JP6327186B2 - 非調質低降伏比高張力厚鋼板およびその製造方法 - Google Patents
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(1)質量%で、C:0.04〜0.08%、Si:0.15〜0.30%、Mn:1.0〜1.7%、P:0.015%以下、S:0.003%以下、Al:0.05%以下、N:0.0040%以下、Ti:0.005〜0.020%、Mo:0.10〜0.20%、Nb:0.005〜0.025%、Cr:0.10〜0.50%、B:0.0003%以下(0%を含む)を、次(1)式
PCM=C+Si/30+Mn/20+Cu/20+Ni/60+Cr/20+Mo/15+V/10+5B ‥‥(1)
(ここで、C、Si、Mn、Cu、Ni、Cr、Mo、V、B:各元素の含有量(質量%))
で定義される溶接割れ感受性指数PCMが0.18以下を満足するように調整して含み、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成と、板厚1/4位置において、ベイナイト相を主相とし、面積率で30%以下の第二相からなり、前記第二相が面積率で5%以上のMA相を含む組織と、を有し、引張強さ:590MPa以上で、降伏比:80%以下で、溶接熱影響部靭性および耐溶接割れ性に優れることを特徴とする非調質低降伏比高張力厚鋼板。
(2)(1)において、前記組成に加えてさらに、質量%で、V:0.070%以下、Cu:0.50%以下、Ni:0.50%以下のうちから選ばれた1種または2種以上を含有する組成とすることを特徴とする非調質低降伏比高張力厚鋼板。
(3)(1)または(2)において、前記組成に加えてさらに、質量%で、Ca:0.0005〜0.0050%、REM:0.0010〜0.0050%のうちから選ばれた1種または2種を含有する組成とすることを特徴とする非調質低降伏比高張力厚鋼板。
(4)鋼素材を、加熱し熱間圧延を施したのち、加速冷却を施す高張力厚鋼板の製造方法であって、前記鋼素材が、質量%で、C:0.04〜0.08%、Si:0.15〜0.30%、Mn:1.0〜1.7%、P:0.015%以下、S:0.003%以下、Al:0.05%以下、N:0.0040%以下、Ti:0.005〜0.020%、Mo:0.10〜0.20%、Nb:0.005〜0.025%、Cr:0.10〜0.50%、B:0.0003%以下(0%を含む)を、次(1)式
PCM=C+Si/30+Mn/20+Cu/20+Ni/60+Cr/20+Mo/15+V/10+5B ‥‥(1)
(ここで、C、Si、Mn、Cu、Ni、Cr、Mo、V、B:各元素の含有量(質量%))
で定義される溶接割れ感受性指数PCMが0.18以下を満足するように調整して含み、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成を有する鋼素材であり、前記加熱が、加熱温度:1050〜1200℃とする加熱であり、前記熱間圧延が、表面温度で950℃以下の温度域での累積圧下率が30%以上で、圧延終了温度が表面温度で900〜760℃となる熱間圧延とし、前記加速冷却が、表面温度で760℃以上の温度から、板厚1/4t位置での平均冷却速度で2℃/s以上の冷却速度で、板厚1/4t位置の温度で、次(2)式
Bs温度(℃)=830−270×C−90×Mn−37Ni−70Cr−83Mo ‥‥(2)
(ここで、C、Mn、Ni、Cr、Mo:各元素の含有量(質量%))
で定義されるBs温度(℃)で表示してBs温度〜(Bs温度−100℃)の温度域の冷却停止温度まで冷却する加速冷却であることを特徴とする非調質低降伏比高張力厚鋼板の製造方法。
(5)(4)において、前記加速冷却を施したのち、さらに、焼戻温度:400〜700℃で焼戻処理を施すことを特徴とする非調質低降伏比高張力厚鋼板の製造方法。
(6)(4)または(5)において、前記組成に加えてさらに、質量%で、V:0.070%以下、Cu:0.50%以下、Ni:0.50%以下のうちから選ばれた1種または2種以上を含有する組成とすることを特徴とする非調質低降伏比高張力厚鋼板の製造方法。
(7)(4)ないし(6)のいずれかにおいて、前記組成に加えてさらに、質量%で、Ca:0.0005〜0.0050%、REM:0.0010〜0.0050%のうちから選ばれた1種または2種を含有する組成とすることを特徴とする非調質低降伏比高張力厚鋼板の製造方法。
Cは、鋼の強度を増加させ、構造物用鋼材として必要な強度を確保するのに有用な元素である。さらにCは、硬質相の体積率を増加させ、降伏比を低下させる作用を有する。このような効果を得るためには、0.04%以上の含有を必要とする。一方、0.08%を超える含有は、溶接性と靭性を顕著に低下させる。このため、Cは0.04〜0.08%の範囲に限定した。なお、好ましくは0.05〜0.07%である。
Siは、加速冷却時にMA相を生成させ、低降伏比を達成するのに有効に寄与する。このような効果を得るためには、0.15%以上の含有を必要とする。一方、0.30%を超える含有は、中入熱程度の溶接入熱であっても、溶接熱影響部(HAZともいう)靱性を顕著に低下させる。このため、Siは0.15〜0.30%の範囲に限定した。なお、好ましくは、0.15〜0.25%である。
Mnは、固溶して鋼の強度を増加させる作用を有する安価な元素であり、高価な合金元素の含有を最小限に抑えるために、含有させる。このような効果を得て、所望の高強度(引張強さ590MPa以上)を確保するためには、1.0%以上の含有を必要とする。一方、1.7%を超える含有は、母材の靱性を低下させる。このため、Mnは1.0〜1.7%の範囲に限定した。なお、好ましくは1.0〜1.5%である。
Pは、不純物元素であり、母材靭性に悪影響を及ぼすが、0.015%以下であれば、その悪影響は許容できる。なお、Pは好ましくは0.010%以下である。また、Pは、加速冷却時にMA相を生成させ、低降伏比の実現にも寄与する。このような効果を得るためには0.005%以上含有することが望ましい。このようなことから、Pは0.015%以下に限定した。
Sは、鋼中ではMnS等の硫化物系介在物として存在し、母材および溶接部の靱性を低下させるとともに、鋳片の中央偏析部などに多量に偏在して、鋳片等における欠陥を発生しやすくする。このような傾向は、0.003%を超える含有で顕著となる。このため、Sは0.003%以下に限定した。なお、Sはできるだけ低減することが望ましいが、過度のS低減は、精錬コストを高騰させ、経済的に不利となるため、Sは0.001%程度以上とすることが望ましい。
Alは、脱酸剤として作用する元素であり、脱酸剤として、高張力鋼の溶鋼脱酸プロセスにおいては、もっとも汎用的に使われる。このような効果を得るためには、0.010%以上含有することが望ましいが、0.05%を超える含有は、母材の靱性を低下させるとともに、溶接時に溶接金属に混入して溶接金属部靱性を低下させる。このため、Alは0.05%以下に限定した。なお、好ましくは0.045%以下である。
Nは、鋼中に固溶して、冷間加工後に歪時効を誘起させ、靭性を低下させる作用を有する元素であり、本発明では、できるだけ低減することが望ましい。0.0040%を超えて含有すると、靭性の劣化が著しくなる。このため、Nは0.0040%以下に限定した。
Tiは、Nとの親和力が強く、溶鋼凝固時にTiNとして析出し、鋼中の固溶N量を減少させ、冷間加工後の歪時効による靭性低下を軽減する作用を有する。また、Tiは、HAZの組織改善を介して、HAZ靭性の向上にも寄与する。このような効果を得るためには、0.005%以上の含有を必要とする。一方、0.020%を超えて含有すると、TiN粒子が粗大化し、上記した効果が期待できなくなる。このため、Tiは0.005〜0.020%の範囲に限定した。なお、好ましくは0.007〜0.015%である。
Moは、強度増加に有効に寄与する元素である。所望の強度(引張強さ:590MPa以上)を安定して確保するためには0.10%以上の含有を必要とする。一方、0.20%を超えて含有すると、効果が飽和するうえ、材料コスト増による製造コストの高騰を招く。このため、Moは0.10〜0.20%の範囲に限定した。
Nbは、ミクロ組織の細粒化を介して、鋼材の靭性向上に寄与する元素である。このような効果を得るためには、0.005%以上の含有を必要とする。一方、0.025%を超える多量の含有は、析出物が多量に析出し、析出強化により、所望の低降伏比を確保できなくなる。このため、Nbは0.005〜0.025%の範囲に限定した。なお、好ましくは0.005〜0.020%である。
Crは、強度増加に有効に寄与する元素である。所望の強度(引張強さ:590MPa以上)を安定して確保するためには、0.10%以上の含有を必要とする。一方、0.50%を超えて含有すると溶接性が低下する。このため、Crは0.10〜0.50%の範囲に限定した。
Bは、溶接性を低下させるため、本発明ではその含有量をできるだけ低減することが望ましく、全く含有しなくてもよい(含有量が零%)。とくに、0℃近傍で予熱を実施せずに溶接施工を実施することができるような耐溶接割れ性を保持させるためには、Bは0.0003%以下に調整することを必要とする。このようなことから、Bは0.0003%以下(0%を含む)に限定した。なお、好ましくは、0.0002%以下である。
溶接割れ感受性指数PCMは、次(1)式
PCM=C+Si/30+Mn/20+Cu/20+Ni/60+Cr/20+Mo/15+V/10+5B ‥‥(1)
(ここで、C、Si、Mn、Cu、Ni、Cr、Mo、V、B:各元素の含有量(質量%))
で定義される。なお、(1)式の右辺値を計算するに際しては、(1)式に記載された元素のうち、含有しない元素は「零」%として算出するものとする。
V、Cu、Niはいずれも、強度増加に寄与する元素であり、必要に応じて、選択して含有できる。このような効果を得て、所望の強度(TS:590MPa以上)を確保するためには、V:0.030%以上、Cu:0.20%以上、Ni:0.20%以上含有することが望ましい。一方、V:0.070%、Cu:0.50%、Ni:0.50%を超える多量の含有は、溶接性の低下を招く。なお、Vは0.070%を超えて含有するとHAZ靭性が低下する。また、Cu、Niが0.50%を超えて含有するとコストが上昇する。このため、含有する場合、V:0.070%以下、Cu:0.50%以下、Ni:0.50%以下に、それぞれ限定することが好ましい。
Ca、REMはいずれも、Sと結合し硫化物系介在物の形状を球状化し、母材の延性および靭性の向上、母材の板厚方向靭性の向上に寄与する。このような効果を得るためには、Ca:0.0005%以上、REM:0.0010%以上含有することが好ましい。一方、Ca:0.0050%、REM:0.0050%をそれぞれ超える過剰な含有は、母材の靭性低下を招く。このため、含有する場合には、Ca:0.0005〜0.0050%、REM:0.0010〜0.0050%、の範囲にそれぞれ限定することが好ましい。
鋼素材の加熱温度が、1050℃未満では、鋼素材中に析出した炭化物、窒化物等の粗大な析出物の溶解が不十分となり、所望の強度を確保できなくなる。一方、1200℃を超えて高温となると、組織が粗大となり、母材靭性が劣化する。このため、鋼素材の加熱温度は1050〜1200℃の範囲の温度に限定した。
表面温度で950℃以下の温度域での累積圧下率が30%未満では、未再結晶温度域での圧下量が不足し、組織の微細化を達成できず、所望の強度、母材靭性を確保できなくなる。このため、表面温度で950℃以下の温度域での累積圧下率は30%以上に限定した。当該温度域での累積圧下率は、累積圧下率が高くなりすぎると、結晶粒が伸展しシャルピー衝撃試験でセパレーションが発生し、低温靭性が低下しやすくなることから、50%以下とすることが好ましい。なお、より好ましくは40%以下である。
圧延終了温度が、表面温度で900℃を超えて高温では、組織が粗大化し、その後の加速冷却によっても、所望の組織を確保できず、所望の強度、母材靭性を確保できなくなる。一方、圧延終了温度が、表面温度で760℃未満では、圧延中にフェライトが析出し、析出したフェライトが加工され、所望の組織を確保できず、所望の強度、母材靭性を確保できなくなる。このため、熱間圧延の圧延終了温度は、900〜760℃の範囲の温度に限定した。なお、好ましくは850〜780℃である。
加速冷却の開始温度が、表面温度で760℃未満では、加速冷却の開始前にフェライト相(ポリゴナルフェライト相)が析出し、その後の冷却によっても、組織の微細化が達成できず、所望の強度、母材靭性を確保できなくなる。このため、加速冷却の開始温度は760℃以上の温度に限定した。
加速冷却の冷却速度が、板厚1/4t位置での平均冷却速度で2℃/s未満では、冷却が遅すぎて、第二相分率が高くなり、所望の組織を確保することができず、所望の強度、母材靭性を確保できなくなる。このため、加速冷却の冷却速度は板厚1/4t位置での平均冷却速度で2℃/s以上に限定した。なお、好ましくは4〜15℃/sである。
Bs温度は、次(2)式
Bs温度(℃)=830−270×C−90×Mn−37Ni−70Cr−83Mo ‥‥(2)
(ここで、C、Mn、Ni、Cr、Mo:各元素の含有量(質量%))
で定義される。加速冷却の冷却停止温度がBs温度を超えて高温となると、ベイナイトの生成量が減少し、所望の組織を確保することができず、所望の強度、母材靭性を確保できなくなる。一方、(Bs温度−100℃)未満では、MA相の分率が少なくなり、所望の低降伏比を確保できなくなる。このため、加速冷却停止温度は、Bs温度〜(Bs温度−100℃)の温度域の温度に限定した。
焼戻処理は、更なる靭性の向上のために、必要に応じて実施するが、焼戻温度が400℃未満では、温度が低すぎて、所望の目的を達成できなくなる。一方、700℃を超えて高くなると、強度が低下しすぎて、所望の強度を確保できなくなる。このため、焼戻温度は400〜700℃の範囲の温度に限定することが好ましい。
(1)組織観察
得られた厚鋼板から組織観察用試験片を採取し、圧延方向断面(L方向断面)を板厚方向全厚にわたり研磨し、ナイタール液で腐食し、光学顕微鏡(倍率:400倍)または走査型電子顕微鏡(倍率:2000倍)を用いて、組織を観察し、板厚1/4t位置で各3視野以上撮像した。得られた組織写真について、画像解析により、組織の種類、および組織分率(面積率)を測定した。なお、研磨した組織観察用試験片について、ビレラ液で腐食し、同様に組織を観察し撮像して、画像解析により、MA相の組織分率(面積率)を求めた。
(2)引張試験
得られた厚鋼板から、JIS Z 2241の規定に準拠して、引張方向が圧延方向と平行な方向(L方向)となるように、引張試験片を採取した。なお、板厚:32mm未満の厚鋼板では、JIS 1A号全厚引張試験片を、板厚32mm以上の厚鋼板では、板厚1/4t位置より、JIS 4号引張試験片を、それぞれ採取した。これら引張試験片を用いて、JIS Z 2241の規定に準拠して、引張試験を実施し、引張特性(降伏強さYS、引張強さTS)を求めた。また、得られた測定値から、降伏比YR(=(YS/TS)×100%)を算出した。
(3)衝撃試験
得られた厚鋼板の板厚の1/4t位置から、JIS Z 2242の規定に準拠して、試験片の長手方向が圧延方向に垂直な方向(C方向)となるように、Vノッチシャルピー衝撃試験片を採取し、JIS Z 2242の規定に準拠して、シャルピー衝撃試験を実施し、破面遷移温度vTrs(℃)を求めた。なお、vTrsが−40℃以下である場合を、「靭性に優れる」と評価した。
(4)溶接性試験
得られた厚鋼板からy形溶接割れ試験片を採取し、JISの規定に準拠して、y形溶接割れ試験を実施した。試験溶接は、雰囲気温度:0℃で、入熱:17kJ/cmのGMAWにより実施した。試験溶接後、割れの有無を調査した。
(5)溶接継手試験
得られた厚鋼板から、溶接継手作製用試験片を採取し、V開先となるように開先を機械加工した。そして、板厚19mmの厚鋼板では入熱:72kJ/cm、板厚50mmの厚鋼板では入熱:380kJ/cm、のサブマージアーク溶接(SAW)により、それぞれ溶接継手を作製した。得られた溶接継手部の溶接熱影響部HAZからシャルピー衝撃試験片(Vノッチ)を採取し、試験温度:0℃でシャルピー衝撃試験を実施し、各3本の吸収エネルギーを求め、算術平均して、各厚鋼板の吸収エネルギーvE0(J)とした。なお、ノッチ位置は、ボンドから1mmのHAZとした。
Claims (7)
- 質量%で、
C :0.04〜0.08%、 Si:0.15〜0.30%、
Mn:1.0〜1.7%、 P :0.015%以下、
S :0.003%以下、 Al:0.05%以下、
N :0.0040%以下、 Ti:0.005〜0.020%、
Mo:0.10〜0.20%、 Nb:0.005〜0.025%、
Cr:0.10〜0.50%、 B :0.0003%以下(0%を含む)
を、下記(1)式で定義される溶接割れ感受性指数PCMが0.18以下を満足するように調整して含み、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成と、
板厚1/4位置において、面積率で70%以上を占有するベイナイト相を主相とし、面積率で30%以下の第二相からなり、前記第二相が面積率で5%以上のMA相を含む組織と、
を有し、引張強さ:590MPa以上で、降伏比:80%以下で、溶接熱影響部靭性および耐溶接割れ性に優れることを特徴とする非調質低降伏比高張力厚鋼板。
記
PCM=C+Si/30+Mn/20+Cu/20+Ni/60+Cr/20+Mo/15+V/10+5B ‥‥(1)
ここで、C、Si、Mn、Cu、Ni、Cr、Mo、V、B:各元素の含有量(質量%) - 前記組成に加えてさらに、質量%で、V:0.070%以下、Cu:0.50%以下、Ni:0.50%以下のうちから選ばれた1種または2種以上を含有する組成とすることを特徴とする請求項1に記載の非調質低降伏比高張力厚鋼板。
- 前記組成に加えてさらに、質量%で、Ca:0.0005〜0.0050%、REM:0.0010〜0.0050%のうちから選ばれた1種または2種を含有する組成とすることを特徴とする請求項1または2に記載の非調質低降伏比高張力厚鋼板。
- 鋼素材を、加熱し熱間圧延を施したのち、加速冷却を施す高張力鋼板の製造方法であって、
前記鋼素材が、質量%で、
C :0.04〜0.08%、 Si:0.15〜0.30%、
Mn:1.0〜1.7%、 P :0.015%以下、
S :0.003%以下、 Al:0.05%以下、
N :0.0040%以下、 Ti:0.005〜0.020%、
Mo:0.10〜0.20%、 Nb:0.005〜0.025%、
Cr:0.10〜0.50%、 B :0.0003%以下(0%を含む)
を、下記(1)式で定義される溶接割れ感受性指数PCMが0.18以下を満足するように調整して含み、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成と、板厚1/4位置において、面積率で70%以上を占有するベイナイト相を主相とし、面積率で30%以下の第二相からなり、前記第二相が面積率で5%以上のMA相を含む組織と、を有する鋼素材であり、
前記加熱が、加熱温度:1050〜1200℃とする加熱であり、
前記熱間圧延が、表面温度で950℃以下の温度域での累積圧下率が30%以上で、圧延終了温度が表面温度で900〜760℃となる熱間圧延とし、
前記加速冷却が、表面温度で760℃以上の温度から、板厚1/4t位置での平均冷却速度で2℃/s以上の冷却速度で、板厚1/4t位置の温度で、下記(2)式で定義されるBs温度(℃)で表示してBs温度〜(Bs温度−100℃)の温度域の冷却停止温度まで冷却する加速冷却である
ことを特徴とする非調質低降伏比高張力厚鋼板の製造方法。
記
PCM=C+Si/30+Mn/20+Cu/20+Ni/60+Cr/20+Mo/15+V/10+5B ‥‥(1)
ここで、C、Si、Mn、Cu、Ni、Cr、Mo、V、B:各元素の含有量(質量%)
Bs温度(℃)=830−270×C−90×Mn−37Ni−70Cr−83Mo ‥‥(2)
ここで、C、Mn、Ni、Cr、Mo:各元素の含有量(質量%) - 前記加速冷却を施したのち、さらに、焼戻温度:400〜700℃で焼戻処理を施すことを特徴とする請求項4に記載の非調質低降伏比高張力厚鋼板の製造方法。
- 前記組成に加えてさらに、質量%で、V:0.070%以下、Cu:0.50%以下、Ni:0.50%以下のうちから選ばれた1種または2種以上を含有する組成とすることを特徴とする請求項4または5に記載の非調質低降伏比高張力厚鋼板の製造方法。
- 前記組成に加えてさらに、質量%で、Ca:0.0005〜0.0050%、REM:0.0010〜0.0050%のうちから選ばれた1種または2種を含有する組成とすることを特徴とする請求項4ないし6のいずれかに記載の非調質低降伏比高張力厚鋼板の製造方法。
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