Fの管状流れ)に変換する機能を果たす。なお,清水Fに代えて油等の非親水液体を用いることにより,濁水M中に形成した清水領域Cを一層安定的に維持することが期待できる。
図1(A)の実施例では,中空箱体10の頂面開口11及び整流板12を鉛直上方に向け,整流板12から放流される清水流によって箱体10の上方に延びる清水領域Cを形成している。清水流と周囲の濁水Mとの混合を小さく抑えることにより,形成した清水領域Cを安定的に維持することができる。清水流の放流向きは,濁水M中に形成する清水領域Cの位置や方向に応じて適宜変更することができる。例えば図3(A)に示すように,頂面開口11及び整流板12を鉛直下方に向け,箱体10の鉛直下方に延びる清水領域Cを形成することができる。或いは図3(B)に示すように,頂面開口11及び整流板12を水平に向け,箱体10から水平方向に延びる清水領域Cを形成することも可能である。
なお,図1(A)のように中空箱体10から上方に延びる清水領域Cを形成する場合は,清水Fの密度(ないし比重)を周囲の濁水Mと同じ程度又は小さくすることが有効であり,例えば濁水Mに対して水温の高い清水Fを用いることができる。また,図3(A)のように中空箱体10から下方に延びる清水領域Cを形成する場合は,清水Fの密度を周囲の濁水Mと同じ程度又は大きくすることが有効であり,例えば濁水Mに対して水温の低い清水F(又は淡水の濁水Mに対して塩水又は砂糖水とした清水F)を用いることができる。更に,図3(B)のように中空箱体10から水平方向に延びる清水領域Cを形成する場合は,清水Fの密度を周囲の濁水Mと同じ程度とすることが有効である。
また,図1(A)の実施例では頂面開口11及び整流板12の口径X1を1m〜2m程度とし,箱体10の鉛直上方に1m〜2m径で柱状に延びる清水領域Cを形成しているが,頂面開口11及び整流板12の所定口径X1も,濁水M中に形成する清水領域Cの形や大きさに応じて適宜変更することができる。例えば図3(A)及び(B)の実施例において,頂面開口11及び整流板12の所定口径X1を10〜20m程度とすることにより,濁水M中を10〜20m径で鉛直又は水平に伸びる清水領域Cを形成することができる。或いは,複数の中空箱体15を環状に並べて設置することにより,濁水M中に形成する清水領域Cの口径(大きさ)を調整することも可能である。
更に,図3(C)に示すように,一対の中空箱体15を頂面開口11及び整流板12が相互に対向するように濁水M中に設置し,両方の頂面開口11及び整流板12から柱状に延びる清水領域Cを交差させることにより,比較的長く延びる安定的な清水領域Cを形成することもできる。或いは,図1又は図3(A)のような鉛直方向に延びる清水流と,図3(B)のような水平方向に延びる清水流とを組み合わせて清水領域Cを形成することも可能である。更に,図示例では頂面開口11及び整流板12を断面矩形としているが,形成すべき清水領域Cの形状に応じて頂面開口11及び整流板12の断面形状も適宜変更可能であり,例えば円形,楕円形,多角形等とすることも可能である。
中空箱体10の頂面開口11を覆う整流板12は,例えば所要開口率のパンチング板(パンチングメタル),所要開口率のストレーナ等とすることができる。整流板12の流れ抵抗(開口率)は,整流板12全体から放流される清水流が均等と認められる速度Sとなるように設計することができる。また図1(C)に示すように,必要に応じて,箱体底面16で流れの向きを変えた清水Fの廻り込みやすい範囲15bと廻り込みにくい範囲15aとで,整流板12上の流れ抵抗を相違させることができる。すなわち,清水Fが廻り込みにくい注入口14周辺の領域15aでは流れ抵抗を比較的小さく(開口率を比較的大きく)し,清水Fが廻り込みやすい注入口14から離れた領域15bでは流れ抵抗を比較的大きく(開口率を比較的小さく)することにより,整流板12全体から放流される清水Fを均等な速度Sとすることができる。
図1(C)は中空箱体10の頂面開口11の端部に注入口14を設けた場合であるが,図2(A)に示すように,注入口14は中空箱体10の頂面開口11の中央部に設けることも可能である。その場合は,例えば図2(B)に示すように,整流板12上の流れ抵抗の比較的小さい領域(開口率の比較的大きい領域)15aと流れ抵抗の比較的大きい領域(開口率の比較的小さい領域)15bとを,注入口14の周りに同心状に配置することができる。或いは図2(C)に示すように,注入口14の周辺の整流板12上に流れ抵抗の比較的小さい領域(開口率の比較的大きい領域)15aを配置すると共に,その両側の整流板12上に流れ抵抗の比較的大きい領域(開口率の比較的小さい領域)15bを配置して,整流板12全体から放流される清水Fを均等な速度Sとすることも可能である。
望ましくは,図4に示すように,箱体10の頂面開口11を覆う整流板12を,流れ抵抗の異なる複数の整流板12a〜12dを積層したものとする。上述したように,整流板12は単独であっても全体から清水Fが均等な速度Sで放流されるように設計できるが,複数の整流板12a〜12dを積層することにより,全体から放流される清水Fの速度Sを一層均等化することが期待できる。例えば,箱体底面15に最も近い最下層の整流板12aにより放流される清水F全体の速度を均等化したのち,その上層の整流板12b,12c,12dによって清水F全体の速度を更に均等化する。この場合は,最下層の整流板12aの流れ抵抗を最も大きく(開口率を最も小さく)し,上層になるに従って整流板12b,12c,12dの流れ抵抗を徐々に小さく(開口率を徐々に大きく)することが有効である。
更に,整流板12(又は複数の整流板12a〜12d)により均等化された清水Fの放流の速度Sは,箱体10内に継続的に注入する清水Fの所要流量Frによって調整することができる。上述したように,清水Fの放流を全体的に均等な流速Sとすることで周囲の濁水Mとの混合を小さく抑えることができるが,整流板12から離隔するに従って濁水Mとの混合割合が徐々に大きくなることは避けがたい。本発明者は,後述するように,整流板12から離隔したときの清水と濁水Mとの混合割合が,整流板12からの放流の速度Sによって異なることを実験的に見出した(後述の実験例2参照)。従って,濁水M中の清水領域Cを安定的に維持するためには,放流が整流板12から離隔しても濁水Mとの混合割合ができるだけ小さい速度Sとなるように,例えば実験により又は数値計算によって,箱体10内に注入する清水Fの所要流量Frを調整することが有効である。
なお,清水Fは箱体10内に所要流量Frで連続的に注入して箱体頂面の整流板12全体から均等な速度Sの清水Fを連続的に放流することが望ましいが,必要に応じて清水Fを断続的に注入し又は注入量を段階的に減少することも可能である。例えば,清水Fを連続的に注入することで清水領域Cの高い透明度を維持することができるが,それほど高い透明度が要求されないときは,例えば清水領域Cが形成された後に必要に応じて清水Fを断続的に注入し,或いは注入量を段階的に減少することで,目的の視界が確保できる程度の清水領域Cを形成・形成すれば足りる。また,そのように清水Fの断続的な注入又は注入量の減少により,清水領域Cを形成するために必要な清水Fの供給量を節約できる利点もある。
[実験例1]
本発明の異質液体領域形成装置により,清水Fを整流板12全体から均等な速度Sで放流できることを確認するため,図4に示すように頂面開口11が整流板12で覆われた中空箱体10を試作して実験を行った。先ず,一辺X1=935mmの矩形断面(所定口径X1)で頂面全体が開放された箱体を用い,その頂面開口11を図4(B)〜(E)に示すような流れ抵抗の異なる4枚のパンチング板12a〜12dを所要相互間隔で積み重ねた積層整流板12で覆うことにより,図4(A)に示すような中空箱体10を作成した。最下層のパンチング板12aは,図4(B)に示すように,清水Fの廻り込みやすい範囲15bと廻り込みにくい範囲15aとで流れ抵抗(開口率)が異なるものを使用し,領域15aの開口率を領域15bの開口率の2倍程度に大きくした。また,その上層のパンチング板12bは領域15aより大きな開口率とし,その上層のパンチング板12cはパンチング板12bより大きな開口率とし,最上層のパンチング板12dはパンチング板12cよりも更に大きな開口率とした。
次いで,中空箱体10の底面16から最下層のパンチング板12aまでの高さ(中空部高さ)H1を変えながら,中空箱体10の注入口14から所要流量Fr(例えば500リットル/分程度)で清水Fを注入し,図6(A)に示すように中空箱体10の積層整流板12の表面に沿って設けた7つの計測点P1〜P7においてそれぞれ,積層整流板12から放流される清水Fの流速Sを計測した。各計測点P1〜P7は,各整流板12上の注入口14を通る同じ中心軸線上に配置したものであり,計測点P1〜P5は鉛直上方から見て積層整流板12と重なる上方位置であり,計測点P6,P7は積層整流板12と重ならない位置である。
中空箱体10の中空部高さH1が適切に調整されていないときは,計測点P5の流速Sが他の計測点P1〜P4よりも大きくなり,整流板12全体から放流される清水Fの流れを均等な流速Sとすることは困難であった。これに対し,中空部高さH1を適切に調整することにより,図6(B)に示すように,各計測点P1〜P5における流速Sがそれぞれ最大流速15mm/sの50%程度の範囲内となり,整流板12全体から放流される清水Fの流れをほぼ均等と認められる流速Sとすることができた。この実験結果から,中空箱体10の頂端開口11を覆う整流板12の所定口径X1に応じて,整流板12の流れ抵抗(開口率及びその分布)と箱体10の中空部高さH1とを適切に調節することにより,整流板12全体から放流される清水Fの流れをほぼ均等な流速Sとすることができることを確認できた。
[実験例2]
次に,上述したように流れ抵抗(開口率及びその分布)及び中空部高さH1が調節された図4の中空箱体10(所定口径X1)を用い,その入口14に注入する清水Fの流量Frを変えながら,図5(A)に示すように整流板12(頂面開口11)の鉛直上方の異なる高さの6つの計測点Q1〜Q6においてそれぞれ,その計測高さの濁度と放流前の濁度(周囲濁水の濁度)との比を計測した。計測点Q1は整流板12の口径X1だけ箱体10の鉛直上方に配置されており,計測点Q2〜Q6はそれぞれ口径X1の2〜6倍だけ箱体10の鉛直上方に配置されている。計測結果を図5(B)のグラフに示す。図5(B)のグラフは,整流板12全体から放流される清水Fの均等な流速Sを,箱体10の口径X1を代表長さとしたときの清水Fの放流のレイノルズ数(=流速×代表長さ/動粘性係数)で表し,清水Fの注入流量Frに応じて清水Fの放流のレイノルズ数が変化したときに,各計測点Q1〜Q6において濁水Mとの混合割合がどの程度進行するか,換言すると清水流の安定性がどの程度失われるかを表している。
図5(B)のレイノルズ数=5000のグラフは,整流板12からの清水Fの放流速が小さすぎると計測点Q4〜Q5における濁度が大きくなり,周囲の濁水Mとの混合割合が大きくなることを示している。また,図5(B)のレイノルズ数=16000のグラフは,整流板12からの清水Fの放流速が大きすぎる場合も計測点Q3〜Q5における濁度が大きくなり,周囲の濁水Mとの混合割合が大きくなることを示している。これに対して図5(B)のレイノルズ数=6000〜14000のグラフは,計測点Q1〜Q6における濁度が何れも周囲濁水の0.4倍程度以下となっており,整流板12から口径X1の6倍程度離れても濁水Mとの混合が小さく抑えられていることを示す。この実験結果から,濁水M中に形成した清水領域Cを安定的に維持するためには,箱体10内に注入する清水Fの流量Frを,箱体10の口径X1を代表長さとしたときの箱体10の整流板12(頂面開口11)からの放流の清水Fのレイノルズ数が6000〜14000の範囲内となるように調整することが有効であることを確認できた。
こうして,本発明の目的である「特定の第1液体中に安定的に維持された異質の第2液体の領域を簡単に形成することができる方法及び装置」の提供を達成することができる。
以上,濁水(第1液体)M中に清水(第2液体)Fの領域Cを形成する図示例を参照して本発明を説明したが,例えば冷水(第1液体)中で潜水作業を行う場合等には,本発明によって冷水(第1液体)M中に温水(第2液体)Fの領域Cを形成することにより,潜水作業の効率化及び環境改善に貢献することも期待できる。また,第1液体Mと異質の第2液体Fとして,第1液体(例えば濁水)Mの性質を変化させる化学物質(例えば濁り成分の凝集剤)が添加された液体とすることも可能である。例えば,第2液体Fとして凝集剤が添加された清水Fを用いることにより,第1液体(濁水)Mへの放流後に第1液体(濁水)Mとの混合によって増加する第2液体(清水)F中の濁り成分の沈殿を促進し,放流後の第2液体(清水)Fの透明度を高め,或いは透明度を長い時間維持することが期待できる。また,本発明のように比較的大口径X1で放流される均等な流速の第2液体(清水)F中に凝集剤を添加することにより,比較的少量の凝集剤によって比較的広い範囲の濁り成分を効果的に沈殿させる効果も期待できる。なお,本発明は,ダム湖等のように第1液体(濁水,冷水等)Mが停滞している場合に広く適用できるが,流れをある程度軽減すれば,港湾又は河川等のように流れのある第1液体(濁水,冷水等)M中に第2液体(清水,温水等)Fの領域Cを形成する場合にも適用することが期待できる。
図9は,濁水(第1液体)M中に放流した清水(第2液体)Fを回収して再利用する本発明の他の実施例を示す。図1及び図3のように濁水M中に設置した中空箱体10から清水Fを継続的に放流して清水領域Cを形成する方法では,継続的に供給する清水Fを如何に確保するかが問題となりうる。図9(A)及び図9(B)に示す異質液体領域形成装置は,それぞれ図1及び図3(B)に示すような中空箱体10及び供給装置2に加えて,箱体10の頂面開口11から放流した清水F中に設置する液体回収装置20と,液体回収装置20で回収した清水Fを供給装置2へ戻す返戻管22a,22bとを有している。
図示例の液体回収装置20は,例えば中空箱体10と同程度の口径X1で頂面全体が開放された中空箱体21を含み,その箱体21の頂面開口を中空箱体10の頂面開口11及び整流板12と対向させて濁水M中に配置したものである。上述したように中空箱体10の整流板12から放流された清水Fの領域Cは安定的に維持されているので,その清水領域C内に回収装置20を配置することにより,濁水Mとの混合を避けながら清水Fのみを効率的に箱体21の頂面開口から液体回収装置20の内部に回収できる。また,液体回収装置20には返戻管21aの一端が接続されており,内部に回収した清水Fを返戻管21a,21b経由で供給装置2へ戻して循環させることができる。このように中空箱体10から濁水(第1液体)M中に放流された清水(第2液体)Fを回収して再利用することにより,清水Fの供給量を節約しながら,中空箱体10と液体回収装置20との間に安定的に維持された清水領域Cを形成することができる。
好ましくは,返戻管22a,22b上に第2液体Fを浄化する浄化装置23を含め,液体回収装置20で回収した第2液体Fを供給装置2へ戻す前に浄化する。上述したように中空箱体10の整流板12から放流された清水領域C中に液体回収装置20を配置することで,濁水Mとの混合を避けながら清水Fを効率的に回収できるが,中空箱体10と液体回収装置20との離隔距離が大きくなると回収する清水F中に濁水Mが混合することは避けがたく,回収した清水Fの循環によって形成される清水領域Cの濁度が徐々に増大しうる。図示例のように,回収装置20で回収した清水Fを浄化装置23で浄化したうえで供給装置2へ戻して循環させることにより,中空箱体10と液体回収装置20との間に形成される清水領域Cの濁水Mの増大を防ぐことができる。
図7(A)及び(B)は,例えば水中構造物1であるダム(堰堤)の接水面のリニューアル工事を潜水作業で行う場合に,ダム堤体の接水面に沿った濁水(第1液体)M中に溢流口26付き遮液膜25で囲まれた所要大きさの閉鎖エリアZを画成し,その閉鎖エリアZの内側に清水(第2液体F)の領域Cを形成する本発明の更に他の実施例を示す。図示例の異質液体領域形成装置は,図1に示すような中空箱体10及び供給装置2に加えて,所要大きさの閉鎖エリアZを画成する溢流口26付き遮液膜25を有している。上述した中空箱体10を閉鎖エリアZの内側に設置し,箱体頂面11から放流する第2液体Fによって閉鎖エリアZの内側を満たすことにより清水領域Cとする。この実施例では遮液膜25によって周囲の濁水Mと清水領域Cとの混合を防ぐことができ,この実施例の中空箱体10は主に清水Fを濁水Mとの混合が小さい均等な所要流速Sで供給する放流装置として機能する。
図7(A)及び(B)の遮液膜25は,例えばダム堤体の接水面に沿って設けた潜水作業に必要十分な閉鎖エリアZを囲むように接水面に支持して組み立てた遮水板又は遮水膜であり,その一部分に内側から外側へ水を通過させる溢流口26が設けられている。必要に応じて溢流口26に逆止弁等を設けてもよい。その遮液膜25で囲まれた閉鎖エリアZの内側に中空箱体10を設置し,遮液膜25を水密に貫く送水管5を介して,遮液膜25の外側の供給装置2から箱体10に清水Fを注入する。供給装置2は遮液膜25の内側に設けることも可能であり,その場合は送水管5が遮液膜25を貫く必要がない。中空箱体10の頂面開口11の整流板12から均等な流速Sで清水Fを放流することにより,清水Fとの混合を小さく抑えながら閉鎖エリアZの内側を徐々に清水Fで満たし,閉鎖エリアZの内側の濁水Mを溢流口26から徐々に遮液膜25の外側へ押し出すことにより,閉鎖エリアZの内側を清水領域Cとすることができる。
図7(C)及び(D)は,上端に溢流口26を設けた遮液膜25を用いて,同図(A)及び(B)と同様にダム堤体の接水面に沿った閉鎖エリアZの内側を清水領域Cとする他の実施例を示す。図示例の遮液膜25は,閉鎖エリアZの3側面及び底面を遮水板又は遮水膜で塞ぎ,頂面を開放して蓋なしエリアZとするものである。そのエリアZの内側底部に中空箱体10を設置し,上端面の溢流口26から送水管5を挿入して箱体10に清水Fを注入し,中空箱体10の整流板12から均等な流速Sで放流される清水FによってエリアZの内側を徐々に清水Fで満たす。この実施例の中空箱体10も,主に清水Fを濁水Mとの混合が小さい均等な所要流速Sで供給する放流装置として機能する。好ましくは,注入する清水Fの密度(ないし比重)を濁水Mより大きくし,エリアZの底部に注入した清水Fによって密度の低い(温度の高い)濁水を上端の溢流口26から外側へ押し出することにより,エリアZの内側を底部から徐々に清水Fで満たす。例えば,清水Fを濁水Mよりも温度の低い冷水とし,又は清水Fを水Mよりも高濃度の塩水又は砂糖水とすることができる。
図7(A)及び(B)又は図7(C)及び(D)の何れの実施例においても,第2液体F(例えば清水)として,第1液体(例えば濁水)Mの性質を変化させる化学物質(例えば濁り成分の凝集剤)が添加された液体を用いることができる。閉鎖エリアZの内側に凝集剤が添加された清水Fを注入することにより,周囲の濁水Mとの混合が発生した場合でも,清水F中の濁り成分を凝集剤によって沈殿させ,閉鎖エリアZの内側の透明度を高め,或いは透明度を長い時間維持することが期待できる。また,比較的大口径X1で放流される均等な流速の清水F中に凝集剤を添加することにより,比較的少量の凝集剤によって比較的広い範囲の濁り成分を効果的に沈殿させる効果が期待できる。
図8は,例えば立坑等の先端部の出来形等を水中カメラで確認する場合に,濁水M中で必要な視界を確保しながら撮影を可能とするため,図1に示すような中空箱体10と水中カメラ30とを組み合わせた本発明の更に他の実施例を示す。図示例の異質液体領域形成装置は,図1に示すような中空箱体10及び供給装置2に加えて,その箱体10の頂面開口11の整流板12の外面に接して取り付けた水中カメラ30を有している。箱体頂面11の整流板12の外面には均等な流速Sで放流される第2液体F(清水F)によって清水領域Cが形成されるので,図8(A)のようにその清水域C内に水中カメラ30を設置すると共に,清水域Cの外面が出来型等の確認対象(撮影対象)と接するように箱体10を位置決めすることにより,濁水M中でも必要な視界を確保しながら撮影することが可能となる。また,図8(B)のように,中空箱体10の頂面開口11を出来型等の確認対象(撮影対象)と対向させ,第2液体F(清水F)を整流板12から対象へ向けて放流することにより,整流板12の外面に取り付けた水中カメラ30の視界を確保しながら対象を撮影することもできる。
1…水中構造物 2…供給装置
3…給水船 4…取水管
5…送水管 6…浄化装置
10…中空箱体 11…頂面開口
12,12a〜12d…整流板 14…注入口
15a,15b…整流板上の所定流れ抵抗の範囲
16…底面
20…液体回収装置 21…中空箱体
22…返戻管 23…浄化装置
25…遮液膜 26…溢流口
30…水中カメラ 31…ケーブル
C…異質液体領域(第2液体領域) E…水底
F…異質液体(第2液体) Fr…所要流量
H1…中空部高さ M…特定液体(第1液体)
S…流速 X1…頂面開口径
Z…閉鎖エリア

Claims (14)

  1. 潜水作業を必要とする第1液体中に所定口径の頂面開口を整流板で覆った中空箱体を設置し,前記箱体の頂面又は側面に底面へ向けて設けた注入口から箱体内に第1液体と濁度,温度,色,又は密度が異なる第2液体を所要流量で継続的に注入して充溢させ,前記箱体頂面の整流板を注入口から離れた範囲の流れ抵抗が注入口周辺範囲の流れ抵抗よりも大きいものとし,前記箱体内の底面で流れの向きを変えた第2液体を箱体頂面の整流板全体から均等な流速で放流して第1液体中に箱体頂面から整流板の法線方向へ柱状に延びる第2液体領域を潜水作業域として形成してなる液体中の異質液体領域形成方法。
  2. 請求項の方法において,前記箱体頂面の整流板を,流れ抵抗の異なる複数の整流板を積層したものとしてなる液体中の異質液体領域形成方法。
  3. 請求項1又は2の方法において,前記箱体内に注入する第2液体の所要流量を,前記所定口径を代表長さとしたときの前記整流板からの放流のレイノルズ数(=流速×代表長さ/動粘性係数)が6000〜14000の範囲内となるように調整してなる液体中の異質液体領域形成方法。
  4. 請求項1から3の何れかの方法において,前記箱体頂面から整流板の法線方向へ柱状に放流される第2液体中に当該箱体頂面と対向する開口付きの液体回収装置を設置し,前記液体回収装置の開口から回収した第2液体を前記箱体の注入口へ戻してなる液体中の異質液体領域形成方法。
  5. 請求項の方法において,前記液体回収装置で回収した第2液体を前記箱体の注入口へ戻す前に浄化してなる液体中の異質液体領域形成方法。
  6. 請求項1から3の何れかの方法において,第1液体中に溢流口付き遮液膜により所要大きさの閉鎖エリアを画成し,その閉鎖エリアの内側に前記箱体を設置して前記箱体頂面から放流する第2液体により閉鎖エリアの内側を満たして第2液体領域としてなる液体中の異質液体領域形成方法。
  7. 請求項1から6の何れかの方法において,前記第1液体を濁水とし,前記第2液体を清水又は凝集剤が添加された清水としてなる液体中の異質液体領域形成方法。
  8. 潜水作業を必要とする第1液体中に所定口径の頂面開口を整流板で覆って設置する中空箱体,前記箱体の頂面又は側面に底面へ向けて設けた注入口,及び前記注入口から箱体内に第1液体と濁度,温度,色,又は密度が異なる第2液体を所要流量で継続的に注入して充溢させる供給装置を備え,前記箱体頂面の整流板を注入口から離れた範囲の流れ抵抗が注入口周辺範囲の流れ抵抗よりも大きいものとし,前記箱体内の底面で流れの向きを変えた第2液体を箱体頂面の整流板全体から均等な流速で放流して第1液体中に箱体頂面から整流板の法線方向へ柱状に延びる第2液体領域を潜水作業域として形成してなる液体中の異質液体領域形成装置。
  9. 請求項の装置において,前記箱体頂面の整流板を,流れ抵抗の異なる複数の整流板を積層したものとしてなる液体中の異質液体領域形成装置。
  10. 請求項8又は9の装置において,前記箱体内に注入する第2液体の所要流量を,前記所定口径を代表長さとしたときの前記整流板からの放流のレイノルズ数(=流速×代表長さ/動粘性係数)が6000〜14000の範囲内となるように調整してなる液体中の異質液体領域形成装置。
  11. 請求項8から10の何れかの装置において,前記箱体頂面から整流板の法線方向へ柱状に放流される第2液体中に設置する当該箱体頂面と対向する開口付きの液体回収装置と,前記液体回収装置の開口から回収した第2液体を前記供給装置へ戻す返戻管とを含めてなる液体中の異質液体領域形成装置。
  12. 請求項11の装置において,前記返戻管上に第2液体を浄化する浄化装置を含めてなる液体中の異質液体領域形成装置。
  13. 請求項8から10の何れかの装置において,第1液体中に所要大きさの閉鎖エリアを画成する溢流口付き遮液膜を含め,その閉鎖エリアの内側に前記箱体を設置して前記箱体頂面から放流する第2液体により閉鎖エリアの内側を満たして第2液体領域としてなる液体中の異質液体領域形成装置。
  14. 請求項8から13の何れかの装置において,前記第1液体を濁水とし,前記第2液体を清水又は凝集剤が添加された清水としてなる液体中の異質液体領域形成装置。
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